兄「……」妹「……なに?」 (33)

書き溜めは少ないので進行は遅めです。若干R18に注意。

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兄「いや、ただの目の保養。気にしないでいいよー」

妹「……鬱陶しいからやめて欲しいんだけど」

兄「そのうち、飽きたらね」

妹「はぁ……」

兄「……」ジーッ

兄(妹。人生13年と少し。可愛い。華奢で色白な美少女。キュート。人形じみた無表情。よって天使。つまりプリティー。あんぱんが好き。撫でたい)

兄「……」ジーッ

兄「……」ジーッ

兄「……」ジーッ

妹「……………………おえっ」

兄「おい待て」

妹「……なに?」

兄(うわ、すっげえウザがられてる)

兄「いや、ちょっと……流石に酷くないか? 別に兄ちゃん見てただけだろ?」

妹「お兄ちゃんはガチ系の人にそういう視線向けられて、平然としてられる?」

兄「実の兄をソレな人々と同列にしないでくれ……後生だから」

妹「じゃあ見るのやめて」

兄「……はい」

妹「ん。……」カキカキ

兄「…………」

兄(やることない。すっげー暇)


兄「い、妹ー? ノート広げて、何やってるのか教えてくれたりは――」

妹「宿題。別に手伝いとかいらないから」

兄「ま、まぁまぁ。俺、成績は悪くないんだよ?」

妹「あ、そ。…だから、なに?」

兄「ひっ…!?」

男(お、オンナノコがしていい顔じゃねえ……!)

兄「だ、黙ってます、マム」

妹「そ」

兄(つ、冷たいとかそういうレベルじゃなかった。アレはもう何人か自分の手を汚さずに消してるレベル)

兄(……や、ウチの妹に限ってあるわけねーけど。例えです、例え)

 ~数分後~

妹「……お兄ちゃんさ」

男「は、はい? 何でございましょう?」

妹「なにその敬語、気持ち悪い。……じゃなくて」

妹「アレ、どうにかして欲しいんだけど」

男「アレ? 指示語で言われても……」

妹「とぼけない。ほら、アレ」


姉「……………………………………………」ジーッ


兄「――何もないぞ?」

妹「見なかったことにしないで。面倒極まりないから」


兄「いや、だってアレ見たら脳ミソがクソミソになりそうだし……」

妹「そういうのいいからとにかくどうにかして来て。鬱陶しいよ」

兄「それはあのクソ女のことだよな? 断じて俺のこととかじゃないよな?」

姉「――誰がクソよ、このカス弟」

兄「…あ? 人をカス扱いするような姉なんぞ知らねえよ」

姉「あ、妹ちゃん遊びに来たよ~。ゲームしよっ」

兄「あー耳腐ってる生グソはこれだから。マジくっさくて敵わねぇ。おええ」

姉「そのクッセェクソ穴閉じろやfu○k」

妹「……きたか」


兄「ほら、妹もお呼びじゃねぇって言ってんだろ。はよ去ねや」

妹「……別にそこまで言ってない。人の発言勝手に歪めないで」

兄「あ、いや……はい、ごめんなさい」

姉「ハッ。怒られてやんの。ダッセェ」

兄「ちょ、今の聞いたよねぇ妹! ちょっとぶん殴っていい!?」

妹「うるさいから黙ってて」

兄「くぅっ…!」

姉「」プークスクスプークスクス

兄「ヤッテヤルデス」スチャッ

妹「あ、私のシャーペン……ん、と、とにかくやめて!」

 ~数十分後~

妹「……(仁王立ち)」

兄「……(正座)」

姉「……(正座)」

妹「……頭、冷えた?」

兄「はい。それはもう充分に」

姉「夜分遅くに大騒ぎしたこと、誠に申し訳ございませんでした」

兄「ですから、どうか苗字呼びだけは……!」フカブカ

姉「家族なのに苗字呼びだけはぁ……!」フカブカ

妹「……はぁ。めんどくさいから許してあげる。代わりに条件」

妹「十秒以内に部屋から消えて。それ守れたら許すから」

兄姉「「アイマム」」ダッ

 ガチャ、バタン

兄姉「「…………」」」

兄「……お前のせいで追い出されたんだけど?」

姉「は? アンタのせいでしょ」

兄「はぁぁぁぁ? バッカじゃねぇの? バッッカじゃねぇの?」

兄姉「「…………」」

兄「……今日は解散にしようぜ」

姉「……そうね」

 ~妹の部屋~

 ガチャ、バタン

 キョウハカイサンニシヨウゼ

 ソウネ

妹「……ふぅ。やっといなくなったか」

妹「……」

 キョロキョロ

妹「……大丈夫。部屋の前に隠れてもいない」

 ガサゴソ

妹「……よし」

妹「ドアオーケー。防音性能異常なし。部屋付近3メートルに人影なし。一番いい装備、準備完了」

妹「それじゃ――」

 スゥッ



妹「ああああああああああああああお兄ちゃんかっこいぃぃいいいいいいいぃぃぃいいいいいっっっ!!!」

妹「私にだけ優しくしてくれるところも私に構って欲しくてちょっかい出すところも冷たい目で見られて怖がってた顔も良すぎて、あんなに優しい目で見られたら、あぁあッ!」

妹「ふああああああああっ! はぁあああああああああああッッッ!!!!!」

 ビクンッ

妹「みぃいいいいいいいいいいいいお姉ちゃんかわいぃぃぃぃぃぃぃぁぁぁぁぁぁぁぁあああっっっ!!!」

妹「私とお兄ちゃんが一緒にいて妬いてるところも私に嫌われたくなくて話し掛けるの戸惑っちゃうところも遊ぼうって誘ってきたときの笑顔も可愛過ぎて、あふっ、はふひゅっ!」

妹「んああああああああっ! にゃあああああああああああッッッ!!!!!」

 ビクビクンッ



妹「はあぁぁぁあああっ! いつ見てもお兄ちゃんとお姉ちゃんの言い合いとってもいいよぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!」

妹「クソ女とか、カスとか、fu○kとか、死ねとか」

妹「二人に言われたらって想像するだけで、私っ、もうっ、もううっ!」

妹「しゅきぃぃぃっ! 二人ともらいしゅきぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっっっ!!!!!」

 ビクビクビクンッ

妹「ぁっ、あふっ……」

妹「……はぁ」

妹「あー……よかったぁ……」

妹「…………」

妹「……あ、かたづけない、と……」


妹「よし、片付け終わりっと」

妹「ふあ……あふ。疲れたし、早く寝よ――」

妹「……あ、今日の分の日記、終わらせないと」

妹「ん、しょっと」

 ―――五月十六日(木) 快晴―――

 今日はお兄ちゃんと私の部屋で1時間52分50秒もおしゃべりした。
 座っていたクッションにちょっとだけ汗が染みついていたので、お湯でろ過したものでお茶をいれてみた。とても美味しかった。

 お姉ちゃんは35分と少ししか一緒にいられなかったけど、服が女の子らしくてすごく可愛かった。
 新しくお姉ちゃんコレクションが13本も手に入った。あと105本でお姉ちゃん人形が出来るので、がんばりたいと思った。

 どうでもいいことだけど一応追記。

 お兄ちゃんに近づいた生ゴミと接触した。あと二日くらいかかりそうだった。

妹「……ふぅ、これくらいでいいかな」

妹「ふふ、さっきは宿題なんて嘘吐いてごめんね、お兄ちゃん」

妹「仕返しになにしてもいいから……ね?」

妹「ふふ、ふふふふふふふふふふ……」

一方その頃、リビング~

兄「――うっはぁ!?」ブルッ

姉「ちょ、突然どうしたのよ。ついにイカれた?」

兄「そりゃテメェだろタコ……いや、なんか背中に突然、名状しがたい何かがぞるるっと」

姉「誰かが噂でも……あ、そんな人いないか。ごめんね(笑)」

兄「いやいや、モテモテの俺に何を言ってるのやら」

姉「うわ、童帝の妄想マジでキモッ……と、そんなこと言ってる間に下スマ喰らうがいい」

兄「あ、ちょ、はぁぁぁ? テメェ汚ねぇ死ね!」

姉「あはははは、対戦中によそ見する方が悪いんだよバーカバーカ!」

兄「へぇー、暇だなんだって駄々こねられて付き合ってやってんのにそういうこと言っちゃうんだ? うわ、人としてないわーマジないわー!」

姉「馬鹿に馬鹿って言って何が悪い。あははこのバカスケー死ねー」

兄「は、馬鹿っていう方が馬鹿なんですけど知らないんでちゅかぁー?」

姉「馬鹿の言うことなんか聞く耳持つだけ無駄無駄無駄ってねぇ〜」

兄「は、盛大なブーメラン乙。貧乳の癖にイキってんなよ死ねこの寸胴」

姉「はぁ!? 胸は関係ないでしょこの……えーと、この弟!」

兄「……はぁ?」

姉「あ、いや間違えた! えーと、そうじゃなくて……!」

兄「……何? 思い付かなかったの? ボギャ貧過ぎんだろ。うわはっず!超はっずぅ!」プークスクス

姉「ち、違うし? 私みたいなのの弟っていう最悪の現実を嘲笑っただけだし――って違う!」

兄「………………あ、うん。なんかゴメン」

姉「え、ちょ、なんで突然そんな普通のテンションに――」

兄「……おやすみ!」

姉「あ、こら、何逃げて――」


 バタン


姉「……」ポツーン

姉「……うぅ」グスン



 ~翌朝~

『妹ちゃん! 朝だよっ! 起きてお姉ちゃんとおはようのちゅーしよっ』カチッ

妹「―――ッ!」ガバッ

妹「…………?」

 キョロキョロ

妹「…………………………」ポーッ

妹「………………あ、朝か」

妹「…………」

 カチッ

『妹ちゃん! 朝だよっ! 起きてお姉ちゃんとおはようのちゅーっしよっ』カチッ

妹「………………うん」タラリ

妹「とっても、悪くないな……」ツーッ



 ~リビング~

兄「あ、妹おはよう。今日は自分で起きれたんだ?」

妹「ん……目覚まし、替えたから」

兄「あれ、妹のって壊れてた?」

妹「……まぁ、そんなとこ」

兄「何だ、だったらそう言ってくれればお金渡したのに。幾らした?」

妹「いいよ。自分の趣味みたいなものだから」

兄「目覚まし時計が趣味、ねぇ……。最近の中学生の流行はよく分からないなぁ」

妹「お兄ちゃん、おじさんくさいよ」

兄「まぁ、家計からいってあと10年ちょいだからねぇ」

妹「……誰も神の毛の話はしてないから、涙拭きなよ」

兄「お兄ちゃんかっこいいハゲになるから気にしてねえし?」

妹「だから涙拭きなって……」

×家計  ○家系

×神の毛 ○髪の毛



姉「――兄ー、妹ー、ご飯出来たわよー」

兄「はいよ。さっさと食べちまおう」

妹「今日は和食?」

姉「うん、なんとなくご飯ですよが食べたくなっちゃってね~。あ、何だったら今すぐパン焼けるよ?」

兄「あ、なら俺牛丼パンがいい」

姉「雑巾でも食ってろ。……で、どうする妹ちゃん?」

妹「このままでいいよ。このままがいい。お姉ちゃんのお味噌汁、美味しいから」

姉「―――――」


 ガタッ


姉「……ねぇ、妹ちゃん」

妹「……?」


姉「――結婚しよう」


兄「」

妹「え」

姉「……///」ポッ

兄「は――あァ!?」

妹「……いきなり、なに?」

姉「だって、今のってアレでしょう? 毎日お味噌汁作ってくださいっていう、アレだよね? だいじょーぶ、お姉ちゃんちゃんと分かってるから!」

兄「テメェ朝から何イカれた喧嘩売ってやが――」

妹「お兄ちゃんフリーズ。朝から汚い言葉使うのダメって言ったでしょ」

兄「ウィッス」

妹「……で、お姉ちゃん」

姉「妹ちゃん……」

妹「お姉ちゃん――」

姉「妹ちゃん――」


妹「そういうのは、Aカップ以下の人が言っていい言葉じゃないんだよ―――?」


姉「がっはぁああああああああああああああああッッッ!?!!」

兄「お、逝った」

妹「お兄ちゃん、早くご飯食べて行こ。学校遅刻する」

兄「そうだね。……あ、妹ちゃん」

妹「……?」

兄「妹ちゃんは胸小さくても、そういうの言っても全然問題ないから―――あ"あ"あ"ッ!?」ギリギリギリ

妹「……っ! ……っ!」


 ~通学路~

妹(お姉ちゃんは大学生でお兄ちゃんは高校生、私は中学生)

妹(必然的に同じ学校には行けないならせめて、ということで、同じ大学系列の学校に通うことが満場一致で決まった)

妹(だから通学路は皆同じで、私は毎日お姉ちゃんとお兄ちゃんと一緒に登校している――の、だけど……)

妹「……手、離して」

姉「いやでーす♪」ギュッ

妹「歩きづらいんだけど」

兄「生きやすくなるから問題ないよ」ギュッ

妹「あっ……」

 ジュン

妹(……また、歩きづらくなっちゃった)

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