男「あなたには魔法を使って殺し合いに参加してもらいますねぇ」 (25)

俺「んなベタな」

男「ベタですよねぇ」

この男、突然「あなた俺さんですよねぇ、ついでに願いありますよねぇ、能力みたいなの欲しくないですかぁ」のようなことを言った。

これに対し俺は警察を呼ぶ気にならなかったのでそのままこいつを喋らせた。

俺「で俺はどうすればいい」

男「殺し合い、まあ夜会と言うのですがそれに参加してくださいねぇ」

俺「なんで俺が参加するんだ」

男「お偉いさんはパーティがお好きですからねぇ」

俺「参加して何かあんのか」

男「願いが叶いますねぇ、確かあなたは」

男「『自分の大切なものが欲しい』」

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男「どういう意味でしょうねぇ」

俺「言いたくない」

俺は今は高校生として生きているがなんとなく生きることに楽しくなくなっていた。

人間だしいつか死ぬ。
人生の果てが今日か明日の違いだ。

そして自分はこの考えを持ったのは熱中できるものをもたなかったせいだと心で決めていた。

...がどういうことだ

俺「なぜ知っている」

男「あーウチは魔法取り扱ってるので頑張って調べましたねぇ」

人が気にしてることを大変適当にはぐらかしやがった。

何か機会があったら一発殴ろう。

男「じゃあ何か他に質問ありますかねぇ?」

俺「えとその夜会っていつやるんだ」

男「夜やるってことになりますねぇ」

俺「会場はどこだ」

男「ウチの人間が来て案内しますねぇ」

俺(...?どこなんだ...?)

男「質問いいですかねぇ?」

俺「ん..なんだ」

男「やたら落ち着いてますよねぇ、普通の人はビビったり警察呼びますよ」

俺「ビビっても警察呼んでも意味なさそうだし」

男「まあありがたい限りですねぇ」

男「あと普通に殺し合い怖くないものですかねぇ?」

俺「それは...まあ...」

男「まあ断らない人を探してますのであまり私には関係ないのですがねぇ」

俺「...」

男「それでは魔法をあげますね」スッ

俺「なんだこれは」

男「我が社特性のマジックカードですねぇ」

男「あなたのイニシャルはFなので...」スッ

俺「え?物なの?能力ってなんかこうブワァアアアっと」

男「そういう方は効率悪いのですよねぇ」

このもらったマジックカード(O戯王ぐらいのサイズだ)と呼ばれる物にはFと書いてあった。

男「でこっちがマジックオープナーというのですねぇ」

ゲームでありがちな魔道書みたいなのをもらった。表紙に2枚と中に24枚入れられるみたいだ

男「カード単品でも使えはしますが夜会ではオープナーがないとやってられませんねぇ」

俺「どう使うんだ?」

男「夜会で詳しく説明しますがカードからパワーをもらう物ですねぇ」

男「やっぱり難しいので夜会で説明しますねぇ」

俺「そ、そうか」

男「でカード単品の使い方ですがねぇ」

男「簡単にサモンで呼び出し、リターンで戻す、といったところですねぇ」

俺「え?呼び出し?戻す?ん?」

男「おっと私はここまでですねぇ、ここにトリセツ置いておきますので今日の夜を楽しみにしておいてくださいねぇぇぇ

男は窓から出て行った。ここ2階なのに。

俺「あったトリセツ」

俺「どれどれ」パラッ

マジックカード取扱説明書

サモン...魔翌霊を呼び出します
リターン...魔翌霊をカードに戻します

俺(本当に正規品のトリセツか...?)

俺(まあいいや...)

俺「サモン」

バチバチ音を立ててじわじわ浮き出てきた。

そして、魔翌霊と呼ばれる人が出てきた。

俺「...女の子?」

F「君が私の主か」

F「想像以上にダメそうだなぁ」

ショックを受けた。

F「まあいいや私はフラン、FっていうのはフリーズのF」

俺「は、はぁ」

フラン「どうしてそんな気の抜けた声なの」

俺「突然女の子出てきたら驚くでしょ」

フラン「出したの君でしょ」

俺「そ、そうだな」

フラン「君の名前は?」

俺「コーキ、フルタニコーキ」

フラン「ふーん」

フラン「嫌いじゃない」

みると彼女はとても暑そうなコートを来ている。夏でとても見てられない。

俺「暑くないの?」

フラン「いたいけな女の子に服を脱ぐことを強要するか」

俺「そうじゃないそうじゃない」

フラン「気分次第で服変えられるの」

フラン「まあ私はコート大好きだから基本これ」

俺「気分次第で服が変えられるってなんだ?」

フラン「魔翌霊は結構自由な存在だから服も魔翌霊のセンス次第」

フラン「工夫すれば海で水着になって泳ぐこともできるの」

俺「そうか」(水着ねぇ)

フラン「海かぁ行きたいなぁ」

俺「俺もしばらく行ってないな」

中学生ぐらいの女の子とたわいもない話をずっとしたところあっという間に夜が来た。

飯の時間が来たので一旦カードに戻して夕飯を食べた。

夕飯から戻ってきた。
姉に落ち着きがないと言われた。

俺「サモン」

フラン「よっと」ヒョイッ

俺「最初はもっと時間かからなかったっけ」

フラン「時間かかるのは最初だけなの」

フラン「それに毎回あんなに時間かかったら話にならないでしょ」

俺「まあそうだな」



フラン「そろそろ夜会ね」

俺「そうなのか?」

フラン「12時ちょっと前に眠くなってきて迎えが来るの」

俺「え?」

フラン「だから一旦私をもどして」

俺「り、リターン」

フラン「また向こうで」ヒュッ

俺「迎えってどういうことd...」バタッ

ーーー第一夜 開会ーーー

目が覚めた。状況理解を手伝ってもらうためにもフランを起こさないと。

俺「サモン」

フラン「ほい」ヒョイッ

フラン「無事着いたみたいね」

俺「ここは...夜会の会場か」

男「はいここが会場ですねぇ」

俺「うわぁ!」

男「今度は驚くのですねぇ」

俺「突然出てこりゃ驚くわ!」

フラン「あなたは誰?」

俺「こいつは...

男「あなたをこの方に渡した者ですねぇ」

男「ついでにここのジャッジもやってますねぇ」

男「コードネーム:Mr.Xですどうぞよろしくお願いしますねぇ」

フラン「ふーん」

X「では広間へ」


俺(知らない間にスーツに着てる...)

俺(寝てる間に...マジかよ...)

俺「ん?」

フランもなぜか黒いドレスを着ている。雰囲気に合わせたのだろう。

俺(ドレス姿いいな...)

フラン「どうしたの」

俺「ドレス似合ってるなって」

フラン「...嬉しい...」

俺「え?」

フラン「なんでもない!」

俺(いいな...)

広間に着いた。でかいモニターが天井から4面にぶら下がっている。

フラン「///」

俺「人がたくさんいるな」

フラン「そ、そうね」

そしてしばらく待つとモニターが映った。

X「聞こえますかねぇ?夜会、始めますねぇ」

X「ではまずAの方、Bの方が部屋アルファに行ってくださいねぇ、同様にC,Dの方がベータ...

なんの説明もなし指示しだした。大抵の人は指示通りの部屋に移動した。きっとその気だからだろう。
入ってきたドアをガチャガチャやってる奴もいるがまあ開かないだろう。この手のものは大抵密室になるものだ。

X「E,Fの方はガンマ、G,Hの方...

俺「行くぞ」

フラン「うん」

フランは本調子に戻ったようだ。

部屋ガンマに着いた。部屋の入り口は二つあり、左の扉には「E」、右の扉には「F」と刻まれていたので、Fの方に入った。

ガイド「あなたはマジックオープナーの使い方を習ってないとのことですので使い方についてお教えします」

忘れていた。というかこの言い草だとあの男はかなりいい加減に人にものを教えていたようだ。

俺「はぁ」

ガイド「では説明を始めますね」

まずマジックオープナーというのは簡単に魔翌霊を装備する道具です

あなたは魔翌霊の力を鎧や武器の形で借りて相手と戦ってもらいます

オープナーの使い方は簡単で、リターン状態のカードを表紙の上のリーダーに入れて使います

オープナーを腰に下げて、リーダー越しに手をかざしてオープンというと魔翌霊を装備できます

逆に手をかざしてクローズといえばもとの状態に戻ります

オープナーの表紙の下のリーダーは他のカードを入れると自動的に上のカードに属性加えます

オープン状態で下のリーダーに入れると簡単に上と下のカードの属性を足し合わせた装備になります

下リーダーはオープン中に引き抜いて別のものに取り替えてもかまいません

これで大体分かりましたか?

ガイド「ではやって見てください」

俺「やってみるか...フラン、リターン」

フラン「よしきた」ヒュッ

俺「腰に下げて、ここにカードを入れて、オープン」

オープナーからバチバチ音が立ったと思えば、俺は装備できていた。
白いコートに青いマフラー、まさにフランのような格好になっていた。

フラン(どう?)

俺「ん?フラン?」

とても説明しにくいが、なんというかフランの意識を感じた。

フラン(今は君と私は一心同体だからこの状態でアドバイスとかするね)

俺「なんかとてもありがたいな」

なるほど、面白い気分だ。

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