エリカ「私とみほが」 みほ「入替ちゃった……」 (33)

※劇場版ネタバレ注意



エリカ「……嘘、でしょ……?」

 『西住みほ』が、驚愕に顔を歪めながらわなわなと口を震わせた。

みほ「あははっ……どうしよっか?」

 『逸見エリカ』が苦笑しながら静かに首を傾げた。

エリカ「ど、どうするもこうするもないでしょっ!? あんた大隊長だったんだしなんとかしなさいよっ!?」

みほ「そんな事言われても……」

エリカ「こんなの隊長になんて説明すればいいのよ……」

みほ「す、素直に言っちゃう?」

エリカ「こんなの信じてもらえる訳にでしょっ!?」

 西住みほと逸見エリカがこうして言葉を交わす姿をもし2人の事をよく知る人物が見れば激しい違和感を覚えただろう。

 何故なら常に穏やかで心優しく冷静なみほが盛大に声を荒げ、焦りを顔に浮かべているのだから。
 そして『黒森峰の狂犬』なんて呼ばれており、強気な事で知られている逸見エリカが、みほに対しおどおどと弱気な対応をしているのだから。
 黒森峰時代の2人の事をよく知る赤星小梅辺りがこの光景を見たら卒倒していたかもしれない。

 そんな光景が今この場に広がっていた。

エリみほ「「……どうしよう」」

 

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―僅かに時間は遡る。

 大学選抜との激戦が終わり数週間の時が流れた頃。
 その戦いに参加した各校の面々は大洗女子の生徒会長である角谷杏の計らいで『大洗女子を救ってくれた事へのささやかなお礼』と銘打った宴会に参加すべく大洗の学園艦を訪れていた。

 その最中でエリカとみほの二人は過去の縁やら何やらで話す話題には事欠かず、宴会の喧騒から離れ建物の屋上にて静かに語り合っていた。
 それからしばらく話し続けた後に、一応の段落を終えた2人は再戦の約束と握手を交わし、宴会場に戻ろうとしたのだが――そこでみほが階段で足を滑らせてしまう。
 エリカはそれを助けようとすぐさま手を引っ張るも敢闘及ばず、2人はそのままゴロゴロと階段を落ちていったのだった。


 幸いにも怪我はなく、少々の痛みに顔を歪ませながらも2人は起き上がり――一つの違和感に気づいた。
 そう、何故か視界に自身の姿が映っているのだ。
 数秒の静寂が辺りを包み込む。

 その後2人は同時に、そして盛大に叫び声を上げたのだった。



――簡単に結論を言うと二人の中身は入れ替わっていたのだ。



――ガララッ


優花里「あっ、西住殿おかえりなさいっ!」

沙織「おかえり、みぽりんっ。」

麻子「……おかえり」

華「おかえりなさい、みほさん」


エリカ「た、ただいまだよー。西住みほ、た、ただいま戻りました。み、みみ皆元気だったかな~?」

エリカ(多分みほは大洗ではこんな喋り方よね……?)


みほ「ぶっっっ」
 
沙織「み、みぽりんなんか喋り方が変だよ……?」


――宴会場へと戻った2人が出した結論。
 それは『元に戻る手段を見つけるまで何とか誤魔化し続ける事』だった。


エリカ「こ、このっ……みほ――じゃなくてエリカ、さん。わ、笑わないでくれるかな?」プルプル

みほ「ぷぷっ……ごめんね、逸見さ……みほ」プルプル



優花里「西住殿がその……なんか変です……」

麻子「むしろ二人共変だろ」

華「確かに言われてみるといつもとみほさんの纏う雰囲気が違うような……?」

みほ(うっ……流石華さん鋭い……)


エリカ「あはは、そ、そんな事ないわ――ないよ。ねっ、エリカさん?」

みほ「うんうんっ――じゃなくて、ええ、その通りでございますのよ、みほ」

みほ(エリカさんは前に『黒森峰で副隊長になったらなめられないようにする』って言ってたし、多分ダージリンさんみたいなお嬢様言葉で話してるよね……?)

エリカ「ぶっっっ」

みほ「なんでっ!?」


華「やっぱり二人共おかしいような……?」ジトー

優花里「逸見殿はそんな聖グロのローズヒップ殿のような口調でしたっけ……?」ジトー


みほ「わ、私は元々こんな口調だよっ!」

エリカ「ちょ、ちょっとまた二人で話してくるから皆待ってなさいっ!」ギュッ

 流石にまずいと思ったらしく、エリカが慌ててみほの手を引きながら宴会場を後にする。
 その後姿をあんこうチームの面々が呆気にとられながら見送っていた。


エリカ「――どうするのよ、あれ……。完全に怪しまれていたじゃないの」


みほ「だって、逸見さ――みほの口調がおかしいんだもん……」

エリカ「あ、あんたにだけは言われたくないわよっ!? 私だってあんな変な口調じゃないわよ!」キー

 エリカが顔を染めながら素っ頓狂な声をあげる。

みほ「というか逸見さ――みほ、手ずっと繋いだままなんだけど……」カァァ

エリカ「あっ……」カァァ

 しかし次の瞬間、手を繋いだままだった事を指摘され、エリカの顔がより真っ赤に染まっていく。
 それに遅れる事数秒、素早くエリカはその場から飛びのき、手を離したのだった。
 その頃にはすっかり耳まで真っ赤に染まっていたのは言うまでもないだろう。 

エリカ「そ、それよりあんな口調じゃすぐに私達の正体がバレるわ。何とかしなさいっ」

みほ(エリカさん、すごく声が裏返ってるよ……)

みほ「うーん……あっ、いい事を思いついたよっ」

エリカ「っ! 流石ね! さぁ、早くそれを言いなさいっ」

みほ「ふふっ、名づけて――」



???「――エリカ、こんな所に居たのか。それにみほも」
エリみほ「「……え゛?」」
 
 不意に背後からかけられた声に二人は硬直し、まるで油が切れたロボットのような動きでゆっくりと首を回す。
 何故そんな行動を取っているかというと、その声には二人共聞き覚えがあり――この状況下で最も遭遇したくない人物の一人だったからだ。

 

エリカ「た、隊ちょ――お姉ちゃん……」

みほ「お姉ちゃ――た、隊長……」


まほ「……どうした? 二人共なんか変だぞ……。まるでお互いが入れ替わったかのような――」

 流石は西住まほと言うべきだろう。
 彼女は非常に的を得た――というか正解とでも言うべき事を口に出していた。
 勿論心の中ではそんな漫画のような出来事が本当に起きたとは夢にも思っていないだろうが。

エリカ「――そ、そんな事ある訳ないじゃない。私は西住みほだよ?」

みほ「そ、その通りでありますのよ。私はエリカ。お姉ちゃ――黒森峰の副隊長の逸見エリカでございますですわっ」

まほ「…………そ、そうか。ふ、二人共悩みとかがあるなら言うんだぞ……」オソルオソル

エリカ(隊長がこんなに困っている顔を見たのは初めてだわ……)

みほ(お姉ちゃんのこんな表情初めて見たよ……)


まほ「コホン。と、とりあえずエリカ」

エリみほ「「はい」」

エリカ(しまった……今の私はみほだった……)

まほ「なんで二人共返事をしたんだ……? まぁいい。我々は予定通りここに居る他校の生徒より一足先に学園艦に戻るぞ」


エリみほ「「ええぇぇえええええっ!?」」


エリカ(そうだった……。黒森峰は数日後の練習試合に備えてここで宿泊せずに学園艦に戻るんだったわ……)

まほ「……だからどうして二人で返事を……まぁ、そういう事だから我々は行くぞ、エリカ。みほ、また今度ゆっくり話そう。いつでも家に帰ってくるんだぞ。それじゃあ」ギュッ

みほ「あっ、ちょっとお姉ちゃ……じゃなくて隊長待って――」

 
――ズルズル




エリカ「…………どうしよう」
 
 結局エリカはまほに手を引かれていくみほを見送る事しか出来なかった。
 平常時であれば、まほに手を引かれるみほを羨ましく思っただろうが、生憎今のエリカにそんな余裕はなかったのだった。


沙織「あっ、みぽりん居たっ」

華「いやー、お料理もとても美味しかったですし、他校の皆さんとお話出来て楽しかったですわねっ」

麻子「明日の朝の事を考えると憂鬱だがな……」

優花里「西住殿、どうやら皆さんもそろそろ解散するようなので、私達も帰りましょうか」
 
 そんなエリカの下にあんこうチームの面々が訪れる。

エリカ「そ、そうだねー……」

 エリカは彼女達にぎこちない笑みを浮かべながら言葉を返し、帰路につくのだった。




――逸見エリカ視点 


――バタッ

エリカ「…………ものすごく疲れたわ」
 
 途中で様々なトラブル――自宅の位置がわからないと言って、周囲の面々に驚かれたりした等――があったものの、無事にみほの マンションにたどり着いたエリカは部屋に入るなしベッドに倒れこみ瞳を閉じていた。

エリカ「なんで私がこんな目に遭わなくちゃいけないのよ……」
 
 そんな愚痴を誰にでも無く呟いていると、エリカが不意に鼻をくんくんと鳴らし始めた。

エリカ「……この匂い……あの子の……」

 ベッドや枕からほのかに漂っているそれは何処か懐かしい。みほの香りだった。
 彼女の性格と同じで甘く、優しい香り。

 かつては寮で同室だという事もあり毎日のように嗅いでおり、エリカにはすっかり慣れ親しんだものだった。
 だけど、みほが黒森峰を去った事で徐々に薄れていき、まるでその部屋に彼女が居たという証すら薄れていくのではなんて事を考えたりもした。
 それでエリカは一時期は随分部屋に戻る度に切ない想いをしていたものだった。

エリカ「ふふっ……やっぱり不思議と……落ち着くわね」

 
――その日、エリカは今後の様々な不安を忘れぐっすりと眠る事が出来たのだった。




――西住みほ視点


――ガチャ

みほ「……この部屋、懐かしいな」
 
 みほはエリカが住んでいる部屋が昔と同じだったため、特に迷う事もなくここへ到着する事が出来た。
 代わりに帰りの飛行船の中でまほに『今日のエリカはやっぱり変だぞ……、まるでみほのような雰囲気だ……』
 なんて事を言われたりはしたのだが。


みほ「内装もほとんどそのまま……ってあれ、まだこの二段ベッド残してあるんだ……」
 
 みほは電気を点けると共に部屋を見回し、かつて自身とエリカが使っていたベッドが未だに残っている事に少しだけ驚く。
 そして興味のままにゆっくりと階段を登り、かつての自身の居場所――二段ベッドの上段を覗いてみる。
 するとそこには一切の埃が積もっておらず、一片の汚れもない真っ白なシーツがかけられていた。

 
 
 既にみほがこの部屋を――黒森峰から出て行ってから半年以上の月日が流れている。

 にも関わらず一切の埃が積もっていないという事は、それはつまり誰かが掃除やシーツの交換をしている事に他ならない。
 
 そしてこの部屋からはみほが居なくなった以上、掃除が出来る人間がただ一人――

みほ「――エリカさん……」

 恐らくエリカはいつ何時みほが戻ってもいいように、そして戻ってくる事を信じて居るのだろう。
 故にエリカは自分だけの部屋なら決して意味のないみほのベッドの管理をしているのだ。

みほ「……ありがとう、エリカさん」
 みほは自分の胸が熱くなるのを感じながら優しくシーツを無でる。
 不思議とそこからエリカの温かさが伝わってくるような気がした。

――その後、自身の勉強机や大洗に持ち込めなかった私物もエリカによってしっかりと清掃や管理が続けられる事がわかり、みほもまた穏やかに最初の一夜を終える事が出来た。

 
 こうして入れ替わり生活の初日が終わったのだった。
 


――逸見エリカ視点


エリカ「なんですって……? 冷泉麻子が寝坊で遅刻……?」

沙織「う、うん」

沙織(やっぱりみぽりんの喋り方変だよ……)

華「うふふっ、まぁいつもの冷泉殿ですわね」

 日付は変わり、朝。
 エリカは登校する途中に一人の人間の姿がない事に気がついた。
 そう。冷泉麻子の事である。
 大洗の面々には既に慣れた出来事。しかしそれは規律に厳しい黒森峰女学園の生徒であるエリカには耐え難い事だった。
 
――少なくともこの一瞬で『なんとか正体をばれないようにする』という目的が消し飛んでしまう程度には。
 

エリカ「……ちょっと彼女を叩き起こしてくるわ。案内しなさい秋山優花里っ!」

――ズルズル

優花里「ちょっ! 西住殿、襟を引っ張らないで欲しいのでありますぅぅぅ」

沙織「……行っちゃった」

華「行っちゃいましたね……」


 その後、冷泉麻子をおんぶしながら登校するみほ(逸見エリカ)の姿が目撃され話題になったとかならなかったとか。


期待してます

ご飯済ませたので再開します。

>>11
ありがとうございます。
書き溜めは終わってるので微修正しながら一気に投下します。

桃「――よし、全員揃ったな! これより戦車道の授業を開始するっ!」

――しばしの時間が流れ、現在戦車倉庫の前に大洗の戦車道メンバーが集合していた。
 全員の前で声を発しているのは生徒会の広報の河嶋桃だ。


桃「大学選抜との戦いに勝ったとはいえまだ記念杯や、二年生や一年生には来年がある以上気は抜けんっ! 気を引き締めて練習にかかるように!」

全員「「はーい」」

桃「西住。隊長のお前からも何か言え」

エリカ「…………」

桃「……西住?」

 だがそんな中エリカだけは一人、険しい表情をしていた。 
 その理由は――



エリカ「――弛んでいる」

桃「……へ?」

沙織「ちょ、みぽりん……?」ビクッ


杏「んー? 西住ちゃん今なんて? ごめん、聞こえなくてさー」
 
 不意にエリカが静かに口を開いた。その声は小さく、聞き取れたものは極僅かだ。
 しかしその聞き取れた数少ない人間は全員がぽかーんと口を開いていた。
 
 何故ならその言葉はあの穏やかで心優しいみほが放つとは到底思えない言葉だからだ、


エリカ「弛んでいると言ったのよっ! ここにいる貴方達全員ねっ!」

杏「に、西住ちゃんっ!?」ビクッ

 突如として声を荒げたエリカに周囲の面々がぎょっとした表情を浮かべる。
 その中には当然生徒会長である角谷杏も含まれていた。




エリカ「貴方達は何なのよっ!? 練習前だってのにネトゲの話をしている連中や、制服を無視した変な格好をしている連中が居るなんてあり得ないわ!」

カエサル「へ、変な格好……」シュン

エリカ「貴方達はあの黒森峰を倒して優勝をしたのよっ! その事実をもっと噛みしめて誇りを持って行動しなさいっ」

優花里「に、西住殿……?」

沙織「今日のみぽりんやっぱり変だよ……」


エリカ「武部沙織っ!」

沙織「は、はいっ!」ビクッ


エリカ「そのみぽりんって呼ぶの今日から禁止よっ!」

沙織「ええっ!? なんでっ!?」

エリカ「みほの事をそんな可愛い名前で呼べるなんて妬ま……た、隊長に相応しく無い呼び名だからよ!」

麻子「……今妬ましいって言わなかったか?」ジトー

エリカ「き、気のせいよ。と、とにかく、今日からは私が厳しく大洗女子学園を鍛え直してあげるわっ! ドイツ式の訓練法でねっ!」

桃「なんでドイツ式なんだ……?」
 

エリカ「うるさいっ! 私がドイツ式と言ったらドイツ式なのよ! あとそこのノーコンメガネ!」

桃「ノーコンメガネ!?」ガビーン

エリカ「貴方には後で私直々に砲撃のやり方を教えてあげるわ! 覚悟しなさいっ!」

桃「ゆ、柚子ちゃぁぁん、西住が怖いよぉ!」

柚子「あははっ……今日の西住さんはなんかすごいね……」ナデナデ


エリカ(こんな腑抜けた大洗と再戦して勝っても意味が無い! こうなったら私が徹底的に大洗を鍛えあげて完全な状態で打ち破ってみせるわ……!)
 
 こうしてエリカの悪い癖が発動した事で、大洗強化計画が動き始めたのだった。





――同日、西住みほ視点


まほ「これより、戦車道の授業を開始する。エリカ、頼む」

みほ「はい、お姉……隊長。コホン……これより今日の練習試合のチーム編成や、目的を話します」


隊員A(……逸見副隊長が喋るぞ)

隊員B(気を引き締めないと……)

隊員C(迂闊に身動ぎしたり、雑談なんかしたら殺される……)
 
 まさかエリカの中身が入れ替わっているなぞ夢にも思わない黒森峰の面々は、息を呑んで直立不動の体勢で彼女の言葉を待っていた。
 一切の音のない静寂が周囲を包み込んでいた。


小梅(……なんか今日のエリカさん、雰囲気がおかしいような?)

まほ(何故かはわからないが、エリカの後ろ姿にみほが重なる……)

  そんな中赤星小梅と西住まほだけは、何となく逸見エリカ(中身はみほ)の様子がおかしい事に気づいてはいるのだが。

みほ「えっと、トラさんチームとネズミさんチームは紅陣営に。ゾウさんチームとヒョウさんチーム、さんごうさんチームは白陣営に別れて紅白戦をしてください」

全員「「「!!??」」」

――ザワザワ

 しかしみほがチーム名を発表した瞬間その静寂は見事に崩壊した。

みほ(あれ……? もしかして変な事言ったかな? エリカさん意外と可愛い物好きだし、副隊長になったらこんなチーム名で呼んでいると思ったんだけど……)

まほ「え、エリカ……その、随分と斬新なチーム名だな……。まるで大洗みたいだぞ……」
 
 あのエリカがそんな発言をしたという衝撃は凄まじく、まほまでもが額に冷や汗を浮かべながらやんわりとその事実を指摘してくる。




みほ(まずい……このままじゃ私とエリカさんが入れ替わっている事がバレるかも……)

みほ「じ、実はこの間の大学選抜との戦いでの大洗を参考にしていまして……。みほ……さんは優秀なので何か見習え無いかなーなんて……」

まほ「な、なるほどな……」

みほ「で、では白チームの指揮は赤星小梅さんが、紅チームの指揮は私がとります。各自解散し準備をっ!」


全員「「りょ、了解っ!」」
 


――黒森峰ブリーフィングルーム


みほ「――以上でブリーフィングを終わります」

――ひそひそ

隊員A「なんか今日の逸見副隊長すごい……」

隊員B「すごく優しくなった気がする」

隊員C「昨日とまるで別人みたいだよね……」

隊員D「今日の副隊長になら一生ついていける気がする……」

隊員A「確かに……」

隊員B「あっ、逸見副隊長。出撃前に作戦名の下知をお願いしますっ」

みほ「は、はい」


隊員C(どうせまたアイスバイン作戦とかいう謎の食べ物の名前な作戦なんだろうなぁ……)


みほ「こそこそ作戦を開始しますっ!」


全員「「!!??」」



――それから何やかんやあって一ヶ月の時が流れた。


みほ「……あれ、ここって黒森峰の寮……?」


エリカ「あれ……ここは大洗の私の部屋……?」


エリみほ「「元に戻ったんだ!」」


みほ「ふふっ、久しぶりに皆に会えるんだねっ♪」

エリカ「これでようやく元の生活に戻れるわ……」



――西住みほ視点


――スタスタ

みほ「おはよう、みんなっ!」


麻子「おはようございますっ! 西住隊長!」ビシッ

沙織「おはようございます! みぽ様!」ビシッ

華「おはようございますっ!」ビシッ

優花里「おはようございます、西住殿!」ビシッ


みほ(なんか皆変だよー!? 綺麗な敬礼してるし、あの麻子さんが普通に起きてるし……!?)



みほ(優花里さんだけはあまり変わってないけど)



桃「これより戦車道の授業を始めます。まず始めに隊長のみほ様よりお言葉を頂く。総員傾注っ!」

全員「「Jawohl, Herr 西住殿!!!」」

杏「西住様の言葉を遮った子はアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所送りだからね~」

柚子「旧校舎の鍵をかけられた教室で一時間補習ですね」


全員「「…………」」ジー


みほ(みんなの目から光が消えてるよ……)

みほ(こっちをジッと見たまま微動だにしないし、入れ替わってる間に一体何があったの……?)



――逸見エリカ視点


まほ「おはよう、エリカ」

エリカ「た、隊長っ! おはようございま――」

――ギュッ

エリカ「!!!???」

まほ「さっ、今日も一緒に登校しようか」

エリカ(隊長が手を握ってきたっ!!!??? なにこれ天国!? それとも夢っ!?)

まほ(最近のエリカは一人で登校させると歩いているといきなり看板に頭をぶつけたり、鞄を開けたまま歩いて全部の物を落としたり酷いからな……)

まほ(恐らく私が苦労をかけたせいだし、しっかり私が責任をとらなくては……)グッ


エリカ(やばい、幸せだわ……)
 
――しかしそんな幸せは長くは続かなかった。


――昼休み

小梅「えりりんっ♪ 一緒にお昼ご飯食べよっ」

エリカ「えりりんっ!?」ビビクン


――ブリーフィングルーム


エリカ「以上が今日の練習の内容と作戦よ」

隊員A「なんか今日のえりりんつまんなくないですかー?」

隊員B「うんうん。おまけに今日のエリカさん固すぎませんー?」

隊員C「しかもなんか作戦のレベルちょっと落ちてますしねー」

隊員D「作戦名もセンスありませんしー」


エリカ「」




――夜

――トゥルルルルル ガチャッ

みほ「……もしもしエリカさん、相談したい事があるんだけどちょっといいかな?」

エリカ「……奇遇ね。私もちょうど貴方に電話しようと思っていたのよ」



エリみほ「「明日正直に皆に話そう」」


という感じで終わりです。
二人が入れ替わるのを書きたかったので一年ぶりくらいにここを使わせて頂きました。

HTML依頼の方を出してきます。
読んでくださった方ありがとうございました。

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