グリP「バレバレもがみん」 (53)

初のSS投稿となります
とにかくがんばります

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P(それは、つい一ヶ月ほど前…俺が営業に出かけようとしたときのことである)

P(事務所を出て数分後、俺は忘れ物をしたことに気がついて事務所に戻ったのだ)

P(そこで、とある現場に遭遇してしまった)

P「いやぁ、俺としたことが事務所に携帯を忘れるなんて、うっかりうっかり」

P「たしかコートのポケットに入れっぱなし…ん?」

P(事務所に誰か…あ、静香か)

静香「……」

P(まずいなぁ、あいつに忘れ物したことがバレたら怒られそうだ)

静香「……」キョロキョロ

P(あれ、なんだか様子がヘンだな…しかも、手に何か…)

P(って、ありゃ俺のコートだぞ…なぜそんなものを?)

静香「…よし、失礼します」スッ

P(ちょ、え、静香、お前そのコートに何を)

静香「……」スンスン

P(ええええええええ!なにしてんのあの子!?何でおもむろに俺のコートを嗅ぎ始めたワケ!?)

静香「プロデューサー…はぁ…」スンスン

P(いやいやいや…え?どういうこと?まったく理解できん…もしや俺はスタンド攻撃を受けているのか…?)

P(ていうか静香の表情がなんか切なげで妙に色っぽいというかあんな顔グラビアでも見たことねぇぞ)

静香「プロデューサー…す、好きです…」スンスン

P「!」

静香「……ふぅ」

P(…嗅ぐのをやめた…満足した、のか?)

P(な、なんにせよ入るなら今だ!)

P「お、オイーッス」

静香「!? プロデューサー!?」サッ

P(あ、とっさにコートを後ろに…)

P「よ、よう、静香」

静香「どっ、どうしてここに!?」

P「いやぁ、その、営業周りへ行く予定だったんだが、携帯電話を忘れちゃって… 静香こそ、今日はどうした?休みじゃなかったか?」

静香「いえ、そ、その…未来がちゃんとレッスンしてるかを、見に…」

P「そ、そうか!お疲れしゃん!」

静香「は、はい」

P(だめだ動揺しすぎて噛んじまった…くそぅ……落ち着け、俺…)

P「そ、それで、携帯なんだが、たしかコートのポケットの中なんだけど…」

静香「!」

P「そのコートが、ど、どこにあるかなぁ」

P(まぁホントは知ってるんだけどさ…)

静香「こ、コートは、ここに…」

P(自白した!?)

静香「す、少しシワがついてるように見えたので、アイロンをかけておきました!」

P(いやこれ新品だし!ていうか事務所にアイロンなんて無いでしょ!)

P(し、しかし、これだけ必死に言い訳してるのにツッコむのもかわいそうだ、素直に受け取ろう…)

P「あ、ありがとう静香」

静香「どう、いたしまして…」

P(さっきまで静香が持ってたからか、妙にあったかい)

P「…ん、あったあった、やっぱりポケットに入ってたよ」

静香「もう、気をつけてくださいね」

P「はいよー」

P(…ちょっと意地悪してみるか)

P「静香、なんか俺のコートに変なことしてないよな?」

静香「なっ、なんですか変なことって!」

P「いやぁ、静香に限ってそんな事しないと思うけど、もしかしたらと思って」

静香「し、してません!別に匂いを嗅いだりとかしてませんから!」

P(い、言っちゃったよ!匂いを嗅いだり、とか俺は言ってないのに!)

静香「バカなこと言ってないで、営業に戻ってください!」

P「う、うん…それじゃ、行ってくる」

P(……しかし、どうしたものか………)

P(まさか、静香が俺のことを…その、想ってくれていたなんてな…)

P(そんな様子、まったく見せなかったのに…いやまぁ、最初の頃よりは仲良くなれたとは思ってたけど)

P(う~ん………)

小鳥「………」カタカタ

P「………」ポケーッ

小鳥「あの、プロデューサーさん?」

P「はい?」

小鳥「さっきから、なんだか上の空ですよ?」

P「え、あぁ、すみません…ちゃんと仕事します…」

小鳥「…なにかお悩み事ですか?」

P「え?」

小鳥「私でよければ相談に乗りますよ?」

P「音無さん…! ありがとうございます! さすが俺より年上の音無さんだ、頼りになりいたたたたたたほっぺたつねらないでくださいごめんなさい!」

小鳥「歳の話はNG」

P「ひゃい」

小鳥「それで、何で悩んでいるんですか?」

P「…わ、笑わないで聞いていただきたいんですけれど」

P「えーっと、その、もしアイドルのうちの一人が、俺に好意を抱いていたらどうしたらいいかなーって」

P(うわ、濁して言ってはみたけどこれかなりハズいな)

小鳥「……プロデューサーさん」

P「す、すみません!そんな話ありえませんよね!仕事に戻ります!はい!」

小鳥「もしかして、静香ちゃんのことですか?」

P「…はい?」

小鳥「ていうか、静香ちゃんのことですよね?」

P「は、はい」

小鳥「…ふ、ふふ」

P「音無さん?」

小鳥「未来ちゃんっ!翼ちゃんっ!来なさい!」

翼「はいはーい!」ズアッ

未来「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん!」ズアッ

P「おわっ、お前らどこから!」

小鳥「朗報よ!とうとうプロデューサーさんが気づいたわ!」

未来「えっ、本当ですか!? おめでたいですね!」

翼「もー、気づくの遅過ぎですよ、プロデューサーさん」

P「待て待て、いったい何の話をしてるかわかってるのか?」

未来「何の話、って…静香ちゃんの話ですよね?」

P「あぁ、そうだけど…」

翼「私たち、ずーっとプロデューサーさんがいつ静香の気持ちに気づくか見守ってたんですよー」

P「えっ!?」

未来「静香ちゃんはあんなに露骨なのに、プロデューサーさん、いつまで経っても気づかないから…」

翼「こっちからバラそうか、なんて話も出たくらいですよ」

P「そ、そうだったのか…」

P「てことは、気づいてないの俺だけだったのか?」

翼「まぁ、事務所内では」

P「なんかショックだな…俺ってそんなに鈍感だったっけ…」

未来「仕事中はわりとしっかりしてるんですけど、たまにうっかりさんですよね!」

P「お前にゃ言われたくないぞ、未来」

小鳥「まぁ、静香ちゃんは最初の方はプロデューサーさんに対して少しキツい態度でしたから、まさか、って感じではありましたけどね」

翼「ところでプロデューサーさん、どうして静香の好意に気づいたんです?」

P「え、あ、まぁ…いろいろあってな…」

P(さすがにあれを教えるのは静香がかわいそうだ)

翼「もしかしてコートの匂い嗅いでるの見ちゃいました?」

P「なぜそれを!?」

未来「静香ちゃん、またやってたのかぁ」

P「常習犯かよぉ!」

P「俺の中の静香のイメージがどんどん崩れていく…」

小鳥「あはは…」

未来「ちなみに、静香ちゃんはあそこまでやっておいて、自分がプロデューサーさん好きなことがみんなにバレてないと思ってるんですよ~!」

小鳥「プロデューサーさんが気づいたことによって、もはや静香ちゃんの想像とは真逆の状況になりましたね」

翼「お気の毒~」

P「し、静香…もっと隠すなら上手く隠してくれ…」

未来「まぁプロデューサーさんは最近まで気づかなかったですけどね」

P「うるさいやい」

小鳥「…それで、プロデューサーさん、どうするんです?」

P「どうする、って?」

小鳥「静香ちゃんの気持ちに気づいてしまったからには、それに応えるかどうか、決めるべきだと思いますよ」

P「う……、た、たしかにそうですが……」

翼「付き合っちゃえばいいんじゃないですか? 静香、美人だし料理もできるし、いい恋人になると思いますよ~」

未来「そうですよー! 事務所のみんなもきっとお祝いしてくれます!」

P「簡単に言ってくれるけど、相手は14歳の中学生だし、そのうえアイドルだぞ?」

P「いろいろと弊害がありすぎる、それに…」

未来「それに?」

P「正直、まだちゃんと気持ちが追いついてないよ…静香が俺を好いてくれるのはありがたいけど、どう受け止めればいいかわからない…」

P「そういう風に、人から憧れられることなんてなかったからさ…」

未来(それはプロデューサーさんが気づいてないだけだと思うけどなぁ)

P「…情けないなぁ、俺」
小鳥「プロデューサーさん…」

小鳥「まぁ、私も決めろとは言いましたが、すぐにとは言いませんし、しっかり悩んでください」

P「…はい、そうします」

翼「えー、悩む必要なんて無いと思うけどなー」

小鳥「こういう問題はね、簡単には決められないのよ」

未来「小鳥さん、大人ですね!」

小鳥「ふふふ、ありがとっ」

未来「きっと恋愛経験豊富なんだろなぁ!」

小鳥「うっ」

未来「私も小鳥さんみたいな立派な大人になりたいです!」

小鳥「そ、そうね…」

未来「あ、そういえば小鳥さんこのあいだ読んでたあの薄い本は」

P「それ以上いけない」

とりあえず今日はここまでにして寝ます

可憐の影響かな?
一旦乙です

>>3
最上静香(14) Vo
http://i.imgur.com/5SWvO8g.jpg
http://i.imgur.com/EPjbg6m.jpg

>>10
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/04h1Z0h.jpg
http://i.imgur.com/3BkZKTj.jpg

>>12
春日未来(14) Vo
http://i.imgur.com/aQyOApp.jpg
http://i.imgur.com/CIw2Owb.jpg

伊吹翼(14) Vo
http://i.imgur.com/nVEkX60.jpg
http://i.imgur.com/FnsXq88.jpg

一応、呼称表の確認はしたんだけど、間違ってたのなら申し訳ない
次から直します

P(それから俺は、静香のことについてじっくりと考えた)

P(しかし依然として答えは出ず、悶々とする日々が続いている…)

P「………」カタカタ

静香「……」ジーッ

P「………」ガサゴソ

静香「……」ジーッ

P「………んっ」ノビーッ

静香「……」ジーッ

P(…めっちゃ見てくるー!!!)

P(雑誌読んでるフリしてこっちの方めっちゃ見てくる!)

P(え、なに、普段からあんなに見てたの? ただデスクワークしてるだけなのに? そこまでジッと見る?)

P(しかも視線が隠しきれてない! 本人はアレで隠してるつもり…なんだろうか…)

静香「……」ジーッ

P(…声をかけたらどんな反応するんだろ)

P「あー、その、静香?」

静香「はっ、はい、なんですか…?」

P「いや、そんなに見られると集中できないんだが…」

静香「っ!?」

P(うわ、顔真っ赤)

静香「なななん、なんで、なんで気づいたんですか!?」

P「いや気づくよ、そんなに見られたら」

P(まぁ今までは気づいてなかったんだけど)

静香「べ、別に何でもないですよ! プロデューサーの真剣な顔を見てドキドキしてたとかじゃありませんから!」

P(だからなぜ自分からバラしていく!?)

静香「その、プロデューサーの顔が讃岐うどんに似てただけですから!」

P(さすがに苦しすぎだろ!!)

P(うぅむ、面白い…もうちょっとだけイジってみよう)

P「なにか俺に相談したいことでもあるのか?」

静香「え、いや、そういうわけではなく…」

P「そうなのか? でも、もし何かあったらすぐ俺に相談するんだぞ」

静香「プロデューサー…」

P「もちろん仕事以外のことでも相談に乗るよ」

静香「あ、ありがとうございます、でも、今は大丈夫で」

P「…静香くらいの歳になると恋の悩みとか?」

静香「!!!」

静香「な、なななな、何を言ってるんですかー!」

P「うおっ」

静香「アイドルがそんな…恋愛なんて…許されるわけありません!」

P(だ、駄目だ まだ笑うな…こらえるんだ…)

P「まぁ、そうは言ってもやっぱりそういう問題は出てくるもんなんだよ」

静香「私に限ってはそんなことはありえません!」

P「ンフッ」

静香「…なんですか」

P「いや、なんでもない」

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