穂乃果「さようなら、みんな」 真姫「待っーー」 (16)

さようなら、みんな

その言葉を皮切りに彼女は私の前から突如として消えた、はずだった。

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「真姫ちゃん、真姫ちゃん!」

耳元で誰かの囁く声が聞こえる。意識が朦朧としているせいか、誰の声かわからない。

「真姫ちゃん起きてよ〜」

どうやら私を起こそうとしているらしい。私は疲れているから寝たいのになんで迷惑な声なんだろう。そう思った。



「まーきちゃーん、まきちゃん、まきちゃん、まきちゃーん!」

酷く眠いので無視をしていると、その声は何回も何回も、私の名前を呼び始めた。

最初のうちは誰の声かわからなかったけれど、その声はどんどん大きくなっていくので、だんだんと夢うつつな気分が抜け、意識が覚醒するにつれて誰の声だかわかってきた。

この声の主は、ほんの数時間、いや、ほんの数分前に私の目前から消え去った彼女の、高坂穂乃果本人の声に違いなかった。

あれは夢だったのだろうか?

そう思った瞬間に、私は肩への衝撃で目覚めた。

「重いわよ」

そう一言静かに呟いて、私は目を開いた。

顔を上げるとそこには水色を基調としたリボンが見えた。

両肩がやけに重たいので、おそらく両手を私の肩に乗せ、体重をかけているのだろう。

いい加減肩から手をどけてくれないかしら?

そう思い始めたとき、やっとその手は私から離れた。

「重いわよ、穂乃果」

私は改めて彼女にそう言った。

反応欲しくて小出しにしてんのか書きためないのかしらんがどっちにせよ酷いな

つづしはよ

続きはよ

すると穂乃果は

「重いなんて酷いよまきちゃん」

と少し頬を膨らませ、怒ったようなそぶりを見せた。

すこしからかうつもりで私は

「重いものは重いんだから仕方がないじゃない。だいたい、あなたが私に体重をかけるから悪いんじゃない」

と意地悪なことを言った。

すると、穂乃果は拗ねてしまったみたいで、口をへの字に曲げながら

「確かに、この前よりちょっとだけ…」

と小声で独り言を言っているようだった。

体重が増えたと言うのは本当だったみたいで、少し可哀想に思ったので
彼女のお腹を触り、すこしつまみながら

「冗談よ」

と一言いった。

「冗談にしてはちょっときつかったかなー、ハハハ、」
彼女は苦笑いを浮かべた。

「でも、あなたもスクールアイドルなんだから食事ぐらいきちんとバランスよくしないとダメよ?」

そう私が言うと彼女は、キョトンとしたような様子で首を傾げ

「スクールアイドル?」

と言った。

私はそれをただの冗談だと思った。
だから

「何言ってるの?あなたはμ'sのリーダーの高坂穂乃果でしょ?」

と笑い混じりに問いかけた。

その問いかけに穂乃果は本当にわからないといった感じの顔をした。

それからすこし間をおいて、

「みゅーずのりーだー?μ'sって何のこと??」


彼女は逆に私に問いかけた。


私は混乱した。

穂乃果が嘘をつくはずがない、穂乃果は嘘をついてもすぐに顔にでる、そう心の片隅では思いつつも簡単に彼女のその言葉を信じることできなかった。



しばらく無言の時間が続いた。

結局私は何も言うことができず、後で穂乃果が嘘だといってくれることを期待した。だから

「この話はやめましょう」

と動揺を抑えながら言った。

そして穂乃果は言った。

「なんか今日の真姫ちゃん、変だよ?」

その時彼女は訝しそうな表情をしていた。

続ける気はあったのか

続き気になるから完結してくれ

「ところで真姫ちゃん。今日は歌の練習しないの?」

「歌の練習?なんのことかしら?」

μ'sがないのなら、私は歌の練習なんてしないだろう。だから、スクールアイドルを知らないはずの穂乃果となぜ歌の練習をすることになるのか、意味がわからなかった
その私の言葉をきいて彼女はため息をついた。
それから、
「何言ってるの?真姫ちゃん。私たち合唱部だよ?」

と心配そうな顔をして言った。

まるで私が残念な人と言っているように感じ、ムッときたので胸を張ってから

「もう、この真姫ちゃんがそんなことは忘れるはずないでしょ?」

と言い、椅子から立ち上がった。
そして、

「さ、練習するんだからはやく音楽室に行きましょう」

と言って自分の荷物をまとめ始めた。

そんな私を見て穂乃果はすこし目を細めてから再度、「変な真姫ちゃん」と言い、彼女のカバンが置いてある方へ向かった。


支度が終わったので、教室を出て音楽室へ向かった。

廊下を歩いていると、穂乃果が私に話しかけてきた。
「ねぇ、真姫ちゃん」

「何よ」

「今日の練習が終わったら一緒にクレープ屋さんに行こうよ」

「別にいいけど…。クレープなんか食べてまた体重が増えたら海未に叱られるわよ?」

「?なんで私が園田さんに叱られるの?」

なんでってそれは…。と、私は言おうと思った。けれど、先ほど、穂乃果が私に言ったことが頭の中に浮かび、私は口をつぐんだ。
それから穂乃果の方に振り向いて

「なんでもないわ」
と言い、微笑んだ。

そして話を戻すために
「ねぇ、どこのクレープ屋さんに行くの?」
と穂乃果に聞いた。

「うーん、二人でよく行くいつもの場所がいいな〜」

「じゃあ、そこで決まりね」

どこのクレープ屋さんなのかわからなかったけれど、とりあえずそう答えた。

そして、穂乃果と話しながら歩いているうちに、音楽室の近くまできていた。

ここまでくると音楽室のほうから人の歌っている声が聞こえてくるのがわかった。歌声を聴くに、どうやら私たちの他にも何人か部員が所属しているようだった。

「お、気合い入ってるなぁ」

と、穂乃果は嬉しそうに言った。

「そうね」

と言い、私は頷いた。


音楽室の前まできたので戸を開けた。
そこには4人の生徒が歌っている姿が見えた。

支援

真姫ちゃんの夢オチかな

>>14

「待っーー」←どうやって発音すんだよ。
促音の後に長母音て無理ゲーだろ。

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