次の日

みく「昨日のあれはなんだったにゃ……」

みく「しかも、あれって三浦あずささんだよね……？」

みく「ただいまにゃー！」

みく「あれ？　また今日も誰も居ないの？」

みく「……」ｿﾜｿﾜ

みく（い、嫌な予感がするにゃ……！）

みく「また、このロッカー開けたら……」ｺﾞｸﾘ

みく「ええい！　女は度胸！　開けるにゃ！」ｶﾞﾁｬ

ｼｰﾝ……

みく「だ、だよね！　流石に居ないよね！」ﾊﾞﾀﾝ

みく「ふぅ……焦ったにゃ……」ﾔﾚﾔﾚ

ｶﾞﾀｶﾞﾀ！

みく「！？」ﾋﾞｸｯ

みく「え！？　給湯室の冷蔵庫から物音が……」

みく「ね、ねずみ……？」

みく「し、慎重に……」ｵｿﾙｵｿﾙ

みく「えいっ！」ｶﾞﾁｬ

？？「そう、僕だ」

みく「だ、誰にゃ！」

みく「いや、それよりどうしてそんなとこに！」

？？「良い質問だ。掛け値なしに」ﾖｯｺｲｾ

？？「何故だかはわからない。ただ、そうあるべきなんだ」

？？「では、これで失礼するよ」

みく「あ、はい……」

みく「あ、あの……！」

みく「もしかして、あのオールドホイッスルの……！」

？？「そう、僕だ」ｶﾞﾁｬ

みく「な、なんだったにゃ……」

？？「……」ｼﾞｰ

次の日

みく「昨日のあれってやっぱり武田蒼一さんだよね……」

みく「なんでそんな人が冷蔵庫に……」

みく「わけがわからないにゃ……」

みく「ただいまにゃー！」

ｼｰﾝ……

みく（こ、このパターン……！）

みく（今日はどこにゃ！？　ロッカー！？　冷蔵庫！？）

みく「とりあえず、慎重に見回るにゃ……」

みく「まず、ロッカー……」ｶﾞﾁｬ

みく「はずれ……」

みく「次は冷蔵庫……」ｶﾞﾁｬ

みく「はずれにゃ……」

みく（となるとあとはどこにゃ……？）

みく「はっ！」ﾋﾟｺｰﾝ

みく「仮眠室にゃ……！」

みく（ビンゴにゃ！）

みく（布団が膨らんでるって事はそこに居るんでしょ！）

みく「ふふん！　みくを出し抜こうなんて100年早いにゃ！」ｶﾞﾊﾞｯ

みく「なんだと……」

？？「ウィ……貴様、この私のセレブな眠りを妨げるとは……」

みく「どういうことなの……」

？？「これだから三流事務所の三流アイドルは……」ﾔﾚﾔﾚ

？？「む？　いかん、そろそろ会議の時間だな。では、私は失礼する。アデュー」

みく「……訳が分からない」

？？「……」ｼﾞｰ

次の日

みく「昨日は黒井社長だったにゃ……」ﾊｧ

みく（……大丈夫。もう大丈夫）

みく（どうせ今日も誰も居ないのに誰か居るにゃ）

みく「た、ただいまー……」ｿﾛｰ

みく「知ってた」

みく「さて……。怪しいところをしらみつぶしに当たるにゃ」

みく「おかしい。本気で誰も居ないにゃ」ﾑﾑ

みく「なんでにゃ……そんなわけはないにゃ」

みく「どこか……どこか見落としてるはずにゃ……」

みく「あれ……今何時だろ」ｷｮﾛｷｮﾛ

みく「ん？」

みく「んん！？」

？？「あら、見つかっちゃったわね」

？？「よっこいせっと……」ｼｭﾀｯ

みく「な、なんで！？　なんで天井に張り付いてるの！？」

？？「Sランクアイドルならこのくらい出来るわよ？」

？？「まぁ、いいわ。じゃあ帰るわ。じゃね」ﾋﾗﾋﾗ

みく「どうなってるにゃ！」

？？「……」ｼﾞｰ

次の日

みく「三浦あずささんがロッカー、武田さんが冷蔵庫、黒井社長が仮眠室、日高舞さんが天井……」

みく「魔窟にゃ……」

みく「ただいまー……」

みく「さて……探すか」

みく「また今日もどこにも居ないにゃ……」

みく「今日は隅々まで見たにゃ。居ないわけがないのに」

みく「一体なんでみくはこんなことを……」

？？「ヘーイ！」ｶﾞｼｬｰﾝ

みく「！？　そ、外からだと！？」

？？「つまりそういうこと」

？？「では、みくまた明日」ｽﾀｽﾀ

みく「えぇー……」

？？「……」ｼﾞｰ

次の日

みく「今日は誰にゃ！」ﾊﾞｰﾝ

みく「くっ……相変わらず無人……」

みく「やってやるにゃ！　みくは自分を曲げないよ！」ｸﾞｯ


みく「うっそだろ、おい……」

みく「ロッカー、冷蔵庫、仮眠室、天井、窓の外、机の下、ソファーの下、トイレの中、引き出し各種……」

みく「念のためエアコンのリモコンの電池入れるとこまで見たのに……」

みく「いねぇ……」ｶﾞｸｯ

みく「嘘やん……ありえへんて……絶対どっかにおるやん……」

みく「はぁ……」ｸﾙｯ

モバP「あ」

みく「あ」

みく「え！？　なんで普通に居るの！？　え！？」

みく「しかもその手のカメラはなんにゃ！」

モバP「あー……」

モバP「ずっと、居たよ？」

みく「はぁ？」

モバP「だから、ずっと後ろに」

みく「え？　初日から？」

モバP「う、うん……」

みく「カメラ持って？」

モバP「うん」

みく「なんのために？」

モバP「特に意味はなく……」

みく「八つ裂きにされるか、五体バラバラに千切られるか、毛を毟られるか選べ」

End