P「音無さんはクリスマスの予定ありますか?」小鳥「!?」 (113)

小鳥(こ、これはどうせ暇ですって言ったら『やっぱりw』とかバカにされるパターンのやつね)

小鳥「実はある人に誘われてるんです」

P「あっ・・・そうなんですか。残念です」

小鳥「!?」

小鳥「やだなぁ何言ってるんですか?」

P「えっ…まさか彼氏とかですか!?」

小鳥「Pさんとデートの約束じゃないですかぁ~♪」ニタァ

P「こいつッ…!記憶の捏造を!?」

誰も書く準備してない?

小鳥「予定……、ですか?」

P「はい。クリスマスの予定」

小鳥「……仕事です」

P「俺もです」

小鳥「……」

P「……」

小鳥(よく考えろわたし……)

小鳥(P=クリスマスは仕事)

小鳥(小鳥=クリスマスは仕事)

小鳥(P=わたし)

小鳥「結婚しましょう」

P「どうしたんですかいきなり」

P「この仕事って、人が休んでるときに忙しいですからね」

小鳥「まったくです」

P「一年中、イベント時はいっつも忙しくて……」

小鳥「ですねえ」ウンウン

P「まあ、ある意味、普通の人の何倍もイベントを楽しんでるかもしれませんがね……」クスッ

小鳥「あははっ! かも知れませんね」クスクスッ

P「今年はあっという間でしたねー」

小鳥「うふふっ。それを言うなら今年も、じゃないですか?」

P「いやあ、俺、今年、この事務所に入って……」

P「覚えることがたくさんあって」アハハッ

P「多分、人生で、一番早い一年でしたよ」

小鳥「……そ、そうですね」

P「どうかしたんですか?」

小鳥「いえ……」

小鳥「……私、ここ数年ずっと一年を早く感じてて」

小鳥「プロデューサーさんはまだ若いなあ……なんて」アハハッ

P「え……・? す、すいません! そういう意味じゃ――」

小鳥「わかってます、わかってます」

小鳥「ちょっとした感想を言ったまでです」アハハ…

P「……」

小鳥「……」

小鳥「……仕事、しましょうか?」

P「そう……、ですね」

小鳥(そうよね。プロデューサーさんはまだ2X才なのよね……)

小鳥(……落ち込むなあ)ハア…

小鳥(……)

小鳥(だって私が高校生のときプロデューサーさんは……)

小鳥(……って、考えない考えない)

小鳥(考えても、落ち込むだけよ……)

小鳥「……」チラッ

P「……」カタカタ

小鳥(若いなあ……)ジーッ

P「……」

小鳥(彼女とかいるのかしら? 聞いたことないけど)ジーッ

P「……?」チラッ

小鳥「ひゃあ!!?」

P「え……!?」ビクッ

P「ど、どうかしたんですか?」

小鳥「い、いえ! プロデューサーさんの彼女が!!」

P「か、彼女?」

小鳥「彼女いるのかなーなんて!」アハハッ

P「え?」

小鳥「……あ」

小鳥(なにを言ってるの小鳥ー!!)

すみません私事なんですが
エレファント速報さん、いつも楽しくサイト見させてもらってます
昨日、まとめてらした
小鳥「いい加減私と結婚しましょうよぉ!」P「浮気しますよ?」
のスレを消してもらうわけにはいきませんか?
暇つぶしに書いてるだけなんでわざわざまとめて人に見せるような
ものじゃないのは私がわかってます
見ていらしたら何卒、よろしくお願いします

P「か、彼女……ですか?」

小鳥「え? あ、ああー、そのー」

小鳥(プロデューサーさん、引いてるわよね……)

P「いないですねー」

小鳥「あ、そ、そうなんですか?」

小鳥(い、いないんだ……!)キタピヨ

P「音無さんはいないんですか?」

小鳥「い、いないです! 全く!」クワッ

P「そ、そうですか……」

小鳥「……」ハッ!

小鳥「す、すみません……。私ったら……」

P「い、いえ……」

小鳥(ちゃ、チャンス……)

小鳥(これはチャンスなのよ! 小鳥!)

小鳥「じゃ、じゃあ……」

P「……?」

小鳥「ひ、独り者同士……、クリスマス一緒に過ごしませんか?」

小鳥「な、なーんて」チラッ

P「……? そのつもりですけど?」

小鳥(え……・?)

小鳥(そ、それって、つまり……)

小鳥(プ、プロデューサーさんも私のことを……)

小鳥「じゃあ、私たち……、もう恋b――」

P「仕事で一緒じゃないですか」アハハッ

小鳥「あ゛あ゛!!」

P「うわっ! びっくりした……ってなにか言いかけませんでしたか?」

小鳥「え? な、なんのことですか?」

小鳥「あ゛あ゛! す、すみません。のどの調子が悪くて……」ゲフンゲフン

P「は、はあ……?」

P「でも、クリスマスも、一日中ってわけじゃないですから」

P「良かったら仕事終わりに飲みに行きませんか?」

小鳥「え……?」

P「あ! む、無理にとは言いませんが……」

小鳥「い、いえ! 行きましょう! 是非!」

P「そうですか、良かった」ニコッ

小鳥「……ッ!」ドキッ

P「じゃあ、約束ですからね」

小鳥「は、はい!」

――その夜

――小鳥宅――


小鳥「これって……」

小鳥「これってデートよね?」

小鳥「デ、デート!」

小鳥「まさか私がデートなんて言葉を口にする日が来るとは……」

小鳥「しかも、プロデューサーさんと!」

小鳥「ゆ、夢見たいだわ……」ウヘヘ

小鳥「まず、美容院に行ってー」

小鳥「洋服も今年の流行物を買ってー」

小鳥「靴や、鞄はどうしようかしら?」

小鳥「し、下着は……まだ気が早いわよね」////

小鳥「……」バタバタ

タンス「なんかようか?」

小鳥「……」ガラッ

通帳「おひさー」

小鳥「……」ペラッ

小鳥「うん……」

小鳥「いける!!」カッ!

小鳥「あ!」バタバタ

体重計「……」

小鳥「……」プニ

小鳥「あと一ヶ月……」

――翌日

――事務所――


春香「はい! プロデューサーさん! クッキーどうぞ!」

P「ありがとう。春香」パクリ

春香「音無さんもどうぞ!」

小鳥「え、ええ……」パクリ


ミンナモタベテー! イタダキマショウ… タカネ!トリスギナノ!
ダイジョウブダヨー! イッパイツクッテキタカラ!

P「音無さん、どうかしたんですか?」

小鳥「へ?」

P「元気ないように見えますけど」

小鳥「そ、そんなことありません」アセアセ

P「春香のクッキーも一枚しか食べてないですし」

小鳥「……あ、あとで食べます」

P「……」

小鳥「……」グギュルルル

小鳥「……ッ!」

小鳥「あ゛あ゛!!」ゲフンゲフン

P「うえ!?」ビクッ

――クリスマス一週間前


P「クリスマスパーティー?」

春香「はい! 雪歩の誕生日パーティーも!」

小鳥「……」

小鳥(こ、心苦しいわね……)

小鳥(プロデューサーさんに断らせるのも悪いわよね……)

小鳥(こ、ここは、私が変わりに――)

P「おお! いいじゃないか!」

小鳥「……ッ!」

春香「ですよね! ですよね!」

P「ああ! ちゃんとプレゼント用意しなくちゃな!」

春香「はい!」

春香「小鳥さんも参加してくれますよね!?」

小鳥「そ、それは……も、もちろん」

小鳥(あ、あれ……?)

小鳥(プロデューサーさん? イヴの夜は私と予定が……)チラッ

P「ケーキ買う奴、決めておいたほうがいいぞ?」

P「みんな買ってきて事務所がケーキだらけになったらことだからな」アハハッ

春香「そうですね! 来れる人の中で役割分担しておきます!」

P「……? どうかしましたか? 音無さん」

小鳥「え……」

小鳥(ど、どうしよう……)

小鳥(もし、ここで……)

小鳥『イヴの夜は私との予定があるじゃないですか!』

小鳥(なんてことを言って……)

――妄想タイム――

春香『え? そうなんですか?』

P『あ、ああ。でも、あくまでなにもなんの予定もなかった場合だよ』

P『お前らが一緒に過ごせるなら、当然、そっちを選ぶさ』

春香『でも、いいんですか?』

P『え?』

春香『音無さん、その気だったみたいですよ?』クスクス

P『おいおい、勘弁してくれよ……』チッ

P『誰が、三十路前の女なんか……』ペッ

――――
――――――

小鳥(なんてことになったら……)

小鳥(もう死ぬしかないじゃない!)

P「音無さん?」

小鳥「……い、いえ! なんでも!」

小鳥「パーティー楽しみですね!」

春香「はい!」ニコニコ

P「楽しみです!」ニコッ

――その夜

――小鳥宅――


小鳥「別にいいのよ……」

小鳥「私たち、付き合ってるわけじゃないし……」

小鳥「詳細まで詰めてなかったし……」

小鳥「そりゃあ、事務所のみんながいたほうが楽しいわよね……」

小鳥「馬鹿みたい……」グギュルルル

小鳥「お腹空いた……」

小鳥「ご飯、食べよう……」

小鳥「そうよ! もうダイエットの必要なんてないんだし!」

小鳥「食べ、ちゃっても……」チラッ

服「」

鞄「」

靴「」

下着「」

小鳥「……お金、ないんだったわ」

小鳥「月末まで塩パスタって決めてたのよね……」

小鳥「なによ! こんなの!」ポイッ

靴「」カコン

小鳥「お腹の足しになりもしないで!」

小鳥「バカみたい!」

小鳥「バッカみたい!」

小鳥「……バカ、みた……い……」ジワッ

小鳥「うぅ……、私のばかあ……」ウエエン

すいません。ご飯食べてきます

ありがとうございました

――数日後


小鳥「……」カタカタ

P「じゃあ、俺、帰るわ」

律子「プロデューサー、今日は早いですね?」

P「ああ。寄るところがあるからな」

律子「寄るところ……ですか?」

P「あ、ああ……」

律子「……ッ!」ピキーンッ

律子「雪歩の誕生日プレゼントですね?」ヒソヒソ

P「……わかってるじゃないか」ヒソヒソ

P「雪歩には内緒だぞ?」ヒソヒソ

律子「もちろんです」ニコッ

P「それじゃ、お先に!」

律子「お疲れ様でーす」

小鳥「おつかれさまです」ボソッ

小鳥(……いつまで落ち込んでるつもりなの、小鳥)

小鳥(もう、あなたは大人なのよ?)

小鳥(いつまでも、うじうじしてたらいけないわ)

小鳥(……)

小鳥(でも……)グスッ

小鳥「……律子さん」

律子「……はい?」

小鳥「私も今日は帰ります」

小鳥「雪歩ちゃんのプレゼント、買ってきますね?」

律子「そう……、ですか。わかりました!」

小鳥「お疲れ様です」ペコリ

律子「お疲れ様です!」

――デパート


小鳥(雪歩ちゃんのプレゼント……)キョロキョロ

小鳥(正直、お金ないのよね……)

小鳥(でも、私、大人だし……)

小鳥(もし、アイドルの子達より安いの買っちゃったら……)

小鳥(……ど、どうしよう)

小鳥(みんなどんなの買うのかしら……)トコトコ

P「――」

小鳥(あ!)

小鳥(ぷ、プロデューサーさん!?)サササッ

小鳥(お、思わず、隠れてしまったわ……)

小鳥(別にプロデューサーさんに何かされたわけでもないのに……)

小鳥(ここ数日、なかなか話しかけられないのよね……)

小鳥(あそこは……、貴金属店よね?)

小鳥(プロデューサーさん、そんなにいいものを……)

小鳥(わたしも……、なんとかしなくちゃ……)


店員「お会計、31500円です」

P「はい」


小鳥(ピヨー!?)

小鳥(プ、プロデューサーさん! そ、そんなに……)

――クリスマス・イヴ

――事務所――


真「雪歩! 誕生日、おめでとう!」

雪歩「ありがとう。真ちゃん」ニコニコ

亜美「ゆきぴょんおめでと→」

真美「おっめでと→」

春香「おめでとう! 雪歩!」

貴音「まこと、今日は良き日です」

オメデトー アリガトウ ワイワイガヤガヤ

P「今日も、一日、乗り切ったな」

律子「はい。なんとか、ですけど」

社長「うんうん。君達、ご苦労だったね」ハッハッハ

小鳥「……そうですね」パクパク

小鳥(もうヤケよ! 食べれるだけ食べるわ!)ムッシャムッシャ

律子「あの子たち、楽しそうですね」

P「ああ。でも……」

P「なんか俺たち、蚊帳の外だな」ハハハッ

社長「若い子のパワーには勝てんよ」ハッハッハ

律子「私、歳変わらないんですけど!?」

律子「そうですよね!? 小鳥さん!」

小鳥「え? は、はい、そうですね……」

律子「失礼しちゃいますよ、まったく!」

社長「いやいや、申し訳ない」ハッハッハ

P「……」

亜美「プレゼント開けよ→!」

真美「うんうん! 開けよ開けよ!」

真「ちょ、ちょっと、雪歩のなんだから!」

雪歩「ううん、いいよ。私も早く見たいから」ニコニコ

亜美「わーい! 開けて開けて→」

P「じゃ、俺、そろそろ……」

律子「あ、はい。わかりました」

P「……」

タタタッ

P「雪歩!」

雪歩「はい」ニコッ

P「悪いけど、そろそろ……」

雪歩「はい、頑張ってくださいね?」ヒソッ

P「……あ、ああ」////

真美「頑張ってね!」

亜美「頑張れ兄ちゃーん!」

真「二人とも、声が大きいよ!」

雪歩「ま、真ちゃんもだよう……」

P「音無さん」コソッ

小鳥「はい? なんでしゅか」モッチャモッチャ

P「そろそろ、時間がまずいんで、行きましょうか……」

小鳥「行くってどこ……、え?」

P「……? 皆には話してあるんで」

小鳥「え? え?」キョロキョロ

律子「楽しんできてください」ニコッ

社長「……」ウンウン

小鳥「……ま、まさか」ボソッ

P「行きましょう」ギュッ

小鳥「あ……」////

P「……」スタスタ

小鳥「……」ポケーッ

亜美「よっ! 熱いよっ! 御両人!」

真「だ、だから駄目だって!」

P「……」////

春香「ほら、プレゼント、開けよう? 亜美」

亜美「あ、うん! 開けるー!」

――――――
――――

真「プロデューサーからはネックレスだね」

雪歩「うん、すごくかわいい」////

亜美「亜美それ知ってるー! 10500円!」

千早「ダメよ、亜美。プレゼントの値段なんて言ったら」

亜美「……えへへ。ごめんごめん」

春香「もう、亜美ったら」クスクス

小鳥「あの、プロデューサーさん」

P「はい。なんですか?」

小鳥「あ、あの……」

小鳥「歩くの早いですね?」

P「顔、見られたくないんで」

小鳥「え……?」

P「俺、いま顔真っ赤です」

小鳥「……ッ!」////

小鳥「そ、それって……」

P「実を言うと……」

P「一ヶ月前に、音無さんのこと誘ってから……」

P「俺、ずっと今日のこと考えてました」

P「こうしてああしてって、ホント、子供みたいですね」

小鳥「……」

P「俺、音無さんにまだ若いって言われて……」

P「正直、ショックでした……」

P「異性として見られてないんだなって……」

P「だから俺、この一ヶ月、精一杯大人ぶったつもりです」

P「このジャケットもこの靴も少しでも大人に見えるようにって買ったんですよ」

P「おかげで、今月はうどんばっかり食ってました」アハハ…

P「でも、やっぱダメですね」アハハ…

小鳥「……?」

P「気を張ってたのは俺、一人みたいでした」

P「今日の音無さんは普段通り、いつもの音無さんでした」

P「ホントに俺、まだ、若かったですね……」

小鳥「……私だって」

P「……?」

小鳥「私だって頑張ってました!」

P「……え?」

小鳥「プロデューサーさんに少しでも好きになってもらおうと思って――」

小鳥「服買って、鞄買って、靴買って!」

小鳥「何年かぶりにダイエットして!」

小鳥「美容院にだって行こうと思ってて……」ポロポロ

P「音無さん……」

小鳥「プロデューサーさんが、何も、言ってくれないから……」グスッ

小鳥「私、不安で、不安で……」

P「ごめん」

小鳥「……」ギュッ

P「好きだよ、小鳥」ギュッ

小鳥「私も……」グシッ

小鳥「私も……、大好きです、プロデューサーさん」ニコッ


                              おわり

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