比企谷「女子達の人格が入れ替わる…だと?」(353)

※オチ未考、途中でばてる可能性有

比企谷「つまり四人の体が入れ替わってるってことだよな?」

川崎(雪ノ下)「そういうことよ」

比企谷「(お、おぉ。川崎がおしとやかだ)」

雪ノ下(戸塚)「どうしよお八幡…」

比企谷「!」ビクッ

   「(と、戸塚が雪ノ下の体に。これは破壊力が半端ない。まじぱない。)」

   「(雪ノ下の顔で上目づかいで涙目とか…ん?良く考えれば今戸塚は女子なんだよな)」

   「(つまりだ。もしこの状況が続けば俺は何の躊躇もなく戸塚ルートを選択することができる!)」

   「(雪ノ下は中身は醜いが見た目は美少女だ。そんな美少女と戸塚の天使のような人格をかけあわせれば…)」
  
   「(か、完璧すぎる。完璧すぎて怖い。とうとう神様も俺のことが可哀そうになってきたんだろう)」

   「(こんな僥倖…逃してたまるか!これで俺の青春は…ぐふっ)」

戸塚(由比ヶ浜)「ちょっとヒッキー顔がきもいんだけど」

比企谷「…」ジッ

戸塚(由比ヶ浜)「な、なによ」

比企谷「戸塚の体はお前にはもったいない!もしも戻った時の為に戸塚の体を汚すなよ、ビッチめ」

戸塚(由比ヶ浜)「なんだしそれ!失礼だし!」

川崎(雪ノ下)「いまの『もしも』というのが気になるのだけど…どういうことかしら?」

比企谷「いや、別に深い意味は」



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由比ヶ浜(川崎)「で?どうすればいいわけ?」

比企谷「(…おぅ。由比ヶ浜にあのハスキー声だと)」

   「正真正銘のギャルビッチだな。こえぇ」

戸塚(由比ヶ浜)「ビッチいうなし!…ってかなんでヒッキーは入れ替わってないわけ?」

比企谷「ご都合主義だろ。…強いて言うなら俺は男子だから、とか」

川崎(雪ノ下)「そうね。もし比企谷君が誰か女子の体を手に入れたなら…想像するだけで恐ろしいわ」

比企谷「おい。そりゃ女子の体にはいったらとか妄想することはないことも…」

戸塚(由比ヶ浜)「…」ギロッ

比企谷「なくはないともいいきれなくはないとは思いますが。大体お前の体に魅力なんてねーよ」


   「(まないただし)」

川崎(雪ノ下)「どうしてかしら、急にあなたをどこかの海峡に沈めたくなったわ」

比企谷「おぞましいなおい」

   「(川崎のちょっと怖い外見と雪ノ下のとてつもなく怖い性格が合わさると…おぉ神よ。なんで貴方はこんなにも恐ろしい生き物を…)」

由比ヶ浜(川崎)「…奇遇だな雪ノ下。私も何故か同じようなことを今おもった」

比企谷「おいおい、見回せば敵だらけじゃねぇか」

雪ノ下(戸塚)「八幡…戻れないのかなぁ」ウルッ

比企谷「戻らない方が…いいわけないよな」

    「(神様は残酷だな)」

    「(にしてもやっぱり…)」ドキドキ

    「(やはり破壊力が凄い。俺の理性は崩壊寸前だ)」

    「(もぅいいんじゃないか?襲っちゃっても?)」

    「(こんなSFのテンプレな状況が何時まで続くかもわからないし…)」

    「(今ならば襲っても…間違ってはいないよな)」

川崎(雪ノ下)「戸塚君、私の体を死守して頂戴。」

       「単なる私の予想だけど、腐ったゾンビのような存在が貴方を狙っている気がするわ」ギロッ

比企谷「ゾンビは言いすぎだろ。一応まだ生きてんだよ。ってか一応でもねぇし」

川崎(雪ノ下)「あら、誰も貴方のことだなんていってないわよ。とおとお正体を現したのね」

比企谷「(どんだけコピペな展開だよ。ってか俺犯人役かよ)」

比企谷「(しっかし俺も誰かの体にはいってみたかったなぁ)」

    「(いやマジで。別に下心があるわけではなくて、純粋に科学者として。文系志望だけど)」

    「(出来るならば…雪乃下か川崎だな。うん)」

    「(あ、これもバスツがどうとかじゃなくて女性ホルモンとのなんだ、関連性とかそういうのを調べるために)」

    「(でももし雪ノ下の体を使えたら…恥ずかしいポーズとかとって写真に収めれば…)」
    
    「(弱味を握れるじゃないか!『俺に逆らったらこの写真をばらまくぞぉ?』なんて感じで)」
  
    「(『後に主人公にカッコ悪くやられる不良』フラグな感じもするが、でも雪乃下を脅せる)」

    「(そうすればもぅ俺が雪ノ下の暇つぶしとして精神がつぶされることもなくなるだろう)」

    「(となると…)」

    「雪n…じゃない、戸塚。今日俺と遊ばないか?」キリッ

雪ノ下(戸塚)「…え、うん。いいよ。でもこの体じゃ」

比企谷「見た目なんて関係ねぇ。見た目で人を判断する奴なんてただの屑だ!」

    「(どうよ、今俺超カッコいいことを言っている気がする。)」
   
    「(ちなみに今の台詞は『言ってみたい台詞ランキング』第五位である。わーもーひきがやくんしびれるー)」

川崎(雪ノ下)「分かるわ。自分の目が腐っているなんて現実、認めたくないものね。そぅ、大事なのは内面よ」
   
        「いくら目が腐敗していようが気にすることはないわ。だってどうしようもないもの」

        「だから頑張って性格をあと数京倍だけ改善すればいいだけなのよ」

比企谷「おいおい、突っ込みどころろ多すぎだろ」
 
    「第一に俺は目が腐ってようが気にしてない」

    「(あまりに言われ過ぎて腐っていること自体は認めちゃったよ俺。すんげー素直)」

    「それに内面だって全否定じゃねぇかよ。『京』なんて数字会話の中で聞いたの初めてだわ」

戸塚(由比ヶ浜)「えっ、『京』って数字なの!…えっと、億の百倍くらい?」

比企谷「おいおい、アホにもほどがあるだろ。中学校からやり直せよ」

    「(戸塚の驚く顔は可愛いなぁ)」

戸塚(由比ヶ浜)「なっ!また失礼だし!」

川崎(雪ノ下)「そうよ比企谷君。今時小学生でも『京』くらい知ってるわ。全国の小学生に失礼だわ」

戸塚(由比ヶ浜)「ゆきのんはもっとだし!」

比企谷「(腕を振り回す戸塚は可愛いなぁ)」

由比ヶ浜(川崎)「あのさ、あんたさっきから目が気持ち悪いんだけど」

比企谷「すまん。腐ってるもんでな」

川崎(雪ノ下)「あら、いつになく素直ね。ついでに自分の欠点をあと百八つほど認めてしまったら?」

比企谷「多すぎるだろ。煩悩かよ」

≫5
「(出来るならば…雪乃下か川崎だな。うん)」→「(出来るならば…由比ヶ浜か川崎だな。うん)」

戸塚(由比ヶ浜)「ねぇねぇ。思い出したんだけどさ、さっきヒッキーが入れ替わらなかった理由言った時男子だからって言ったけど…」

         「さいちゃんだって男子じゃん」

比企谷「…は?ごめん、良く聞こえなかった」

戸塚(由比ヶ浜)「だから、さいちゃんだって男子じゃん」

比企谷「おかしいな、お前の声が全く聞こえない。電波の受信状況が悪いな、アンテナが一本しかたってねぇ。やっぱ地下だと受信できねェな」

戸塚(由比ヶ浜)「はぁ?アンテナとか意味分かんないし。ってかここ地下じゃないし。馬鹿じゃないの?」

比企谷「おい、由比ヶ浜。あのな、世界にはいっちゃいけないことと悪いことがあるんだ」

    「だからいくら今お前が証拠を持っていようと人の夢を潰すようなことはするな!」

戸塚(由比ヶ浜)「ごめん…ってなんであたし怒られてんの?!」

川崎(雪乃下)「由比ヶ浜さん、許してあげて。彼は今妄想という彼が生きるための最後の手段を使っているの」

        「それを否定してしまったら現実がつら過ぎて彼はしんでしまうわ」

比企谷「さっきから俺のこと傷つけすぎだろ。そろそろ売り物にならないくらいの傷ものになるぞ?」

川崎(雪ノ下)「あなたもしかして自分に少しでも価値があると思っているのかしら…」
        
        「あ、ごめんなさい。貴方の妄想を否定するつもりはないの。だからここで死なないでちょうだい。色々と面倒だし」

比企谷「お前本当に俺を[ピーーー]つもりだろ。精神的に」

    「(にしてもそろそろちょっとエッチなトラブルが起きてもいいんじゃないか?)」

    「(体が入れ替わるなんて…エロくならないわけがないだろう!普通のちょっとHな少年漫画なら)」

    「(しかしなぁ。俺自身入れ替わってないわけだからなぁ)」

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比企谷「なんだ!急に眩い光が!うわーーー」

由比ヶ浜(比企谷)「はっ!いつの間にか俺の体が由比ヶ浜の体に!流石は御都合主義!」

比企谷(川崎)「ん…今度は比企谷の体に…」

由比ヶ浜(比企谷)「(こ、この胸についているメロン、いや、スイカ二つは!)」

          「(この肩に疲労感を与える南国果実は!)」

戸塚(由比ヶ浜)「ひ、ヒッキーあたしの体ぜったい触んないでよ!マジで!指一本も!」

由比ヶ浜(比企谷)「落ち着け、触る気はない。こんな人前では」

戸塚(由比ヶ浜)「そ、そっかー…って触る気満々じゃん!キモい!マジでキモい!っつーか変態!」

由比ヶ浜(比企谷)「なんとでも言うがいい。…あっ、俺急用思い出した!今日はばぁちゃんの結婚式だった!」

戸塚(由比ヶ浜)「嘘ばればれだし!絶対帰さないから」

由比ヶ浜(比企谷)「(今の台詞、後半だけを切り取ってみれば少しエロい。もっと大人っぽく言ってほしかった)」

比企谷(川崎)「(そ、そうか。あたしは今比企谷の体の中に…)」

        「(…)」

        「(べ、別に動揺するようなことじゃないな)」

        「(なんだ、その。興味とか全然ないし)」

        「(…)」カァッ

由比ヶ浜(比企谷)「(それにしてもやはりこんな好機を逃すわけにはいかないな)」

          「(ちょっと触る位ならばれないような気もするが…ちょっとだけなら)」ゴクリ

          「(ラブコメの神様からのプレゼントだ。日ごろの行いがよかったおかげかなぁ)」

川崎(雪ノ下)「比企谷君。平塚先生でも呼んで煩悩を吹き飛ばしてもらったらどうかしら。頭ごと」

由比ヶ浜(比企谷)「…リアルにありえそうなところが怖ェ」

          「(比企谷八幡。与えられた任務はただ一つ。この胸にぶら下がる脂肪のマッサージを誰にも見られずに行う事だ)」

          「(しかし部室では流石に監視の目が厳しい)」

          「(だが場所を移したとしても必ず彼らは付いてくるだろう)」
          
          「(男子の体ではなくなって今俺だけがいける場所、というのは思い浮かばない)」

          「(これはもぅ転んだふりとかするしかないな)」

          「(ちょっとHな漫画の主人公が転べば目の前にはおっぱいがあるはずだ!)」

川崎(雪ノ下)「(比企谷君はさっきから何を気味悪くほくそ笑んでいるのかしら)」
        
        「(やましい事を企んでいるに違いないわ。やましいことが何なのかは大体想像がつくし)」

        「(でももし彼が急に動き出した場合、私は由比ヶ浜さんの体を守ることができるかしら)」

        「(状況は圧倒的に不利よ。なんせ体の主導権は彼にあるのだもの)」

        「比企谷君、由比ヶ浜さんの体から早く離れたら?さもないと彼女の目が腐り始めてしまうわ。貴方の精神に浸食されて」

由比ヶ浜(比企谷)「おいおい。どんだけ俺の精神力は強いんだよ。体を腐らすとか呪いのレベルだだろ」

          「何、俺陰陽師とかに退治される系の生き物なわけ?」

          「それに出たくてもでてねぇっつーの」

川崎(雪ノ下)「(くっ。どうすれば比企谷君の凶行を止めることができるのかしら)」

        「(彼は嫌われることを恐れてはいないわ、いざとなればTPO構わず鷲掴みにするでしょう…)」

        「(それにしても何を食べればあそこまで大きくなるのかしら…)」

          「(実行あるのみ!)」テクテク

     「あ、つまづいたぁー。あーれー」


≫13
由比ヶ浜(比企谷)「(実行あるのみ!)」テクテク

          「あ、つまづいたぁー。あーれー」

ちょっと休みます

再開

川崎(雪ノ下)「(はっ。どさくさに紛れるつもりね!阻止しなきゃ)」タタタッ

      「(余計なことを考えていて反応が遅れてしまったわ…間に合うかしら)」

雪ノ下(戸塚)「由比ヶ浜さん…じゃなくて八幡、危ない!」ダッ

由比ヶ浜(比企谷)「(と、止めないでくれ戸塚!もう少しで転べるんだ!)」

ドンッ!

由比ヶ浜(比企谷)「(ん…なんだこの触感は…由比ヶ浜の胸って案外ボリュームが…)」ムニッ

雪ノ下(戸塚)「八幡…くすぐったいよぅ」

由比ヶ浜(比企谷)「こ、これは!思ったほど掌から溢れないと思ったら!」ムニッ

          「(普段からバカにしていた胸だが…やっぱり女子…一応あるんだな)」

          「(柔ら…かい)」

川崎(雪ノ下)「比企谷君?貴方ノ体が由比ヶ浜さんじゃなかったら破壊してるところよ」ゴゴゴッ

        「体が戻った時には裁判になるだろうから、気休めかもしれないけど弁護士でも探しておいたら?」

由比ヶ浜(比企谷)「(はっ、そうか。今の俺は由比ヶ浜。いくら雪ノ下といえども、平塚先生にしても俺に暴力をふるう事は出来ない!)」

          「(まぁ雪ノ下なんかは精神的な暴力の方が得意らしいけど)」

        

由比ヶ浜(比企谷)「(となると…もう少し揉んでおくべきか?)」

          「(もぅ一回揉んだんだし、あと一回で処遇が変わるってこともないだろうし)」

雪ノ下(戸塚)「八幡…くすぐったいってばぁ」ウルッ

由比ヶ浜(比企谷)「(な、なんだこの胸の高鳴りは!)」ドキドキ

          「(ふ、不性動脈か!雪ノ下なんかに…いや、もぅ雪ノ下は雪ノ下じゃない!)」

          「(戸塚ってことでいいよな。もぅ戸塚だろ)」

          「(だから友達としてハグしたってらぶらぶちゅっちゅしたって何の問題もないよな)」

          「(実際由比ヶ浜だってしょっちゅう雪ノ下に抱きついてるし)」

          「(男×男ルートが女×女ルートに変わるだけだ!)」

川崎(雪ノ下)「比企谷君?社会的に抹殺されたくなかったらさっさと立ち上がることね」

        「はっ。もしかして既に社会から認められていないからもぅ怖くないのかしら」

由比ヶ浜(比企谷)「(…そろそろ立ち上がるか。何時までも堪能してたらやっぱし色々とヤバい気がするし)」

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由比ヶ浜(比企谷)「な、なんだ。またも閃光がーーーー」

ピカーン

比企谷(雪ノ下)「…そんな。まさかこんな男の体に。誰も私の目を見ない方が良いわ、腐るもの」

戸塚(比企谷)「おいっ。何俺ゴーゴンなの?」

比企谷(雪ノ下)「こんな恥ずかしい姿誰にも見せられないわ。屈辱よ…」

戸塚(比企谷)「お前俺のこと一方的に攻めすぎだろう」

川崎(由比ヶ浜)「ゆきのーん、今度は私川崎さんになっちゃったー」ダキッ

戸塚(比企谷)「(うっわ川崎(の体が)俺(の体)に抱きついてる。すごいシュール)」

        「(背中の感覚だけでも…俺の体、しっかりと記憶しておけよ!)」

雪ノ下(川崎)「お、おい!あたしの体で比企谷なんかに抱きつくな!」カァ

戸塚(比企谷)「(わお、凄い拒絶のされよう。本当に俺の体って菌もってたりしちゃってるんじゃないの?)」

比企谷(雪ノ下)「そうよ由比ヶ浜さん。川崎さんに失礼よ。今だって彼女は精神的に多大なるショックを受けているのかもしれないわ」

         「早急に私から離れないと貴方まで隔離病棟に入れられてしまうわ」

戸塚(比企谷)「だから俺は病原菌の媒体かっつーの」

川崎(由比ヶ浜)「そーいえばさいちゃんの体でヒッキーの口調だとちぐはぐだね」

比企谷(雪ノ下)「そうね。戸塚君自身はとても愛らしいのにもぅ浸食が始まっているようね、可哀そうな戸塚君。」

戸塚(比企谷)「浸食スピード早すぎるだろ。どんだけ強力なの比企谷菌。ってかもぅ菌で遊ぶのやめろよ」

       「そろそろ本格的に傷ついて泣いちゃうよ?乙女の涙だよ」

由比ヶ浜(戸塚)「べ、別に僕はダイジョブだよ。八幡が体に入ってても」

戸塚(比企谷)「(うっわ凄い優しい。本当に泣きそう。ウォシュレットどころかナイアガラの滝レベルで)」

由比ヶ浜(戸塚)「でも僕の涙は男の涙だよ?」

戸塚(比企谷)「あっれー?やっぱり受信状況が悪いなこの部屋。ずうぇんずうぇん聞こえない」

戸塚(比企谷)「(…そういえばよくよく考えてみると今俺は三秒で戸塚の性別が確認できる状況にいる)」

        「(ちょっとポケットに手を突っ込んでまさぐってみればいいだけだ)」

        「(勿論制服は男子用の制服だがそんなキャラはあっちこっちにいる)」

        「(…し、しかし。確かめてしまっていいのか?)」

        「(大体性別不明キャラの性別がばれるときって風呂とかに入ってるところを覗いちゃったりして)」

        「(んまぁ全裸のサービスシーンってとこだよな)」

        「(それに比べるとずいぶんと地味な確かめ方なわけだが…)」

        「(駄目だ、決心がつかない。もしついていたら、もしついていたら!)」

        「(もしラノベの性別不明キャラについてたらもぅ皆がっかりだろ!期待してたのに!だろ)」

        「(俺も寝込むよきっと。三ヶ月くらい)」

        「(どうする?どうするよ俺!)」

戸塚(比企谷)「(やるか。やってしまうのか!)」

       「(一体いつやれというのだ!)」

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                    /              \  「今でsh…ぐわぁぁぁっ!」
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           __ -一   .:fr'/{ミ ,彡/ ,/.:.:.::::/.:.::::ノ_,,,:::-一宀 ´    {
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       c に≠==ー 厶-  il,/   〃    ー/, {  {     i          ヽ
               `ート、   〃   {i         ヘ. :丶ヽ: : :ヽ: : : : : : : : : : { :\
   C °。 : .      ヘ にヘ,{i   ヽ.i{   . . . . . : : : : ヽ、:\: : : :\: : : : : : : : ヽ. : :
                 : ', ,〉ィヘ  ヾミ{!. : : : : : : : : : : : : : :\. :\: : : 丶: : : : : : : : \
          . ィー- く {^ヽ人   ヘ≧ー‐rー宀7⌒ヽ. : : ヽ、__. : : : : :\. : : : : : : :
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…これをオチにしていいものだろうか…

やっぱもうちょっと続けます

三浦「あんさー結衣いるー?」

川崎(由比ヶ浜)「あ、優美子」

三浦「…は?」

   「(えっと、川崎だっけ。ってか馴れ馴れしくね?)」

川崎(由比ヶ浜)「(やばっ、今は川崎さんの体の中だった)」

         「い、いやぁ。なんでもない」

三浦「…。まいいや。で、結衣さー、今からカラオケ行かない?行くっしょ?」

由比ヶ浜(戸塚)「いや、で、でも…」

三浦「何?なんか他によーでもあるわけ?」

由比ヶ浜(戸塚)「そういうことでもないけど…」

三浦「じゃぁいいじゃん。」テクテク・・・グキッ

戸塚(比企谷)「(こ、これはラッキースケベフラグ!)」

        「(まさか三浦がありふれたラッキースケベを発動させるとは)」

        「(やはり素質があるのかな、俺には。転ばなくても向こうからおっぱいがやってくる)」

        「(カモン!れっつぱーりー!)」

ドスンッ

三浦「いった…ってか何もないところでこけるとかあーしなんかきょーちょーし悪いわー」

比企谷(雪ノ下)「あの、早くどいてくれるかしら」ムニッ

三浦「ハッ」

   「ちょっ、どこ触ってんだし!早く離れろし!マジキモイし!」カァ

※三浦の口調はよくわかってないんで不自然かも…

戸塚(比企谷)「(あっれー…こういうときって俺じゃないの?下敷きになるの)」

        「(いや、そりゃ体的には俺だけどさ)」

        「(画だけ見ればうれしいはずなのに全然嬉しくない。だってなんの感触もないわけだし)」

        「(おかしいだろ、神様よ)」

        「(さっきから川崎だったり三浦だったり…俺は大きいおっぱいには恵まれてないのか?)」

        「(俺の体!頑張って記憶するんだ!細胞の…なんか記憶のなんかに刻み込め!)」

三浦「あんたマジ犯罪者だし。乙女の純情汚したわけだし。マジ訴えるから!」

戸塚(比企谷)「(あれ?よくよく考えてみたら俺ダメージ大きくない?)」

       「(そりゃラッキースケベの後に女子に怒られるのはしょうがないですけど)」

       「(それはそのおっぱいの代償というか)」

       「(今俺何にも感じてないのに罵られてんじゃん)」

       「(何この理不尽な感じ。俺ものすごい不遇。)」

       「(やはり雪ノ下は俺に災いしかもたらさない。だって俺今日だけで二人に訴えられちゃってるから)」

腹減ったんでしばし休憩します

三浦「マジもー帰るし!」スタスタ

戸塚(比企谷)「(俺の体の悲しい努力によって問題は一つ回避されたが)」

        「(…そろそろ大きな展開がなきゃやばいんじゃないか?)」

        「(戻るための薬の調合を始めるとか、戻るための道具を入手するためにドラゴンを倒すとか)」

        「(それくらいファンタジックな展開がないとぐだぐだだぞこれ?)」

キーンコーンカーンコーン

戸塚(比企谷)「おいおい学校終わちゃったよ。どうすんの?」

比企谷(雪ノ下)「どうするもなにも、戻り方が分からないのではどうしようもないじゃない」

戸塚(比企谷)「そうですけど」

比企谷(雪ノ下)「私だって出来る限り早くこんな異臭漂うからだなんて抜けだしたいのよ?」

戸塚(比企谷)「異臭って…物理的に腐ってんじゃねーかよ」

比企谷(雪ノ下)「皆で一緒に下校しましょうか。少々不自然かもしれないけど、それが一番安全だわ」

ゾロゾロ

戸塚(比企谷)「(にしてもこんな大人数で廊下歩くなんて初めてだな)」

女子A「あっ」パサッ

戸塚(比企谷)「(ん、目の前で女子が幾枚かの書類を落とした。どうする?)」

       「(A紳士的に拾うのを手伝ってあげる)」

       「(B無視する)」

       「(C拾うのを邪魔する)」

       「(さて、どれにしようか)」

比企谷(雪ノ下)「大丈夫?」

女子A「あ…はい」ドキッ

戸塚(比企谷)「(おぉ、俺が凄い紳士的。…俺じゃないけど)」

比企谷(雪ノ下)「(反射的に手伝っているのだけれど、そういえば私の体は今比企谷君だったわ)」

         「(そうすると手伝うのは不自然だったかしら)」

         「(でも途中でやめるわけにもいかないし)」

女子A「あ、あの。ありがとうございます」カァッ

比企谷(雪ノ下)「(…どうしたのかしらこの子)」

         「(さっきから度盛ることが多いし、私と視線を合わせるのを避けているわ)」

         「(それに顔も火照っているようだし…)」

         「(!)」

         「(も、もしかして。彼女は私、つまりは比企谷君に好意を抱き始めたのかしら)」

         「(勿論普段の比企谷君ならそれはあり得ない話だけど…)」

         「(今の比企谷君は目は残念だけど能力的にはほぼ完璧。好意を抱くのも仕方がないと言えるわ)」

         「(でも今の比企谷君は本当の比企谷君ではないわ)」

         「(こんなのを慕い始めるなんてこの子の為にも良くないわ)」

         「(だって後に果てしなく後悔することになるもの)」

         「(別に私個人としては誰が比企谷君をどう思おうとあまり関心はないのだけれど)」

         「(やはり今の状態では女子の好意は振り払っておくべきよね)」

戸塚(比企谷)「(雪ノ下のやつ、さっきから何考えてんだ?手が止まってるけど)」

≫38
度盛る→どもる

比企谷(雪ノ下)「(そうとなれば一刻も早く行動に移さないと…)」バサァッ

川崎(由比ヶ浜)「ゆきn…じゃなくてヒッキー!何やってんの!急に集めた書類ばらまいて!」

比企谷(雪ノ下)「ふはははははー。この俺様が手伝うわけないだろー(棒」

女子A「へっ?…ひ、ひどいです!」ウルッ

    「うわーん」ダッ

戸塚(比企谷)「おいおい雪ノ下!お前俺の体で何してんだよ!走って逃げちゃったじゃん」

        「一日に三回も告訴されることになりかねない…俺極悪人じゃん」

比企谷(雪ノ下)「だってあれが普段の貴方じゃない?女子に優しく接するなんてあり得ないもの」

         「人との接し方を知らないのだから」

戸塚(比企谷)「にしてもあれはないだろ!手伝い始めたなら最後までやれよ」

        「あんなのただの嫌な奴じゃねーか。もぅ俺の評価ゼロどころかマイナスだろ」

        「折角俺の体でラブコメが始まりそうだったのに」

比企谷(雪ノ下)「それジョーク?にしてはすごくつまらないわね。貴方が女子から好意を寄せられるなんて有るわけないじゃない」

         「寝言は寝てから言いなさい…こんなありふれた台詞を本当に使わなければいけないなんて思わなかったわ」

…ふぅ、オチどうしよう

更新が不定期ですまない。自由な身分じゃないんだ…

ではまたちょっと続けます

戸塚(比企谷)「いやいや、いるかもしれないだろ。ほら、平塚先生も言ってただろ?だて食う虫も好き好きだって」

        「一人もいない場合専業主夫希望の俺は一体どうすればいいんだ!」

比企谷(雪ノ下)「カブトムシとでも結婚したらどう?」

戸塚(比企谷)「…三日で死んじゃうよ。俺じゃなくてカブトムシが」

        「大人しくしてれば『びびびっ!彼が運命の人だ!』なんてゲゲゲな女性がいるかもしれないだろ?」

        「今の彼女だってそうだったかもしれないしよ。それをこっちから追っ払ってどうする」

        「自分で言うのも悲しいが来るものは拒まないでさらに閉じ込めないとヤバいだろ、俺の将来設計」

比企谷(雪ノ下)「そんな目玉がお父さんな女性なんているわけないでしょ」

         「それに少しうぬぼれすぎじゃないかしら?」

         「現実には貴方を養ってあげようと思う女性なんて皆無よ」

         「先程の女性だって貴方の本性を見れば必死で貴方との交流を避けるわよ。」
     
         「女子にメールが届かなくなったこととか」

戸塚(比企谷)「ぐっ」

       「(そりゃあるけどさ。でも一回だけだぞ?)」

       「(それにその一回だっておそらく彼女がメアドを変えた際に俺に『メアド変えたよメール』を送るのを忘れてただけだろう)」

≫46
「女子にメールが届かなくなったこととか」 →「女子にメールが届かなくなったこととかあるでしょ?」

川崎(由比ヶ浜)「ひ、ヒッキーは女の子にモテたいなーとか思うの?」

戸塚(比企谷)「何を今更。もてたくない男子なんていないはずがないだろう。性別がどっちであれ」

        「『いやー俺女に興味ないし』なんて言ってる奴らが一番興味が会ったりするんだよ」

        「(ちなみに俺はその台詞を中学生のころにもしこの台詞が流行語大賞とったら受賞者俺でしょ、ってほどに多用していた)」

        「(といっても言う相手はほぼほぼ妹なわけだが)」

川崎(由比ヶ浜)「ち、ちなみに。マジでちなみにだけどヒッキーでどんな女の子が好きなの?」

雪ノ下(川崎)「」ピクッ

比企谷(雪ノ下)「」ピクッ

戸塚(川崎)「おいおい、こんな廊下でガールズトークかよ。」
      
       「こういうのはあれじゃないか?修学旅行までとっておくべきじゃないか?」

比企谷(雪ノ下)「どうせ貴方と由比ヶ浜さんが同じ部屋になることなんてあり得ないんだからいいじゃない」

         「それに同室の男子達とも話が会わなくておそらくあなたは押入れにこもることになるでしょうし」

戸塚(比企谷)「…俺ネコ型ロボットなの?なら猫好きのお前は俺にもっと優しくしろよ」

比企谷(雪ノ下)「あんなのはただの青い達磨でしょ?あの造形で猫を名乗るなんて…許し難いわ」

戸塚(比企谷)「オリンピック招致も頑張っちゃうような国民的キャラクターにお前そんなこと思ってたのかよ」

川崎(由比ヶ浜)「ねぇ、で?どんな子が好きなのっ?」

戸塚(比企谷)「(…川崎の顔で迫られると逆らえない…)」

       「んっとだな…」

       「まず第一に俺を養うだけの経済力がなければならない」

川崎(由比ヶ浜)「高校生でそんなお金持ってる子いるわけないじゃん」

戸塚(比企谷)「将来的にだよ。つまりある程度頭が良くなければならない」

       「公務員志望の子は尚いい」

川崎(由比ヶ浜)「…あのさ、もっと普通のないの?見た目とか、せーかくとか」

戸塚(比企谷)「あ?性格?」

       「そうだな…俺に優しい…とかか」

比企谷(雪ノ下)「可哀そうに、今まで誰一人として貴方に優しい女子なんていなかったのね、理解出来るわ」

戸塚(比企谷)「勝手に同情すんな」

川崎(由比ヶ浜)「見た目とかは?」

川崎(由比ヶ浜)「ねぇ、で?どんな子が好きなのっ?」

戸塚(比企谷)「(…川崎の顔で迫られると逆らえない…)」

       「んっとだな…」

       「まず第一に俺を養うだけの経済力がなければならない」

川崎(由比ヶ浜)「高校生でそんなお金持ってる子いるわけないじゃん」

戸塚(比企谷)「将来的にだよ。つまりある程度頭が良くなければならない」

       「公務員志望の子は尚いい」

川崎(由比ヶ浜)「…あのさ、もっと普通のないの?見た目とか、せーかくとか」

戸塚(比企谷)「あ?性格?」

       「そうだな…俺に優しい…とかか」

比企谷(雪ノ下)「可哀そうに、今まで誰一人として貴方に優しい女子なんていなかったのね、理解出来るわ」

戸塚(比企谷)「勝手に同情すんな」

川崎(由比ヶ浜)「見た目とかは?」

戸塚(比企谷)「(随分とくいつて来るな…)」

        「(もしかしてこいつ俺のこと好きなんじゃないの!…なんつって)」

        「(…でも一応イニシャルとか聞いてみる?)」

        「(…いや、H・HはH・Hでも葉山隼人のH・Hだったっていうオチは丸見えだからやめておこう)」

        「(ったく、葉山のせいで女子の半数の好きな男子のイニシャルはH・Hだろ)」

        「(勘違いする可能性が増えるっつーの)」

        「見た目か…」

        「そうだな。背は俺よりも低くて…」

川崎(由比ヶ浜)「(よしっ)」

戸塚(比企谷)「短髪で…」

川崎(由比ヶ浜)「(よしっ)」

比企谷(雪ノ下)「(…)」

戸塚(比企谷)「(…はっ!無意識のうちに戸塚の特徴をあげていた!)」

        「(それほどにも愛は深いということか…俺も一途だな)」

        「(しかしどうにかしてごまかさないと。好きな人がばれちゃうー、まじこまるー)」

        「そして巨乳だ。うん」

川崎(由比ヶ浜)「(あたし…巨乳かなぁ?)」

比企谷(雪ノ下)「…」ゴゴゴッ

戸塚(比企谷)「ゆ、雪ノ下さん?背後から負のオーラが漏れてますよ」

比企谷(雪ノ下)「あら、貴方の体なんだから当然じゃない」

戸塚(比企谷)「き、機嫌とか悪くなってます?」

比企谷(雪ノ下)「そんなわけないじゃない。人間になりきれていない体に入れられて私は何時になく幸せよ?それから先程から思っていたのだけど貴方なんかに女子を選別する権利があるわけないじゃない。正直言って気持ち悪いわ。そろそろ現実を認めたらどうなの?貴方は蓼なのよ?昆虫しかよってこないわ。それもごく一部の。人間と呼べるかどうかも分からない存在に女子が靡くわけがないじゃない。辛すぎるのは百も承知だけど、つらさを乗り越えてこそ人は強くなれるのよ。そうすれば巨乳などといった脂肪の塊に母性を求めることもなくなるわ」

戸塚(比企谷)「(捲し立て過ぎて半分位しか何言ってんのか分かんなかった…)」

        「(ってか最終的に巨乳を批判してなかったか?)」

        「(んまぁ巨乳に嫉妬するのも仕方がないか)」

        「しかし安心しろ雪ノ下、DNA的にはまだチャンスがある」

比企谷(雪ノ下)「何のことを言っているのかしら?」ギロッ

戸塚(比企谷)「す、すみません」

        「(ふぅ、危うく高速土下座を披露するところだった)」

        「(そうすると自分で自分に土下座をすることになるな…)」

        「(なんにせよ今の俺の体は戸塚だ。何に変えても守らなくてはならない。土下座なんてもってのほかだ)」

平塚「おいお前ら」

戸塚(比企谷)「ん、平塚先生」

平塚「言いにくいんだが、実はお前らの部室に『精神を入れ替える』効果がある七人の魔女のような転校生のような…まぁ漫画ちっくな装置を置き忘れてしまったんだが…大丈夫だったか?」

戸塚(比企谷)「(七人の魔女に転校生とか…例えの幅広すぎるだろ。にしてもこの人が諸悪の根源だったのか)」

比企谷(雪ノ下)「はぁ、先生だったんですか。残念ですけど、大丈夫じゃありませんでした」

平塚「その感じは…雪ノ下か!アッハッハ、これは傑作だなぁ。どうだ雪ノ下?比企谷の体にはいった感想は」

比企谷(雪ノ下)「とてつもなく不愉快です」

平塚「にしても見事に入れ替わったものだ」

雪ノ下(川崎)「これどうしたら戻るんですか?」

平塚「ん?勿論時k…いや、熱い決闘だ」

戸塚(比企谷)「(そこで出てくるのが熱い決闘とか…もうちょっとドキドキわくわくらぶちゅっちゅな漫画読んだらどうですか先生…)」

比企谷(雪ノ下)「分かりました。時間制限ですね」

平塚「あぁ。おそらくあと一時間ほどだろう」

   「…こんな経験は滅多に出来ないことだし、残りの一時間は自由時間という事にしてみたらどうだ?」

   「幸い比企谷は男子の体にいるわけだし、問題はないじゃないか」

比企谷(雪ノ下)「…あと一時間もこの体に束縛されていなければならないなんて…」

戸塚(比企谷)「あのなぁ。俺だって好きでお前に俺の体提供してんじゃねぇんだからいい加減蔑むのはやめろ」

平塚「それぞれ好きに遊んでみればいいじゃないか。解散!」

比企谷(雪ノ下)「…」

戸塚(比企谷)「…」

川崎(由比ヶ浜)「…」

雪ノ下(川崎)「…」

由比ヶ浜(戸塚)「えっと…」

平塚「どうした?急に黙ると腕を突き上げている私が恥ずかしくなってくるじゃないか」

   「おーとかわーとか言えないのか?もっと熱くなったらどうだ」

比企谷(雪ノ下)「先生はもう少し落ち着いて下さい。年齢的には一応大人なんですから」

平塚「なんか色々余計だぞ?年齢的とか一応とか…私だってちゃんとした大人だ」

戸塚(比企谷)「のわりにはノリが時どきさぶいっていうか…」

平塚「衝撃のっ!…と行きたいところだがその体ではなぁ」

戸塚(比企谷)「(やはり今の俺は誰にも殴られない!)」

        「(となると俺は最強じゃないか?)」

        「(ものはためし…)」

戸塚(比企谷)「ゆ、雪ノ下。普段から思っていたんだが…」

比企谷(雪乃下)「…急にあらたまって何かしら」

戸塚(比企谷)「お前の胸って…清々しいほどに絶壁だよな」

比企谷(雪ノ下)「…」ピシッ

         「やっぱり平塚先生の提案を受け入れて自由時間としましょぅ。私はちょっと刺青でもいれてくるわ」

戸塚(比企谷)「ちょ、ちょっと待て!早まるな!い、今のはあれだ!小さくても小さいなりに良いところはあるというか、な!」

        「なんだ、ほら。巨乳ばっかだと興奮しっぱなしだろ?だからお前の胸は箸休めに最適なんだ」

比企谷(雪ノ下)「ついでといってはなんだけど、見つけた女子生徒全員に告白することにしたわ。物好きな女子が一人くらいはいるかもしれないし」

戸塚(比企谷)「お、落ち着け。あと一時間だけ落ち着け」

平塚「ま、いいじゃないか。自由時間は既に始まってるしな」

比企谷(雪ノ下)「では私は失礼するわ。安心して頂戴、一時間後にはきちんとここに帰ってくるから」スタスタ

戸塚(比企谷)「終わった…全て終わった。俺の体の主導権があいつにあることを忘れてた…」

        「帰ってきたころには俺は全身に刺青をほどこし、目についた女子に次々と告白する鬼畜になっているに違いない」

由比ヶ浜(戸塚)「八幡…大丈夫?」

―――――――――――――――――――――――――――…

比企谷(雪ノ下)「(…もぅ大丈夫かしら)」

         「(それにしてもあんな離れ方は少々不自然だったかしら)」

         「(変に思われていなければいいけど)」

         「…」ガラッ

         「(やっぱり教室にはもぅ誰もいないわね)」

         「(家の方が安心だけど…一時間しかないようだし)」

         「(…べ、別に比企谷君の体に特別な興味があるわけではないのだけれど…)」

         「…」ゴクッ
         
         「(携帯でカメラっでどうやるのかしら…)」

         「(ちょ、ちょっと試してみるだけよ。実験よ実験。人間は実験を重ねて文明を進化させてきたのよ)」

         「(携帯机の上において…これで全身カメラの中に入ってるのかしら…)」

         「(落ち着いて私。これはあくまでも精神が入れ替わるという不意かしぎな現象への純粋な知的好奇心であってもし私の体が戸塚君や由比ヶ浜さんのもので在ったとしても私は同じことをするわけで。別にこんな出来そこないの体に特別な興味はないわ。ほんと、出来るならば他の体がよかったわ。私って不遇ね。…ふぅ。これはただの精神と声帯とのリンクを確認するためのテストであって私の私情なんて一切はさまれていないわ…)」

≫59
不意かしぎ→不可思議

比企谷(雪ノ下)「…あ、あぁー」

        「(…ちゃんととれていたかしら)」

        「(再生は…このボタンよね。…今度由比ヶ浜さんに色々と教えてもらった方が便利かもしれないわね)」

         あ、あぁー

        「(…まるで比企谷君が自分の意思で言っているようね。)」

        「(…)」

        「(つ、次の段階に移りましょう。短い感嘆詞では充分ではないわ。た、試しに文章を言ってみましょう。…これは先程と同じように私情は全く挟まっていない一般的な意見だけど、やはり普段言わないことを言わせた方がいいわね。その方がより一層私が比企谷君の体を乗っ取っているという事がわかるし。そう、私は支配欲に浸っているだけなのよ。それはそれでくだらないことだけど、日々比企谷君という醜い存在を視界に入れていたからストレスがたまったのかしら。ストレッサーが比企谷君ならばストレス解消も比企谷君で行うべきよね。ハンムラビ法典にも明記されているように、やはり比企谷君には責任があるもの。日本にだって因果応報、自業自得、身から出たさびなんて言う言葉があるわけだし…(ry)」

またちょっと休みます。そろそろ雪ノ下をデレさせるつもりです…

比企谷(雪ノ下)「(…本当に誰もいないわよね)」チラチラ

         「(よくあるのよ、実は誰かがいたなんておち)」

         「(それで幾人の犯人が捕まったことか…)」

         「(念には念を入れないといけないわ…いいえ、別に誰かに見られたらいけないということではないのだけれども、やはり比企谷君がカメラに向かってしゃべっているところを目撃されてしまうと変な噂が立ちかねないわ。無論文化祭以降すでに彼の悪い噂がちらりほらりとあるけれど、だからと言って私がそのようなくだらないおしゃべりの種をまくことはないわ。結論からいうと、今ものすごく彼に優しくなっているのよ。彼の噂のことまで考えるなんて、今日の私はお人よしすぎるわね…)」

         「(で、では…)」

         「ゆ…雪乃」


比企谷(雪ノ下)「(さ、再生)」

          ゆ…雪乃

         「…」カァ

         「(い、一体何をやっているのか私ったら。文章っていったじゃない。単語じゃぁ短すぎるわ。で、でも一応録音したのだから念のためもう一度だけ再生してみようかしら。確認作業というのは大事なことよ…)」

          ゆ…雪乃

         「…」カァ

         「(きちんと録音出来ているようね)」

         「(では次のステップに移ることにしましょう。やはり文章よ文章)」

         「…ふぅ」

         「雪乃…わたs…俺はお前のことが…」カァッ

         「(自分で自分に告白するということは存外恥ずかしいものね)」

         「(でもやはり最後までやり遂げなくては意味がないわ。)」

         「(私がためらっているのは自分に自分で告白するという行為が恥ずかしいだけであって、別に比企谷君の体だからという事は全くないわ。先刻も思ったように、もし戸塚君や由比ヶ浜さんの体であっても私は同じように緊張するし、恥じらうわけだから…)」

比企谷(雪ノ下)「(私はただその…恥ずかしい台詞を録音して比企谷君へ対する恐喝材料として使用しようとおもっているだけなのよ。そうよ、日ごろから比企谷君は私に対する無礼な発言が多いから、この録音をもってして彼のそういった不必要な言動を抑えようと言うわけ。他意はないわ。だって他にどんな理由があるのかしら?私が比企谷君にこんなことを言わせるなんてそれくらいしかないじゃない。私だって録音を聞けば恐ろしくて鳥肌が立つだろうけど、そこは我慢しなくてはならないわ。これは部室での平穏な時間を取り戻すためなの…)」

         「(…という事で続けようかしら)」

         「雪乃…俺はお前のことが…好きだ…」カァッ

         「…」ピッ

         雪乃…俺はお前のことが…好きだ…

         「…」ボンッ

         「…」ピッ

         雪乃…俺はお前のことが…好きだ…

         「(な、中々よくとれてるじゃないの。録音状況は良好だわ)」

         「(これで比企谷君は私には逆らえなくなるということよね…)」

         「(で、でももしかしたら比企谷君はこの程度のことでは動じないかもしれないわ。普段から全人類に忌み嫌われているような人だし、『好き』なんてポップでライトな単語を使った告白文なんてばらまかれても彼は傷つかないかも。だって既にそれ以上のことをされ続けている人だから。逆に大衆から注目されるという彼にとっては異常事態に興奮を覚えるかもしれないわ。そうするとこのビデオは私の思惑とは真逆の効果を発揮することになる。と、となるとここはもっと恥ずかしい。ヘビーな単語を使用する他ないわね。これは私が個人的にどうしたいかとかそういう問題ではないのだから私もたかがテストで学年三位であることを自慢するよりも恥ずかしいことだけれどもしょうがないわ…)」         

比企谷(雪ノ下)「(『好き』よりもヘビーな言葉と言ったらやはり…)」

         「(そ、それはさすがに行き過ぎかしら)」

         「(口にするのも恥ずかしいし…)」

         「(でも機会はいまだけなのだし…)」

         「(ちょ、ちょっともう一度だけ先程の一文がどれだけ恥ずかしいかを確認してみようかしら)」

          雪乃…俺はお前のことが…好きだ…

         「…」カァッ

         「(こ、これでも十分に恥ずかしいのに…これに耐性があるとなると比企谷君は相当のものね一種の尊敬に値するわ)」

         「(でも一応、もしもの為にこのビデオも勿論とっておきましょう。私の携帯の容量を少しといえども比企谷君が占領するなんて大変不名誉なことだけど、しょうがないもの。このビデオがなければそのうち彼が女子二人しかいない部室で暴走を開始する可能性もあるわけだし。これは危機回避にあたって当然のことと言えるわ。そう、私はいたって当然のことをしているだけなの。防衛本能といってもいいかしら。平塚先生のような腕力があればこんなことをする必要もないのかもしれないけど、生憎私には一人の男子生徒を取り押さえることができるほどの力はないし…少々汚いと思われるかもしれないけどこんな方法にたよるしかないのよ…)」

比企谷(雪ノ下)「(は、早くしないと。時間は無限ではないわ。)」
      
         「(それに由比ヶ浜さんあたりが私を探していてもおかしくないもの)」

         「(ふ…ふぅ。)」

         「雪乃…愛s…」ドキドキ

         「…はぁ」

         「(…心の準備が必要ね。身の毛もよだつようなことだけど、やるしかないわ。何を躊躇しているの雪乃。言葉にしてみれば簡単なことじゃない。たった一つの文章を言うだけでいいのよ。英語ならたった三つの単語、スペイン語なら二つ…それくらい簡単なことなのよ。無論日本人の美徳として本心を露わにしないというところがあるけど、昨今は『気持ちを素直に伝えてほしい』なんて傾向もあるようだし、これくらいの台詞はあちこちで呟かれている、それといって有難味のないものなのよ。だから肩の力を抜いて行えばいいの。それは比企谷君の口からそんな単語が呟かれるなんて想像しただけで背筋が凍るようだけども、その苦難を乗り越えてこそ私は絶対的有利を手に入れることができるの。手に入れるものが大きければ大きいほど代償も大きいのよ。今は耐えなければならないわ)」

比企谷(雪ノ下)「(落ち着いて…)」スーハー

         「雪乃…愛してるぜ」

         「…」

         「…」ピッ

          雪乃…愛してるぜ

         「…」ボフンッ

         「(な、中々の破壊力よね。だってもぅ気持ち悪いもの。えぇ。私のような強靭な精神の持ち主でなかったらトラウマを抱えることになっていたかもしれないわ。誰にも見せてはいけないビデオを撮ってしまったようね。見せてはいけないのは勿論その人の心的ショックを与えたくないからで、恥ずかしいとかそういった感情はないわ。だって今私がしていることは自己防衛なのであって、人として、生物として当然のことだもの。誰だってあのような人として著しく劣っているような男子と同じ部屋にいたら危機感を感じるに違いないわ。だって人かどうかも怪しいのだから何をしでかすかわからないもの…)」

         「…」

         「…」ピッ

          雪乃…愛してるぜ

         「…」ボフンッ

比企谷(雪ノ下)「(…)」

         「(これだけやれば比企谷君が私に逆らう可能性はほぼないわね。だってここまで恥ずかしいビデオが私の手中にあるのだもの。この高校でも私は高翌嶺の花なのだから、もしこのようなビデオが流出しらたこの高校で彼の居場所はなくなるでしょうね。空気どころか有毒ガス扱いされるようになるわきっと。いくら彼だってそのような状状況は避けたいでしょう。)」

         「(…)」

         「(もっと色々撮っておくべきかしら。勿論比企谷君抑制のために。本当はとても煩わしいのだけど、比企谷君が狂気の鬼と化して私達に決して癒えることのない心の傷を負わせるかもしれないし。私の為だけではなくて、由比ヶ浜さんのためにも私はやらなくてはいけないのよ。特に由比ヶ浜さんなんて…その、胸部に付着している脂肪分が多いわけだし…)」

         「(…脂肪。)」
        
         「(…)」ペタン

         「(そういえば揉めば大きくなるなんて聞いたけど…)」

比企谷(雪ノ下)「(ば、馬鹿馬鹿しい。これではまるで私が大きくなることを望んでいるかのようじゃない。大体揉めば大きくなるなんて科学的証拠もないわけだし、少しでも信じてしまった自分が恥ずかしいわ。大体大きいから得することがあるかというとそれは下卑な男共を誘惑するのに便利なだけであって、本来の目的は分娩後、乳児に栄養を与えるためなのだから。それに私の場合は顔立ちも整っているし、全体的に均整のとれた体つきをしているから無駄に脂肪を蓄えなくても言いよってくる男は大勢いるわけだから、どの道必要ないのよ)」

         「…」

         「(一応…)」ピッ         

         「…俺は大きい乳などに興味はない」

         「(こ、この録音は由比ヶ浜さんを守るための言質であって、それ以外のなにものでもないわ。)」
       
         「(普段から彼は時折由比ヶ浜さんの胸をふしだらな目つきで見つめていることがあるから…ただそれだけよ)」

         「…」

         「…」ピッ

         「ちなみに俺の好みは長髪で胸は控えめで成績優秀で運動神経は良いけどスタミナはあんましない奴だ」

         「…」

         「(これも単なる言質よ。できるだけ由比ヶ浜さんとはずれたイメージを言っただけで。今言った条件が私の容姿、能力と合致しているのは偶然の産物であってこいではないわ。偶然って怖いわね)」

≫84
あ、なんか色々間違えたから適当に無視しといて下さい

比企谷(雪ノ下)「(まだ時間的には余裕があるけど…)」

        「(おそらくこれで十分よね。)」
        
        「(これで私の携帯は比企谷君にとってはパンドラの箱となったわ。勿論希望なんてものはこの箱には入ってないわけだけど。それに私もこれからは携帯の管理に気をつけなくてはならないわね。もし誰かが私の携帯を覗き見してこのビデオを発見してしまったら…別段私は特に何とも感じないのだけれど、比企谷君の醜態が詰まったビデオだから、見た本人にも申し訳ないし、無暗に比企谷君を辱めるのもよくないものね)」

        「(やっぱりあともう少しだけこの苦行を続けようかしら。今一時耐えれば今後の平穏な生活が約束されるのだから)」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――…

戸塚(比企谷)「(自由時間ということで結局一人になってしまった)」

       「(もし今俺が女子の体だったのならばちょっとHな漫画の展開になったのだろうが…)」

       「(いやはや残念だ。今の俺に揉む胸はない)」

       「(…いや、女子だったら平塚先生に拘束されてるか)」

       「(つまるところどの道俺にドキドキムニムニモミモミな展開は待っていなかったという事だ)」

       「(恵まれてないなぁ俺。『これが女子の体かぁー』とか言ってみたかったのに)」

       「(やはり由比ヶ浜の体にいた時に疾走して逃げればよかった)」

女子B「あ、戸塚君」

戸塚(比企谷)「あぁ?」
 
        「(おぅ?まさか俺が女子に、これこそラブコメ展k…あ、戸塚だった俺)」

女子B「(…なんか何時もの戸塚君と違うなぁ。目の感じとか。疲れてるのかなぁ)」

    「戸塚君今から帰るの?」

戸塚(比企谷)「あ、あぁ」

        「(うわーなに、戸塚って普段こんな風に女子話しかけられてんの)」

        「(そりゃ戸塚は『王子』て呼ばれちゃったりしてるわけだし驚くことでもないか)」

        「(しかし俺が対応に慣れてないから…さてはてどうしたものか)」

安価ぐらい覚えてくれ
≫じゃなく>>な

あとメール欄にsaga入れると勝手に文字変換されたりしない

>>90
了解です

女子B「(なんか何時もの戸塚君と目の感じとかが違うような…)」

    「(で、でも今戸塚君との距離を縮めるチャンスだよね!)」

    「あのさ、一緒に帰らない?」

戸塚(比企谷)「(…こ、こいつ。戸塚にアプローチをしているだと!)」

        「(許さん!俺の戸塚をお前のようなビッチに渡すものか!)」

        「(ここはきっぱりと、そしてこいつが二度と誘ってなど来ないように多少の攻撃翌力もこめて断らなければならないな)」

戸塚(比企谷)「あのなぁ…お前なんk…」

       「(…っと。待つんだ俺。もし今俺の言葉のせいでこの子が泣いてわめいてウイルス顔負けの速度で戸塚の悪い噂なんかを流したら!)」

       「(今の状態では俺の暴言は戸塚の暴言だ)」

       「(俺がどんな誹謗中傷にあおうが問題ないが、戸塚を俺と同じ目に会わせるわけにはいかない!)」

       「(戸塚は純粋無垢な天使だ…是が非でも守らなくては…)」

       「(もし戸塚が傷つき、教室に居場所がなくなってしまったら…俺だけが心のよりどころに…)」

       「(そ、それは…それで…良い展開な気がしないでもないな)」

女子B「(戸塚君の笑い方が今日はちょっと変…)」

一気に落ちまで頑張ります

戸塚(比企谷)「(いやいやいや、何を血迷ってるんだ俺。戸塚のことは俺が守ると明言したじゃないか)」

        「(ここは戸塚らしく断らなければいけない)」

        「(しかしイメージを全く崩さないように、というのは少し難しい気もするな)」

        「(戸塚と言えばやっぱり可愛いイメージだよな。そしてあだ名は王子様…)」

        「(よし、この二つの要素を踏まえて断れば…)」

        「ご、ごめん。今日はじいやと白タイツを買いに行かなくちゃならないんだ…だから折角のお誘いだけど…ごめんね?許してニャン」キャピーン

女子B「…」

戸塚(比企谷)「(…あれ?駄目だったか?や、やはり少々やりすぎた感があったか)」

        「(自分でやってても恥ずかしかったし…)」

        「(はっ!もしかして今俺は戸塚を辱めてしまったのか!)」

        「(なんたる失態!これで戸塚に『なんか変なノリの人』なんてレッテルがはりつけられたらどうする!)」

        「(くそっ…許してくれ戸塚)」

女子B「…いい」

戸塚(比企谷)「…あぁ?」

女子B「チョー可愛いい…」

   「チョー可愛いですぅぅぅぅッ」ダダダダダッ

戸塚(比企谷)「えっと?」ポカーン

        「(ま、まさか今の痛い言動が受け入れられてしまったのか!)」

        「(ま、マジか。)」
 
        「(俺がやってたら終わらないうちにゴミを見つめるような視線で睨みつけられるだけだぞ?)」

        「(あとそれまで以上に女子達が俺と距離を置くようになる)」

        「(流石はリア充…というか戸塚。もぅ何をやっても許される領域に達していたのか)」

        「(あれか、女子更衣室覗いても許されちゃうタイプなのか。戸塚は)」

        「(羨ましい…)」

        「(…ま、なんにせよ戸塚の貞操は俺が死守した!)」

        「(あんな軽薄が戸塚に手を出すなんざ百年はやいわ!ふはははは……なんか材木座になりかけてた気がする…こえぇ)」

――――――――――――――――――――――――――――――…

比企谷(雪ノ下)「(…最後に決定的なものでも録音しておこうかしら…)」

         「(勿論比企谷君の精神の歪みが想像以上だった場合のためであって、私は本当はこんな苦虫を口に詰められるよりも辛いことなんてしたくないのだけれど、しょうがないもの。野放しにしておいたら何時本性を現すか…今のうちに鎖と首輪をつけておく必要があるわ。わがままを言えるのならば檻も用意したいところね。まぁ放っておいてもどちらにしろ裁判にかけられて檻に入ることになるのだけれど…。それを未然に防いであげているのだから感謝をされてもいいくらいだわ。いつの間にか由比ヶ浜さんの優しさがうつったのかしら)」

         「(ふぅ…)」

         「(好き、愛してるは既に言ったのだから…残りはあと一つよね…)」

         「…」ピッ

比企谷(雪ノ下)「雪乃…俺と…けkk…」カァァッ

        「(や、やっぱりこれは少しやりすぎかしら。大体比企谷君はまだ出来る年齢じゃないのよ。それなのにこんな台詞…ちょっと頭がおかしいようにしか見えないわ。…いえ、それが目的なのだからいいのかしら。私はこんな冷凍庫の中に監禁されているんじゃないけと錯覚するほどに寒気のする台詞言いたいわけがないのだけれど、もし比企谷君が『好き』や『愛してる』では全く動じないような変態だった場合の為にさらに強力な切り札を用意しておかなくてはならないものね。さすがに比企谷君といえどもこのビデオには逆らえなくなるでしょう。言葉の重みが前者二つとは全くちがうもの…。本当は、本当に…最近の言葉で言うならマジでがちでやりたくはないのだけれど…私って不幸ね)」

比企谷(雪ノ下)「(や、やるしかないわ)」

        「…」

        「雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!」

        「(ど、どう?やって見せたわ。や、やってみれば案外簡単だったわね。何をあんなに足踏みしていたのかしら。別に心がこもっているわけでもないのだから、事務作業を行う気持ちで行えばよかっただけなのよ。つ、疲れたのかしら。動悸がすこし不規則ね。気のせいか息も少々荒いようだし…自分でも気づいていない内に相当なショックを受けたのかもしれないわ。比企谷君は精神への間接的な攻撃もできるのかしら…どこまでも腐ってるわね)」

        「(撮ったのだから…聞いてみなくちゃ…)」

        「…」ピッ

         雪乃…俺と…け、け、けけけ、結婚してくれ!

        「…」

        「…」プシューッ

比企谷(雪ノ下)「(お、思ったほどの威力はないわね。全然…えぇ…全く。すこしどもっているところから真剣さがうかがえるけど…私は無意識のうちに演技まで付け足してしまったのかしら。そこまでに私の自己防衛本能は強く危機案を感じていたということね。…大体比企谷君は堂々と恥ずかしげもなく自分の将来の職業を専業主夫の断言するような最低の人間なのだから、結婚する女性は全くと言っていいほどにメリットがないのよ。そんな人間のプロポーズなんて…前言を撤回するわ。威力がないわけないじゃない。だって果てしなく気持ち悪いもの。目を腐らせながら主夫にならせて下さいなんて。一種の恐怖感を覚えるわ。お化け屋敷にすら置いておけないほどの異物ね、彼は。私も頑張ったわね。しかし部長として当然のことなのよ。台詞の中に私の名前を挿入して…自分を傷つけてまで守りたいものだったの。…顔がほてって来たような気がするわ…熱でも出たのかしら?それとも比企谷君の台詞が私の体に異常をきたしたのかしら?全く恐ろしいわね、比企谷菌は。生物としての本能が私を動かしていたのにもうなずけるわ…)」

        「(…本当に恥ずかしい台詞だったわね…)」

        「(思い出しただけで…)」

        「…」

        「…」プシューッ

比企谷(雪ノ下)「(…ちなみに今まで撮ったビデオは無事かしら…)」

         「…」ピッ

          …雪乃

         「…」ドキドキ

         「…」ピッ
          
          雪乃…俺はお前のことが…好きだ…

         「…」カァァ

「…」ピッ

         雪乃…愛してるぜ

         「…」ボフンッ

「…」ピッ

         雪乃…俺と…け、け、けけけ、結婚してくれ!

         「…」プシューッ

         「(ぶ、無事みたいね。少々頭がくらくらするようだけども…やはり熱でも出ている野のかしら。顔も熱いし…)」

>>103
野のかしら→のかしら

比企谷(雪ノ下)「(…これらのビデオは大切に撮っておかなくてはならないわね。い、言うまでもないけど別に私にとってはまっさきに削除して存在そのものを忘却してしまいたいのだけれど、いつか役に立つかもしれないのだし。携帯に入れておけば何時でも見れるでしょうし…勿論これは何時比企谷君が理性を失うか分からないから常時携えておきたいだけで、私がそれ以外の状況でこのビデオを見ることなんてあり得ないわ。それよりも私の携帯でウイルスに感染されないかのほうが心配だわ。聞いた話によれば相当強力なようだし。)」

        「…」

        「(まだ誰もいないわよね…)」

        「…」ピッ

         雪乃…俺と…け、け、けけけ、結婚してくれ!

        「…」バクバク

        「(お、音質は良好ね。あまりの気持ち悪さに心臓が震えがってしまったみたい。恐怖に心臓が激しく鼓動しているわ…)」


今度こそかき終えます…

比企谷(雪ノ下)「(も目的は達成されたわけだし、そろそろ皆の元へ戻ろうかしら)」

         「(…)」ドキドキ

         「(もう少し落ち着いてからにしましょうか…あらぬ疑いをかけられては困るし…)」

――――――――――――――――――――――――――――――――…

平塚「ん、もうそろそろで時間切れだな…」

――――――――――――――――――――――――――――――――…

比企谷(雪ノ下)「(…中々心臓が落ち着かないわね…)」

         「(それにしても本当に大変だったわ。この数十分は比企谷君の弱み作成のみならず私自身の精神修行にもなっていたのかもしれないわ。動悸が速まっているのも、顔がほてっているのもあまりのハードな修行に私がつかれてしまっているのでしょう…それ以外に理由が見当たらないわ。だってこれこそが心理なのだから他に理由があるわけないじゃない。む、無論比企谷君の台詞の威力が想像以上だったという事もあるのは分かっているわ。もぅこれは軍事レベルよね、このビデオを見たらどんな屈強な戦士でも恐れおののいて戦意喪失するでしょうし。大体比企谷君…(ry)」

――――――――――――――――――――――――――――――――…

戸塚(比企谷)「…ん。なんか体が発光しはじめ…」

ピカーンッ

比企谷「…ん?」

   「おぉ!俺の体が元に戻っている!」

   「(なんなら一度川崎とか由比ヶ浜の体を経由してくれてもよかったのだが…無念)」

   「(にしても…どこだここ)」

   「(俺の体は雪ノ下が入ってたんだから…あいつ一体ここで俺の体にどんなめを合わせようとしてたんだよ)」

   「(…想像するとこえぇ)」

   「(そ、そういえば刺青!…学校の敷地から出てないだろうから、こんな短時間でやられてはいないだろうけど…)」

   「(い、一応確認しておくか)」ヌギッ

   「(…ふぅ)」

   「(どうやら上半身は無事みたいだ…下半身は…家に帰ったら一応確認するか)」

比企谷「(そういえば挨拶代わりに告白するともいっていたが…)」

     「(これは今は確かめようがないな。明日、朝の教室の雰囲気でわかるだろうけど)」

     「(おそらく俺の周りだけ気温が二度くらい低いに違いない)」
     
     「(あーまじ雪乃さんを怒らせるべきではなかった)」

     「(いままでは空気のポジションを保っていたのに…牛のげっぷ位嫌われるんじゃないか?明日から)」

     「…ん?」

     「(携帯が置いてある。誰のだこれ?)」    

比企谷「(…なんかカメラが起動してるっぽいな)」

ダダダダダダッ

     「(な、なんだこの足音は…ヌーの大群か!)」

バンッ!

比企谷「ゆ、ゆきのしt」

バンッ!

比企谷「(…すごい勢いで扉が開閉した)」

    「(…雪ノ下…だったよな?あまりの速さに確認できなかった)」

雪ノ下「比企谷君?何故貴方は教室の中で服を脱いでいるのかしら?」

    「変態なの?露出狂なの?さっさと網走にでも言っていたらどお?」

比企谷「(あ、そうだった)」

ガラッ
  
    「ほれ、着たぞ」

雪ノ下「全くどのような快感に目覚めてしまったのかは想像し難いけど、緑色の皮膚を校内であらわにするのはやめて頂戴」ドキドキ

比企谷「何俺宇宙人か何かなの?」

    「それにお前…走ってきたのか?なんか顔赤いし」

雪ノ下「え、えぇ。そうよ」

雪ノ下「ところで…私の携帯がこの部屋にあるはずなのだけれど」

比企谷「あぁ、これか?なんかカメラが起動してたけど…」

ガバッ

比企谷「…おいおい。何もそんな勢いで取り返さなくても。別に俺は人の携帯とか勝手にみたりしねーし」

    「連絡先の数の違いに愕然とするだけだろーしな。…んまぁお前の携帯ならその心配はなさそうだけど」

雪ノ下「ごめんなさい。貴方が手にしているとウイルスに感染するかと思って」

比企谷「お前なぁ、比企谷菌気に入りすぎだろ。小学生じゃあるまいし」

雪ノ下「そんなことはどうでもいいの。貴方私の携帯…勝手に見たなんてことはないでしょうね?」

比企谷「だからねぇって。第一興味ねぇし」

雪ノ下「あら、貴方って人の携帯に触れて興奮するような人じゃなかったかしら?」

比企谷「どっからそんな情報仕入れてくんだよ。あり得ないだろ、どんな変態さんだよ俺」

雪ノ下「(態度からみるに…本当にみてはいないようね…)」

雪ノ下「(ひとまず安心ね)」
 
    「…」

    「(べ、別にみられても私としては問題はないのだけれど、ほら、比企谷君が自らの醜態を目の当たりにした時、甚大なショックをうけて立ち上がれなくなってしまう可能性があるじゃない。いくら彼が校内で突如服を脱ぎ始めるような変人だとしても私だって必要以上の攻撃はしたくないの。彼が引きこもると、平塚先生が奉仕部を使ってどうにかしようとするかもしれないし、それはそれで面倒だわ。これらのビデオはもしもの時の為、伝家の宝刀なのだからそうやすやすと見せてしまっては効力も減ってしまうし。でもそれは杞憂かしらね、だってあんな目も当てられないようなビデオ、威力が減ってもなお人一人の精神を破壊するくらいの効力はあるわ。思い出しただけで…)」

比企谷「(…なんかぶつぶつ言っている)」

    「(それにしても雪ノ下はこの部屋で何してたんだ?)」

    「(…)」

    「(はっ、もしや!)」

    「雪ノ下!」

雪ノ下「ひゃいっ」

比企谷「…」

    「(こいつ今『ひゃい』ッて言った?)」

雪ノ下「…どうしたのかしら?」

比企谷「今お前ひゃいって…」

雪ノ下「あら、とうとう耳まで腐り始めてしまったの?五感すべてが機能しなくなるのも時間の問題のようね」

比企谷「(これ以上追及すると俺多分危ないな。あまりのつらさに泣き始めちゃうかも)」

    「(あ、でも泣けば許してくれるんだっけ)」

    「(っと、本題を忘れるところだった)」

比企谷「お前…カメラで何撮ったんだ」

雪ノ下「…」ビクッ

    「と、特になにも」

比企谷「絶対なんか撮っただろ。見せろ、あれだ、著作権とか肖像権とかなんかそんなだ」

雪ノ下「あら、貴方に人並の権利があると思ったら大間違いよ。うぬぼれるのも大概にしなさい」

    「それに貴方のビデオなんて何故私がとらなくてはならないの?ちょっと被害妄想が過ぎるんじゃないかしら。安心して貴方にそんな魅力なんてかけらもないもの。自意識過剰なだけよ、もう少し自分をきちんと見直した方が良いわ。そして社会の隅で一生を終えればいいじゃない」

比企谷「俺が可哀そうすぎるだろ。せめて少しくらいうぬぼれさせてやれよ」

雪ノ下「…」

    「分かったわ。教えてあげる」

比企谷「おう」

雪ノ下「貴方のとても恥ずかしい姿をとったのよ」

比企谷「恥ずかしい姿…だと?」

雪ノ下「えぇ。ものすごく、果てしなく恥ずかしい姿よ。鑑賞したら腹筋が鍛えられること間違いなしだわ。よく通販で大袈裟に紹介している商品等よりも数倍効力があるわ」

比企谷「そんなに爆笑できんのかよ。っつーか俺の体で何してんだよ!」

雪ノ下「これは一種の牽制よ。」

    「貴方のようなケダモノが部室にいて私達の心は何時も怯えているの。そんな部活動嫌じゃない?」

    「だから自分達の身を守るために貴方に首輪をはめさせてもらったの」

    「おそらくこのビデオが流出したらこの高校の全生徒から、いいえ、社会から嘲笑されることになるわ」

比企谷「ようつべにでもアップするつもりかよ、手段がえげつないだろ」

    「(にしてもビデオの中の俺何やっちゃってんだよ。全米に笑われるようなこと俺できたっけ?)」

    「(なんにせよ俺が雪ノ下に逆らえなくなってしまったことには変わりはない…)」

雪ノ下「状況が飲み込めたかしら?今度から自分の言動には深い注意をはらうことをお勧めするわ。貴方の身の為よ」

比企谷「…ぐっ」

    「(あーもぅマジ地獄。刺青なんかよりもずっと悪い)」

    「(こんなたちの悪い女に弱味を握られるなんて…一生の不覚!)」

    「(はぁ…どうしたんだよ俺のラブコメ。)」

    「(女子との会話ってもっといちゃいちゃきゃっきゃでラブ注入っ…みたいな感じじゃないのかよ)」

    「(…そういえば楽しいしんごさんは最近どうひたのだろうか…)」

    「(まぁそれはどうでもいいか)」

    「(重要なのは俺は部員は俺と女子二人のみという状況に置かれておきながらも)」

    「(ちょっとHな展開は勿論、心が踊りまくってサンバなんか始めちゃう展開が全くないことである)」

    「(いわゆる青春ラブコメとは全く違う。清々しいほどに違う)」

    「(畢竟)」

    「(やはり俺の青春ラブコメは間違っている。)」

一応終わりです、どうもでした。

少々雑な点などあったかもしれませんが楽しんでくれれば幸いです…<(_ _)>

ニヨニヨしながら聞いてた所を陽乃に目撃されていじられまくる
そしてメール着信音に設定されてびくびくしながら過ごす

>>137
採用

そんなわけでも少し続けます

―――――――――――――――――――――――雪ノ下宅


陽乃「おっじゃまっしまーす」

シーン

陽乃「あれ?雪乃ちゃんは不在かな?」

   「せっかくこの前落とした鍵届けに来てあげたのになぁ、お姉ちゃん直々に」

   「ま、連絡したわけでもないからいないのは当たり前か」

   「…」

   「でも鍵だけ置いて帰るっていうのもちょぉっとつまらないなぁ」

   「ちょっと雪乃ちゃんの部屋に悪戯でもしちゃおっか」

   「鍵を車に忘れた雪乃ちゃんがわるいんだぞ?教訓は『姉の前で鍵を忘れるべからず』」

   「さて…」

   「おりょ?…電気が付いてる」

   「いるのかな?」

カチャッ

陽乃「あら、いた」

   「一人暮らしなのにヘッドホンなんかして…」

   「全くもって不用心だなぁ」

雪乃「…」ボフンッ

   「…」プシューッ

陽乃「なんか見てて愉快だけど…驚かせちゃおっか」

   「ゆっきーのちゃんっ」ガバッ

雪乃「きゃっ」

  「…姉さん」

  「ど、どうして姉さんは私の家にいるのかしら?」

陽乃「そんな細かいことはいいじゃない」

   「それよりもどうしたの?そんなに慌てちゃって?やましいことでもしてたのかな?」

雪乃「誰だって部屋に不審者が現れたら慌てるものじゃないかしら?」

陽乃「不審者だなんてひどいなー雪乃ちゃんは。そんなんじゃ嫌われちゃうぞ?比企谷くんに」

雪乃「ど、どうしてそこで彼の名前が出てくるのかしら?理解しがたいわ」

   「もしかしたら姉さんと私では少し頭の構造が違うのかしらね」

陽乃「もー相変わらずお口が悪いなぁ雪乃ちゃんは」

   「それにしてもさ、何夢中になって聞いてたの?」ヒョイッ

雪乃「ちょっ、姉さん!返してっ」

陽乃「すごい慌てっぷりね、久しぶりに見たわ、貴方がこんな感情をあらわにするところ」

   「お姉ちゃんなんだか嬉しくなちゃった」

   「さてさて…一体何を聞いていたのかしら」ピッ

   雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

   「…」

雪乃「…」

陽乃「…」

陽乃「雪乃ちゃん…あなたいつの間にか比企谷くんとこんな仲になってたの?お姉ちゃん全然気付かなかった」

雪乃「そんなわけないでしょっ。どうして私が彼のような下等生物と…」

陽乃「ふーん。じゃぁこのビデオはなにかなぁ?」

雪乃「そ、それは…その…か、彼の弱味なのよ」

陽乃「弱味?」

雪乃「え、えぇ。ほら、私がそのビデオを持っている限り彼は私に逆らえなくなるでしょ?姉さんは知らないかもしれないけど、奉仕部の部室には私を含めた女子二人と由比ヶ浜さんしかいないの。いつ比企谷君の心が歪んで…いえ、既に歪んでいることには間違いないのだけれど、もし彼の理性が崩壊して私達に襲いかかる、なんてことがあるかもしれないじゃない?そういった時の為に彼の弱点を握っていおかなければならないのよ。彼だって自己保身に関しては頭がきれるのだから、もしこのビデオ…」

陽乃「あーはいはい」

   「(全く、困ると捲し立てるのはこの子の悪い癖ね)」

陽乃「でもさぁ、これ比企谷くんが彼の意志で言ってくれたんでしょ」

   「モテモテじゃない」

雪乃「やめて頂戴気持ち悪い。か、彼が彼自身の意志でいうわけないじゃない」

陽乃「どーして?比企谷くんだって心の奥底では貴方にらぶらぶなのかもしれないじゃない?」

雪乃「彼が私のことを……」

   「…」

   「…はっ」ブンブン

   「何を言っているのかしら。勿論私のような女の子とほぼ毎日接していたら私のことを好きになってしまうのもしょうがないことだけど。万が一それが事実だとしても、私が彼の好意を受け入れる可能性なんて億が一にもないのよ?彼だってそれくらいは気付いているはずだわ。そのビデオは先日かくかくしかじかで…」

陽乃「ふーん。面白いことがあったのね?私も入れ替わってみたかったなぁ」

   「で?」

雪乃「何が『で?』なのかしら。主語も述語も…姉さん、日本語を学びなおしたらどうかしら?」

陽乃「なんでその弱味、を今聞いてたのかしら?」

雪乃「…」

陽乃「別にわざわざ繰り返し繰り返し聞く必要はないと思うんだけどなぁ」

雪乃「…」

雪乃「ちょっとした疑問なのだけれど、姉さんは何時から私の部屋を覗いていたのかしら?」

陽乃「んーっとね、結構最初の方から」

   「(嘘だけど)」

雪乃「(最初の方…ということは鼻歌も聞かれていたのかしら。で、でも鼻歌は別に問題ではないわね、私が比企谷君のビデオの件で機嫌が良くなっていたなんて証拠はないもの。)」

   「(そ、それと枕に顔をうずめて気を落ち着かせていようとしたところも見られてしまったのかしら…これは…どう言い訳すれば…)」

陽乃「あ、そうだ。ちょっと比企谷くんに電話してくる」

   「(番号知らないけど)」

雪乃「ちょっと待って姉さん」ガシッ

   「一体何を言うつもりなのかしら」

陽乃「別に大したことじゃないわよ。単なる世間話」

   「例えば…良い天気ですねぇ、とか。勉強はかどってっる?とか。そういえば今日雪乃ちゃんがねぇ、とか」

雪乃「最後の例えは一般的な世間話ではない気がするのだけど」

陽乃「あら、別に問題ないじゃない。だってただの確認作業なんでしょ?」

雪乃「そ、そうよ」

陽乃「なら別に比企谷くんに話しても問題ないじゃない」

雪乃「…」

陽乃「ね?」

雪乃「…いいえ。そうではないわ。そう、比企谷君はまだこのビデオの存在をしらないのよ。ほら、もしこの存在を知らせてしまったら消去しようと躍起になるかもしれないじゃない?だからいざという時の為に隠しておかなければならないの」

陽乃「でもさぁ雪乃ちゃん。なんでプロポーズなんかさせたのかな?弱味なら他にも色々と方法はあったと思うけどなー」

雪乃「…そこまで頭が回らなかったのよ」

陽乃「へー。あ、そうだ。このビデオガハマちゃんにもあげよっか」

雪乃「どうして急にそんな話になるのかしら?」

陽乃「だってほら、四六時中一緒にいるわけじゃないでしょ?だとするといつ比企谷君の魔の手がガハマちゃんにのびるかわからないじゃない?」

   「だから保身用にこのビデオをあげた方がいいんじゃないかなぁー。別に減るものじゃないでしょ?」

雪乃「そ、それはどうかしら?」

陽乃「ガハマちゃんだって不安だと思うよ?夜も寝れないんじゃないかな?」

雪乃「…彼女には私が比企谷君の弱味を握っていることを知らせておけばいいのよ」

陽乃「でも比企谷君は知らないんだよね?だったら意味ないと思うなー」

   「襲われる直前にガハマちゃんが『ゆきのんが弱点もってるんだから!』とか比企谷くんにいっても比企谷君信じるかなー」

   「かまをかけることにしかならないわよねー。それで下等生物な比企谷くんが止まるかなー」

   「お姉ちゃん心配だなー」

雪乃「そ、それはどうかしら?」

陽乃「ガハマちゃんだって不安だと思うよ?夜も寝れないんじゃないかな?」

雪乃「…彼女には私が比企谷君の弱味を握っていることを知らせておけばいいのよ」

陽乃「でも比企谷君は知らないんだよね?だったら意味ないと思うなー」

   「襲われる直前にガハマちゃんが『ゆきのんが弱点もってるんだから!』とか比企谷くんにいっても比企谷君信じるかなー」

   「かまをかけることにしかならないわよねー。それで下等生物な比企谷くんが止まるかなー」

   「お姉ちゃん心配だなー」

はるのんいいぞもっとやれww

雪乃「…」

陽乃「(流石にもぅ詭弁はでてこないかしら?)」

   「もぅ認めちゃったら楽になるんじゃないの?」

雪乃「何をかしら」

陽乃「比企谷君に気があるんだろー?素直にならにと恋は成就しないぞー?」

雪乃「なっ!」カアッ

   「い、一体何を言ったいるのかしら。想像も甚だしいわ。事実でないことを認めることなんてできるわけがないじゃない。大体何故あの男なの?どの点をみても彼が平均的な男性よりも優れているところなんて何一つないわ。地球に余計な害を与えない分類人猿の方が生物として優れていると言ってもいいんじゃないかしら。何より彼自身がそれらの欠点を自認していないということが一番の問題よね。罪の意識もなしに犯罪を犯す人種ほど厄介で駄目な人間はいないもの。」

陽乃「(絶対認めなさそうね…)」

雪乃「なので…その、このビデオのことは…他言無用ということで…」

陽乃「(そうだそうだ。私凄い優位に立ってるんだった)」

   「(このまま話しあいを続けても詭弁の応酬になるだろうし…)」

   「(認めることはないだろうなぁ…この子頑固だし)」

   「(かといってはいわかりましたって引き下がるのもつまんないなー)」

   「(…あ、そだ)」

   「…」カチカチ

雪乃「何をしているの?」

陽乃「ん?ちょっと設定を変えてるだけ」

   「雪乃ちゃんにぴったりな着信音にねぇ…」

   「はい、完了。あたし、今日はもぅ帰るわね」

   「(鍵は返さなくっていいや。合鍵もってたみたいだし、私も持ってた方が色々便利だし)」

雪乃「あ…そぅ。くれぐれもビデオの件に関しては口を滑らせないように気をつけて頂戴」

陽乃「勿論、お姉ちゃん口はものすっごくかたいんだから」

雪乃「…さっきは軽いと言ってなかったかしら?」

陽乃「そうだっけ?細かいこと気にしてるとはげるわよ。じゃーねぇ」

雪乃「私は女なのではげる可能性はあまりないのだけれど…」

バタンッ

雪乃「…まるで嵐のような人ね」

   「(もう少し粘ると思ったけど…思いのほか早く帰ってくれたわね)」

   「(何とか言い逃れは出来たけど…最悪の人に知られてしまったわ)」

   「(何をしでかすかわからないもの)」

   「(すぐに比企谷君にビデオの内容を喋ってしまうことだってあり得なくはないし)」

   「(そういった場合の対処の仕方を考えておかなければないらないわ)」

    雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

   「」ビクッ

    雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

   「(…再生なんてしてないのに携帯が勝手に…)」

   「(しかも震えているという事は…)」

   「も、もしもし?」

陽乃「もしもし雪乃ちゃん?」

雪乃「姉さん…一体どういうことかしら?」

陽乃「えっとねぇ…雪乃ちゃんの携帯の着信音を比企谷くんの弱点にしておいたわけ」

雪乃「…意味がわからないわ」

陽乃「つまりね、電話がかかってくるたびに『あ、私は比企谷くんに求こn…じゃなくて弱点をもってるんだ』って思い出せるような画期的な着信音なわけ」

雪乃「心配いらないわ、私記憶力いいから。どうやって戻すのかしら?」

陽乃「えっとねー…あ、急に首相からキャッチが入ったわ、後でかけなおすわね。じゃーねー」

ブチッ

雪乃「…」

   「(き、緊急事態よ)」

   「(引き下がり方があっさりすぎると思ったのよ…姉さんが少し会話をかわすだけで満足すわけがないじゃない)」

   「(…どうにかして設定を解除しなければならないわ)」

   「(でも私こういうのに詳しくないし…)」

    雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

   「」ビクッ!

   「…もしもし姉さん?首相との会話は二分ですんだのかしら?」

陽乃「あっはっはっはっ!雪乃ちゃんの声少し慌ててるわー。」

雪乃「姉さん。変更の仕方を教えて頂戴。電話がかかってくるたびに鳥肌が立つなんて不愉快だもの。周りの人の気分を害する可能性もあるし」

陽乃「ダイジョーブダイジョーブ。気が向いたら戻してあげるから。じゃーねー」

ブチッ

雪乃「…」

   「(…当分の間は戻す気がなさそうね)」

   「(私自身の力でどうにかしなくてはならないわ)」

   「(でも解除の仕方は分からないし…)」

   「(誰かに頼もうかしら)」

   「…」

   「(で、でも。誰かに頼んだ場合、詮索される場合があるわよね)」

   「(由比ヶ浜さんとか詳しそうだけど必ず理由を聞きたがりそうだし…)」

   「(比企谷君は持っての他として…平塚先生?)」

   「(でも彼女もこの類の機器に関しては詳しくなさそうだし)」

   「(…戸塚君はどうかしら)」

   「(彼なら無駄な詮索をすることもないでしょうし…)」

   「(そうしましょう)」

   「(頼みごとを出来るような仲ではないのかもしれないけど…他に頼れる人がいないのだもの)」

   「(溺れる者はわらをもつかむってこういうことなのね。初めて実感したわ)」

一身上の都合で数時間休みます

ゆきのんいいねニヨニヨ

結衣 「ヒッキーに相談したらいいんじゃないかなー? ほら、困った時の髪頼みって言うし」
雪乃 「由比ヶ浜さん、それを言うのなら「溺れる者は藁をも掴む」ではないのかしら? いえ、この表現だと藁に失礼ね。むしろゴキブリとでも表現した方が良いのでしょうね。そもそも前提として比企谷君にs」
八幡 「いや、俺親鸞的に神だから!むしろ髪はまだある。。。って俺の頭皮を哀れむような目で見ないでくれ。いや見ないでくださいお願いしますもう死のうかな」

とか言う会話が思い浮かんだ。

再開。日本語は…至らないところがあるだろうけど出来る限り頑張ります

ん、あとゆきのんの態度は純度100%の妄想なのでご勘弁を…

雪乃「(…よくよく考えれば私戸塚君の連絡先は知らないじゃない)」

   「(だからといってわざわざ教室を訪ねるような仲でもないし)」

   「(やはり少し慌てているようね。もっと落ち着いて考えなくちゃ)」

   「(小町さんはどうかしら?無論彼女は比企谷君に近しい、彼の唯一近しい人だけれども…)」

   「(誠意を持って頼めばおそらく彼女も必要以上の詮索はせず、比企谷君に情報が渡ることもなさそうだもの)」

   「(そうときまれば善は急げ、よ。メールで用件を伝えなくちゃ)」パチポチ

数分後

   「(あら、もう返信が。由比ヶ浜さんもそうだけど、彼女達は四六時中携帯のそばにいるのかしら?)」

From:比企谷小町

件名:すいませーん

すいませーん、実は今私友達と旅行中なんですよねー((+_+))

だからごしょもーの件は帰って来てからじゃないとできそーにありませんっ!(>_<)

帰ってくるのは明後日なんですけど、それでも間にあったらその時にやらせていただきます!

本当にすいません!<(_ _)>


雪乃「(…)」

   「(…私のやるべきことがはっきりとしたわ)」

   「(出来るだけ情報の拡散も防ぎたいし…彼女が帰ってくるまで辛抱するしかないわ)」

   「(たかが明日一日の間隠し通せればそれでいいのよ)」

   「(なんだったら明日は学校に携帯を持っていかないという手もあるもの)」

雪乃「(一日くらい大したことでもないわ。学校に持っていっても別につかわないのだし)」

    雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ

   「」ビクンッ

   「(やはり心臓にわるいわね)」

陽乃「もっしもーし」

雪乃「何かしら姉さん。もしかしてもぅ気が向いたのかしら?」

陽乃「まっさか。まだ数分しかたってないじゃない」

   「そうじゃないのよ、これは大事な話しだから切らないでね?」

雪乃「えぇ」

陽乃「明日ねぇ、お母さんから貴方に大事な電話があるかもしれないのよ」

雪乃「…姉さん。そんな幼稚な嘘に私がひっかかると思う?」

陽乃「いやほんとほんと。信じてくれないかなー。じゃぁ雪乃ちゃんが自分でお母さんに電話して確かめれば?」

雪乃「…」

陽乃「だから学校にもちゃんと携帯もってきなよ?分かったー?」

雪乃「え、えぇ」

ブチッ

雪乃「(今のは嘘かしら…でももしもの可能性もあるし…)」

   「(でも本当にしてはタイミングが良すぎ、いいえ、悪すぎないかしら?)」

   「(…)」

少々強引過ぎただろうか…

もっと自然な『雪乃が携帯を学校に持っていかなければいけない理由』とかあるだろうか?

マナーモードをゆきのんが知ってしまったらここでこの物語は終結を迎えてしまう…

なので不自然だろうけど許してくれ

何も知らないゆいゆいから放課後デートのお誘いとかされたら待ち合わせのために携帯もっていかざるを得なかったかも。

翌日

雪乃「(結局持ってきてしまったわ)」

   「(…もし姉さんの言うように重要な電話が入るとしても…その時には鳴るのよね)」

   「(電源を切っておこうかしら…)」

   「(…大丈夫よ、姉さんが嘘をついている可能性の方が大きいもの)」

―――――――――――――――――――――――…

陽乃「流石に授業中は雪乃ちゃんも電源きってるかもしれないし…」

   「やるなら放課後よねぇ…」

―――――――――――――――――――――――…

雪乃「(無事に放課後になったわ)」

  「(本当なら部活動もさぼってしまいたいところだけどういうわけにもいかないものね)」

部室

結衣「やっはろー。…あれ?ヒッキーはまた来てないの?」

雪乃「先程平塚先生に連行されていったわ」

結衣「あはは、そうなんだ」

雪乃「…」ペラッ

>>191

そっちの方が普通だよな…うん。

ということで192、184は無視してください

183の続きからまた書きます

雪乃「(どうせ学校でなんて使わないのだから…持っていかなければいいのよ)」

   「(…あら、由比ヶ浜さんからメール)」

From:由比ヶ浜結衣

件名:新しいケーキ屋さん

本文:

あのねゆきのん、明日駅の近くで新しいケーキ屋さんがオープンするんだって!ヾ(*≧∀≦*)

だから明日の放課後一緒に行ってみない?

なんかパティシエは凄い有名なお店でしゅぎょーしてたんだって!

だからきっとバカうまだよっ゚+.(o´∀`o)゚+.゚イイ


From:ゆきのん

件名:了解

本文:なし


From:由比ヶ浜結衣

件名:時間

本文:

あ、でもでも、あたし洋服着替えたいから6時に駅前で待ち合わせね!ヽ(・∀・)ノ

ゆきのんも私服に着替えた方がいいとおもう!

オシャレなお店みたいだから!(`・ω・´)


From:ゆきのん

件名:了解

本文:なし

From:由比ヶ浜結衣

件名:そういえば

本文:

念の為だけど、携帯忘れないようにね!駅広いし!

私この前優美子達と遊びに行った時携帯忘れて大変だったんだぁ(-∀-`; )


雪乃「(そうよね…携帯は必要よね)」

   「(壊れている、と言ったら嘘になるし…だからと言って由比ヶ浜さんに本当のことを話すわけにもいかないし)」

   「(…持っていかないわけにはいかないわよね)」

   「(大丈夫よきっと。お互い至近距離にいるときに電話を使うことなんてないのだし)」

   「(姉さんが電話をかけてきそうだけど…一時てきに受信拒否にしておけばいいもの)」

駅前

結衣「(あ、ゆきのんもういる。やっぱりちゃんとしてるなぁ)」

   「(そうだ。ちょっとゆきのんをおどかしてみよっ)」

   「(普段からクールだから驚いたゆきのんなんて見たことないし)」

   「(後ろからゆっくり近づいて…)」

   「(で、電話かけて…)」

   「(遠くにいるふりしてわって!)」

   「(うん。完璧)」

   「(気付かれないように気をつけなくちゃ)」ソロソロ

結衣「(よし、ゆきのんも目の前にいることだし電話しよっ)」ピッ

    雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

雪乃「」ビクッ

結衣「」ビクッ

雪乃「はぁ…なれないわね」

結衣「(え、あ、い、今の何!)」

   「(なんかヒッキーがゆきのんに告白…ってヒッキーはここにいないし…)」

    雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

雪乃「はやく出ないと…不協和音が止まらないわ」

結衣「(も、もしかしてゆきのんの着メロ!?)」

   「(え、でもありえなくない!?だってまずヒッキーがあんなこと言うわけないし…)」

   「(それにゆきのんいっつもヒッキーに毒舌だし)」

雪乃「もしもし?」

結衣「あ、はいっ!」

   「(やばっ!叫んじゃった…)」

雪乃「!」

   「由比ヶ浜さん…もぅ到着していたんじゃないの」

結衣「う…うん」

結衣「あ、あのさゆきのん」

   「(え、遠慮しないで正直に聞かなきゃだめだよね…)」

   「ゆ、ゆきのんの着信音ってさ…」

雪乃「(はっ…もしかして聞かれてしまったのかしら)」

   「(由比ヶ浜さんが誤解するまえに弁明しないと…)」

   「…ウイルスよ」

結衣「へ?」

雪乃「比企谷ウイルスって知っているかしら?最近比企谷君が拡散しているの…」

   「この前体が入れ替わったことがあったでしょう?」

   「あの時に私は迂闊にも比企谷君の手で私の携帯を触ってしまったの」

   「故に私の携帯は今比企谷ウイルスに感染されてしまって、あのような気味悪い着信音になっているのよ」

結衣「え…えぇっ!」

結衣「そ…そうなの?」

雪乃「え、えぇ」

   「(こんな白々しい嘘…信じるのかしら?)」

結衣「(…本当かなぁ。ちょっと嘘みたいな話だけど…)」

   「(でもゆきのんが嘘つくはずないし…)」

   「(じ、事実なんだよねきっと!)」

   「へ、へぇ~。そうなんだ」

雪乃「(本当に信じたのかしら)」

   「(…こんな嘘を信じるなんて…)」

   「(…心が痛むわ。こんなくだらないことで嘘をついていいわけないじゃない…)」

   「(そ、その友達…なのだし)」

   「ごめんなさい由比ヶ浜さん。今のは冗談よ」

結衣「あ、そうなんだ!いやぁーそうだと思ったんだけどなー」タハハ

雪乃「本当のことを話すわね…」

雪乃「(洗いざらい話してしまったほうがいいのかしら)」

   「私が彼の体でやったのよ」

結衣「や、やった?!」

   「(はへ!ゆ、ゆきのん急になにを…)」アワワ

雪乃「えぇ、この前」

結衣「この前!」

   「(ぜ、全然知らなかった…でもだとしたら二人とも部室で普通すぎじゃない!)」

雪乃「貴方達と別れた後、無人の教室で」

結衣「無人の!」

   「(な、なんか…なんかなんか!!)」

雪乃「で、それをビデオに撮ったのよ」

結衣「び、ビデオ!」

   「(ななななんでビデオ!え!あれ?!)」

またしばらく更新できないかも…気長に付き合って下さい

あ、あと「もぅ」は「もう」にするよう気をつけます。流石にゆきのんがガハマさんレベルに落ちてしまうのは…

ご指摘どうもです

…オチ未考なんでどこに辿り着くかわかりませんが再開します

結衣「そ、その…ゆきのんはその…初めて…だよね…」

   「(あ、あたしってば何聞いてんのよっ!)」

雪乃「勿論よ。そんな頻繁に起こるようなことではないのだし」

「あんな苦行…あまり繰り返したくもないし」

結衣「く、くぎょー?」

雪乃「苦しい修行、といったような意味よ。やりたくはなかったけどしょうがないもの」

結衣「なるほど。略語か!くぎょーだったんだ」

   「(つ、つらかったんだ)」

   「(ででで、でも…ゆきのんとヒッキーが…)」

   「(ビデオまでとって…)」ハワワワワ

   「(にしてもやりたくなかったって…ってことはヒッキーが無理やり!?)」

   「(ヒッキーマジ最低!キモい!変態!チョーキモい!)」

   「(…うぅ)」

雪乃「(どうしたのかしら…随分と慌てているようだけど)」

   「(やはり着信音が心的ショックを…)」
  
   「ごめんなさい。辛い思いをさせてしまって…」

結衣「…へ?いやっ。あたしはその…そんなに気にしないというか」

   「(で、でも…これからもいままでどおりやっていけるかなぁ…)」

雪乃「(…もしかして彼女は比企谷君に同情しているのかしら。彼女は優しいし…)」

   「由比ヶ浜さん。貴方が心を痛める必要はないわ。業感とでもいおうかしら…彼が原因なのだから」

結衣「ご、ごうかん!」

   「(ごうかんってあれだよね…)」

   「(ってことは本当にヒッキーが無理やり!?)」

   「(あのヒッキーが…信じられないけど…)」

   「(で、でもゆきのんが勇気を振り絞ってあたしに話してくれたわけだし…信じなきゃ)」

   「(ゆきのんだって辛いんだから…)」

   「ゆきのんは…大丈夫?」

雪乃「(彼女が心配していたのは私のことなのかしら…)」

   「(比企谷君の体で台詞を言い続ける辛さを理解して…やはり優しいわね、由比ヶ浜さんは)」

   「私への心配はいらないわ。勿論プロセスは苦痛に満ちたものだったのだけど、結果的に目的は果たせたのだからきちんと成功したといえるわ」

結衣「きちんとせいこうっ?!

   「(きちんとって…え?)」

   「(さっきからゆきのんなんか何時もと違うなぁ)」

   「(話すことが突飛もないとゆーか…)」

雪乃「それで…ここからが問題なのだけれど、姉さんにそのビデオを見られてしまったの」

結衣「えぇっ!そ、それはものすごく大変じゃん!」

雪乃「えぇ。必要以上の情報の拡散は避けたいの」

結衣「う…うん」

雪乃「だからこのことは誰にも言わないでちょうだい。お願い」

結衣「も、もちろん。い、言うわけないじゃんっ!」

   「(それにしてもゆきのんとヒッキーが何時の間にかそんな関係に…)」

   「(うぅ。全然気付かなかった)」

雪乃「(やはり正直に話してみるのが一番ね…私は一体なにをためらっていたのかしら)」

   「(由比ヶ浜さんを信用しきれていなかったのかしら)」

結衣「(あーうー…)」

雪乃「じゃぁ…ケーキを食べに行きましょう」

結衣「う、うん…」

   「(ゆきのんとヒッキーが…)」

雪乃「ちなみに由比ヶ浜さんは着信音の設定の変え方を知っているかしら?」

結衣「あ、うん。簡単だよ。えっとね、メニューいってー…」

   「(にしてもゆきのんとヒッキーが…)」

   「(…なんでこんな話になったんだっけ)」

   「(まぁどーでもいーか。それよりもゆきのんとヒッキーが…)」ションボリ

こっからどうしようか…

――――――――――――――――――――――――――…その頃
陽乃「(あ、雪乃ちゃんに電話するの忘れてた)」

   「(ざーんねん。せっかくのお楽しみだったのになー)」

   「(折角のネタなんだから終わらせたらもったいないなー)」

   「(あ、そだ)」ピッ

八幡「もしもし?色々まにあってるんで結構です」

陽乃「やっはろー、比企谷君?」

八幡「…なんで俺の番号しってるんすか」

陽乃「実は私元CIAでー」

八幡「ベネズエラでも行くんですかこれから」

陽乃「んー別にー。それよりも大ニュースだよ比企谷君」

八幡「どうしました?ニカラグアとボリビアとベネズエラへの感謝祭が開かれるんですか?」

   「俺のことは招待しなくて大丈夫です」

陽乃「もーそれはどうでもいいの。」

八幡「(あっそ)」

陽乃「それよりも比企谷君はさー雪乃ちゃんの携帯のビデオについて知ってる?」

八幡「…なんで知ってるんですか」

陽乃「いやー、ふとしたひょっとしたひょんな事でねー」

八幡「なんか偶然のレベル高いですね」

   「で、俺の弱点ビデオがどうしたんですか?」
  
   「どっかの番組に投稿でもしたら金賞とっちゃいました?だったら賞金分けて下さい」

陽乃「まあまあそんな卑屈にならないで。内容は知ってるの?」

八幡「さぁ…それは」

陽乃「そっかー。お姉ちゃんは知ってるんだけど知りたい?」

八幡「んまぁ…それなりに。トラウマになるようだったら嫌ですけど」

陽乃「大丈夫だよー。実はねー…」

―――――――――――――――――――――――――…翌日登校途中

結衣「あ、ヒッキー…や、やっはろー」

八幡「…よぉ」

   「(なんか何時もよりテンション低いな)」

   「(普段ならかばんで殴ってくるようなやつなのに)」

   「(…いつもエネルギー効率悪そうだからその反動か)」

結衣「(うぅ…顔をまともに見れない)」

   「(だってヒッキーはゆきのんと…)」

八幡「(目を合わさない…はっ!)」

   「(もしかしてこいつ俺のこと好きになっちゃったのか!)」

   「(照れるなー…)」

   「(ふぅ)」

   「(何やってんだ俺。アホらしい)」

結衣「(で、でもゆきのんは無理やりって言ってたし…ってことはヒッキー犯罪者!)」

八幡「(…なんか俺のことこっそり睨んでいるきがする)」

   「(俺なんかしたっけ)」

   「(…あ、そういえば昨日道端で百円拾った。こいつのだったのか)」

   「(しかし返そうにもその百円は既にスポルトップとなり俺の胃袋に)」

   「(流石の比企谷君も反芻はできないし。牛じゃないんだから)」

結衣「(お、思い切って言ってみるべきかなぁ)」

八幡「(それにしても…)」

   「(陽乃さんの言ってたことが本当なら…想像以上に恥ずかしいぞおい)」

   「(告白とかプロポーズって。苦い思い出しかねーよ)」

   「(流石雪乃さん。弱点を的確に…スナイパーかよ、ゴルゴかよ)」

   「(そのうちビルから飛び降りながら俺を暗[ピーーー]るんじゃないの)」

結衣「…あのさっ!」

メール欄にsagaで[ピーーー]にならない

>>220

知らなかった。

ありがとうです

八幡「なんだよ、急に大声出して。今は省エネタイムじゃなかったの?」

結衣「え?省エネ?何の話?」

八幡「…いや、なんでもない。で、なんだ」

結衣「あ、そうそう。…あのね、ゆきのんの携帯のビデオのことなんだけど…」

八幡「なっ!お前も知ってるのか!」

結衣「う…うん」

八幡「(なんだよ。俺の首輪にいくつリードついてんのよ。首締まるわ)」

結衣「で…でさ、ヒッキーが無理やりやったの?」

八幡「は?お前何言ってんの。んなわけねぇじゃん」

結衣「(あれ?…あ、でも認めないだけかも…だってゆきのんが嘘つくなんて)」

八幡「大体俺は何もできなかっただろ。雪乃下が勝手にやったんだよ」

結衣「(勝手に?そ、そんなできるわけないし。ってかヒッキー何言ってんだし!)」

八幡「俺なんて被害者だぜ?何時の間にか弱味握られてるし…三人くらいに」

   「(もしかしたらもっといるかもしれない。)」
  
   「(陽乃さんに情報が渡った時点でもう…かわいそ、俺。映画化すれば全米が泣くれべる。)」

結衣「(で、でもゆきのんは…)」

   「(あーもーわけわかんない!)」

八幡「にしてもまさか告白文を録音するとは…お前絶対誰にもいうなよ。これ以上増えたら困る」

結衣「…告白文?」

八幡「…」

   「あぁ。今話してただろ」

結衣「えっと…ごめん、意味わかんないんだけど」

八幡「だから、この前体が入れ替わった時に雪乃下が俺の体使って録音した俺の告白文」

結衣「…は?」

八幡「…お前…それほどに頭が残念なのか。今一とまではいかなくても三くらいからから説明したぞ」

結衣「だってビデオって…」

   「ヒッキーが告白してるビデオだったの!?」

八幡「のってお前…」

   「(こいつは一体何を言ってんだ)」

   「(今の今までそれについて…)」

   「(…はっ!…もしかしてこいつ、かまをかけていたのか)」

結衣「え、でも…あれ?」

   「(でもヒッキーの告白って最近聞いたことが…)」

   「(ゆきのんに結婚って…)」

   「(…)」

   「(ゆきのんの着信音!…そのあとのショックでちゃっかり忘れてたけど)」

   「(え?ってことはビデオは本当にヒッキーの告白!)」

   「(ってことは今まであたしすごい勘違いしてた!)」

   「…」カァァッ

八幡「(完全に油断していた…)」

   「(まさか由比ヶ浜が…天然おばかちゃんが俺にかまをかけるなんて!)」

   「(予想外だ…白戸家の皆さんマジで…予想外デス…って遊んでる場合か!)」

   「(もしやこいつの天然はキャラだったのか?本性を隠すための)」

   「(だとしたら俺は完全にだまされ、奴の術中にはまっていた)」

   「(なんたる不覚!…やはり女は信じられない)」

   「(あーもー俺凄い間抜け。一人ご主人様増やしちゃったよ)」

   「(雪乃下ならともかく由比ヶ浜に…ショックがでかい。偽告白よりもでかい)」

   「(シンクタンクもスカラシップも知らないようなやつに…いや、実は演技か!)」

結衣「(あたしマジバカみたい!)」

   「(昨日の夜とかずっと悩んでたのに…あーもぅっ!ホント間抜け!)」

   「(ちょー恥ずかしいし!)」

八幡「(そうするとなんか今慌てているようだがこれも演技か…今でこのレベルとは末恐ろしいな)」

   「(将来は詐欺師か大女優かのどちらかだな)」

結衣「(ゆきのんにも絶対変とか思われてるし…ヒッキーにも今…)」

   「(うぅ…)」

   「(あ、あたしもう先いくね!)」タタタタタッ

八幡「そんな短いスカートで走ると見え…ないか。毎度のことながら不思議。なんでぎりぎりで見えないんだ」

   「…計算か。女はやはり恐ろしい」

   「(…やべっ、遅刻じゃんこれ)」

   「(おそらく由比ヶ浜も間に会ってはいないだろう…となると今更走るのもあほくさい)」

   「(…ふぅ)」

   「(コンビニによってジャンプでも買うか。刺されないだろうけど殴られるし…)」

海老名さんとのみたいなぁー

―――――――――――――――――――――…休み時間

結衣「(で、でもなんでゆきのんはそれを着信音に?)」

   「(もしかして…)」

   「(ゆきのんってば電話がかかってくるたびにヒッキーを脅すために!)」

   「(…)」

   「(ってそんなわけないよね。現実逃避はよくないよくない…)」ハァ

   「(やっぱりゆきのんもヒッキーのこと好きなのかなぁ)」

   「(いつも毒舌で優しくないからそれはないと思ってたけど)」

   「(でもあんなの着信音にしちゃうなんて…ゆきのん大胆!)」

   「(も、もしかしたらゆきのんのお姉さんが悪戯でゆきのんが弱味を握るために録音したのヒッキーの告白を着信音に設定しちゃった!なんてことかもしれないし…)」

   「(流石にそれはないかぁ…)」

   「(もしホントにゆきのんがヒッキーのこと好きだったらあたし…勝てるかなぁ)」

   「(…)」

   「(無理に決まってんじゃん!だってゆきのん完璧だし!できる女だし!)」

   「(うぅ…)」

>>226に触発されたので海老名さんちょっと参加

   アニメは観たけどでも原作全巻は読んでないので八幡と海老名さん二人の不自然かもです

――――――――――――――――――教室にて

姫菜「比企谷君…」

八幡「」ビクッ

   「(まさか教室で女子に話しかけられるなんて…慣れてないからびびってしまった)」

   「な、なんすか」

姫菜「聞いたわよ…この前体が入れ替わったんだってね」

八幡「なんで知ってん…」

姫菜「戸塚君の口がつるっと滑ったの」

八幡「(そうか、だとするとせめるわけにはいかないな。滑っちゃうよな、うん)」

八幡「で…」

姫菜「あなたっ、戸塚君の体に入ったんだってェっ!」

八幡「は…はぁ」

姫菜「こ、興奮した!?」

八幡「そ…それは少し…っていいえ?しねぇよ」

姫菜「男同士で体が入れ替わって…お互いの体への興味が…理性が崩壊…そしてぇっ!」

   「ふ、二人は欲望に溺れて…ムハァッ!」ブッ

優美子「だから擬態しろし!」

   「…」チラッ

八幡「(なんだよ…威嚇か?なら必要ないぞ。既に俺はびびっている)」

優美子「この前の…マジで訴えるから覚悟しろし!」

八幡「いやっだからあれは俺じゃねーって!」

   「今海老名さんも言ってただろ?俺は俺じゃなかったから」

優美子「知んねーし!あんたの体だったし!」

八幡「でも俺は何も感じてねーし…それで俺が告訴されるとかマジ理不尽」

優美子「は?意味分かんないんだけど」

八幡「…わかれよ」

――――――――――――――――――――――…部室にて

結衣「やっはろー…あれ?ヒッキーは?」

雪乃「彼なら先程平塚先生に連行されたわ」

結衣「あ、はは。そうなんだ」

   「(ゆきのんと二人っきり…)」

   「(なんかゆきのんがヒッキーのこと好きなのかなーとか考えると気まずい…)」

   「(聞いた方がいいのかなぁ…)」

   「(でもゆきのんこの前も凄い毒舌だったし)」

   「(…)」

   「(も、もしかしてこれがツンデレ!)」

   「(この前雑誌に書いてあったけど…何時もはツンツンで時々デレデレ)」

   「(…でもゆきのんがデレデレしてるのはみたことないや)」

   「(となるとゆきのんはツンツン…いや、ツンツンもしてないや)」

   「(ちなみにヒッキーはゆきのんのことどう思ってるんだろーなー…)」

   「(よくゆきのんのこと『嫌な奴』とかいってるけど)」

   「(ヒッキーもゆきのんも本音でいっつもぶつかってるけどそういうところは分かんないなー)」

   「(…思い切って聞いてみるべきかな)」

   「(で、でもそれで関係が変わるとかやだし)」

   「(…ゆきのんはそんなことしないかなぁ)」

   「(きっと『何を言っているの由比ヶ浜さん。あまり人をからかうのはよくないわよ?冗談にも程度というものがあるの』…とかいうだけかもじゃん)」

   「(聞かないでいるとあたしずっともやもやしてそうだし…)」

   「(聞くっきゃない!当たってくじけろ…じゃなくて砕けろ!)」

また休みます…

再開

…尚終着点が未決なのでゆらゆらとした展開になると思いますがご了承ください

結衣「あのさ…ゆきのん」

雪乃「えぇ」

結衣「ゆきのんってさ…ヒッキーのことどー思ってる?」

雪乃「急にどうしたの?具合が悪いのなら保健室にいったほうがいわよ」

結衣「いあ、そういうことじゃなくて。ただどー思ってるのかなーなんて」

雪乃「(どうしたのかしら)」

   「そうね…簡単に言うと目がどろどろとした人間としての欠陥品。かしら」

結衣「(やっぱり毒舌だ)」

   「(ってことは本当に好きじゃないのかなぁ…)」

   「(でもゆきのんって好きな人いても素直には言わなそうだし)」

   「(も、もっとたんとーちょくにゅーに聞けば…)」

   「あ、あのさ。ゆきのんは好きな男の人とかいるの?」

雪乃「…」

   「(今日は由比ヶ浜さんの様子が少し何時もとは違う気がするのだけど…)」

   「(それにしても好きな異性…)」

   「(…)」

   「い、いないわよ」

結衣「(一瞬どもった!)」

   「(ってことは好きな人いるのかなぁ)」

   「(でもゆきのんが誰かを好きになるなんて想像できない…)」

雪乃「(これ以上同じような質問が繰り返されるのも面倒だし、私が質問をする側に回ろうかしら)」

   「ちなみに由比ヶ浜さんは好きな異性はいるのかしら」

結衣「えっあたし?!」

   「その…あたしはいるといえばいるというか」

   「(ゆきのんもやっぱり興味あるのかっ。意外だなー)」

   「(ってゆきのんとヒッキーの間柄を確かめるんだった!)」

   「(流石ゆきのん…忘れるところだった)」

   「(もっとつっこまなきゃだめか…)」

八幡「(…平塚先生に解放されたわけだが)」

   「(俺のいない間にガールズトークが繰り広げられていた)」

   「(すごい入りにくい)」

結衣 「あのさ…ヒッキーてモテるのかな?」

雪乃「…正気で言っているのかしら?あんな劣等生物に靡く女子がいるわけないじゃない」

八幡「(おい、女子同士のきゃっきゃした内緒話じゃないのかよ)」

   「(なんで蚊帳の外の俺に矛先むいてんだよ)」

結衣「はは…だよねー」

八幡「(認めちゃうのかよ!)」

結衣「で、でも良いところもあったり?するかも」

八幡「(おぉっ!由比ヶ浜は良いことを言う。もっと俺を褒めろ!)」

雪乃「そうね、無駄にしゃべらないところかは。自分の声が人に不快感を与えることを自分で理解しているのね」

八幡「(結果的にけなしてるだろ。ってかけなすつもりで最初ちょっと褒める雰囲気だしただろ)」

   「(なにこの鞭と鞭)」

結衣「いや、まー…」

八幡「(頑張れ由比ヶ浜!お前なら出来る!もっと良いところあるはずだろ!ほら、えっと、顔…とか)」

結衣「でもほら。戸塚君もヒッキーと良い友達みたいだし」

八幡「(おい!俺のいいところはどうした!もう友達を褒める段階に至ってしまったか!…もうちょっと頑張れよ)」

   「(他にも色々あるだろ…ほら、可愛い妹がいる。とか…あれ?俺自身は何処へ?)」

雪乃「そうね。…戸塚君には少々失礼だけど、彼のどこに褒める点があるのか…ソクラテスでも分からないでしょうね」

八幡「(哲人持ち出すなよ。多分彼なら俺の長所を見抜けただろうし)」

   「(ほら、無知の知みたいに…無長所が長所!というわけである)」

結衣「そくらてす?」

雪乃「ソクラテスというのは古代ギリシャの…(ry」

八幡「(あれ、何時の間にか歴史の授業になっていた)」

   「(やはり雪乃下とではガールズトークなんて成立しないのだろう)」

   「(さて、そろそろ入るか)」ガラッ

結衣「…で、でもさ。あたし…ヒッキーのこと少しかっこいいなーとか思ったりしたりして」

八幡「‼」

八幡「(慌てるな、俺よ。今由比ヶ浜はなんといった?)」

   「(俺の記憶が正しければ、こいつは俺のことをものすごくカッコいいといった。記憶間違いじゃなければ)」

   「(無論その点に関してはうなずける。俺はカッコいい…言われたことはなかったが)」

   「(だからちょっとおバカな事で有名な由比ヶ浜の口が滑る、なんてこともないとはいえない)」

   「(…)」

   「(ふぅ。ちょっと落ち着いてきたところで…)」

   「(マジかよっ!)」

   「(マジでリアルで俺カッコいいって言われなかった?聞いてた?聞いてましたか皆さん)」

   「(もうすこしで俺のカッコいい談義になりそうだったよ!部屋に入るタイミング間違えちゃったよ!)」

   「(しかし流石の俺もまさかソクラテスから俺がかっこいいという話になるとは…)」

結衣「ふぇっ、ヒッキーッ?!」

   「(も、もしかして今のきかれた?!)」カァァッ

   「(ウソッ?!マジで?!どうしよっ!)」

   「(な、なんか言わなきゃ)」

   「い、いまのチョーウソ!チョージョーダン!もうマジで!あり得ないからカッコいいとか!マジでキモイから!」

八幡「(すごい言われようだな。もう少し手加減してくれてもばちは当たらないと思うぞ?)」

   「…」

   「(にしても褒められたことがないからどう対応すればいいのかがわからない)」

雪乃「(い、今由比ヶ浜さんは比企谷君のことをかっこいいといったのかしら)」

   「(まさか由比ヶ浜さんの口からそのような言葉が出るなんて)」

   「(もしかしたら由比ヶ浜さんは比企谷君に特別な感情を…)」

   「(伏兵ね。無論私の仮定にすぎないのだけれど)」

   「(でも今由比ヶ浜さんは必死に否定しているし)」

   「(でもおそらくそれは照れ隠しよね)」

   「(となるとやはり。)」

結衣「(うぅーあぁーどーしよ)」

   「(もぅチョー恥ずいし)」

   「(なんかヒッキーもポカンって感じだし、ゆきのんはなんか考え始めるし…)」

   「(すごい気まずい…)」

八幡「(俺は今この状況でどうすべきなのか。正解は定かではない)」

   「(最良の方法として、多くのラノベや漫画の主人公のように電波の受信精度をぐんと下げる必殺技…)」

   「(『え、今なんて言った?良く聞こえなかったんだけど』を発動させることができる)」

   「(しかしもう既にあの発言から時間もたっていることだし…発動のタイミングを逃してしまった)」

   「(他にはだろー俺超かっくいいだろ、とかナルシストを演じることもできる)」
 
   「(そうすれば由比ヶ浜の発言も軽いものになるから、特に問題なく和やかな日常へと戻れる)」

   「(無論雪乃下がいることで和やかなんて夢のまた夢…のさらにまた夢なのかもしれないが)」

   「(どうする。ここは葉山っぽく『そんなことないさ』とか爽やかに言ってみるか?)」

   「(あーでも俺今ミント味のガムとか持ち合わせてないから無理だ)」

   「(葉山の声は元からミント味だが俺は道具に頼らなければならない)」

   「(…マジでどうしよ)」

乙です、

とりあえず指摘
雪乃下→雪ノ下

>>245

ホントだ、気付かなかった…

ご指摘どうもです

結衣「(な、なんかいわなきゃだよね)」

   「(…)」

   「(今…なのかな)」

   「(絶対今の聞かれちゃってるわけだし)」

   「あのさヒッキー…」

八幡「(由比ヶ浜が少々顔を赤らめ、うつむきがちに…)」

   「(こ、これは!)」

   「(『女:あのね… 男:うん。ドキドキ 女:チャックが開いてるよ! 男:えぇーっ』)」

   「(といった使い古されたオチへのフラグ!)」

   「(しかし俺のチャックはしまっている)」

   「(となると他の皆がずっこけるようなオチはなんだ?)」

   「(服に値札が付いてるとか、顔に落書きされてるとか…)」

   「(しかし今の俺にはどれも当てはまらない…よね?)」

   「(もしかして俺顔に落書きされてる?…急に不安になってきた)」

   「(マジかよー。もしかして休み時間に寝た振りのつもりが本当に寝ちゃった時か)」

   「(すると俺凄く恥ずかしいぞ)」

   「(にしてもそしたら凄いなこの二人。笑わないでたえるとか)」

雪乃「(もしかして由比ヶ浜さん…)」

結衣「あたしヒッキーのこと…好きなんだよね」

八幡「やっぱり顔に落g…あれ?」

   「(ど、どいうことなんだこれは)」

   「(はたから見れば今俺は青春のど真ん中にいるんじゃないだろうか)」

   「(え、だって今の告白ですよね?)」

   「(がしかし、リアルで俺に告白イベントが起きるなんてあり得ない…)」

   「(これもまたいつかの『あの、本気にしないでくれる。罰ゲームだし』という展開に違いない)」

   「(由比ヶ浜は時々雪ノ下とそういったゲームをしてるそうだし)」

   「(あっぶね、もう少しであの日のトラウマを再放送するところだった)」

   「(今朝思い知ったのを忘れたか八幡。女の行動は知略だ)」

   「(…にしても心臓がバクバクいってやがる。俺の体よ…この正直者めっ)」

   「(今こそ俺は『なんて言った?』を発動すればいいのだ)」

   「(いくら部室が静かだろうとそれは関係ない。これは主人公だけに許された…)」

   「(…俺って主人公?)」

   「(うぬぼれすぎたぁっ!)」

   「(主人公でもなくハーレムなんて夢にすら見れない俺があんな高等スキルを使用してうまくいくはずがない)」

   「(そうとなると俺はどうやってこの場面を切り抜ける?)」

   「(…いや、よくよく考えてみれば俺自身がどうにかして切り抜ける必要は最初から皆無じゃないか)」

   「(俺はただ立ち尽くしたまま、ちょっと照れたような演技でもしながら『罰ゲームでしたっ』の台詞を待っていればいいだけなのだ)」

   「(一体何を慌てていたのだ)」

結衣「いやっ、急になんだこいつ、っとか思うかもしんないけど」

   「その…結構本気で」

   「入学式の日に犬助けてくれた時からなんとなく気になり始めてたりして」

   「い、一年生の時はなんか恥ずかしくて、しかもヒッキーなんか孤立してたから近寄りにくくて」

   「でも二年生なって同じクラスになったから話してみようとか思ってて…」

   「奉仕部のおかげで結構仲良くなれた気もして…すごい嬉しかった」

八幡「(…シリアストーンに巻き込まれるんじゃない八幡。過去のイベントを思い出せ)」

雪乃「…」

結衣「でさ、中々伝えられなかったんだけど。いいきっかけかなーって。たはは」

   「いつも自分を犠牲にして皆を助けるヒッキーかっこいいなーって。私には絶対無理だなって」

八幡「(それは褒めすぎだ。俺には失うものがないから出来る。それだけの話だ)」

   「(にしても流石というべきか、中々の演技だ。俺の中の『偽告白のリアル度ランキング』でも楽々TOP10に入る)」

   「(…本当の告白なんじゃないかと勘違いしそうだ)」

結衣「…ということです。な、なんか恥ずいね」

八幡「(さぁこい。残るは一つの決め台詞だ)」

なんかいつの間にかシリアスっぽくなってしまった…

やはり終点を決めていないとシリアスなんかも経由してしまう…

シリアスとか無視して早くゆきのんの例の音声が全校放送で流れる展開はよ

結衣「…ということで。あたしはヒッキーのことが好きです」

八幡「…」

結衣「…」

八幡「(中々こないぞ。俺が反応を示すまで待つつもりなのか?)」

雪乃「…」

八幡「(…やはり俺が慌てふためくのを待っているのか)」

   「(ではここで逆襲にでようではないか)」

   「よーろしくお願いしまぁすッ!」シュバッ

   「(どうだ!ここまで潔く頭を下げながら受け入れられたらいっそ清々しいだろう)」

   「(慌てふためいても笑われ、断っても生意気だといわれ、ためらいがちに承諾しても爆笑されるのだ)」

   「(故にこの奥義『相手が呆気にとられるほどの清々しさ』こそこの状況において最善のオプションなのだ)」

雪乃「!」

   「(ま、まさか受け入れるなんて)」

   「(比企谷君の性格を考慮すると必ず断ると思っていたのに…どうしましょう)」

   「(早急に手を打たなければ由比ヶ浜さんと比企谷君がカップルになって…)」

   「(部室で接吻などをするようになって…)」

   「(そ、そんなの絶対に駄目よ!)」

   「(ど、どすればいいのかしら…)」

…よし

ゆきのん開きなおる→デレる→>>252→ヒッキー大ダメージ→ゆきのんVSガハマさん

ってな感じで終点に向かいたいと思います

結衣「え、お願いしますって…えぇっ!」

雪乃「…」

   「ちょっと待って」

八幡「(…もしかして脅迫発動か?にしてはタイミングが悪いが)」

雪乃「その…由比ヶ浜さんと比企谷君の交際を認めるわけにはいかないわ」

結衣「(…ってことはゆきのんやっぱり)」

八幡「(ここで頑固親父の登場か?)」

   「(ここで場をかき乱すとは…不確定要素の投入で俺を混乱させるつもりか!)」

   「(…ならば!)」

   「何故ですか雪ノ下さん!うちの家訓は『来るものは拒まず、去る者は追わず』なんです!」

   「滅多にないこんなチャンス、無駄にはできません!」

   「(流石の雪ノ下も俺のこの態度は予想外だろう…)」

雪乃「チャンスの点なら別に問題はないわ」

結衣「…」

   「(なんかヒッキーの態度もおかしいけど…)」

   「(ライバルになるかもしれないけどゆきのんの背中を押すべきかなぁ…)」

   「なんで?」

雪乃「その…部員同士の交際というのは…」

結衣「(素直じゃない!)」

   「いいじゃん。ゆきのんには迷惑かけないからっ」

雪乃「駄目よ…だって」

   「その…」

   「私だって」

   「…」

   「比企谷君のことが…好きなのだもの」カァッ

八幡「(!)」

   「(ま、まさかそうくるとは)」

   「(さ、流石。メンタルが揺らぎに揺らぎまくっている…)」

   「(まさかあの雪ノ下に告白されるとは…形だけとはいえその…どきどきするといいますか)」

   「(普通に照れるといいますか…)」

結衣「(やっぱりそうだったんだ!)」

   「(…正直ゆきのんがライバルじゃ大変かもしれないけど)」

   「(あたしまけないもん!)」

雪乃「勿論であった頃は本当に嫌いだったのだけれど…」

   「徐々に貴方という人を理解してゆくうちに…好きに…なってたのよ」

八幡「(言い淀む雪ノ下がここまで可愛いとは…戸塚といい勝負だ)」

雪乃「だ、だから由比ヶ浜さんと比企谷君の交際なんて…嫌なのよ」

   「分かる…かしら?」ジーッ

八幡「(そ、そんな目で見つめるな!すんげー可愛い)」

   「(抱きしめてビンタされるよくある展開になりそうだ!)」

雪乃「貴方には話してなかったけど…ビデオの内容は貴方のプロポーズなの」

八幡「(実は知っちゃってるけど)」

雪乃「それだってその…」

   「貴方のことが好きだから…やったのよ…」

八幡「うっ」

   「(お、抑えるんだ俺。理性を保つんだっ!)」

   「(もしかしたら雪ノ下の真なる目的は俺に雪ノ下を襲わせ、裁判を起こし、俺を刑務所に送ることかもしれない)」

   「(可愛いよ。だけど我慢だ八幡!)」

雪乃「私の気持ち…分かってくれるかしら?」

デビル八幡「(もー襲っちゃえよ。案外受け入れてもらえるかもよ?大体抱きつくくらい大したことねーよ)」

      「(それにあいつがあーいってんだから後のためのいいわけだって沢山あるだろ?)」

      「(滅多にあるチャンスじゃねぇぞ?お前が自分以外の生物に抱きつけるのなんて)」

八幡「(生物って…俺動物にも嫌われてんの?そりゃカマクラはなついてくれないけどさ)」

デビル八幡「(運が良ければちょっとHなことだってできるかもよ?)」

      「(さっさとやっちゃえよ)」

エンジェル八幡「(落ち着きなさい)」

八幡「(おぉエンジェル。俺を正解へと導いてくれ)」

エンジェル八幡「(由比ヶ浜さんだって告白してきたわけですから、二人とも抱いてしまったらいいじゃないですか)」

        「(無論抱くというのはハグという事ですよ?ふふふ)」

八幡「(そーだった。俺のエンジェルとっくの昔に堕ちて悪魔よりも悪魔だった)」

   「(ふふふじゃねーよ)」

八幡「(マジでどういうつもりなんだラブコメの神よ…)」

   「(とうとう俺の不遇具合が可哀そう過ぎて泣いちゃったか?)」

   「(今までも時々パンツを見せてくれたり戸塚を降臨させてくれたりしていたけど…)」

   「(ここまでとなると)」

   「(こんな急にラブコメ王道ルートに方向急転換されても俺はそこまで順応能力が高くない)」

   「(正直言って混乱しすぎてエンジェルとデビルが喧嘩を始めてるくらいだ)」

   「(そして問題なのはどちらが勝っても俺は理性をなくして女の子に抱きついちゃうってこと)」

   「(…三年で卒業できなくなるかもしれない)」

――――――――――――――――――――…
陽乃「あ、ちょっと放送室貸してねーッ」

めぐり「え?陽乃先輩?」

――――――――――――――――――――…

結衣「(な、なんかヒッキーすごい揺らいでる!)」

   「(ま、負けられないし!)」

   「あ、あたしだってヒッキーのことチョー好きだから!」

雪乃「比企谷君…」テクテク

   「大好きよ」ギュッ

八幡「(しゃ、シャツの端を持って上目づかいは反則だろ!)」

   「(反則技のせいかLv.5の『超』よりもLv.4の『大』の方が破壊力が高い)」

雪乃「だから私と…その…」

   「付き会ってk…」

    ガガーッ!

陽乃:えーマイクのテスト中

雪乃「…姉さん?」

結衣「へ?」

八幡「ん?」

陽乃:放課後を楽しく過ごすためのミュージックをかけたいと思いまーす

    タイトルは…『ぼっちのプロポーズ』っ!

    もう抱腹絶倒間違いなしだから、開けたスペースに移動することを推奨するわ

    腹筋がなくてモテない男子諸君は必見…じゃなくて必聴!

    あ、でもお腹がつる危険性があるから、気をつけてねっ♪

八幡「…もしや!」

雪乃「まさか…」

陽乃:では行きまーす

    …ザザッ…雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!…   


また数時間ほど休みます…すみません。

次の再開で終点まで書きあげるつもりです。あくまでもつもりです

遅々とした更新スピードにご立腹の方々は…そうですね、

一週間後にまだ興味があれば確認することを推奨いたします

いくら遅れてもそのころには終わっていると思うので…

首ではなくて気を長くしてお待ちください。

<(_ _)>

八幡「なぁっ!」

雪乃「…」カァッ

結衣「ヒッキー…サプライズプロポーズだ!」

八幡「ちげーよ!お前ビデオのこと知ってるだろ!」

   「…これ全校放送だよな」

   「(あのアマっ…何しちゃってくれてんだ)」

陽乃:はい。
   
    どうだったかな?

    こんな暑い日にはぴったりの一曲だったと思うなー

    だってものすごく寒いじゃない、この一曲

    (我が妹ながら)

    ちなみにこの曲を歌ったのは…

八幡「(それだけは言わないでくれ!)」

   「(それさえ言わなければ今の液体窒素といい勝負をするんではないかという寒さの台詞を言ったのが俺だと言うことはばれない!)」

   「(なぜなら校内のほとんどの人間は俺の声を知らないから!)」

   「(悲しい理由だが真理だ…)」

陽乃:H・Hさん。

    皆も自分の周りのH・Hさんを探してみてねーっ♪

八幡「(けしかけるな!もーまじでお願いします!)」

   「(しかし校内のほとんどの人間が俺の名前を知らない!)」

   「(今日からエイト幡ってなのろ)」

八幡「(悪は絶対に許さない!このエイトマンが!…なんつって)」

   「(駄目だ、現実と向き合いたくがない故に想像および妄想が膨らんでゆく)」

   「(これが夢オチだったらどれだけ良かったことか)」

   「(非難轟々だろうけど)」

   「(どうしよ、引きこもっちゃおっかな高校二年にして)」

   「(そして引きこもり高校生とか書いちゃおっかな)」

――――――――――――――――――――――――――…

陽乃「(ごめんねー比企谷君)」

   「(ちょっとやりすぎちゃったかな?)」

   「(でもまぁ比企谷君なら大丈夫か)」

   「(名前だって公表しなかったし)」

   「(あー楽しかった)」

   「(本当なら奉仕部の皆のリアクションを見てから帰りたいんだけど…)」

   「(顔出したら怒られちゃうからなー)」

――――――――――――――――――――――――――…

八幡「(…さらば、うららかな高校生活よ)」

   「(それとも葉山に全ての罪をかぶってもらうという手も…)」

   「(ほら、あいつなら何しても笑顔一つで許してもらえそうだし。主に女子達に)」

   「(女子さえ封じ込めれば大した影響はない)」

   「(俺は最強ボッチだ。中学のころと同じような失敗を繰り返すはずがない)」

   「(どうにかしてでも悲劇を再現させるわけにはいかない)」

雪乃「安心して比企谷君。これからは私が…貴方のことを守るから」

結衣「あ、あたしだって!」

   「ほら、世界が敵になってもあたしは見方的な?世界の中心で愛を叫ぶ的な?」

八幡「(まだ続いていたのか)」

   「(それよりも惨劇の回避方法を…)」

   「(まず第一の方法は…雪ノ下と本当に付き合う)」

   「(そうすれば万が一にも告白の主が俺だと言う事が気付かれても)」

   「(俺は嘲笑されるどころか褒めたたえられるだろう)」

   「(…さて、次の案は)」

   「(…あれ?もう終わり?もうちょっと頑張ってよ俺)」

>>272
見方→味方

八幡「(いや、希望を捨ててはいけない。考えるんだ)」

   「(…)」

雪乃「あら、由比ヶ浜さん。貴方に比企谷君が守れるのかしら?」

   「知性、運動能力、人望、財力…全てにおいて私のほうが優れていると思うのだけれど…」

結衣「あ、あたしだって…少しくらいは…りょ、料理とか練習してうまくなってきてるし!」

   「他には…」

八幡「(由比ヶ浜にだって雪ノ下よりも優れているところはあるさ…おっぱいとか)」

   「(ってなにをしているんだ。今は桃色な妄想に浸る時ではない)」

   「(…もう二度と喋らない…とか。…いや、俺が哀れ過ぎる)」

   「(他には…もし『あのさぁ「結婚してくれ」っていったの比企谷だよな』)」

   「(とか言われたら『は?結婚じゃくて決闘っていったんだぜ?』)」

   「(と誤魔化す。…それはそれで変か。『女子に決闘とかサイテー』とか言われるかもしれないし)」

   「(あ、俺が散々使用されてきた奥義『罰ゲームでしたぁ!』を俺が使うと言う手もある!)」

   「(…駄目か。そんな和気藹藹とゲームをするような友達がいない。すぐにぼろが出る)」

八幡「(陽乃さんを連れてきて『さっきの告白は袴田博士によるものでした!』とかいわせる)」

   「(…のは無理だな。彼女を俺が動かせるわけがない)」

   「(くそっ!このままじゃバッドエンドしか待ってねぇ!諦めたらその時点て試合終了だろ!)」

   「(…うん。今の台詞中々主人公っぽかった。努力して勝利して友情をはぐくんでそうだ)」

   「(でもこの台詞言ってるのって主人公じゃないか…)」

   「(ん、そうだ。また体が入れ替ったこと全校生徒に伝えれば…)」

   「(うん、これも噂好きの友達が必要だから俺には無理)」

   「(八方塞じゃねぇかよ)」

結衣「それにほら!気持ちとかも大事だし!」

雪乃「その点でも貴方に負けているつもりはないわ」

結衣「だってあたしヒッキーのことは…結構前から気になってたし」

雪乃「時間なんて関係ないわ。大切なのは今の気持ちなのよ」

結衣「今だって好きだし!」

雪乃「その点では私だって同じよ。貴方以上に、といってもいいと思うわ」

結衣「そ、そんなの分かんないじゃん!」

雪乃「あら?では貴方は彼の為に何ができる?」

結衣「なんでも!」

八幡「(どうする俺。俺が何かしらの方法をとらなければ終わらないぞ)」

   「(しかし絶体絶命の状況でどうする?)」

結衣「ゆきのんだって今までは毒舌ばっかだったじゃん!」

雪乃「私なりの…照れ隠しよ」

   「由比ヶ浜さんだって時折比企谷君の心をえぐるじゃない」

結衣「わ、わざとじゃないもん!」

八幡「(とするとお前は天性の地雷処理班だなおい)」

   「(…あー駄目だ。すごい勢いで自分の思考がそれてゆく)」

あれっ…オチが見えてこない

あと二人ほど投入してどーんってやってきゅっとしめます

…あれ、こいつやけくそになったな、とかは言わないでください

自分のことは自分が一番わかってるつもりですので…はい。

平塚「比企谷っ!」ガラッ

八幡「うぉぅっ」

   「どうしたんですか?」

平塚「今の放送…君の声だったよな」

八幡「(面倒くさいが一から説明するしかないだろうな)」

   「(すでに全校放送されてるんだからいまさら弱点の存在を隠したってしょうがない)」

   「これこれしかじかなんですよ」

平塚「そ…そうか」

   「…心臓に悪いからやめたまえ」

八幡「だから俺じゃないですって」

平塚「ところで…お前たちを何をやってるんだ?」

結衣「先生…」

雪乃「今由比ヶ浜さんに私の方が比企谷君の…その、恋人としてふさわしいことを証明しているんです」

平塚「…」

   「ちょっと待て。状況がうまく飲み込めない」

   「比企谷…お前雪ノ下に催眠術でもかけたのか?いくら人ごいしくなったとしてもこれは見過ごせないな」

八幡「は?別に俺は何もやってないというか、こいつらが遊んでるだけというか…」

   「それよりも今俺は忙しいんですよ」

   「(そうか、平塚先生は俺の声だと気づいてしまったか)」


平塚「その、君たちは急にどうしたんだ?」

結衣「その…さっきヒッキーに告白したらゆきのんも告白して…」

平塚「告白…だと?なんだその甘酸っぱい響は。そんなワードが私の日常に…いや、私は関係ないか」

平塚「そうか…告白か…」

   「(こ、このまま比企谷はどちらかと付き合うのだろうか…)」

   「」オホン

   「お、お前ら。少し落ち着いて比企谷を再度見つめなおしたらどうだ?」

   「奴の希望としては将来は専業主夫というわけだが…君たちはそれでいいのか?」

結衣「まだ具体的なこととか良く分かんないけど…うん」

雪乃「そのようなことは既に考慮してあります」

   「その上で私は…好き…なんです」

平塚「うっ」

   「(思いのほか二人とも本気のようだな)」

   「し、しかしだな奉仕部内での交際というのは…なぁ?」

   「高校生では…少し早すぎないか?もう少し経済力とかをつけてからの方が色々と都合も…」

雪乃「先生…そのような曖昧模糊な説明では言いたいことが分からないのですけど」

平塚「いや、つまりだな」

   「ほら、勝負も決着がついていないわけだろ?」

   「だから交際というのは少し…」

結衣「勝負?あたしそんなことしてないけど…つまりあたしは関係ない?」

平塚「いや、その由比ヶ浜も一応奉仕部の一員なんだろ?」

   「とするとなぁ…あまり推奨はできないな」

雪乃「先生…反対の意図は汲み取れましたが」

   「理由が明確じゃないので却下します」

平塚「却下…か」

   「い、いやでもな、ほら、専業主夫などを希望している比企谷には君たちはあまりふさわしくないんじゃないか?」

   「既に経済力もあるような年上の女性の方がふさわしいと私は思うんだが」

雪乃「別に彼が専業主夫になると決まったわけじゃありませんし」

   「勿論彼の希望としてはそうなのかもしれませんが、人は変われないという事はありません」

   「私が…変えて見せます」

結衣「あ、あたしだって!」

平塚「そ、それは立派な志だな」

   「…」

   「って待て。」

   「考えても見ろ。もし恋の悩みを抱えた生徒が奉仕部を訪れた際にお前らがいちゃいちゃしているのを見たら…」

   「きっと深いショックを受けるんじゃないか?」

雪乃「それは…あり得ますけど」

平塚「そ、そうだろ?」

   「となるとやはり奉仕部内交際というのは…」

雪乃「分かりました。あまり気は進みませんが、校内では極力いちゃつかないようにします」

結衣「な、なんかゆきのんがもう付き合ってるみたいな感じになってるけど違うからね!」

平塚「…」

   「…いや、なら付き合わなくても」

沙希「比企谷っ」ガラッ

八幡「うぉっ…」

沙希「今の告白って…あんただよな…」

八幡「(何、俺の声ってそんな特徴的なの)」

   「(殺気は誰にもばれないと思ってたけど実は全校生徒に一発でばれてる感じ?)」

   「(いやーこまるなー有名人って…いやマジで)」

   「いや、だからな、俺じゃないんだって」

   「体が入れ替わった時があったろ?これこれしかじかで…」

沙希「そ、そういうことか」

   「そんなことなら早く言え」

八幡「(言っただろ今。これより早くなんてあり得ないだろ)」

平塚「お、おぉ川崎」

   「お前も一言いってくれないか?」

沙希「…何をですか?」

平塚「実はこいつらが比企谷の取り合いをしてるんだ」

沙希「取り合いって…はぁっ?!」

平塚「すでに告白もしたらしい」

沙希「告白っ…」

   「あ、あんた達さぁ。よ、良く考えろよ?」

雪乃「既に熟考したわ」

結衣「あたしだって本気だもん」

沙希「…で、でもよ。ほら、あいつあんな奴だぞ?」

雪乃「あんなって抽象的ね。何にせよ、貴方よりは比企谷君について知っている自信があるわ」

平塚「そ、それだったら私も知ってるぞ?」

沙希「で、でも。…なんだ?雪ノ下が付き合うなんて他の奴らが色々と…」

雪乃「他人の事情なんて気にしていて話しょうがないわ」

   「これは私と比企谷君の問題なのだもの」

沙希「そ、そりゃそうかもしんないけど…」

雪乃「平塚先生はまだ奉仕部の顧問だからわかるとしても」

   「貴方がこの問題にかかわってくる理由なんてないはずよ」

   「平塚先生に無理強いされたのなら、遠慮せずに帰っていいわよ」

沙希「いや、別に関係なくはないというか…」

雪乃「あら、どうしてかしら?」

沙希「いや、別にそれといった理由があるわけじゃないけど…」

結衣「(こ…これはもしや!)」

雪乃「なら平塚先生の言葉に縛られることもないわ」

沙希「いや、なんだ。比企谷が誰かと付き合うのは…あたしもその…」

結衣「(や、やっぱり)」

   「(ヒッキーと川崎さんって何時の間にか仲良くなってたんだ!)」

沙希「少し嫌だというか…」

平塚「ん?」

雪乃「…それは…どうしてかしら?」

沙希「だから…」

結衣「…」

沙希「あたしも…比企谷のことが少し気になると言うか…」カァッ

平塚「!」

   「(まさか川崎も伏兵だったとは…)」

雪乃「…それは、いいかえると貴方も比企谷君のことが好きという事かしら?」

沙希「ん…まぁ。そんな感じ…」カァッ

結衣「(や、やっぱり)」

   「(うぅ、ライバルがどんどん増えてく…)」

   「(しかもなんか勝てそうじゃないし!)」

   「(でもあきらめちゃだめ!)」

雪乃「(まさか川崎さんも比企谷君のことを…)」

   「(彼という人間を本当に理解している人がこれほどにもいるなんて…正直いって予想外だわ)」

   「(それでも比企谷君を譲るわけにはいかないわ)」

平塚「(ど、どうする)」

   「(消火しようと水をまいたら誤って油をまいていたようだ)」

   「(しかし川崎までもを惚れさせるとは…)」

   「(何時の間にそんな男になっていたんだ…)」

   「(意外だ。まさしく意外だ。この点に関しては全く心配していなかったがゆえに気づくのが遅れてしまった)」

   「お、お前ら。まだ高校生だぞ?」

雪乃「別に高校生で交際をするなんて特別なことでもないでしょう」

   「幼稚園生でも『○○ちゃんと付き合ってる』なんてませた子供もいるようですし」

平塚「し、しかしだな。奉仕部がやっぱり…」

沙希「ってことは奉仕部に入ってないあたしなら問題ないってことですよね」

平塚「(…開き直ったな。先程までとは態度がガラリと変わった。くっ)」

雪乃「あら川崎さん…積極的ね」

沙希「う、うっさいっ!」カァッ

   「(あーもぅあたしなんであんなこと言っちゃったんだろ)」

   「(でも雪ノ下とかが比企谷と付き合いはじめるとか…ないし)」

平塚「(どうすれば鎮火できるんだこれは)」

   「(流石に比企谷意外の生徒を殴るわけにもいかないしな…)」

八幡「(なんか言い争っているようだが。俺は俺では青春を謳歌出来るかがかかってるってので忙しい)」

   「(いや、そりゃどの道ぼっちキングな俺に青春を謳歌なんて出来ないわけだけどさ)」

   「(自分でキングって名乗ってるし。しかし傲慢でも謙遜でもない)」

   「(それよりも川なんとかさんまでもが声が俺のものであることに気付くとは)」

平塚「お前ら、お、落ち着くんだ」

   「休戦状態に入る、というのはどうだろう」

結衣「せっかく今告白したのに…後戻りできない的な?」

平塚「もうそろそろで学校も終わるし…な?」

雪乃「ならもう少しでこの二人も諦めるでしょう」

沙希「はぁ?諦めるとかあり得ないし」

平塚「(い、勢いが強すぎる…)」

平塚「(も、もしこの三人の中の一人と比企谷が付き合う事になったら)」

   「(公衆の面前でキスとかするわけで…)」

   「(無論私の前でもおかまいなく…)」

   「(…)」

   「(そ、それはいかん!私の私情どうこうではなく倫理的にというか…)」

   「(一般常識的にというか)」

   「(やはりどうにかしてこの三人を落ち着かせなければ)」

   「(そして出来れば比企谷を諦めさせたいわけだが)」

   「(それは中々難しいだろうな)」

   「(比企谷を蔑むのもためらわれるし)」

   「(乙女の恋心とは無敵だと聞くし)」

   「(ま、私だって乙女を卒業したつもりはさらさらないがな)」

   「(…)」

   「(今のは少し空しかったか…)」

平塚「おいお前ら。少しは落ち着け」

   「一番大切なことを見失ってはいないか?」

   「比企谷の気持ちだよ」

   「無論君たちの気持ちも等しく大切だともいえるが…」

   「もし比企谷が君達三人には全く興味がないとするならばこの話し合いは全く無意味という事になるじゃないか」

雪乃「それはそうですね」

沙希「まさか先生が恋愛を語るなんて…」

平塚「…少々失礼だな」

   「無論私だって恋愛は語るさ」

   「君たちは知らないだろうがこれでも私は数々の修羅場をくぐりぬけて来た女なんだぞ?」

   「私も昔は中々の悪女だった…若気の至りという奴かな」

   「恋愛にはもう飽き飽きしたといってもいい」

   「だから結婚できないんじゃなくてあえて今はしないんだ」

   「分かるか?」

雪乃「結局辿り着きたかった結論はそれですか?」

平塚「いや…少し話がそれた」

結衣「で、でもさっき最初に告白した時ヒッキーあたしに『よろしくおねがいします』って」

平塚「(そんなこと言ったのかあいつは)」

   「し、しかし今では条件が違うだろう?」

   「雪ノ下も川崎も告白したんだ。あいつの心だって揺れているかもしれん」

   「だから議論を始める前にあいつにこの四人中の誰かと付き合う気があるのかを確認したほうがいいんじゃないか」

   「(おそらく比企谷は首を横に振るだろう)」

   「(そうすれば万事解決だ)」

   「(うんうん)」

雪乃「…三人ですよね?」

平塚「お、おぉっと!た、単なる数え間違いだ。ひ、比企谷まで頭数に入れてしまった。いやー…はは」

結衣「(ヒッキーは誰が好きなんだろう)」

   「(そういう話しは全然したことないから分かんないや)」

平塚「(しかしもし比企谷がこの中の一人にひそかに思いを寄せていたとしたらどうする)」

   「(瞬時にカップルが成立してしまうではないか)」

   「(それはまずい)」

   「(し、しかし比企谷が私を…)」

   「(な、何を考えてるんだ私は。生徒と教師だぞ。全く、最近疲れがたまっているせいだな)」

   「(となると…質問そのものを先延ばしにする必要がありそうだ)」

平塚「しかしどうやら比企谷はシンキングタイムにはいっているようだから…」

   「質問をするのは後日に、という事でどうだろう」

雪乃「別に今でもいいと思うんですが」

平塚「いや、結論に急ぎ過ぎると言うのも良くない」

   「いったん心を落ち着けてからの方が良いだろう」

   「最低でもこの中の二人はショックを受けることになるだろう…」

   「故にその準備期間を用意した方がいいんじゃないか?」

   「果報は寝て待てというじゃないか」

結衣「(もしヒッキーがゆきのんか川崎さんを選んだら…)」

沙希「(ま、待てよ)」

   「(もし比企谷があたしを選んだとしたら…その…付き合うわけだよな)」

   「…」カァッ

   「(べ、別にすぐ付き合わなくても問題はないよな)」

   「(と、友達からみたいのもあるわけだし…ん、これは振る時の台詞か…)」

八幡「(ふむ。この調子だと材木座や戸塚も俺の声だと言う事に気付いている可能性がある)」

   「(も、もしかしたら葉山グループの面々も!)」

   「(…あいつら簡単に情報漏洩しそうだし)」

雪乃「今きいてしまったほうがこれ以上の諍いや口論も未然に防げるわけですし…」

   「善は急げ、ですよ先生」

平塚「そりゃ急いださ」

   「しかし…急いだが故の失敗というのもあるのだよ雪ノ下」

   「一度逃してしまうと次は中々こないぞ」

雪乃「…何の話をしてるんですか?」

結衣「ゆきのんは…怖くないの?」

雪乃「先程も言ったと思うけど…人は不変ではないの」

   「もし比企谷君が私を選ばなかったとしてもそれが終わり、というわけではないわ」

結衣「…ゆきのんはやっぱりかっこいいね」

平塚「特にこちらが焦りを見せると余計に遠のいてゆくらしいぞ」

   「焦りは禁物だ」

   「こうして気長に煙草でも吹かしながら待っていたほうが良いという事だ」

   「しかし一向にその気配がないのは…おかしい」

雪乃「…先程から先生の話は少しずれている気がするんですが」

雪乃「これ以上話していても埒があかなそうなので、私が代表して彼に尋ねてきます」

平塚「…」

   「(これ以上雪ノ下に何を言っても無駄だろうな…)」

   「(後は比企谷が想像通りの答えをしてくれることを祈るしかない!)」

結衣「(なんか怖いなぁ)」ドキドキ

沙希「…」

雪乃「比企谷君?」

八幡「(そろそろ材木座あたりが来そうな予感だが)」

雪乃「比企谷君」

八幡「…なんだよ。ドッキリ大成功か?隠しカメラはどこだ?」

雪乃「…一体何のことを言いているのかしら」

   「それよりも比企谷君」

八幡「(材木座来ないかなー…)」

雪乃「あなた、好きな女性とかいるの?」

八幡「好き嫌いはするなと…」

雪乃「では気になる女性でもいいわ」

   「それとも大好きな女性とか」

   「いくら好き嫌いをしないにせよ程度の違いはあるでしょ?」


八幡「うぐっ」

   「(こういう恋愛トークは日ごろから避けて来たのだが…)」

   「(だってどう転んでも俺損しかしない気がするし)」

   「(しかし今日の雪ノ下はなんか強気だし…答えるまで解放してくれそうにない)」

   「(『いねーし』とか言っても『もし誰かと付き合わないと死ぬとしたら?』とかそういうこっちが困る質問もあるし)」

   「(まったくマジで困るよねあーいうの。最近は会話に参加してないから全く聞かないけど)」

   「(『はぁ?付き合うなら死んだ方がましだし』なんて常套句もあるけど…)」

   「(相手が雪ノ下だと『じゃぁ死になさい』なんて言われかねない)」

   「(そしてその後の精神への猛攻で本当に死んじゃう気がする)」

   「(一番無難な答えはなんだろうか)」

   「(…ここで正直に答えるが案外妥当なのかもしれない)」

   「(そうすればこの話題は終わるし、今後も同じような会話は行われないだろう)」

   「(八幡よ…男を見せるときじゃないのか!)」

   「(正直に言う時が来たのではないか!)」

   「(…)」ゴクリ

「えっとだな…」

雪乃「…」

結衣「…」

沙希「…」

平塚「…」

                     <⌒\
                   -――‐-、〉/
             ..:::::::::::::::::::::::::::::`⌒\

            /::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::.
.             ;:::::::::::::/|::::::::::::レヘ::::::::::::|
           | ::::::::::|  |::::::::::/  ∨ ::::::.

           | ::: 人ト-_|/|/_ー'  |:::::::::::\ 戸塚。
           /:::::::{ ─tu‐  ─tu‐|:::::::::::厂
              ⌒7(ハ `''ー''  `''ー'' ゙7^)〈
              7_人    _    ィ:ア⌒
               介:::‐zr‐ァ=≦_人{
                ∨ ^∨^ ∨
                  〈__/ |  {__〉
                  /:/  l  |:::|

雪乃「…」

結衣「…」

沙希「…」

平塚「…」

彩加「八幡!」ガラッ

八幡「戸塚…」

彩加「今放送聞いたんだけど…八幡は雪ノ下さんと付き合うの?」

八幡「(こ、これは必死で弁明せねば!戸塚が離れていいたら俺は死ぬ!)」

   「違うんだ戸塚!俺はただあの女魔王雪ノ下の計略にはまってだな…」

   「これこれしかじか」

彩加「そ、そうなんだ。びっくりしたー」

   「八幡と雪ノ下さんが付きあうのかと思った…そしたら八幡僕とは遊んでくれなくなるのかなーって」

八幡「(恥ずかしがりながらの上目づかい…俺はもう死んでもいい)」

八幡「(おい俺よ。こんな状況にいてこのままでいいのか!)」

   「(ここで何もしないなどというチョイスを選択するなど…男としてあり得ない)」

   「(…ってことで)」
    
   「よし。と、戸塚。今日の放課後どこか遊びに行かないか?」

   「(うわー凄いドキドキする。これがデートに誘う、というやつか)」

   「(もうホントに不性動脈。おそらく鉄砲水顔負けの勢いで血液が噴出されているに違いない)」

彩加「え…うんっ。いいよ」ニコッ

八幡「(おぉ、頭の中で実況が『GOAAAAAAL』と叫び続けている)」

   「(国民栄誉賞受賞しちゃうんじゃない俺。その勢いで政治家とかになっちゃう?)」
   
   「(俺は決めた。戸塚の為になら主夫を捨ててサラリーマンでも公務員にでもなってやる!)」

   「(まさかぼっちを自称しちゃってる俺にこんな感情が芽生えるなんて…思ってもいなかった)」

   「(あーもーだって凄い可愛い。そのうち一家に一台戸塚の時代がくるんじゃないだろうか)」

   「(無論戸塚が唯一無二のそんないで在る今はだれにも渡さないがな)」

   「(動物園のふれあい広場なんか戸塚一人の足元にも及ばないな)」

キーンコーンカーンコーン

>>329

そんない→存在

八幡「ん、学校も終わったことだし…行くか」

彩加「うんっ」

八幡「(俺は細かいことは気にしない器の大きな人間になろう…うん)」

   「(細かいことを気にしていたら埒があかない)」

   「じゃっ」ガラッ

結衣「帰っちゃった…ってゆーか帰る直前になんかヒッキーが爽やかっぽく笑ってた!」

雪乃「…」

沙希「…」

平塚「(さ、流石は比企谷。想像以下の男だった)」

   「(しかしこれでこいつらも諦めがつくだろう)」

雪乃「…彼の戸塚君への依存度の高さは問題ね」

沙希「あ…あぁ」

結衣「で、でもほら。戸塚君は男の子でしょ?」

雪乃「でもあの男が戸塚君と『男友達』として付き合っているのかどうかは分からないわ」

   「…少し矯正の必要があるかもしれないわね」

   「もしかしたら過去のトラウマから女子と深くかかわることを避けているのかもしれないし…」

沙希「つまりはどうすればいいんだ?」

雪乃「…そうね。簡単にいえば…誘惑かしら」

   「彼から女性への恐怖心を取り除かないと」

沙希「(…その恐怖心の少しはあんたが関与してる気がするんだが)」

平塚「(…話が変な方向へと進んでいる気がするが)」

雪乃「ということで」

   「しばしの間、彼に女性を受け入れる覚悟が出来るまで同盟を組まない?」

   「現時点での目的は同じなんだから」

結衣「いいよ。まずはそれが大事だよね」

沙希「気はそんなにのらないけど…まぁいいよ」

平塚「(な、なんだこの展開。少年誌の熱い展開に見えないこともないが…向かっている先が比企谷籠絡だぞ!)」

   「(どうすればいいんだ)」アワワ

雪乃「ではこれから頑張りましょう」

結衣「うんっ」

沙希「あぁ」

平塚「…」

――――――――――――――――――――――to be continued?

由比ヶ浜は戸塚君じゃなくて彩ちゃん

今回は一応これで終了ということで…

勢いでかき始めたんで矛盾があったりした部分もありましたが…

それに皆さんのアイデアをかき集めてわがもの顔してみたり、といった場面もありましたが…

大目に見て下さい<(_ _)>

また機会があったらこれの続きでも書いてみよーかなと思っているので…

もしよければその時はLv.4の大目ではなくてLv.5の超目で見て下さい

>>334
そうでした…

最後の最後まで「こいつわかってねーな」みたいな所あったかももでした…

ご指摘どうもです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月29日 (月) 22:40:19   ID: RwUkJPgl

雪ノ下雪乃が、クズ過ぎる…

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