上条「俺の周りは厨二が多い」 (253)
『いいぜ、まずはその幻想をぶち殺す!!』
そんな恥ずかしいセリフを吐きながら、銀色の長髪の男に果敢に立ち向かっていく少年。
俺はそんな少年の姿を遠巻きから眺めている。
右手にどんな異能も打ち消す『幻想殺し』という力を持つ少年は、その右手で多くの人々と世界を救ってきた。
この戦いは長く続いた少年の物語のまさに最終局面。
この戦いが終わればみんなで笑える、そんなハッピーエンドが待っている。
それは何一つ失うことなく皆で笑って帰るという、少年の夢そのものだ。
少年の仲間たちも皆、そんなハッピーエンドを待ち望んでいる。
だがそんな中でただ一人、俺だけは少年のそんな勇姿に薄ら寒さすら感じていた。
何回倒されても必ず立ち上がる少年の姿を見ても何の感銘も受けないし、少年の臭い言葉の一つ一つに鳥肌が立つ。
そんな中、遂に幻想を殺す少年の右手が男の顔面をぶち抜いた。
長い戦いを終え、ようやく迎えたハッピーエンド。
少年の仲間達は我先にと、少年の下へと駆け寄っていく。
そして仲間達を迎えるように少年がこちら側に振り向いた瞬間、俺の意識は暗転した。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ」
気付くと俺の目の前には見慣れた光景が広がっていた。
光景が広がっていると言っても、何の変哲もない六畳の部屋。
俺が暮らしている実家の一室だ。
それにしても悪夢によって魘されていたせいか、シャツが汗でビッショリ濡れてしまっている。
ここ最近あんな夢は見ていなかったのに、まさかぶり返してしまったのだろうか?
過去に抱えていた病気を思い出し、俺は悪寒に身体を震わせる。
無意識に俺の目はクローゼットの方へと向かってしまっていた。
そこに封印されている俺の黒歴史。
あれのせいで俺の世界は変わってしまった。
「どうせなら幻想なんかじゃなくて、この現実をぶち殺してくれればいいのに」
俺の名前は上条当麻、年齢は十六歳の高校二年生。
もちろん俺の右手には幻想を殺すような特殊な力など備わっていない。
これから語られるのはそんな俺と少々変わった人間達によって彩られる、何の変哲もない物語。
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禁書のキャラクターによる学園パロディー
タイトルと最初のレスから分かるように、禁書の世界観など全く存在しない
厨二病の人達とそれを遠巻きから眺める上条さんの物語
少しカップリングも登場予定
亀更新
以上を踏まえて大丈夫な人だけどうぞ
「当麻さん、急がないと遅刻しますよー」
母親のそんな呼び声が聞こえて、シャワーを浴びていた俺は急いで脱衣所で濡れた体をタオルで拭う。
ついでに整髪料を使って、いつも通りのツンツン頭に。
ある意味この髪型は俺の黒歴史を象徴するものでもあるのだが、完全に周囲の人間に定着してしまっているため今さら変えるのにも抵抗がある。
でもいつまでもこんな髪型でいるのにも同じように抵抗があった。
いつか地元を離れて、俺を知ってる人が誰もいない都会に行くんだ。
およそ二年後に控えた大学デビューを夢見て、俺はせっせと身支度を整える。
「当麻、おはよう」
「おはよう、父さん」
既に席に着いていた父親に朝の挨拶をし、俺もいつも通りの所定の位置に。
そこにはトーストとサラダとベーコンエッグが並んでいた。
「当麻さん、早く食べないとお迎えが来てしまいますよ」
「そこは正直、高二にもなって必要ないんだけどな」
なぜか笑顔の母親を見て、俺は大きく溜息を吐く。
ちなみに本当に何の変哲もない俺の人生だが、それでも不思議なことはいくつかあった。
その一つが目の前に立つ実の母親、上条詩菜の容姿だ。
はっきり言ってその姿は息子の俺から見ても、20代のそれにしか見えない。
俺と一緒に出掛ければ、それこそ姉弟と間違われるほどに若々しい。
新聞に目を通している父親の刀夜は年相応に老けているのに。
しかし俺の記憶にある昔から姿が変わっていないだけなので、継母ということはないだろう。
まあ幼馴染の母親もビックリするくらい若々しいし、学校に行けばそれこそ化け物のような存在もいる。
そこら辺については俺もあまり気にしなくなっていた。
ピンポーン
そして来客を知らせるチャイムと共に、俺の実家で過ごす平穏な時間は終わってしまう。
「あらあら、美琴さん達がもう来たみたいですよ」
「……んじゃ、行ってきます」
床に立て掛けてあった学生鞄を持って俺はトボトボと玄関へと向かう。
そして玄関の扉を開けた先には、いつものようにウンザリするような現実が待っている。
しかし俺は逃げることができない。
何故ならこの現実は俺が向き合わなければならない、過去の罪によって生まれたものなのだから。
扉を開けた先にいたのは見た目そっくりの四姉妹。
まあそっくりと言っても、本当に瓜二つなのはその内の二人だけだが。
「遅いっ!! いつまで待たせるつもりなのよ!!」
「遅いって、寧ろいつもより少し早いくらいだろ」
朝っぱらからテンションが高い年下の幼馴染を見て、俺は本日二回目の溜息を吐く。
彼女の名前は御坂美琴、ご近所に住む御坂さん家の家族構成上では次女に当たる。
「ってか、お前は本当にいつも元気だな」
「何よ、人が元気しか取り柄がないみたいに!!」
「別にそれしか取り柄がないなんて言ってねえだろうが」
「ギャハハ、おねーたまは愛しのヒーローさんに会えて朝からテンションが上がっちゃってるんだよね」
「な、何言ってるのよ、この馬鹿妹は!?」
「おねーたまったら顔を赤くしちゃって可愛い」
傍から見れば、ただの仲の良い姉妹のじゃれ合い。
だがそこには決定的におかしな点がある。
美琴とじゃれ合ってる美琴を色々な部分を一回り大きくしたような彼女の名前は美
「番外個体」
「は?」
「ちゃんとミサカのことは番外個体って説明してよね」
誰に対する説明なのかは全く理解できないが、とりあえず俺は彼女の意志を尊重しておくことにする。
彼女の名前は番外個体、御坂家の家族構成上は美琴の姉に当たり、そして設定上は御坂家の末っ子となる。
設定上という意味を説明する気はないが、恐らく俺の黒歴史において最も不謹慎だったのはこの四姉妹に関することで間違いないだろう。
「ねえねえ、早くしないと学校に遅刻しちゃうよって、ミサカはミサカはお姉さまと末妹を急かしてみる」
「こうなった二人に何を言っても無駄ですよ、とミサカは上位個体の無駄な努力を嘲笑します」
「むー、ミサカは早く学校に行って花に水をあげなきゃいけないのに」
そして美琴と番外個体のやり取りを残った二人の姉妹が面倒臭そうに眺めている。
彼女達の名前は美
「私の名前はミサカ10032号、通称・御坂妹です、とミサカは誰か知らないあなたに挨拶します」
……御坂妹と美
「ミサカの名前は打ち止めだよ、ってミサカはミサカは元気よく挨拶してみる」
御坂妹と打ち止め。
美琴と瓜二つなのが御坂妹で上の三人の姉妹を二回りほど小さくしたのが打ち止め。
この名前を聞くたびに、俺の心は酷い罪悪感に苛まされる。
あーもう、できることなら過去の俺を抹殺したい。
とにかくこの四人が俺の幼馴染に当たる四姉妹だ。
戸籍上は上から番外個体、美琴、御坂妹、打ち止め
設定上は上から美琴、御坂妹、打ち止め、番外個体
という順番の姉妹になる。
できることなら俺が高校卒業までに償う、いや更正しなければならない四姉妹。
そして何だかんだ全員が朝っぱらから騒がしい四姉妹と一緒に、俺は学校へと向かうのだった。
「よォ、三下」
学校に着いた俺達はその声に後ろへ振り返る。
そこにいたのは白髪に赤い目、そして片手に杖を突いている少年だった。
「おう、すずし……」
「一方通行だ、ヨロシク」
このやり取りもそろそろ面倒臭くなってきたので、これからは割愛させていただく。
っていうか、この件が必要な人間はもう殆どいない筈だし。
この少年の名前は一方通行、彼もまた俺の黒歴史の被害者の一人だ。
わざわざ髪を完全に脱色した上に、赤いカラーコンタクト。
軟弱ではあるものの、杖が必要となるような障害も持っていない。
俺が通う学園一の秀才の筈なのだが、どうしてこうなってしまったのか?
このせいで将来に響いたりしないよね?
俺もそこまでは面倒見れないよ。
「オマエラも今登校かァ?」
「そんなの見りゃ分かるでしょうが」
「あァ? 喧嘩売ってンのか、オリジナル?」
そして設定通りと言うべきか、美琴と一方通行は仲が良くない。
それは他の御坂姉妹も同様だった。
「朝から不快なモヤシを見てしまいました、とミサカは最悪な一日のスタートに深い溜息を吐きます」
「っていうか、用がないならさっさとミサカ達の前からいなくなってくれると助かるんだけど」
「……」
憐れ、一方通行。
しかし俺の名誉のために言っておくと、俺の黒歴史が生まれる以前から両者の関係はこの状態だった。
要するに御坂姉妹と一方通行は最初から反りが合わないのだ。
そしてそれは御坂家の末妹も例外ではなくて……。
「よ、よォ、打ち止め」
一方通行が打ち止めに向かって挨拶するが、それに返事することなく打ち止めは俺の後ろへと隠れてしまう。
まあ無理もない。
実際に髪を完全に脱色して白髪にした上に、赤いカラーコンタクトを入れてるような年上の男がいたら、打ち止めくらいの年齢の少女にとっては恐怖でしかないだろう。
この一方通行と打ち止めの関係が、恐らく俺の黒歴史における設定と最も異なっている。
一方通行には申し訳なく思うが、このやり取りが俺にとって黒歴史を忘れさせてくれる数少ない癒しになっていた。
「くかきけこかかきくけききこかかきくここくけけけこきくかくきくこくくけくかきくこけくけくきくきこきかかか――ッ!!!!」
そして一方通行は良く分からない奇声のような笑い声と共に、学校の敷地内へと走り込んでいく。
おい、杖は突かなく大丈夫なのか?
「何なの、あれ?」
「さあ?」
一行の間に妙な間が生まれるが、取りあえず俺達も学園の敷地内へと足を踏み入れるのだった。
すみません、age忘れ
俺が通う学校は某県某市にある私立の学校だ。
私立にしてはそこまで学費が高くなく、割と色んな種類の人間が通っている。
そして学校の特徴を一言で表すなら、その規模の大きさ。
小中高と一貫の学校になっており、その全てが同じ敷地内にある。
基本的な学校行事なども小中高で同時に行われていた。
「何ていうか、ご都合主義だな」
「何それ?」
初等部の打ち止め、中等部の美琴と御坂妹と別れ、俺は番外個体と一緒に高等部の校舎に向かっている。
俺は御坂姉妹の全員と幼馴染という間柄になるわけだが、その中でも同い年の番外個体とは今まで全て同じクラスという腐れ縁だった。
「いや、何でもねえ」
普通の日常の中でご都合主義という言葉が無意識に浮かんでしまった自分に対して自己嫌悪に陥りつつ、俺は教室のドアを開ける。
そこで待っているのは非日常だと思いたくなるような俺の日常だ。
「カミやん、番外個体ちゃん、おはよーさん」
ああ、初っ端から酷いもんに当たっちまった。
青に染め上げた髪に、耳にはピアス、更には似非関西弁という個性のオンパレード。
それを一つに纏めた高校生がこの日本に本当に存在するのだろうか?
「どないしたん、怖い顔して?」
「……」
俺は通称・青髪ピアスをスルーして自分の席へと向かう。
別に嫌な奴ではないのだが、コイツの会話に付き合うと教室からの視線が痛かった。
落下型ヒロイン、義姉、義妹、義母、義娘、双子、未亡人、先輩、後輩、同級生、女教師、幼なじみ、お嬢様
金髪、黒髪、茶髪、銀髪、ロングヘア、セミロング、ショートヘア、ボブ、縦ロール、ストレート、ツインテール、ポニーテール
お下げ、三つ編み、二つ縛り、ウェーブ、くせっ毛、アホ毛、セーラー、ブレザー、体操服、柔道着、弓道着、保母さん、看護婦さん
メイドさん、婦警さん、巫女さん、シスターさん、軍人さん、秘書さん、ロリ、ショタ、ツンデレ、チアガール、スチュワーデス
ウェイトレス、白ゴス、黒ゴス、チャイナドレス、病弱、アルビノ、電波系、妄想癖、二重人格、女王様、お姫様、ニーソックス
ガーターベルト、男装の麗人、メガネ、目隠し、眼帯、包帯、スクール、水着、ワンピース、水着、ビキニ水着、スリングショット水着
バカ水着、人外、幽霊、獣耳娘
どんな属性も受け入れられる包容力があるのはいいのだが、それを平然と教室で口にしないで欲しい。
さり気なく同性を入れている辺りにも寒気を感じる。
ちなみにコイツに関しても見た目と通称以外は俺のせいじゃないのであしからず。
そして自分の席に向かったのはいいのだが、その隣ではまた面倒臭い光景が繰り広げられていた。
「最終信号に拒絶されたんだってな、第一位?」
「うるせェぞ、この三下がっ!!」
「はっ、テメェのたった一つの存在価値にまで拒絶されるとは。 笑わせてくれるじゃねえか?」
「……第一位と第二位の間にある絶対的な壁を教えてやる」
「やってみやがれっ!!」
そこからは最早ただの虐めだった。
一方通行が言い争っていた少年の名前は垣根帝督。
一方通行に次ぐ学園二位の秀才で、いわゆるイケメンだ。
おまけに勉強だけでなくスポーツまでそれなりに出来るというのだからタチが悪い。
そして勉強はともかく、貧弱な一方通行がただの喧嘩で垣根に敵う筈もなく……。
「そんなもんかよ、第一位?」
まあ実際問題、喧嘩になってなくて良かったと思う。
それは一方的な制圧だ。
顔面から突っ伏す形で机の上に後頭部を押さえつけられた一方通行はもがき苦しんでいる。
「俺の未元物質に常識は通用しねえ」
いや、それただの腕力だからね。
「これは本格的に第一位と第二位を入れ替えた方がいいんじゃねえか。 なあ、上条?」
そして思った通り、垣根は俺に話を振ってくる。
垣根の手と机の間から見える涙目になった一方通行の顔が見ていて痛々しい。
居たたまれなくなった俺は垣根に一方通行を放してやるよう言ったのだが……。
「嫌だね。 俺はコイツを潰してアレイスターとの直接交渉権を手に入れるんだからよ」
はい、もはやテンプレとなった答えをありがとう。
俺がネットで知識を得た故人との交渉権を手に入れてどうしようって言うんだ?
「そうか、しょうがねえ。 なら俺も本気を出さなきゃいけねえみてえだな」
「ついに見せるのか、『幻想殺し』の本気ってやつを?」
思わぬ精神攻撃を受けて俺は軽い眩暈を覚えるが、教室の外を見るとちょうど良い具合に準備は整っていた。
いいぜ、例え右手を使わなくともテメェの幻想をぶち殺してやる。
「さあ、来い!! イマジンブレ……」
「黄泉川先生、垣根が鈴科のことを虐めてますっ!!」
「なっ!?」
その一言で勝負は決した。
この学園の大半の人間は汚染されてしまっているが、それでもまだ被害が少ない人間は存在する。
生活指導の巨乳の教師に連行されていく垣根。
それからほどなくして一日の学校生活の始まりを告げるチャイムが鳴るのだった。
「遅くなりましたけどホームルームを始めますよー」
垣根が黄泉川先生に連れて行かれてから十数分、担任の小萌先生が遅れて教室にやってくる。
本当はもう朝のホームルームは終わっているのだが、今日の一限目は都合よくロングホームルーム。
そこら辺は先生方に迷惑を掛けないよう、俺も一応気を遣ってる。
もし今日の時間割じゃなかったら、一方通行のためにわざわざチクるような真似はしなかっただろう。
そして小萌先生の後ろから不貞腐れた表情で垣根も教室に入ってきた。
あの様子を見るに相当絞られてきたらしい。
少し悪いことをしたなと思っていたのだが、垣根は席に着くなり、
「黄泉川先生に怒られちった」
凄く良い笑顔を俺に向けてきた。
すると一方通行が、
「ハッ、流石Mの垣根君。 教師から説教食らって喜ぶとは、随分と歪んだ性癖の持ち主だなァ?」
何でお前はさっきフルボッコにされたばっかなのに、いちいち挑発すんの?
しかし一方通行と垣根の力関係、実は単に腕力だけでなく口喧嘩の方でも垣根に分がある。
「まあ男とも女とも見分けがつかねえモヤシの上に、ロリコンのテメエに分からねえのも無理はねえかもな。 だが俺らくらいの普通の男子高校生なら、あんなエロい女教師と二人きりなんてご褒美みたいなもんなんだよ」
「俺はモヤシでもねェし、ロリコンでもねェつってンだろォがっ!!」
「初等部の餓鬼共を年がら年中窓から眺めてる変態野郎が何言ってやがる?」
ほーら大体はブーメラン食らうんだから。
だがモヤシはともかく、一方通行が本当はロリコンでないことを俺は知っている。
一方通行はただ子供が好きなだけなのだ。
周りには言っていないが、将来の夢は保父さんらしい。
まあそれだけじゃロリコンではないという判断基準にならないのだが、俺は一方通行の好きな子まで知っていた。
今も誤解されてないかと、一方通行は俺の幼馴染の方を必死にちら見している。
そう、一方通行の好きな子は番外個体だった。
二人が顔を合わせても一方通行が番外個体に罵倒されているところしか見たことがないため、どこに惚れたかまでは知らない。
しかし番外個体を異性として好きならロリコンとは言えないだろう。
そしてその恋が成就するかはともかくロリコンと言われて涙目になるくらいなら、要は一方通行が周りから誤解を受けないよう振る舞えばいいだけなのだ。
それなのに周りに喧嘩を売るようなことばかり言って、俺にはフォローはいらないと言ってくる。
……涙目になってこっちを見てくる癖に。
御坂姉妹ほどではないが一方通行との付き合いも長いので、どうもこのまま放っておくのは後味が悪い。
「でもじゃあ何でさっきは不機嫌そうな顔してたんだ?」
「ああ、実は隣のクラスの服部がよ……」
そこで俺がフォローするわけではなく適当に話題を変えてやると、どうやら上手くいったようだ。
久しぶりの更新が一レスだけとは、情けない
そして思った以上に上条さんが動かしづらい
何かこのままだと、ただ禁書キャラでグダグダ学園ものをやることになっちゃいそう
しかしそうなると一人冷めてる上条さんがどうしても浮いてしまう
DQNとヤンデレストーカーの痴話喧嘩に巻き込まれたり、根性が口癖の脳筋野郎にドラゴンを見せろと訳の分からないことを言われたり……。
今日もまた非常に人間関係が面倒臭い一日だったが、俺は何とか無事に家へと帰る。
明日は休みで本当はゆっくりしていたかったのだが、御坂四姉妹の買い物に付き合わせる予定になっていた。
一応は四人とも綺麗あるいは可愛いタイプに属する女の子なのだから普通は喜ぶべきことなのかもしれないが、一々古傷を抉られるのは精神的に堪ったものではない。
既に憂鬱な気分に陥りながら俺は玄関のドアを開けたのだが、そこである違和感に気が付いた。
知らない靴がある。
今日は客が来るという予定も聞いてないため、俺は訝しげに思いながらもリビングへと向かう。
「ただい――へ?」
そしてリビングへ続く扉を開けた俺だったが、そこにいた人物を見て固まってしまった。
2mを超える日本人離れした長身に、真っ赤な髪。
何故か神父服を纏った男は明らかに普通の家庭に存在するには似つかわしくない。
その男を中心とした空気は明らかに異常だった。
だが俺が驚いたのは男の異常性ではない。
「あら、当麻さん。 おかえりなさい」
「……誰それ?」
おかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしい
俺は男の外見からほぼ確信していたものの、思わず母親にそう尋ねていた。
「あらあら、当麻さんったら。 今日から刀夜さんが仕事先で知り合った方の親戚の子がホームステイに来るって伝えておいたでしょ?」
「……いや、聞いてない」
「あら、そうだったかしら? とにかくまずはお互い自己紹介してくださいな」
「いえ、自己紹介の必要はありませんよ。 上条当麻、君が僕を知らない筈がないだろう?」
「っ!?」
男の言葉に俺は思わず声を詰まらせる。
おかしい、こんな現実がある筈ない。
完全に封印した『あちら側』は誰にも見せたことがなく、俺以外に知る人間が存在する筈がなかった。
しかし目の下のバーコードといい、十本の指全てにつけられた銀の指輪といい。
どうやら今は煙草は吸ってないようだが、色々と再現度が高すぎる。
(いや待て、確か父さんの知り合いの親戚の子とか言ってなかったか?)
母親の言葉を冷静に振り返った俺は、何処から漏れたか考えを巡らせる。
『あちら側』まで知られたら、今まで以上の惨事が起きかねない。
「おや、もう挨拶は済んだのかい?」
すると俺の苦悩も知らずに、呑気な様子で父親が部屋へと入ってくる。
「……ねえ、父さん。 俺のクローゼットの奥にあったものを知らない?」
「もしかして当麻が昔書いてた小説のことか? 息子の私生活を少しチェックしようとしたら、まさかあの小説の外伝が見つかるとは思わなくてな。 知り合いの名前を片っ端から使うのはどうかと思うが、昔から当麻にはそっち方面の才能があるとは思ってたんだよ。 あまりに出来がいいから、仕事先でも色々と自慢をさせてもらって……」
しかし俺はその言葉を最後まで聞くことなく、実の父親を問答無用で殴り飛ばしていた。
短いですが以上です
「じゃあ改めて、僕の名前はステイル=マグヌス。 年は14歳、一応表向きは神父ということになるのかな?」
表向きは神父ってどういうことだよ?
軽く調べた程度の知識しかないが、そもそも神父には神学校を出なければなれない筈だ。
少なくても日本では高校卒業程度の学力を有していなければ入学することができない。
しかしこうも流暢に日本語を話しているのを見ると、ありえないとは言い切れないだろう。
だが本当に問題なのは神父かどうかではなく……。
「なあ、お前の名前って本当にステイル=マグヌスなの?」
そう、問題はそこだった。
科学側と違って、魔術側は俺が適当につけた名前が多い。
俺の黒歴史に出てくるキャラクターと明らかにその影響を受けていると思われる留学生。
見た目を真似するだけならともかく、名前まで一致することなどありえるだろうか?
「僕はね、あの子のためなら何でもやるって決めてるんだ。 だから誰でも殺す。 それは自分の名前だって例外じゃない」
……マジでごめんなさい。
まさか戸籍関連まで弄ってることはないよね?
何でここまで俺の黒歴史が周りに影響を与えていくのかは不明だが、そもそも親父が馬鹿な真似さえしなければ。
俺は親父のことをキッと睨みつけるが……。
「母さん、当麻に殴られた……」
「あらあら刀夜さんったら、前から親子喧嘩に憧れてたって言ってたじゃないですか?」
「でもいきなり拳が飛んでくるような過激なものになるとは思ってなかったんだよ」
「よしよし」
息子だけでなく留学生までいるというのに、良い年した大人がいちゃつきやがって。
何か色々と頭が痛くなってきた。
明らかに自分より年上に見える男が本当に十四歳なのか気になっていたのも、もはやどうでもいい。
さっさと寝よう。
いち早くこの空間から立ち去りたい。
だがこのどうしようもない現実はやはり俺のことを逃がしてくれそうになかった。
ピンポーン
来客を知らせるチャイムに俺は足を止める。
「あら、もうこんな時間だったのね。 当麻さん、お客様をお出迎えして」
「……まだ誰かくんの?」
「ふふっ、行ってみれば分かりますよ」
この言い方からするに知り合いなのだろう。
……だからといって安心する材料には全くならないが。
嫌な予感から重くなる足を引きずって、俺は玄関へと向かう。
そしてドアを開けると、確かにそこには良く知った顔ぶれがあった。
「やっほー、当麻君!」
「こんにちわ、おば……」
「当麻君?」
「……こんにちわ、美鈴さん」
そこにいたのは幼馴染である御坂四姉妹の母親である御坂美鈴さんだった。
かなり高い頻度で顔を合わせている筈なのだが、その若々しさには相変わらずビックリさせられる。
ただ今更ではあるので、特に態度に出すようなことはないが。
そしてその後ろには四人の娘達が並んでいた。
こうやって見ると四人姉妹というより五人姉妹にしか見えない。
しかしその中に御坂家の人間とは違う、一人だけ妙な異彩を放っている少女が混じり込んでいた。
彼女の顔を見た瞬間、俺は立ちくらみを覚えてその場に倒れ込みそうになる。
「とうま?」
一般的な黒いものとは異なる、純白の修道服。
ところどころに施された金の刺繍は、成金趣味のティーカップを連想させる。
どうしてこんなことになってしまったんだろう?
「会いたかったんだよ、とうまー!」
初対面の人間にそんなことを言われても困るだけですけどね?
終わりです
少しだけ投下
思えばあの頃の美琴は純粋で――――俺は痛々しい厨二病だった。
何を思ったのか自作のオリジナル小説を部屋に篭って書き殴っていた中学二年生の夏休み。
それを偶々部屋に遊びに来ていた幼馴染に見つかって……。
『私が主人公なのも書いて欲しい』
そんな無邪気な一言が全ての始まりだった。
当時流行りだったアニメに倣って、本来より少し年上の中学二年生の設定。
ちょうど今の美琴と同じ年齢だ。
舞台は元々の趣味もあり、どちらかというとSFチックな学園もの。
その設定は後に大きく変わっていくことになるが……。
最後に美琴のキャラ設定は女の子に俺TUEEEEさせるのもどうかと思ったので、適当にキリが良いと思った三番目に強い超能力者という形に落ち着かせた。
とりあえずそんな大まかな設定で書き始めた美琴が主人公の小説。
専門的な知識など何一つなく書き始めたものだからツッコミどころが満載だが、自分の中ではそれなりに出来が良かったように思う。
実際にモデルとなった美琴からの評価も上々だった。
しかし次の一言が全てを狂わせていく。
『お兄ちゃんは出ないの?』
俺は悩んだ。
流石に自分と同じ名前のキャラクターを出すのはどうなのかと……。
そして俺の罪はここから始まる。
自分と美琴だけじゃ何か恥ずかしいから、どうせなら皆巻き込んじまえ!
やがて俺の知り合いで片っ端から埋め尽くされた正本とも呼ぶべき『とある科学の超電磁砲』が完成した。
美琴以外の幼馴染達は美琴のクローンという設定にされ、友人の一人はそのクローンを一万人以上虐殺するというキチガイに。
そんな中で俺のキャラクターはというと、主人公を助けるお助けマンみたいな設定に落ち着いていた。
今にして思えば自分のキャラだけ妙に贔屓されていて、冗談でなく吐き気がする。
だが言ってしまえば俺の罪はこんなもんだ。
こんな痛いもんを書いてしまったのは悪いと思うが、各々が受けている影響については自己責任という形でお願いしたい。
もちろん何の罪悪感もないということはないので、できる範囲でのフォローは常日頃から気を遣っているが。
ただこれで俺の黒歴史が終わったというわけではなかった。
美琴に俺が登場しないのか聞かれた時に、ふと頭を過ぎってしまった忌々しい邪念。
それは俺が主人公で、『とある科学の超電磁砲』のサイドストーリーとなる外伝の構想だ。
何故か次々に頭の中でイメージが膨らんでいき、気付くと超電磁砲以上に設定が深く練られていた。
多分両方見た人間がいたら、超電磁砲の方がサイドストーリーだと勘違いするんじゃないだろうか?
『とある魔術の禁書目録』
自画自賛かもしれないが世界観は自分でもビックリするくらい良く出来上がっていた。
だが問題なのは主人公の人間関係だ。
俗に言うハーレム。
自分と同じ名前のキャラクターが物語が進むにつれ、どんどんとフラグを立てていく。
……流石にこのヒロイン達に知り合いの名前をつけることはできなかった。
最初から『超電磁砲』の方で設定が決まっていた幼馴染の二人に、あとは当時少しだけ気になっていたクラスメイトの女の子。
あと数人だけ後付けで知り合いの名前を使うことになったが、残りのヒロインは基本的に俺がただ適当に名前をつけただけの外国人だ。
しかし何にせよ、こんな自分がハーレムを築くような小説を誰かに見せるわけにはいかない。
『超電磁砲』の方は既に手遅れだったが、『禁書目録』だけは絶対に誰にも見られぬようクローゼットの奥に俺は封印する。
これで取りあえずは難を逃れた筈だったのに……。
まさかこんな羽目になるなんて夢にも思っていなかった。
以上です
「またアンタは私の知らないところで危険なことに首を突っ込んでたのっ!?」
いやいや、危険なことなんて今まで何一つしたことねえよ。
ただ俺の精神がかなり危険な状態にあることは否定できないが……。
俺の家と御坂家、それぞれの家にホームステイにやってきたステイルとインデックス。
今はその歓迎会の真っ最中だ。
しかし俺は何となくその場に居た堪れずに、和気藹々とした食卓から離れていた。
だがせっかく離れた筈なのに、わざわざ俺にくっ付いてきた奴らがいる。
「むっ! 私が少し離れてた間に、何だか短髪がとうまにベタベタし過ぎかも」
離れてた間にって、俺達初対面だからね?
イマイチここら辺が俺の黒歴史に汚染している人間達の間でどうなっているか分からない。
「べ、別に幼馴染なんだから、ベタベタし過ぎってほどでもないでしょ!?」
例えば俺と美琴の間柄は現実では幼馴染ということになるが、『超電磁砲』の中ではそうではない。
そして美琴の中では『超電磁砲』の設定を踏まえつつも、幼馴染という実際の関係も引き継いでいるらしい。
それに対して……。
「とうまと短髪が幼馴染なんて話、聞いたことがないんだよ!」
どうやらインデックス(本名不明)は、より忠実に俺の黒歴史の設定を再現しているようだ。
ここら辺が科学側でも曖昧で、俺は黒歴史の影響を受けている人間を大きく二種類に分別している。
ある程度は現実と折り合いをつけている人間と、過去の記憶そのものまで改変してしまっている人間。
俺の黒歴史の影響を受けている度合いが軽度か重度かと言い換えることができるかもしれない。
……正直後者に関しては手遅れな気もする。
そして初対面の筈なのに一触即発な空気を醸し出す二人。
ここら辺は俺の黒歴史の設定と同じだ。
しかしその理由も黒歴史通りということがあるのだろうか?
もちろん俺は記憶を失ったことなんてないし、誰かを守るために身体をボロボロにして戦ったことなどない。
ましてや初対面のインデックス(本名不明)にフラグを立てたなんて絶対にありえない。
設定をただ模倣してるだけならまだしも、あんな黒歴史のせいで感情まで捻じ曲げてしまっているとは思いたくなかった。
すみません、久々の更新なのにこれだけです
こっちも投下速度を上げられるよう頑張ります
こっちも明日の夜に投下します
(うわっ、めっちゃこっち睨みつけてきてるよ)
ステイルからの視線に、俺は思わず身を震わせる。
黒歴史と違って現実の俺はそこまで鈍感なわけじゃない。
まだ出会ってから少ししか時間は経ってないが、ステイルがインデックス(本名不明)にどんな感情を抱いているかくらいは分かっていた。
ここに来る前から好意を寄せていた女の子が見ず知らずの男にべったりしているのだ。
ステイルとしては今の状況が面白い筈がない。
これから共に生活することになる相手とギクシャクした関係になるのは俺としても御免なので、俺は腰かけていたソファーから立ち上がる。
「ちょっと、とうま! どこ行くの?」
「いや、週明けに提出の宿題を片付けちまおうと思ってな」
黒歴史においては進学の危機にある俺だが、現実では出席日数が足りないなんて事態にはもちろん陥っていない。
お世辞にも優秀とは言えないが、とりあえず最低限の成績は保っている筈だ。
出される課題なんかも一応はこなしている。
「当麻、せっかく二人の歓迎会なのに……。 それはいくらなんでもあんまりじゃないか?」
この糞親父、誰のせいで俺がこんな心労を味わってると思ってやがる?
そもそもホームステイのことも俺は聞かされてなかった訳で、勝手に予定を埋められるのは迷惑な話でしかない。
「しかし叔父様? ミサカ達は明日も出かける予定があるので宿題を済ませるなら今日の方が良いと思います、とミサカはいきなりしゃしゃり出てきて上条さんの隣に居座ってるシスターを引き離すために一応の建前を述べます」
すると御坂妹から思わぬ援護射撃が入る。
ってか、口悪いなっ!?
黒歴史じゃ二人は割と良好な関係の筈なのに……。
(あー、御坂妹は禁書側を知らないから面識がないことになってるのか? 両方知ってる俺から見ると、ややこしいことこの上ないな)
それはともかくインデックス(本名不明)とステイルのインパクトが大きすぎたせいで、明日は御坂四姉妹と出かける予定だったこともすっかり忘れていた。
こっちはこっちで一々古傷を抉られてしんどいし、何か色々と嫌になってくる。
「えー、とうま明日は出かけちゃうの?」
明日は出かけちゃうの?って、お前がホームステイするのは御坂家な訳で俺は関係ないだろ?
ただ実際のところ御坂姉妹と一緒に出掛ける予定な訳で、インデックス(本名不明)を残していくのは少しばかり良心が咎められる。
「だったら一緒に行くか? 別に遠出する予定でもないし、ついでにこの辺も案内してやるよ」
「本当?」
俺の言葉にインデックス(本名不明)はビックリするくらい顔を輝かせる。
別にそんな大したことではなく、はるばる異国の地へホームステイにやってきた相手に当然の対応だろう。
日本語も完全にペラペラだし、言語で不自由することもなさそうだ。
だがそんなインデックスとは対照的に、美琴と御坂妹は身体が凍えているのではないかと錯覚するほど冷たい眼差しを俺に向けていた。
いやいや、本来インデックス(本名不明)に気を遣わなくちゃいけないのはお前らの方だからね?
「流石、ヒーローさん! 相変わらず流れるような手際の良さだね、ってミサカはミサカはヒーローさんの手腕に驚愕しながらも、上の姉二人には同情してみたり!」
何のことだかさっぱり分からないが、手際の良さという言葉に何か含みを感じる。
「ギャハッ、明日はなんだか面白いことになりそうだね? 何だかミサカ興奮してきちゃって、色んなとこが勃っ」
「言わせねえからなっ!?」
この下ネタもやっぱり俺のせいなの?
ヤバい、この面子で出かけるとか……既に頭が痛くなってきた。
「あの、僕は……」
そんな中、完全に置いてけぼりを食らっているステイル少年。
大丈夫、俺はお前の味方だ。
あんなくだらない黒歴史のせいで、いたいけな少年の恋を終わらせたりしない。
しかし翌日、ここから更に状況は混沌と化していくことを俺はまだ知らなかった。
以上です
更新が遅い上に量も少なくてすみません
もう片方の方で近況を報告したのですが、体調が割と深刻な状態でよくありません
このssもエタらせる気はないのですが、何の連絡もないまま更新が途絶えたら察していただけると幸いです
「……重い」
「愚痴んなって。 そんな体格して、まさか本当にモヤシなのか?」
「うるさい! 僕は今の力を得るために色々なものを犠牲にして……」
今の力というのが何のことかはサッパリ分からないが、名前については本当にごめんなさい。
ついでにインデックス(本名不明)の名前についても未だ真相は分からぬままです。
ステイル達がホームステイにやって来た明くる日、俺は当初の約束通り御坂姉妹と近場のショッピングモールに買い物に来ていた。
俺の地元はド田舎という程ではないが、若者の買い物となると大抵がこのショッピングモール中心になる。
中にはゲームセンターなどのアミューズメント施設もあり遊ぶのにも最適だ。
もちろん学園都市の内部系のゲームセンターには及ぶはずもないが……。
(って、何で俺は自分から古傷を抉るようなこと考えてるんだよっ!?)
無意識の内に頭に浮かんでしまった黒歴史の設定に俺は思わず頭を抱える。
昨日受けた衝撃のせいで、どうも思考がそっち方面に引っ張られているようだ。
いかんいかん、この状況に流されることだけは絶対にあってはならない。
ただでさえ事態が悪化してるというのに、俺まで厨二の世界に舞い戻る訳にはいかなかった。
「しかしかれこれもう二時間は買い物を続けてるぞ? これ以上は僕も流石に限界なんだが……」
「確かにな」
ステイルが愚痴っていたのは女性陣の荷物持ちについてだ。
今は俺もステイルも両腕が荷物で完全に塞がれている。
ただでさえ御坂姉妹と出かけるのは精神的に疲弊するのに、肉体的疲労まで味わわされるとは……。
例え荷物持ちであっても女の子の買い物に付き合うのはご褒美だと青髪ピアスは言っていたが、残念ながら俺にMの気質はない。
「なあ、そろそろ少し休憩しねえ? この大量の荷物もコインロッカーに預けたいんだが」
「そうね、ちょうど昼時だしそろそろご飯にしましょうか?」
良かった、これでようやくこの苦行から解放される。
荷物を近くにあったコインロッカーに預けると、俺達はフードコーナーへと向かった。
休日ということもあり混雑していたが、何とか席を見つけた俺達。
「ご飯!ご飯!」
おい、インデックス(本名不明)!
ただでさえその白い修道服のせいで人目を惹くのに、恥ずかしい真似するなよ!
ステイルはステイルで本当に体力がないのか、椅子に腰を下ろしてグッタリとしてるし。
しかし昨日は家の中だから良かったものの、神父服と修道服は予想以上に目立つ。
好奇の目に晒されながらも本人達はまるで気にした様子がないし、美琴達もあまり気になっていないようだった。
「そういえばお前達ってそれ以外に私服持ってきてないの?」
「むっ、『歩く教会』を私服って言われるのは少し心外かも? とうまに壊されちゃったのをわざわざ修繕してきたんだよ?」
だから昨日が初対面なのに、いつどうやって壊すんだよ?
インデックス(本名不明)は完全に過去が捏造されているようで、これはかなりの重症だ。
そもそも俺に責任はないと思うのだが、イギリスに帰るまでに少しでも更正できればいいんだけど。
「……まさかその恰好で学校にも通うんじゃねえだろうな?」
「ちゃんと制服は用意してるさ。 郷に入れば郷には従う」
「そりゃ良かった」
出来る限りホームステイに来て不慣れなことも多いであろうこいつらの世話を焼いてやりたい思いはあるが、本音を言えばこんな恰好をした奴とは学校でまで関わりになりたくない。
だがそんな心配もどうやら杞憂で済んだようだ。
いや、うちの学校だったらこの恰好のままでも普通に受け入れらそうな気もするな。
「あれっ、超幻想殺しじゃないですか?」
突然の衝撃に俺はガタッと椅子から崩れ落ちる。
マジで勘弁してください。
学校ならともかく外で俺をそんな名前で呼ばないで!
「……何やってるんですか?」
床に倒れた俺だったが、上から聞こえてきた声に顔を上げるとそこには……。
「おいィィィィィィィ!! 外でなんっちゅう恰好をしてるんだっ!?」
俺を見下ろしている一人の少女。
そして少女の着ているワンピースの丈がかなり短く設定されているせいで、俺の目には白い布地が……。
「えっ? キャアアアアァァァァッッ!!!!」
そしてその衝撃を上書きするかのように、俺の顔面は少女によって思い切り踏みつけられるのだった。
以上になります
……手術とかマジ怖い
修正
>>159
×突然の衝撃に俺はガタッと椅子から崩れ落ちる。
○一人でこれからの学校生活も憂鬱なものになりそうだと頭を悩ませていた俺だったが、突然の衝撃に思わずガタッと椅子から崩れ落ちる。
酉忘れ
え、映画組も出るんですよね?
だだだ大天使アリサ様は降臨するんですよね?(確認)
遅くなってすみませんでした
今日の夜に投下します
仕事復帰に残業頼んでくるとかマジ鬼畜
遅くなってすみませんでした
今日の夜に投下します
仕事復帰初日に残業頼んでくるとかマジ鬼畜
投下します
アイテム
学園都市の裏で暗躍する暗部組織の一つ。
その主な業務内容は学園都市内の不穏分子の削除及び抹消。
圧倒的な火力を持つリーダーの原子崩しを中心に、四人の少女によって構成されている。
――と俺の黒歴史設定はさておき、俺の目の前ではそのアイテムに所属している設定の絹旗最愛が頬を膨らませてこちらを睨みつけている。
「まったく! 本当だったら窒素装甲を発動したまま踏み潰しても良かったんですよ? 私の優しさに超感謝してください」
「悪かったって。 ほら飴玉やるからさ?」
「私のこと超馬鹿にしてませんっ!?」
俺はポケットに入っていた飴玉を絹旗に手渡すがどうやら気に入らなかったらしい。
しかし確かにパンツを見てしまったこと自体は俺に非があると思うが、そもそもこんな丈の短いワンピースで出かけていること自体に問題があるだろう。
こんな恰好をしていて、もし襲われでもしたら……。
前から注意を繰り返しているのだが、「私に掛かれば、並の男なんて超返り討ちですよ」とまるで聞き入れてくれない。
ここら辺は治安が良いので大丈夫だとは思うものの、今度絹旗の大好きなお兄ちゃんにきつく言っておいてもらうことにしよう。
「……それで今日はお兄ちゃん達と一緒じゃないのか?」
「なっ!? 別に浜面のことをお兄ちゃんだなんて……」
一人アタフタする絹旗を前に、別に浜面とは一言も言ってないことはとりあえず黙っておくことにする。
アイテムの構成員という設定の麦野沈利、滝壺理后、絹旗最愛、フレンダ=セイヴェルン。
そこに浜面仕上とフレンダの妹であるフレメアを加えた六人は所謂幼馴染という関係だ。
俺自身も小学校からの随分と長い付き合いになるので腐れ縁と言ったところか?
「きぬはたー、クレープ買ってきた。 大体私一人に持ってこさせるなんて酷い。 にゃあ」
アイテムの面々との過去を思い返していた俺だったが、絹旗の後ろからトテトテと近づいてくる少女に目を向ける。
フレメアだ。
その手には二つのクレープが握られている。
「あなたがいつまで経ってもどれを頼むか決めないから、その間に私が席取りに来たんでしょう?」
「大体ギリギリしかお金を渡さないとかケチくさい。 にゃあ」
「……ぶっ殺してやりましょォか、この糞ガキは? あなたがケーキビュッフェで馬鹿みたいに持ってきたデザートのせいで被害を被ったのは私なんですよ」
何があったか知らないが、確か浜面も似たようなことを愚痴ってた気がする。
確か表面を削り取られた大盛りの牛丼を食べる羽目になったとか。
……しかし表に出してない設定までこうもピッタリだと、偶然なのだろうが何だか怖い。
「それで今日は絹旗とフレメアの二人なのか?」
「お姉ちゃんは麦野に引っ張られていった」
「あー」
思わず俺は絹旗の方を見るが、その表情を見るに俺の予想は正しいようだ。
俺の知る限り、中学に入った頃までアイテムの面々は仲が良い普通の幼馴染だった。
だがそれが一変、中学二年になった頃にある事件が起きる。
敢えて全容は伏せておくが、浜面を中心としたアイテム内乱。
そして何故かそれに俺は巻き込まれてしまった。
今にして思えば黒歴史において麦野とフレンダの扱いがあまりよろしくないのは当時の鬱憤をそこにぶつけた為だろう。
別に今は多少の苦手意識は持ってるものの、特別嫌っているということはないが……。
ただ今日もせっかくのデートを尾行されているであろう浜面にはちょっぴり同情する。
「……まあなんだ。 お前も色々と苦労してるんだよな」
「……超そういうことです」
まだ中学生なのに年上の幼馴染達のツケを払わされるようなことになっていて。
厨二病であることはさておき、絹旗が苦労人であることは間違いない。
「とうま、私達がさっきから何だか空気になってるんだけど」
絹旗とフレメアと向かい合ってた俺の後ろから声が掛かる。
そういえば連れがいたことをすっかり忘れてた。
美琴達も食事を買いに行ったまま中々帰ってこないし。
「私もさっきから超気になってたんですが、こちらの方々はどちら様なんですか?」
これから同じ学校に通うことになるのだから顔を合わせることもあるだろう。
俺は絹旗達とインデックス(本名不明)達を互いに紹介する。
「へー、上条と超電磁砲の家にホームステイに来たんですか」
「うん! これからよろしくね、さいあい!」
「はい、こちらも超お願いします」
どうやらインデックス(本名不明)と絹旗はすぐに仲良くなれたようで、フレメアも一緒に二人の会話へと加わっている。
男子であるせいか、完全に一人取り残されているステイルの姿は少し哀愁が漂っている気もするが。
本当なら男友達も紹介できればいいんだけど、中等部に親しくしてる男の後輩ってあまりいないんだよな。
「そういえばお前達って中等部の何年生になるんだ?」
「短髪達と同じ二年生だけど?」
「「え?」」
「ど、どうしたの二人とも?」
「……超電磁砲は今三年生で私達の超先輩になるんですけど」
「え?」
俺の黒歴史の中で美琴は中学二年生。
しかし現実では既に中学三年生に進級している。
現実と黒歴史の間でインデックス(本名不明)の認識に差異が出てしまったってことか?
「そんな、短髪が先輩だなんて……」
「まあ私も同じ二年生ですし、他にも知り合いはいますから友達に困るということはないと思いますよ」
「う、うん、それはそうなんだけど」
しかしそう言いながらもインデックス(本名不明)は少し浮かない表情だ。
意外にも美琴との学校生活を楽しみにしてたのかもしれない。
黒歴史の中でも二人の仲はかなり険悪だし、昨日もあまり仲が良いようには見えなかったんだが。
「本当はね、短髪にも色々お世話になってることは分かってるんだよ」
(お世話になってるって昨日が初対面だよな?)
「それにとうまにも今まで我儘を言い過ぎて、私……」
(あれ?)
もしかしてインデックス(本名不明)は黒歴史の中での行動を悔いている?
俺の知り合いを元とした科学側のキャラクターと違い、魔術側のキャラは殆ど俺の妄想の産物だった。
そもそもあの黒歴史自体が妄想を書き殴ったようなもんだし、元とした人物がいない分どうしても描写がおざなりになってしまってる部分がある。
本来はメインヒロインとして設定した筈のインデックスがその最たる例だろう。
しかし俺の目の前にいるインデックス(本名不明)はノートの中にだけ存在するキャラクターではなく、実際に今を生きている現実の人間だ。
俺の黒歴史の影響を多大に受けているとはいえ、本来あるべき人間の感情や良心だってちゃんと存在する。
うっ、何だかますます罪悪感が……。
「どうしたの、何か凄い顔してるわよ?」
いつの間にか戻ってきていた美琴が心配そうに俺の顔を覗き込んでいる。
「……インデックスと仲良くしてやってくれな」
「は?」
そして今の俺にはそう言うことしかできないのだった。
以上になります
>>179
出ます
ってか多分次の投下で出ると思います
すみません
こっちで挨拶してなかったので
色々とご心配をお掛けしてすみませんでした
これからもよろしくお願いします
投下します
フードコートで食事を済ませた俺達は現在二手に分かれていた。
フレメアと一緒に遊ぶと言う打ち止めに、その保護者として絹旗と一緒に番外個体が同行している。
番外個体と絹旗は元々そこまで接点があった訳じゃないのだが、何だかやたらと仲が良い。
番外個体曰く
「ミサカって本当は小奇麗なヤツとは話もしたくないんだけど、その点キヌにゃんはいかにもな匂いがするどぶ野郎って感じで最高だにゃー」
と発言全体が友人に向けたものとは思えないことを言ってるし、絹旗は絹旗で
「悪人が徒党を超組んでいるって感じですかね、これ?」
さほど気にした様子もなく、ノリノリで不良娘になりきっている。
まあ口でそうは言っても見た目は普通の可愛い女の子達なので、万引きとか薬とかよほど変なことに手を出さない限りは放っておいても問題ないだろう。
そして番外個体と打ち止めを除いた他の面子と午前中に引き続きモールの中を歩いていたが……。
「そういえば今日このモールにARISAが来るらしいわよ」
「……へー」
「へーって、なんか反応薄いわね。 確かアンタってARISAのファンじゃなかったっけ?」
「まあな」
首都圏のショッピングモールに芸能人が来るというのはよくある話で、今日はその芸能人がARISAらしい。
本当は随分前からそのことはチェックしていたのだが、昨日受けたショックのせいで頭からすっかり抜け落ちていた。
インディーズで活動してた頃からARISAのファンだった俺としては本来なら嬉しいことこの上ないのだが、何だか今日は嫌な予感しかしない。
ARISA――本名は鳴護アリサという俺と同い年の女子高生で、数年前に女子中学生ソロシンガーとしてテレビで取り上げられて一世を風靡したアーティストだ。
その容姿も相まってか、メジャーデビューした今も爆発的な人気を誇っている。
……尤も当時話題となったのは見た目とのギャップが激しいデスメタだったが。
その歌が妙に俺の厨二心をくすぐり、気付くと俺はARISAの大ファンになっていた。
(でも何故かメジャーデビューはアイドル歌手としてだったんだよな)
どういう訳か路線は変わってしまったものの、今もARISAの曲は良いものばかりで俺はずっとファンを続けている。
ただ気になることが一つだけ。
……アイドルとして活動するARISAの姿が何故か俺 -エンデュミオンの奇蹟-の脳内設定と被っている。
劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-
この時点で過去の自分に突っ込みたい部分は多々あるが……うん、今はやめておこう。
あっ、ヤバい。
何か思い出しただけで胸が締め付けられるように苦しくなってきた。
ちょっと動悸も凄いことになってるから、少し落ち着かないと。
形はどうであれ芸能人に憧れることなんて誰にでもあるよね?
それにエンデュミオンの奇蹟は文章にしていない、ただ設定を考えただけだ。
インデックス(本名不明)達のせいで昨日から動揺させられっぱなしだが、冷静に考えれば俺の黒歴史がARISAにまで及んでる筈がない。
ARISAの歌を生で聞く折角の機会だ。
俺は美琴達に促され、モール内の吹き抜けに設置された特別会場へと向かうのだった。
「私は歌にはちょっとうるさいんだよ。 でもARISAのは本物だね!」
「そうだろそうだろ? 家に帰ったら他の曲のCDも貸してやるよ」
「うん!」
ARISAのステージを見て興奮するインデックス(本名不明)。
やっぱり良い曲は国を問わず人に感動を与えるもんなんだなぁ。
……ここまで日本語がペラペラだと、インデックス(本名不明)達が外国人だという実感はあまり湧かないけど。
それはともかく実際にARISAの曲を生で聞くと、先ほどまでくだらないことで悩んでいたのが馬鹿みたいだ。
その場で販売していたCDにサインしてもらった上に、握手までしてもらった。
テンションが最高潮に達していた俺だったが、俺をARISAのミニライブに誘った当の美琴は
「何よ、アイドル相手にヘラヘラしちゃって気持ち悪い」
何故か完全にヘソを曲げてらっしゃる様子だ。
何これ、俺が悪いの?
いつも変なことで機嫌が悪くなる年下の幼馴染に辟易としながらも、このままじゃ気まずいだけなので何とかして機嫌を直して貰えるよう俺は策を考えるが……。
「少しよろしいですか、お客様?」
しかし俺の思考を遮るように、突然後ろから声を掛けられる。
振り向いた先にいたのは黒いスーツを着た男性。
胸にこのモールのロゴが入ったプレートを付けているからここの関係者なのだろうが、何と言うかその服装のせいで威圧感が半端ない。
「あの俺達に何か?」
「少し確認させていただきたいことがありますので、皆さんご一緒に付いてきていただけますか?」
「いやいや、別に俺達は疚しいことなんて何も」
「……お話は奥で伺いますので」
有無を言わさぬその迫力に俺達は思わず顔を見合わせる。
本当に疚しいことなど何もしてないのだ。
ここで下手に逆らって、相手の心証を悪くするのは得策じゃない。
「……分かりました」
俺達は素直に黒いスーツの男に従うのだった。
黒いスーツの男の後に続いて、俺達は店の奥へと進んでいく。
店舗が並ぶ通りからは見えない、何の飾り気もない地味な通路を進んでいくと……。
「こちらにどうぞ」
通された先は万引きGメンの特集などで出てくるような地味な小部屋。
ただ一つ決定的に違う点があるとすれば……。
「インデックスちゃん、それに美琴ちゃんだよね?」
そんな地味な部屋を雰囲気だけで煌びやかなものに変えてしまうほど圧倒的な存在感を持つ少女が一人いることだ。
「そして……当麻くん、会いたかった!」
何かやわらかいものが体に密着すると同時に、良い香りが俺の鼻孔をくすぐる。
そしてその瞬間
俺の望んだ日常は二度とやってこないのかもしれない。
そんな嫌な予感に俺は完全に呑み込まれるのだった。
以上になります
インフルエンザで寝正月
ミス
>>208
×俺 -エンデュミオンの奇蹟-の脳内設定
○俺の脳内設定
生存報告
もう少しお待ちください
本当にすみません
年度末は仕事が忙しすぎて書き溜める暇が全然ない
四月になったらまた定期的に投下できるようになると思います
すまぬ
今回はマジで帰ってこれないかもしれない
一回落として生存できたらまた立て直す
このSSまとめへのコメント
はっはやく次のupをま待ちきれない(´д`|||)
ささみ
鳴護アリサが登場したので早く続きが見たいです‼(≧∇≦)
完結してねぇンか
誰かー続きをー
完結してれば傑作になれたかもしれないのに