【モバマスSS】「「同じ日生まれ」」 (26)

・誕生日の二人が雑談するだけ
・見切り発車


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「あっ」
「あら?」
「おはよう、響子」
「おはようございますっ、凛ちゃん」


「…もしかして響子も?」
「あー、わかっちゃいます?」
「うん。なんとなく気まずいよね」
「ですよね!」
「それでここに?」
「はいっ、ここの給湯室って滅多に人が来ませんから」


「どこの部署の休憩室からも離れてるからね…」
「私だけの秘密の場所のつもりだったんですけどね?」


「おんなじような事考えてた、って訳かな」
「ええ、なんだか似た者同士ですねっ」
「そりゃそうだよ、だって… あっ、そうだった」
「?」
「響子」
「あ、はい」
「誕生日おめでとう」


「えっと…ありがとう、ございます?というか、凛ちゃんもおめでとうございますっ!」
「ふふっ、ありがと」


「「……」」
「えっと」
「何?」
「その大きな荷物って」
「ああ、これ?」
「花束、ですか?」

 観劇のためしばらく中座します


「うん、薔薇のね」
「あれ?青、と、紫?」
「そうだよ。この薄紫がいわゆる“ブルーローズ”で、あとは白薔薇を染色したやつだね」
「凛ちゃんのうち、花屋さんでしたっけ」
「そうだよ。このブルーローズは普段は扱ってないやつだけどね」

「特別なんですね」
「周りの青薔薇も父さんが自分で染色したらしいから、また別の意味で特別だけどさ」
「だからちょっとグラデーションが…」
「そんな大層なものじゃなくて、只の色ムラだよ、多分」

「それ、談話室とかに飾るんですか?」
「そのつもり、だったけど… 折角ここで会ったんだし、響子に少し、貰って欲しいかな」
「えっ!?」
「何本か選んで小さくまとめ直すから、さ」


「えっと、その… いいの?」


「うん、いや、えっと、お願いします。
 その、なんて言えばいいかわからないけど… 同じ誕生日だし、嬉しさを共有したいな、って言うか。お裾分けって言うか」


「「…」」

「ごめん今のやっぱ「くださいっ!」えっ、あっ、その… うん」


「♪」
「急な思いつきだから簡素な包装しか出来ないけど、どうぞ」


「あっ、でも私何も用意してなくて、」
「ううん、貰って欲しいのは私の方だし、親からとはいえ貰い物を勝手に渡す訳だし」


「だけど…」
「じゃあさ、んーっと… コーヒー、飲みたいな。もうしばらくここに居るつもりだから」
「なら、用意しますね♪」


「響子はこのあと何かあるの?」
「お昼前に一つ打ち合わせがあって、あとは夕方までなんにも。凛ちゃんはどうなんですか?」
「ダンスレッスンを一時間だけ。夕方から空けといて、って言われてるけどさ」

「やっぱり…」
「今年も、ね。響子も?」
「おんなじです。だから、お昼からどうしよっかなー、って悩んでて」


「はっきり言われてはないけど、準備とかしてるよね」
「どうせなら二人でまとめて… だなんて、お祝いしてもらう側だから言えませんけど」
「まあ一応部署違いだし、色々あるんじゃない?」
「そうなのかなあ…」
「もちろん、仲が悪いって訳じゃないけどね」


「確かに、去年は卯月ちゃんが凛ちゃんの“応対係”やってましたもんね」
「響子の方には美優さんが行ったんだっけ?今年はどうなるかな」
「最近沙紀さんとご一緒することが多かったですし、もしかしたら」
「あー、なるほど」


「「はぁ…」」
「嬉しいんだけどさ、何て言うか」
「こっちも変に気を使っちゃいますよね」
「贅沢な悩みだけどね」


「そろそろ行かなきゃ。コーヒーありがと」
「いえいえ、こっちこそ素敵な花束を貰っちゃって」
「お裾分けだって。本当はちゃんとプレゼント用意しとけば良かったと思ってる」
「そんな、私こそ… んっ?」
「どうしたの?」


「あの、ちょっと思い付いたんだけど…」


---

「確かに、考えてみればそういう手もあるね」
「凛ちゃんがよければ、ですけど」
「もちろん、喜んで。それなら…」

---

「じゃあ、そうしよっか。…まあ、今のところ夕方空けといてって言われただけだしね」
「皆がどんな反応するか、ちょっと楽しみ、かも?」
「だね。なら、終わったら連絡するから」
「いってらっしゃい、“また後で”ねっ♪」

~昼過ぎ、各部署にて~

「凛、昼からなんだけどさー」
「あー、ごめんね奈緒、ちょっと予定が入っちゃって」


「ねぇ響子ちゃん、お昼外に食べに行かない?」
「えっと、ごめんなさい先約があるんです」


「えっ!?」「先約?」






「「うん。今からデート(なんですよ)」」



短いけど終了
勢いで書いたので読みづらかったりきょこたんが上手くかけてなかったり色々と手落ちが

お詫びを申し訳ありません

出来れば近いうちに凛の誕生日SSを改めて書きます、たぶん「かたほうのてぶくろ」というタイトルで

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