響、艦娘やめるってよ (17)

四人部屋 ― 夜

響「実は、いま私は困ってるんだ、司令官」゙

提督「…」

響「私は、恋をしてもいいのだろうか」

提督「…」

響「ほ、本当なのか。私は兵器で、国を守る為の任務を背負っている。それを反故することにならないかい」

提督「…いうこと…」

響「そうだとも…もし好きになったら、死ぬのが恐ろしくなるかもしれない。

闘いたくないと考えるかもしれない。そうなったとき、私は役立たずだ」

提督「…」

響「それは国の期待を裏切ることになるし、そして、その人の期待を裏切ることになるんだ。

そしたら、私の存在価値はなくなる。私の居場所はどこにもない」

提督「それでも…」

響「それでも、恋を、してもいいと」

提督「あ…、い…んだ。響」

響「ありがとう、司令官。

私はそんな君のことが好きなんだ」


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四人部屋 ― 朝

電「最近響ちゃんの様子が変なのです」

雷「夜中、人形に話しかけているわよね」

暁「気になって眠れないわ。お肌の大敵よ」

電「聞いても教えてくれないのです」

雷「あの人形も見せてくれないから、誰なのか判然としないのよね」

暁「ただ、私たちが聞いたあの言葉」

電「『司令官』の三文字」

暁「こうなったときは」

雷「司令官に聞くしかない!」

ズタタッ

廊下

響「どうしたんだ?みんな揃って」

暁「あっやば」

電「えっとえっと」

暁「任務よ(迫真」

響「任務…?君たち三人で?」

暁「そ、そうなの」

電「急に呼び出されちゃって…」

響「そうか…私は…また外されたのだな」

暁「えっ…と、司令官がいうには響には休んでほしいそうよ」

響「…ああ分かった。君たちの航海にありったけの幸運を」

電「あ、ありがとうなのです」

雷「ごめんね、あとで一緒にご飯たべましょう」

響「…うん」

ズタタッ

雷「薄っぺらな嘘は逆に人を傷つけると思うわ」

暁「うぅ…ごめんなさい」

電「なのです、なのです」

暁「あんな辛そうな顔するとは思わなかったの…」

電「これ以上いざこざが起きる前に提督の元へ急ぐのです」

ズタタッ

司令室

電「はぁ…はぁ…失礼します」

提督「そんなに息を切らせてどうしたんだ。ひとまず、三人とも腰を掛けなさい。

お茶を煎れよう」

雷「こういうところが優しいのよね」コショコショ

暁「さすが、レディーへの接し方を心得ているわ」ゴニョゴニョ

電(お茶を煎れるのが司令官の趣味だから…とは言いにくいのです。がっかりする顔は見たくないのです)

提督「さぁ、どうぞ。…今度は成功したと思うのだが」

電・雷・電「「「はい」」」ゴクゴク

雷「う~んやっぱり」

暁「まずいわ!」

電「お、おいしいのです…いつもより」

(飲んでもゲロマズなのは仕方ないのです、今の私たちには重油がおいしいと感じられるのですから

以前とは味覚は大きく変わったのでしょう)

提督「むむむっ、そうか。さっき来た響はとてもおいしそうに飲んでくれたんだが、

無理をして…?」

暁「あっそうだわ。響のことで相談があるのよ」

くっそ短編になる予定 今日はここまでです

暁「かくかしかじかってことなの」

提督「…そうか、そうだったのか。

私はまた間違いを犯そうとしているのかもしれんな」

雷(なんだかこの口調は事情を知っていそうな感じね)

電「司令官は何か御存知なのですか」

提督「うむ」

暁「えっほんと?」

提督「本当だ。だが、それが全てではないし、私の口から話すことではない」

雷「やっぱりそうなるのね」

電「響ちゃんが心配なのです…」

提督「そのことは私の方から響へそれとなく伝えておこう。

君たちは戸惑っているだろうが、響もきっと同じようなものだ。

そして、いま支えを必要としているのは彼女だ。

力になってやってくれ」

雷電暁「「「はっはい」なのです!」」

提督「それに響の不満を晴らす機会を作ってやらねばならんなぁ…さっきオコラレタチャッタし…」ブツブツ

雷「それってどういう意味?」

提督「えっ?わ、私は何も知らんぞ。さぁ行った行った。今日は休日だろう、羽を休めてきたまえ」

雷「ゔー」

バタン!

廊下

暁「成果はあるようなないような感じね」

電「でも、響ちゃんを支えるという目的はできたのです!」

雷「…」

暁「どうしたの?黙り込んで」

雷「私、響が悩んでいる理由が分かったかもしれないわ」

電「えぇっ!?」

暁「どうして!?」

雷「まぁまぁ、単なる憶測よ。でもそれが正しいとしたら…私は」

暁「私は?」

雷「司令官を魚雷の中に装填する必要があるかもしれないわね」

暁「」

電「」

雷「でもさすがに可哀そうだから、24時間八の字固めくらいにしときましょう」

暁「あなた司令官のことを好きじゃなかったの…?」

雷「もちろん大好きよ。でも裏切りの罪は戦艦大和の錨より重いわ」

電(一体、どんな予想をたてたのでしょう?)

暁「じゃあ、教えなさいよ。その憶測を!」

雷「よくぞ聞いてくれたわね。と、その前に響を誘って朝ご飯を頂きましょう」

暁「あーんもうっ」

電「あはは…みんなで行くのです」

ズタタッ

また夜に書きます (ミムラでは)ないです

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