提督「拗ね時雨」 (28)
注意書き
時雨は可愛い
提督は女提督です始めます
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ザー……ザー……
時雨(執務室から眺める雨もまた……いいな)
時雨(提督と同じ空間で見る雨もまた……)
時雨「いい雨だね」
提督「……………………」
時雨「提督?」
提督「ん……?」
時雨「む……執務の邪魔をしちゃったかい?」
提督「………………」カリカリ
時雨「提督?」
時雨(あれ、僕無視されてる?)
提督「よし……今日のお仕事も終わりっと」
時雨「ムスッ」
提督「ん?なあに、そんなに頬を膨らませちゃって」
時雨「なんでもない……」
提督「?」
時雨「……」
提督「……」
提督(え、なにこの空気)
時雨「はぁ……」
提督「」ビクッ
時雨「僕ね、思うんだよ」
提督「……?」
時雨「僕はさ、提督の秘書艦であるわけだ」
提督「うん、そうね。いつもありがとう」
時雨「お風呂もトイレも寝るときもずっとキミと一緒にいるわけだ」
提督「二番目は否定したいわね」
時雨「ちなみに執務室のトイレには監視カメラがしかけてある」
提督「うん」
提督「は?」
時雨「嘘だよ」
時雨「ちょっとした小粋なジョーク、しぐジョークってやつさ」
提督「変な言葉を作らないでほしいわね」
時雨「おや、しぐジョークはお気に召さなかったかい?」
提督「うん」
時雨「そうか……」
提督「……」
時雨「……」
提督「……で、時雨が言いたい事って何?」
時雨「ところでキミは、雨って好きかい?」
提督「え……別に普通だけど」
時雨「そうか……」シュン
提督(……ふむ)
時雨「雨っていいものだとは思わない?」
提督「えー……じめじめして嫌」
時雨「そうか……じめじめしていやなのか……」
時雨「じゃあさ、提督は雨が嫌いなの?」
提督「だから普通だって」
時雨「そうか」
時雨「提督はなんで僕を秘書艦にしたの?」
提督「なんでって……付き合いも長いし、側にいると安心するし」
時雨「そうか……」
時雨「ねえ、提督は雨って好きかい?」
提督「だから普通だって」
時雨「……」
時雨「……」
提督「……」
提督(……)
時雨「はぁぁ……」
提督「」ビクッ
時雨「好きでもないけど信頼はしているし側にいると安心するんだ?」
提督「何の話?」
時雨「何でもない」
時雨「ところでお腹すかないかい?」
提督「あ、そういえばもうお昼ね」
時雨「ちなみに僕の好物は時雨煮だ」
提督「へえ」
時雨「提督の好物って何だい?」
提督「んー……春雨かしら」
時雨「なんだと!」
提督「ひゃあっ!な、なによ急に」
時雨「……いや、何でもない」
提督「な、なによ今日の時雨……」
時雨「ところで時雨煮は好きかい?」
提督「え……普通かしら……」
時雨「春雨は好きなのに?」
提督「うん」
時雨「時雨煮は普通?」
提督「うん」
時雨「そうか……」
提督(……ふふ)
時雨「ねえ提督」
提督「なあに?」
時雨「提督は白露型は好きかい?」
提督「普通かしら」
時雨「そうか……」
時雨「白露型って結構曲者が多いんだよ」
提督「そう?」
時雨「イッチバンイッチバンうるさい姉」
時雨「ちょっといいとこ見せたがる三女」
時雨「ぽいぽいうるさい犬」
時雨「あと春雨、春雨、はぁ……」
提督(……)
時雨「あと……ほら、まあいいや」
提督(残りの姉妹はしょられた)
時雨「ね、白露型ってめんどくさいでしょ」
提督「そうかしら」
時雨「そうだよ、だけど白露型で唯一まともで」
提督「白露は子供みたいで可愛いと思うの」
時雨「それでいて落ち着いて……は?」
提督「村雨はあれね、大人びてるけど根は子供なのよ、アイスあげるとよろこぶし」
時雨「……」
提督「夕立とはよくボール投げて遊んだりして……」
時雨「そんなことぼくはされてないぞ!」
提督「まあまあ落ち着きなさい」
時雨「がるるるるる!!!!」
提督(……)
提督(私の秘書艦の時雨はやきもち焼き)
時雨「……ふん」
提督(ちょっと他の子を贔屓するような発言をするとすぐに拗ねちゃうのよね)
時雨「あーもうやる気なくなったなー」
提督(でもからかいすぎると泣いちゃうのよね)
時雨「……はぁぁ、雨はいいね、良い雨だ……」グス
提督(ほら泣いた)
提督(この子は自分が一番で無いと気が済まないのよね)
時雨「ていときゅ、きょうからはもう春雨を秘書艦に」グスッ
提督「しーぐれっ」ギュッ
時雨「……何?今更機嫌取ろうとしたって僕は許さないよ」キリッ
提督「時雨煮も雨も時雨もちゃんと好きよ?」
時雨「………………」
提督「春雨もいい子だけどね、私の秘書艦は時雨、貴女だけ」
時雨「むっ……」
提督「ふふ、そんなに不安がらないで、私と貴女は絆で結ばれてるんだから」
提督「だって……貴女は私の秘書艦でお嫁さんでしょ?」
時雨「……」
提督「ほら、いつまでも拗ねないの、ご飯食べに行きましょ?」
時雨「……春雨より僕が好き?」
提督「当たり前でしょ」
時雨「提督の好物は?」
提督「時雨煮」
時雨「雨は好き?」
提督「ええ」
時雨「秋の末から冬の初めごろに、降ったりやんだりする小雨は好き?」
提督「時雨の事ね、好きよ」
時雨「そうか……そっか……えへへ」
時雨「でも僕の心は傷ついたんだよ」
提督「そうなの?ごめんね」
時雨「だから……癒してくれ」
提督「どうすれば癒せるの?」
時雨「……後で夜戦」
提督「ん……わかったわ」
時雨「やった……よしっ!」
提督(ガッツポーズしてる可愛い)
時雨「じゃあ今日のお昼は時雨煮だね!夜も時雨煮だよ!いい?」
提督「わかったわかった、はしゃがないで落ち着きなさい」
時雨「昼はお代わり駄目だけど夜はおかわり自由だよ!」
提督「はいはい」
時雨「……えへへへへ」
時雨「提督、はやくいくよー」
提督「はいはーい」
提督(時雨は、可愛い)
おしまいでち
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