雪乃「また新たな依頼者が救援を求めているわ。」 (14)

平塚「比企谷は入部希望者だ。そんじゃよろしく」
ガラガラピシャッ

八幡「なあ…」

雪乃「はい? 何か困り事でも?」


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八幡「2年F組の比企谷八幡だ。友達になってくれる人を探している。」

雪乃「それは大変ね・・・何か私にできることがあれば、喜んで手を貸すわ。」

八幡「そりゃありがたい。助かるよ」

ガラガラ
結衣「し、失礼しまーす・・・」

雪乃「ごきげんよう、何か用かしら?」

家庭科室
雪乃「どうしてこうなるのかしら…」

八幡「どう見てもクッキーじゃねえなこれ… オエップゲキマズッ」

由衣「やっぱり私料理の才能無いのかな…」

雪乃八幡「…」

雪乃「由比ヶ浜さん。それは間違いでは無いけれど、それ以前の問題よ。まず、あなたに才能を語る資格なんて無いわ。」

八幡「つまり雪ノ下は、この程度のクッキーを作るのに料理の才能なんて全く必要ないって言ってるんだよ。」

八幡「クックパッド見てある程度練習してから出直してこい」

1週間後
雪乃「合格ね。そこそこ美味しいわ。それにしてもすごいわ。あのレベルからここまで・・・」モグモグ

八幡「ああ。これなら全然食える。もらった人間も嬉しいだろ。」モグモグ

結衣「やったー!あとは自分でもうちょっと練習するね。ありがとーゆきのん、ヒッキー!」

・・・

雪乃「今回の依頼は・・・ かなりすばらしかったわ。部員になってくれてありがとう。」

雪乃「それで、あなたはこの部に来たとき『友達を探している』とか言っていたけど・・・よかったら話を聞くわ」

八幡「ああ、俺は見ての通り友達がいない。でも、実はもっと重要な問題を抱えているんだ」

雪乃「重要な問題?」


八幡「唯一の身内、妹の小町だ。こちらが身動きできない隙に誰かに攫われて・・・それ以来ずっと妹を探している」

雪乃「それは気の毒ね。いつか妹さんと友達が見つかるといいわね。何かできることがあったら言って頂戴」

雪乃「ところで、こんなことを言っては何なのだけれど、他に頼みたいことがあるの」

八幡「え」

雪乃「ある生徒が助けを求めているわ。彼は肥満体型かつ中二病で、奉仕部員が助けに来るのを期待している」

雪乃「これは知名度皆無である奉仕部の存在を知らしめるチャンスよ。頼りになる存在だとここの生徒たちに知ってもらうの。」

雪乃「でも困ったことに、ここでの仕事が忙しくて・・・。2年C組の中二病の彼のところへ向かってくれないかしら?」

八幡「(お前基本紅茶飲むか本読んでるだけじゃねえか) わかった。すぐに向かう」

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