SIDE 1. 界
界(とても明るい気分にはなれない)
界(それもそうだろう。朝からソラは薄暗く曇っているのだから)
界(しかも自分のヘヤに覚えのない遺体が寝ているとしたら、なおさらだ)
露子「」
界(いったい誰が殺した?)
界(どうして此処にいる?)
界(そもそも何者なんだ?)
露子「」
界(セーターとパンツだけを着させられ満足気なカオで横たわるその女性は、どうやら水に浸されていたようで露出した肌のいたるところが潤けているみたいだ)
界(これはなんなのだろうか?)
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※このssは胸糞レズです
SIDE 2. 京太郎
京太郎「あ、そうだ!パシリってあるだろ?」
咲「……」
京太郎「ちょっとタコス買ってこいよ、とかな?」
咲「……」
京太郎「まるで畜生にするそんな感じじゃなくてさ、お遣いっていうか」
咲「……」
京太郎「……な?」
咲「……」
京太郎「まあ、信頼っつーか愛情っつーか」
咲「……」
京太郎「きっとコイツにならって。それってさ、好きってことなんじゃね?」
咲「……」
京太郎「……とにかく、あまり思いつめるなよ?」
咲「……」
京太郎「お前はイヌなんかじゃねーんだから」
SIDE 3. カンちゃん
カンちゃん(ええ?初めてイったのは何時かって?)
カンちゃん(そうだな、優しそうなオバサンに触られてる時かな!)
カンちゃん(きゅふふ……あの時はキモチよったな……)
カンちゃん(あ、でもでも!私が何回もトんでるのに止めないから、思わずヤり返しちゃったよ!)
カンちゃん(ちょっと犯しすぎちゃったけど、あれぐらいシなきゃ私が死んじゃってたからね!)
カンちゃん(その後はケッキョク、私も倒れちゃったんだけどね?きゅふふ)
SIDE 4. M永 咲
咲(あれは高校二年生になったばかりだったかな、新しい家族が出来たんだ)
咲(旅館、それが身寄りがない未成年であるワタシの新しい居場所になった)
咲(その家族その居心地はすごく居心地がよかった、けれど父は友人はカノジョを受けいれようとはしなかったんだよ)
咲(高校最後のタンジョウビ、そうして事は起きた)
咲「……」
「咲ちゃん、湯加減はどう?」
咲「!」
「よかったら背中……」
「ながしてあげよっか?」
咲(いきなり彼女が変わってしまった理由、それは未だに分からないけれど)
咲(あれほどチの繋がってない私に、優しくしてくれたというのに)
咲(けれどはっきりしていることが一つだけある。それはあの日あの瞬間、ワタシには怯えることしか術がなかったということ)
SIDE 5. みなも
じゅーがつにじゅーしちにち。
きょうはみなものたんじょーび。
おかーさんがおふろにいれてくれました。
からだをすみずみまであらってくれて、とってもきもちよかったです。
ありがとう、おかーさん。
SIDE 6. 界
界(いくら考えても無駄だと悟った俺は、とりあえずシタイを処理するため風呂場へと向かった)
界(幸いなことに誰もニュウヨクしていなかったようだ)
露子「」
界(それにしても綺麗なものだな、大した外傷もなく苦しんだ様子もない)
界(しかしそれは彼女の話であって俺の話ではない。これからのことを想像すると憂鬱だ)
SIDE 7. 京太郎
京太郎「あ、さっきパシリを例に挙げたのは俺がそうだからだよ」
咲「……」
京太郎「そういう仕事っつーか、だから俺がいるっつーか、な」
咲「……」
京太郎「だからって気にすることはないぞ?」
咲「……」
京太郎「それぞれ人には生まれてきた意味、そう存在リユウみたいなもんがあってさ……」
「君、一人で何を話して……いや、ちょっと署まで来てもらおうか?」
SIDE 8. カンちゃん
カンちゃん(また私の番?せっかくイいとこだったのに!)
カンちゃん(ふーん、コこで次は暮らせばいいの?)
カンちゃん(もう一人じゃないし別にイいけどね、きゅふふ)
SIDE 9. M永 咲
咲(いつの間にか寝ちゃってたみたいだった、起きたらソコは客室でお母さんはドコにもいなかったから)
咲(けれど隅にはアカく染まったゴミ袋がいくつも重なっていて、私はまるで他人事のように……)
咲(これは、そうなんだなって理解したんだ)
咲(そして同時にもう私がここに、この世界にいてはならない人間なのだと……)
SIDE 10. みなも
じゅーいちがつにじゅーしちにち。
きょうはみなものおへやがあたらしくなりました。
ゆかもかべもてんじょーも、みんなみーんなまっしろです。
なんかおちつかないってふたりのおねーちゃんにいったら、ぎゅーってしてくれました。
おかーさんとおなじにおいがしたよ、へんなの。
おかーさんにあいたいな。
おしまい
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