男「女性の奴隷なんですね？」

奥様「えぇ、奴隷市場で一番高い奴隷です」

奥様「ご覧になりますか」ﾆｺ

男「そう…ですね、実際に見たことはないので見てみたいです」

奥様「では、ご案内しますね」ｽｯ

奥様「男さんは奴隷は買わないんですか？」ｽﾀｽﾀ

男「僕はそんなにお金ないですし」ｽﾀｽﾀ

奥様「男さんになら、ご融資しますよ？」

男「いえいえ、そんな…！」

奥様「むしろ、私は男さんを奴隷にしたいくらいです」ﾋﾟﾀ

男「ひゃっ？！」ﾋﾞｸ

奥様「男さんは私の理想の奴隷像なんです」

奥様「いくらなら奴隷になっていただけますか？」

男「っ……！」ｿﾞｸ

奥様「ふふ、考えておいて下さいね」ｸｽ

男（本気だ、この人）

奥様「この地下にいます」ｷﾞｨｨ

ｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗ

奥様「起きてるかしら？」

奴隷「………………」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

男「血だらけじゃないですか…！」

奥様「？？」ｷｮﾄﾝ

奥様「奴隷なんですもの、当然でしょう？」ﾆｺ

男「…………」ﾄﾞｸﾝ

奥様「男の奴隷ならまだしも……」ｸﾞﾘ

奴隷「ああああああっっっっっ！！！」ｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗ

奥様「女の奴隷の悲鳴は五月蝿いだけですね」ｻﾞｼｭ

奴隷「あがっ……ぐっ……！？」ﾌﾞｼｭ

男「や、止めて下さい！！」

男「死んでしまいますよ？！」

奥様「致命傷は避けてるから大丈夫でしょう」

男「そういうことでは無くて……」

奴隷「あっ…ぅぅ…」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

男「…奴隷って、みんなこんなことされてるんですか？」

奥様「基本的には性処理だと思いますけど」

男「せいしょり…？？」

男「あの、大丈夫ですか？」

奴隷「……っっっ！！」ﾋﾞｸｯ

男「えっと、急にごめんなさい」

奥様（これはこれは……ふふ）ｸｽ

奥様「男さん、良ければその奴隷差し上げましょうか？」

男「えぇっ？！」

奥様「私は女の奴隷はそこまで欲しくありませんでしたし……」

奥様「男さんがその奴隷を気に入ったなら」ﾆｺ

男「………………」ｼﾞｯ

奴隷「………………」ｶﾞｸｶﾞｸ

男「本当にいいんですか？」

奥様「一つだけ条件をのんでくれるなら」

男「条件？」

奥様「えぇ、毎日私の家で奉仕をしてくださるなら」ﾆｺ

男「それって働くってことですか」

奥様「はい」

奥様『主に性のお仕事ですが』ｸｽ

男「…………わかりました」

奥様「決まりですね」ﾆｺ

男「まずは、この子の傷の手当てをさせて下さい」

奥様「私の召使いにやらせましょう」

男「いえ、僕がやります」

男「一応、医者なので」

奥様「ふふ、そうでしたね」

男「ちょっと痛むけど我慢してね」ﾋﾟﾄ

奴隷「っっ！！」ﾋﾞｸﾝ

男「………………」ｻｯｻｯ

奥様（手慣れた手つき、流石人気の若手医師さんね）

男（こんなに傷がたくさん…今までずっと耐えてきたのか）

奴隷「………………」

男「帰りの馬車まで用意していただいてありがとうございます」

奥様「いいえ、男さんのお家まで距離もありますし」

奥様「徒歩では大変でしょう？」

男「そうですね、助かります」

男「では、失礼させていただきます」ｶﾞﾁｬﾝ

奥様「男さん、明日からの奉仕お忘れなく」ﾆｺ

男「はい、わかりました」

奥様「貴女も男さんにたくさん可愛がってもらいなさい」ｸｽ

奴隷「………………！」

男「………………」

───
──
─

男「着いたよ」ｷﾞｨｨ

男「はい」ｽｯ

奴隷「…………？」

男「足元危ないから、手をだして」

奴隷「……………」ｽｯ

ｷｭｯ

男「さぁ、入ろう」ﾆｺ

ｶﾞﾁｬﾝ

男「とりあえずソファーに座ってて」

奴隷「…………」ｽﾄﾝ

男「………………」ｺﾎﾟｺﾎﾟ

奴隷「………………」ｼﾞｯ

男「はい、ミルクティー」ｶﾁｬ

奴隷「………………」ｽｯ

ｺﾞｸｯ

奴隷「…………甘い！」

男「あはは、ミルクティーだからね」ｽﾄﾝ

男「やっと喋ってくれたね」ﾆｺ

奴隷「…………っ？！」ﾄﾞｷｯ

男「傷はどう？まだ痛む？」

奴隷「………………」ｺｸｯ

男「今日はもう休んだ方がいいよ」

男「部屋に案内───」

ﾊﾟｻ

奴隷「まだ終わってない…」

男「何で脱いでるの…？」

奴隷「主従の儀式」

男「儀式？そんなのあるの」

奴隷「…………知らないの？」

男「あはは…あんまり奴隷のことは勉強してなくて」

奴隷「それなら教えてあげる」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

男「ぼ、僕も脱ぐの？」

奴隷「お互い全裸になる必要があるから」ｼｭﾙ

男（どんな儀式なの？！）

奴隷「………………」ｼﾞｯ

男「あんまり見ないでくれるかな？」

奴隷「結構大きい」

男「………………」

男「それで、どうすればいいの？」

奴隷「………………」ｷﾞｭｯ

男「っっ…？！」

奴隷「お互いの肌を触れさせて主が奴隷の首筋に主従の証をつける」

男「それってキスマークってこと？」

奴隷「本気で噛みついて……」

男「噛みつく？！」

奴隷「こっちは前の主につけられたから…逆側につけて」ｽｯ

男「う、うん…」

男「………………」ｶﾌﾟｯ

奴隷「んっ……！もっと強く…」

男「………………！」ｸﾞｸﾞｯ

奴隷「っっああ！！」ﾋﾞｸﾝ

男「……ぷはっ」ﾊﾞｯ

奴隷「はぁ……はぁ……」ｶﾞｸﾝ

男「大丈夫？」

奴隷「………」ｺｸﾝ

奴隷「これで貴方は私の主」

男「うん、とりあえず服着ないと」ﾊﾟｻ

奴隷「………………」ｷﾞｭｯ

男「どうしたの？」

奴隷「もう少しだけ…こうしていたい」

男「…そっか」ｷﾞｭｯ

男「僕もこうしていたいな」

奴隷「うん…」

男「そう言えば君のこと何て呼ぼうか」

奴隷「私は奴隷のままでいい」

男「でも、それじゃ…」

奴隷「変わりに主のことを『男』って呼ばせてほしい」

男「呼び捨て？」

奴隷「………ダメ？」

男「ううん、いいよ」ｸｽ

男「奴隷がそうしたいなら僕はそれでいいと思う」

奴隷「…ありがとう」

奴隷「男は一人で暮らしているの？」ｼｭﾙ

男「うん、両親は王都に住んでるよ」

奴隷「王都………？！」

男「あはは、父さんと母さんは有名な医者で」

男「王様も診たことがあるんだ」

奴隷「すごい…」

奴隷（どうして別々で暮らしてるの…？）

男「お腹とか空いてない？」

奴隷「少し空いた」

男「じゃあ何か作るよ」

奴隷「ううん、私に作らせて」

男「えっ？」

奴隷「男は私の主だから、私が作りたい」

男「うーん、じゃあ一緒に作ろっか？」ﾆｺ

奴隷「…いいの？」

男「僕がそうしたいんだ」

男「何か、誰かと一緒にキッチンに立つの久しぶりだなー」ﾄﾝﾄﾝ

奴隷「手慣れてる…」ｼﾞｭｩ

男「まぁ、一人で料理してたからね」ﾄﾝﾄﾝ

奴隷「………」ｼﾞｭｩ

男「……奴隷は」

奴隷「え？」

男（いつから奴隷なの？）ﾄﾞｸﾝ

男「…何か好きな食べ物あるの？」ﾆｺ

奴隷「好きな食べ物…分からない」

男「分からない？」

奴隷「あまり美味しい物は食べてこなかったし」ｼﾞｭｩ

男「そう、なんだ…」