上条「ソードアート・オンラインか、やってみたいな」(872)

とある、SAOのクロスssです

どんな物語か1もまだわからないです

週1で投下する予定


キャラ崩壊あります


基本とある側のキャラがメインなのでSAOのキャラはあまり出ません


アニメに例えるなら「Zガンダム」の旧WBクルーみたいな感じ


能力やスキル、設定の独自解釈あり、


つまり、こまけえこたry

よろしくお願いします

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1347675608

「とーまがゲームに興味を出すなんてめずらしいかも」


「そりゃ上条さんだって、ゲームぐらいやったりしますよ」


「でも、買うお金ないんでしょ」


「我が家の家計は火の車ですからねぇ、誰かさんの食費で」


「む!それは私が悪いって言ってるのかな?!」ガルルルル


「言ってませんよ!・・・ほら着いたぞ、小萌先生に迷惑かけるなよ」


「うん!いっぱい食べてくるからね」タタタ


「気を付けて行って来いよ!」

(・・・いってきますじゃないのかよ)


と俺は、心の中でツッコミを入れながらインデックスを見送った。
今日は小萌先生と日帰りバスツアーで、食品工場の見学に行ってくるそうだ、
なんでも出来たてのおやつなどが食べ放題らしい、インデックスにはもってこいのツアーだし
なにより小萌先生と姫神いたら安心だろう、なので俺は第7学区の1番デカい駅前まで
あいつを送ってきたのだ。


「にしても、すごい宣伝の仕方だな」

つい本音が口から出てしまったが、無理もない周りを見てみると、
看板や液晶広告、垂れ幕までとあるゲームの広告で埋まってる、

ソードアート・オンライン

外部で開発されたフルダイブ型ゲーム機のRPGが今日発売らしい、
なかなか力が入ってるようでさっき言った広告はもちろんTVのCM
コンビニにある雑誌とかにも特集が組まれてて2,3週間前から盛り上がりがMAXになってる、
さすがに流行りに疎い俺でもどんな内容なのか知ってるしちょっとやってみたい気持ちもある、
それに俺の悪友2人が1カ月前から学校で騒いでるのもあるのだが、

「お、かみやんじゃないか」


「こないな所で、めずらしい」

思ったそばから悪友2人、土御門と青ピが自転車を引きながら家電量販店も袋を持って現れた、


「お前らそれ持ってるてことは、買えたのか?」


「おう!朝1で家を出た買いがあったぜい」


「いやーほんま疲れましたわ、これからつっちーの家で初プレイしてみますわ」


「俺も金があったらなぁ・・・」

土御門「かみやんがゲームに興味を持つの自体珍しいのに・・・

そんなにやりたかったにゃ~?」


上条「お前らが毎日あんなに騒いでるし、

それに上条さんだって普通の男の子ですよやってみたいですって!」


青ピ「まぁ明日にでも僕のを、ちょっと貸してあげますわ」


上条「まじで!やらせてくれるの?」


青ピ「僕は今とても気分がええからな、かまへんでぇ~FOOOOOO!!」


普段から何かとずれている青ピだが今日は1段とおかしい、


上条「・・・何があったんだ?」


土御門「さっき小萌先生達にあってにゃー、それ以来上機嫌だぜい」


上条「なるほどなぁ・・・」

pppp
青ピ「なんやこんな早くに、・・・はい」


上条「あ、このパターン」


土御門「フラグだぜぃ・・・」


~Several minutes after~


青ピ「・・・かみやん」


上条「どうした?」


青ピ「今日の夜までやってええよ・・・」


土御門「パン屋のおやっさんかい?」


青ピ「店手伝えだそうです・・・」

上条「まぁ・・・がんばれよ」


土御門「同情するぜい・・・」


青ピ「仕事終わったら朝までやったる!!そんでおんにゃのこに声かけまくってハーレームパーティ

   いやギルドつくったるわぁぁぁぁぁぁ」


そう叫びながら彼は下宿先のパン屋に自転車で走って行った、その姿はえらく滑稽だったそうな

句読点の打ち方おかしくね?
普通。になるべきところが、になってるから
区切りがつかなくてノンブレスで文章読まされてる感じがして息苦しい

土御門「ところでかみやん、どうやって帰るんだ?」


上条「モノレールだけど」


土御門「だったら俺のチャリで一緒に帰らないか?時間そんなに変わらないぜい」


上条「まじで?サンキュー」


土御門「漕ぐのはかみやんだけどな」


上条「そんぐらいやるよ!!」


土御門「とりまいそぐぜい」


その場を離れた彼らは、チャリ2ケツで寮にもうダッシュで向かった、
なお寮の手前で警備員の黄泉川に捕まり30分ぐらい説教されたり
ダッシュのせいで上条が汗だくになったのは別の話、

シャワーで汗を落とし着替え、上条の部屋で準備を始めた2人は体を触ってた、


上条「これなにしてんだ?」ペタペタ


土御門「キャミグレーションって言って、体を調べてんだってさ」ペタペタ


上条「ふーん、ってか俺出来んのかコレ?」ペタペタ


土御門「SAOのことか?」サスサス


上条「あぁ、だって右手のことがあるし・・・」スリスリ


彼の右手には幻想殺しがある、異能の物や力がこのゲームに使われてたら上条はゲームをプレイできない、
普段不幸な彼だけに一抹の不安を覚えるのだが、

土御門「もしナーヴギアもろとも異能の産物だったらかみやんが触ったら壊れてるだろ?

それにこれは機械だし異能の物ではないぜい・・・終わったぜい」


上条「・・・それもそうだな!こっちも終わった」


土御門「それにキャミグレーションができてる時点で大丈夫だぜい」


上条「よかった、それが心配だったんだよ」


この時上条は心の底から喜んだ、彼とて様々な事件に巻き込まれたりするがまだ学生であり
このような遊びや娯楽に興味がないわけではない、珍しくトラブルもないのは何時もなら警戒するのだが
すぐに最新鋭のゲームをプレイできると思っているので、彼は有頂天になっていた

土御門「そろそろ時間だぜい、かみやんはベットだろ?」


上条「おう、じゃああっちで」


上条はベットに、土御門は床でナーヴギアを付けたまま横になりサービス開始の13:00を待った
そして時間になる


土御門「いくぜい」


「「リンク・スタート」」

今日はここまでです

基本>>1が休みの日に投下します


>>8さん

ご指摘ありがとうございます

次回までに修正してきます


でわまた

キャリブレーション、な
何がどうなって間違えたのかしらんけど

うお!なんかいっぱいレスがあった、ありがたい

色々ご指摘ありがとうございます


多くのレスに上条さんのスキルのことがありますが、それについては本編で後々


>>24

何をどうして間違ったか俺も知らない、ただ言えるのはハズカシィ

視界が開けると最初の空間に出た、何かカラフルで目がチカチカする場所だ長くいたくない。
ここは最初の設定をする空間らしく、アバターもここで決めるらしい
上条は早くゲームの世界を体験したいのか適当にアバターを決めた、ほとんど現実と変わらない身長と顔になったはずだ、
各設定が終わると再び暗くなりそして視界が開けた。
目の前には中世のヨーロッパのような街並みかつて行ったベネチアを思い出す、そしてこの雰囲気に合った格好をしている人々、
さっきまで居た殺風景な自分の寮の一室とはまるで違う独特の世界広がる、上条は手を動かし顔を触ってみる、
生暖かい感触があり柔かいほっぺのさわり心地、体があると実感できる。そのまま上を見た青空が見える、
だがうっすらと岩か何かで出来た天井のようなものが見える、現実の世界ではまずありえない光景、でもリアルな空気が流れてる


「これが・・・ゲームの中・・・」

「そうだぜい」

聞き覚えのある声を聞こえた方を振り返るとそこには金髪サングラスの何時もと同じ顔で
俺と同じような服装をした人物がいた


「土御門!?なのか?」

「そうだぜい、ちなみにここはSAOの中第1層はじまりの町だ」


そうここが、ソードアート・オンライン、ゲームの世界だ

上条「なぁ土御門おれ体なんともないよな?右腕大丈夫だよな?!」

土御門「うーん」

上条「」ゴクリ

土御門「顔がアニメチックなイケメンになっててイラつく、あとはまんまかみやんだぜい」

上条「ふぅ・・・よかった、ってかイラつくってなんだよ。お前はサングラスかけてるからあんま変わんないな」

土御門「ふっ」ドヤ

上条「ドヤ顔やめぃ、それよりこれからなにすんだ?」

土御門「武器を選びに行こうぜ、武器がなかったらモンスターも倒せないからにゃ~。向こうの通りにあるから自分の合ったのさがそうぜい」

上条「そうだな。お前はどんなのにするんだ?」

土御門「そうだにゃー・・・まずは見てからだぜい」


2人は喋りながら歩いて目的の通りに向かった。
しかし人が多い・・・学園都市自体では限定50個の販売だったが全体では初期ロットが1万個の発売されており、
今日の13時にサービス開始しその1万の人々が一斉にアクセスしているのだ、
皆この世界を各々楽しんでおり街を観察したり他の人に話してたり其々満喫している。
だが1番の目的は武器を買いそして外でモンスター戦いラスボスを倒すことだろう、
それがこのゲームの目的だし大多数がそれを求めてこのゲームを始めたはずだ、しかもHPが無くなっても死ぬことはない、
まるで子供の時初めてゲームを買ってもらって初プレイした時のようにはしゃいでる者ばかりだった、この時はまだ

少し中央広場から歩いたとこにある通りには露店が並んでた、夕暮れの商店街の様に多くの人で溢れている、
そこには武器や防具アクセサリーなどが並べてあり皆それぞれ自分に合ったものを吟味している、
性能は低いが値段が安い初期装備としては無難だ、その内の一角で上条は剣を選んでるのだが、


「うむむむ・・」


悩んでた、片手用か両手用の剣か彼なりに考えがあるらしく迷っていた、確かに今後のスキルにもかかわってくる問題だ十分に悩むといい、
ちなみに土御門はさっさと片手用短剣を選んだ、曰く「使い慣れてる」とのことだ、果たして彼はなぜ使い慣れてるのか、
疑問に思った上条だったが深くはツッコまなかった

(やっぱ軽そうな片手剣か?でもゲームなんだから憧れの両手剣もいいかもしれないし・・・どっちだ?)


「かみやん早くしてくれよ、待ちくたびれたぜい」

「でもなー、なかなか決められないんだよ、後のこともあるし」

「初日なんだから適当に選んで試したらいいじゃん、合わなかったら違う武器を試したらいいんだぜい」

「・・・それもそうだなぁ、よしならこっちで」


上条が片手用直剣に手を伸ばしたとき、誰かと手が重なった


「「あ、すみません」」

「「ってお前は?!(あんたは?!)」」


そこには一人の少女がいた、シャンパンゴールドの肩にかかるぐらいの髪に女の子の初期装備では珍しく短パンにニーソックスの絶対領域、
女の子にしては凛々しい顔立ち、身長は彼より低いのだがやたらグラマラスな体系、いつも出会うときと違い大人びてる雰囲気がある、
体系は違えど彼はこの人物を知っている、御坂美琴、上条が出会うと何かしら吹っかけてきたり、
最近は彼に会うと顔を真っ赤にしたり会話の途中で噛んで内容がよく解んなったり挙動不審な行動をとったりすると
彼には認識てるとは知らない、そんな上条に淡い恋心を抱いてる少女、学園都市第3位の超能力者である


「な、なんでこ、こここんな所にいるのよ!」

「いや、武器を選ぼうと・・・、それより御坂はなんでSAOやってるんだ?」

「へ?それは、いろいろ試したいことがあるからって、リアルゲコ太に頼まれて・・・じゃなくて!あんたはいんのよ?!!」


「いや、SAOをプレイしてまして・・」


「だあああああああ、ムカつく」キッ


「うわ!?」ス


とっさに上条は右手を前に構えた、このパターンだと御坂が電撃を出すときと同じだからである。
彼は経験でいつもと同じ行動をしてしまったのだろう、だが何も起きない
むしろ彼女もなんで何も起きないのと言いたそうな顔をしている

「お、御二人さん?」


居たたまれなくなったのか、さっきまで蚊帳の外だった土御門が声をかけた。
2人の行動はというと上条は御坂に向かって右手を突き出していているし、
御坂の方は全身を力んで何かを出そうとしている、実際彼女は学園都市にて電気を司る超能力者、
そしてこの様に上条に対してよく電撃を浴びせてきた、その経験から上条は右手を出したのだが、
ここは学園都市でもなくて現実でもない、ソードアート・オンライン、ゲームの中だ。
つまり周りの人々は何も知らない外部の人が大多数だ、はたから見たら男子中学生が
昼休みに昨日のアニメの必殺技の真似をしていて調子に乗り、帰りにテンションが上がって駅前とか人が多い所で同じことをやってしまい
周囲の目に気づいて恥ずかしいことになってしまったアレな場面しか見えない、つまりは

エーナニアレ
ナンカアニメノモノマネジャネ?
イタイハー
デモ、アノオンナノコカワイクネ?
オイキリト、ナンカモメテルゼ
ヤメロクライン、カカワルナイクゾ
マテヨキリト!


周知の目に晒されてた、二人は周りの空気を察知すると漫画のように顔を真っ赤にした、状況を把握したのだろう


「な、なぁ2人とも早く武器を買ってフィールド出ないか?」


早くこの場を去りたいと思った土御門は2人に提案した


「「」」コクリ


無言で2人は同意した、そりゃそうだろうさ。ちなみに武器は上条は両手用直剣で御坂は片手用直剣にした。

今日はここまで


なんか粗が目立ってきたな・・・


やりきるしかないか!!


明日はドームにアニキを見に行かなくてはならないので投下できるかわかりません


ではまた

設定中乙と言われそうだが
両手剣用のスキルは片手直剣のスキルをある程度上げてある条件を満たさないと出てこないそうです
だから両手剣いきなり装備してもスキルは使えないはず

昨日はアニキのホームラン見れてよかったです

>>41 ・・・なん・・・だと?

ご指摘ありがとうございます。後で出来る限り補間したいと思います。




では投下します

はじまりの町の西フィールド

ここは草原が広がっており、そこにはイノシシを青くしたようなモンスターがちらほらいる。
弱いモンスターなので練習にも向いてる場所だ、そこで3人は練習をしているのだが


上条「うをぉぉぉぉぉ」


ブウォンと上条は両手用の剣を大きく振り下した、しかしモンスターには当たらない。むしろカウンターで脛に1撃くらってしまった


上条「いってぇぇぇ」

御坂「大げさよ・・・」ハァ

土御門「それにかみやん、痛みは無いんだぜぃ」

上条「お、そうだった、でもこれ当てるの難しいぜ?」

御坂「だから、これはスキルに乗っ取ってやるのよ」

上条「スキルに乗っ取るったって・・・」

御坂「ちゃんとモーションを付ければ出来るって」

土御門「はぁ・・・かみやん、俺の動きもう1回よーく見とくんだぜい」



見かねた土御門は足元にあった小石を取り構えた


土御門「こうやって構えて、少し力んで」グッ


そうすると彼の持つ小石の辺りが光だし


土御門「スキルが発動するのを感じたら、こう投げる!!」ブン


そう言いながら小石を投げた、小石は凄まじい速さで飛んでいき


「ぶきぃぃ?!」


見事モンスターに当たった


土御門「あとはシステムが当ててくれるぜい」

上条「おぉ・・・、って御坂そっちに行ったぞ!!」


さっきのモンスターは、御坂のほうに向かっていったが、


御坂「大丈夫よ!!」ガッ


と彼女は剣で防御しモンスターを止めた、しかも片手で止めてるし結構余裕な感じだ


土御門「かみやんも剣を構えて少しタメを入れれば出来るぜい」

上条「タメを入れるねぇ・・・こうか?」ググッ


そういうと上条は両手で剣を構え少し力むと剣が光始めた、その様子を見た御坂は


御坂「ふん!せい!!そっちに行ったよー」


モンスターを軽く剣で振り払い、蹴りを入れて上条の方へ誘導した。
モンスターは全速力で上条の方に向かってくる、彼は息を深く吸うと


上条「だありゃぁぁぁぁ」


雄叫びと共に、剣を思いっきり振った。今度はスキルが発動しているので見事モンスターに直撃した。
ぷぎーと哀れな断末魔と共にポリゴンが爆散しモンスターは消えた。
直後に経験値などのウィンドウが出た、つまり彼はモンスターを倒したのだ


上条「や、やったぁぁぁぁぁぁ」


盛大に喜び、ガッツポーズをとった

御坂「おめでとう」

土御門「おめっとさん、しかし長かったにゃ~」


確かに、実際御坂に土御門はさっさとコツをつかみほぼ馴染んだが、
彼はなかなかコツを掴めず、やっと1匹倒したばっかだしスキルを正確に使えたのも今が初めてだ


上条「しょうがないだろ、実際には剣なんか使ったことないんだからよぉ・・・」

御坂「確かに、あんたが剣とかできの悪いコスプレに見えてしょうがないわね」

上条「出来の悪いコスプレってなんだよ」ウガー

土御門「まぁ元々かみやんは戦い慣れてるから、その辺を応用したら何とかなるにゃ~」

上条「そっかなー?」

御坂「戦い慣れてるって、なんだかなぁ・・・」

御坂はこの少年がただでさえ不幸なのに、厄介ごとがあると自分から進んで絡んでいくのを心配してたし、
何よりその度にボロボロになるから少しは自分を大切にしろと思ってた


御坂(心配するこっちの身にもなりやがれ、このバカ・・・)


しかし、心配されてるとは知らない彼は能天気なもので


上条「つーか腹減ったよ、飯にしようぜ」

土御門「ならあの木の下に行こうぜい、あそこならモンスターが入ってこないエリアらしいからな」

御坂(こいつと話すときは少しスルースキルないとダメね・・・)ハァ


何かを悟った御坂であった

ここまで、少しは読みやすくなったかな・


ではまた

待て
地の文は美琴だぞww

どうも、連休最終日みなさんなにしてました?


わたしは猫を洗ってました。



>>50 orz


では投下します

3人は少し行ったところにある木の下で、休憩がてら昼食にすることにした。
と言っても時間的にはおやつである、しかし上条は食べ物など買ってなかったが、
土御門が彼が剣を選んでる間に軽食のサンドイッチと水を買ってたみたいだ。
美琴の方は始まりの町で果実のなる木の実をたまたま拾ってたのでそれを興味本位で食べることにした、
この実がじつはレアな物とは彼女はまだ知らない、


「なんか、見たことない具が挟まってるんだけど・・・」モグモグ

「味の方もイマイチだにゃ~」ムグムグ


サンドイッチを食べた二人の感想は散々だった、ヨーロッパ風の料理がメインのSAOだが
普段口にしない味なので旨いか不味いか解らないのだ、では御坂の方は?


「甘いけど、粉っぽいような何と言うか・・・メロンパンみたいな・・・」バリボリ


満更でもないのか勢いよく食べてる。

「?!」ムぐ

「」ドンドンドンドンドン


急に胸を叩きだした喉に詰まったらしくとても苦しそうだ、
ってかそこまで再現してあるのかこのゲームは?


「何やってるんだよ・・・ほら水」


「ゴクゴクゴク・・・っぷはー、ありがとぅ・・・」


「ちゃんとゆっくり食べろよな」

しかし美琴はここで気が付いた、喉を詰まらせたとき上条が水を渡してくれたのだが、
この水は彼がさっきまで飲んでた物、つまりは


(こ、ここ、これって関節キスだよね?で、でもこれはゲームの中だからノーカンよね、ノーカン・・・
で、でもフルダイブだから実際にあいつとキスしたのと同じ・・・で、でもこれはゲームのry)


御坂「」シュポン

上条「!?」

御坂「ふ、ふにゃー・・・」トサ

上条「み、御坂?おい御坂!」


隣にいた美琴がシュポンと漫画のような音を立てたと思ったら顔を真っ赤にして倒れてきた、
何が何だか解らない彼は心配してアタフタしてるが、

土御門「あー大丈夫だにゃー、舞夏曰く最近よくあるらしいぜい、ま何時もなら暫くしたら治るらしいがな」

上条「漏電って・・・大丈夫なのか?しかも膝枕みたいな状態になってるし」

土御門「まあ、この様子なら舞夏に聞いた通りなら大丈夫だろうし、暫くほおっておくのがいいぜい」ニヤニヤ

上条「ニヤニヤすんなよ気持ち悪いな・・・ってかこのまま飯を食わなくちゃいけないのか?」

土御門「仕方ないにゃ~」グビムグ


そう言って土御門はサンドイッチの残りを食べ始め、


上条「不幸だ・・・」モグモグ

と何時ものセリフを言って食べ始めた、美少女が膝枕してて何が不幸だこの野郎。
しかし彼は不幸体質なので良くも悪くもトラブルが起きやすく、


上条「あ」ポロ ヒュー

御坂「」ベチャ


手が滑って落としてしまったサンドイッチは御坂の顔面に直撃してしまい、
具材やらソースで御坂の顔はえらいことになってしまってる。
さすがに夢の中にトリップしてた彼女も現実に戻ってきたみたいで、


御坂「」ムクリ

上条「ひっ」ビク


彼は身構えた、そりゃいつもこんなことしたら電撃が飛んでくるし、
それに彼女がとても静かなのが何時にもなく不気味に感じた

御坂「」ス


静かに彼女はメニューウィンドウを開き何かを操作し始めた、


御坂「ねぇ?」ニコ


凄まじく爽やかな笑顔、この様な笑顔彼は彼女を含め見たことがない


御坂「デュエルしようか?」ニコ


上条の前にウィンドウが出た、

デュエル

それはSAOの中で正式に唯一人と正当に対戦できるシステム、確かに拳で会話してみろ、みたいな話もあるが

上条「いやなんでそうなr「デュエルしようか!」」

上条「だかr「しようか!」」

上条「すk「し よ う か !!」」

上条「・・・はい」


御坂の勢いに負けた上条はデュエルを承諾してしまった。
彼女が仕掛けてきたデュエルは完全決着、どちらかのHPが無くなるか「まいった」と言わない限り終わらない。


御坂「これでいいでしょ?」

上条「いやHP0とか死ぬじゃねぇか!」

御坂「大丈夫、ゲームオーバになるだけよ」

上条「でも・・・」

土御門「大丈夫、はじまりの町にまた召喚されるらしいぜい、後で迎えに行ってやるからにゃ~」

上条「いやでも・・・」

御坂「あきらめなさい、言っとくけど全力でやるからあんたも本気でやりなさいよ」

上条「不幸だ・・・」

御坂「あ、あと負けたら今度1日付き合ってもらうからね!」

上条「ちきせう」

彼はそう言うと渋々剣を構え始まるのを待った、


御坂「いくわよ!」


上条「おう!」

今日はここまで。


言われたとこ、あんまり直せてないかも・・・


直してますよね?


あと美琴は完全決着のデュエルを申し込んでますが、
この時点ではまだデスゲームとは3人ともしりません。



ではまた

どうも1です

仕事しんどくて阪神が優勝した夢を見ました


投下します

デュエル開始のゴングが鳴り響く。
最初に動いたのは御坂だった、ダッシュで上条に近づく


(やっぱり最初に動くか、あいつのことだから絶対突っ込んでくる、構えてカウンター狙うか?)


「はああああああああああああああああ」


上条の読み通り御坂は雄叫びと共に彼との距離を縮める。
既にスキルを発動している剣が光り輝いてる。すぐに剣先が彼に届きそうだ、


(早ぇ、でもまだこれなら!!) 

彼は力強く剣を振り御坂の剣を防いだ。
しかし彼女は少し距離を取り再び攻撃を仕掛けてきた、その攻撃を防ぐ単調な攻防をしばらく繰り返した


(最初だからシンプルなスキルだけか?これなら力の差で、押していけば何とかなる!)


上条はそう思ってるに違いない。
しかしまだ彼は理解してないようだが、このゲームではレベルやスキルが物を言う世界。
相手が女であろうがレベルが上だったり、スキルの使い方次第では大男でも女プレイヤーに負けてしまう。
特に最初では男女共に平等であり、リアルでの筋力は全く関係ない。
つまりは上手くスキルを使い、いかに相手の隙を突き先手を入れることだ


「せい!」シュン


「?!」

一瞬の隙が招いたものだった、美琴はさっきの攻撃のやり取りで上条の攻撃パターンを読み、
左の脇腹にできる隙を見抜き見事最初の一手を彼に打ち込んだ。


「グッ!くっそ」

「ほら!痛がってる場合じゃないんじゃないの?」


確かに痛がってる場合ではない。
HPも1割ぐらい減っているし、とにかく少しでも反撃し相手のHPを0にしなくてはならない。
だが上条の選んだ両手剣では一撃は大きいがどうしても隙ができてしまう。
彼が剣を振ると美琴はまた距離を取り、今度は上条の背中に一撃入れる。
威力は大きくはないが、確実に上条のHPを減らしていく。
あの時片手剣を選んでおけば良かったと今更後悔してた、だが迷っている暇はない。

『窮鼠猫を噛む』

この言葉通りやけくそ気味に上条は剣を突き出した。

「当たればいい」


彼はその程度で、剣を突き出した


「いっつっ」

ズンと突き出された剣先は、美琴の左肩に勢いよく突き刺さり貫通した。
これは上条も予想外のことだった。
だがこれは反撃のチャンスだった、


「ほらほら、痛がってる場合じゃ無いんじゃないですか?」


調子に乗ったのか、簡単な挑発とした上条だった。
だか、ここで黙って負ける美琴ではない


「こんのぉ!」ブン


「うわぁあ?!」ザシュゥ


美琴の下した剣は上条の左太ももに当たり、バランスを崩し倒れてしてしまった。
そのままなし崩し的に何回も剣劇が入る、もはや彼のHPはもはや風前の灯だ。
動こうとしても彼は先ほどの攻撃で右足を負傷しており動くことができない。
なにより美琴は今がチャンスとばかりに攻撃を続けるし、
その表情はあと一歩で獲物を仕留められる時の獣そのものだ。
彼女は止めを刺す為かスキルを発動させてる、


「これで、ラストおおおおおお」

彼女の剣が降り遅される、これを喰らったら確実にHPは0になる。
たとえこの状態で1回攻撃を防いでも、その後カウンターで終わりだ。
何より何もしないで勝負に負けるのは嫌だ、彼は心の底からそう思った。


「ちっくしょおおおお」


最後の悪あがきで、上条は剣を前に構えた。
1回は防げるその後はカウンターを喰らい始まりの町に転生されるだろう、彼は内心悔し交じりの諦めろ抱いてた、


パキン


「「へ?」」

何かが割れたような音、あまりに突然のことに2人は呆然としてた。
結論からして割れたのは合ってる、割れたのは上条の剣。
美琴の剣劇をガードした所からポッキリ折れてしまってる。


「ええええええええええええええええ?!」

「え、え?うそ?」


二人ともまだ状況が解らない、そのまま上条の持ってた剣も粉々になって消えてしまった。
これには、見守ってた土御門も


「はにゃ~・・・こんなことがあるもんだねぇ」


呆気にとられてる感じだ。だがまだデュエルの途中であり、続けなくてはいけないのだが、
上条の剣が折れてしまったので、このまま続行は不可能だ。

「と、取り合えず、まいった」


「う、うん・・・」


上条のまいったの発言の後、美琴を勝者と告げる表示が出た。
だがこれは堂々と勝った内に入るのか、彼女の希望としては完全に決着をつけることであり、何か物足りない感がある。
しかし相手に武器がないのは平等ではないのでこれでよかったのか?
いずれ決着をつける、そう思った美琴だった


土御門「とりまかみやん、これ飲んどけ」ホイ


上条「サンキュー」パシ


土御門「ほら」ホイ


御坂「あ、ありがとうございます」パシ

今日はここまで


飲みに行ってきます

期待してるが1は禁書とSAOそれぞれどれ位知っているんだ?


禁書しか知らない自分は少々きついが読んでるぜ

>>76

禁書は全館見ましたが、若干ウル覚えですorz

SAOはもそれなりに見ました。



大方アニメ基準です

>>77

ソードアート・オンライン面白いですよ

自分の中では久々に面白いですね



投下します


上条と美琴は土御門から回復役をもらい飲んだ、これなら暫くしたらHPは回復する

土御門「とりま、回復したらかみやんの武器買に行こうぜい、このままだと何もできないからな」

御坂「そうね、ってかあんた今度は片手用の剣にしなさいよ。たぶんあんたならそっちの方が向いてるって!」

上条「まじでか?」

御坂「うん、両手だとやっぱり隙ができるみたいだし。それに片手だったらもう片方の手で体術スキルがつかえるでしょ?」

上条「体術スキル?そんなのあるのか」

御坂「知らないの?」

上条「土御門お前しっているか?」

土御門「初耳だぜい、むしろあるならそっちの方を使うにゃ~」

御坂「はぁ、もうHPは回復したでしょ?説明は歩きながらにしましょ」

彼女の発言と共に上条達は、はじまりの町に移動することにした。
移動する間、体術スキルは剣ではなく素手で戦うスキルであると、
その他にも戦闘以外に日常に使う音楽や、料理など色々なスキルがあるとのこと。
多くのスキルを使いたいならレベルを上げて使えるスキルロットを増やせと、その他このゲームことを聞きいた。
ちなみになぜ美琴がこのゲームをやっているかと聞くと、冥土返しから頼まれたのこと。
自分自身も1度やってみたかったので、彼女は2つ返事で承諾したらしい、


上条「なんか、何だかんだ言ったってお前もまだ子供なんだな」


御坂「なんですってぇ!!」


キッとした目つきで彼女は上条を睨みつける。だが何時もなら出る帯電した感じはない

上条「やっぱ、ここでは能力を使えないんだな」

御坂「」ハァ


諦めたような表情で、美琴は彼の質問に答え始めた


御坂「そうよ、この世界に来てから何回も試したけど、やっぱり使えない。
   たぶん学園都市で発売されたナーヴギアは能力を遮断する装置が付いてるんやないかしら?」

上条「なるほど」

御坂「まあ、このSAO自体がこの学園都市で、今後ナーヴギアやそのゲームを本格流通できるかのβテストみたいなものよ」

上条「βテスト?」

土御門「まあちゃんと完成してるかとチェックすることだぜい。簡単に言えば、お試し期間だ」

上条「大丈夫なのかそれ?」

御坂「大丈夫だから、学園都市でも販売されたんでしょ?」

上条「まぁ、そうか」

土御門「それよりかみやん、見てみろよこの光景」

上条は前を見た、広大に広がる草原、ただただ続く1本道、その先に見えるはじまりの町。
彼らが住んでる学園都市と違い澄んだ空気、田舎みたいだがこの様な広大な場所は日本では数少ないだろう。
いや世界中探しても無いかもしれない。まさにゲームの世界が画面を通してではなく、自分の眼下に広がってる。
だれもこの光景を見たら心で冒険したいと思うだろう、だがSAOの世界ではそれができる。
幾度も辛い過去、修羅場を乗り越えた彼らだが、その瞳は中高生相応の表情をしてる。
この高翌揚感は実際に見たものでしか味わえない。
上条はそう思ってるし何より、SAOに来れたことを普段不幸なだけに1番幸せに感じている。


御坂「ねえ!」


上条「ん?」


土御門「なんだ?」


御坂「門まで競争しましょうよ!」


上条「なんで?」


御坂「いいから、ね?」


土御門「おもしろそうだにゃ~、俺は乗ったぜい」


御坂「なら、よーいドン!」ダッ

土御門「おう!」ダッ

上条「はぁ」タッ


3人は走り出した、どこぞの青春映画の1シーンのようだが、実に似合う


御坂「言っとくけど、これビリの人がジュースおごりね」

土御門「そいつは名案だぜい」

上条「え?それひどくない?!」

御坂「きーこーえーなーいー、あっはは」


とても嬉しそうに笑う、でも美琴は心の底からこの時を楽しんでいるのだろう。
つられるように上条の顔も笑顔になる


上条「よーし、追いついてやるぜ」

御坂「追いついてみなさーい」

土御門「遅いぜい、かみやん」

上条「何をー、最後に1位になるのは俺だあぁぁぁ」


彼らは、はじまりの町まで走って行った、この後の不幸があるとも知らずに。

学園都市の風紀委員詰所第一七七支部


ここに大量の書類の前でうつ伏せになっているツインテールの少女がいた。
白井黒子、御坂美琴をお姉様として心底尊敬し、風紀委員としてのプライドも高い、
上品さと軽い変態なところが雰囲気に漂っているレディー()の、レベル4の空間移動者「テレポーター」である。


「はぁ・・・お姉様は用事があって会えませんし、初春も今日は休暇そしてこの書類・・・もうやってられませんですの!」

「しかたないでしょ?」


彼女に声をかけたのは固法美偉、彼女の上司でムサシノ牛乳好きな巨乳とメガネな人

固法「初春さんがいなくても、仕事はちゃんとやるの」

白井「わかってますの、これぐらい私だけでもできますの」

固法「よろしい」♪


何とも平和な風景の固法がムサシノ牛乳に手を付けようとした時、電話がなった


固法「はい、こちら風紀委員第一七七七支部。
   はい?・・・ええ・・・ええ・・解りましたこちらから1人向かわせます、その場にいてください!」

白井「どうしたんですの?」

固法「白井さん、7学区の寮で男子学生2人が意識不明、至急向かってくれる?」

白井「わかりましたの、場所は?」

固法「ここよ早く行って!」

白井「了解ですの!」シュ

白井は固法に伝えられた間所まで、空間移動を始めた。
そんなに遠くない場所なのですぐに着いた、


「ジャッチメントですの!!」


お決まりのセリフを言うと玄関前にいた少しガラの悪そうな学生がこっちを見た、彼は白井を見ると


学生1「よかった、風紀委員さんこっちです」


迷ったり、挙動不審になることなく彼は部屋に白井を招きいれた。
どうやらドラッグなどのやましいことではないらしい、白井は急いで部屋に行った。
そこには2人の男子学生が横たわってる、顔が真っ青と言えないよくわからない色をしている、まるで中から沸騰したみたいだ。
鼻の穴からなにか出てる、何か出てるか考えてるか考えたくもない


白井「き、聞きますが、この御2人は何をしてらしたんですの?」

学生「何って、ゲームしてたんだよ!」

白井「ゲーム?」

学生「そこに転がってるだろ?あれだよ!」


学生たちの近くに転がってる物を見た、そこにはヘルメットぐらいの大きさの機械が転がっている。
白井は見たことがあるような気がするが今はまだわからない


白井「これが?」

学生「そうだよ!こいつらがいきなり変になったから、そいつを外したら・・・」


取り乱してるみたいだ、だがこれが原因だということは間違いない

prrrr


白井の電話が鳴った


白井「はいですの」

固法「もしもし白井さん?近くにニュース見れる端末ある?ちょっと見てくれない!!」

白井「端末ですの?・・・」キョロキョロ


近くを見るとテレビがある


白井「ちょっと借りますわよ」ピ

学生「あ、はい」


テレビを付けるとニュースが流れてる、重大なことが起きたのかその内容ばかり流してる。
内容はゲームをしてた物が次々と不審死してるという内容だ。
そのゲームはソードアート・オンライン、と言う新しいゲームで、学園都市でも今日発売の物だ。
黒子も派手に宣伝しているせいか名前は聞いたことがある、それをプレイするには新しい機械が必要だということも。
その機械はそこに転がっているのと同じだと、彼女は今知った。

白井「ま、まさか?」

固法「白井さん、今日は忙しくなりそうよ」

白井「はい」

固法「初春さんには私から連絡するから、白井さんは現場をお願い」

白井「了解ですの」

今日は忙しくなる。
なんで愛するお姉様と今日はそんな合ってないし、初春も居ない今日に限って忙しくなるのだろう。
彼女はそう思っていた、だがこれは悪夢の始まりだということを彼女はまだ知らない。

今日はここまで。


では次回の休日までまた


4、5行連続して書かれると読みにくいな

どうも


城島も引退しちゃったよ(´;ω;`)

阪神どうなるやら・・・


>>93

今これを書いてる時点での最大の課題です



投下します

「資金援助には、助かったよ」

「礼にはおよばない」


窓のないビル。ここである人物同士の会話が始まってる


「多少バグがあったが、全て修正された。これでソードアート・オンラインは本来の形を作ることができた」

「フッ、確かにプランに影響が少しは出るがその後面白い結果が出そうだ」


ここで話しているのは、学園都市を統括するものアレイスター・クロウリー、
そしてソードアート・オンラインとナーヴギアを開発した茅場晶彦、その2人だ。
ただお互い面と向かってるわけでもなく、茅場は音声のみでアレイスターと会話している

「これ以上、私が要求するものはない。あるとするならこの約束を守ってほしいことだ」

「もちろん守る、安心してくれたまえ。絶対に君の言うプランとやらを侵害しないことを約束しよう。こちらの要求も頼むよ」

「すでに手は回してある。問題はない」

「なら、私はもう行くよ」

「フッ、がんばりたまえよ」


茅場の声が聞こえなくなった後、アレイスターは1人呟いた


「楽しみなことが増えたねぇ」

走ってきた上条達3人は、はじまりの町の門に着いた。ビリは上条だった


上条「結局ビリかよ・・・」

土御門「ま、いい運動になったし俺は楽しかったぜい」

御坂「それより、早く買いに行こうよ!」

上条「わかったよ、そんなに焦るなって・・・ってか何処行くんだ?」

御坂「あんたの剣のこともあるから、最初の通り行きましょ」

土御門「あそこなら軽い食い物ぐらいならありそうだぜい」


3人は最初に武器を買った通りに向かい、最初は上条の剣を買った店に行った。
今回は美琴や土御門のアドバイスを受け片手用短剣にした。
この時土御門が周りの空気に、何かに引っかかる顔をしてたらしいが、それを知ったのは後だった。
彼らはこの後露店にて瓶詰のお茶を買い、路地裏に袋小路があったのでそこでお茶を飲んでいる。

土御門「サンドイッチは地雷だったから、こっちは大丈夫かと思ったけどにゃ~」

上条「もうちょっと、こう普通な物がほしい・・・なんの味だよこれ?」

御坂「そぉ?あたしはなんか飲んだことある味よ?」

上条「にしても碌な食い物がねぇなここ」

御坂「まあ、学園都市も変な飲み物あるからどっこいじゃない?」

土御門「それに、ずーとここにいる訳じゃないから大丈夫だにゃ~」

上条「それもそうか・・・ってか、上条さんのお金がリアル同様にやばいんですけど?!」

御坂「それはしょうがないわよ、罰ゲームだから」

土御門「罰ゲームだからにゃー」

上条「不幸だ・・・」

御坂「外でまたモンスターを、倒せばお金はいるでしょ?片手剣の練習がてら後で行きましょ」

上条「んーそれもそうだな・・・少し休んだらまたさっきの場所に行くか」

土御門「ってかもう行こうぜい。俺もちょっと金やばいしさ・・・」

上条「んだな」


彼らは先ほどの場所に行くために、移動し始めた。しばらくしてこのゲームを始めた時、最初に来た広場に差し掛かった時だった、


上条「なんか様子がおかしくないか?」

土御門「かみやんも気づいたか」

御坂「へ?そうかな?」


美琴は気づいてないらしいが、この広場の雰囲気がログインした時と何か違う。
最初は皆、初めてデートに来た遊園地のごとく楽しそうだったが、
今はどちらかと言うと不安など何か焦ってる人でいっぱいだ。
土御門自体は、この街に来てから気づいてたらしいが


上条「やっぱりおかしい。なんか変だ」

土御門「同感だ、ちょっと調べるか?」

上条「そうだな」

御坂「またあんたは…そうやって問題に突っ込む。ハァ ゲームマスターコールしたらいいじゃない」

上条「何、それ?」

御坂「ここの運営に直接問い合わせるのよ」

土御門「ちょっとやってみてくれないか?」

御坂「いいですよ」ス


美琴はコマンドを開いてコールボタンを選択したが、


御坂「あれ?」

上条「どした?」

御坂「繋がらない」

上条「回線が込み合ってるんじゃないか?」

土御門「そんな電話じゃないんだから。ここはゲームの中だぜい、どれ俺が」ス


彼も試してみるが


土御門「繋がらないなぁ・・・」

上条「もう、周りの誰かに聞こうぜ」キョロキョロ


上条は周りをみて、近くにいた男女のペアに声をかけてみた


上条「すいません」

剣士「なんだ?」

上条「あのー、ゲームマスターコールしたいんですけど、俺ら出来なくて。
   あなた達出来ますか?」


剣士「あんた達も出来ないのか?」

御坂「そうなんですよ!ちょっとやってもらえませんか?」

女剣士「ログアウトの方は?」

御坂「へ?」

女剣士「ログアウトだよ。さっきからできなくて私達も困ってる。たぶん、ここにいる人大体が同じだと思う」

土御門「ログアウトがない…だと?」ス


土御門はメニューを見る、確かにログアウトのコマンドがない。同じように上条も見た


上条「これってやばくね?」

御坂「まさかトラブルなんzy」


美琴が喋ろうとしたその時、突然大音量の鐘の音のような警報音のようなものが鳴り響いた。


御坂「へ?!」

上条「・・・んな?!」

土御門「う?!」

剣士「なんだなんだ?!」

今日はここまで


後で

どうも、こんばんわ


投下します

鐘の音と共に周りが青白く光だした、それもおびただしい数だ。
光の中から何かが出てきた


御坂「何が起きたの?!」

女剣士「これってプレイヤー?」

土御門「なんて数だよ?!」

剣士「もしかしてこの人達って、いまSAOプレイしている人達全員か?!」


その通りだった、アインクラットにいるプレイヤー全てがここに転移させられてる。
何故。どうして。プレイヤーたちは不安に思い戸惑っていた、その戸惑いが苛立ちに変わるのにそう時間はかからなかった

オィドウナッテルンダ
GMドコダヨ
ナニコレイベント?
キョウセイテレポート?
ンダヨコレ?

上条「どうなってるんだ・・・」

上条達も戸惑っていたが


女剣士「あ、上」


彼女の一言で彼らは上を見た。
ブロックが赤く点滅している、それはやがて空を覆いつくし市松模様になっていった。
WarningとSystem Announcement交互に表示されてる


御坂「やっと説明があるのね」

上条「へ?そうなの?」

御坂「あんたねぇこれぐらいの単語知っときなさいよ」ハァ

上条「面目ない・・・」

2人がそんなやり取りしていると、空から何かスライムのようなものが垂れてきた。
それは地上に落ちることなくやがて赤いローブで覆われた巨人のような姿になる。
顔がなく手も手袋は体とつながってない、透明人間がいるみたいで気味が悪い


上条「なんだ・・・あれ?」

土御門「初日のセレモニー、と言ってくれると嬉しいんだがにゃ~」

剣士「どうもお祝いってわけじゃなさそうだな・・・」

御坂「あ!動いた」


巨神が手を広げるとしゃべり始めた


「プレイヤー諸君、私の世界へようこそ」


落ち着いた男の声が響き渡る。そして巨人はこう続けた


「私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ」

この場にいる人ならば、名前を知らない者はいないだろう。
彼こそナーヴギアとSAOを開発し、それを外部の技術だけで作り上げた若き天才。
しかしその多くは謎に包まれた人物。その彼本人だと巨人は言ったのだ


「プレイヤー諸君は、すでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気付いていると思う。

しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなく『ソードアート・オンライン』本来の仕様である」


上条「な・・・なんだよ、それ!」

御坂「それって、あたしたち閉じ込められたってこと?!」

土御門「と言うより、人質だぜいこれは・・・」


土御門が呟いた後に、さらにアナウンスは続いている


女剣士「はまづら・・・」

剣士「だ、大丈夫!外にいるあいつ等が、ナーヴギアを外してくれるって・・・」

彼女を元気づけようとしたのか、彼は励ましの言葉を若干かすれた声で言ったが、彼の言葉は次のアナウンスで裏切られる。


「また、外部の人間の手による、停止あるいは解除もあり得ない。

もしもそれが試みられた場合。ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる」


上条「な・・・何言ってるんだあいつ!」

土御門「ゲーム機にそんなこと出来るわけないだろ!」

御坂「多分・・・できる」


上条と土御門が言ったことを御坂は否定した


上条「なんで?!」

御坂「さっき言ったでしょ、高出力マイクロウェーブって」

上条「だからなんだよそれ?!」

御坂「マイクロウェーブで水分子を高速振動させて、摩擦熱で物質を加熱する。
難しいこと言ってるように聞こえるかもしれないけど、あんたの家にも同じ原理の機械があるわよ。電子レンジがね」

土御門「仮にそうだとしても、そんな電力、コンセントさえ抜いてしまえば・・・?!」

上条「バッテリーか・・・でも?!」

剣士「無茶苦茶だろこんなの!冗談かなんかだろ?!」

彼らが騒いでる間も茅場の話は続き、衝撃の事実を伝えられる


「ちなみに現時点で、プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴギアの強制排除を試みた例が少なからずあり、その結果」


御坂「」ゴクリ


「残念ながら、すでに213名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している」


上条「・・・っな?」

剣士「おい!冗談にも限度があるだろ!」


しかし、彼らとの叫びもむなしく、多くのウィンドウが表示された。
内容はこのゲームに関する様々な、メディアの報道だった。
様々な誇張された表現はされてるが多くは「ネットゲームにて死者」と言う内容だ、TVの画面も映ってる。
被害者の顔写真や、事件の現場などが写ってる。一般的な住宅や、アパート。
中には警備員が写ってる物もある、学園都市だ


御坂「あ、あれって黒子?」


美琴がボソッと呟いた、確かにウィンドウの一つにはツインテールの少女が写ってる。
彼女の後輩白井黒子だ、現場で自分の仕事をしているのだろう、警備員の人と何かはなしているようだ、


御坂「心配かけてごめんね・・・」

美琴は画面の向こうで必死に仕事に励んでる後輩へ声をかけた。
また心配をかけてしまい、もうしわけない。

御坂(早く戻るからね)

対して上条は物静かだ、混乱して頭の中が真っ白なわけでもない。
ただ、ただ彼のが思ってるのは
「何故こんなことをしたのか?」
「何故無関係な人を巻き込んだのか?」それだけだ。
今すぐに茅場本人を問いただしたい、それだけだ。
おそらく自分の考えに集中していて、茅場の言葉も耳に入ってないだろう、その時彼の肩に手を掴まれた


土御門「かみやん」

上条「なんだよ!」バッ

土御門「おちつけ!冷静にこの話を聞いた方がいい」

上条「でも!!」

土御門「かみやん!!」グッ


肩に掴まれた土御門の手の力が強くなる。
彼自身も怒ってる、もし、この状況が本当なら彼は妹と離ればなれ、ひょっとしたら永遠に会えないかもしれない。
あいつを殴りたいのは自分だけじゃない、この周りにいる人すべてだ。
だが状況を整理しようと、冷静に茅場の言葉に耳を傾けている


上条「・・・わかったよ」

土御門の心情を悟った上条は、いったん落ち着くことにした。


土御門「それとかみやん」

上条「ん?」

土御門「茅場からプレゼントがあると、メニュー見ろってさ」


土御門に言われた通り、メニューのアイテムリストを見る。1番上に[手鏡]と言うアイテムがある、


上条「これがプレゼントか?」


飾りっ気のない手鏡だが、手にした瞬間体が光だした


上条「うお?!」

土御門「かみやん?!おぉぉ?」

御坂「え!なに?!」

剣士「なんだなんだ!?」


周りも人も光ってる、おそらくこの広場にいる人すべてが同じような状態だろう。しかしすぐに光は収まった

剣士「おい!あんた大丈夫か?」

上条「大丈夫・・・そっちこそ大丈夫で―――」


上条は唖然とした、
そこにはゲームの主役のような整った顔のツンツン金髪ではなく、
金髪は金髪でもぼさっとしていて顔も整っているというより、
チンピラと言う言葉がまさに当てはまる、浜面仕上。
つーか上条の知りあいの1人である


上条「お前・・・浜面か?」

浜面「お前・・・上条かよ?!」


上条も、いつも通りの没個性的の顔になってる


御坂「もぅ・・・なんなのよ」


美琴は、
「その身長でそのナイスバディ―…ありえねぇよ!!」
みたいな体系から、リアルの歳相応の体系に戻ってる


女剣士「大丈夫?」

御坂「大丈夫で…ってあんたは?!!」


そこにいたのは大人っぽい女剣士ではなく、
肩で切りそろえられた髪、服の上からも分かる胸、
全体的にゆったりした雰囲気、滝壺理后。
浜面の彼女であり、美琴とは1回合い見えた相手


御坂「ってあれ?さっきまでいた女剣士は?!」

滝壺「わたし」

御坂「・・・どゆこと?」

土御門「これは・・・」


土御門は周りを見た。
さっきまで居たアニメチックな美男美女は、容姿が残念の男女ばかりになってる。
と言うより「女はいるのかよ?!」と言うレベルだ


上条「どうなってるんだ…?」

浜面「これって・・・現実の俺の顔だよな?」

上条「あ・・・そうだな・・」

御坂「何?・・・なんなの?・・・・何なのよコレぇぇぇぇぇぇぇ?!!」

滝壺「れーるがん、落ち着いて」

御坂「だって、いきなり光って。あんたがここにいて、私の体も元に戻って。もう訳が分からないわよぉぉぉぉぉぉぉ!」

上条「土御門これって・・・・?」

土御門「何か意図があるんだろうが、もう説明しそうだぜい奴さん」


土御門がそういうと茅場の声がまた響いた

「諸君は今、なぜ、と思っているだろう。

なぜSAO及びナーヴギアの開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのか?

これは大規模なテロなのか?身代金目的の誘拐事件なのか?と」



「私の目的は、そのどちらでもない。それどころか、今の私は、すでに一切の目的も、理由も持たない。

なぜなら……この状況こそが、私にとっての最終的な目的だからだ。

この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今、全ては達成せしめられた」


土御門「たち悪いぜぃ・・・」


「・・・以上で『ソードアート・オンライン』正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の―――健闘を祈る」

その言葉を最後に、巨人は融けて崩れる様に消え。
空もメッセージで埋め尽くされていた赤い色から、一瞬で夕日のオレンジに変わった。
広場は一瞬の静寂に包まれたがそれもすぐに終わる


ウソダロ・・・フザケンナ!!!
カエセヨ!ココカラカエセヨ!!
ダシテクレヨォォ!!
クライン、チョットコイ
イヤァァァァァ


阿鼻叫喚の怒号と罵声が飛び交う。
当然だ、ゲームをプレイしてたらいきなり生死をかけたデスゲームに巻き込まれた。
この状況で冷静に自分を保てる者などそうはいない、


御坂「そんな・・・」

滝壺「はまづら・・・」ギュ

浜面「大丈夫・・・大丈夫だよな!?」

土御門「・・・」

浜面「おい!?」


土御門「わからん。とりあえずここを離れよう、人が多すぎる。
さっきまでいた裏路地に行こう。大丈夫そうか、かみやん、超電磁砲、いけるか?!」


御坂「え。えぇ」

上条「・・・」

土御門「かみやん!!」

上条「あ、あぁ・・・大丈夫だ」

土御門「2人もこい!」

浜面「わ、わかった」

滝壺「うん」コクリ

先ほどまでいた路地裏



土御門「ここは広場と違って静かだな」


「「「「…」」」」


誰も答えない。正直まだ現状を理解しきれてない。
美琴は明らかに動揺を隠せてないし、浜面は「これからどうなるのか」と言う顔をしていて、彼の隣で滝壺は静かにしている。
上条は身を震わせてる、彼の顔は怒りに満ち溢れている、当然だ。すると彼は


上条「」ドン!!


壁を思いっきり殴った


上条「ふざけんなよ・・・」

土御門「かみやん・・・」

上条「ふざけんな!!なにがこのゲームは自分が見るために作りだしただ!!
そんなことのためにみんなを巻き込んで、しかも命を勝手に掛けさせて、なんでそんなことが簡単にできるんだよ!!
俺は認めないぞ、茅場晶彦!!」


御坂「あんた・・・」

上条「土御門!」

土御門「な、なんだよ」


上条「俺はこのゲームをクリアする!」


土御門「?!」

御坂「無茶よ!だってあんたさっき外のフィールドでバトルしても、全然センスなかったじゃないの!
しかも今度は右手の力もないし、HP0になったら死ぬのよ!ここで救助を待ってた方がいいじゃないの!」


上条「でも御坂!俺はこのままジッと待つのは嫌なんだ!もし1つでも可能性があって、例えそれが危険でも俺はやる!」


浜面「なんでそこまでやるんだよ!せめてこの世界で安全に生き抜くことを考えた方がいいんじゃないのか?」


上条「それでも、さっきあいつが言った213人ように死んじまう可能性もあるんだよ!
そんなことは絶対させない!たとえ俺は右手の力がなくても、俺は誰かを助けたいんだ!
みんなが止めたとしても俺は1人でも行くぜ!」


御坂「あんた・・・」

浜面「上条・・・」


上条はぶれない、右手の力がなくても彼はこの状況を何とかしたい。これがヒーローと呼ばれる所以なのかもしれない

土御門「はぁ・・・やっぱ、かみやんは、かみやんだぜぃ」


土御門はため息交じりに皮肉ったが、その顔はどこか嬉しそうだ


土御門「そう言うところ好きだぜい、俺も行くぜかみやん」

上条「土御門・・・」

御坂「」ハァ

御坂「どうせ止めても行くんでしょ?私も行くわよ、私を人質にとったことを後悔させてあげようじゃないの!」

上条「御坂・・・お前はま」

御坂「待ってろなんて言わないでよ!あたしも巻き込まれてるの!
それにあんた危なっかしいんだから、私があんたの背中を守る!前にも言ったでしょ。こんどは1人じゃないって」

浜面「こりゃ大将の負けだぜ、守ってもらえよ。俺も行くぜゲームは早くクリアするのが好きなんでね」

滝壺「はまづらが行くなら、私も行く!」

上条「御坂、浜面・・・それと、えーーっと」

滝壺「滝壺だよ、よろしくねかみじょう。あとみさかもね」

御坂「あ、ど、どうも滝壺さん、御坂美琴です」

上条「みんな・・・いいのか?」

土御門「おう!」

御坂「あったりまえでしょ!」

浜面「ぶちかまそうぜ!」

滝壺「」コクリ

上条「ありがとう」


みんなにお礼を言うと


上条「」スウ

上条「茅場晶彦!待ってろ!!俺が!俺達がお前の幻想をぶち壊してやんよ!!」


渾身の大声で彼は空に向かって叫んだ、彼らの戦いが始まった。


だがこのゲームから彼らが解放されるのは2年後だった・・・


その最初の1日が始まった

さりげなくキリトいたなw
このSSにキリトでるのか?

はい、ここまで


これまでがプロローグです。


いや、長かった・・・



茅場さんの言葉は原作のを流用しました

ここはオリジナルの方がいいか悩みましたが、まんま使いました。

ごめんなさい

ですが、こいつが元凶であるし。この言葉がSAOの始まりと言ってもいいので、使わせていただきました


なかなか展開が進まないと思いますが、今後ともおつきあいお願いします。

>>125


よく解りましたねwwww


出ますよ。

ゴドフリーの霊圧が……消えた……?

ザコ「サチは…粉みじんになって死んだ…!」

キリト「嘘だ…サチが死んだなどと…嘘をつくなァァァァ!!!!」

どうも1です


皆さんが論議してることですが、後々出します



では、投下します

上条たちはそれぞれ、このはじまりの町を調べることにした。
土台を固めるのは重要だし、何よりRPGにて最初の場所には大体、攻略のための何かしらのヒントがあるからだ。
そう思って検索しだしたのだが


「と言っても、広すぎだろ・・・」

「最初の町だし、いろいろ人も多いからね、しょうがないわよ」

「んで、俺らが調べるのはあそこ?」

「そうね」


上条と美琴が向かったのは、中央広場の北にある宮殿。
何故行くかと言うと、美琴がこのゲームをやる前に読んだ資料に「死亡すると宮殿で蘇生される場所」と言う記述を覚えてたからだ。
彼女の記憶に乗っ取り、上条と美琴は宮殿付近を調べることにした

「にしても・・・」

「?」

「広場には、まだ人がいるんだな・・・」

「・・・そうね」


上条達がいるのは、はじまりの町中央広場。
そこにはまだ、地べたに座って放心している者や、数人とこれからの意見を交換している者もいる。

「みんな・・・この状況を受け入れられていないのよ・・・」

「だよな・・・」


少しの沈黙が流れる。最初に言葉を切り出したのは、美琴の方だった


「でも!私たちは、進まなくちゃいけないのよ」

「御坂・・・」

「ほら!早く調べてみんなと合流しましょ!すぐそばなんだし」タッ

「おう!!」ダッ

数分後、宮殿内


「着いたけどよ・・・なんか暗くね?」


「そうね・・・」


2人がそう言うのも仕方がない。
なにせ宮殿の中は夕方なのもあるが、中は薄暗く、何より石で出来ているので圧迫感を感じ、中央にある黒い石板の存在感が果てしなく重たい。
2人は石板に近づいた、その石板には無数の文字が一定の間隔で書かれてる。
上条でも解る、これはプレイヤーの名前だ。まるで


「墓石みたいだな・・・」


「そうかもね・・・」


美琴が石板を見ながら言った


「パッと見だけど・・・茅場が言った213人と同じぐらいの名前に二重線が入ってる。多分これって・・・」

「まじかよ・・・」

「間違いない。消されてないけど、私たちの名前もあるし・・・」


彼は絶句した、目の前にある石板は墓標なのだと。しかも自分の名前もある、


「とりあえず、ここからでよう」


「・・・そうね」


2人は出ることにした。何もないからではなく、この場にいるのはあまりにも辛く重いからである

「?!」

「どうしたの?」

「・・・いや、なんでもない」


彼は何かの音に気が付いたのだが、まだここにはNPC以外では自分ら以外の人は殆どいない。
だが、彼は気付いてない。さっきまで見ていた辺りの石板の名前に、線が引かれてるのを




数分後


「さてと、何も収穫なかったし、戻るか!」


彼らは宮殿近くを探索したが、あるのは宿屋や道具などの店、最初の通りと変わらない。
やはり、はじまりの町とだけあって初心者向きの物ばかりだ。大したものはない


「あっちで、土御門達に・・・ってあれ御坂?」キョロキョロ

「」ブツブツ

「そんなとこに寄りかかって何してんだよ?」

「」ブツブツ


美琴は壁に寄りかかってる。何か口元で呟いて考え事をしてるようだ


「おい!御坂!!」

「ふぇ?あ、あぁゴメン」

「ったく、なにしてんだよ・・・」

「・・・試してたのよ

「試す?」

「能力でハッキングとか、クラッキングできないか。ずーっと考えたり、演算してた」


確かに、さっきから美琴はこと辺りを回ってる時も、何やら神妙な面持ちで考え事をしているようだったが


「駄目ね・・・演算は合ってるはずなんだけど、何もできやしない。少しぐらい電撃出てもいいのにね」

「御坂・・・」

「笑っちゃうわね・・・なにが常盤台の電撃姫よ。なにがレベル5よ。能力取り上げられたらなんも出来ないただのお子ちゃまよ・・・」


掠れた声で言う。美琴は学園都市の能力者トップのレベル5の内の1人で、しかも電気系統に至っては右に出る者はまずいない。
そんな彼女でも、ここではプレイヤーの一人。
なんも力はない、ただの乙女だ。不安で自分自身のプライドが許せないのだろう、普段ならこんな弱音は絶対にはかない。
特に誰かの前では

「御坂・・・」


朴念仁と言われる彼だが、今回はさすがに彼女の不安な気持ちを読み取れる。
自分とて今、右手に宿る幻想殺しがない、彼もここでは何も力を持たない1人だ。気持ちは解らないでもない、


「御坂・・・、俺だって」


「同情しないで!!」

「あんたも右手の力が使えないのは解る!でも、同情される義理はない!能力だけの女って思わないで!」


「・・・」

「あたしはレベル0から努力してレベル5になった!ならここでも頂点を目指してやるわよ!」

「・・・そうか」

「だから・・・ぜったいに・・・同情なんか・・・しないで・・・」


彼女は泣いてた。気持ちがあふれたのか、こんな風に吠えるしかない今の自分が悔しいのだろう。
それでも苦虫をつぶしたような顔で、必死にこらえながら泣いてた

そんな美琴を見た上条は、彼女の頭にそっと手を置き


「わかったよ・・・同情はしない。でも無理はするな、俺も強くなるから」

「あんた・・・」

「お互い強くなろう、それで現実に帰ろう!」

「それで、茅場を殴るんでしょ?あたしも混ぜなさいよ」

「ふっ・・・はいはい。もう大丈夫そうか?」

「えぇ、ごめんね・・なんか」

「いいよ別に、・・・それに目的もできたんだろ」

「前にも言ったけど、あたしを巻き込んだこと後悔させてやるわ」

「それはいい心がけで・・・」

「黒子にもこれ以上心配かけられないからね」

「俺も、インデックスが心配するからなぁ・・・」

「」ハア

(そこで、違う女の名前出すか普通・・・こいつだからしゃあないのか?)

少し歩いた所で


土御門「お!お二人さん」


土御門に会った。彼は外周付近と、ちょっと気になると誰かを探してたようだ


上条「んで、なんか収穫はあったか?」

御坂「こっちは、何もなかったです」

土御門「こっちは、ありすぎたぜい・・・」

上条「なんだよ・・・?」

土御門「まぁ、後でまとめて話すとして。浜面達はどこだぜい?」

上条「たしか、最初に行った通りだな」

最初に武器を買った通り


来てみて分かった、前と雰囲気がまるで違う。
最初に賑やかさはみじんもなく、端で座ってたり、壁に寄りかかってたりする。皆下を向いてたり、うつむいた顔をしている。
あんな話をされた後だ、無理もない・・・
NPCの「にぃちゃん寄ってきなよ!!」「安いよ!!」と言う掛け声が余計、違和感に感じる。


御坂「なんかここにいると、私達も萎えそうね・・・」

上条「無理もないけど・・・なんかな」

土御門「そのことで提案があるんだが」

上条「なんだよ?」

土御門「後でまた話すが、こ―――」


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」


「せりゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁぁ」


上条「なんだ?!」

土御門の会話を遮ったのは、男女の雄叫びとも取れる声だった。
雄叫びの方向に行ってみると何人か集まってる。
真ん中の方ではスキルらしき光が見える、不思議な光景だ。疑問に思った美琴が近くの男に聞いてみる


御坂「何の集まりですか?これ」

「なんか、床を攻撃してたら下に出れるんじゃないかと、試してるんだってさ」

御坂「そんなこと出来るの?!」


「無理だよなぁ・・・システム的に」


「無理だろ、さっきから破壊不可能オブジェクトって表示されてるし」


「あのニーちゃん達も頑張ってるがなー」


諦めの雰囲気が漂ってるが、「ひょっとしたら成功するのではないか」と言う淡い希望を持ち皆様子を見ていたが、


「パキン!!」


と言う響く言葉が聞こえた、美琴たちは聞き覚えがある。剣が折れた音だ


「あーあ、剣が折れちまったか」


「あんだけ叩いてたら、武器の耐久値も減るよな」


「ま、当然だよな」


「なんや、期待させおって」


「行こうぜ」

周りに集まってた者たちは、文句を言いながらこの場を離れて行った。
そして中から悔し泣きしている男と、周りに数人。きっと中心で剣を振ってた物だろう


「くっそ・・・くっそ!!」


「泣くなって」


「お前は頑張ったよ、ほかの方法を考えようぜ」


「金髪の兄ちゃんと、あの女の子も協力してくれたけどな・・・」


上条「金髪の兄ちゃん?」


身内にも金髪はいるが・・・


「ぜえ・・ぜぇ・・」


大きく肩から呼吸している男


上条「何やってるんだ、浜面・・・」

浜面「よぉ・・・大将・・・」

土御門「お前もやってたのかよ・・・」

浜面「なんか・・・つい・・乗っちゃって・・・ふぅ」オチツイタ

上条「なるほどな・・・ってか滝壺は?」

浜面「そこの子の連れと一緒なはずだけど」


「はぁ・・・はぁ・・・」


近くに女プレイヤーがいた、見た目は若い、黒髪ロングの少女。


御坂「あのー大丈夫ですか?」

「え、えぇ大丈夫で―――」

御坂「あれ?」

「み、御坂さん?」

御坂「佐天さん?!」


佐天涙子、美琴がよく放課後に遊ぶ友達の一人だ

数時間前


第7学区、駅前の家電量販店前


「いやー寒いのーばあさんや」

「ばーさんや、じゃないですよ佐天さん。こんな朝早く着きあわせて・・・」

「ごめんねー初春。でもそんなに本格的な格好だし実は欲しかったんじゃないの?」


いたずらな笑みを掲げて初春の顔を見る、顔をそらしているが、服装が物語ってる。
佐天の服装がジーパンにTシャツのかなりラフ目な格好、解りやすく言うと[ちょっとコンビに行ってくる]の格好だ。
対して初春の恰好は運動しやすい学校のジャージ、2人とも寮から全力疾走だったらしく首には汗ふきタオルをかけてる。
こう言うのもなんだが、2人とも女捨てすぎだろ…


「いいじゃないですか!私だってやりたかったんですもの!」

「まあまあ、ゲームにちょっとでも触れてたらやっぱやってみたいと思うのは当然だと思うよ」

「それに、学園都市では初めてのナーヴギア発売ですし、外部ではすぐに売り切れたゲームとのセット販売!買わなくちゃ損ですよ!」

「おかげで財布はすっからかんだけどねー」

「でも、外部だとナーヴギアだけで今回のセットの価格を軽く上回るらしいですよ」

「まじで?!普通逆じゃない!?」

「ですから、ものすごく倍率が高くてネットでは次の販売はもう予約でいっぱいらしいですよ」

「初回の50個ここで販売でよかったよー」

「ほんと、佐天さん家から近いから全力疾走余裕でしたよ」

「あんなに走るのはやい初春、初めて見たよ・・・」

「何のために寝間着で来たと思ったんですか?!」

「せめて下ジーパン履くぐらいしてよ・・・」

「それよりも、佐天さん!もうすぐ開店ですよ!!」

「お!いっちょ奮発して買いますよ!」




「それから、皆さんとおなじく。買った後、あたしの家でプレイしたらこうです・・・」


「こんな風に人質です」


佐天と初春の、このゲームに囚われた理由はこうだった。
新しいゲームをプレイしたらこうなりました。大まかな理由は、ここにいる5人と変わらない

御坂「代替私たちと、同じかぁ・・・」

土御門「ま!いぃゲームだったもんな・・・」


さっきいた通り裏の袋小路にて、自己紹介とここに来た経緯をお互い紹介してた。2人が最後だ


上条「とりあえず、さっき調べた情報を交換しようぜ!」

浜面「そ、そうだな!」

御坂「まずは、私達からね」


美琴はさっき上条と調べてきた宮殿のことを話した。しかし、この時はあまり収穫ないと、流された

土御門「んぢゃ、俺だな」

土御門「俺はまず外輪部に行ってみた、まあ端っこだな。結構多くのプレイヤーがいたよ」

浜面「なんで?」

御坂「多分、緊急用の出口があるとか思ったんじゃない?」

土御門「そんな所だろうな・・・まあ覗いても下も見えないし永遠と続く空、こりゃ収穫ないなと思って移動しようとしたんだ」

土御門「そしたら、1人の男が[降りてみる]って言ったんだ」

佐天「えーー!」

初春「佐天さん、リアクションおおきいですよ」

佐天「ごめんつい」

滝壺「周りの人、止めなかったの?」

土御門「止めてたさ、でも「やる!!」って言って、聞き止まらなくてよ…そいつ降りちまった」

上条「それでそいつは?」

土御門「しばらく落ちたら消えちまったよ」

御坂「消えたって・・・まさか?」

土御門「多分、死んだよ・・・ガラスが砕けたみたいに、綺麗な粒子になってな・・・」

上条「粒子って・・・」

土御門「かみやん昼間モンスター倒したろ?あんな感じに砕け散ったんだよ・・・人の死に方じゃねえよ、まったく」


全員黙り込んでる、そりゃ人の死について考えたら誰でも言葉を失う。
この世界で物が消滅する時、大体は粉々に砕け散って光のように消える。
自分もそうなるのかと思うと、怖い以前に何ともやりきれない

佐天「本当、どうしてこうなっちゃんだろ・・・」

初春「佐天さん・・・」

土御門「もう一件あるんだが、いいか?」

滝壺「大丈夫」

土御門「こっちはいい話かもしれないが、判断は個人に任せる」

佐天「どうしてですか?」

土御門「最後まで聞いたらわかるぜい」

土御門「その落ちた男が消えてからしばらくして、俺はその場を離れてある男を見つけたんだ」

浜面「ある男?」

上条「そいつがどうしたんだ?」

土御門「茅場が話し終わった後覚えてるか?あの時何人か罵声とか浴びせずにその場を去ってるのを俺は見たんだ」

御坂「それが、なんだってのよ」


土御門「まあそう焦るなって、最後まで聞けばわかるから。
んで俺らの近くにもいてな、2人組だったんだ、なんで動き出したかその時は解らなかったが、ふと思った。
ひょっとしたら、ベータテスターじゃないかと」

上条「ベータテスターって、最初にお試しでやったやつらか?」

土御門「そうだ!それで聞いたんだが―――」

オーイソコノニーサン!!


「ん?」

「あんたに聞きたいことがある」

「な、なんだよ?」

「いきなりで悪いんだが・・・あんたベータテスt」


土御門は、その男に口を塞がれた


「その言葉はあまり口に出さないほうがいい!」

「ぷはっ…そりゃ悪かった」

「ちょっとこっち来い」


土御門は男の後に就いていき路地裏に来た


「なんで、俺がベータテスタ―と思った?」

「あんた、茅場の言葉が終った後すぐに動いたろ、もしかしてと思ってさ」

「なるほどなぁ・・・」

「で、どうなんだ?!」

「ベータのほうはもう1人の黒髪のほうさ。俺は、今日SAO始めたばっかの新人だよ」

「そうか・・・すまんなこんなこと聞いて」

「気にしねーよ!ま、俺のわかる範囲でなんか教えるぜ」

「そいつはありがたい、助かるぜい!俺はツッチー」

「俺はクライン、よろしくな!」


そう言って、2人は握手をした。その後2人はお互いに情報を交換した

今日はここまで、


なかなか進みませんが、よろしくお願いします

みなさん、こんばんは

さてこれから投下したいと思います

クラインから得た情報は、何個か有益なものがあった。1つはβテスターのこと


土御門「つまりこいつらは、俺らよりも先に1回このゲームをプレイしていて、色々情報を持ってると」

浜面「ちょ!ずるくね?」

上条「ってことは、そいつらの方が生き残りやすいじゃねーか!」

土御門「そーだな、だが今ここにいない奴らに文句言ったってしょうがない」

御坂「むしろ会ったら、色々聞いた方がいいじゃない?」

初春「・・・本当に教えてくれるでしょうか?」

滝壺「どうして?」

初春「いえ、そのー・・・」

土御門「多分初春ちゃんが言いたいのは、自分からβって言わないことだろ?」

初春「は、はい!そうです・・・」ウイハルチャンッテ…

土御門「クラインもそう言ってた。つまりもし知り合えたらラッキーレベルだな」

土御門「もう1つは俺も思ってたことだが、攻略するならここから早く移動した方がいいってことだ」

佐天「何でですか?」

御坂「そうよ、拠点ならわざわざここから動かなくてもいいじゃないの!」

上条「俺もそう思うけど、違うのか?」

初春「多分それは、あまり1つの場所に大勢がいるとモンスターの取り合いになって揉めたりしますし、
  再びモンスターが出現するのにもタイムラグが出ます。だからそれを避けるためでしょう」


土御門「正解!つまり、ここで強くなるにはレベルを上げなくちゃいけない。
だからモンスターを探して手間取るのは、どうしても避けたい」


滝壷「だから、ここだと人も多いから、次の町に以降ってこと?」

土御門「そゆうことだ」

浜面「ま、確かにこの町はなんか心気くせえからな・・・」

上条「でも、行くとしても当てはあるのか?」

土御門「一応、2つあるな。ちょっとみんなマップ出してくれるか?」

皆ウィンドを操作し、マップを出したのを確認すると

土御門「1つは東の方に町があって、もうひとつは森の手前にある。ちなみにβはこっちに行ったらしい」


上条「ならそっちにしねーか?」

御坂「なんでよ?」

浜面「だって、1回経験した奴がそっち行くのは、何かしら得があるからじゃねーのか?」

佐天「でも森とか、いかにも強そうなモンスター出そうですよね?」

土御門「クラインとかほかの奴らの会話聞いてたけど、どうも東の方がメインっぽいな」

上条「だとしたら、森のほうが人は少ないってことか?」

土御門「それに、結局は北に見える塔、あのダンジョンをクリアしないと、どの道上には行けない・・・」

御坂「なら、森でいいんじゃない?!それに経験値が関係してくるなら早く行ったほうがいいでしょ?」

上条「それもそうかもな」

初春「私も賛成です!」

浜面「行く前にアイテムとか揃えようぜ、少し心もと無いからよ」

滝壺「それは言えてる」

土御門「なら、二手に分かれて其々調達した後、西の門に集合にしよう」

西ゲート前にて


2つに分かれたのち、野郎共は武器防具などガールズは回復アイテムを見ていた。ちなみにお金は全額使うつもりだ


佐天「いやー買いましたねー」

初春「あんなに買っても、大荷物持たなくてもいいのは助かりますねー」

滝壺「これで、浜面達の分もたりるよね」

御坂「足りるでしょ・・・ってか、あいつ等ちゃんと買えたのかな?」

佐天「さすがに今と同じ装備だから大丈夫だと思いますよ」

初春「これぐらい出来ますよー、子供じゃないんですから」


滝壺(はまづら大丈夫かな・・・)ウーン


御坂(あいつ、変な不幸に巻き込まれてないかなぁ・・・)ウムー

思い悩む2人にすぐさま反応する人物が


佐天「お二人さぁーん、もしかして、気になる男の人のこと考えてるんですかぁ?」

御坂「ふぇ!?」


御坂(やば?!突っ込まれる!)

滝壺「そうだよ」

初春佐天「「えーー?」」


美琴の反応と違い、滝壺はあっさりと認めた

佐天「えー?!いつから付き合ってるんですか?」

初春「付き合ってるって、あの金髪の人ですか?!」

滝壺「うん、はまづらは私の物だから、からかっちゃだめだよ」


キャッキャ、キャッキャ


後輩2人が滝壺の経験談に夢中になってる中


御坂(触れられなくて良かったのか悪かったのか・・・複雑な気分)ハァ


美琴は複雑な思いをしてた


土御門「またせたぜい!」

上条「ん?どうしたんだ御坂、そんな顔をして?」

御坂「・・・なんでもない」

初佐「「」」ジーッ

浜面「な、なんだよ?」

佐天「いやー滝壺さんの彼氏ってどんな人かなーと思って」

初春「やっぱ、中身がいいんなんだなーと思いましてね」

浜面「中身ってなんだよ?!」

佐天「だってイケメンとは思いませんし」

初春「どっちかって言うと、負け組のチンピラですよねー」

浜面「ねぇ?なんで俺、こんなにディスられてるの?」

土御門「そりゃ彼女もちだからだぜい」

上条「ほんとだよ!彼女と一緒にゲームとか、うらやましい・・・爆発しろ!!」


土御門「お前が言うな!」
御坂「あんたが言うな!」
浜面「お前にだけは言われたくない!!」


上条「」

佐天「ははは・・・」

初春「上条さんはそういう立場なんですね、なんとなく分かりました」

上条「何が分かったの?!ちょっと待って!何かあらぬ誤解が生まれたような気がするよ!」

滝壺「大丈夫、そんなかみじょうを応援しようと思う」

上条「ちきせぅ・・・」

御坂「そんなことより、早く武器出してよ。私たちも回復薬だすから」

上条「・・・ほいよ」ス

メニューを操作して上条達が買ったアイテムと、御坂たちの買ったアイテムを交換する。
お互い交換し終えるといよいよフィールドに出る時だ


浜面「うし!行くか!」

土御門「取り合えず目的は森の町か?」

御坂「暗いから、お互い離れないようにしましょ」

佐天「これから夢と冒険のはじまりですねー」

初春「佐天さん、テンション上がり過ぎですよ・・・」

佐天「これぐらいの気持ちでいかないと、滅入っちゃうよ初春」

滝壺「そんな元気なさてんが、わたしは結構好き」

佐天「あざーっす!!」

上条「よし!!みんな行こうz」ガン!!

上条が声を掛けようとしたら、頭上からたらいが落ちた。
上を見るとNPCのおばさんが覗いてる


「ごめんねー、うっかり落としちまったよ」


どうやら、1日に何回かおこるイベントのようだが、特にメリットもなく只々恥ずかしいだけだ。
まるで昭和のコントのお約束のようだが


浜面(っやべぇよ、笑えねぇーよ)

土御門(かみやん何か言いたそうだったけど、台無しだぜい)

御坂(これ笑ったらあいつ凹むよなぁ・・・ってか軽く泣き顔じゃない?!)

初春(佐天さん、なにかフォローしてくださいよ!)

佐天(無理だって!こっちは笑うの我慢するので一杯一杯なんだから!!) 


たらいが当たった本人を気にしてか、皆笑うのを我慢しているが、この者は違った

滝壺「大丈夫、出だしからタライが当たるような不幸なかみじょうを、わたしは応援している」


この発言で、緊張の糸が取れたようで


土御門「ぶっ・・・ははっははっはは」

浜面「滝壺そこまで言うなって」wwwwww

御坂「ごめんwwwwww笑う気はないんだけど・・・やっぱ無理」wwwwww

初春「御坂さんwwwwww謝れてませんよwwwwww」

佐天「だけどwwwwwwこれ笑うなって方がwwwwww無理だってwwwwww」


一斉に噴き出すと、なかなか止まらないものだ。当の本人はと言うと


上条「・・・不幸だ」


気落ちしてた


彼らパーティの、何ともさえない始まりだった。

少し時は戻り


学園都市 冥土返しの居る病院




わたしは、とーまがよく入院する病院にいる


それも、とーまがまたここにお世話になってるからなんだよ


だけど、今回はいつもと様子が違うかも



事の発端は、今日の夕方


今日は、こもえとあいさ、3人で工場見学に行ってたんだよ


いろんなおいしいものを食べれて、よかったんだよ


だけど、帰りのバスから様子が変わった

わたしはあいさと喋ってたら、こもえに電話がかかってきた


途中から口調が真剣なものになってきたので、何か起きたとすぐに分かった


あいさがこもえの言葉を聞き取って直ぐに、けーたい(すまーとふぉん?)で調べてくれた


ねっとげーむ?と言うので事故が起きたらしい、それにこもえも関わってるみたいなんだよ


事件を起こしたゲームの名前は[ソードアート・オンライン]って言う名前


今朝とーまが呟いてたやつと同じ名前だ


だけど、とーまはお金ないからやれないって言ってたし、巻き込まれてないはず!!

と思ってたけど、とーまの性格からしてもう突っ込んでるかも・・・


そう思ってたら、あいさがこもえに勢いよく話しかけた


「小萌!これ。青髪君と土御門君が今朝買ってたやつ!」

「そんな?!まさか巻き込まれてるって言うんですかーっ?」

「解らない。でも土御門君の家でやるって言ってた」

「とにかく、着いたら土御門ちゃんの家に行くんです!あそこなら駅と学校の間なんですよーっ」


そう言ってたはず、まだ私はこの時事態を、呑み込めていなかったから

駅前に着くと、見たことがある人が全力疾走してて、こもえが声を掛けたんだよ


「青ピちゃん!!」

「センセ?!」


この人はとーまの友達、ちょっと気持ちわるいかも・・・


「ちょうどよかった、スンませんちょっとタクシー乗るんでお金貸してくれまへんか?」


いきなりお金貸してって言ってきたよこの人・・・


もうちょっとTPOを弁えるべきかも


「ど、どうしたんですか?藪から棒に?!」

「いいから!話はタクシーの中で!!」


勢いに押されて、タクシーに乗った


1回こんな風に乱暴に車に乗ったことあったな・・・


じゃなくて!!

「こんな乱暴なのはレディーにはよくないと思うんだよ!!」

「ごめんなーシスターちゃん、それどこじゃないねん」

「きみは。ゲームをやってないの?」


そうだ!朝この人はゲームを持ってたんじゃないの?


「ちゃうねん!じつわな・・」


それから、いろいろ話してくれた


ゲームを買った後、とーまに会ったこと


自分が、急に予定が入ってとーまにゲームを貸したこと


だから、とーまは今頃もとはるとゲームをやってるということだ

「何で貸したの?とーまをまた事件に巻き込もうとしてるの?!」

「うお?!ごめんそんな気はなかったんや!」

「インデックス。落ち着いて」

「そうです!ここで青髪ちゃんを責めても仕方ないんですよ!」


そうしている内に、家の前に着いた


前に着いたら警備員が、いっぱいいた


入ろうとしたら、止められた


「何で止めるの?ここは私ととーまの家なんだよ!」


「友達がいるんです!せやから中に入れてください!」


私とあおぴが警備員に止められる

そしたらこもえの声が聞こえた


「あのー、黄泉川先生はいるんですか?」


「え?いますけど・・・」


「お願いします!黄泉川先生を呼んでください!!」

「えぇ?いいのかこれ?」

「俺に言われても・・・」


「どうしたじゃん?!」


「黄泉川先生!?」


中から女の人が出てきた、確かこの人はこもえの知り合いで、確かとーまの学校の先生だったはずなんだよ


「黄泉川先生!上条ちゃんは・・・土御門ちゃんは・・・」


こもえは泣いてた、こもえの頭によみかわは手を置いて行った


「それは・・・」


言いにくそうに眼を横にそらした


後ろの方で運ばれてる人が見えた

何か被ってるけど、あれは・・・


「とーま!!」


間違えなくとーまだった


「これ以上入るな!」

「離してよ!」

「暴れんなって!!」


警備員が抑えてくるんだよ、こんな奴ら噛んでやる!


「いって!?こいつなんだよ?噛みついて」

「あ?まてコラ!」


私は警備員を振り切ってとーまのもとに駆け寄った


だけど・・・


「待つじゃんよ!」

「離して!」


よみかわに捕まった、片手だけだけどすごい力

「なんでよ?!たってあのとーまの被ってる物を外したら治るんじゃないの?!」

「それは絶対だめじゃん!!」

「でも!!」


わたしは、よみかわの手を振りほどこうとして力を入れた


とーまが被ってる、あの変なの外したらいいんでしょ?


「っいいかげんに!するじゃん!!」


パァン!!


乾いた音が響いた


ほっぺが痛くなった


私は、よみかわにひっぱたかれてた


「あれを外したら・・・あいつを含めて残り41人が死ぬじゃん・・・それでもいいじゃんか?!」


よみかわから聞いた言葉


それはあまりにも衝撃的だったんだよ・・・


とーまが死ぬってどおゆうこと?


他にも死ぬって・・・




私達はそれから、よみかわの車で病院に向かった

いつもとーまがお世話になる病院


そこに運ばれた


着いたらよみかわは、こもえを連れて行こうとしてたんだよ


なんでも今回のことを、先生に聞くとか


私達も行こうとしたら


「お前たちにはこっちに行ってほしいじゃんよ」


紙を渡してきた。病室の番号が書いてある


「そこに土御門の妹が休んでるじゃんよ、そばにいてやってくれ・・・」

「まいかが?」

「土御門達の第1発見者じゃんよ、その後気を失ってな・・・行ってくれるか?」

「でも・・・」

「インデックス。行こう」

「あいさ・・・」


目で言ってた、ここは引こうと


「うん・・・わかったんだよ・・・あいさ行こう」

「うん」

「僕も行くわ!」


私達は紙に書かれた病室に向かった




「・・・なにやってんじゃんよ・・・私は・・・」


「黄泉川先生・・・」

部屋に入ると看護士が1人


私も知っている人、くーるびゅーてぃなんだよ


「こんばんは、今日は臨時の手伝いなのでとミサカはこの格好を説明します」


そのまま近づいてきて


「彼女はもう大丈夫です、どうやら軽い貧血のようですと、ミサカは処置が終わったことを説明します」

「ありがとうなんだよ・・・」

「彼女のそばにいてください、ひどく動揺してたみたいなんで。あとあの人のことは後で説明しますと、ミサカはry」


くーるびゅーてぃは部屋を後にした、あいさとあおがみは、まいかのそばに行った


顔色は大丈夫そうだけど・・・

「ねぇ」

「なに?あいさ」

「飲み物。買ってきて。多分。上条君の運ばれた部屋の方にあるから」


それって・・・


「せやな、僕の分もたのんますわ。ほい財布」ホイ

「おっと。ありがとうなんだよ!ちょっと怒られるかも」


私は、ジュースを買いに部屋を出た、・・・ほんとだよ?


・・・ありがとね2人とも

私は、とーまが運ばれた部屋の方に走った


そして警備員が立ってる部屋が見えた


多分あそこにとーまがいる


どうやって、部屋に入り込もう・・・


考えなくっちゃ


とりあえず、私は近くの物陰に隠れた


なんかいつも、とーまには危ない子とするなって言ってるのに、これじゃ人のこと言えないね


「ちょっと話してほしいんですの!!」

「うるさい!!そこで頭冷やしてろじゃん!!固法!白井を見張ってるじゃんよ!」

「は、はい!!」


中からよみかわがツインテールのこと女の人を追い出していた


たしか、あのツインテールは短髪の後輩だったかも


「固法先輩!離してくださいですの!!」

「白井さん!落ち着いて!!」

「落ち着けませんわ!大体なんで能力封じる手錠まで着けて・・・これじゃまるで!」

「犯罪者みたい?でもあなたが何度も能力使おうとするからじゃないの!」

「でもあそこには・・・お姉様や初春、佐天さんが・・・」

「わかってる・・・解ってるわよ!!」

「だから、わたくしの能力を使ったら!!」

「白井さん!!」


パァン!!


乾いた音が響いた、私と同じようにツインテールがひっぱたかれた


私がよみかわにやられたのと同じように

「いいかげんにして!!何も誰も御坂さんたちを助け出したくないなんて言ってないの!!」

「先輩・・・」

「私だって・・・助け出したいわよ・・・すぐに!!」


メガネの人は涙を浮かべてた


「すみません・・・取り乱してしまって・・・」

「いいのよ・・・私こそ・・・はたいてごめんね・・・」

「いえ・・・」

「うっ・・・」


そのまま、メガネの人はツインテールに寄りかかるように泣き崩れた

ツインテールも離れてるからあまり見えないけど、たぶん泣いてると思う


私は思った


あの人たちも同じだ


私と同じように、大切な人を今回の事件に巻き込まれたんだ・・・


だけど、血が上って、周りが見えてなかった


多分よみかわも叩くつもりはなかったのかな?


こんな時、私は落ち着いた方がいいのかな?


わからないよ・・・





少し歩いたら、窓からお月様が見えた


ふと見てしまった


そこには作り途中のビルが重なってしまってる


だけどその鉄骨の1部がまるで・・・十字架


私はお祈りしてた



「おそいね、インデックス」

「ほんまや、まさかガチで警備員に捕まってしもうたん?」

「そんなはず・・・あ。あれ」

「ん?」



気が付くと、あいさとあおがみも、お祈りしてた


見よう見まねなのか色々指摘したい部分もあるけど、その気持ちが嬉しかった


とーま、私は待ってるからね。みんなと一緒に



その日、学園都市に祈りをささげる白いシスターと言う都市伝説が生まれた。

今日はここまでです


ここまでの補足


Q禁書勢は能力使えない?

A Yes


Q上条さんも?

A Yes


Q黒子とかが、能力で外したらいいんじゃね?

A学園都市のナーヴギアは学園都市専用規格で、外部から外したり、いじったりしたら生存者全員脳チンと聞かされてます。


さて、はじまりの町はここまでです。 


後はおまけで、インちゃん目線で学園都市のことを書いてみました。


佐天さんの武器とかもききたいですか?


以上で


ではまた

武器よりもハンドルネームを教えてほしいのだが

まさか本名でプレイするわけでもあるまいに

どうも、2週間ぶりです

スマホ何とかなりました!!


>>234  HNは考えましたが、若干投げやりです


では投下します

わたくし上条当麻は、不幸に愛された人生を送ってる。




例えば、ゲーム初日に町を出ようとしたら上からタライが落ち、みんなに笑われ。

3日後には、俺がオオカミモンスターのしっぽを踏んで2時間追い回されたあげく、みんなに怒られ。

御坂を起こそうとして、よだれが垂れてたのでフォローしたら、切り殺されそうになり。

スっ転んで佐天のお尻に突っ込んだら、槍で刺殺されそうになり。

寝ぼけて、滝壺のおっぱい触ってしまったら浜面に殺されかけた。


とまぁ、なにかと不幸な人生を送ってる。


不注意なだけ?俺と人生変わりやがれ!!


今現在、このソードアート・オンラインに閉じ込められてる時点で不幸だが・・・


それでも、なんとか生き残り今は・・・





「うをぉぉぉぉぉぉぉぉ」ザシュ!


「グルワァァッァァァ」


第1層の迷宮区にてレベル上げをしてた

「そっちも終わった?」


「ああ!」


「こっちも終わったよ」


俺と御坂、浜面は現在最前線の迷宮区にてレベル上げを行ってる


上条「どうよ?」

御坂「なんとか・・・」

浜面「こうなったら、俺らアインクラッドで1番強い方じゃね?」


そう言った浜面も無理もない、これでも俺ら3人はレベル10越えしてる。
俺は11、御坂は12、浜面は10だ。自分で言うのもなんだが、かなり余裕ではないかと思ってる


浜面「このままボスを見つけて、俺らで倒しちゃわね?」

御坂「いいかもね、それならあたし達の名前も轟くってもんよ!」

上条「いや!やめとけよ?とりあえずもどろうぜ?!」

御坂「でもこれなら・・・」


上条「いったん、街に戻って体制直そうぜ!それに・・・」

浜面「それに?」

上条「腹減った」グギュルル

浜面「確かに、腹減ったわ・・・」グヲォォォ

御坂「・・・はぁ、まあいいわ戻りましょ」

俺らは街に帰ることにした。現在俺らが拠点にしているのはトールバーナの安宿、素泊まりで50コル。
はじまりの町より高いが、俺らが来た3時間後にはほぼ満室になり、後は野宿などなんなりになってしまう。
だが塵も積もればで


上条「はぁ・・・」グギュルル

御坂「ため息つかないでよ・・・こっちまでお腹減るから」グー

浜面「でも、このお金カツカツ具合はきついよ、マジで」

御坂「たしかに・・・なんか力任せで来たもんね・・・」

上条「そうなんだよな・・・それ以前に、飯の味が合わない」

浜面「あぁ、なんつうか・・・微妙なんだよな・・・」

御坂「でもこのガイドブックで、マシになったじゃないの・・・」

上条「だけどよぉ・・・」

御坂「たしかに、わたしも甘いもの食べたいよねぇ・・・」

浜面「甘いものかぁ・・・普段はあまり食べなかったけど、食いたいかもなぁ」

御坂「甘いものって疲労回復効果あるからいいじゃない」

上条「それリアルだろ?つっても、甘いのも微妙だろ・・・美味いのあったか?」

御坂「なかった・・・」

浜面「滝壺が頑張って調理してくれるけどなぁ・・・」

御坂「で、でもすごく助かってますよ!!」

上条「そうだよ!今まで肉焼いても丸焦げになるしかなかったんだからよ?!」

浜面「ありがとよ。滝壺も気にしてスキル上げてるからなーでも、食材がなぁ・・・」

御坂「蛇の肉はなんか、泣きそうになった」

上条「って、お前ら食ってないじゃん!結局食ったの俺らだよね?」

御坂「男の子でしょ?!文句言わないの!」

上条「んな理不尽な・・・」

浜面「あきらめろ大将。女が強いのはどこも一緒だって」

上条「ちきせう・・・」


そうこうやり取りしてる間に町に着いた、《INNER AREA》安全圏内に入ったと告げられる、各々息を吐き肩の力を抜く。この中ならもう安全だ

上条「さーて、飯でも買いに行きますか!あ、そうだ、滝壺とかはなんだって?」

浜面「こっちは適当に食べるってさ、近くのフィールドでレベル上げしてるとよ」

御坂「大丈夫なのそれ?!」

浜面「まぁ、土御門と佐天がいるから大丈夫だろ、あいつら何だかんだ強いし」

上条「レベル9だっけ?だけどあいつ等俺より早く9になったよな?」

浜面「確かにそうだな・・・そっからそのままだよな?」

御坂「な、なんでだろーねー」


御坂(い、言えない。10超えたらボス攻略しなくちゃいけない空気だったから、あえて上げてないなって・・・)


上条「まあいいや、早く黒パン買おうぜ」

浜面「そうだな、行こうぜ」

しばらくして


上条「どこで食うか?」

浜面「水汲みたいし、噴水の傍とか?」

御坂「だったら、あの木あたりh?!」

上条「お、いいな!」

浜面「あの辺りにしゃがんで食うか」

上条「御坂、そこでいいんだよな?・・・あれ?御坂?!」

浜面「あれ、お嬢ちゃんどこ行った?」


場所をさしたも美琴本人がいない、周りを見た。
するといたが何やら様子がおかしい、目の前にはベンチに座った男女のペア、それをジーッと見つめてる。
相手二人は困ってるようだ、ガンつけてんのか?じゃなくて!!

上条「ぬぁわぁぁぁにやってんだぁぁぁぁぁぁ御坂ぁぁぁぁぁ!」ズコ


御坂「へぶ!!」

浜面「お嬢ちゃんが、チンピラみたいなことやっちゃイケマセン!」

御坂「いっったーーっ!って、あれ?私なにして・・・」

上条「無意識かよ・・・」

浜面「すみません、この子が迷惑かけて」


「い、いえ・・・」


「だ、大丈夫ですよ」


上条「ほら、御坂も!」

御坂「ごめんなさい・・・」

浜面「大体なんでガン見してたんだよ・・?」

御坂「なんか・・・ふとクリームが目に入って、つい・・・」

上条「クリーム?」

上条が2人の手元を見た、どうやらこの2人は食事中だったらしくパンを持ってる、彼らがさっき買った黒パンだ。
だが決定的な違いがある、それはパンの上に輝くクリームが乗っかってること。
まるでヴァーチャルの世界を忘れる様に、それは滑らかに、うす金色に輝いてる


浜面「お、おぉ」

上条「う、うまそう・・」


食欲には人間勝てない。さっきは美少女が覗いてたと思ってたら、今度はむさくるしい野郎2人が覗きこんできた。


「はっ?!」


「」モグモグ


状況を理解した女の方は、すぐに食べた。あっけにとられてる男の方は、まだ1口も食べてない


上御浜「「「」」」ジーッ


3人にガン見されてる


「あ、あの~よかったら・・・ドウゾ」


上条「まじで?!」

浜面「いや、そんな気を遣わなくても・・・」

御坂「ありがとうございます!!」

上浜「「うをぉい!!」」


この少女は、すでに甘いものを食べたいという煩悩に支配されてるらしく、躊躇なくもらった


上条「少しは遠慮と言うものをだな」

御坂「いただきます!」パク!

浜面「躊躇なく食ったよ、この子!」

御坂「おいしー!!」

上条「いや、だから遠慮を」

御坂「あんたも食べてみなって!」

上条「いやだk」ムグ「うんめぇーー!!」

浜面「おいこら」

上条「お前も食ってみろって!」ホレ

浜面「ちょま、」モグ「・・・まいうーーー!!」


久しぶりに美味しい物を食べたのか、3人ともなかなかなリアクションを見せてくれた

「ははは、みなさん中いいですね・・・」


浜面「なんか、すみませんね・・・」

御坂「ごちそうさまです!」


「いやこっちも、喜んでもらえると嬉しいです・・・」


上条「ありがとうございますね、ほんと」


「・・・もしよかったら、これの手に入るクエスト教えましょうか?」


浜面「まじで?!」

御坂「ほんとに?!」

上条「いいのか?!」


「あ、ああ・・・こいつにも教えるつもりだったし」


上条「ありがとうな!俺、カミジョウ!」

御坂「私はミコト!」

浜面「ハマーだ!よろしく!」


「俺は、キリトだ」


これが、俺達とキリトの初めての出会い


この日出会ったこいつを、一生忘れないことになった


キリトにもらった情報によると、さっきのクリームは1個前の村で受けられる《逆襲の牝牛》と言うクエスト報酬らしい。
そういえば俺らは、ほとんどクエスト受けてなかったことをつぶや居たらキリトは「何…だと…」と驚いてた。
まあ正直クエストの仕組みもこの街の道具屋にあった、ガイドブックで知ったばっかりだったし・・・それよりも気になることを聞いた


上条「さっきキリトが言ってた攻略会議だけど・・・」

御坂「もちろん出ましょうよ!こっちだって情報が欲しいし」

浜面「それは分かったけど、あいつ等には知らせるか?」

御坂「まぁ、もう始まっちゃうっぽいし、知らせるだけしらせましょ!」

上条「メッセは俺が送っとくわ」

浜面「なら行こうぜ!そこの広場だしよ」

上条「そうだな・・・送信完了っと」


上条がメッセージを送信すると、一行は広場に向かった。
向かったといってもすぐそばの噴水広場、そこにはすでに40人近くいた、これが今回ボス攻略に行く人々なのだろうか?

上条「結構いるんだな・・・」

御坂「そうね・・・」フゴ

浜面「お嬢ちゃん・・・街入った時から突っ込みたかったんだけど。なんだその格好?」


浜面が突っ込んだのは美琴の装備が変だからだ、別に武器が変わってるのではなく外見の装備が増えてる。
具体的に言うと、頭は顔が隠れるほどのバンダナを巻き、体の方は布を巻いたようなマントを付けてる


御坂「なんか昨日土御門さんに、人が多い所はこれ付けるようにって貰ったのよ」

上条「ふぅーん・・・で何の効果があるんだ?」

御坂「スキル見たけど何もないみたい」

浜面「なんか・・・見た目は歴戦の手練れだなぁ・・・」

上条「なんつーか、男にしか見えないな・・・」

御坂「あぁ?!」

上条「なんでもありません・・・」

浜面「そ、それにしてもなんだな、誰だろうなこの会議を主催した奴は?」

御坂「βなのかな、その人?」

浜面「1000人だっけ?βテスターって」

御坂「そうね、だけど全員はプレイしてないと思う」

上条「なんで?」

御坂「確率論よ。大体7~8割ぐらいだと思う」

浜面「でも、何人かはここにいるだろ?」

御坂「それは間違いないと思う」

上条「でも、死んだ奴も多いんだろうな・・・」


上条が言った通りSAOが始まって1カ月、死者は2000人に上る。
正直最初にこの数字になった時、彼は信じきれなかった、初日で213人が死亡しそれでも1日約50人が死んでる。

御坂「あ、あれが主催者?」


そうこう言ってると、1人の男が出てきた。
格好はテンプレ的な勇者な格好で、顔も爽やかなイケメン、髪色も何故か水色。


「はーい!それじゃ、5分遅れたけどそろそろ始めさせてもらいます!」


ちなみに上条達がいるのは、最上段


上条「あいつか?」

浜面「なかなかの男前じゃねぇか」


そのまま男が喋る


「オレはディアベル、職業は気持ち的にナイトやってます!」


浜面「なかなか面白いな」

上条「嫌いじゃないぜ!ああゆうの」

御坂「・・・私はパスかな」

上条「なんでだよ?」

浜面「顔がタイプじゃないのか?」

御坂「そんなとこよ」

上条「ふうーん、色々難しいんだな」

御坂「」ハァ

浜面(この子も、色々大変だな・・・ま!俺には関係ないけど)


そうこうしている内に、ディアベルの言葉は続いた


「今日、俺達のパーティが、最上階へ続く階段を発見した――

 ――遅くとも明後日にはたどり着くはずだ。第1層の……ボスの部屋に!」

上条「まじでか?!」

浜面「もう見つけたのかよ?!」

御坂「てっきり私達がトップかと思ってた・・・」

上条「なんつーか、上には上がいるんだな・・・」

浜面「まぁ・・・努力していこうぜ」


上がいると確認し、3人が凹んでたら声が響いた


「ちょお待ってんか!ナイトはん!!」


学園都市ではあまり馴染のない関西弁、3人は前を見た。
この時上条だけは、このゲームを貸してくれた友達のことを思い出してた


御坂「何、あのサボテンヘアー?」

浜面「サボテン?!・・・あぁ確かに。っぷ」wwww


「」ギロ


浜面「スンマセン」


「………ふん!わいはキバオウってもんや」


関西弁のサボテンヘアーは《キバオウ》と名乗った、明らかな偽名だが先のディアベル然り、本名でプレイする方がまれだ。
ここにいる上条と美琴は、元々長くやるつもりはなかったので本名であるが。
話をもどそう、このサボテンが話に割り込んできたのは、何かしら理由があるに違いない


「こん中に、5人か10人ワビィ入れなあかん奴らがおるはずや」


上条(何言ってんだこいつ)

ディアベル「詫び?誰にだい?」


「はっ、決まっとるやろ。今までに死んでった2000人に、や。」


浜面(まじで、何言ってんだこいつ?) 

ディアベル「キバオウさん。君の言う《奴ら》とはつまり……元βテスターの人たちのこと、かな?」


「きまっとるやろ!!」


「β上がりどもは――

要約すると、自分らをほっぽって金やらレアアイテムを、自分たちの物にしてるに違いない。
だからいっぱい死んだ、だから謝って金とアイテムよこせと言ってる。
もちろんこれに感情論が入ってるので、殆どのプレイヤーなら、そうだ、と思ってしまうだろう。だが


上条「なんだかな~」

浜面「ダダコネのガキかよ・・・」


冷静に静観している者もいる、


御坂「以外ね、あんたが冷静に物事聞くなんて」

上条「そりゃそうだろ、だってあーだったらとか、言っても何も起こらないし」

浜面「それに、βも結構死んでると思うぜ」

御坂「・・・なんか、まともね」

浜面「これが年の功ってやつよ」ドヤ

上条「これが経験の差ってやつですよ、御坂君!」ドヤァ

御坂「前言撤回、ムカつくはその顔」


彼らの言動はさておき、何故ここまで彼らが、キバオウに賛同しないかと言うと、理由はある。
だがそれは、挙手した人物によって言われた


「発言いいか?」


ガタイのよすぎる奴だ


「俺の名前はエギルだ。キバオウさん――」

エギルはキバオウに対して、ビギナーが死んだのはβのせいだ謝罪と賠償をしろと言うことか?
尋ねるとキバオウは、せや、と答えた


「情報はあったぞ」


そう言って、エギルはポーチから1つの本を取り出した、それは上条達がこの街の道具屋で初めて手に入れたもの


「このガイドブック、あんただって貰っていただろう」

上条「あれって、道具屋で無料配布してたやつだろ?」

浜面「そうだな」

御坂「おかげで、色々助かりました・・・」


「……む、無料配布だと?」


後ろの方で、驚きの声が上がった


御坂「以外に知らない人も、多いみたいね」

上条「・・・だな」

浜面「でもあのサボテンは、貰ってたみたいだぜ」

御坂「これを書いたのが、βってのを知らないんじゃない?」

上条「まじで?」

御坂「今あるやつしか読んでないけど、この情報量はきっとβの人じゃないと書けないからね」

浜面「つか、これ書いてる人は参加してないのかな?」


確かに、この情報量はビギナーの上条達にはとてもありがたいものだ。
これを書いた人物、それはβ時代にかなり攻略してたものに違いない。
だが、ここにいる者たちは初期装備に毛が生えた程度で、あまり大差はない。
上条達に至っては、ほぼ初期装備と言っても過言ではない。つまり、現時点では見分けが付かない。
このまま、魔女狩りのごとく探すのはあまりにも無駄だ

「キバオウさん、君の言うことも理解はできるよ。――」


ディアベルも、βを吊し上げるよりむしろ積極的に協力してもらおう。
と言う趣旨をキバオウに伝え、何とか納得させた。
むろんβとは一緒に戦えないと言う物は去っても構わない、とのことだ。
だが当のキバオウは


「―――でもな、ボス戦が終わったら、キッチリ白黒つけさせてもらうで」


まだあきらめきれない様子だ、不確定要素が残るが戦略会議は終了した。
メリットを上げるとしたら士気を上げたことだろうか?




この会議後からの、迷宮の攻略はかつてないほどのスピードで進み、翌日午後にはボスの部屋にたどり着いた。
その日の夕方トールバーナの噴水広場にて再び攻略会議が開かれた


会議ではボスの名前、その取り巻きの3匹の名前が伝えられた。
しかし、情報はそれだけ、だが、会議の途中近くのNPCの露天商に、例の攻略本が置いてあったのだ。
会議は一時中断し、参加者全員が攻略本を貰いに行った


上条(うお!すげぇ!)

浜面(前のもそうだけど、情報量がハンパねぇな)

御坂(だけど、この情報量、ボスのHPやスキルまで・・・)


上条達が驚くのも無理はない、そこにはボスの攻撃パターン、取り巻き達の特徴が事細かに書かれてた。
そしてこの本は次の文で締められてた


【情報はSAOベータテスト時のものです。現行版では変更されてる可能性があります】


この分で、皆が思ってた疑問が消えた、これを書いたのはβだ。
前までデカデカと書いてあったアルゴと言う名前、それはこれを書いた人物の名前だろう

「――みんな、今は、この情報に感謝しよう!」


ディアベルはこう発言し、βを素直に受け入れる方向を示した。
βを嫌悪してたキバオウが食いつくと思われたが、当の本人は今は踏みとどまっている


この軍団の、実質リーダのディアベルによる発言は大体終わり、次の言葉が出た


「――みんな、まずは仲間や近くにいる人と、パーティーを組んでみてくれ!」


御坂「ふぇ!?」

上条「どうした?素っ頓狂な声をだして?」

浜面「ただ、何人かで、グループを作ればいいんだろ?」

御坂「何でもないわよ!・・・そうよね・・・ここは学校じゃないものね・・・」

上条「何言ってんだ?」

浜面(あぁ・・・なるほどな)

上条「なんだよ!気になるじゃねぇか」

御坂「え、えーっと・・・」

浜面「大将、そのへんにしとけよ」

上条「?」

御坂「・・・どうも」

浜面「いいってことよ。ってか、周り見ると5人組か・・・2人足りないな」

すでに大方の人は5人組ができてる、このままではアブレてしまう。
浜面は考える、美琴はさっきの反応を見ると、どうも人見知りの感じがあるし、そこのツンツン馬鹿はデリカシーが無い所がある。


浜面(ここは、俺が何とかしないとなぁー)


上の方を見ると、2人組がいた


浜面(あれは・・・)


上の方を見ると、見た覚えのある人物が

浜面「おい!キリト」


声を掛けた人物、それは


キリト「お、おう・・ハマーだっけ?」

浜面「おう!よく覚えてたな」

キリト「そりゃ・・・あんな物乞いみたいな目、初めて見たよ・・・」

浜面「その節は・・・どうもすみませんでした」

キリト「1人か?」

浜面「いや、この前の奴と一緒だよ。そこにいんぜ」


浜面は、下の2人を呼び出し隣に座った


上条「どうも」

御坂「久しぶり」

キリト「えーっとー・・・カミジョウと・・・ミコト?」

御坂「覚えてくれて、ありがとう」

キリト「お、おぅ・・・」

キリト(こいつ、実はβか?)

浜面「そうだ!パーティー申請いいか?これで5人だし」

キリト「あぁ、いいぜ」

上条「よろしくな!」

御坂「よろしくね」


3人は2人にパーティー申請を送った、2人はすぐにOKし2人のHPが表示された。
キリトの名と、フードをかぶった女も名も。
【asuna】そう表示された

御坂「アスナさんでいいのかしら?」

アスナ「えぇ、よろしくね」


少し距離のある言葉だった、


さて、会議の方だが、各々のパーティが決まてからとんとん拍子に決まった。
どうもディアベルはリーダー気質は本物のようだ、各チームの役割をてきぱきと決めていったが


「うーん・・・」


どうやら、俺らは悩むらしい


ディアベル「君たちは、E隊のサポートをお願いしていいかな」

キリト「了解!」

ディアベル「重要な役目だから、よろしくな」

上条「おう!まかせろ!!」

浜面「やってやんよ!」


ディアベルは、爽やかに笑顔を見せ、噴水広場の中心に戻って行った


キリト「・・・サポートね」

上条「?」

御坂「どこが重要よ・・・」

浜面「?俺達素人だからサポートにしたんじゃねえの?」

アスナ「ボスに1回も攻撃できないまま終わっちゃうじゃない」

上条「どゆこと?」

御坂「つまり、邪魔スンナってよってことよ」

浜面「そうなのか?」

キリト「まぁそうだと思うけど・・・この人数ならスイッチやPOTローテできると思うんだけどな・・・」

アスナ「・・・スイッチ?ポット・・・?」

キリト「知らないのか?!」

上条「知ってるか?」

浜面「さぁ」

キリト「・・・マジで?」

御坂「うん

キリト「」ハァー


キリトは頭を抱えた、どうやら俺らは重要な物を知らないらしい


キリト「・・・後で、全部詳しく説明する。この場で立ち話じゃとても終わらないから」

上条「あぁ・・・よろしく頼む」

浜面「悪いな・・・手間とらせて」

キリト(このアスナってやつもそうだけど、よくここまで来れたな・・・)


キリト(マジでこの4人、ビギナーなのか?)


キリト(その前に・・・なんであのディアベルは、俺以外が素人って分かったんだ?)


5人ならスイッチなどができ、正直攻撃や盾役など役割を振ることができる。


キリト(もしかして、アルゴから情報を買ったのか?)


2回目の攻略会議が終わり、周りの人が酒場などに流れて行った。


上条「んで、どこで話す?」

キリト「どっか適当な酒場にでも入るか?」

アスナ「・・・・・・嫌。誰かに見られたくない」

キリト「ならNPCのハウス・・・でも誰かは言ってくるか」

浜面「だったら、俺らが借りているホテルの部屋はどうだ?鍵もかかるし」

御坂「狭いから無理でしょ・・・だいたい。この世界の個室なんて部屋と呼べないでしょ」

上条「そうか?」

浜面「こいつとか、俺の昔住んでた部屋とかあんなもんだぜ」

キリト「案外何とかなるぜ」

アスナ「それは、あなた達男の子だからです!!」

御坂「食事にまで文句は言わないけど、せめてもっとイイ所で寝たいわ!!」

アスナ「しかもあんな部屋で50コルとか高すぎ!!」

上条「・・・どうしよう浜面、俺リアルだとあれ位の部屋なんだけど」

浜面「なんつーか・・・ドンマイ」

上条「ってか、うちの女性陣が最近軽く不機嫌なのって・・・」

浜面「これかもなぁ・・・滝壺も機嫌悪いし」

キリト「探したらもっといい部屋あるんじゃないのか?多少値は張るけど」

御坂「まずこの街、3軒しかホテルないじゃん!」

アスナ「しかも、どこも似た部屋だったわ!!」

キリト「ああ・・・・なるほど。あんたら【INN】って表示しか見てないのか」

御坂「だって・・・それが宿って意味じゃないの?」

キリト「あれは低層フロアなら最安値で泊まれるって意味で、それ以外にも泊まれる部屋はあるんだよ」

御坂「な・・・」

浜面「へー、それはいいこと聞いたな」

アスナ「そ、それを早く言いなさいよ・・・・」

キリト「ちなみに、俺がこの街で借りてるのは、農家の2階で一晩80コルだけど、ミルク飲み放題のおまけつき」

上条「ミルク飲み放題とか、いいなー」

キリト「ベットもでかいし眺めもいいし、おまけに風呂までついて・・・」


キリトが部屋自慢してると、閃光の速さでキリトの胸倉に2つの手が伸びてた。
1つはアスナ、もう1つは美琴だ


アスナ「・・・・なんですって」

御坂「もう1回言って・・・」


ドスの聞いた声が響く、正直目つきだけで殺されそうな感じもする


キリト(へ?何、なんなの?あれ、不味いこと言っちゃった、俺?)

絶賛パニック中のキリト、現実では実の妹とすらコミュニケーションとるのすら下手な彼にとって、
女性に胸倉を掴まれた時の対応なんて取れるわけがない。
いや、現実でも2人同時に胸倉掴まれるなど滅多にないが・・・
それはさておき、この何とも言えない状況、残り2人は


浜面(こえー)

上条(あれ?なんか、あのまま電撃とか飛んできそうなんですけど・・・)

浜面(ってか、キリト大丈夫かよ?)

上条(助けた方がいいのか?・・・)

上条「あのー御2人さん・・・」

御坂「だまってて!!」

上条「はい・・・」

浜面「黙っとこうぜ」ボソ

上条「・・・そうだな」ボソ

アスナ「・・・今、なんて言った」

キリト「ミルク飲み放題・・・?」

アスナ「そのあと」

キリト「べ、ベットでかくていい眺め・・・?」

御坂「そのあと」

キリト「ふ、風呂つき・・・?」

アスナ「・・・・」

御坂「・・・・」


2人が黙り込む、そして手が離されると矢継ぎ早に


御坂「あんたの部屋、1晩80コルよね?」

キリト「は、はいそうです」

アスナ「その宿、後何部屋空いてるの?」

キリト「えーっと・・・」

御坂「場所は?」

アスナ「私も借りるから案内して!!」

御坂・アスナ「さあ!!」

キリト(借りたいってことなのか・・・?)

キリト「・・・あー、俺農家の2階借りてるって言ったよな」

アスナ「言ったわ」

御坂「それで?」

キリト「それって、丸ごと借りてるって意味なんだ。ゆえに空き部屋はゼロ」

アスナ「・・・・なっ!!」

御坂「1階は?!」

キリト「貸し部屋・・・なかった・・・です」コエェヨ

アスナ「・・・・そのお部屋・・・」

キリト「・・・言いにくいんだけど・・・10日分料金前払いしててさ。あれって、キャンセル不可能じゃん、だからその・・・・」

アスナ「・・・・なっ」

御坂「にっ・・・」


つまりは、キリトが借りてるからまだ借りれないということだ。
しかし、このままほかの家を探すのに時間をかけるのはもったいない、と言うより下手すると前の村に戻らないと無いのかもしれない。
前の村に戻ったら明日のボス討伐に参加できないかもしれない

アスナ(こうなったら・・・・)


御坂(やけくそよ!!)


何かを思いついた少女2人は、すぐに行動に出た。
それは膝を地面につけ、手を地につけ頭を地面すれすれまで持っていく、そう、これは


アスナ「・・・あなたのところで」

御坂「お風呂」

アスナ「貸してください」

アスナ・御坂「「お願いします」」


土下座、キリトの目の前でこの少女2人は土下座したのだ。
お風呂、それに入りたいがために、この2人は現実では絶対にありえない行動に出たのだ。
ぶっちゃけ、こんなことやられたらされた側もビビる


キリト(ええええええ?!なんでそうなるの?つか、そこまでして入りたいのかよ!)


これは断れない状況だ、むしろ断ったら今度は剣先が飛んできそうだ


キリト「あ、はい・・・どうぞ、ご案内します・・・・」

今回はここまで


キリト、アスナなどSAOメンツ本格参戦です


ではまた



ボス戦後の禁書勢の立ち位置はどうなることやら

>>274

それも納得いただけるか解りませんが、考えてます

どうもー、こんばんわ


では、投下します

キリトが借りてるのは、トールバーナ東の農家、学園都市ではめったにお目にかかれない牛舎まで付いてる。


上条「でけぇな」

浜面「お!水車もある」

キリト「結構いいだろ?」

アスナ「・・・そんなことはいいから」

御坂「早く、案内して」

キリト「ハイ・・・」

上条(こえーよ、マジで)ヒソ

浜面(キリト、軽くトラウマになってるだろ・・・)ヒソヒソ

上条(ってか、土下座終わって、すれ違いざまに――)


御坂『喋ったら、コロス』


上条(あんな声聞いたことねぇよ!)

浜面(下手したら麦野より怖かったぞ!!)

上条(やっぱ風呂って大事なんだなー)

浜面(だな・・・)

2人がこそこそ喋ってると部屋に着いた、キリトがノブに触れ解錠音が響く。


キリト「・・・ま、まあ、どうぞ」

アスナ「・・・・ありがとう」

御坂「・・・お邪魔します」


部屋に入った途端、おもわずアスナと美琴は、本音を叫んでしまった。


アスナ「な、何これ、広い!!」

御坂「これで30コル差?!安すぎるでしょ!!」

キリト「こういう部屋を速攻見つけるのが、けっこう重要なシステム外スキルってわけさ」

上条「おじゃましまーす!うお、ひれー」

浜面「どれどれ、お!なかなかいい趣味じゃん」

キリト「そこのピッチャーに、ミルク入ってるから飲んでいいぞ」

浜面「マジで?!サンキュー」

上条「おい御坂!いただこうぜ・・・御坂?」

上条が呼んでも、美琴は反応せずある1点を見ている、アスナも美琴と同じ場所を見つめてる。
【Bathroom】そう書かれたプレートが扉には下がってる。


キリト「ふ、風呂場そこだから・・・・ご、ご自由にどうぞ」

アスナ(どっちが・・・)

御坂(・・・先?)

キリト「あ、その結構広いから2人入っても大丈夫だぜ?」

アスナ「・・・わかった」

御坂「ありがとう・・・」


そう返事をすると、2人は風呂場へはいっていった、そして確りと扉を閉める。

「「・・・」」


沈黙が支配する。そりゃ知り合って日が浅いし、お互いフードや布で顔を隠してる。
こんな状況でいきなり一緒に風呂に入る、とかレベルが高すぎる


御坂(どうしよう・・・かなり緊張するんだけど・・・)チラ

アスナ「・・・すごい・・・」


アスナは一言、目を真ん丸にしてつぶやいた、何がすごいって風呂。
かなりおっきい、自分が住んでる常盤台の寮の風呂よりでかい。これには美琴も


御坂「・・・おおきい・・・」


呟かずにはいられない


アスナ「時間がもったいないから、早くはいっちゃいましょ」

御坂「え、えぇ、そうですね・・・」ス


ウィンドウを開き、武器防具解除のボタンを選択する。
すると顔を覆ってた布、武器防具の類が消え、カットソーと短パン、ニーハイだけになった。
次は衣類解除なのだが


御坂(ここは学校のシャワー、ここは学校のシャワー、ここは学校のシャワー、ここは学校のシャワー、ここry)

人前で下着姿になるのは、中学2年の美琴にとって、パニックどころの騒ぎではないのだ。
しかも隣にいるのは知り合いではなく、アスナと言う人物。
フードからチラリ見えた顔は女性で自分とも年が近そうだった


御坂「」チラリ


アスナの方を伺う、彼女も武器防具を解除したらしく、フードがなく容姿が解る。
初めて顔を見る、長い栗色の髪、凛とした顔立ち、上品そうな雰囲気、


御坂(ほえー)


美琴は見とれてしまった、ものすごい美少女だ。
現実と同じ顔のSAOの世界であって、ここまでの美人を美琴は今まで見たことがない。
いや、現実でも早々いないだろう


アスナ「」ス


アスナは衣服解除のボタンを押し、下着になる


御坂「なっ・・・」


美琴は絶句する、年が近いというのは顔を見て確信したが、体の方は違った。
ゆったり目のカットソーだったので解らなかったが、ずっしりと小さくなく、
かと言って大きすぎない綺麗な乳、やわらかそう


御坂(ま・・・まけた)ガク


アスナ「?ど、どうしたの?伏しちゃって??」


御坂「ナンデモナイデス」orz

一方、外の野郎面子


上条「」ソワソワ

キリト「」チラチラ

浜面「そんなに緊張すんなって」

上条「いやでもな・・・」

キリト「こういう経験初めてで・・・」


壁1枚隔てたとこで、身内でない女性プレイヤーが風呂に入ってるこれを緊張しない童貞はいない。
浜面が余裕?そおゆうことだよ


浜面「まあ、終わるまでゆっくりミルクでも飲んでましょうや」

上条「くつろぎ過ぎだろ・・・ってか、悪いないきなり部屋まで押しかけちゃって・・・」

浜面「ほんと、うちのお嬢が迷惑かけて・・・」

キリト「いやいいんだよ・・・それより、あんた等はリアルでも仲良いのか?」

上条「まぁ、仲良いのか?」

浜面「俺とこいつは結構遊んだりするな、SAO居るのは偶然だ」

キリト「ふうーん・・・」

浜面(会話下手か?・・・)

浜面「それにしても、あんたの剣、こいつのと違うけどやっぱクエスト報酬ってやつなのか?」

キリト「あぁ・・・森の町でクエストがあるんだよ、結構簡単だからやってみたらどうだ?」

上条「へー、そんなのあったんだ・・・クエストのやり方知ったの最近だからなー」ガクシ

キリト「おかげで、厄介事に巻き込まれてるけどな・・・」

上条「厄介ごと?」

キリト(やばっ!?)

キリト「なんでもない!こっちのことだよ」

上条「なんだよ・・・気になるじゃねぇか」

キリト「それよりもさ!!よく来れたな此処まで」

上条「ん?あぁ、いや、結構死にかけたんだって・・・、俺結構不幸だからなー」

浜面「大概お前の不注意だけどな・・・」

上条「なんだよ・・・それより、スイッチとかのことは2人が出てからでいいか?」

キリト「そうだな・・・2度手間は避けたいしn」コンコン

上条「?!」

部屋にノックの音が響く、しかし特殊なリズムだ


浜面「誰か来たのか?」


キリト(やばい!このリズムはアルゴだ!どうする俺?
こいつらはなんとかなっても、シャワー中のアスナ達はやばい!!どうする俺?窓から飛び出て逃げるか?)


上条「どうした、キリト?」

浜面「出なくていいのか?」

キリト「あ、あぁ・・・今出る・・・」

キリト(こうなりゃ、出たとこ勝負だ)


キリトは、扉に向かいドアを開ける

キリト「よ、よう。めずらしいなあんたがわざわざ部屋まで来るなんて」

「?まあナ。それよりも、キー坊誰か部屋に招くなんてサ」

キリト「第1層を攻略する関係で、い、今だけパーティー組んでんだよ!」

「?まあいいサ。それよりも、クライアントがどうしても返事がほしいってサ」

キリト(またかよ・・・)

「それよりモ。お前たち、ツッチーの仲間だロ」

上条「そうだけど・・・なんで知ってんだ?つか、土御門の知り合い?」

浜面「ここ2,3日は一緒にいないぜ?」

「オレっちのお得意様なんだよ、キー坊と同じでナ」

上条「なら名前もしってるのか?」

「知ってるよカミジョウ、それとハマー」

浜面「んで、あんたは何なんだ?」

アルゴ「オレっちはアルゴ、情報屋サ」

上条「アルゴ?・・・どっかで聞いたような・・・」

浜面「そう言えば、なんか覚えがあるような・・・」

アルゴ「これのことだロ?」ヒョイ


アルゴが掲げたのは攻略本だった、そうこの人物こそがこの本の著者アルゴである。
上条達が聞いたことあると思ったのは、この本の表紙下部にデカデカと書いてある

【大丈夫。アルゴの攻略本だよ】

と書いてあったからだ。だが最新刊での最後の一言で推測すると


浜面(つまり、こいつはβってことか?!)ハッ

その通りだ、彼女は元βテスター。
普段バカ面と言われたりする浜面だが、今までの本を読んだらソコまでは軽く推測できる、それは上条とてそうだ


アルゴ「ま、オニーサンの思ってる通りで大体あってるヨ」

浜面「・・・まあいぃ、とりあえず例を言っとくよ」ス

上条「この本で助かったのは事実だしな」ス

アルゴ「そう言ってもらえると、書いたかいがあったヨ」アクシュアクシュ

上条「そんで、キリトに用があったんじゃないか?」

アルゴ「そうダ。キー坊、例の事だけどナ」

キリト「なんだよ・・・」

アルゴ「今日中なら、3980コル出すそーダ」

キリト「・・・さ・・・」

キリト(さんきゅっぱ?!どんだけだよ!)

上条「・・・何の話だ?」

浜面「あまり詮索しないのが、大人のマナー」

アルゴ「その通リ!で、どうするんダ?」

キリト「」チラ

キリト(あまり、大事にさせたくないから)

浜面「キリト、なんか重要な話っぽいから、俺達でてようか?」

キリト「・・・そうしてくれると助かる、悪いな」

上条「大丈夫だって、終わったら呼んでくれよ」

キリト「あぁ、分かった」


バタンと扉が閉まる音が響く、

アルゴ「結構いいやつそうだナ」

キリト「そうだな・・・で、この《アニールブレード》の事なんだけど――」



廊下、扉前にて



浜面「どうだ聞こえるか?」

上条「無理、全然聞こえねぇや」

浜面「やっぱSAOだとシステム的にダメなのかな・・・」

上条「でも、キリトの顔、相当困ってたぞ」

浜面「クライアントとか言ってたからな、アルゴが何かしらの案件を持ってきたんだろ?」

上条「だけど、その案件でキリトは困ってるんだろ?」

浜面「そうなんだけどなー、ってか、お前はやっぱキリトを何とかしたいのか?」

上条「そりゃ困ってんだから、何とかしなくちゃいけないだろ?」

浜面「はぁ・・・この考え方が上条のヒーローたる所以なのかもな」

上条「?」

浜面「なんでもねぇよ、」

キリト「終わったぞー」ガチャリ

上条「早かったな」

浜面「あれ?あのチッコイノは?」

キリト「アルゴなら隣の部屋に・・っ!?」

上条「ん?(どうしたんだ?)」

キリト(やばい!そこの部屋だとアスナとミコトが!!)


キリトが慌てて中に戻る、だが


「わああ?!」

「・・・きゃあああああああああああああああ」

「・・・いやああああああああああああああああ」


驚声と悲鳴が盛大に辺りに響いた後


キリト「へぶ!!」ドサ

上条「キリトどうした!!!」


倒れたキリトに慌てて近づく上条、だが・・・


上条「へ?ぶべら!!」ドサ

浜面「か、上条!?」


キリトと上条がいきなり、すっとんきょんな声を出して倒れた。
もちろん死んだのではなく、ただ気絶しただけだ。
浜面は2人に近づき


浜面「お、おい!!上条!キリト!しっかりしろ!!いったい何が――」

「浜面さん・・・」

「・・・・なにやってるんですか?」

浜面「?!」

そこには2人の少女がいた、2人とも風呂上りなのかカットソーなどの衣類だけで、防具類はつけてない。
SAOだと着替えは一瞬なので、タオルを巻いて湯上りの煙が出ることななく、すぐ着替えることができる。
つまり、浜面は2人の裸を見たわけではない、一瞬の差で回避したのだ


浜面(つまり、こいつらは見ちったわけか・・・かわいそうに。・・・っつーか)

浜面「なんで御嬢さん達は剣を持っているの?」


浜面尋ねた理由は少女たちの格好だ、先に述べた通り美琴とアスナは衣類だけで防具はつけてない、だが手には剣が握られている。
まるでこのまま彼を攻撃する直前のようだ、目つきは冷徹にゴミを見下げるがのごとく、麦野とは違うベクトルの恐怖を感じる


浜面(何これ・・・なんでこうなってるの?俺)

御坂「ねぇ・・・・浜面さん?」

浜面「は、はい!!」

アスナ「このことなんだけど・・・」

御坂「今すぐ忘れて、二度と思い出さないのと」

アスナ「今この場で、記憶を消されるの」

御坂・アスナ「「ど・っ・ち・が・い・い?」」

浜面「ぜ、前者でオネガイシマス」

今回はここまで、



SAO勢が心理描写少ないのは合えてです

こんばんは!!


さて、投下します

記憶がない。俺は1度経験してるが、今回は前回よりもまだいい。
前回、と言うか俺の今現在の記憶の始まりは、病院のベットの上。
カエル顔の医者曰く、脳が破壊されてて、二度と戻らないと告げられた。
今回は思い出そうと思ったら、思い出せるが


「思い出したらコロス」


この様な物騒なことを御坂に言われた、俺もさすがに命は惜しいので思い出してない。
キリトも記憶がないらしく、アスナに同様に脅されてるので、どうにも腑に落ちない感じだ。
ちなみに、浜面は昨日のことがわかるらしいが


「絶対に言えません・・・」


教えてくれない。
何度か問い合わせても教えてくれない、いつか聞けるか?
ただ、今言えるのは


「「不幸だ・・・」」

つい本音がこぼれた言葉が、キリトと被った


さて、今現在の状況を説明しよう。
俺達はこれからボス討伐に向かう、このゲームが始まって1カ月、初の大規模戦。
他の奴と戦うのも初めてであり、何より連携も初めてだ。
上手くやれるのか、俺?!


「おい!」


後ろから掛けられたトゲのある言葉。
思わず振り向くと、サボテンヘアーの男。
キバオウ、俺達がサポートするE隊のリーダー、どうも元βに敵意を燃やしてるみたいだ。
俺はそんなこと気にしないで、一緒にクリアを目指した方がいいと思うのだが


「ええか、今日はずっと後ろ引っ込んどれよ。ジブンらは、ワイのパーティのサポ役なんやからな」


「・・・っな!」


何言ってんだこいつ


上条「そんな言い方無いだろ!」

御坂「そうよ!確かに足手まといかもしれないけど、それでもあたし達――」

キバ「なら、その布外してもらおか?」

御坂「・・・」


前にも軽く触れたが、美琴は現在布で顔を覆ってる。
それにはちゃんと理由があるが、それは今度まとめて話をしよう


キバ「外せないんやな?」

御坂「・・・そうよ」

キバ「なら大人しくしといてもらおか。顔隠しとるやつなんか信用できへんしな」

上条「そこまで言うか――」

浜面「わかった!!大人しくあんた達の狩り漏らしを相手にしてるよ」


キバオウの言い草に観に来た上条の前に、浜面が出る。
これ以上ヒートアップしても収集が付かないと思ってだろう


上条「浜面!!てめ――」

キバ「ほぅ。話が解るやないかい」

浜面「ただ!お漏らしが多すぎると処理すんのも大変だからな。漏らし過ぎるなよ、サボテン」

キバ「さ、さぼ、サボテン?!」

御坂「・・・っぷ」

アスナ「ぷっ・・・」

キバ「・・・くっ、まあこんぐらいにしといたるわ」

浜面「・・・ふぅ、何とかなったぁー」

キリト「・・・よく言えたな」

浜面「あん位余裕だよ。それより大将、ことを大きくするなよ・・・」

上条「すまねぇ・・・」

アスナ「それにしても・・・何、あの言い方・・・」

浜面「素人共は調子のんなってことかな・・・」

キリト「かもな・・・」


キリト(それとも・・・元βは調子乗るなって意味か?・・・)チラ


キリト「・・・え?・・・」

上条「どうした?」

キリト「いや・・・なんでもない」


「みんな、いきなりだけど――ありがとう!たった今――」


耳慣れた美声が響く、騎士ディアベルによる挨拶が始まった。
うおおっと言う歓声や滝のような拍手が混ざり、広場を揺らすような勢だ

浜面「いつもながら、盛り上げるのがうまいこと」

上条「大覇星祭の時もうちのクラス、こんな感じだったかな・・・いや、もっと静かだったか」

御坂「ま、お通夜気分で行くより、全然いいでしょ」

上条「・・・それもそうだな」


上条達が話してると、ディアベルの話は締めに入ってた


「・・・勝とうぜ!!」


また約40人の雄叫びが力強く響く、この時キリトは一か月前の始まりの町の1万人の絶叫に近いと思っていた

迷宮区までの大名行列は、全体的に和やかな雰囲気だ、むろん上条達もいつもと違い、心にゆとりがあるが


上条「なんかなー・・・」

御坂「なんかねー・・・」

浜面「言いたいことはわかるわ・・・」


まるでこれから、体育祭の騎馬戦でも始まるかの空気。
嫌いではないが、リラックスしすぎだろと心の中で突っ込んだ3人


アスナ(・・・あなた達もそうでしょ・・・)

上条「にしても、MMOの移動の時ってこんな感じなのかな?」

浜面「俺はやったことないから解んないな・・・キリトはあるか?」


キリト「え?あ、あぁ。コントローラーとかキーボード、いじってるからそんな暇ないよ。
   尤も、フルダイブ型なんてこれが初めてだからな、何とも言えないよ」


上条「・・・なるほどなあ」

御坂「つまり、どゆこと?」

上条「FFとかDQの移動みたいな感じ」

御坂「あぁ、なるほど」ポン


キリト(いや、それは違うと思うぞ)


アスナ「・・・本物は、どんな感じなのかしら」

キリト「へ?ほ、本物?」

浜面「あぁ、カチコミ前の雰囲気ってことか?」

アスナ「カチコミって・・・そうじゃなくって、実際に剣士とかいたら、怪物に挑みに行く時にどんな気分だったのか・・・そういうお話」

上条「なるほどな」

御坂「やっぱ、ピリピリしてたんじゃない?」

浜面「いや、この後どこで飯食うかとか気楽だったんじゃね?」

キリト「多分、それを日常にしてるんであれば、喋りたいことがあれば喋るし、なければ黙る。そんなもんじゃないかな?」

御坂「このボス戦への光景も、日常になるのかな?」

キリト「いずれはそうなるよ」

アスナ「・・・ふふっ」

上条「どうした?」

アスナ「笑って御免なさい。あなた達・・・変なこと言うんだもの。この世界は究極の非日常なのに、その中で日常だなんて」

御坂「ははっ・・・確かにそうね」

キリト「確かにそうだな・・・でも、確実に日常になるよ。今回のボスを倒しても、後99層残ってる」

御坂「ここまで約1カ月、正直2,3年はかかるよ・・・きっと」

上条「俺達はそのくらいの覚悟はした・・・キリト、お前もだろ?」

キリト「あぁ・・・正直覚悟はしている」

アスナ「・・・強いのね、あなた達」

浜面「強くなんかないさ・・・」

上条「もっと変な日常を送ってるからな」

アスナ「わたしには、とても無理よ・・・」

御坂「大丈夫ですって、一緒にがんばりましょ!」

キリト「それに、上の層にはもっとすごい風呂があるんだぜ」

アスナ「ほ、ほんとに?」パァァ

アスナ「」ハッ

アスナ「・・・思い出したわね」

キリト「へへっ」

上条「風呂、風呂・・・あぁ!昨日キリトが倒れたと思ったら、そこに御坂とアスナさんがいtおぱ!!」ドゴ

御坂・アスナ「「言うな!!」」

キリト・浜面((コエー))

浜面「ってか、大将どうすんだよ?!」

御坂「浜面さん達が運んでよ」

アスナ「キリト君も運んでよ、それで腐った牛乳なしにしてあげるから」

浜面「まじかよ・・・」

キリト「うそだろ・・・」

御坂「じゃ、おねがいね」

キリト・浜面「「不幸だ・・・」」ヨッコラショット


上条「」ズルズルズル

迷宮区最上階


彼等は現在ボスの部屋の前にいる


キリト「いいか、今日戦闘で俺達が相手する《ルインコボルド・センチネル》は、ボス取り巻きの雑魚扱いだけど十分に強敵だ」

浜面「昨日言った奴か?」

キリト「そうだ、こいつらは、頭と胴体の大部分を金属の鎧でがっちり守ってる」

アスナ「つまり、私のレイピアだと喉元を貫けばいいと」

キリト「そうだ」

上条「俺達はどうしたらいい?」

キリト「片手剣だから大丈夫だと思うけど、なるべく鎧がない所がいいな。ってか、いつ復活した?・・・」

御坂「こいつは置いといて・・・相手がスタンしたら飛び込んだらいいんでしょ?」

キリト「そんなとこだ」


其々手順を確認し終えると、前の方でディアベルの声が聞こえた


「――行くぞ!」


彼がそう言うと、ボスの部屋の扉が開いた。

長方形の薄暗い部屋、入ると壁にあった松明がぼっ、ぼっ、と奥へ順々に光ってく。
そして、奥へ行くと巨大な玉座が現れる。
そこには何者かが座ってる、ここからでも解るほどの巨体。
その者を全身照らし出す前に動いた、俊敏に宙を舞い一回転、地響きと共に着地、
そして部屋全体を震わせるような咆哮、

獣人の王《イルファング・ザ・コボルドロード》

いかにもゲームに出てきそうな風格に、右手の持つ斧、腰にある巨大な湾刀。


御坂「ミノタウロスに刀とか、またベタなこと・・・」


美琴が感想を漏らすが敵は奴1匹ではない、

後ろの穴から3匹の取り巻き《ルインコボルド・センチネル》が飛び出てきた。

その3匹が一斉に向かってくる、そのうちの1匹に猛ダッシュする2人、キリトとアスナだ。
2人の息はぴったり合ってた、まずキリトがコボルドの長斧をガードし振り上げる。
そして「スイッチ!」の言葉と共にアスナのレイピアが喉元に当たる、見事な連携だ

上条「す、すげぇ・・・」


見とれてしまった上条だったが、その刹那


キリト「カミジョウ!そっち行ったぞ!!」


キリトの言葉と共に我に返る、キリト達が相手してたコボルドが今度は彼に目標を変え向かってくのだ。
すぐさまガードしようとするが、距離が近い


上条(やばい!)


ガキィィィ、と金属のぶつかる音が鳴る。
何とかガードしたがかなり無理な体勢だ、力を入れようにも難しい。
よく見ると剣がもう一つある


浜面「大丈夫か大将!!」

上条「浜面!!サンキュー」


浜面が寸でのとこで入ってくれた、だが彼もかなり無茶な体勢だ。
コボルドはそのまま押し潰そうとさらに力を入れる


御坂「なにやってるの!!早く押し上げて!!」

上条「解ってるけどっ・・・こいつはっ・・・」ググ

浜面「結構っ・・・きびいかもっ・・・」ググ


スキルを発動させようにも、このまま押し上げようとしても、力が入りにくい


上条(このままだと・・・はっ!?そうか!)

上条「浜面!!」

浜面「なんだよ!!」

上条「このまま押し倒されるぞ!!」

浜面「は?!何言って――」

上条「ずべこべ言わず、やるぞ!!」

浜面「ック!!わかったよ!!」グン


足の力を抜き、そのまま後ろに倒される。そのさなか


上条「せえぇぇやっ!!」ガン


上条はコボルドを蹴り上げる、そのままコボルドは宙に舞い転がり美琴の前に行く


御坂「なるほどねっ!!」ザン!!


頷きながら美琴はコボルドに一撃を見舞いした、コボルドは光の結晶となり消えた


キリト「GJ!!」

アスナ「そっちも」

上条「サンキュウ!!」

浜面「お前もな!!」

御坂「ありがとう!!」


お互いの褒め合う、前の方から「2本目!!」と声が聞こえる。
見るとボスコボルドのHPが1本消えてる、そして再び《センチネル》が追加される


キリト「行くぞ!!」

上条「おう!!」


そして、その追加されたコボルドに彼らは向かっていった

「はあ、はあ・・・」


肩で息をする、別HPが黄色になったわけではない。
初めての剣での長い闘い、美琴は少し精神的に疲れただけだ。
別に剣を全く使ったことがないわけではない、能力で過去砂鉄の剣を作ったこともあるし、それで戦ったこともある。
だが、このような長い闘い、特に近距離戦はあまりない


御坂(結構精神的に来るのね・・・無意味に肩で息してるし・・・)


「大丈夫か?」


御坂「?!」


美琴に声を掛けたのは


御坂「まだまだ余裕よキリト君・・・」


お互い背中を向けて周りを見る、見たとこ瀕死の者はいない

キリト「なら結構!すごいな、初心者でここまでやるなんて」

御坂「リアルでも色々あったからね・・・そっちもさすが経験者ってとこね」

キリト「・・・いつから気づいてた?」

御坂「・・・やっぱそうなんだ・・・最初は宿以外にも泊まるとこあるって言った時。
 攻略本にも書いてなかった情報なのに、いくらなんでも知るの早過ぎよ」


キリト「結構速いな・・・」

御坂「確信したのは、この戦いの前のコボルドの説明。いくらなんでも詳しすぎるもん、1回経験しないとあそこまで的確に言えないよ」

キリト「なるほどな・・・俺も結構甘いな・・・で、俺をせめるのか?」

御坂「そんなことしないよ、私達仲間でしょ!」

キリト「仲間か・・・」

御坂「少なくとも・・・私たちは絶対にしないよ」

キリト「上条達もか?」

御坂「えぇ・・・あいつは困ってる奴がいたら絶対に助ける、そんなやつよ」

キリト「まるでヒーローみたいだな・・・お人よしのっ!!」ザン

キリトが近づいてきたコボルドを切り掃う

キリト「俺も、あんたに聞きたいことがある!!」

御坂「何よ!!」

キリト「・・・長くなるから、この戦い終わってからな!!」

御坂「・・・わかった」


上条「そっち行ったぞ!!」


御坂「とりあえず、早く片付けましょっ!!」

キリト「おうっ!!」


「何話してるんだ、あいつ等?」


「そっち行った!!」


「っつ!!」ガン


曲刀で抑える、前回と違い今回は力が入る


「スイッチ!行くぞ!!」


「わかった!!」


浜面の掛け声とともにアスナが体勢に入る、そしてコボルドの喉元に《リニアー》が炸裂する


浜面「すげえなアンタ」

アスナ「そっちこそ、なかなかね」

浜面「俺は、やることやって生き残るだけさ」

アスナ「生き残るね・・・」

浜面「仲間や女のためにな」

アスナ「え?!彼女いるの?」

浜面「お!気になってた?もしかして」

アスナ「まさか・・・あなたみたいなチンピラ負け犬フェイスに彼女できるんだな~と思って」

浜面「そこまで言うか・・・」チキショウ

アスナ「・・・こんな日常もいいかもね」

浜面「?なんだ・・・」

アスナ「なんでもないわ・・・さ!次いくわよ」

浜面「おう!!」



「あいつ・・・滝壺に怒られるぞ・・・」


「どうした!カミジョウ!?」


「なんでもt!!・・・ない!!」ザン


上条がコボルドを振り払う、後ろにはキリト。
状況はプレイヤーたちがかなり有利な方で、ボスコボロドのHPもあと少しで残り最後のバーに入る。
そして、コボルドの方も上条やキリト達がかなり片づけてる。E隊のキバオウ達も善戦してるが、速さではこちらの方が速い


キリト(これなら、キバオウも文句ないだろう・・・)


「アテが外れたやろ。ええ気味や」


上条・キリト「「?!」」


近くからキバオウが声を掛けてきた


キリト「・・・なんだって?」

上条「おい!!どおゆうことだよ!?」

キバ「ふん!ならコイツに聞いてみいや。昔、汚い立ち回りでボスのLAを取りまくってたコイツにな。・・・俺は聞いただけや」

上条「LA?」

キリト「・・・誰に聞いた・・・どうやってβ時代の事調べたんだ?」

キバ「決まっとるやろ。《鼠》や、奴から情報買ったちゅとったわ。ハイエナ探すためにな」

キリト「・・・アルゴ?!」

キリト(違う、アルゴは元βの事絶対に言わない)


上条「アルゴって・・・あの人か、おい!何なんだよ?!」

キバ「ギャーギャーウッサいやっちゃな、そこのβに聞いとき」

上条「それって――」

「ウグルゥオオオオオオオオオオオオ」


《イルファング・ザ・コボルドロード》の雄叫びが上条の会話を遮る、ディアベルたちがHPを最後の1本まで削ったのだ。
そして穴から最後の《ルインコボルド・センチネル》が出てきた。


キバ「雑魚コボ1匹くれたるわ。あんじょうLA取りや」

キリト「・・・」グッ

上条「・・・キリト」

キリト「・・・カミジョウ・・・今は――」


浜面「大将!!」


不意に浜面の声が聞こえた、見るとコボルドを相手にしている


浜面「早く来てくれっ!!」


キリト「行ってやれよ・・・」

上条「キリト・・・」

キリト「・・・後でまとめて話すよ・・・」

上条「・・・あぁ、わかった。後でちゃんと話せよ」ダ

キリト「あぁ・・・」


上条が行った後


アスナ「・・・何を話してたの?」

キリト「いや・・・。――まずは、敵を倒そう」

アスナ「・・・えぇ」

上条「浜面!!」

浜面「来たかっ・・・上にあげるぞっ!!」グッ

上条「わかった!!」

浜面「せいっ・・・やっ!!」ブン


浜面が先と同じようにコボルドを宙に蹴り上げ、


上条「うをぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


上条がそのまま突っ込みコボルドを引き裂く、見事に決まりコボルドは結晶となって消えた


上条「大丈夫か?浜面?!」

浜面「なんとかな・・・大体片付いたか?」

上条「そうっぽいな・・・」

御坂「大丈夫?!2人とも!」

上条「おう!!御坂の方は大丈夫っぽいな」

御坂「私を誰だと思ってるのよ。ってか、少しは心配してよ・・・」

上条「?なんか言ったか?」

御坂「何でもないわよ!!バカ!」

上条「?」

浜面(やれやれ・・・)


「だ・・・・・・だめだ、下がれ!!全力で後ろに跳べ―――――ッ!!」

絶叫が聞こえた、聞き覚えのある声キリトだ。
キリトが前方のC隊、ディアベルたちに向けた言葉だった。
見るとさっきまで居たはずの《イルファング・ザ・コボルドロード》がいない。
どこだ、上を見ると宙高くにいて体を捻ってる。そして、スキル《旋車》が発動する。
ディアベルを含むC隊は吹き飛ばされ、床に叩き伏せさせられる。
平均HPゲージは黄色まで削られてた


浜面「ウソだろ・・・一撃で半分持って行った・・・」

上条「」ダッ

御坂「ちょっとあんた!!」

浜面「あいつ助けに・・・」


上条は走った、全速で


上条(間に合えっ!!)


だが、彼のダッシュも虚しく


「グルゥオ!!」


イルファングの攻撃がC隊の1番前、ディアベルに下った。
いや、上がったの方が正しいのかもしれない。
ディアベルは攻撃を喰らい宙に浮かび、無残にも上下幾重にもの攻撃を喰らう。
そして、最後の1撃で20メートルぐらい吹き飛ぶ、その先にはキリト達がセンチネルを切り掃い助けに向かおうとしてる

「おい!!兄ちゃん!!上!!!」


野太い声、両手斧使いのエギルの声が響く。
上条は上を見るとディアベルを吹っ飛ばしたイルファングが、今度は彼を目標にし直情から落ちてくる


上条(やばい!)


慌てて剣を構えガード姿勢に入るが、このままでは正直力負けする


上条「」スッ


目を閉じ覚悟を決めた


ズギン!!!


ずっしりした音と重さが体に響く。だが、切られた感覚はない


「・・・何やってるのよっ」


「諦めるなんて、お前らしくないぞっ!!」


声、美琴と浜面の声、2人が来てくれた。イルファングの刀を3人掛で抑える


上条「・・・わりいっ・・・ありがとうっ・・・」

御坂「お礼ならっ・・・後でっ・・・殴らせなさいよっ・・・!」

浜面「それもそうだけどっ・・・この後っ・・・どうするっ」

上条「最初のっ・・・パターンはっ」

御坂「絶対にっ・・・無理!!」

浜面「まず・・・蹴り上げるっ・・・自信がっ・・・ねぇ」

上条「やばいっ・・・な」


3人ともダメかと思った、その時


「ぬ・・・おおおおっ」

雄叫びと共にイルファングが後ろに下がる、両手斧使いエギルがフォローしてくれたのだ


「B隊!少し引き付けろ!!」


「「「「おう!!!」」」」


御坂「た、助かった・・・」

上条「ありがとう・・・ございます・・・」


「例はいい、早くPOTしろ」


浜面「は、はい!」


「あと、騎士様を見てきてくれよ」


上条「・・・わかった」

上条達はその場を離れると、ディアベルが吹っ飛んだ方へ走りながらポーションを飲む。
SAOのポーションはすぐ回復するのではなく、ジワジワ回復していくタイプなので時間が掛かる。
なので回復中は後ろに下がり、HPが多い者とスイッチする。
しかし、このポーション不味い。
話は戻りディアベルの元に近づく上条達


上条「おい!!大丈夫か!!おい!!」


キリトに抱えられてるディアベルに声を掛ける、だが反応が薄い。
全身に切り傷を意味する赤いエフェクトがあるが、あまりにもゲーム的過ぎて現実味がない。


「・・・うっ」


御坂「?誰か!ポーションはないの?!」

キリト「俺のが――」


キリトがポッケからポーションを出そうとするが


「」ス


キリト「?!」


ディアベルがキリトの手を抑えた


「・・・後は、頼むキリトさん。ボスを、倒」パリン!!


言葉を言い終える前に、ディアベルの体は砕け散った。さっきまで倒してたモンスターと同じように



これが、上条達がSAOで初めて体験する  人の死

今日はここまで


戦闘シーンは難しいぜ


今度で、第1層ラストになります


では、また来週



しかし御坂の一人称は「私」
「ゆう」ではなく「いう」ね

>>339


ご指摘ありがとうございます

どうもこんばんは

今日は早いけど投下しますが、その前に質問が来てるので答えます


Q、・・・は…に治したら?

A,これは完全に>>1の趣味です。…でもよかったのですが、なんか気に入らなかったのであえてこうしてます

  一応これからは直していくようにします



Q,これ、禁書でやる意味なくね?

A,確かに、禁書の魅力は魔術や超能力を使ったバトルですが、自分はキャラの性格などが結構好きなのでこうなりました

  能力を使ったバトルとかはSAOの中にいるキャラ達には一切ありません

  期待してた方々、まことに申し訳ありません


では、投下します

うわあああああああ――


悲鳴の様な叫び声がボスの部屋に響いた、この部屋にいる全員が金縛りに罹ったかのごとく動いてない。
それは上条達も同じことだった、目を見開き武器を握りしめその場にいるだけだ。
リーダーの死、それはこの集団にどれほどの混乱を与えるか、計り知れない。
それよりもこの世界での死、あまりにも呆気ないと言うか現実味のない死に方。死体も残らない。


上条当麻は思い出した、昔、仲良くなった少女が少し間を開けたら路地裏で、血まみれになって死んでたことを。

御坂美琴は思い出した、自分のクローンと言われる存在が、片足を捥がれ機関車に押しつぶされたのを、
体の中から破裂する瞬間の映像をLIVEで見たことを。

浜面仕上は思い出した、自分の仕事仲間が自分のリーダーに体を上下に引き裂かれ殺されたことを。


だが、どれも血が滴り落ち、臓物が外絵出てる生々しいものだった。
しかし、先ほどのディアベルの死は?ただ砕け散るだけ、あの鉄のような独特の生臭さもない。
まるでゲームの様に――


「くっそ」バン

拳が床に叩きつけられる。上条だ


上条「なにが、ケームであって遊びではない、だよ・・・」


彼は救い出せなかった。あと少しで、あと少しで手が届きそうだったのに


上条「ちきしょう・・・」


彼の本音がこぼれる


キバ「・・・何で・・・何でや。ディアベルはん・・・何でリーダーのあんたが最初に・・・」


「グルゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」


無慈悲にも、イルファングが再び戦闘態勢に入ったのか、部屋全体を震わせる大音量の咆哮を轟かせる。
だが、誰もまだ動けない、このまま攻略は失敗に終わり、全層クリアは夢となって消えるのか

「・・・へたってる場合か!」


低い叫び声が響く


キバ「な・・・なんやと・・・」

キリト「E隊リーダーのあんたが腑抜けてたら、仲間が死ぬぞ!!」

キバ「くっ!!」

キリト「カミジョウ!!」

上条「なんだよ!!」

キリト「悔しかったら、早く回復体勢になれ!!今のままだと足手まといだ!!」

上条「っ…そこまで言うかよ!!」

キリト「いいか!コボルドはまた追加で湧く、それを処理すんのはカミジョウ!!あんた達だ!!」

キバ「なら自分はどないすんねん!1人逃げるんか?!」

キリト「そんな訳あるか!決まってるだろ・・・ボスのLA取りに行くんだよ!」


キリトが剣を構え、上条達の前に立。すると隣にもう1人


アスナ「1人じゃいくらなんでも無理でしょ・・・私も行く」

キリト「・・・わかった」


2人は深く大きく息を吸い


「「うをぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」」

イルファングの元へ、声を張り上げながら突進していった。
その時を同じくして穴から新たなコボルドが湧いた


御坂「また敵が!」

キバ「くっそ!!あんな奴らばっか目立たせてたまるか!おい、E隊!雑魚ども蹴散らしに行くぞ!!」


「「「「おう!!」」」」


キバ「それと自分ら!!」

上条「なんだ!!」

キバ「体力ええ感じになったら、あいつらとスイッチせい!いくらなんでも2人じゃ体力もたん!」

上条「・・・わかった」

キバ「E隊追加や!!この後ろ3人に雑魚ども近づけるなよ!!」


「「「「了解!!」」」」


キバ「いくでぇぇぇぇ!」


「「「「おぉぉぉぉぉ」」」」


ここから再び全体の士気が上がり、ボスへの攻撃が始まった

「す、すげぇ・・・」


ここからの攻撃は凄まじいものだった、浜面が呟くのも無理はない。
特にキリトとアスナの攻撃は見事な物だった、先のコボルドの時もそうだったが流れる様に連携をとってる。


浜面(キリトがうまいのは、元βからだと思うど・・・)

御坂(アスナさんもすごい!リニアーであの速さ、とても素人には見えない!)

上条「・・・」


美琴や浜面が、キリト達の戦いを見てる最中、上条は違うところを見ていた。
彼が見てるのは自分のHPゲージ、見つめていたってすぐに満タンに成るわけではない。
だが、彼は早くキリト達と共に戦いたい、ジッとしているのができない彼らしい思考だ


御坂「あ・・・」

上条「?!」


美琴が小さく反応した、見るとキリトの前には跳ね上がってきた相手の刀。
前に見た、しかもついさっき。
それはディアベルを死に至らしめた連続スキルの最初の一手


浜面「やばい!!」

御坂「キリト!あぶな――って、あんた!まだ」


美琴が気づいた時には彼はもう全力でダッシュしてた、彼はこのままだとキリトがヤバい!それだけで体が動いてた。
キリトは攻撃を喰らった後、体勢を立て直し膝を着いてたがその刹那、アスナがイルファングに突っ込もうとしてた


「・・・だめだ!!」


キリトが叫ぶ、先の攻撃で彼もHPを3割ほど持ってかれてる。
そして、アスナの目の前でイルファングがまさにスキルを発動させ斬りかかろうとしてる


(・・・・・・まにあえっ!!)


上条が心の中で叫ぶ、ほぼ特攻の勢いでイルファングに挑む


「はぁあああああああああああああああああああああああああ!!!」ズドン!!


上条がソードスキル《ソニックリープ》で突っ込んだ、彼のここ1番の攻撃はイルファングを後ろへよろめかせた。

キリト「カミジョウ!!」

上条「大丈夫か?!」

キリト「あぁ・・・ってか、お前まだHPが――」


「うちの大将はこうゆう奴なんだよ!!」


「じっとできないバカってこと!」


上条「浜面!御坂!お前らまだHPが・・・」

御坂「あんたに言われたくない!」

浜面「俺も、仲間を見捨てられる質じゃないんでね」

キリト「・・・ありがとう」

上条「はやくPOTして来いよ!それまで持たせる」

キリト「わかった・・・頼む」


キリトは上条に例を言うと少し下がり、その場にいる者に向かってありったけの声で叫ぶ


キリト「ボスを後ろまで囲むと全方位攻撃が来るぞ!技と軌道は俺が言うから、正面の奴だけ受けてくれ!
  無用にソードスキルで相殺しなくても、盾や武器できっちり守れば大ダメージは喰らわない!」


「「「おう!!!」」」


その場にいる者全員の声が重なった

キリトの指示は素晴らしく


「右水平斬り!」


浜面「ふんっ!!」ギン!!

御坂「はぁあああ!!」ザン!!


「左斬り降ろし!」


上条「うをっ!!」ガン!!

アスナ「っせい!!」シュン!!


上条達は正面切って攻撃せず、ガードして隙ができたところで攻撃する。
シンプルだが、確実にボスのHPを削ってる。その中でもアスナは


アスナ「はぁあっ!!」シュンシュン!!!!」


彼女はイルファングが少しでも硬直すると、透かさず《リニアー》を叩きこむ


キリト(よくもあんな、危なっかしい・・・)


しかし、危なっかしいのは何も彼女だけではない


浜面「っぐ!!」ギャン!!

上条・御坂「「はぁあああああああああああああああ!!!!」」ズザン!!


彼ら3人も、1人が攻撃を抑え残りの2人が斬り込む。
典型的なスイッチをしているが、いかんせん前に出過ぎてる。
エギル達の様に大型の斧や、盾を装備してない彼らにとってボスの1撃1撃は確実に彼らのHPを削ってるのに・・・
だが、削られてるのはボスも同じだ


浜面「どっせぇええええええええいいい!!!」ザンン!!!


彼の攻撃でボスのHPが赤ゲージに突入した。が


浜面「よっと・・・おろっと」

キリト「・・・早く動け!!」


浜面「へ?」

キリトが叫んだ。
浜面が着地したのはボスの後ろ、これによりイルファングが《取り囲まれ状態》と感知し、どう猛に吠えた。
垂直にジャンプすると、己の体を巻き絞ってく。全方位攻撃《旋車》


キリト(やばい!!)


キリトは走り始めた、まだHPが回復しきってない、彼もまた体の方が先に動くタイプだった。
キリトは走りながら愛剣を肩に担ぎ、叫びながらイルファングに向かってく


キリト「届・・・けぇー―――――っ!!」ザシュウッ!!


彼の剣がイルファングの左腰に刺さり、そのまま大きな巨体が床に叩きつけられる


「グルゥウ・・・」


キリト「今だ!!全員――全力攻撃!!」


彼の肺の息が無くなるほどの声に


「「「「「「お・・・・おおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」


残りの者も叫び声で返した。
彼らは一斉にスキルを発動させる、色とりどりの光が炸裂する。
現在イルファングは《転倒》状態で手足をバタつかせてる。
この状態で一気にHPを0に出来れば彼等プレイヤーの勝ち、
だが再びイルファングが立ち上がったら今度こそ間違いなく《旋車》が炸裂する。
いわばこれは賭けだ

「グウウウウウウ・・・」


手足をバタつかすのをやめ、イルファングが立ち上がろうとする


上条「させるかっ!!」


上条がイルファングに飛び込むが


「ふぉん!!」ブン


巨大な刀で薙ぎ払うように振る、


上条「ふぶるあ!!」


声にならない言葉を上げる、刀の先が上条の下あごに直撃。彼の下あごは吹っ飛び彼自身も吹っ飛ばされる


浜面「大将!!」

御坂「あんた!!」


2人が駆け寄る、彼の下あごは無く赤く光ってる


「兄ちゃん!大丈夫か?!」


巨漢の男エギルも来た


上条「ごっ・・・ふぁっ・・・」

浜面「喋るな!」

御坂「ねえ、ちょっと!死なないでよ!!」


美琴の目が軽く潤んでる、エギルが冷静に様子を見ると


エギル「大丈夫、部位破壊でまだHPはまだ残ってる!喉元にポーション突っ込んで大人しくしてるんだ」

御坂「は、はい!!」

エギル「後は――」


キリト「アスナ、最後の《リニアー》一緒に頼む!」


アスナ「了解!!」


エギル「あの2人がやってくれそうだ・・・」

エギルが2人を見つめる、彼の目線の先でキリトとアスナがイルファングに向かって走り出していた。


キリト「行・・・けぇ―――っ!!」


キリトが叫ぶとそれが合図のごとく2人はジャンプする。
まずアスナの《リニアー》が脇腹に刺さる、そしてキリトの剣が右肩から腹まで切り裂く


「お・・・おおおおおおおおおおおお!!」


彼は叫びながら剣を跳ね上げる、V字に切られ剣先は左肩から抜ける。
そして相手のHPは0になった


勝った


アインクラッド最初のフロアボス《イルファング・ザ・コボルドロード》はその体を光の粒子に変え消え去った

ボスが消え去ると同時に雑魚も消滅し、静寂が訪れる。
部屋も薄暗かったのがいつの間にか明るくなり、どこからか風も吹いてきた。


キリト(お、終わったのか?・・・)


キリトはまだ警戒が解けてない、が彼の手に白い手がそっと触れる


アスナ「お疲れ様」


アスナの白い手がキリトの手に触れる、全身の力が抜ける。
メッセージが届く、それはコル、獲得経験が表示された。
そのメッセージが合図になり皆の歓声がはじけた。
キリト達は上条たちの元へ近づく


浜面「お疲れ!!」

御坂「すごかったですよ!2人とも」

エギル「コングラッチュレーション!!見事な剣技だったぜ」

上条「ふぉふぇっとはん!!(おめっとさん!!)」

キリト「・・・何言ってるか解んないよ」

上条「ふぉあふぁいあふぉ!!(そりゃないだろ!!)」

アスナ「・・・っぷ、ごめんなさい」wwwwww


アスナが噴き出した、上条の下顎がないために舌足らずなってしまう言葉に、我慢できなかったらしい


キリト「笑うなって・・・っく、上条わりい」wwwwww


これにつられキリトも笑い出し、美琴、浜面、エギルもつられて笑い出し場は笑顔に包まれる。
ネタにされた本人はたまったもんじゃないが


上条「ふ・・・ふふぉうあ(ふ・・・不幸だ)」

キリト「はぁ・・・まあ、しばらく経ったら元の戻るから。な?」

上条「ふぉう・・・(おう・・・)」

この暖かい雰囲気の中、キリトに冷たくキツイ声が後ろから掛けられる


「―――なんでだよ!!」


泣き叫んでだような叫びに、場が静まり返る。
キリト達が振り返ると、鎧を着た男が立ってる


「―――なんで、ディアベルさんを見殺しにしたんだ!!」


この男はC隊、つまりディアベルの仲間の1人だ。
彼の他にもC隊の仲間が立ってる、皆顔をくしゃくしゃにし憎悪に満ちた顔をしてる


キリト「・・・見殺し?」


キリトが呟く、彼には言葉の意味がまだ解らなかった


「そうだろ!!だってアンタは、ボスの使う技知ってたじゃないか!!
アンタが最初からあの情報を伝えていれば、ディアベルさんは死なずに済んだんだ!!」

ちょっと、飯の準備してきます

彼の叫びに残りのメンバーも


「そういえばそうだよな・・・」

「なんで・・・攻略本にも書いてなかったのに・・・」


疑問が広がってく、この疑問から導かれる答えはただ1つ。
その答えを言ったのは、キバオウ――ではなかった


「オレ・・・おれ知っている!!こいつ元βテスターだ!!」


答えたのはC隊の1人、キリトを指差しさらに叫び続ける


「ボスの攻撃パターンとか、旨いクエとか狩り場とか、元βだから全部知ってんだ!!知ってて隠してるんだ!!」


全て叫び終えたが誰も驚かない、薄々感づき疑念に思ってた事なのだろう。
そして、ボスのスキルを見切った時、確信したのだろう


上条「ふぉあえふぁ!!(お前ら!!)」


いくらなんでも言い過ぎの彼らに、上条が突っかかるが


「うっせえぞ!顎なし!!」

上条「ふぁんあと!!(なんだと!!)」


確かに、顎がないため何言ってるが解らない、


浜面「大将、俺が言う」

上条「・・・ふぁふぁっは(・・・わかった)」


締まらないと思ったのか、浜面がフォローに入る。
彼も言いたいことがあるのは同じだ

浜面「でだ、昨日配布された攻略本に、ボスの攻撃パターンはβ時代の情報だって書いてあったろ?」

エギル「仮に彼が元テスターなら、むしろ知識は攻略本と同じじゃないのか?」

「そ、それは・・・」


エギルも続いた、確かにこのままではキリトの分が悪くなる。
ここで引いてくれれば丸く収まるのだが・・・
しかし、事態は悪い方向へ流れてしまう


「あの攻略本が、ウソだったんだ!アルゴって情報屋がウソを売りつけたんだ!!」

キリト「・・・なっ!」

「あいつだって元テスターなんだから、タダで本当の事なんか教えるわけなかったんだ!」


酷い方向に流れ始めた。
元々のディアベルの死など事はどこへ行ったのか、今はただ元βへの劣等感や鬱憤が噴火しているに過ぎない。
このままでは元βを魔女狩りのごとくあぶり出し、下手こくと攻略そのものに影響が出てしまう


アスナ「あなた達、ね・・・」

御坂「あんた達ね!」


ここまで我慢してた2人も、ついに口を挟もうとした


キリト「・・・」ス


キリトが両手で2人を制す、そして俯いたまま


キリト「・・・ごめん」

2人に聞こえるぐらいの声で、キリトが呟く。
そして、ふてぶてしい顔で男たちを見てしゃべり始めた


「元テスターだって?・・・俺をあんな素人連中と一緒にしないでもらいたいな」


「な・・・なんだと!!」

浜面「お、おいキリト・・・」


いきなりの彼の態度と言葉に、一同は沈黙し固まる。だが、彼の言葉は続く


キリト「よく思い出せよ。SAOのβテストはとんでもない倍率だったんだぜ、その中で何人MMOのハイプレイヤーいたと思ってるんだ?
    今のあんた等の方がまだマシだな」


侮蔑極まりない態度、周りの目つきが冷たくなる


「――でも、俺はあんな奴らと違う」


「俺はβテスト中に、他の誰もが到達出来なかった層まで登った。
  ボスのスキルを知ってたのは、ずっと上の層で刀をつかうMobと戦ったからだ。
  他にもいろいろ知ってるぜ、アルゴなんか問題になんないくらいな」


彼は言い切った、お前らは元より他のβよりも自分は上の存在だと。だがこれでは・・


アスナ(・・・いいの、それで)

御坂(これだと・・・)

浜面(そこまで覚悟あるのかよ・・・)

エギル「・・・」


さっきまで一緒にいた4人は、早くも理解できたのか黙っているが。
これだと素人上りと、情報を独占する汚い奴、2つのカテゴリーにβテスターを分類できる。
大半のβは素人上りに分類されるだろう、汚い奴は彼1人になるのだから

上条「ふぃいと!!(キリト!!)」ダッ!!


この男は黙ってなかった、いくら他βの者のためとは言えこれではキリトが救われない


御坂「浜面さん!!あいつ抑えて!!」

浜面「おし!!」ガシ!!


浜面が上条を覆いかぶさるようにして抑えた、この時エギルも一緒に抑えた


上条「ふぁふぃふんあよ!!(なにすんだよ!!)」

浜面「だまってろ!!」

上条「ふぇも!!(でも!!)」

エギル「男の覚悟・・・お前も分かるだろ」ボソ


エギルが上条に聞こえるぐらいの声で話す、納得したかどうかは解らないが彼は黙る。


「そんなの・・・βテスターどころじゃねえじゃんか・・・」

「もうチートだろ、チーターだろそんなの!!」


今までキリトの言葉にイラついてたのか、一気に罵声が繰り出される。
チートやチータなど様々な罵詈荘厳がキリトに掛けられる、その中で《ビーター》という奇妙な言葉が聞こえた


キリト「・・・《ビーター》いい呼び名だなそれ」


呟くように言葉を出した後、キリトはニヤリとひたすらムカつく顔で辺りを見回し


キリト「そうだ、俺は《ビーター》だ。これからは、元テスターごときと一緒にしないでくれ!」

はっきりとした声。
彼は自らに烙印を押したのだ。元テスターのち、汚い方はこれから《ビーター》と呼ばれる。
もし、元テスターとばれた人がいても、もっとひどい奴がいる。
そうなれば元テスターはまだマシな対応を受けるだろう、そしてその敵意は彼《ビーター》に集まる。
彼のさっきまでの言動は、この流れを作るためだった


キリト「」ス


彼はウィンドウを操作する、するとさっきまでの装備から漆黒のコートへ変化する。
ボスのドロップアイテム《コート・オブ・ミットナイト》まるで、これが《ビーター》の特徴だ、と言わんばかりの目立つユニーク品。
装備を終えると彼は、奥にある小さな扉へ向き直る


キリト「2層の転移門は、俺が有効化しといてやる。付いてくるのは勝手だが、所見のMobに殺される覚悟しとけよ!」


言い放つと彼は歩み始めた、一瞬上条たちの方をチラっと見た。
彼の眼にはどのように映ったのだろう、何もかもわかってる、そんな眼をしているアスナ、美琴、浜面、エギル。
そんなの納得いかねえよ!!お前1人で背負って!それでいいのかよ!!
今にもそんな叫び声が聞こえてきそうだが、浜面に口を抑えられ喋れない上条。
見ると下顎が復活してる


キリト(・・・ありがとうな)


彼はそのまま扉の向こうへ行った

「ちきしょう!!あいつ!!」

「なんだよ!!あの言いぐさ!!」

「このまま後つけて、後ろから襲うか?!」

「でも、あいつに勝てるか…?」

「だいたい、あんな奴の後付いていきたくねぇよ…」

「だよなー…」


一連の件が終わっても、先に進むものはいなかった。皆、あんな《ビータ》の後を追いたくない、それだけだった


浜面「…どうするよ?」

御坂「とりあえず戻る?」

エギル「そうだな…」

アスナ「…」フッ


今まで扉の方を見つめてたアスナだが、突然扉の方へ歩き始めた


御坂「あ、アスナさん?!」

浜面「あ~あ、やっぱ行っちゃったよ」

エギル「ま。いい連携してたし、何か言いたいこともあるんだろ」

御坂「そんなこと言ってないで!止めなくていいの?!」

浜面「いいんじゃね?来るな、とは言ってなかったし」

エギル「ここで止めるのは、野暮だろうよ」


御坂「そうなんですかね…」

エギル「そうなんだよ。…どうだ、この後飯でも」

浜面「いいっすね!」

御坂「ほら!アンタも行くよ」

上条「・・・」

浜面「気持ちはわかるけどな…ここは、な!?」

上条「・・・あぁ」

御坂「なら、行こ!!」


美琴の言葉で、浜面は上条を解くが


上条「・・・ゴメン…やっぱ俺!!」ダッ

浜面「ちょ!大将!!」

御坂「やっぱ行っちゃったよ…」

エギル「どうするんだ?」

御坂「どうするも何も…止めに行きますって」

浜面「て訳なんで。飯はまた今度」

エギル「あぁ、そうだ!あとキリトに伝言できるか?」


アスナが扉の奥にあった螺旋階段を進むと、キリトは空いた扉の向こうのテラスにいた。
彼女はキリトに聞きたいこともあるが、文句の1つでも行ってやろうと思い隣に座る


キリト「・・・来るなって、言わなかったか?」

アスナ「言ってないわ。死ぬ覚悟があるなら来い、って言ったのよ」

キリト「・・・そうだっけ、ごめん」


謝るキリト。なんて言おうか考えてたが、言えなくなってしまった。
思い出そうと前を見る、だがその景色に


アスナ「・・・綺麗」


思わず本音がこぼれる。
綺麗、その言葉だけでいいのだろうか、足りない気がする。
第2層、様々な地形てんこ盛りの第1層とは違い、テーブルマウンテンが端まで連なり。
その間の草の生えた場所では、牛型モンスターが闊歩している。
アメリカのグランドキャニオン、アフリカのサバンナ、2つを足したような場所。
アインクラッド外周後部からの夕日がそれらを赤く照らし、山々を染める。
一言で表すならすなわち、絶景


キリト「・・・」

アスナ「・・・」


しばし沈黙。だがその沈黙は後ろから聞こえる足音で破られる、今度は誰かが駆けてくるような足音。
そして、扉を抜けたあたりで止まり激しい吐息が聞こえる


キリト「カミジョウ…」


上条「はあ…はあ…」


上条当麻がそこにはいた、彼にはキリトに言いたいことがある

上条「キリト・・・お前…いいのかよ…」

キリト「なにがだよ…」

上条「何って…お前このままだと、みんなから妬まれるんだぞ!!」

キリト「それかよ・・・」


彼が来たのは、キリトがこのままだとアインクラッド中から恨まれる、それを心配しているのだ


上条「だってそれだと、おま―――」モガ

御坂「はい、そこまで!!」

浜面「これ以上は野暮だぜ、大将」

上条の口を塞いだのは、美琴と浜面だった。
彼女等は上条が暴走しなよう、抑えに来たのだ。あと


御坂「ちょっとあんた」

上条「なんだよ!!」

御坂「歯、食いしばって」

上条「へ・・・ふご!!」ドゴ

浜面「んじゃ、俺も」

上条「ぼぶ!!」ベシ


2人に殴られる上条


上条「なにすんだよ!!」

浜面「言っただろ」

御坂「殴らせろって」

上条「今かよ・・・」

御坂「そゆこと♪」

御坂「それはさておき、こいつもそうだけど私も言いたいことがあるの」

キリト「なんだよ…」

御坂「キリト君、さっき言ったのは元β…アルゴさん達を守るために言ったんでしょ?」

キリト「そうだよ…」

御坂「それが本心ならいいよ。私だってあの状況でキリト君と同じ立場だったら、絶対やってる」

キリト「・・・」

御坂「でもね…覚悟はあるの?」

キリト「覚悟…?」

御坂「人からね…特異な目で見られるのって相当つらいよ?」

キリト「・・・」

御坂「私はね…ある事情で現実ではそんな風な扱いだったの…」

御坂「でもね…」チラ

上条「?」

御坂「私を1人の人間としてみてくれる奴がいて、いい後輩や友達がいたから今も大丈夫なの」






御坂「孤独になるって、本当につらいよ?」


美琴の言葉。それは、自分が学園都市でレベル5という特別な存在にある孤独感からの物だった。
もちろん、妬まれたりもした


キリト「別に…大丈夫だよ…そのくらい」

御坂「本当に?」

キリト「ああ…」

御坂「男に二言は?」

キリト「ない。」

御坂「そう…なら、結構!」ニ!


美琴はマスク越しに笑うと、上条の元に近づき


御坂「アンタの言いたいこと、私全部言えてた?」

上条「ああ…悪いな」

御坂「別にあんたのためじゃないの、私が言いたかっただけだから」

上条「そうか」フッ

浜面「ふっ・・・あ、そうだキリト!」

キリト「・・・なんだよ」

浜面「エギルから伝言で『2層のボスも一緒に倒そう』」

キリト「・・・」

御坂「あとキバオウさんが『今日は助けてもろたけど、ジブンのことはやっぱ認められへん。ワイは、ワイのやり方でクリアを目指す』だって」

キリト「・・・関西弁下手だな」

御坂「やかましい!!・・・で、これは私と浜面さんからの伝言」

御坂・浜面「「また、いろいろ教えてよ!(な!)」」

キリト「…あぁ」

アスナ「…なら、私からも伝言があります」

キリト「へ?」

アスナ「ってか、みんなに聞きたいんだけど。なんで私の名前知ってるの?」


キリト「え?」

浜面「ほ?」

御坂「え、え~っとアスナさん、自分のHPの下何か書いてないですか?」

アスナ「・・・え?」

御坂「パーティ申請した時に出るんですよ・・・だから、名前分かったんです」

キリト「もしかして、パーティ組むの初めて?」

アスナ「・・・うん」

浜面「・・・まぁ、分かったからいいんじゃね?」

キリト「・・・だな」

アスナ「そっか・・・ここに書いてあったんだ。なんだ、みんな名前知ってるから、知り合いかと思っちゃった。そうだったのね」


不意に笑みがこぼれるアスナ、たびたび見るがやはり


キリト(綺麗だ・・・)

浜面(美人だよな~・・・滝壺には劣るけど)

御坂(かわいいな~・・・)

―――しばらくして―――


キリト「・・・じゃあ、俺行くわ」

浜面「おう!!」

アスナ「またどこかでね…」

御坂「気を付けてね」

上条「…」

浜面「ほら、大将も」

上条「・・・あぁ」

御坂「言いたいことあるかも知れないけど、ここは見送ろ。ね?!」

上条「・・・」

キリト
「カミジョウも…ありがとうな、心配してくれて」

キリトはそう言い残し階段を降りそうになった時


上条「キリト!!」

キリト「?!」

上条「キリト!!俺はお前の考えを認めないし、認めたくない!!」

キリト「…」

上条「だけど、お前が嫌われるような汚い奴じゃないことを俺は知ってる!!」

キリト「…」

上条「だから!お前がどんなに不幸になろうが、嫌われようが俺はお前を救って見せる!!必ずだ!!」

キリト「・・・そうか」

上条「あと、お前がつらくなったら…その時は!俺達を頼れよ!!」

上条「仲間だろ!?」

キリト「…仲間…か」

上条「だろ!!」

キリト「かもな…」フッ

キリトは軽く笑い、上条達の方を見る

キリト「・・・カミジョウ!!…ありがとう」

上条「ああ」


こうして、2人はその場を去った

今日はここまで

いや~やっと、第1層終わったよ!俺ガンバッタ!!


これも、皆さんのおかげです!!







…いや、マジで、こんな駄文を読んでくださってありがとうございます。


最後締めがgdgdだし、なんだろこれ…


これからも、まだまだ続きます。


後、質問ですが。
第2層の前にこの1カ月の学園都市での出来事を投下するか、そのまま第2層に行くか迷ってます。


どちらもストックはあるので、何かしらご意見をいただくと幸いです


では、また来週

学園都市の方も希望します
何度も言うが原作の流れから一歩踏み出そうぜ

>>391

それも最初のQ&Aで書こうと思ったんですが


なるべくアニメ基準で行きたいのと、原作流れではないとSAOキャラが描写不足になってしまう恐れがあるからです

もちろん、禁書勢独自の攻略編も書いてますし、絶対に投下します


ですので少しの間、我慢お願いします

久々にパー線乗ったらカメラ小僧いっぱいいた…


どうも、投下します


今週末は、2回できたらいいなぁ…

時を戻し、ここは学園都市



1か月前、ソードアート・オンライン事件が起こった日。


あの日、白井は犠牲となってしまった学生の部屋で、駆け付けた警備員に事情を説明してた。
その時彼女の携帯が鳴った、相手は固法。内容は敬愛するお姉様、御坂美琴が事件に巻き込まれてる。
しかも、すでに意識不明だと


白井「なっ!?・・・・・・・」


彼女は絶句した。この事件はすでに報道されてるし、なにより死者も出ている。
ここからでも解るが、そこらじゅうでサイレンが鳴り響き、どんなパンピーでも事の重大さが解る。
彼女はすぐに場所を聞き病院に向かう。

途中初春とも連絡を取るが繋がらない


白井(この街で回線が混むとか、尋常じゃないですの)


テレポートを繰り返し、美琴の居るカエル顔の医者の居る病院に着く。
そこにはすでに沢山の緊急車両が止まっており、メディアなどの人混みも出来ている。
彼女は建物内にテレポートし、近くの看護婦に美琴の病室を訪ね部屋へ向かう。
部屋に入るとカエル顔の医者と顔見知りの警備員、黄泉川愛穂、他数人がいた


白井「お姉様!!!!」ダッ


美琴の元へ駆け寄るが

黄泉川「まずい!取り押さえろ!!」


「「「はっ!!」」」


黄泉川の号令と共に警備員数人で彼女を抑えようとするが


ヒュン


「え?!」


警備員の視界から彼女は消える、白井は美琴のベットの近くにテレポートしてた


黄泉川「こう来ると思ってたじゃん!!」ガシ

白井「!?」


白井の考えをまるで先読みしてたかの如く、黄泉川は彼女の手をがっしり掴んだ


黄泉川「ちょっと可哀そうだけど、これ着けさせてもらうじゃん!!」ガチャン


そう言って黄泉川は白井に、対能力者用の手錠を付けた。
手錠を着けられた彼女は先ほどの警備員に羽交い絞めにされてる


白井「ちょっと!!これは何のつもりですの!?」

黄泉川「どうもこうも、それ着けてないとお前は、こいつのナーヴギアを外そうとするジャンか?」

白井「そうですの!!お姉様をあんな風にさせたくありません!!」


あんな風、それは先ほどまで彼女がいた学生の部屋にあった、頭の内側から沸騰したような死体。
目の前にいる美琴がそうならないように、彼女は自分の能力で外そうと思ってる。
もちろん、美琴以外の被害者も彼女は外そうと考えてる、それはこの街の平和を守る風紀委員の勤めだからだ。
だが、彼女は周りを見るべきだった、なぜ今までナーヴギアを外そうとするものがいなかったのか、
なぜこの医者は立ち尽くすだけしかしてないのか。


「白井さん!!」バン!!


知ってる声が自分を呼んでる

黄泉川「固法!!ちゃんと伝えてなかったじゃんか!?」

固法「すみません!電話がつながらなくて」

黄泉川「・・・いいから、そいつを連れて行くじゃん」

固法「わかりました・・・」

白井「ちょっと!!放すんですの!!」


「こいつっ・・・暴れんな!!!」


白井「放せ!!放すんですの!!!」

黄泉川「うるさい!!外で頭冷やしてろ!!固法!!」

固法「っはい!!」

黄泉川「白井を見張ってるじゃんよ!!」

固法「了解・・・白井さんっ、こっちよっ!!」


白井「嫌ですの!!お姉様、お姉様ぁぁぁぁぁぁ」ズルズル


バタン!



黄泉川「・・・最低じゃんよ・・・私は」

冥土返し「「・・・」

部屋を出ると白井は固法にひっぱたかれる


固法「落ち着いて!白井さん!!」


冷静になる。
そして、現状を聞いをまとめる


無理に外部からナーヴギアを外そうとすると、外された本人と、他の被害者全員が死亡してしまう


ナーヴギアにテレポート能力他、能力系統は通用しない(実証済み)


こんなとこだ


固法「それとね・・・落ち着いて聞いてくれる?」

白井「はい・・・」


固法から聞いたこと、それは彼女を絶望させた。


固法「初春さんと・・・佐天さんも・・・このゲームに――」


それからは泣き崩れたことしか白井は覚えてない。

固法曰く、初春が臨時招集の電話に出ないので携帯を逆探知して風紀委員の1人に行かせた、しばらくすると支部に連絡があった。
佐天の家にて2人を発見、意識不明、例のゲーム機を付けてる。
つまり、彼女はこの日3人もの友人をSAOに連れてかれた。
なかば発狂に近く泣き乱れた彼女は、この後鎮静剤を打たれるまで泣きながら友達の名前を叫んだ


「初春!!佐天さん!!お姉様!!お姉様あああああああああ!!!」

目が覚める、彼女は病院の廊下のベンチで横になっており、起き上がって周りを見る。
その様は壊れた人形のようで、泣いて腫れた顔が一層悲壮感を増してる。
虚ろな目で周りを見る、白いものが写る、いつか見たシスターだ。
先ほどまで脇に男女2人がいたが、帰ったみたいで今は彼女1人だ。
彼女は祈りをささげてる、見ると月明かりに照らされた鉄骨が十字架に見える


白井(この街で神頼みだなんて・・・)


アンバランス。
この科学で埋め尽くされた街、そこで神様に祈る行為などばかばかしいにも程がある。
普段の彼女ならスルーだが・・・


白井(私とて、頼みたいですの・・・)


彼女はこの日、そのまま寝てしまった。

翌朝、彼女は目が覚めると手錠がないことに気が付いた、おそらく寝てる間に外してくれたのだろう


白井(どうせなら、寝床に運んでくれればよかったものを・・・?!)


気が付く、腕時計をしてる。彼女は昨日、腕時計をしてなかったはず、なのになぜ?


「目が覚めたか?」


声を掛けられる、粗っぽい声だが女性なのは解る。
見るとスタイルのいいパンツスタイルの女性がいる、だが堅気ではない人物特有のオーラ。
白井は警戒する。なにせ、さっきまではそこに居なかったのだから


「そんなに固くなんなくていいのよぉ、その時計その他もろもろの説明だから」

白井「・・・で、何なんですのこれは?」

「簡単に言えば携帯キャパシティーダウン、こうやってスイッチを入れると」ス


女がスマホをいじる、すると


白井「うっ」ズキズキ

「装着してる者に軽い頭痛を起こす。私は関係ないけど、デリケートな演算の必要なあなただとねぇ」

白井「何者・・・なんですの・・・」ズキズキ

「あぁ、自己紹介がまだだったねぇ・・・」

「麦野沈利、あんたにはレベル5第4位って言った方が速いかにゃーん?」

白井「で、そのレベル5が、なんの用ですの?」ズキズキ

麦野「警告だよ」

白井「警…告…?」

麦野「そ!警告。大体内容は解るでしょ?」

白井「…お姉様のことですの?」

麦野「そおゆうこと。その時計はこちら側からスイッチを入れたらさっきの通り、演算を阻害する」

白井「ならこんなもの外してしまえば!――」


麦野「外したら、あんたの友達の命はないよ」


白井「――なっ!!」


絶句する。命はない、それは誰かが殺される。彼女はまさかと思う


白井「まさか、・・・・お姉様を!?」

麦野「そんなわけないでしょ?仮にもレベル5よあの餓鬼は、みすみす殺したりはしないよ」

白井「それじゃ…まさか?」

麦野「察しのいい子ね、あなたの思ってるとおり残り2人よ」

残り2人、それは紛れもない初春に佐天の事に違いない。だがこれでは


白井「それじゃ人質じゃないですの!!そんなの、学園都市で許される――」

麦野「むしろ許されるんじゃない?あんただって解るでしょ?この学園都市が腐ってることに」

白井「――だとしても、このわたくしが許しませんですの!風紀委員として絶対に!」

麦野「ずいぶんとプライド高いのね、憧れちゃうわ~…でも、事実だからね」

白井「そんなことー!!――」

麦野「ならやってみたら?超電磁砲のナーヴギアを外して残りを皆殺しにするか、それとも2人を犠牲にするか。あ、そっか」


何かに気が付き発言する、だがそれは


麦野「残り2人は無能力者みたいなものだからいいのか、所詮底辺の『ゴミ』みたいなものだしねぇ。関係ないのか」


白井黒子をキレさせるのに十分だった


白井「――っこんのーー!!あなたはーーー!!」ダッ


許せない、それだけだ。
自分の友達、初春や佐天さんを『ゴミ』呼ばわりしたこの女を。
例えレベル5だとしても、敵わなかったとしても、自分が許さない

麦野「・・・はぁ」


軽くため息を吐く、だが、吐き終えると目つきが変わる


ガシッ!!


白井「!?」


一瞬の疑問の後、激痛が走る。
彼女は麦野の左手で首元を掴まれており、そのまま持ち上げられてる


白井「っがっ…っ!!」

麦野「ったく…人の話は最後まで大人しく聞きなさいって、教わんなかったのかクソガキ!!」メキメキ


凄まじい怪力、自分と歳がそう離れてないと思えるが。
それもあるが、風紀委員の訓練で鍛えてる白井でも見えなかった彼女の動き。
そして、何よりもさらに荒々しくなった口調に雰囲気、いつかのテレスティーナを思い出させる


白井(何とか・・・腕だけでも・・・)


麦野に首を抑えられてるが手は動く、彼女は太ももにある金属矢手に持ち、


白井「…ッツ!!」ブス

麦野「あん?」


麦野の左腕に刺した、貫通してる。これで一瞬力が弱まりその間に抜け出し、その間に体勢を立て直し反撃する


白井(これで・・・)


はずだった

麦野「チッ」


麦野は舌打ちするだけで何の動揺もない、左腕の力も弱まった形跡もない。確かに金属矢は左腕を貫いてるのに


麦野「ふん!!」ブン

白井「…っぶ!!」ビタン!!


彼女は白井を乱暴に床に叩きつけると、無造作に金属矢を抜く


麦野「お嬢様のくせに物騒な物、持ってんじゃねーか」

白井「…っぎ・・・義手?!」

麦野「そうよ、結構高くて精密なんだから壊さないでよ」ゲシ

白井「…うっ!!」

麦野「・・・いい?もう一回説明してあげる」グルグリ

白井「…っぐ・・・」

麦野「不用意にこの件に首を突っ込まないこと、後その腕時計は外さないこと。わかった?」

白井「・・・」

麦野「返事しやがれこの雌豚!!」ドカ!!


まるでサッカーのフリーキックのごとく、麦野は足を振り上げ白井の腹に向かって蹴りを入れた

白井「うっ!!・・・うぉぇぇぇ」ゲロゲロ

麦野「っつ!!汚ったねぇな」


腹に麦野のキックが入ってしまった白井は嘔吐してしまう、

白井「っく・・・」ユラ


だが彼女は怯まない、それでも立ち上がろうとする


麦野「はぁ・・・まだやるの?いいかげん手を引いてほしいんだけど?」

白井「申し訳ないですが…聞き分けのないのは…自覚しておりまして」

麦野「ふーん・・・」ツカツカ


無造作に距離を詰める


白井「ですが…お姉様や…わたくしの友達を…侮辱するのは…絶対にゆるしません!!」

麦野「もういい、長い」シュン!!

白井「グハッ!!」ドサ


白井とのやり取りに耐えられなくなった麦野は、白井の背首に手刀を下し彼女の意識を奪った。
彼女はそのまま糸の切れたマリオネットのごとく、床に倒れ込んだ

麦野「はあ…」


「やり過ぎじゃないの?」


麦野「…なんだ、案内人か」


麦野に声を掛けたのは案内人、結標淡希。普段と違い、紺のカーディガンにカーキのパンツ。


麦野「こいつが突っかかってきたからよぉ…」ゲシゲシ

結標「あなたが煽るようなこと言ったからでしょ」

麦野「そんなこと言うならテメーがやればよかったろ!?」

結標「だから…私とこの子は前にいざこざがあったって、言ったでしょ?」

麦野「ったくよ…説明しようと思ったら突っかかられるし、しかも説教もされて。挙句の果てには殺されかけるとは、どういうことだよ!?」

結標「殺されかける?」

麦野「おい!そこ!!隠れてねえで出てきやがれ!!」


「」ス


物陰から出てきた青年、爽やかなパリッとしたスーツを着ているが表情は穏やかではない。
手には物騒な石造りのナイフが握られており、より物騒さを醸し出してる。
海原光貴、学園都市暗部『グループ』に所属してたアステカの魔術師


結標「あら、いたの?」

麦野「なんで私が殺されなくちゃいけないのかにゃ~ん?返事次第では、そのナイフもろとも『原子崩し』で貫くぞ包茎!!」

海原「それはこっちのセリフです。それ以上、御坂さんの御友人を手掛けるのならその左腕、バラしますよ?」

麦野「やれるもんなら、やってみろ!!」


「やめてくれないかね?」


ヒートアップする麦野と海原の間に渋い声が入る。この病院のカエル顔の医者『冥土返し』だ


冥土返し「ここは病院、そんな血生臭いことは他所でやってほしいんだがね?」

麦野「…ッチ!!」

海原「すみません、取り乱しました…」

冥土返し「ならいいけどね?それよりも、その子を治療しよう」

結標「…大丈夫そうですか?」

冥土返し「このくらい、僕なら朝飯前だよ」


そう言うと、冥土返しは看護婦に白井を処置室に運ぶように指示をだし場を去ろうとする


麦野「あ、あの…」

冥土返し「ん?」

麦野「その…よろしくお願いします」ペコリ


何と、麦野が頭を下げたのだ。プライドの高い彼女がここまでするのは大変珍しく、周りに居る一同目を丸くして驚いてる


冥土返し「その気持ちがあるなら結構だよ…君も後で来るといいよ?彼女に腕、貫かれたのだろ?」

麦野「…解りました」

冥土返し「じゃあ、僕は行くからね」コツコツ

麦野「…」

結標「…珍しいのね、あなたが頭を下げるなんて。プライド高そうに思えたんだけど?」

麦野「普段じゃ絶対にやらねーよ…さっきは、取り乱してたのは事実なんだし…」

結標「そう…でも、しょうがないわよ。人質とられてるのは私達も同じなんだから」

麦野「…お前らもか?」

結標「ええ…私は居候先の家主と、金髪バカの義妹」

海原「自分は…白井さんのほとんど同じですが、後ここに入院している知り合いです」

麦野「そうか…状況は?」

結標「これもあなたと同じ、拘束はしないけどいつでも殺せるってさ…」

海原「おそらく、ナノディバイスが近くに跳んでいるのでしょう…」

麦野「…くっそ!!」ダン!!


麦野が壁を叩く


麦野「何がレベル5だ!!…『原子崩し』で貫くこと以外、何も出来やしねえじゃねえか…チキショウ」

結標・海原「「…」」


自分の無力さを嘆く彼女に結標と海原は、何も声を掛けることが出来なかった

今日はここまで


先に言っときます。黒子、麦野ファンの方スンマセンでした


何時もながらの駄文…いけるかこれ?


では、また

内容云々より誤字が酷すぎる。
「そおゆうこと」→「そういうこと」
「冥土返し」→「冥土帰し」

>>433
一度テレポート使ってナーウギアを外そうと先走り抵抗の素振りまで見せたから枷をつけただけだろ
枷だけじゃ足りないから人質があるからとオマケで釘を刺した
要するに暗部と無関係な黒子にわかりやすい内容で大人しくしとけとの警告を出しただけ

黒子に大真面目な話をしても
「行動起こすと上層部に狙われるぞ?」→「私は風紀委員ですの。例え上層部が相手だろうと戦いますの。」
こんな無駄なやり取りをするなら>>420みたいな方法が手取早いくらい暗部組みの麦野なら熟知してる

どうも、こんばんは


なんか>>436さんが俺より詳しく補足していただいて、ありがとうございます


どう考えても、俺の説明不足なんだけどね…



では投下します

「……こ……こ……ろこ……」


ん……うんん……


「……黒子!…黒子!!」


お…お姉様?


「やっと気が付いた…黒子ったら心配かけさせて…」


「白井さんったら~また無茶したんですか?」

「本当ですよ~いつも御坂さんに無茶するなって言ってるくせに~」


初春…佐天さん……


「でも、よかったですね!白井さんが目を覚まして!」

「白井さんはこのぐらいでやられるような人じゃないですよ」


初春、なんかトゲのある言い方じゃなくて?


「おお、さっそく突っ込んだ。これならもう大丈夫ですね!」


大丈夫って。佐天さんまで…

「あははは。でも、本当に心配したんだからね?」


お姉様……グス


「!?ちょっと!黒子?」

「し、白井さん!?」

「どうしたんですか!?」


な・・・何でもないですの…エックエック


「ど~したんだろ、急に?」

「御坂さんの顔を見て、急に安心しちゃったじゃないんですか?」

「黒子…」ギュ


!?お、お、お、お姉様?


「み、み、御坂さん!?」

「白井さんを抱きしめるなんて、だ~いたん!!」

「怖かったんでしょ?…あの第4位だもんね」


お姉様…ジワ


「だから、ちょっとの間私の胸を貸すから、おもっきしないちゃいな、ね?」


う…うわあああああああああああああああああ、


お姉様、お姉様、お姉様、お姉様、おねえさまああああああああああああああああああ

「お姉様あああああああああああああああああ!!」クワ!!


「うわ!!」ビク!!

「…ん?」


「はあ、はあ、ここは?」


「びっくりした…目が覚めたのね。海原、先生呼んできて」

「はい…」ネムイ

「あ、あなたは?」

「久しぶりね…会いたくなかったかしら?」

「少なくとも寝起きでは会いたくはなかったですわ、結標淡希」


白井が目を覚ますとベットの横には美琴や初春佐天の姿はなく、
メガネをかけた赤いツインテール。かつての敵、結標淡希がいた

結標「ずいぶんな言い草ね…」

白井「そりゃ…コルク抜き埋め込まれたり、拳銃で撃たれたり、頭上に4520g転送されたりしたらそうなりますの」

結標「あの時は…悪かったわよ…」

白井「…さっきの殿方は?」

結標「元仕事仲間ってところかしら、あなたの思ってるような関係じゃないわ」

白井「そうですの…」

結標「…」

白井「…」


沈黙が支配する。先ほど白井が述べた通り2人はかつて戦った仲、いや殺し合ったと言った方が正しいのかもしれない。
そう簡単に相いれる関係にはならないし、フランクに喋れるわけでもない


白井「…夢を見てました」

結標「夢?」

白井「ええ…お姉様や友達が見舞いに来てくれた夢…」

結標「そう…」

白井「…そういえば…何故、あなたはここに?」

結標「あなたと同じよ…」

白井「同じ…」

結標「そ。私の知り合いも巻き込まれてね、それで来たの」

白井「そうなんですか…」

結標「それに、あなたと同じ様に人質もいる」

白井「人質!?」

白井が反応する、まさかこの女も?


結標「ええ、家主と巻き込まれたバカの義妹ね。あなたも知ってるわよ、土御門舞夏」

白井「舞夏さんのお兄様も?!」

結標「そ。しかもね、あの子巻き込まれた兄と友達を最初に見つけてね。パニックで過呼吸起こして倒れちゃったのよ」

白井「…」

結標「それで今朝まで入院しててね、今は家にいるわよ」

白井「…ご容体は?」

結標「もう見ちゃいらんないわ、目は腫れてるし、肌はがさがさ。壊れたラジオみたいにずっと『兄貴、兄貴・・・』って呟くだけ」

白井「…家主さんは?」

結標「その兄と友達ってのが家主の受け持ってるクラスの生徒でね、今朝までいろいろやってたみたいで帰ってきたら死んだように寝てるわ」

白井「そうですの…」

結標「…」


再び沈黙が支配する


結標「麦野沈利」

白井「!?」

結標「聞きたい?」

白井「…えぇ」


彼女は再び敵意が湧いたが、ここは相手の情報を聞くことにした

結標「あの人は下で義手の調整中、どっちかって言うとあっちの方が重傷みたいね」

白井「…そうですか」


生身の自分より義手の方が重傷とか、何とも皮肉な話である


結標「こんなこと言うのもなんだけど…」

白井「?」


結標「あの人の事悪く思わないでね?」


突然何言いだすんだこの女、白井はそう思う。
そりゃ急に現れて何か言いだしたと思ったら、友達を馬鹿にされ、更には彼女自身にこんな怪我を負わせたのだ。
もちろん彼女は激昂し


白井「な、何を言って――」

結標「あの人も、私達と同じよ」

白井「同じ?」

結標「そう、私達と同じ巻き込まれた仲間がいて人質がいるわ」

白井「…」


彼女は黙り込む、と言うより驚いてるの方が正しい。
なぜなら彼女は麦野のことを今回の事件の首謀者、茅場の仲間だろうと思ってたからだ。
まあ、いきなり現れて能力を封じられ、ボコボコにされたら少なくとも仲間とは思わない。
だが、麦野も彼女と同じ立場なのだ、なのに何故という疑問が湧く


結標「何故?って顔してるわね」

白井「…そりゃ…もちろん」

結標「まあ彼女の性格にも問題はあるけど。あなた、けっこう正論を彼女にぶつけたんじゃないの?」

白井「けっこうってほどでもないですが、多少なりとは言いましたの」

結標「それが結構カンに来たっぽいわよ」

白井「カンに来たって…」

結標「あとね、自分にそうとうイラついてたんだって」

白井「イラついてた?」

結標「そ。あの人レベル5でしょ?なのに今回の事件では何の力にもなれない」

白井「…」

結標「どっちかって言うと『超電磁砲』。あなたのお姉様の方が活躍する事件じゃん?」

白井「…ええ」

結標「だからね――」

麦野『結局、あたしには壊すだけしかできないのかよ…救い出すことはできないのかよ…』

麦野『しかも、私のせいでフレメアを巻き込むのかよ…畜生…なにがレベル5だ』

結標「――そう嘆いてたわ」

白井「そうですの…」

結標「後はあなたが突っかかったのが原因ね」

白井「へ?」

結標「だから、イラついてる時に突っかかったからやられたのよ」

白井「え~そんなのっ…」

結標「だって、あの人見るからに低血圧そうじゃん。だから、小皺もめd――」


「だれが、低血圧の小皺が増えただって~?」


結標が喋ってると後ろから声、麦野が結標の後ろに立ってた


麦野「人の事べらべら喋っちゃ口はこれかにゃ~ん?」グイー

結標「ひひゃいひひゃい!!(イタイイタイ!!)」

白井「あ、あの…」

麦野「あ?…なんだお前か…」

白井「お前じゃありませんの。白井黒子、ちゃんとした名前があるんですの!」

麦野「あーわかった、わかった。…その…なんだ」

白井「?」

麦野「悪かったな…」

白井「…もう過ぎたことだから結構ですの!淑女たるもの過去は何時までも振り返らないものなので」

麦野「…いい性格してるなお前」

白井「あなたこそ…もう少し落ち着いた方が、いいレディーになりますわよ」

麦野「あんだと!!」グイーーー

結標「いふぁっふぁふぁふぁふぁ!!!(いたたたたたたたた!!!)」バシバシ

白井「あと…そろそろ放してあげたらどうですの?」

麦野「おっと、忘れてたわ」ポイ

結標「ぐえ!」ドコン!

白井(すごい、雑ですの…)

麦野「はあ…おい!」

白井「なんですの?」

麦野「前にも言ったけど、これ以上この件にかかわるなよ。表のお前には荷が重すぎる」

白井「…聞くと思って?」

麦野「だろうな…もう、何も言わねえよ」ハア

警告したが、白井は絶対にこの事件の真相を突き止めるため、奔走するだろう。
麦野がそう思うのは、彼女自身もこの事件のために動く気なのだから。
意外とこの2人は似てるのかもしれない


麦野「それとな」

白井「!?」

麦野「私これでも最近、丸くなってよ――」

白井(丸くなった?あれで!?)

麦野「――で、元から喋る方だったんだけどよ、更に喋るようになったんだ」

白井「はぁ…」

麦野「そしたら独り言増えちまったんだよ、まあ聞こえちまったら聞き流してくれよ」

白井「?…わかりましたの…?」

麦野「それだけだ、じゃあ私はいくわ。…じゃあな」バタン

白井「…」

結標「いたたた…ほっぺ千切れてないよね?」

白井「大丈夫ですわよ…それよりも何なんですの、あれ?」

結標「何って…そりゃ情報を分けてくれるってことでしょ?」

白井「それって!?」

結標「後は解るでしょ?…じゃ私も行くわ、お大事にね」


そう言って、結標も去り白井は部屋に1人になる。しばらくして医者が来て、明日になったら退院していいと言われた。

それから1カ月


「はあ…」


白井はため息をついてた、彼女がいるのは自販機の公園。
風紀委員のパトロールの途中で、休憩という名のサボり。
ため息をついたのは疲れてるからでわない、疲れてるには疲れてるが


(何の情報もないですの…)


あまりにも情報が無いのだ。
退院して以降何の進展もない、ネット、メディア系も大体SAO事件のことを扱ってるが大体同じ内容。
このゲームの内容はどんなものか、どのような人たちがプレイしてるか、開発者の茅場はどのような人物だったか。
だが、救出の方法は一向に確立されてない、それよりも


(何故、お姉様か囚われてることが報道されてないんですの?)


御坂美琴、彼女のことがまったくと言っていいほど報道されてないのだ。
外部の情報ならまだしも、学園都市内部のメディアも報じてない


「…お姉様」


「そのお姉様が、今のあなたを見たら何て言うのかしらね?」

「あなたは皮肉口しか言えないんですの?結標淡希」

そこにはこの前と違うが、私服姿でスーパーの袋を持った結標がいた。
彼女は袋の中から飲み物を出し、白井に投げ渡す。そして、彼女も飲み物を取り出し白井の隣に座る


「ありがとうございますの。…で、何か要件ががあるんやなくて?」

「あら鋭い、何個があるけどあまりよくはないわよ?」

「…いいか悪いかは私が判断します」

「そう、なら話すね――」


結標が話し始める。彼女が最初に話し始めたのは現在の捜索状況からだ、確かに捜査が進んでるとは思えない、どうしてか?
答えは今回の事件、学園都市は全く介入してないのだ


「何故ですの!?失礼ですけど、外部よりは技術面などもこちらの方が進んでますの!!」

「そうだけどね、外部の捜査組織のメンツらしいよ」

「メンツって…そんなくだらない物のために。そんなくだらない物のために、学園都市は身を引いたんですの!?」


語尾を荒げる白井、だが結標は冷静に話し続ける


「もちろん、ハイそうですか。で引いたわけじゃないわよ、技術面も然りその他でも協力するって言ったらしいけどね…」

「けど?…」

「御坂美琴」

「お姉様?」

「そのお姉様が交渉材料に使われたの」

「交渉材料って…まさか!?」

「大丈夫、私達の人質みたいに命を狙うとかは無いわよ」

「…でしたら?」

「それはね――」

再び結標が話し出す、彼女曰く。
今回、御坂美琴が巻き込まれたのは、学園都市上層部にとってもイレギュラーだったのだ。
御坂美琴、彼女は学園都市トップレベルの生徒であり、学園都市の広告塔でもあるのだ。
その彼女がゲームとは言え外部の技術に屈し、囚われの身になってるのだ。
この事案はすでに外部捜査組織も知っており、この事件に介入するならこの件を公開すると言ってきたのだ。
この件が公開されれば学園都市側のメンツもプライドもガタ落ちするし、
何より先の大戦において絶対的な力を見せた学園都市は実は大したことがないのでは?と言う疑念が広がりかねない。
そのため、学園都市側はこの件に口を挟まないことになった


「そんな…そんなことのために…」

「それが大人なんじゃないの?…」

「大人って…」


メンツだの疑念だの、大人の世界だとしたら白井は理解しがたいと思った。それよりも


「お姉様をそんな風に扱うなんて…」


彼女が一番腑に落ちないとこ、それは御坂美琴を交渉材料に使われたとこだ。
美琴自身が特別扱いを嫌ってるのもあるし、彼女がいたら絶対にこのような事はさせないはず。
何より下らない取引のために彼女を使われたのが、とても嫌と白井は思ってる


「…でも、よかったじゃないの」

「よかった?!この状況のどこが良かったんですの?!こうしてる間にもお――」

「あなたのお姉様がその交渉材料ってことは、少なくとも殺したりはしないでしょ?上は」

「!…だとしても、初春や佐天さんは…」

「それは、解らないけどね…諦めたら?いっそのこと」

「っそんなこと!絶対にありえませんの!!」キッ!!


力図よく答えた白井は結標を睨みつける。だが、結標は臆することなくお茶を飲み続けてる

「…あなたならそう言うと思ったわよ。それにね」

「それに?」

「私達も諦める気は無いの」

「…」

「確かに、深入りしたら人質がどうなるか解んないし殺されるかもしれない」

「ですから、このまま指を咥えて見てるだけなんて――」

「だから、探りを入れてる。もう事は動いてるのよ?」

「ふぇ?」

「私達もね、ここまでされて何もしないなんてやなの。だからね、静かにだけど動いてる。第4位なんかノリノリよ?」

「じゃあ…今までのは?」

「ここ1カ月で、あなたの気持ちが変わってないかどうか試しただけ」

「試すって…失礼ですけど、麦野さんもそうですけどあなた達って性格悪くありませんか?」

「性格悪くなくっちゃ汚れ仕事なんてやってらんないわよ。それに、あなたも結構いい性格してると思うよ?」

「…いい意味でとらえますわよ?」

「どうとでも。じゃあそろそろ私は行くわね」

「そういえばお買い物の途中でしたね」

「そうなの、なんでも家主が…じゃなくて、これ」ホイ
 

結標はスーパーの袋から取り出したもの、それはホチキスで留められた紙の束。それを白井に渡す


「なんですのコレ?」

「本来の目的よ、これをあなたにって麦野さんが」

「はあ…」

「ちなみに内容は説明しないけど、あなたならすぐ解ると思うわ。あと、極秘ではないけど身近な人ぐらいなら見せても大丈夫よ」

「…それはどうも。麦野さんに」

「伝えとくわよ。それよりも、あなたパトロールの途中じゃないの?」

「ハっ!!もうこんな時間ですの!では結標さん、またの機会に!」ヒュン!!

「…そそっかしい子ね。じゃ、私も行きますか」


そう言って結標も公園を去った


「遅いわよ!何してたの?」

「申し訳ないですの…」


白井は詰所に帰るなり固法に説教を喰らってた。パトロールに出てからあまりにも遅いので心配されたのもあるが


「御坂さん達のことも分かるけど、仕事はちゃんとやってもらわないと…」

「わかってますの。…時に先輩?」

「なによ?」

「この様な物を知人からもらったのですが…」

「なにこれ?」


彼女は先ほど結標にもらった書類を固法に見せる、もちろん彼女もまだ見てないので一緒に見る


「これって?」

「名前…ですの」


紙にはたくさんの名前、それにパーセンテージが書いてある。これが意味するのは


「これって、今回の事件の被害者リストじゃ?」

「そうね…だけど、たまに名前の横のパーセンテージが無いのもあるけど」

「おそらく…すでにお亡くなりになってしまった方々かと…」

「うそ?!」

「多分そうですの。数も大体2000、外部とも合わせた数がそれですから間違いありません」

そう、この書類は今回の被害者リスト。
麦野がこの前のことを気にして、白井にも回してくれたのだ。
さっき白井が述べた通り、名前横のパーセンテージが空欄はすでに死亡を意味する


「ですが、この数字の意味は…」

「…ここからは私の予想だけど」


今度は固法が自論を述べてく


「確かSAOって仮想の世界でゲームをしていくのよね?」

「そうらしい…ですけど」

「それでクリアしたら解放されると」

「ですわね…」

「つまり中に居る人たちも帰るために、クリアを目指してるんじゃないのかしら?」

「まあ、仮にわたくしが閉じ込められたらそうしますの」

「だからこのパーセンテージは、その人のレベル的な物じゃないのかしら?」

「そうなんですの?」

「仮説だけどね…あ!?」

「!?先輩?」

「うううん。確信に変わったわ」

「何故!?」

「だってほら」ココ


固法は白井に書類の一部分を指差し、書類を見せる。そこには見慣れた名前


「ああ…」

「彼女達が何もしないわけないでしょ?」

「ええ…」

「あの子達ったら、向こうでも無茶やってるのかしらね」

「多分…してますわ……」


そこには、囚われた自分の友。初春や佐天、美琴の名前があった。数値も周りより高く活躍してることがわかる


「白井さん…」

「大丈夫ですの。安心して…」

「ハンカチ貸すわよ?」


3人の名前を見て、彼女は涙を頬に伝わらせた。ひょっとしたら時機に


「えっ!?」

「どうしたんですの?」


固法のすっとんきょな声に反応する。嫌な予感がする


「これ…」


固法が見せる。それは書類最後に書かれてた文章


現在、第1層をクリアした模様


短い文だがこれで表せるのは、事件が始まってから1カ月経つのにまだ1層だということ。
SAOは第100層まであるゲーム、1カ月につき1層ずつクリアだと100か月、8年ちょっとかかる計算だ


「そんな…」


白井の安堵は再び絶望に変わる

今日はここまで


ペースはやめた方がいいかなぁ…

こんばんは


上の方で今まで通りと言われたので、今まで通りのペースで投下します


もっとも、年末には連投はあるかも

さて今回は、アイテム篇から




「ぶえーーーーーっくしょん!!」

「きったねぇな・・・」

「わり・・・・」

「ほれ、テッシュ」

「サンキュー、半蔵」ズズズ


いつかの光景・・・・あの日の朝の光景だ



ここは7学区の駅前の家電量販店前、そこで俺、浜面仕上は友達の服部半蔵と一緒に並んでる。
何故並んでるかと言うと、もうすぐ販売されるゲームを買うためで、このくそ寒い中購買者の列に並んでる

半蔵「しっかし、麦野さんも気前がいいね~、ポンと金出してくれるとか」

浜面「自分が並びたく無いからじゃね?こんな朝早くあいつが並ぶとは思えないし」

半蔵「そんなもんなのか?」

浜面「そんなもんだよ。女なんて・・・」

半蔵「何その上から目線・・・」ウゼェ

浜面「にしても、意外といないんだな。もっと、並んでると思ったけどよ」

半蔵「限定50個、しかも先着順だぜ?!こんな朝早くに来るやつの方が少ないって」

浜面「そうなのか?・・・っつか、意外とヲタクっぽい奴少ないんだな」


俺は見たまんまの感想を言った。
前持ったイメージだともっとヲタクっぽい奴らが行列作ってると思ったが、ここは割かし普通の奴らだけだった。
例えるなら行列のできるラーメン屋、そこに並んでる学生たち。
しいて言うなら1番前の青髪の大男と金髪グラサン、後ろの方の頭花畑(比喩じゃなくてマジで)ぐらいだろう。
とまあチンピラフェイスの俺が言うのもなんだが

半蔵「そういやなんだっけ?ゲームの名前」

浜面「ソードアート・オンライン」

半蔵「そそ、それそれ・・・」


ソードアート・オンライン。外部で開発されたゲームだが、学園都市でも販売されることになり凄まじく宣伝してる。
俺もやりたいと思ったが、誰かに感想聞いてから買うか…ぐらいの考えだったが


「浜面!大体、これ欲しい。にゃあ」


と、うちのチビが言いだし


「いいじゃん。金は出すから浜面!あんた私の分含めて2つ買ってきな」


と、うちの暴君(本人の前じゃ言えねえよ・・・)が言ったので、こうして半蔵と買いに来てるところだ


半蔵「にしても、フレメアが欲しがるなんて意外だな」

浜面「朝のお子様番組の時とかにもCM流すんだぜ?そりゃ興味持つだろ・・・」

半蔵「もっと意外なのは、麦野さんが欲しがったところだよな」

浜面「意外と。中身は子供なんだよ」

半蔵「だから、なんでお前は身内の女を解りきった感じで語ってるんだよ」マジウゼェ

そうこうしていると、シャッターが開き中から店員が出てきた


「お待たせしましたー!それでは、ソードアート・オンライン、ナーヴギア同梱セット。
只今より販売開始しまーす!!列を乱さないでお入りくださーい!」


浜面「お!やっとか」ドッコラショット

半蔵「ふう・・・寒かった」ヨイショ

購入し終えた俺達は店の前に出る


サテンサン、ハヤクモドリマショ!!
ゲンキダネー
アサハ、ゲンキガイチバンデス!!
ソノマエニカエッタラネカセテ。ウイハル


イヤーカエタゼイ
オ!ソコニオンノハ、コモエセンセニ、ヒメガミサン!!
マヂカ?!
アオガミチャン、ツチミカドチャン
オハヨウ。



購入した人はそれぞれ喋り、互いに帰路に着いてた。俺達は


半蔵「結構でかいな・・・」

浜面「お前のビックで大丈夫か?」

半蔵「何とかなんだろ」

浜面「ってか、いつビック買ったお前?」

半蔵「内緒☆」

浜面「・・・はあ。まあいいや・・・安全運転で頼むぜ」

半蔵「あいよ!」


そう言って半蔵の買った?ビックが駐輪してある場所に向かった

10分ぐらいで、俺がアイテムメンツとルームシェアしているマンションに着いた。・・・もげろとか言うなよ?


浜面「わりいな、送り迎えまでしてもらって」

半蔵「大丈夫だって。ってか、今フレメア居るんだろ」

浜面「おう、居んぜ」

半蔵「ならちょっと顔出していくわ、久しぶりに会いたいしな」

浜面「いいけど・・・あいつ今日は学校だぜ?」

半蔵「え?!今日祝日じゃねぇの?!」

浜面「社会科見学で工場見学なんだとよ」

半蔵「ほーう」

浜面「なんでも、チョコレート工場があるから本人はテンションアゲアゲだけどな」

半蔵「つーか、ゲームいいのかよ」

浜面「ぎっりぎりまで考えてたけど、出来たてチョコの誘惑に負けたっぽいな」

半蔵「なんだそれ」

浜面「たでーまー」ガチャリ

半蔵「おじゃましまーす」


「あ!半蔵だにゃあ」


「お、浜面超おかえりなさい」


玄関の廊下で出かける前の準備してたのは、
SAOを欲しがってたのに出来たてチョコレートの誘惑に負けた金髪の少女、フレメア=セイヴェルン。
アイテム構成員の1人、その微妙な丈のワンピ何とかしろ、と言いたくなるようなファッションのC級映画大好き少女、絹旗最愛。
2人が出迎えてくれた

浜面「もう出かけるのか?」

フレメア「そう。今から大体、7学区の駅前に行くんだにゃあ」

絹旗「私は映画巡りですけど、超途中ですけど駅前まで送ってこうと思いまして」

フレメア「ふにゃ!!大体、それは!?」

浜面「おう!!ちゃんと買えたぜ」

フレメア「ふおーーーー!!ソードアート・オンラインだにゃあ」

絹旗「おお、ちゃんと買えたんですか?」

浜面「ああ、結構余裕だったぜ!!」

絹旗「超ありがとうございます、半蔵さん」

浜面「え!俺は?!」

絹旗「浜面はパシリなんだから買ってきて当然です。ってか、パシリのくせに送ってもらうとか、浜面のくせに超生意気です」

浜面「そこまで言うか?!」

フレメア「大体、しょうがないにゃあ」ヨシヨシ

浜面「チキショウ」

半蔵「はは・・相変わらずだな(ま、今ぐらいされてもシャーないよな)」

フレメア「ところで半蔵。大体、何しに来たの?」

半蔵「久しぶりに顔見たくてな、ちょっと寄っただけさ。ってか、駅前までいくんだろ?」

絹旗「そうですけど」

半蔵「なら送ってやんよ。この2人なら余裕そうだし」

絹旗「超まじっすか?!」

フレメア「やったにゃあ!!」

半蔵「何時ぐらいがいい?」

フレメア「今だぜいーーー」ピュー

絹旗「あ、こら」

半蔵「おお、元気なこって」

絹旗「なに呑気なんですか!!フレメアー超待ちなさーい!!」タッタッタ

半蔵「あーらら。じゃ、俺も行くわ」

浜面「おう!!あんがとな」

半蔵「礼なら、今度飯、奢ってくれよ!!」

浜面「あいよ」

半蔵「じゃあな」

浜面「お疲れー」バタン


浜面「ふうー・・・さて」


俺は半蔵たちを見送った後、SAOの入った袋を持ちリビングに向かった。
リビングに入るとフレメア達の朝食の跡があった


浜面(片づけろよ・・・)


そう思った俺は袋を置き、後片付けをしテーブルを拭いた。
粗方片づけ終わり一息つこうとソファーでペットボトルの茶を飲んでた


浜面(寝よっかな・・・)


「おはよう」


後ろから声を掛けられた、俺の彼女、滝壺理后。俺の彼女だ


浜面「おはよう・・・わり、起こしちまったか?」

滝壺「大丈夫。今起きたとこ・・・」

浜面「そっか・・・今日予定は?」

滝壺「今日はお休み、はまづらは?」

浜面「俺も予定無いしなー・・・そうだ!どっか行くか?」

滝壺「それもいいけど」

浜面「ん?」

滝壺「今日は―――」


そのまま滝壺の顔が近づいてきて、そのままキスをした。
ファーストキスもそうだが、滝壺は自分からキスをするのが好きらしい。
最初は優しかったがだんだん滝壺の鼻息が激しくなる、俺も鼻息が荒くなっていくのが分かる。
後はお決まりコース、解るだろ?



ふと目が覚めた、時計を見るとお昼ぐらい。
俺の胸の中では滝壺がスヤスヤ寝息をかいて寝てる、綺麗な顔だ。
小便に行こうと思い、滝壺を起こさないように静かにベットを出る。
床に落ちてたパンツとズボンを拾い、それらを履いて便所に向かった。


浜面(昼間っからヤルのも悪くないな・・・)ジョロロロ


など、考えながら用を足し、リビングに戻ると


滝壺「あ、おはよう」


滝壺がいた、どうやら起こしてしまったらしい。
悪いことしちまったな・・・彼女は今シャツとジャージだけ、おそらく下着はパンツだけなのでシャツから薄ら――いや、何でもない。
よく見ると彼女の手には説明書の冊子とパッケージ


浜面「開けちまったのかよ・・・」

滝壺「うん。気になってたからね」

浜面「フレメアがぎゃーぎゃー騒ぐぞ?」

滝壺「大丈夫。私が何とかする。もしくは、はまづらが何とかする」

浜面「え?なんで俺が入った?!」

滝壺「はまづらはこうゆう事に慣れてるから」

浜面「いや、慣れたくて慣れたわけじゃないからね!?」

滝壺「大丈夫。また貶されたら慰めてあげる」

浜面「え?あ、う、うん・・・・うん?」


最後の言葉に惹かれて納得してしまったが、これでいいのか俺?まあ、俺も興味あったし何より滝壺がゲームに興味持つのが珍しい。
隣に座って箱から本体を出す


浜面「結構重いんだな」

滝壺「容量の大きいバッテリーが内蔵されてるんだって、停電しても大丈夫なように」

浜面「停電してる時まではさすがにやりたくねぇよ…」

滝壺「ねえ、はまづら。やってみようよ?」

浜面「んー…。ま、いいっか…ちょっと待ってろ、今セッティングすっから」



セッティングなどが終わり、俺と滝壺はソファーでサービス開始の時間を待ってる状況だ


滝壺「ねえ?」

浜面「ん?」

滝壺「楽しみ」

浜面「俺も!そろそろ時間だぜ?」

滝壺「本当だ」

浜面「一緒に行くぜ!」

滝壺「うん」


「「リンク・スタート」」


こうやって、俺と滝壺はソードアート・オンラインへダイブしていった

「はぁぁぁぁ、疲れた」バタン!!


勢いよく扉を開けた瞬間、どこぞのOLかよ!と言いたくなる様なことを発しながら部屋に入ってきた女性。
麦野沈利、彼女は今まで髪を染めに美容室に行き、リハビリの一環で作るお菓子の材料を買ってた。
そして、今帰宅したとこである


麦野「誰もいねーんか?」


反応は無い


麦野(んだよ…)


軽く機嫌が悪い、理由は何個かある。
まず美容室に行こうと浜面に車だしてもらおうかとしたが、彼はSAOを買いに行ってたのでおらず、仕方なくバスと地下鉄で美容室に行き。
美容室も地味に混んでたので時間が掛かり、帰りにスーパーで買い物するがここでもレジが混んでおり。
やっと用事が終わったと思い帰ろうとしたら、地下鉄が運転見合わせおり。
仕方ないので浜面に迎えに来させようとスマホを出したら電池が切れており、結局バスを乗り継いで帰ってきたのだ


麦野「はぁ…」

軽いため息をついて部屋の中に上がる。だがリビングに入ると


麦野「んだよ。いるじゃねーかこいつ等」


そこにはナーヴギアを被り、2人仲良くソファーに座ってる浜面と滝壺がいた。
2人はすでに目をつぶっていて、ナーヴギア本体に電源が入ってる。おそらくプレイ中であろう


麦野(フレメアにキーキー言われてもシーラネ)


確かに、SAOを買ってきてと言いだしたのはフレメアであり、麦野は金を出したに過ぎない。
なので彼女はそれほどSAOにこだわってないので、こんなあっさりした反応なのである。
むしろ、帰ってきたフレメアにキーキー言われてアタフタする浜面を眺めたいぐらいである


麦野(まあいい。飯でも作ろう…)


この二人はほっとき、彼女は夕食を作ることにした。
と言ってもまだ昼過ぎだが、今日は気分的に手間のかかったものを食いたかったので、今からすることにした

麦野「ふう…こんなもんか」


食卓に上がった数々の品を見て、彼女は呟いた。
後は、夕飯直前にスープを温めなおし器に注ぐだけだ


麦野(しっかし…)チラ


ソファーを見る。もうすぐ6時になるのにこの2人はまだ起きない、よほどこのゲームが楽しいのか?


麦野(んにゃろ~気持ちよく寝やがって…)


あまりにも2人の気持ちよさそうな顔《特に浜面》に、彼女はちょっとした悪戯を考える


麦野(このまま、これを外しちゃおうかにゃあ~ん)


軽い気持ち。彼女は浜面のナーヴギアを外そうと考えた。
もちろんこれは、ゲームをプレイ中にオカンが間違ってゲームのコンセント抜いたみたいな感じ。
いきなりこっちに戻されて、驚いた浜面のリアクションを見たいだけだった。本当、軽い気持ち
彼女が浜面のナーヴギアに手を出そうとした時


「麦野ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」バン!!


麦野「!?」

玄関から、悲鳴の様な声で名前を呼ばれる。彼女は急いで玄関に向かう


麦野「んだよ…絹旗か」

絹旗「」ハアハア


そこには息を切らせ、肩で息をしてる絹旗の姿があった。
玄関を凄まじい勢いで開けたのか、扉がくの字に曲がってる


麦野「なにそんな急いで――」

絹旗「何で!!」

麦野「あ?」

絹旗「なんで電話出ないんですか!!超心配しましたよ!!」

麦野「電話?…あーわり。充電切らしちまってたわ」

絹旗「無事なら超イイです…浜面と滝壺さんは!?」

麦野「ん?あの2人ならリビングに――」

絹旗「超失礼!!」ダッ!!

麦野「あ!コラ!!靴ぐらい脱いでいけ!!それに絹旗!おめえ、フレメアはどうした!?」


「フレメアなら、俺の仲間がこっちに運んでる」


また声、今度は男。この声は浜面の友人、半蔵の声だ


麦野「あ?んだよ…浜面なら彼女とリビングで――」


「邪魔する!!」ダッ!!


麦野「おい!!テメエも話最後まで聞きやがれ!!」


いきなり入ってきた2人に、混乱と苛立ちを募らせる麦野。訳の分からない状況だが、2人の後を追ってリビングに向かう

麦野「んだよさっきから、藪から棒に。いったい何…絹旗?」


彼女は見たものは


絹旗「…」


腰が抜けたようにそこに座り込んでる絹旗と


半蔵「くっそ!!」


悔しがってる半蔵、更に訳が分からなくなる


麦野「なんだよ…そんなにゲームやりたかったのか?」

半蔵「はぁ?!」

絹旗「何言ってんですか!!」ジワ


この反応、絹旗に関しては涙を浮かべてる。よほどやりたかったのか?


麦野「分かったよ…今こいつらの外すから。でもやるなら夕飯の後にしろよ」

半蔵「ちょ!?」

絹旗「そうじゃありませんよ!!ニュース見てないのですか?!」

麦野「ニュース?」

絹旗「そうですよ!!私達が説明するよりも超解りやすいので見てください」ピッ

麦野「ニュースって…まだやってないだろ?」

半蔵「やってるよ。今日はな…」

麦野「は!?」

絹旗「ほら!麦野!!」

麦野「んだよ…ったく。どれ?」


そこでやってたのは、麦野が知ってるテレビの内容ではなかった。
いつもならこの時間は刑事ドラマの再放送だが、半蔵が言った通り今日は既にニュースがやってる。
アナウンサーはいつもと違い、多少焦りながら文言を伝えてる。画面には目立つテロップで


《オンライン・ゲームで死亡事故》


と表示されている。そして、アナウンサーの伝えてることは

「繰り返しお伝えします。今日午後、仮想オンライン・ゲーム機、
ナーヴギアを用いたゲームソフト、ソードアート・オンラインにて多数の死者が出た模様です。死者の数は100名以上になる見通しで、――」


麦野「おい…これって!?」

絹旗「そうです…浜面と滝壺さんが被ってるのもです…」

麦野「なら!今すぐこんなもの!!」

半蔵「やめとけ!」

麦野「あ?なんでだよ!?」

半蔵「…それを外したら死ぬぞ。そいつら」

麦野「は!?何言って――」

半蔵「今理由やってんよ」クイ


半蔵がそう言ってテレビを指差した。そこではアナウンサーが言ってた、ナーヴギアを外すと死ぬと――


あれから1カ月近くが過ぎた、結局何の進展もないまま今に至る。
麦野は今被害者の入院している病院内に居る、目的は警護。
第3位となど学園都市に重要な人物が巻き込まれてるので、もしもの為に元暗部組が警護してたりする。しかし、


麦野(暇だ…)


確かにやることがない。内部は麦野達が守ってるが、外も警備員が警護してるので不審者は早々入ってこない


麦野「はぁ…」


「ため息は幸せが逃げますよ?」


麦野「…んだよ、グループのキザ野郎」

海原「キザじゃなくて海原です。どうしたんですか、ため息なんてついて?」

麦野「そりゃ付きたくもなるわ…事件を調べようにも手立てがすくねぇし、情報も少ねえぇ」

海原「…」

麦野「おまけに私達まで監視されてるからよ、派手に動けねぇしな!」

海原「でも、監視されてるのにこうやって喋るのは平気なんなら、ある程度自由はあるんじゃないですか?」

麦野「そうか?」

海原「それに。御坂さんの後輩にあの資料渡したのでしょ?」

麦野「ッツ!?…誰から聞いた?」

海原「結標さんから」

麦野「あの糞露出女ぁぁ」ピキピキ

海原「ははは。いや~結標さん後が大変そうですね」

麦野「…で、あのチビツインテは?」

海原「支部に持って帰ったようです、彼女はそろそろ勤務を終えるのでここに来るかと」

麦野「そうか…」


別に白井に伝えたから劇的に物事が変わるわけではない、ただ麦野の感で伝えたいと思ったからだ


麦野(感なんて…こんな物までも頼るとわな…)

今日はここまで


次回からSAO内に戻ります


ではまた

上条「君が居候に似ていたから」

御坂「後輩に似ていたから(ツインテとか)」
浜面「同僚に似ていたから(胸とか)」
一方「あのガキに似てたからだァ(同上)」
垣根「冷蔵庫に似ていたからだ(うへへへ)」
土御門「義妹に似ていたからゼよ(舞夏成分補充)」
オリアナ「濡れちゃったからよ」

どうも>>1です


来れ終わらないだろ、と心配されてますが絶対に終わらせます


後。お詫び


今回もあまり進みません


ホント何やってんだ俺…



ってか、仕事辞めたい

第2層・ウルバス


皆さんお久しぶりです、たきつぼりこうです。
今はアインクラッド、第2層のウルバスと言う町に居ます。
ここに居るのは数時間前に、はまづら達かここに来れる様にしてくれたからです。はまづらがんばった。
で、そのわたしの彼氏はまづらはと言うと


浜面「」チーン


口に肉いっぱい詰め込まれて、白目向けて気絶してます

さて、何故、浜面が気絶してるか説明しよう。
ここウルバスは先ほど滝壺が述べた通り、数時間前に解放されたばかりの新しい層で、まだまっさらな状態、元β以外何も知らない状態だ。
転移門が有効化されると大量の人がこの街に流れ込んだ、この時彼女等もこの街に来た。
この街に来た人々の目的は、新しい街の観光、新たな宿の確保など色々ある。
彼女等は後者、新たな宿の確保である。と言うのも


初春「御坂さん達だけずるいです!」

佐天「そうですよ、私も入りたかったですお風呂!」


少女2人組の熱望と


土御門「んーこれから攻略とかに参加していくなら、なるべく最前線の方がいいにゃ~」

浜面「それは言えてるな」


と言う結論になり、この街で宿を探すことにした。

宿と言っても、この前キリトが泊まってたような建物の2階だ。
キリトは早い者勝ちと言ってた、つまりとっとと広くて風呂付の安めの所を見つけないといけないのだ。
それなりに時間はかかるだろうと思われてたが、


初春【みなさーん、私と理后さんでいい場所見つけました!】


とメッセージが入ってきた。結構あっさり見つかった、まあ早めに見つかってこれなら安宿に泊まらなくて済む。
メッセージに書かれてたのは街の裏路地にある店


上条「こんばんは~」カチャリ

御坂「どうも~」

佐天「あ!来た来た」

土御門「遅いぜい」


店にはすでに上条と美琴以外が集まってる、店の内装はウッドテイストの温かい雰囲気、暖炉がいい味を演出している。
何個かテーブルがあり、そこでは


初春「うーん、もうちょっと甘い方がよかったかなー?」

滝壺「私はこれ位で十分」


初春と滝壺が何やら白くてでかい物を食べてる。ショートケーキらしいのだが


上条(あれ?俺の知ってるショートケーキと違う…)


と彼は心の中で思ってた。

さて、ここに来たのはケーキを食べる訳でなく


御坂「で。初春さん、どこなの?」

初春「ああ、それなら奥に居るNPCに話しかけてください」

御坂「NPC?」チラ


美琴が奥を見ると確かにここの店員のNPCがいて


「こまったわ~…」


とつぶやいてる。
NPCの上には金色の【!】マークが出てる、これはクエストの開始ポイントの証だ


初春「話しかけると受注できますよ?」

御坂「よし!」


美琴が意気込んでNPCの前に行った


「こまったわ~…」


御坂「どうしたんですか?」


「あのね、今日ここに来るはずだったお客さんが来れなくなっちゃってね、料理が余っちゃったのよ…」


御坂「はあ…」


「あ、そうだ!よかったら食べていかない?このまま捨てるのも勿体無いし…」

「それに食べてくれたら、ここの上の部屋を貸してあげる」


この言葉の後、NPCの頭上の【!】マークは【?】に変わる。そして、美琴の視界にクエスト受領のメッセージが流れる


御坂「これって、5人同時に出来るの?」

初春「そうらしいですね。どうですか、みなさんでやってみてはどうですか?ご飯まだですよね」

浜面「そういえばまだ食ってねえな」

土御門「流石に腹減ってきたしな」

佐天「やりましょうよ!」

上条「俺もやるぜ!」


そう彼らが言うと、彼らの視界にもクエスト受領のメッセージが表示される


御坂「じゃあ、やりましょ」


「まあ、ありがと!そこに座って待っててね。すぐ持ってくるから」


NPCはそういうと奥の厨房に入って行った

佐天「よかったですね、ご飯食べるだけの簡単なクエストで」

御坂「ほんと、最初クエストって聞いたから何かと思ったわよ」

浜面「最初のクエスト思い出しちまったよ…」

土御門「あれは酷かったにゃ~」

上条「イノシシ10匹狩るとかマジしんどかった…」

佐天「でも、けっこうレベル上げで来たからよかったじゃないですか?」

御坂「そうよ、あんたもレベル上がったからよかったじゃないの?」

上条「そうなのかな~…」

土御門「そうだぜい。ほら、暗くなったら飯が不味くなるぜい」

上条「ん~」


「はい、おまたせ!」


浜面「お!来た来た」


厨房からNPCが出てくる、


御坂「さーて、どんなのかな?」

佐天「楽しみですね♪」

何皿も豪華な料理が出てくると思ってワクワクするのも分かる。
だが、こんなに旨いクエストが何故、残ってたか彼らは考えるべきだった。
ただ飯を食って泊まれるとか話がうますぎる、こんないい話なら元βテスターが真っ先にやってるはずだ。
そのテスターもこの店に来た様子は無い、と言うより人っ子1人いない。
よく見とけばよかった、初春や滝壺が食べてるケーキの大きさを


「はい!召し上がれ」ドン!!


「「「「「…」」」」」


彼らの目の前に出されたのは豚の丸焼き、比喩ではなく本当に丸焼きだ。
皮はあめ色に焼かれ、出る湯気は香ばしい臭いが混ざり食欲をそそる。
だが、大きさは第1層にいた猪型モンスター、それを丸のまま焼いたようなものだ。
いつか食べたいと思ったゲーム等フィクションの世界にしか無かった料理、それが今彼らの前にあるのだ。
まあ、今もゲームの中ですが


佐天「…えーっと」

浜面「うん、言いたいことは解る」

土御門「こんな大きなもの、あのお姉さんが運んだのは不思議だぜい」

浜面「それじゃねえよ!」

上条「やっぱ、何時間もかけて焼いたのかな?」

佐天「そこでもないですよ!」

滝壺「こんな大きな料理、私にはできない」

浜面「そういう問題!?」

初春「佐天さん、こんな料理食べられて私は羨ましいと思いますよ」

佐天「初春。それ皮肉?」

初春「肉だけに?」

佐天「やかましい」

御坂「…ってか、これ全部食べるの?」

美琴の発言に一同黙る。
そりゃそうだ、第1層で散々相手にした猪モンスター、大きさは大体2M~3M。
それが目の前にきつね色にこんがり焼けて、目の前に鎮座している、正直でかい。
少しだけ食べて「おいしいです!!」と言えばいいのか考えたが


「さあ!残さずめしあがれ!!」


と満面の笑みで言われる。
そして、言った後も近くでニコニコしながら見守ってる。いやがらせか!?
つまり、彼らはこの料理をすべて食べなくてはならない


上条「…諦めて食べるしかなくね?」

浜面「だな…」

御坂「はあ…もう!!グダグダ考えなくて食べるわよ!いただきます!!」


「「「「いただきます…」」」」


美琴の号令と同時に静かに食べる一同。各々足やわき腹など、切り分けて食べる。そして自分の口に運ぶ


土御門「お!」

佐天「ん!?」

浜面「うめえ!!」

御坂「ちょっと!普通においしいじゃない!」

上条「SAOの中で一番おいしいぞ!これ」

各々感想を叫ぶ。彼らの食べてる料理は、見た目はまさに猪の丸焼き。
だが、内臓や川を覆ってた体毛は完璧に処理され、骨以外ならどこでも食べれる状態だ。
味は、丹念に刷り込まれたスパイスやハーブなどが皮に浸透し、少し濃い目だが下の肉と一緒に食べると絶妙なハーモニーを奏でる。
まさに絶品!!今まで食べてきた素朴なスープや煮込み料理と違い、しっかりした味付けだけあって食が進む。
最初はフォークなどを使ってたが、すぐに手づかみなど豪快な食べ方になってく。
お嬢様育ちの美琴でさえ食事作法を忘れ無我夢中に食べる


初春「いいなー…」

滝壺「おいしそう」


当然、外野も食べたいと思う感想を抱く。
彼らの食べ方は一見汚いように見えるが、その勢いなのにすごくおいしそうに見える。
こんなCM見たことある


佐天「初春や滝壺さんも食べる?」

初春「いいんですか?」

佐天「うん!」

滝壺「さてん優しい」

佐天「じゃあ、初春から」


そう言って、彼女は自分の小皿にある肉を一口サイズに切り、フォークに刺して初春の元へ


佐天「はい!あーん」

初春「あーー」


運ぶが


佐天「あれ?」スカ

初春「え?」


口元へ行かない

佐天「え?えっ?!」スカスカ

初春「…」

佐天「えー?」

初春「佐天さん…わざとですか?」

佐天「わざとじゃないよ!?」

初春「どー見てもわざとにしか見えないんですけど?」

佐天「いや、だかr」

滝壺「さてん」

佐天「はい?」

滝壺「ちょっと私に向けてみて」

佐天「はい…」


そう言われて今度は滝壺の方へ肉を向ける、だが初春の時と同様に口元に向けても直前に違う方向に行ってしまう。
別に彼女がわざと意地悪してるのではなく、本当に勝手にってしまうのだ


浜面「どうした?」

佐天「いや、初春や滝壺さんにお肉分けようとしてたら口に入らなくて…」

浜面「んなわけないだろ」

佐天「本当ですって!!じゃあやってみてくださいよ!?」

浜面「わあったよ…ほら滝壺、あーん」

滝壺「あー」スカ

浜面「…」

佐天「…」

滝壺「…」

浜面「…ほんとだ」

佐天「でしょ?」

浜面「でもなんで!?」

佐天「それが解ったら苦労しませんよ…」

滝壺「…多分」


浜面・佐天「「多分!?」」


滝壺「これってはまづら達が受けたクエストでしょ?」

佐天「そうですね…」

滝壺「だから、はまづら達しか食べられないのかもしれないよ?」

浜面「まじで?」

滝壺「まじで」

初春「つまり、私達は食べられないってことですか?」

滝壺「そう言うことになるね」

初春「え~私も食べたかったですよー」

滝壺「しかたない、私達はケーキに夢中だったから」

佐天「…今度機会があったら作ってみるよ。初春」

初春「佐天さん、料理スキル私より低いですよね?」

佐天「…しょうがないじゃん、ずーっと戦闘ばっかだったし」

初春「この前、お肉を炭に練成しましたよね?」

佐天「…もういい」プイ

初春「あ、いじけた」

滝壺「言い過ぎたかもね」

佐天「いいよ。こうなったら、やけ食いしてやる!」モギ

土御門「ちょ!片足全部行くかよ!それ?」

佐天「ランサー佐天涙子、いきまーす!!」ガブ

滝壺「おぉ、豪快」

初春「意外とメンタル弱いよな~佐天さん」

浜面「お!?俺もやってみよ」モギ

上条「お~れも!」モギ

御坂「私も!」モギ

土御門「じゃ俺も…って、確か足って4つだよな?」

上条「そーだな」

土御門「俺の分は?」

浜面「無いな」

土御門「ちきしょう…」

滝壺「大丈夫。他の部位はまだあるよ?」

初春「そうですよ!私たちは食べられないんですから」

土御門「はぁ…わかったにゃ~」

初春「早く食べてくださいよ?じゃないとクエストクリアになんないんですから」

滝壺「がんば」

土御門(にしても、皮はちょっと濃いめの味でいいんだが…いかんせん肉の味がにゃ~)

今日はここまで


本当はスキル習得まで行きたかったよ…


ってか、仕事週7とかやってられるか!!


残業代出せ!!!


おかげでクリスマス予定あるけどな!!!


…はぁ




悲しいわ…




ではみなさん、よいクリスマスを

乙!
できれば浜面たちの武器や格好についてkwwsk

どうも、>>1です


投下ではないですが、>>526からご指摘があったので彼らの現在の武装を説明します


なお、これは>>1の独断ですので突っ込みはほどほどに



上条

装備・片手剣


最初は両手大剣だったが、美琴とのデュエルで破壊されてしまったため買い換えた。
なお、同じも度を探したが無かったので片手剣になった。(バグの影響)



御坂

装備・片手剣


選んだ理由は、呼んでた漫画で「そう言えば、なんか片手剣の主人公いたよな…」と思い出したから
深い理由は無い



土御門

装備・短剣


理由。小回りが利いて使いやすそうだから。
イメージは忍者の小太刀(陰陽師なのにwwww)



上記3人は最初の方で書いたと思うんですが、何分読みにくいことになってますよね…

ごめんなさい

浜面

装備・曲刀



理由。この前滝壺とヤリ終わった後見た『パイレーツオブカリビア○』見て
「ジャックかっけぇぇ!!」ってなったから



滝壺

装備・メイス



理由。なんとなく
(>>1がはいむらさんの『マジカル☆シャーマン・あいさ』を見て「これ滝壺でもいけるんじゃね?」と思ったから)
手鏡事変前は剣



佐天

装備・ランス



理由。モンハンでランス使ってます!!
(後、なんとなく似合いそうだから)



初春

装備・短剣



理由。軽そうだから




こんな感じです。

いかがでしょうか?

須郷「君…キリトとは×××したのかい?まだだよなァ!はじめての相手はキリトではないッ!このオベイロンだッ!!!」

須郷「僕は本当の神になれるッ!!!
俺は人間をやめるぞ、キリト――――ッ!!!!!」

どうも、こんばんは


さて、2013年、2673年初の投下行きます



いつも通りgdgdなのは勘弁してね



では投下

クエスト開始から3時間


机の上にあった丸焼きも残り2割ぐらいになり、いよいよゴールは見えてきたが


「「「「「…」」」」」クチャクチャ


クエスト参加の5人はひたすら無言で食べてた。雰囲気はお通夜と言うより、部活動の合宿の朝食。
ひたすら無言で食べる、どうしてこうなったか?


前にも言ったがこの料理、丸焼きであるためデカい。
なので美味しかったとしても食べ続けれれば飽きる、要は同じ味に飽きてきたのである。
しかも、このクエストに参加してる者でなくてはこの肉を食べることはできなし、食べ終わらなければこのクエストは終わらない。
正直モンスター討伐の方がまだいい


佐天「…最初は美味しかったんですけどね」

御坂「何で皮の内側には味が付いてないのよ…」

上条「何ともいえないよな…」

浜面「滝壺達は寝ちまってるし」


「「zzz」」

滝壺と初春は最初の1時間は起きてたが、なかなか終わらないので


初春「食べ終わったら起こしてくださいね~」

滝壺「おやすみ~」


と、さっさと寝てしまった。
スマホなど暇つぶしの物がないSAOでは今のとこ、寝るのが1番の暇つぶしである。
何かを食べるという暇つぶしの手段もあるが、正直隣で山盛りの肉を食べてる連中がいるので食欲も湧かない


上条「ってか、さすがに上条さんの腹が満タンに成ってきたんですけど…」

御坂「私も…」

佐天「同じく…」

浜面「俺もなんか喉の辺りに居るんだけど。ゲロしてぇ」

上条「食事中にやめろ」

御坂「サイテー」

佐天「後で滝壺さんに言っときます」

浜面「淡々とした口調で言われると余計に傷つくんですけど…」

土御門「はぁ…ぐだぐだ言ってないで食べちまおうぜい」

佐天「そうですね」

上条「ってか、頭どうするよ・・・」チラ 

彼が言った頭、この料理を象徴する物。
所々皮が剥げてるが、まだ丸々残ってる。頭の方がおいしいと言う人もいるが、実際結構グロイ。
目玉や脳みそ、考えるだけでもキツイ。特に満腹だと


「「「「「…」」」」」


代案は浮かばない


土御門「仕方ない」パン!!

土御門「俺が切り分ける、それで文句ないだろ!?皿寄こせ、みんな」

上条「いや、お前有利だろ?」

土御門「大丈夫だぜい、そこは公平に俺は最後の皿を選ぶ」

上条「いいのか、それで?」

浜面「まぁ、いいんじゃね?皿に盛ってあった方が残りを具体的に把握できるし」

御坂「じゃあ、私も手伝いますね」

佐天「私も!!」

土御門「たのむぜい」

しばらくして…


均等に分けた肉が彼らの前にある。量はまだまだ尋常ではない量だが、ある程度先は見えてくる。しかし


「「「「「…」」」」」


彼らは無言だ。先にも述べたがこの料理、皮以外にはほぼ味は付いてない。例え先が見えたとしても、その点に関しては変わらない


上条・土御門「「…」」


更に言えばこの2人は、自分の取り分の中に片目が入ってるので、それを食すと考えると気分は晴れない。
それはさて置き、正直味なしはキツイ。せめて卓上に塩などの調味料があればいいのだがそれも無い、一応NPCに聞いたら


「ちょっと、取って来るわね」


と言って奥に行ってしまって戻ってきてない。来ないのか?と全員が思ってたら


「はい!おまたせ」コト


と言って戻ってきた。手には2つのポット、それぞれ違うソースが入ってる。
1つは黒いソース、豆の様な具が入ってる。もう1つは薄茶色の液体、透き通っていて醤油ラーメンのスープのようだ。


御坂「やっときた…」


美琴の言葉の通り、やっと来た感はある。だがこれで肉に味がつけられる、


佐天「御坂さんどっち掛けます?」

御坂「そっちの黒いの」

上条「じゃあ、俺はこっちの」

浜面「かけ終わったら俺にもくれ」

土御門「カミやん、俺にも」


そして各自、ソースをかける。どうやら上条達のとった薄茶色の方は、とろみのあるソースに対し。
美琴の方はつぶあんの様なペースト状だった


上条「」モグモグ

土御門「…味があるだけでこんなに違うんだにゃ~」

浜面「もう、最初みたいにリアクションとる気力は無いけどな…」

上条「まあ、不味くはないんじゃないか?」

一方


御坂「…」ムグムグ

佐天「…」モグモグ


彼女たちの反応は無い、と言うより


御坂「」プルプル

佐天「」サー


様子がおかしい


上条「?どうした?」


にぶい上条さえでも解る状態、その答えは


御坂・佐天「「ほぼろしゃぁぁァァァァ」」ビチャニチャ


上条・土御門・浜面「「「吐いたぁぁぁ!?」」」


決して10代の乙女が見せてはいけない姿、こんな美少女2人なら尚更の行為、嘔吐。
しかも大量に、これが大学生の飲み会だったらあるだろうが、中学生でただ大盛りの食事をしてただけでだ。
だが、口からはこれでもかと吐しゃ物が流れてる


上条「おい!御坂?!大丈夫か!!???」

浜面「佐天!?えらいことになってんぞ!!!??」

佐天「だ…駄目です…」ベチャ

御坂「無理…」グッタリ


佐天はそのまま皿に俯せて気絶してしまい、美琴の方はぐったりしてるが辛うじて意識を保ってる。
ちなみに吐しゃ物は口から出ると床や机などに触れると消滅する、その光景はまるで


土御門「きれいだにゃ~」


モンスター同様光となって消えるので綺麗と言えば綺麗だが…

御坂「綺麗じゃないわよコンチキショー…」

上条「み、御坂。無理すんなよ?」

御坂「無理は…してないわよ…多分」

浜面「で、原因はやっぱ?」

御坂「うん。あのディップ…」


美琴の言ったディップ、あの黒豆の奴だ


土御門「とは言ってもそんなに不味いかにゃ~?」

御坂「なら食べて見なさいよ…死ぬよ?」

上条「んなこと聞いて食いたくねぇよ…」

浜面「…例えるなら?」

御坂「…つぶあんにタバスコいっぱい入れました。的な」

佐天「御坂さん…的確です…」

土御門「そりゃ…なんて言うか…ご愁傷様」

浜面「ってか、どうすんのよ…これ?」


土御門・上条「「…」」


そんなの簡単だ


上条「食うしかなくね?」


土御門・浜面「「」」ウンウン


ここから2時間、漢の戦いが始まった

上条「はぁーーー食った」

浜面「本当だよ…」

土御門「しばらく何も食いたくないぜい・・」


彼らは男3人で残りの肉を全部食った。量的には約5k、本当によく食べた彼等だった。
美琴や佐天の分?それはじゃんけんをし上条が美琴の分を、土御門が佐天の分を食べた。
関節キスで美琴が暴走する?彼女に今そんな余裕はありません


上条「これで終わりだよな?」

浜面「多分…」

土御門「とりあえず、そこのねーちゃんに言おうぜい」

上条「そうだな…おい御坂、大丈夫か?」

御坂「大丈夫じゃなぁぃ…」

浜面「佐天も大丈夫か?」

佐天「だめです…」

御坂「クエスト終わったら起こして…」

上条「食い終わったから起こしてんだろ」

御坂「でも、クエスト終了のウィンドウが出てないでしょ?」

上条「そう言えば…」

御坂「だから終わってないんじゃないの?」

上条「でも、見てみろよ」

御坂「え?」ムクリ

佐天「なんですか?」ムクリ

上条「骨しかないだろ?」

御坂「確かに…」

土御門「これ以上食えってのはちと酷だぜぃ…」

佐天「ですよね…」

浜面「じゃあ、出ないってことは…」


「「「「「…」」」」」

沈黙が流れる。
そりゃ目の前にあるのは骨だけになったモンスターの丸焼き、これ以上食うとしたら硬い骨だけになってしまう。
まさか、それを食えと言うのか?とここに居る5人は思ってしまう。NPCの方を見ても


「さあ、どんどん食べてね!」


と、目で言ってる。正直骨は固かったし、いくらゲームでも骨まで食べる気にはなれない。
いや、食べたくない!だが、これ以上食う場所がない物をどうやって食せばいいのか?一同に不安がよぎる


「キー坊の奴、飯位用意しとけよナ」カラン


「「「「「!?」」」」」バッ!!


聞き覚えのある口調の声に5人は入り口を一斉に向く。


「お。なんだ、おまえらこんなとこデ」


土御門「ア…アルゴか?」

アルゴ「おう、よく解ったナ!」

浜面「あ。あんときのねーちゃんか」

アルゴ「お前ら、このクエストやってるのカ…」


彼女のこの発言、つまりこのクエストは


上条「…これってやっぱきついクエストなのか?」

アルゴ「まあナ、知ってる奴だったら絶対にやらない」

御坂「まじで?…」

アルゴ「まじダ」

佐天「初春…とんでもない物を探してきたな…コイツ」

元βは基本的には現時点ではやらないクエスト、つまりは上級クエストだ。どおりでこんなうまい話に人が食いつかないはずだ。しかし


御坂「あのー、何か知ってたら教えてくれませんか?これのクリア方法…」

アルゴ「んー…」トコトコ


おもむろに美琴に近づくアルゴ


御坂「な。なんですか?」

アルゴ「んーー」ジロジロ

土御門(こいつ…)

佐天(うわーー…)

上条・浜面「「?」」


前回ボス攻略に行ってた3人はあまり知らないが、このアルゴ


【5分話すと、100コル分の情報を取られる】


と言われるほど有名であり、土御門と佐天はそれをしってる。
つまり、美琴に近づいたのは彼女が珍しいからでもなく。
何かしらのことがあってだ、土御門と佐天が心の中で軽く引いたのはそのため


土御門(大方、あのことだろうな・・・)

アルゴ「仕方ない、今回はこのクエストのクリア法、ただで教えてあげようかナ」

御坂「本当!?」

上条「マジか!?」

アルゴ「マジダ!」

土御門「おい鼠!!それだけじゃ足りないだろ!」

アルゴ「!?」


土御門の語気を強めた発言に、彼女が動揺する。


土御門「あと、1つか2つ何かしら情報を貰ってもいいんじゃないか?」

アルゴ「…」


つまり、先ほど美琴を見て納得した情報の価値は、この件のクリア条件よりも高いということだ。彼女の沈黙がそれを物語ってる

アルゴ「…っち!解ったよ!オレっちの持ってる情報の中で差額分に見合ったものを教えてやるヨ!」

土御門「それはどうも」

御坂「??どおゆうこと?」

佐天「御坂さん、後で教えます…」

浜面「?ま、まぁよく解んないけどあれだろ。クリア法教えてくれるんだろ?」

アルゴ「そうだナ。この中で1番筋力値が高いのは誰ダ?」

上条「?俺…かな?」

御坂「でしょうね、多分」

アルゴ「よし!カミジョウ、とりあえず右手で鼻先を強く抑える」

上条「こうか?」ガシ

アルゴ「そう、それで左手で目の辺りを思いっきり持ち上げる!」

上条「ふん!!」バカ!!

アルゴ「それで見えた部位を食べればクエストクリアだナ」


「「「「「…」」」」」

上条が力ずくで頭蓋骨をこじ開けたところにあったもの。
それは彼らの住んでた学園都市、さらに言えば日本でもあまり食さない部位。
牛丼の並盛ぐらいはある量、そしてそのままの姿。
中央アジアなどではよく食され濃厚なコクがあると言われる、が正直好んで食べたくない。
脳みそ、この料理に残ってた最後の部位


アルゴ(まあ、そんな反応になるよナ…)

佐天「これって…やっぱじゃんけんですか?」

上条「そ、そうかm」

土御門「その心配はない!!」

御坂「な、なんでよ!?」

土御門「これは俺達野郎で食うぜぃ!!」

佐天「本当ですか!?」

上条「土御門、てっめー何言っt」

土御門「かみやん、よく思い出すんだぜい」

上条「?」

土御門「俺がじゃんけんしようとした時「男気じゃんけんにしようぜ!」て言ったバカがいたよにゃ~?」

浜面「」ビク!!

土御門「しかもそのバカは、俺達が2人分食ってる間1人分をマイペースで食ってなかったかにゃ~?」

浜面「」ビク!ビク!!

上条「…そういえばいたなそんなバカ。しかも食い終わったら楊枝で口をシーハーシーハーしてたよな、その馬鹿」

浜面「」ダラダラ

上条「そんで、じゃんけんに負けた時に「うわー俺も肉一杯食いたかったなー(棒)」って言ったよなー浜面クウンンンン!!」

浜面「ゴ、ゴメンナサイ」

御坂・佐天・アルゴ「「「…」」」

土御門「まあまあかみやん、ここは揉めるところじゃないぜい」

浜面「ホッ…」

上条「何すんだよ?」

土御門「そりゃもちろん」グチャ


彼は脳みそを鷲掴みし、不敵な笑みを浮かべ


土御門「こいつに食わせるにゃ~」

浜面「えっ!?」

上条「そりゃ、めーあんだー」ガシ!!

浜面「えっ!?えっ!?」


彼は浜面を羽交い絞めにする。
要するに余裕ぶっこいてた浜面に最後のこれを、お見舞い所要と言うわけだ。
もちろん、お見舞いされる側にとっては堪ったもんじゃない


浜面「ちょ。待てって!!な?!落ち着こうぜ!!」

上条「うるせー!!目玉食った時の俺の気持ちくらいやがれ!!」

土御門「右に同じく!!」

浜面「ちょ!?誰か…」チラ

御坂・佐天「「」」サッ!!


助けを求め彼女たちを見るが目をそらされる。年貢の納め時だ


上条「さぁ…お口あーん」ニタァ

浜面「ひあ…(いや…)」グググ

土御門「はい!召し上がれ!!」グシャ!!

浜面「もごぉおお!!!!」

土御門「かみやん!こいつの口絶対に開けるなよ!!」

上条「解ってる!!」

浜面「んー!んー!!」

彼らは強引に浜面の口に脳みそを押し込み、吐き出さないように口を抑えつけてる。あたかも拷問のような光景に


佐天「うわ…」

御坂「そこまでやらなくても…」

アルゴ「えげつナ…」


女性陣ドン引きである。浜面がなにをやった!?


浜面「んー!!…」


暫くすると、もがいてた彼の動きが静かになり


浜面「」チーン


白目をむいて口から泡を吹いて椅子に崩れ落ちた


上条「やべ!」

土御門「やりすぎたかにゃ~?」

佐天「どう見てもやりぎですよ!!」

御坂「ちょっと!死んでないわよね!?」

アルゴ「大丈夫だナ。HPゲージは減った様子は無いし、ただのブラックアウトだナ」

佐天「そういう問題ですか!?」

「まあうれしい!!全部食べてくれたのね!」


御坂「うわ!びっくりした」


一応が様々なリアクションをしていると後ろからNPCが声を掛けてくる。
満面の笑みで心の底から感謝し喜んでるかのようだ、この笑顔を見たら誰もがいい気分になるだろう。
だが、先程までの地獄の食事をしてきた彼らにとってはただの皮肉にしか聞こえない。


「約束した通り、何日でも泊まってっていいわよ!」


結果、宿をただで確保できたのだからいいのか?
素直に喜べない1同だった


滝壺「…ん」パチリ


先程のNPCの声でか、滝壺が目を覚ます


滝壺「はまづらが白目向いて泡吹いてる…」

佐天「あ!滝壺さん、目が覚めました?」

滝壺「うん。さてんおはよう、終わったの?」

佐天「はい…まぁ…一応…」

滝壺「?」

御坂「上の部屋見て来たけど結構広かったわよー、あ滝壺さん起きましたか?」

滝壺「うん。ところで、なんではまづらはああなってるの?」

御坂「それはそこの…あれ?」

滝壺「どうしたの?」

御坂「男2人とアルゴさんは?」

滝壺「さっき、出て行ったよ」

御坂「え!?」


佐天(逃げたな…)

アルゴ「なに人を外に連れ出して、デートにでも誘うのか?」

土御門「ちげーよ」

上条「隣の机に黒髪ゼミロングの子いたろ?」

アルゴ「頭花瓶の奴?」


上条(花瓶って…)


上条「じゃない方。あれ、浜面の彼女なんだけどさ…怒るとめっちゃこえーの」

アルゴ「どのくらいだ?」

土御門「正直、思い出したくないぜい…」

アルゴ「ほうほう、なるほどナ」

土御門「で、さっきの分と合わせてなんだが…」

アルゴ「おう!そうだったナ」

土御門「キリトってやつの場所教えてもらおうか」

アルゴ「…」

上条「ちょっとまて。なんでキリトの居場所を聞くんだよ!」


土御門「かみやん大丈夫だぜい。俺はかみやんの思ってるようなことはしない」


上条が思ったこと、それは土御門がキリトに文句など言いに行くのではないか?それを懸念してた。
確かに、現在キリトは《ビーター》と呼ばれ正直評判は良くない。
だが、よくよく考えれば土御門がそんな軽率な行動をするわけがない


土御門「俺はただ《体術》のスキルが欲しいだけさ」

上条「《体術》って格闘の奴か?」

土御門「そうだぜい。そして、そのスキルの習得場所はこの層のどこかの山の上にある」

上条「へー」

アルゴ「ちょっとまて!何で山の上にあるって知ってるんダ!しかも、仮にあったとして、そこにキー坊がいるとは限らないだろ!!」

土御門「場所の事については条件次第で教えてやる。後者はただの推測だ」

上条「推測?」

土御門「ああ。そのキリトって奴は1番最初にこの層に来たんだろ?」

上条「あぁ、そうだけど…」

土御門「だけど、この街にはいなかった。つまりそれはこの街の外に居るってことだ」

上条「そぅ…なのか?」


土御門「かみやん達の話から推測するに、そいつは自ら憎まれ役を買って出たんだろ?βを守るために。
結果、憎まれ役になった。まぁ根本的にはお人よしだな、内向的な」


アルゴ「…」


土御門「そんな奴が、先にクエストをやって更に反感を買うようなことをするとは思えない。
おそらくは街の外で時間を潰そうと思ったのだろう…」


上条「…」


土御門「で、何らかのタイミングでアルゴと出会い習得場所を教えてもらった。
多分、スキル自体の事は知ってても、習得場所は知らなかったのだろう。俺達みたいにな」


土御門「それで今は習得場所の山の上に居る、と推測してたんだが。さっきのコイツの反応で確信に変わった」

アルゴ「…」


土御門「これは決定打だな。かみやん覚えとくといいぜい、人が大体勢いづけて否定するときは図星を着いたとき」


上条「…」


土御門「そして、沈黙は肯定だ。つまり、キリトは現在《体術》の習得ポイントに居る」

上条「…なるほど」

アルゴ「…」

土御門「で、どうなんだ?」

アルゴ「…はぁ、お前は苦手だヨ…」

土御門「ほう、それはつまり」

アルゴ「案内するヨ、キリトのとこへ」

土御門「それはうれしいにゃ~かみやんはどうする?」

上条「…俺も行くよ。格闘系のスキル欲しいのもあるけど、やっぱキリト心配だしな」

佐天「じゃあ、私も!!」

上条「うわ!!びっくりした!!」

アルゴ「いつからいた!?」

佐天「んー土御門さんが長々敷く話してる時から」

土御門「(長々敷くって…)いるなら声かけてほしいにゃ~」

佐天「いやー人が驚いた時のリアクションって面白くありませんか?」

上条「いや、面白いけどさ…心臓に悪いからやめて」

佐天「この世界だと心臓有りませんよ?」

上条「そういう問題じゃねぇよ!!」

アルゴ「…はぁ。案内してもいいカ?」

佐天「はい!!おねがいしまーす!!」

上条・土御門「「はぁ・・・」」

今日はここまでです


なかなか進まないよ!!


皆さんも大食いチャレンジは気を付けてくださいね


私も途中でぶちまけました



ではまた

投下します!




上条「アッアッアッ・・・」
浜面「たいしょおおおおお」

2人は絶頂に達した

キリト「上条脱げ」

上条 「わかった」

キリト「やっぱりか・・・お前・・・」

上条「なんだよ」

キリト「包茎だろ」

上条 「ッ...」

上条は絶句した。

キリト「やはり図星か?」

上条 「い、いつから知っていた...?」

上条が焦り出す。

キリト「アルゴ」

上条 「なっ...!!?」

アルゴ ー情報屋だ。

上条もアルゴとは面識がある。

キリト「どうした、驚いたか?」

キリトは笑いながら言う。

上条 「くそっ...こんな所で...終わりかよ・・・。」

セクシャル・アダルティック・オンライン 略してSAO

上条 「こんな所で死ぬのか・・・?」
性の悩みを知られたらゲームオーバー 現実でも死ぬ デスゲイ♂ム
キリト「上条、楽しかったよ」
上条 「うあああああ、キリト!やめてくれぇぇぇああああああああ」
キリト「駄目だ、もうビンビンなんだ」
上条 「アッー♂」
上条は白い液体になって弾け飛んだ。

キリト「上条脱げ」

上条 「わかった」

キリト「やっぱりか・・・お前・・・」

上条「なんだよ」

キリト「包茎だろ」

上条 「ッ...」

上条は絶句した。

キリト「やはり図星か?」

上条 「い、いつから知っていた...?」

上条が焦り出す。

キリト「アルゴ」

上条 「なっ...!!?」

アルゴ ー情報屋だ。

上条もアルゴとは面識がある。

キリト「どうした、驚いたか?」

キリトは笑いながら言う。

上条 「くそっ...こんな所で...終わりかよ・・・。」

セクシャル・アダルティック・オンライン 略してSAO

上条 「こんな所で死ぬのか・・・?」
性の悩みを知られたらゲームオーバー 現実でも死ぬ デスゲイ♂ム
キリト「上条、楽しかったよ」
上条 「うあああああ、キリト!やめてくれぇぇぇああああああああ」
キリト「駄目だ、もうビンビンなんだ」
上条 「アッー♂」
上条は白い液体になって弾け飛んだ。

どうも1日遅れですが投下します


なんか、変なのが湧いてますがどうしよう…


とりま、名前を変更します


では投下

高いテーブルマウンテンがある以外さほど変わらない第2層。
上条達一向は街の外の平原を歩いてる、遠目にモンスターは見えるが襲い掛かってくる気配はない。
一同は軽く警戒しながらもリラックスして歩いてた


アルゴ「にしても、ランサーで格闘系覚える奴なんて初めてみたゾ」

佐天「そうなんですか?」

アルゴ「普通ランサーなんて後衛だから近接技はあんまり使わないんだゾ」

佐天「そういえば初春にもモンハンで言われたっけなー…」

アルゴ「…モンハンで使ってたから選んだのか?」

佐天「その通り!!」ドン!!

アルゴ「…テンション高いナ~」

土御門「まあ、この子はうちらのグループだと1番の元気っ子だからにゃ~」

アルゴ「その言い方だと、元気しか取り柄がない子みたいだナ」ケタケタ

佐天「やめてください本当!」

上条「…ってかさ、さっき御坂をジロジロ見てたのって何なんだ?」

アルゴ「オレっちから何か聞くなら料金が発生するゾ」

上条「仲間の事だからいいだろ!!別に」

上条が声を荒げる。
確かに、先程のアルゴの行動は腑に落ちないものがあったし、美琴関連なのが気になる。
これは彼が美琴に惚れてるのではなく『御坂美琴とその周囲の世界を守る』とかつて戦ったアステカの魔術師との約束を守るため。
だが、彼自身も薄々内容は解っていたが確認を取りたかったのだ


土御門「…はあ。かみやん、俺から説明するぜい」

説明するには少し時間を遡らなければならない


事は第1層の迷宮区に入る前、土御門達と合流した時だ。
この時、美琴は土御門に呼び出された、本当は佐天や初春と喋りたかったが、大事な話とのことだ


御坂「で、なんで呼び出したんですか?」

土御門「まあまあ、そんな固くていいんだぜい」

御坂「おちゃらけないで、早くしてもらえますか」

土御門「俺には手厳しいなぁ・・・まあいい、本題に入ろう」ス


彼はメニューを開き、とあるアイテムを美琴に送った


御坂「・・・なによ、これ?」

土御門「見ての通り、装備アイテムだぜい」

御坂「で、プレゼントを送って何なんですか?告白でもするんですか?」

土御門「俺は舞夏一筋だからそれはないにゃー、それにみこっちゃんはかみやん一筋だろ?」ニヤニヤ

御坂「ふえっ?!」


土御門「おー、舞夏や佐天さんの言った通りいい反応だにゃ~。
それはさておき、そのアイテムは顔に巻くタイプでいわゆる変装用だな、特に防御力が上がることはない」


御坂「・・・そんなアイテムどうするんですか?」

土御門「簡単だ、人前に出るときはそれを付けてほしい」

御坂「なんでそんなことしなくちゃ、なんないのよ?!」

土御門「単純な話だ。お前は有名すぎる」

御坂「それが何なのよ?!」

土御門「いいか、ここは学園都市ではない。しかも外部の人の方が多い場所だ、そんな所で外部でも有名なお前がいたらどうなる?」


御坂「・・・」


土御門「お前は能力者の頂点、レベル5の1人で尚且つ電気を司るもの。この状況を打開できる力があるものが、いると知ったら皆どうなる?」


御坂「でも、今の私は――」


土御門「能力を使えない?確かに俺達は知ってる。だが、皆が知ってると思うか?」


御坂「・・・」


土御門「あるものは助けてくれと願い、それができないと知ったら何故だと疑問に思い、やがてお前は茅場の仲間ではないか?
と、不審に思うだろう」


土御門「そして、お前は後ろからブスリと刺されるかもしれない」


御坂「・・・」


土御門「色々言いたいこともあると解るが、・・・付けてくれるか?」

御坂「・・・解りました」

土御門「すまんな・・・キツイこと言って」

御坂「いいですって・・・どうせ、ロシアの事外部でも散々言われてるんでしょ?」

土御門「そんなとこだ。あの戦争の後だ、学園都市の事よく思ってる奴の方が少ないさ」

御坂「いいですって【常盤台の客寄せパンダ】って言われてますから。有名税だと思えばいいんでしょ?」

土御門「おいおい、随分自虐的じゃないか?それよりも、分かってもらえてよかったぜい」

御坂「私のせいで、佐天さんや初春さん達に迷惑かけられないし。それに、化け物とか散々言われてきましたから・・・」

土御門「レベル5は伊達じゃない!ってか?」

御坂「そんなとこです。あ、でもこの話…」

土御門「それは問題ないぜい。俺からみんなに伝えとく」

御坂「…いいんですか?」

土御門「おう!…と言うより、元々この話は佐天や初春から振られた話なんだぜい」

御坂「え?」

土御門「町で買い物してたら噂になってたらしい「御坂美琴がいる」ってな。俺と滝壺も聞いた」

御坂「…」

土御門「浜面も聞いたらしい、かみやんは解らんが」

御坂「(あのバカ…)で、質問なんですが。これ着けたら逆に目立ちませんか?」

土御門「その点は問題ないにゃ~。目深くフード被ってる奴もいるし、忍者みたいな奴らもいたから問題ないぜい」

御坂「…ならいいか」




土御門「ってな訳だぜい」

上条「…まあ、俺もなんとなくは予想してたけどな」

佐天「やっぱ御坂さんって有名なんですね、つくづく思いますよ」

上条「でも、本人は特別扱いされるの嫌うけどな」


と納得してる彼等だが1つ抜けてた。
それは今までの会話を聞いた者が何を思うか、今までの情報を整理すると答えが出てくる


アルゴ「つまり、お前らは学園都市在住なのはよく解ったヨ」


との事。そりゃ《外部》なんて言い方学園都市在住でなくちゃ使う機会は無い、言葉はよく吟味しろとはこの事。これには3人とも


「「「…」」」


しまった顔のダンマリである。


アルゴ「おい!ルイ!!」

佐天「は、はい!」

アルゴ「お前、炎とか出せるのカ?」

佐天「え?」

アルゴ「本物の超能力とやらを見て見たくてナ。どうなんダ?」

佐天「できませんよ!」

アルゴ「?なんか道具が必要なのカ?」

上条「そうじゃなくて、ここだと出来ないんだよ」

土御門「それに、仮に出来たとしても俺らは使えないからにゃ~」

アルゴ「え!?学園都市の奴らって全員なんか一発芸みたいなこと出来るんじゃないのカ?」

佐天「自分で言うのもなんですけど、レベル0の無能力者なので…」

上条「右に同じく」

土御門「俺はちと違うが、できましぇん」

佐天「それに、もし使えたら御坂さんが真っ先にこの世界を壊してますよ…」

アルゴ「そうなのカ?」

上条「そうなんです」

アルゴ「ふーん。ま、オネーさんはそこまで学園都市嫌ってないから大丈夫だヨ」

土御門「あまり気安くしゃべるなよ?」

アルゴ「まあ、喋るのは情報屋の仕事だから仕方ないけド」

上条「おい!!」

アルゴ「この情報は10万以上の価値があるからナ。そうやすやすと喋らないヨ」

佐天「じゅ、10万って…」

土御門(ほとんど売る気ねーじゃねーか!!)

アルゴ「ま、この話はここま…!?」タッツ!!

上条「?なんだ?」


話の途中でアルゴがいきなり表情を変え、近くの木に飛び移る


土御門・佐天「「!?」」タッ!!タッ!!


続いて土御門達も木に上った

上条「?なんだ。なんだよ、なんですか?何で木に登ってるんだよ!?」

佐天「何だって、上条さん後ろ!」

上条「後ろ?」クル


後ろを見るとそこには大きな巨体が見える。
大きな前足で地をかき、鋭い眼光でこちらを睨みつける、気のせいか粗く呼吸してる鼻息も聞こえてきた。
《トレンブリング・オックス》第2層のモンスターの1匹


アルゴ「気を付けろよーそいつしつこいからナー」

上条「え?」

佐天「上条さーん!牛にもストーキングされるなんて流石でーす!!」

上条「ちょ!!」

土御門「かみやーん!!この道真直ぐ行ったら洞窟あるから、そこまでダッシュだぜい!!」

上条「おい!!」

アルゴ「カミジョウ!!奴さん準備万端っぽいゾ!!」


「ブモオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」


気高く吠えると《トレンブリング・オックス》は一気に走り出す


上条「くっそおおおおおおお!!」ダッ!!


彼もそれと同時に走り出す


アルゴ「ファイトー」

土御門「かみやんがんばー」

佐天「がんばでーす」


気の抜けた声援に彼はいつもの言葉で返す


上条「ちきしょう!!不幸だあああああああああああああああああああああああああ!!」





第2層・東端の岩山頂上付近


土御門「本当にキリトって奴はこんなとこに居るのか?」

アルゴ「もうすぐ解るヨ」

佐天「でも、こんなとこまで来るなんてやっぱ《修行》って感じがしますね!!」

土御門「《習得》だって…」

佐天「細かいことは気にしない!!」

アルゴ「はぁ…本当に元気だなルイは、それに比べて…」

上条「…」

土御門「まだ気にしてるのかにゃ~?」

アルゴ「器の小さい男はモテないゾ」

佐天「大丈夫だったからいいじゃないですか」

上条「そうだな、細かいことは気にしないでおこう…じゃねぇよ!!」



上条「何!?最初牛に追いかけられたと思ったら、今度は急流で転げ落ちたり、デカいナメクジの団体に襲われるし。
しかも何で助けてくれないんだよ!!」


佐天「いや、1人でも大丈夫だったじゃないですか」

上条「死ぬ気だったんだよ!!死ぬ気で戦ったんだよ!!」

アルゴ「まあ、よかったんじゃないカ?レベルも上がったロ?」

上条「上がったよ!!でも、体中ナメクジの体液だらけで気持ち悪かったわ!!!」

土御門「あのナメクジリアルだったからなー、ぶっちゃけキモかった」

上条「そんな理由かよ!!!???」


「「「…」」」


上条「ちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

アルゴ「まあ、あいつはほおっておいテ」

上条「ほっとくな!!」

アルゴ「あそこの小屋の中にいるNPCに声を掛けるんだヨ」

土御門「わかった」

佐天「ほら上条さんも行きますよ!?」

上条「分かったよ…」

アルゴ「オレっちはキー坊のとこに行ってるからナー」


アルゴと別れると3人は小屋に向かった。
この山頂、周りを岩壁で囲まれ泉と1本の樹、そして目の前の小屋がある小さな空間。
いかにも修行場の雰囲気がある


佐天「おじゃましまーす…」ガチャ


佐天を先頭に3人は小屋に入る。
中は質素な作りで1人の人影がある、その人物は髭を生やし髪は後ろで1本のおさげを結んでる。
すると気配に気づいたのかこちらを振り向く


「何だ、貴様らは?我が流派を会得しに来たのか?」


佐天「はい!!」


「ふん。修行は長く険しい物だぞ?」


土御門「問題ない」


「その問いに嘘偽りは無いであろうな?」


上条「…勿論だ!!」


問いに答え終わるとNPCはゆっくり立ち上がった。
頭の上にあった【!】マークは【?】マークになり3人の視界にクエスト受領ログが流れる。
するとNPCはこちらに近づいてきて


「来い」


そう言って小屋を後にする。

師匠が案内する場所に近づくと「ふん!ふん!」と声が聞こえてきた、この声の主に上条は心当たりがある


上条「この声は…」


すると、一心不乱に岩を殴ってる人物が見えてくる。見覚えのあるコート、見覚えのある剣。間違いない


上条「おい!!キリト!!」

キリト「!?」クル

上条「久ぶr」


確かにキリト本人である。本人であるのだがその顔には


上条「なんだよその顔www」

土御門「にゃーはっははwwww」

佐天「すみませんwww初対面なのにwww」


一同爆笑。そりゃ、顔がドラえもんみたいになってたら笑うしかない

キリト「おっ…お前らなぁ…」プルプル

アルゴ「気にすんなってキー坊。こいつらも習得しに来たんだよ」ニヤ

キリト「…なるほどなぁ。ま、気にしないでやるよ」ニタァ

土御門(?なんだ?)


不敵ニヤけた2人に疑問を持つが


「貴様等!そんなに余裕を持つのもここまでだ!!」


師匠が話す


「ふん!貴様等にはこの岩を素手で砕いてもらおう」ビッ


上条「岩?」


岩。確かに習得中であろうキリトの目の前にもあるが


佐天「どれどれ?…」コンコン


近づいて軽くたたく。だが


佐天「…岩ってこれですか?」


「そうだ!!」


上条「どうした?」

佐天「…ものすっごく…固いです」

上条「え?」

アルゴ「あぁそれ【破壊不能オブジェクト一歩手前】だナ」

キリト「まあ、鬼だぜ…」

土御門「っ聞いてないぞ!!」

アルゴ「オレッチはキー坊の居場所しか聞かれてないゾ。詰めが甘いなぁツッチーは」クスクス

土御門「うぬぬぬ」ギリギリ

上条「まあ落ち着けって。要するにこれを壊せばいいんだろ?」

キリト「あともう1つ、先例があるぜ…」

上条「?それってなんd」


「小童ども!!」


上条「!?」


師匠からの声、その手には巨大な筆が握られてる


「あたたたたたたたたた!!!」シュビビ!!


上条「うわ!?」

佐天「きゃ!?」

土御門「うお!?」


その筆先が3人の顔に炸裂した


「その《証》はこの岩を砕くまで決して消えぬ、信じておるぞ貴様等」


上条「なんだ?」

キリト「似合ってるぞカミジョウ…」ップ

爆笑するのをこらえてるキリト。それもそうだ、彼らも顔に落書きを書かれた。
内容は、上条は顔全部を塗られさながら顔だけ《真っ黒すけ》状態、目玉をほじくりたい。
佐天は額に《肉》と書かれどこぞの残念少女状態。
土御門は口の周りに髭を足されどこぞの《蘇民祭(そんみんさい)》状態、掲載拒否されそう。
など個々に様々な落書きをされた


土御門「・・・お前らもコレやられたのか?」

アルゴ「キー坊はそうだがオレッチは当たらずとも遠からずだナ」

上条「?それってどういうk」


「さあ、皆の衆!!キビキビ修行に励むがいい!!」


「「「「…はい」」」」


と、キリトを含めた4人の修行が始まった。辛く長い…






と思ったら、2日ぐらいで3人は修行を終えた。


そしてキリトは1番最後でした


キリト「現実との体力って関係ないよな…女の子にも負けたよ…」orz

アルゴ「ま!これからもレベル上げ頑張るんだナ!!」

今日はここまで


美琴の件はリアルで「町中にいきなり有名人がいたらどうなるか?」と考えて、それっぽいことを並べて表現してみました


今美琴の人前での格好は、銀魂初登場時の『神威』みたいな感じです



原作だと《体術》を教えるNPCは禿の口髭野郎みたいな描写でしたが、ここではとあるガンダムの師匠風にしました


ではまた


どうも、1ZIMAです


さて、投下しますか

第2層・フィールド


上条達3人は《修行》を終えウルバスに戻る途中であった


上条「しっかしまぁ、殴り過ぎて手がなんか変な感じがするよ」

土御門「かみやん、ここでは痛覚は無いからきっと気のせいだぜい」

佐天「まぁ、普通あんな岩ひたすら殴りませんって…」

土御門「そういう涙子ちゃんが1番乗り気じゃなかったかにゃ~?」ニヤニヤ

佐天「だっ…だって!!少しはテンションアゲたほうがいいじゃないですか!?それに、上条さんの方がうるさかったですよ?」

上条「なんでそこで俺に回って来るの!?」

佐天「だって、殴るときにいつも『うをおおおお!!』とか『せああああ!!!』とか、五月蠅いったりゃありゃしませんよ!」

土御門「それは俺も同感だにゃ~」


上条「少しはフォローしろよ!?」

土御門「それに、キリトも「うるせぇ…」って呟いてたぜい」

上条「ちきせぅ…」

佐天「にしても。キリトさんって意外に細いんですね、もっと厳つい人かと思ってました」

土御門「まあ、ここでは体格なんかは当てになんないからにゃ~涙子ちゃんがキリトより早くクリア出来たのなんかいい証拠だぜい」

上条「だけどあいつ「まじかよ…」って顔してたぞ?」

土御門「そりゃかみやん。女の子に『筋力』体力負けしたらそんな反応するか?」

上条「…うん…だよな…うん」

佐天「え!?私、なんか不味いことしちゃいましたか!?」

土御門「気にすることないにゃ~あいつはあいつで、次合うまでに《筋力》パラメーター上げ来るからにゃ~」

佐天「そ。そうなんですか?」

土御門「恥かいたんだぜい?男ならな?」

上条「だな」

佐天「男の人ってめんどくさいですねー」


などと話しながら一行はフィールドを歩いてた。
しばらくすると、目の前で戦闘らしき声が聞こえてきた。
一応、精神的に疲れてるので今はバトルは控えたいが


佐天「この声って…」


土御門「あぁ…」


上条「行ってみようぜ!!」ダッ

声の出元に向かう。
聞いたことのある声、それは知り合いなのかん知れない、いや、知り合いだろう。
彼らが走るとそこには、シャンパンゴールドの少女とチンピラフェイスの金髪。美琴と浜面が


御坂「ふん!!」ザン!!


浜面「おらあぁ!!」ザシュィ!!


巨漢のモンスターに挑む2人がいた。
彼らは絶妙な距離を取りながら《トレンブリング・オックス》のHPをそいでる、残りもう少しだ


佐天「おお、御坂さんやってますねー」

土御門「どうする。このままでいいか?」

上条「んー…スキルを試してみたいしなー」

佐天「いっちょやっちゃいますか!?」

土御門「そうだにゃ~」

佐天「あ!でもそれなら…」ゴニョゴニョ

御坂「はあぁぁぁっぁぁぁ!!!」ザン!!


美琴が切れ味のよい1撃を加える。それにより《トレンブリング・オックス》は少し後ろに後退する。
現在角などの部位は破壊し、残るHPはそれほどでもない。
でも、こいつは怯むことなく襲い掛かってくる


御坂「このしつこさ…《ストーカー・オックス》に名前変えた方がいいんじゃないの!?」ハアハア

浜面「なんだ…ストーカー被害にあってるような言い方じゃないか?」

御坂「後輩と…理事長の孫にそれっぽいのがいてね」

浜面「俺も…1時期それっぽいことされたっけ…なっ!!」ギン!!

御坂「嘘ぉ…自意識過剰じゃないですか?」

浜面「それっぽいこと。だからな!?」グググ

御坂「はいはい」ヒラヒラ

浜面「…っくっそ」グググ

御坂「浜面さん、もういいですよ」

浜面「おう!!…ふん!!」ザン!!

浜面が1撃を加える。これで美琴の方に牛が行き彼女のLAでこいつは倒せる


佐天「はあああああああああああああああ!!」ドン!!


御坂「…へ?」


呆気にとられる美琴。
彼女がLAしようと構えてたらどこからともなく佐天が《トレンブリング・オックス》に蹴りを入れた。
ライダーも納得のとび蹴り


御坂「…っえ?…っえ!?」


佐天「御坂さん!!大丈夫ですか!?」

御坂「っえ!?大丈夫…です」ハイ

浜面「…なんだ!?あれ」

土御門「新しいスキルの試しだにゃ~」

浜面「土御門!!いつからいた!?」

土御門「ついさっきだぜぃ」

浜面「も…もしかして、お前も?」

土御門「ちと待って…っろ!!」ダッ!!


そう言うと、彼も飛び出し敵の顔下に潜り込むと


土御門「ふん!!」ドゴ!!


重いアッパー、顎の下の辺りから思いっきり殴り上げる。
その衝撃で《トレンブリング・オックス》は少しよろめく


「ブルるる…」


既に虫の息


土御門「かみやん!」

佐天「上条さん!!」


2人が同時に上条を呼ぶ。彼はすこし離れたところに居たが、そのままこちらへ全力ダッシュし


上条「うおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」


叫びながら《トレンブリング・オックス》に近づきジャンプ、そのまま顔面に近づき


「ぶもぉ!!」ドスン!!


右ストレートが《トレンブリング・オックス》に炸裂。短い声を上げて牛は倒れ込み粒子となり消滅する。
【YOU WIN】と各々の視界に表示される

上条「いやー決まった決まった」フゥー

佐天「お疲れ様です!」

土御門「やっぱかみやんはそっちの方が似合ってるにゃ~」

上条「だよな!よし、このまま素手で行こうかな!?」

佐天「それじゃ、剣の世界の意味がないじゃないですか」www

土御門「だな」www


など談笑してる一方


御坂・浜面「「」」ポカーン


口を半開きにし唖然とする2人。
それもそうだ、あとちょっとで倒せそうと思ったら格闘系の攻撃で相手を蹴散らした。
正直、ここ1カ月《剣》による戦闘してただけにいきなり素手で倒してしまったのだ


上条「?どうした?」

浜面「…いや…な!?」

佐天「?どうしたんですか?」

御坂「なんか…ね。ギャップって言うか…」

土御門「これが俺達の《修行》の成果だぜい」ドヤ

浜面「うん…それは…わかったよ…うん」

御坂「なんか…違う。違う…」

上条「おーい…御坂―?」

御坂「」ブツウツ

佐天「なんか、自分の世界に入っちゃってますよ?」

土御門「そう言えば、なんでお前らはここに居るんだ?」

浜面「あ、いや…。ここ2日街に居たけど暇でさ、レベル上げがてらにお前ら探してたんだよ」

佐天「探すって…フレンドリスト見たらよかったじゃないですか…」

浜面「…あ!?」

佐天「…滝壺さんって普段苦労しそう」

浜面「なんだよそれ!?」

土御門「まあ、それは置いといて」

浜面「置いとくな!!」

土御門「2人とも《体術》の習得は行かないのかにゃ?」

御坂「え?それって誰でもできるんですか?」

土御門「あぁ。これから教える場所に行ったら誰でも習得できるぜい」

浜面「まじか!?じゃあ、さっそく教えてくれよ!!」

土御門「お安い御用さ」


そう言って、土御門は習得場所を2人に教えた。もともと2人も剣もいいが格闘系が欲しいと言ってたのでこれでいいのかもしれない


御坂「そこなら何とかいけそうかも」

浜面「わざわざ教えてもらってわるいな」

土御門「《鼠》自体もそんなに隠すつもりは無かったみたいだしな」

上条「それにキリトも後で情報を公開するって言ってしな」

佐天「え!?公開しちゃうんですか、キリトさん!?」

上条「あぁ、特に独占するつもりらしいぞ」

佐天「ほえー。なんて言うか、お人よしですね…」

御坂「それはそれとして。ここからそんなに離れてないんでしょ?」

土御門「そうだな、多分2時間もかからないかにゃ~?」

浜面「なら、行っちまおうぜ。今ならキリトも居るんだろ?」

上条「多分、まだいるはずだぜ」

御坂「なら、私と浜面さんで行ってきちゃうから」

上条「わかった」

土御門「手を出すなよ浜面」ニヤニヤ

浜面「なっ!?」

御坂「大丈夫ですって、そんな度胸ありませんよ浜面さんは」

浜面「ちょ!俺だってな男だぜちょっとぐらい…」

佐天「あれ~いいんですか?滝壺さんに言いつけちゃいますよ?」

浜面「うっ…それはそっちが煽るからで」

土御門「言い訳する男は見苦しいぜい」

上条「早く行けよ」

浜面「わかったよ…チキセウ」

御坂「はははっ…じゃあ、行ってくるから」

上条「おう!きをつけろよ~」ノシ


そう言って、美琴、浜面と別れた3人は《ウルバス》へ戻って行った











佐天「あああーーーっ!!」

上条「うわ!?びっくりした」

土御門「どうしたんだにゃ?」

佐天「私も御坂さんに着いてけばよかった…」

上条「なんでだよ?御坂が心配か?」

佐天「そうじゃなくって。あれ《体術》のスキル習得しに行ったんですよね?」

土御門「そうだぜい?」

佐天「だったら、ぜったに顔に落書きされますよね!?」

上条「まあ、されるんじゃないか?」

佐天「だったら、この《記録結晶》で写真撮りたかったですよ…」orz

上条「そんな事かよ…心配して損したは…」

佐天「損したって、あの御坂さんの落書きですよ!?レアじゃないですか!?」

上条「レアだけどよ…そんなもん何に使うんだ?」

佐天「だって、それ見せたら絶対御坂さんドギマギしますよ。かわいくないですか!?」

上条「かわいい。のか?」

佐天「それにやりようによっては、何かしら無茶振りできそうですし」

上条(黒!!めっちゃ黒いよこの子!!)

土御門「ふふふ…」

上条「なんだよ、突然笑い出して?気持ちわりい」

土御門「抜かりは無いぜい佐天さん。ちゃんと《鼠》に頼んどいたぜい」

佐天「それじゃあ!?」

土御門「後でもらう手はずになってるから大丈夫だぜい」

佐天「うをっしゃ!!!」

上条「いいのかよ!?それ御坂と浜面知らねえだろ!?」

土御門「隠し撮りだから知らないぜい」

上条「いやだからs」

土御門「それにこれは滝壺と初春からのお願いだぜい」

上条「…まじで?」

土御門「おう、これ見てみな」


そういうと、土御門はメールメッセージを見せた。2通あり1つは


初春『御坂さんの、写真お願いしまーす☆(´ゝ∀・`)ノシ』


もう1つは


滝壺『はまづらのかっこいい写真お願い゚+.(*ノェノ)゚+』


後者は解るが、前者が上条には解らなかった


上条「…まあ、解ったけどいいのか?」

佐天「いいんです!」

土御門「いいんだよ!!」

上条「グリーンだよ!!!ってやらすな!?」


土御門「それに俺達のもあるぜい?」

上条「なっ!?」

土御門「な?佐天さん」

佐天「はい!!」


返事をすると彼女は《記録結晶》を可視モードにして出現させる。
それと同時に様々な画像が出てくる、真っ黒くろ助な上条とか


上条「うぉい!何時撮ったんだよ!?知りませんよ上条さんは!?」

佐天「ばれたら隠し撮りになりませんでしょ?」

土御門「」ウンウン

上条「そういう問題じゃねぇよ!!よこせ、消してやる!!」

佐天「いいんですか私に触って?触ったら牢獄行きですよ?」

上条「うぐっ…」

土御門「かみやん。あきらめろ」ポン

上条「不幸だ…」


佐天(本当は御坂さんに頼まれたんだけどね~)

今日はここまで


で、第2層は終わりです!!!









いや…ボス戦はとか疑問は残るのは解りますよ


でもこの後になるとSAOのアニメに出てないキャラが出てくるので、最初の趣旨と離れてしまうのでこうなりました



SAOPの第2層出したのはほぼ《体術》のためだけと言っても過言ではないです


次回からはオリジナルの展開になります。

もちろん、SAOのキャラも出てきますよ



予告するなら




次回:白金の剣



ってな感じです




ではまた

あ、名前変えました


今後ともよろしくお願いします

どうも、こんばんは


さて今回から、このSS独自の層(ルート)に行きます


何分オリジナルなので突っ込みはお手柔らかにお願いします

では投下

第5層


上条らのここでの月日も2カ月近くが過ぎた、彼らの居るのは第5層。
この層は巨木が隅から隅まで生えており、ほぼ天井が見えず薄らと霧がかかる幻想的な世界。
しかし、足元はなだらかな場所もあるが、時折ある岩が行く手を阻む。
そして、極めつけはびっしりと生えた苔、それが足場の不安定さをより引き立たせる。
モンスターは前の層より出現率は少ないが質は高い、例えば今まで中ボスレベルのモンスターと普通に遭遇するのだ。
これが今回の層だ

最初第1層がクリアに1カ月を要したのに対し、徐々にではあるが攻略のスピードも上がってきてる。
もちろん攻略組の一角を担ってる。そして現在彼らは第5層の町『セコイア』に拠点を設けてる


御坂「はぁ~…」


と、序盤の説明を終えた途端ため息を吐いてる美琴さん、彼女がいるのは《セコイア》のカフェ。
この街は第5層の中心部に位置し、すべての建物が木にあるツリーハウスだ。
ちなみにこの第5層、全ての町が森の中にあり建物もツリーハウスである。
家やと店の間には木製のつり橋があり、人々はそれで移動している。
話を美琴サイドへ戻そう。
彼女は佐天、初春、滝壺と共にここで女子会的な物を開いてる。
女子会、と言っても話題になるのは攻略のことやアイテムの入手法など現実とは異なり、たまに滝壺の惚気話が出る程度だ。
で、美琴のため息の原因だが


佐天「やっぱり変えた方がいいですって。剣」


御坂「だよね~…」

自分の装備・片手用直剣のことだった。
槍とか他の武装に変えるとかではなく、剣自体のことだ。
現在彼女の装備してる『スチール・ブレードⅡ』は始まりの町で手に入る初期装備の剣の強化版の物。
確かに鋭さと硬さは高いが他の武器と比べると威力不足な状態である。
実はこの状態は美琴だけではなく、他の片手用直剣を装備してる者も同じである。
他の武器は第4層にて大体更新できてる。
例えば佐天のランス『ディダス・ストライク』はショップ購入であるが攻守ともバランスよく中盤まで使えそうである。
に対して美琴の『スチール・ブレードⅡ』は、はっきり言って後2層ぐらいが限界であろう。
上条も片手用直剣だったが第4層にて両手剣のスキルが発現したので現在はそちらを使ってる。
尤も彼の場合は剣よりも『体術』をメインに使うのでさして問題では無いらしい。
さて、片手用直剣を使用してる者にとってこれは悩みの種であり、
現在この層の町には彼女と同じような悩みを持つ人が大勢おり、人々の話題はもっぱらこれである


初春「知り合いに御坂さんと同じ武装の人いないんですか?」

御坂「いるっちゃ居るんだけどな~…」

佐天「キリトさんですか?」

御坂「うん。だけどフレンド登録してないから居場所解んないのよ~」

滝壺「他に居ないの?」

御坂「いませんね…どうしよう明後日のフロアボス戦…」


更にため息をつく美琴。しかし答えは出ない

初春「ま、まぁ上条さん達がキリトさんを探してますし」


佐天「そうですって!!」


滝壺「大丈夫。きっとみことには剣が見つかるはず」


御坂「だといいなー…」

さて、上条達男3人は現在、第5層の東側のフィールドに居る。
何度も言うがこの層は全体が巨木の森なのでどこに行っても木だけである。
で、彼らはキリトを探してた、理由は装備をどうしたか?第4層のフロアボス戦時点で彼は『アニールブレード』だった。
おそらく美琴と同じで替えの剣がないのであろう。
だが彼は元β、ここまできて変えてないのはこの層か次の層で何かしらあるのではないか?と、土御門が読んだからである。
なので彼に会い嫌かもしれないが聞いてみようというわけだ


土御門「だーめだ。全然見つからないぜい」

浜面「こっちも駄目だ、人っ子1人も居る気配がねえわ」

土御門「こんな時に限って《鼠》の奴足元見やがって」

浜面「本当だよ」


そう、情報なら《鼠》のアルゴに聞けばいいのだが、どうも今回は高値で誰も買ってないらしい。
しかも、攻略本にも情報が載って無いので結局誰も解らず仕舞いである。
それともアルゴの性格からして、本当に知らなくただプライドで教えないのかもしれないが


浜面「あれ、大将は?」

土御門「あそこだぜい」

上条「~♪~♪」ブンブン

鼻歌歌いながら素振りをしてる。
実は彼、両手剣を装備してから少しご機嫌であり、周りも軽く引いてる状態である。
ちなみにちゃんとキリトは探してます


浜面「何で大将あんなご機嫌なんだ?」ヒソ

土御門「念願の両手剣じゃないからかにゃ?」ヒソ

浜面「念願?」

土御門「これが始まる前にな俺がゲーム貸したんだにゃ~」

浜面「ほうほう」

土御門「でそのゲームにえらくはまってな、一時期主人公の剣ホシ―って言ってたんだぜい」

浜面「ふむふむ」

土御門「しかも、1回その主人公の髪型真似て学校に来たんだにゃ~」

浜面「んでんで」

土御門「そしたらクラスの奴に「貴様!私のザックスを汚すな!!」って言われて凹られてたぜい」

浜面「なにその恥ずかしい話」

上条「ねえ、やめてくんない?人の恥ずかしい過去を掘り起こすの!?」

土御門「お?ザックスもう素振りはいいのか?」

浜面「ようザックス!両手剣似合ってるぜ!!」

上条「ザックス言うのやめて、やめろ、やめて下さい!!お願いします」

浜面「俺も昔FF7CCやったけど確かに軽く似てるな、頭のツンツン具合とか」

土御門「そこでポーズとってや、写真撮って新聞に投稿するぜぃ」

上条「あれお前のせいか!?」

土御門「はて、何のことかにゃ?」


上条「とぼけんな!?今日の新聞の読者投稿に俺の写真があって、
しかも《修行》の時の顔に炭べったりの時のやつで何が『リアル真っ黒クロ助』だよ!?」


浜面「そういえばあったなそんな記事」

上条「あったな。じゃねぇよ!!おかげで軽くさらし者ですっごく恥ずかしかったんだぞ!?」

土御門「まあ、有名になれたからよかったんじゃないかにゃ?」

上条「よくねぇよ!!有名になるならもっと別なことで有名になりたかったわ!!」


上条「…ってかなんで今日はそんなに冷たいんだよ!?俺なんかやった?」

土御門「いや、鼻歌歌い過ぎて」

浜面「ぶっちゃけ」


土御門・浜面「「キモかった」」


上条「」

土御門「さ、早くキリト探しちまおうぜい」

浜面「そうだな」

上条「…くっそ…」

以降、鼻歌は自重する上条であった

少し歩くと


「はあああああああ!!」


と女性の声が聞こえてくる。戦闘中であろうか、彼らは声の方向へ行く


アスナ「せい!!」ズン!!


「ごろぉああああ!!」


そこにはアスナがこのフロアではポピュラーなモンスター《グリーズ・リー》と1人で戦闘中であった。
たかが一般モンスターアスナ1人で大丈夫、と思ってはいけない。
前にも述べたが、この層モンスターは比較的少ないが1個体あたりの戦闘能力は4層までのモンスターよりも強く、
中には第1層フロアボスレベルも出現する。
アスナが戦闘中の《グリーズ・リー》もなかなか強く、正直1人では現時点だと勝てる者は少ないだろう


浜面「やばくねぇか?」

上条「行こう!!」

土御門「ああ!!」


直ぐに助けに入る3人

アスナ「はぁはぁ…」

アスナ(やばい…これは1人だと無理…)


肩で息しながら考えるアスナ。
かれこれ1時間近く《グリーズ・リー》と戦闘してる、正直よく持ってる方だ。
この《グリーズ・リー》攻撃力、防御ともに高く腕のリーチも結構ある。
しかもこの《グリーズ・リー》は1度狙われると執拗に後をつける、しかも素早い。
正直逃げるのも《転移結晶》の無い現在、不可能に近い


アスナ(このままだと…)


絶体絶命のその時


上条「うをぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ドスン!!!


「ぶおん!?」


雄叫びを上げながら上条のとび蹴り《クリムゾン・スマッシュ》が炸裂した。
威力が高く相手を高確率でスタンさせるスキルだが、その分前後の隙が大きい


アスナ「え!?」

浜面「おっす!久しぶり!!」

土御門「お助けに来たぜい!」

アスナ「あなた達…どうして!?」

土御門「たまたま通りかかった、だけだぜい」

浜面「そゆこと」

アスナ「そう…ありがとうね」

土御門「礼なら…コイツを倒してからだ」

浜面「HPは大丈夫か?」

アスナ「ええ!」

上条「おい!早くしねえとこいつ復活しちまうぞ!?」

アスナ「いきましょ!!」

浜面・土御門「「おう!!」」


突入する3人、先程までスタンしてた《グリーズ・リー》はもう体制を立て直してる


上条「させるかっ!!浜面!!」

浜面「おう!合わせるぞ!?」

上条「3・2・1!!」

上条・浜面「「うをぉら!!」」ザシュ!!


上条の両手剣『ストロング・ボウ』と浜面の曲刀『ミナレット・シミター』のフルスイングが其々《グリーズ・リー》の足に炸裂する。そして、


アスナ・土御門「「はああああああ!!」」ズン!!


またバランスを崩したところに今度はアスナ細剣の『レイピア・ボウ』と土御門の短剣『ダガー・ボウ』が顔面に加わる


「ぐるぅおおおお!!」


元々アスナが体力を減らしてたので残りはそう多くは無かったが、今の一連の攻撃で残りわずかになる。後1撃、それでこいつは消える


上条「アスナ!!」

アスナ「」コク


LAはここまで相手にしてきた彼女に譲る


アスナ「せああああああああああああああ!!!」スンスンスンスンスンスン!!!


眼にも留まらぬ見事な細剣による6連撃。この攻撃により《グリーズ・リー》のHPは0になり


「ぐおおぉぉぉぉ…」


萎れていく風船のように弱った声を出しながら《グリーズ・リー》は光の粒子になって消えた

アスナ「危ないとこありがとうございました」ペコリ

上条「いえいえ」

浜面「いいってことよ」

土御門「照れるにゃ~」


戦闘が終わり、アスナが上条達にお礼を言ってる。
やはり美人にお礼を言われると照れるのは男の性のようだ。
何、こいつらは美人所を連れ歩いてるだろ?それはそれこれはこれ


上条「で、なんでこんなとこ1人で居たんだ?」

アスナ「ミコトさんからメッセが来てね、お茶に誘ってくれたから行くところだったのよ」

浜面「そりゃ、うちの姫が悪いことしちまったな…」

アスナ「別に気にしてませんよ。それに、あと1時間あったら私1人ででも倒せてましたよ?」

土御門「素直じゃないにゃ~もう少し素直になったらいい男g」ビュン!!


土御門が言葉を発するよりも早く、アスナの『リニアー』が土御門の顔面に炸裂する。
もちろん寸止めで、これ以上言わせねえよとオーラで伝わってくる


アスナ「な・に・か、言いましたか?」

土御門「イエ、ナンデモアリマセン」

アスナ「よろしい」キン

上条・浜面((こえー))

浜面「…ってか、キリトしらね?」

アスナ「キリト君?」

浜面「ああ、あんたをお茶に誘ったうちの姫が装備で困っててよ、確かキリトも同じ片手剣だから相談したいっぽくってさ」

アスナ「片手剣って、もしかして新聞に載ってた事?」

浜面「そうそう、それ。ってか、新聞読んでるのかよ!?」

アスナ「そりゃ、数少ない娯楽ですもの読んでますって。役に立つことも載ってますし、それに」チラ

上条「?」

アスナ「面白いことも載ってますからね」フフ

浜面「そりゃそうだ」プッ

土御門「同感だ」クク

上条「おいなんだよその失笑。まさか!?」

アスナ「何でもないですよ、真っ黒クロ助さん」ニコ

上条「ちっくしょおおおおおおおおお!!」


「「「wwww」」」


上条の絶叫と3人の笑い声が森にこだまする

浜面「はぁ~…でだ、知らないか?」

アスナ「ごめんなさい。私もフレンド登録してないからしらないのよ」

土御門「ダメか…こりゃ自分たちで何とかするしかないかな」

アスナ「そう言えば真っ黒く…カミジョウさんも片手用直剣じゃなかったの?」

上条「今真っ黒クロ助って言いかけたよな!?…俺は前の層で両手剣に変えたんだよ」

アスナ「えー、一緒に悩んであげた方がミコトさん喜ぶわよ?」

上条「?一緒に悩むのは当然だけど、なんでそれで御坂は喜ぶんだ?」

土御門・浜面「「はぁ~…」」

アスナ(ミコトさんかわいそー…)

上条「?」

土御門「…でだ、アスナは特に何かしらの情報は無いのか?」

アスナ「私も一応調べたんだけどね…」

土御門「こうなりゃ夜に《鼠》が来るからそれに掛けるか…」

アスナ「え?アルゴさん来るんですか?」

土御門「さっきメッセが来て『夜なら時間あるゾ』って来たぜい」

浜面「じゃあ、夜まで待つか?」

アスナ「何もしないのは嫌だから少しは探しましょ」

上条「でも、探すってよ…どこ探すんだ?」

アスナ「それは…」


言葉が出ない。正直探すと言ってもこの付近から《セコイア》の帰り道、
あまり離れるとさっきみたいに《グリーズ・リー》の様な強いモンスターに遭遇するかもしれない


「「「「んー…」」」」


答えが出ない

上条「…なあ?」

土御門「なんだ、かみやん?」

上条「この木、登ってみるのはどうだ?」

アスナ「あなたねぇ…」

浜面「流石にそれは安直すぎるだろ…」

上条「無理か…」

土御門「それに、これ100mぐらいあるぜい?登りきれないだろ…」


・・・・・・・・・・・・


アスナ「それに、そんなお馬鹿さんいるわk…!?」


彼女が突如上を向く


ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ


上条「どうした?」

アスナ「声…」

上条「へ?」

アスナ「声が聞こえない?上の方から」

浜面「声~?」

土御門「上から~?」


男3人も上を向く


ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ


上条「あ!確かにきこえ」


「ああああああああああああああああああああ!!!」


彼が気づいた時にはそれはもう避けられない位置だった


「ああああああああああああああああああああああ!!!!」ドスン!!!


上条「んが!!」

アスナ「きゃ!?」

土御門「うお!?」

浜面「なんだ!?」

土煙が舞う。いきなり頭上から黒い物体が上条の上に落ちてきた


土御門「かみやん!大丈夫か?」

アスナ「ちょっと!カミジョウさん!?」

浜面「大将!?」


何が落ちて来たか解らないので武装し警戒する3人。
しばらくすると煙が晴れてくる、そこには


キリト「」

上条「」

アスナ「き、キリト君!?」

浜面「た、大将!?」

土御門「ど、どうなってるんだぜい?」


つまりは、木を登ってたキリト(バカ)が滑落し、上条に当たり2人とも気絶したと言うことだ。
ちなみにHPはギリギリ残りました

今日はここまで

補足


現在の層と月日・第5層で2か月経ってる

第5層のモチーフは、スターウォーズ6の『森の惑星・エンドア』



武器・美琴、キリトなどの片手剣使用者以外は大体変えてる



上条、アスナ、土御門の武器・

前の第4層で購入した『○○・ボウ』シリーズの物、特徴は金属部分が黄金色に光ること

名前の由来は>>1の好きな酒(サイダー)『ストロング・ボウ』からきてます。美味しいですよ



浜面の武器・前の層の変わったショップで購入したもの。

デザインはアラブ系の曲刀、名前の由来はGガンダムの『ミナレットガンダム』から



あと質問あったら、出来る限り答えます


ではまた

こんばんわ

さて、投下します

キリト「う…うん…」


どれほどであろうか、俺はあるものを探して巨木を登っており30mぐらいまで登った。
しかし、樹皮に手を付けたらその樹皮は剥がれ、そのまま落ちてしまった。
運悪く途中枝などは無くそのまま地面へ真っ逆さま、さすがにこの高さだとHPも無事ではないだろうと思い覚悟した。
しかし、こうやって意識があるってことは助かったのだろう。
この層に来てから碌に休息を取らずひたすら捜し歩いてた、どっかの誰かのこと言えないな…
さて、起きるか。
俺はおもむろに目を開ける、そこに映ったのは


アスナ「あ?…」


さっきどっかの誰かと心の中で思った本人アスナがいた。
俺が起きたのに反応し声をこぼした、やけに距離が近いが何をしてたんだ?

アスナ「き、キリト君!?起きたの?」アセアセ

キリト「あぁ…なんでここにいるんだ?ってか、ここ何所?」

土御門「俺達の宿だぜい」

キリト「?ツッチー!?」

土御門「ようキリト、お目覚めに美人はどうかにゃ~?」

キリト「どうって…」チラ

アスナ「!?」ビクッ


さっきから気になるものをアスナは持ってる


キリト「俺はそれよりもアスナが持ってる物が気になるよ…」

土御門「だとよ、御嬢さん」

アスナ「こ、これはね」アセアセ


ドギマギするアスナ、だんだんと頭が覚醒してくる。
気づくと隣にもベットがある、そこに寝てるのは


キリト「…真っ黒クロ助?」

アスナ「」プッ

土御門「」クッ

キリト「?」

なんだ?なんで2人は笑をこらえてるんだ?それによく見ると奥に


御坂「」プルプル

佐天「」プルプル

浜面「」プルプル


ミコト、ルイ、ハマーがいるがそこの2人と同じように笑いをこらえてるかのようだ。
何だ?…まてよこの真っ黒クロ助見たことがあるぞ、確かこいつは


キリト(カミジョウか…)


うん、間違いない。
確かこれは《体術》のスキルを習得してる時にあの師匠に落書きされて…



落書き…

キリト「!?」


嫌な予感がした。さっきのアスナの持ってた物と言い、この空気まさか…
俺は壁にかかってる鏡へ駆け寄った、そこで見たものは


キリト「な…な…」


東村山にいそうで今すぐにでもお巡りさんに声かけられそうな…


ってか、


キリト「なんじゃこりゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


SAOに来て戦闘以外で初めて絶叫した。
なんで変なおじさんメイクになってるんだよ!?確かに俺は埼玉県在住だけど狭山市出身じゃねぇ!!


土御門「っぷは」www

アスナ「ふふっ」www

御坂「ぶっ!!」www

佐天「っふぉ!!」www

浜面「ぐっ!!」www

上条「なんだ!?なんだ!?」ガバ!!

俺が叫ぶと全員笑い出し、それに驚いたのかカミジョウも目を覚ました。

ああ。こいつ目蓋に目を書かれてたのか…


アスナ「ごめんねキリト君。ついね…」www


魔が差したのか


御坂「ごめん、想像以上だわ」www


何を想像してた


佐天「流石、埼玉顔ですね」www


埼玉顔ってなんだ。ってか、お前は全埼玉県民を敵に回した!!


土御門「いやーこお言ういたずらはやめられないぜい」www


やめろよ!!


浜面「よく似合ってるぜ、キリト!」www


お前の方がお似合いそうだよ!!


上条「何?何がおきたんでせう!?」


お前は落ち着け。それでまず顔を洗え


言いたいことはいろいろあるがまず顔を洗うことにした。もちろんカミジョウを連れて…

上条・キリト「「」」ムスー


御坂・アスナ・佐天・浜面・土御門「「「「「…」」」」」ズーン


この状況キリトと上条が不機嫌そうに腕を組んで仁王立ちし、その前に残り五人が星座をしている。
そりゃ、寝てる間に顔に落書きされてたら誰でも怒る。
ちなみにみんな逃げようとしたけど、キリトと上条が武力で脅してここに居ます


キリト「そりゃここまで運んで助けてくれたのは感謝するけどさ…」

上条「」ウンウン

キリト「なんで落書きになったんだよ?」

アスナ「…い、いやね。私は止めたんだよ!?」

御坂「そうよ、止めたのよ」

佐天「嘘だぁ!!一番ノリノリだったじゃないですか!?2人とも」

浜面「そうだそうだ!!人のせいにすんなし!!」

佐天「それにアスナさんなんか「キリト君、なんか男気ないのよねー」って言って、髭書いたのアスナさんじゃないですか!?」

キリト(俺って、そんなに女顔なのかなー…)

アスナ「それは…なんて言うかインスピレーション湧かなくてね…」

御坂「アスナさんは固いのよ、こういうのは感覚よ感覚!」

アスナ「だからと言って、あなたいきなり顔に墨掛けるのはどうかと思うわよ!?」

御坂「だからって、髭の数まで考えるのとか凝りすぎでしょ!?」

上条「だから、何で髭の数なんだよ!話違う!!」

土御門「話まとめるのも大変だにゃ~?」

キリト「…はぁ。で、誰が言いだしっぺなんだよ…」

佐天「それが…なんて言うか」

浜面「今いない、的な…」

上条「今?」

キリト「いない?」


と残りは。と言っても、キリトはここに居る上条を含め5人しか知らない。
…待てよ、確か後2人居ると言ってたような。
思っていたら


滝壺「ただいま」

初春「みなさん、変装グッツ買ってきましたよ!!」

アルゴ「じゃまするゾー」


アルゴと俺の知らない2人が入ってきた。
どうやらこの2人のどちらかが犯人らしい


初春「あれ?どうしたんですか、みなさん?」

滝壺「みんな正座してる…何があったんだろう?」

佐天(うわー…)

土御門(清々しいほどの白々しさだぜぃ…)

御坂(初春さんって、たまに黒いよなー…)

浜面(滝壺って、すっとぼけるの上手いよなー…)

アスナ(え!?この2人が言いだしっぺじゃないの?!)

上条(あれ?こいつらじゃねえのか?)


解りやすいが最初にやりだしたのはこの2人。
で、途中で


滝壺『きりとに猫耳つけたらどうだろう?』


と言いだし、それっぽい物を買いに行ってたのだ。
ちなみにこの意見に1番ノリノリだったのはアスナである


アルゴ「お!キー坊いたのカ?」

キリト「最初に気付けよ…」


キリト(なんかもう…どうでもよくなってきたな)

キリト「もう犯人探しはいいは…」

アスナ「え!?」

御坂「いいの!?」

キリト「あぁ…」

初春「いったい何があったんですか~!?」

滝壺「わからない」

佐天(白々しいわ~)

浜面(コワイわ~)



キリト「…ってか、なんでアルゴも居るんだ?」

土御門「俺が呼んだんだぜい。いろいろ聞きたくてな」

アルゴ「で、その聞きたいことはなんダ?」

土御門「単刀直入に。片手剣はこの層で更新できるのか?できないとこちらの戦力に影響が出る」

浜面「うちの姫、正直主力だし今度のボスにも出したいんだ。何とかなんねえか?」


アルゴ「…」

御坂「お願いします。情報があるかないかでも良いんで…」

アルゴ「あるかないかで言ったら…ない」

上条「まじか?」

アルゴ「マジダ。正直それっぽい話はあるんだが確証が得られなくてナ…」

御坂「それっぽい話?」

キリト「それは俺が言うよ」


彼はそういうと手短の椅子に座る。他は各々の楽な格好でキリトの話を聞く


キリト「β時代にもここで片手剣の奴は手こずってたんだ、だけどその時は皆武器を変えたりして対応してた。
でも、大体慣れてないから1度はHP0になってたけどな」


アスナ「…」

キリト「まあ、あの時は何度死んでも大丈夫だったからな。今は駄目だけど」

キリト「でだ、俺はこの層は両手剣使ったんだ。剣はカミジョウの使ってる『ストロング・ボウ』な」

上条「これか?」

キリト「あぁ…でそのまま2層進んだらショップに片手剣あったから変えたけどな」

御坂「あと2層も後なの!?」

キリト「楽に手に入れるならな。正直その時俺はそうするしかないと思ったよ」

浜面「俺が剣買った1つ下の変なショップは?」

キリト「あそこは日によってランダムで商品が変わる店なんだ、あんたはラッキーだっただけだよ」

浜面「まじか…」

キリト「まじだ。まあ、俺も2日は通ったけど無かったし」

アルゴ「ちなみにそのショップでは未だに片手剣は出てないそうダ」

御坂「じゃあ…やっぱこのまま今の剣で乗り切るしか…」

キリト「いや無理だ。正直剣の耐久が俺のもそうだけどヤバい」

御坂「…」

キリト「…話し戻すけど、7層で俺は剣を買った後狩場で鍛えようと思って街を歩いてたんだ」

佐天「第7層って確かβでの最高到達点ですよね?」

キリト「そうだ。でたまたま6層でパーティ組んでた奴にあったんだ、そしたら」


『やっぱ5層に剣、あったらしいぜ。しかも強いの』


御坂「!それって!?」

上条「あるって事なのか!この層に?」

キリト「落ち着けって。でそいつ曰く」


『なんでも、宝箱にあるらしいぜ』


キリト「って、言ってた」

御坂「宝箱?」

上条「あったっけ?」

土御門「そう言えばこの層に来てから1度も見てないにゃ~」

アルゴ「そこなんだヨ!」

佐天「?なにがですか?」

キリト「この層には宝箱は無いんだよ」

御坂「嘘?だって前の層には」

アルゴ「そうなんだけどナ。β時代も1個も無かったんだよナ~」

キリト「一応俺も虱潰しにこの層を探したけど、今のところ無くてな。だから」

アスナ「木の上を探してるって事?」

キリト「そういうことでございます」


一連の顛末を話し終えた俺。
皆様々な反応を示してるがアスナさん、その『この人本当に馬鹿だったんだ…』的な目線やめて下さい結構きます。

…疲れも取れたしそろそろ行こうと思い立ち上がる


アスナ「また探しに行くの?」

キリト「いや、諦めて両手剣使うわ。一応前使ってたし…」

初春「あの~いいですか?」

キリト「えーっと…」

初春「あ、ハルです」

キリト「ハルさん、何?」

初春「その剣のアイテム名って分かりますか?」

キリト「たしか…『プラチニウム・ソード』だったかな?」

初春「略して『白金の剣』…滝壺さん!!」

滝壺「うん、まちがいないかも」

御坂「どうしたの、2人とも?」

滝壺「きりと、みさか」


キリト・御坂「「?」」


滝壺「その剣の場所解るかも」

今日はここまで


やっぱ寝てる人の顔に落書きは定番ですよね?


ではまた

あれ?βでの最高到達点って10層じゃなかったっけ?

>>708


素に間違えました


ごめんちゃい

>>709
このSSッ!!読まずにはいられない!!

ってことでいつも更新楽しみにさせてもらってます。

所で筆者さんは劇場版禁書目録見に行くんでっか?自分はどうしようか考え中なのですが……

>>711


余裕があったら行きたいですね…

みなさん、こんにちは!!


禁書の映画観に行きたいな…



なんて彼女に呟いたら

「なにそれ?」

って言われました…




今日は夜に用事があるので今から投下します



下手したら次の居たに行くかも…

5層・セコイア変なショップ前



滝壺の発言の後、御坂とキリトは血相を変えて滝壺に近づき


御坂・キリト「「どこ、どこ、どこどこどこ!!!!????」」


と滝壺に迫った。
あまりの勢いに周りはドン引き、それだけ彼らにとっては重大な事なのだろう。
さて、彼らの質問に対し彼女は淡々と答える


滝壺「確か『変なショップ』に居たNPCがね『白金の剣』がどうだこうだって呟いてた」

初春「私も聞こえてたんですけどよく聞き取れなくって…」

滝壺「そのあとお店出て何処かへちゃった」


とのこと。つまり常に一定の場所を往来するNPCのようだ


キリト「とりあえずその『変なショップ』に行ってみよう」


で、現在に至る。
先ほどから『変なショップ』と言われるところ、これは各層に1店舗ずつある店である。
内容は雑貨から希少な武器等様々な物を販売してるが、1番の特徴はその層の雰囲気と相反することである。
例えば第4層の店はアラブ系なのに対し、第5層はエスニック系だ。
また、販売してるアイテムは日替わりでランダムに変わる、なので浜面の『ミナレット・ソード』の様に下層の割にいい武器も手に入ったりする。
プレイヤー出店の店が少ない現在ではかなり重宝されるのだが、いかんせん値段が高く浜面は持ち金の8割を出したとか。

さて御一行だが



滝壺「あれ?」

初春「いませんね…」

御坂・キリト((やっぱり…))

空振りのようだ。しかし、NPCには変わらないつまりは


アルゴ「ここで待ち伏せしたらいいんじゃないカ?」

キリト「いや…それじゃいつ来るか解んないランダム型だと時間の無駄だ」

御坂「それに、NPCなんだからこの街に居るでしょ?なら探しちゃいましょうよ!」

アスナ「私もそれに賛成ね。この人数なら手分けすれば早く終わりそうですし…」

浜面「俺もその意見に賛成だ、とっとと探そうぜ」


ってことで、2グループに分かれて探すことになった

美琴サイド


アスナ「探すって言ってもねー…」

御坂「まあ、NPCだしこの街からは出てないでしょ」ガシャン

初春「それに町の家の中にヒントあるかも知れませんよ!?」ガサゴソ



などと、話しながらめぼしい家に入りNPC探してる。
人の多い施設は既に見てるし、それに人が多いのなら情報の1つでも出なくてはおかしい。
なので人気の少ない家を探してるのだが


アスナ「だからと言ってその探し方はどうかと思うわよ?」

御坂・初春「「へ?」」


呆気にとられる2人。
現在2人がしてるのはRPGのお約束、めぼしい家に入りツボを割ったりタンスの中の物色すること。
ゲームだからいいがどう見ても『強盗』にしかみえない


アスナ「もう少し丁寧に探したらどうかな?…」

初春「だってめんどくさいじゃないですか?」ガサゴソ

御坂「そうよ。どうせ私達が出たら綺麗になってんだしさ」ガッシャーン

アスナ「いえだからと言ってね。それはちょっとね…?」

御坂「あ!お金みっけ!」

初春「回復薬ありましたよ!」


アスナ「ちょまてや!?」


もう1度言うが、これは情報の為に物色してるのであり決して『強盗』ではない。
だが、傍からみたらどう見ても「美人怪盗3人組」である。

全身タイツ着てりゃいいのになぁ…


アスナ(まだ、このゲームに慣れてないのかなぁ…)

キリトサイド


キリト「あったかー?」ガサゴソ

上条「全然!」ガッシャーン

土御門「見当たらないぜい」パリーン

浜面「そろそろ違う家に行くか?」ドカーン

滝壺「それがいいかもね」ガサガサ


こちらチームは悪びれる様子もなく物色している。
重ね重ね言うがこれは『強盗』ではない、と言いたいが…
彼らは思い切りがいいのか《破壊不能オブジェクト》以外は徹底的に動かすか壊すか物色している。
こちらは野郎が多いのでどう見ても『窃盗団』にしか見えない、部屋など散らかり放題で見ちゃいられない。
ちなみにキリトは最初は抵抗があったらしいが、今では1番派手に物色している

アルゴ「お前らも派手にやるナー」メリメリメリ

キリト「?お前はやらないのか?」バコーン

アルゴ「まーナ。キー坊1つ忠告しとくヨ」

キリト「?」ガラガラ

アルゴ「NPCもいろいろいてな、何やっても怒らない奴ト」シュタ


喋りながら窓枠に足を掛けるアルゴ、ふと疑問に思うキリトだが答えはすぐにわかる


アルゴ「怒るやつもいるんだゼ!?」


バタン!!


彼女が言い終わると玄関の扉が勢いよく開く。
そこにはゴリマッチョのスキンヘッドのおっさんが鼻息を荒くして立ってる


「お前!わしの家で何晒しとんじゃあ!!?」


キリト「え?っえ!?」オロオロ

アルゴ「がんばれヨー」


そう言って彼女は窓から逃げ出した


キリト「はあ!?」

「覚悟できてるんじゃろうな!?」ビキボキ

キリト「っちょ…カミジョウ!ツッチー…」


そこで彼は今の事態を把握する。
部屋を見ると中には誰も居なくキリトとNPCのおっさんの2人だけだ、上条達4人の姿はどこにもない。
窓の外を見ると小走りで逃げてるのが見える、つまりは彼は置いてけぼりを喰らったのだ


キリト「っちょ…これはですね。あの…」


戸惑うキリト。
現実世界でもこのような事はしないしすることもない、ましてやこんなゴリマッチョに切れられることも


「往生しいや!!」







キリト「っちょ、っま・・・・アーッ!!」


キリトはゴリマッチョのおしおきを喰らった

美琴サイド


御坂「これで6軒目か…」

初春「なかなか見つかりませんねー…」

アスナ「…そもそもNPCを探してるのに何で家を物色するのよ?」

御坂「物のついでよ」

初春「です!!」

アスナ(完全に強盗の思考じゃないの!)


と心の中で突っ込むアスナ。だが彼女は聞きたいことがあった


アスナ「ねえハルさん。聞きたいことがあるんだけど」

初春「?なんですか?」

アスナ「NPCの特徴ってどんなの?男ってのはわかったんだけど」

御坂「そう言えば聞いてなかったかも」

初春「ああ、言ってませんでしたね。すみません」

佐天「もう、抜けてるぞ初春」

初春「うわ!びっくりした!?」

アスナ「あらルイさん」

御坂「槍の整備終わったの?」

佐天「はい!終わりました」

御坂「ちょうどよかった、佐天さんも探すの手伝ってよ」

初春「物色してもなかなか見つからないんですよー…」

佐天「ふん!この私にかかれば直ぐに見つけるさワトソン君!」

アスナ「いや、ワトソン君じゃなくってNPCの外見」

初春「あ、そうでしたね。えーっと」

初春「見てくれはアスナさんみたいに黒いフードマントを被ってるのですが」

佐天「ほうほう」

初春「1つ特徴がありました」

御坂「どんな?」

初春「鼻です。ソルダートJみたいな鼻です!」

佐天「なるほど…」


御坂・アスナ「「いや、わかんないから」」

初春「えー…じゃあサイボーグ009の002」

御坂「う、初春さん。何かに例えるんじゃなくって」

アスナ「何かに描いてくれると嬉しいなって…」

佐天「こんな奴です」

すると佐天が自分の槍を使って地面に描きだした

佐天「<こんな感じの鼻です」

御坂「あぁ、漫画みたいな長鼻ね」

アスナ「これだったらすぐにでも見つかりそうなんだけどね」

初春「そうなんですよねぇ…」

御坂「とりあえず探しましょ」

佐天「なら、あそこ行きません?」ピ!!


佐天が指差す。そこにあるのは今までの民家と違い『セコイア』では珍しいレンガ造りの建物


アスナ「役場って『GM』がいたとこでしょ?」


彼女が言ったとおり、かつてはそこには『GM』基アーガスの社員がいたところである。
通常ならそこで様々なサービスを受けられ、プレイヤーで賑わってたのだが。
SAOがデスゲームになって以降、もぬけの殻でありNPC以外はだれもおらず閑散としている。
しかも役場はほぼすべてが《破壊不能》オブジェクトであり宝箱もない。正直あるとは思えないのだが


アスナ「何もないと思うわよ…」

佐天「でも、行ってみないとわかりませんよ?」

御坂「まあ、佐天さんの勘はよく当たるし…行ってみましょ!?」

初春「そうですね」

アスナ「…ならいいけど」

セコイア・役場内


役場と言っても現実の物とそう大差はない。
規模で言うと田舎の村役場程度の平屋で、カウンター2つと奥に机の並んだ事務所が広がっている。
隣に6畳ぐらいの町長室がある大雑把な作りだ


「こんにちは」


と笑顔で彼女たちを迎えるNPC。奥にも何やら作業をしてる者数人いる


御坂「そんなにいないのね」

アスナ「でも、これならそんなに時間かからなそうね」

佐天「ぱっと見長鼻いませんねぇー」

初春「とりあえず見て見ましょ?」


それから彼女たちの探索が始まった。
と言っても、見て回るだけで『物色』できるわけではない。
ただNPCの顔を見たり部屋にあるものを見たりするだけで直ぐに終わる

アスナ「やっぱ無いわねー…」

御坂「そうですねー…」


役場のベンチに腰掛ける2人。精神的に疲れてきたのか、顔の表情もどこか重い


佐天「御坂さん!アスナさん!!」

御坂・アスナ「「!?」」

佐天「こっちです!」チョイチョイ


村長の部屋から軽く顔だして2人を呼ぶ彼女。
むろん呼ばれた2人は部屋に行く、そこでは村長が自分のデスクに伏せ寝している。
初春は壁に掛かってるレリーフを見ている


御坂「どうしたの?」

初春「御坂さんこれ!」

彼女が指差す。
そこには壁一面の大きさになる青銅製のレリーフ、とても巨大だ。
描かれてる内容は、天までに伸びる巨大樹と風にマントを靡かせた1人の剣士。

その剣士の手にはしっかりと片手剣が描かれてる


アスナ「これって…」

佐天「あとここ見てください!」


そう言って端っこに書いてある文字を見せる。
そこにはこのレリーフのタイトルだろうかこのような文章


『ヨラバタイ樹と白金の剣士』


と書かれてる


御坂「『白金の剣士』…それって!?」

佐天「多分、御坂さん達が探してる剣のことかと」

アスナ「じゃあ『ヨラバタイ樹』って!?」

初春「その剣のありかじゃないかと…」


ここに来てやっと手がかりが手に入る。
しかし、問題も浮上する。名前の通り『ヨラバタイ樹』とは大木の事であろう、
しかしここは森の層でありこの層に生える木はすべて優に100Mは超える巨大樹木ばかりだ。
その中から『ヨラバタイ樹』1本を探すのは並大抵のことではない。どうするか


「うっ…うーん」


悩んでると声。どうやら先ほどまで寝てた村長が目を覚ましたらしい



「…客人か?」


御坂「あ、すみません勝手におじゃましちゃ…」


言葉が詰まる。他の3人も村長を見ると


「「「「あああああああああぁぁぁぁ!!!!」」」」


驚き大声を上げてしまう。
そこには顔の整ったオールバックの男性、そして特徴的な長鼻。


そう、彼こそが探し求めてたNPCだ!


「おぉ、そのレリーフに興味があるのか?」


御坂「これに描かれてるのって!?」


「いやー若いのに見る目がある」


御坂「いやちょっと」


「せっかくなので、この絵について教えてあげようじゃないか」


御坂「そんなことイイですから質問に」


「そもそもこの絵な」


佐天「御坂さん、無駄ですって」

アスナ「諦めて聞いてあげましょ」

御坂「…わかった」

初春「めんどくさいですね」


彼女たちの気も知らず村長は話し始める。NPCとは勝手な物だ


「かつてあった―――」



長いので訳す

かつてこの地は平和ではなかった。
妖霊大帝オドロームとその軍団に襲われ、人々は怯えながら生活を強いられてた。
そして、オドロームの魔の手はこの『セコイア』にも近づきつつあった。
ある日『ノビタニャン』と名乗る者がこの街に現れた。
その者は

「この町の西にある『ヨラバタイ樹』の頂上に『白金の剣』がある」

と言った。しかし『ヨラバタイ樹』はこの『セコイア』付近では1番高い木、誰もが登れないと思うし「危険だからやめる様」と告げた。
だが彼はその言葉を聞かず「登って見せる」といい『ヨラバタイ樹』を登り始めた。
人々は心配そうに見守るが『ノビタニャン』は軽々と登って見せた。
そして、木から降りた彼の手には『白金の剣』が握られていた。
彼は手始めに『セコイア』に1番近いオドローム軍勢を討伐に行った。
すると彼は見事にその軍勢の大将に勝って見せた、人々は大いに喜び彼を何時しか『白金の剣士』と呼ぶようになった。
しかし、これに激怒したオドロームは全軍で『セコイア』に進軍し自らも前線に赴いた。
だがその時には『白金の剣士』『ノビタニャン』の元にはドラモン・ジャイトス・スネミス・シズカリアの強者4人が集まってた。
そして彼等5人は見事に妖霊大帝オドロームをその剣で引き裂き、勝利をつかみ取った。

『セコイア』に平和が訪れたのだ。
そして、『白金の剣士』『ノビタニャン』は再び『ヨラバタイ樹』に登りその頂上に『白金の剣』を戻し、この地を去った


「―――ってな訳だ」

と1時間近く聞かされた4人であるが、アスナ以外の3人は


(((早読みしたい…)))


と思っていた。しかし、重要な話には違わないので


初春「御坂さん!!」

御坂「ええ、この街に西ね」

アスナ「キリト君たちにも伝えなくっちゃ」

佐天「もう土御門さん達に伝えました「すぐ行く」だそうです」


「―――あぁ、そうだ。君たち」


「「「「!?」」」」


「『白金の剣』を手に居れたら私のとこに来るといい、いい物をあげよう」

今日はここまでです。

RPGのお約束、物色と長老キャラ(村長)的な物を今回は入れて見ました。

村長の回想はゲームみたいにあえて無駄に長くしてそれっぽくしてみました


でその回想ですが、とある国民的漫画の大長編を基に書いてみました


ってか、白金の剣の時点でなぁ…


ではまた

どうも、こんばんは


さて投下しましょう

ミコトから剣の情報を聞いた俺達はすぐさま合流すると、そのまま『セコイア』の西にある『ヨラバタイ樹』へ向かいことにした。
流石に全員は多いので行くのは俺とミコト、アスナとカミジョウにハマーにルイが行くことにした。
残り4人は留守番、もしくは攻略会議に出てくれるらしい。
本当にありがたい


キリト「早く行け!」ゲシ

上条「いって!!」

浜面「まだ怒ってるのかよ!?」

キリト「あのなぁ…」


確かに俺は今機嫌が悪い。何故か?
先ほどこいつらと物色(と言う名の強盗)に付き合ってると家主のNPCに見つかりこってり絞られた。
ちなみにこいつ等は俺を見捨てて逃げた。怒らない方が少ないだろう


佐天「いいじゃないですか、話のネタになりますし」

キリト「話のネタって…あのなぁ」

御坂「グジグジと器の小さい男ねー」

アスナ「キリト君って意外に女々しいのね…」

上条・浜面「「」」ウンウン

キリト「お前らなぁ…」プルプル


俺は今すぐにでも大声で説明したかった。
今までに感じたことのない恐怖と苦しみを!!
…だが、それ以上にその時のことを思い出したくないのでやめとくことにした。



……本当に思い出したくない

『セコイア』を出て1時間以上たっただろうか、いまだに『ヨラバタイ樹』は見つからない。
この第5層『セコイア』の名前の通りやたら高い木しかない、しかも全部同じような物。
休息がてら近くの沢が流れてる斜面で昼食込の休憩に入る


御坂「見つからないわねぇー…」モグモグ

上条「まあ、そう焦るなよ。まだ1時間しかたってないだろ?」

御坂「でもー…」

上条「はいはい、おちつこーなー」ナデナデ

御坂「ふぇ!ふぁ!?…」シュポン!!

上条「み、御坂!?」


キリト「…」

キリト(なんだこの甘い空間。カミジョウがミコトの頭撫でたら、ミコトが顔を真っ赤にして気絶したぞ!?)


俺はある疑問が浮かび浜面に聞く


キリト「なあ、ハマー」ボソボソ

浜面「なんだよ?」ボソボソ

キリト「あの2人、そのー…つ、付き合ってるのか?」

浜面「うんにゃ、付き合っておらんよ」モグモグ

キリト「は!?」


あれで付き合ってないのかよ!?


佐天「御坂さんの片思いなんですよ、あれでも」ボソボソ

キリト「…マジで?」

アスナ「そうらしいわね。ハルさん曰くあれでも落ち着いた方らしいわよ」ボソボソ

キリト「あれで落ち着いたって、前どんだけだったんだよ…」

佐天「前は漏電してましたね」


キリト「あっぶな!?」


ミコトが学園都市の超能力者、御坂美琴なのは俺もアスナ、アルゴも知ってる。
本人は


御坂「あまり言いふらさないでね…」


と言ってるし、俺達も言いふらすつもりもない。
本人も気にしてるのか、顔をターバンで覆い顔を隠してる辺り自覚してるのだろう。
ただその姿はめちゃくちゃ目立つが…
それよりもTVに出たりする有名人が目の前に居ることに驚いたし、話を聞くといい奴だってのも分かった。
何よりこうやって恋もする俺達と変わらない子供だってのがよく解った


キリト「…にしても、あれだけ解りやすいとカミジョウも気が付くだろ?」




佐天「それが」

アスナ「全然」

浜面「全く」

キリト「…ウソだろ?」

佐天「本当なんですよ」

アスナ「私も見たけどあれは筋金入りね」

キリト「だって、俺でも解るぐらいデレてるじゃん!?」

浜面「それが大将クオリティー。ちなみに本人は「俺ってモテないからなー」と言ってます」

キリト「何そのムカつく感じ?」

佐天「あまりにも御坂さんが可哀そうなんで、最近じゃ上条さんがそんなこと言うとグーパンチしてます」

アスナ「解る。私もさっき殴っちゃったよ」

浜面「俺と土御門なんかしょっちゅうだぞ!?」

キリト「…俺も聞いたら殴るだろうなー」

アスナ「いいと思うよ」

上条「さっきから聞こえてるんですが、すっごく物騒なこと言ってません!上条さん的に!?」

佐天「え?言ってませんよ?」

上条「嘘つけ!なんか「殴る」ってキーワード聞こえて来たぞ?」

キリト「大丈夫。今度は俺が殴るから」

上条「なんでなよ!?何で殴る前提なんだよ!!」

アスナ「いやだって、絶対に直ぐにでも地雷踏みそうですもの」

上条「地雷ってなんだよ!?」

浜面「おーい、大将」

上条「なんだよ!?」

浜面「そんなに暴れると膝の上の姫が…あ」

上条「!?」

御坂「」ゴロゴロ


バッシャーン


…説明しよう!さっきから上条の膝の上でで気絶してた美琴。
彼の怒涛の突っ込みの時に体が動く、その振動でバランスが崩れそのまま沢へ転がり落ちてしまった。
幸い沢は深くなく流れも穏やかなため大事には至らなかったが、落ちた本人はずぶ濡れである。

流石に本人も目が覚めた


御坂「…何がどうしてこうなったの?」ビチャビチャ



上条「み、御坂…あ、あのこれはだな」アセアセ

御坂「あ゛?」

上条「事故であってな?…その」

御坂「あ゛あ゛!?」

上条「えーっと、そのー……ごめんなさい!!」orz


見事な土下座。キリトとアスナは心の中でそう思った、これで終わりかなと思いきや


浜面「まだ続くな」

キリト・アスナ「「え!?」」

御坂「ねえ?」

上条「はい、何でございましょう?」土下座中

御坂「私の『スチール・ブレードⅡ』で切り刻まれるのと『体術』でボコボコにされるの、どっちがいい?」ニカ


笑顔で言ってるが目は笑ってない


上条「ちょっと待って!今謝りましたよね?なんでそこまでされなくっちゃいけないの!?」

御坂「あのねー…川に落ちて、口に『甘い水』がいっぱい入って気持ち悪かったのよ!それに顔に『葉っぱ』いっぱい付いちゃうし!!!」

キリト(『甘い水』?『葉っぱ』!?)

上条「『葉っぱ』って…?御坂、顔に付いてるぞ?」

御坂「へ?あ、ありがとう」ヒラ

上条「いまの内に!!」ダッ!!

御坂「あ、コラ!!逃げんな!!!」



マテー!!
イヤダー!!
オトナシクキラレロー!!
ナンデダー!!


浜面「あーあ、行っちゃったよ」

佐天「止めに行きますか?」

浜面「そうすんべ」タッ

佐天「はーぁあ!」タッ


ストップ!ストップ!
ミサカサン、オチツイテ!
クラエー!!
フコウダー!!


アスナ「キリト君私達も…ってキリト君?」

キリト「…」チャポ


美琴の落ちた沢で何やらしてるキリト。どうやら沢の水を汲んでるみたいだ


アスナ「どうしたの?」

キリト「…」



すると


キリト「」グイ

アスナ「き、キリト君!?」


急に沢の水を飲むキリト


アスナ「ど、どうだった?」

キリト「…甘い」

アスナ「へ?」

キリト「アスナも飲んでみろよ」

アスナ「う、うん」ゴク

アスナ「…甘い」

キリト「だろ!…わかったぜ『ヨラバタイ樹』の場所が!」

アスナ「え?」

キリト「カミジョウ達は?」

アスナ「あそこ…」


ウォラ!!
ヒギー!!
ヤメロッテ!ヒメ!!
ミサカサン!カミジョウサン、シンジャイマスッテ!!


キリト「ったく!」


その後、キリトの仲裁で場は収まった

10分後


彼らは先ほどの沢にそって歩く。


御坂「ごめんなさい、頭に血が上ってました…」

浜面「まぁ、気にすんなや」

上条「俺も気にしないからよ…な?」

御坂「でもー…」

佐天「まぁ、上条さんが気にしてないんだからいいじゃないですか」

上条「ま、流石の上条さんも毎回毎回切りつけられるのは電撃と違って命に係わるからな、気を付けてくれよ!」

御坂「気を付けます…」

アスナ「電撃って…」

キリト「毎回って…」

上条「それがな、学園都市に居た頃のよいつm」

御坂「そうそう!!えーっと、このまま行くとあるのよね!!?『ヨラバタイ樹』」

佐天・浜面((話逸らした…))

アスナ(カミジョウ君もよく無事ね…)

上条(なんか釈然としない…)

キリト「(毎回やってんだ…)あ、あぁ…さっき解ったんだけどな」

佐天「そう言えば何で解ったんですか?」

アスナ「そうそう、何で沢の水で解ったの?」

御坂「沢の水って、あの甘いの?」

キリト「そうそれ!ミコトが『甘い水』って言っただろ?最初にそこに引っかかったんだ」

上条「言われてみれば、確かに水が甘いっておかしいな」

浜面「ふつう味がしないもんな」

キリト「2つ目のキーワードは『葉っぱ』だ」

佐天「『葉っぱ』?」

アスナ「『葉っぱ』なんてそこらじゅうに…!?」

キリト「お!ようやく気が付いたようだな」

御坂「なるほどね…」

上条「何?何がどうなってるんでせう!?」

浜面「さぁ…」

佐天「さっぱり…」

アスナ「はぁ~…あのね、SAOで葉っぱなんて特定の場所以外落ちてないでしょ?」

御坂「それに落ちても一定の時間がたつと消えちゃうじゃない」

佐天「そうでしたっけ?」

御坂「ほら、第1層のはじまりの町にある木の実だって時間がたつと消えちゃうじゃん」

浜面「そう言えばそんなのあったような…」

キリト「それにこの葉っぱ調べると」ピ


そう言いながらキリトは『葉っぱ』に触れる、すると情報ウィンドウが表示される。
SAOでは名前や効果の解らないアイテムなどは、軽く触れるとこれの名前は○○で効果は××と表示されるのだ。
で、この葉っぱの名前には『ヨラバタイ樹の葉』としっかり書かれてる


上条「本当だ…じゃあこのまま行けば!?」

キリト「ああ。間違いなく…と思ったら着いたっぽいぜ」

少し開けた場所に出る。
そこにはちょっとした泉がありその奥には巨大な岩、そしてその岩を覆うように大きな樹木が生えてる。
その樹木はあからさまに周りの気と違う、周りが茶色の樹皮なのに対しそれは薄灰色をしている。
そして、他の木とは1回りも2回りも太い幹、なによりも上の層を貫いてるのではないかと思いたいぐらいの高さ。
誰が見ても間違えは無い


御坂「これが『ヨラバタイ樹』」

浜面「間違えなさそうだな」

佐天「でも…これ登るんですよね?」


そう、登るのだ!しかし彼女が不安に思うのも無理はない。
この『ヨラバタイ樹』周りの木と違い表面はつるつるしており、すごく登りにくそうである。
しかも枝伝いに登ろうとしても根元から1番近い枝は5mぐらいある、正直今のキリトや御坂では最大ジャンプしても届かない。どうするのか


アスナ「キリト君…どうするの?」

上条「いくらおまえでも流石にk」

キリト「走って登る!」キリ!

上条「…は!?」

アスナ「…はぁ~あのね。君がいくら馬鹿でもこれh」


そう言うと彼はスペースを開けさせ木から距離を取る。まるで50m走のように


キリト「よっつ!!」タッ!!


彼は勢いよくスタートダッシュしそのまま木に向かう。そしてその速さのまま木を登り始める


アスナ「うそ!?」

上条「まじでか!?」

浜面「うおー…」

佐天「すごい…」


しかし4mぐらいで勢いがなくなり始める


キリト(まずいな…こうなったら!!)「はああああ!!」タン!!


そのままジャンプし何とか枝にしがみつく


キリト「ふう…ひやひやした」





見てるこっちがひやひやする


アスナ「キリト君…」

浜面「ふぇー今のは危なかったなー」

上条「ってか、大丈夫なのか?」

佐天「今の様にいけば大丈夫だと思いますよ…多分」

アスナ「って、ミコトさんは!?」

上条「そういえば」


確かに、ここに来たのは片手剣『白金の剣』を探しに来たため。
その『白金の剣』はこの『ヨラバタイ樹』の上にある。
だからキリトはこうして無茶して登ってるのであるが、もう1人の片手剣使い美琴はと言うと


御坂「」キョロキョロ


何かを探すように木を見てる


佐天「御坂さーん」

御坂「なにー?」

佐天「登らないんですか?」

御坂「登るよ」

上条「じゃあ何で行かないんだ?キリト行っちまったぜ?」

御坂「私はあんな無茶しないで確実に登って行くのよ」

浜面「無茶?」

御坂「だって、あの調子だと」


「ぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!」ドポーン!!


御坂「ほらね?」

アスナ「き、キリト君!?」


美琴が言ったとおりキリトが落ちてきた。
やはり彼女が言った通り無茶であったようだ、では彼女はどうするのか


御坂「そこの泉、回復効果あるみたいだから少し休んだ方がいいわよ」

キリト「回復効果…?」


それは先ほどキリトが木を登ってる時に1人で調べた結果である。
この泉、先程の沢の水源であり名前は『ヨラバタイ樹樹液』となっており効果は『体力の回復』と書かれてる。
しかも泉を含めた『ヨラバタイ樹』の周辺は《安全圏内》に含まれておりモンスターに襲われる心配もない


御坂「さて、私も行くかな…」

佐天「行くって…どうやって?」

御坂「こうやって!!」タッ!!




こう言い残すと彼女はその場から枝にジャンプした。
もちろんキリトみたいに高い場所の奴ではなく、別の木の根元から2Mぐらいの物にである。
何故別の木なのかそれはこのためだ


御坂「ほっ!!はっ!!」タッ!!タッ!!

上条「なんで御坂は『ヨラバタイ樹』にジャンプしないんだ?」

キリト「…なるほどな」

アスナ「キリト君?」

キリト「ああやって他の木で高さを稼いでベストタイミングで『ヨラバタイ樹』に移るんだよ」

浜面「そんなこと…うまくいくのか?」

キリト「現にほら」

御坂「てやっ!!」タッ!!


キリトの言った通り美琴は『ヨラバタイ樹』の枝に足を着いた。キリトが落ちた地点よりも高い位置の枝に


佐天「でも、またジャンプして行っちゃいましたよ?」

キリト「全力でジャンプしないで細かく上がってるんだろ?だから体力的にも余裕があるんだよ。本人もそれを理解してるんだろうな」

浜面「ほえー流石だなー」

キリト「っと、俺もこうしちゃいられねぇ!!」タッ!!


キリトも美琴に負けず地と全力で追いかけていった


上条「…で、どうするよ?」

アスナ「どうするって?」

上条「いや、流石において行くもあれだし。かと言ってやることないし…」

浜面「確かに、どうすっかなー」

佐天「《安全圏内》ですし待ちません?」

アスナ「そうするしかないかもね…」

浜面「だな」

上条「…にしても」


地上に残された彼らは暇であった



約4時間後


御坂「はぁ…」


美琴は現在8合目あたりに居る。
ここまで来ると他の木は無く『ヨラバタイ樹』だけしかない。
ここまで来ると先ほどまでの枝伝いに行くのも無理なのでいったん休憩に入る、彼女の居る枝も他の物より大きい。
これはここで休憩するために最初から作られたものであり、茅場の優しさでもある


御坂(ここまで来ると流石に地上の様子は解らないわね…)


既に地上の様子はほとんど解らない。
ふと周りの景色を見る、日も暮れ天井に映る星の明かりしかなく、遠くにぽつぽつと光明かりは『セコイア』であろう。
24時間明りにあふれてる学園都市とは大違いの光景である


御坂(本当に…変な世界ね)


キリト「よ!」

御坂「なんだ…キリトか」


追いついたキリトが声を掛けてきた。


キリト「何黄昏てんだよ?」

御坂「別に…良いでしょ…ほらサッサと行ったら?私はここで軽く休憩するから」

キリト「俺は腹が減ったからな、休憩だ」ストン


御坂(そう言えばお腹減ったなー…)ストン


その場に座るキリトと美琴。

彼はメニューを操作し黒パンを出すと彼女も腹が減りだした。
誰かが何かを食べだすとお腹が減るのはよくあることだ。しかし、彼女は食料を持ってきてない


キリト「ほら」つ

御坂「へ?」

キリト「やるよ。持ってきてないんだろ?」


事情を察知してかもう1つ黒パンを出しそれを美琴に渡すキリト、更にメニューを操作し


キリト「ついでにこれも」コトン

御坂「!?」


美琴が目を丸くする。
それは彼らが1番最初に出会った時、キリトとアスナが2人で食べてた時にあったクリームの入った壺。
更にお茶の入った瓶まで出してくれたのだ、そりゃモテる


御坂「いいの!?」

キリト「ああ、景気付に食おうぜ!!」

御坂「ありがとう!!いただきます!!!」


心の底から嬉しそうな声でお礼を言い食べ始める美琴。本当においしそうに食べる


キリト「その素直さをカミジョウにも出せばいいのに…」


ふと、心の中で思ったことが口に出る


御坂「っ!!…っ!!…ゴクゴクゴク…っぷは~…い、いきなり何言ってんのよ!!!?」


あまりにも唐突言われてびっくりした美琴。またパンが詰まりそうになり慌ててお茶で流し込む


キリト「あ、ごめん。口走ってたか?」

御坂「普通に言ってたわよ!!」

キリト「いや、あんな盛大に惚気てたら言いたくもなるよ」

御坂「の、の、惚気てなんかないわよ!//…ってか、誰に聞いたのよ!?」

キリト「あの光景見たら誰でも解るだろ…」

御坂「誰でもって…ままま、まさか?」

キリト「ああ、アスナもアルゴも知ってると思うぜ」ニヤ


止めを刺した


御坂「シュポン…ふ、ふにゃ~//」ドサ

キリト「えええええええええええ!!!?ここで気絶するか!!!?」


気絶した美琴に焦るキリトだが、止めを刺したのはこいつである


キリト「…どーすんだよ、おぃ」







「…ん」パチリ


どれほどであろうか、ふと目が覚める。
頭の裏に何やら異物感、これはキリトのコート


「お、起きたか?」


声。見ると枝の端に足を掛けてるキリトの姿


御坂「うん…どのくらい寝てた?」

キリト「20分ぐらいかな?」

御坂「そう…ごめんね迷惑かけて」

キリト「いいって。おかげでミコトの地雷ワード解ったしな」

御坂「地雷ワードって…悪かったわね。自覚ぐらいはしてるわよ…」

キリト「なら結構。ほい、お茶」

御坂「ありがとう…」


お茶を飲む美琴


御坂「……ねえ?」

キリト「なんだ?」

御坂「あんたって、なんか年齢の割に落ち着いてるわよね?」

キリト「…そうか?」

御坂「うん。同年代…下手したらタメぐらいなのに、なんて言うか…大人びてる」

キリト「俺から言わせてみたらあんたも相当大人びてるぞ。その…常にピリピリしてると言うか」

御坂「ピリピリしてる?」

キリト「ああ。アスナに近いようで別のベクトルな感じはするけど」

御坂(ベクトル、か…)


美琴はかつて対峙した白い悪魔のことをふと思い出す


キリト「と言っても。これを聞いたのはそのアスナからなんだけどな」

御坂「アスナさんが言うかねー…最近は落ち着いたけどさ」

キリト「アルゴも言ってたかな?「アーちゃん最近やわらかくなったナ。ほんのちょびっとだけど」って」

御坂「それ、本人に言ったら怒ると思うよ」

キリト「…違いない」ニヤ

御坂「…っぷ」

キリト「…っく」

御坂「あっははははは!!」www

キリト「くっははははは!!」www


何かにツボったのか、それともアスナの怒るのを想像したのか、どちらにせよ2人は大笑いし始める。
周りに響くがここからだと地上には聞こえない、なので2人の笑い声が本人たちにしか聞こえなかった



キリト「はぁ…行くか?」

御坂「そうね!ありがとうね」

キリト「いいって…でここから素手でしか登れないけど、諦めるか?」ニヤ

御坂「誰が!この先表面がボコボコしてるからあんたみたいに壁走りしなくたって大丈夫よ!!」

キリト「OK…じゃあ、よーいドンで登り始めようぜ」

御坂「望むところよ!吠え面掻かせてやるわよ!!」

キリト「けっこうけっこう…じゃっ!!」

御坂「…よーい」


キリト・御坂「「ドン!!」」


キリト「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」ドドドドドドドドドド


御坂「てりゃあああああああああああああああああ!!!!!!」ドドドドドドドドドド


ものすごい勢いで2人は残り2割を頂上に向け登り始めた




4時間前


ヨラバタイ樹・根元



アスナこと私、結城明日奈は『ヨラバタイ樹』近くの泉のある《安全圏内》にいた。
キリト君とミコトさんが木を登って行ったあと、私達はいろんなことをして暇をつぶした。
最初はグダグダしてたが暫らくすると


佐天「2人ってどっちが筋肉あるんですか?」


とルイさんが質問した。最初はカミジョウ君もハマー君もお互いに謙遜してたんだけど


上条「俺だから」

浜面「いや俺だし」

上条「いやいや俺だから」

浜面「俺だっつーの!」

上条「なんだよ!!」

浜面「やんのかコラ!!」

上条「上等だ!!」


と、訳の分からない展開になった。

勝手なイメージだけど、どうして男の子ってこうなんだろう。
と言っても、流石に喧嘩になるのはまずいと思って止めようとすると


佐天「はーい、提案でーす!!こうなったら2人で筋トレ対決はどうでしょうか!?」


とルイさんが言った。そんな単純な話に乗るはずがないと思ったけど


上条「よーし、それで白黒つけようじゃねーか!!」

浜面「ふん!大将の鼻へし折ってやんよ!!」

上条「彼女持ちのリア充には負けねえよ!?」

浜面「彼女持ちは認めるけど。リア充とはお前には言われたくねぇ!!!」


…うん、男の子って単純だわ。
そんなこんなで筋トレ対決になだれ込んだ。
最初は腕立て伏せ、序盤からものすごいスピードで腕立てをする。
提案をしたルイさんは


佐天「浜面さーん!!がんばれー!!滝壺さんが見たらもっと惚れちゃいますよー!!」

浜面「まじでか!?うおおおおおおおおおおおお!!!」フンフン

佐天「上条さーん!!がんばー!!御坂さんが見たらもっとときめいちゃいますよー!!」

上条「なんで御坂!?」フンフン


本当に気づいてないんだこの人…
しばらくして腕立て伏せじゃらちが明かないことになり


上条「こうなったら腹筋だ!!」

浜面「よし!!乗った!!」


とゆうことになった。だけどここからが私にとっての軽い悪夢の始まりだった

上条「腹筋だと足抑えてもらわなくっちゃいけないな…」

浜面「じゃあ佐天、アスナ!悪いけど手伝ってもらえるかな!?」

佐天「いいっすよ~」

アスナ「へ!?」


今なんて言ったこの金髪。
手伝うってあれよね、足を抑えることよね!?体育の時間によくやるあれよね!!?抑える相手って…やっぱこの2人?
……無理!無理!!無理!!!あれって顔がすごく接近するよね…そんなの無理!!!!


佐天「じゃあ私上条さんの抑えますね~」

上条「おう!頼むわ」

アスナ「」パクパクパク


っえ!?なんでルイさん何事もないようにできるの!?
お、おと、男の子の足掴むんだよ!!!?…もしかして共学だと普通なのかな?


佐天「よっと!」フミ

上条「サンキュー!」


あれ?体育座りみたいにしゃがんで軽く足で踏むだけ?
…確かにあれなら顔との距離も離れてるから問題ないか。
これなら私にもできる…かな?


浜面「おーいアスナー!俺も頼む―!!」

アスナ「はいはい…よっと!」フミ

浜面「あんがとよ!」


本当…これなら緊張しないわね


浜面「…しっかし解りやすいなあんた」


アスナ「へ?」

今なんて言った金髪ゴリラ?
私が解りやすいですって!?
冗談は顔とあなたみたいなのにリコさんみたいなカワイイな彼女さんがいることだけにしt


佐天「ああ、解ります!アスナさんって解りやすいですよね!」


…なん…だと?


浜面「すっげートギマギしてたもんな!さっき」

佐天「お嬢様ってのは薄々解ってましてけど、なんかすっごいピュアなんだなって」

浜面「後、男に対しての免疫も無いんだなって」

佐天「めっちゃ顔に出てますよ」

アスナ「っな…っあ…//」パクパクパク


不覚だった…そんなに顔に出てたなんて…これでこの場にツッチーさんやアルゴ、ハルさんがいたら悲惨だったわ。
あの3人、ってかルイさんも含めて4人だけどグイグイ聞いてくるし…


上条「…?さっきから何なんだ?」

浜面「…大将…もう少し空気読もうぜ?な」

上条「?」

浜面「だーめだこりゃ」

アスナ「もう!!そんなこと言ってないで、さっさと始めなさいよ!!」

上条・浜面「「へーい」」


気の抜けた男2人の返事と共に始まる。

男2人の腹筋が2000回超えたとこでルイさんが気が付く


佐天「ねえアスナさん」

アスナ「何?」

佐天「これって…決着つかないんじゃないですか?」

アスナ「…奇遇ね。私もそう思ってたとこよ…」


上条・浜面「「ぬをおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」ブン!ブン!!


ここまでで2人の腹筋のペースは寸分も落ちてない。そう寸分も!!目の前の2人は気づいてない様だがどう考えてもおかしい


佐天「確かSAOって肉体的な疲労って皆無ですよね?」

アスナ「そうね…」

佐天「意味ないんじゃないですか、この対決?」

アスナ「確かに…そうね」ッパ

浜面「なっ!?」ドッ!!

佐天「えいっ!」ッパ

上条「っな!?」ドッ!!


私とルイさんが足を放すと2人は勢いよく頭をぶつける

上条「いってててて」

浜面「いきなり放すなよ…」イテェ

アスナ「これ勝敗つかないわよ?」

浜面「うそ!?」

佐天「だって、SAOって肉体的疲労が無いじゃないですか。この分だと日付が変わっても相手がまいるとかありませんよ?」

上条「まじで!?」

アスナ「気が付かなかった私達もあれだけど、あなた達も何か異変に気づきなさいよ…」

浜面「メンボクナイ

上条「ミギニオナジク」

アスナ「はぁ…もう体力対決はいいでしょ?」

上条・浜面「「ハィ」」

佐天「まぁまぁ、2人ともなんやかんやで落ち着いたんですからいいじゃないですか?ね」

アスナ「…それもそうね」

佐天「まあ反省はこの辺にして。どうです?そろそろご飯にしません?」


彼女の言うとおりすでに辺りは暗い。正直空腹感を感じて来たし、何より


上条「確かに…」グウウウ

浜面「腹減った…」グウウ


先程まで運動してた2人は相当空腹のようだ、これには私も同感。
にしてもSAOは律儀に人間の3大欲求が再現されていて、このようにお腹も空くし眠気も来る。

あと1つは……考えたくもない


夕食も終わりみんなでたき火を囲んで寝てた。
夕食は《ケルピ》と言う小型のシカモンスター、正直この層でこんな小さいモンスターを見たのは初めてだったので驚いた。
後、結構かわいかったのに


上条・浜面・佐天「「「肉うううううううううううううううううう!!!!」」」


と叫びながらあっさりと倒してしまった。あんなに可愛かったのに…
ってか、男2人は「もう動けない」って言ってなかったっけ?しかもルイさんまでも…あなた偶に女の子捨てすぎな所あるわよ?
さて、この《ケルピ》なんでも『A級食材』と言って今までの中でもかなり値が張り美味しいらしい。
実際私も食べるのも初めてだし、ましてや見るのも初めてだった。
調理法は塩焼き、近くにあった枝に刺して塩とスパイスを掛けるだけのお手軽料理、まさに『ゲーム肉』って感じ。
意外だったのは男の子2人が《料理》スキルが高かったこと、なんでも学園都市だと1人暮らしの子が多くて出来る子も多いらしい。
1人暮らしとか未知の領域で少し憧れる



アスナ「ふぅ…」


食事の後、私達はお肉を焼いてた焚火を囲んでそれぞれ休んでる。
カミジョウ君とハマー君は仰向けにいびきをかいて豪快に寝てる、ルイさんも体育座りのままよだれを垂らして寝てる。かわいい


…ふと思う、何でこの人たちはこうまでこの世界に溶け込んでるんだろう。
ミコトさんやここに居ない3人を含めて、なんて言うか…もっとすごいことを経験してるのだろうか?
母は学園都市のことを嫌っていたが、私達世代はあこがれの的だった。
過去形なのはこの前の戦争。
この前の戦争でいろんな情報が流れた、何か訳のわからない所、怖い場所、子供は皆実験動物。
そんなニュースを色んなメディアで見た、正直私も関わりたくないと思った。
このまま関わらない人生、敷かれたレールに沿った人生だと思った。
だけどここに囚われそしてミコトさん達彼らに会った。
最初はあまりかかわりたくないと思っていた、
私の周りでは学園都市の人は改造人間、狂気の集団、異教徒と呼ばれてた。(異教徒の意味はよく解らなかったけど)
だけど時が経つといつの間にか彼らと一緒に笑ってた。
今ではお互いフレンド登録する中にもなってる。
本当にここに来てから解らない、15年生きてて初めてのことばかりだ


アスナ「本当…どうしちゃったんだろう…私…」


思わず本音が出てしまった。

「この辺ならいいかしら…」


私は少し離れた場所に来てた。
あまりにも眠れないので少し体を動かそうとしてる、でも近くだと3人を起こしてしまいそうなので少し距離を取った。
と言ってもあまり離れてないし《安全圏内》を出てない、万が一《グリーズ・リー》の様な大型のモンスターに襲われたらひとたまりもない。
昼間にあんな大見栄張ったのに1人じゃヤバいのは私自身が1番自覚してる、我ながら情けない…


アスナ「…ふっ!!」スン!!


軽く《リニア》を1回。
1層からこれだけで生き延びてきたと言っても過言は無いので、難なくで来る。
でも1人だとどうも手ごたえが解らない


アスナ「うーん…」


悩む私


「お困りのようですな?」


アスナ「!?…ルイさん!?」

振り返るとそこにはルイさんがいた


佐天「なーにやってんですか?」

アスナ「ちょっと体動かしたくてね…ごめんねおこしちゃった?」

佐天「いえ、私も目が覚めちゃって。そしたらアスナさんがいないんで…体動かすんなら私も手伝いますよ!?」

アスナ「あら、いいの?」

佐天「ええ、私も動かしたいんで」

アスナ「あの2人は?」

佐天「お腹だしてぐーすか寝てます」ニ!

上条「ぐおおおおおおおおおおおおお」


浜面「がああああああーーー、ぐううううーーー」


「…こいつか?」


「間違いありやせんヘッド」


「俺の趣味じゃねえが。ま、いいか」


「では…イッツ・ショウ・タイムと行こうではないか」ニタァ


浜面「がああーーーぐうーーー」ズルズル

アスナ「で、何やる?」

佐天「んー…模擬戦とかどうですか?」

アスナ「模擬戦?」

佐天「そうです!…知らないですか?」

アスナ「…うん」

佐天「えーっと、《圏内》戦闘するんですよ」

アスナ「えっ!?そんなこと出来るの?だってそれじゃあ」

佐天「まぁ、ノックバックが発生しますね。でもこれを応用すればダメージとかのイメージできますよ」

アスナ「そうなんだ…でもそれも面白そうね」

佐天「やってみますか!?」

アスナ「ええ。でもルイさんの《ランス》だと私の《レイピア》には不利じゃないのかしら?」ニィ

佐天「あれぇーいいんですかぁー?私の《ランス》甘く見ると痛い目にあいますよ?」ニタァ

アスナ「いいのね?」キン

佐天「じゃあ…」スチャ

アスナ「いざ!!」

佐天・アスナ「「勝負!!」」

今日はここまで


今回は多めです


最初はキリト目線


最後はアスナ目線で進めて見ました


…ぶっちゃけると今回は2回分の物をまとめて投下しました




ちなみにアスナさんが若干口悪いのはこのSSの仕様です!!(キリ!!


質問待ってます…



ではまた


なんか浜面が普通の年長者っぽくなってきたな…
え、攫われたのこれ?死なないよねこれ?

大満足のボリューム乙でした
途中キリトと美琴にフラグ立ったんじゃないかとヒヤヒヤしたw

>>776

SEXしてるから落ち着いてるかなと思ってこうしました、基本馬鹿です


>>777基本SAO×禁書カップリングは成立させません…多分


ここでPOH登場か
浜面やばいな

ところでPOHvs土御門をいつか見たいと思うのは俺だけだろうか

>>781


その考えは無かった!!

そのうちやってみます

こんばんわ


投下する前に


ラフコフファンの皆様へ


ごめんなさい!!




では、投下します

アスナ「はぁ…はぁ…」

佐天「ふぅーふぅー」


呼吸を荒くする少女2人。
模擬戦と言っても精神的には疲れるのは実践と同じ、まあだからこそやって意味あるのだが


佐天「流石…アスナさんですね…全然見えませんでしたよ…」

アスナ「そっちこそ…驚いたわよ…槍の…あんな使い方…」

佐天「これでも…練習…しまくってるんですよ…」

アスナ「こっちだて…」ス


呼吸を整えながらアスナがメニューを操作する。アイテム欄から小瓶を2つ出す


アスナ「はい」

佐天「へ!?」

アスナ「『ヨラバタイ樹の樹液』喉乾いたでしょ?」

佐天「ありがとうございまーす!…ゴクゴク…っぷはーー!!アクエリみたいでうっめー!!」

アスナ「ふふ。そこまで喜んでくれると嬉しいわ」ゴクゴク

佐天「いやー学園都市ってアクエリなかなか無くって」

アスナ「え?学園都市ってアクエリアス無いの!?」

佐天「あるっちゃあるんですけど…高っくって」

アスナ「おいくら位?」

佐天「えーっと、確か…300円ぐらいかな?」

アスナ「高っか!?」

佐天「ですよねー、一応学園都市製のもあるんですけどね…」

アスナ「けど?」

佐天「味がね…不味いんっすよ。鯖味噌味とか」

アスナ「何その拷問」

佐天「他にもありますよ。例えばいか焼き味とか」

アスナ「そう言えば、学園都市の名物って聞いたことないわね…」

佐天「まあ、効果は抜群なんですけどね。すぐに体力満タンになるし」

アスナ「ふふ。まるでSAOみたいね」


微笑むアスナ、そしてそれをじっと見つめる佐天


アスナ「…っど、どうしたの?」

佐天「いえ、笑うと可愛いなって」

アスナ「かっ…かわ…、ありがとぅ//」

佐天「アルゴさんが言ってましたけど、前はそんなに笑わなかったのですか?」

アスナ「アルゴが?…」


思い悩む


アスナ「…かもね。最近あなた達と居ると気分的に楽な時もあるし?」

佐天「でも時たま思いつめてる時ありますよね?」

アスナ「ふとした時にね…それこそミコトさんも追い詰まってる時あるじゃない?」

佐天「まあ、御坂さんは…しょうがないかもしれませんね」

アスナ「しょうがない?」

佐天「…言っていいのかな?」

アスナ「誰にも言わないわよ」

佐天「この際ぶっちゃけちゃいますか!…御坂さんには内緒ですよ?」

アスナ「はいはい、解ってますって」


美琴のことを語り始める佐天



「御坂さんのリアルの事…知ってますよね?」


「えぇ…学園都市の超能力者の…」


「そうです。学園都市レベル5第3位の御坂美琴さんです」


「前から思ってんだけど、レベル5とか第3位とかって何?」


「レベルは能力の強さの位で5から0まであります。ちなみに私は0です」


「あ…ごめんなさい。なんか余計な事聞いちゃって」


「いいですって。前はコンプレックスに感じてましたけど今は大丈夫です」


「そう…ならいいけど…」


「むしろ気を使われる方が来ますって。で、順位ですけどレベル5の中にも強さの順位がありまして、なんでも第1位は化け物クラスとか聞きますね」


「へぇー、なんか学園都市でもなかなか難しいのね」


「まあ、私は学園都市に行ってまだ1年たってませんけどね」


「じゃあミコトさんは?」


「結構前からいたようですね。それこそレベル1から努力してレベル5になったぐらいですからね」


「じゃあルイさんも努力したら…」


「それが、レベル0からレベル1になるのはほぼ確実に無理らしくって…」


「あっ、ごめんなさい…その…学園都市に入ったら誰でも超能力出来る様になるのかなと思って」


「普通思いますよねー。私もその口でしたから…で入って診断したらレベル0って凹みますよー…」


「…」


「でまあ軽く腐っていろいろあったんですけどね」


「そう…」




「…あー脱線しすぎましたね。御坂さんの話に戻りますね」


「…ごめんね、辛いこと話させちゃって」


「いいですって。前は前、今は今ですから」


「強いのね…」


「いえ、空元気かもしれませんよ?」


「ふふ・・」


「で、御坂さん何ですけど。まあ、解りやすいようにプライドが高くって」


「それは何となく解るわね」


「それに御坂さん私達よりも1つ上なので私や初春を守りたいって思ってるんですよ」


(私より1つ下だったんだ…)


「…いい先輩ね」


「もちろん!で、このSAOに囚われるじゃないですか。多分1番焦ったの御坂さんですよ?」


「どうして?」


「だってここでは自慢の能力使えないんですよ?私達と合流した時はいつも通りの感じでしたけど内心相当焦ってたと思います」


「…」


「だからかどうか解りませんが『はじまりの町』を出てからものすごい勢いでレベルを上げて行きましたね」


「…」


「でもほら…上条さんとか浜面さん、土御門さんや私…自分で言うのもあれですけど、結構レベル高い方じゃないですか?」


「そうね」


「だから少しでも差が縮まるとすぐにレベル上げするんですよ。結構無茶な方法で」


「…」


「だから私達も気を使おうかなーって思ったんですけど」


『気を遣ったら御坂に失礼だろ』


「って上条さんが言ったので…まあ私もそうだなって納得しましたからね」


「何で?」

「だって御坂さんは全力で努力して学園都市のトップに上り詰めた人ですよ?
私達が手を抜いてトップになるだなんて御坂さん自身が1番認めませんよ!」


「そうなんだ…」


(ってか、カミジョウ君そっちが解るなら何であっちは解らないのよ?)


「だから私も努力して今のポジションに居るんです!…リアルだと考えられませんでしたよ、私がトップ集団に居るなんて…」


「…」


「でも…御坂さん、まだ満足してないみたいで。何て例えたらいいのかな~…」


「テストで成績が落ちるのがいや。みたいな?」


「そうそれ!まさにそれです!」


(なんか…私みたい…)


「だから、昼間私達とお茶したりしても夜になると必ずどこかにレベル上げに行くんですよね。あんま寝てないんじゃないですか?」


(本当に…私だ…)


「でも…本当に無茶しないでほしいですね」


「後輩として?」


「それもありますけど…1番は友達としてですね。だから私も強くなりますよ」


「守りたいから?」


「ええ。守られるよりも、守れるなら守りたいです!今はそれができますからね」


「強いのね…はぁ~あ、ミコトさん羨ましーなー」


「羨ましい?」


「だって…あなたみたいに先輩思いの後輩がいて…恋もしてるし」


「恋した相手はあれですけどね…ちなみにもっとすごい後輩も居ますよ?」


「どんな?」ウキウキ


「えー御坂さんのルームメイトで」


「うんうん」


「御坂さんをスッゴク心酔してまして、そのー…一歩間違えれば犯罪的な」


「犯罪?」


「ぶっちゃけ、知り合いじゃなかったら通報してます」


「何それ怖い」


「それから…」




他にもルイさんからいろいろ聞いた。
学園都市での何時もの日常、クッキーを作りにルイさんの家に来たこと、ちょっと子供趣味なとこ。
意外と危ない目に巻き込まれてること、まさかあの戦争でロシアまで行ってミサイルの発射を阻止したこと。
私と似てるようで似てない所もあった、特に後半のアクティブさは私には真似できない。
やっぱりこの人たちがどこか余裕があるのは経験なんだろうと思った。余裕か…



佐天「はぁー喋りましたね!?」


アスナ「本当にね」

佐天「でも、アスナさんのことあまり聞けなかったなー」

アスナ「そう?」

佐天「ま、それは今度初春や御坂さんを巻き込んで」

アスナ「そうね」

佐天「いやー初春がいたら誘導尋問でいろいろ聞けるだろうな~」

アスナ「誘導尋問って…」

佐天「たとえば…好きな人とか?」

アスナ「御生憎。居ませんよそんな人」

佐天「えー、キリトさんとかお似合いだと思ったんですけど…」

アスナ「キリト君?……ないない、ぜーったいに無い!!//」

佐天「顔赤くなってますよ?」

アスナ「なっ!?//」

佐天「ふむ、これは今度の女子会の酒の肴は見つかりましたな」ニヤリ

アスナ「ちょっ、ちょっと~//」



平和な会話。しかし、それはある音で終わる








「カアアアアアンンーーーーーーーーーーーー!!!」


アスナ・佐天「「!?」」


森に響き渡る金属音。剣や武器などの音ではない、これは


アスナ「デュエル?」


そう、これはプレイヤー同士の対決の時に使われる《デュエル》開始のゴング。
しかし、この近くで《デュエル》をする者など


佐天「もしかして上条さん達!?」


確かに、彼らは先ほどまで筋トレ対決を行っていた。
だが結局結果が出ないので有耶無耶で終わってしまったが、もしかしてリベンジなのか?


アスナ「まさか…流石にそこまでお馬鹿ではないでしょ?」

佐天「でも、この近くで…ってかこの場所他のプレイヤーが知ってると思いますか?」

アスナ「それもそうね…」

佐天「取り合えず戻りませんか?」

アスナ「ええ!!」




元の泉に戻る


佐天「あれ?」


上条「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおお」


そこに居るのは先ほどと変わらない姿でいびきをかいて豪快に寝てる上条の姿だけだった


佐天「聞き間違いだったのかな?」

アスナ「・・・」 


確かに《デュエル》は2人居ないと出来ないもの、ここに上条が寝てるってことはまず彼ではない。とすると


アスナ「…ねぇ?」

佐天「はい!?」

アスナ「ハマーさんは?」

佐天「あれ?そういえば…」


確かに浜面の姿が見えない。
彼が《デュエル》をしてるのか?しかし先ほど佐天が述べた通りこの場所を知ってるのは彼女らと木の上に居る2人だけだ。
だとすると…


アスナ「嫌な予感がするわ…」

佐天「同感です」

アスナ「とりあえずこの付近を探しましょ」

佐天「解りました、私こっちの方に行くんで。あ!上条さん起こしてくださいね」タッ!!

アスナ「解った…カミジョウくん、カミジョウ君!!」ユッサユッサ

上条「ふご?」

アスナ「起きて。大変なの―――」













「ったく。さっきのゴング。何とかなんなかった、のかよ?」


「俺に言うなよ?仕方ないだろ!?」ザックザック


「それに、時間かかりすぎ、だろ!早くしねぇと、誰か、着ちまうぞ?」


「大丈夫、もう1人もぐっすりさ」ザックザック


「御託はいいから。もうHPはレッドだ早く片付けろ」


「へい、ヘッド」ザックザック


浜面「がああーーぐおおーー」グサ、グサ


何が起きてるのか?
フードを被った3人組に囲まれながらも熟睡している浜面、その3人のうちの小さい奴に先ほどから切り刻まれてるのだ。
SAOでは疲労感が無いように痛覚もない、なので熟睡してる時こうやって攻撃されても気づきはしない。
そして浜面のHPはレッド


「これで、最後ッ!!」ブン!!


止めの1撃を大きく振り下すチビ。此処までか浜面!?


「てやあああああああああああああああああああああああ!!!」フォン!!


「うお!?」


「っく!?」


「…」


いきなり飛んできて地面に突き刺さったランスを三者三様に避ける3人


佐天「何してるんですか!あなた達は!?」ズボ


走ってきて地面に突き刺さったランスを抜き大声で威嚇する佐天


推奨BGM:http://www.youtube.com/watch?v=WvV7IUNra3k







「…おい、チビ」

「なんだよ?」

「野郎2人、じゃなかったのかよ?」

「…俺が見た時はいなかった」

「ふざけんな!?めんどくせえ、ことに。なっちまった、じゃねぇかよ!?」

「仕方ねぇだろ!!いなかったんだからよ!?」

「…まあいい。小娘1人位レベルが高かろうが我ら3人の相手ではない」

「それもそうだあ」シャキ

佐天「っく!」チャキ


先程の小さいのが武器を構える、それに答える様に構える佐天。
確かにあのリーダー格の男が言った通り分が悪い


佐天(どうする佐天涙子!?このままだと…やばい!!)


「動揺しすぎ、だよ、御嬢さん?」ヒュン!!


気付くとすぐ近くまで1人来てる。
フードからは不自然に赤い目と髪が見える、おそらくカスタマイズしたのだろう


佐天「ってやあああ!!」ブオン!!


慌てて自分のランス《ディダス・ストライク》を大振りする彼女


「ニィ」スッ


佐天「!?」



攻撃が当たる直前で下がる


佐天(何で!?スキルは発動したらキャンセルできないんじゃ…!?)


そう、彼女はよく見とくべきだった。
赤いプレイヤーはスキルを発動してない、赤いポンチョに隠れて見えなかっただけだ。
そして、佐天は反射的にスキル《ランス・ラウンド》を発動してしまった。そして


「本命は、こっちだよぉお!!」ズン!!


佐天(やばっ!!)


脇から迫るチビ。彼女はスキルを発動してしまったため数秒動けない、しかしその数秒で1撃を喰らってしまう


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」ズドン!!

「ほごろしゃ!!」グシャ


佐天「上条さん!!」


上条「悪い、待たせた」


寸でのところ、上条の体術スキルのとび蹴り《クリムゾン・スマッシュ》がチビに直撃する。
まともに喰らったチビはそのまま1回バウンドし数メートル後ろの木に直撃する


浜面「なんだなんだ!?って俺の体ー!!!それにHPー!!」

上条「浜面、大丈夫か!?」

アスナ「ハマーさん!2人とも!?」

浜面「何?何がどーなってるの!?」

上条「いいから、とりあえずこれ飲め!」

浜面「飲めって…俺の体…」


浜面は現在、四肢を切断され《部位破壊》状態になってる。
これは時間がたてば治るが、今は自由に動けない


上条「仕方ない、口に突っ込むぞ!」

浜面「もがが!?」ゴクゴク

アスナ「ルイさん!」シャキン

佐天「わかってます!上条さん!!」

上条「なんだ!?」

佐天「早く浜面さんを圏内に!?」


「そうは、させないよ!」ズン!!


上条「!?」


「ひいいいやああああぁぁぁ!!」


キン!!


上条「・・っつ!!」グググ


「両手剣じゃあ、お友達、運べないよねー?」グググ


上条「…って…テメエ…」

アスナ「カミジョウ君!?」

佐天「上条さん!?」


「よそ見をしてて…良いのかね?」


「「!?」」


気が付くと2人の目の前にリーダー格の男が


アスナ「はあああああ!!」ヒュン!!

佐天「せいやああああ!!」ブン!!


その刹那、アスナの《リニアー》佐天の《スラッシュ》が炸裂する


アスナ(この距離なら)


佐天(外さない!!)


「…ふ」


不敵な含み笑い、そして


「ふん」キン!


「ふん!!」ガシ!!


アスナ「   」


佐天「   」







ヒュンヒュンヒュン


空中で回るアスナのレイピア《レイピア・ボウ》


男にがっしりと抑えられてる佐天のランス《ディダス・ストライク》




何が起きたか、解らない。ただそれだけを彼女たちの頭を支配する。


スキルは発動した、それは間違いない。
だがその男はアスナのレイピアを己のダガーで上に弾き飛ばし、佐天のランス攻撃を受けたうえでそのままがっしりと掴んでる。
理解できない。確かに、佐天の《スラッシュ》はランス近距離攻撃用のスキルで相手は吹き飛ばないがそれなりにダメージはある。
さらに言えば、アスナの《リニアー》を弾き飛ばすとか常人ではできない。
そう、常人ならば


「どうした?」


佐天「…っは!?」


先に佐天が我に戻る。そして


佐天「っはああああああああああああああ!!」ブン


「!?」バッ!!


彼女はランスを手放すとすぐさま《体術》の回し蹴りを男に繰り出す。
これには慌てたのかランスを手放し直ぐに一定の距離を取る


カラン


ザン!!


佐天のランスが地面に落ちると同時に、アスナのレイピアも地面に刺さる


「ふん。ランサーにしてはなかなか思い切りのいい」

佐天「この私をなめてもらっては困りますよ」

「そのようであるが…そちらのお友達はどうかな?」

アスナ「   」


上の空。
それもそうだ、絶対の自信のあった《リニアー》それがいとも簡単に弾き飛ばされたのだ。
今の彼女は平常心では居られない


佐天「アスナさん!!!」

アスナ「!?」ビク!!

佐天「何ぼーっとしてるんですか!?早くレイピアとって!!」

アスナ「う…うん」スチャ


佐天に言われレイピアを取り構えるアスナだが


アスナ「」カタカタカタカタ

佐天(剣先が震えてる…無理もない私も内心震えてる)

「…ランサーの少女!」

佐天「!?」

「足が震えておるぞ?」


佐天(うそ!?)

「隙がありすぎだ」クワ!!

佐天「うわあああああああ!!!」ザン!!


そのまま《ランス・ラウンド》を発動するが


「…また、同じミスを」

佐天「!?」


ザアシュウ!!


奴の言った通り、彼女は相手がスキルを発動してるか見極めなかった。
そして男はスキルを喰らう直前、姿勢を低くし攻撃を避ける。そしてそのまま彼女の下腹部に思いっきり攻撃を加える


佐天「っく!?」ガク


攻撃の拍子に姿勢を崩す佐天


「さて、イッツ・ショウ・タイム」ニタァァア

アスナ「!?ルイさん!!」

「オーッと、おねーちゃんの相手は僕」


後ろから声。それは先ほど上条の攻撃で吹き飛ばされたチビだった。
先ほど上条に喰らった攻撃のダメージは回復している、おそらく回復薬でも飲んだのだろう


アスナ「…子供!?」


フードから見えるその姿は確かに子供だった


アスナ「子供がこんなとこで何してるの!やめなさい!!」

「そっかー…ねえおねえちゃん!こんなこと聞かなかった?」

アスナ「…何よ?」

「あのねー…人を見かけで判断スンナってことをよ!」

アスナ「!?」


いきなり会話のトーンが変わる。その直後、その子供はアスナに跳びかかる

アスナ「っく!!」スンスンスン!!!


「ぐわあああああああああああああ!!!」


アスナ「っち!!」サン


彼女は素早く反撃する。
レイピアの6連撃、これでもスキルを発動してない分手加減してる。
やはり子供には本気を出せないのか?だがすれ違い様に肩に傷を覆う


アスナ「…いい?次は本気よ!?」

「…ひっかかったあ」ニタァ

アスナ「引っかかったって…!?」


その時、体に異変が起きる。ダメージを受けてないのにHPが減る、そしてHPバー横に髑髏マーク


アスナ「なに…これ…毒?」

「正解ー!その通りだよ!!早く直さないと死んじゃうよ?」

アスナ(毒のナイフだなんて聞いたことも…とにかく今は)

アスナ「」ス


アイテム欄開こうとする。
確か1番上には『ヨラバタイ樹の葉』がある。その効果は『状態異常の回復』早く摂取したいが


「おーっと!!」ザン

アスナ「!?」ギン!!

「させるわけないでしょ!?」グググ

アスナ「…っくぅ!!」グググ





上条「アスナ!!佐天!!!」

「よそ見してる、暇、あるの!?」グン!!

上条「しまt」


「うおおおおおおおおおおおお!!!」


「ほぐうう!???」ドン!!

赤髪の青年が弾き飛ばされる。
弾き飛ばしたのは


浜面「へっへへ、どうだ俺の頭突きは?」ドヤァ


先程まで動けなかった浜面だった


上条「浜面!?」

浜面「よっ、大将!大丈夫か?」

上条「大丈夫かって…お前、まだ…」


確かに動けるようにはなってる。
だが彼はまだ両手が復活してない


浜面「大丈夫!こんなやつ足だけで十分だ!それよりも早く嬢ちゃん達を!!!」

上条「わかった!!」

浜面「…」

「ふぅ…なめてくれるね、これでも僕は、つyほごぐしゃ!!」ゲシ!!

浜面「わり…喋ってる暇ねーんだ」







「どーしたのおねーちゃん?顔に余裕がなくなってきてるよ!?」ザン!ザン!!

アスナ「…っく!!」ギン!ギン!!

「ねえ!子供にやられるってどんな気持ち?ねえどんな気持ち!?」ギン!ギン!!


確かに余裕がない、HPも半分切った。反撃しようにもこの子供すばしっこい


アスナ(反撃を仮にしても、すぐに毒のナイフで攻撃される…)キン!!キン!!

「いーじゃん、さっきの事、了承しちゃえば!!」ギン!ギン!!

アスナ「…っく!!」ガン!!ガン!!

「…もういいや…死ね!」ブン!!

「おおおおおおおおおおおおおおおおあああああああああ!!!!」ズン!!

「ぶびゃ!?」ドゴ!!

アスナ「!?…カミジョウ君!?」

上条「大丈夫か?」


彼の両手剣スキル《ブレイド・インパクト》によりチビは吹き飛ぶ


アスナ「あ、ありがとう」ス


隙が出来たのでアスナはアイテム欄をいじり『ヨラバタイ樹の葉』を取り出す


アスナ「パク…にがぃ。…気を付けて、あの子見かけによらず強いよ」

上条「そんなにレベル高いのか!?」

アスナ「…と言うより武器が…毒のナイフ使ってくる」

上条「毒のナイフ?…そんなのって!?」

アスナ「私も初耳よ。…でも、間違いない。じゃなかったらさっきの状態異常説明つかないわ!」


「はああぁーーーあ!!」



先程ぶっ飛ばしたはずのチビがもう立ってる。
HPはイエローに近いのにまだやるのか!?と2人は心の中で思う


「さっきからそこのツンツン頭のお兄ちゃんには吹っ飛ばされてばかりだね?」

上条「なんなら、次はげんこつでもしようか?」

「それはヤダけど。そう言えばもう1人は心配しなくてもいいの?」

上条・アスナ「「!?」」


そう、先程から佐天の声が聞こえない。
戦闘でもしていれば声の1つや武器の金属音でも聞こえてくるはずだ


「ほら、もうすぐヘッドの芸術作品が出来上がるよ」つ


チビが武器で示す。そこには







「ふむ、そろそろか」


佐天「    」

まるで何かの歓声を待ちわびてるかの様な発言。
リーダー格の男は佐天の頭を片手で掴み持ち上げてる。
いくらなんでも13歳の少女を片手で持ち上げられるのか?そう思うかもしれない。
SAOだから出来るのか?それも合ってるには合ってる。
ではどういうことか?








答えは無いからである

















佐天の下腹部から下がない


いや…所々足りない


声を出す口の辺りは下顎からバッサリなく、武器を使う腕も片方は手首から、もう一方は肩からない

上条「佐天!!」

アスナ「ひ、ひどい」

上条「くっそおお!!」ダッ!!

「おっと!」シュン!

上条「おっ!?」ブス


チビが投げた針が上条に刺さる


「ヘッドのところには行かせないよ?」

上条「…ごっ!!…あっ!!」

「そこでしびれていな」

アスナ「カミジョウ君!!」

「自分の心配しなよ」ギン!!

アスナ「っく!!」

「どうだ、スキルを使わなくても四肢の切断など容易いものだ」


佐天(…ひ…一思いに…)


「…一思いにやれとでも思っているのであろう」


佐天「…」


「だが私の作品はまだ完成ではない。次は君の目を」


佐天(もう…ゆるして…何で…)


何で?    
彼女の頭の中はそれが占める



男が「イッツ・ショウ・タイム」と言ってからまず彼女は顎を吹き飛ばされた。
普通なら激痛で立てない、だがここはSAO、痛覚は存在しない。
過去にもモンスターと戦闘中に耳を切断したことのある彼女、その当時はパニックになったが時間が経てば治ることを知り安心した。
それ以降は対して驚かなくなった、また時間が経てば大丈夫だと。
なので彼女は再び立ち上がりそのまま戦闘を継続した


だが彼女はもっと考えるべきだった。
前回耳を切断したのがモンスターだったことを、今回の相手がプレイヤー、すなわち人間だと言うことを。
しかし、顎を切断され頭に血が上った彼女にそんな余裕は無かった


佐天「…!!」ブン!!


彼女はランス突き系スキル《ピアス・ランス》を発動する


「!?」ブスリ!!


見事に佐天の『ディダス・ストライク』は男の脇腹に命中する。が


「…ニイィィ」


佐天「!?」ゾク!?


不敵に笑みを浮かべる。
その笑顔は学園都市で出くわすようなスキルアウトのレベルではに比ならないほど怖く、何より生理的嫌悪すら感じる



ザシュウウウウウ


・・・ゴト


何かが落ちた。彼女がそう感じた後HPが3割ぐらい減った。気づけば彼女の肩から下の腕が消えてる


佐天(…嘘!?)

「ついでにこちらもいただいとくか」ザン!!


まるで貰えるから貰っとくか、みたいな言い方で彼女のもう片方の腕の手首を切り落とした。
手首はそのまま地面に落ち粒子となって消える


佐天(…嘘?…嘘でしょ!?)グラッ


このまま殺されるのではと思い腰の力が抜ける佐天


「おっと!」ガシ


腰が崩れそうになった時男に頭を掴まれる。
ここまで来ると逆に冷静になってくる


佐天(なによ…殺すなら早く殺しなさい…)

「ふん、早く殺せと言わんばかりの目つきだな」

佐天(そうよ…)

「なら、そのリクエストには答えられないな」ザン

佐天(…!?)バタ


今度は彼女の下腹部の傷口から下が切り落とされる。
だが、彼女は暴れたり絶叫したりしない。
それはあまりにも現実離れしすぎて何処か他人事のようになってる


佐天(本当に…これ…私の体なの?…)

「さ、軽くなったことだし。作品を作りを始めようではないか」


それからはゆっくりとスキルを使わずダガーで切り刻まれた

彼女はアンコウのつるし切りを思い出した。
やぐらにつるされ、ゆっくりと捌かれる様を。
自分の体も頭を掴まれゆっくりと切られては肉片のポリゴンが落ちる、そして地面に落ちると消える。
HPはジワジワと確実に減ってく、痛みは無いが切られる異物感はある。ヨクワカラナイカンカク




そして時は戻り


グリ


「あっけない…」


佐天(何も…見えない…)


目玉を穿られ視界が無くなる。彼女には闇しか見えない


佐天(このまま死んじゃうのかな……初春ぅーごめんね先に死んじゃって……白井さーんもう一目会いたかったよー……御坂さーん……)


彼女の残り僅かなHP。それだけしか見えない状況。だが


ドサ!


佐天「!?」


体が落ちた感覚。地面に落ちたのだろうか?






佐天(やっと止めね…さっさt)


「ヒール・ルイ!!」


佐天「!?」


突然、はっきりした声で言われる言葉。女だ、しかも聞き覚えのある


佐天(何?何が起こったの!?)


キン!!キン!!ザシュゥ!!


「ヌアッ!!」


男の悲鳴そして戦闘と思われる金属音、何が起こったのか彼女には解らない。
更に彼女自身にも変化が起きる


佐天(HPが…全回復した!?)


全回復。薬の様にジワジワ回復するのではなく一気に回復する、もちろんこんなこと初めてだ。
更に体の感覚が戻ってくる、腕、肩、下半身、顎、そして視界も回復する


佐天「……っあ!?」


素っ頓狂な声を出す。まだ横になってる状態だがしっかりと視界も声もはっきりする、腕を見ても自分のだとはっきりわかる


佐天(何がおきたの…)ムクリ


起き上がろうとすると1人のプレイヤーが写る。
細身で自分たちとそう変わらない少女、肩で切りそろえられたシャンパンゴールドの髪、そして右手に持ってる『白金の剣』


佐天「御坂…さん…?」














御坂「あんたは…私の友達に…なにしてんだあああああああああああああああああ!!!!!」


美琴が男に吠える。佐天の声が聞こえたか定かではない、ただ彼女の咆哮は間違えなく友をひどい目にあわせた男に対するものだ

きょうはここまで



本当…ラフコフファンのみなさま、ごめんなさい



なんか書いてたらこうなりました・・・・


すんません



ではまた

どうも


では、投下します




少し遡り


ヨラバタイ樹頂上付近


御坂「うおらああああああああああああああああああああ!!!」ガサガサ


キリト「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ゴソゴソ


彼女達は『ヨラバタイ樹』の頂上まであと数メートルのとこまで来てる。
2人は先の8合目付近で休憩してからここまでノンストップで来ている


御坂(あと少しで)


キリト(『白金の剣』が!!)


御坂「ああああああああああああああああ!!!!!」ガサガサ


キリト「おおおおおおおおおおおおおおお!!!」ゴソゴソ



そして…





御坂・キリト「取った!!」」バン!!


同時に宝箱に手を付ける。
SAOでは宝箱の扱いは最初に触った者の物のなる、なので最初に触った者勝ちなのだ


キリト「どっちだ!?」ゼエゼエ

御坂「私よ!!」ハアハア

キリト「俺だろ!!…直ぐにウィンドウが出るはずだから待とうぜ?な」

御坂「…解ったわよ」


「ようこそ。『白金の剣』を継し者よ」


御坂「わ!?」

キリト「喋るのかよ!?」


「よくぞここまで参った。そなたには十分な素質があるようだ」


御坂「これって、ゲームによくあるアレ?」

キリト「だな」

御坂「うへ、めんどくさ…早読みのスキルとかないのかしら?」

キリト「おいおい、雰囲気を楽しもうぜ?」

御坂「私は基本こうゆうのすっ飛ばす派だから」

キリト「えー…」


「さあ、『白金の剣』と宝物を2つ捧げよう」パカ


御坂「!?」

キリト「くるぞ」


宝箱が開くと同時にウィンドウが開く。
そこには『白金の剣』と『回復結晶』『転移結晶』 が記されてる。




これを手にしたのは






御坂「うそ!?私?」

キリト「まじか!?」


美琴であった。コンマ数秒の差で彼女の方が速く宝箱の触ったのだ


御坂「やっーーーーたあああああああああああああ!!!」

キリト「ウソだろ…」ヘナヘナ

御坂「へへーん!!」ドヤァ

キリト「…」

御坂「さっすが私ね!こうでなくっちゃ!」

キリト「…」

御坂「あれーー?あまりのショックに声が出なくなっちゃったぁ?」

キリト「…」

御坂「そーよねー、あれだけ頑張ってたもんねー」

キリト「…」

御坂「…ちょっと、いくらなんでも凹み過ぎでしょ!?」

キリト「だってよぉ…」orz

御坂「はぁ…とりあえず剣見るわよ?」

キリト「おう…」

御坂「ったく」ス



美琴がウィンドウを操作する。
アイテム欄の1番上には確かに『白金の剣』と『回復結晶』『転移結晶』が並んでる、彼女はそれを実体化させる


御坂「おぉぉ」

キリト「すげぇ…」


彼女の左手にはピンクと水色の結晶が、右手にはオーソドックスなデザインの白い剣が実体化される


キリト「これが『白金の剣』か…」

御坂「ねぇ、こっちの2つは?」

キリト「ん?あぁ、それは結晶で結構高いアイテムなんだぜ」

御坂「ふーん。で、どうやって使うの?」

キリト「その赤いのだったら手に持って「ヒール・○○」って言うだけで大丈夫だよ」ピ!


喋りながら『白金の剣』を調べるキリト。
彼は剣に触り情報ウィンドウを出す


キリト「…っ!!まじかよ!?」

御坂「?どうしたの!?」

キリト「これ見てみろよ!?」

御坂「?どれどれ……なにこれ?」

キリト「な!?」

御坂「ちょっと…この数値って!?」

キリト「あぁ、どう考えても現時点での平均じゃねーよ」

御坂「ちょ…えっ…だってこれまだ当分上じゃないと」

キリト「10層でも見たことない数値だぜ」

御坂「でも、装備できてるわよ?」

キリト「だから不思議なんだよ…」

御坂「…ま、いっか。とりあえず白金の剣は手に入ったんだし」

キリト「おい!?」

御坂「ってか、どうやって帰る?」

キリト「どうやってって…どうしましょ?」


無理もない。
ここは『ヨラバタイ樹』の頂上、あと数メートルで上層階の天井に届いてしまう距離だ


キリト「…飛び降りるか?」

御坂「却下!無理。死ぬわよ?」

キリト「いや、やってみないと解らんよ?」

御坂「私はあんたと心中するつもりは無いわよ…この『転移結晶』は?」

キリト「それ1人用なんだよ」

御坂「そう、じゃあこれは無しね」

キリト「?ミコトこそ、それ使って帰るのはどうだ?」

御坂「あんたはどうすんのよ?」

キリト「んー…何とかして下りるよ」

御坂「それじゃあこの案も無しね。…ってか、これあげるわよ」

キリト「『転移結晶』を!?…いいのか?」

御坂「さっきのご飯のお礼よ!いらないってなら別にいいけど」

キリト「いえ、遠慮なくもらっときます」

御坂「結局、どうやってk」


「心配しなくても帰り道はこの中に…」


御坂「へ?」

キリト「この中?宝箱のことか!?」


箱を除くと確かに奥まで続いてる様子はある。
ここに入れと言うことか


キリト(どこまで続いてるんだ?これ)

御坂「よし!」

キリト「?」

御坂「よっと!!」ヒュン!!

キリト「って、飛び込むの早すぎだろおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

御坂「いやほおおおおおおおおおおおおおおおお」ビュー


宝箱の中は下まで続く光の滑り台だった。
結構なスピードが出てるが彼女はどちらかと言うと楽しんでる様だ


御坂(子供の時以来滑り台って。たっのし~!!)


いや、どう見ても子供である


「・・・・ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ」

御坂「!?」

キリト「止めてくれ~」ビュ~

御坂「へ!?」


それは頭を下にし腹で滑ってくるキリトの姿があった


キリト「ミスった!ミコトー止めてくれ~~」

御坂「無茶言うな!自分で何とかしろー!!」

キリト「コントロールが効かないー!ミコト~!!」

御坂「こっちくんな~!!」

キリト「ああああああああああああ」

御坂「いやあああああああああああああ」


ドゴン!


御坂「わああああああああ!!」グルグル

キリト「うおおおおおおおおおおおおおお!!」グルグル


ぶつかった衝撃でキリトと美琴はまるで漫画の様に猛スピードで転がっていくのだった




ヨラバタイ樹・根元の泉


「「ぁぁぁぁぁぁぁあああああああ」」シュポン!


ヒュー


御坂「ど!」ボチャン!

キリト「ら!?」ボチャン!


光の滑り台からはじき出された2人は樹液の泉に放り出された。
これで少しはHP回復できるので願ったりかなったりだ


御坂「何よコレ?」

キリト「俺に聞くなよ…」

御坂「…まあ、これでよかったのよね?」

キリト「そうだな…そうだ!ミコト」

御坂「ん?」

キリト「『白金の剣』ゲットおめでとう」

御坂「へ!?あ…ありがとぅ//」

キリト「よし。帰えってそれ自慢しようぜ」

御坂「う、うん//…あれ?ってか、みんなは?」

キリト「帰ったんじゃないか?流石に夜だし」

御坂「そんなはずh」


ドゴオンンンンンン!!!


キリト・御坂「「!?」」


突然大きな音が森に響く。何かの衝撃音、何かわからないがこれは


キリト「戦闘?」

御坂「でも、今の音は…」

キリト「何か強攻撃の衝撃音、それを使えるのは」

御坂「あのバカ」


「てんめええええええええええええええええ」


その馬鹿、上条の声が聞こえたが不自然な途切れ方をした


キリト「何かおかしい。とりあえず様子を見に行こう!」

御坂「うん!!」




音源の方に来た、そこで2は見る。



両腕をなくし足だけで男と戦う浜面


小さいのに押され気味になってるアスナ


少し離れた場所でひれ伏せてる上条。様子を見るにしびれてる様だ


そして一番目を引くのは、男に片手で持ち上げられ下半身がない黒髪ロングのプレイヤー。
それに該当するのは


御坂「…」

キリト「おい、あれってルイじゃ」

御坂「」ヒュン!!

キリト「って、ミコト!!」

アスナ「きゃああ!!」

キリト「…っくっそおおお」ダッ!!





「さて、そろそろ」

佐天(もう…いや)


ザン!!


「!?」


ドサ


佐天(!?)

御坂「…」

「……っ!」バッ!!


距離を取る男。
突然現れ美琴に佐天を掴んでた腕を切断され、状況を掴めてなかった


(なんだあいつは?突然…いや、凄まじいスピードだったのだろう。にしてもあの攻撃力)

御坂「ヒール・ルイ!」(これで大丈夫よね!?)

(体力が全回復した…『回復結晶』だと…?)

御坂「」キッ

(何者なんだ…!?)

御坂「」ビュウ!!

(早い!!)


キィン!!


(防御がやっとだと!?)グググ

御坂「」グググ

(こうなったら、少し距離を置いて…)

御坂「」ギン!!

(ダガーをはじき上げただと!?)

御坂「」ブン!!


ザシュウウウ!!


「ヌァ!」


御坂「……たは」


「!?」

御坂「あんたは…」

佐天「…御坂…さん?」

御坂「あんたは…私の友達に…なにしとんじゃああああああああああああああああ!!!」


少女が吠えた。
それは佐天をあんな姿にしたこいつを心の底から許せないから





アスナ「ミコトさん!?」

「よそ見したらだめだよ!?」ビュン!!

アスナ「しま!?」

「ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!」ズン!!

「ぎにゃあ!!」ドギョン!!

「ふう…わり、遅くなった」


アスナ「キリト君!?」

キリト「大丈夫か!?」

アスナ「大丈夫じゃないわよ…来るの遅い!!」

キリト「へへっ!……ゴソゴソ、アスナ!」

アスナ「なによ!?」

キリト「これをカミジョウに」

アスナ「これって?」

キリト「『ヨラバタイ樹の葉』だ、これであいつのしびれも取れる。早く!!」

アスナ「わかった!!」タッ

「逃がさないよ!!」

キリト「おっと!!」キッ!!

「!?」

キリト「悪いな、俺の相手をしてもらうぜ」キリ

「今度はおにーちゃんが相手!?」

キリト「そうだ、ちなみに俺は年下でも手加減できないからな…」


今まで兄弟に接するように優しい感じで話しかけてたが、次の瞬間ドスの利いた声で言う


キリト「覚悟しろよ、レッド!!」




アスナ「カミジョウ君!!これ」

上条「ムグムグ…にがっ!!…サンキュー」

アスナ「いいえ…」


彼女はキリト戦闘を見る


キリト「うおおおおお!!」シュンシュン

「ひっ…ひっ!!」


恐ろしく素早い連続攻撃で相手を押す。
それも全攻撃が相手に命中し確実に相手のHPを減らす


上条「御坂…」

御坂「はあああああああああああああああああああああああああ!!」ブン!ブン!!

「…!…っく!!」


彼も美琴の攻撃を見る。
キリトほどでもないが素早い大振りの攻撃、ほぼ当たらないことが多いが当たるとHPをごっそり持っていく


アスナ「…っは!?カミジョウ君!ルイさんが!」

上条「は!?そうだ、佐天!!」ダッ!!

佐天「…」


上条「佐天―!!」

アスナ「ルイさーん!!」


佐天「…」


上条「佐天!!」ガシ!!

佐天「…」グラグラ

アスナ「ルイさん!!」

佐天「…」


放心状態。
考えてみれば当然だ、中学生の少女が仮想の世界とは言え全身を切り刻まれたのだ。
パニックや発狂してない分まだいいが、それでも精神的ダメージはデカい。
すでに体は再生しているが、先ほどまでの記憶はまだ鮮明に覚えているだろう。
むしろ一生モノのトラウマになってもおかしくない、だがここで放心状態では分が悪い


アスナ「…っく」


パアン!!


乾いた音が響く。
アスナが佐天に喝のビンタを入れたのだ、内心では彼女もやりたくないと思ってるが現状ではこれが最善だ


佐天「……アスナ…さん?」


アスナ「佐天さん!!放心するのも解るし怖かったのも解る!でもね、今それやられるとあなた自身も危ないけど私達も困るの!!
つらいのは解るけど今はもうひと踏ん張りしてちょうだい!!わかった!?」


佐天「…はぃ」

アスナ「じゃあ、立って!ここだと危険だから《圏内》までもどるわよ!」

佐天「はぃ…アスナさん?」

アスナ「なに?」

佐天「その…手、貸してくれません?足に力入んなくって…」

アスナ「…いいわよ…ごめんね、ひっぱたいちゃって」

佐天「いえ、アスナさんの言ってること正論でしたから…名前」

アスナ「へ?」

佐天「名前。呼んでくれましたね」

アスナ「あ、その。これは喝入れるのにこっちの方がいいかなーと思ってそれで…間違ってた?」

佐天「間違ってませんよ、ただ佐天は苗字ですけどね」

アスナ「そうなんだ…ねえほん」

上条「悪い、その件は《圏内》に入ってからにしてくれ」

アスナ「え!?えぇ…」

佐天「上条はどうするんですか?」

上条「…御坂の方に行ってくる」

アスナ「ミコトさん?でも…」



御坂「はあああああああああああああああああああああああああ!!!」ザン!!


「うぐおああああああああああ」ザシュウ!!



アスナ「大丈夫そうですけど…相手もHPほとんどないし」

上条「だからだよ」

アスナ「だから?」

上条「やりすぎだ…」ダッ!!

アスナ「カミジョウ君!?」

佐天「行っちゃった…」

アスナ「ハッ!?キリト君!?」



キリト「セイヤっと!」ブン!!


「ぐわああ!!」



佐天「大丈夫そうですね」

アスナ「はりゃ?」






「ぐわあ」

キリト「どうした?そんなもんか?」

「くっそ!(なんだよコイツ、強いってもんじゃねえ!!ヘッドより強いんじゃないか?)」

キリト「投降するなら今の内だぜ!?」

「…っ誰がするか!?」

キリト「そうか?お前らのリーダなんかHPレッドだぜ?」


ドゴン!!


「!?」


キリトに言われた後の轟音にリーダーの方を見る。
確かにさっきまで9割近くあったHPがすでに1割もない、キリトと美琴が来てから5分も経ってない。
鬼神のような強さに夢じゃないのかと疑いたくなる


(不味い…このままだと)

キリト「…どうする!?」


「…っく!!」

御坂「どお?一方的にやられる怖さ?」

「…」

御坂「怖いでしょうね?でもね、佐天さんの方がずっと怖かったと思うの」

「…」

御坂「返す言葉もないのかしら?」

「…いい目だ」

御坂「は!?」

「いい目だ。私やあいつらと同じ」

御坂「あんた達犯罪者と同じにしないでくんない!?」

「同じだよ。その目つきは我らと変わらない人殺しの目」

御坂「そんなことない!!!」

「だが、現に今私を殺そうとしている」

御坂「…違う!!」

「違くない。…しかし、違いもあるな」

御坂「何よ?」

「例えば、このように言葉に踊らされる様とか…なっ!!!」ダッ!!


言葉を言い終えると同時に男は美琴に突っ込んでくる。
少しの隙でも見つけたのだろうか?


「うをら!!」ゴッ!!


「!」ドン!!


しかし、その反撃はある者の攻撃により失敗する。


御坂「あんた!?」

上条「御坂!やりすぎだ」

御坂「やりすぎって…佐天さん見たでしょ!?あんな風にされてあんたは黙ってられるの!?」

上条「違う!確かにあれは俺も許せない!!けど、ここでコイツを殺したらこいつらと同じだぞ!?」

御坂「…」

「たたた……どうやら、とんでもないお人よしのようだなその男は」

上条「なんだと!?」

「興醒めだ」

上条「まて!!お前らはなんでこんなことを!?」

「…それは私に質問してるのか?」

上条「そうだ!!」

「ハア―…私は君の様な偽善者は嫌いでね、問いに答えるつもりはないよ」ス


男は懐から玉のようなものを取り出す。
するとこの動きにチビが反応する


「!ザザ!!」

「!?」


すると2人も懐から玉を取り出すと


「「「ふん!!」」」ボン!!


「「「「「「!?」」」」」」



その球を勢いよく地面に叩きつける、すると煙が発生し視界がゼロになる


上条「煙幕!?」

御坂「っく!何も見えない!!」

浜面「おい!大丈夫か!?」

アスナ「私と佐天さんは大丈夫」

佐天「アスナさんの隣に居ます!」

キリト「みんな!!気を抜くなよ!!」


互いに声を掛けながら警戒する6人。やがて煙が晴れてくると


キリト「…いない?」

浜面「…隠れたのか?」


そこにはあの3人の姿は無かった。
隠れたと言うより後退したの方が正しいであろう


御坂「逃げられた…」

上条「ちくしょう!!」ダッ

アスナ「待って!!」

上条「なんだよ!?」


追いかけようとする上条だがアスナに止められる。
その理由は彼女の隣に居る佐天。3人がいなくなり戦闘が終わったので力が抜けたのかへたり落ちてる。
そしてその眼には


佐天「…っひ…っひ」ポロポロ


涙。先ほどまでアスナの喝で何とか立ってはいたが所詮は中学生、限界が来たのだろう。
泣いてる佐天の元に美琴が近づく


御坂「佐天さん…」

佐天「御坂さ~ん」ダキ


美琴に抱き着く佐天。彼女の胸で声を殺して泣いてる


浜面「…大将。気持ちはわかるけどここはいったん町に戻ろう。お嬢が限界だ」

キリト「俺もその方がいいと思う。俺達はあまりにも疲れてるしここで追いかけたらそれこそ奴らの思うつぼだ」

上条「…わかった」


彼らは『セコイア』に戻ることにした

はい!ここで区切ります


次回ですが残りも少ないので新スレ建てたいと思います


立ち次第報告して落とします

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