にこ「一つの未来の話」 (80)


ラブライブ!のssになります。
勝手に考えた未来の話なので矛盾やあれ?って思うこともあるかもしれませんがそこは暖かい目で見守ってやってください。

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私が高校を卒業して、μ'sが解散してからはや4年。
アイドルになる夢を追いかけながら一人暮らしをしてた。
『してた』って言ってもアイドルになる夢を諦めたんじゃなくて、過去形なのは一人暮らしの方。




アイドルについては順調。たまたま事務所の社長と知り合い、その人が凄くいい人で、拾ってもらえたのだ。しかもそこの事務所はなかなか大手で、更にあまり仕事を詰めすぎないでくれるので、程々に忙しい毎日を続けている。



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話は変わって卒業してからのμ'sの交友関係について。
私が卒業してから誰と1番連絡を取り合っているか。と聞くと、おそらく希や絵里っていう答えが返ってくると思う。
だけど意外、正解は凛でした。
あ、勿論希とも絵里とも年に数回は会ってるんだけどね。最近は大学の卒業も近くなって大変みたい。
凛とはこの4年間、月に1回位会ったり、連絡もなかなか多くとっていた。
自分でも驚きなのだけど、今まで私の事をなかなか下に見る…とまではいかないにしても友達感覚で接して来てた凛が卒業した途端になんていうか憧れの先輩に接するような感じで私と接するようになっちゃって…今では元通りになったんだけどね。今思えばこの頃の凛も可愛げがあっていいかも知れないわ。



…っと、話がそれたわね。

とにかく、3年生の中でも特に私に懐いてくれていたのか凛から連絡をくれて暇な日に遊びに行ったり、たわいもないことや今日の学校や練習がどうだったっていう連絡を取り合ったりとかで結構仲良くしてたんじゃないかと私は思う。


で、だ。なんでわざわざこの話をしたかというと、高校を卒業して教職になるため進学を選んだ凛から私が今一人暮らししている所から学校が近いし親から離れる経験も必要だから一緒に住まわしてくれないかと相談されてルームシェアをしてるからだ。




丁度ひとりでは広いと感じていたし、なにより浮いた話もない私は少し寂しくしてたので了承して、今ではもう2年近くになるんだったかしら?


と、いうことで一人暮らしを『してた』という事になる。



季節は冬、もう数日でクリスマス!…まあ去年は凛と家でささやかにパーティーをしただけの私にはあまり大きなイベントじゃないのだけど、今年は違う。


穂乃果提案の、元μ'sのみんなで集まる会が開かれるからだ。

メンバー皆が集まるなんて数年ぶりの事。

というのも、ことりが卒業と同時に留学してからはあまり集まる事も無くなってしまい、ちょくちょく帰ってきてたみたいなんだけどなかなか皆予定が合わなくて…


クリスマスパーティーっていっても、皆もう20歳…(あ、花陽はまだだけど…)になってお酒を飲めるようになったから比較的大きい希の家にお酒を持ち寄る感じらしい。


別にうちでもよかったんだけど、ちょっと離れてたのと凛がうちに呼ぶのは微妙な感じだったのでやめ、真姫ちゃんの家は豪華な食べ物とか高級なシャンパンとか出してくれそうな気がしたので丁重にお断りした。




ガチャッ

「ただいま~」


お、凛が帰ってきたみたいね。


「お帰りなさい、なんか今日食べたいものある?」


「あ、にこちゃんもう帰ってたんだ!んー、久しぶりにハンバーグ食べたいなぁ…」


「ふふっ、凛はいつまで経っても子供みたいね。今から買い物に行くけど凛も行く?」


「行く!ちょっと待ってて、すぐ準備してくるね。」


と言って帰ってくるなりバタバタと忙しい凛。そんなに慌てなくても置いていったりしないのに…


「おまたせ、にこちゃん。」


「はやかったわね、じゃ、行きましょうか。」


「うん!」

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【近所のデパート】


「凛、晩御飯の買い物する前にちょっと服でも見ていかない?」


「うん、いいよ!」


少しぶりに2人でのショッピング。

最近はお互いちょっぴり忙しかったのでいい機会だ。

あと少しで凛も冬休みに入るので、私の都合が合えばもう少し出掛けられるんだけどね。


そういえば、この4年間で凛はとても可愛くなった。

元が良かったのもあるけど、髪の毛も大分伸ばしていて服装も可愛いし多分学校でもモテるんじゃないかしら?

何故か浮いた話は聞かないけど。


「ねぇねぇにこちゃん、これ凄く可愛くない?」


凛が指をさしたのは黄色の髪留め。

可愛らしくてあまり派手すぎない柄で、見ただけで凛に似合う姿が想像できる。

私的には隣にあるピンクの髪留めも可愛いと思ったけど、凛に似合うのは確かにこっちかもしれない。



「凛に絶対似合うわね。…あ、クリスマスだしプレゼントとして私が買ってあげるわ」


「えっ、そんな悪いよ!」


「いいわよ、ここは先輩に任せなさい!」


「ごめんね…そんなつもりじゃなかったんだけど、催促したみたいで……」


「気にしないの!凛のお陰で私も寂しい思いをせずに過ごせてるんだから、これはお礼よ。ちょっと待っててね、すぐ買ってくるわ。」


2つレジがあってその2つともが少し離れた所にあるから、凛には少し待っててもらう事になっちゃいそうね。


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「おまたせ。ごめんね、少し混んでておそくなっちゃった。」


「ううん、こちらこそごめんね?」


「いいの!…はいこれ、良かったら付けてみて。」


「うん!……どう、かな?」


やっぱり、想像通り似合ってる。

少し照れくさそうに笑う凛はつい数年前までは男の子っぽいって悩んでたとは思えないくらい女の子らしくて可愛かった。


「可愛いわ。宇宙No.1アイドルに匹敵するわね!」


「えへへ…ありがとうにこちゃん!」


「じゃあそろそろ晩御飯の買い物に行きましょう?」


「うん!」



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【食品売り場】



「おっ、丁度今日ひき肉が安いじゃない。」


「ホント?よかった~」


「そういえば凛、今日は学校どうだったの?」


「今日はね~…」





なんてたわいのない話をしながら食材をかごに入れていく。

ある程度今日の晩御飯に使う食材がそろったところで、凛が少し恐る恐るといった感じで口を開く。


「…ねぇ、にこちゃん。」


「なによ?」


「今年はさ、一緒に過ごせないね。」


「え?」


「クリスマス。」


さっきのクリスマスプレゼントの事で思い出したのか、少し凛は浮かない顔だ。


「一緒じゃない、凛も希の家に行くでしょ?」


「そうじゃなくて!…2人で。」



今年のクリスマスも2人で一緒に過ごすのを楽しみにしててくれたのかしら。

…少し照れくさいけど、凄く嬉しい。



「そうね…じゃあ今日はちょっと奮発してケーキとシャンパンでも買って2人でちょっと早めのパーティーでもする?」


「…する!」



不安そうな顔をしていた凛が、一転して嬉しそうな顔になる。
凛が喜んでくれると私まで嬉しくなるわね。


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食材も無事に買い終わり、帰り道。

冬だということもあり大分暗くなってて、寒い。

手先がとても冷えるので手で口元を覆い、息を吐いてあたためる。

まあすぐにまた冷えてしまうから意味はあまりないのかもしれないけどね。


「はぁ…寒いわね。」


「うん…ねぇにこちゃん、右側行っていい?」


「え?別にいいけど、どうしたのよ急に?」


今まで私の左側を歩いていた凛が右側にくる。


ギュッ


「えへへ、あったかいね!」ギュー


「ひゃっ…!びっくりしたわ。…確かに、あったかいわね。」


そっか、私が左手で買い物袋をもってたからこっちに来たがってたのね。


…でも不意打ちは卑怯だと思う、さっきまで凄く寒かったのに、顔が熱くなってる気がするわ。


手を繋いだまま、2人無言で帰る。

でもそこに気まずさはなく、妙な居心地のよさがあった。




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「ただいま~!」


「ただいま。今から急いでご飯作るわね」


「うん!なにか手伝おうか?」


「ううん、帰ってからすぐまた出かけたから疲れてるでしょ?少し休んでていいわよ」


「ありがとう!お言葉に甘えるね…」


やっぱり少し疲れてたのね、家に着いた途端眠たそうな顔をしていたので凛には休んでてもらう。

別に凛が料理出来ないから邪魔しないように言ったわけではないわよ?

一緒に住み始めてから凛にも料理を覚えてもらって、今では簡単な料理なら作れるようになってるし。


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「…よし、出来た!」



料理が完成したので机の上に並べにいくと、凛がそこで突っ伏すように寝ていた。



「凛、そんなところで寝てて風邪引いても知らないわよ?」


「……。」スースー


「りーんー?起きなさーい。」



なかなか起きない凛の肩を揺さぶる。



「…んー…にこちゃぁん…」


「ご飯出来たわよ、温かいうちに食べましょう?」


「…いい匂い……はっ!」


「覚醒したみたいね。じゃ、食べましょうか。」


「うん!」


シャンパンを開けてグラスに注ぎ、食事の準備は万端だ。


「いただきまーす!」


「いただきます。」


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「ご馳走様でした!」


「お粗末様でした。」


「やっぱりにこちゃんの作る料理は美味しいなぁ…」


「ありがと、凛も大分上手になってるわよ?」


「そうかな…でもにこちゃんの作る料理には追いつけなさそう。」


「料理は気持ちよ、きっと凛もすぐにもっと美味しい料理が作れるようになるわ。」


「うん、頑張るね!」


この1年でカップラーメンしか作れなかった凛が普通に作れるようにまで上達してるって事はすぐにもっともっとうまくなれると思うわ。


「ねぇにこちゃん、シャンパンもう空けちゃったけど今日はもう少し飲まない?」


「そうね、冷蔵庫に少しだけ缶チューハイもあるし、それを飲みましょうか。」


「持ってくるね、ちょっと待ってて!」


駆け足で冷蔵庫まで向かう凛。私も余りお酒強くないし、恐らくあと1本飲むくらいだろう。


「はい!この味でよかった?」


「うん、いいわ。ありがとね。」


「じゃあ、かんぱーい!」


「乾杯!」


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「そういえば凛は最近花陽と会ったりしてる?」


「うーん…高校卒業してすぐの時は結構頻繁にあってたんだけど、お互い忙しくなっちゃって…一ヶ月に1回会えるか会えないかって所かな。」


「そう…」


「でもね、今はにこちゃんがそばにいてくれるから大丈夫だよ!」


「そうね、私も凛が一緒だから色々頑張れるわ。」


と言って頭を撫でてあげる。

目を細めて嬉しそうに笑う姿を見ていると、猫というよりは犬みたいな感じがする。



「も、も~…くすぐったいよぉ!」


「ごめん、つい凛が可愛くてね。」


私も凛相手には高校生の時とは違って素直になれてるんじゃないかと思う。

ふふっ、これもこの4年間での成長なのかしらね。

…なんて話していたらあっという間に飲み終わってしまった。


「ふぅ、私はもう十分ね。凛はどう?」


「うん、凛も少し酔っちゃったみたいだしやめておくね。」


「じゃあそろそろぱぱっとお風呂に入っちゃいましょうか、お湯入れてあるから先に温まって来なさい。」






「うん……あのねにこちゃん…久しぶりに、一緒にお風呂入らない?」




「へっ………?」


今のは完全に予想外だった。

急にもじもじとしだしたかと思ったら、お酒が入って赤くなった顔で更に上目遣いで聞いてくる。


「き、急にどうしたの?…狭いわよ?」


「いいの…にこちゃんと、入りたい……ダメ?」

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チャポン…



あんなの断れるわけないわよね…!

誰に言い訳してるかわからないけど、これは仕方の無い事だと思う。


それはそうと凛と一緒にお風呂に入るなんて高校生ぶりくらいかしら。


「いいお湯だねぇ~…」


「そ、そうね…狭いでしょ?そろそろ私先に洗うわ。」


「あ、背中流そうか?」


「だ、大丈夫大丈夫。凛はそのまま温もってなさい。」


向かい合わせで湯船につかっていると目のやり場にも困るし、さっさと洗ってしまおう。



「ねぇにこちゃん、急に一緒にお風呂入りたいなんて言って迷惑だった…?」


「別に全然構わないけど、ちょっとびっくりはしたわね、なんで一緒に入りたいなんて思ったの?」


「…ちょっと寂しくなっちゃって…にこちゃんと離れたくなかったの。」


大丈夫だなんて言ってたけど、やはり小さい頃から一緒にいた花陽と離れる事は凛にとっても辛い事だったのだろう。

それに少し酔っている事もあり人が恋しくなってるのかもしれない。


「そう…じゃあ今日は宇宙No.1アイドルにこにーが寂しがり屋の凛ちゃんと一緒に寝てあげるにこ!」


「ホントに?……ありがとう。」


キャラの方にツッコミがなかったのが地味に痛い…

高校生の頃は『ちょっと寒くないかにゃー?』とか言われてたんだけどね。

それに大人になったのか『にゃー』もあんまり使わなくなってしまってちょっと残念。


「よし、そうと決まればもう時間も遅いし早くお風呂出て支度するわよ!」


「うん!」

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「じゃ、電気消すわよ~」


「うん!」



パチッ


電気のスイッチを消した音が静かに響く。

凛と一緒の布団に潜るとさっきまで寒かったのが嘘のように暖かい体温が私を包み、離さない。


離さ…ない…!


「凛、ちょ〜っと強く抱きしめすぎじゃないかしら?」



「……今日は離してあげないもん」


「…甘えん坊ね、こういう風に抱き着かれると高校生の頃を思い出すわ……」


「にこちゃんはあの頃からずーっと変わらないね。」


「ちゃんと少しは成長してるわよ……色々と。」


「ううん、そういう事じゃないよ。ずっとずっと優しくしてくれて…ありがとう」


「私だって凛には本当に感謝してるわ、1度穂乃果がやめそうになった時だって凛と花陽は私についてきてくれた。あなた達のおかげで諦めずにいられたのよ。」


「…そう言ってもらえると、嬉しいな。にこちゃんについて行ってよかった。」


「でも、花陽はわかるけど凛はどうして私とアイドル続ける気になってくれたの?」


「………これを言ったらにこちゃん怒っちゃうかもしれないんだけど、凛はにこちゃんに辛い思いをしてほしくなかったんだ。」


「……。」


「2度も仲間を失ってほしくなかった。悲しい顔をしてほしくなかった。だから…__________」



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「あんた達はどうするつもり?」


「どうするって…」


「アイドルよ、決まってるでしょ。続けるつもりは無いの?」


「……。」


「一緒に続けない?」



「にこちゃん……。少し、考えさせて貰ってもいい?」


「…そうね、急に聞いてごめんなさい。今日は解散にしましょう、返事はまた今度聞かせて。」





「いっちゃったにゃ…かよちん、どうする?」


「………。」


「迷ってるなら、続けようよ!凛と一緒に!」


「凛ちゃん…どうしてそんなに必死に…?」


「だって…だって…あんなにアイドルの事に必死になって頑張ったにこちゃんがまた1人になるなんてあんまりだよ……」ポロポロ


「…凛ちゃん……。」


「…凛はにこちゃんにわからないことだらけだったアイドルの事を沢山教えて貰ったにゃ、だからまだアイドルを続けていたい。かよちんはどうなの…?」


「私も……私も続けたいよ、大好きなアイドルを…!」


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「…そう、そんな事があったのね…」



「ごめんね、怒ってる?」



意外だった。

てっきり私と一緒でアイドルをまだ諦めきれなかった花陽が凛を誘って私とやってくれたのだとばかり思ってたけど、本当は私の事を思ってくれた凛がまだ1歩踏み出せずにいた花陽の背中をもう一度押したのね…

当時の私なら確かに同情されてると思って怒っていたかも知れない。

でも凛がどれくらい私の事を大切に思ってくれてるかをわかっている今は違う。



「怒ってなんかないわ、凛には支えられてばっかりね…あの頃も…今も。」


「凛だってそうだよ。にこちゃんにはいつだってお世話になっちゃってる、お互い様だにゃ~。」


「お、その語尾久しぶりに聞いたわ。…なーんか、昔の話してたら余計懐かしくなっちゃったわね。」


「そうだね~、クリスマスが楽しみになってきたよ!」


「そうね!…さ、時間もそろそろ良い感じだし寝ましょ?」


「うん、にこちゃんを抱き枕にして寝るにゃ~!」ウシロカラギューッ


「もう、それじゃ私が寝づらいじゃない!………よし、これでいいわ。」ギュッ


後ろから抱きしめられてる体勢だと寝づらいので振り向いて正面から抱きしめる。

これだとお互い向かい合わせだから寝やすいわね。


「えっ…にこちゃん…?」ドキドキ


「ん、どうかしたの?」


「あ、いや、何でもないよ!(顔が近すぎて、緊張しちゃうよ~!)」ドキドキ



変な凛。
体勢を変えた途端なんかやけにあたふたとしてるみたい。


あ、ダメだ…眠気が……__________




「…にこちゃん、寝ちゃった?」


「………。」



返ってくるのは寝息だけ。
本当に寝てるみたい。

寝てるにこちゃんの顔をじっと見つめる。
長い睫毛、閉じた目。
まじまじと寝顔を見ているとやっぱり可愛いな~って思うし、やっぱり……


「にこちゃん、大好きだよ。」



気が付いたら口にしてしまっていた。

心の中で思ってただけだったのに…にこちゃんが寝ててよかったぁ…



少し落ち着いた私はもう一度にこちゃんの寝顔を見る。

高校生の頃から全然衰える事知らずだなぁ、あの頃のきゅうりパック?みたいなものの成果かな?
なんて思ってると大きくてくりくりしていて、見つめられるとドキドキしてしまうにこちゃんの両目と目が合った。







……………………目が…合った………?






起 き て る



「………にこ…ちゃん…」



「………。」


目をぱちくりとだけさせ、返事が返ってこない。



「…あの…にこちゃん……?」


にこりんとは珍しい



恐る恐る問いかけてみる。
今までずーっと思考停止したみたいに動かなかったにこちゃんが、急に動き出した。


「………ふふっ、急にどうしたの凛?」


「あ、あのね、これはその……違うの!」


「違うって私の事好きじゃないって事?」


「そうじゃなくて!えっと…えーっと……」





「冗談よ。ごめんね、ちょっと意地悪しちゃったわ」ナデナデ


どう誤魔化そうかと色々考えてあたふたとしていると、にこちゃんが笑顔で私の頭を撫でてくれる。


「勿論私も凛の事大好きよ?学生の時からずーっとね。」


そう言うとにこちゃんは私のことをぎゅーっと抱きしめる。

凛の思ってる好きとは違ったとしても大好きって言ってくれた事と抱きしめてくれた事が嬉しすぎてもう心臓がバクバクだよ…


「ほら、明日も朝早いし、そろそろ寝ましょう?」


「うん…起こしちゃってごめんね?」


「いいのよ、珍しい事も聴けたしね。じゃあおやすみなさい、凛。」


「うん…」


にこちゃんに抱きしめられながら寝ようとしているとにこちゃんの鼓動がドキドキと高鳴ってるのがわかって、改めて顔を見てみると暗闇で分かりづらかったけど凄く真っ赤になっていた。

それがなんだか私と一緒みたいで嬉しくて、更ににこちゃんにくっつく。

今日は全身でにこちゃんを感じられながらだからとってもよく眠れそう。
このままずっと一緒に居たいな…おやすみ、にこちゃん…__________

にこりん珍しいから期待してる

続きをかいていたんですが、どうしてもクオリティが低くなってしまったのでここで一応終わりにします。
クリスマスがどうとか書いておいてすいません…

諦めるなよ!待ってるからな

いやいやいや

早まるな 自分のペースでいいから

いやいや待てよ
頼むから続き書いてくれ

ありがたい事に続きを期待して下さってる方もいるみたいなので、少しずつになってしまいますが続きを作ってみようとおもいます。

待ってる

待ってるぞ

待ってるから自分が納得できるものを書いてくれ

はよ

遅くなってすいません。
恐らく後数日で出来上がりそうなので少しずつあげていきます。

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今日は12月25日。
待ちに待ったクリスマス、天気も良くって最高のパーティー日和ね!

「じゃあ、そろそろいきましょ?」

「うん!」

凛と一緒に家を出る。
やっぱり楽しみだからなのか自然と二人とも早足になっちゃうわね。

今住んでいる所から希の家までは少し遠い。
うーん…帰りは実家に泊まっていこうかしら…


「皆に会うのなんていつぶりかな?」


「そうねぇ…皆一緒っていうのは結構前かも知れないわね」

「楽しみだな~、変わってないかなぁ?」

「この数年でちょっとは変わってるかもしれないわね~、穂乃果なんかは変わってなさそうだけど」

「はははっ、ひどいよ~」


凛がもっと可愛くなったのを知ったら結構皆驚くと思う。
反応を想像するとなんだか全然関係ない私まで鼻が高いわ…
本当になんで浮いた話がないのかしら?

きたか
支援

なんて事を話していると、あっという間に希の家に到着した。
インターホンを押してピンポーン♪と心地いい音が響くと、中からパタパタと走ってくるような音が聞こえた。多分希でしょうね。

ガチャッ

「いらっしゃい!凛ちゃんお久しぶりやね~、ついでににこっちも!」

「うん、希ちゃん久しぶり!何年ぶりかな?」

「だぁれがついでよ!主役でしょ、しゅやく!」

「何年ぶりやろうね、あの時も可愛かったけど今はそれ以上に可愛くなってるなぁ」

「えへへ…そう、かな?ありがとう…」

ぐぬぬ…私を無視して話を進める希。
ま、照れて恥ずかしがってる可愛い凛が見られたからよしとしときましょうか。

はよ

「じゃあこんな所で立ち話もなんだから中行こっか、皆も早く2人に会いたいだろうし」

「あら、もう皆来てるのね」

「そうなんよ。…って言っても穂乃果ちゃんはまだやけどね」

てっきり私達が最初の方だと思ってたけど皆来るのが早かったみたい。
もしかしたら私達みたいに待ちきれなくてちょっと早く出てきちゃったのかもしれないわね。
……穂乃果は相変わらずとしか言いようがないわ。



__________

__________


「…まさか凛がこんなに大人っぽくなってるなんて少し驚いたわ」

「そうだよね、それにやっぱりすっごく可愛い♪」

「服もお洒落でハラショーね!」

「やはりお洒落なのは一緒に住んでいるにこの影響もあるのでしょうか?」

私の影響で凛がおしゃれになりました!なんて言いたい所だけど私の影響とか全く関係なく普通に凛が服装とかに興味を持ち始めたからなのよね…
一緒に住み始めて最初の方はまだ高校生の頃とほとんど変わりなかったのに、何故か急に女の子っぽくなり始めたんだっけ。

「うん…にこちゃんのお陰でおしゃれに興味持てたの…」

…ちゃんと先輩の顔をたててくれるとは…いい後輩を持ったわ…!


「いや~でもまさかアイドルのにこっちが同棲とはね~」

「変な言い方するんじゃないわよ…」

「確かにちょっと驚きよね、予想外のペアっていうか…」

「うん…でも楽しそうで羨ましいなぁ」

そんなに驚く事かしら?


…あ、でももし穂乃果と真姫とかが一緒に住んでたりしたら驚くかも。

はよしろボケ

ここでお預けですか

はよ


ピンポーン♪


なんて事を考えていると、やっとリーダーが遅れてやってきたのかチャイムが鳴った。

少し文句を言ってきます。と、息巻いている海未を連れて希が出迎えに行く。





……そして私達の前に姿を現した穂乃果は言うまでもなく少ししょんぼりしていたとさ。

「ごめんね、ちょっと遅れちゃったみたい!」

「穂乃果が遅れて来るなんて想定の範囲内よ」

「にこちゃんひどいよ~…これでも最近ちょっとはしっかりしてきたってよく言われるんだよ!」

「いくらそう言われていても今遅刻してきては意味がないでしょう!」

「まぁまぁ海未ちゃん…折角みんな揃ったんだし…ね?」

「うっ、そうですね…すいません」


「じゃ、ことりちゃんも言うように全員揃ったことだしそろそろ始めよか?」


「そうね、皆もお待ちかねだろうし」


「じゃ、リーダー乾杯の音頭よろしく!」

「うぇ!?私?…こほん。え~…本日はお日柄もよく……」

「かんぱーい!」

「「「「「「「乾杯!」」」」」」」

「ちょっと凛ちゃん!ひどいよ~!!」

穂乃果がなんだか堅苦しい挨拶をしようとした所に凛が一足早くグラスを持ち上げ元気よく乾杯。私達他の全員はそれを待ってたかのように口を揃えて、同じようにグラスを持ち上げ乾杯をする。
穂乃果は最初不満そうにしてたが皆が笑ってるの見て笑顔になった。
何年ぶりかにμ's皆集まって全員で笑いあっている、この状況が私はとても幸せだと思えた。
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楽しい時間って言うのはあっという間で、もう乾杯してから数時間経っている。

皆(ジュースで乾杯した花陽以外)いい感じに酔いが回ってきた所で、急に絵里が真剣な表情で話を切り出した。

「あのね…実は私、皆に言わないといけないことがあるの」

「っ!えりち…」

「…急にどうしたのよそんなに改まって」

「大丈夫ですか?なんだか顔がこわばってるみたいですが…」

「大丈夫よ。…あのね……」


「実は私…私と希は…付き合ってるの!」



………はい?


「なんか隠してたみたいで申し訳ないんだけど、高校生の時からで…もしかしたら否定されるかもしれない、なんて思ってたら今までずっと言えなくて……!」

「ごめんなさい!うちも皆との友情が壊れてしまいそうでなかなか言い出せなくて…」


「え…」

「いや、なんというか…」

「うん…」

急に真剣になるからどんな事を言うのかと皆思ってただけに、絵里の口からでた言葉にしっかり者の海未と真姫でさえもぽかーんとせざるをえない。

「絵里…希…落ち着いて聞きなさい」

「へ…?」

「…ごめん希ちゃん、絵里ちゃん…凛達全員知ってたよ…ねぇかよちん?」

「う、うん…多分付き合い始めたその日にはわかってたと思う…」

「「え………?」」

「意味わかんない…隠してるもなにも、あんなにあからさまで逆にバレてないと思ってた事に驚きだわ…」

「えへへ…穂乃果ですらすぐに気づいたよ」

「ことりも、それから2人の衣装に同じような装飾つけたりしてたと思うん…だけど…」

「…ていうか、隠す気全然無かったですよね」

「絵里、希…落ち着いて聞きなさい…」

「ごめんね…凛たち、知ってたよ」

「多分付き合い始めたその日からわかってたかな…」

「ことりも、気づいてからは衣装に同じ飾りをつけたりしてたんだけど…」

「えへへ、穂乃果でもすぐ気づいたよ」

「バレてないとでも思ってたの?…意味わかんない」

「…っていうか隠す気ありませんでしたよね……」

すいません消えたと思って誤爆しました、下のやつは見なかった事にしてください

「こ、これでもめちゃくちゃ隠してるつもりだったんだけど……」

「うそやん…もしかして今まで何年も言えずに後悔してたのって…」

「完璧に無駄、ね。残念だけど」

「……うわぁぁあ!もう、何で言ってくれなかったのよぉ!!!」

「気にしてたのはうちらだけ、か……同性なのに対しておかしいとか思わなかったん?」


「っ!」

「凛、どうかした?」

「あ…いや、何でもないよ!何でも…」


希に聞かれた時に少し凛の様子がおかしく見えたので小声で大丈夫か聞く。どうやら私の見間違いだったみたいね。

「そんな事思いませんよ…2人が決めたんならいくら世間とは違っても、それが1番正解なんだと思います。」

「海未…」

流石海未、相変わらずいいことを言うわね。
実際私を含めて皆そう思ってると思う。どれだけ人に何かを言われたって、他の7人だけは絶対に2人の関係を否定する事はないでしょうね。






「ありがとう……でも、私達だけこんなに恥ずかしい思いして、フェアじゃないわよね」

「皆にもこの数年間の恋愛の事についてじーっくり教えて貰うよ」

うげっ、なんか2人から黒い何かが出てるように見える。
希に至ってはわしわしわしMAXの時みたいな悪い顔してるし…

「…って言われても私は知っての通りアイドルだからそれらしい話はないわよ」

「あ、うん、にこっちには何も期待しとらんよ」

「なんかそれはそれでムカつくわね…」

きてた

待ってたぜ

凛ちゃんかわいい

はよ

「にこっちなんかより凛ちゃんの方が気になるなぁ~」

「えっ!私?」

「確かに!凛ちゃんすっごい可愛いから告白されたりとかありそうだよね!」

「どうなん凛ちゃん?」

私なんかよりって言われたのはともかく、凛の話は私も少し気になる。
こういう話になった途端イキイキとしだした穂乃果、残念ね、いっつも一緒にいる私ですらそんな話聞いたことないんだからおそらく期待してる答えは…

「えーっ…と……少し、だけ」

…あった。
しかもこの反応は絶対少しじゃない返しよね…凛にだって隠したい事はあるのだろうし、わざわざそんな事言うのも変な事かもしれないけどなんだか自分の知らない凛を見てしまったようでちょっぴりショック。

「それで?告白されてなんて返してるのよ?」

「まさか了承したりとか……」

意外と凛の事だと海未や真姫も興味あるのか、質問に加わりだした。


「しないよ!全部好きな人がいるって言ってお断りしてて…」

「好きな人…いるの?」

「えっ…あっ!」

的を射たことりの質問にたじろぐ凛。
咄嗟に嘘は出てこなかったのか、やってしまったみたいな様子。

「……いるよ」


先程の反応で薄々とはわかっていたけど、凛には好きな人がいたのね…
なんだかさっきのが可愛く思えるくらいのショック…なんなのかしらこの気持ち。
娘を嫁に行かせたくないみたいな気持ち…とは少し違うような気がする。
…とにかくなんかモヤモヤとする感じ。

「えーっ!誰々!?」

「ごめんね…それだけは皆にも言えない!」

「えぇ~、穂乃果にだけこそっと教えてよ!」

皆がそれ以上は聞くまいと引き下がっても穂乃果はどうしても気になるようで、引き下がらない。
凛が言いたくないって言ってるんだから諦めなさいよ…



「穂乃果!…凛が嫌がってるでしょ」



「ッ!…ごめんにこちゃん、凛ちゃんもごめんね?」

「あ、うん…私は大丈夫だよにこちゃん…?」

「り、凛ちゃんの話も聞いた所で、今度は真姫ちゃんいってみようか!」

「う゛ぇえ!私!?」



自分でも驚くくらい冷たい声が出た。
穂乃果が怯えたように謝ってくるが、謝りたいのはこっちの方。
穂乃果にこのよくわからないモヤモヤをぶつけてしまった…楽しいパーティーなのに…普段なら笑って注意できるはずなのに。これじゃ先輩失格ね…
凛にも希にも気を遣わせちゃってる。

「ごめん、ちょっと酔いが回ってきちゃったみたいだから風にあたってくるわ」

「あ…うん!外で寝たら風邪ひくから気を付けるんよ!」

「ふふっ、流石にそれはしないわよ」

今、自然に笑って出てこれただろうか。
少し、頭を冷やしてから戻ろうかしらね。
…せめて少しでも普段通りに振る舞えるようになるまで。

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「はぁ…寒っ!」

流石クリスマス、夜はかなりの冷え込みね…
これじゃあ頭よりも先に体が冷えて本当に風邪引いちゃいそう。

「ふぅ~…寒いわね、にこ」

「っ!…あんまりびっくりさせんじゃないわよ、絵里」

「ごめんなさい、ちょっとだけ様子が気になって…ね。」

「……ごめん、空気悪くしちゃったわね…」

「大丈夫よ、ただ穂乃果も自分のせいでにこを怒らせたと思ってるみたいだから後でフォロー入れてあげて頂戴」

「そうね…穂乃果にも後で謝っておくわ」




「…いやー、それにしても寒いわね…ロシアに比べたらマシかもしれないけど」

「…そうね。」

「……い、いっそのことコサックダンスでも踊ったら暖かくなるかしら?」

「………そうね。」

「………。」

沈黙が続く。折角絵里が明るく笑わせてくれようとしてるのに、まだうまく笑えない。
アイドルは笑顔が基本だってのに、これじゃプロとしてダメダメじゃない。

「…凛のこと?」

「…っ!?」

絵里には気付かれてたみたいね。いや、もしかしたら他の皆も気付いていてなにも言わなかっただけかもしれない。


「やっぱりそうなのね。私でよければ話聞くわよ?」

「…なんだか、よくわからないけどモヤモヤするの。」


「そう…その気持ち、よくわかるわ。他の皆にはわからないと思うけど、経験した事のある私にはわかる」

「絵里もあったの?こんな気持ちになった事」

「それはあったわよ…誰かさんが私の好きな人とあれだけ仲良くしてたら…ね?」

「!?…それって……」

「……にこ、そろそろ自分の気持ちに正直になったらどうかしら?」


…そう、そういう事だったのね…
気付かなかった。いや、もしかしたら気付いていたのに気付かないフリをしていたのかもしれない。

凛にだけは素直になれたのも、手を繋いだら体まで暖かくなったような気がしたのも、凛が褒められてると私まで嬉しくなったのも……


凛の事を、本気で好きになってしまったからだったのね。

「…嫉妬、だったのね。凛に好きな人がいるんだって思ったらこんなにモヤモヤして…気付かせてくれてありがと。絵里には高校生の時からお世話になってばっかりだわ」

「ふふっ…μ'sの仲間だもの、お互い様よ。」

「その仲間に付き合ってること内緒にしてたのは誰よ…って言っても全く隠せて無かったわけだけど」

「…それは言わない約束じゃないかしら……?」

「冗談よ。…絵里、私凛に気持ちを伝えるわ。気付いてしまったからには伝えないわけにはいかないもの」

「それでこそにこよね…私も応援してるわ!」

「本当にありがとう、絵里。こうなれば当たって砕ける気持ちでいってやるわよ!」







「……それはどうかしらね?」

「え?今なんて……?」

「何でもないわ。…じゃあ私は中に戻るわ、後は若い者同士で…なんてね?」

「若い者同士で…?っ!?」

そう言って戻っていった絵里と入れ替わりに外に出てきたのは、凛だった。


「もしかして私達の話、聞こえてた?」

「ううん、今来たばっかりだったから…」

「そう…よかった。」

「にこちゃん…私ね、にこちゃんに伝えてなくちゃいけないことがあるんだ。」

「えっ……?」

それは今にも私の口から出そうとしていた言葉だった。
凛から私に伝えなきゃいけない事って…?

もしかして…誰かと付き合ってるって話?
それとももうルームシェアはやめるって話?

「あのね……私は、凛はね……」

やめて…やめてよ。折角今絵里のお陰で好きだっていう事に気付いたのに、伝える勇気をだせたのに…

「…グスッ…待って…ごめんなさい…ごめんなさい…」

「にこちゃん!?どうして泣いて…」

「やだ…私まだ凛と離れたくない…うぅ…」






「凛がにこちゃんと離れるはずないよ!」ギュッ

「…グスッ…えぅ…?」

「離れられるはずないよ…だって、こんなににこちゃんの事が好きなんだから…」

「……りん…?」

「泣かないで…泣いちゃってるのは多分なにかの勘違いだと思うんだけど、凛はずっと、ずーっとにこちゃんの事が好きだよ。…それを伝えたかったんだ。」

…勝手に最悪なシチュエーションばかり想像して、凛が遠くに行ってしまうように思えて泣いて…挙句の果てには言おうと思っていた言葉まで先に言われてしまって……

「もう…なによぉ……私馬鹿みたいじゃない…」

「急に泣いちゃうからびっくりしたよ…」

「ごめんね、本当は私が先に伝えようと思ってたんだけど…改めて言わせて?」



「私、凛の事がどうしようもなく好きみたい。凛ともう一緒にいれないって思ったら涙が止まらなくなるほどにね」

「うん…ずっと一緒にいよう?凛もにこちゃんと離れたくないんだ。それとね、これ…クリスマスのプレゼントなんだけど…貰ってくれる?」

「ありがとう…開けてもいいかしら?」

「うん!」

「…あっ!」

開けてみると、中には可愛らしいピンク色の髪留め。この前凛にプレゼントした髪留めの隣にあった、私がいいなと思っていたものだった。

「どう、かな?」

「ありがとう…とっても嬉しいわ。お返しをしてもいい?」

「え?にこちゃんにはもう貰っ……!!?」



凛の言葉を遮るようにしてキスをする。
もちろん私にとってはファーストキスだった。

「ふふっ、隙だらけよ?」

「も、もぅ…にこちゃん……」

「さ、そろそろ戻りましょう?」ガチャッ

「「「うわぁ!!」」」

そう言って扉を開けると、穂乃果と希と絵里が雪崩のように倒れてくる。
扉の向こうを見ると苦笑いのことりと花陽、そしてやれやれといった様子の海未と真姫。
つまり、全員揃いも揃って覗きに来ていたっていうわけね…

「…覚悟は出来てるわよね?」

「な…なんの事かなぁ…?」

「うち達はなんも見とらんよ~…?」

「にこ…?私はセーフよね……?」

「問答無用よ!全員覚悟しなさい!」

「私たちもナノォ!?」

「そんなぁ~!」

「だから私達はやめておきなさいって言ったのよ…」

「そうです!あれほど止めたのに…」

このあと、めちゃくちゃお説教した。

____________________

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「あーあ、もうこんな時間かぁ…もっと沢山お話したかったよ…時間、もどれー!…って、ダメかぁ…」

「何を子供みたいな事を言ってるんですか…まあでも確かに、もう少し時間が遅く過ぎてくれればいいのに、とは思いますね。」

「そうだね…久しぶりに皆と会えてすっごく楽しかった!今度はいつ日本に帰って来るかわからないけど、きっとまた会おうね!」

「…まぁ、久しぶりにいい息抜きになったわ。」

「今日くらい素直にならなきゃ真姫ちゃん!今日の事あんなに楽しみにしてたのに…」

「う゛ぇえ!?…もう、楽しかったわよ!…また、やるわよね…?」

「もちろんやん!今度はいつになるかまだわからんけど、絶対にまた集まらんとね!」

「そうね…あっ!皆で記念写真とかどう?…我ながら賢い案だと思うんだけど…」

流石はKKE、自分で賢い案だって言っちゃう所が絵里らしい。


「いいわね、宇宙ナンバーワンアイドルのプライベートな笑顔なんて激レアよ!」

「ちょっと寒くないかにゃー?」

「ちょぉっと凛!」

久しぶりのこの流れに皆声を揃えて笑い出す。
本当に今日は皆に会えて、自分の気持ちに気づけてよかった…今年のクリスマスは最高の思い出になったわ。




「じゃあ皆ならんで~、セルフタイマーで撮るわよ!……それっ!」


絵里がカメラのボタンを押して駆け足で戻ってくる。
その姿が何故かゆっくりに見えて、頭の中には思い出が駆け巡る。
穂乃果と出逢って、μ'sの皆と出逢って…今までどこを向いても暗かった世界が明るく変わって…そして、明るくなった視界にはいつも凛が居てくれた。

「…っといけない。ちょっと泣きそうになってたわね」


穂乃果…海未…ことり…花陽…真姫…希…絵里…そして凛。
私はあなた達に出逢えて本当によかった。
だからこの写真は今までで一番の笑顔で!



『にっこにっこにーーー!!!!』


カシャッ_____________________________

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「ただいま~、ふぅ…今日も疲れたわね…」

ふと、玄関に唯一飾ってある写真を見た。
随分昔になっちゃうけど皆で集まった時の写真。
時間が経った今でもこの時の楽しかった思い出は写真とともに色褪せたりはしない。


「あら…懐かしい写真ね。」

「おかえり、にこちゃん」

「ただいま…凛、これ見て。2人して随分可愛らしいわ」

「ふふっ、今でもあんまり変わってないよ」

「それをいうなら凛だって…」




結局あれから1度も皆で集まれる機会がなかった。今では皆なにをしてるのかしらね…まぁ実家を継いだ数人は会えない事もない距離にいるんだけどね。


「そういえばね、にこちゃん。これ見て?」

「ん、何かしら?…手紙?差出人は…穂乃果______」


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「ただいま~、ふぅ…今日も疲れたわね…」

ふと、玄関に唯一飾ってある写真を見た。
随分昔になっちゃうけど皆で集まった時の写真。
時間が経った今でもこの時の楽しかった思い出は写真とともに色褪せたりはしない。


「あら…懐かしい写真ね。」

「おかえり、にこちゃん」

「ただいま…凛、これ見て。2人して随分可愛らしいわ」

「ふふっ、今でもあんまり変わってないよ」

「それをいうなら凛だって…」




結局あれから1度も皆で集まれる機会がなかった。今では皆なにをしてるのかしらね…まぁ1実家を継いだ数人なら会えない事もない距離なんだけどね。


「そういえばね、にこちゃん。これ見て?」

「ん、何かしら?…手紙?差出人は…穂乃果______」


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高校生の頃の自分は、将来自分がどうなるって思ってたんだっけ?

アイドルになるっていう漠然とした夢はあったけどきっとその後の事は全く考えてなかった。

…些細な行動ひとつひとつによって未来が変わるってよく言うけど、私の行動は何ひとつ間違ってはいなかったわね。

ありがとね、あの頃の私。

私にとっては今現在だけどあなたにとって…

これはあなたが、そして仲間が作り出してくれた。
そんな、一つの未来の話。

これは終わりなのか?
とりま乙

おわりとは書いていないから終わってはないな

はよしろ

待ってる

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年06月26日 (日) 04:12:12   ID: iyDaUQl3

おい・・・おい・・・続きくれよ・・・・・・

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