園子「ゆーゆとわっしーのデートを見守るよ~」 (48)

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園子「ゆーゆとわっしーを意識させるよ~」
園子「ゆーゆとわっしーを意識させるよ~」 - SSまとめ速報
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園子(この前、わたしの『ゆーゆとわっしーイチャラブ大作戦』によって無事ゆーゆとわっしーは結ばれたわけなんだけど~)

園子(二人のあまりの初々しさ、尊さに肝心なところで気絶して、二人のちゅーを邪魔しちゃったの~)

園子「だから今日は二人のデートを見守って、今度こそいちゃらぶちゅーを見届けるぞ! お~」

夏凜「それただの不審者じゃない」

園子「あ、来てくれたんだ、にぼっし~」

夏凜「アンタが二人の邪魔しないように見張りに来たのよ」

園子「にぼっしーにはもしわたしがまた気絶しちゃったら起こしてもらう役として来てもらったから頑張ってね~」

夏凜「そんなくだらない用で私のこと呼んだの!? て言うかこの前はアンタのせいで酷い目にあったんだけど!」

園子「わたしのせい?」

夏凜「アンタが風に偽のラブレター送ったことよ! あのせいで風に勘違いされて…… その……」

園子「?」

夏凜「風に…… き、ききキスされて」

園子「おお~! 風にぼだ~!」

夏凜「うっさい!」

園子「それでその後何かあった? あった?」

夏凜「なんもない! あれはただの勘違いだから!」

園子「えぇ~ キスから始まる恋だってあるよ~?」

夏凜「少なくとも私と風には無いわよ! て言うか勘違いだって知って一番落ち込んでたの風なんだからね! 後でちゃんと謝っときなさいよ!」

園子「ふふふ……」

夏凜「何笑ってんのよ」

園子「やっぱりにぼっしーは優しいな~ って」

夏凜「な…… !」

園子「あっ! ゆーゆとわっしー来たよ!」

夏凜「なんてマイペースな……」

友奈「それじゃあ行こっか? 東郷さん」

東郷「今日は何処に行くの?」

友奈「電車で3つくらいのところにね、おっきいお花畑があるの」

友奈「前はね、車椅子だと動きにくいからって思って行けなかったけど、東郷さんが歩けるようになったから二人で行きたいなって」

東郷「お花畑か…… うん、とっても楽しみ!」

友奈「すっごく綺麗だからね! いっぱい楽しみにしててね!」

東郷「ええ」

友奈「……あ、あのさ」

東郷「ん?」

友奈「手…… 繋いでいこっか?」

東郷「…… うんっ!」

夏凜(あー…… ほんとお似合いのカップルね…… 正直こうやって覗き見してるの罪悪感あるわ……)

園子「うぅ…… 尊い……」

夏凜「はいはい、感動してないで私たちも行くわよ」

園子「お? 夏凜ちゃんも乗り気になってきたかな~?」

夏凜「な…… 何言ってんのよ! 私はあくまでアンタを一人にしとくと友奈たちに迷惑かけるんじゃないかって……」

園子「ん~?」

夏凜「…… ま、まぁちょっとは気になる…… けど」

園子(にぼっしーの反応見るのは楽しいな~)

お花畑


東郷「ねぇ友奈ちゃん」

友奈「なーに?」

東郷「…… 何で駅から降りてからずっと目隠ししてるの?」

友奈「それはね、東郷さんにいっちばんいい景色をいっちばん最初に見て欲しいからだよ」

東郷「それでも…… 前が見えないのは……」

友奈「大丈夫! わたしが居るから東郷さんはぜったい安全だよ!」

東郷「友奈ちゃん……」

友奈「東郷さんはわたしが守るからね!」


園子「なるほど~ ゆーゆは目隠しプレイが好みか~」

夏凜(そろそろ突っ込むの飽きた……)

友奈「よし、とうちゃーく!」

東郷「それじゃ、手を離してもらえるかしら」

友奈「うん、きっとびっくりするから! よーく目に焼き付けてね!」

東郷「ん…… 眩し……」

東郷「わぁ…………」

友奈「ふふっ、どう? 東郷さん」

東郷「うん、とても綺麗だわ……」

友奈「気に入ってもらえたかな?」

東郷「…… ええ、とっても素敵よ」

園子『でもこのお花畑のどのお花より、東郷さんの方が綺麗だよ』

園子『友奈ちゃん……』

園子『…… 目閉じて』

園子『こ、こんなところでするの…… ?』

園子『大丈夫、誰も見てないよ』

園子「わー! わー!」

夏凜「ちょっと! あんまり大きな声出したら友奈たちに気付かれるでしょ!」

園子「尊い! 尊いよ~!」

夏凜「ここについてから妙にテンション高いわね……」

夏凜(ま、確かに綺麗な景色だし、風も心地良いし、興奮する気持ちがわからなくも無いけど……)

夏凜(人もそこまで居ないし、デートの場所としては丁度いいんじゃない? 友奈の癖にいいセンスしてるわ)

園子「うぅ~」

夏凜「今度はどうしたの?」

園子「ねぇにぼっしー、おいかけっこしよ~!」

夏凜「はぁ?」

園子「わたし、今とっても走りたい気分なの~!」

夏凜「ちょっ! 待て! アンタとはぐれたら色々面倒でしょーが!」

夏凜(……まぁ園子は今までずっと部屋の中に閉じ込められるような生活してた訳だし、こうやって陽の下で走り回れること自体、幸せなことなのか……)

夏凜「ふっ、普段からトレーニングしてる私に走力で勝てるなんて思わないことねっ!」

園子「ん~……」

夏凜「はぁー、はぁー……」

園子「思いっきり走るのって気持ちいい~」

夏凜「はぁー、はぁー……」

夏凜(どんだけ体力有り余ってんのよ…… )

園子「ねぇにぼっしー もっかい走ろ~ もっかい~」

夏凜「ちょ…… 少し休憩……」

園子「えぇ~……」

園子「あ……」

夏凜「…… 今度は何?」

園子「お腹空いた」

夏凜(ほんっとマイペースね……)

夏凜「お腹空いたなら、ほらこれ」

園子「あっ…… これってまさか……」

夏凜「え? ただのにぼしだけど……」

園子「にぼしだ~! にぼっしーのにぼしだ~!」

夏凜「どんだけはしゃいでるのよ!」

園子「おいし~」

夏凜「それと、流石ににぼしだけじゃお腹空くだろうから、これ」

園子「おにぎり?」

夏凜「そ、私料理とか出来ないからここ来る前にコンビニで買ってきた奴だけど」

園子「ありがと~」

夏凜「あ、それとサプリも」

園子「それはいい~」

夏凜「なんでよ!」

園子「う~ん…… 青空の下で食べるにぼしは美味しいね~」

夏凜「ふふっ、にぼしの美味しさがわかるなんて、中々出来るじゃない」

園子「にぼっしーのにぼし~」

夏凜「にぼっしー……」

園子「あ~ 空が青いし、風も気持ちいい、お花は綺麗! 今日はここに来れて良かったな~」

夏凜「……」

夏凜「別に…… 近いんだからいつだって来れるし、そんなに行きたいなら私が連れ……」

園子「んー?」

夏凜「こ、今度勇者部でも来ればいいでしょ!」

園子「ふふっ、そうだね~」

夏凜「もっと奥の方に行ってみない? どうせならここ一周したいし」

園子「うん」

夏凜(この辺まで来るといよいよ誰も居なくなったわね……)

夏凜(…… いや、園子と二人だからって何かあるわけじゃないけど)

夏凜(まぁ園子とこんなに話したのも今日が初めてね……)

園子「あ~ あっちにゆーゆとわっしーが居るよ~ こんなとこで会うなんて不思議だね~」

夏凜「いや友奈と東郷を追ってここに来たんでしょ」

園子「あ…… そう言えばそうだった~」

夏凜「じゃ、覗き見なんて悪趣味なことはやめてどっか他の場所に」

園子「あっ! 今大事なとこみたいだよ~!」

東郷「今日は楽しかったわ、友奈ちゃん」

友奈「えへへ、東郷さんに楽しんでもらえてわたしも嬉しいよ~」

東郷「私、今になって自分の足で友奈ちゃんと一緒に歩けることに幸せを感じてるわ」

友奈「東郷さん?」

東郷「『自分の力で歩ける』それは当たり前のことだけど、少し前の私にとっては当たり前のことじゃなかった」

東郷「車椅子に乗ってた時も友奈ちゃんは側に居てくれたけど、その時は友奈ちゃんは後ろに居たでしょ?」

東郷「それって少し嫌だったの 私たちの立場が対等じゃないみたいで、仕方無いことなんだけどね」

東郷「でも今はこうして隣り合って手を繋いで歩くことが出来る、それがとっても幸せ!」

友奈「東郷さん!」

東郷「これからもずっと友奈ちゃんの隣を歩きたいな…… 友奈ちゃんの『お嫁さん』として」

友奈「東郷さ~ん!」

東郷「友奈ちゃん!」

友奈「……」

東郷「……」

友奈「ちゅっ……」

東郷「んっ……」

夏凜(ちょっ…… あの二人…… 人が居ないとはいえこんなところで……)

夏凜「…… ん?」

園子「うっ、うっ……」

夏凜(園子が泣いてる…… まぁどうせまた『ゆうみも尊い~』みたいな理由でしょうけど……)

夏凜「はい、ハンカチ」

園子「あっ…… ありがとう……」

園子「…… ゆーゆとわっしーが付き合って、とっても嬉しいんだけど…… 少し寂しくなっちゃって…… 泣いちゃった……」

夏凜(そっか…… まぁそうよね)

夏凜(園子にとっては東郷は勇者部の中でも特別、昔からの仲間だったのよね)

夏凜(そんな東郷が友奈とこんなべったりだったら思うこともある、か……)

夏凜「安心しなさい」

園子「え?」

夏凜「友奈も東郷も、付き合い始めたからって他を蔑ろにするような奴じゃないでしょ」

夏凜「それに、どうしても寂しくなったなら…… わ、私がまたどっかに連れてってあげるから」

園子「うぅ…… わたしを心配してくれてるの?」

夏凜「当たり前でしょ、私たちは勇者部の仲間同士なんだから」

園子「うん…… ありがとう……」

夏凜「ここなら誰も見てないし、好きなだけ泣いてていいから」

園子「うん…… 」

園子「…… やっぱり寂しいな」

夏凜「……」

園子「これからは堂々とらぶらぶするゆうみもが見られる代わりに、ちょっとしたことで意識しちゃう初々しいゆうみもが見られないんだなぁ、って」

夏凜「…… は?」

園子「ん?」

夏凜「何…… そんなくだらないことで泣いてたの…… ?」

園子「くだらないことじゃないよ~ ゆうみもはわたしにとってのライフワークなんだよ~」

夏凜「どう考えてもくだらないでしょ! はぁ…… 私はアンタが友奈と東郷が付き合い始めて自分が除け者にされるんじゃないかって悩んでると思ったのに」

園子「え~? そんなことじゃ悩まないよ~」

園子「ゆーゆとわっしーが付き合い始めても、二人とも大切な友達だし」

園子「部長も、イッつんも、もちろんにぼっしーも大切な友達だよ~」

夏凜「…… あ、ありがと」

園子「それより~ さっきのにぼっしーとってもかっこよかったよ~」

夏凜「さっきの…… ?」

園子「うん、『私たちは勇者部の仲間同士なんだから』とか『ここなら誰も見てないし、好きなだけ泣いてていいから』とか」

夏凜「あ…… わ、忘れろ忘れろ~!」

園子「もうメモしちゃった~」

夏凜「うぅ~……」

園子「えへへ~ にぼっしーメインの創作意欲がぐんぐん上がるよ~」

帰り道


園子「うとうと……」

夏凜「ちょっと園子、電車の中で寝てていいからそれまで起きてなさい!」

友奈「あっ、夏凜ちゃんだ! 夏凜ちゃーん!」

夏凜(やば…… 見つかった……)

夏凜「こ、こんなところで会うなんて偶然ね……」

友奈「うん! 夏凜ちゃんもあのお花畑に行ってたの?」

夏凜「ま、まぁね……」

友奈「そうなんだ、わたしは東郷さんとデートしてたんだ~」

東郷「も、もう…… 友奈ちゃんってば……」

友奈「夏凜ちゃんは園ちゃんと一緒だったの?」

東郷「珍しい組み合わせね」

夏凜「そ、そうかしら……」

友奈「二人って仲良しだったんだね~」

夏凜「べ、別にそんなんじゃないから!」

東郷「……」

電車内


園子「すやすや……」

友奈「すやすや……」

東郷「二人とも寝ちゃったわね」

夏凜「そうね」

夏凜(寄りかかられるのって意外と疲れるわ……)

東郷「それで、今日私たちをつけていたことについて聞きたいのだけど」

夏凜「やっぱバレてたか……」

東郷「そのっちがあんな大声出してるんですもの、気付くわ ……まぁ友奈ちゃんは気付いてないみたいだし黙ってたけど」

夏凜「もしかして見られてるってわかってて…… その……」

東郷「?」

夏凜「友奈と…… き、キスしてたの?」

東郷「ええ、友奈ちゃんとの接吻は何も恥ずかしいことじゃないわ」

夏凜「そ、そう……」

東郷「寧ろ二人は何も無かったの?」

夏凜「な、何もって何よ!」

東郷「だって…… 二人はデートじゃないの?」

夏凜「はぁ!? 何で私がコイツと!」

東郷「しー」

夏凜「あ……」

東郷「あんまり大声出しちゃうと起きちゃうわ」

園子「うにゃうにゃ……」

夏凜「と、とにかく私はそういうのとか興味無いから!」

東郷「ふふっ、からかっただけよ」

夏凜「うぅ……」

東郷「まぁそれでも、そのっちのことよろしくね」

夏凜「え?」

東郷「そのっちは後から勇者部に入ったから、居心地悪い思いしないように私がみんなとの関係を取り持たなきゃ、って思ってたの」

東郷「でも、私は友奈ちゃんと付き合うことになったから、私にとって一番大事なのは友奈ちゃんとのことになるだろうし、そうしたいと思ってる」

東郷「だけど…… そうしたらそのっちはどうなっちゃうのかなって心配だったの、後から入った子がどういう気持ちになるか、っていうのは夏凜ちゃんにこそ分かるでしょ?」

夏凜「…… まぁ」

東郷「うん、でもそれが杞憂に終わって良かったわ だってこれからは夏凜ちゃんが隣に居てくれるのよね?」

夏凜「まぁ…… 暇な時くらい今日みたいに遊んであげてもいいけど」

東郷「……ありがとう」

夏凜「……」

夏凜「……ねぇ東郷、一つ気になったんだけど」

東郷「何かしら?」

夏凜「もしかしてアンタも園子と同じで『カップリング』とか考えるの好きなわけ?」

東郷「『かっぷりんぐ』…… ? ごめんなさい横文字は苦手で……」

夏凜「はぁ…… まぁいいわ」

夏凜(よろしく…… か……)

園子「すぴー……」

夏凜(まぁ別に…… 園子と出掛けるくらいいつだってしてあげるけど……)

いつぞやの犬吠埼姉妹


風「ずーん……」

樹(あわわわわ…… お姉ちゃん落ち込んでる…… やっぱりラブレターのことだよね……)

樹「お、お姉ちゃん!」

風「ん?」

樹「げ、元気だして! きっとお姉ちゃんにもその内いい人が現れるよ!」

風「…… 妹に励まされた」

樹「ええっ! また落ち込んじゃった!?」

風「なーんてね、冗談よ アタシがあんなことで落ち込んだりするわけ無いでしょ」

樹「お、お姉ちゃん……」

風「まぁ嘘のラブレターを送ってきた乃木と変なこと言ってきた夏凜は乙女心を弄んだ罪として今度制裁を加えるとして」

樹「あはは……」

樹「でもわたし…… ラブレターが嘘で良かったな~ って思ってたの」

樹「お姉ちゃんにラブレターが来たって知った時に想像したの、お姉ちゃんが誰かと結婚してこの家を出ていくこと」

樹「もし、もしお姉ちゃんが居なくなったらわたし……」

風「樹……」

風「ちょっとこっち来て」

樹「え?」

風「わしゃわしゃ~」

樹「わっ…… な、なにするのお姉ちゃん!」

風「ふふっ、料理も洗濯も掃除もなーんにも出来ない樹を置いてアタシが出ていくわけ無いでしょ?」

樹「お、お姉ちゃん! もう!」

風「まぁアタシは実質『こぶ付き』みたいなもんだから、そうそう結婚したりしないわよ」

風「……あ! でも樹こそ先に抜け駆けとか無しだからね! もしそういう相手が現れたらまずアタシとの面談を通して、デートはもちろん姉同伴で……」

樹「お姉ちゃん!」

風「……ま、よく考えてみればアタシにはこーんな可愛い妹が居るんだし、樹と…… 勇者部のみんなが居るだけでアタシは十分幸せ、それ以上はいらないわ」

風「……だから、ずーっと側に居てね 樹」

樹「…… うん!」

風「ぎゅ~」

樹「い、痛い 痛いよ…… お姉ちゃん……」

風「姉の愛をその小さな体で受けろー ぎゅ~」

樹「もう……」

樹(愛なら十分、もう十分受け取ってるよ)

樹(大好きだよ…… お姉ちゃん)


終わり

もう一度書きますが、夏凜ちゃんの名前間違えて本当に申し訳ない。
読んでくれた方、ありがとうございました。

むっはーいいよいいよー
乙だよー

やっぱり東郷×友奈が好きなヤツって煮干しを適当に扱うし遠ざけたがるよね


こういうのかなり好き
ありがとう

おつおつお

良い具合にそれぞれのカプ描写が書かれててナイス

>>37
お前もしつこいな

ゆうみも~

ゆうみも尊すぎ
乙でした

そのにぼも可愛い
にぼしもかっこいいとこあんじゃん

>>41
だって他キャラ犠牲にしないと書けない組み合わせなんでしょ?そういうのって悲しくない?

人の数だけカップリングがあるだろ

わしゆのカプになったら他のゆゆとのカプ候補がこうなるのはしょうがないやん?
ハーレムにしろとでも?

かっこいいにぼしが乙女になるのがいいね!

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