苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」 (27)
舞園「えっ、何がですか?」
苗木「何がって、その餃子に対する執拗な追いラー油の事だけど」
舞園「何でですか!? 美味しいですよラー油!」
苗木「いや、流石に餃子とラー油の比率を3:7にするのはどうかなって思うよ?」
舞園「ラー油は主食ですよ苗木君!」
苗木「それは違うよ! 調味料だよ!!」
舞園「でも一時期食べるラー油とか流行ったじゃないですか!!」
苗木「た、確かにあれは美味しかったけど……」
舞園「じーっ……」
苗木「……食べ過ぎてお腹壊さないようにね?」
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苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
桑田「は、何が?」
苗木「何がって、その歌唱力の事だよ」
桑田「うるせぇよ人が気にしてんのに! 大体お前最初の頃は応援してくれてたじゃねーか!!」
苗木「いやでも流石に何歌っても野球の応援歌調になるのはどうなの」
桑田「大丈夫大丈夫、むしろ斬新だって流行るって苗木!」
苗木「それは違うよ! 斬新じゃなくて残念だよ!!」
桑田「うるせぇアポ! このアポ!! これでも精一杯慣れねぇ努力してんだよ!!!」
苗木「うっ、それは……分かるけど……」
桑田「なー頼むよ苗木ー、もう少しカラオケ付き合ってくれよー」
苗木「……延長は1回だけだよ?」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
大和田「あぁ? なんのこったよ」
苗木「何がって、その……何かの事だよ」
大和田「何かって、どう見たって犬小屋だろうが」
苗木「そ、そう言われれば見えなくは無いけど……ピカソの絵画みたいな造形だよ?」
大和田「ピカソだぁ? つまり芸術性あるってこったな!」
苗木「それは違うよ! 犬小屋に必要なのは耐久性とか機能性だよ!!」
大和田「機能性はともかく耐久性ならバッチリだぜ? ほら、ハンマーで叩いてもビクともしねぇ」
苗木「うっ、それは……そうだけど……」
大和田「それともあれかぁ? 見た目が悪いから使わないなんて文句言うつもりかぁ……あ゛ぁ?」
苗木「あ、ありませーん!」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
腐川「な、何よ……何の話よ?」
苗木「そのー……十神クンへのストーキング」
腐川「あ、私がストーキングですってぇ!? 一体何処を見ればそんな発想になるのよぉ!!」
苗木「誰がどう見てもって言うか……当の本人からストーキング扱いされてるんだけど……」
腐川「こ、これはあくまで隠密的にすら見える献身的な後方警備よ……!」
苗木「それは違うよ! 警備する側じゃなくて警備に捕まる側の挙動だよ!!」
腐川「だ、だって近過ぎたらアイツになった時に白夜様が逃げ切れないじゃない……」
苗木「腐川さん割とジェノサイダーの時の身体能力を評価してない……?」
腐川「と、とにかく白夜様を見守るのを止めるつもりは無いから!!」
苗木「……あまり迷惑かけない程度にね?」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
戦刃「えっ? 何の話?」
苗木「そのー……服の、事」
戦刃「この服? 機動性は悪くない筈だけど」
苗木「いや、あの、流石に繁華街で野戦服ってのは、周りの視線が……」
戦刃「視線!? 嘘、全く気付かなかった……! 苗木君、何処に狙撃兵がいるの!?」
苗木「それは違うよ! 戦刃さんでも気付かない伏兵とかボクが分かる訳ないじゃないか!!」
戦刃「違う? じゃあ視線って何の事なの?」
苗木「だから、その服が……その……」
戦刃「……?」
苗木「……ごめん、何でもない。そろそろ行こうか……」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
朝日奈「んー? 何の話ー?」
苗木「その山盛りのドーナツの話だよ」
朝日奈「あぁこれ? 実はミスドが100円セールでね! お小遣い全部使って買ったんだー!」
苗木「そんだけ食べて夜ご飯入るの?」
朝日奈「夜ご飯? これだけど」
苗木「はぁ!? そ、それは違うよ! ドーナツは主食にはならないよ!!」
朝日奈「違うの!? じゃあドーナツって一体何!?」
苗木「何でそこから哲学者みたいな事を言い出すのか……」
朝日奈「ドーナツは主食……いや、主食じゃない……?」
苗木「いやだから主食じゃないって……あまり食べ過ぎちゃ駄目だよ?」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
石丸「む? 何の話かね?」
苗木「そのー……この課題の量」
石丸「何を言うかね!? 再テストの勉強をお願いしたのは苗木君の方ではないか!」
苗木「今日中に教科書丸写し3セットとか無理だよ! 数百ページもあるんだよ!? もう指が限界だよ!!!」
石丸「5分で1ページのペースなら20時には終わるぞ?」
苗木「それは違うよ! 休憩無しにそんな事出来る人間とかいる訳無いからね!?」
石丸「馬鹿な!? 僕は3分で1ページは終わるぞ!?」
苗木「問題がスラスラ解ければそりゃ早くなるに決まってるじゃないか!」
石丸「すまない……しかし再テストを考慮するならこれくらいはやらねば最悪留年してしまうだろうと……!」
苗木「そ、それを言われると厳しいな……頑張ります……」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
葉隠「何がだべ?」
苗木「ボクにした借金」
葉隠「な、なな、何の事だか、わ、分からないべ」
苗木「視線が泳いでるよ。いいから半年前に貸した10000円……全額とは言わないから半分位は返して」
葉隠「悪いが今そんな持ち合わせは無いべ。苗木っち、後半年待って! 」
苗木「それは違うよ! だったらその懐に入ってる水晶の髑髏は何だってのさ!!」
葉隠「こ、これは縁日で当てた安物だべ! 決して100万以上もするオーパーツじゃないべ!!」
苗木「その髑髏、鼻の辺りに値札付いてるよ」
葉隠「やべっ! 剥がし忘れて……値札なんか付いて無いべ!? 謀ったな苗木っち!」
苗木「自白したようなもんでしょ! それ売ってお金を返して!!」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
山田「は、はて? 一体何の事やら」
苗木「ナマモノ同人誌を悪く言うつもりは毛頭ないけどさ、それが同じ学校の生徒同士の18禁ってのはどうなのさ」
山田「アングラな内容ですからな……どうか内密にお願いいたしますゾ」
苗木「内密にって、何でボクが片棒担ぐ前提なのさ」
山田「まぁまぁそんな石丸清多夏殿みたいな事を仰らないでくださいよ。実際、苗木誠殿も内容が気になるのでしょう?」
苗木「そ、それは違うよ! ボクはそんな欲求不満なんかじゃ……」
山田「ほっほ〜う? ともすればこちらの同人誌は不必要ですかなぁ?」
苗木「な、なんだよ……何を出されたってボクは屈しないぞ! 希望は前に進むんだ!!」
山田「はいどうぞ、舞園さやか殿とプロデューサーの純愛R-18本であります」
苗木「頑張ってね山田クン! これからもキミの同人活動を応援してるよ!!」
もう少し何とかならない?」
セレス「はて、一体何の事でしょうか?」
苗木「この状況だよ! 脱衣ポーカーに誘ってくるかと思えばボクを上半身丸裸にして!! ボクの裸にそんな興味ある!?」
セレス「苗木君の裸には興味なんて欠片も無いですわ。興味があるのは羞恥に歪む表情にだけです」
苗木「性格酷く歪んでませんかセレスさぁん!?」
セレス「口ではそう言っても、苗木くんだって興奮して震えてるじゃないですか」
苗木「それは違うよ! 肌寒くて震えてるんだよ!!」
セレス「嫌なら意趣返しに私に勝って衣服を脱がせればよいのです、簡単な事でしょう?」
苗木「ねぇ、それってロイヤルストレートフラッシュ出しながら言う台詞なの? ねぇ?」
セレス「勝てもしないのなら、勝負を受けた過去の自分を恨みなさいな……では次はズボンで」
苗木「本当に躊躇が無いっ!」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
不二咲「ふぇ? な、何の事ぉ?」
苗木「この夥しい量のトレーニング器具の事だよ。これじゃ生活に支障出るよ」
不二咲「えっ? プログラミングは机さえあれば出来るから全然問題無いけど……」
苗木「だからってベットまでトレーニング器具にすげ替えちゃってるのはどうなのさ」
不二咲「えへへ、夜寝ながら筋トレ出来るんだよぉ」
苗木「それは違うよ! 上からダンベル降ってきたらどうするのさ!! 危ないでしょ!?」
不二咲「あっ、安全性とか考えてなかったなぁ。ありがとう苗木君」
苗木「いやお礼されるような事は何一つも……それとさ、不二咲さん。もう一つ重要な事が」
不二咲「えっ……なぁに?」
苗木「流石に1tのダンベルは処分しとこうよ」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
霧切「あら、何の話?」
苗木「学園長との……親子の仲さ」
霧切「……苗木君、他人の家庭事情に口を出さない方が身の為よ。相手の事情によっては殴られても仕方ないわ」
苗木「でも、その……その学園長から色々言われてさ」
霧切「あの人に言われたってだけなら止めても構わないわよ。私はもう――」
苗木「それは違うよ。言われただけじゃない、ボクは霧切さんに笑顔でいてほしいんだ」
霧切「……あの人との関係が、私の表情とどう関係しているのかしら?」
苗木「だって、学園長を見てる霧切さんって……なんだか泣きそうな顔してるから」
霧切「……はぁ。今度一緒に食事に連れてきなさい、そうしてくれるなら考えるわ」
苗木「うん、分かったよ。霧切さん」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
十神「煩い、黙れ」
苗木「聞く耳すら持たないって……そろそろ止めようよそれ」
十神「まだスカラベのブローチとミレニアム懸賞問題が出てないだろ」
苗木「だからってモノクマメダルに課金は……十神クンらしくないよ」
十神「回せば出る!」
苗木「それは違うよ! 回したって出ないもんは出ないよ!!」
十神「あの二つは十神財閥が総力を上げても見つからなかった代物だぞ!? そう簡単に諦められるか!」
苗木「気持ちは痛いほど分かるけどさ、でも地道に学校で落ちてるモノクマメダル探そうよ」
十神「その間に出たら二度と手に入らないかもしれないだろうが! 仕方ない、また十万円追加だ!」
苗木「……十神クンには絶対ソシャゲさせちゃダメだな。やらないとは思うけど」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
大神「どうした? 何か不服だったか」
苗木「体力作りをお願いしたのはボクだけど、大神さんと組み手っていうのは……」
大神「安心するがいい、本気は出さぬ。動き方を見るのが主な目的だと思えばいい」
苗木「いや、そこじゃなくて。もっと根本的に性別の問題というか……」
大神「ん? 我は確かに女だが、だからといって気にする必要は無いぞ」
苗木「そ、それは違うよ! なんかこう、ケンイチロウさんに悪いというか……」
大神「何故そこでケンイチロウが――あぁ、なるほど。お主は気が利くな、我の乙女心に配慮したといった所か」
苗木「そんな大層なもんじゃ……」
大神「その優しさは嬉しいが、我は女子である前に武人だ。遠慮はいらん、全力で向かってくるがよい」
苗木「お、押忍!」
苗木「ねぇ、もう少し何とかならない?」
江ノ島「はぁ? 何がよ」
苗木「その絶望的な飽き性の事だよ」
江ノ島「仕方ありません。キャラは勿論人として軸がブレているので早々簡単に治るわきゃねーんだよ!」
苗木「せめて一台詞言い切る位までは維持してよ」
江ノ島「でもでもー、苗木だってあいつら相手にツッコミしてる時キャラブレブレじゃーん?」
苗木「そ、それは違うよ!」
江ノ島「一体どの口がそれを言うのでしょう……大体貴方は――」
苗木「ボクは……何?」
江ノ島「――喋るの飽きた」
苗木「待って、続きを言ってよ! 気になるじゃん!?」
霧切「ねぇ、もう少し何とかならない?」
苗木「な、何がかな……?」
腐川「何惚けて逃れようとしてるのよ……」
十神「貴様の不運以外に、何について話すと言うんだ?」
苗木「いや、それボクに言われても困るんだけど……」
桑田「マジに困ってんのは一緒にいた俺達なんだよなぁ……」
舞園「一緒にバスジャックに巻き込まれるのは流石に……」
戦刃「……罠に誘い込まれてるような気分になる」
苗木「それは違うよ! なんでクラスメイトを罠に嵌めなきゃいけないのさ!?」
石丸「しかし、一歩間違えば怪我を負っていた場面が多過ぎるのだよ! 反省したまえ!!」
不二咲「苗木君は悪くないと思うけど……それでもちょっと怖いなぁ……」
大和田「ほら不二咲だって怖がってるぞ苗木ぃ! 不意打ちな分族よりタチ悪いぞおめぇ!!」
苗木「タチ悪いって何!? そもそも何をどう反省すればいいの!?」
朝比奈「じゃあさ! 家にずっと居ればいいんじゃないかな?」
大神「或いは外に出るのを控えた方がいいかもな……」
苗木「どっちも外出禁止じゃないかそれ!!」
山田「まぁまぁ苗木誠殿、最近は通販という便利なサービスもありますし」
セレス「それに暇ならゲームに付き合ってあげてもいいですわよ?」
苗木「お金どうするのさそれ! それとセレスさんはこれ以上むしり取るつもりなの!?」
葉隠「苗木っち、今なら格安で憑き物祓いゃてやるべ」
苗木「効くか怪しいし絶対お金取るから葉隠クンには頼まないよ!!」
江ノ島「なんにせよさぁ……」
全員「「「もう少しなんとかなんない?」」」
苗木「ゆ、許して……くれませんか?」
オチ無し、終わり
こまる「あの、もう少しなんとかなりません?」
ジェノ「デコマルがぁ、何て言ってもなんともなりませーん!」
こまる「いや、やっぱり身体洗う手つきにしては色々可笑しいよ!」
ジェノ「知らねぇーの? 希望ヶ峰の学生寮じゃ女同士も男同士もこうやって身体洗いっこしてたんよ」
こまる「絶対嘘だ! いくら何でも怪し過ぎる!!」
ジェノ「うん正解ー! ほらほら乳首も感じてるぞ、と言いつつ股間も……」
こまる「そ、それは違うよ! 誤解だよ!! っていうかそろそろやり過ぎだよ!?」
ジェノ「いいのいいのどーせこっから先は描写されねーんだから好き放題ヤるのがいいんだよ」
こまる「何の話!? や、それ以上はまずいよ!」
ジェノ「まぁまぁいいから抵抗すんなっての」
こまる「いや、ちょっと本当に止め――アッ・」
ハートマークが表示されてない、訴訟
スーダン編は気が向いたら更新するかもしれない
待て、しかして希望せよ
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