黒咲「俺達の戦場」 (2)
始まりは何時だって、どんなときだって唐突だ。そう。何かが壊れる瞬間は前触れなく、唐突に俺の目の前に現れる
あの日も、唐突だったんだ
「おーい、隼!」
学校も終わり家に帰る道で俺を誰かが呼ぶ
と言っても俺をこんな親しげに呼ぶのはアイツだけなのだが
「どうしたユート、宿題は手伝わないぞ?」
先手を打ってやると図星なのかうっとユートは顔色が悪くなった
「い、いやぁ…二人でやれば宿題も早く終わるから一緒にどうかな?…なんちゃって…」
「やるのはいつも俺一人だけだろ?お前は写してばっかりじゃないか」
やはり痛いとこを突いてやるとユートは困りきった顔をした。相も変わらず授業中は寝てばかりだから勉強が出来なくなるのだ
「仕方無い。今回だけだからな?」
「流石隼!早速お前の家でやっても良いか!?」
さっきまでの追い詰められた表情から一転して嬉しそうに様変わりした表情にはやれやれとため息をこぼしてしまった
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