杏「その絶望に・・・さよなら」 (148)

クロス

アニメ アイドルマスター シンデレラガールズ×さよなら絶望先生(最終巻IF展開注意)

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~船上~

杏「ん~♪」

杏「潮風が気持ちいいなぁ・・・」

杏「こうやってのんびりクルージングもたまにはいいよね」

杏「はぁ・・・」

杏「これが罰ゲームじゃなかったらなぁ・・・」

智絵里「ご、ごめんなさい!私が足を引っ張ったせいで・・・」

かな子「それ言ったら私も・・・」

杏「いいよいいよ、勝負は時の運っていうし、また頑張ればいいよ」

かな子「杏ちゃん・・・そうだね」

智絵里「・・・・・・」

幸子「でもまた引き分けだったからボク達まで来るハメになったじゃないですか!」

友紀「まぁいいじゃん、島着いたら野球やって楽しもうよ!」

紗枝「うふふ・・・楽しみどすなぁ」

杏「ほら、相手さんもこう言ってるし」

かな子「あはは・・・・」

智絵里「はぁ・・・・」

瑞樹「さ~てそうこう話してる間に、見えてきたわよ」

愛梨「あそこが皆さんの罰ゲームロケ地、臓物島です!」

幸子「うわぁ・・・」

智絵里「恐い名前の島です・・・」

杏「きっとホルモン焼きが名物の島なんだよ!」

かな子「そ、そうだよね!」

杏(って、ま~たポジティブな事言っちゃって・・・ホントどうしたんだろ・・・)

瑞樹「あ、そうだ、とりあえずリーダーさんは誰になるのかな?」

幸子「それはモチロンカワイイこのボ・・・」

紗枝「年長の友紀はんやない?」

友紀「いや、杏ちゃんじゃない?一番貫禄あるし」

杏「ええ~」

かな子「私も杏ちゃんがいいな・・・・」

杏「はぁ・・・・わかったよ・・・・」

智絵里「・・・・・」

瑞樹「じゃあはい、これ」スッ

杏「何この笛?」

愛梨「かなりヤバイ時になったら、その笛吹いてね、お助けキャラがバビュン!って駆けつけるから」

杏「はぁ・・・・」

幸子「それほど危険って事ですか・・・・」

~到着~

瑞樹「それじゃ、1週間後に迎えに来るから」

愛梨「バイバ~イ♪」

ボオオオオオオオ・・・・・

かな子「行っちゃった・・・・」

智絵里「あ、杏ちゃん・・・・」

杏「ん?」

智絵里「こ、今回は私が杏ちゃんを守るから・・・・」

杏「う、うん・・・どうしたの?」

かな子「智絵里ちゃん・・・」

紗枝「さて、これからどないします?」

友紀「とりあえず人のいる所へ・・・」

??「ようこそ臓物島へ」

幸子「うひゃあ!」ビク

杏「な!?いつのまに後ろに・・・」

かな子「まさかずっといたとか・・・」

??「ええ」

??「ずっと・・・・・」ニタァ

??「初めまして、私まといと申します」

杏「どうも・・・キャンディアイランドの3人です」

かなちえ「・・・」ペコ

幸子「そしてボク達がカ・・・」

友紀「KBYDでいいですよ」

幸子「ちょっと!」

紗枝「まぁ好きなように呼んだらええ」

まとい「そうですか・・・それでは皆さんの宿泊場所に案内します」

~宿泊先~

まとい「ここです」

智絵里「わぁ・・・・」

かな子「大きなお屋敷だね・・・」

紗枝(ん?表札の糸色?どこかで聞いた様な・・・)

まとい「それでは私はこれで」

友紀「あれ?ここに住んでるんじゃないの?」

まとい「まぁそうですけど・・・いいんです、今日は私の当番じゃないし」

幸子「当番?」

まとい「気にしないでください、それでは・・・・」

スタスタ・・・・

杏「何かおかしいなこの島・・・」

友紀「そういやここまで殆どの住民が女の人だったような・・・・」

幸子「しかも全員和服でしたね」

紗枝「まぁ、うちは好きやけど」

杏「ま、考えても仕方ないよ、とりあえず入ろっか」

かな子「そうだね」

智絵里「・・・・・」

ガチャ

6人「お邪魔しまーす!」

真ん中分けの女性「ようこそいらっしゃいました。」ペコ

友紀「お世話になりまーす!」

かな子「わぁ・・・綺麗な人・・・」

紗枝「正に大和撫子って感じどすなぁ・・・」

真ん中分けの女性「私、この家の主人の妻の千里と申します。」

智絵里「よ、よろしくお願いします!」

幸子「優しそうな人ですね」

杏(でもあの部分は杏と大差ないなぁ・・・・)

千里「どうぞおあがりください。」

杏「失礼しまーす」ヌギヌギ

ポイ

千里「!」

千里「ちょっとアナタ!」

杏「ん?何?」

千里「靴はきちんと揃えなさい!」

杏「え~別に揃ってるじゃ・・・・」

千里「右のが3ミリ前に出てるわよ!」

杏「え、そのぐら・・・」

千里「ああん!?」ギロ

杏「ヒィ!」ビク

千里「これは指導が必要かしら・・・・」

<●> <●> ゴゴゴ・・・・

杏「あわわ・・・・」ガクガク

智絵里「杏ちゃん・・・言う通りにした方が・・・」

杏「す、すぐ揃えます!」スッ

千里「わかればいいのよ。」ニコ

千里「取り乱してごめんなさい、主人の元へご案内しますのでこちらへ。」

杏「こ、恐かった・・・・」

かな子「大丈夫杏ちゃん・・・・」

友紀「まさかあんなに裏表の激しい人だとは・・・・」

紗枝「幸子はん、チビっとらへんか?」

幸子「そんなわけないじゃないですか!」(危なかったですけど)

智絵里「ホッ・・・良かった」

杏「あんな奥さんをめとった主人・・・一体何者だよ」

千里「お客様をお連れしました。」

眼鏡の男「ご苦労様でした、さてお客様、遠路はるばるようこそ臓物島へ」

眼鏡の男「私がこの家の主、糸色望です」

杏(うわ、ガリガリメガネだ)

かな子(ちゃんとご飯食べてるのかな・・・・)

智絵里(ちょっと影があるかんじですね・・・・)

幸子(とりあえず恐い感じの人ではなさそうですね)

紗枝(文学青年・・・・って感じやなぁ)

友紀(運動苦手そう・・・・)

望「ああ、その目は私を蔑んでいる目だ・・・・」

杏「い、いやそんな事は・・・・」

望「いや、常に人の目を意識してる私にはわかります!どうせ私の事を軟弱野郎とか思ってるんでしょう!」

幸子「ちょ・・・何言って・・・」

望「絶望した!体育会系に生まれなかった自分に絶望した!」ガガーン!

杏(何だこの人・・・・・)

千里「せん・・・あなた、いい加減にしてください。」

望「千里さん・・・・すみません・・・・」

千里「すみません、主人は思いこみが激しいチキンハートの持ち主なので・・・・・」

幸子「最早自意識過剰じゃないですか・・・・」

杏(うーん・・・・女性に対しては強気に出られないのはある意味「アイツ」に似てるかもね)

杏(あっちはかなりマッシブな見た目ですけどwww)

望「気を取り直して・・・皆さんはアイドルでいらっしゃるとか・・・・」

かな子「あ、はい!私は三村かな子といいます」

智絵里「緒方智絵里・・・・です」

杏「そしてこの双葉杏の3人がキャンディアイランドだよ」

幸子「そしてボク輿水幸子と」

紗枝「小早川紗枝と」

友紀「姫川友紀で」

幸子「カワイイボクと!」

友紀「野球!」

紗枝「どすえ♪」

幸子「略してKBYDです!」

望「皆さん輝いてますね・・・影に生きる我々には眩しすぎます・・・」

杏「何言ってんの?」

千里「このような離島で暮らしていたらそう思うこともあるという事ですよ。」

智絵里「そういうものですか・・・・」

望「まぁそれはさておき、千里さん、皆さんを客室へ・・・・」

千里「わかりました、では皆さんこちらへ・・・・」

6人「はーい」

スタスタ・・・・










望「あの子の名前・・・・・これも運命なんですかね・・・・・」

~客室~

千里「それではごゆっくり、夕食ができたらお呼びしますね」

バタン

杏「ん~やっとゆっくりできるよ~」

かな子「クッキーあるけど食べる?」

杏「おお、気が利くね!」

智絵里「いただきます・・・・」

幸子「ボクはあまり食欲ないけど折角ですから食べます!」

友紀「よし!食べ終わったらこの家探検しようか!」

杏「ええ~」

紗枝「そないな事言って・・・本当は杏はんも気づいてるんでっしゃろ?」

杏「う・・・・」

かな子「え、何?」

幸子「どういう事ですか?」

杏「ここに来る間、沢山の部屋の前通ったじゃん?」

智絵里「はい・・・」

杏「その部屋の殆どから、人の気配がしたんだよね・・・・・」

かな子「え・・・・」

幸子「それってどういう・・・・」

杏「他に誰かいるって事だよ」

智絵里「あの夫婦のお子さんでは・・・・」

杏「確かに子供の気配もあったけど、それだけじゃなかった」

幸子「じゃあ使用人さんですよ!」

紗枝「いるなら奥さんがわざわざお出迎えしないやろ?」

かな子「え、という事は・・・・・」

友紀「それ以外にだれかいるって事だよ!さぁ探検しに行こう!」

幸子「勝手に出歩いていいんですか?」

紗枝「別に監禁されてるわけやないからなぁ」

杏「仕方ない・・・こんなモヤモヤしたまま眠れないから行くか」

かな子「ちょっと恐そうだけど・・・・・」

智絵里「はぁ・・・・・」

友紀「まずはこの部屋だね」

かな子「暗いけど・・・本当に誰かいるの?」

杏「気配するから間違いないよ」

友紀「じゃあ開けるよー」

智絵里「・・・・・」ドキドキ

ガララ






??「開けないでよ」

智絵里「ご、ごめんなさい!」

杏(髪長いなぁ・・・・顔見えないじゃん)

??「あなた達がせん・・・あの人の言ってたお客さんだね」

幸子「まぁそうですけど・・・・・」

??「そう・・・・私は霧、よろしく」

杏「ここに住んでるの?」

霧「うん、大抵はこの部屋に引きこもってる・・・・かな」

杏(あ、何か仲良くなれそう)

幸子「それで、ご主人とのご関係は?」

霧「!」ピク

紗枝「どないしたん?」

霧「あなた達に答える必要はない・・・じゃあね」

バタン

かな子「閉めちゃった・・・・」

杏「も~幸子が余計なこと言うから~」

幸子「だって気になるじゃないですか・・・・」

友紀「まぁまぁ気を取り直して次行こっか」

それから、様々な部屋を回った

包帯だらけの女性「これ?私の尻尾コレクションだよ」

智絵里「こ、恐いです・・・・」

金髪の女性「ちょっと!今着替え中よ!訴えるわよ!」

杏「こんなありがたみの無いラッキースケベもあるんだなぁ・・・・・」

気弱そうな女性「すみません!私なんかの部屋をお見せしてしまってすみません!」

かな子「こ、こちらこそすみません・・・・・」

小柄な少女「・・・・・・」

友紀「何か喋ってよ・・・・・」

執筆中 入るな!

幸子「何を書いてるんでしょう・・・・・」

目つきの悪い少女「・・・・・・」ジー

紗枝「この子はええ子やと思うわ、多分」

紗枝「中々個性的な人達どすなぁ~」

杏「それ、杏達が言っても説得力無い様な・・・・」

かな子「私あの小さな子・・・・芽留ちゃんとアドレス交換しちゃった」

幸子「結構外出してる方もいましたね」

智絵里「こ、これで全員ですか?」

友紀「いや、この部屋で最後だね、お邪魔しまーす!」

ガララ

??「あれ?お客さんかな?」

杏(特に・・・特筆すべき点がなさそうな子だなぁ・・・)

??「もしかして!アイドルの皆さん!?」

智絵里「は、はい・・・そうです」

??「わぁ~こんな所に住んでてアイドルに会えるなんて・・・・」キラキラ

幸子「何か喜んでますけど・・・・」

??「私奈美!よろしくね!」

かな子「初めまして!やっと普通の反応が帰ってきてほっとしました!」

奈美「!」ピク

紗枝「どうしはりました?」

奈美「普通って・・・・・いうなあああああああ!!!!」

友紀「うわっ!」

奈美「ハァハァ・・・・」

杏「きゅ・・・・急にどうしたのさ?」

奈美「あ、ゴメンなさい・・・私昔から普通普通って言われてきたからその言葉に過剰反応しちゃって・・・」

かな子「そうなんだ・・・」

奈美「しかも周りの人達もかなり個性的でしょ・・・だから余計意識しちゃってさ・・・・」

CI3人「・・・・・・・」

杏「別にいいじゃん、普通でも」

奈美「え・・・・」

かな子「私達の友達にも、それで悩んでた子がいたんだけど・・・・」

奈美「その子は・・・どうなったの?」

智絵里「その自分を受け入れて、いまでもアイドルをやってます」

杏「だからさ・・・そんなに思いつめない方がいいよ?」

奈美「うん・・・ありがとう・・・」

かな子「どうしたしまして」

杏(その子はそのせいでクビになりかけたけど・・・・言わない方がいいよね・・・)

奈美「ねえねえ!皆はしばらくここにいるんだよね!」

幸子「まぁ・・・罰ゲームですので」

奈美「じゃあまた後でお話しようよ!」

友紀「いいよ~また明日ね」

奈美「!」

杏「どうしたの?」

奈美「あ・・・明日はダメだよ・・・私の当番だから・・・」

紗枝「当番?」

奈美「あ、気にしないでいいよ、とにかく明日はちょっと・・・・」

かな子「わ、わかったよ・・・・」

杏「そろそろ戻ろっか、あまりウロウロしてると奥さんに何言われるか・・・」

友紀「そうだね・・・・」

奈美「あ、ちょっと!」

杏「解ってる、皆の関係には干渉しないよ」

奈美「う、うん・・・・」

杏「じゃーねー」

奈美「うん、また・・・・」

バタン

杏(にしてもこの家・・・絶対何かあるよね・・・)

~客間~

かな子「あ~夕食も美味しかったね~」

智絵里「そうだね」

杏「にしても奥さんの拘りっぷりには引いたよ・・・まさか全ての料理がグラム単位で全員に同じ量で配膳するとは・・・」

紗枝「そうどすなぁ~」

幸子「てゆうか何でわかるんですか杏さん・・・・」

友紀「凄いね~」

かな子「でも今日あった子達に食事に来なかったね」

幸子「どうしてでしょう?」

杏「う~ん・・・・」

友紀「杏ちゃん?」

紗枝「何か思いあたることでもあるんどすか?」

杏「今日会った子達さ、何かおかしくなかった?」

智絵里「そうですね・・・皆さん個性的でした」

杏「そうじゃなくてさ・・・まるで他の子達がいない、ここには自分とあのご主人しかいないみたいな話し方してたよ・・・奈美ちゃん以外は」

紗枝「そういえばそんな感じやったなぁ」

幸子「恐い事言わないでくださいよ・・・・」ガクガク

杏「あれ~?幸子恐いの?」

幸子「そ、そんな事ないですよ!」

友紀「ま、今日はもう遅いし、また明日にしようよ」

かな子「そうだね・・・・」

杏「仕方ない・・・もう寝るか・・・お休み~」

他5人「お休み~」

??「こんな素晴らしい日に、自ら命を絶とうなんて人、いるわけないじゃないですか!」

杏「え・・・誰?」

??「そんな、テレビや新聞でしか見たことない引きこもりが私の身近にいるわけないじゃないですか!」

杏「何でそんなにポジティブなの?」

??「彼女はただの純愛ですよ」

杏「いや、どう見たってストーカー・・・・」

??「○○なわけないじゃないですか!」

杏「いい加減にしてよ!」ガバッ

杏「ハァハァ・・・・夢か・・・・」

杏「一体誰だったんだろう・・・あの子・・・」

かな子「ふああ・・・杏ちゃんどうしたの?」

杏「な、何でもないよ・・・ちょっと夢をね・・・」

智絵里「どんな夢?」

杏「そ、そんな大した夢じゃないよ!」

かな子「そ、そう?」

杏「さ、もう朝だ、幸子達起こして朝食食べに行こ!」

かな子「う、うん・・・・」

智絵里「・・・・・・」

杏(しかし、朝食の場で杏達が見たものは、想像だにしない光景だった・・・・)

奈美「おはようございます」

かな子「な、奈美ちゃん?」

智絵里「どうして・・・・」

望「私の妻に何か・・・・?」

杏「は?何言ってんの・・・・?」

幸子「あなたの奥さんって千里さんじゃ・・・・」

智絵里「ま、まさか浮気・・・・」

友紀「いやいや、こんなオープンな浮気ないでしょ」

望「皆さん何をいっているのですか?私の妻は彼女だけですが・・・・」

6人「はい?」

かな子「ねぇ・・・これどうなってるのかな?」ヒソヒソ

紗枝「やっぱり、この家何かおかしいどすなぁ・・・・」ヒソヒソ

友紀「じゃあ今日はこの島の他の住人に話聞いてみようか・・・・」ヒソヒソ

杏「そうだね・・・・」ヒソヒソ

望「あの・・・皆さん早く朝食を・・・」

かな子「あ、はいいただきます!」モグモグ

奈美「ど、どうですか?」

杏(う~ん・・・こういうのは言っていいものか・・・・)

幸子(まずくはないですけど・・・そこまでおいしいわけでも・・・・)

望「相変わらず今日も普通の味付けですね」

奈美「もー!普通って・・・・」

杏「!」

杏「ちょっと旦那さん、いくら身内だからって行っていい事と悪い事があるよ」

望「え・・・」

奈美「杏ちゃん・・・」

望「し、しかし・・・これが彼女のアイデンティティというか・・・存在意義というか・・・」

杏「だからって、人の嫌がる言葉を言い続けるのはある意味DVじゃないのかなぁ?」

望「はぁ・・・以後気をつけます・・・」

杏「わかればよろしい」

奈美「あ、ありがとう杏ちゃん・・・」

杏「昨日も言ったでしょ?普通って言われて苦労した子がいたって、だからほっとけなくてさ」

智絵里(さすが杏ちゃんだなぁ・・・・)

杏「さて、今日は事情があって話せないんだっけ?なら杏たちは島を探検したいんだけど、いいかな?」

望「どうぞ・・・・」

奈美「いってらっしゃい」

杏「そう、じゃあ遠慮なく」

奈美(杏ちゃん・・・か、やっぱりその名前・・・・)

~糸色家 玄関前~

杏「さて、どっから調べるか・・・・」

紗枝「やっぱり手分けした方がいいんやろなぁ・・・・」

杏「確かに単独行動はキケンだよねぇ・・・・こっちの戦力はユッキだけだし」

友紀「ちょ・・・あたし重要戦力!?」

杏「だってバット持ってきたんでしょ?」

友紀「いや、あれは暇潰し用で・・・・・」

杏「まぁ暴力沙汰は勘弁だけど、いざって時は・・・・ね」

幸子「恐い事言わないでください・・・・」

杏「やっぱりユニット毎に分かれようかな」

友紀「そうだね」

杏「そうなるとこっちの戦力が心許ないけど・・・」

かなちえ「う・・・・」

友紀「まぁ、そこは杏ちゃんの頭脳でなんとかしてよ」

杏「はぁ・・・あんまり期待しないでよ」

友紀「それじゃ、夕方にここで落ち合おうか」

幸子「気をつけてくださいよ・・・」

紗枝「ウチらも気ぃつけんとな」

杏「じゃあこっちも行こっか」

かな子「大丈夫かな・・・・」

智絵里(いざとなったら私が2人を・・・守る!)

杏「それじゃ探索開始!」

他5人「おー!」

~CIサイド~

杏「そうですか・・・お邪魔しました」

バタン

かな子「この家の人も何も知らないって言ってたね」

智絵里「あの家の奥さんは1人だって・・・・」

かな子「やっぱり浮気なのかなぁ・・・・・」

杏「う~ん・・・・」

杏(あるいはあの家に口止めされてるか・・・・だね)

かな子「あ、杏ちゃん!店があるよ!」

杏「こんな島にも店があるのか・・・・」

智絵里「行ってみませんか?」

杏「そうだね、何かあるかもしれないし」

かな子「すみませーん!」

翔子・美子「いらっしゃーい!」

杏「何があるのかな・・・」

少年マ〇ジン 1000円

杏「たけーよ!」

杏「何でこんなに高いんだよ!」

翔子「ここでは貴重品ですから」

智絵里「ジャ○プなんて2000円する・・・・」

美子「人気ですから」

かな子「この500円のチョコバーください」

翔子「毎度~」

杏「買うなよ・・・」

かな子「所で、糸色さんの事について何か知りませんか?」モグモグ

杏「そのタイミングで聞くか・・・」

美子「う~ん・・・買い物してくれたしな~」

智絵里「え、じゃあ・・・・」

翔子「どうしよっかな~」

杏「ちょっと!知ってんの!?知らないの!?」

かな子「あ、杏ちゃん?」

智絵里「どうしたんですか?」

杏「ハァハァ・・・ゴメン、何かこの島に来てから何かおかしくてさ・・・・」

かな子「大丈夫?」

智絵里「きょ・・・今日は帰りましょう・・・ね?」

杏「そ、そうだね・・・それじゃ」

バタン

翔子・美子「・・・・・・」

杏「さて、幸子達の方で何かつかんでるといいけど・・・!」クルッ

かな子「どうしたの?」

杏「いや、何でもない」

智絵里「さぁ、早く戻りましょう・・・」

杏「うん・・・・」

杏「さっきから誰かにつけられてるような・・・・・」








まとい「ジー・・・・」

まとい「だんだん自覚が出てきたのかしら?」

~KBYDサイド~

幸子「もー!何ですかこの島の人達は!」プンプン

友紀「まぁまぁ」

幸子「あの家の事聞いたら「知らない」の一点張りですし、折角カワイイボクがワザワザ来てあげたというのに!」

紗枝「そうどすなぁ・・・・お?」

友紀「どうしたの?」

紗枝「あそこの和服の女の人・・・・まさか」

幸子「もう和服の女の人なんて何人も見てきたじゃないですか・・・紗枝さん含めて」

友紀「もしかして・・・知り合い?」

??「ごきげんよう」ニコ

紗枝「もしかして・・・・倫はん?」

倫「もしや・・・紗枝さんですか?」

友紀「ホントに知り合いだった・・・・」

倫「はじめまして、糸色倫と申します」

幸子「どういったお知り合いで・・・」

紗枝「前に京都で会うたことがあるんどす」

倫「年も近かったし、色々と気が合いましてね」

紗枝「倫はんは若くして華道の先生なんよ」

幸子「それは凄いですね・・・・」

幸子「てゆうか糸色って・・・まさか」

倫「はい、この島に住んでおられる糸色望は私の兄です」

友紀「やっぱり・・・」

紗枝「えらい偶然どすなぁ・・・」

倫「他にも兄が3人ほどおりまして・・・皆さん弁護士やら画家やらお医者様やらになっておられますよ」

幸子「何かスゴイ家族ですね・・・」

友紀「そうだ!妹さんならわかるよね、お兄さんの事」

幸子「一体どうなってるんですか?なんで奥さんが2人いるんですか?」

倫「・・・・・」

紗枝「倫はん?」

倫「あなた達、ここへはどうして?」

幸子「それは番組の罰ゲームで・・・」

倫「そう、それなら・・・・」

倫「悪い事は言いません、すぐにこの島を出なさい」

幸子「え・・・それってどういう・・・」

倫「これ以上首を突っ込むとあなた達の命が危ないということです」

幸子「ひいい・・・・」ガクガク

友紀「そういわれてもな・・・・船来るまで帰れないし・・・・」

倫「なら大人しくしていることね」

紗枝「う~ん・・・とりあえず杏はん達と相談してみますわ」

倫「そう・・・それじゃお兄様たちによろしくね、それじゃ・・・」

スタスタ・・・

友紀「行っちゃった・・・・結局何も聞けなかったね」

幸子「とりあえず帰りましょう・・・・」

紗枝「そうやな・・・・」







倫「杏・・・杏ね」

倫「最悪の事態も覚悟した方がいいのかも・・・・」







~糸色家 玄関前~

KBYD3人「ただいま~」

かな子「あ、丁度戻ってきたよ」

智絵里「おかえりなさい」

杏「・・・・・」

幸子「あれ?杏さん気分悪いんですか?」

杏「何でもないよ、とりあえず戻って結果報告し合おうか」

友紀「そうだね」

紗枝「・・・・・・」

~客室~

杏「それで、何かわかった?」

幸子「そ、それが特に・・・」

友紀「あ、でもここのご主人の妹さんに会ったよ」

紗枝「ウチの知ってる人どした」

杏「え、それ結構凄い事じゃん、何か掴んだの?」

紗枝「それが・・・早くこの島から出ろ・・・としか言うてくれへんかった」

かな子「え、それって・・・」

智絵里「この島が危ないって事・・・」

幸子「ひいい・・・やっぱりすぐ逃げましょう!」

友紀「でも船が・・・」

杏「まだ何もわかってないんだ、まだ帰れないよ」

智絵里「杏ちゃん・・・」

友紀「それで、そっちでは何かわかった?」

かな子「そ、それは・・・」

智絵里「えっと・・・」

杏「・・・・・」

幸子「何かただならぬ様子ですね・・・」

紗枝「何かあったん?」

杏「いや、店の商品がちょっと高めだったこと以外は特に何もなかったよ、ゴメンね」

幸子「そ、そうですか・・・」

友紀「結局なにもわからずじまいか~」

紗枝「それでこれからどないしましょう・・・・」

杏「う~ん・・・」

かな子「杏ちゃん・・・・」

智絵里「・・・・・」

智絵里「あ、あの!実は杏ちゃんこの島に来てから体調が悪いって・・・」

かな子「智絵里ちゃん・・・・」

杏(も~心配かけまいと思ってたのに・・・)

幸子「そうだんですか・・・・」

友紀「言ってくれればいいのに」

杏「そ、それは・・・・」

紗枝「杏はん、話してくれるんやろな?」

杏「はぁ・・・わかったよ」

幸子「夢で知らない女の子が出てきた?」

杏「うん・・・」

友紀「どんな子なの?」

杏「顔はよく覚えてないんだけど・・・とてつもなくポジティブな子だったよ」

かな子「どんな風に?」

杏「引きこもりを座敷童って言ったり、ストーカーを純愛って言ったり、首吊りを身長伸ばしって言ったり・・・・」

智絵里「それ逆に恐いです・・・・」

紗枝「何で杏はんはそないな夢を・・・」

杏「こっちが聞きたいよ・・・」

友紀「昔この島に住んでたとか」

杏「杏北海道出身ですけどー」

友紀「ああそうか・・・じゃあ何で・・・」

杏「も~わけがわからないよ・・・」

杏(でも何かあの子に懐かしさみたいなのを感じる・・・何だろ・・・)

杏「よし!決めた!」

幸子「な、何をですか?」

杏「これからは何があっても金輪際気にしない事にしよう!」

5人「ええ~っ!?」

かな子「ど、どうしたの杏ちゃん?」

杏「わからない事をあれこれ考えてもわかるわけない、だから恐くなるんだよ」

友紀「まぁ確かに・・・・」

杏「だったらどんなにわからないことがあっても、この島ではこれが常識!そう思えばいいんだよ!」

幸子「開き直りましたね・・・・」

紗枝「まぁ、確かに一理あるかもしれへんなぁ」

幸子「紗枝さんまで・・・・」

紗枝「別にウチらこの島の人達に今の所危害加えられてへんし・・・・どうせ6日後には本土に帰る・・・」

紗枝「だったらそれまで大人しくしていればええんとちゃいます?」

友紀「そ、そうだね・・・・」

杏「そうだよ!大体臓物島なんて聞いた事もない・・・」

杏「きっと奥さんが1日毎にかわるのもこの島独自の文化なんだよ!」

かな子「そ、そうかもね・・・・」

杏「よし決まり!明日から普通に生活していこう!」

友紀「おー!」

紗枝「流石リーダーどすなぁ」

幸子「し、仕方ありませんね・・・・」

杏「よし、もう今日は寝よう!お休み~」

5人「お休み~」








智絵里「・・・・・・」

智絵里(杏ちゃん・・・まだ無理してる?)

~3日目~

望「私の妻です」

包帯の女性「おはようございます」

かな子(あのしっぽマニアの人だ・・・)

杏(気にしない気にしない)

~4日目~

望「私の妻です」

小柄な少女「・・・・・」

智絵里「あ、芽留ちゃ・・・」

杏「気にしない」

智絵里「あ、うん・・・・」

友紀「よーし!今日は野球やるぞー!確か子供達もいたよね!誘ってやってくる!」

幸子「元気ですねぇ・・・・」

~5日目~

望「私の妻です」

愛「す、すみません!私みたいな者が朝食を作ってしまってすみません!」

かな子「い、いえ・・・・」

杏「き、気にしな・・・・」

智絵里「杏ちゃん・・・・」

~5日目夜~

杏「あ、あと2日・・・大丈夫・・・イケる・・・」

かな子「杏ちゃん・・・大分辛そうだよ?」

紗枝「まだあの子夢に出るん?」

杏「う、うん・・・最近は顔もくっきりわかるようになってきた・・・・」

幸子「どんな子なんですか?」

杏「待って、今絵に描くから・・・・」カキカキ

杏「こんな感じかな・・・・」

かな子「あ、可愛い子だね」

智絵里「このヘアピンも可愛い・・・・」

幸子「至って普通の子ですよね・・・・」

友紀「え、この子は・・・・」

紗枝「友紀はん?どないした?」

友紀「昨日からあたしと野球してた子達だよ!」

幸子「え、確か友紀さんが遊んでた子達って5,6歳くらいじゃ・・・・」

かな子「杏ちゃんの絵の子は高校生くらい・・・・」

智絵里「しかも達って・・・どういう事ですか?」

友紀「いやそれがさ、皆顔似てたんだよ、男の子も女の子も」

幸子「恐っ!何で今まで言わなかったんですか!」

友紀「だって杏ちゃんが気にするなって言うから・・・」

幸子「いや限度があるでしょう・・・・」

友紀「特にホープ君は将来性アリだね!」

杏「ホープ・・・希望・・・望か・・・」

かな子「そういえばのぞみちゃんって子もいたね」

智絵里「あの奥さんたちの子なのかな・・・」

紗枝「それなら父親にも母親にも似てへんなぁ・・・」

杏「どういう遺伝なんだよ・・・」

杏「おっと、気にしないんだった、さぁ明日に備えて寝よう!」

智絵里「杏ちゃん、辛いならその笛で・・・・」

幸子「そうです!お助けキャラ呼びましょう!」

杏「ダメだよ」

かな子「え・・・何で・・・」

杏「これは本当に皆がピンチになった時に吹くんだよ、杏1人のためには使えないよ」

智絵里「杏ちゃん・・・・」

友紀「ああもう・・・どうすればいいのさ・・・」

ガララ

倫「こんばんは」

紗枝「倫はん・・・どうしてここに?」

倫「まだ帰ってなかったのですね・・・」

杏「誰?」

幸子「ここのご主人の妹さんの倫さんです」

かな子「この人が・・・・」

杏「帰れって言われても・・・まだ船来ないし」

倫「ここにいては危険です、特にあなたは」

杏「杏が?何で?」

倫「あなたも「受け継ぎし者」の1人かもしれないからです」

かな子「受け継ぎし者?」

杏「どういことなの?説明して」

倫「いいでしょう、ここまできたら話す他ありませんしね」

幸子「ゴクリ・・・」

倫「私のお兄様の辛い過去・・・」

倫「失った愛する者と、その魂を受け継いだ娘達のお話・・・・」

~説明終了~

かな子「そんな・・・あの人の初恋の人が目の前で事故に遭って亡くなって・・・」

友紀「その人の臓器やら何やらが移植されたのがあの奥さん達・・・」

杏「そんな事がありえるなんて・・・」

紗枝「不思議やなぁ・・・」

倫「でもお兄様はまだその人を愛している・・・」

倫「だから、お兄様は1日毎に結婚と離婚を繰り返している・・・」

倫「愛する人の体の一部が宿った、あの子達を・・・」

智絵里「うっ・・・気分が・・・」

幸子「恐すぎです・・・」

杏「それで?それと杏と何の関係があるの?」

倫「その人の名前は「赤木杏」・・・皆は昔風浦可符香って呼んでたけど」

幸子「あかぎ・・・あん・・・それって・・・」

かな子「杏ちゃんと・・・同じ名前の漢字・・・」

杏「いやいや偶然でしょ、「ず」が抜けてるし・・・」

倫「あなた、過去に移植や輸血を受けた経験はない?」

杏「う~ん・・・・あ!」

智絵里「あ、あるの・・・・」

杏「子供の頃大怪我して輸血受けた記憶が・・・・」

かな子「あるんだ・・・・」

倫「・・・・やっぱりね」

倫「たぶんその時に、あの子の血が・・・」

杏「う、うそーん・・・」

かな子「そ、それじゃ杏ちゃんも・・・」

幸子「あの人の奥さんに?」

友紀「マ、マジで・・・」

紗英「怖いわぁ・・・」

智絵里「・・・・・」

杏「って事は一生この島暮らしかぁ・・・・」

かな子「そ、そんな・・・・」

智絵里「・・・・そんな事させません」

杏「え?」

智絵里「杏ちゃんをこの島に閉じ込めるなんて、絶対にさせません!」

かな子「智絵里ちゃん・・・・」

倫「それなら、一刻も早くこの島から出なさい」

友紀「でも船が・・・・」

倫「港に一隻手配しておいたわ」

幸子「ホ、ホントですか!?」

紗枝「倫はん、ありがとさん」

杏「何でここまでしてくれるの?」

倫「ここは起承転結闇の闇の世界・・・あなた達のような光の世界の住人が来ていいところではないからです」

杏「なんじゃそりゃ」

倫「さぁ、皆寝静まってる内に早く出なさい、後は私がごまかしておきますから」

かな子「は、はい!」

智絵里「行こう杏ちゃん!」

杏「う、うん・・・」

~港~

幸子「あ、あれ見てください!」

友紀「ふ、船だ!」

紗枝「これで帰れるわぁ・・・」

智絵里「よかったぁ・・・・」

杏(これで・・・・いいのかな・・・・)

ピピピ・・・

かな子「ん?」

智絵里「かな子ちゃん・・・どうしたの?」

かな子「芽留ちゃんからメールが・・・どれどれ・・・」ピッ

『逃げられると思うなよ』

かな子「な・・・何これ・・・」

智絵里「どういう事・・・・」

??「フフフ、こういう事よ!」バッ

杏「なっ!」

千里「こんな夜中にどこに行くのかしら?」

智絵里「ち、千里さん・・・」

友紀「いや、それだけじゃない!」

絶望少女達「ウフフ・・・・」

幸子「ひいい!囲まれてます!」

紗枝「いつの間に・・・・」

かな子「それじゃ・・・倫さんは・・・」

千里「今は先生の相手で精一杯でしょうね」

杏「先生・・・旦那さんの事?」

千里「ええそうよ」

あびる「私達は全員あの人の元生徒・・・」

まとい「そして赤木杏の意思を継いで、あの人を愛する・・・」

カエレ「その為にある学校に集められた・・・」

千里「でもまさか、取り漏らしがあるなんてね」

杏「杏の事言ってる?」

千里「撮り漏らしなんて許さない、きっちり回収しないとね」

杏「嫌だって言ったら?」

千里「力づくよ!」

ギョロ <●> <●>

幸子「ひぃ!またあの目に!」

かな子「奈美ちゃん!こんなの普通じゃないよ!わかるでしょ!?」

奈美「ゴメン・・・いくら私でもそれはわかる・・・」

奈美「でもね・・・私も先生が好き・・・この思いには逆らえない・・・」

智絵里「そんな・・・・」

千里「そういう事よ・・・覚悟しなさい!」

幸子「わぁ!スコップ持って襲ってきた!」ガクガク

友紀「させるか!」ガキン!

紗枝「友紀はん!?」

かな子「バットで・・・防いだ!」

友紀「くうう・・・あの細身の体のどこにこんなパワーが・・・・」

千里「あはは・・・バットでスコップに勝てるとでも思ってるのかしら?」

杏「いやその2つに優劣ないし・・・そもそも武器じゃないし・・・」

まとい「余所見してる場合かしら?」シャキン

智絵里「ひぃ・・・包丁を・・・」

まとい「行くわよ!」ダッ

智絵里「きゃあ!」

紗枝「待ちなはれ!」ガキン!

智絵里「紗枝・・・さん?」

まとい「く・・・これは鉄扇・・・」

紗枝「念の為持っといてよかったわ~さぁ幸子はん、今のうちに・・・」

幸子「」

紗枝「気絶しとる・・・・」

あびる「させない!」ビュッ

かな子「わっ!」

智絵里「キャッ」

紗枝「なっ!」

友紀「え!?」

幸子「」

グルグル

杏「な・・・杏以外包帯でグルグル巻きに・・・」

千里「これで大手ね・・・さて、あなたはこっちに・・・」

かな子「あ、杏ちゃん・・・」

智絵里「行っちゃ駄目!」

杏「わ、わかってるよ・・・」

千里「この島で暮らせば、働く必要もない・・・・先生を愛するだけで楽な生活が待ってるわよ」

杏「え、じゃあ・・・」

かなちえ「杏ちゃーん!」

千里「働かないと生きていけない・・・人生の伴侶は1人だけ・・・そんな不自由な世界で生きて行くのは辛いでしょ?絶望したでしょ?だから・・・」

杏(きっちりとか言っといて結構理不尽だなコイツ・・・)

杏「まぁ、確かにそうだね、働くのは疲れるし面倒だし、杏もう疲れちゃった」

かな子「杏ちゃん・・・・」

杏「1つだけ約束いいかな?」

千里「何?」

杏「杏がこの島で暮らすから、他の皆は無事に返して欲しいんだ」

かな子「え・・・・」

智絵里「・・・・・」

千里「きちんとした取引ね、いいわよ」

杏「ありがと、さて・・・・」

かな子「杏ちゃん・・・・」

杏「かな子ちゃん、あんまりお菓子食べすぎないで、レッスンもちゃんとするんだよ」

かな子「うう・・・・」グス

杏「智絵里ちゃん、これからは勇気を持って、頑張ってアイドル続けて欲しいな」

智絵里「・・・・・」

杏「2人共、こんな怠け者でどうしようない杏に今までついてきてくれてありがとう」

杏「とても楽しかったよ・・・・さよなら」

かな子「杏ちゃーん!」ポロポロ

智絵里「・・・・・!」

千里「さぁ行きましょうか、私達の愛の城へ。」

杏「うん・・・」

かな子「うう・・・」ポロポロ

智絵里「・・・・・駄目」

かな子「え?」

智絵里「杏ちゃんがいなくなるなんて、絶対に駄目ーっ!!!」

ブチッ!

あびる「なっ!?」

智絵里「待って杏ちゃん!」ドン!

あびる「グハッ!」ドサ

友紀「意外と弱っ!」

かな子「待って智絵里ちゃん!私も・・・」ダッ

かなちえ「杏ちゃーん!」

杏「え!?」

杏「2人共・・・どうして・・・」

智絵里「杏ちゃん!一緒に帰ろう!」

かな子「杏ちゃんがいないとアイドルできないとか・・・そういうんじゃなくて・・・私達は友達だから・・・」

智絵里「これからも、3人一緒・・・ううん、シンデレラプロジェクト・・・じゃない・・・346プロの皆で頑張って行きましょう!」

杏「かな子・・・智絵里・・・」グス

千里「な・・・・」

杏「ゴメン、やっぱ今のナシ」

千里「え・・・・」

杏「やっぱり、どんなに面倒で、辛くても、そこに杏の居場所があるなら」

杏「杏は、絶望を乗り越えて生きて行くよ、皆と一緒にね」

かな子「杏ちゃん!」

智絵里「良かったぁ・・・・」

千里「く・・・でもあなた達の不利は変わってないのよ!」チャキ

かな子「あ・・・」

智絵里「どうしましょう・・・」

千里「さぁ!そんなに言うなら絶望から這い出てみなさい!」

杏「・・・確かに、今の状況は絶望的かもしれない・・・・でもね」スッ

かな子「あ、その笛は・・・・」

智絵里「お助けキャラ・・・・」

杏「ここに!最後の希望が残ってる!」

千里「フン!そんなのが何だって言うのよ!」

杏「さぁ!出て来い希望よ!」

ピイイイイイイイ!!!!

ゴボゴボ・・・・

かな子「え・・・何?」

ザバアアアアアン!!!

奈美「海から何か出てきた!」

まとい「何あのウェットスーツ来た筋肉質の男は・・・・」

智絵里「あ・・・あの人は・・・」








P(ウェットスーツ)「さぁ・・・ライブスタートです」

かな子「プロデューサーさん!」

P「お待たせしました、双葉さんも、よく頑張ってくれました」

智絵里「え、じゃあさっきのは演技・・・」

杏「まぁまずは相手を油断させてから・・・って奴だよ」

友紀「スゲェ・・・」

紗枝「中々の名演技やな・・・」

杏「へへ・・・・」

かな子「良かった、本心じゃなかったんだね・・・・」

杏「当たり前だよ、いくら楽に生活できても、愛してない男と結婚なんてゴメンだし」

智絵里「そ、そうだよね・・・・」

千里「フン!そんな男1人来た所でどうだというのよ!」

P「本来女性に手を挙げるのはよろしくありませんが・・・・・」

絶望少女達「はああああああ!!!」

ヒュッ

絶望少女達「」

P「ウチのアイドル達に危害を加えるなら・・・容赦はしません」

千里「な・・・・・」

杏「さっすがプロデューサー!」

かな子「かっこいい!」

智絵里「わぁ・・・・」

P「さて、後はあなただけですが・・・・」

千里「く・・・・晴美は何やってるのよ!」

~晴美の部屋~

晴美「締め切りがぁ・・・・」カキカキ

千里「フフフ・・・でも私は他の子達とは違うわ!」ダッ

P「・・・参ります」

ガッ!

バキィン!

友紀「何か凄いバトル展開してる・・・」

紗枝「凄いわぁ・・・」

ボキツ!

千里「ああ・・・私のスコップが!」

P「もう終わりです・・・手を引いてもらえませんか?」

千里「く・・・・」

杏「これで・・・終わりか・・・」

かな子「助かったぁ・・・」

智絵里「・・・・・」

??「チョットマッター!」

杏「何か外人の小さい子来た・・・」

千里「マ太郎・・・」

マリア「ドーモ!オチタントウのマリアだよー!」

かな子「何それ・・・」

マリア「トイウワケデ、オチ持ってキタよー!」

霧「ハァハァ・・・久々の外出だぁ・・・」

智絵里「霧ちゃん?」

マリア「サア、キリのカミをヒラクンダ!」

杏「杏が?」

マリア「サァサァ!」

杏「わ・・・わかったよ・・・」ペラ

杏「な・・・」

かな子「これって・・・」

智絵里「嘘・・・」

霧「開けないでよ」





杏(杏達が見たものは・・・)

杏(霧ちゃんのおでこに書かれた「ドッキリ大成功!」の文字だった・・・・)

マリア「ドーモゴクロウサマデシタ!」

友紀「え、これってドッキリだったの?」

紗枝「びっくりやわぁ・・・・」

杏「やっぱりね・・・・そんな事だろうと思ったよ・・・・」

P「申し訳ありません・・・皆さんを恐い目に合わせて・・・」

かな子「い、いえ・・・かえって安心しました・・・」

智絵里「・・・・・」

P「糸色さん達もご協力ありがとうございました」

望「い、いえ・・・」

倫「それほどでも」

紗枝「倫はんもグルやったか・・・・」

倫「楽しそうだったので♪」

友紀(意外と性格悪いなぁ・・・)

かな子「でもどこから撮影を?」

P「あの人が担当してくれました」

臼井「ど、どうも・・・」

杏「気が付かなかった・・・・」

かな子「何はともあれ、助かってよかった~」

杏「まぁ常識的に考えてあんなハーレム家族あるわけないしね」

智絵里「・・・・・」

かな子「智絵里ちゃん?」

杏「どうしたの?」

智絵里「・・・・・」

パチン!

杏「・・・・痛い」

智絵里「杏ちゃんのバカ!何であんな事・・・・」

杏「あんな事?」

智絵里「自分を犠牲にして、私達を助けようなんて!」

杏「いやだからこれドッキリだし・・・」

智絵里「それでも!杏ちゃんが犠牲になって私達が助かるなんて嫌だよ!」

かな子「智絵里ちゃん・・・」

智絵里「もし・・・もし杏ちゃんがいなくなったらと思うと・・・私は・・・」

杏「智絵里ちゃん・・・」ギュッ

智絵里「うう・・・ヒック・・・うわああああああん!!!!」ポロポロ

杏「ありがとね・・・こんな杏を心配してくれて」グス

かな子「わ、私も・・・杏ちゃんが笑顔で傍にいてくれた方が・・・いいかな」

杏「ほれ、こっち来な」

かな子「うん・・・」ギュッ

CI3人「えへへ・・・・」ポロポロ

友紀「美しい友情だなぁ・・・」

紗枝「そうやなぁ」

P「・・・・」ポリポリ(ちょっと罪悪感感じてる)

~帰る日~

P「それでは、失礼します」

望「またいらして下さい」

幸子「いや、それはカンベンです」

友紀「幸子ちゃんずっと気絶してたじゃん・・・」

紗枝「あれは傑作やったなぁ」

幸子「もー!」プンプン

奈美「じゃあね!応援してるから!」

かな子「うん!今度はこっちにも来てね!」

智絵里「さ、さようなら・・・・」

絶望少女達「さよなら~」

杏「うん、じゃあね・・・ってあの子は・・・」

可符香(赤木杏)の幻「初めまして」

杏「君だね、杏の夢に現れたのは」

可符香「はい」

杏「何のつもり?お陰で大変だったんだけど」

可符香「ん~どうしてでしょう?」

杏「は?」

可符香「まぁお陰で、お友達との絆が深まったからいいじゃないですか!」

杏「そんなもんかなぁ・・・・」

可符香「この世に無駄な物なんてありません、全てが人生の経験値になるもんですよ」

杏「こんなレベルアップの仕方は嫌だけどね・・・・」

可符香「私の死も無駄ではありません、こうして皆さんの中で生き続け、先生に届きました」

杏「やっぱマジだったのか・・・・」

可符香「でもあなたの輸血先は私ではないので安心してください」

杏「あっそ・・・」

可符香「おっと、私はもう消えないと、それじゃ、これからもお友達を大切に」フッ

杏「消えちゃった・・・」

かな子「杏ちゃん、さっきから誰と話してたの?」

杏「い、いや別に・・・・」

杏「それより2人共、これからもよろしくね」

かな子「う、うん!」

智絵里「えへへ・・・」

杏「それじゃ皆、さよーならー」

ボオオオオオオ・・・・

望「行っちゃいましたね・・・・」

倫「ええ」

まとい「さて先生、帰って私といい事しましょう♡」

千里「ちょっとまといちゃん!今日はあなたの当番じゃないでしょう!きっちりしなさい!」

霧「そうだよ、今日は私なんだから」

まとい「チッ!」

望「ハァ・・・今日も絶望しそうです・・・・」

晴美「ねぇ、私が原稿書いてる間に何があったの?」

奈美「ハハ・・・」

~おわり~

~おまけ~

~幸子が起きた時~

幸子「」

紗枝「幸子はん!」

友紀「起きて!」

幸子「ハッ!ボクは一体・・・」

かな子「良かった、全部終わったよ」

幸子「無事逃げられたんですね!良かった!」

千里「あら、その子起きたのね、大丈夫?」

幸子「ヒャッ!」ジョロロ・・・

幸子「あ・・・・」

全員「あ・・・・」

この後事情を話したが幸子は一晩中泣いてました

~本当におしまい~

これで終わりです

書いてるうちに自分でも恐くなって中々進まず長くなってしまって申し訳ない・・・・

次回はニュージェネ+αの予定ですがまだ話が固まってないので当分先になりそうです

クロス先はちょっと昔の学園モノを予定しております

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