【暗い、何も見えない闇の中に男は立っていた】
【虚空ではない】
【足元は僅かに水が流れている、靴底から伝わる感触からして岩の洞窟だと思われた】
男「……え?」
【男は声を喉から漏らして、ようやく自分が異常な事態を迎えているのに気づく】
>>2
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子供になっている
【子供だ】
【男はそれまでの28年で得た成人男性の肉体ではなく、声変わりすらしていない少年になっていた】
【暗くて服装は分からないが、ブカブカになっているスーツが足元に浸かっている】
【わけがわからないと、男は混乱した】
男「な、なんだこれ……おい……だれかっ」
【水飛沫を上げて洞窟の中を走り出した】
>>6
死ぬ
【次の瞬間、男は何が起きたのか認識する事もなく死んだ】
【冷たい水が顔にかかり、冷えた岩に身体を打つ】
【男は何を思うこともなく、正に無念の内に息絶えた】
────────── ・・・
【暗い、何も見えない闇の中に男は立っていた】
【虚空ではない】
【足元は僅かに水が流れている、靴底から伝わる感触からして岩の洞窟だと思われた】
男「……え?」
【男は声を喉から漏らして、ようやく自分が異常な事態を迎えているのに気づく】
【さっきも自分はここにいなかったろうか、と】
>>8
状況確認
男「ぁ……っ!」
【男は声を出して、そして自分の身体を手で探る】
【大人に戻っている】
【いつものスーツを着て、片手には仕事用の鞄も持っていた】
【そしてポケットの携帯を男は取り出した】
男「あぁ、良かった……! 繋がる、繋がるぞ!」
【携帯の画面に映る愛する妻の待ち受けを見て、その上部のバーにある電波を見て歓喜する】
【何処かの洞窟とはいえ、地球なのだと男は安心した】
…………男のいる洞窟に関しては語られている……
>>11
とりあえず服脱ぐ
…………判定失敗……
【男は何かをしようとしたが、その瞬間に意識が遠退き、その場に膝をついてしまう】
男「!?」バシャッ
【冷たい水が染み込んでくる】
【しばらくしてから男は立ち上がると、携帯の明かりで周囲を照らした】
【洞窟の幅は広いのか横も縦も見えない、天井まで光が届いていないかもしれないが、そちらも見えない】
男「……」
【男は不安になった】
>>14
大声で助けを呼ぶ
男「誰か助けて下さぁああああい!!!」
【男は力一杯叫んだ】
【しかし反応はあるはずもない】
【……そう思っていた】
ォォォオオオォォオオオオオオオオッッ!!!!
男「ひぅ!?」
【洞窟の奥……しかし方向が分からないが、何処からか何かの雄叫びが響き渡った】
【同時に何かが岩壁をずるずると這う音を響かせて、明らかにこちらへ向かってくる】
男「な、なっ……!?」
>>16
ウエットスーツを着た女がやってきた
…………クリティカル!……
男「わ、わぁあっ!!」バシャバシャッ
【男は恐怖から逃げ出した】
【しかし背後から這ってくるそれは直ぐに追いついてきた】
【暗闇の中で蠢き、凄まじい速度で近づいてくるそれに男は恐怖する】
【だが】
【男は逃げ切れない】
男「ひっ!? ぎゃっ……ッッ…………!!!」ズルォッ…!!
【ねっとりと全身を覆い包むひんやりとした『何か』に男は一瞬で飲まれてしまう】
【男は無念の内に……ではなかった】
【意識を失う寸前に、男はウエットスーツを着た女の事を思い出した】
──────────・・・
男「……ぅ、げほっ…げほっ……」
【男は目を覚ました】
【着ていたスーツは、不快感で満ちた粘着質な液体を吸っている】
【脱ごうかと考えたが、よくわからない洞窟で裸になる事の方が恐ろしかった】
男「…………」
【頭が軽い】
【そして、身体も軽かった】
【男は驚き立ち上がると、暗闇の中で一点を見つめる】
【自身の体調が良くなった事や、襲ってきた液状の『何か』の事など忘れてしまった】
【光のない洞窟の中で、淡い蒼白の光を放つ存在が目の前に立っていたのだ】
【そしてそれは、男の妻の姿をしていた】
嫁「……」ヒタ…ヒタ…
男「……嫁…?」
【ウエットスーツを着た女がやってきた】
>>21
おもむろに抱きついて甘える
男「ああ、良かった! いや、よくない……嫁…お前までここに連れてこられたのか?」
嫁「…………」ヒタ…ヒタ…
男「会いたかった……! 怖かったよ俺ぇ……」
【近づいてくる妻に抱き着くと、男はウエットスーツ越しにその身体を撫でながら甘えた】
【男性として、夫として、弱音を吐きながら甘えるなどしてはいけないと男は考えた】
【しかし恐怖と安堵から男はそうせずにはいられなかった】
嫁「…………」
男「……ところで、なんでそんな格好をしてるんだ? サイズも合ってないぞそれ……」
【抱き締めている最中に気づいた、ウエットスーツのサイズが合っていない事】
【男は訊ねるが妻は男を見つめるばかりで何も答えない】
嫁「…………」
【青白い光を放つ女は男を見つめている】
>>23
キスしよう
男「あぁ……嫁……」
【男は自分の妻がおかしいことに目もくれず、唇を重ねていった】
【抵抗はない】
【しかし、受け入れているわけでもない】
【柔らかく閉じられた唇の間に舌を滑り込ませた男は、それまでと同じように愛情を持って口内をねっとりと愛撫しようとした】
【滑り込ませた舌先は冷たい、どろどろの何かに包まれる】
男「……!!?」
【瞬間、男の口内に何かが一気に侵入した】
【冷たいゲル状の何か】
【喉を、鼻を、食道から胃を、肺を、全身に何かが巡っていったのだ】
男「ォごっ……ッゴァ……ンヴヴゥゥッ!!??」ずぎゅるるるるっっ
【そして男の意識は途絶えた】
【!】……(?)が何かを記憶した、男の記憶から何を取り出したのだろうか……
>>27
人間の子孫の作り方
…………判定失敗……
────────── ・・・
【暗い、何も見えない闇の中に男は立っていた】
【虚空ではない】
【足元は僅かに水が流れている、靴底から伝わる感触からして岩の洞窟だと思われた】
男「……え?」
【男は声を喉から漏らして、ようやく自分が異常な事態を迎えているのに気づく】
【さっきも自分はここにいなかったろうか、と】
【そして……死んだのではなかったのか、と……】
>>29
遠くを見る
男「……っ」
【慌てて周りを見回す、しかし暗いだけで何も見えはしない】
【当然、ポケットから取り出した携帯で照らしても見えない】
【遠くを見てもそこに変わりはない】
男「なんだ……どうなってるんだよ、これ……!」バシャッ
【男は混乱し、その場で座り込んだ】
【スーツと下着に染み込んでくる冷たさに、不快感を覚えながら男は携帯の待ち受けを見た】
【愛する妻の笑顔は変わらない】
>>33
待ち受け画像の妻が血の涙を流す
【男が待ち受けを見つめていると、何かが男の手に伝い垂れてきた】
男「……え…?」
【垂れてきたのは赤い、粘りのある雫】
【血にも見える雫が男の持つ携帯から溢れ出していたのだ】
【それも、それまで笑顔だった筈の妻の目からである】
男「うわ、うぅわぁっ!!?」
【男は驚き手から携帯を投げ放つと、暗い洞窟の水溜まりへ落ちていった】
【携帯の明かりはそのまま消えてしまう】
男「し、しまった……! ぁあ、でもどうしたら……」
>>35
水の流れる音のする方へ足を向ける
…………判定失敗……
【男は何かをしようとしたが、その瞬間に意識が遠退き、その場に膝をついてしまう】
男「!?」バシャッ
【冷たい水が染み込んでくる】
男「……っ」
【男はフラフラと立ち上がると、暗闇の中でどうするか考えた】
【しかし何も思い浮かばない、携帯すら無いのだから】
【一寸先すら見えない洞窟の中を歩く事は恐怖でしかないというのに、それしか出来ることが無いのだ】
>>38
ラバースーツを着た女が泳いできた
…………判定失敗……
【男は何かをしようとしたが、その瞬間に意識が遠退き、その場に膝をついてしまう】
男「!?」バシャッ
男「っ……!? ぅ、ぁあぁあああああ!!」
【突然男の視界が真っ赤に染まり、足から鋭い痛みが走った】
【男は堪らず悲鳴を挙げる】
【靴の感触が無い】
【履いていた靴下の感触すら消えている】
【代わりに、恐ろしく熱く激痛を与えてくる『水』の感覚だけが男に襲いかかっていた】
男「ひぎぃぃいっ……!?」ジュゥウウウッ
>>41
助けて戦乙女
…………判定失敗……
男「ぁぁあぁあ……っっ!!??」
【男の声が出なくなる】
【真っ赤になっていた視界が、いつの間にか黒く塗り潰されていた】
【そう、ドロドロした何かが男の周囲で渦巻いていたのだ】
【色は黒だけではない】
【しかし、そこに赤などの色は無い】
【男の知らない色で溢れていた】
【色なのかさえ分からない】
>>45
…………何らかの判定が失敗した数は三回、これが最後だ……
爆発オチ
…………判定失敗……
【男の意識は途絶えなかった】
【溢れ返る『色』に飲み込まれた男は、不可思議な世界を漂っていた】
【その世界を漂っていた男はある事を知る】
【あの洞窟は、あの空間は一つの世界なのだ】
【全てが詰め込まれた無限の回廊】
【人だけでなく神すらもあの洞窟の中では赤子に等しく無力な、理不尽な次元】
【そしてその洞窟は…………】
【…………そこまで男が思考した次の瞬間、周囲が変化していくのが分かった】
【何度でも繰り返されるのだ、この回廊の先へ進むまで……】
『ルート13…【回廊の歩き方】・BADEND』
────────── ・・・
【暗い、何も見えない闇の中に男は立っていた】
【虚空ではない】
【足元は僅かに水が流れている、靴底から伝わる感触からして岩の洞窟だと思われた】
男「……戻ってきたのか」
【男は静かにそう呟くと、暗闇に包まれた洞窟の中を見据える】
【男の頭の中では、洞窟に飲み込まれて一体化した時の光景が再生される】
【……見えなかった洞窟の内部が、ほんの少し先まで見えるようになった】
…………一周目を終えて、判定について教える……
…………判定は安価を指定するこちらのレス、コンマ以下数字を元に行っている……
…………01~00、00は100として計算する……
…………そして指定された安価のレスはこちらのコンマ以下数字の値よりも、上でなければならない……
…………この判定で敗北すると判定失敗となる……
…………だが二週目以降ではある事が可能となる……
…………判定時にmail欄にて、コンマ以下数字の値を多少操作できるのだ……
…………出る数値に20+したい場合は、mail欄に『age-20』と書き込み……
…………逆に20-にしたい場合は『sage-20』と書き込めば良いのだ……
…………01でマイナスされれば82になり、こちらの数値を上回る可能性が増える訳だ……
…………ただしこれでもこちらのコンマ以下数字が00、つまり最大の100だった場合はゾロ目か同値を出さない限り敗北する……
…………この洞窟に確実な歩き方はないのだ……
男「…………」
【男は手に持つ鞄やポケットの中の携帯を確認してから、どうするか考えた】
>>49
…………一度だけ試しに行う、失敗しても判定失敗のカウントはしない……
ほいさ
あん
男「……よし、問題ない」
【男は何かを考えてから頷いた】
【いけそうだ】
…………>>48だった場合はコンマ以下数字よりマイナスされて05、判定は失敗していた……
…………プラスもマイナスも、どちらを使ってもリスクは存在する……
…………だが判定はまだあと一つ隠されている為、悲観する事はないだろう……
男「…………」
>>51
安価なら壁に触れる
…………判定失敗……
【男は何かをしようとしたが、その瞬間に意識が遠退き、その場に膝をついてしまう】
男「!?」バシャッ
【冷たい水が染み込んでくる】
【しばらくしてから男は立ち上がると、携帯の明かりで周囲を照らした】
【洞窟の幅は広いのか横も縦も見えない、天井まで光が届いていないかもしれないが、そちらも見えない】
男「……」
【男は不安になった】
>>53
流れてきたラバースーツに着替える
チャパッ……
男「!」
【少しずつ、ゆっくりと洞窟の中を歩いていく】
【その途中で男は、水溜まりの中に何かが浮かんでいるのを見つけた】
【堅いパーツの様な物があるが、見たところラバースーツに近いモノだった】
【男はそれを拾い上げる】
男「……着れそうだ」
【水が染み込んだスーツのズボンを後ろ手に撫でてから男は呟く】
【この洞窟を歩くのにスーツは必要ない】
【何なら全裸でも良いのだから】
男「……ふぅ……」キュキュッ
【男はラバースーツを着た】
>>55
携帯で妻に通話を試みる
男「ん……待てよ」
男「そうだ、そういえばここ電波が繋がるんじゃなかったか」
【男は携帯を取り出すと、電波の有無を確認する】
男(よし、繋がる……!)
【聴けるかもしれない、自分の妻の声を】
【男の中で浮かぶ言葉に胸を躍らせながら、通話をかける】
< prrrr...prrrr...
【長い】
【長い間、呼び出し音は男の耳に響き続ける】
【もうすぐ切れる】
【そう男が思った時だ】
< prrrr…フッ……
< 「……」
男「嫁! 聴こえるか!? もしもーしッ!!」
【……繋がっている、しかし相手から反応がない】
>>57
謎の女の声がする
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