P「そろそろ夏だし怪談でもするか・・・」 (49)

注意 >>1は初SSとなるので、つたない部分があるが、温かく見守ってくれ!
ちなみに不定期更新の連載になる予定なのでよろしくぅ!!
追伸・・・VIP速報を使いこなせない時には支援兄貴達からのヘルプがあるとうれしいです・・・

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1370706476

P「お疲れさまでした」

小鳥「今週も大変でしたねー」

P「全くです。音無さんもお疲れでしょうし、今日はもう事務所閉めちゃいましょう」

小鳥「相変わらずお仕事早いですね・・・」

P「音無さんこそ」

小鳥「プロデューサーさんはまだ入社して半年経ってないんですよ・・・?」

P「ま、昔からこういうのだけは得意なんですよ」

小鳥「そんなものですかね?」

P「そんなもんですよ。じゃあ閉めますよ」

小鳥「はーい」

小鳥「今夜どこかで飲みませんか?」

P「いいですね・・・でも、今夜は遠慮しておきます」

小鳥「そうですか・・・じゃぁ、また今度ですね」

P「ええ、また・・・」

音無さんとは駅の前で別れた

マンションに着くと、おもむろに俺はPCを立ち上げた。

今日は趣味のネットラジオの配信日なのだ。

時刻は午前0時

P「そんじゃ、始めますかね・・・」

第一話「ただいま」

よぉ皆。3週間振りの配信だから、結構久しぶりかな?

おっ・・・さっそくコメントが。

「蒸発したかとおもったわ!別に心配なんかしてないんだからね!」

ツンデレか?残念ながら職場にガチなツンデレがいるから、もう普通のじゃぁ萌えないなぁ・・・

はぁ・・・久々だからネタもないし、誰か話振ってくれよー

・・・おっ来た来た

「下ネタ語ろうずwwwwwwww」

却下だ。せっかく美人のお誘い断わっての配信なのにそんな話できるか

しっかしまだ6月なのに暑いな・・・

「なら怖い話でもしてよ」

怖い話?

ちょっと安直だけどそれでいこうか

それでは一つ・・・

俺ってさ、ずっと一人暮らしをしてるんだよね。

もう7年目になるのかな?大学入った時からだから。

今は仕事も忙しくてさ、もう寝るだけみたいな場所になってるけど。

今から話すのは一人暮らし始めてから3ケ月後くらいの話だよ

一人暮らししてるとさ、何となくだけど独り言が増えるんだよ。

例えば、飯食いながらテレビ見ててソレに突っ込み入れちゃったり。

出掛けるときに「いってきます」とか言っちゃったり。

誰も居ないのに、なんでだろう?

で、そのうち「ただいま」って言うようになったわけ。

そんである日、いつも通り「ただいま」って言って玄関開けたんだよ。

そしたらさぁ、あきらかに自分の部屋の奥から、女の声で「おかえりー」って聞こえたわけだよ。

もうその瞬間背中にバッて鳥肌立ってさ、鍵閉めて後ろ向いてダッシュしたよ。

で、一晩中街中歩いて、次の日も帰らないで知り合いの所に泊めてもらってさ。

とにかくあの部屋に帰りたくなかったんだよ。

でも結局3日たってから、友達二人連れて恐る恐る部屋に帰った。

鍵開けてさ、もちろん「ただいま」なんて言わないで部屋に入ったんだ。

部屋には誰もいなかったよ。

で、特に荒らされた様子もないし。

「聞き間違えだったんじゃないか?お騒がせな奴め」

みたいなことを言われて、そんなもんかなって思ったんだよ。

でも、部屋をグルって見回してみたらさ、ゾクっときたんだ。

壁に貼ったピンナップ、冷蔵庫の扉に貼った紙、コルクボードに貼った写真、カレンダー・・・

全部裏返しになってるんだよ。

他に調べたら洗面所の鏡もやられてたな。どっちかというとアレだけは「取れてた」だけど。

次の日俺は逃げるように部屋から出て行きましたとさ・・・終わり。

ん?オチは?

ないよそんなもん。俺が怖いなーって感じただけの話だから。

文字通り「怖い話」をしたんだよ。俺は。

まぁ、皆気をつけてね。

一人って言う環境は、思ったより「怖い」よ?

第一話「ただいま」

思ったより時間かかってしまいました・・・
SSって大変だなぁ。
こんな誰が見てるかも分からんクソスレですが、感想、アドバイス頂ければ嬉しいです。
ただし俺の豆腐メンタルをぶち壊すようなのは無しで・・・
では諸君、サラダバー!!

あきらかに怖いときは逃げるのが普通だよな
リアリティがあって良いと思う
次も楽しみにしてる

>>12 コメありがとうございます!
今回はP編に続き、社長編を書いていきたいと思います。

P(ふぅ・・・)

アイドル達を家に送り、事務所に戻ると時刻は既に午前0時を回っていた。

事務所にはもうだれもいない・・・かと思ったが、社長室からぼんやりと明かりが漏れている。

高木「・・・。・・・?」

誰かと電話をしているようだが、よく聞こえない。

書類を片付けていると、部屋から社長が顔を覗かせた。


P「お疲れ様です、社長。営業終わりました」

高木「ご苦労。しかし、別に義務ではないんだから君も早く帰って体を休めたまえ」

P「ん・・・しかしこういう性格してるせいですかね?仕事してる時が一番落ち着くというか」

高木「ちなみにその書類、いつ提出の物だい?」

P「再来週ですね」

高木「君ィ・・・仕事が早いのは分かるがね?ホドホドにしておきたまえ」

P「余裕を持って行動したいですから」

高木「そんなことを言って明日にはまた別の仕事をやっているんだろうなぁ・・・。君に何かあったらアイドル達が心配するよ?」

P「体調管理はしっかりしてます。ただ、加減ってものができないんですよ」

高木「確かに、君はこういうことで疲れを感じる人間ではないようだからねぇ・・・」

高木「そんな君を心配して、という訳ではないがね。少し昔話をしよう」

第二話「ブラック企業」

私も今では社長という立場にいるけど、若い頃はとある会社の一社員であると同時に、プロデューサーでもあった。

その会社で黒井とは知り合ったんだがね・・・

そう、あの961プロの黒井だよ。

それで、私の勤めていた会社は本当に厳しくてね。

かなりキツいノルマが課せられているものだから、耐え切れなくなった者から次々と辞めていくんだよ。

毎年大量に雇用しては大量に辞めていく。

仕事のできる人間だけが残れるようになっていたんだ。

黒井は君と似てもいたし、似てもいなかった。

残業代が出ないのに働くなど馬鹿らしい、と言ってありえない量の仕事を必ず定時までに仕上げて、社内の誰よりも先に直帰するような奴だった。

まあ、私はあいつほど上手くやれないからね。

午前2時とか3時まで残業っていうのが当たり前だったよ。

あるとき私は、既に4ケ月休みなしで働いていた。

午前3時頃に仕事が終わって、帰ろうと思ってエレベーターに乗ったんだ。

しかし、デスクに忘れ物をしたことを思い出してね。途中で降りて昇りのエレベーターに乗り込んだ。

そしたら、知らない顔の中年の社員と乗り合わせ。

私以外に残っている人がいたのか、と思って

「お疲れ様です」

と声をかけたんだがね?ピクリともしないんだ。



妙だなぁと思って彼を見てみたらね、会社でもベテランの人達しか持っていない、古い社章を付けていたんだ。

するといきなりバァンッていう音と共に停電した。

5秒くらいしたら復旧してね?

再び明るくなると彼の姿はなかった。

(幽霊か何かかな?)

とも思ったんだが、あまりにも疲れててね。

どうでもいい・・・というと聞こえが悪いな。

特に恐怖心とかは感じなかったよ。

次の日、先輩にそのことを話したら、

「あぁ、俺も見たことがあるよ」

と言ったんだ。

霊能者が言うには、その霊は屋上から飛び降り自殺した者で、死んだ後もエレベーターに乗っては飛び降りるという行動を繰り返しているそうだ。

なんて話も聞かせてくれたよ。

その後先輩は上司に掛け合って、有給を取れるように計らってくれた。

あっさりと通ったものだから、驚いていると

「あの人が見えたら、さすがに精神的に限界なんだよ。リフレッシュしてこい。お前には期待してるからな」

と笑顔で肩を叩かれたよ。

死人が見えるまで自分を追い込んで、ようやく一人前と認められる。

つくづく「怖い」会社だったよ。まったく・・・

P(俺には幽霊の方が怖いんだが…)

第二話「ブラック企業」


何気に怖い話しだな


似たような経験あるけどこっちは怖いな

>>25
お前……体は大事にしろよ?

>>26
10年以上前の話だから大丈夫
気遣い感謝

死んだことに気づいてないんやろ?

>>28 多分そうだと思いますが、もしかしたら死んだことに気付いていても、尚死に続けているのかもしれません・・・

>>24
>>25
>>26
>>27
コメントありがとうございます。

そろそろ音無小鳥編を投下していきたいと思います

小鳥「ふぅ・・・」

P「お疲れ様です」

小鳥「プロデューサーさん、まだ残ります?」

P「いいえ。今日はもう終わりにします」

小鳥「そうですか」


P「この前お誘い断わっておいて何ですけど、今夜一杯どうですか?」

小鳥「本当ですか?じゃあ戸締りしておきますから、先にたるき亭で待ってて下さい」

高木「私がやっておこう。早く行ってきたまえ」

小鳥「でも社長・・・」

高木「ほらほら、行ってしまうよ?」

小鳥「じゃあ、よろしくお願いします」

高木「あぁそうだ、音無君!」

小鳥「はい?」

高木「彼のこと、よろしく頼むよ」

小鳥「はい?」

バタン・・・

P「それじゃあ」

小鳥「カンパイ」

P「二人だけっていうのは久しぶりですね」

小鳥「そうですねぇ。最近は帰るの早いですけど、何かあったんですか?」

P「ええ、まぁ」

P(社長の話が怖くて、なんて言えないよ・・・)

小鳥「私はいいと思いますよ?プロデューサーさんは働き過ぎです」

P「自覚無いんですけどね」

小鳥「だから怖いんですよ。さ、飲みましょう?」

そして夜は更けていった

P「それで社長があんな話するもんですから、怖くて残業もできないんですよ・・・」

小鳥「だから最近帰るの早かったんですか」

P「情けない話です。アイドル達にはどうかご内密に」

小鳥「大丈夫ですよ」

小鳥(顔色一つ変えないで飲んでるけど、結構酔ってるみたいね・・・)

小鳥「プロデューサーさんって怖い話とか駄目なんですね。意外でした」

P「ある時から急にそういうのが怖くて堪らなくなったんですよ」

P「とくに今頃・・・0時位はいつも心細くて・・・」

小鳥「何かきっかけが?」

P「見ちゃったんですよ」

小鳥「何を?」

P「分かりません。ただ、もの凄い恐怖を感じたんですよ」

小鳥「私はそういう物に会ったことはありませんけどね」

小鳥「でも、世の中には出会ってしまう人がいるみたいですね」

第三話「毛むくじゃら」

これは知り合いの神主さんから聞いた話なんですけどね。

ある兄妹がドライブに行ったんですって。

夜になって家に帰る途中、お兄さんがふざけて車を山道に進めたんです。

妹さんは嫌がっていたんですが、すぐUターンするからって言って車を走らせました。

しばらくすると、ちょっと広い場所に出てたので、さて帰ろうと思ったら、ライトに人影が映ったんです。

ほとんど人が入らない、ましては夜の山なのに妙だなと思っていたら、その人影が車に近付いてきたんです。

それは、全身毛むくじゃらの人みたいな物だったんですって。

お兄さんはヤバイと思ったんですが、身体がガタガタ震えて動かせない。

横を見ると妹さんは気を失ってしまっていて。

「それ」は車の前で止まって、ブツブツと何かを呟き始めました。

聞いたことのない言葉で、念仏みたいなものを、ずーっと呟いているんです。

お兄さんも気絶しかけていたら、突然「それ」の姿が消え、身体も動くようになりました。

逃げるように車を走らせていると、妹さんが目を覚ましたんです。

お兄さんが

「おい、大丈夫か」

と声をかけたら、こくんと頷きました。でもね、様子がおかしいんです。

妹さん、ニヤニヤ笑いながら

「入ったぁ、入ったぁ」

って呟いているんです。

これは只事じゃないと思って、お兄さんは近くの神社に駆け込みました。

ちなみに、そこの神主さんがこの話を聞かせてくれたんですよ。

とにかく、妹さんを見た神主さんは、お兄さんに一体何があったか聞いたんです。

事情を知った神主さんは、保護者に連絡を取って、妹さんをしばらくの間神社に拘束したそうです。

拘束とは言っても、寝泊りさせるだけですけどね。

今は彼女、普通に生活しているそうです。

でも、あの日から数日間の記憶が無いんですって。

それに、たまに見せるそうですよ。あの日みたいなニヤニヤした顔を。

毛むくじゃらの物は、地元では有名らしいです。

神主さんも、今までにも何度か妹さんみたいになった人を預かったことがあったそうです。

毛むくじゃらの物が一体何なのか。それは分かりません。

分かっていることは一つだけ。

それはとても「怖い」ものだということ。

ただそれだけ。

第三話「毛むくじゃら」

このSSはここで終了とさせて頂きます。
第一話「ただいま」は、従兄の体験談
第二話「ブラック企業」は、「奇妙」というサイト
第三話「毛むくじゃら」は、先輩の体験談
これらを元にアレンジした作品となっております。
初SSでしたが、お楽しみ頂ければ幸いです

明日までにはHTML依頼を出しておきます。
このSSのアイドル編を書く予定は今のところありません。
次回投稿するとしたら、初投稿する予定だったマジキチSSか、爽やかスポーツ物かのどちらかとなります。
ありがとうございました

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