男「誰?」(89)

マターリ行きます
アニメ見ながらなんで遅くても怒らないでね☆

男はそう言った
いや、もしいきなり目の前に美少女が現れたら思わず言ってしまうだろう
美「私?私は美少女。少女ってよんでね」

彼女はにっこり微笑みながら言った
さながら天使のよう…

遡ること30分前
男は自室にいた。
高校2年生の彼はうまく行けば光の青春時代。
しかし、道を違えば地獄の道。
1年のとき、「窃盗」という濡れ衣を着せられ半年もしないうちに引きこもりになった

それからも毎日ダラダラ過ごしたが2年になったある日、心機一転登校することに決めた。

男「さすがにこれだけ経てば大丈夫だろう」

これだけの理由。
だが行ってみればそこは地獄だった。
あれだけたった時間もそこには意味をなさなかった。
不良「お、何か知らんやつ来たぞ」

女「あいつ泥棒の男だよ(笑)」
不良「はっ、マジで?お前みたいな盗人がここにくんじゃねーよ(笑)」

男「…」
ダッ

女「逃げてやんのー(笑)」

それだけのこと。
そして彼は自宅に逃げるように帰宅した。

彼は思った。
死ぬ…
だが死ぬということは負けるということ。
彼は恐怖というのが嫌いだった。
何事も穏便にいきたい。
でも今回は違った。
男「…濡れ衣着せたやつに復讐したい…」

しかしそう思っても行動に移す気力がない
その時だった

黒い霧が部屋を包む
ベッドに寝そべっていた彼は飛び起きた。

男「なんだこれ!?」

ーーそこには女がいた


そして現在に戻る
男「少女…?いや、お前は一体誰なんだ!?」

少女「だから少女ですって。あなたが望んだのでしょう?」

男「望んだ?何言ってんだ?」

少女「復讐…」

はっとした。
さっきまで濡れ衣を着せた奴に復讐したいと言っていたのを思い出したのだ。

男「…復讐したいとは言った…だけどなんでお前がその事を知ってる?」
少女「…そうね、私の事を少し話そうかしら…」
彼女はまたにっこりと微笑み、静かに口を開いた。
少女「1つ、私は人間ではない」
男はそのことはわかっていた。
いきなり美少女が現れたのだから当たり前の事だ。

少女「2つ。貴方の望みを叶えに来た。」

男「…俺が望んだのは復讐。それを叶えに来たってことか?」
男は冷静だった。
それは彼女の力なのだろうか。
それともただ変わったことに慣れているのだろうか。
今の所、真実は判らない…。

少女「ふふ、物わかりがいいのね…次に3つ。私が直接手を出すんじゃない。」

男「どういうことだ?」

少女「この数字が見える?」
宙に浮いた黄色の文字が男には見えた。

男「ああ。」

少女「この数字が貴方のできる行動の数よ。」

男「…3つ?」

少女「そう。でも貴方が望めば増えていくわ。」
男「おぉ!い、今すぐくれ!」

少女「ふふ、そのつもりよ。じゃなきゃここに来た意味がないじゃない」
男「そ、それもそうだな…」

少女「じゃあ早速試してみる?ただし、あまり飛びすぎたことは出来ないわよ?世界制服とか…」
男「あぁ、俺は復讐がしたいだけだ。…待て。リスクはないのか?」

少女「リスク…そうね。別にないわ。でも、あまり使いすぎると天罰が下っちゃうわよ?(笑)」

男「はっ、知ったこっちゃないねぇ…じゃあ明日使ってみようかな」

少女「わかったわ。使いきってしまったら私を呼んでね。…望むだけよ」

翌日

男「んん…学校か…昨日の美人だった奴は夢…?…いや、手の甲に数字が出てる…」

男「…目の前に豪華な朝食…」
スッ
目の前にステーキが出てきた

男「ほ、本物だ…」
男「いや、まだわからない…ん?」
シュウウウ

男「数字が…2?」
男「後二回か…」

男「行くか…」

男「ん…朝日が眩しい…」

幼女「わーい!ちょうちょー♪」
タタタタ

男「(元気だな…)…!」
トラックの音が聞こえた場所はすぐ近く。
幼女のすぐ近く。

男「危ない!」

幼女「わーい!」
タタタタ

声が届かない

幼女「あ…」

トラックの運転手がハンドルを切る
間に合わない

男「くそ!」

男は気づく。
自分なら助けられると。
男「…女の子を助けてくれ…!」

キキーッ!
幼女「う…あ…うわぁぁぁぁん!」

男「よ、良かった…」
シュウウウ
男「…あと一回…大事に使わなきゃ…」

学校


男「…お、おい!去年俺に濡れ衣着せた奴でてこい!」

教室に男の声が響き渡る
誰もが注目した。

女「はーい(笑)私でーす(笑)」

不良「おいおい(笑)この前知らないふりしてたけどやっぱバラしたらニヤけちまう(笑)」

なんということか
男以外皆知っていたようだ
つまり、グルでやらされた。
あの時盗まれたのは教師の財布。
本来なら退学だが入学当初と言うこともあり、かなり多目に見てもらい停学。という処分をもらった。
必死に弁解しても信じてもらえない。
それが人間というものだった。

男「…許さない!」

不良「あ?なんつったてめぇ」

男「許さねぇっつったんだよカス!」

不良「…」ドゴッ
男「う…」

不良「うぜぇんだよそーゆーの。入学した日から先公に媚売ってよぉ…」
ドガッ バキッ ボゴッ

男「(い、息が…)」
不良「さっきまでの威勢どうしたんだよぉゴラァ!」

男「(あ…あぁ…痛い…痛すぎる…)」

不良「オラァ!」ドゴォ

男「うぅっ!ゲホッゲホ」

男「(も…息が…た、たすけて…)」
男「助けて!」

不良「何いってやがんd」ツルッ
不良「え…?」
ガンッ!

一瞬だった。
男が吐いた血に足を滑らせ、教卓に向かって後頭部を強打。

辺り一面に血の池が出来る。

ザワザワ

女「ひっ…キャァァァァ!」

女の叫びが教室に響く。先生が来た。
騒ぎに気づいたのだろうか。

先生「一体何があったn」
絶句。
だがさすが教師。
正気を取り戻し適切な処置をする。

先生「おい!そいつに触るな!落ち着いて警察と救急車に連絡だ」

一人の女子が携帯を出す。
直に警察と救急車が来るだろう。
そのあと男はどうなるのか?
逮捕?いや、証拠がない。
しかし、証言がある。
何しろクラス中がグルなのだ。
口裏を合わせるぐらい簡単だろう。

一方、男は狂い始めていた。
男「(俺に…逆らうからだ…)」

救急車が来た。
どうやら相手は即死らしい。
こっちに来た。
隊員「君、大丈夫かい?」
男「…」
喋らなかった
喋れなかった

隊員「これは酷い…」

隊員はそう告げた。
そのまま男は気を失った。

男「…う…」
男「ここは…?」

医師「気が付いたようだね。ここは病院だよ。」
男「病…院…」
コンコン
誰かがドアを叩いた

男「…」
医師「来たようだね」
そう言って医師は入ってきた中年の男と入れ替わり出ていった。
中年は言った。

中年「あの学校での事件から3日経った。…話を聞きたい…。」

男「…あなたは?」

中年「…そうか、まだ何も判らない状態だったのか。…私は刑事だ」

男「刑事…」

刑事「あの時、君が足を引っ掻け不良くんを転ばし、後頭部を強打して死んだ…そう聞いたんだが…」

やはりだった。
男には友達などいない。誰も助けてくれない。
結局嘘で塗り固められた言葉に呆れる。

男「…」
男は考えた
何をしても今さら無駄。しかしこのままだったら捕まる。
未成年だから鑑別所か。
捕まるよりは楽な方法。男は精神異常者のフリをすることにした。
男「えぇ…俺がやったんですよ…ふふふ…ははははははは!」

フリとは言え、彼の心は崩れかけていた。

男「あーはっはっはっは!」

刑事「…チッ」
刑事「こいつぁイカれちまってるな…」

刑事「俺もめんどくせぇし…事故と言うことにしてやる。感謝しろ」

最後に刑事は呟いた

刑事「おめぇも気ぃつけろよ…やり過ぎると……」

最後の方は聞き取れなかった。

>>1で萎えた。いちいち言い訳してから始めんなよ

これで男の罪は消えた。だが男はある言葉が引っ掛かっていた。
男「…なんのことだ…わからない…」
男「…ん?」
お見舞いの品が置いてあるのを見つけた。
どうやらクラスメイトかららしい。
男「バカバカしい。」

その時、品物の中にカードがあるのに気づいた。
読み上げる。
『てめぇのせいだ。死ね死ね死ね死ね。消えろ』
なんと幼稚な文だろう。だが怒りの引き金はこれで充分だった。
男「殺してやるよ…皆殺しだ…」

そして男は望んだ。

男「学校のやつらに復讐したい…」

辺りに黒い霧がでる。
少女が現れる

少女「ふふ、呼んだ?」
男「あぁ、あの力をもっとくれ。」

少女「わかったわ。あ、1ついい忘れたことがあるの。」
少女「この力を使えば使うほど貴方自信が壊れていくわ。もし次に罪悪感が訪れたときは…貴方が死んだときよ」

男「…ふん、罪悪感なんか最初っからない。それより早く。」
少女「ふふ、はいどおぞ。」
男の右手に5と言う数字が浮かんだ。

>>23
ごめん。
これからどんどん進めるから今回は見逃してくれ

少女「じゃ、またね。」少女はあっという間に消えた
男「…気味の悪い奴だな。まぁいい。まずは…」
男「…傷よ治れ…」
男は体が軽くなったように感じた。
男「どこも痛くない…」シュウウウ

男「あと四つ…次だ…」
その夜、男はベッドを抜け出して自宅に戻った。一人暮らしの仕送り生活。
なのに引きこもり。
だが不思議と申し訳ない、とは思わなかった。

男「明日…」

男はそう呟いた。
そして深い眠りについた。

翌日目が覚めると着信があった。
2件…
病院と…幼馴染だ。

少し幼馴染について話そう

幼馴染は男の初恋の相手だった。
だが告白も出来ずに高校に入学。
恋心も覚めないままズルズルとやってきた。

彼女は将来を約束された家庭の娘だ。
親は海外に出張。
基本的に一人のことが多かった。
幼い頃、公園で寂しく遊んでいた時に初めて声をかけてくれた男の子。
それが男だった。

男「ねぇ?一緒にあそぼ?」
家ではメイドたちが世話してくれるなか、普通の男の子と喋ったことがなかった。

初めこそあまり喋れなかった彼女。
しかしいつしか家に招くほど、仲良しになっていた。
そんな二人も徐々に大人になっていく。

小学生の頃は分け隔てなく仲良しだった。

中学に入ったら友達ができた。
それからと言うもの
二人の間に距離ができた。
この時、幼い頃には気付かなかった感情が出てきた。
恋だった。

二人は相思相愛だった。
でもそれは口に出したら更に距離があいてしまうのではないか、嫌われるのではないか。

そんな想いが二人の足枷になっていた。

中学卒業後思いきって連絡先を聞いた。
男は昔みたいに笑顔で了承してくれた。

それから毎日。
飽きることなく連絡を続けた。
二人とも本音を言えずに…

ある日、幼馴染は男が入院したと、意識不明の重体だと、友達づたいで聞いた。
心配で夜眠れなかった程。
頭のなかではパニック状態。
少し落ち着いた頃今度は逃げ出したと聞いた。
もういてもたってもいられず、電話を掛けた。

そこで話は現在に戻る。

男「病院は…ほっとこう。」
男「問題はアイツだ…」
その時外で笑い声が聞こえた。
ドクン…ドクン
鼓動が高なる。

男は目で確認して息をついた。
外にはクラスメイトの女がいた。
話し声が聞こえる。

女「不良の奴はドンマイだったねー(笑)」
女友「あー(笑)滑って死ぬとか(笑)」

女「つか男も逃げたみたいだし…」
女友「あー友達から聞いたわー」

女「ね、イタズラしない?ここ丁度男の家(笑)」
女友「いいねー(笑)何する?スプレー?」

女「何言ってんの(笑)」
女友「じゃあどうすんのー?」
女は足を止めた。

女「病院から逃げ出したのにまだ見つかってない…」

女「じゃあどこにいる?」
女友「…え…ネカフェとか?」

女「ぶー。お金ないんだよ?」

女友「えー…あ!友達の家とか!」
女「あいつに友達がいると思う?」

女友「…」
女「ヒントね、私さ普段遊びながら帰るじゃん?」
女友「うん…」

女「でもここの道初めてじゃない?」
女「さっき誰の家だって言ったか覚えてる?」

女友「男の家…」
女「そう。病院から逃げ出してここに戻ってくる」
女「憶測だけど。」

女友「でもさ、何で逃げたんだろうね?」

女「犯罪者の息子は何するかわからないわねぇ」

男は額に汗がたまる
病院のことはまだ見当がついていた。
だが
「犯罪者の息子」
この意味がわからなかった。
確かに男に父親はいない。
中学にあがると同時に離婚したのだ。
…父親の言葉を1つ1つ思い出した。

5年前

男は中学生になる前日と言うこともあって
眠れずにいた。

だけど体はまだ出来てない。
次第にウトウトし始めた。

ガチャン!

リビングから何かが割れる音がした。
飛び起きた男は静かにリビングに向かった。

父「…」
母「本当なの?」
父「あぁ、俺が殺した」
母「何で平然としてられるの?」
母「あなたの言うことが本当なら奪った命は二桁なのよ!?」

父「悪いと言う気持ちはない。」
母「…警察にいきましょ…」
父「断る。」
母「…私は貴方を愛してる。だから私も警察なんて嫌なの。」
母「でもね、罪は…償わないと。」
父「…知らん。俺は理解してくれると思ったから話したがどうやら無理のようだな」

母「自分が望めば相手が死ぬなんて…」

母「…にわかには信じられない」
父「証明してやろうか。」
テレビをつけニュースを見る
子供一人を人質に立て籠っている映像が流れた。
父「…飛び降りて自殺しろ…」

そういうや否や犯人は自殺した。
生中継でモザイクがかからない。

父「わかっただろう?」
母「…別れましょ」
母「嘘でもホントでも、そんなこと言うあなたが信じられない」

父「わかった。」

そして翌日、
父と母は離婚した

あとの行方はわからない。
ただ、大量殺人のニュースが世間を騒がしたことがあった。

どこからともなく銃をだし、殺す。

名前は変わっていたし、顔は出されなかったから誰かはわからなかった。
高校入学のとき、早く友達を作ろうとして
離婚の話をネタにした。

旧名も言った。

女はピンッと来たようだった。
女の両親はあの時の惨殺魔に殺された。
一緒にいた女は命からがら生き延びていた。

顔を見ていたのだ。
惨殺魔とどこか似てる顔。
そして同じ名字。


男は自分の父親が犯人とは知らなかった。
母親がテレビを見せなかった。
母親は知っていたのだろう。
女はある計画をたてる。
濡れ衣を着せて学校に来させなくさせる。
精神的にも肉体的にもいたぶる。
これだった。

そしてあの事件が始まる。
不良が死んだのは驚きだったようだが好都合にはかわりない。
ここでも濡れ衣を被せる。
そして今、男は目を冷ます。
いつの間にか眠っていたようだ。

男「…まさか…な。」

ネットを使い事件を調べる。

犯人名前…
父親だった。
テレビは見れなかったが噂は耳にはいる。
男は気づいた。
男の父親が犯人と言うのを知っているのは
警察と、母親。
その親戚筋。
だがさっきの会話では女も知っているようだった。
だとしたらあの事件にか変わっていた可能性が高い。

男「もしあの時あいつがいたら…」
一抹の不安がよぎる。
だが時として嫌な予感は当たると言うもの。


女「…友ちゃんはこのこと言わないでね。じゃないとあなたも…」
女友「う、うん…」


その日の夜、23時過ぎだろうか。
物音がした。
男は震えていた。
もしも…女が復讐を考えているのなら…

ピンポーン…

誰か来たようだ。
この時間に?
男は更に震える。
しかし恐怖より好奇心が勝ってしまった。
こんな時間に来る奴…
一体どんな奴だろう…
静かにチェーンを外し、ドアを開ける

ガチャ

男は倒された
何かが起きた
誰だ
怖い
怖い怖い怖い怖い
やっと口を聞けたのは刃物を首に突きつけられた頃。

男「だ、誰だ!」
暗闇に目が慣れ、相手が見える。

女だった。

女「やっほー♪」
陽気な口調の裏腹に冷たい視線が男を差す。

女「何で来たか…わかる?」

女「分かってるよねぇ…」
その言葉通り、わかっていた。
コイツは復讐しに来た。殺される。

女「まぁ一応言っとくね。」
女「あんたの親父に殺された女の娘。」
女「入学して変な話したよねぇ…?周りはおかしい奴って思ってたみたいだけど…」

女「私は違う。人殺しの子が居るって話を聞いてわかったね。」
女「そっからはもう殺したくてたまらなかった」
女「何で殺された女より人殺しの子供がのうのうと暮らしてるの?
何で笑えるの?」

何も言えなかった。
一体どうしたらいいのだろう。
女「ねぇ…ママを…返してよ…」
無理な話だ。
死んだ人間を生き返らすなんて…
女「無理だよね、でもこの憎しみは消えない。死んでもらうよ」

「死」
その言葉を聞いて男は笑った

男「…死ぬのはお前だよ」
男「俺に濡れ衣を着せやがって!俺に言うな!親父に言え!こっちだって苦労したんだ!」
母親に隠された真実を知り、今までの事が鮮明に思い浮かんだ。

近所からの冷たい目
知らない男が家に入り、物を漁る。
暴言を書かれた紙。

今となってようやくその意味がわかったのだ。
男「…女…死ね…」
女「…何を言ってr」
グラグラ
ドシン!!

女「キャァァァァ!」

プチ

男「…は、はははは!」シュウウウ

地震だった
覆い被さるように女の上にタンスが落ちてきた。
1つならまだ息はあったはず。
だが集中的なものの落下により、女は死んだ。

男「あと3つか…」
男「それより死体をなんとかしないとな…」

男はまた笑う
楽しくてしょうがないのだ。
自分が望めば相手は死ぬ。
それがたまらなく面白かった。

次の日、自分の部屋の床に穴を堀り、埋めた。

男「幼馴染に連絡してみるか」

prrrrr

幼『あ、もしもし。』
男『もしもし。』
幼『お、男!?体は大丈夫!?』
男『ああ。』
幼『良かったぁ…心配したんだよ?』
男『どうも。それより今日会わないか?土曜だし街にでも行こう』
幼『え!?…うん!わかった!待ち合わせはどこにする?』
男『…駅前でいいかな?』
幼『わかった!すぐいくね!』

男「さて…」
男「…洒落た服…」
パッ
目の前に服が現れた

男「ふむ、次は…」
シュウウウ

男「おっと、あと2回か」
男「飯は大丈夫…しかし力が足りないな…」
男「力がほしい…」

黒い霧が出る。
少女が現れる。

少女「もうなくなったの?」
男「いや、少ないから補充してもらおうかと思ってな」
少女「…いいわ。こうしてあげる。」
手の甲に50と言う数字が浮き上がる
男「こんなに?」
少女「ええ、でも条件があるわ」
男「なんだ?」

少女「人を殺めるのは次で最後にしてほしいの」
男「なぜだ?」
少女「…貴方自信、どうなるかわからないの」

少女「復讐…そう聞いたから一人だけ殺すのだと思ったの。」
少女「そしたら貴方…関係ない人まで殺すんだもん」

男「しょうがない。どっちも、殺らなきゃこっちが殺られてた。」

少女「…まぁいいわ。約束よ。殺すのは次で最後。」
男「ふん、わかったよ。」

駅にて。

幼「久しぶり!」
男「おう。じゃ、行こうか」

ーー
街到着。

幼「どうする?」
男「映画でも見に行こうか」
幼「うん!」

男「…一番いい席」
シュウウウ

幼「あ、ここ空いてるよ!」
男「お、こりゃいい席だ」
男「…ん?待てよ…」
男は思った。

自分で手を下さなくても人を殺す方法…

男は次第に殺す快楽に溺れていった。

男「…客の一人が喧嘩。後にナイフをだし発狂…」
シュウウウ

幼「何物騒なこといってるの?あ、ほら!クライマックスだよ」

客・妻「あなたも昔はこんな臭い台詞言ってたわよね」
客・夫「…だからどうしたんだ?こんな下らん映画…」
妻「あなたはいつもそう…つまらなそうな顔をして文句を言う。もう…終わりなのかもね…」

夫「だな。お前のかおなど見たくない私は帰る」
妻「…」ワナワナ
スッ
妻「私もあなたみたいだったら吹っ切れたのかもね…でもあなたとは違う」
妻「あなたが居なくなるなら私はあなたを殺して死ぬ。」
夫「な、何を…」
妻「うるさい!黙れ!」

グサッ!!

映画のキスシーンで夫を一刺し。
いや、滅多刺し。

妻「…さぁ…死のうかしら…」
グサッ

眠るようにその場に倒れた。

男「…完璧だ…」
幼「あ、あぁ…」
虚空を切り裂き叫ぶ。

警察と救急車が来たようだ。
隊員は首を振っている。即死のようだった。

警官の中に見覚えのある顔がいる。

中年刑事だ。
こっちに来る。

刑事「あんちゃん…」
刑事「おめぇって奴は…とんでもねぇことをやったな…」

男「…俺は彼女と映画に来ただけです。関係ありません」

刑事「とぼけんじゃねぇ」
刑事の声は静かに、だけど怒っているような口調でいった。
刑事「おめぇも力を持ってんだろ?」

男「…!」
刑事「やっぱりか…」
刑事「何で知ってるかって顔だな。無理もねぇ…」

刑事「後でうちに来い。話をしよう。」
住所のメモを渡し
刑事は現場に戻った

幼「…」
男「…幼馴染、帰ろう。」
幼「…」コクン
男(…俺の考えが正しければこの能力を知っていると言うのは…)

幼馴染を家に送った後、示された住所に向かった。
男「ここか…」
インターホンを鳴らす。
女性が出てきた。
女性「はいはい。」
女性「…男さん…ですね。」
男「何で名前を?」
女性「主人から聞いてますもの。」
女性「それに…あなたのお父さんにそっくりだもの」

男「!…親父を知ってるんですか?」
女性「それも含めて主人が話すわ。さぁ入って」

部屋に招かれた男は
出された紅茶を啜る。

遅れて刑事が入ってきた。
刑事「すまんな、遅れて。」
男「いえ…」
刑事「本題に入るが、なぜ君の力を知っているか…だったな。」

男「はい。」
刑事「…なぜかわかるか?」
男は静かに答えた。

男「さっき奥さんからの言葉を聞いて確信したことがあります。」

男「親父…父はここにいたんですね。」
刑事「ほう…なぜそう思う」

男「中学に入るとき、親の会話を聞いたんです。父は望むだけで人が殺せると。」

男「そのあと立て籠り犯を殺し、母は悲しがりながらも別れた。」
男「そのあと惨殺事件があったそうですね。」

刑事「あぁ…」

男「母に真実を隠されて生きてきましたが、先日父が犯人の事件があったのを知りましてね。」

男「驚きましたよ。噂にしか聞かなかった犯人が父親なんて」
男は苦笑いをする。

男「そして消えるように父は消えた。父は多分能力が使えたんでしょうね。」
男「調べたらマシンガンだのショットガンだの…無いところから出して。」

男「望んだから出てきた。なら誰にも捕まらないで逃げることも簡単。望むだけですからね。」

男「ただ…1つだけわからない。」

刑事「なんだ?」

男「父がここに来た理由。」

刑事「…そうか。君は知らないか…」
刑事「彼はね、私の親友だった」
刑事「学生の頃、私は刑事、彼はfbiになることを誓った。」
刑事「彼は本当に頭が良かった。だが大学を出てしばらく経った頃、連絡があった。」

男「連絡?」

刑事「そう。変な力を持ってしまった。助けてくれ。」
刑事「最初は馬鹿げたことをいってると思ったよ。でも、あの事件が起きた。」

男「惨殺事件…」

刑事は頷く。
刑事「あの時、私は非番だったけどニュースで事件のことを知った。」

刑事「顔はでなかったけど名前ですぐわかったよ。」

刑事「それから二日後…彼が家に訪ねてきた。」

刑事「それはすごい顔だった。」
刑事「やつれてしまい助けを懇願された。」

刑事「『俺はとんでもないことをしてしまった。もう取り返しがつかない。助けてくれ…』ってね。」
男「…」

刑事「取り敢えず家にいれて話を聞いたよ。そしたら想像を遥かに越えたことを言い出した。」

刑事「『助けてくれ…罪悪感に押し潰されそうだ…。力なんていらない…。俺がすべて悪いんだ…だから…』」

男「だから…?」

刑事「『俺を殺してくれ。』」

男「…」

刑事「『お前にはすべてを話す。でも俺はアイツに殺される…その前に殺してくれ!』

刑事「アイツ…って誰のことなんだろうねぇ。この答えは未だにわからない」

男「それで父は…」

刑事「彼は全部話してくれた。力の事。使える数。罪悪感が消える。」
刑事「そして…息子が道を外れる。」

寝ます。起きたら再開しまぁす。

いつまで寝てんだ

>>70
私の睡眠時間は8時間だ。(キリッ

男「…どういうことだ?俺が道を外す?」

刑事「彼は言ったよ。」
刑事「『男は俺の血を引いてる。いずれ俺と同じようになるだろう』と。」
男「…俺は違う」
刑事「何が違うんだ?」
男「俺は…あんなにバカじゃない。」
男「それに…まだ引き返せる」
その瞬間男はイスから吹っ飛んだ。
刑事「ふざけんな!」

刑事「人を殺しといて何が引き返せるだ!」

男は殴られた頬をさすりながら起き上がった。

男「…俺は自分から手を下さなくても殺す方法を考えた。代わりにやってもらえばいいんd」

男の脳に誰かが話し掛ける。
?(いい忘れた。その殺り方も結局貴方が仕掛けたものだから貴方が手を出したにはかわりないわ)

男「…!」
?(これ以上殺したら本当にどうなっても知らないわよ…)
男「ッチ」
男「…親父は何で死んだんだ…」

?(ふふ、それでいいのよ)
男(早く消えろ!)
?(はぁい♪)

刑事「…全てを話した後、家に泊まったんだ…」
刑事「夜、悲鳴が聞こえた。」

刑事「何事かと思ったよ。慌てて見に行くと壁中血だらけ。」
刑事「彼は泣きながら亡くなっていた。」

男「…誰かに殺された…」
刑事「でもね、誰も入った跡なんてなかったんだよね。」
刑事「悪魔か死神に取りつかれ殺された。」

刑事「非現実的だけどこうとしか考えられない。」
男「…なるほど、で、俺をどうするんですか?」

刑事「君の言動から見て最近の犯人は君だ。」
刑事「刑事として、見放すわけにはいかない。」

男「捕まえるのか?」
刑事「当たり前だ」
男「…やってみろよ。」
刑事が殴りかかった。
男は力を使い避ける。
その繰り返しだった。

だが相手は中年。
体力の衰えは隠せない。それを見逃さない男。
強烈な膝蹴りをいれた。

刑事「う…ぐ」
その場にうずくまる刑事女性が駆け寄る。

刑事「はぁ…はぁ」
刑事「くっ…」
持っていた銃で撃つ
男は力を使い避けた。
だがそのわずか隙をついて刑事がタックル。
馬乗りになりフルボッコ
男「う…あぁ!」
力を使う隙もない。
なすがままだった。

刑事「悪い、警察を呼んでくれ。」
女性「は、はい!」
刑事「直に君は捕まる。ここまでだったな。」

男「…残念だったな」
男「口を塞いでおけばまだ助かったものを…」
荒い息づかいで喋る。
刑事は気づき、すぐさま口を塞ごうとする
男「もう遅い…」

男「刑事…死ね。」
シュウウウ
直後、警察が入り馬乗りの方を犯人だと勘違いし、発砲。
即死。

女性の悲鳴をあげた。
警察はどこか見たことある倒れた死体を見つめた。

ここで気づいた。
間違えたのだと。
しかしそれではすまされない。

すぐさま一人が男に銃を向ける。

男は余裕の表情で言った

男「…ここにいる警察、女性、死ね…」
シュウウウ

警察の一人が突如発狂。
銃を乱射し、男以外死んだ。

男「あっけねぇなぁ…」
男は閃いた。
犯罪者を裁けばいいのではないか?
そうだ。完璧な世界を作り、神になろう。

男「…俺がこの力で殺す死因は心臓麻痺。」
シュウウウ

男「試しに…トラウマで精神的不安定な幼馴染を殺そう」

男「幼馴染…死ね。」
シュウウウ




幼「…」
幼「…っ!?」
幼「あ、あがあああ」
バタッ

男は少女との約束を忘れていた。

男「待てよ…?望んですぐ死んだら近くに居たものが疑われる…」

男「望んでから40秒…よし、そうしよう」
男「相手の死を望んでから40秒後に死ぬ」
シュウウウ

男「まだだ。心臓麻痺だけでは物足りない。」

男「…6分40秒いないに詳しい死因を望めばその通りになる」
シュウウウ

男「はははは!」
男「もっとだ…」

男「そうだ、何も頼まなくてもいいじゃなか」
男「俺が力をほっすることを望む…」

男「力の数が無限になる…」

シュウウウ

男「これで…この世の神になれる…」

男は全世界の犯罪者を調べあげ、殺した。

だがある日、男は死んだ。今まで殺した人達がフラッシュバックのように頭に浮かんだ。
とんでもない罪悪感に怯え、ビルから飛び降り、死んだ。
…………
………
……

男「ここは…?」
少女「あなた…約束破ったわね?」
男「お前は…」
男「いや、約束なんて知ったこっちゃない!」
男「俺は世界を平和にしようと…」

少女「はぁ…」スゥゥゥ
男「お、おい待て!どこにいく…」
男「!?」

頭に声が響く

お前は約束を破った。
生き地獄を与えよう


男「つっ!んだよこれ!」
男はみるみるうちに醜い怪物に変わった。


記憶もいらんな


男「…」

最後に教えてやろう。
私は死神だ。

力を欲しがりすぎた者に力を与え
二年のときが去った後に来る罪悪感に苦しみ悶える魂をもらう。

お前のなんぞいらんがな。

男「…」

言葉まで失ってしまったか。
まぁそれもいい。

自分が誰かもわからないまま永遠と苦しむがいい。







………
数百年が過ぎた

男?「おい、王よ。」
王「なんだ?」
男?「俺と知恵比べをして負けたらそのノートを寄越せ。」

王「ふ、いいだろう」


モブ「おい聞いたか?」
モブ2「あぁ、あいつのノートが2つになったってな」
モブ「大王ちょろまかして一冊貰ったってよ」
モブ2「ほー…」

モブ「でも一冊下界に落としたらしいぜ」
モブ2「マジかよ(笑)」
モブ「すげぇんだかアホなのかわかんねぇな」

モブ2「ホントだぜ」


男?「そろそろ行くか。」
男?「俺のノートを拾う人間は誰かな?」


終わり

すみません。これ以上アイディアが出なかったので
あまり知らないデスノートとくっつけて終わらせました。


本当にごめんなさい!!

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