天皇「学園都市?」(30)

天皇陛下「ここが学園都市ですか」

白井「ちょっとそこのおじいさま、こんな夜中にうろつかれては危ないですわよ」

天皇「あぁ…これは申し訳ございません…しかし朕…いやこんな老人を心配してくださってありがとうございます」

白井「あぁ、はぁ…これはご丁寧に…」

天皇「ちょうど研究を終えて帰るとこでした…でわこれで」

白井「どこかでみたことあるようなないような…」

天皇「ふぅ…夜の街を一人で歩くなんて久しぶりです…ん?あれは…」

インデックス「おなかすいたんだよ!」

天皇「日本臣民の方ではなさそうですね…ふむ…」

インデックス「おなかすいたんだよ!」

天皇「ふふふ、ちょうどわたくしもご飯にしようと思っていたとこです、ご一緒していただけますか?」

インデックス「ありがとうなんだよ!」

天皇「ふぁみれす…何年ぶりでしょうねぇ、美智子と一度来たっきりです、あ…わたくしチョコレートパフェで」

インデックス「イカスミパスタなんだよ!」

天皇「夜にもかかわらず街には灯と活気に溢れ、子は明るく走り回り…なんて素晴らしいことでしょう」

インデックス「あっ!当麻!」

上条「こらぁ!こんな夜中にどこほっつき歩いてんだ!」

インデックス「しらないお爺さんがご馳走してくれたんだよ!すごくやさしいんだよ!」

天皇「保護者の方ですか?これは大変失礼しました、あまりにも困っていたようなので、つい手をさしのべてしまいました」

上条「あぁ、はぁこちらこそすいません、お金は俺が払いますから」

天皇「あなたは学生でしょう?いいんですよ、それよりあなたもパフェたべませんか?」

上条「パフェですか…遠慮しときます…」

天皇「そうですかではコーヒーでも」

上条「…じゃあお言葉に甘えて」

インデックス「当麻!このお爺さんはすごい学者さんらしいんだよ!」

上条「へぇすごいなぁ!どんな研究されてるんですか?」

天皇「魚ですね、ハゼとかの、表向きは」

上条「?あっ、とにかくありがとうございました、もう遅いのでそろそろ帰りますね」

天皇「こちらこそありがとう、なんだよ」ニコッ

インデックス「うん!ありがとうなんだよ!」

天皇「ふぅ、思ったよりバレないのですね、まぁ今の若い方にはわかりませんね」


次の日の路上


白井「ジャッジメントですの!この不良ども!大人しくお縄につきなさいですの!」

不良「うっせばばぁぶっ殺す、うらぁ!」

バキッ

白井「弱すぎですの」

強い不良「やるじゃねぇかへへへ」

シュン

白井「消えたっ?」

黒子「どこですの?」


ザワザワ


強い不良「これでレベル4かよ」

ドカッバキッ

黒子「うぐあいあぁあごはっ」
バタッ


天皇「……」

スッ

強い不良「なんだじいさん?やんのか?」

天皇「気づいてましたか」

黒子「きっ昨日の御仁…逃げてくださいまし!」

天皇「それはできません、わたしにも立場があります」

強い不良「なにわけわかんねぇこといってんだ?」

天皇「あなたも可愛い私の民…できれば傷つけたくはありませんが、この状況ではそうもできません」



天皇「……雨の群雲」


強い不良「?……………っ!」
ドサッ

黒子「え?なっなにが起こったんですの?」

天皇「安心してください気絶させただけですよ、お嬢さんあまり無理はなさらぬように…」

黒子「…………」ストン

黒子「うぅ…ここは?」

初春「白井さん!よかった、病院ですよ、路上で倒れてるのを運ばれたんです」

黒子「そう…ですの、あっ!不良とご老人は!?」

初春「え?その場所には不良が二人倒れてただけですよ?お手柄ですね!」

黒子「アメノムラクモ…まさか…そんなわけないですわよね」

初春「?アメノムラクモ?ってなんです?」

土御門「やばいにゃーやばいにゃーやばいにゃーやばいにゃー」

上条「なんだよさっきから、なにがやばいんだ?」

土御門「いえないにゃー絶対にいえないにゃー」


アレイスター「………何が目的なんだ……なぜ学園都市に……なぜ」

木山「ふむ……なかなか面白い、この学説が証明、体現できれば世界が変わる」

天皇「ただの生物学者には勿体無い言葉ですよ」

木山「いや、すばらしいです先生、すでになんらかの確証がなければ書けるものではないとお見受けするが」

天皇「確証…ですか」

天皇「レベル6…わたくしはそんなものにはあまり興味がありませんが」

天皇「生物学者として魚の研究を専門とし、人類の進化、心理、哲学を追求してきたのです」

天皇「わたくしの一族は少々特殊でございましたから必要不可欠な知識でした。そしてその論説、他の学者の物とちがうのは、結果が先にあるということです」

木山「…ではすでに体現しているということで?あなた自身が神であるということを」

天皇「いえ、神ではなくカミ、西洋のゴッドとは違うものです、わたくしは全知全能でもなければこの世の創造主でもないのですから」

木山「では…具体的には何ができるのか興味があるのだが」

天皇「何もできないでしょう、わたしが何かしようとしなければ」

木山「つまり自分の意志があれば、なんでもできると?」

天皇「限度はありますが…」

木山「ふふっレベル6などかわいいものだな、まさか日本国土その物が巨大な術式で学園都市もその一部とはな…たった数人の為に作られた国土と民…か…」

天皇「それはちがうのです、あくまでわたしたち一族とあなた方、民は、上下関係ではない、それではこの術式は成り立たない」

天皇「わたしは常に国と民の平穏を…春には花が咲き、夏には蛍が光り、秋には米が採れ、冬には灯を囲む家族がいる、そうゆう国であり続けてほしいと願う、それがわたしの意志なのです」

木山「しかし矛盾が生じるが?そのレベル6以上の能力と巨大魔術で日本を安定させているのなら、先の地震…あれは」

天皇「限度があります…犯罪や天変地異、多少なりとは抑えれます、しかしそれが限度…しょせんわたしも人なのです、地球の力には抗えない、時代によっても術者の力は変わりますから」

天皇「特に最近は…わたしの片想いなんですよ、でもね、この例え実らぬ恋でも、わたくしは好きで好きでたまらないんですよ、若い子の元気な姿見ると頑張ってる姿見ると、誇らしく思うんです」

木山「その気持ちわからんでもない、わたしも子供が好きだ」

天皇「木山さん、その論文は破って捨ててください」

木山「いいんですか?」

天皇「ええ、もともと世に出すつもりはなかった、あなたに読んで欲しかっただけですから」

木山「お会いできて光栄でした…陛下」

天皇「いえいえ古い友に会いに来たついでですよ」

木山「友?」

天皇「ええ、カエルに似てるんですよ」

ゲコ太先生「お久しぶりです陛下」

天皇「そんなかしこまった挨拶抜きにしましょう、どうです?パフェでも食べに行きませんか?」

ゲコ太「光栄だね、陛下にパフェさそわれるなんて」

天皇「普段は食べれないですから」

ふぁみれす

ゲコ太「悪いねなかなか会えなくて、どうしたんだい君が会いたいなんて」

天皇「色々と、気になることがあってね、あっチョコレートパフェお願いします」

ゲコ太「言わんとしてることはわかるが、この都市は危険だ、君の力も衰えてきてるだろう」

天皇「わたし自身も、何しに来たかなんてわからないんです、ここにいても、何かできることもありませんし」

ゲコ太「いや、君がいれば確実に何も起こらないだろう、この都市は争いとは無縁になる」

天皇「この都市は争いに満ちています、不自然なほどに、私の力が及ばないほどにです」

ゲコ太「だが学園都市も君の結界の一部だろう?そんなことがありうるのかい?」

天皇「力が及ばないのには一つしか理由がないのです、それはとても恐ろしい理由なんです」

ゲコ太「海外魔術師の連中がなにかしてるとかかい?」

天皇「いいえ。わたしと同等かそれに準ずる能力、知識を持った人間がこの都市にいる、ただそれだけです」

ゲコ太「アレイスターのこと?」

天皇「?だれかは知りませんが、ちがうでしょう、わたしにもわかりません」

ゲコ太「そんなおそろしい人間がこの学園都市にいるってのかい?」

天皇「その人事態が無害な人であればよいのですが、それがわかればわざわざ来てません。どうやら無自覚に私の力を跳ね返しているようですし、すこし様子を見にきただけなんですよ」

インデックス「おなかすいたんだよ!とーま!とーま!おなかすいたんだよ!」

上条「ふふふインデックスさん!実はさっきですねー上条さんは宝くじが当たったのです!」

インデックス「すごいよとーま!すごいよすごいよ!」

上条「一万円だけどね!」

インデックス「パフェパフェパフェパフェなんだよたべにいこ!」

上条「きょ今日だけだかんな」

ふぁみれす

上条「あ、ゲコ太先生だ、一緒に座ってるじいさん…この前の親切なご老人!」

インデックス「あーほんとなんだよ!おーいおじーちゃーん!」

天皇「あぁこの前のお嬢さんに、上条さんですね」

ゲコ太「何だ知り合いかー、それにしても陛下にご老人、おじちゃんなんて、なかなかやはり肝が据わってるねー君たちはハハッ」

上条「?……………!!!はうあっ!」

天皇「ニコニコ?」

インデックス「ガクガクブルブル」

天皇「…気にしなくていいんですよ別に」

インデックス『とーまーやばいよー教皇より上座に座る人だよ本物だよー』

上条「どこかでみたことあるとおもつまたかたまはばばば」ガチガチ

初春「白井さーんまだねてなきゃだめですよー」

黒子「お黙りなさい!私はいますぐあの御仁を見つけ出してお礼をいわなければなりませんのよ」

黒子『まさか天皇陛下に助けてもらもらわられるくださるなんて!なぜ気づきませんでしたの私のバカバカバカバカ!ハァハァ』

上条「すいません!知らなかったとはいえ失礼な事ばかりしてしまいまして」

インデックス「ごめんなさいなんだよ!」

天皇「そんな気にしないでください、親しく話しかけてくれてわたくしは嬉しかったですよ」

上条「はっ!恐縮の極みであります」

ゲコ太「まぁまぁそんな堅くなってはパフェ食べれないし」

上条「陛下が魚研究で有名な学者でもあったなんて知りませんでした」

インデックス「へーかすごいんだよ!!」

ゲコ太「この二人は僕の患者でね、なにかと縁があるんだよ」

ワイワイガヤガヤ


黒子「やっと、見つけ、ましたわー!!ハァハァ」


黒子「へいかーあいたかったですぅー!」


天皇「あ、あの時のお嬢さん、ケガは大丈夫ですか?すぐに助けてあげられず」

黒子「いえいえいえ滅相もございませんわ!」

上条「あの、白井さん落ち着いて落ち着いて」

インデックス「おちつくんだよしらい!」

黒子「しっ失礼しました、陛下、あの時は助けていただきありがとうございました、このご恩白井黒子一生忘れません!」

天皇「ええ、元気そうで何よりです、一緒にパフェでも食べましょう」

黒子「はっはひっ///」

ゲコ太「ではそろそろわたしは病院にもどるとするよ」

黒子「私もパトロールの時間ですわね、陛下!この後はどちらまで?護衛させていただきますわ!」

天皇「それにはおびません、もう連れのものたちも来ているようですから」

上条「あっあの!さいごに握手してもらっていいですか?」

黒子「あああたくしもお願いしますですの!」

インデックス「わたしもあくしゅーなんだよ!」

天皇「ええ、かまいませんよ」


ゲコ太「…………………………あっ!!!!!」

ゲコ太「あっ…」

上条「先生どうかしました?」ニギニギ

天皇「どうしたんですか?うろたえて?」ニギニギ

ゲコ太「左手…か…ふぅ…」

インデックス「つぎーつぎあたしなんだよ!」

黒子「陛下と握手ハアハア」

ゲコ太「危なかった…もしかして…気づいてました?」

天皇「半信半疑でしたが…当たりだったようですね、あまりにも不幸そうな青年でしたからなにかあると予測できました」

ゲコ太「もうすこし早く気づいていれば」

天皇「わたくしが紛らわしい言い方をしたのがいけなかった、同等とか準ずるとか」

ゲコ太「まったくの逆でしたね」

天皇「なにもなかったのです上条君には」

天皇「なにもない力ですか…完全なる無、わたくしの術さえも無に、わたくしの力では上条君を守れないのですね」

ゲコ太「彼は強い子です、大丈夫ですよ」

天皇「ええ、そのようですね」

天皇「学園都市は私の力が無くても、頼もしいお嬢さんが市民を守っておられるようですし、けが人が出ても先生がなおしてくれます、わたくしはこれで安心して帰れます」

ゲコ太「陛下、甘いものは食べ過ぎちゃだめですよ、お元気で」

天皇「はい、また遊びに来させていただきますね」



上条「財布落とした!!不幸だぁぁ!!」

インデックス「とーまのアホー!!ドジー!!」


天皇「どうか皆さんお元気でいらしてくださいね」

お し ま い

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年01月04日 (月) 19:08:13   ID: Vu0hhnOv

テス

2 :  SS好きの774さん   2016年01月10日 (日) 09:42:30   ID: iVYih79K

昭和天皇かな? 裕仁  今の天皇は 明仁 だけど

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