フブキ「んんっ…ここ…はどこ?」タツマキ「おはよう、フブキ」 (6)

フブキ「お姉ちゃ…っ!?」

フブキ(なにこれ、体が動かない)

タツマキ「フブキ、朝御飯を用意したわ。一緒に食べましょう」

フブキ「なにいって…これお姉ちゃんの力? 早く解いて!」キッ

タツマキ「なんで?」

フブキ「なんでって…そんなの!」

フブキ(もっともっと仲間を集めて、皆の力で独りぼっちのあなたを超えるために…私はこんなとこで止まってるわけにはいかないのよ)ギリッ

タツマキ「もういいじゃない、フブキ。フブキは弱いままでもいいの。ずっとずっと私が守ってあげる」

フブキ「っ! ふざけないで!」ゴゴゴゴゴ

タツマキ「はあ…やめなさい」ピッ

フブキ「!?」

フブキ(嘘…そんな…なんで…どうして私の超能力が消えて…)

フブキ「な、なにをしたの、お姉ちゃ」

タツマキ「…私の妨害念流でアンタの念力を乱して私の支配下に置いてるだけ。忘れたの? あんたが前に私に対して試みた事をそのままやってるだけ」

フブキ「っ!」

タツマキ「もう分かったでしょ? それじゃあご飯を食べましょう」




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タツマキ「フブキ、あーんしなさい」

フブキ「っ」ぷいっ

タツマキ「はぁ…食べないと体に悪いわよ」ぴっ

フブキ「っ!?」

フブキ(くっ、体が勝手に動いて)

タツマキ「はい、あーん」

フブキ「あー…ぱくっ」

タツマキ「ふふ、いい子ね」

フブキ(こんなの…)ぎりっ

タツマキ「…あ、もうこんな時間。ごめんね、フブキ。私はそろそろ出かける用事があるからお留守番おねがいね」

フブキ「……」

フブキ(…これはチャンスね。絶対帰ってくるまでの間に逃げ出してあげる)

タツマキ「ーーーただいま。帰ったわよ」

フブキ「……」

タツマキ「逃げるかと思ってたけどどうやらいい子にお留守番してたみたいね、フブキ。偉いわ」なでなで

フブキ(この妨害念流と金縛りのせいで逃げられなかっただけよ。というか出掛けてたはずよね、なのになんで外にいるお姉ちゃんの妨害念流と金縛りの効果がこの部屋の中にまで届いてるのよ…!ありえないわ)

タツマキ「じゃあそろそろ夜ご飯の支度をするわね。お昼抜きだからお腹空いたでしょ」

フブキ「…別に」ぷいっ

フブキ(どうにかして…どうにかしてここから逃げないと…お姉ちゃんとずっと一緒にいるなんて…考えただけで恐ろしい)

フブキ(幸い…お姉ちゃんは今油断してるし、なんとかしてこの妨害念流を攻略して超能力を取り戻さないと)

タツマキ「はい、あーん」

フブキ「あー…ぱくっ」

タツマキ「おいしいでしょ? フブキの為に取り寄せたのよ」

フブキ(確かに美味しい…ってダメよ! しっかりするのよ、私)

タツマキ「そうだ。次は久しぶりに一緒にお風呂に入りましょう」

フブキ「っ!?」

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