このssはRing a Bellさんのフリーゲーム「NAKED RUN」を元ネタにしています。
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このゲームを知らなくても問題なく読めますが、興味がある方は是非プレイしてみて下さい。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1452652789
ここは魔界の一角にそびえる魔王城。
通称=薔薇乙女の城=
魔王「ふふ、今日も庭園の薔薇が綺麗ね」
彼女は魔王。
先代魔王の父より王位を継いだ、この城の主である。
側近「報告致します魔王様」
魔王「あら、何かしら?」
側近「はい。東の山にて、オーク達が女騎士を…」
魔王「や、やめて」
側近「はい?」
魔王「オークはその、せ、せ…性欲の塊の魔物で、女騎士にその…いやらしいことをするとか///」
側近「申し訳御座いません、魔王様。今後はこのような話をお耳に入れないよう配慮致します」
側近(魔王様ったら生粋の箱入り娘で、そういう話も苦手なのよね…まぁ、そういう所が可愛らしいのだけれど)フフ
そんな魔王に配慮してか、この城を守るのは女ばかりである。
近衛A「大変です、魔王様!」
魔王「あら、どうしたの?」
側近「廊下の方が騒がしいな…何があった?」
近衛A「はい…じ、実は、勇者が城に…」
側近「勇者だと!? 一人旅にも関わらず、我らに痛手を与えてくれた強敵…その勇者が、もう来たというのか!」
近衛A「それだけじゃないんです…!」
側近「何だと! まだ何かあるのか!」
近衛A「その勇者が…全裸なのです!」
側近「!?」
キャーキャー
勇者「ハァッ!」
魔物A「キャー!」バタッ
勇者「ふっ、話には聞いていたが、本当にこの城は女だらけだな…。俺のエクスカリバーも喜んでいる」ナデナデ
魔物B「隙有りだ勇者、喰らえ――」
勇者「何の! 名剣エクスカリバー!!」
魔物B「」
魔物B「キャアアアァァ」バタッ
勇者「ふっ…流石エクスカリバーだ。これを手に入れた“あの時”はどうしようかと思ったが…」
~回想~
勇者「ここがエクスカリバーが眠るという洞窟か…」
“我、エクスカリバーを守る者。汝は何者だ!”
勇者「この声は…? そうか番人か。俺は勇者! エクスカリバーを手にする者だ!」
“汝が勇者か。勇者なら、試練に耐えてみせよ”
勇者「剣を手に入れる為の試練か? いいだろう、どんな試練でも来い!」
“否。エクスカリバーとは剣に非ず。そして試練とは、エクスカリバーを手に入れる為のものではない”
勇者「どういう意味だ?」
“我の与える試練は…エクスカリバーを手にしてから始まるのだ!!”
カアアアァァッ
勇者「――!!」
勇者「う……俺は気絶していたのか。…ハッ!」
勇者「こ、これは…何て神秘的な輝き。し、しかしこれは…」
勇者「俺の股間がエクスカリバーになったのか!?」
勇者「ほらほらぁ!」ピカーッ
魔物C「キャアアァァ!」バタッ
勇者(何て絶大な効果なんだ、エクスカリバー。その神々しい光を見せつけるだけで、女達は気絶していく)フフン
魔物D「くっ、何て強力な攻撃をするんだ…あれじゃあ近づけない!」
魔物E「…いや、見えた。攻略法が!」
魔物D「どういうこと!?」
魔物E「一見エクスカリバーは強力な武器…だけど同時に、弱点でもある!」
魔物D「そうか! エクスカリバーは男の弱点! つまり突破法は…」
魔物D&E「「金的!!」」
魔物D「セヤアアァァッ!」ビュンッ
勇者「っ!」バッ
勇者(こいつ…迷わずエクスカリバーを狙ってきた…! フ、まさかこうあっさりと弱点が見抜かれるとはな!)
魔物E「やはり奴は股間を守った! よし全員、奴の股間を狙え!!」
アアアァァァ
勇者「まずいな…。女達総がかりで股間を狙われるとは、絶体絶命のピンチだ…」
魔物F「喰らえ――」
勇者「…と言うとでも思ったか?」ニヤ
魔物F「――っ!」
勇者「せやああぁぁっ!」ピカーッ
魔物G&H「キャアアァァァ」パタッ
魔物F「な…私の攻撃を回避しつつ、他の者に攻撃しただと!?」
勇者「来いよ、子猫ちゃん達…全員俺のエクスカリバーで悲鳴をあげさせてやるよ!」
魔物D「ひ、ひるむな! 突撃しろーっ!」
アアアァァァ
キャアアアァァ
側近「……」
側近「これはまずい」
側近「魔王様! 今の内にお逃げ下さい!」
魔物「そんな! 皆を残して私だけが逃げるわけにはいかないわ!」
側近「奴の性剣は卑猥すぎます! あんなものが魔王様を襲えば、ひとたまりも…」
<キャーッ パタッ
側近「!!」
勇者「遂に来たぜファイナルステージ…お前が魔王か!」キラーン
魔王「きゃっ」
側近「魔王様! 見てはなりません!」バッ
勇者「邪魔をするな。さもなければ、お前もエクスカリバーの餌食にしてやる!」
側近「魔王様には下の毛一本触れさせるな! お前たち!」
近衛A「ハッ!」
近衛B「魔王様をお守り致します!」
近衛A「キャーッ」パタッ
側近「はぁ、はぁ…」
勇者「ふ…あとはお前と魔王だけだな……」
側近(くっ、何てタフなんだ勇者め…。何度か弱点に攻撃をかすったが、いずれも致命傷には至っていない…)
勇者「おぉ…エクスカリバーが……」
側近「!! この輝きは…」
勇者「見ろ。沢山の女達の嬌声で、エクスカリバーがレベルアップしたぞ」
側近(直視してはいけない…! 光を頼りに、確実に股間を打つ!!)
魔王「う、うぅ…」ブルブル
側近(魔王様…!)グッ
側近「せやあああぁぁぁっ!!」ダダッ
魔王様、絶対に貴方を――
勇者「甘い!」ヒュンッ
側近(…! こいつ、一気に至近距離に…!!)
勇者「セヤァ!」ピカァーッ
側近「――っ」
魔王様――
側近「うわああぁぁ―――っ」
魔王様――……っ!
パタッ
勇者「残すはお前だけだな…魔王!」
魔王「あ、ああぁ…」
勇者「さぁ覚悟するのだな…その目を覆う手をどけろ!」バッ
魔王「!!」
勇者「フフフ…さぁ、その目に焼き付けろ…」
勇者「名剣、エクスカリバアアァァ――ッ!!」ピカアアアァァッ
魔王「―――っ」
魔王「…」ケロッ
勇者「な…!?」
おかしい。確かにエクスカリバーの光は魔王の視界を攻撃したはずだ。
なのに魔王は明らかにケロッとしていて…
勇者「も、もう1度だ…エクスカリバアアアァァ――ッ!!」ピカアアアアァァァッ
魔王「……」
勇者「!!?」
だが、魔王はやはり動じていなかった。
魔王「ふ、ふふふ…」
勇者「…!?」
魔王「ふふ、ははは…ハァーッハッハッハ!!」
勇者「!?!?」
魔王「馬鹿め…魔王城のウブな小娘どもと一緒にするな!」バサッ
勇者「!!」
そう言って魔王が床に投げたのは…。
勇者「ウッ…この、おびただしい数の春画は…」
魔王「そう。私は春画で、幾つもの性剣を見てきた。今更お前ごときのエクスカリバーで動じはしない!」
勇者「な、何てことだ…箱入り娘と聞いていたが、実はこの魔王……」
魔王「そう…私は……」
魔王「――ムッツリスケベだったのだよ」
勇者「――っ!!」
勇者は魔王に捕らえられ、地下牢の奥に放り込まれた。
側近「魔王様、勇者の処遇ですが…」
魔王「きゃっ」
側近「? 如何なさいました?」
魔王「あ、あのような破廉恥な方の話などしないで下さい…///」
側近「申し訳御座いません。奴は斬首で良いでしょうか?」
魔王「えぇ、そうしておいて」
側近(魔王様…あのような卑猥な攻撃にも負けず、勇者を倒した偉大な王。私はこの方に永遠について行く、絶対に)
魔王(私がムッツリスケベだと知ってる唯一の者。口封じの為にさっさと首をはねるに限る)
そして勇者は猿ぐつわを噛まされ、魔王の秘密を秘めたまま死刑になった。
こうして薔薇乙女の城に平和が戻ったのである。
HAPPY END
ご覧下さりありがとうございました。
この神ゲーに出会い「これはssを書かねば!」って気持ちが急いで急ピッチで仕上げました。
自分はアクションが苦手なのでステージ6までしか行っていませんが、頑張ってクリアしたいと思います!
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