上条「ソードアートオンラインか、やってみたいな!」キリト「ラストォ!!(6)」 (86)


登場人物やそれぞれの舞台説明


【SAO・アイングラッド】


天才、茅場晶彦が開発したゲーム内の仮想世界
初日に茅場の起こしたテロ事件により約1万人が囚われる。
現在も数千人のプレイヤーがここでゲーム攻略に励む、

しかし、半年近くがたち様々なギルドや娯楽が生まれてる
新聞や雑誌などの出版物。ソードスキルを応用した野球が現在盛んである。

なお、快楽を求めて、未成年者の飲酒率が格段に高い問題もある。

現在、最先端は第75層


各、ギルドの紹介

ヒーローズ:ギルド頭、カミジョウ

早くから19層にギルドハウスを持つ1派。所属するほぼ全員が攻略組の高レベル集団。
ギルドハウスに温泉風呂が付いていたり、懐事情もよく、所属する女の子が全員美少女とかなりの勝ち組。
良くも悪くも、影響力のあるギルド。
しかし、ギルドメンバーの行動や他プレイヤーの嫉妬で別命がかなりひどい。
例。『ギルドDQN』 『渋谷に居そう』『サッカーで勝敗関係なく騒いでそう』『学園都市の改造人間集団』


血盟騎士団:団長、ヒースクリフ


第25層より結成した精鋭ギルド。最初こそ強引とも言われた方法で仲間を集めてたが現在では超人気ギルド。
その原因は、絶対的な強さのヒースクリフとSAO1可愛いと言われるアスナの御蔭と、警察の様な治安維持活動の為。
『ヒーローズ』とは相互補填のような関係、副団長のアスナと団員数名が彼等との交流を根深くやってる。
『ラフィンコフィン』が起こした『仮想世界の内乱』により隊長格3人を含めた多くの隊員が死亡、現在再起中。


風林火山:リーダー、クライン

仲間内だけのギルド。メンバー同士、全員現実での知り合いなので大変仲がいい。
和風の雰囲気を守ってるコンセプトギルドでもある。
『ヒーローズ』、『血盟騎士団』共に交流があり、仲裁役になる事もしばしば


ラフコフィン:ヘッド、Poh

犯罪者級のサイコパスしかいない殺人ギルド。古くから暗躍してる集団。
最近は鳴りを潜めてるが、大規模な活動があるかも知れないと噂されてる。
特に最近加盟した『ホウジョウ』は『Poh』と並びアイングラッドで最も危険な人物と言われており、
彼のギルド『神羅』のメンバーも『ラフィン・コフィン』に加盟した。
ゲーム開始、1年3か月後に『仮想世界の内乱』を起こし、『アイングラッド』を恐怖のどん底に落とした。
現在、生存してる幹部2人は逮捕され、Pohは行方不明。



ヒーローズ:団員

上条当麻:言わずと知れた禁書の主人公。童貞、だったが現実世界で五和に無理やり襲われて、今は違う。
しかし、本人は知るはずもなく、童貞だと認識してる。

ここでは両手剣の剣士。武器は現在『アルテマ・ウェポン』
戦闘スタイルは、剣と体術を使い分ける珍しいタイプで、特に『体術』に関しては1速く『完全習得』しており、
それが原因なのか彼だけのユニークスキルもある。
スキル名は『ブレイカー・ザ・インパクト』
相手がプレイヤーならほぼ確実に『防具』を破壊し、モンスターなら『防御無視』のダメージを与える右手のパンチ。
現在、このスキルを持つ者は彼しかおらず、また習得方法も不明のまま。
ヒースクリフ曰く「第25層で私を殴り飛ばした時に既に君は『習得』したのではないか?それなら説明が付く」との事。
ちなみに仲間内や本人はこのスキルの事を『イマジンブレイカー』と呼んでいる。
ここでも不幸は健在。
自分自身は何故自分が、特に理由のない暴力に襲われる、のか真剣に悩んでる 。
しかし、他者からは「おまえの不注意(自業自得)」と言われよく凹む。地味に『料理』と『裁縫』のスキルが高い。
ここでは、カミヤン病や説教はあまり発動してない 。
最近、御坂美琴の事を気になるが、自身は否定してる。どうなる事やら…。キリト対しては、男同士なので普通に仲がいい。
が、よく2人で不幸に巻き込まれる。アスナに対しては何もなく彼の中では『クラス1の優等生』の認識。

自身がこのギルドの要と認識しており、否応でも頭を演じようとする。かなり無理してる。


土御門元春:科学、魔術両サイドのダブルスパイ兼、シスコンメイド軍曹。非童貞

ここではダガーに弓使い。武器は『コダチ』と『ソニックアロー』
戦闘スタイルは、バックステップしながらメインのダガーの他『帯術』やアイテムを駆使するタイプ。
ここではスパイの経験を活かして新聞記者もやってる。偶に冗談を言って場を和ませたり、時に場を占めるムードメーカー 。
だが、時には味方をも騙す。最近では夜な夜な1人で何かをしてる。
何故かここではカミヤンの特性が感染しており、女性に弄られたりラッキースケベに襲われる。『アイングラッドカード四天王』の1人。


浜面仕上:第3の男。3主人公の中で明確に彼女の居るリア充。非童貞

ここではカタナ使い。武器はカタナでも珍しい太刀『タケミカズチ』(モデルは、るろうに剣心の雪代縁)
戦闘スタイルは、大柄の割に軽業師みたい素早く動き、更にしなやかな剛剣のパワー。
ギルド内最大のHPを誇っており、それに物を言わせて怯まないで相手に突っ込んでいく斬り込み隊長。
ここでは頼れるアニキタイプ。本人曰く「童貞捨てると男は落ち着くんだよ」是非とも爆発してほしい
普段は温和だが、彼女の滝壺に魔の手が及ぶと鬼の様にキレる。無論、滝壺とは結婚式を挙げてる。


一方通行:第2の主人公、学園都市レベル5の第1位の天才。非童貞

ここではレイピア使い。武器はレイピアの『ウィル・ターナー』
(モデルは、映画パイレーツオブカリビアンに出てくる準主人公で鍛冶屋のウィル・ターナーから)
戦闘スタイルはアイングラッドでは珍しい『カウンター』主体で、最小限の動作で相手を圧倒していく。
しかし、『カウンター』スキル多用の影響でギルド内では1番レベルが低い。
ここでは、突っ込み属性がかなり発達してる。そして戦闘以外のスキルはほぼパーフェクトに近い 。
番外個体と肉体関係がある様だが、付き合ってない模様だったが、『仮想世界の内乱』以降、明確に交際を宣言。
しかもまさかの『披露宴』挙げた。彼女の事に成ると浜面と同レベルの勢いでキレる。
ちなみに本人は嫌がってると口では言ってるが、『アイングラッド』にて、かなり人気がある。
何でもその容姿が、『SAO』開始当初に放送されてた『仮面ライダー』主演の俳優に似てるとか。
おかげでシリカなどの年下のプレイヤーには人気者。が、彼女さんはいけ好かないようだ。




御坂美琴:超電磁砲の主人公。学園都市レベル5第3位

ここでは片手剣の剣士。武器は『約束の思い出』
(モデルはキングダムシリーズに出てくるキーブレイドの『約束のお守り』と『過ぎ去りし思い出』)
戦闘スタイルは、『約束の思い出』の特性を活かした刀狩や素早い攻撃方法と、
ユニークスキルの『ストライ・クレイド』による遠距離攻撃。
ギルド内では1番レベルが高い。
ここでは上条と共同生活なので最初は現実同様テンパったが、今はスルースキルを覚えて日常に差し支えない。
だが現実同様、感情を爆発させやすい。母親同様、かなり酒癖が悪い。
キリトとは険悪だったが、殺し合い手前の『デュエル』の末和解。以後、ライバルと認識してる。
異性としては誰かに気を使ってるのか、本当に気がないのか意識してない。
『ラフィン・コフィン』に拉致され行方不明になるが上条に救出される。そのときにアクシデントが起きる。



佐天涙子:超電磁砲の元気っ子

ここではランス使いの『帯術』使い。武器は『ロッド・ドラゴン』
(モデルは仮面ライダークウガのドラゴンフォームの武器ドラゴンロッド)
戦闘スタイルは、ランスを巧みに使い『帯術』で遠距離攻撃も出来るマルチタイプ。
ここではいつも通りムードメイカーで、最近ではリズベットや番外個体、土御門と共謀していろんな人に悪戯を仕掛ける。
メインターゲットは美琴とアスナ。
土御門をアニキと言って慕ってる。恋心なるのかと言う質問には持ち前のトーク力で逃げる 。
黒髪ロングの美少女だからか『アイングラッド』の中ではアスナに次いで人気が高く、町中でよく写真を取る事を強請られる。
本人も気さくに対応するので、ますます人気が高い。



番外個体:御坂美琴のクローン。

ここでは片手剣の剣士。武器はバスター・ソード(モデルは特になく、シンプルな剣。バスター・ブレイドと同じシリーズ)
戦闘スタイルは、美琴と相反するずっしりしたパワー型。浜面や上条に近いく、元から知ってる軍隊格闘の知識を混ぜ合わせた独特なスタイル。
が、人によっては『カチコミに来たスケバンの持ってる武器が木刀から剣に変っただけ』と、揶揄される。
何故か一方通行に対する悪意がめっきり減って、歳相応の乙女な反応が多い。それどころか一方通行と披露宴?を挙げてしまった。
だが、下品な口調は健在。
それどころか、だらしなさすぎる行動が多く『ギルドハウス』内を上裸で移動したり、
男もドン引きな下ネタも所構わず言うので、美琴や一方通行から鉄拳制裁をよく喰らう。
アスナとはかなり親密でアスナの家には泊まりに行く中である。


初春飾利:パンツ要員の花瓶、腹黒

ここではダガー使い。武器はポイズン・ダガーと割とえげつない物。
基本的に戦闘に参加しない。普段は条処理能力を駆使した新聞記者で、何気に美琴や佐天よりも稼ぎまくっている。
何故か尋問能力がずば抜けてる。
この世界だとダイエットの必要性が無いので、甘い物の消費量が現実の倍に増えた。
この世界では現実で佐天にやられてた悪戯を番外個体やリズベット、シリカにもやられるようになる。
が、その代りやり返してたりする。例えば『1日50個』限定のお菓子を買占め、見せびらかしながら食べるとか。



滝壺理后:浜面の彼女の不思議っ子

ここではシミター使い
基本的に戦闘に参加しない。『アイングラッド新聞』の創刊者及び社長。このギルドで1番の稼ぎ頭 。 このギルドで日常雑務は彼女が行う。
怒ると怖い。『カード』に関しては全プレイヤーの中でもトップレベルであり、『アイングラッドのカード四天王』の1人でもある。
浜面とラブラブ。肉体関係あり、惚気ることに抵抗感がない。の為に、少々生々しい事もさらっと言う。
そして、皆が言えないことをズバという頼りがいがある。



キリト:SAO主人公。孤高のソロプレイヤー。『黒の剣士』とは彼の事 であり、今や『二刀流の剣士」とは彼の事。
『ヒーローズ』に属してないが、ほぼ一緒に行動するので同じにみられる。

二刀流の剣士で、武器は『エリュシデータ』と『ダークリパルサー』
元々『ヒーローズ』やアスナとはとある事があって最近は疎遠ぎみだったが、
前述した美琴との『デュエル』にて和解。以後、よく共に行動してる。
戦闘スタイルはずば抜けた反射神経と洞察力による攻守万全なタイプで、
反応速度に関しては『ヒーローズ』のメンバーでは誰も彼を超えることはできない。彼の洞察力は一方通行も認めるほどの物。
レベルも『アイングラッド』にてトップ5に入る。アルゴ曰く『ミコっちゃん以上、ヒースクリフ以下かナ』との事。
初期は『掴み所のない人物』で『ビーター』と言う事もあって、避けられてたが。アスナや『ヒーローズ』面子との絡みにで徐々に歳相応の反応をするようになる。
特にカミジョウとはウマが合うが、彼の不幸体質が伝染して理不尽な事故に巻き込まれやすくなり『不幸だ…』と偶に呟いてしまう。
それゆえか、イジリヤスイタイプと認識された。
最近では『カミヤン病に感染した疑いがある』との報告書は土御門と一方通行により発表された。
美琴に対しては『デュエル』以降、『ライバル』として認識しており異性としては認識してなく、むしろ彼女の恋を応援している。
アスナに対しては、自分が孤立しようとしてる時も傍に居てくれたので不思議な感情を抱いてた。が、とうとう結婚した。


アスナ:SAOヒロイン。常識人?

かつては『ヒーローズ』に所属してたが、彼女を掛けたゲームに負け『血盟騎士団』移籍。副団長を務める。
原作と違い、ヒースクリフの事は心の底から嫌い。
しかし、部下の団員から絶対的な信頼があり、今では立派にその地位に見合った行動をとってる。
おかげで超が付くほどの有名人になり、最近では美琴達の女子会に出れないのが悩み。
『ラフィン・コフィン』の活動が活発な頃が、もっと多忙だった。
現実では親の引いたレールを何の疑問も無く歩む人生だった。しかも、学園都市や超能力者にあまりよくない印象を持っていた。
しかし、SAOがデスゲームになってからそれらの価値観が崩壊。
キリトや美琴達の出会いで『生きる、現実世界で生きて帰る!』と言う目標を元にこの世界を走ってる。
現実へ帰れたら学園都市で本物の美琴達に会う事を夢見てる。ちなみにキリトにも言えるが、上条達に濃く影響された人物の1人であり、今まで喋らなかったかのような崩れた口調や、ツッコミなどもするようになった。
美琴とは最初に『トールバーナ』で逢って以降、何の問題も無く友人になっており。
女子会を通じて『ヒーローズ』の女子とはかなり仲がいい。勿論、美琴の恋は早い段階で分かっており応援してる。
なので、上条ははなから恋愛対象として見ておらず、あまりの鈍さに彼女も彼への鉄拳制裁にたびたび参加してる。
そして、このゲームで最初に『生きる』事を見せてくれたキリトに、特別な感情を抱いたが。
とうとう結婚した。そして、その新婚生活でとある出会いをした。


アルゴ:情報屋のお姉さん()

頬に髭のペイントを描いたプレイヤー。キリトや美琴などをお得意様にする重要な人。
土御門や滝壺、初春とは新聞関連で特に交友がある。何故か学園都市の事情を知ってたりズバズバ言うので、一方通行や土御門を驚かせる。
自身を『オネーサン』と言うが、その容姿からか、番外個体や土御門、佐天などからオモチャの様に弄られる。
『アイングラッドカード四天王』の1人。
リアクションに定評があり、間取りは芸人顔負け。


血盟騎士団:団員


ヒースクリフ:言わずと知れたあの人

片手剣のユニークスキル『神聖剣』の使い手。アイングラッド1のプレイヤー。
普段は表に出ないが、ここぞと言う時に出でるタイプ。
ここでは『真面目にボケる』事が多く。副団長のアスナ意外にも上条にも悩まれる存在。
二刀流のキリトと『血盟騎士団』加入をかけてデュエルし勝利した。


クラディール:すでに死んでる!

アスナの護衛だったが、気難しい性格からか甘り好かれてなかった存在。
『ヒーローズ』を快くなく思ってなく、特に仲の良かった番外個体については嫌悪感を露わにしてた。
原作基準で退場。ちなみにその事を聞いた番外個体に一方通行は「自身が消したかった」と残念がった。


シキシマ・ヤマト・アサヒ・ヤマザクラ※オリキャラ

血盟騎士団の団員で1番隊から4番隊の其々隊長。浜面、土御門を尊敬していて、『ヒーローズ』とはかなり友好的。
かなり酒を飲む。シキシマとヤマトは空軍のパイロット候補生で、アサヒとヤマザクラは航空関連の理系大学生。4人は幼馴染。
この中でヤマトだけ現実で彼女がおり、たびたび弄られる。
現在生き残ってるのはヤマトのみ。
彼等の運命は、名前の元ネタの通り。


その他、キリトや上条に友好的な人々


シリカ・リズベット

ビーストテイマーの少女とマスターメイスの少女。アスナや美琴達とはかなり仲が良く、しょっちゅう女子会で喋ってる。
キリトにフラグを建設されるがアスナが戴いた為、現在はキリトを『お祝い』することが目的である。
実はこの2人、『アイングラッドカード四天王』ほどでもないが、カードに関してはかなり強い。



クライン:ギルド『風林火山』のリーダー

キリトがSAO正規版で最初に出会った人物であり、学園都市勢(土御門)と最初に接触した人物。
野武士面とも揶揄される通りの風貌。これでも20代。『アイングラッドカード四天王』の1人で、賭け事と酒には滅法強いが、女運は悪い。
非公認ギルド『リア充駆逐兵団』の団長であり、リア充を見境なしに襲う(主に、浜面や一方通行。別のベクトルで上条やキリト)を襲ってる。


エギル:大男の大人な人。

第50層にて、『ダイシー・カフェ』と言う名の店を営む商人であり、高レベルの大斧使い。
現実で結婚してるからか、大人をやっておりキリトや上条たちのよき理解者であり、時に何かのヒントを出してくれるいい人。
しかし、たまに店で暴れられるのでなら身の種でもあったりする。


【現実・学園都市】

化学が周りより2,30年発展しており。超能力をまじめに研究してる
独立を保った都市だったがとある事により、日本国の1地方都市と同等の扱いに変化していく。
現在では、ゲートが増えセキュリティーが外部と同等になってる。
更に、東アジア地域の紛争が激化し、中国、朝鮮系の密入国の移民が大量に流入し治安が悪化してる。
能力者の無能力者への実力行使が条例で禁止され、無能力者(この場合、外部からの流入民も含む)への憎悪が高まってる。
ここ最近、人が変わったかのような人が増え、謎の事案が増えてる。あれ、あんま変わって無くね?



麦野沈利:学園都市レベル5の第4位

アイテムリーダー。仲間2人を連れていかれ、助けるために奔走してる。
ここ最近では、京都に現れた自分と同じ能力を扱う少女を調べてる。
その過程において魔術側の人物との交流が増え少しではあるが知識が増え始める。
しかし、その力には懐疑的。ここ最近は保護者的な立ち位置が多い。


禁書目録(インデックス):禁書のヒロインの1人。

言わずと知れた大食いシスター。『十字教』の『必要悪の教会』に所属。
上条当麻の帰りを待ちながら『学園都市」に居る。
最近は交流が広まり、絹旗や結標に服を選んでもらってる。
現れた謎の集団の『魔術』などの能力を気にしており、
自身の持つ魔術書に乗ってない物も持ち前の知識でカバーする。
  そして、自身の身体で戦い『白金の剣』を行使できるようになった。


白井黒子:超電磁砲のヒロイン?変態淑女

御坂美琴の後輩で初春や佐天と同い年。彼女らを取り戻すために奔走。
ここ最近は麦野たちと行動しており、あまり学校に行ってない。
『風紀委員』の権限低下で若干やさぐれてる。それでも自身の正義は曲げてない。


絹旗最愛:暗部組織『アイテム』のアイドル!!

レベル4の『窒素装甲』の能力者。『暗闇の五月計画』の被験者の1人で『置き去り』でもある。
『超~』という口癖のC級映画好きの少女である。が、本人は認めてないが弄りやすいタイプである。
最近では白井黒子と行動する。しかし、彼女の知らない所で、肉親の話題が出てきている。


海原光貴:アステカの魔術師。及びミサコンストーカー

『グループ』所属の工作員だが『アイテム』同様2人欠員してるため麦野達と共に行動してる。
『魔術』と『科学』の仲介役になる事もしばしば。
謎の集団の技術がかなり気になり、真相を究明しようと奔走。
しかし、若干答えが出来てるらしく、その意見は麦野や禁書も納得している。
最近は、女性に囲まれ、若干ハーレムモード。



謎の集団:※オリキャラ軍


ルーマニアや京都に現れた謎の集団。『科学』『魔術』両方の力を行使する。
しかしそれらは変質してるらしく、双方の者達からは懐疑的に見られる。
基本的に誰かに成りすまし、顔に護符を張り潜伏してる。
多くが学園都市にいると思われ、水面下で行動してる模様。
彼等の言動で『この時代』の者ではない可能性がある。
『賢者の石』を用いた魔術を展開する。
『ヘブライ教』とのつながりが指摘されてるが、『魔女』によって否定されてる。

  その正体は、はるか未来の『ディストピア世界』から来た能力者。



リノア:最初の人物。

京都にて最小に行動を起こした人物。しかし、それまでは京都に修学旅行に来た女子中学生だった。
普段はアステカ式の護符で女子大生等に扮する。
能力は『原子崩し』と『血文字を用いた術式』。
しかし、麦野や海原には懐疑的にみられる。
上司の事は敬愛してるが、振り回される事が多い。
学園都市での行動後、麦野達に拘束される。

モデルはFF8のヒロイン、リノア



オダイン:ルーマニアより参戦

誰に扮してるか不明だが、発言を見ると女中学生の模様。しかし、本来の性別は男。
鼻から出すような声で、仲間内からも不評。
モデルはFF8のオダイン博士


  
9982号

2年近く前、1番最初に御坂美琴と遭遇した『妹達』。その時、食レポしながらのグルメ旅と美琴からプレゼントをもらう。
一方通行との実験で足をもぎ取られ保線車両に押しつぶされ死亡。
そして、この物語にて『魔女』アルティミシアにより蘇生される。
身体能力は生前と変わらず、魔術も現在の所そこまで使えない。
ここ2年間と言うタイムラグを他の個体の記憶を読み取ることで知ったが、あまりにも自身の認識する状況とかけ離れてる事に嫌悪し離反。
アルティミシアの『魔女側』に附くことになる。
性格は10032号が評価した通り、かなりデジタルな性格。仲間の事を○○氏と呼ぶ。

武器は強奪した、次世代演算兵器C『ランドセル』。
これは名前の通り背中に背負う物でバックパックが主体で、
これに接続されたシールドと一体化されたロングライフル『オモチャの兵隊MK-Ⅱ』が特徴。
ブースターを介した跳躍機能と、『超電磁砲』なども打てるが、エネルギーカードリッジの数の影響で回数が制限されてる。
いわば、フルアーマーミサカMK-Ⅱ

※モデルは、ガンダムビルドファイターズに出てきたビルドブースターMK-Ⅱ




アルティミシア:このSSのラスボス。見た目はカワイイ

とある少女に扮した『魔女』。その性格は天真爛漫。
魔術の知識はインデックス並であり能力のほとんどを『賢者の石(鬼灯石)』を用いて行使する。
それ以外は『踊り』を用いた魔術を行使する。
最近、なぜかアイドルデビューした。

ばんわ。

今年もよろしくお願いします!


本当は前の登場人物設定や、話の流れを書きたいのですが。今回は投稿優先します。

では投下


私、上条当麻は不幸に愛された人生を送ってる。
それはこの仮想世界であろうと同じである。羅列すれば今から3分はかかりそうだ。
しかしそんな暇、今の上条さんには皆無である。何故ならば。


「そっち!?」


「終わった!!」


「上出来よ!」


絶賛クエスト中だからである。…俺と御坂2人だけで。


 2人がいるのは第6層・ギアナ。
鬱蒼と生い茂る巨木群は第5層セコイアに近い雰囲気を感じる、
前層が針葉樹の巨木中心に対し熱帯性広葉樹と蔦の混沌が織りなす正に熱帯雨林の様相を見せてる。
そんな熱帯にいるはずなのだが、どうもバカンス、若しくはデートという訳ではないようだ。

「天驚拳!!」

 美琴がゲームを間違えたかのような技名を叫びながらスキルを放つ。
『天驚拳』体術のスキルであり、SAOでも数少ない遠距離攻撃スキルだ。
彼女が放つとどうしても『レールガン』に見えてしまい、彼女の性格からと元々そこまで使っていなかったスキルだが。

「くそっ!もう1回!!」

 今回のクエストでは積極的に使っている。
それ以前に、彼女の遠距離攻撃スキルといえば『片手剣』をぶん投げる、
ユニークスキル『ストライクレイド』を使えばいいことだ。だが、

「当たりなさいよぉ…『天驚拳』ッ!!」

また放つ。その先では同じように『天驚拳』を放つクリチャー、いやNPC?
その人型が美琴と同じスキル『天驚拳』を放ってくる。同じスキルの場合、どちらかの習得率、習熟度で勝敗が決まるが。

「打ち破った!!」

「やったな、御坂!!」

彼女の放つ『天驚拳』はその人型に寸での差で溝内に打ち込まれ、その人型は引き飛ぶ。

「戻った!?」

 その人型は柱にぶつかりそうになると、そのまま柱の中に消えていった。
そしてその柱に先ほどの『天驚拳』を撃ってる姿の人型の模様が浮かび上がる。

「今ので800…」

「残り200ピッタリか…」

岩石でできた柱が無数に生え、その柱1つ1つには何か格闘技をしてる人を模した絵が描かれてる洞窟。全て技は違うように見える。


「ふん!まだまだぞ小童ども!!」

と、そこに明らかに彼らよりも年上の男の声で美琴たちに喝が入る。

「うるせえ!!詐欺師!!」

「その鬱陶しい髭とおさげ刈り取ったろうか!?」

尤も、2人からするとこの修行のようなものに好意を抱かれてるとは思えない回答を叩きつける。だが、

「しばし休みをくれてやるが、まだまだこれから!」

所詮はNPC、会話が成り立たない。そう、このNPCの正体。

「『流派東方不敗』!その『奥義習得』のためのこの『闘う奥義書!』本番はこれからぞ!!」

 そう、かつて第2層にてプレイヤーに『体術』のスキルを与え、『第19層』で佐天を中心に『帯術』のスキルを与えたNPCの師匠だ。
この師匠、一連のスキルを合わせて『流派東方不敗』と自称してるが、その違和感を払拭させるほどキャラが濃いのである。
そう、師匠が現れるとこのゲームが剣主体の作品なのであるが、いつの間にか拳主体の格闘ゲームに思えてしまう。

「なんでこうなったのよ…」

あまりの現状に何度呟いたか分からない言葉を零す美琴。だが、

「御坂さ~ん」

「ごめん」

これまた何度もやり取りしたように上条が突っ込もうとすると、諦めたかのように素直に謝る美琴。
何度もやってるのだろう。


なぜこうなったか?
それはとある2人に関係がある。


第22層


「で、ウチのジャーナリストさんはどこまで知ってかにゃ~?」

「全体的に。…でも、その子の事は全然。お化けの事は知ってたけどね」

 その美琴と上条が『師匠』にシゴカれてる時、その原因の1つ?になった新婚夫婦が持ち家であるプレイヤーハウスにいた。
その新婚夫婦は勿論。

「そうなんだ…」

「そうだよ、アーちゃん」

アスナと。

「これでよかったかァ?」

「あぁ…助かったよ、一方通行」

キリトだ。

2人の新居には番外個体に一方通行、そして土御門に滝壺もいる。
結婚後の祝いかと思われたが雰囲気が違う。…いや、新婚にしては重過ぎる夫妻の空気。
まるで新婚早々に身内の訃報が入ったかのような雰囲気。あながち間違っていない。
 



「しっかし娘ねぇ…」

 天井を見上げ状況を整理する番外個体。
第1層にて騒ぎがあり、その騒動に2人が関わってることを知った『ヒーローズ』は様子見と、
2人だけにしようと見送っていた披露宴を強行しようと訪れた。
 そして、この家に来て最初に夫妻に相談されたことは子供の事についてだった。
最初に聞いた時、4人は「ギャグか?」と思った。さすがに『キャベツ畑』どうこうの知識レベルではない事はわかるし、
それにこのSAOでのその行為の仕方についても知ってるであろうと思ってた。
事実、アスナについては此処にいる滝壺と番外個体から色々女子トークで聞いてる。
なので余計に疑問に思ったが、次のアスナの言葉で空気は一変し、深く聞くことになる。

「…そのね、人工的に作る方法ね」

 その言葉の意味をアスナが理解してないはずがなかった。そう、番外個体がいる彼等に。
その言葉は「娘を人工的に作る方法」を問いたかったのだろう。だが一瞬場の空気が凍ったのは間違いなかった。
そして、その事を番外個体と交流が深いアスナがいう意味。一方通行達は番外個体の返答を待つ、そして。

「わかった。…なんだから、コーヒーでも飲みながら聞くよ」

 激高するのではなく、夫妻の事情を聴くことにした。この時、アスナの苦手な普段の番外個体が入れるブラックコーヒーよりも苦かったのはそれなりの意味があるのかもしれない。


 そして時は戻り、何杯のコーヒーを飲んだだろう。2人の娘と過ごした時の話をまとめる。話の纒はむろんこの男の役目。

「仮に2人の話が事実なら、その『ユイ』ッてのは…あえて言うがァ相当高度なプログラミングになるなァ」

 一方通行がまとめる。彼は各方面からの技術で見比べたが、正直かなり驚いてる。
そのことは彼が素直に称賛した時点で分かる。だがそんな事はキリトはわかってるし、論点はそこではない。
『ユイ』その名が2人が遭遇した少女の名。そして2人の娘と。
元々、この層にて『幽霊が出るという噂はあり、新聞で記事にもなっていた。
だが新聞の記者、滝壺やアルゴ、初春等が根本的に『幽霊アレルギー』だったので1回しか記事にならなかった。
話を戻す。その少女との遭遇は2人の甘い新婚生活に好いスパイスとなった。短期間に母性父性を生むほどに。
それ故に少女の消失は子を亡くした親のごとく2人を絶望の淵へいざなった。
ちなみにキリトとアスナは『ユイ』の事をプログラム扱いに眉を顰めるので言い方に気を遣う。

「ユイちゃんは…」

 アスナが問いかける。2人が望んだことは『ユイ』の復活だ。
むろん、それがこの『アインクラッド』で不可能なことは彼女や、
『ユイ』のプログラム拡張子を変え、自身のナーヴギアに移動させたキリト自身が知ってる。つまり、それは。

「結論から言えば、『ユイ』は現実世界で生活すことは不可能ではないな」

 2人が求めていた言葉を発したのは土御門だった。
そのトーンは真面目であり、それが一筋縄に行かないことは容易に予想でき、また覚悟もしてた。

「その場合、高確率で『学園都市』で生活してもらうことになるだろう」

「…やっぱりか」

 溜息を吐くように呟くキリト。アスナも同じように残念がる。
賢しい2人だ、おそらく4人が来るまでの間、『ユイ』が『現実世界』で生きるには何が必要か考えたのであろう。
 例えば、機械の体でユイが現実世界で過ごす場合、その存在を公的にはどのように扱われるか?
大方、『機械扱い』という2人には受け入れがたい認定になるであろう。
そして、さらに非現実的なのは『生体アンドロイド』つまり生身の体、とてもではないがイメージができない。
そう『外部』、つまりはキリトたちの現実世界ではだ。
だが、『学園都市』はどうだ?『学園都市』ならば、それら倫理のタガは大幅に外れる。
外道だろうが、愛娘と過ごせる。それに懸けたのだろう。
 だがその2人の判断。

「あすな…」

それに対して滝壺が何か言おうとしてた。
あまり表情が表に出ない彼女、だがここに浜面がいたら真っ先に気が付いてただろう。静かに怒ってることを。
そう、アスナたちの考えはあまりにも普段の彼女達らしくなく、幼く打算的だった。
それは『ユイ』という存在がそれほどまでにも大きかったことを意味するのか。
だが、仮に学園都市の技術を用いた場合どうなるか、それは『学園都市暗部』で生きてきた彼女が1番知ってる。
無論、一方通行に土御門、番外個体も。
『ユイ』は十中八九『学園都市』の科学者の玩具になるのは目に見えてる。それを多少きつめに2人に言うつもりだった。
余りにも夢見すぎてる2人に対して腹が立ったのだろうか?


「へ?」


と、彼女を制する手が上がる。番外個体だ。


「もし、アーちゃんや黒いのが本気なら、ミサカ達は2人に力を貸すよ」

「本当に!?」


 意外な言葉を贈る番外個体。その言葉に滝壺どころか一方通行も驚いてる。
正直、2人が言ってるのは、形は違えど『妹達』に近い。それは番外個体が1番最初に気が付いたはずだ。
だが、それをあえて肯定し、力になると言った。

「けど、さすがに今じゃないっしょ?」

「う、そりゃそうだけど…」

 そうだった。根本的なことを忘れてた。現状、この世界でできることは限られてる。

「その時になったらミサカ達はアーちゃんやキリトの力になるから、ね。勿論、その時に重い決断を迫ることになるけどね」

「決断、か…」

「大丈夫ぜいキリト。男の仕事の7割は決断だにゃ~。な!」

ベン!と背中を叩く音が響く。

「ッテ!!…まァ、そンなもンだなァ」

「そんな、横暴よ土御門君」

気が付くと先までの重い空気はどこに行った?先ほどまで見せなかった笑みがこぼれるようになる2人。

「それにさ、そろそろこの話題を切り上げないと!」

 番外個体が窓の外を指さす、聞こえてくるのは佐天や初春、リズベットにシリカ、浜面やクラインの声だ。
おそらく外で宴会の準備をしてるのだろう。
元来の計画はドッキリでここで番外個体たちがアスナとキリトと話しといて、庭でサプライズパーティーを計画してるのだろう。



「りこりんもあーちゃんも、ここはミサカの顔を立ててくれないかな?」

そして、そのサプライズパーティーを企画した1人である彼女が懇願した。

「わかったよ」

「キリト君」

「きりと」

主であるキリトが答えた。

「アスナ、こればっかりはこの世界にいては何もできないんだ、だから方法としては攻略を頑張るしかないよ。ワーストの意見は正しい」

「そう…だよね…」

 言い聞かせてるのがよくわかる。それは歪で短期間の親子関係が生んだ悲劇なのか?それは時間が解決するという、あまりに無力な判断をしたと後に番外個体と滝壺を含めた4人は『後悔した上の納得』と証言した。
 最も、外から聞こえる声が何かしら尋常でない『サプライズ』を起こしてるようで、確認しに行きたいのがアスナとキリトの本心だからだ。特にキリトはクラインか浜面が言った『マジックミラーGO』という単語が気になってしょうがないのもある。
 そんなこんなで6人はこれから始まるパーティに向かい玄関に向かった。そのとき、滝壺が番外個体に、

「ありがとう」

と小声で礼を言った。先ほどまでの空気をうまくまとめてくれた事への感謝の気持ちだろう。が、

「なんのこと?」

と、とぼけ返した。




 穏やかな零れ日の中、静かな森の中に佇むログハウス。その一軒家の家主は新婚で、静かな新婚生活を送ろうとしてた。
だが、おせっかいな友人たちはサプライズを考えた。
先に仲間を尋ねさせて軽く世間話をさせ、その間に庭先でパーティーの準備をする。
整えた終わるころに、先に行ってた仲間が主役である2人を外へ招く。
そしてここからが『アインクラッド』で『結婚』した新郎新婦への独特の風習である。

・まずは『シャンパン・シャワー』
名前の通りシャンパン(もしくはスパークリングワイン)を使ったもので、
新郎にこれでもかとジャンパンを山ほど浴びせ『お祝い』するもの。
要は『シャンパイファイト』で、スキルの練習にもなる『野球』が盛んである『アインクラッド』ならでは。

・もう1つは『むこ投げ』
とある『クエスト』のクリアポイントにある『クッション・スノー』と言う雪に『婿』つまりは新郎をブン投げるもの。
これは最初のカップルが本来執り行われてる新潟の十日町市出身で、その風習がバカ受けして定着した。


 察しの良い方は分かるかもしれないが、基本的に男どもの嫉妬である。
それを『結婚式』と言うめでたい場にて、『リア充爆発しろ!』という感情を合法的?に嫉妬を爆発させるものだ。
基本被害は新郎だけであり、そもそも『アイングラッド』での結婚するカップル以前に結婚式を行う数が少なかったので誰も反対しなかった。
 だが新郎には堪ったもんではない。現にキリトは今すぐに逃げ出したいと思ってる。何故ならば。

「盛大に祝ってやるからなァ!」

 と、慈悲にあふれた笑みでキリトの背中を押す一方通行。
彼を知ってる人間からすると、彼の殺気全開の笑顔がどれほど恋しいか?
おそらく表にいる浜面も同じような表情だろう。何故か?答えは、自業自得である。
端的に言うとキリトは2人の披露宴にて先の風習で、大暴れしたからだ。
無論、酒が入っていた事もあるがそれだけではない。とあるやりすぎ2人組がいたこともある。
更に言うが、キリトは知らないが、披露宴に参加してる彼に恋い焦がれてた少女2人も、今回は全力で『お祝い』する予定である。
この2人が参加することに対して、既婚者であるバーのマスター曰く『それは結婚式にテロリスト呼ぶようなもの』と心の中で思ってた。
兎にも角にも、キリトはやり返されることは確実路線である。後にキリトは思い出すが、この時座ってた椅子から玄関までの歩数は『12歩』だった。



「ちょっと待ってください!って、あぁ…」


「って、どうしたの、ルイちゃん」


 番外個体が戸を開けるタイミングで佐天が制止しようと声をかけたみたいだが、時すでに遅い。
きっと何らかのトラブルがあったようなのだが、並ばれたテーブルに豪華な料理が置かれ、各々が『シャンパン』を持ち準備満タンだ。規模は小さいが結婚式の準備は完了に見える。
 先にも書いたが、『アインクラッド』ではプレイヤーの結婚式に際して2つの風習がある。
その2つは流れるように連続して行われるのが掟の様なものだ。
浜面や佐天、リズ達の手には『シャンパン』が握られてる、『シャンパン・シャワー』は可能だ。
では『むこ投げ』に使う雪は?SAOでは『鋳造』等、アイテムの生成に雪を使うことがあるので幾分か持ち運ぶことができる。
その場合周囲にヒヤッとした空気が漂う。『むこ投げ』に使う『クッション・スノー』も同じだ。
で、ヒンヤリするかというと、しない。


「大将ェ…」


雪担当の上条と美琴が未だに来てないのだ。頭を抱えながら浜面が呟くと周りが「また巻き込まれたか」と表情と態度で言う。
ただ、キリトだけは内心両手を挙げて喜んだ。

そう、上条と美琴が先ほど受けてたクエストはこの結婚式のための物だ。



「酔舞!(すいぶ!)」


そのころ美琴は、先の洞窟にて三言の言葉の間にその3倍の九つの型を示す。むろんこれで終わらない。


「再現江湖!!(さいげんこうこ!!)」


 次に七言の言葉を言う間に21の型を再現する。すると彼女の全身に光が纏う。
その先には同じように光を纏い構える『闘う奥義書!』の人型。5メートル離れ、お互いにタイミングを伺う。
そして、一瞬の空気を読むと。


「デッドリーウェイブ!!!」


 最後の言葉を叫ぶと互いに突っ込む。
それはかつて大空で繰り広げられたスピリッツのぶつかり合い、度胸試しである『ドックファイト』に近いのかもしれない。
そう、限界まで避けるのを我慢する。そしてこのスキルは『相手を己の身体で貫く』ものだ。そうビビった時点で終わりだ。



 スライディングのごとく地面に着地する美琴。その顔には確かな手ごたえからか、頬が上がる彼女。
そしてその後ろで五肢がバラバラになってる人型を空気で感じる。9割成功だ。   
そして最後の仕上げ。威風堂々とあの言葉を自身が考えた型と共に叫ぶのだ。
美琴は目をつぶり、腕を組みながら堂々の仁王立ちをした。


「爆発ッ!!!!」


その言葉を叫ぶと彼女の後方でオレンジの爆炎が舞った。




「やったぜ御坂!!」


先に習得し見守ってた上条が歓喜の声を上げる。

「ふん、小童がやりおる。これで900。だが『流派東方不敗』、ここからが奥義の連続ぞ!!」

その様子を見てたこの流派の『師匠』であるNPCが喝を入れる。
しかし、あと100個の技を熟せばこのスキルを『完全取得』できるし、この『クエスト』からも解放されるだろう。
だがそうでない。
その気持ちを象徴するかのような男女の言葉が響き渡った。


「雪どこだァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」

今回は此処までです!

美琴たちを扱いてるNPC『師匠』のモデルはあの人ですW


ではまた

こんばんわ!!

さて、今月中間に合った・・・


ではいきます!!


では投下

の前に、あらすじ投下行きます。


ここまでの流れ。

SAO正規版、販売。学園都市でも『能力者対応版』としてナーヴギアをSAO同梱で限定50個販売。
土御門、佐天、初春、浜面、滝壺が購入。上条は友人の青ピに譲ってもらう。
13:00サービススタート。
この時、アーガスの依頼により、御坂美琴と一方通行、番外個体もプレイ開始する。



同日18:00.茅場晶彦がデスゲーム宣言。約1万人のプレイヤーが閉じ込められる。この時、土御門がクラインと遭遇する。



同時刻、学園都市内にても騒ぎになる。が、この件に関しては手を出すなと上層部からきつく指示され、
また強硬な手段に出そうな者には暗部組織により直接警告される。この時、白井黒子と麦野沈利が出会う。



1ヶ月後、第1層迷宮区の攻略。この時、キリト、アスナ、アルゴ、エギル、シンカー、キバオウと出会う。
しかし、キリトは他のβプレイヤーを守るため『ビーター』と名乗り孤立。他のメンバーとは交流を深めていく。
が、直後、第2層の『体術』習得ポイントにてキリトと遭遇。何やかんやで交流を深める。
この時、アルゴに上条達が学園都市の人間だとばれる。しかし、これと言った対立は無かった。



2か月後、第5層にて、美琴とキリトの『片手剣』の代替を探す。
この時、伝説の剣『白金の剣』を掛けて大木『ヨラバタイ樹』を登る競争をし、美琴が勝利。『白金の剣』を手に入れる。
この時、木の根元で待っていた上条、浜面、佐天、アスナをPoh、ザザ、ジョニー・ブラックの『ラフィン・コフィン』が急襲する。
奇襲でもあったため、最初は劣勢だったが『ヨラバタイ樹』から降りてきたキリトと美琴の助けもあり、
何とか撃退。翌日の攻略会議にて上条はヒースクリフと遭遇する。その後、エリアボスを無事倒す。
この時、上条やキリト達は酒の味を覚える。土御門が佐天にフラグを立てる。

4か月後、学園都市にて白井と絹旗、麦野に木山が京都へ新品の『ナーヴギア』を受け取るために出向くことに。
なおこの日、会員制バーにて働く半蔵が郭と肉体関係があることが発覚。
翌日、上記4人が新横浜より新幹線で出発。この時、車内にて現在の学園都市の弱腰について木山から聞く。
京都到着、白井、絹旗。麦野、木山の2組に分かれて行動開始。木山、麦野はとあるホテルにてレクトの須郷から『ナーヴギア』を貰い受ける。
絹旗、黒子は国立大学にて工作後、親切な学生に次の目的地へ送ってもらってる途中、公安警察に捕まりかかる。
その後、潜伏してた学校にて絹旗は、浜面と滝壺にそっくりな学生と遭遇する。
続いて、四条大宮にて黒子は美琴、佐天、初春のそっくりな学生と遭遇する。
レクト京都支社(旧アーガス)に潜入した麦野と木山。この時、麦野は木山が茅場晶彦と関係があったことを知る。
その後、車に乗ろうとしたところ公安に拘束されそうになるが、麦野が2名殺害し逃走する。
この時、遅れてきた海原、結標の助けによって公安を撒く。
しかし、この2名の捜査員を殺害したことにより、より強固な捜査態勢になり、ついには陸軍まで投入される。
麦野達は学園都市の非難設備『カーゴ』へ向かう。
『カーゴ』直前で足止め喰らっていた絹旗と白井、謎の勢力の介入により何とか非難設備に逃げ込み京都を脱出。



再びSAO第19層。既に彼等はギルドを結成済み。
名前は『ヒーローズ』でメンバーは上条、美琴、佐天、土御門、浜面、アスナ、滝壺、初春。
この時、とある『クエスト』のクリアした結果、『ギルドハウス』をタダ同然で手に入れる。
ちなみに、この層から『スキル』を応用した『野球』が流行り始める。



学園都市、事件発生半年後。この時、学園都市は自治権の多くを取り上げられ、外部と同化させられてる。
その為、外部流入民の犯罪が多発している。
後にこの1連の学園都市の弱腰を住民は『学園都市にもギュンター・シャボウスキーが居たんだ』と皮肉を込めて語った。
その頃、内乱中の中国国立博物館にて様々な宗教に絡む重要な石、『賢者の石』が京都に現れた少女に盗まれる。
少女はシルクロード方面に逃走。この時、上条さんは五和に逆レイプされてた事が発覚。神裂さん、マジ切れ。


第25層。SAOでも珍しい海がある『フィッシャーマンズ・ホライズン』。
この層から売られ始めた『カード』で遊びながら回ってると、美琴達が襲われてるとの情報が入る。
そして救援に行くと、ビーストテイマーの少女『シリカ』に出会う。
襲ってきた人々曰く、『美琴のそっくりサンとガラの悪い白いモヤシ』がシリカを誑かしてる雑誌が売られてるの事。
その後、この2人をシリカに呼び出してもらう。その正体は一方通行と番外個体だった。
キリトが立会人で2人のギルド加入を掛けた『デュエル』をする。『デュエル』は浜面と土御門によって勝ち、2人の加入が決まる。
この時、キリトは『月下の黒猫団』に加入しており、アスナや美琴の癇に障る。
翌日、キリト、上条、浜面と土御門、佐天は第25層の南方を探索。残りのメンバーは街中を探索。
この時、リズベットと出会う。南方探索中のキリト達、岬の先にて『フィールドボス』との戦闘、それに快勝する。
その後、町中にてアスナや一方通行達も『フィールドボス』に遭遇、快勝するかに思えたが横やりが入る。『血盟騎士団』である。
キリト達はアスナ達の下へ向かうが、途中『ラフィン・コフィン』に襲われる。
同じころ、美琴やアスナたちは『血盟騎士団』団長ヒースクリフからアスナを掛けた『デュエル』を仕掛けられる。
どうにか『ラフィン・コフィン』を撒いた上条たちは美琴達の元へ向かう、たどり着くとそこで見たのは敗戦してアスナを取られた美琴達だった。

後日、第25層迷宮区前にて『血盟騎士団』やアスナと再会。
この時、ヒースクリフは上条に顔面パンチをくらい防具を全て破壊される。その為、『フロアボス』戦を離脱。
なお、前日深夜、キリトにも顔面パンチ喰らってる。
、第25層フロアボス『マザー・ザ・レギオン』との戦闘。大規模な犠牲も出しながらも、何とか勝つ。
が、この時、キリトは自身の所属するギルドメンバーが死亡した事に気が付く。
急いで現場に急行すると、そこでは『ラフィン・コフィン』の手によってお互いに殺しあわせられてるササマルとサチの姿。
しかし、目の前でササマルをジョニー・ブラックに殺される。そして、殺意のままに暴れるがあと1歩でサチを助けられず殺されてしまう。
この後、キリトは再度『孤立』を決意する。



事件発生後、9か月立った学園都市。治安の悪化傾向ある学園都市だが、遠く離れたルーマニアで事件が起きる。
とある村の住民全員が死亡、または失踪してしまった。原因は京都に現れた少女が、何らかの魔術を行使し同胞を召還たため。
その中での中心人物は魔女『アルティミシア』という。そんな事も知らない学園都市の化学側の麦野達。
SAO関連等、手詰まり感が漂っていたが、そこで魔術側の『禁書目録』と初めて関わる。
彼女等による説明により、中国にて盗まれた石は『魔術側』でも重要な物であり、
更にルーマニアで消息を絶った住人の中に『魔術側』でも重要な人物『魔女』がいると。
その頃、既に『魔女の一団』は学園都市に潜入してた。



その頃、SAOでは束の間の休息。と、そこで消息不明だったキリトを見つける。
『ヒーローズ』は彼の手当てをし、回復を祈った。彼が目を覚め喜ぶが、それもつかの間。
彼があからさまに体調異変の症状を出す、しかし彼はギルドハウスを出ようとする。
それを止めようとした滝壺を突き飛ばし、浜面の怒りを買うが、まさか彼を刺す。
その後、彼と殺し合い寸前の戦闘になるが、『ヒーローズ』は敗北する。その後、美琴を中心に彼に対して嫌悪感が広がる。



SAO事件発生10カ月後、学園都市。SAOの情報が無い麦野達は『魔女』の情報を集めてた。
そんな中、学園都市の入管施設が不法移民によって占拠される。解決はしたが、学園都市の兵器がローテク兵器に敗れる事態が発覚。
その後、麦野達はとあるホテルにてランチを食べてたが、そこで『魔女』の一行と遭遇。
戦闘になる。武力派の『リノア』とは麦野が、『魔術派』の『アルティミシア』とは禁書目録が。
其々、僅差で麦野と禁書目録が勝った。



SAO第50層。エリアボス討伐後、そのドロップアイテムを巡って美琴とキリトで激しく対立。
ヒースクリフの提案で『デュエル』で決めることに。頭を抱える上条、アスナの元に謎のNPCの情報が入る。
各々討伐しようと戦闘に入る。だが、そのNPC?は『ヒーローズ』の面々の現実の友人たちと思われる。
この後、これに関しては語られない。



数日後、キリト、美琴のチームの『デュエル』。
様々な戦いを経て、キリトチームが勝利。戦利品『エリュシデータ』はキリトの元へ。
この勝負により、美琴とキリトは和解へ。しかし数週間後、『ラフィン・コフィン』が攻略組へ宣戦布告。



学園都市。事件発生11か月後。『とある高校』に潜入してた魔女の手下『サイファー』が『とある高校』にて実験開始。
その時、麦野、白井、ステイルはSAOへ潜入する。実験を嗅ぎ付けた禁書目録たちが『魔女』の実験を阻止しようと『とある高校』へ潜入。
様々な『ヘブライ魔術』を目の当たりにしても必死に妨害。その結果、『サイファー』を殺害、『リノア』を捕縛。と言う結果になる。
魔女『アルティミシア』は本格的に『科学・魔術側』に武力を含むあらゆる方法の解決を決意。


SAO事件発生後、1年3ヶ月後。『ラフィン・コフィン』が本格的に攻略組へ宣戦布告。この時『ヒーローズ』の1部の面々へ奇襲。
その結果、御坂美琴、番外個体、滝壺理后が拉致される。その時、白井黒子に瓜二つの少女『ユフィ』が目撃される。
そして、『カダージュ』が滝壺理后に『絹旗最愛』について『自分の兄妹か』と問われる。

ここから前スレ↓

 この時滝壺は『カダージュ』の問いに対して曖昧に答えるが、内心では肯定する。
その後、『ロザリア』によって彼が現実世界によって虐待されてたことが発覚。
そして、番外個体が拉致された理由も『ザザ』によって明かされる。時を同じくして美琴は別の部屋で目を覚ます。そこには幼い子供がいた。
 『ホウジョウ』や『旧神羅』メンバーの演説が聞こえる中、キリトや上条は25層の海面を小型船で移動する。
そのウザったい演説を聞いてた番外個体、『ジョニー・ブラック』に『ラフィンコフィン』が決起した意味をしる。
 女を売る売人に変装し上条達は『ラフコフ本部』を強襲する。
起こした混乱の最中彼らは3方に分かれ、土御門と浜面達は敵を引き付ける囮になり、上条佐天は『ラフコフ』の物量の源泉の秘密に触れ、キリトと一方通行は『トルトゥーガ』の秘密に迫る。そんな中、キリトと一方通行は『ジョニーブラック』達に襲われる。
 同じころ、アスナ達『血盟騎士団』は第1層で革新系新聞『SAOタイムス』の制圧を終え25層へ行く。
そこにて『血盟騎士団』を含む『討伐隊』の決起集会が始まり『ラフィンコフィン』の討伐が決まる。
 そんな中、上条と佐天は『ロザリア』とその配下と遭遇、佐天の起点で上条は奥にいる美琴の元へ行く、1人になった佐天に絶好のタイミングでキリトが助けに入る。
キリトの圧勝で収まるが、情報は得られずその後来た『ホウジョウ』にロザリアは粛清される。
 美琴は先の洗脳された子供たちと一方的な殺し合いを受けてたが、一瞬の油断で手に嵌まり嬲り殺されそうになる。
すんでのところで上条に救われ、キリトと佐天に助け出される。その後、子供たちを救い美琴の装備を立て直す手伝う佐天やキリト達だったが、上条は空気を読まず、機能性だけで『結婚』してしまった。
 100人近くの軍勢と戦ってた浜面と土御門。そこへアスナや『血盟騎士団1番隊』を先頭とした『討伐隊』が合流した。アスナを先頭にアジト内部へ行いくと絹旗の異兄妹『カダージュ』と遭遇する。同じころ、『ザザ』との勝負に一方通行は勝利し、番外個体を救い出す。
 『ユフィ』と対峙する美琴、『カダージュ』と対峙する浜面、『セフィロス』事『ケイタ』と対峙するキリト。そして、『ラフィンコフィンNo2』のホウジョウと対峙する上条。
 紆余教説を経て幹部3人を逮捕して『仮想世界の内乱』は収束した。と、誰もが思っていた。

 だが、『ラフィンコフィン』TOPである『Poh』が『血盟騎士団本部』を強襲。散々かき回し、逮捕した『ユフィ』を解放させてしまう。
彼の目的は『慌てふためき激高し、嘆く美琴たちの顔を見、それを芸術作品として残す』という狂気じみた物あった。
その結果、『ユフィ』は美琴の目の前で死亡し、『血盟騎士団』を含む攻略組の人員、心理に多大にダメージを残し。
再編に時間を要することになった。死者に関しては第50層フロアボス『ザ・イリス』戦よりも多かった。



現実世界

『仮想世界の内乱』が原因で現実世界でも『大量死』と騒ぎになっていた。
そんな中、黒子たちは京都にて美琴や浜面のそっくりと遭遇してた。
そこにて様々な価値観にふれあい、学園都市に帰るとイギリスから帰国してきたインデックスと合流する。
 流れで『冥土返し』の病院へ行くとテレビの撮影をしてたが、その中の出演者の1人が『魔女・アルティミシア』とインデックスが見抜く。
 魔女と会話の機会を得る。すると魔女たちは『遥か未来のディストピア』から逃げてきた『革命家集団』と分かり、人種的には『魔術も超能力も使える』という明らかなチート染みた存在であること、そしてこの時代ではすでに時代干渉を受けてる
(例:学園都市の消滅)。しかし、インデックスは唯一『魔女』に対して物理攻撃が通じる存在と麦野達にばれる。
 魔女は逃げるように病院を後にするが、その時に『妹達:9982号』を蘇生させ仲間に入れる。
そして、時間への干渉をさらに強める。これにより、SAOの彼等にも影響が出始める。



ゲーム開始2年後

アイングラッドでは攻略ペースが落ちた結果、文化面が開花し始めてた。文学や食事、農業や祭りなど多岐にわたる。
そんな中、『鎮魂祭』という『祭り』に参加する事になった上条達。その準備の最中驚愕の事実が発覚する。
なんと、とある本が『魔術側の禁書レベルの魔導書』だという疑惑が浮上。能力者が読めば即死という危険なものであった。
結局、解決方法を見いだせないまま、『鎮魂祭』へ向かうと上条達は『学園都市の現状を知ることになる。
そして、仮想世界は最高峰は74層へ向かう。


事件発生2年。

 大規模音楽祭が始まるさなか、『魔女』の軍団の攻撃が始まる。

インデックスの『インフィニティー・ドラゴン』で止めを刺したかに見えたが・・・

ごめんなさい、今日は此処まで。


ではまた

こんばんわ!!


1日遅れですが投下します!!


では投下



「はァ!?『クッション・スノー』を手に入れるのに1日以上かかってるだァ?なにを言ってるんだあ、お前らはヨ?」

「やっぱり?」

「ですよね~?」

 後ろで新郎新婦を囲んで大はしゃぎの酒盛りが行われてる中、遅れて来たアルゴが番外個体と浜面から話を聞いてると、即効突っ込んだ。
『クッション・スノー』、いや雪を持ち帰る『クエスト』で1日以上かかるものはない。

「常識的に考えろよナ。『採集クエスト』で難易度高いのあったか?」

 言われてみればそうだ。『採集クエスト』、一般的にはゲーム初期のチュートリアルに組み込まれてる場合が多い。例にもれず、SAOも初期に集中してた。
無論、現在の70層以降に全くない訳でもなく、それなりに難易度が上がってるが存在はする。
ただ、『攻略組』が苦戦し時間がかかるような物ようなものは無いはずだ。

「つか、お前ラが何も企んでなかったらこんなことになってないよナ!」

「ばれてる~?」

「当たり前だロ!」

 結論から言ってしまえば、今回の『クッション・スノー』の取って来させる、と言う建前の元、あの2人をこのクエストでいい加減くっつけよう企んだお節介でもある。
 まあ、アルゴもいい加減あの2人にくっついてほしいのは同意であるし、2人がいない時点でキリト達も薄々感づいてる。
しかし、そんなことにつっこもむ間もなく今も新郎は『白い悪魔』と『グラサン』、『野武士面』に嫉妬込みの接待を受け、新婦は結婚まで至った経緯について女性陣から、かなり具体的に追及され顔を赤くしながらも答えてる。
ある程度、事前に予測してたアルゴだったが、ここまでくると単純。いや、それ程長い付き合いがあったのだなと心の中で感心した。
彼女の目の前で「バレましたぜ、旦那?」「なんで俺に言うんだよ、姉さん」と『チンピラ子分風のコント』をやってる2人。
そのほかにも『ヒーローズ』の面々を見て複雑な気分になる。淹れてもらった『コーヒー』の味がミルクを入れたはずなのに苦い。


「にゃ~我が義妹の涙子は話を聞き出すのが上手いにゃ~!!」

「いえい!」

「あーっもう!!

酒攻め質問攻めに遭ってたキリトが晴らすように声を上げる。
いい加減うっとおしく感じたのだろう、両サイドからよっかかってた土御門と佐天を払いのける。

「アルゴ、そろそろ『血盟騎士団本部』へ行く時間じゃないのか?」

「お、そうだったナ」

 先ほどからキリトが目線がチラチラと何かを見てる気がしたが、自身の視界に表示されてる時間を確認してたようだ。
と、何気に視線を気にしてた佐天が内心思い安堵した。まあ、キリトが佐天を意識してたかというとウソになるが、それは別の話。
 『血盟騎士団本部』への用とは月1の定期的な情報交換の一環で、無論『血盟騎士団』以外のギルド『ヒーローズ』等とも行っている。
それらギルドとは定期的な情報交換の必要があるのかと思うかもしれない。そうだ、鼠はいくつかのギルドとは今のようにプライベートでも親交がある。何故か?

「鼠の姉さんも大変だね~。一見さんのために敢て定時に特定のギルドとあってるんだろ?」

「この世界で『情報』の大切さはオマエ嫁さんがよーく知ってるだロ?」

「大丈夫。いくらバカでもはまづらはそれぐらい知ってるはず」

「はず。って、滝壺さん!?」

「はいはい、ごちそーさんバカップル1号さん」

 そう、アルゴは新規の客のために敢て有力ギルドに寄る時間を固定しているのだ。
彼女は情報屋という性質上、下衆なプレイヤーに狙われることがあるので、安全面を考慮して攻略組のみだが『鼠』に用があるプレイヤーに考慮してる。
 ちなみに、先ほどの浜面と滝壺のやり取りを見て「アスナさん、参考資料に!?」と記者初春が新婦アスナに問「なりませんよ、初春さん」と答えたが「本当かな~?」と意地の悪そうに茶化したリズベットの件があったのを添えとく。
 ささっとコーヒーを飲み終え帰る準備するアルゴ。

「せっかくだから送っていくよ」

と、この宴の主役であるキリトが声をかける。本来であれば主役がそのようなことをするのはどうかと思う。無論、一方通行が代わりに行こうと動こうとした。

「ここは俺の家でもあるんだから、家主の顔を立たせてくれよ」

そういって制した。反論する理由もないので皆そのまま受け入れる。そして、嫁の相手をしてもらうように頼む。

「お前は『2人暮らしのコツ』と番外個体の『炊飯器調理法』を一緒にアスナに伝授してくれよ」

「ナッ!?」

「…わかった」

「あらこの子、内心まんざらでもない感じだよ」

「こいつ、意外と表情でるぜ?この前もカウンターでッボ」

 読み取りにくい一方通行の感情を職業柄読み取り、そのコツを広めようとしたら裏拳を食らうエギル。
そして、まんざらでない事をばらしたクラインにもグラスがスキルを用いて飛んで行った。『炊飯器調理法の伝授』には表情を曇らせたアスナ、キリトがアルゴという女性と2人で外出するのに対して。

「いいんですか、アスナさん!?」

「ひょっとしたら~?」


と、ややいたずらな質問をする佐天とリズベット。恋話に目がない世代であることもあるが、基本的にはアスナのリアクションが見たいという少しSな側面もある。それ以前にアスナの美少女リアクションは、様々な意味で参考になる。だったのだが、


「キリト君とアルゴだよ?」


 正妻の余裕といったところか、それとも純粋に2人を信じてるのか。
その言葉を発した後の笑みに、どちらも含まれてそうな気がするのは少女が仮にも女になったからであろうか。いずれにせよ、その言葉を受けたキリトとアルゴは。


「なんか…いけすかない…ヨ」

「う、うん」


何とも言えない気持ちになった。



「どう思った?」

「どうって…」

ログハウスから離れ、森の中を『転移門』方面へ歩きながら答えを求めるアルゴ。

「壊れすぎだ。土御門や一方通行…いや、『ヒーローズ』のほぼ全員が」

壊れてる。彼はそういった。口調から察し、疑心から確信へと変わったのであろう。

「言ってることが滅茶苦茶になってきてるナ。まるで痴呆症の患者を見てるみたいダ。薄々感づいていたが…」

「一方通行って、2人暮らしじゃなかったよな?」

「ああ、オレッチは確かに何回も聞いた。・・・あれは忘れてるというレベルじゃないナ、まるで初めからそうだったと言わんばかりだ。ワーストも入ちまったヨ」

「やっぱり記憶が…」

 『記憶障害』まるでべたなテレビドラマのようなことだが、事実『ヒーローズ』の面々に起きている。
一方通行の『番外個体との2人暮らし』発言や土御門の『義妹が本当にほしい』、その他に浜面の発言や初春さ佐天、滝壺の言動。そしてアルゴの言葉からすると番外個体も加わったそうだ。
 2年も経ってるからただ忘れただけでないのか?はじめはこの程度だった、そう些細なことを忘れるのは年齢に関係なく誰にだってある。
だが、彼らの忘れ方はどうだ?彼らの人生を振り返ってみれば、それが嘘に思えないことまで忘れてしまってる。いや、これは『痴呆』に近い。
キリト的にはエギルやリズ等他者にも相談したい気分だ。第22層にしては珍しく風の強い日で、森の木々の間を駆け抜ける。



「なあ、『能力者』ってのは定期的に検査受けるんだったよな?そん時に施される何かがなくて、ああなったとか?」

「オネーサンが現実で調べた付け焼刃な知識だとナ、ただ忘れてるところがある。…それしか言えない」

「じゃあ外部要因?」

「もっとお手上げだナ」


 原因を彼らなりに考える。元々『学園都市』の基準で言う『外部の人間』であるキリトとアルゴ、たとえネットワークハッキング技術があろうが情報収集能力があろうが、容易に情報が見つからないのが『学園都市』。
キリトに至っては過去にハッキングした時の手順を軽く言った瞬間、『ヒーローズ』の花畑に「あ、私が止めた人かも」と面と向かって言われた。
 話を戻すが、彼ら『能力者』の特に記憶の不調は『外部の人間』にはどうしようもないのだ。
もっとも、キリトの予想については後者が当たってるが、それが今分かるはずもない。
それ以前に、『【時の魔女】が学園都市を襲っていて、住民たちに深刻な記憶障害等の影響が出てる』など誰が信じるか?

「パーソナル・リアリティー」

「『自分だけの現実』ってやつだろ?それが『超能力』の根源だというのは見た。…ひょっとして」

「何かしらの要因で『自分だけの現実』に影響があったんだろうナ。マ、これ以上原因を探るのはやめよう、餅は餅屋…。キー坊、わかってるよナ?」

「ああ、言える訳がない、こんなの」

アルゴからの念押し。それは『ヒーローズ』面々の現状を口外しないことだ

「キー坊も嫉まれてるが、あいつ等の比じゃないからナ。あいつ等は目立ちすぎタ。この世界でもナ」

「現状『対人戦術』の多くはあいつ等の発案者の不調。仮にあいつ等の症状を広めたら疑問を思うやつらが必ず出る。世の中、揚げ足取りが生きがいな奴もいるからな」

「しかも、『DQN系統』だしなワースト達の第1印象はヨ」

「…結果は火を見るより明らかだ」

 そう、『ヒーローズ』は現状『アインクラッド』にて不満を1番集めてる。それは『ラフィンコフィン』の脅威が減ったこともあるが、良くも悪くも目立つ存在故の事。
そして、成功者というところもある。要は『嫉妬』であもあるのだが、それ抜きにしても『学園都市の人間』で、さらには『殺し』もしてる。
そんな彼らの症状が『アイングラッド』全体に広まったらどうなるか?
 うーん、と悩み唸る2人の声をあざ笑うかのように、空色に黄色が混ざり始めた宙から降りた風が22層の木々の間を吹き抜ける。良い答えが見つからない。


それは彼ら、もといキリト達だけではない。



「へ?」

 
 同じころ、22層とは違い薄暗くなっていた第6層の空の下、開けた岩の空間にいた男女のうち男が素っ頓狂な声を出す。上条当麻だ。
 今まで『師匠』こと『体術』を教えてくれたNPCいわく『闘う奥義書』と言われた洞窟で、謎のクエスト。
そこに現れた人型と相棒と共に『体術』のみで戦っていた。そして999体、その数の人型を倒すと奥の岩戸が開き、この場所が現れた。
 2人は徹夜でも終わらぬ『クエスト』でヘトヘトになった体を休めるため、ちょうどいい高さの小岩に背中合わせで腰を下ろせば、携帯してた僅かながらの物で腹を満たす。
疲れだからか、言葉数は少ないながらも年相応の会話を楽しんでた。そう上条当麻は思っていた。
だが、その会話のキャッチボールが崩れたのはどこからか?
上条当麻は必死に考えてる様子が伝わったのか、相手である御坂美琴が悪戯そうにクスリと笑う。


「もう1回言うよ。…私、あんたの事が好きだった。で、今も好き。…この意味わかる?」


今回は此処まで。

ではまた

こんばんわ!!


さて、いきます!!



告白

 異性から『告白』されることに免疫がある10代前半は少ないであろう。

「へ?」
「なによ、3度目の言葉も聞きたいの?」
「のーせんきゅう」

 それは、日本語英語になってしまってるこの少年、上條当麻がいい例だ。
【好き】その単語が異性から伝わるとき、それがどのようなものか?『鈍感・朴念仁』等さんざん言われてきた上条当麻だが、その意味がなんなのかは分かる。
残念ながら『難聴』が戦闘中以外存在しない世界である。その言葉はしっかり受け取った。だが、御坂美琴から発せられた【好き】という単語に違和感があった。

「さすがのあんたも気が付くか…よかった」

 彼女も上条当麻の顔に出てる文字で彼の心を察したのか。自己申告で『異性から告白されたことない、モテた事が無い』、と豪語する上条当麻だ。自身の発した言葉の違和感を受け取ってくれたことに安堵する。なにせ、筋金入りの鈍感だ。

「あんたの事、異性として好いてた。これは本当よ」
「え、じゃあ…」
「今も好きよ。そう、好き」
「あれ、『LoveとLike』的な?」
「ふふっ、そうよ」

 これだった。確かに、御坂美琴は『告白』した。だが、それが異性への愛情表現でないことは、上条当麻も直感的に感じたが、受け入れられなかった。
何せ形的には上条当麻が御坂美琴からフラれたのと同義である。



「このフザケタ世界に来て、いろいろあったけど約2年。ずっとあんたと一緒だった。
そりゃテンパったわよ、何せ好きな男と寝泊り一緒で、しまいには1つ屋根の下でみんなと共同生活。正直、楽しかったわよ。…そう、楽しかった。でもね、消えちゃったのよ」

 層の隙間から見える『月食明かり』を見ながらしゃべり終えた美琴は、ゆっくりとため息を吐き、言葉を伝えた。

「あんたを、異性として意識してることを」

 2度目の言葉。上条当麻はその言葉を聞いて、自身がどのような気持ちかを説明しろと言われて説明できる自信はゼロだ。
間の抜けた彼の顔に気持ちが現れたのか、

「自分勝手なのはわかってる!!」

 前の言葉を直接的に否定するような言葉を出す。滅茶苦茶だ。
 少年はただタダ、御坂美琴かの言葉を耳から脳へ入れてた。後に、彼は思い返しこの時御坂美琴への疑問やイラつき等の感情がが発生しなかった理由は分からないが、良かったことだと認識してる。と外国の友人へ語った。友人の少女は『Why?』と聞いたが、今でも分からないとクイーンズ・イングリッシュで答えてる。
 話を戻す。少女は「うーん」と唸りながら頭をゴシゴシとかく。言葉を選ぼうとしてるのだが、感情が先に出てしまう。
自身の語彙力の無さを恨む…なんてことは決して無い『レベル5』の彼女だが、今はそう言いたい気分だ。
いや、ある意味インテリ学生の頂点であり、その知能によって無駄に『演算(シュミレート)』しまってあれやこれやを脳内で却下してしまうゆえの言葉数の減少なのか?分からない。

「…ごめん」

発した言葉は、単純で率直なものだった。

「…ごめん」

 同じ言葉を放つ美琴。上条当麻に背を向け顔を見せないことに罪悪感もあるが、今自身がどのような表情をしてるか理解できなく、またコントロールできてる自信もない。だからこそ。

「そっか…」

彼の『納得?』の言葉が突き刺さった。


「悩んでるようであるな、若人」

「師匠…」


 と、その場に敢て気配を出しながら一人の人物が近づいてくる。『体術』の師匠であるNPC。
手には『アイングラッド』では珍しい東洋風の鍋に、何かしらの料理が入ってる。
 2人の間に割って入り、その場にしゃがむと鍋蓋を開ける。ふわりと巻き上がる湯気に香りが混ざり匂いが広がると、食後なのに腹が減る。

「『流派東方不敗』免許皆伝直前の者2人が何を暗い顔をする。何を滅入った顔をする。悩みは己の拳を迷わすぞ?ふむ」

懐という少し突っ込みたい場所から出した器に、粥の様なものを注ぎ味見をし2人に出す。

「食え、そして悩みを聞かせてみよ」

 直球であはあるが、『師匠』は2人に対して悩みを話すように言ってきた。この『師匠』と呼ばれるNPC、プログラムであるはずなのに妙に人間臭い。
それ以前にこの『アイングラッド』では魂があるかのようなNPCが多々いる。
彼ら2人は知らないが第22層に現れる『幽霊少女』に遭遇してたらどんな反応をしてたか?それは後の話だが。
この『師匠』ことオッサンNPCは時に精神論ともいうべき根性、情熱全開の暴論でこと質問に返す。だが、それが2人には今とてもほしかった。
『大人』…いやオッサンの意見を求めていたのだ。
そう、顔に出さないでお互い探っているが、とてもでないが今の気まずい空気を打開できる自信は若人である2人にはない。率直な意見が欲しかった。特に色恋沙汰に関しては。
 本来であるならば年の近い友人、それも恋人持ちに相談すべき案件だろう。だが、10代特有の恥ずかしさもあり相談できず、自身のプライドも邪魔してた。
何より、美琴の告白自体が突発的だった側面もある。そもそも、なぜこのような流れになったか?



「アスナッ、右2時の!!」

「わかってるよ、キリト君!!」

その原因になった2人が美琴たちのいる第6層の転移門のある町にいた。


 第6層・ギアナ。難易度も高くなくクリチャーも強くない。箸休めの様な層であると認識されてたこの層だが。

「ミサカ風、2刀流…」

街中で構える番外個体。両手には『バスター・ソード』を握り構える。そして。

「『シュツルム・ウント・ドランクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!』」

 回転しながら突っ込んで、街中のクリチャーを切り刻んで行く。さて、この点での突っ込みどころは多々あるがご丁寧に。

「…ッツッコンでいいですか、番外個体さン?」

 旦那が突っ込む。 『突っ込む』というワードに対してお約束のように番外個体が下ネタ返しの中学生の様な真似をするが、
一方通行は矢継ぎ早に
「何、キリトの二刀流の真似してるのか?」
「スキルなしでも攻撃可能な『バスター・ソード』何個目だそれ?」
「ドイツ忍者の真似ですか!?」
と慣れたように矢継ぎ早に彼女を問い詰めるが、頬を抓られた番外個体の悲鳴でそれが聞こえることはない。
それを知ってか、2人をホットイテ会議。

「やっぱ、この先まで『DG・ゾンビ』だらけですよ!『レギオン・ソルジャー』並みです!」
「厄介な『イベント』の時に来ちまったナ!!ヨ!!!」
「この『月食』の影響かな?」
「辛いにゃ~」
「げ、マジで?」
「流石に『レギオン』はなー…、25層のボスだろ?」
「ボスの使いパシリ、数の暴力。だったはずですよね?」

 先に偵察に行ってた、佐天・アルゴ・浜面・土御門が話す情報をもとに。リズベット・エギル・シリカ・滝壺達が作戦を考える。
町の中心部で『安全圏内』のはずであるが、ご覧の状況。町にいたはずのNPCは何故か全てクリチャーになっている。
先にワードが出た通り、『月食』による『イベント』の影響でこの層にいるクリチャー、およびNPCは『DG~』となってプレイヤーに襲い掛かってくる。
しかも数は無尽蔵に近い。

「この辺りのはあらかた片づけたよ!」
「あんまいい気分じゃなかったな…」

 と、ここで周囲の安全確保をしてたキリトとアスナが戻ってくる。クリチャー、もとい人型NPCを切ることに少々不満を残したキリト。

「第1層ではあんなに燥いでたのに」
「あれはカエルだったし、それに食材が手に入ったしさ!!」
「ン、ヴン!!」



 口論が始まるかと思いきや、エギルの唸り。どうやらエギルの意志ではなく、隣でエギルを人差し指で突いた仕草でキリトとアスナを睨んでるアルゴだろう。
機嫌のいい表情ではまずないが、目だけ笑い慈悲深く語りかける。

「大本の原因の新婚サン、少しは空気を読んでくれないかナ?」

 その文言に答えられなく固まる2人、蛇に睨まれた蛙の如く固まる。それを確認すると後方でまだ猫のように喧嘩してる2人に対しては。

「そこのヤンキー夫婦は黙れヤ!!」

 近くにあった樽を片手でブン投げた。分かりやすく当たった樽は2人分の「アベシッ!」と短い悲鳴と共に砕け散った。
しかし、それでもアルゴの機嫌が収まる気配はない。それもそうだ。

「だいたいナ!オレッチに『婿投げ』の詳細教えとけよナ!!」

 そう、今回の原因は『情報の共有』ができていなかったこと。上条や美琴・アルゴに正確な情報が伝わってなかったのだ。
言うなれば人災で、何より『情報』関連の事故については『情報屋』としてはこのようになってもしょうがない。

「いや、アルゴさ、『婿投げ』の情報興味ないみたいだったしよ」
「『報告・連絡・相談』ぐらいできるだろ、できろ社会人!!そんなんだからお前は下っ端なんだヨ!!」

 キリト達をフォローするつもりが、言い返されぐうの音も出ないクライン。
『ほうれん草、大事』。というより、アルゴの雰囲気に押され何も言えない1同。全員の口からは簡単な言葉しか出なかった。

「…ゴメン」



空気を換え、アルゴ・キリト・エギル・一方通行以外の闘えるものは周囲を警戒し、対策を考える。

「つまり、ミコっちゃん達は『体術Ⅱ』のクエストを受けてる可能性がある。それをクリアしなければ…って、さすがにわかるカ」
「しかも無理難題と。美琴達でも厳しいかもな、それに『捕捉不可能』はな…本当にこの層にいるのか?」
「『体術Ⅱ』を習得してェ奴はごまンといる。そして『文献』を調べてもこの層に出る」
「だからと言って、このままこの層にいたら俺たちも危ねえぞ?」

 そう、先も言った通り、この層は現在モンスターの大量発生中であり、更には美琴たちの居場所も彼らは知らない。やきもきする。

「なあ?」

そんな中、一人の男が提案する。2刀流の剣士、キリトだ。

「いったん、町を出てこの中心の『安全圏内』に行けないか?」

彼の提案はこの層の中心にある『安全圏内』への移動だった。

「何か手があるのか?」

一方通行の問いに対し。


「『2刀流』の中で、真逆の存在のスキル。それを使えば上条達を助けられる。…この状況だと死ぬかもしれないが」

今回は此処まで!!
長らくお待たせいたしました。


美琴の告白は告白でしたが、愛のではありませんでした!


ではまた

こんばんわ!!


さて、3月中に投下します!!


「はぁ、分かり合う方法だぁ?」
「そうです、ヤマト隊長。教えてくださいよ!」

 第75層の迷宮区にて偵察隊の役目をしてる『血盟騎士団』のヤマト率いる団員達は飯の最中の雑談に興じてた。
その中で、隊で流行りの『自然な隊長いじり』すなわちヤマトいじりが始まる。
男が多いのが基本のSAOにて、基本的な編成のである偵察隊の構成は若い男のみ。

「だって、彼女いるの隊長だけだし」

 嫉妬交じりでもあるがやはり年頃の青年達、その手の話に興味があるのは男女共通だ。
ヤマトはこの世界で彼女がいるわけではないが、現実に残してきており気がかりと言えば気がかりだが、今何をしてるか調べる手立てはない。

「もう違う男出来てたりして?」
「あー…」
「コラ」

 と、テンプレの様な弄りは挨拶みたいなものだ。最初こそ、いろいろ反応して弄られネタになっていた。
口の周りについた『レーション』の屑を拭う。

「とにかく、今はもう思うことは『元気に生きてさえいればいい』それだけだよ」
「男出来ていても?」
「う、うん…」
「顔濁すなよ隊長」
「それにな、本当に『分かり合えたか』なんて死ぬまで分からないと思うんだ。今でさえ、逝っちまった浅日に山城、佐久良と分かり合えたか分からないし…」

 『仮想世界の内乱』時に死んだアサヒ・シキシマ・ヤマザクラの本名を思い出しながら懐から絵を取り出す。
前にリズベットが描いてくれた4人の集合絵。ふと感傷に入る。

「墓の前で再開してクリア自慢するんでしょ、隊長!」
「んな辛気臭い顔しないで下さいよ!!」
「アスナ様が『あの黒いの』と『新婚旅行』でいない間を務めるんでしょ!?」

 そんな顔色を読んでか、隊員たちがラリアット込みでのフォローする。

「そ、そうだよナ!!」

 良くも悪くも乗せられやすい性格なのが功を奏して普段の空気の戻るヤマト。隊員たちも食事に使った道具類を片づける。円陣を組み。

「うし!!そろそろ行くぞ!!今回の目的は『クヲーター・ポイント』である『第75層、フロアボス』の調査。
方法は扉の外からの観察。簡単だが気を抜かぬよう、そして絶対に部屋に入るな。以上!」

「ヤマト隊、ファイ!!!」

「オオッ!!」


部活の様な掛け声が迷宮内に響かせると、一行は奥へ進んだ。そして、その姿を観察するような人物。
太古に存在したであろう魔術師の様な風貌。

「…さて、ここで私の城の力は使えるか、簡易プランのテストといこうか?」

 男にも女にも、老人にも幼児にも聞こえる声を零しその集団を追った剣士。
それは嘗て『第50層』クリア後に現れた『NPC?』に近い姿でもあった。そう、現実、『学園都市』からの使者。


「6段階目に行けるかどうか…どうでもいいが。やはり、体を動かすことは気分がいい。例え仮想の身体とても」



「プルヒャッホーーーーーー!!!!」

 馬を操りご機嫌なアメリカ人の掛け声の様なもので先陣を切る少女。
メイスを振り回しながら、とある剣士にもらった防寒マントを靡かせ行く。

「盗賊の党首かよ、リズ」
「ああいうのは、はまづらの立場だよね」
「ま、まあ、本人はノリノリですし…」

 と彼女の後ろにつく浜面と滝壺、シリカがリズベットの様子を観察する。

「見てくれならピッタリ盗賊の、いや元の騎兵だにゃ~。女連れの」
「ありがとう、『ジョチ・ウルス』のパチモン」
「人様が教えた知識をどや顔で言ってンじゃねェよ!!」
「女の後ろで騒ぐ男には言われたくないよね」

 それに続く一方通行達。一向は『騎馬』でキリトの示したポイントへ向かってる。そう『騎馬』で。

「だ、大丈夫?キリト君」
「へ、平気だ!こんなの今後のゲームの事を考えたら…ウヲッ!!?」

 彼はそもそも『騎馬』のスキルが低かったのだが、のちに出るゲームを考慮して何度か乗ってるとの事。そのことをアスナ経由で告白したのだが。

「こんな『ゲームバカ』未来永劫逢えなそうだナ」
「いて堪るかよ」
「話のネタにはなりそうだがな」

 初耳のエギル・クライン・アルゴは呆れるばかりである。元も、他の面々も同じようなリアクションを取ってる。
ちなみに『騎馬』の上手い浜面や土御門曰く『バイク操作感覚』に近いと聞いて今度単車を買おうと思うキリトに、
ゲーセンで『バイクゲー』のレコード何個持ってるか思い返すリズベット。



さて、話を戻す。中心部の『安全圏内』へは。

「あと5キロォ!!!」

 残り距離を計算したのだろうか、一方通行の低いハスキーボイスが響き一団の返事が響く。
目指す『安全圏内』は先に見える開けた原っぱにぽつりと生える針葉樹の袂であろう、最高速で行きたいが『騎馬』のスキルが未熟な者もいるのもあるが、
馬がこける等の『SAOによくあるイレギュラー』等を考慮しある程度の速度を確保しながらも一団は確実な速度で馬を走らせる。


「後方来ます!!10体前後!!」
「うわっ、気持ち悪ッ!!」

 後方集団にいたシリカの甲高い声にクリチャー集団の姿を見た初春の素直な感想が聞こえる。
確かに、人型のクリチャーが馬と同じかそれ以上の速度で追いかけてくる姿は、異形としか表現できない。
 ちなみに、『無数の人型クリチャーが襲ってくる』多くの人は『ゾンビ』と思うかもしれない。
事実それに近いものだが、ここで『アスナ達女性陣』はなぜ大丈夫か気になる。男性陣はそれとなく尋ねたが「なんか違う」との事。
 話を戻す。襲い掛かってくる10体前後のクリチャーに対し。

「前に出ろ!」
「ここはオジサン達が…」

 クラインとエギルが対応しようと馬の速度を落とそうとした時、

「き、キリト君ちょっと!?」
「はあ!?」

 アスナの驚く声が聞こえたと思うと男2人の間を黒い物体とすれ違う。
前を見ると、彼女が自身の馬の手綱ともう1個の手綱を握り、誰も乗っていない馬を操ってる。そう。

「はあああああああああああ!!!」

 キリトが馬を降り後方のクリチャーに斬りかかっていた。しかし馬に乗ってる一団から降りて戦うなど自身を置いてけと言ってるような物。
更にはその十数体のクリチャーの後ろには『軍勢』と言える量の集団が迫ってきてる。いくら『二刀流の剣士』でさえ捌ききれる数でない。
『奇行種』とも言うべき十数体を相手できる時間は、

「…十秒」

 そう、アルゴが述べた通り『10秒』が限界だ。そして今からである。アスナが慌て馬を止める直前。

「『アクセル・バースト…』」

 キリトが呟くがその声が聞こえるはずもない。その直後、彼の姿が消えたと思うと重なり合う斬撃音が聞こえた、『奇行種』1体1体全てに斬撃痕が走る。
その瞬間、クリチャーは斬撃痕を中心に切り裂かれ光の粒子となって消滅する。時間にして数秒の出来事。

「…『スラッシュ』」
「うえっ!?」

 気が付くと、キリトはアスナに手綱を任せた馬に戻っていた。先に彼が彼女に手綱を任せてから『約十秒』。カッコつけ乗馬してる状態へ戻っていた。 

「アスナ、手綱」
「う、うん」
「ありがとう」

 普段なら、いや妻だからこそ笑みの1つでも礼の言葉と共に送るキリトだが、先も述べた通り『乗馬』のスキルが危うい。
だからこそ、今の全身力んだ状態を維持せざる負えないのが辛いところ。キリト内心、先のスキルを「失敗しただけだ」と言い聞かせてた。
『アクセル・バースト・スラッシュ』
 片手剣のスキルでもあるが、10秒の間通常の1000倍もの速さで移動、攻撃できるスキル。
しかしその10秒間、自身の防御は防具関係なく皆無になり、また十秒過ぎてもスキルを使ってた場合、10分間動きが通常の3倍遅くなるというデメリットもある。
キリトはデメリットのうちの後者のせいだと言い聞かせてた。そう、前にも感じた時間の流れに違和感を感じたからだ。つい最近に。

「キリト!!!」

…雑念と記憶に集中しすぎてた。
 気が付くとキリトの横に『奇行種』数体が迫っていた。先ほどまでおらず、また馬に追いつける人型クリチャーなど、アルゴを含め皆見た事も聞いた事が無い。
だが、問題は距離だ。腕を伸ばせば十二分に届く距離、たとえ『閃光』であろうとギリギリに間に合うかかどうか。
そして彼自身が乗馬中に剣を振るうのは不得意なことは先の奇行で証明してる。間に合わない。



斬ッ!!

 音と共に重い金属の何かがキリトの顔の横を通り過ぎるたと思うと目の前のクリチャー数体を貫いた。更に続いて1発2発と続く。『弓矢』ではない。

「『バスター・ソード』…って?」
「へっへー、大丈夫?旦那さんにアーちゃん♪」

 そう剣だ。まるで矢の如く放たれた『バスター・ソード』はキリトを襲い掛かったクリチャーを貫いたのだ。

「今のって、ワーストの!?」

 そう、これが番外個体のOSS(オリジナル・ソード・スキル)であり。その際に前々から披露しようとしてた、スキルの口上を続け。

「現実でのミサカの能力から生まれたスキル。――」
「そろそろ着くぞォ」

 と続けたかったが間が悪かった。当然怒る番外個体。

「ゴルァ!空気読めやモヤシ!!ミサカがせっかく言おうとしたことを!!」
「さンざン夜中に聞かされたこっちの身にもなれ!!」
「あと、あんたの剣を作った鍛冶屋としてはそのスキルいけ好かないね」

 文句が入る。夜な夜なの騒音については一方通行が夜を共にしなけれればいいだけだが、番外個体のOSSのスタイルからすると仕方ない。

「知るかあァァァァァァァァァ!?」

 鬱憤を晴らすかの如く彼女はまだ『名知らずのスキル』で『バスター・ソード』広範囲に投擲した。
前の件はあれだが、『広範囲遠距離攻撃スキル』としてはキリトやアスナ、クライン・エギル初めて見るので感心してる。
 だが、周りのクリチャーが先ほどより凶暴化してるのは全員が認識できる事であった。滑り込むように『安全圏内』に入ると。

「キリト君!!」
「5分後!それまで周りを頼む!!それ以前に!」
「わかってる。美琴さんたちが聞こえる!!」

 阿吽の呼吸ともいうべき『剣劇夫婦』の主語の無い会話。

「き、キー坊とアーちゃん達はどうなってんダ?
「ギャッハ☆そらもちろん、大人にな―――る前からだね、アレ」

どうにも、仲間内からも違和感ととらえられてるらしくなかなか会相談できない様子。

「ロボットアニメでよく見るニュータイプ的な?」
「古いにゃ~」
「そういえば、御坂さんも…」
「かみじょうもだよね、るいこ」
「能力者かァ?」

 各々突拍子もない心配事を口にするが、それらは『当たらずとも遠からず』だったことを理解したのは先の話。


「来いッ!!」
「こっちだ!」

 そしてこちらは元祖、阿吽の呼吸コンビである。美琴と上条は連携しながら誘う。

「ぬわあああああああああ!!」

 それは金属?の鎧で覆われた巨人のクリチャーある。漆黒の巨体に大きな角、その大きさに似合わぬ俊敏な動きに、

「そんな、そんな物かバカ弟子どもよ!これでは『流派!東方不敗』の完全会得など夢のまた夢!!」

 この気合の塊のような声。SAOにて『体術』を習得したプレイヤーならだれもが知っている。『師匠』である。
だが、『師匠』はあくまでNPC、人であり身長も高身長であるがエギルと同じぐらいであり、今の様な『約18mの巨体』ではなかった。

「よけて!」
「!?」

 その巨体から繰り出される拳をすんでの所で躱す上条当麻。

「熱くなってるわよ!『ボルテージ』が上がってる!!」
「わかってるよ!!難しいんだよ!!」

何故こんな事態になったか?分からない。

こんかいはここまで。

ではまた

ども!

新年度で忙しくて書き込みない>>1です。


安心してください、GW中には髑髏百足までは書きます!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年09月25日 (日) 23:02:49   ID: EKaw0Sub

......長くね?

2 :  SS好きの774さん   2016年09月25日 (日) 23:06:28   ID: EKaw0Sub

↑最終投稿からね

3 :  SS好きの774さん   2017年10月22日 (日) 18:49:45   ID: qoKvaMYs

急に違和感ある感じ。時が経ってるからかな?

4 :  SS好きの774さん   2020年01月11日 (土) 17:12:03   ID: B7ReEVHd

久々に来てみたら完結して無かったんか…

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