杏「あー…頭痛い」李衣菜「寝過ぎ」 (17)

杏「んぇ?」

李衣菜「んぇじゃないよ。杏ちゃん私とみくちゃんが朝来た時から寝てたよね」

杏「んー…今何時?」

李衣菜「夕方だよ」

杏「おー…」

李衣菜「ハムスターじゃないんだからさ、たまには起きたら?」

杏「起きたよ。行きたくないレッスンに行ったから」

李衣菜「それ以外に起きたりしないの?」

杏「嫌だよ。寝てる方が楽なんだ」

李衣菜「そりゃそうだけど…夜寝られないでしょ」

杏「…夜は、逆に起きてるかな」

李衣菜「…休日とかどうしてるの?」

杏「…ん…」

李衣菜「…」

杏「…起きるでしょ?」

李衣菜「…何時かはこの際もう聞かないよ」

杏「近くにあるやつ食べるでしょ?」

李衣菜「起きてないよねそれ」

杏「で、またちょっと寝るでしょ?」

李衣菜「うん」

杏「…」

李衣菜「…」

杏「…起きてゲームかな」

李衣菜「もう夜超えたかぁ」

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※ごめんこれアニメ寄りね

杏「良いじゃないか。寝て起きて寝る、それが杏の生き様さ」

李衣菜「だから…失礼だけど、その体になっちゃったんじゃない?」

杏「この体型意外とウケてるんだよ。一部に」

李衣菜「一部かあ」

杏「うん」

李衣菜「…印税生活遠そうだね」

杏「あー…」

李衣菜「私が言うのもアレだけど、やれば出来る子っていうのを地で行ってるんだから…」

杏「爪は研いでるよ。いつもどんな時も対応出来るように」

李衣菜「まあ、確かに色々凄いもんね。あれって元々知ってたの?」

杏「さあ…ね」

李衣菜「気になるような、気にならないような…」

李衣菜「杏ちゃんってさ」

杏「ん」

李衣菜「…」

杏「…」

李衣菜「…」

杏「…無理に話そうとしなくてもいいんじゃないかなあ」

李衣菜「あ、ごめん…パッと出なくて」

杏「…」

李衣菜「…」

杏李衣菜「…」

杏「…ギターは練習してるの?」

李衣菜「あ…ちょっとだけ、かな…」

杏「最近、よく夏樹って人とやってるらしいじゃん」

李衣菜「うん。でもまあ……まだ、人に見せられるレベルでもない…」

杏「あれ?いつもはめちゃくちゃ出来ますよって感じなのに」

李衣菜「…まあ…うん」

杏「…あー…」

李衣菜「何だろ。杏ちゃんだと別に大丈夫かなって…」

杏「さあどう捉えようか」

李衣菜「い、良い方だよ!何か正直に話せるっていうか…」

杏「悪かろうが良かろうがどっちでもいいよ。人にどう思われるかなんて気にしてないし」

李衣菜「ろ、ロックだ…」

杏「あれからみくの家っていくの?」

李衣菜「あれから?…あー…うん。たまに、だけどね」

杏「何してるの?二人で」

李衣菜「まあ、出演する番組の台本読み合わせたり、あ、その時は晩御飯作ってるんだよ」

杏「ほー」

李衣菜「みくちゃん魚嫌いでしょ?だから少しでも克服出来るようにあれこれ試してるんだけど…」

杏「効果は、無いと」

李衣菜「うん。細かくして混ぜ込んだりしても匂いで判別してくるから」

杏「そりゃー凄い。番組のネタになりそうだねぇ」

李衣菜「あはは。ダメダメ。絶対参加しないと思うから」

杏「李衣菜も苦いもんとか辛いもんとか苦手なんだって?」

李衣菜「うん。後ハッカとか」

杏「甘いのが良いんだ」

李衣菜「うん」

杏「ほー」

李衣菜「あ、ロックじゃないって思ったでしょ…みくちゃんにも言われたもん」

杏「食べ物でロックどうこう決めつける気は無いさ」

李衣菜「そういう杏ちゃんは飴が好きなんだよね」

杏「好きっていうか、一番楽じゃん。口の中入れとけば良いんだから」

李衣菜「本当?きらりちゃんが飴ばら撒いた時パッて出てきたじゃん」

杏「沢山あるのに越したことはないのさ」

李衣菜「杏ちゃんはさ」

杏「ん」

李衣菜「常務の事、どう思ってる?」

杏「どう…とは?」

李衣菜「だって、あんなに好き勝手やってて…」

杏「好き勝手やっていい立場だからだよ」

李衣菜「あ…」

杏「悔しかったらあの人がひれ伏すくらいの稼ぎ頭になるしかないって。だから杏は何もしないことに決めたのだ」

李衣菜「…難しいなあ…」

杏「…一番悔しい思いしてるのは、プロデューサーだよ」

李衣菜「…そう、だね」

杏「上からも下からもああだこうだ言われて、板挟みになってるでしょ」

李衣菜「…うん」

杏「だから、杏は何も言わないことに決めたのだ」

李衣菜「…良く見てるね。みんなの事」

杏「嫌でも見るよ。寝ようとした時に限ってギャーギャー騒ぐんだもん」

李衣菜「ご、ごめん…」

杏「…んー…」

李衣菜「…どうしたの?手伸ばして」

杏「…そこの飴、取って」

李衣菜「1mも離れてないじゃん…それそこって言わないよ…はい」

杏「ん」

李衣菜「…改めて見るとさ、手、物凄い小さいね…」

杏「多分そういう星の下に生まれたんだよ」

李衣菜「…きらりちゃんとは、どう?」

杏「どう?」

李衣菜「来た時から仲良いじゃん」

杏「まあ、ねぇ」

李衣菜「否定しないんだ」

杏「そんな理由無いよ」

李衣菜「いいなぁ」

杏「…」

李衣菜「…」

杏「…言わないよ」

李衣菜「だよね」

李衣菜「…あのさ」

杏「ん」

李衣菜「杏ちゃんって、映画とか観ないの?」

杏「あまり観ないね。テレビとかでやってる時は観るけど」

李衣菜「…っていうか、そもそも出かけるの?」

杏「出かけてるじゃん。ここに」

李衣菜「あ…何かここの精霊みたいになってるから」

杏「地下室の精霊ってなにさ…」

李衣菜「あー…でも、そっかあ。一応外には出てるんだね」

杏「偉いでしょ?」

李衣菜「普通だよ」

杏「むう…」

李衣菜「でもさ、映画とか子供料金で…あ、ご、ごめん!」

杏「やったんだけどさ」

李衣菜「やったことあるの!?」

杏「子供が一人で来たら危ないよって言われていたたまれなくなって帰ったよ」

李衣菜「…一緒に行こうか?」

杏「もう…顔バレてる…はず」

李衣菜「あー…でも、有名になったってことだよね。いいじゃん」

杏「そっかあ…有名になったんだよなあ…」

李衣菜「あんきランキング結構人気なんだよ。知らなかった?」

杏「いや、改めて言われるとさ」

李衣菜「ん?」

杏「照れるよね」

李衣菜「可愛い」

前川「戻ったよ〜…」

李衣菜「あ、みくちゃん」

前川「ごめん。Pチャンと話してたら遅くなっちゃった…」

李衣菜「あー…いいよ。別に。っていうか向こうで一緒に待ってようと思ってたのに」

前川「それは悪いかなあっと…」

李衣菜「良いよー」

杏「…」

杏「あのさ」

前川「ん?」

李衣菜「何?」

杏「何か違う気がするんだけど」

李衣菜「…あ、猫耳?」

杏「うん。猫耳」

前川「あー…仕事終わったし…」

杏「にゃーとかやんないの?」

前川「やる?」

杏「いや、やる?じゃなくてだね…もういいや」

李衣菜「ほら、家以外だとほとんどつけてるから…」

前川「そういえば…」

杏「…ん?」

李衣菜「ん?」

前川「ん?」

杏「ん、んーん………んん?」

未央「こんばんはー!…あれ?杏ちゃんだけ?」

杏「そだよ」

未央「…杏ちゃんって、ここが家なの?」

杏「んなこたないよ。大体プロデューサーに送ってもらってるよ」

未央「え!?」

杏「えって…何で?」

未央「…あー…でも確かに杏ちゃんがここまで歩いてくるのって想像つかないよね…」

杏「そうだろー?これ以上キャラを壊すわけにはいかんのだよ」

未央「キャラじゃないじゃん…ってことはプロデューサーを待ってるの?」

杏「そうだよ」

未央「…あれ?プロデューサーってたまに夜遅くまでいるよね?」

杏「仕事終わってなくても送ってくれるんだよ」

未央「お、おお…ちょ、ちょっと可哀想じゃない?」

杏「しょうがないじゃん」

未央「…何か、杏ちゃんだと何も言い返せないなあ」

杏「…そうでもしないとさ」

未央「え?」

杏「何でもないよ」

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