ミカサ「残酷で美しく、淡々とした世界」 (49)
※淡々としたネタバレに注意
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ミカサ父「今日はイェーガー先生がきます」
ミカサ「はい」
ミカサ父「息子さんも来るそうです」
ミカサ「はい」
ミカサ父「一緒に遊ぶと良いです」
ミカサ「楽しみです」
ミカサ父「来ました」
ミカサ父「いらっしゃい」
誘拐犯1「こんにちは」
ミカサ父「イェーガー先生ではありませんでした」
誘拐犯1「刺します」
ミカサ父「痛い」
ミカサ母「ミカサは逃げてください」
ミカサ「怖い」
誘拐犯2「抵抗しないでください」
ミカサ母「嫌です」
誘拐犯2「刺します」
ミカサ母「痛い」
誘拐犯3「誘拐します」
ミカサ「怖い」
誘拐犯1「誘拐しました」
ミカサ「誘拐されました」
誘拐犯1「誰か来ました」
誘拐犯2「誰ですか」
エレン「私です」
誘拐犯2「はい」
エレン「道に迷いました」
誘拐犯2「そうですか」
エレン「嘘です」
誘拐犯2「え」
エレン「刺します」
誘拐犯2「痛い」
エレン「死んでください」
誘拐犯1「なにをするのですか」
エレン「あなたも刺します」
誘拐犯1「痛い」
エレン「あなたは獣です」
誘拐犯1「痛い」
エレン「刺します」
誘拐犯1「痛い」
エレン「もう大丈夫です」
ミカサ「いいえ」
エレン「なぜですか」
ミカサ「誘拐犯は三人いました」
エレン「え」
誘拐犯3「蹴ります」
エレン「痛い」
誘拐犯3「首を絞めます」
エレン「苦しい」
誘拐犯3「死んでください」
エレン「苦しい」
ミカサ「どうしたら良いですか」
エレン「戦いなさい」
ミカサ「怖い」
エレン「戦わなければ生き残れません」
ミカサ「はい」
誘拐犯3「え」
ミカサ「刺します」
誘拐犯3「痛い」
ミカサ「イェーガー先生の家に来ました」
エレン「今日から家族です」
ミカサ「お父さん」
グリシャ「はい」
ミカサ「お母さん」
カルラ「はい」
ミカサ「エレン」
エレン「はい」
ミカサ「今日からみんな家族ですか」
エレン「はい」
ミカサ「嬉しい」
いじめっ子1「暴力をふるいます」
アルミン「痛い」
エレン「やめなさい」
いじめっ子2「嫌です」
ミカサ「私もいます」
いじめっ子3「やめます」
エレン「大丈夫ですか」
アルミン「大丈夫です」
ミカサ「良かったです」
アルミン「なにか来ました」
エレン「壁より大きい巨人です」
アルミン「壁が壊されました」
エレン「大変です」
ミカサ「はい」
エレン「岩が飛んだ方に家があります」
ミカサ「え」
エレン「見に行きます」
ミカサ「はい」
アルミン「危ないです」
エレン「でも行きます」
カルラ「瓦礫の下敷きです」
エレン「大丈夫ですか」
カルラ「駄目です」
ミカサ「瓦礫をどかします」
カルラ「無理です」
エレン「がんばります」
カルラ「足が潰れて走れません」
ハンネス「大丈夫ですか」
カルラ「駄目です」
ハンネス「巨人を倒して助けます」
カルラ「無理です」
ハンネス「大丈夫です」
カルラ「やめてください」
ハンネス「怖くて無理でした」
エレン「え」
ハンネス「二人を担いで逃げます」
カルラ「ありがとう」
エレン「嫌です」
エレン「母さんを助けます」
カルラ「——」
エレン「母さん」
エレン「母さん」
ミカサ「また奪われました」
ミカサ「家族が」
ミカサ「大切なものが」
ミカサ「奪われました」
エレン「母さん」
エレン「調査兵団に入ります」
ミカサ「駄目です」
エレン「なぜですか」
ミカサ「死ぬからです」
エレン「死にません」
ミカサ「エレンは私より弱いです」
エレン「でも入ります」
ミカサ「じゃあ私も入ります」
エレン「意味がわかりません」
アルミン「訓練兵団の入団式です」
キース教官「あなたは誰ですか」
アルミン「アルミンです」
キース教官「そうですか」
アルミン「はい」
キース教官「馬鹿みたいな名前ですね」
アルミン「おじいさんがつけてくれました」
キース教官「そうですか」
キース教官「あなたは誰ですか」
ミーナ「ミーナです」
キース教官「違います」
ミーナ「え」
キース教官「豚小屋出身の家畜以下です」
ミーナ「豚小屋出身の家畜以下でした」
キース教官「あなたは誰ですか」
ジャン「ジャンです」
ジャン「憲兵団に入ります」
キース教官「どうしてですか」
ジャン「内地で安全に暮らしたいからです」
キース教官「正直ですね」
ジャン「はい」
キース教官「頭突きします」
ジャン「痛い」
キース教官「あなたは誰ですか」
マルコ「マルコです」
マルコ「憲兵団に入ります」
キース教官「どうしてですか」
マルコ「王にこの身を捧げるためです」
キース教官「良いことです」
マルコ「はい」
キース教官「でも王はあなたの体は欲しくないです」
マルコ「え」
キース教官「あなたは誰ですか」
コニー「コニーです」
キース教官「頭を掴んで持ち上げます」
コニー「痛い」
キース教官「敬礼が逆です」
コニー「痛い」
キース教官「右手を左胸に当てるのが正しいやり方です」
コニー「痛い」
サシャ「熱々の蒸かし芋は美味しいです」
キース教官「あまりの衝撃に手を離します」
コニー「痛い」
キース教官「あなたは何をしているのですか」
サシャ「誰かが質問されています」
サシャ「芋が美味しいです」
キース教官「芋を食べているあなたに聞いています」
サシャ「え」
キース教官「あなたはどうして今芋を食べだしたのですか」
サシャ「食べ頃の芋がありました」
キース教官「はい」
サシャ「冷めたら美味しくなくなります」
キース教官「はい」
サシャ「だから美味しいうちに食べました」
キース教官「はい」
サシャ「わかりましたか」
キース教官「わかりません」
サシャ「え」
キース教官「質問を変えます」
サシャ「はい」
キース教官「あなたはどうして芋を食べたのですか」
サシャ「その質問は人はなにゆえ芋を食べるのかということですか」
キース教官「違います」
サシャ「え」
サシャ「では芋を半分あげます」
キース教官「これは半分もありません」
サシャ「え」
キース教官「あなたは死ぬ寸前まで走ってください」
サシャ「はい」
キース教官「晩ご飯は抜きです」
サシャ「え」
サシャ「え」
キース教官「適性試験をします」
キース教官「できない人は退団です」
キース教官「今年は上手な人が多いです」
キース教官「特にミカサはすごいです」
ミカサ「揺れません」
キース教官「すごい」
ミカサ「ぶれません」
キース教官「すごい」
エレン「できません」
キース教官「明日までにがんばってください」
エレン「はい」
エレン「できました」
キース教官「すごい」
エレン「すぐにひっくり返りました」
キース教官「ひどい」
エレン「開拓地に行きたくありません」
キース教官「これはベルトが壊れています」
エレン「交換したらできました」
キース教官「合格です」
ミカサ「無事に訓練兵団に入団しました」
ミカサ「個性的な仲間たちと訓練に励みました」
ミカサ「いろいろなことがありました」
ジャン「このやろう」
ジャン「胸倉を掴みます」
エレン「やめてください」
エレン「服が破れてしまいます」
ジャン「服はどうでも良いです」
エレン「投げ飛ばします」
ジャン「痛い」
キース教官「大きな音がしました」
キース教官「なんの音ですか」
ミカサ「サシャが放屁をしました」
サシャ「え」
キース教官「あなたはもう少し慎みを覚えたほうが良いです」
サシャ「え」
エレン「あなたの技はすごいです」
アニ「それほどでもありません」
アニ「良ければ教えましょうか」
エレン「結構です」
アニ「え」
エレン「足を蹴られたら痛いのでお断りします」
アニ「遠慮しなくて良いです」
エレン「え」
アニ「蹴ります」
エレン「痛い」
ミカサ「卒業しました」
ミカサ「上位十名に入ったので内地にいけます」
エレン「調査兵団に行きます」
アルミン「私も調査兵団に行きます」
ミカサ「私も行きます」
エレン「憲兵団に行きなさい」
ミカサ「私がいないとあなたは早死にするので嫌です」
エレン「意味がわかりません」
ミカサ「もう家族を失いたくないです」
エレン「はい」
ミカサ「超大型巨人が現れました」
ミカサ「後衛部隊に配置されそうです」
エレン「早く行きなさい」
ミカサ「あなたを守りたいです」
エレン「頭突きします」
ミカサ「痛い」
エレン「我侭を言ってはいけません」
ミカサ「はい」
エレン「私は前衛部隊の支援に行きます」
ミカサ「死なないでください」
エレン「はい」
エレン「前衛部隊の支援開始です」
エレン「奇行種がいます」
エレン「トーマスが飲み込まれました」
エレン「許しません」
エレン「待ちなさい」
エレン「痛い」
エレン「巨人に足を食いちぎられました」
エレン「痛い」
アルミン「エレンがやられました」
アルミン「ナックは潰されました」
アルミン「ミーナは気絶しています」
ミリウス「やめてください」
ミリウス「やめてください」
ミリウス「食べないでください」
ミリウス「食べな」
アルミン「ミリウスが食べられました」
アルミン「ミーナも気絶したまま食べられています」
アルミン「助けたいのに身体が動きません」
アルミン「巨人に持ち上げられました」
アルミン「そのまま口の中です」
アルミン「ぬるぬるします」
エレン「助けます」
アルミン「ありがとう」
アルミン「エレンに外に引っ張り出してもらいました」
アルミン「エレンも外に出てください」
エレン「はい」
アルミン「巨人の口が閉じました」
アルミン「エレンの腕だけが」
アルミン「外に出ました」
ミカサ「後衛部隊の任務を終えてみんなに合流しました」
ミカサ「みんなガス切れで困っています」
ミカサ「アルミンが座り込んでいます」
ミカサ「エレンはどうしましたか」
アルミン「巨人に食べられました」
ミカサ「そうですか」
アルミン「ごめんなさい」
ミカサ「あなたのせいではありません」
ミカサ「本部に行ってガスを補給しなければみんな助かりません」
ミカサ「みんなに檄を飛ばします」
ミカサ「私は強いです」
ミカサ「あなたたちより強いです」
ミカサ「すごく強いです」
ミカサ「ので私はあそこの巨人共を蹴散らすことができます」
ミカサ「例えば一人でも」
ミカサ「あなたたちは腕が立たないばかりか臆病で腰抜けです」
ミカサ「とても残念です」
ミカサ「ここで指をくわえたりしてればいいです」
ミカサ「くわえて見ていなさい」
ミカサ「勝てば生きれます」
ミカサ「戦わなければ勝てません」
ミカサ「私の檄でみんなが動きました」
ミカサ「これでみんなは助かるかもしれません」
ミカサ「でも私はガス切れで落ちました」
ミカサ「巨人が近づいてきます」
ミカサ「身体が動きません」
ミカサ「エレンが死んでしまいました」
ミカサ「私はまた家族を失いました」
ミカサ「とても痛いです」
ミカサ「心が痛いです」
ミカサ「この世界は残酷です」
ミカサ「私の家族は」
ミカサ「大切なものは」
ミカサ「奪われていきます」
ミカサ「けれど」
ミカサ「エレンは私にマフラーを巻いてくれました」
ミカサ「私に温もりをくれました」
ミカサ「この世界は残酷ですが」
ミカサ「とても美しいのです」
ミカサ「良い人生でした」
ミカサ「不思議です」
ミカサ「巨人に食べられて終わるはずでした」
ミカサ「私は諦めたはずでした」
ミカサ「けれど私は生きようとしています」
ミカサ「なぜなのでしょうか」
ミカサ「エレンは言いました」
ミカサ「戦いなさい」
ミカサ「エレンの言葉は私の中にあります」
ミカサ「私が生きようとしたのは私の中にエレンがいるからでした」
ミカサ「私はもう諦めません」
ミカサ「死んでしまってはあなたを思い出すことさえできないのです」
ミカサ「私は勝ちます」
ミカサ「勝って生きます」
ミカサ「信じられません」
ミカサ「巨人が巨人を襲っています」
ミカサ「そのおかげで私は助かりました」
ミカサ「あの巨人はなんなのでしょうか」
ミカサ「私は困惑します」
ミカサ「けれどどこか高揚している私もいます」
アルミン「助けに来ました」
コニー「助けに来ました」
ミカサ「ありがとう」
アルミン「巨人が巨人を襲っています」
コニー「奇行種です」
アルミン「上手く使えば本部にいけるかもしれません」
ミカサ「やりましょう」
コニー「はい」
ミカサ「アルミンの言うとおりにしたら本部に辿り着けました」
コニー「すごい」
アルミン「次はガス補給施設を奪還します」
ミカサ「はい」
アルミン「みんなで力を合わせて巨人を倒します」
ミカサ「はい」
ミカサ「成功しました」
ジャン「すごい」
ミカサ「アルミンはすごい」
アルミン「そうでもないです」
ジャン「脱出します」
ミカサ「あの巨人がやられそうです」
ミカサ「なんとか助けて味方に付けたいです」
ジャン「何を言っているのですか」
ライナー「やりましょう」
アニ「そうしましょう」
アルミン「トーマスを食べた奇行種が来ました」
ジャン「あの巨人が大暴れして周りの巨人を全部倒してしまいました」
ジャン「助ける必要はありませんでした」
アルミン「でも力尽きたようです」
ミカサ「巨人のうなじに何か見えます」
ミカサ「エレンです」
ミカサ「駆けつけて抱きしめます」
ミカサ「鼓動が聞こえます」
ミカサ「生きています」
ミカサ「涙が零れます」
ミカサ「泣き声が響き渡ります」
ミカサ「私の泣き声です」
ミカサ「生きています」
ミカサ「エレンが生きています」
ミカサ「私の家族が」
ミカサ「大切なものが」
ミカサ「今この腕の中にあります」
ミカサ「もう離しません」
ミカサ「もう失いません」
ミカサ「私はエレンと共に生きていきます」
ミカサ「この残酷で、美しい世界を」
ミカサ「生きていきます」
終わり
ミカサをメインに書こうとしたらこうなった。
皆もテンションの下げすぎには気をつけてください。
残り三篇。
アルミン「襲い来るモノ」
ハンジ「あなたの言葉を胸に、私は生きていく」
ライナー「俺は、こんなことには負けない」
アニ「陽だまりを歩く」
エレン「お前らやる気出せよ!」
エレン「涼しき夏、暖かき冬」
ミカサ「残酷で美しく、淡々とした世界」 New
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