ロン「ハニー!僕のハニー!あぁ、君の素晴らしさっていったら筆舌につくし難いね!ヒンヒン!」
ハニー「えぇ、知ってるわ。ロン、私の豚」
ハーマイオニー「ハニー、あなたって本当に素敵よ」
ハニー「当然じゃない。ハーマイオニー、あなたもね」
ロン「ずっと君の下にいるよ、ハニー!」
ハーマイオニー「私は隣に。絶対離れないんだから」
ハニー「えぇ、ふふっ。そうさせてあげる」
ロン「あぁハニー!だって 俺様は 貴様を逃がしはしない」
ハーマイオニー「ハニー 死の傍からは——離れられないわ」
ハニー「えっ——」
ヴォルデモート「楽しい夢は終わりとしようか? ハニー・ポッター」
ハニー「あっ、っっぁ、っあああああああああああああああああっっ」
ヴォルデモート「傷が痛むか? あぁ悲劇的だな、ハニー・ポッター」
ヴォルデモート「俺様を滅ぼした者ともあろう者が 俺様がただ 貴様に 触 れ た だけで そこまで泣き叫ぶことになろうとは」
ディゴリー「ハニー!ハニー! 何をしたんだ! お前はなにを!」
ヴォルデモート「俺様の読みどおり 全ては俺様の望み通りに事は運んでおる」
ヴォルデモート「あぁ 勇敢な君 貴様もそこで見ているがいいだろう 事はすぐに終わる ナギニの腹の足しになってもらうとしよう」
ヴォルデモート「さて、ワームテール! こっちに来るのだ」
ぺティグリュー「我が君、あぁ、我が君、なんと、なんと素晴らしい」
ヴォルデモート「俺様の手足としてよく働いた さぁ名誉あるお辞儀をさせてやろう」
ぺティグリュー「はっ、ははぁ!我が君、あぁ、闇の帝王!!」
ヴォルデモート「そうだ、もっと深く……違う それは土下座だ お辞儀するのだ!」
ぺティグリュー「ははぁぁぁぁ!!」
ハニー「っ、ぁっ、バカじゃ、ないの!!!あなたたち!!!」
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ハニー・ポッター「私が、魔法使い?」
ハニー・ポッター「賢者の石、ですって?」
ハニー・ポッター「賢者の石は、どうなったのかしら」
ハニー・ポッター「秘密の部屋?なぁに、それ」
ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」
ハニー・ポッター「脱獄囚の、シリウス・ブラック?」
ハニー・ポッター「『エクスペクト・パトローナム!』」
ハニー・ポッター「『守護霊よ、来たれ!』」
ハニー・ポッター「勝つのは私、そうでしょ?」
ハニー・ポッター「何がこようと、受けて立つわ」
ハニー・ポッター「いつか必ず、来るものは来るのよ」
のつづきやで
ヴォルデモート「さぁ、ワームテール 腕を出せ」
ぺティグリュー「あぁ、我が君。ご主人様、ありがとうございます。ご主人様……」
ヴォルデモート「いいや、貴様の欠けた右腕ではない 左の方だ ワームテール」
ぺティグリュー「あぁ、ご主人様!お願いです、それだけは……」
ヴォルデモート「いつから俺様に歯向かえるほど勇敢になったのだ ワームテール!」
ぺティグリュー「あぁ、ああ……とんでもありません、我が君。わたくしめは、卑しい下僕で……」
スッ
ディゴリー「小さな男の方が、腕をまくって……あれは」
ハニー「っ、っぅ、『闇の印』……?」
ヴォルデモート「はっきりと、戻っているな 俺様の力の象徴 蛇に髑髏 飛来する死 死の飛翔 ザ・俺様 さて、このことに気づいたはずのものどもは、どう考えているのか 今ここで、はっきりさせる」
ぺティグリュー「っ、ぁあああああああああああ!!ご主人様!ご主人様!!指をお放しに、あぁぁあああああああっっ!!!」
ハニー「ッッぁああああああっ、っっっぅぅっく」
ディゴリー「ハニー!!!」
ヴォルデモート「それを感じた時 戻るものが何人いるか そして離れようとする愚か者が何人いるか」
ヴォルデモート「さて しばし待とう ハニー・ポッター、我が宿敵 我が仇 我が憎き小娘」
ザ・俺様で腹筋がレダクトした
ヴォルデモート「なんとも皮肉なことよ そんな貴様は今 その昔、俺様の最も憎んでおった者の亡骸の上で横たわっている」
ハニー「っ、この、墓の、っっ、トム・リドル……?」
ヴォルデモート「そうだ、貴様の母親と同じマグルの愚か者よ どちらも最後には役に立ったわけだがな 方や娘を生き延びさせ、方や息子を蘇らせた」
ヴォルデモート「もっともあの男への憎しみはそれでも晴れることは無い 俺様の母を捨て 俺様に屈辱的なマグルと同じ名前をよこした罪は」
ヴォルデモート「忌まわしきトム・リドル 俺様はこやつを憎み 探し そして復讐した あぁ、あれは俺様の闇に光る人生の中でもっとも気高い行いだっただろう 俺様は母を捨て俺様を孤児院などに押し込めさせた者を、葬ったのだ」
ハニー「っ、自分の、パパを!!!」
ヴォルデモート「一度も顔など見たことはなかった 当然だ 奴は俺様が生まれる前に母を捨てた」
ヴォルデモート「なんと、まぁ 俺様も感傷的になったものだ 自らの家族の歴史を物語るとは」
ヴォルデモート「このままミュージカルでも始めるとするか? ハニー・ポッター 貴様の好きな御伽噺だ 笑うのは俺様 退治られるのは貴様たちだがな」
ぺティグリュー「お、音楽は、お任せ、くださいませ!我が君!あぁ、ですからどうか、どうか……あぁぁっ!!!」
ディゴリー「! ワームテールだかなんだかが、墓石に叩きつけられた……!」
ヴォルデモート「なるほど、いい音を出すなワームテール 貴様は下僕としては三流だが、俺様を楽しませる才はあるらしい そう、俺様のしもべたち」
ヴォルデモート「ハニー・ポッター 役者は揃ったようだ 紹介しよう、俺様の——真の家族たちを!」
バサバサッ
バサバサバサッ ユラーーッ
ハニー「っ、っ、墓の、周りから」
ディゴリー「ワールドカップで騒動を起こしていた、あの仮面の……!」
ヴォルデモート「我が闇の眷属たちよ 死を喰らう者ども よく、戻った」
「我が君……」
「ご主人様!」 「闇の帝王……!」
ザザザザザザザザザッ!
ヴォルデモート「そうだ お辞儀だ 俺様をこれ以上待たせるではない」
ヴォルさまの「退治られる」って…
あれぜったい「"やっつけ"られる」ってルビが振られるヤツや…!
ハニー・ポッター「いつか必ず、来るものは来るのよ」
せっかくだからこっちに感想書いて埋めてくれよ。出始めは豚が暴走するから落ち着け
ヴォルデモート「我が右腕たち 我が闇の下僕 我が死の分かち人 我が手足、死喰い人<デスイーター>」
ヴォルデモート「俺様が直々に声をかける もっとも闇の濃き者共」
ヴォルデモート「壮観この上ない よもやここまで迅速に ここまで集まろうとは」
ヴォルデモート「十三年 俺様たちが 俺様の失踪という名の幕間に途切れさせられたあの時から 十三年だ」
ヴォルデモート「しかしお前たちは、それが昨日のことであったかのように 俺様の呼びかけにこたえた」
ヴォルデモート「さすれば 我らは未だ『闇の印』の下に結ばれている! それに 違いは ないな」
ヴォルデモート「ここに集いし 環を築きし 闇の円卓を司りし者共よ」
……
ヴォルデモート「罪の臭いがするぞ この墓場に 俺様の中の蛇を暴れさせる 罪の臭いがする者がいる」
蛇『呼ばれた気がした!ご主人様ぼくを呼んだ気がした!』シューーーッシューーーッ
ヴォルデモート『あぁ、ナギニ ことによってはお前に頑張ってもらうとしよう』シューーッシューーッ
ヴォルデモート「お前たち全員が 無傷で健やかだ 魔力の一切が損なわれていない こんなに素早く現れるとは!」
ヴォルデモート「なんと心強い!!なんと頼もしい!!!俺様にはなんと素晴らしい手下がおったのだ!!!」
ヴォルデモート「さて、そこで俺様は自問する 自問しなくてはならん」
ヴォルデモート「お前たちはどうしてその素晴らしい魔力で 俺様を探さなかったのか 十三年間も どうして誰一人俺様を助けようとしなかったのか」
……
ハニー「恥ずかしく、なったんでしょ。あなたの、言動、とか」
ヴォルデモート「お客様は静かにしておいてもらおうか 貴様の恥ずかしい姿を吊るし上げてもいいのだぞ」
ヴォルデモート「さて 俺様は自答するよりない 俺様は考えた 俺様には時間だけはあった 思考をめぐらせるだけの刻<とき>が」
ヴォルデモート「奴らは俺様が敗れ去ったと信じたに違いない いなくなったのだと思ったのだろう ほかの愚かしい魔法使いもどきどもと同じく」
ヴォルデモート「その者共と手を取り合い生きるために 無罪を、無知を、そして俺様からの呪縛に支配されていたのだと主張したのだろう」
ヴォルデモート「失望した 失望させられたといわせてもらおう」
ヴォルデモート「何故だ? 俺様の力を間近で見ていたおまえたちが 何故 俺様が再び立ち上がると思えなかったのか 俺様はまた自問する」
ヴォルデモート「そして俺様は俺様自身に答えを与えた 嗚呼、奴らはこう思ったのだ 俺様より偉大な 俺様をも打ち負かす力が存在したのだと」
ヴォルデモート「今頃奴らは 他の者に忠誠を誓っているのだろう あの凡人の 老いぼれの 何を考えておるのか分からん いけすかない 腹黒の マグルの味方 アルバス・パーシヴァル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア、にか?」
ハニー「腹黒、だけは。認めてあげる、けれど……!」
「ご、ご主人様!!!どうか、どかお許しを!!」
ヴォルデモート「エイブリー……なるほど、俺様の足元にひれ伏すか いいだろう 土下座もたまには悪くあるまい」
エイブリー「我々をお許しください我が君!ご主人様!我らは、あなた様に——」
ヴォルデモート「『クルーシオ』」
エイブリー「ああああああああああああああああああギャアァァアァァアアァァァァアアアアアアアア!?!?」
ヴォルデモート「許す? 何を言っている 俺様がお前たちを許すのは十三年間のツケを払ってからだ そうだろう?」
ヴォルデモート「さぁ立てエイブリー 何を悶えている 何を苦しんでいる 俺様の前で無様な真似を晒すな 立て 立って背をピンと張り、頭を垂れてみせろ たかが苦痛など 俺様の前では痒いものだろう」
ヴォルデモート「これ以上俺様を 失望させるな」
エイブリー「カヒューッ、カヒューッ、ご、主人様。 えぇ、誓って。誓ってそのように——」
ヴォルデモート「下がれ、エイブリー これから貴様にも、そして他の者共にも借りを返してもらう 存分に」
ヴォルデモート「ワームテール、貴様は借りの一部を返した そうだな?」
ぺティグリュー「ぅぅっ、ぐすっ、ご主人様。えぇ、わたくしめは、そうです、ご主人様の忠実なる——」
ヴォルデモート「貴様は忠誠心から戻ったのではないことなど既に言った通りだ、ワームテール! そうであれば、ワームテールよ その苦痛は至極当然の報いであるということは 分かっているな?」
ディゴリー「報い、だって……? 腕を切るような痛みに、なにを。狂ってる」
ヴォルデモート「しかしワームテール 貴様は俺様がこの身体を取り戻すのを助けた 虫けらのような裏切り者だが それだけは確かだ ヴォルデモート卿は 助ける者には褒美を与える」
スッ
サーッ キラキラキラキラ
ハニー「っ、っ? あいつの、振った杖の先から……銀色の、霞 守護霊?」
ディゴリー「腕?の形をしているような……腕が好きなのかな」
ハニー「腕フェチな、変態でもあったのね、黒豚」
ヴォルデモート「黙るか、黙らせられたいか さぁワームテール 受け取るがいい 貴様の新しい腕だ」
ぺティグリュー「ひっ! あ、あぁ、ご主人様! これは、なんと、素晴らしい!あぁ、動く!自由に動く!あっ!ででも親指が欠けてる!? すば、すばらしい再現ですわが君!」
ハニー「おかしなほどの執着……やっぱり……」
ディゴリー「腕フェチ……」
ヴォルデモート「俺様の怒りにあと一歩でも触れてみろ ナギニが数ヶ月は食うに困らぬこととなる」
ヴォルデモート「貴様の忠誠心が二度と揺るがないことを望もう ワームテール」
ぺティグリュー「えぇ、えぇ、我が君。決してそのような、もう二度と……」
ヴォルデモート「あぁ そうだ そしてお前にもそれを求めよう ルシウス 抜け目のない友よ」
ルシウス「我が君……わたくしは常に準備をしておりました。あなた様からの印が、何かあなた様に関する情報がチラリとでも耳に入れば——」
ヴォルデモート「馳せ参ずるつもりだった、そう言うのであろう あぁ、ルシウス お前はうまくやっていたと聞き及ぶ そうだな 表立って二度と俺様と関わりがあると言われぬよう 体面を保ち 立派な旧家の人間のまマであるフォイ、と そうだな?」
ルシウス「……フォ、あ、はい」
ヴォルデモート「俺様には そのまま俺様のことなど忘れ去っているように見えたのだけれどな ルシウス しかし、ワールドカップでは率先してマグルいじめを楽しんでいたということは、そうでもないらしい」
ルシウス「そうです、我が君。わたくしはいつだってあなたさまの教えを——」
ヴォルデモート「『闇の印』に怯え逃げ出しても か? そのエネルギーを少しでも俺様を探す事に向けようともせず か?」
ルシウス「フォ、あの。わたくしは、ですから。表向きは、潔白のまま。あなたさまに。あの」
ヴォルデモート「ルシウス」
ルシウス「フォ、あ、はイ」
ヴォルデモート「フォイフォイ普及計画の程は」
ルシウス「万事順調です我が君。ホグワーツ各所では効果音の数々にフォイが紛れ込む現象が。すでにフォイはこの魔法界をフォイしてフォフォフォ……あ」
ヴォルデモート「……そのような余裕があっても、 か」
ルシウス「……」
ヴォルデモート「おまえにはこれ以上に忠実に仕えてもらうぞ ルシウス 確かに、おまえの保ってきた権力は俺様のためになる 俺様をこれ以上、失望させるな」
ルシウス「そのように、確かに。我が君、もちろんですとも……ご慈悲に感謝いたしマすルフォイ」
ハニー「……主人が主人なら、部下も、部下、ね」
ヴォルデモート「フォイフォイうるさい愚か者の隣 この空いた空間には、レストレンジたちが立つはずだった」
ヴォルデモート「忠実なる者どもよ 俺様を見捨てるよりはあの牢獄に囚われることを選んだ 誇り高き者共よ」
ヴォルデモート「アズカバンが解き放たれちそのときは 奴らには最高の栄誉を与えよう 俺様から会釈くらいは してやらんでもない」
ザワザワザワザワ!
「なんと……我が君から……!」
「羨ましい……!」
「おで、ちょっと、マグルぬっころしてくる」
ハニー「……バカばっかり」
ディゴリー「っ、アズカバンが、解き放たれる!?そんなこと、ありえない!あそこは、あそこには吸魂鬼が!」
ヴォルデモート「おやおや、賢く勇ましい君 勇気は愚かさに繋がるとも知らず そうだな、吸魂鬼 奴らは全て俺様たちの味方となるだろう 生来、奴らは闇の住人だ 俺様と同じく」
ヴォルデモート「巨人たちも呼び戻そう 俺様たちの闇の下僕たちを再び集めるのだ」
ヴォルデモート「各地に残る 誰もが震撼する生き物ども 忌み嫌われ 闇に追いやられた者共」
ヴォルデモート「『正義の魔法使い様』に良いようにやられた 忠実なる下僕達の全てを 俺様の下に帰らせよう」
ディゴリー「っっ、父さんが、父さんが、そんなことはさせない!」
ヴォルデモート「ほう マクネア お前は今魔法省で危険動物の処理をしている、そう聞いているが」
マクネア「……あれは、エイモス・ディゴリーの。息子です。我が君」
ヴォルデモート「なるほど、魔法省が俺様を 面白い冗談だ ミスター・ディゴリー」
ヴォルデモート「あぁ、俺様はすぐに魔法省も叩き潰す 全ての柵を叩き壊す 貴様達も忠実に仕えろ クラップ、ゴイル お前たちもだ」
クラプ父「ごぁー!」
ゴイル父「ウッホウッホ!」
ルシウス「違う、そうじゃない。驚くんじゃない、今のは『フォイ』と返事をするところであろうが……」
ヴォルデモート「ルシウスの益々の活躍に期待するとしよう そう 忠実なる行いを」
ヴォルデモート「……ここにはその下に散った 三人の同志達が立つはずだった 彼らの死をも喰らい、我らは成し遂げねばならない」
ヴォルデモート「ここには臆病風に吹かれて逃げ去った者が立つはずだった 思い知らせてやろう」
ヴォルデモート「ここに立つはずの者は 永遠に俺様の下を去った 勿論死あるのみ」
ヴォルデモート「そしてここに立つはずの者は、既に任務に就いている そう 俺様に最も忠実であり続けた者は ホグワーツで」
ザワザワザワザワ
ハニー「城で、です、って?」
ヴォルデモート「そう、その者の尽力によりようやく招待することが叶った おまけもいるが 俺様の復活を祝うことができう幸運の持ち主だ しばらくその幸運を続けさせてやろう」
ヴォルデモート「さぁ、見ろ 今更紹介する必要はなかろうな ハニー・ポッター 生き残った女の子だ」
ハニー「っ、反吐が、出るわ。その口で、名前を呼ばないで」
再び誘導
ハニー・ポッター「いつか必ず、来るものは来るのよ」
流れが早いからまだ20以上書き込めるこっちに感想書いて埋めてくれ
出来る同志なら分かってくれるだろう?埋めてから鳴いてくれ
ヴォルデモート「あぁ 勇ましい限りだ ハニー・ポッター」
ハニー「この、私が勇ましい? そんな言葉でしか修飾できないなんて。その眼は不完全の、ようね。もう一辺鍋に戻ればどうなの、よ」
ヴォルデモート「あぁ、ハニー・ポッター ワームテールによって包帯で縛られたまま 口だけは達者だな」
「やるじゃんワームテール」
「良い趣味してんじゃんワームテール」
「見直したぜワームテール」
ぺティグリュー「ど、どうも」
ディゴリー「女の子をそんな眼で、観るな!くっそ、くっ、ほどければ、こんなの!」
ヴォルデモート「そう、女の子 生 き 残 っ た 女 の 子 なんと滑稽で なんと愚かしい呼び名であることか」
ヴォルデモート「デタラメがお前を祭り上げた お前が一番知っているだろう ハニー・ポッター」
ヴォルデモート「お前はお前のもつ何がしかによって 俺様を打ち破ったのではない 俺様が無様な姿に身を落とした それこそが全ての始まりだ お前の 偽りの英雄道の」
ハニー「っっ、っぁぁっ、その、眼で!こっちを、見ないで!っっ」
ディゴリー「ハニー!また、傷が?ハニー!」
ヴォルデモート「十三年前 俺様が力と身体を失ったあの夜 俺様はこやつの家に向かった 秘密を握る、ワームテールと共に」
ぺティグリュー「……」
ヴォルデモート「俺様はまず 父親を殺した 勇敢に戦った 愚かにも」
ヴォルデモート「そして次に母親を殺した また愚かにも 俺様の邪魔をした その結果は死より他に道はなかった」
ヴォルデモート「あぁ、邪魔をしたのだ こやつの母親は、この小娘を救おうとしてその身を死に晒した」
ヴォルデモート「俺様としたことが、誤算よ 全くの誤算 何より侮蔑し 何より軽んじた力が この小娘を守りおった」
ヴォルデモート「古くより究極とされる『守りの魔法』、不覚にも見逃した あの老いぼれに言わせれば『愛』とやらが この小娘にはたらき、俺様に死ののろいを跳ね返した」
ヴォルデモート「絶対死の呪いは、俺様の身体を駆け抜けた 痛みを越えた痛み、苦しみよ だが、お前たちは知っているだろう 俺様が目指すもの 死の克服、死さえもお辞儀させることだ」
ヴォルデモート「俺様が前もって施していた闇の魔術、儀式のなにがしかが作用し、俺様は生き延びた」
ヴォルデモート「いきのびた、ようにみえた 生とは程遠い 霊魂にもみたない存在になり、俺様はただよった」
ヴォルデモート「待つだけ無駄だった お前たちは誰一人俺様を探さなんだ 俺様は自らの力が高まるまで待つ事を決め、計画を練った」
ヴォルデモート「あの老いぼれだけはその後も気を抜かなかった 小娘を守る力 その力が増大するよう画策したようだ 親類の血、汚れたマグルの庇護にこの小娘をおくことで それを可能とした」
ハニー「っ、じゃぁ、あのお家に、私を預けたのは……おばさん、がっ、わたしを、引き取ったのは——」
ヴォルデモート「一度 賢者の石を求めてあの城に訪れた時 俺様はそのことを知った 俺様が取り憑いた、愚かな者は 触れることもかなわなかった」
ハニー「っ!!クィリナスは!!愚かなんかじゃない! あんた、みたいな!!!」
ヴォルデモート「あぁ、あまり俺様に言葉を吐くな 小娘 お前に触れられなかったのは つい先ほどまで の話だ」
スッ
ハニー「っ!さわら、ない、っっああああああああああああああああああああああっっ!!!」
ディゴリー「ハニー!!!」
ヴォルデモート「この通り、僅か数滴この娘の血を入れることで 何一つ不自由なく乗り越えることができる」
ヴォルデモート「痛いか、ハニー・ポッター! お前の母がくれた守りなどこの程度だ 味わうといい 愚かしい母の不始末を」
ハニー「ママを、バカにっっ、あなたなんかに、ママ、あっ、っああああああっっぅっ」
ヴォルデモート「この血を手に入れるために この一年あらゆる策をこうじた」
ハニー「っは、はっ、ぁっ、くっ」
ヴォルデモート「あの愚か者の顛末があってから 俺様は何よりこの血を欲した 俺様を滅ぼしたと持て囃されるこの娘を始末するにはなによりそれが必要だった 俺様が以前より強大な力を手にするには、なにより」
ヴォルデモート「だが、俺様はまたも力を失い漂うだけの存在となった あのように付け入りやすい人間はもう二度と現れないだろう 俺様はほとんど望みを捨てかけた」
ヴォルデモート「だが、まだそれから一年も経っていないが ワームテールが現れた あの惨劇の場から 俺様を置いて逃げ去ったワームテールがだ 」
ヴォルデモート「お前たちも驚いたことだろう この男は死んだとされていたはずだ この男は友を裏切り 生き延びていたのだ」
ヴォルデモート「その逃亡生活の間に、少しは狡猾さというものを磨いておったようだ ワームテールは、いつかの時のためにとっておいた、とのたまい、俺様の杖を差し出した」
ヴォルデモート「イチイの木、34センチ 不死鳥の尾の羽根 なんとも死を覆す俺様にふさわしい杖よ」
ハニー「杖……不死、鳥」
ヴォルデモート「手土産はそれだけではなかった 魔法省の バーサ・ジョーキンズ この者は思いも掛けない情報の宝庫となってくれた 魔法省のこと 三大魔法学校対抗試合のこと そして、今尚表の世界で俺様に忠誠を誓い続ける死喰い人がいるということを」
ルシウス「わたくしで——あ、はい。黙るフォイ」
ヴォルデモート「その情報を全て引き出したあとは 強力な『忘却術』を破るのに俺様がこの女に使った魔法は 心も身体も壊されてしまった もはや救うべくもない 敬意を評して、ナギニの血肉へとなってもらった」
蛇『暇だ!』シューシューッ
ヴォルデモート「そこからは、復活のために行動を開始した 忠実なる下僕を迎え入れ、あらゆる策をこうじた」
ヴォルデモート「俺様は妥協したのだ 不死の身体でなくてもよい とりあえずは 昔の身体 昔の力で我慢しようではないかと」
ヴォルデモート「ただ一点違うとすれば、この小娘の血だ それこそが俺様に何よりの変化をもたらす それこそが全ての間違いを正す」
ヴォルデモート「この小娘を相応しい姿にしてやれる 十三年前訪れるべきであった 惨めな、あるべき姿 死という装束を着せてやろう」
ヴォルデモート「どうだ、ハニー ハニー・ポッター」
ヴォルデモート「俺様の用意した 今宵のステージは」
ヴォルデモート「頭をつかったぞ あらゆる術をつかったぞ そして幸運にも恵まれた」
ヴォルデモート「俺様は再びこの足を地に着け 風を肩で切り 闇を見据え 高らかに語るに至った」
ヴォルデモート「お前は再び祭り上げられ、代表選手となり、優勝と、そして無防備な姿で俺様の前に訪れるに至った」
ヴォルデモート「お膳立てはここまでだ ハニー・ポッター さぁ ようやくお前にも役目が与えられる」
ヴォルデモート「チャンスをやろう 縛っていた包帯を解いてやろう」
スルッ
ハニー「……礼は、言わないわ」
ヴォルデモート「勿論、必要ない さぁ 杖をとるのだ 俺様と決闘する 名誉ある権利を与えよう」
ハニー「……」
ヴォルデモート「拒否はできまいな? おまえは甘い、俺様は知っているぞ 杖をとらねば、お前より先にそこの勇敢な君を葬ることにする」
ディゴリー「! ハニー、ダメだ!乗っちゃいけない!ハニー!」
ハニー「あなたは黙ってて!! いいわ、この黒豚。またやられたいなら、思い知らせて、あげる」
ヴォルデモート「あぁ、ハニー・ポッター」
ヴォルデモート「その震えた心と足でどこまであがけるのか、俺様にみせてみるがいい」
>ヴォルデモート「その震えた心と足でどこまであがけるのか、俺様にみせてみるがいい」
ちょっと濡れざるを得なかった
ヴォルデモート「決闘のやり方は学んでいるな? そうだ 俺様は礼節を尽くす 正面から抗う者には常に賞賛を持って迎え入れた」
ハニー「……」
ヴォルデモート「今宵はお前のために死んでくれる母はいない お前一人の力で俺様と決闘しなければならない さぁ、ハニー」
ヴォルデモート「互いに、お辞儀するのだ」
ハニー「……」
ヴォルデモート「……ダンブルドアはお前に 最期まで礼儀を守って欲しかろう さぁ 死にお辞儀するのだ、ハニー」
ハニー「……絶対に、嫌よ」
ヴォルデモート「お 辞 儀 し ろ と言ったはずだ」
グイッ! ドサッ
ハニー「っ!!!」
ヴォルデモート「そうだ、何も地に身体をなげうつ事はないぞ? それとも、引っ張られる何かの力に 足が耐えられなかったか?」
ハニー「うるっさい、わ。縛られて、足がしびれていただけ。それだけ、よ」
ヴォルデモート「ああ、よろしい ならば始めよう、お前の父親が無様に散ったように」
ハニー「っ、パパを、馬鹿に……!」
ヴォルデモート「『クルーシオ、苦しめ』」
ハニー「っぁあああああああああああっっっ!!」
ヴォルデモート「いいぞ、ハニー! 身を守るでなく、なんら手段もこうじず、正面から呪いを受け入れるとは!!!」
死喰い人<ゲラゲラゲラゲラゲラ! ヒューヒューッ!
ルシウス「笑え、笑え!ハッハッハッハッハ!」
クラップ・ゴイル「「ゲラゲラゲラゲラ!」」
ヴォルデモート「——さぁ、一休みだ この呪いは痛いだろう? ハニー、さぁ 早く震えを止めないと、今度は立ち上がることすらできんぞ?」
ディゴリー「ハニー!ハニー! やめろ、やめるんだ!僕が、僕がやる!!僕がお前と!!」
ヴォルデモート「黙っておけ さぁハニー、『痛いからやめて』と言うが良い そうすれば 楽にしてやろう」
ハニー「っ、っつ、いや、よ」
ハニー「私、は。私の、好きなようにするの。あんたなんかに、何も、っ」
ヴォルデモート「そうか、ならば 『インペリオ、服従せよ』」
ハニー「!」
ディゴリー「ハニー! 気をしっかり、ハニー! っ、なんて言えば彼女を、そうだ、ヒンヒンか?僕がヒンヒン言えば……????」
——さぁ、『痛い』と言え 『もうやめて』と言うのだ——
ハニー「……い、や……よ」
——命乞いするのだ ハニー さぁ そうすれば楽になれる——
ハニー「……あんたに、なん、て……」
ハニー「誰、が、あんたなんかに……パパとママを、殺した、人に」
ハニー「私の、たいせつな豚に」
ハニー「わたしのたいせつな人たちに酷い事をした、あんたに」
ハニー「死んでも、お願いなんて!!しないわ!!」
バチンッ!
ヴォルデモート「っ ほう……俺様の支配を逃れると」
ヴォルデモート「それは苦痛を意味するぞ ハニー もう二度と味わいたくはないだろう?」
ハニー「っ、死ぬより、マシよ。私は、わたし、絶対に。屈しないわ、ヴォルデモート」
×死ぬより、マシ
○死んだ方が、マシ
マー髭
もう100レスとか
ヴォルデモート「ほう 死すら恐れない そう言いたげだな ハニー・ポッター」
ヴォルデモート「なんびとも俺様が与える死からは逃れられぬ。そうだ、お前の両親もだ。最期には無様に命乞いを……」
ハニー「黙りなさい、この、豚以下」
ハニー「そう、よ。私、わたし、今まで何度だって、死にそうな目にあってきた」
ハニー「怖くって、震えて、泣きたくって。でも、諦めるのだけは、嫌」
ハニー「命乞いなんて絶対にしない。パパとママはそんなこと、絶対しない」
ヴォルデモート「気高いな、ハニー 両親を信じるか? 片腹痛い『愛』などというものを それさえあれば、立ち上がれると? 俺様に勝てる、本気でそう思っているのか」
ハニー「あんたは嘘つきよ、ヴォルデモート。それに発想がいつまでもプレティーンで、お子様な童貞で。豚以下の黒豚だわ」
ハニー「パパとママをあんたなんかに! 馬鹿にさせないわ!」
ハニー「この私を誰だと思っているの」
ハニー「ヴォルデモート! あなたに屈さなかったパパの子供!あなたを一度、打ち破った!ママの子供よ!」
ヴォルデモート「そうか ならば死ぬがいい その身に今度こそ 我が死の呪いを稲妻の如く走らせて」
ヴォルデモート「『アバダケダブラ』」
ハニー「『エクスペリ・アームズ、武器よ去れ!』」
×アームズ
○アームス
マー髭 髭
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
バチバチバチバチバチバチバチバチ
ヴォルデモート「はっは、は なんだ、これは なにが起きている 俺様の、死の呪いが……」
ハニー「っ、私の、武装解除の閃光が……あいつの放った閃光と、ぶつかり合ってる」
ザワザワザワザワ
ルシウス「わ、我が君!我が君、これ、これはなにが、私どもは、どうすれば!」
ヴォルデモート「手を出すな!この小娘は俺様が殺す! 手をだすな なに、が」
ハニー「……えぇ、そうね。あなたには分からないでしょ。私が何をしているか、いいえ」
ハニー「私の杖が、なにをしようとしてるか」
ハニー「(それは、私は反射神経には自身があるわ。この私だもの。今世紀最年少で最高のシーカー)」
ハニー「(でも、私は絶対にあの呪いに間に合わなかった。杖をあげるのは、絶対に)」
ハニー「(この杖が、そうさせたんだわ)」
ハニー「できる、豚ね……そうね、杖豚だわ。いつもわたしの近くで、わたしの力に答えてくれたのね。ちっぽけな、私の」
杖豚「」カタカタカタカタカタ
ハニー「あなたがなにかさせようとしてるのは分かる。許せないんでしょう?——兄弟羽根をもつ、あの杖が」
ハニー「やってしまいなさい。私は、わたしに、できるのは」
ヴォルデモート「っっ、死ねぇえええええええええ!」
ハニー「あなたを支える、だけだけれど!絶対に、このつながりを絶ち切らせない!」
フィピ〜〜〜〜♪
ヴォルデモート「!? なんだ、この声は、この歌は! ダンブルドアの糞鳥か!? 招いておらん、奴など、招いては……」
ハニー「っ、あら、ヴォルデモート。余裕が途切れたわね、どうしたのよ、さっきまでの……舞台役者のようなすました顔は!」
ヴォルデモート「〜〜〜っ!!!」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
ガタガタガタガタガタガタガタ フィピ〜〜〜〜♪
ディゴリー「ハニーとあいつの杖の間に出来た光が、どんどん強くなってる……あぁ、ハニーが輝いてる、みたいだ」
ヴォルデモート「っっなんだ、これは!俺様の呪いが、この小娘になんぞ! この、なんの力も無い、小娘に!」
ハニー「えぇ、そうよ! 私はあんたに対抗する力なんて、なんにもない!あるのは諦めの悪さだけ!臆病さだけ!」
ハニー「だったらなに!?あんたはその力で何をしてきたのよ! あんたみたいな、人に」
ハニー「なんにも、なくったって! 負けない、ん、だから!!」
バチバチバチバチバチバチ
ルシウス「!? あの小娘の杖の方から、光の糸をつたって球体が……わ、我が君!お逃げください!何か分かりませんが、それは!」
ヴォルデモート「馬鹿を言うな、ルシウス!俺様は逃げなどせん!この小娘は俺様が殺す!俺様、俺様の、杖よ!何故、こんな、っ、なっ」
バチバチバチバチバチ ビシッ
ヴォル杖「やめてぇえええええええええ!」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
ヴォルデモート「!?」
ハニー「! あの光の球体が、あいつの杖先に振れた瞬間、杖が悲鳴を……も、文字通り!」
ヴォル杖「乱暴しないでぇええええあああああああああああああっ!!!」
ポンッ!
ぺティグリュー「!? わ、わたくしめにくださった、腕が杖先から!? いや、その、ゴースト?」
ポンッ
『あー、なんだこれは……それじゃあいつは、本当に魔法使いだったのか???』
ハニー「あなたは、夏にあいつに殺された……マグルの」
フランク『嬢ちゃん、やっつけちまえ!あいつを倒すんだ!』
ポンッ!
ディゴリー「! バーサ・ジョーキンズだ!」
バーサ『離すんじゃないよ、絶対!ハニー、あなたなら出来る!杖を、離さないで」
ハニー「ヴォルデモートが作り出した物?あいつに、やられた人たち?」
ハニー「それ、じゃ……」
ポンッ
ハニー「……ぁ」
『……大きくなったわね、ハニー。まるで子供の頃の写真を見ているみたい』
ハニー「……マ、マ!」
リリー『すぐにお父さんが来ますよ。大丈夫、でも少し騒がしいかもしれないから……』
ポンッ
『騒がしいとは何事さ。こんな状況、騒がずにどうするんだい? 僕たちの誇りが、こんな頑張っているんだ』
ハニー「パパ……!」
ジェームズ『やぁ、ハニー。僕の宝物。それで、あんたは相変わらず僕らに固執しているのかい?』
ヴォルデモート「ジェームズ、ポッタぁぁぁ!?」
眼鏡だ!!
眼鏡は出た!?!?
ひぃいいいいいい!?!?
ヴォルデモート「うろたえるな者共!喚くな!こやつはただの、騒ぐな!お辞儀するのだ」
ジェームズ『またそれかい、やれやれ。お前こそ……跪けこの厨二ロリコンストーカー!!!』
ヴォルデモート「黙れぇええええええええええ!!!」
この眼鏡koeeeeeee
ジェームズ『おやおや、ワームテールまでいるじゃないか。特にかける言葉もないけれど』
ぺティグリュー「ひぃぃぃっ!!」
ジェームズ『ハニー、僕の天使。短めに話を済ませてしまおう』
ハニー「え、えぇ、あの、少し、少し装飾を控えてもらえる、かしら。私が、褒められるのは当然、だけれど。あまりそう言われる、と、っ、目、目から、あのね」
ジェームズ『ハッハ、何を言ってるんだ。リリーくらい可愛いおまえに、これくらいじゃかける言葉はおさまらないよ』
ハニー「っ、ぐすっ、そんなこと話してる、場合じゃ」
ジェームズ『あぁ、そうだな。リリーの顔もちょっと洒落にならなくなってきた』
リリー『ハニー、私達はあいつが、私達を殺した時に壊した魂の断片よ』
ジェームズ『なんだっけ?ヴォルなんとか?ハッ、長ったらしい上にプレティーン全開だな。豚とでも呼ぼうか』
リリー『少し黙ってて。だからこうして、話しかけることができるの』
ハニー「えぇ、そう、よね。だから、あいつの記憶を見たにすぎない『守護霊』のパパと違って……こんなに、こんなに」
ジェームズ『なんだそれ気になる。僕の形をした守護霊、なるほど!ハッハ!眼鏡か!』
ハニー「パパの存在意義ってそこにあるの……? 私も、かけようかしら」
ジェームズ『ともあれ、僕らがここにいられる時間は、そう長くはない。あぁ、もっと一緒にいたいのだけれどね』
リリー『それでも、このつながりが断たれても時間を稼いであげることは、出来るわ』
ジェームズ『ビンタでもかますかい? 冗談さ、冗談。さぁ、ハニー。移動キーのところへ走るんだ』
リリー『お友達も、今なら死喰い人はすくみあがっているから助けられるでしょうね』
ハニー「そう、ね……シリウスからもらった、ナイフ、で」
ジェームズ『あぁ、あの犬とも無事知り合えたんだね。おまえをきっと大事にしてくれる、そういう奴だ……心配は多いけれど』
リリー『ハニー、どうか元気で。シリウスに何かされそうになったら、そうね。まず、ちょっと笑いかけて、油断したところを下からすくい上げるように右手で……』
ハニー「なんとなく、知ってるわ。ママ」
ジェームズ『流石僕らの子。さぁ、行きなさい。振り向いちゃいけないよ、ママはとっても優しい顔をしてた、って覚えておきたいならね』
リリー『先ずはあなたで般若顔になってさしあげるわよ、ジェームズ?』
ジェームズ『ハッハ、怖い怖い』
眼鏡公認だってよ、やったねワンちゃん
ジェームズ『さぁ、ハニー。僕らの生きた証』
リリー『行きなさい、ハニー。あなたなら出来るわ』
ハニー「ええ……パパ、ママ。ありがとう」
ブンッ
バチバチバチバチバチバチバチバチ フッ
フィピ〜〜〜……
ヴォルデモート「は、っは。よう、やく……!?小娘、小娘はどこにいった!!っ!どけ!ジェームズ・ポッター!俺様のじゃまを、貴様などには、もう二度と!!」
ジェームズ『いやだね。僕は僕の命全部をあんたの邪魔をすることに使う、って決めてるんだ。ずっとずっと前に』
ジェームズ『黙れ。口をつぐめ。余計なことをほざく暇があったら僕に跪いて教えを乞え。死を越えた先にどうやって生きれるのか、をね』
ヴォルデモート「黙れぇええええええええええ!!」
ルシウス「眼鏡は死んでる眼鏡は死んでるよぉしやるフォイや……あっ!」
ハニー「どいて!! ディゴリー!」
ブチッ
ディゴリー「! ありがとう! さぁ、急ごう!移動キーのところ、そうだったね!?」
ハニー「えぇ、パパとママがそう言ったのなら、戻れるってことだわ」
ディゴリー「違いない。あぁ、でも君、足が」
ハニー「っ、これは、そうよ!パパとママに、会えて!さすがのわたしも、嬉しかった、から」
ディゴリー「……」
ガバッ!
ハニー「!?何を、急に何をするの! もう! それは、私はお姫様のように、えぇ!そうだけれど!」
ディゴリー「しっかり掴まっていてくれ。たまに『盾の呪文』をお願い……行くよ!」
ハニー「っ、えぇ!行って! 『プロテゴ、守れ』!」
ステューピファイ!
アバダケダブラ! ステューピファーイ!
ヴォルデモート「やめろ!殺すな! 捕まえろ! 小娘は俺様が殺す! 俺様のものだ!俺様の」
ジェームズ『あ?』
リリー『は?』
バーサ『スクープ!闇の帝王は真症のロリコンだった!』
フランク『ないわー』
ヴォルデモート「さっさと消えろこの邪魔者どもぉおおおおおおおおおお!!!」
ビュン!バチッ!
バカァァァ!ドシャァァァ!
ディゴリー「っ!っ! 墓場である意味、助かった!墓石に隠れながら、移動キーのところまで走れる!」
ハニー「あぁお墓に眠ってる人たちごめんなさい! この私のためになれたと思ってね!」
ディゴリー「っ! 目の前の石像が……!」
ハニー「『インペディメンタ、妨害せよ!』」
ディゴリー「あ、危なかった。障害物の動きを遅くする……流石だね、君は」
ハニー「あなたこそ。さぁ、あと少しよ!そういえば……『アクシオ、優勝杯!』」
ディゴリー「!ダメか。きっと、『呼び寄せ呪文無効』の仕掛けがされているんだと思う」
ハニー「っ、呪文なら何でも使っていいルールなのに、そんな真似を!? あぁ、急いで!あと、少し!」
ディゴリー「あぁ! 僕、僕も君がいれば スニジェット並みに、走れるよ」
ハニー「えぇ、そうね。私は誰しもの力になれる、そういうことよね……そうだと、いいのだけれど」
ディゴリー「っ、君らしくない、じゃないか! どうしたんだい!?」
ハニー「何でも。結局私はこうやって、逃げるのかしら、って」
ディゴリー「何を言ってるのさ! 君は勝ったんだ、あの人に!君の力で!君が信じた力で!」
ハニー「……」
>ジェームズ『なんだそれ気になる。僕の形をした守護霊、なるほど!ハッハ!眼鏡か!』
>ハニー「パパの存在意義ってそこにあるの……? 私も、かけようかしら」
眼鏡っ娘ハニー見たい!ヒンヒン
ディゴリー「君は弱くなんてない!君はとても強い!君を支える力を、君はとことんまで信じてる」
ディゴリー「それは君の強さだ!本気で君を殺そうとしたあの人の力から逃れられるなんて、勝ったも同然だよ」
ディゴリー「ハニー、僕は。僕も強くある。だからそんなことを言わないでくれ。僕も、僕も君を、守る力になるから!ずっとずっと!!」
ハニー「……ええ、ふふっ。そうして頂戴」
ハニー「……今のって、まるで告白のようね?」
ディゴリー「! ば、馬鹿言っちゃいけないよ。僕は、君を友達として……」
ヴォルデモート「友情、愛情 くだらん そんなものの何が力だ」
ディゴリー「!? そんな、もう、すぐそこに!?」
ハニー「っ、あとちょっとで、移動キーなのに……!」
ヴォルデモート「俺様が教えてくれるわ ハニー・ポッター! そこでとまれ!お辞儀するのだ!!ハニー・ポッター!!!『アバダ……」
ハニー「っ!!!!」
ディゴリー「……」
ブンッ!
ハニー「——死ぬときって、こんな、浮遊感と一緒、なのね」
ハニー「これなら、きっと本物の、パパと、ママ」
ハニー「——」
ハニー「嘘よ——やめなさいよ——どうして」
ディゴリー「さぁ、ハニー。行くんだ。しっかり着地してくれよ? もっとも、倒れこんでも移動キーには触れるだろうけど」
ハニー「どうして、私を!! わたしを、投げ」
ディゴリー「ああ、どうして、って。決まってるよ、ハニー」
ディゴリー「僕はハッフルパフ生だ。僕はこの寮にいることを誇りに思う」
ディゴリー「僕はいつだって誠実でありたい。そう、君のためなら」
ハニー「セドリック……セドリックーーーーーーーーー!!!!」
セドリック「僕の友達の、君のためなら。だって僕は 君が——」
グンッ!!
グルングルングルングルングルングルン……
クィディッチ競技場
ドサッ!
ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
ヒンヒンヒーーーーーーーン! ブヒィーーーブヒィーーーーー!!
リー「やった!やったぜ!!戻ってきた!!!ハニーだ!!ハニーが優勝杯と一緒にもどってきたああああああ!!!」
リー「三大魔法学校対抗試合、優勝は……ハニー・ポッターだああああああああああ!!」
ワァアアアアアアアアアアア!!
ヒンヒンヒーーーン!
ロン「……」
ハーマイオニー「やった!やったわ!!ハニー!ハニー、あぁ!泣いてるわ、あんなに!よっぽど……」
ロン「ハニー!!」
ハーマイオニー「あっ、待ってロン!一番に駆け寄るのは……あなた、なんでそんな怖い顔」
ロン「おい豚ども黙れ!!!ヒンヒン!ヒン!ダンブルドアを通せ!!」
ハニー「っ、っっぅぅっ」
ダンブルドア「ハニー! 何があったんじゃ。君は、どうし——」
ハニー「っ、あいつが戻ってきたわ! ヴォルデモートが、戻ってきた!」
ダンブルドア「!!」
ファッジ「やぁ、やぁ!ハニー、優勝おめでと……ぅわ!?め、滅多な名前を出さないでおくれ……あの人はとっくにいなくなっているだろう。ところでディゴリー君はどうしたね」
バグマン「よう!よう!ハニー!ありがとう!私もこれで安泰……うわぁ!?あ、あの人なんて私は見てないよほんとだよ何かの間違いで……」
ハニー「いなくなってなんかいなかった!ずっと、間違いなんかじゃないわ!セドリックは、セドリックは……あいつに」
ハニー「ヴォルデモートに……!」
ダンブルドア「……ハニー、ここにいるのじゃ。絶対に離れてはならんぞ。よいな」
ファッジ「し、しかしダンブルドア。この子は怪我をしてるし、見るからに錯乱している。ま、まさか新聞の例の発作とかじゃ……」
ダンブルドア「ファッジ、頼むから黙っておいてくれんかの。ハニー、ここを動く出ない。よいな」
ハニー「っ、え、ぇ。そうして、あげる」
ワァアアアアアアアアアアアアアア!!!
ガヤガヤガヤガヤガヤ
ロン「っ!おい、通せよ!ちっくしょうマーリンの髭!出遅れたせいで前に進めやしない!」
あの人の名前を!?
戻ってきたって!?!?
キャーーー!キャーーーー!
セドはどうなったんだ!?!?
ハーマイオニー「っ、みんな、混乱してるわ。あの人?どういう、あぁ、ハニー、の、ところにいかないと、いけないのに!ちょっと、どい、て!!呪うわよ!?!?」
ロン「そりゃいいやハーマイオニー!やっちまえ!マー髭!ヒンヒン!……あっ、あんにゃろハニーの肩を!あぁ、でも」
ハーマイオニー「っ、そう、ね。あの人、なら」
ハニー「————」
「立て、ポッター。お前は医務室に行かねばならん」
ハニー「——ダンブルドアが、ここを動くな、って言ったわ」
「そんなことを言っている場合か。大丈夫だ、わしがついている。お前は横にならねばならん」
ハニー「わしが、って。この私の前で、なに……あぁ、あなた、なのね」
ロン「ムーディなら、任せられるかな。おっと、ハニーにあんまり触るようなら豚みんなでマー髭だけどさ」
ハーマイオニー「そう、ね。ダンブルドアが信用している人、だもの」
ムーディ「そうだ。わしがついて学校まで行こう。ほれ、つかまれ。立つこともできんか。それなら小脇に抱えさせてもらうぞ」
ハニー「……」
ムーディの研究室
ムーディ「それで?? お前とディゴリーは、闇の帝王の前に飛ばされた、と!?」
ハニー「そう、なの。優勝杯は、移動キーだったのよ……」
ムーディ「なんと、なんと。それで、怪我を見せてみろ。お前は何をされた?え?闇の帝王は、何をしたんだ?」
ハニー「私の腕から、血を。血をとって、自分を高める、って」
ムーディ「なるほど、よろしい!どう感じた、あの魔力を間近に感じて!えぇ!?どうだったのだ!?」
ハニー「どう、って……おぞましかったわ。よく、分からないけれど」
ムーディ「そうだろう、そうだろうとも! そうだ!血、それに骨!あぁ、墓場に行った、そう言ったから推理したまでだ!骨を使い、復活の古い儀式を行ったのだろう!え!?あぁ、なんと……」
ハニー「……」
ムーディ「……何をしている。お前には休息が必要だ、動くでない」
ハニー「……私は、一言も。『墓地に行った』なんて言っていないわ。ただ、あいつの前に飛ばされた、って言っただけよ」
ムーディ「……」
ハニー「そう、よ……おかしいの、あなたはずっと、おかしかった」
ハニー「あなたは、ロングボトム夫妻の裁判で。夫妻を拷問した犯人たちにとても怒っていたわ」
ムーディ「!?」
ハニー「あなたの教え子を、って。それなのに、その息子のネビルにあんな真似。出来るはずがない」
ハニー「あなたは厳しいけれど公正な人だわ。そんなこと、するはずがない」
ハニー「あなたは、誰なの。ムーディじゃない、誰かさん」
ハニー「……なんて言うほど、私は眼を瞑った女の子じゃない」
ハニー「……バーテミウス・クラウチ・ジュニア!」
ムーディ?「……」
ハニー「……そうでしょ?」
ムーディ?「……とんでもない空想だ、ポッター。何を血迷っている?」
ハニー「空想、ふざけないで。私は、わたしは、力なんて、ないけれど」
ハニー「考える頭はあるの。この一年で起こったこと、いなくなった人、現れた人」
ハニー「全部、結びつけて。あの黒豚のところから出てくるのは、あなたしかいないわ」
ムーディ?「……だったら、どうだというのだ。え?わしが、その誰かさんだとして」
ムーディ?「それより教えろ、ポッター。あのお方は集まった皆を痛い目に合わせたか?え!?ゆうゆうと、自由な生活を送っていたクズどもを!あの方を探しもしなかったクズどもを!!」
ハニー「……言ったようなものね。こっちこそ答えてもらうわ。どうやって私を……」
ムーディ?「お前をどうやって優勝させたか!?そうだな、簡単ではなかった!『炎のゴブレットを欺くには強力な「錯乱の呪文」を使うしかない』と言ったのは誰だ?この俺だ」
ムーディ?「ハグリッドに、お前へドラゴンのことを教えればどうかと吹き込んだのは?この俺だ」
ムーディ?「セドリックに卵を風呂場で開けろと言ったのも、この俺だ。扱いやすいバカならば、そうすると思っていた……」
ハニー「っ! セドリックを、バカにしないで!彼は誠実で、真面目なだけよ!」
ムーディ?「あぁ、その真面目さにはヒヤヒヤさせられた。俺のことは言うなと言ったのにあやうく口をすべらせかけおって」
ハニー「……あの時は、じゃあ」
ムーディ?「あぁ、あの時お前はおかしな靴下の話をしてくれた。屋敷しもべ妖精のドビー、そうだろうが? あの妖精の前でスネイプと『鰓昆布』の話をし、お前のところに夜食を持って行くよう言ったのもこの俺だ」
ムーディ?「ロングボトムにそいつの概要が載った本を貸したのは誰か、言うまでも無いな?この、俺だ」
ムーディ?「そして、この競技で優勝杯を迷路の中心にもっていったのは誰だ?この俺だ」
ハニー「っ、クラムを、操ったのも!!!」
ムーディ?「無論、この俺だ。言っただろう、俺は『服従の呪文』に関してはかなりの腕がある、とな」
ハニー「私一人従えさせられないで、なにを……」
ムーディ?「あぁ、お前にあの呪文は通用しなかった。だがな、お前はこの一年俺のお膳立てしたとおりに動いていたのだ、ポッター」
ムーディ「それはあのお方へ続く死への道。お前はおれに助けられていたと思ったか?違うな、処刑台への階段を、登らされていたにすぎんのだ」
ハニー「……一々言うことが癪に障るわね、あなたたちって」
ジュニアは働き者だよな。若くしてこの能力の高さ、さすがクラウチさんのクラウチさん、ああクラウチさんクラウチさん
ムーディ?「俺の事はいい、さぁ、ポッター。あの場所で何があったのかをもっと聞かせろ」
ハニー「っ、近寄らないで!」
ムーディ?「ッハハハハハッハハハハ!!俺が怖いか、ハニー・ポッター!そうだ、俺様をあのお方のように怖がるといい」
ハニー「だとしたらあなたは私に征服されないといけないわね!」
ムーディ?「黙れ! 俺はあのお方と最も近しい。俺とあのお方が共通点が多かった。共に父親へ絶望し、共にその忌み嫌う父親と同じ名前をつけられた!屈辱だ!だが、その屈辱も今に晴らされる!」
ムーディ?「あの方が復活されたのならもう止まらない!闇の秩序は確実に隆盛し、俺達を馬鹿にしたもの全てを打ち壊す!!!」
ハニー「狂ってるわ。あなたは、狂ってる」
ムーディ?「そんなものはお前たちの価値観だ、ポッター!あのお方が戻れば、狂っているのはどちらか——さて」
ムーディ?「あの方がお前につけたという傷をみせてみろ、え?恐れ多い傷跡を。さぁ、どこだ?腹か?それとも足か?え?」
ハニー「近寄らないで、っ、ムーディはそんな風な目じゃ……!」
ムーディ?「あぁ、ムーディのふりは終いだ。こんな眼をつけているのに我慢するのにどれだけ苦労したか!お前で晴らさせてもらおう!なーに、記憶は消してやる!その後に闇の帝王の御前に引き渡してくれるわ!!」
ハニー「どこぞの、インチキイケメンみたいな真似を! こないで!!くると、火傷するわよ!?」
ムーディ?「ハッハハハ!!生娘が言ってくれる!さぁ!」
ビリビリビリッ!!
ムーディ?「楽しませてもrぎゃあああああああああああああああああああああああ!?!?!?」
ボンッ!!!!
ガシャガシャガシャガシャガシャ!!!
ハニー「あぁ、だから言ったのよ!!爆発豚の赤ん坊が、ローブの下に隠れてるから、って!!!!」
ムーディ?「んな、おま、なにふざ、ぎゃぁあああああ!挟むな、刺すな、燃やすなああああああ!!」
ガタンッ!ガタガタガタガタッガシャッ
ハニー「! ムーディのトランクが……あっ!」
ムーディ「……このこそ泥めが!!!!!!油断大敵!!!」
ムーディ?「ぎゃぁあああ!?!? くっ、ムーディ! はなせ!はなせ老いぼれ!!」
ムーディ「黙れ若造!!死に急ぐなら手伝ってやる!杖などなくとも、っぐ!」
ムーディ?「は、っはあ、く、っそ。俺は、俺は闇の帝王のしもべだ!貴様なんかに、貴様らなんかにいいよういされn——」
ガチャッ バターーーーン!
『『『ステューピファイ!!!』』』
ムーディ?「ぎゃああああああああああああ!?!?!」
ハニー「……」
ダンブルドア「闇の帝王(笑)」
ハニー「……遅いのよ、この腹黒」
スネイプ「『ステューピファイ』『ステューピファイ』『結膜炎』『結膜炎』『レダクト』『コンフリンゴ』『ステューピファイ』『セクタム……」
マクゴナガル「セブルス、オーバーキルはやめなさい」
ダンブルドア「アラスター、君も老いたのじゃのう」
ムーディ「うるさいぞ。流石のわしでもな、いきなり死んだと思った人間が二人も襲いかかってきたら一瞬は怯みもする」
ハニー「あぁ、じゃあこの人はぺティグリューと一緒にあなたを?」
ムーディ「む、ポッターの子か。そうだ。……いまは何月だ?え?夏からずっと閉じ込められていた……時折この愚かもんに髪をぬかれたり、わしのくせを教えさせられたがな」
スネイプ「髪……ふむ。偽のムーディがいつも持っておった携帯用の酒瓶の中身は、なるほど。『ポリジュース薬』のようですな『ステューピファイ』」
ムーディ?「うぐぅ!?」
マクゴナガル「セブルス、おやめなさい。さぁ、さぁ。ポッター、怖かったでしょう。すぐに……」
ハニー「怖くなんてなかったわ、先生。だって、この人……」
マクゴナガル「強がりはよろしい!さぁ、すぐに医務室へ」
ダンブルドア「それはならん、ミネルバ。ハニーにも知る権利がある」
マクゴナガル「何をです!これ以上この子に何事を知らせるというのですか、アルバス!」
ダンブルドア「全てじゃよ。さぁ、この者の変身が解けよう……今宵は興奮のあまり、薬を飲んでおらんかったようじゃからのう」
ハニー「……あなたは、いつ気づいたわけ?」
ダンブルドア「すまんの、ハニー。つい、さっきじゃ。ほんとじゃ、今回は。いやホント、ほんとじゃよ今回は。本物のアラスターならば、あのようなことがあった後に君をわしの前から連れ出したりは絶対にせんのじゃ」
ムーディ「むしろお前をアルバスの腰にくくりつけておくだろう。油断大敵!」
ハニー「あぁ、あなたってほんとそのままなのね」
ムーディ「この男のように弱っちくはないがな。そーれ、始まったようだ」
シュウシュウシュウシュウシュウ
ゴトッ、コロン
ハニー「義足と、義眼が……あぁ、やっぱり」
スネイプ「……バーテミウス・クラウチ・ジュニア」
Jr「」
原作より強いんじゃね?本物さん
だって立てないほど憔悴してた〜みたいな書かれ方してたし
イケメンはどうなったのだろう?亡骸を見るまで油断大敵
小休止
8時半にはもどる
>>271
専用ブラウザ使ってるならNG登録した方が健康的じゃないか?
乙。
仮にセドが死んだとしたら、遺体がないのは後々辛いな…
来年度のハニーのメンタルがマッハでヤヴァイ
>>272
問題はそこじゃない
>>274
遺体に何されるか分かったもんじゃないもんな。原作で連れ帰れて、ちゃんと弔えたのは幸運だったよね
しかし、貴重な真面目イケメンが消滅した今、ポストディゴリーはどうなるのか
ダンブルドア「セブルス、君の貯蔵庫で一番強力な真実薬<ベリタセラム>をもってきてくれるかね。それから厨房に行き、ウィンキーという屋敷しもべ妖精を連れて来てほしい。女の子の方の変わった子じゃ。頼む」
スネイプ「……承知いたしま『ステューピファイ』」
Jr「ぎゃぁっ!?」
ダンブルドア「返事は呪文以外で頼みたいのう。ミネルバ、アラスターを医務室へ。その後、ハグリットのカボチャ畑の近くにいる大きな黒い犬を迎え入れてくれんかね。わしの部屋へ通しておくれ。大丈夫じゃ、お利口なのでの。粗相はせんよ」
マクゴナガル「……? いいでしょう。 さぁ、ムーディ。こちらへ」
ムーディ「すまんな……あぁ、ポッター。お前はエバンズそっくりだな?え?」
ハニー「よく、言われるわ」
ムーディ「だが眼は、あの眼鏡だ。なるほど、お前さんを教えたかったもんだが……わしは退場だ。うむ、ミネルバ。肩を貸してくれ。こんな卑怯者がつけていた足など付けとうないわ」
ダンブルドア「……さて。セブルスがウィンキーをつれてくるまでの間に。ハニーよ」
ハニー「……何よ」
ダンブルドア「……すまんが、バーティ・ジュニアをしきりに攻撃しとる、あー、スクリュートの子供をちょっとやめさせてくれんかの」
Jr「がふっ!ぐっ!ごはっ!」
ガシャガシャガシャ!ボンッ!ブスッ!ブスッ!
ハニー「……私のために頑張るのは当然だけれど、少しおとなしくなさい」
ヒンヒン!
ウィンキー「あぁ、坊ちゃま!ご主人様!なんて、なんてことああ!!」
ハニー「……そう。『ご主人様』はこの人、だったのね。ウィンキー」
ダンブルドア「セブルス、薬は?」
スネイプ「ここに。口をあけさせるのに『口内湿疹の呪い』を使っても?」
ダンブルドア「喋られなくなるからやめてほしいのう」
スネイプ「……」
グイッ どぱどぱどぱどぱどぱ
Jr「あばばばばばばばばば」
ウィンキー「あぁ!おやめください!坊ちゃんは傷ついておいでです!ああ!お止めになって!」
ハニー「……あれって、私に飲ませるって脅した薬じゃないかしら」
ダンブルドア「……セブルス?」
スネイプ「何のことやらわかりかねますな」
ハニー「その薬飲んでいってみなさいよこの童貞」
スネイプ「おっと使い切ってしまったから無駄でしょうな、えぇ」
ダンブルドア「びっしょびしょじゃのう、バーティ・ジュニア。さて……『エネルベート、活きよ』」
Jr「……んっ。ここ、は」
ダンブルドア「聞こえるかね」
Jr「……はい。ダンブルドア校長。あの方の敵。憎き老人、腹黒い魔法使い」
ダンブルドア「ぶっとばしたくなるくらい正直じゃ。よろしい。さぁ、教えてくれんかの。君はどうやって、アズカバンから逃れたのじゃ」
Jr「母が助けてくれた。母は父を説き伏せて、自分が生きている間に、そう、母は自分がもうすぐ死ぬのがわかっていた。だから最期の願いとして、俺を助けるよう父に頼んだ」
Jr「父はあの時まだ信用を失っていなかったから、杖も何でも持ち込めた。母と俺にポリジュース薬を飲ませ、鍵をあけ、俺を外に。母を牢獄にいれた」
Jr「吸魂鬼は、眼が見えない。健康な者と不健康な者が入り、同じように健康な者と不健康な者が出て行った、それくらいにしか、思わなかっただろう」
ウィンキー「バーティ様!坊ちゃま!それいじょうおっしゃられてはいけません!ウィンキーはお願いなさいます!坊ちゃま!!」
Jr「俺は実家へ幽閉された。母は間もなく死に、俺は世間的に死んだこととなった。それからすぐに母の葬式も行われた。完全に、俺と言う存在はなくなった。世間的には」
Jr「俺は機会を待った。頭の中はご主人様を助け出すことしか考えていなかった。アズカバンで弱った身体を戻して、すぐに」
ダンブルドア「……君のお父さんは、どうやってそんな君を押さえつけておったのじゃね」
Jr「『服従の呪い』だ。当然だろう」
ウィンキー「坊ちゃま!あぁ、坊ちゃま!お願いです、お願い……あぁ」
Jr「俺は父の管理下におかれ、屋敷しもべ妖精のウィンキーに世話をされた。長い間。長い長い間」
Jr「ウィンキーは優しかった。俺に気晴らしをさせろとも言った。いつの間にか俺のほうを主人と思っていたようだ。父はそれでいいようだった。家には益々寄り付かなくなった」
ダンブルドア「……君の存在を知っている者は、君と、ウィンキーと、君の父と他に誰がおったのじゃね」
Jr「バーサ・ジョーキンズ。あの女は父への報告書の訂正をもらいに我が家に来て、そしてウィンキーが父に俺のことで懇願するのを聞いてしまった。父はあの女に強力な『忘却術』をかけた……我が君以外には敗れない、強力な」
ウィンキー「あの女が悪いのでございます!あの女がお節介で、ウィンキーたちを放っておかないから悪いのでございます!あぁ、ですからダンブルドア、坊ちゃんを……」
ダンブルドア「クィディッチ・ワールドカップでは、何をしたのじゃ」
Jr「ウィンキーの頼みがあって、父は俺を観戦に連れて行った」
ウィンキー「とう、ぐすっ、当然にございます!奥方様は坊ちゃまを生涯幽閉の身にするために、坊ちゃまをすくったのではないのでございます!ウィンキーはご存知です!」
Jr「あぁ、そういうようなことで……だが、父も、ウィンキーも気づかなかったことだが。俺は、だんだん力が強くなっていた。時折『服従の呪い』の拘束から解き放たれることがあった。短い間だが、自分の意志で動く事ができた」
Jr「貴賓席にいる時に、それがおきた。俺は『透明マント』を被っていたから、誰にも見られない。ウィンキーは眼を覆っている。俺は、杖をポケットからはみ出させている女の子を見つけた。俺はそれを奪い、また、父の服従に意識を沈めた」
ウィンキー「坊ちゃまは悪い子です!ウィンキーは、ウィンキーはおしりペンペンなさいませんといけません!」
Jr「その後、連中の騒ぐ声で再び眼が覚めた。これまでになく、はっきりと。奴らへの怒りがそうさせるのだと気づいた。あいつらは俺のように繋がれていないのに、勝手気ままに生きている。ご主人様への忠誠も忘れ、背を向けている」
Jr「ウィンキーは自らの魔法で俺と自分をつなぎ隠れようとした。俺はキャンプ場に戻りやつらを襲いたかったが、そうさせなかった」
ハニー「……あの時のウィンキーの不自然な動きは、そういうことね」
Jr「俺は『闇の印』を打ち上げた。少しでも奴らにわからせようとしたんだ。そして魔法省の役人がやってきて、呪文を放ち、俺とウィンキーを繋いでいた魔法に当たった。俺はその場で気を失った」
Jr「気がついた時には 意識はまた、父の服従の下だった。屋敷に、父と二人で。ウィンキーは俺に杖をもたせたばかりか、俺をもう少しで逃がす所だったのだから」
Jr「だがそれも、無駄な心配だった。間もなく、俺は父から自由になったのだから」
ダンブルドア「……ヴォルデモート卿が、君の家を訪れたのじゃな?」
Jr「そうだ。汚いワームテールを連れて」
スネイプ「我輩の耳がおかしいのですかな。それとも薬の効きが悪いのか。どれ、もう一瓶空けましょうぞ」ドバドバドバドバ
Jr「あばばああああばばっばbbbbb」
ダンブルドア「セブルス、落ちついて受け止めるのじゃ。ひっひ、ふーじゃぞ」
ハニー「おかしいのは耳だけじゃないでしょ」
Jr「ごほっ、ごほっ。ご、ご主人様はバーサ・ジョーキンズから俺の情報を聞き出したようだった。流石闇の帝王……(笑)」
ダンブルドア「(笑)」
ハニー「……ちょっとは馬鹿にしてたわけね」
スネイプ「…………」
Jr「オホン。あっという間だった。父はご主人様のより『服従の呪文』をかけられ、方や俺は自由の身となった。ご主人様は、俺を解き放ってくださった。俺は再びあの方のためになんでもすると誓った」
ダンブルドア「ほう。なにを、させたのじゃ」
Jr「ホグワーツに送り込むあの方の手足となった。それにはマッド-アイになりすます才覚ある下僕が必要だった。そして、俺は。必要になればいくらでも、社交的になれた。惨めな被害者を演じることもできた。俺は生来、役者だった」
ダンブルドア「そうじゃのう。このわしも、もしかすれば君は無実なのかもしれん、と、あの裁判では思ったものじゃ」
ハニー「……あれだけ泣き叫んでいたのは、全部演技だったのね」
Jr「俺はムーディになりすました。奴さんは自身の仕掛けトランクに押し込んでおいた。ポリジュースに使うためと、ダンブルドア、あなたを騙せる程度に奴の癖を真似るために」
Jr「ワームテールはそれから、俺の屋敷でご主人様の世話をしていた。しかし父は、驚くべきことだが、ご主人様の呪文に時折抵抗をしているようだった。無理も無い、半生以上、ご主人様の力を憎み、恐れていたのだから。家族をもないがしろにして」
Jr「ご主人様は父も屋敷に閉じ込めた。ワームテールに逐一監視させていたが。あのネズミは義務を怠った。父は逃げ出した」
ハニー「……ぺティグリューのやった過失、あいつが怒っていたこと、ね……それ、じゃぁ」
Jr「俺はポッターの地図を睨みながら待ち構えた。父の名前が現れるのを。忌々しい同じ名前は、自分の立っているところにも出てはいたがな」
ダンブルドア「地図?」
スネイプ「どこぞの眼鏡の忘れ形見だそうですな」
ダンブルドア「なるへそ、さもありなん。それで?父上を見つけた君は、どうしたのじゃね」
Jr「殺した。無論だ。父は既に弱りきって、回復のすべもなかった。そして俺はそれをしてやるほど、父に甘くない」
ウィンキー「ああああああああぁぁぁっぁ!!!ぼっちゃま、ばーてぃ、ぼっちゃま!!!何をおっしゃるのです!ちがいます!あなたさまは旦那様をお殺しになったりなさいません!!ウィンキーの優しいご主人様は、旦那様を!!」
ダンブルドア「殺した、のじゃな?」
Jr「それはもう。そして……俺は」
バターン!
ファッジ「ダンブルドア!私に何の説明もないのはどういうことだ!念のため護衛にこやつらをつけるのを許してもらいますぞ……こ、この男は!?」
吸魂鬼「——」 吸魂鬼「——」
ハニー「!?」
ダンブルドア「ファッジ……君はほんと、タイミング悪いのう」
Jr「俺は、闇の帝王復活に多大な貢献をした!優勝杯を移動キーにさせ、ポッターを送り込んだ!はっは、は!すぐにみていろ、俺をあのお方がお迎えにいらっしゃる!俺はあの方の下で、お前たちが夢にも思わない栄誉を、得るのだ!!!」
ハニー「……」
環境が環境なら名男優か、潜入捜査の手練となっていた人材だな
隠れた高スペックキャラだよなジュニア。さすがクラウチさんのクラウチさん、ああクラウチさんクラウチさん
ファッジ「っ、バーティ・クラウチ・ジュニア!?」
ダンブルドア「ファッジ、落ち着くのじゃ。ひっひ、ふーじゃって」
ファッジ「だまらっしゃい!こいつは……さっき、殺したとかなんとか!そうか!それではこいつが、バーティの父親の方を!」
Jr「そうだ!そうだ!!!そして、闇の帝王が!」
ファッジ「黙れ!!その名前を口にするな!この精神異常者!!!狂っている!!お前は父親殺しの脱獄犯だ!!!お前の言うことなど一辺も本気にする必要はない!!!あの人が?ふざけたざれごとだ!!!」
ファッジ「やってしまえ、吸魂鬼!!」
ハニー「待ちなさい!っ、止まりなさい、よ!この豚!!!ヒンヒン泣かされたいわけ!?」
吸魂鬼「」ビクッ 吸魂鬼「」ピタッ
ファッジ「あー、君こそ、なにをしているんだね!ハニー、その男から、離れるのだ!」
ハニー「……嫌よ! この人は、確かに……お父さんを殺したかもしれない。あいつの復活に、手を貸したかも、しれない!」
ハニー「でも、だからって、何も聞かずにそいつらに魂を吸われていいような人じゃない!!!」
Jr「……」
スネイプ「……その男は紛れも無い大犯罪者ですがな」
ダンブルドア「え?セブルス、もう一回言って?わしの目を見てもう一回言ってみ?ん?」
スネイプ「……」
ハニー「っ、そうよ。この人が、あいつに手を貸してたのは確かなんでしょう。罪は無いわけじゃ、絶対にない」
ハニー「でも、それがこの人全部の責任なの!?おかしいわよ、そんなの。だってこの人は、だって」
ハニー「お父さんに、愛されたかっただけなのに。なのに……」
Jr「……」
ハニー「ねぇ、バーティ・ジュニア!あなたは本当に私を殺そうとしたわけ!?あなたは、やろうと思えば私を!いつだって襲えたはず!ダンブルドアの眼の届かないところで、私を攫う機会は!実はいつだってあったはずじゃないの!」
Jr「……」
ハニー「そうよ!あいつに、計画の変更を伝えることだってできた!自分はポッターの信頼を勝ち取ったから、作戦を省略できる、って!それでも、あなたは一番回りくどい 最終計画までそれをしようとしなかった!!」
Jr「……」
ハニー「私は、わたしは!!あなたの言葉を信じてる!わたしに言ってくれたこと!手に入るものはすぐ近くにある、って!」
ハニー「あなたは、わたしに教えることで気づいていたんじゃないの!?どれだけ自分が不毛なことをしていたか!どれだけ、お父さんのことを思っていたか!!!だから、あいつに妄信していても!わたしをあいつに指し出せなかったんじゃないの!?」
Jr「……」
ハニー「私が使うであろう『呼び寄せ呪文』は封じても!もう一度移動キーに触れれば戻れるようにしたのは何故!?」
ハニー「あいつも、ヴォルデモートも予想していなかったみたいだわ!あいつは最後、っ、セドリックが私を放る寸前、私達の目の前じゃなくってすぐ後ろに現れた!」
ハニー「どこにも逃げ場が無い、そういう顔をしていたわ!でも、あなたは!!わたしに、逃げ道を用意していた!!」
Jr「……」
ハニー「答えなさい、バーティミウス・クラウチ・ジュニア!!」
ハニー「あなたは、わたしのことを!」
ハニー「どう思っていたの——」
Jr「天使!!!!!!!」
ハニー「……えっ」
Jr「天使だ!!!!!!!!!」
ダンブルドア「……」
スネイプ「」
ファッジ「……」
ハニー「……えっ???」
ハニーの愛らしさは三千世界あまねく世界を照らすでぇ
ダンブルドア「セブルス、あのね。わしやっぱり真実薬<ベリタセラム>飲ませすぎじゃったと思う」
スネイプ「……我輩も少し前の自分にセクタムセンプりたいところですのでお止めください」
Jr「バカかお前!!何が力がないだ!!アホか!!」
ハニー「……」
Jr「どんだけ可愛いんだボケ!!!何度食おうと思ったことか!!!アホか!!!」
ハニー「……あ、あの」
Jr「泣き顔とかふざけんな!!ターゲットのくせに!!我が君の敵のくせに!!!あぁ!?おかげで本気で助けないといけなくなっただろうが!!!!」
Jr「なにが『どう思ってた』だ!!どの口だ!!!その口かこのやろうぷっくらしやがってむしゃぶるぞこら!!!」
Jr「鏡見て来いこのボケ!!!!全人類でお前に泣きつかれて堕ちない男がいたら表彰してやるわアホ!!!!!」
Jr「おまけになんだあの素の顔!!ギャップか!?ギャップ萌えとか狙ってんのか!?はぁ!?ふざけんな!!!コロッといくに決まってんだろうが!!!」
Jr「そういうわけでお前は天使だ!!俺の糞溜めみたいな人生に舞い降りた天使だ!!!我が君も素晴らしい、素晴らしいがあぁ我が君ごめんなさい無理でしょこれは!!!」
Jr「だって僕どれだけ女と触れてないと思ってんですか!こんな可愛い子にちょっと優しくされるだけで無理に決まってんだろ」
スネイプ「……」
Jr「おまけになんだあの発言!こっちの心見透かしてんのか!『もっと力があれば愛してもらえたの!?』だ!?霹靂だバカ野郎!!!ピシャーンきたわ!!!額の傷雷起こすのかこら!!!」
ハニー「……あー」
Jr「そういうわけでお前は天使だ!!あぁ!?ヒンヒン鳴けとかほざくなよ!!っざけんな!俺は俺のやり方でお前を崇める!!」
Jr「あぁ!?吸魂鬼なにこっち見てんだこら!!吸ってみろ!!おら!!!こんな感情お前らに吸えるならやってみんかいこらああああああああ!!!」
吸魂鬼「」ガタガタガタガタ 吸魂鬼「」 サッ!
ファッジ「あっ!おい!逃げ、逃げるな!こら、待てーーー!くっ、こい!!この犯罪者!私が直々に牢屋にブチこんでやる!ダンブルドア、また後で話を聴きますぞ!こい!スネイプ、手伝え!」
スネイプ「是非もなく。でていけ変質者、できればにどとここにくるでないで『ステューピファイ』」
Jr「はなせぇええええええええええ!!俺は、俺は天使nぐあっ」ガクッ
バタンッ!
ハニー「……バカねぇ」
ダンブルドア「全くもって同感じゃよ、ハニー。だがの、とりあえず手放しに褒められすぎて照れる顔は後にしてもらって……わしの部屋に行こうかの。シリウスが待っておるよ」
ハニー「! シリウスが!?」
ダンブルドア「ほっほ、どうやら君の顔の血色が戻るまでもっと待てをしてもらうことになりそうかの」
校長室
シリウス「ハニー!!!」
ハニー「! シリウ、きゃぁ!?」
ギューーーーーッ
シリウス「良かった、無事でよかった」
ハニー「っ、んっ、わかった、から!シリウス、平気、だから。耳元で、喋るの、やめっ!!」
ダンブルドア「感動もひとしおじゃろう、シリウス。じゃが、時間がない。ハニーには何があったかを聞かんと」
シリウス「明日じゃダメなんですか、ダンブルドア。眠らせてやりましょう、休ませてやりましょう。なんなら犬になって足元を暖めてあげてもいい」
ハニー「望む所、だけれど!いいっ、からっ、離して、からっ、話して!!」
ダンブルドア「それで気休めになるのなら。しかしじゃ、一時的に麻痺させた痛みは、後で思い出すともっと酷い。わしはハニーが今宵示した勇気を、もう一度示してほしいのじゃが……」
ハニー「っ、話す、わ! シリウス、大丈夫。私を、誰だと?」
シリウス「……あぁ、ジェームズとリリーの子だ。座りなさい。ダンブルドア、この子が無理をしていると思ったら、私はすぐにでもこの子を攫って夜の帳に消えますからね」
ハニー「!?」
ダンブルドア「何より無理をさせそうな鼓舞をどうもじゃ。さぁ、ハニー。ゆっくり教えてくれんかの。あの後、なにがあったのか」
ダンブルドア「……復活の儀式、か」
シリウス「ヴォルデモート、あの厨二野郎。ハニーになんてことを……傷を見せてごらん。そうだな、そう深くはない。舐めておけばきっと……」
ハニー「あ、あとで自分でできるわ!大丈夫だから! それで、あいつは自分の父親の骨と、ぺティグリューの腕。それに、私の血を……」
ダンブルドア「君の血、確かに、君の血を入れたのじゃな?」
ハニー「……えぇ。それこそが、あいつを強くするって。実際、そうだったわ。あいつが私に触れられもしなかったこと、覚えてる?厳密にはクィリナスだけれど。ヴォルデモートは平気な顔で、私の額を触ったわ」
ダンブルドア「っしゃぁ!」
ハニー「!?」
シリウス「だ、ダンブルドア?老体に触るレベルのガッツポーズは、あー、今この場でやることか?」
ダンブルドア「……いや、すまんすまん。あー、わしの歴代でも最長の、鼻毛が抜けてものでの」
シリウス「狂犬病って知ってますか」
ダンブルドア「おほん。ハニー、続けておくれ。それから、どうなったのじゃ」
ハニー「……あいつは、かつての下僕を集めて演説を始めたわ。えぇ、ほんと、演説みたいだった。演劇でもいいわね。歩き回って、身振り手振りで」
シリウス「そういう奴だ。恥ずかしい奴だよ」
ダンブルドア「闇の陣営はほとんどが集まったのかね?」
ハニー「えぇ。あぁ、でもカルカロフは、いなかったわ」
ダンブルドア「そうじゃろうな。彼は消えてしもうたよ」
ハニー「消えた、って?」
シリウス「逃亡したのだろう。闇の印が焼け付いた痛みを感じてすぐに、な。いつまで生きていられるのやら」
ダンブルドア「いい校長だったのじゃがのう。以外に良識があって」
ハニー「常識と、言っていいわね。自分の生徒もおいて?」
ダンブルドア「そうじゃ。それで、その後はどうなったのじゃね」
ハニー「……私と、あいつが決闘することになって。あいつは、死の呪文を唱えたの。私は、というより……私の、杖が。杖豚が、あいつの杖と魔法で、繋げたわ。光の、糸のようなもので」
シリウス「繋がった? どういうことだ……?」
ダンブルドア「直前呪文、じゃのう」
シリウス「呪文逆戻し効果?そんなものを、死の呪い相手にどうやって……?」
赤豚「フィ〜ヒンヒン」
ハニー「……そう。あなたのおかげね……フォークス」
シリウス「だからそのヒンヒンって……フォークスのおかげ?」
ダンブルドア「奴とハニーの杖は、兄弟杖なのじゃ。中の芯には、同じくこのフォークス、改め赤豚の尾羽が使われておる」
シリウス「兄弟杖が……自らの片割れに、それまでの呪文を吐き出させた?」
ダンブルドア「そうじゃ。これはオリバンダーに聞いたことなのじゃがの。兄弟杖は元来、向き合わせた場合お互いに正常に作用せん、と。そして無理に向き合わせれば、稀な現象が起きる、と」
ハニー「それが、あの光……そして……パパと、ママ、たちなのね」
シリウス「……ジェームズ、と。リリー?どういうことだい、ハニー」
ダンブルドア「奴の殺めた魂の霞が、奴の恐れる形となって吐き出されたのじゃろう。どうじゃね、ハニー。少し、お話はできたのかの」
ハニー「……少し、だけね。シリウスのことも、言ってたわ」
シリウス「っ! そう、そうか。あの厄介者、私達に全部押し付けていったが。なんと、言っていたね」
ハニー「私を大事にしてくれるだろう、って」
シリウス「? 随分と当たり前のことを言うな、あいつも」
ダンブルドア「あー、フォークス。歯がゆいのう、ほんと」
赤豚「フィィ〜ヒン」
ダンブルドア「もしも、もっと繋がりを保っておったのなら。奴に殺められた犠牲者の数々たちが現れたはずじゃ」
シリウス「……ジェームズやリリーと、同じようにか」
ダンブルドア「そうじゃ。ゴーストでもなく、幻でもなく。生きたものたちの、そうじゃな。木霊と呼べるべきものが」
ダンブルドア「……奴は戻った。じゃが、奴には。ハニー、君のおかげで示せたことじゃろう。奴に無い力というものを」
ハニー「……私が、もっとあいつを怯ませられたなら。セドリックも一緒に、帰ってこられたはずだわ」
シリウス「……ハニー」
ダブルドア「よいか、ハニー。彼が今、どうなっておろうと……君の責任ではない。彼は気高い行いをした。それは、偏に君に生きて欲しいからじゃ」
ハニー「……」
ダンブルドア「生きたものの成すべきことをせんといかんのう、ハニー。セドリックはきっと、そうじゃ。わしらと同じく、しかと前を見据えておるじゃろ。何せ彼は、誇り高い戦士じゃ。それだけの技量を、君の前で示したはずじゃが?」
ハニー「……えぇ。私。そうね……あぁ、また弱気になって」
ハニー「……信じて、あげる。それが私の力にも、彼の、力にも。なるのね?」
ダンブルドア「そういうことじゃ。さて……辛い思いをしたのに、すまなかったの。そろそろ休むといいじゃろう。シリウス、ハニーと一緒にいてくれるかの?」
シリウス「当然です。離れろと言ってもリードを引きちぎって傍にいる」
ハニー「……ありがとう、シリウス、おじさん」
シリウス「がふっ、うん、当然だ、わ、私、わt、ワンワン!」
ダンブルドア「……医務室に向かおうぞ。君のたいせつな人たちも待っておるよ」
医務室
ポンフリー「あー、お静かに!お静かに、お願いしますよ、みなさん」
ハーマイオニー「ハニーはどこにいるんですか、マダム!」
ロン「マーリンの髭!」
モリー「そうよ!ムーディが城に連れ帰ったところはみんな見ているんですよ!?」
ロン「マーリンの髭!」
ジニー「面会謝絶なんて聞けないわ!おねぇさまが!おねぇさまがあんなに泣いていたのに!ヒンヒン!」
ロン「マーリンの髭!」
フレッド「そうだそうだ!ハニーは優勝なのか!?どうなんだよ!」
ジョージ「そりゃハニーの安否も気になるのは当然だけどさぁ!!」
ロン「マーリンの髭!」
フラー「遺憾の意でーす!!」
ビル「あー、それは心配って意味じゃないんだよ、フラー」
フラー「オッオー、そうなんでーす?あー 手取り足取り、教えてもらえまーす、か?」
ロン「マー髭!!髭!! っ!」
ハーマイオニー「! ハニー!あぁ、ハニー!!」
ダンブルドア「ほっほ、随分と騒がしいようじゃの」
ハニー「……ハァイ、みんな」
ハーマイオニー「あぁ、ハニー!」
ダンブルドア「ちょっと待ってくれんかの、ミス・グレンジャー。いまハニーには休息が必要であるからして、質問は後に……」
ハーマイオニー「どいて!! あぁ、ハニー……心配したわ。今は、なにも聞かないけど。怖かった、わね?」
ハニー「……えぇ、ありがと。怖くなんて、なかったわ……でも、そうね。あなたの髪の毛は、柔らかいから。少しうずめさせて、もらうわ」
ダンブルドア「……わしってなんじゃっけ」
ロン「ハニーの前には等しくみんな豚ですよ、先生。あっ、スナッフル。こんちくしょう、さては一足先に役得味わってたな。マーリンの髭」
犬「バウワウッ!」
ロン「犬語はわかんないよ、ヒンヒンで言ってくれよ」
犬「クーーン?」
バターーーン!
ファッジ「ダンブルドア!説明してもらいますぞ!」
マクゴナガル「ファッジ!ここは病室です、静かに!あぁ、もう!この役立たず!」
スネイプ「大臣、ダンブルドアはあまり時間がないのであるからして……」
ファッジ「えぇいうるさい!私に話をする以上の時間とは何事だ!私は、私は魔法省大臣だぞ!」
ダンブルドア「……そうじゃのう、コーネリウス。ここしばらくで、随分と。その、なんじゃ。自信をつけてきたようじゃ」
ハニー「……」
ファッジ「当たり前だ! 私はもう、あなたにおんぶにだっこのダメ大臣ではない! 私は、私はあのクラウチを殺害した凶悪犯を逮捕した!そうだ、それだけで世論も味方する!」
ダンブルドア「……彼奴の、もう片方の主張は全てムシする、そういうことかね」
ファッジ「当たり前だ! 自分がムーディに化けていた!? 我が省主催の祭りごとで暗躍を続けていた!? あまつさえ、馬鹿馬鹿しい!『例のあの人』の復活、だなんて!」
ダンブルドア「嘘ではない、コーネリウス。奴は戻った。ヴォルデモートは、かつての力を取り戻したのじゃ」
モリー「! そんな!」
ダンブルドア「そうなのじゃ、モリー。そしてこれは紛れも無い事実じゃ。真実薬で露見した——」
ファッジ「犯罪人の証言だ!!ダンブルドア、あなたはそんな人間の言葉を鵜呑みにするのか!?え!?」
ダンブルドア「無論じゃ。あれを間近に見ておって本気じゃないと思えんのかね、ファッジ。マジ顔すぎてドン引きじゃったろうが」
ファッジ「知るものか!」
ダンブルドア「それに、証人ならもう一人おる。ハニーじゃ。ハニー・ポッターが、しかとその眼で奴の復活を目撃しておる」
ハーマイオニー「……ハニー」
ロン「……あぁ、しっかり抱きとめててあげなよハーマイオニー」
ハニー「……」
ファッジ「あー、では、なんだね?あなたはこの件に関して、かつての極悪犯罪人にして父親殺しの男と、そして、あー、たかが十四歳の女の子の証言、それだけで判断する、と?」
ダンブルドア「それが全てじゃからのう。わしは、ハニーを信用しておる。わし自身は、彼女に信用されておるか自信がちとないがのう」
ハニー「……」
ロン「そんなもの、一々言わなくてもわかりなさいだそうです先せ痛い!ありがとう!ヒンヒン!」
天使!!(真顔)
ファッジ「あー、そうだな。随分と、ハニー・ポッターと仲がいいようだ!ダンブルドア」
ダンブルドア「豚じゃからのう。ヒンヒン」
ファッジ「可愛さの余り、私に教えていないことがいくつかあったようだな?え?蛇語使い?それに、時折傷をおさえて錯乱する、とか!」
ダンブルドア「君は随分と自分とこの新聞を妄信するようじゃのう。扱いやすいじゃろうなぁ」
ファッジ「黙れ!黙れ!その子は、その子はおかしくなっている!そうにちがいない!目立ちたくて、人目をひきたくて!それで、あんなこと——」
ダンブルドア「ハニーは正常じゃ。あなたやわしと同じように。彼女の傷は、ヴォルデモートがことさらに強く、また感情を起伏させた時に痛むのじゃろう。わしはそう推理しておる」
ファッジ「そんな、そんな傷の症例など聞いたことはない!馬鹿げてる!そうだ、この子は昨年の末もおかしなことを言っていた!シリウス・ブラックが潔白だどうの、犬がどうのと!」
犬「グルルルルルルルル」
ファッジ「その子はおかしいんだ!蛇語!蛇語だぞ!?そんなものを使う人間の、どこを信用するというんだ!」
マクゴナガル「この愚か者!恥を知りなさい、コーネリウス!」
ファッジ「っ」
マクゴナガル「クラウチの死がただの殺人事件だとお思いですか!? ダンブルドアの警戒をかいくぐって失踪したディゴリーが!ただなんとなくいなくなっただけだとお思いなのですか、あなたは!!なにより!わたくしの寮の生徒を侮蔑するおつもりなら、ただではおきません!!!」
ファッジ「うるさい!!うるさい!!!その子はおかしい!私の十三年を崩そうとしている!私の、私の秩序を!!」
ハニー「……あなたは。少し小心者でも。根は優しい人だ、って。思っていたのに」
ロン「あぁ、豚にしてないで正解だったね、ハニー。君はいつでも正解だけどね」
ダンブルドア「コーネリウス、自分がいかに愚かしいことを言っておるかわかっておるのかね。自らの体面のために、紛れも無い事実から眼をそむけるつもりかね。わしは何度も警戒するよう言っておった……ここまできても、わからんか」
ファッジ「あぁ、あなたの警戒!? 吸魂鬼をアズカバンから取り除けだの、巨人に接触をはかって魔法使いとのいざこざをなくせだの!!いいか、ダンブルドア!そんなことをすれば、私は!私は大臣からの役職を追われるだけではない!二度と——」
ダンブルドア「奴が去った後、紛れも無い英断をした勇敢で偉大な大臣じゃったと言われることじゃろう。そして、コーネリウス!まだわからんのかね!このままでは、君のそこまでして守りたがっておる魔法省 そ の も の が 無くなってしまうのじゃぞ!」
ファッジ「私の城は無くさせない!ダンブルドア!今のは、わ、私に対する、宣戦布告とうけとるぞ!」
ダンブルドア「……そうじゃの。そこまで意思が頑ななら。コーネリウス……袂を分かつほか、あるまいて」
魔法使い以外に優しくない奴は結局破滅してるな
ファッジとかシリウスとか
ファッジ「っ!そうか、そうか、ダンブルドア! そこまで、私に……逆らうのなら」
ダンブルドア「何を言うのじゃ、コーネリウス。わしが逆らう相手は、今は一人しかおらん。ヴォルデモート卿だ」
ファッジ「っ……」
ダンブルドア「あなたも奴に逆らうのならば、コーネリウス。我々は同じ陣営じゃよ」
ファッジ「こんな狂った奴らと一緒の陣営にいられるか! 私は、私は魔法省に、帰らせてもらう!!」
スネイプ「……その前に、少し見ていただきましょうかな。大臣」
ファッジ「なんだこのベタベタ鉤鼻……うわっ!?」
スネイプ「……侮辱する言葉はあなたに対する最後の敬意で聞かなかったことにして。この、左腕の印。さぁ、『闇の印』だ」
ハニー「!」
ロン「スネイプ黒幕説!」
ハーマイオニー「どれだけ図太いのよこの場面で出すって!違うでしょ、もう!」
スネイプ「元・闇の陣営として一言申し上げよう、大臣」
ダンブルドア「(笑)」
犬「バフッ」プルプルプル
スネイプ「視界の隅がうるさいが、続ける。我々は闇の帝王によりこれを焼き付けられている。互いに見分けるための手段でもあり、召集するためのものでもあった。あの人が誰かの印に触れれば、すぐに『姿あらわし』で馳せ参ずることになっていた」
スネイプ「カルカロフが失踪した理由が分かるか。この印は今年度に入って眼に見えてくっきりしていた……我々は一時間ほど前、確かにこの印が再び焼けるのを感じ。そしてカルカロフは逃げ出したのだ。闇の帝王の復讐を恐れて」
スネイプ「さぁ……我輩はダンブルドアにより完全にその後の身の潔白が証明されており、なおかつあちらの事情にも精通している、加えてそこのポッターのことなど毛ほども気にかけてもいない正常な人間ですが、大臣。これでも、まだお分かりにならない、と?」
ファッジ「……あぁ、ダンブルドアも、先生方も。さっぱりだ、なにをふざけているのやら。そうか、ホグワーツ全体で私を!ふんっ、聞くまでもない!帰らせてもらおう!……あぁ、そうだ」
ジャラッ
ファッジ「君の賞金だハ……ポッター。受け取るといい。それで、おとなしくしていたまえ」
ハニー「……えぇ、そうね。あなたの信用は、どうやら。一千ガリオンでも足りなさそう、だけれど」
> ファッジ「こんな狂った奴らと一緒の陣営にいられるか! 私は、私は魔法省に、帰らせてもらう!!」
ファッジwwww
>ロン「あぁ、豚にしてないで正解だったね、ハニー。君はいつでも正解だけどね」
ロンはこういってるけど、むしろ豚にしといたほうが迅速な対応が取れてよかったんじゃないかな…
ロン「……ファッジ死ね!!」
ビル「スフィンクスに頭からバリバリやられろ!」
ジニー「コウモリの鼻くそで窒息死しなさいよ!」
フレッド「単純に!」
ジョージ「死ねよ!」
モリー「お前たち、あんまり汚い言葉を使うんじゃありません。さぁ、魔法省大臣室に『吼えメール』を五百通ほど……」
ダンブルドア「抑えてほしいところじゃのう、ウィーズリーズ。彼もあれで苦労人なのじゃ……さて、モリー。あなたとアーサーは信用に足る人物である、こう思っていていいかの?」
モリー「もちろんですわ、ダンブルドア。アーサーはファッジがどんな魔法使いか、知っています」
ダンブルドア「では、アーサーに連絡を。真実が何か説得できる者には、こちらから呼びかけねばならん。アーサーは魔法省内部でそういう者たちとわしをつないでくれる格好の位置におるじゃろう」
ビル「僕が伝えます、先生。すぐに出発します……よう、ハニー。元気でやれよ。ジニー、ほら、ハグだ」
フラー「むーっ……むぅ!?!?」
モリー「ビル!?ビル!!まずはママからじゃないかしら、ねぇ!?別れのキスはそれに、頬じゃないかしら!?」
ダンブルドア「ミネルバ、また人を呼んでくれんかの。ハグリッドになるべく早く、校長室で。それに、来ていただけるならばマダム・マクシームも」
マクゴナガル「えぇ、そうしましょう。あの方もそろそろ自らの生まれに踏ん切りをつけるべきときです……ポッター?」
ハニー「はい、先生」
マクゴナガル「貴女は勇敢でした。ディゴリー夫妻には、あとで私と校長先生で説明します。今はお休みなさい」
ハニー「……はい」
マクゴナガル「さあ、いきますよ。ミスター・ウィーズリー、まったくあなたは昔は真面目な生徒だったというのに、何をどうやって……」
ビル「あいた!先生、髪を掴むのはやめてください!あいた!先生、分かった、分かりましたから!」
バタンッ!
ダンブルドア「……さて、この部屋にいる者で二人ほど、真の姿で認め合うべき者がおるようじゃの」
ハニー「……私と、ハーマイオニーとか?」
ハーマイオニー「それってどういう……っちょ、違うでしょ、いっし纏わないのはそれは生まれたままとか言われるけど、っちょ、ハニー、だ、」
ロン「つづけて」
ダンブルドア「どうざれたいのじゃが、すまんのうハニー。そうじゃ、ないのじゃ。シリウス、普通の姿にもどってくれんかのう?」
犬「……」
ポンッ
シリウス「……」
モリー「!? し、ししししシリウス・ブラック!?」
ロン「ママ、静かにしてくれよ。大丈夫だよその人は、ハニーの豚じゃないけど」
スネイプ「こやつ……!」
シリウス「黙れよスニベルス、病室が下水道臭くなる」
スネイプ「黙れ!!!!!!」
ダンブルドア「どちらも少し口をつぐむのじゃ。わし切れちゃうぞいい加減にせんと。よし、よろしい」
ビルがジニーに大変なことをしてるぞwwwwwwwwwwwwwwwwww
>>402-405
ジニーにハグ→フラーむくれる→フラーにキス
じゃないかな
定例会議所からの引用だけど
ハニー「フラー、大丈夫?」
フラー「お、オッオー。んーふん?なにーがでーすか、アニー?わたーしゆかいなふらーんす人、わ、わかーれのキスくらい、日常さはーんじでーす!」
ハニー「その割にはお顔が私の髪の色ですけれどね」
ロン「ビルはわりとジニー贔屓だよな、別れのハグとかさ。ハニーの愛情の前にゃ霞むけどヒンヒン」
ジニー「おねぇさまが世間から受けうる愛情に比べれば微々たるものよねヒンヒン」
フレッド「フラーがフラフラだ、こりゃぁこのままご懐妊も近いかもな」
ジョージ「ビル兄はフラグビルダーどころかクラッシャーだなある意味」
ハーマイオニー「それより歴史的瞬間に注目しましょうよ」
ダンブルドア「うむ、そうじゃ、二人ともわしの信頼するべき客人である。そろそろ二人とも昔のいざこざが水に流し、互いに信頼しあうべきじゃないかのう?」
シリウス「……」
スネイプ「……」
ダンブルドア「……あー、少し妥協するとしようかの。とりあえず敵意を棚上げし、握手することで、わしに二人が今後同じ陣営において協力し合う、と約束してくれんかの」
シリウス「……」
スネイプ「……」
ダンブルドア「よーし決めた、わし、おぬしらを先ほどのデラクール嬢とミスター・ウィーズリーのようにして——」
シリウス「握手だスネイプ、これっきりだがな」
スネイプ「こちらこそそう願いたいものですな」
ガシッ パッ フキフキフキフキ
ダンブルドア「……よろしい。当座はそれで十分じゃ」
シリ×セブか……つづけて
>>416
ハニーでも叫びながらアバダ唱えるレベル
ダンブルドア「シリウス、君にはすぐに出発してもらいたい」
シリウス「いいかこのベタベタ髪、ハニーにこれ以上少しでも意地悪してみろ。私がどこぞの眼鏡に誓って黙ってないぞ」
スネイプ「これまたどこぞの眼鏡よろしく厚顔無恥なポッターのこと、我輩が多少何を言ったところで何も堪えるわけがあるまい」
ダンブルドア「どっちも子供じゃないんじゃからちゃんと聞いてほしいのじゃが、それともなにかね、赤子の手を捻る要領でわしにけちょんけちょんにされたいのかね」
シリウス「すみません先生」
スネイプ「大丈夫です先生」
ダンブルドア「それでよい。シリウス、かつての仲間に連絡をとるのじゃ。しばらくは、そうじゃの。リーマスのところに潜伏しておくのがよかろうて」
ハニー「でも……わたし、シリウスにはここにいて欲しい、わ」
シリウス「……」
ロン「今の台詞僕に今の表情で言われるなら僕生涯マーリンの髭言わないことを誓うレベル髭だよ髭」
ハーマイオニー「割と言われてるじゃないの、落ち着きなさい」
シリウス「ハニー、大丈夫だ。またすぐに会える……私も、こんなに早く別れを言いたくはなかったが。私は君の後見人として、ダンブルドアに言わせれば、生きる者としてのなすべきことをなさねば。分かるね?」
ハニー「……えぇ、そうね。もちろん、頭では分かってるの。でも……っ!!」
シリウス「お、っと。っははは、ハニー。君が抱きつくのは、ハーマイオニー限定かと思っていたが」
ハニー「っ、っ、わたし、わたしのやりたいようにするの!シリウス、きっと、きっと無事でいてね……?」
シリウス「あぁ、約束する。それじゃ、行くよ。ロン、ハーマイオニー。ハニーを頼むよ」
ロン「言われなくたって、さ。僕はハニーの一番の豚だぜ?」
ハーマイオニー「あなたも、気をつけて」
ハニー「リーマスによろしくね、シリウス、おじさん」
シリウス「がふっ、っそ、そうだな、最後の四文字は伝えない方向で、よろしく言っておく。それじゃぁ、ハニー。また会おう」
ポンッ! タタタタタッ
フレッド「……っひゅー、君たちほーんと、何者なのさ」
ジョージ「あの極悪人のブラックとお友達だったなんて」
ジニー「流石おねぇさま!」
モリー「説明してもらいますよ!!」
ダンブルドア「あとでの、モリー」
犬「……」
犬「アォォォォーーーーーーーーーーウ!」
ダンブルドア「さて、セブルス」
スネイプ「……」
ダンブルドア「君に頼みたいこと、なのじゃが……そうじゃの。君なら、もう分かっておることと思う」
スネイプ「……大丈夫です。行きましょう」
ハニー「……」
ダンブルドア「では、頼む。幸運を祈っておるよ」
スネイプ「……」
ガタッ バタンッ
ダンブルドア「さて……わしは下に行かねばなるまいて。ミネルバがそろそろディゴリー夫妻の下にも着くころじゃろう……あぁ、ハニー。君が来る必要はないのじゃ」
ハニー「でも、私も。私も、説明したいわ。お二人に」
ダンブルドア「言うたじゃろう?わしと、君の尊厳を守るためなら鬼にもなれるミネルバが一緒じゃ。大丈夫じゃよ。ポピーが用意してくれた安眠薬を飲むのじゃ。夢もみず、ぐっすり眠れるからのう」
ハニー「……そうね。えぇ、しばらく。夢は懲り懲りだわ」
ダンブルドア「そう言うでない。夢は限りなく自由じゃ、時にその自由から思わぬ不意打ちをくらうこともあるがの。それでもわしは夢が好きじゃよ、ハニー。大切なことを教えてくれる」
ハニー「……そ。じゃあね、先生。やることがあるんでしょ? 行かせてあげるわ」
ダンブルドア「それはありがたいのう、ヒンヒン。モリー、あとは頼みましたぞ」
ガチャッ バタンッ
モリー「……さっ、ハニー。お薬よ」
ハニー「……」
モリー「しばらくは、ゆっくりしましょう。そうだわ、賞金の使い道なんかを考えたりしながら、ね」
ロン「そりゃいいや。ねえハニー、どうせなら、そうだな。君の素晴らしさを世界中に知らしめる資金、あぁ!そんなのわざわざ使わなくったってヒンさえあればワールドワイドだったね!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「あなたの発案は予想通りだわね、まったく。ねぇ、ハニー。あー、そうね。寝室を改装したい、って言っていたじゃない?マクゴナガル先生にお頼みすれば、なんとか……」
ハニー「……いらないわ。そんな金貨、いらない。誰か欲しい人にあげるわ」
ロン「あー、ハニー?君の価値は金貨なんかじゃはかれないけどさ、これって一千ガリオンはあるよ……?」
ハニー「私が受け取ってはいけないの。セドリックは……」
モリー「みんな、集まって」
フレッド「オーケー、マム。仰せの通り」
ジョージ「ちょーっと分からせなきゃな」
ジニー「おねぇさま、ごめんなさい!私いまからとても恐れ多いことをします!ヒンヒン!」
フラー「んーふん?アニー、あなたーはたまーにめそめそちゃーんでーす」
ロン「あー、僕のやっていい領分じゃないんだけどさ。今回限りはね」
ハーマイオニー「おばさま、先頭は私じゃ、あ!」
ハニー「? 何を……!!??っちょ、っと!!み、んな、で!!抱きしめ、ないの!!ちょ、っと!!くるs、くる、っっ、っぅ、っ!そうよ、苦しい、だけ!なんだから!」
ロン「あぁ、ハニー!そうだねハニー!ごめんよ!流石の君も、ちょっとばっかり鼻声になっちゃうよね!ほーら!僕の肩ってセレブもビックリな鼻のかみごこちらしいよ!」
ハニー「ぐすっ、っ、ぅぅっ あり、がと!!!!」
ロン「もちの僕さ、ハニー!ヒンh」
パリンッ!
モリー「!? あ、あぁ……ハーマイオニー?」
フレッド「おーいおい才女様、いっつも君はハニーを首っ丈じゃないか」
ジョージ「たまーにとられたからって、何も窓をぶん殴ることないぜ?」
ハーマイオニー「あ……あの、ご、ごめんなさい。なんでもないの、なんでも」 ブンブンブンブンブン
ジニー「? 何の音?」
ハーマイオニー「何でも!『ペトリフィカストタルス』……さぁ、ハニー。お薬よ」
ハニー「……」
ハーマイオニー「大丈夫、みんないるわ。だから安心して眠って、って、あぁ!?」
ハニー「えぇ、そうね。私……わたし、今日は、とっても。疲れてしまったわ。ハーマイオニー」
ハーマイオニー「あっ、あぁ、ハニー。そんな、こんなまたみんなの前で、だから、せめて、少しだけ待って。あの、みんなを、ペトリフィカス・トタルスしてからゆっくり……あら?」
ハニー「スーーッ、スーーーッ」
ハーマイオニー「……ふふっ。おやすみなさい、ハニー」
ロン「寝つきが子供みたいに速いハニー流石で痛い!眠りながらもありがとうございます!ヒンヒン!ヒン!」
翌日
エイモス「……わしらは、あなたを一切責めはしない。ハニー」
ハニー「……でも」
夫人「あなたはどうやら、セドリックにとってとても大切な人だったよう。ええ、あなたを守れて、あの子はきっと誇らしいでしょう」
エイモス「あぁ、なにもセドリックが死んだ、なんて悲観してはいないよ。だがね、ハニー。私はあいつが、全盛期の時代を生きた……望みはもっておるが、頭から信じてもいない」
ハニー「そんなのって……」
エイモス「それよりも、だ。せがれは、君より早く優勝杯にたどり着いておった。そうだろ?え?」
ハニー「……えぇ、ふふっ。そうね」
エイモス「なぁ、お前。セドリックは勝ったんだ、こんなに厳しい試合に。そうさ、きっとあの人の手からだって……」
夫人「えぇ、エイモス……それじゃ、お大事にね」
ハニー「あっ……待って頂戴。あの……この金貨、あなたたちに」
エイモス「受け取れんよ。勝ったのはセドリックだが、受け取る資格があるのは君だけだ」
夫人「自由にお使いなさいな……あなたくらい綺麗な子なら、たくさん。使いたいことがあるでしょう?ね?」
ハニー「……ないわ、そんなの。そう……それじゃ、さよなら」
エイモス「あぁ、お大事に」
バタンッ
ハニー「……私が、使いたい事」
ハニー「……あったら苦労しないわよ」
ハニー「……みんなみんな、笑って暮らせる方法、だなんて。こんな時に」
一週間後
ロン「退院おめでとうハニー!ヒンヒン!君がいない城なんて城どころか豚小屋だったよ!おっと今もか!」
ハニー「えぇ、そうね。私の可愛い豚さんのいる場所ということに代わりはないでしょう?」
ロン「もちの僕さ!」
ハーマイオニー「変わりない、わね。確かに」
ヒソヒソヒソ
コソコソコソ
ハーマイオニー「……ハーーーッ。この城の人たちって」
ハニー「私がどうやってセドリックを消したか、とか、話しているんでしょうね」
ロン「言わせておけよ、マーリンの髭。どうせ、ダンブルドアからハニーに問い詰めたりしてはならん、って言われてんだから、何か言ってくるやつなんていないよ」
ハニー「あの人が、そう言ったの?」
ロン「うん、君が入院した次の日の朝食でね。豚どもは阿鼻叫喚だったよ、あぁ、君の美しさにあてられたのかもね」
ハニー「そ。あの人らしい気の回し方だわ……腹黒豚、って呼ぶのは控えようかしら」
ハーマイオニー「なぜだかションボリしそうだわ」
ロン「名誉なことだからなぁ役職豚は」
ハーマイオニー「新しい単語を出さないで頂戴頭が痛くなるから」
ロン「ところでさ、ママがここから帰るときにダンブルドアに聞いたんだよ。夏休み、すぐに君を僕んちに連れてこられないか、って。あぁ勝手な真似をしてごめんよハニー!ヒンヒン!」
ハニー「いいのよ、気持ちはとてもありがたいもの。でもダメだった、そうでしょ?」
ハーマイオニー「よく分かったわね。少なくとも最初の数週間だけは、あなたにあの人たちのところで過ごしてほしいんだ、って」
ロン「ママも粘ったんだけどさ。こればっかりは、だって」
ハニー「……色々あるのよ、あの人にも。あぁ、やっぱり腹黒豚だわ。ほんとに」
ヒソヒソヒソヒソ
コソコソ ヒソ ヒン
木曜午後
ロン「ムーディはいないからこの時間は空き時間だよね。あぁハニー!君がいれば僕の心なんて空っぽにぶっ飛ぶくらいだけどさ」
ハーマイオニー「少しは期末試験の結果に心を心配させればどうなの、と思うけど。ハグリッドに会いにいけるわよね」
ハニー「城にいても、窮屈なだけだもの。丁度いいわ」
ロン「君の美しさは城なんかじゃ収まらないもんな。英国全土でも無理だけど。おーい」
ドンドンドン
ハグリッド「お? 誰だー?……おぉ、ハニー!ようきた、よう来てくれた!お前さんは女神だ!ヒンヒン!」
ハニー「えぇ、全世界に轟くわね。ハグリッド、お茶をしたいのだけれど?」
ハグリッド「おぉ、入っちょくれ!丁度お湯もある、ついさっきお茶を淹れとったでな」
ロン「へぇ?ダンブルドアかい……おっと、バケツみたいにでっかいマグカップが二つ。へーぇ?そんじゃハグリッド、マダム・マクシームと仲直りしたんだね?」
ハグリッド「なーんのことだかな。俺は、ちょいとダンブルドアに頼まれた仕事のことで話しとっただけだ。うん、ほんとだぞ、誓って」
ハニー「もっと仲良くなれたらいいわね。あなたにも、お仕事が?」
ハーマイオニー「? 巨人関係かしら」
ハグリッド「おーっとすまんな、喋くっちゃなんね、って、な、なんぞ分かるんかい!?」
ハーマイオニー「……あー、ごめんなさい。聞かなかったことにするわ」
ハニー「私も、そうしてあげる」
ロン「なーんでそこは『なんのこっちゃ?』って言えないんだよハグリッド、全く、ハニーに気を使わせるなよ」
ハグリッド「す、すまん!ほんと忘れちょくれ!あー、おっほん!俺の話は、えぇんだ」
ハニー「……なぁに、見つめちゃって。今更私に見惚れる必要なんてないと思うのだけれど」
ハグリッド「あぁ、いつもだからな。ハニー、お前さん、大丈夫か?いや、大丈夫なはずはねぇ。そりゃ当然だ、でもじきに、大丈夫になる」
ハニー「……ありがと」
ロン「不器用だなぁ、君って」
ハーマイオニー「いいじゃない、ハグリッドそのものな慰め方でいいと思うわ、私」
ハグリッド「それって褒めちょるんかい?なんてな。あー、そうだな。俺ぁ、俺ももう大丈夫だ。あいつがいつか戻ってくる、そのこたぁ分かってた」
ハニー「……」
ハグリッド「俺はあいつのことを知っちょる。見る影もねーがよ、どういう奴だったか知っちょる。ずーっと待っとったんだ、そうだろうが?いずれこうなるはずだったのが、今来たんだ。俺たちゃそれを、受け止めなきゃなんねぇ」
ハグリッド「戦うんだ。あいつの力が大きくなる前に止められるかもしれん。なにせ俺達にはダンブルドアがついとる。そうだ、ダンブルドアがいる限り俺はあんまり心配しとらんよ。あと心にいつでも、ハニー。お前さんがな」
ハグリッド「心配ばっかりしてても始まんねぇ。来るもんは来る、来た時に受けて立ちゃえぇんだ」
ハグリッド「ダンブルドアが話してくれたぞ、ハニー!俺達のハニーはやっぱり、おめぇさんの親父くらいすげぇことをやってのけた。俺はそれが嬉しくて嬉しくてたまらんよ、ハニー。やっぱりお前さんは女神だなぁ」
ハニー「えぇ……そうね。私もそうありたいわ、ハグリッド」
ハグリッド「さーてと!」
ロン「……」
ハグリッド「ロン、ありがとうよ。学期の残りに授業がねーもんでよ、困ってたんだ」
ロン「いや、まぁね?僕はハニーの豚なわけだし、あー、ハニーの頼みならそりゃもう聞かないわけにはいかないどころかむしろウェルカムなだけどさ」
ハグリッド「ハニーが連れてきた時はビックリしたが、嬉しいよなぁ!見てみろ!すっかり減っちまったスクリュートの、新しい家族だ!」
ボンッ!!ボガーーーーン!!!
ガシャガシャガシャガシャガシャカチカチカチカチカチッ
ロン「あ、あっはは。ハニーの服の下に隠れてたなんて豚定例会議ものな奴らみたいだけどさ、ハグリッド。なんか、つ、強くなってやしないかい?え?」
ハグリッド「そりゃそうだ!ハニーのお腹で暖めてもらったんだからよぉ!よぉしロン、可愛いスクリュートもとい爆発豚達同胞を散歩させようじゃねーか!一番豚のおめぇさんと、一番最初の魔法界豚の俺で!」
ロン「ハニー以外が豚って呼ぶのはやめろよ!ま、マーリンの髭!髭!」
ハニー「私も本当は手伝いたいところだったけれど。ハーマイオニー?この前は、そうよね。なんだか途中だった気がするもの。久しぶりにゆっくりできることだし、 ゆっくり、させてもらいましょう?」
ハーマイオニー「あっ、あぁ、ハニー、そんな、お友達のお家でなんて、ダメよ、ダメだったら、あぁ、そんな、これまで以上にむしろアセンシオするなんて、いわない、で」
ロン「つづけてぇえええええ!!ヒンヒーーン!」
ボガァアアアアアアアアン!!!
ガどシャうガぞシャ!ガヒシャンガヒシャンガヒシャーガンシャ!
学年末パーティ
ハニー「……いつものように、大広間中が優勝した寮のカラーリング、ではない、わね」
ロン「なんだろ、今年は一年目よろしく駆け込みで何かするのかな」
ハーマイオニー「……そんな浮かれた気分じゃないから、ってところかしら」
ヒソヒソヒソヒソ ヒンヒン
ロン「おっとぶれないのは流石アーニーとジャスティンだな。ハッフルパフ豚筆頭の二人だからね」
フラー「んーふん?アニーでーすか?」
ハニー「あなたっていつになったらちゃんと……あら」
ビクトール「……」
ハニー「ハァイ、ビクトール。元気になった……ちょ、ちょっと!?」
ザワザワザワ!
ハーマイオニー「び、ビクトール!?あの、こんなところで土下座は……」
ビクトール「ヴぉくが弱いせいで、迷惑をかけた! ヴぉくは、自分が恥ずかしい」
ハニー「頭を上げなさい、ビクトール」
ビクトール「でも、ヴぉくは! セドリックは礼儀正しかった、いつも!それなのに……」
ハニー「あなたのせいじゃないわ。私が誰にも言われたことだけれど。そうよ、全部……」
ダンブルドア「そうじゃの、ハニー。後はわしに、言わせてもらおうかの」
ザワザワザワザワザワ
シーーーーン
ダンブルドア「うむ。世界的クィディッチ選手の土下座から眼を離してみながこちらを向いた、ということは。みなの関心は、わしがいまから言おうとしていることにある。そう判断していいのじゃろうの」
ダンブルドア「セドリック・ディゴリーは模範的なハッフルパフ生じゃった。誠実であり、勤勉であり、フェアプレーを重きとした。彼を好いている者も多くおろう、そうじゃの。そのバッジをみるに」
『セドリック・ディゴリーを応援しよう! ハッフルパフのチャンピオン!』
ダンブルドア「裏などなく、ただ純粋に忠実な良き友であった。彼の失踪は、みなの中におおきく影響を与えておる事じゃろう」
ダンブルドア「で、あるからして。わしは彼の失踪に関して事実以外の噂が流れるのをよしとせん。君たちには知る権利がある。正確に、セドリック・ディゴリーの友として」
ダンブルドア「セドリックは、復活したヴォルデモート卿の手にかかった」
ザワザワザワザワザワザワ!
キャーーーー! ヒソヒソヒソヒソヒン
ロン「うっわー、言っちまったぜダンブルドア、おったまげー」
ハーマイオニー「……ハニー?」
ハニー「……えぇ、平気よ。そうね……手、えぇ。握らせてあげる」
ダンブルドア「魔法省は、わしが諸君にこの事実を伝えることをよしとしておらん」
ダンブルドア「じゃが、このことを隠すことはセドリックを侮辱するも同じじゃ。そう、彼は間違いなくヴォルデモート卿と戦ったのじゃ。彼の、全てをかけたのじゃ」
ダンブルドア「……ヴォルデモート卿復活について、もう一人、名前を挙げねばなるまいて」
ザワザワザワザワザワ
シーーーーーーン
ロン「……ヒーーーーーーン」
ハーマイオニー「紛れてないわよ」
ハニー「……呼んだかしら、校長先生」
ダンブルドア「いかにも。ハニー・ポッターはこの事実を我々に届けてくれた。全てを明るみに出し、あらゆる勇気をもってヴォルデモート卿と決闘を、そう、決闘したのじゃ。お辞儀だなんだとうるさい、奴とじゃ」
ダンブルドア「そういう勇気を、ハニー・ポッターは示してくれた。わしは彼女を讃えたい。みなは、どうかの」
ガタガタッ、ガタッガタガタッ、ガタッ
ロン「! あー、みんなが席から立ち上がって、グラスを?よーし、ハニーを讃えるなら一番豚の僕にまかせなよ」
ハーマイオニー「ここは先生に任せなさい、ってば。みんな、と言っても……そうよね」
ハニー「今更気になんてしないわ。スリザリンの、あの人の一派他大勢が立ち上がらなくたって」
ドラコ「……」
ダンブルドア「ハニー・ポッターに、乾杯」
ヒンヒーーーーーーン!!
ガタガタ、ガタッ
ダンブルドア「……予期せぬ形で幕引きとなった三大魔法学校対抗試合じゃったが、その役目は十分に果たせた。わしは、そう思っておる」
ダンブルドア「特に、代表選手の四人。四人は、最初こそぶつかりあったものの。互いを認め、理解し、そして——絆を築いてくれたものと、信じておる」
フラー「オッオー、愚問すぎて片腹痛い、でーす!わたーし、アニーのおともだーち。んーふん?あなたーもですね?」
ビクトール「……ヴぉくは。まだ、そう言っていい権利が、ヴぉくにあるのなら」
ダンブルドア「もち一豚じゃ、ミスター・クラム」
ロン「僕以外がそれを使うなよ!もちのロンでね!先生!」
ダンブルドア「失礼じゃった、名誉豚のミスター・ウィーズリー。さぁ、ここに集まりし客人の方々」
マクシーム「……」
フラー「何ぞ言うか、でーす!」
ビクトール「……」
ダンブルドア「好きな時にまた、いつでもおいでくだされ。我々は結束せねばならんのじゃ。ヴォルデモート卿復活に鑑みて、我々は結束すれば強く、バラバラでは弱い」
ダンブルドア「ヴォルデモート卿は、あの闇の力(笑)を駆使する者は我々の不和の感情を煽る。敵対感情を蔓延させる能力に長けておる」
ダンブルドア「じゃがそんなものをものともしない、強い結束があれば。絆や友情、愛情、それらにかかれば、あの愚か者の術など恐れることなどなにもない」
ダンブルドア「目的を同じくし、心を開いたならば。国や言葉、習慣の違いさえ全く問題にはならぬ」
ダンブルドア「我々は結びつかなくてはならぬ。皆、しかと心にとめておくよう。間違いであってほしいのじゃが、どうやら今から魔法界は暗く困難な道に差し掛かろうとしておる」
ダンブルドア「友の手を取るのじゃ。さすれば、どのような暗闇でも迷う事はなかろうて」
ハニー「……ねぇ、ロン。ハーマイオニー」
ロン「あぁハニー。いつだって、君といるよ。僕は下のところにね」
ハーマイオニー「私は、隣に。絶対に離さないわ」
ハニー「……うん、ありがと。わたしも、絶対……離してなんか、あげないんだから!」
ダンブルドア「さてさて、さて。難しい話は終いじゃ! ご馳走を食べるよしようかの。みな、一年ご苦労じゃった!そーれ、わっしょいこらしょいどっこらふぉーーーーい!」
ワァアアアアアアアア!!
ヒンヒーーーーーーーーン!!
ドラコ「…………」
翌日 校庭
フラー「アニー、まーた、会いましょうねー?」
ハニー「えぇ、そうね。嫌と言ってもあなたのことですもの」
フラー「むーっ?」
ハニー「……えぇ、私も会いたいわ、フラー。またね」
フラー「えぇー、まーた。わたーし、えいーごが上手になりたーいので。こっちではたらけるよう、がんばりまーす」
ロン「オーケー、ビル兄ぃにもそう言っておくよ」
フラー「お、オッオー。それには、およびませーん。あー、てがーみの約束、してまーす……んーふん!?アニー、なーんでーす!?にやにやしなーいでくださーい!」
ハニー「はいはい、分かったわよ。ほら、馬車が出発するみたいだわ。またね、孤高で至高でどこまでも絶世な女帝さん」
フラー「えー、高貴で可憐で儚げで、伝説的で道徳的(※フランス語なのでry)な、わたーしのお友達!あなたにあーえて、よかった!」
ロン「こっちこそ、新しい可能性をありがとさんってね。あぁハニー、君の無限の可能性の前じゃどんな奴だって有限だけどさ!」
ハニー「そうでしょうね、悠久ですもの。あら」
ハーマイオニー「あっ、フラーはもう行ってしまったの? 何かした?」
ハニー「普通にお別れしただけよ、っふふ」
ロン「君こそ、ビッキーとあっちでなーにをよろしくしてたんでーす、さ!マーリンの髭!」
ビクトール「もう一度、ヴぉくの故郷に来られないか。聞いていました」
ハーマイオニー「び、ビクトール!?」
ハニー「ふーーーん。成果はどうだったの?」
ビクトール「思っている、通り。僕ヴぁ、とりあえず手紙で我慢するよ。ハニー、君と戦えて、良かった」
ハニー「こちらこそ」
ビクトール「あと、いいものを見せてくれてありがt」
ハニー「船に乗る前に大イカ豚に頼んで湖の底へ沈めてもいいのよ?」
ビクトール「それと、あぁ。君も。ありがとう、楽しかった」
ロン「あー……そう、だね。うん、僕も何度か助かって……あー」
ビクトール「ビッキーと、呼んでくれて。ありがとう。ヴぉく、今まであだ名なんてなかったから。嬉しい」
ロン「っ、あー……」
ビクトール「それじゃ。ハームオウンニニイ、すぐに手紙を書きます。カルカロフの代わりに船を動かさないと。これで……」
ロン「あー!マーリンの髭!!!髭!!!ヘイ、ビッキー!!!」
ビクトール「!?」
ロン「……サイン、くれないかな!!!!」
ビクトール「……あぁ。喜んで!」
ホグワーツ特急
ロン「帰りの特急って憂鬱だよね。あぁハニー、君が背中にいるから僕はいつでも愉快な乗り物だけどさ」
ハニー「愉快すぎて特急要らずになりそうね、えぇ」
ハーマイオニー「飛んだっておいつかなかったでしょう、もう」
ロン「ありゃ森でいまでもブルンブルン言ってるんだろう車豚が悪い。それで、リータ・スキーターは何か新作ゴシップでも載せてるかい?」
ハーマイオニー「いいえ、あの人の記事を探しているわけじゃないの。あの試合の顛末とか、あの人のこととか。でも、ぜーんぜん。きっとファッジが書かせないんだわ」
ハニー「でも、あの人に脅されたからって怯むような女かしら。それなら『予言者』以外でもなんでも、どこかの雑誌にすっぱぬきそうなものだけれど?」
ロン「『ホグワーツの脅威!あの人とハニーの放課後の協定!』とかね。センスないな」
ハーマイオニー「平気よ。実を言えばね、もう今後一年は私達、あの女の記事におびえなくったっていいの」
ハニー「誰がいつ怯えたのかしら。私が恐れるのは退屈と体重計だけよ」
ロン「それじゃ、君。スキーターのタネをつかんだのかい?なんだったのさ、ハニーの魅力なんて僕の方が億倍も知ってるけど」
ハーマイオニー「それじゃ私はそのまた億倍だわ。あのね、スキーターは……非合法の、動物もどき<アニメーガス>だったのよ!」
コトンッ ブンブンブンブンブン!
ロン「? なんだいこれ、瓶の中に……コガネムシ。あーーーっ!!」
ハニー「じゃぁ、ここのところよく見ていたこの……あぁ、そうね。不自然すぎるくらいに、見ていたわね」
ハーマイオニー「そっ。この女はこの変身を利用して、城のあっちこっちを飛び回っていたというわけ。あなたがヒントをくれたのよ、ハニー。この女はムシをつけるどころか、自分自身が虫ケラだったのよ」
ロン「おったまげー。動物もどきは難しいってシリウスがドヤ顔してたけどさ、このババアにできるならそうでもないんじゃないかな」
ブンブンブンブン! ガツン!!! ざんす!!
ハーマイオニー「瓶には壊れないよう魔法をかけてるの。あー、ハニーが入院したあの日、窓の枠に止まっているこの女を捕まえたのだけど」
ロン「あぁ、君が雰囲気ぶち壊しにしたあれね。覚えてる覚えてる」
ハニー「ロン」
ロン「なんだいハニー!ヒンヒン!」
ハニー「その瓶、窓の外に放り投げたらどうなるかしら」
ロン「合点さハニー!」
ハーマイオニー「ま、待って待って!気持ちはわかるけど、今後一年ペンを握らないって約束したら無事にロンドンで離してあげるって約束してるのよ!」
ガラガラッ
ドラコ「……へぇ。それじゃ、哀れな新聞記者を捕らえたってわけだ。たまーにはその頭でっかちも役に立つんじゃないか、グレンジャー」
ロン「なんだ、君か。湖の底に溜まったヘドロかなんかが歩いてるのかと思った」
ドラコ「……」
ハニー「……?」
ドラコ「そうか、それじゃ。何も見ていない、そういうフリをするってわけだ。考えないようにしていればいい、そういう風に?」
ハニー「……何がいいたいわけ?」
ハーマイオニー「出て行きなさいよ、マルフォイ」
ロン「そうだそうだ、おマえなんか最初から及びしてルわけじゃないんだフォイ」
ドラコ「君は負け組みを選んだんだ、ポッター!僕が言ったことを覚えているか?『友達は選んだほうが良い』!」
ハニー「えぇ、そうね。そのあとあなたが無様にフォイフォイないた、あの頃ね」
ドラコ「黙れっ!!!僕は教えてやったはずだぞ、君みたいなのは僕のような名族と付き合うべきだった。それが、どうだい。ウィーズリーに、穢れた血。最悪も最悪だ」
ロン「おい、それ以上一言でも口利いてみろよ」
ドラコ「黙れウィーズリー、僕に指図するな。もう手遅れだ、ポッター!闇の帝王は戻ってきた、あぁそうさ。僕はもう君なんかにやられっぱなしの、ドラコでいてはいけない。覚悟しろ、ポッター!」
ハニー「……何よ。マルフォイ」
マルフォイ「お前は地に落ちるんだ!その穢れた血と一緒に、一番最初に!あぁ、二番目か!?どうせ、あのディゴリーはきっと——」
フレッジョ「「いっけぇええええええネビルーーーーーーーーー!!!!!!」」
ネビル「○フォオオオオオオオオオオオオオオイ!!!!」ゴシャァアアアアアアア!!
マルフォイ「フォォオオオオオオオオオオオイ!?!?!?!?」
ロン「やったぜネビル!漢だ!漢だぜ君は!豚の中で!」
ハーマイオニー「……いきなりはやめて頂戴、心臓に悪いわ」
ハニー「……あー、ありがとう?」
フレッド「なーに、礼には及ばないよハニー、我らが獅子寮の女王様」
ジョージ「俺達が進む通路に、邪魔な肉塊二つと変なのがいたからな」
クラップ・ゴイル「「」」
マルフォイ「フォ、イ」
ハニー「で、あなたたちもこのコンパートメントに収まるわけね」
フレッド「いいじゃぁないか、ハニー。僕ら一応君を守ったナイトだぜ?」
ジョージ「フォイの野郎はネビル一人の手柄だけどな、さっすが漢豚だぜ」
ネビル「ハニー以外が呼ばないでくれよ!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「……ねぇ、あなたたちってそういえば。今学期は何度か、物騒な相談をしていたじゃない?」
ロン「あー、そうだったっけ。脅迫とかなんとか?おいおい二人とも、まさかハニーのことと何か関係あるんじゃないだろうな」
フレッド「あーぁ、あ。そろそろ言われると思ったさ。分かった分かった、S.P.E.W.っちまうよ」
ハーマイオニー「バッジを額に埋め込んでやるわよ」
ジョージ「終わったことなだけどな。ルード・バグマンのこと。例のあの人だなんて、何も関係ないんだ」
ハニー「? それは、あの人は無罪だったのでしょうけれど。あなたたちのあの雰囲気って……」
フレッド「そんなにヤバかったかな、僕ら。あー、それもそうだろうな。なんてたって僕ら、全財産とられっちまったんだから」
ジョージ「ワールドカップの、あの賭けのこと覚えてるか?奴さん、俺達への配当金をレプラコーンの金貨で払いやがったんだ」
ネビル「レプラコーンの金貨って、ハグリッドの二フラーの授業で使った、あれ?」
ロン「あー、しばらくすると消える、っていう……マジかよ」
フレッド「マジもマジ、大マジさ。俺達も最初はさ、バグマンの野郎に間違ってますよって手紙を出すだけだったんだ。でもこれが、にっちもさっちもいかない」
ジョージ「色々つっついてみると、奴さんどうやら小鬼の連中にかなりの借金があったらしい。ワールドカップが終わったら、森で吊るし上げられてたそうだぜ」
ハニー「私達が出くわしたあの時、生気の無い顔をしてたのはそういうことね」
フレッド「んーで、あんの野郎僕らの掛け金を踏み倒してもまーだ小鬼の借金が残ってるときた」
ジョージ「それであのバカ、どうやって借金を返そうとしたと思う?お馬鹿だぜ、ほーんとさ!」
ハニー「何をしたのよ、回りくどいのは嫌いよ」
フレッド「きーみーを、賭けにしたのさ。ハニー・ポッター」
ジョージ「君が優勝、ってのに小鬼と全額返済級の賭けをね」
ハーマイオニー「……呆れた。だから何度もハニーに手だすけしようとしていたのね?」
ハニー「でも、それじゃ。バグマンは賭けに勝って、あなたたちにも返済がくるのではないの?終わった、っていうのは?」
フレッド「ところがどっこいハニー。小鬼もさるもの、ってね。奴さんたちは君の証言を全面的に信じるときた」
ジョージ「それすなわち、君と僕らの友セドリックが同時優勝だ、ってね。バグマンは夜逃げしたよ、バカな奴」
ロン「それじゃ、君たちの、あー、悪戯専門店の」
フレッド「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ、WWWの運営資金はパァ、そうだな」
ジョージ「せーっかく少しでも色々作れてきて、これから、って時だったんだけどなぁ」
フレッジョ「「俺達の、頭に詰った!世界ごと笑い飛ばすようなおっもしろい道具たちなのに」」
ハニー「……」
キングズ・クロス駅
ハニー「着いたわね」
ロン「あぁハニー!僕は君のトランクもって先におりるよハニー!おいハーマイオニー、君のトランク重すぎるぞマーリンの髭!」
ハーマイオニー「あっ、ちょっと!別に私のは、ちょっと、ロン!?」
ネビル「っわわ、ばあちゃんがもうホームにいる!ひぃ!じゃ、じゃあねハニー!また!ヒンヒン!」
フレッド「なんだいなんだい、随分と慌しいなぁ」
ジョージ「僕らがエスコートしようか、ハニー?」
ハニー「いいえ、結構よ。ロンは気が利くわね、ほんっと。私、あなたたちに渡したいものがあるの。さぁ」
ジャラッ
フレッジョ「「!?」」
ハニー「受け取って。この私の趣味じゃないおかしな巾着だもの、いらないわ。そうそう、中身も私には縁の無いものだから、ついでにあげる」
フレッド「っちょ、っと、っははは。ハニー。冗談が、冗談がすぎるぜ?」
ジョージ「だ、だってそれって優勝賞金の、一千ガリオンじゃぁないか?」
ハニー「あぁ、そうだったかしら。だとしたらなんなの、というお話だけれど」
フレッド「く、狂ったのかハニー、おいおい!」
ジョージ「受けとれねぇよ!いくらなんでも!」
ハニー「じゃあ私、そうね。この重いものぜーんぶ、テムズ川に捨ててしまうわ。本当にいらないのよ、私」
ハニー「私が欲しいものは、みんなみんなお金なんかじゃ買えなくって。こんなものあっても、意味がなくって」
ハニー「ただ、ね?あなたたちに任せてみたら、少しでも、ほんの少しでも実現するんじゃないかしら、って思ったのよ」
ハニー「……笑いとばしてくれるんでしょ? こんな世界、盛大に」
フレッド「……あぁ俺達にばっちり任せとけよハニー!」
ジョージ「俺達、絶対にやるぜ!あり、ありがとよ!!」
ハニー「いいのよ。その代わり——ロンに、新しいドレス・ローブを買ってあげて頂戴?いつまでも自信がないんじゃ可哀想だもの。私は気にしないけれど」
フレッジョ「「君は変わらず優しいねぇ、ハニー!」」
ハニー「はいはい、ありがとう。それじゃあね」
ロン「話しは終わったかい、ハニー?」
ハーマイオニー「もう、私に一言くらい何かあってもいいのじゃないの?」
ハニー「何のことかしら。私は気に入らないものをあの二人に押し付けただけよ……さて」
ロン「あー、ハニー。今年もきっと、僕らのとこから誰かが迎えにいくと思うよ。あぁハニー!君を一瞬でも待たせるなんて豚失格だねごめんよヒンヒン!」
ハーマイオニー「いい夏休み、とは言えないでしょうけど。ハニー、すぐ会いましょう?だって、私達」
ハニー「……ねぇ、二人とも。ちょっと、こっちにきて」
ロン「なんだいハニー、僕のは——」
ハーマイオニー「なぁに、ハニー。あっ、そうね。あの、別れの挨拶って——」
ギュッ!
ロン「!? あ、あのハニー!?あのですね、真正面からあの二人まとめて抱きしめられるなんてあの新しくってああああキャノンズが一失点二失点髭失点であの!」
ハーマイオニー「は、はははハニー!?あの、あなたと二人なら別に、いいえよくないけど、わ、悪くも無いけど、あの!!」
ハニー「(ヴォルデモートは言ってたわ。ずっとこの幸せが続くと思い込んでいたのか、って)」
ハニー「(そんなのが、ただの逃げだって分かった)」
ハニー「(私達はきっとこれから、暗い暗い時代に入ってしまうのかもしれない)」
ハニー「(この温かさも、ひょっとしたら。一時的だけれど、失う事があるのかもしれない)」
ハニー「(でも——だから、なんだっていうの)」
ハニー「(暗い時代だからって、暗いことばかり考えてなきゃいけないってわけじゃない)」
ハニー「(勿論、目の前の現実から逃げたり、しない。でも、何もしないんじゃあの時と同じ。私が、わたしが変わる前とおんなじだわ)」
ハニー「(わたしは、信じてる。一杯の、わたしの大事なもの。みんなみんな、わたしの力で)」
ハニー「(たとえ、今——)」
ハニー「(どこかで、誰かたちが何かを企んで、いたとしても——)」
某所
ヴォルデモート「……よくもやってくれた」
ヴォルデモート「なんたることだ 俺様のこの一年の計画が」
ヴォルデモート「全て 全て、無駄になったのだ」
ヴォルデモート「生かしてはおけない 誰をだ ハニー・ポッターだ」
ヴォルデモート「あの小娘は生かしておけない 生かしてはいけないのだ」
ヴォルデモート「そうであろう? 我らが——チャンピオン」
「……」
ヴォルデモート「いーい、バッジだ 奴には貴様で——死よりもむごいものを、思い知らせてやろうではないか」
「……はい、我が君」
アズカバン監獄
ファッジ「入れ!この異常者め!お前にはこの異常者専門の最下層がお似合いだ!ふん!」
バタンッ!!
Jr「ふんっ」
「おやおや、新人さんですか?」
Jr「……出戻りとも、言うな」
「それはとても珍しい。あぁ、でもここまでのおくにきたのは初めてでしょう?私が、正気を保っていられる秘訣。教えてさしあげましょうか?」
Jr「必要ない。俺には、俺の心には。ヒンヒンなどは鳴かん。俺の光の、ハニー・ポッターが……」
「……あなた」
ズルッ
「今!!」
ズルッ
Jr「? なん、だ、近っ!?」
ガシッ
クィリナス「ハニー・ポッターと、おっしゃいましたか!?!?!?!?」
ハニー「……ねぇ、ロン。ハーマイオニー。わたしの、大事なお友達」
ハニー「きっと、ハグリッドの言う通りなのよ。どこで誰が、何をしてようと」
ロン「……そうだねハニー!ヒンヒン!僕は君の下で、君を支えてるだけだ!そういうことだね!」
ハーマイオニー「……任せて。きっとあなたの隣で、立っていてみせるわ。私」
ハニー「ええ、そうね。心配ばかりしていても、始まらないのよ」
ハニー「来るものは来る、来た時に受けて立てばいいのよ」
ハニー「それでも勝つのは、私よ! ヴォルデモート!!!」
完
シリウス「……あー、リーマス。ムーニー、ほんとすまん、なんというか……いや、ハニーが君に手紙を書かなかったのは、私の責任でもないわけで……元気出せよ、な?ジェームズの土産話もあるぞ?」
リーマス「その土産だけ置いて外で寝ればいいんだ、君なんて。餌も屋根もぬきだね」
今度こそ、完
下巻にかかりすぎやろ!!!以上!
五巻なるべく早く手ぇつけるで!その前にやることも他に書きたいものあるよっていつかはわからん!
ともあれ嫁が出るんで書かないという選択肢はないんで、またよろしゅう!
ラドクリフお大事に
じゃあの!
ハリー・ポッターシリーズ
一巻〜七巻
世界的大ヒット発売中!
2014年後半、USJにて
ハリポタアトラクション建設決定!!
ハリポタラッピング電車
JR西日本ゆめ咲線にて運行中!!!
乙!今回も死ぬほど面白かった!
ヒンヒン!ハニーに幸あれ!
ハリーとハニーが出会ったら
ハニー「……なんだかあなた、パパみたいなのに、ママのようだわ」
ハリー「あー、君の方こそ、父さんそっくりだね、あぁ」
ハニー「……まを」
ハリー「うん?なんだい?」
ハニー「……頭を、撫でて、ほしいのだけれど」
ハリー「……お安い御用さ
一番豚「おいそこのくしゃくしゃ眼鏡!僕のハニーに何気安くさわってんだマーリンの髭!髭!」
ロン「おいおいハリー君はジニーじゃあきたらずどんだけ赤毛をものにすりゃ気がすむんだいマーリンの髭!髭!」
Wハー子「「少しは空気を読むことを覚えて」」
ハリー「満足かい?」
ハニー「…えぇ、ありがとう。お陰で痒みがおさまったもの、感謝してあげるわ」
ハリー「僕からも、一つお願いしていいかい?」
ハニー「この私にいい度胸ね。なぁに?」
ハリー「…ハリー、って。呼んでもらえるかな」
ハニー「…えぇ、ハリー」
ロン「ハリー!僕ときたら君のことをもううん万回は呼んでるぜ何せ僕ぁもちのロンで君の親友だからねっ!」
一番豚「ハニー!君に名前を呼んでもらうなんてそんなの新たな誕生みたいなもんでもちの僕は新生ロニーとしてヒンヒンさヒンヒン!」
Wハー子「「『ペトリフィカストタルス、石になれ』」」
一番豚「そっちのハーマイオニーはなんていうか、落ち着いてていいよな。マーリンの髭」
ロン「何言ってんのさ、そっちこそ女の子と一緒だからかな?口煩い彼女よりよっぽど可愛いよマーリンの髭」
ハリー「同じ顔だけどね、あぁ。ほんと君たちって」
ハーマイオニー「とまぁ、ハニーはこういう風よ?」
ハー子「うーん、単純に正反対というわけでもないのね」
ハニー「そんなに困らなくっても、私の変わらないもの、教えてあげましょう…?」
ハー子「きゃっ!?」
ハーマイオニー「ちょっ、ハニー!?そっちじゃないわ、私はこ、きゃあ!?」
ハーマイオニー「ちょっ、ハニー!?あなたわざと間違えたふり、あっ、あぁ、私、そんな、求めてなん、か…レラシオは、できない、けど…」
一番豚「つづけて」
ロン「どうぞ」
ハー子「やめて……や、あ…」
ハリー「ハーマイオニー、お願いだから君は正気でいてくれよ」
シリウス「ハリーは優しい、リリーにもよく似てる。対してハニー、彼女は普段の行いも内面もジェームズそのものだ」
リーマス「…」
シリウス「…ジャパニーズマグルの文化で、階段から転げ落ちるとアイツが俺で俺がアイツになるというものがあってだな」
リーマス「先ずは君一人で落っこちればどうだい」
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