ヘレン「IMCG・カーテンコール」 (46)

あらすじ
女優はカーテンコールに答えるものよ、誰も隣にいなかったとしても。


IMCG第9話

前話
木場真奈美「IMCG・ワタシハヘイキ」
木場真奈美「IMCG・ワタシハヘイキ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436355034/)

設定はドラマ内のものです。

それでは、投下していきます。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437647301



某劇場

古澤頼子「リーフレットをいただけますか」

古澤頼子
IMCGのオペレーター。今日は演劇鑑賞のため外出。

頼子「ドリンクは、はい、ミネラルウォーターを一つ」

頼子「手荷物検査を……これは無線です。すみません、音はしませんので持ち込みをお願いします」

頼子「ありがとうございます」

頼子「主演の女性知りませんね。芸名なのでしょうか」

序 了

OPテーマ

METAL DIVER

歌 多田李衣菜・ライラ・涼宮星花・冴島清美



IMCG・女子寮

槙原志保「晶葉ちゃんのお部屋、お掃除終わり、っと!」

槙原志保
女子寮の寮母さん。いつも甘い香りがする。

志保「お仕事の机も綺麗にしてないでしょうね。今度掃除に行きましょうか♪」

西島櫂「ただいま」

西島櫂
シュリンク6、ドルフィンのパイロット。最近髪が傷まなくなった。

志保「櫂さん、お帰りなさーい!」

櫂「あ、志保さん。お掃除中?」

志保「はい♪櫂さんのお部屋もお掃除しましょうか?」

櫂「ありがと。でも、大丈夫」

志保「お疲れみたいですね。私も休憩にします。お茶でもいかがです?」

櫂「うん……」

志保「櫂さん?」

櫂「ごめん、ちょっと、眩暈……」

志保「櫂さん、櫂さーん!?」



IMCG女子寮・櫂の自室

志保「熱はないみたいですねー。お水をどうぞ」

櫂「うん、ありがと。それにしても……」

志保「なんですか?」

櫂「やっぱり力持ちだよね、志保さん。あたし、お姫様抱っことか初めてされた」

志保「もー、心配して損しました!」

池袋晶葉「櫂、無事か?」

池袋晶葉
IMCGの技術主任。ドルフィンの改修と新システム導入のため奮闘中。

志保「晶葉ちゃん、無事ですよ」

晶葉「案の定、疲労がたまるんだな。櫂、頭痛はするか?」

櫂「ちょっとだけ」

晶葉「ちょっとじゃないだろう。無理はするな、いいな?」

櫂「うん」

晶葉「はぁ……志保、お願いしていいか?櫂に異常があったら教えてくれ」

志保「はい。無理はダメですよ?」

櫂「あたし、信頼されてないなぁ」

晶葉「頑張り屋なのは知ってる」

志保「だから、ですよ」

晶葉「そうやって、倒れた人間を見るのは、もう終わりにしたい」

櫂「……ん?」

晶葉「ゆっくり焦らずに行こうじゃないか。櫂の代わりなんていない」

志保「ゆっくり休んでくださいね。晶葉ちゃんも、無理しないでくださいね」

晶葉「もちろんだ!志保、夕ご飯が出来たらすぐに呼んでくれ!私は戻る」

志保「はい♪」

櫂「頑張ってね、晶葉ちゃん」



IMCG・警備室

伊集院惠「亜季ちゃん、さっきの電話はなんだったの?」

大和亜季「女子寮の志保殿からであります。櫂殿が軽い眩暈を覚えたそうであります」

伊集院惠
IMCGの警備室に努めている警察官。普段の仕事は職場の警備。

大和亜季
IMCGに出向中の警察官。最近、惠と打ち解けてきた。

惠「あら、大丈夫なの?」

亜季「はい。櫂殿はタフでありますから」

木場真奈美「警備室直通だったのか、あの固定電話」

木場真奈美
IMCGの職員。ウルフごと過去を振り切った。

亜季「志保殿は小さなことでも連絡をくれるであります」

惠「草むしりに駆り出されたりもしたわ」

真奈美「仲良くやってるじゃないか」

亜季「最近、ようやく溶け込んだ気がするであります」

惠「そうね、私も慣れたわ」

真奈美「苦労をかけると思う」

惠「誰が?」

真奈美「私達もIMCも、だ」

惠「ええ、わかってる」

真奈美「もう少しさ。やれることをやろうじゃないか」

惠「ええ」

亜季「質問であります」

真奈美「言ってみてくれ」

亜季「苦労をかける、意味はなんでありますか?」

真奈美「IMCは強化傾向だ。昔からそうだがな」

惠「ええ。ディアーが出撃するようなIMCの頻度は上がってるの」

亜季「ふむ……では、もう一つ」

惠「なに?」

亜季「終わりが見えてるような口ぶりでありますが……どうしてでありますか?」

真奈美「どうして、って」

惠「そう思った方がいいと思うだけよ」

亜季「そうでありますか……?」

真奈美「いずれにせよ、IMCの数は多くはない」

惠「何日も出現がないことはざら。増殖してるなら、もっと頻度が増えてもいいと思うの」

亜季「ふむ。確かに、そう考えることもできるでありますな」

ピッピ……

惠「あら、アラーム。誤報かしらね。亜季ちゃん、念のため見に行きましょう」

亜季「了解であります。木場殿、それでは」

真奈美「ああ。頑張ってくれ」



IMCG・事務室前

亜季「結局、誤報でありましたな」

惠「ドックの警報機は調子が悪いわね……仕方がないけど」

亜季「ひび割れていたであります。何をやっていることやら……」

梅木音葉「失礼します……」パタン

梅木音葉
シュリンク5、ディアーのパイロット。事務室から出てきた。

亜季「音葉殿、お疲れ様であります」

音葉「……こんにちは」

惠「事務室に用事?」

音葉「ええ……父からの電話を取り次いでいただきました」

亜季「父からの電話、でありますか。どうし……」

惠「亜季ちゃん」

音葉「あの……」

惠「なにかしら?」

音葉「櫂さん……大丈夫でしょうか」

惠「大丈夫よ。心配なら、見に行ったら?」

音葉「そうします……お疲れ様でした」

惠「お疲れ様」

亜季「……」

惠「……」

亜季「音葉殿、携帯電話は持ってるでありますな?」

惠「ええ……色々とあるのよ」

亜季「今度、話を聞いてみるでありますか」

惠「ああ見えて、話をするのは好きだと思うわ。話相手になってあげて」

亜季「同じ寮でありますし、機会を設けるであります。音葉殿はお酒は飲めるでありますか?」

惠「未成年よ」

亜季「えっ、そうなのでありますか?」

惠「大人っぽいものね」

亜季「いえ……IMCGに既に数年単位で所属しておりますので、てっきり」

惠「……私も詳しいことは知らないの」

亜季「ミステリアスでありますな、というより」

惠「というより?」

亜季「隠し事が多いでありますな、IMCGは」

惠「そうね……」

ガチャ

松山久美子「あら、こんな所で何を話してるの?」

松山久美子
事務室の美人なお姉さん。IMCGが接収される際に、数多くのゼットテクニカ社員が嘆き悲しんだ。

亜季「不思議な所だな、という話をしていたであります」

惠「そっちこそ、メモ帳なんて持ってどうしたの?」

久美子「そうだ。レナさんの所に行かないと」

亜季「司令官殿の所でありますか?」

久美子「取材の申し込みなのよね。行ってくるわ」

惠「行ってらっしゃい」

亜季「取材も落ち着いたと思ったでありますが」

惠「IMCについてはかなり情報を公開したのにね」

亜季「シュリンクについても前から情報公開はしてるであります」

惠「この時期に、何かしらね」

亜季「わからないでありますな」

惠「私達も態度を気をつけないとね。せめて、市民は不安に思わせたくない」

亜季「……そうでありますな」

惠「そろそろ定時ね。技官さん達が帰る時間だし、警備室に戻りましょ」



IMCG女子寮・櫂の自室

コンコン

櫂「はーい」

志保「櫂さーん、調子はどうですか?」

櫂「大丈夫。どうしたの、ご飯?」

志保「お腹空いてます?まだですよ」

櫂「じゃあ、なに?」

志保「お客さんです。正門にいるそうですよー」

櫂「誰?」

志保「仙崎さんです。お知り合いですか?」

櫂「知ってる。でも、急だな、いや、あの人ならしかねないかも」

志保「呼びますか?」

櫂「いや、今日はやめとく。連絡してから来て、って伝えてくれる?」

志保「はーい。そうだ、櫂さん」

櫂「なに?」

志保「すぐにご飯の準備をしますから、待っててくださいね♪」



IMCG・オペレーションルーム

兵藤レナ「清良ちゃん、どう思う?」

兵藤レナ
IMCGの責任者。ショーは集中を逸らしてくれる味方とのこと。

柳清良「断る理由はないかと」

柳清良
レナ付きの職員。ドキュメンタリーを見るのが趣味。

レナ「まー、そうなんだけどね」

浜川愛結奈「名前、なんて言ったかしら?」

浜川愛結奈
IMCGのオペレーター。発声はハッキリとお腹から。

清良「柊志乃さんね」

レナ「前に報道関係者を集めた時にいた、記者の上司らしいわ」

井村雪菜「でもぉ、どうして、今頃なんですかぁ?」

井村雪菜
IMCGのオペレーター。真奈美に誘われ、IMCGで働くようになった。

清良「さぁ?」

レナ「理由はわからないわね。何か掴んだのかしら?」

愛結奈「ふーん」

雪菜「何を見てるんですかぁ?」

愛結奈「記事一覧を見たんだけど」

レナ「あら、どんな記者なの?」

雪菜「あらぁ、これは」

愛結奈「この人はグルメライターなの?」

清良「見事にお酒の話ばっかりね……」

レナ「そんな人が何か、私に言いたいことがあるのかしら?」

愛結奈「レナもお酒には一家言あるものね」

レナ「それは冗談として」

雪菜「取材、受けるんですかぁ?」

レナ「物は試しよ。清良ちゃん」

清良「はい」

レナ「予定組んでくれない?少し先でもいいわ」

清良「わかりました」

レナ「二人もよろしくね」

愛結奈「ええ」

レナ「ところで……頼子ちゃんは?」

雪菜「今日はお出かけですよぉ」

愛結奈「演劇を見に行くとかなんとか」

雪菜「ミュージカルとか言ってましたぁ」

レナ「そういえば、許可したわ」

清良「司令……」

レナ「そんな責める目で見ないで。皆も休みたい時は休みなさい。絶対に休めない時があるんだから」

愛結奈「わかってるわ」



IMCG女子寮・食堂

高峯のあ「いただきます……」

高峯のあ
IMCGの技術職員。特殊な食生活はしていない。

櫂「ねぇ、のあさん」

のあ「仕事の話はしないわ……休みなさい」

志保「そうですよー」

のあ「大丈夫よ……変わりはないわ」

櫂「わかった。でも、もう頭痛もしてないからさ」

のあ「ええ……念のためよ」

志保「晶葉ちゃんはどうしました?」

のあ「すぐに来るでしょう……」

晶葉「ただいま!」

のあ「ほら……ね」

櫂「やる気だね、晶葉ちゃん」

晶葉「もちろん。シュリンクに対して私は全力だ。今は特に」

志保「ご飯をどうぞ。ゆっくり噛んで食べてくださいね♪」

晶葉「ああ!脳を活性化しないとな、いただきます!」

櫂「ごめんね、あたしのせいで進まなくて」

のあ「気にしなくていいわ……」

晶葉「応急処置は出来てるんだ」

櫂「出撃は出来るんだよね」

晶葉「ああ、だが、私は前と同じではダメだと思ってる」

のあ「それは……共通認識」

志保「どうしてですか?」

晶葉「IMCはこれからもっと強くなるぞ」

のあ「そうじゃないわ……単純にパイロットに着いて行けてないのよ」

櫂「そう?」

晶葉「わかってないか」

のあ「シュリンクの海上訓練とか可能かしら……」

櫂「海?」

晶葉「レナに掛け合ってみよう。泳いでみれば、櫂もわかるさ」

のあ「システムのテストにも……良いわ」

櫂「シュリンクで泳ぐの?」

志保「海水浴、良いですね!お弁当作ります♪」

晶葉「まずはこちらの準備だ」

のあ「ええ……ごちそうさま。晶葉、先に行ってるわ」

晶葉「ああ、すぐに追いつく」



IMCG・警備室

亜季「惠殿」

惠「どうしたの?」

亜季「時間でありますよ」

惠「あら、もうそんな時間?」

亜季「ええ。待機任務も解除であります」

惠「大人しく帰るわね。後はよろしくね、亜季ちゃん」

亜季「了解であります」

惠「お疲れ様」

亜季「お疲れ様であります!」

亜季「……一人になったでありますな」

亜季「電話でもするでありますか」プルルルル……

亜季「八神殿、大和であります」

亜季「いつもの時間にかけなおすであります。それでは」

亜季「SP志望の、優秀な警官がどうしてこんな所にいるんでありますか」

亜季「なーんて、聞けるわけないであります」

ビービー!

亜季「残念、帰れないようでありますな」

惠「亜季ちゃん!」

亜季「わかっております!行くでありますよ!」

ピンポンパンポーン……

愛結奈『全員集合!IMC出現場所に残された人物多数、急ぎなさい!』

惠「オペレーションルームまで走ってくるわ。車の準備をお願い」

亜季「了解であります!その他機材も準備するであります!」

惠「任せたわ!」

亜季「……電話は後でありますな」



IMCG・ドック

一ノ瀬志希「はいは~い!ドルフィン立ち上げるよ~」

一ノ瀬志希
IMCGの技術職員。突然謎のシステムを作り、技官達を困惑させる。

櫂「到着!」

晶葉「デッキを出せ!」

のあ「頼むわ……櫂」

櫂「IMCの情報は!?」

志希「収集中~。大型だから、ディアーが出れるかも」

櫂「ホント?」

晶葉「テレビ映像だが」

篠原礼『IMCが出現いたしました。現場付近の方は落ち着いて避難してください』

篠原礼
ローカルテレビ局のアナウンサー。前任者が転職したため、役職を引き継いだ。

櫂「なんだろ、派手だね……孔雀?」

のあ「外見に意味があるとは思えない……大切なものは」

櫂「その形を作る、感情」

晶葉「行くぞ、櫂!負けないことを証明してくれ!」

10

IMCG・オペレーションルーム

レナ「頼子ちゃんと連絡は」

愛結奈「まだ、取れないわ」

レナ「仕方がないわね、真奈美さん」

真奈美「了解。今日はオペレーター代理だ」

雪菜「IMC浮上を開始しましたぁ」

愛結奈「大型で、浮遊型、あんまり良い予感はしないわね」

真奈美「ドルフィン、パイロット搭乗準備は終わりだ」

レナ「櫂ちゃん、搭乗を」

櫂『はいっ!』

清良「司令、外出届を見つけてきました」

レナ「頼子ちゃんの外出先は……やっぱりね」

雪菜「IMC、劇場上空で静止しましたぁ」

レナ「頼子ちゃん、IMCが出現した劇場にいるわね」

愛結奈「運が悪いわね」

真奈美「いや、こちらとしては幸運だ」

雪菜「頼子さん、応答してください」

レナ「惠ちゃん、警戒区域はいつもより広げて」

惠『了解です。避難を急ぎますが』

亜季『劇場内はどうするでありますか?』

レナ「頼子ちゃんと連絡がつけばいいけど……」

愛結奈「通信はしてるわね。後は出てくれれば」

真奈美「無事だといいが」

頼子『古澤です。聞こえてますか』

雪菜「頼子ちゃん!無事ですかぁ!?」

頼子『周囲の安全を確認しました。劇場内はひとまずは落ち着いています』

レナ「頼もしい。それで、コアは誰かわかる?」

頼子『休演中に楽屋側からIMCが出現しました。これから調べます』

真奈美「大丈夫か?」

愛結奈「危険じゃない?」

頼子『わかっています。出来る限りで』

レナ「無理はしないこと。IMCには近づきすぎないで」

頼子『了解しました。今から楽屋へと向かいます』

雪菜「IMC、羽根を展開してます!」

愛結奈「地上へと羽根を降ろしてる、のかしら」

真奈美「羽根が地上まで到達、建物と地面に突き刺さったな」

雪菜「これは、ドームみたいですねぇ……」

清良「劇場から出てきて、劇場を作るIMCね」

レナ「頼子ちゃん」

頼子『逃げられない、ということですか』

レナ「そういうこと。劇場の警備員と連携を取って。取り残された人が動かないように」

頼子『わかりました』

愛結奈「劇場側に攻撃は?」

頼子『ありません。怪我人は出現時のものだけです』

真奈美「警戒レベルが上がった。ディアー出撃許可も時間の問題だな」

雪菜「IMCは依然、形状を変化させていますぅ」

レナ「シュリンク両機出撃準備」

11

某劇場・通路

頼子「警察です。安心してください」

真奈美『頼子君、状況は?』

頼子「関係者の無事を確認しています。リストを頂きました」

真奈美『コアの特定はできるか?』

頼子「もう少しだけ待ってください。こちら、ですか?」

愛結奈『どうしたの?』

頼子「楽屋の扉を開けます。せーの。もう一回やってください」

真奈美『うまく行ったか?』

頼子「安普請でした。これは、映像を送ります」

雪菜『頼子ちゃんから動画が送られてきましたぁ。画面に映します』

頼子「ここからIMCが展開したようですね。コアは見られません」

愛結奈『柱、みたいね』

頼子「コアは、上でしょうか」

真奈美『楽屋と言ったな』

頼子「はい。コアの人物を特定」

雪菜『誰ですかぁ?』

頼子「芸名はヘレン。今日の主役です」

愛結奈『頼子ちゃん、知ってる?』

頼子「今日初めて見ました。堂々としたお芝居でしたよ」

雪菜『こちらで調べますねぇ』

頼子「色々な意味で主役になってしまいました」

真奈美『関係者に聞き取りを進めてくれ』

頼子「オペレーター代行をお願いします」

真奈美『任せてくれ』

頼子「ふふっ、楽しみになってきました」

12

IMCG・オペレーションルーム

清良「……」

レナ「不穏なこと言ったわね、頼子ちゃん」

愛結奈「職場変える?」

雪菜「困りますぅ」

レナ「変えないわよ」

真奈美「ドルフィン、注水完了だ」

愛結奈「接続開始」

レナ「新システムは?」

櫂『まだ……ふー……』

雪菜「接続完了、数値安定!」

真奈美「ドルフィンの数値は安定」

雪菜「エレベーター稼働ですぅ」

愛結奈「ハッチオープン」

レナ「オーケー、ドルフィン出撃!」

櫂『ドルフィン、行きますっ!』

13

某劇場周辺

櫂「うわっ、派手だなー」

雪菜『出撃前よりも大きく広くなってますねぇ』

櫂「避難は?」

惠『IMCのカーテンより外側は大丈夫よ』

亜季『ただ、内側は……』

櫂「了解。内側の様子はどうなの?」

頼子『IMCに攻撃されているようなことはありませんが、そうですね……』

愛結奈『なんなの?』

頼子『内側は音がこもります。光の加減も不気味です』

櫂「ふーん。本当に、劇場みたいな?」

頼子『そうですね。そうと見る余裕があれば』

真奈美『頼子君に余裕がありそうだ。安心したよ』

櫂「接続できる?」

雪菜『厳しいですねぇ』

愛結奈『コアは上ね』

櫂「ふーむ。この、カーテンを登るしかないか」

真奈美『登れそうか?』

櫂「少し、やってみる。せーのっ!」

愛結奈『ドルフィン、助走をつけてカーテンを登り始めたわ』

櫂「あっ、やっぱダメ」

真奈美『助走をつけても普通に上り坂とはいかないな』

雪菜『ドルフィン、無事に着地しましたぁ』

櫂「突起とかないかな、ビルに登ってもまだ足らないし……」

頼子『天井部分が動いています、何か来ますよ』

櫂「カーテンから何か落ちてきた!」

愛結奈『スピード上昇!受け止めるのは危険だわ!』

櫂「了解!」

真奈美『ドルフィン、射出された物体を回避!』

雪菜『なんでしょう、あれ?』

櫂「なんか、テープみたいな、うおっとと!」

愛結奈『戻って行ったわ』

レナ『ふむ……頼子ちゃん、内側に何かあった?』

頼子『音がしています』

レナ『内側に危害は』

頼子『ありません』

レナ『なら、良いわね。櫂ちゃん』

櫂「はい」

レナ『攻撃して、反撃されなさい』

14

IMCG・オペレーションルーム

櫂『今度はこっち!?』

雪菜「鳥ですかねぇ」

真奈美「ふーむ。のあ」

のあ「わかるでしょう……」

真奈美「確かにな、私ではこの動きは出来ん」

雪菜「IMCの上部が開きました!」

愛結奈「ドルフィンのセンサーがキャッチ!来るわよ!」

晶葉「櫂、かがめ!」

櫂『うわっ!』

レナ「衝撃波?」

愛結奈「周波数的には音波みたいね」

惠『耳鳴りが……周辺の建物のガラスが割れています』

レナ「真奈美さん」

真奈美「警戒レベル上昇、つまり」

愛結奈「シュリンク5、ディアーの出撃に許可が出たわ」

レナ「音葉ちゃん」

音葉『ええ……』

愛結奈「ディアー既に接続完了」

雪菜「ハッチオープン、ロック解除しましたぁ」

志希「兵装フルオープン、センサー全部オン~」

音葉『ディアー……出れます』

レナ「ディアー出撃!」

15

IMCG・オペレーションルーム

礼『シュリンク5号機の出現が確認されました。IMCGの発表によりますと、劇場での死者は確認されていません』

レナ「頼子ちゃんがいてくれて助かったわ。この情報がないと、好きにすら出来ない」

雪菜「さっきから音は出てますけどぉ」

愛結奈「攻撃と言えるようなものはないわね」

音葉『ディアー……到着しました』

雪菜「接続できますぅ」

櫂『音葉ちゃん、ディアーにドルフィン乗せられる?』

晶葉「その機能はあるが、リスクはある」

レナ「ええ。櫂ちゃんは周辺の警戒を」

櫂『うん』

レナ「音葉ちゃん、いいわね?」

雪菜「資料をお送りしますねぇ、お願いしますっ!」

音葉『ええ……』

レナ「ディアー、フェイズ1移行!」

16

カーテンの閉じた舞台上

音葉「……」

ヘレン「ここあなたが立っていい場所ではなくてよ」

ヘレン
頼子が見に行った演劇の主役女優。自信にあふれた態度で舞台に立っていたという。

音葉「久しぶりです……」

ヘレン「あなたに会ったことはないわ」

音葉「舞台……ですよ」

ワアアア……

音葉「カーテンコールに……答えないのですか」

ヘレン「これが本当の舞台なら、私は応えるわ」

音葉「……」

ヘレン「上を向いて、気丈に。当然でしょう?」

音葉「本当でないこと……わかっているんですね」

ヘレン「バカにしないでちょうだい。私はヘレンよ、本物くらいわかってるわ」

音葉「なら……この場所がどこかわかっていますか」

ヘレン「ええ、良いコンセプトじゃない」

音葉「……良いコンセプト」

ヘレン「私の思いに乗って、あれは広がるのでしょう」

音葉「最高の表現方法……だと」

ヘレン「そういうこと。私を表現するのに、平凡なレベルの装置は役に立たないでしょう」

音葉「そういう考えも……あるのですか」

ヘレン「さぁ、見なさい!私は、ここにいるわ!」

17

某劇場周辺

櫂「なんか、凄いのはわかるけど」

愛結奈『頼子あたりが見てくれればわかるのよね』

雪菜『外からの写真を送ってみますねぇ』

頼子『ありがとうございます。見ました』

櫂「感想は?」

頼子『纏まりはありませんが、パワーは感じますね』

櫂「そういうものなの?」

頼子『感じたままで良いんですよ』

櫂「なんか、凄く大きくて派手くらいしか感じないなー」

頼子『もっと見れば、ハイコンテキストな部分が加われば、違うものに見えるかもしれません』

雪菜『フェイズ1進行してませんね』

愛結奈『戸惑ってるのかしら』

櫂「ねぇ、頼子ちゃん」

頼子『なんでしょう』

櫂「これは、作品って言える?」

頼子『なるほど、そういう見方もありますね。IMCが内面を表現していると』

愛結奈『なるほど。それじゃ、これが示す感情は?』

櫂「表現に対する、何か」

頼子『ふむ……』

櫂「感情があるならもっと直接的な形状になってると思う」

雪菜『そうじゃなくて、作品のように見えるのは』

櫂「その行為に対するものだと思うんだ」

18

カーテンの閉じた舞台上

音葉「……」

ヘレン「あなたには高尚だったかしら?」

音葉「私には……わかりません」

ヘレン「そうね。私のレベルについてこれる人間は少ないわ」

音葉「……」

ヘレン「私は孤高。誰もついてこなくても、この未踏の地を歩いて行くわ」

音葉「……」

ヘレン「それで良いわ」

音葉「……わかりました」

ヘレン「よろしい。ここから……」

音葉「未踏の地を歩いてみせます……ここは劇場ですから」

ヘレン「カーテンを開けた、のね」

音葉「閉めていては……見せられません」

ヘレン「そう、貴方も世界レベルなのね」

音葉「きっと……そうだったのかもしれませんね」

ヘレン「全てを見せて。私についてきなさい!」

19

IMCG・オペレーションルーム

レナ「IMCが動いてるわね」

真奈美「ふーむ、音葉君は何をしてるんだ?」

晶葉「志希、何か音を拾ってないか?」

志希「ディアーのセンサー見れるー?」

愛結奈「ええ。さっきから拾ってるわね」

のあ「……音楽かしら」

雪菜「何とも言えませんけど、旋律はあるみたいですねぇ」

愛結奈「人の耳だと少し聞くのは厳しいかしら」

櫂『その音って、どこから?』

雪菜「えーっと……」

志希「IMCからだねー。ディアーからはいつも通り音葉ちゃんが歌ってるのが聞こえるよー」

櫂『IMCが歌ってるんだ。それも表現?』

レナ「かもしれないわね」

愛結奈「IMCが変形。どんどんエキセントリックな形になっていくわね」

頼子『凄い前衛的ですね。面白いです』

真奈美「……面白いのはいいが」

櫂『フェイズ1進行してる?』

雪菜「数値上は、進んでますね」

頼子『作品は完成したら、離れていくものですから』

櫂『じゃあ、完成に近づいてるの、これ?』

真奈美「どうなんだろうな」

愛結奈「音葉ちゃんは中で何をしてるのかしらね」

志希「中でも歌ってるとか~」

晶葉「脳波を見る限り、あながち嘘じゃなさそうだ」

櫂『音葉ちゃんは信じるとして、フェイズ2どうしようかな』

レナ「大きさからして、ディアー中心のミッションよ。成功してから考えましょう」

20

カーテンの開いた舞台上

音葉「……」

ヘレン「見せてもらったわ」

音葉「私も……です」

ヘレン「やるわね。名前を聞いていいかしら?」

音葉「梅木音葉と……申します」

ヘレン「ミスタアンドミスウメキの娘だったのね」

音葉「……ええ」

ヘレン「ヘレンよ。知ってるわね」

音葉「はい……今日初めて」

ヘレン「遅れてるわ。今日知れたことを幸運に思いなさい」

音葉「いいえ……そうは思いません」

ヘレン「後悔するわ」

音葉「しません……凡百な才能のことなど覚えてはいられませんから」

ヘレン「言うわね」

音葉「IMCに頼った……哀れな才能など」

ヘレン「……」

音葉「悔しいですか……?」

ヘレン「いいえ。わかったわ」

パーン!

音葉「劇場が……壊れましたね」

ヘレン「梅木音葉、見せてもらったわ。あの虹を越えていきなさい!」

音葉「……どういう意味でしょうか」

ヘレン「止まっている相手を追い越しても意味がないでしょう?私はそこも越えていく!」

音葉「……そうですね」

ヘレン「だから、ここから出しなさい!私の舞台が待ってるわ!」

音葉「……」

ヘレン「どうしたのかしら、梅木音葉」

音葉「ちょっと呆気にとられただけです……行きましょう」

21

IMCG・オペレーションルーム

真奈美「コアとIMCの分離を確認したぞ!」

愛結奈「フェイズ1、成功!」

雪菜「接続解除ですぅ!音葉さんっ!」

音葉『戻りました……』

雪菜「どうやって、説得したんですかぁ?」

音葉『私は何もしてません……彼女が思い出しただけです』

レナ「コアの摘出を急ぎましょう」

愛結奈「コアは浮遊体の上面付近ね。色々とゴテゴテとした装飾が載っちゃってるけど」

櫂『パキン……?』

音葉『聞こえました……』

頼子『カーテンが折れました。IMCが落ちてきます』

真奈美「映像は!?」

愛結奈「櫂ちゃん、視線向けて!」

櫂『わっ、壊れてきてるよっ!』

頼子『膨らみ過ぎましたか。コアと分離して、自重を支えられなくなったようです』

レナ「頼子ちゃん、建物の内部に避難!誰も外に出さないで!」

頼子『落ちたら大きな被害が出ますよ』

レナ「落とすわけないでしょう!櫂ちゃん、音葉ちゃん!」

櫂『もちろんっ!』

音葉『ええ……ディアー発進』

頼子『ふふっ。お任せしますね。私は中へ』

レナ「音葉ちゃん、ディアーで支えられる!?」

志希「出来るかな~」

音葉「出来ます……アントラーとフォーンビットの利用許可を」

レナ「許可」

櫂『あたしは!?』

レナ「コアの摘出を急いで!」

櫂『了解っ!』

愛結奈「音葉ちゃん、カーテンの一部を破壊していいわ!」

櫂『それって、早く落ちてくるってこと?』

真奈美「そういうことになるな」

愛結奈「黙って見てるわけにもいかないでしょう」

頼子『櫂さん、劇場ですが、玄関付近は厚いコンクリート製です』

櫂『そこで支えろって!?』

レナ「ご名答」

晶葉「ディアー、アントラーセット。加速開始だ!」

音葉『行きます……』

櫂『あー、もうっ!』

真奈美「ドルフィン、IMCのカーテンの隙間を抜けて内部へ入った」

雪菜「ディアー、カーテンの一部を壊しましたぁ!」

愛結奈「落下速度上昇!」

櫂『到着!』

レナ「落下までどのくらいかしら?」

音葉『到着しました……支えます』

雪菜「落下スピード低下!」

愛結奈「でも、止まってない!」

志希「兵装てんかーい」

音葉『アントラー……射出準備』

櫂『せーのっ!』

真奈美「ドルフィンが支えた!止まったか!?」

晶葉「ディアーの出力あげられるかっ!?」

愛結奈「出力上昇!」

音葉『……まだですね』

志希「急げ~」

晶葉「アントラー、セットだ!」

音葉『行きます……アントラー発射』

愛結奈「発射!」

雪菜「アントラー、地面に刺さりましたっ!」

愛結奈「チェーン安定したわ」

晶葉「支えられてるな」

志希「出力も安定~。ばっちし」

真奈美「姿勢が安定したぞ、櫂君!」

櫂『行きますっ!音葉ちゃん、踏むよ!』

音葉『どうぞ……』

愛結奈「フォーンビット稼働」

櫂『おりゃああああ!』

雪菜「ドルフィン、IMCの端をつかみましたっ!」

櫂『よいしょっと!』

真奈美「お見事」

愛結奈「ドルフィン、IMC上部に搭乗!」

音葉『さぁ行きなさい……小鹿達……』

雪菜「フォーンビット展開しましたぁ!」

櫂『コアは、あそこか!目立つ!』

音葉「つなぎましょう……終わらせましょう」

真奈美「ドルフィン、コアに接近!」

レナ「さぁ、思いっきりやっちゃいなさい!」

雪菜「ドルフィン、IMCの装飾を破壊しながら突進してますっ!」

愛結奈「電磁ネット展開!」

音葉『ラ、ラ、ラ……』

志希「主砲動かすよ~。エネルギー充填」

愛結奈「エネルギー充填開始!」

音葉『ラ、ラララ……』

櫂『いち!にの、さん!』

真奈美「コア露出!」

愛結奈「エネルギー充填50%」

櫂『よしっ、ってコア回りも派手だなぁ』

雪菜「コア摘出完了しましたぁ!」

レナ「フェイズ1完全完了!フェイズ2移行!」

櫂『脱出しますっ!』

真奈美「電磁ネットに落ちた方がいいのか?」

愛結奈「オススメはしないわ」

晶葉「一部ネットを開くか?音葉、頼む」

音葉『はい……どうぞ』

雪菜「少し狭いですねぇ。櫂さん、大丈夫ですか?」

櫂『飛び込みは得意な方だから、大丈夫!いっくよー!』

真奈美「ドルフィン、着地成功!」

櫂『離脱しますっ!』

愛結奈「電磁ネット再展開!」

雪菜「エネルギー充填完了ですぅ!」

志希「発射おーらい」

音葉『ラ、ラ、ラ……』

愛結奈「電磁ネットによる地上への飛散防止対策終わり!」

真奈美「磁場誘導路、というものがスタンバイ出来た」

雪菜「ディアー、発射体勢完成ですぅ!」

音葉『許可を……』

レナ「許可、一撃で仕留めなさい」

音葉『カウントダウン……開始』

雪菜「5、4、3、2、1!」

愛結奈「電磁砲ファイア!」

22

IMCG・オペレーションルーム

音葉『うまく……出来ましたか』

レナ「ええ。さすが」

音葉『……ありがとうございます』

雪菜「電磁ネットで残骸のほとんどを受け止めましたぁ!」

愛結奈「周辺への被害はほとんどないわ」

真奈美「後始末だ。櫂君、カーテンの残りを撤去しよう」

櫂『了解!コアは惠さん達に預けたから!』

レナ「ありがとう。頼子ちゃん、聞こえる?」

頼子『はい』

レナ「ありがとう、助かったわ」

頼子『私は何もしていませんよ』

愛結奈「謙遜はいいのよ」

雪菜「信じてくれましたか?」

頼子『もちろんですよ』

レナ「シュリンクはIMCのカーテンを撤去次第帰還して」

清良「劇場には救護と警察を」

レナ「頼子ちゃんは惠ちゃんにでも声かけて、帰還して」

頼子『それには及びません』

愛結奈「どうして?」

頼子『もう一仕事ありますから』

雪菜「仕事ですかぁ?」

頼子『再演を保障してもらわないといけませんから。それでは、失礼します』

愛結奈「まったく」

レナ「彼女らしいわ」

雪菜「警戒を解除しますねぇ」

レナ「フェイズ2完了!お疲れさま!」

23

IMCG女子寮・食堂

惠「……疲れた」

亜季「……同感であります」

櫂「お疲れだね……」

頼子「志保さん、お味噌汁をもう一杯ください」

志保「はーい。お二人は何があったんですか?」

櫂「今回のIMC、大変だった?」

惠「いいえ、いつも通りかしら」

亜季「会話するのは疲れたであります……」

櫂「そうなの?」

音葉「……」スースー

真奈美「音葉君もお疲れか」

川島瑞樹『みんなー!お待たせー☆』

川島瑞樹
理由あって、アイドル!アイドルミズキの魅力で皆をメロメロにしちゃうぞ☆

櫂「あっ、川島さんだ。凄いノースリーブ……」

真奈美「芸能活動にシフトするかもとは思ってたが」

志保「可愛いですね」

惠「そんな気はしてたけど、こんな人だったのね……まぁ、もっと凄い人もいるから……」

瑞樹『ラブリーミズキ☆』

志保「頼子さん、どうぞー」

頼子「ありがとうございます」

櫂「そんなにヘレンさんってキャラクター強かったの?」

惠「そうね、アクが強かったわ」

亜季「元気そうで良かったであります、そう思い込むであります」

櫂「詳しくは全然わからないけど……音葉ちゃん、良く説得したね」

頼子「アメリカで舞台経験もありますよ、彼女」

惠「へぇ……」

頼子「未知なる場所を求めて、日本に来たらしいです。ここでしか到達できない何かがあると」

亜季「日本語も完璧でありました……凄い人物だったのでありますなぁ」

頼子「きっと寂しかったんですよ」

櫂「寂しい?」

頼子「誰も隣にいないのは、寂しいですよ」

音葉「……」スースー

頼子「その寂しさも、勘違いですけど」

真奈美「今日は饒舌だな」

頼子「再演のチケットを無料で手に入れましたので」

志保「いいですね♪」

頼子「ふふっ。余裕が出来たら、見に行きましょうね」

惠「ええ……あれだけ話されたなら見せてもらいましょう」

亜季「そうでありますな」

櫂「面白いの?」

真奈美「さぁな。見てから感想は言うものだ」

頼子「ええ、まだ見ぬ世界を見ることは楽しいですよ。きっと」

音葉「……」スースー

EDテーマ

アイの証明
歌 西島櫂・梅木音葉


製作 テレビ〇日

オマケ

CoP「……」

PaP「どうした、そんな難しい顔して」

CuP「領収書ですか、それ?」

CoP「見ればわかりますよ……」

PaP「うわっ、凄い金額だな」

CuP「もしかして、今回の製作費ですか?」

CoP「そうですよ……参った。まさかCGとジオラマ二段構えなんて……」

PaP「微妙にちょっと高い金額で済んでるのが嫌な所だな」

CoP「なんとも言えないです……最後に爆破しちゃうし」

CuP「ははは……」

PaP「いいじゃん、ヘレン伝説は一回きりだぞ」

CoP「既に一回じゃないですけどね……」

CuP「……」

PaP「……」

おしまい

あとがき

ケイト、キャシー、ナターリアの話がすぐに思い浮かんだけど、
あえてヘレンにしてみた。

次回は、
衛藤美紗希「IMCG・秋桜」
です。

それでは。

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