神「ちょっと代わりに神になってくんない?」(32)

男「は?」

神「いや、だから代わりにちょっとの間、神になってよ」

男「ちょっとの間とか、意味不明なんだけど。てかあんた誰?」

神「神だっていってるじゃん。」

男「アロハシャツ来て麦わら帽子被った神なんて信じられるか!」

神「だってこれから、地上の楽園とかいうとこいってくるんだもん。バカンスバカンス。」

男「お前が神なら、楽園に住んでるんじゃないのか?」

神「うん。住んでる。でも夏休みくらいおもしろいところ行きたいじゃん」

男「・・・」

神「あ、信じてないね?よーし、神の力見せてやる。えいっ!」

男「え!!?まさか!!?・・・って何させるんじゃい。なんも起きてないじゃないか。」

神「昼と夜を逆転させて見ました~」

男「え、てことは今昼間!?」

神「そ、8月17日の昼11時だよ。雨戸開けてみれば?」

ガララッ

男「・・・ほんとだ。太陽があんなに高く。」

神「これで信じてくれたでしょ?」

男「いや、俺が夢を見ているだけかもしれん。起きろ、俺。目を覚ますんだ。」ツネリ

神「いい加減事実に目を向けようよ~」ウクレレ~ルレレ~

男「嫌だ、ウクレレの上手い神なんて信じるか!」

神「まあいいや。とりあえず神代行は君に任せた。君が『これが世界の法だ!』と念じて『えいっ』っていうと、その通りになるから。くれぐれも悪用しないようにね。」

男「・・・。まぁ、なんだ、もし仮に全部本当だとして、なんで俺なんだ?」

神「上から適当に。」

男「適当に!?」

神「うん。昔は矢が刺さった家とかだったけど、今は安全性考えてトイレで使うきゅぽきゅぽするやつ。あれ名前わかんないんだよね~。あ、安心してね、新品だから」

男「いや、そういう問題じゃなくて・・・あんたに何言っても無駄な気がしてきたからいいや。」

神「じゃ、そういうことだからよろしく~」

そう言ってアロハシャツの自称神は去っていった。
俺は全部悪い夢だということにして、ベッドにもぐり込んだ。

チュンチュン

男「ああ・・・もう朝か。今何時だ?もう8時か・・・」

まだ、眠い。全然寝足りない。
昨日の、妙にリアルな、アロハシャツ野郎の所為だ。
ああ、眠ひ。たくさん寝たのに、まだ眠ひ。

男「(今はまだ朝6時・・・)えいっ!・・・なんてね」

どうせ夢だし。
アロハシャツにウクレレだし。

男「さ~起きるか!」ノビノビッ

男「って、え!?えぇ!?」

男「さっき見た時は8時だったのに!なんで!6時!え、故障!?」

確かに、見たはず。8時だったはず。
なのに、今、その時計の針は6時を指している。
念のため携帯も確認してみたが、やはり6時だった。

男「いやいやいや。嘘だろ。見間違えたんだ、俺。眠すぎて。そうだ、寝ぼけてたんだ。よーし、あと2時間寝よう。」

眠気なんて吹き飛んでしまったけれど、この胸の高鳴りにわざと気付かないように、もう一度目を瞑った。

期待

目を瞑っていたら眠ってしまったようで、
本当の8時に起きてからはベッドの上でぼーっとしていた。
なんとなくつけたテレビも、ただのBGMになっている。

あれは、夢だったはず。
さっきのは、寝ぼけていたから。

そう思うのに、確かめたいと思う自分がいる。

男「(ルール・・・変化がわかりやすいルール・・・)」

>>7 さんくす。見てくれる人いるとやる気出るわ。

テレビ「♪~にほんごであそぼ!~♪」

よし、これにしよう。

男「(日本では英語が公用語・・・)えいっ!」

テレビ「♪~Today we are going to learn how to write ABC~♪」

男「what the hell... (マジかよ)」

テレビ「...next topic is ... Aki! What are you doing!! ... ah, Mr. Tanaka, May I know....」

男「...Is it real?......Whaaat!? I speak English!?(マジかぁ・・・ってえ!?俺、英語喋ってる!?)」

夢じゃ、なかったみたいだ。
本当に、みんな英語をしゃべっていた。
少なくとも、テレビの中はみんな。
ニュースもドラマも、全部英語だった。
昨日の朝見た時は、日本語だったはずなのに。

しかも、英語の成績があひるばかりだった俺が、
全部、理解している。
しかも、俺も喋ってる。意識せずに。自然に。
もう、ずっと前から、そうだったかのように。

男「(うわぁ・・・夢じゃなかったんだ。てかとりあえず元に戻そう)」

男「(日本の公用語は日本語)yaa!」

テレビ「それでは次のニュースをお伝えします」

男「はぁ・・・元に戻った。本物だったんだ、あのアロハシャツ・・・」

男「神・・・かぁ。何でもできるんだよな。」

何でもできる。
夢のようだ。
けれど、これが本当の話なのだ。

男「とりあえず腹減ったし、(朝飯でてこい)えいっ!」

シーン

男「あれ?なんで出てこないんだ?もう一回。(朝飯でてこい)えいっ!」

シーーン

男「えええ?なんで出てこないんだ・・・?」

もう力なくなっちゃったのかなー?
でもバカンス終わるまでの代行だってアロハ言ってたしなぁ。
なんでだろう?

適当に朝飯を食いながら考えたが、結局わからなかった。

男「(とりあえずなんか他にも試してみよう)」

周りをなんとなく見回して、ずっと手つかずの宿題が目に入った。

男「これでいいや。(宿題が全部終わってる状態・・・)えいっ!」

男「よーし、今度はどうだ?」ペラ「あれ?真っ白のまんまだ。」

男「まただめなのかな。(この宿題はもう終わってる)えいっ!」ペラ「やっぱり真っ白だ・・・」

男「えーい、なんでだ!(宿題なんかこの世からなくなってしまえ!)えいっ!」

・・・ペラ

男「・・・あれ?宿題がただの白紙になってる・・・え?」

他の授業の宿題も見てみたが、どれも書かれていた内容は消えて、ただの紙になっていた。

男「なんでだ?なんで今度は成功したんだ?」

英語が公用語、はできた。
朝飯でてこい、はできなかった。
宿題終わってる、もできなかった。
宿題消えろ、はできた。
ん?

『宿題なんかこの世からなくなってしまえ』
『これが世界の法だ!』

男「そうか!世界の法でなくちゃいけないから、個人レベルの事はできないのか!」

眠くなってきたので、寝ます。
もし明日残っていて、もし誰かが読んでくれていて、
もし続きを待っていてくれるなら、

次の世界の法 >>22

おやすみ~

パンツは脱いでていいんすかね

世界は一つの大陸!

>>19 脱いでもたぶん何もないですよ

まあじゃあ再安価 >>30

我は混沌を望むもの也


全料理のカロリーが半分に

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