提督「俺の死亡報告による艦娘行動実験をやったらとんでもないことになった」 (251)

・誤字すまない
・ゆっくり更新
・頑張ってかきますよ

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-本部-




提督「俺が死んだことにですか?」

元帥「あぁ、もし指揮官が死亡した際の艦娘の精神状態を観察する実験だ」

提督「な、なぜ私の泊地がそのような実験を?」

元帥「貴官の泊地は激戦区でもない、それに保有艦も多数いることから抜擢された」

提督「拒否権は?」

元帥「貴官の気持ちは分かるが、実験のためだ参加してくれ」

提督「えぇ、わざわざ本島に呼び寄せたと思えば……」

元帥「この実験が終わったらいいところに飲みに連れてってやるぞ」

提督「やりましょう^^」

元帥「おう^^」

提督「ゴホン、それで実験期間は?」

元帥「1月だ」

提督「な、長いですねぇ」

元帥「それぐらいではないと心情の観察ができないからな」

提督「その間、私はどこにいれば?」

元帥「海軍本部の観察室で泊地に設置された監視カメラと盗聴器を見聞きしながら酒でも飲んでろ」

提督「まじすか?」

元帥「ここずっと貴官は休みがなかったからな、心体を休ませながらやってくれ」

提督(絶対に休まらない)

元帥「また数日後に本部へ呼び寄せると思う、その移動中に深海棲艦に洋上で撃墜されたということにする」

提督「ヒェ……」

元帥「この実験では貴官の泊地において2名ほど協力者を選んで欲しい」

提督「なぜ?」

元帥「最悪の事態があるからな、それと内部の詳しい報告もほしい」

提督「や、やめませんかねぇこの実験、もし私の泊地の艦娘が本部へ攻めるなんてことが起きたら……」

元帥「その時は実験終了で貴官を返す」

提督「俺、殺されますよ?^^;」

元帥「知ってる^^」

提督「いやいやいやいやいや!!!!」

元帥「これは決定事項だ」

提督「えぇ……」

‐泊地‐

‐執務室‐


叢雲「今日って本部へ行くのでしょ?」

提督「おう」

叢雲「この前もいったばかりじゃない」

提督「緊急案件でな」

不知火「気をつけてくださいね」

提督「いや、今日中に帰ってくる予定だから」

弥生「頑張って」

提督「ありがとなー」ワシャワシャ

弥生「んっ……」

提督(心が痛みますわ)

川内「提督~、輸送機が来たよー!」バンッ

提督「ノックをしろノック!」

神通「姉がすみません」ペコッ

提督「そろそろいくかぁ~!」

叢雲「制服を揃えなさいよ」スッ

提督「すまんすまん」

‐飛行場‐

鈴谷「お~提督ー!、東京のお土産楽しみにしてるからね」

熊野「はしたないですわよ鈴谷」

提督「任せろ任せろ」

赤城「私は食べ物がいいですね」モグモグ

加賀「そうですね」モグモグ

提督「お前らの分を買うと俺の財布が空になるわ」

金剛「珍しい紅茶の茶葉が欲しいデース!」ギュッ

提督「遊びに行くわけじゃなんだけどなぁ……」

榛名「頑張ってくださいね」ニコッ

大和「大和、提督がいないあいだはこの泊地を守り抜きますね」

提督「おうっ」

長門「今日帰って来るというのだから大丈夫だろう」

提督「あんまし深海棲艦も来ないしな」

妖精「提督~! そろそろいきますヨー!」

提督「おっけー」

提督(あー……、心が痛いぜ)

叢雲「じゃあね」

提督「ん」






――――
――


-数時間後-



-本部観察室-

提督「はい、というわけで実験が始まりました」

元帥「艦娘たちの様子でもみてみるか」ピッ

提督(なんでこの方もいるんだよ)

元帥「そろそろ本部から貴官が洋上にて行方不明になった報告がくるだろう」ニマニマ

提督(うわ、性格わるいなぁ)

元帥「ところで誰が協力者なんだ?」

提督「あぁ、いろいろと動きやすい立場の娘たちにしましたよ」

元帥「ほう」

提督「まずは1人目の協力者は通信を主に引き受けている大淀ですね」

元帥「なるほどな、おっと動きがあったようだな」

元帥「ビールでも飲みながら観ようではないか」スッ

提督「ど、どうも」

-泊地-

-執務室-


叢雲「半分ほど書類も減ってきたかしら」

不知火「そうですね」

叢雲「弥生はどこいったのかしら?」

不知火「彼女は遠征任務中ですよ」

長門「そろそろ、提督も本部に着く頃だろうな」

不知火「そうですね」

大淀「す、すみません失礼します!!」バンッ

長門「ノックをせずに入るな!」

大淀「急を要することだったので!!」

叢雲「ど、どうしたのよ」

大淀「……報告します。 提督が乗った輸送機が洋上にて通信途絶したそうです」

叢雲「……え?」

長門「なんだと!?」

不知火「……っ」

叢雲「う、嘘よね?」

大淀「既に本部からは捜索隊が出撃していますが、SOS信号すら感知されないと……、生存は絶望的だと……」

叢雲「そんなの嘘よ! その書類みせなさいよ!」バッ

大淀「あっ」

叢雲「……そ、そんなっ」

大淀「本当のことなのです……、うっ……」グスッ

-本部-

提督「うわぁぁ、心がマジで痛いわぁ……」

元帥「大淀という娘、なかなかの演技だな」

提督「もうやめませんかね……?」

元帥「何のための実験だ」




-泊地-



叢雲「そ、捜索隊をこっちも出しなさい!!」

長門「無駄だ、既に本部から出撃しているのだぞ……」

不知火「……とりあえずみなさんに報告を」

長門「……あぁ、そうだな」

長門『……直ちにこの泊地に居る全艦娘は1階ホールに集まってくれ、繰り返す――……』


-1階ホール-


鈴谷「う、嘘だよね?」

川内「は?」

叢雲「本当のことよ……」

榛名「そ、そんなっ!!!」

霧島「……っ」

青葉「あ、アハハハ、またまた冗談きついですよぉー……」

長門「これは事実だ……」

青葉「で、ですよね……」

電「そ、そんなの嘘なのですよ」ヒクッ

雷「そ、そうよ! あの司令官がやられるわけが……」

暁「ううっ……」ポロポロ

響「……っ」

龍驤「あっちゃーー……」

金剛「そんなの嘘なのデース……、テイトクは茶葉を買ってくるって言ってたのデース……」ボソッ

比叡「お姉さま……」

加賀「……今すぐに捜索隊を出すべきです」

瑞鶴「そ、そうよ!」

不知火「既に本部から捜索隊が出ています……」

加賀「ならばその提督を撃墜した深海棲艦をッ!」ギリッ

長門「ど、どこに行くんだ加賀!!!」

加賀「決まってるでしょう、弔い合戦よ」ギロッ

瑞鶴「私も行くわよ」

赤城「加賀さん待って、まだ提督は死んだって決まっていないのよ……」

翔鶴「そうよ瑞鶴……」

加賀「上空にて通信途絶、SOS信号も出されていない、この状況でどこに望みをかけろと……?」

大淀「……新たな通信です、洋上にて提督が乗っていたものと思われる輸送機の残骸を発見したそうです」

加賀「っ!」

赤城「そんな……」

加賀「決まりね」バッ

赤城「待って!」

加賀「まだ何か?」

赤城「……私も行くわ」

翔鶴「私も行かせてください」

瑞鶴「翔鶴姉……」

長門「勝手なことは許さんぞおまえら!!」

飛龍「待って、長門さん」スッ

長門「なんだ?」

飛龍「ちょっと今回ばかりは行かせてくれないかな?」ギッ

蒼龍「行こう、飛龍」

飛龍「うん」

長門「おい!!」

叢雲「ちょっと待ちなさいよあんたたち!!」

不知火「……」スッ

叢雲「不知火もどこに行くのよ!」

不知火「止めないでください」

陽炎「待ちなさい不知火」ガシッ

黒潮「今は冷静になるときや……」ガシッ

雲龍「……」

加賀「どきなさい雲龍」

雲龍「いやです」

天城「先輩方、今は冷静になってください」

葛城「そうです!」

-本部-



提督「おいおいおいおいおいおい」

元帥「早速、意見の対立が起きたな」

提督「マジギレした彼女たちが海に出れば藻すら生えない不毛の海になりますよ!」

元帥「深海棲艦を撃滅してくれるというならば、それはそれでいいだろう」

提督「何言ってんですか!」




-泊地-



大鳳「私も今は冷静になるべきかと思います」

加賀「だったらここでじっとしていろと?」

大鳳「……今は待つ時だと言っているの」

加賀「どうしてもここは通さないのかしら?」

瑞鶴「手を貸すよ加賀」

鳳翔「やめなさいあなたたち」

赤城「鳳翔さん……」

鳳翔「今は冷静になりなさい、今のあなたたちが海に出ても結果は目に見えています」

翔鶴「し、しかし!」

鳳翔「いいから、今日はゆっくりしなさい」

赤城「……そ、そうですね」

翔鶴「少し頭に血が昇っていました」

赤城「ですね、加賀さんここは落ち着きましょう」

加賀「私は落ち着いています、いくら鳳翔さんでもその意見は聞けません」

鳳翔「加賀さん……」

瑞鶴「私も行くよ」スッ

翔鶴「まって瑞鶴!」バッ

ビス子「行くわよ」

マックス「そうだね」

レーべ「ついていくわ」

プリンツ「……ついて行きますビスマルク姉さま」

ローマ「ちょっと待ちなさい」

リットリオ「そうですよ」

ビス子「邪魔をするの?」

ザラ「今はちょっと冷静になったほうがいいかなって思います」

リベ「リベもそう思う」

ビス子「あなた達は提督がやられて何も思ってないのかしら?」

ローマ「はぁ? なわけないでしょ」

ビス子「流石、イタリアってところね」

ローマ「それどういう意味よ」

ビスコ「そのままの意味よ、Feigling」ギロッ   Feigling=臆病者

ローマ「あんた!!」

リットリオ「落ち着いてローマ」スッ

グラーフ「すまないがビスマルク、今は冷静になる時だと私も思う」

ビス子「……どきなさい」バッ

グラーフ「ビスマルク!」

神通「姉さんは行かないのですか?」

川内「んー……、確かに許せないけどなんか今は弔い合戦をするべきではないって思う……」

那珂「こういう時は真っ先に行くっていうイメージあったのに珍しいなぁ」

神通「私たち姉妹は落ち着いていますね、同じ軽巡でも」チラッ

矢矧「行かせてくれ!!!」

阿賀野「矢矧落ち着いて!」

能代「そうだって!」

天龍「どいてくれ」

竜田「あらあらぁ、なんで邪魔をするのかしらー?」

多摩「今は落ち着くだと思うの」

球磨「そうだクマ!」

那珂「確かに落ち着いてるねうちの姉妹!」

川内「ハハ……」

加賀「行くわよ、二航戦、瑞鶴」

瑞鶴「分かってるわよ」

飛龍「ええ」

蒼龍「うん」

長門「お前ら行くな!!」

ドゴオオオオオオオン!!!

艦娘たち『!?』

パラパラパラ……

加賀「……大和」

大和「みなさん、落ち着いてください」

瑞鶴「どいて」

大和「皆さんの気持ちは理解できます、しかし準備も作戦も整っていない現状で出撃しても無駄でしょう」

加賀「……」

大和「提督が行方不明になった位置から敵の位置を特定してしっかりと作戦を立案させたあとに行くべきです」

加賀「……分かったわ」ギリッ

-本部-

提督「あぁ、ヒヤヒヤしました……」

元帥「落ち着きを取り戻したようだな、しかし複数の艦娘のあいだで軋轢ができたな」

提督「そ、そっすね」

提督(これ早く実験を終わらせないと後戻りできなくなるんじゃないか……?)


―――
――




-3日後-

-本部-

大淀『提督』

提督「泊地内部の詳しい状況を頼む」

大淀『やはり艦娘内で軋轢がところどころで起きていますね、今のところ目立ったことは起きていませんが』

元帥「うむ……、第二段階へいくか」

大淀『わ、分かりました』

提督「あぁ、胃が痛い……」

元帥「この実験が終わったらしこたま飲ませてやる」

提督「楽しみにしてますね……」

-泊地-

-執務室-


長門「捜索活動が打ち切りだと!?」

大淀「はい、機体の残骸の他に何も手がかりが見つからず……、そして唯一これが送られてきました……」スッ

叢雲「司令官の帽子……」ギュッ

不知火「捜索が終わるには早すぎると思いますが」ギリッ

大淀「長期間の捜索は深海棲艦の戦闘が起きる可能性もありますから……」

大和「……」

長門「遺体が見つかってないだろ」

大淀「輸送機の残骸から墜落後に更に深海棲艦の集中砲火を受けたと報告書に……」

叢雲「遺体が発見できないレベルで……、うっ……」グスッ

加賀「……」クルッ

長門「加賀、何処へ行く気だ」

加賀「十分に待ったわ、奴らを叩き潰してくるだけよ」

叢雲「そんな命令出ていないわ」

加賀「命令を出す人がもういないのよ、そんなことは関係ないわ」

叢雲「勝手なことはさせない」

加賀「私が有志で人を集める、それでいいでしょ?」

長門「待て、それはここに新たな提督が来てからでいいだろ」

大淀「その件ですが……、人員不足でこの泊地に見合った方がまだ送れないそうです」

大和「上も判断に決め兼ねているのですね」

大淀「えぇ」

加賀「なら私がここの一時的なリーダーになるわ」

長門「そんな横暴が許されると思っているのか」ガシッ

加賀「はなしなさい」ギロッ

大和「長門さん、加賀さんの好きにさせましょう」

加賀「……」

大和「でも私はあなたをリーダーだとは認めない、夕刻までに有志メンバー全員で帰投してください」

加賀「分かってるわ、仇を討つまでは[ピーーー]るわけないわ」スッ

大和「それと、無茶をしないように私も監視といて行きます」

加賀「……好きにして頂戴」

不知火「不知火も行かせてください」

加賀「大歓迎よ」ガチャッ

瑞鶴「……」

加賀「瑞鶴、話は聞いていたわね?」

瑞鶴「もちろん行くわ」

-本部-

提督(うわぁ……、なんかいい感じで連帯感が無いじゃねぇか……)

元帥「うぬ、いい感じで派閥が出来てきているな」

提督(この人は絶対いい死に方しないな)



 -泊地-

加賀「準備はいい?」

瑞鶴「ええ」

不知火「大丈夫です」

蒼龍「いつでも行けます」

飛龍「同じく」

鈴谷「班を2つにしていく?」

熊野「そちらのほうが効率はいいですわね」

加賀「そうね、その方が効率がいいわね」

摩耶「絶対に沈めてやるよ……」

金剛「ワタシ達、四姉妹も大丈夫デース」

大井「コロスコロスコロスコロスコロスコロス……」ブツブツ

北上「大井っち大丈夫?」

大井「え、ええ! 北上さんついてきてもらって悪かったですね!」

北上「いまの大井っちは1人にはできないからね」

夕立「ふふふ、絶対に沈めるんだから……」

時雨「……うん」

大和「……」

加賀「行くわよ、発見した敵は全て沈めなさい」

加賀「それでは出撃する」


―――
――

叢雲「……行ったわね」

長門「……ああ、お前はよかったのか?」

叢雲「正直言うと行きたいわ、あいつを殺したやつのことは死ぬほど憎い」

長門「ならなぜだ」

叢雲「腑に落ちないのよね」

長門「?」







-本部-

提督「うわぁ、ついに出撃しちゃったよ」

元帥「メンバーから見ても怖いものがあるな」

提督「ホントですよ……、深海棲艦がかわいそうになってきました」

元帥「あれだけやる気で奴らを掃討してくれるならいいじゃないか」



-泊地-

-執務室-



長門「腑に落ちない?」

叢雲「私もよく分からないわ」

長門「そういえば、弥生はどこにいった?」

叢雲「報告を聞いてからずっと部屋に閉じこもっているわ……」

長門「そうか……」

?「ちょっといいか?」

長門「……入れ」

グラーフ「話がある」

叢雲「なにかしら」

グラーフ「アドミラールの報告から泊地内がギスギスしていることで相談だ」

長門「確かに問題だと思っていた」

叢雲「他のドイツ艦のみんなは?」

グラーフ「私の他は加賀と一緒に弔い合戦に行こうとしたのだがイタリア艦がそれを制止したものだからな……」

叢雲「そういうことね……」

グラーフ「前々からドイツとイタリア……、主にビスマルクとローマは仲が良かったわけではないが」

長門「今回の一件で更に悪化しているわけか」

グラーフ「ああ、しかし他にもそうなっているのもいると思うが……」

赤城「そうですね」ガチャッ

長門「ノックだノック」

翔鶴「すみません」

叢雲「赤城さん達も行ったと思っていました」

赤城「いいえ、むしろ無理をして欲しくなかったので止めたのですが……」

翔鶴「行ってしまいました……」グスッ

ガシャアアアアン!!!


叢雲「どこから!?」

赤城「宿舎の方からです!」

グラーフ「あの2人かもしれないな」

長門「ビスマルクとローマか! 泊地内で戦艦同士が喧嘩をしたらどうなるかわかっているだろ!」

翔鶴「止めに行かないと!」


 -宿舎-


ローマ「よくも姉さんを!!!」ドガッ

ビスマルク「ぐはっ!」

リットリオ「やめてローマ! 少し小突かれただけだから!」

ビスマルク「臆病者ッ!!」バゴッ

ローマ「くっ!」

長門「お前ら何をしている!!!!」ガシッ

グラーフ「落ち着けビスマルク!」ガシッ

ビスマルク「邪魔をしないで!!」

陸奥「ちょっと何の騒ぎ!?」

長門「いいところにきた陸奥! 2人を止めるのを手伝ってくれ!」

本日はこれで終わりになります

>提督「やりましょう^^」
>元帥「おう^^」

この2人とは美味い酒が飲めそうだ

お前さんか
期待

誤字や艦娘の漢字表記ミスすみません><
>>28
いや誰だ

すみません指摘通りレーべとマックスのセリフが逆でした
竜田→龍田です。

 -執務室-




長門「リットリオが押されてそれに腹が立って喧嘩になってしまったと?」

ローマ「そうよ……」

ビスマルク「……」

陸奥「はぁ~……」

叢雲「それで、どうするのよ」

長門「然るべき罰を受けてもらうだろ」

ビスマルク「アドミラールがいない今、誰がそれを決定するわけ?」

長門「それは……」

叢雲「私が決定するわ」

ビスマルク「なに?」

叢雲「なにか文句でも?」

ビスマルク「あるわね、あなたには何も権限がないわ」

叢雲「司令が行方不明になった日の秘書艦は私よ」

ビスマルク「それは理由になってないわね」

叢雲「……この泊地に一番長くいるのも私なのよ」

ビスマルク「それも正統な理由だとは認めないわ」

グラーフ「……ビスマルク、大人しく罰を受けたほうがいい」

ビスマルク「何故よ」

グラーフ「それに然るべき行動をしたのだぞお前は、誰かがやらなければ風紀が乱れる」

ビスマルク「それは叢雲がやるべきではないと言っているのよ」

グラーフ「では誰だ? 駆逐艦というのが気に食わないのか?」

ビスマルク「そういうことじゃないわ」

グラーフ「なら、どういうことだ?」

ビスマルク「……」スッ

長門「どこに行く気だビスマルク」

ビスマルク「部屋に戻るだけよ、ここに居ても拉致があかないわ」

叢雲「勝手な行動をしないで」

ビスマルク「なら私がここの指揮を取るわ」

長門「なに?」

ローマ「そんなの認めるわけがないじゃない」

ビスマルク「こっちも同じ理由ってことよ」ガチャッ

ビスマルク「行くわね」

マックス「終わりましたか」

ビスマルク「ええ、部屋に戻るわよ」

レーべ「うん」

プリンツ「はい!」

リットリオ「どうしましょう……」

長門「はぁ……、とりあえずローマには自室謹慎ということでいいか」

リットリオ「分かりましたかローマ」

ローマ「姉さんが言うならな……」

叢雲「……はぁ」

長門「気にするな」

叢雲「分かってるわ……」




―――
――


-洋上-



加賀「ちっ……、駆逐艦ばかりしかいないわね」

瑞鶴「そうね」

大和「そろそろ帰投してください、日が沈みます」

加賀「まだ行けるわ」

大和「約束ですよね」

鈴谷「もうちょっとぐらいいいじゃん」

大和「……約束です」ジロッ

鈴谷「うっ」

加賀「……分かりました」

北上「はぁ……、帰ったらお風呂入ろ」

大井「クソガ……、そ、そうですね!」

加賀「瑞鶴、別働隊にも連絡して頂戴」

瑞鶴「……分かったわ」


―――
――

-泊地-

-執務室-


大和「全員無事帰投しました」

長門「分かった、監視ご苦労だった」

大和「いえ」

叢雲「……お疲れ様」

不知火「……ええ」

叢雲「少し、弥生の様子を見てくるわ」

長門「頼んだ」


-宿舎-


叢雲「弥生いいかしら?」

卯月「いいぴょん」ガチャッ

叢雲「卯月……、弥生は?」

卯月「……そこにいるぴょん」

弥生「……」

叢雲「ひどい隈ね」

弥生「……そう?」

叢雲「気持ちはわかるわ、でもみんな悲しいのよ」

弥生「わかってる」

叢雲「そう、なら話があるの」

弥生「話?」

叢雲「ちょっと外で話すわよ」

弥生「分かった」

卯月(うーちゃん空気だぴょん)

叢雲「卯月、あんたもひどい隈よ」

卯月「うーちゃんは大丈夫だぴょん」

叢雲「無理するんじゃないわよ」

卯月「無理なんてしてないぴょん……」グスッ

叢雲「よしよし」ワシャワシャ

卯月「うっ……、ううぅ……」グスッ


本日は以上です

弥生「……叢雲、話ってなに?」

叢雲「やっぱり部屋の中で話しましょう」

卯月「?」

弥生「うん」

叢雲「弥生は引きこもってたから分からないと思うからいまの泊地の様子を説明するわ―――……」



―――
――



弥生「……そういうこと」

卯月「こわいぴょん……」

叢雲「ええ、それでこの話を聞いてあんたたちは誰に付く気かしら

弥生「どういうこと?」

叢雲「私だって嫌だけど現状、いくつかの派閥ができてしまっているわ」

卯月「つまり、うーちゃんたちもどの派閥に入るかってことぴょん?」

叢雲「ええ」

弥生「そんな争いを生むようなことしても意味ないと思う……」

叢雲「分かっているわ、でもそんなことを言っている事態でもないのよ」

弥生「だから人数を増やして大きな集団にして周りを従わせるの?」

叢雲「……えぇ、そうね」

弥生「別に責めてるわけじゃない、仕方がないと弥生も思うから」

叢雲「ありがと」

卯月「でも派閥って何も分からないぴょん……」

叢雲「私も全てを把握しているわけじゃないわ」

叢雲「……そうね、グループごとに行動方針とか似ているところもいくつかあるけど……」

叢雲「加賀さんのグループとビスマルクさんのグループね」

卯月「2つはどっちも仇を討とうと積極的だぴょん」

叢雲「そうね、方針は同じだけどとりあえず2つのグループは混じってないわね」

叢雲「あとは鳳翔さんと赤城さん、翔鶴さんの3人、これはどちらかというと中立派ってところね……、あとは大和もかしら」

卯月「そして最後は叢雲のグループとその他だぴょん?」

叢雲「べ、べつに私がリーダーみたいなことは……、あとはイタリア艦のグループは中立派か穏健派のどちらかだと思うわね」

弥生「弥生は確かに司令を殺した敵は憎いけど、あまり無茶はするべきじゃないと思う……」

卯月「うーちゃんもそう思う」

叢雲「そう、2人の考えは分かったわ」

-本部-



元帥「フフフ、対立してるなぁ」

提督(胃が痛い胃が痛い……)

元帥「泊地は穏健派、中立派、強硬派の3つに分かれているな」

提督「自分からみたら中立派と穏健派の違いはあまり分かりませんけど」

元帥「そのうち分かるさ」

提督「そうですか……」

元帥「それと、2人目の協力者って誰なんだ?」

提督「まだ秘密にさせてもらいますよ」

元帥「おっ、随分と言うじゃないか」

提督「別にそういうわけでは」

元帥「まあ、予想しながらやるというのも面白いし良しとするか」



-泊地-


-執務室-


長門「もう大丈夫なのか弥生?」

弥生「心配かけてごめんなさい」

長門「大丈夫ならいいんだ」

叢雲「そうね」

弥生「不知火は?」

長門「……たぶん、加賀のところだろう」

グラーフ「はぁー……」

弥生「何故、ドイツ空母さんが?」

グラーフ「グラーフ・ツェッペリンだ」

叢雲「仲間のドイツ艦のみんなにハブられたのよ」

グラーフ「はぶられてないぞ! い、意見の相違によるすれ違いだ!」

長門「だそうだ」

リットリオ「困りましたねぇ……」

長門(こいつもいつの間にか居座ってるな……)

-第二会議室-


加賀「次の作戦進出エリアを決めなくては」

不知火「今回はこの範囲へ出撃していたので次回はこちらへ向かうべきかと」

瑞鶴「ええ、そうね」

不知火「もう少し作戦範囲を広げたいので人数を増やしたいですね」

瑞鶴「うん」

金剛「とりあえずティータイムにしましょー!」

榛名「リラックスも大事ですよ」

鈴谷「おぉ~」

夕立「夕立はもっと敵を倒したいっぽい」

時雨「でも休憩も大事だよ」

加賀「そうね」

瑞鶴「私も手伝うわ」

金剛「ありがとネー」

大和「……」ジッ


-宿舎-


レーべ「どうするの?」

ビスマルク「そうね、まずは仲間を集めるわ」

プリンツ「仲間ですか?」

ビスマルク「ええ、あんな臆病者たちにここを仕切らせるわけにはいかないわ」

マックス「ついていきます」

ビスマルク「とりあえずは加賀たちと話をするわ」

トントントン

ビスマルク「誰?」

加賀「私よ」ガチャッ

ビスマルク「いいタイミングね、話がしたかったのよ」ニヤッ

加賀「奇遇ね、私もよ」

ビスマルク「こんな部屋でもあれだし、場所を移動しましょうか」

加賀「ならいい場所があるわ」

ビスマルク「ついていくわ」




―――
――

本日はこれで終わりです

-執務室-


叢雲「そろそろ私たちも出撃準備をしないと」

長門「仇討ちでもするのか?」

叢雲「違うわよ……、あいつの遺品か遺体の一部だけでもみつけてあげないとね」

弥生「うん……」

長門「そういうことか、私もついて行かせてもらう」

叢雲「水中も捜索したいから潜水艦の娘たちにも声をかけるわ」

長門「分かった、他の人員は私が声をかけてみよう」

ガチャッ

ビスマルク「勝手な行動は困るわね」

金剛「みなさん、ストップネー」

長門「ビスマルクに金剛ッ」

弥生「どういう意味?」

ビスマルク「そのままの意味よ、アドミラールの件については私たちが全て引き受けるわ」

叢雲「アドミラールの件?ただ深海棲艦を無差別に沈めているだけじゃない」

ビスマルク「あなたたちにまで動かれたら泊地に残る戦力が低下するわ、それは戦略上良くないことよ」

叢雲「だったら、そっちが残ればいいじゃない」

加賀「それは無理な相談ね」スッ

長門「加賀、貴様もか……」

瑞鶴「私もいるわよ」

長門「何の用だ」

ビスマルク「そんな死体探しみたいな生ぬるいやり方だけでは納得がいかないわ」

叢雲「ッ!」

弥生「……」

瑞鶴「この泊地は本日から私たちが指揮を執ることにするわ」

長門「そんなこと納得できるわけがないだろ」

瑞鶴「みんなが納得できる人なんて現状いると思う?」

長門「それはッ!」

金剛「いないのデース」

加賀「そういうことよ、誰かが指揮を執らなければいけないのよ」

叢雲「嫌だと言ったら?」

ビスマルク「秩序が乱れるわね」

弥生「……なにをするの」

プリンツ「……一時的に拘束させてもらいます」

マックス「……」

レーべ「ごめんね」

叢雲「そういうことね」

長門「大人しく捕まると思うのか?」

金剛「この状況で脱出できるとでも思うのデス?」

長門「この建物が全壊するほどには抵抗するつもりだ」

加賀「そう……、仕方がないわね」

瑞鶴「……」ジッ

鳳翔「やめなさい」

長門「鳳翔……」

加賀「鳳翔さん」

赤城「加賀さん落ち着いてください」

翔鶴「瑞鶴、どうしてそうなってしまったの……」

大鳳「この場はここで引いてください」

雲龍「それでも動くというならば私たちが全力で止めるわ」

天城「……」

葛城「瑞鶴先輩……」

加賀「はぁ……、分かりました」

加賀「行くわよ」

ビスマルク「チッ……」

瑞鶴「……」プイッ

翔鶴「瑞鶴っ……」

長門「あいつら……」

鳳翔「少し、話したほうがいいですね」

叢雲「そうですね」

-第一会議室-


鳳翔「完全に内部で対立ができてしまいましたね」

叢雲「ええ……」

翔鶴「現状は加賀さん、ビスマルクさん、金剛さん、瑞鶴を筆頭とした強硬派が目立った行動にでていますね……」

長門「強硬派か……」

鳳翔「どうしたのですか?」

長門「たまに分からなくなってな、もしかして加賀たちがやろうとしていることのほうが正しいのではないかと」

鳳翔「みんなきっと思ったことはあります……」

赤城「そうですね」

弥生「でも、行き過ぎた行動はダメだと思います……」

鳳翔「それに関しては同意見です」

叢雲「私もよ」

大鳳「ええ、今はこれからのことについて考えなければ」

長門「そうだな」

叢雲「それならイタリアの人たちも呼んだほうが」

鳳翔「そうですね」

本日はこれで終わりです

――――
――






提督『よくやってくれたな』

加賀『いえ、当然のことよ』

提督『それでも加賀のおかげで作戦が成功したようなものだしな』ワシャワシャ

加賀『んっ……、頭を撫でるのをやめてくれないかしら』

提督『おっとすまんな、気を悪くしたらすまない』

加賀『いえ、むしろ……』

提督『よし、ご褒美に鳳翔さんの所でいつか一緒に飲むとしようか』

加賀『他の子も頑張ったわ』

提督『わかってるよ、ほかの子にも何かしらのご褒美は与えるさ』

加賀『……そう』

提督『まあ、楽しみにしとけよ』






加賀「……朝か」パチッ

加賀(結局、そのご褒美は貰えず終いになってしまったわね……)

加賀「提督、どうして……」





―――
――

-第二会議室-


加賀「戻ったわ」

不知火「お疲れ様です」

榛名「お茶です」コトッ

加賀「ありがと」

不知火「戦果の方は」

加賀「大きな損害はないわ、一応は入渠してもらっているわ」

加賀「大型艦と接触はしていないわ」

不知火「分かりました」

金剛「なかなか、見つからないデース」

不知火「目標海域である、α、β、γはこれで潰れました」

加賀「……そうね」

不知火「やはり人数不足から遠征を行っても資材の消費が激しくなっています」

ビスマルク「人数を増やすしかないわね」

不知火「泊地内の約40%の艦娘がこちらの指示に従ってくれております」

加賀「叢雲たちには?」

不知火「同じくして40%とみていいでしょう」

ビスマルク「残りの20%の子たちを引き込むしかないわね……」

加賀「実質、行動していない時点で叢雲たちのグループと見てもいいと思うわ」

不知火「まだ断定するには時期が早々かと」

榛名「できれば皆さんで協力したいものですね……」

金剛「そうデスネ」

加賀「それができればこうやって集まる必要もないわ」

不知火「ええ……」

トントントン

加賀「入りなさい」

叢雲「……」

ビスマルク「なにかしら」

叢雲「ここ数日でこの泊地の資材が急激に減っているわ」

ビスマルク「でしょうね」

叢雲「これ以上の出撃はもう見過ごせないわ」

ビスマルク「誰かさんたちが協力しないから資材が思うように集まらないのよ」

叢雲「……話が分からないみたいね」カチャッ

加賀「それはなんのつもり?」

叢雲「既にあなたたちの勝手な行動は許容を超えているわ」

-本部-


提督「元帥、これ以上の実験は不可能です」

元帥「……そうだな」

提督「それでは中止命令を」

元帥「……」カチャッ

提督「なんの真似ですか?」

元帥「動くな」

提督「既に泊地は実験を続行できる状況ではないですが」

元帥「続けろ」

提督「このままだと死人が出るんですよ!」

元帥「だから?」

提督「!?」

提督「これは本当に実験なのですか!?」

元帥「ああ、しかし貴官に嘘をついている」

提督「どういうことですか」ジリッ

元帥「一月と言ったがあれはうそだよ、正確には無期限だ」

提督「そんな実験がなんのために!!」ダッ

元帥「……」バンッ

元帥「動くなと言った、次は当てるぞ」

提督「くっ……」

元帥「入ってこい」ガチャッ

大淀「……」

提督「大淀!? どうしてお前がここに!」

大淀「すみません提督」ダッ

提督「ぐっ! 離せ!!」

元帥「椅子にくくりつけておけ」

提督「くそ!!」

大淀「動かないでください」ガシッ

元帥「じっくり観察をしようじゃないか、この泊地が壊滅するまでな」

提督「あなたは一体何を考えているんだ!!」




本日はこれで終わりです。

-泊地-

-第二会議室-



加賀「あなたは私たちに銃口を向けるのね」

叢雲「そう判断したからよ」

ビスマルク「そんな銃で私たちが死ぬと思っているの?」

叢雲「そうね、でもこれは携帯用の艦娘専用の睡眠弾よ」

金剛「眠らせて牢屋にポイっデスネー……」

叢雲「……」

ビスマルク「この人数で1人で立ち向かうなんてその勇気だけは認めてあげるわ」

長門「残念ながら1人ではないな、入らせてもらうぞ」

赤城「失礼します」

加賀「赤城さん……」

鳳翔「叢雲さんの言うとおりです、私たちの指示に従ってください」

ビスマルク「Feigling!」ダッ

ローマ「動くな」カチャッ

ビスマルク「くっ!!」

ローマ「それ以上、動けば本当に撃ち込むわ」

不知火「チッ……」

バタン

大和「……」

長門「大和か」

叢雲「止めるのを手伝ってくれるかしら」

大和「……わかってます」カチャッ

叢雲「……何のつもり?」

大和「そういうことです」

長門「大和! 貴様ッ!!!」バッ

大和「……」バンッ

長門「くっ!」

叢雲「ッ!」

長門「くそっ……」フラフラ

大和「やはり戦艦となると効果が薄いですね」

ビスマルク「フフフ、いい様ね」

ローマ「大和も動くな!」カチャッ

大和「……」バンッバンッ

ビスマルク「なっ!?」

ローマ「!?」

加賀「……どういうつもりかしら」

不知火「ビスマルクさん!」

ビスマルク「ハァハァ……」フラフラ

ローマ「いつか……ぶっとばしてやるわ……」ガクッ

大和「大人しく手をあげてください、これでいいですよね?  鳳翔さん」

鳳翔「ええ」

叢雲「裏切ったわね!!!」

赤城「あら、最初から仲間になったつもりはありませんよ叢雲さん」カチャッ

叢雲「くっ……」

鳳翔「大人しく指示に従ってください、皆さん」

金剛「Shit! 」





―――
――

瑞鶴「誰もいない!? しかもこんなに荒らされてッ」

瑞鶴「どういうことよ……」

ガチャッ

瑞鶴「誰!?」バッ

弥生「……」

リットリオ「私です」

グラーフ「落ち着いて聞いてくれ」

瑞鶴「あなたたちがやったの!?」

弥生「……違います」

瑞鶴「じゃあ、誰が!?」

弥生「鳳翔さんたちが叢雲や加賀さんたちを連行していきました……」

瑞鶴「どういうことよッ!」ガシッ

グラーフ「やめろ!」

弥生「痛いです」

瑞鶴「ご、ごめん」

弥生「落ち着いてください」

リットリオ「私が説明します」


―――
――



瑞鶴「鳳翔さん、大和さん、赤城さんが裏切ったのね……」

弥生「裏切ったというより最初から仕組んでいたと思う……」

瑞鶴「くそっ!」

瑞鶴「とりあえず、皆に知らせないと……」

グラーフ「私も協力するぞ」


―――
――
―」



本日はこれで終了です

-執務室-



赤城「やはり、拘束するのはやりすぎたのでは……」

鳳翔「ですが、あのまま放置していれば最悪の場合怪我人を出す可能性があったので」

赤城「そうですね……」

鳳翔「ここは心を鬼にしましょう」

大和「鳳翔さん、捜索部隊からの報告が届きました。」

鳳翔「どうですか?」

大和「やはり機体の一部すら見つからないそうです」

鳳翔「やはりですか……」

翔鶴「どういうことですか?」

鳳翔「これを見てください」パサッ

赤城「ここ数日の出撃報告書ですか?」

翔鶴「それにここ以外の泊地のものまで……」

鳳翔「提督が行方不明になった日の部分を見てください」ペラッ

赤城「……これは」

翔鶴「なるほど……」

赤城「提督の乗る輸送機が撃墜された時間から1時間半前に私たちの哨戒部隊が同じ場所を通過していますね」

翔鶴「そして30分前には別の泊地の輸送船団とその護衛が通過していますがどちらも敵影を確認した報告はありませんね」

鳳翔「ええ、それにここら一体の海域は既に過去の掃討作戦によって今ではほとんど深海棲艦を確認することがありません」

大和「報告には墜落後に更に多くの砲弾を撃ち込まれた跡が書いてあったとありましたね」

鳳翔「少なくとも3隻以上で輸送機に攻撃を加えたことになります」

大和「しかし周辺を通過した艦娘からは敵影を発見した報告は来ていない」

赤城「……まさか、提督は深海棲艦には撃墜されていない?」

翔鶴「いえ、それ以前に撃墜すらされていないってことですか?」

鳳翔「私はそう考えています」

赤城「なぜ本部は虚偽の報告を……」

赤城「まさか提督はッ!」

鳳翔「……ええ、恐らくは本部もしくはそれに関係する人間によって提督は人為的に拘束、もしくは……」

翔鶴「そ、そんな……」

鳳翔「まだ、確定とは言えませんが」

大和「もしそれが事実だとしたら、どうしてそのようなことに巻き込まれてしまったのでしょうかね……」

鳳翔「そればかりは分かりません」

鳳翔「提督が着任してからは主要な作戦にはほとんど参加要請が出されており南方海域の拠点に置いては我が泊地の戦力が最大規模の1つとなっております」

大和「……軍部における提督の影響が大きくなったことによって反感が生まれたと?」

鳳翔「かもしれませんね……」

赤城「しかし、優秀な提督を消すというのは海軍にとってもデメリットのほうが大きいと思いますが」

鳳翔「そうなんですよね……」

翔鶴「しかし、海軍本部が何かしら関わっているのは間違いないでしょうね」

大和「ええ」

鳳翔「……一度、本部へ確認をとってみましょうか」

大和「分かりました」




―――
――



鳳翔「本部へ繋がらない?」

大和「はい、そればかりか他拠点との通信もできません」

鳳翔「……大淀さんには?」

大和「それがこの泊地のどこにも居らず、ここ数日ほど姿を見た者はいないようです」

赤城「……まさか」

鳳翔「大淀さんも何かしら関係があると思いますね」

赤城「どうしますか?」

鳳翔「大鳳さんに連絡を、艦載機を数機ほど近くの基地まで派遣してください、そこで通信機器を貸してもらいましょう」

赤城「伝えてきます」

鳳翔「もう仲間内でもめている場合ではありませんね」




―――
――





本日はこれで終了です

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年03月25日 (金) 20:18:11   ID: e_m3PpvV

そろそろこの何十番煎じかわからんネタもあきてきたな

2 :  SS好きの774さん   2016年03月27日 (日) 18:17:43   ID: H9gOx8JO

支援

3 :  SS好きの774さん   2016年03月31日 (木) 15:52:59   ID: 93qBwFJ-

>>1
そのコメントいる?

4 :  SS好きの774さん   2016年04月02日 (土) 11:50:55   ID: -oqKtYxT

文句言う前にブラウザバックって分からないバカだし、仕方ないね、バカだしね

5 :  SS好きの774さん   2016年04月07日 (木) 08:10:16   ID: _3rgmmaU


典型的な馬鹿

6 :  SS好きの774さん   2016年04月07日 (木) 10:01:24   ID: 1pvK6MQ6

中立と穏健の違いは強硬派が聞く耳を持つかどうかって事かな?
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いじゃないけど

提督が真実を話した大淀は第三勢力?だった訳だがもう1人の協力者の事を大淀に話したかどうかが気になる
大淀が第三勢力から圧力を受けているだけなら知っていてももう1人の協力者を隠す事は可能だが…
何にしろもう1人がジョーカーかな

7 :  SS好きの774さん   2016年04月08日 (金) 00:18:03   ID: DaQi5LzH

更新が楽しみ

8 :  SS好きの774さん   2016年04月08日 (金) 01:27:27   ID: RF8xZhQb

はい、提督はいつも通り無力な雑魚設定です。
緊張感は良いけど、提督自身ももう少し人外染みた
スペックにしようぜ…

9 :  SS好きの774さん   2016年04月09日 (土) 03:09:16   ID: LjX-d0FP

※8
提督に俺最強設定とかいらんわ
何で艦これなのに提督が戦ってるss見なきゃならないんだ

10 :  SS好きの774さん   2016年04月13日 (水) 03:49:03   ID: Xj4uSAUA

脂肪どっきり定期かと思ったら、この展開は予想外だった
うーちゃん!

11 :  SS好きの774さん   2016年04月18日 (月) 11:41:26   ID: tyfkjJyo

気楽に読めるヌルいドッキリ系もいいが、こういうのも悪く無い

12 :  SS好きの774さん   2016年06月21日 (火) 04:00:23   ID: ndIXx23v

う〜ん、
緊張感が伝わってこない。
キャラが薄すぎ。

13 :  SS好きの774さん   2016年07月29日 (金) 13:01:34   ID: 69A-Lgzc

期待タグついてるけど元スレはもう更新してないから意味ないよ

14 :  SS好きの774さん   2016年10月20日 (木) 14:34:38   ID: v6tiCw7T

>>8
提督は戦わないけど、提督には艦娘の誰も勝てないって設定のss書いてるよ。
っていうかワイが未公開で書いてるssは全てそういう鎮守府設定。
公開してもいいけど、野次ってくるのがいるから嫌なんだよね。それじゃこのss参考にしてオリジナルバージョンでも書いてくるわ。

15 :  SS好きの774さん   2016年10月21日 (金) 00:00:49   ID: T7JNhm_l

元帥の心がわからん
誰かわかりやすいように説明してくれると助かる

16 :  SS好きの774さん   2016年10月24日 (月) 00:32:28   ID: sAGeLrXw

途中でもう纏めれなくなった感じがするんだが・・・まぁエタってるし・・・

17 :  SS好きの774さん   2017年04月01日 (土) 12:49:44   ID: 78EvVVTo

ssvipは、アンチが居るからメンタルが弱い奴は書くなってあれほど言ったのに

18 :  SS好きの774さん   2017年04月07日 (金) 03:20:16   ID: WEA_wGB_

更新しろよ、ハーメルンみたいだな..w
途中で止めるって..w

19 :  SS好きの774さん   2017年08月26日 (土) 20:27:53   ID: b2zxCLnl

死ね死ね死ね

20 :  SS好きの774さん   2017年09月12日 (火) 10:51:00   ID: eu-wV-gS

死ねと?ならお手本見せてくれよ

21 :  SS好きの774さん   2017年09月19日 (火) 14:20:56   ID: 7OwYchD6

>>20
言い出しっぺの法則が発動しました

22 :  SS好きの774さん   2017年10月19日 (木) 12:44:24   ID: F01MWnJg

矢矧の口調がおかしい定期
もっとがんばれ!

23 :  SS好きの774さん   2017年10月28日 (土) 17:23:55   ID: 2jCnKs1s

帰ってきてくれ

24 :  SS好きの774さん   2017年11月26日 (日) 10:39:38   ID: 7yTPPGmv

封鎖しろよカスss!他に釣られる奴が増える前に!

25 :  SS好きの774さん   2018年05月03日 (木) 17:54:40   ID: PT0GNENe

なぜコメント欄で喧嘩をするのか謎なんですが......
誰か教えてください.....

26 :  SS好きの774さん   2018年07月20日 (金) 00:12:01   ID: 9I1-c0ha

もうそろそろ2年が経ちますね更新まだかな?

27 :  SS好きの774さん   2018年11月17日 (土) 17:27:15   ID: GvkkShhd

力尽きたのかな?読みやすくて良かったのに。もったいない。

28 :  SS   2018年11月21日 (水) 21:27:15   ID: HUCG--in

もうやらないのかなぁ

29 :  SS好きの774さん   2019年01月12日 (土) 23:50:28   ID: q77KBoQ8

言葉が変なんだよな
時期が早々じゃなくて時期が尚早とかさ、曲がりなりにも小説を書いているならば日本語くらいちゃんとしてほしいもんだな

30 :  SS好きの774さん   2019年05月24日 (金) 04:07:12   ID: f12_Jh_r

結構好きだったんですけどね…
更新してくれないかなー?

31 :  卵   2019年07月26日 (金) 11:33:05   ID: 2M95QYgK

これもうわっかんねえな(思考停止)

32 :  SS好きの774さん   2019年08月15日 (木) 20:14:07   ID: VRKwxdEk

エタァァァァナル!!!!

33 :  SS好きの774さん   2019年08月16日 (金) 16:49:22   ID: PEjDfwdo

もう続かないのか・・・?

34 :  SS好きの774さん   2020年03月07日 (土) 20:23:22   ID: y3PcKi6r

完結してないお話は削除してもらいたいです。
時間の無駄です。

35 :  SS好きの774さん   2021年12月24日 (金) 23:03:06   ID: S:AbiMX-

強硬派強いな
多聞丸さん作品で司令官が浮気している。
ウマ娘にもあんな風にして欲しいw

36 :  SS好きの774さん   2021年12月29日 (水) 12:03:40   ID: S:GM4If0

こういうのがあるから1みたいなのがいるんだよ

37 :  おう   2023年08月05日 (土) 12:23:35   ID: S:uJC_dm

このssは終わらないなら消してくれ

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