モバP「だりやすかれんとこたつむり」 (23)
―――
がちゃ
P「お疲れさまでーす……あれ? 誰もいないのか? おーい」
しーん……
P「……珍しいな。まぁいいか、寒い寒い……へへ、こたつ大きいのに新調してよかった」
こたつ(でかいよ!)
P「前のは小さすぎてみんな一緒に入れなかったもんな……ん?」
メモ書き『御用の方はテーブルをノックしてください』
P「は?」
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P「…………」
こたつ「…………」
P「…………」
こんこんっ
P「…………」
こたつ「……はいはーい」モゾモゾ
P「……!?」
李衣菜「んしょ。……あ、Pさんだ」ヒョコ
P「お前か!」
李衣菜「おかえりなさいPさん。外、寒かったでしょ?」
P「お、おお……まぁな。もうすぐ12月だし。……李衣菜はあったかそうだな?」
李衣菜「えへへ、こたつ最高です!」
P「まさか中に潜ってるとは思わなかったけど」
李衣菜「だってこんなに大きいんですよ? そりゃ中に入って丸くなりたいじゃないですかっ」
P「あはは、気持ちは分かる……って、もしかして」
ばさっ!
加蓮「あ、バレた」
泰葉「あ。……お疲れさまです」
P「だと思ったよ」
加蓮「やー、新しいこたつほんと大っきいね。三人入ってもまだ余裕あるもん」モゾモゾ…
泰葉「ね。電源入れなくてもくっついていればあったかいし……経済的」モゾモゾ…
「「それじゃ、おやすみなさい」」ポフン
P「待て待て待て戻るな出てこい」
李衣菜「あはは♪」
こたつ「んもー、なによPさん」
こたつ「寒いんですから要件は簡潔にお願いします」
P「せめて顔出してくれよ……」
加蓮「ん」ニュッ
泰葉「よいしょ」ニュ
李衣菜「お、出てきた。……頭だけ」
P「生首が三つ並んでるようにしか見えない」
泰葉「Pさん、これは仕方ないんです。こたつには誰も抗えない……」
加蓮「そう。こたつの魔翌力は強力で、私たちにはどうすることもできなかったの……」
李衣菜「こたつと一体化しなければ、自我を保つことすら難しかったんですよ」
P「ようするに出たくないんだな」
李衣菜「へへへ」
加蓮「無理無理、寒すぎ。泰葉、もっとこっち来てくっついて~」
泰葉「ふふ、はいはい」
泰葉「Pさん、これは仕方ないんです。こたつには誰も抗えない……」
加蓮「そう。こたつの魔力は強力で、私たちにはどうすることもできなかったの……」
李衣菜「こたつと一体化しなければ、自我を保つことすら難しかったんですよ」
P「ようするに出たくないんだな」
李衣菜「へへへ」
加蓮「無理無理、寒すぎ。泰葉、もっとこっち来てくっついて~」
泰葉「ふふ、はいはい」
李衣菜「あ、ずるいっ。私もくっつくー」モフッ
加蓮「だめー、泰葉は私のなんだから!」ギュッ
泰葉「やんっ。加蓮、足絡ませないでっ」
加蓮「ふふふっ、スキンシップスキンシップ♪」スリスリ
李衣菜「むむむ……じゃ乗っかっちゃう!」ノシッ
泰葉「ちょ……! 重いから李衣菜っ、もう……ふふっ♪」
P(楽しそうでなにより)
加蓮「……あっ。二人とも、Pさんが仲間に入りたそうにこっち見てるよ」
P「見てないけどな」
泰葉「どうぞ、Pさん。まだ入れますよ?」
李衣菜「一緒にあったまりましょうよ!」
P「……いやぁ、いいよ。もう充分あったまった」
李衣菜「へっ?」
P「お前たちを見てたら寒さとかどうでもよくなったしな」
李衣菜「はぁ」
加蓮「……Pさんが変になった」ヒソヒソ
泰葉「きっとお仕事で疲れが……」ヒソヒソ
P「うおい、聞こえてるぞ」
P「ほらほら、ストーブ点けてやるからいい加減出てきな~」
李衣菜「はーい」
加蓮「うわ、さむっ……戻るー」モゾモゾ
李衣菜「――あっ! これはっ、たい焼き!」
P「ああ、さっき買ってきたんだ」
加蓮「クリーム入りある!?」バサッ
P「わっ。はは、ちゃんとあるよ」
泰葉「もう、現金なんだから」クスッ
―――
李衣菜「はぐはぐ……Pさんはこしあん派ですか?」
P「むぐ……つぶあんかな」
泰葉「もきゅもきゅ……私もです」
P「お、ほんとか。お揃いだな」
泰葉「えへ、お揃い……♪」
加蓮「つぶあんはどれだっ」
李衣菜「お腹から真っ二つにしてやるっ」
P「やめい」
李衣菜「Pさん! こしあんもロックですよ!」
加蓮「クリーム! クリームも美味しいよ!」
P「ふふ、分かった分かった……じゃあ一口くれ」
「「!!!」」
加蓮「ここ! ここ私食べたからPさんもここ!」
李衣菜「いやいや私のから!」
加蓮「なに言ってんの私から!」
泰葉「Pさん、あーん」
P「あーん」
「「ああああああ!?」」
P「うめぇ」モグモグ
李衣菜「泰葉ぁ! 泰葉あああ!」ポカポカポカッ
泰葉「いたいいたい。ふふふ♪」
加蓮「なんでアンタは! 意味ないでしょ同じつぶあんなのにっ!」
泰葉「だって二人が喧嘩してるから――」
李衣菜「加蓮っ、フォーメーションβ!」
加蓮「おっけー任せて! 泰葉、覚悟ーっ!」
泰葉「えっなにそr――きゃああああ!?」
泰葉「あは、あははははっ! や、やめっやめてえええ!」ジタバタ
加蓮「こちょこちょこちょこちょこちょこちょ」
李衣菜「さぁ加蓮、泰葉の弱いとこ全部くすぐってやれっ!」ガシィ
泰葉「はっ離して李衣菜っ、お願いごめんなさいごめんなsんぁあんっ!」
李衣菜「あ、今の声セクシー」
加蓮「弱点はっけーん♪ それそれっ!」コチョコチョコチョ
泰葉「やっ、やぁぁぁん!」
李衣菜「まだまだ終わらないからね!」
加蓮「Pさんを誑かそうとした罪は重いっ!」
泰葉「あはっ、そんなの二人もっふふふふっ同じぃっ! やめっ、やめて死んじゃうぅぅ!」
P「もぐもぐ」
P「ほんと楽しそうだなぁ」モグモグ
P「李衣菜、加蓮~。一口もらうぞー」
P「……うん、こしあんもクリームも美味いな」モッキュモッキュ
泰葉「たす、助けてPさーんっ!」
「「逃げるなーっ!」」
おわり
というお話だったのさ
こたつ買ったらアイドル三人付いてきませんかね
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