西島櫂「恋は思案の外」 (60)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。

当SSはアイドル名「ことわざ」でタイトルをつけているシリーズです。

以前のお話に戻る場合はSS wikiを通ってください。
http://ss.vip2ch.com/ss/%E3%80%90%E3%83%87%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%80%91%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%96%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

前回
成宮由愛「目から鼻へ抜ける」
成宮由愛「目から鼻へ抜ける」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396648450/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396966878


 ─ 前回のお話 ─

・モバPはモテるのを再認識

・早坂美玲は梅木音葉によりモバPと墓を共にしたいという評価に


ここ日本におけるSランクプロダクションと呼ばれる会社は現在5件存在する。

その中でもかつてこの業界で最も圧巻したプロダクション「765プロ」や「961プロ」は海外進出を果たしそちらを主軸にしている。

そのため日本では残りの3つの「Cuプロ」、「Coプロ」、「Paプロ」・・・通称:御三家が天下を取り合っている形となっている。

我ら「○○プロ」はBランク、まだまだ道は遠いが確実に上位プロダクションを喰える立場へと育っている。

しかし、今の○○プロが天下を取るためには特定のアイドルを倒せるようにならないといけないのも事実。

一般人ならばここで「シンデレラガール」と答えるが、シンデレラガールは倒せても次のシンデレラガールが生まれたら意味がない。

業界人としては「シンデレラガール」を生むことが出来る各プロダクションの「リーダー」、いわば現場監督を倒す事を目標にしなければならない。

Cuプロの井村雪菜、Coプロの和久井留美、Paプロの沢田麻里菜。

彼女らを倒すことが現在の目的と言っても過言ではないのだ。



そんな切羽詰った話はここまでにして、今回の話は五十嵐響子の撮影現場から始めよう。


 ─ ◎◎大学・教室 ─


カメラマン「はーい、響子ちゃん!こっちに流し目ちょーだい!!」

五十嵐響子「・・・・・・」チラッ

カメラマン「いいねいいねぇ!その目は様々な人を吸い込ませるよー!?」カシャカシャ

カメラマン「よーし!足組んでくれるー!?」

響子「よっと・・・」

カメラマン「さすがぁ!これはかなりそそられるよー!?」カシャカシャ


~ ~ ~ ~ ~



カメラマン「はーい!一旦休憩でーす!!」


モバP(以下P)「響子、凄くよかったよ。見てる方も息を飲む雰囲気だ」

響子「はいっ!今日はプロデューサーさんが見てたのもあって、精一杯頑張りました!」

P「ああ、後半は屋上での撮影だ。運よく風が味方してくれるといいな」ナデナデ

響子「はいっ!!」


P(今日は◎◎大学へ撮影に来ている。メンバーは響子のみでの撮影だ)

P(相手からの要求は先行している響子のイメージである幼妻という面を添えるようにし、高校生という面を強く出す)

P(つまりベネフィットは『アナタに尽くしてくれる子との学校生活』という事になる)

P(そして今日は『素敵なアナタがいない時間を黄昏れる子』を演じてもらっている)


響子「ふふふっ、今日はプロデューサーさんを独り占めできますね・・・」

P(ホントに演じてるんかなぁ・・・)

響子「こうやってプロデューサーさんと一緒に学校に通えたらなぁ・・・」

P「ははっ、通ってても学生の俺は冴えない男だったぞー?彼女なんていなかったしね」

響子「そうだったとしても、きっとの私の目にはちゃんとプロデューサーさんの心の光は見つけられます!」

響子「『センパイ!・・・今日も一緒にいてくれますよね?』」

P「ぐっ・・・」

P(なんだいきなり!!強力すぎる!どこか妖艶的で・・・でもどこか子供っぽくて・・・今すぐにでもしゃぶり付きたい衝動に・・・)

響子「『今日も明日も明後日も・・・その次の日も・・・私はアナタのモノです』」

P(演技だ!コイツは響子ではない!仕事の延長上に作られた人間だ!)


響子「『なんでも言ってください・・・この口も、お腹の奥も・・・アナタのためにありますから・・・』」スッ

P「響子・・・」

P(頬を撫でられている・・・爪で・・・優しく輪郭をなぞる・・・)

P「響子、止めてくれ・・・」

響子「・・・なーんてね!さすがに私も仕事中だって理解してますよー」

P「ふぅ・・・」

響子「私の演技、いかがでしたか?」

P「・・・凄い。心をガシッと鷲づかみにされたかと思ったよ」

響子「大好きな人のためになら・・・女はいくらでも変われるんですから」

P「恐ろしいよ、アイドルという職につきながら恋を謳うなんて・・・」」

響子「ふふっ、今日の仕事が上手くいったら一つ、お願い叶えてくれませんか?」

P「な、なんだ?」

響子「シャワールームで身体を洗ってくれませんか?」

P「無 茶 や ! ! ! !」


 ─ ◎◎大学・階段4階踊り場 ─

P「響子。さっきのは誰にも見られてないけど、少なくともキミは人気のあるアイドルだ」

P「俺の事は好きでいい、だけど・・・場を弁えてくれ」

響子「はーい・・・」

P「特にキミは中高生が最も将来結婚したいと思うアイドルとして評価されている」

P「そんな子がよくわかんない男とイチャイチャしてたらキミはアイドル五十嵐響子だけでなく、普通の女の子五十嵐響子も死のどん底に落とされるぞ」

響子「分かってます、でも・・・」

P「でも?」

響子「私の舵取りはPさんに任せます。ちゃんと言いつけてくださいね」

P「ならさっきの時点で言う事聞いてくれ・・・」

響子「ふふっ」


P「はぁ・・・俺の方が黄昏たいよ・・・」

響子「手すりに肘かけちゃって・・・似合ってますよ?」

P「風景がいいからだろ。俺は外付けのこうやって外を眺められる階段は好きだ」

響子「そうですね。空は綺麗な橙色、周りは山と住宅街、下に見えるのは今の自分を磨く部活動の面々」

響子「学校だなーって凄く感じます」

P「ついこないだまで自分がああやって汗かいてる奴らと一緒に勉強してたなんて、不思議に思うよ」

響子「プロデューサーさんの大学生活はどんなんだったんですか?」

P「あれ、響子も知らなかったかな?俺は大学生の時からプロデューサーだったんだよ」

響子「え!?その時からアイドル育ててたんですか!?」

P「そう、社長に拾われたのが大学入る直前。俺は大学生活の全てをアイドルに注ぎ込んだ。もちろん卒論もアイドル業界のことだ」

響子「アイドルって誰を育ててたんですか?」

P「相原雪乃、現○○プロのリーダーだ」


響子「・・・ってことは、プロデューサーさんと雪乃さんは4年以上の付き合い・・・?」

P「そうだね」

響子(まずいです・・・恋のライバルの底力がうっすらと見えてきます・・・)

P「あの時は大変だったなぁ・・・俺が雪乃さんみたいな美人といるとだな、それに対して恨み辛みを見せてくるヤツがいるんだよ」

響子「お淑やかで気が利いて、それに加えてスタイルいいですからね。同じ女性の目線でも素敵な方ですし」

男「・・・・・・」

P「そうそう、あの男の目のように・・・・・・って」

P「響子、逃げろ!」

男「響子ちゃんから離れろ!!」ブンッ

P(バスケットボール!?避けられ・・・)


P「うわぁあああああああああああああ!!!??」


響子「Pさぁん!?」

男「さぁ響子ちゃん!ここから離れよう!僕の手に掴まって!!」



響子「いやぁぁぁああ!!!離してぇ!!!誰かぁ!!!!!!」


 ─ ??? ─

P「いたたたた・・・っ」

P(えっと・・・俺は・・・確か、バスケットボールを顔面にぶつけられて・・・)

P(そのまま階段の手すりから落ちて・・・)

P(んでトタン屋根を突き破って、ここに落ちたと)

P「トタン屋根と亜季ちゃんから5点着地を習ってなかったら今頃殺人現場だな、ここ・・・」

P「よく4階から落ちてほぼ無傷でいられたもんだよ」


・ ・ ・ 。

P「そうだ、響子!!」

P「くそっ、ここからじゃよく見えない!あの野郎、響子に何かしたら引きずり回して細切れにしてやる!!」

P「ここを脱出しよう。ここはどこなんだ?」

P(プラスチックのすのこ、ツーンと鼻を襲う刺激臭、ロッカールーム、無造作に置いてある消臭スプレー、そして薬局で買ってきただろうタンポンやガーゼのまとめ買い・・・)


P「まずい、これプールの女子更衣室だ・・・」


 ─ 室内プール・女子更衣室 ─


P(しかも、ところどころにバッグが残っている。つまり部活中ということだ)

P(更衣室はそのプライバシーや盗難を防ぐためプール施設の中にある事が多い、つまりは今この更衣室を出れば、女子学生に見つかり、あえなく俺は逮捕ということだ)



「ちょっとちょっと、今すっごい音したけど!!」


P(まずい!俺が落下した時の音が部活中の女の子たちにも聞こえてたようだ!どこか隠れられる場所は・・・!)


ガチャ


「な、何か落ちたのかなー?」


P(お願い、バレないでくれ・・・!!)

「あっ、バスケットボールが落ちてきたのかー!天井突き破ってるし・・・もうまったくウチの男子バスケ部と言ったら・・・」

P(女子生徒は去っていった・・・よかった)


P(運良く掃除用具用のロッカーがあって助かった、これ以外に人が隠れられるモノがなかった)

P「でも根本的な解決にはなってないんだよなぁ・・・早く響子を助けに行かないと、取り返しのつかない事になる」

P「だが、俺がここでプールを突っ切っても取り返しのつかない事になる」



ガチャ


?「遅れちゃったし、早く着替えないと」


P「俺はどうすればいいんだっ!!」


?「ひっ!!?」


?「だ、誰かいるの?」


P(しまった!?)


?「誰もいない・・・、はずはないよねぇ・・・男の声が聞こえたんだし」


P(Help!Help!)


?「ここかな・・・?」



ガチャ


P「や、やぁ・・・」

?「へ、変質者・・・みn」

P「叫んじゃダメ!!」

?「もがもが(口押さえられた!?変態だ!変態がいるぅ!!)」

P「ごめん、ちょっとこっちに来て!!」

?(ちょっ、ロッカーに二人は無理だって!!!)



バタンッ!!


P「ごめんね・・・こんな事しちゃって・・・」

?「うぅ・・・狭いし、男と超密着しちゃってる・・・」

P「ごめん、本当にごめん!」

?「あたし、このまま襲われちゃうんだよね・・・?」

P「あぁ泣かないで!襲わないから!変態に見えるかもしれないけど危害とかは加えないから!」

?「しょ、証拠は・・・?」

P「えっと、ロッカーの間の光で見えるかな、名刺・・・」

?「○○プロ・・・プロデューサー?」


P「うん、今日はうちのアイドル五十嵐響子の撮影で◎◎学園にお邪魔させてもらってたんだけど・・・」

?「あぁ、なんか聞いたなぁソレ」

P「ちょっと今の俺以上の変質者が現れてね」

?「今のあんた以上の変質者?」

P「なんだか響子に執着心持ってる男がいたみたいでね、俺にバスケットボールぶつけて階段から突き落とした」

?「それで、ここに落ちたと」

P「そういう事なんだ」

?「信じられるわけないじゃん」

P「!?」

?「だってさ、あの階段から落ちたのに無傷なわけないじゃん。普通死ぬでしょ」

P(そ、そうきたかぁぁぁああ!?)

P「ぱ、パルクールってスポーツの経験者でね!3、4階ぐらいの高さなら着地法ができるんだ!!」

?「本当?」

P「うん(間違いは言ってない)」

?「でも信じられないなぁ・・・・」


P「信じられなくてもいいから、ここを問題なく出るお手伝いしてくれればいいかなぁ・・・」

?「関係者以外立ち入り禁止なんだよねぇ、ここ」

P「まぁ、そうだよね・・・プールだし」

?「うーん、じゃああたしの手伝いしてくれれば、難なく出ることを手伝ってあげる」

P「本当か!?」

?「あんたは変態だけど悪い人じゃなさそうだしねぇ、下着泥棒とかじゃないって誓ってくれるならね」

P「当然だよ。女性アイドルを担当する身として、女性の敵になるつもりはない」

?「ん、分かった。裏切ったら容赦しないからね。あたしは西島櫂」

P「西島さんね、よろしく」

西島櫂「とりあえずさぁ、これ、どうやって出るの?」

P「あっ」

P(Oh...ロッカーに強引に俺と西島さんの身体を入れたから出るのには一苦労かかりそう・・・。ってか西島さん胸デカい・・・)


P(結果としてだが、西島さんの身体をかなり触ってしまった。スネを蹴られたがこれは仕方ない、というか申し訳ない・・・)

櫂「しばらくはそこに隠れててね、変態プロデューサー」

P「りょーかい・・・」

P(言われるがままに、掃除用具入れの中で待つことになった・・・響子は大丈夫かな・・・)

櫂「ああ、後で皆が着替えに来るだろうから、見ちゃダメだからね」

P「了解です・・・(汗)」



P(その後すぐに女の子たちがやってきたので、しゃがんで耳を塞いでいた)


櫂「もういいよ、みんな帰ったし」

P「ふぅ、助かった・・・」

P(西島さんは水着に着替えていた。いつ着替えたんだろうか・・・)

櫂「今日は先輩らが飲み会でね、未成年組はお掃除なんだよ」

P「なるほど」

櫂「んでさ、他のみんな帰らせちゃった」

P「ん?となると・・・」

櫂「あたしと変態さんの二人でプールを掃除するの。等価交換でしょ」

P「うそでしょ・・・」

櫂「そうじゃないと、他のメンバーがあんたが隠れてたロッカー開けるでしょうが」

P「ゴモットモデス・・・」

櫂「やる気ないの?んじゃ警察に突き出すかなー」

P「ごめんなさい、やるから許してください・・・」

櫂「はははっ、本当に悪い人じゃないっぽいね!」

P「二次災害だよ、ホント」


P「先にウチのアイドルの安全だけ確認してきていいかな?」

櫂「まぁ、そうだね、早く行っておいで。あと用務員室に行ってきて」

P「?」

櫂「用務員室でここに入る許可書貰えるんだよ、あとついでに洗剤持ってきて」

P「んー(肯定)」

櫂「逃げたら、許さないからなー」




 ─ 屋上 ─

P「ぜぇ・・・はぁ・・・(さすがに屋上まで走ってくるの辛い)」

響子「Pさぁん!!」

カメラマン「プロデューサーさん、無事でしたか」

P「カメラマンさん、遅れてすみません・・・。響子は無事だったんだな、よかった・・・」

響子「それが・・・」


~ ~ ~ ~ ~


響子『いやぁぁぁああ!!!離してぇ!!!誰かぁ!!!!!!』

男『大丈夫、僕が守るよ!』

響子(いやぁ!肩を掴まれ・・・)

響子『いいいいいやあああああああああああ!!!!』

男『へっ!?』

ドシーン!!!


~ ~ ~ ~ ~


響子「・・・という事なんです」

P「いや全然分からない」

響子「あの・・・亜季さんや巴ちゃん、桃華ちゃんがたまに武道の組み手をしているのは知ってますよね?」

P「えっと・・・確かに俺も2度3度参加させてもらった事あるけど・・・」

P(亜季ちゃんが俺を身長的に柔道の相手にしやすいからってノリノリでやるんだよなぁ・・・ラッキースケベが多発しそうだから避けてるんだけどさ)

響子「それで・・・こないだから一緒に練習してるんですよ」

P「なんでぇ!?」

響子「その・・・母は強し(小声)、って言うじゃないですか」

響子「だから柔道とか教えてもらってたんですよ」

P「なるほどねぇ、『ドシーン!!!』って音はもしかして・・・」

響子「えっと、背負い投げです・・・」

P「Oh...」


P「んで、その男性はどうなったの?」

響子「えっと、生徒指導室とやらに・・・」

P(あっ・・・大学生活消えたな)

カメラマン「響子ちゃんをそろそろいいですか?あともう少しで終わりますから!」

P「あっ、お願いします」



P(思いがけない事で響子は無事だった。結果論だが亜季ちゃんを○○プロに入れて正解だった)


カメラマン「おつかれーっした!!」


P(響子には心の傷ひとつなく、無事撮影は終了した)

響子「お疲れ様でした、楽しかったです」

カメラマン「いえいえこちらこそ。この後は自由解散になります。飲み会やりたかったけど、ねぇプロデューサーさん?」

P「はははっ、今日は響子がいるんで無理です」

カメラマン「いやいや、真面目な人で良かったですわー。先日は猫っ子の撮影やったんですけど、そこのプロデューサーがむかつくヤツででしてねぇ」

P(猫っ子・・・トリプルN芸能の前川みくか?)

カメラマン「おっと、あんまり言うと足跡つきますな、では私はこれにて。写真は後日郵送で送ります」

P「あっ、はい」



響子「ふふっ、プロデューサーさん。いや、Pさん」

P「な、なんだ?含み笑いなんかして・・・」

響子「今日のお仕事が上手くいったら・・・身体洗ってくれるんですよね」

P「んなっ!?無茶だと言ったよ、俺!」

響子「無理とは言ってないじゃないですか」


P「     」チーン


響子「さぁ、事務所に帰りましょう!」

P「ま、待って!今日は用事が入ってるんだ!」

響子「用事?」

P「さっき落ちた時に水泳部に迷惑かけちゃってな。お詫びとしてプール掃除を手伝うことになっているんだ」

響子「お掃除ですか?私もやりますよ?」

P「いや流石に・・・」

響子「お掃除は私の本懐とも言える事ですよ?」

P「と・も・か・く、今日はすまないが1人で帰ってくれ・・・遅くなる」

響子「むぅ・・・」

P「・・・分かってくれ」

響子「分かりましたー。じゃあ、今度Pさんのお宅にお邪魔する事で手を打ちたいです。どうですか?」

P(俺の家なら朋やみちる・・・最悪、隣の部屋の保奈美が俺の部屋に来れる・・・二人っきりになるというのは少ないはず)

P「いいよ、今度の日曜日でいいかな」

響子「はい!では、先に帰ってますね!」


 ─ 屋内プール ─

櫂「ぷはぁっ!やっぱ泳ぐのって気持ちいい!おっ、おかえりー変態さん」

P「用務員の人に洗剤頼んだら新品のモップとホース持ってけ、言われてね・・・」

櫂「あはははっ、自業自得だよ」

P「事故なんだがなぁ」

櫂「通りで遅かったわけね、逃げたと思ったな」

P「流石に簡単に約束を破るような人間にはなりたくないよ」

櫂「へーかっこいいじゃん、変態だけど」

P(言い返せません)

櫂「それじゃあ、お掃除始めますか」

P「OK」

櫂「あっ、スーツじゃ汚れるだろうし、教官室から予備の男性用水着とっておいで」

P「ん(肯定)」


P「こ、これしかなかった・・・」

櫂「ぷっ、ブーメランパンツが似合ってない、アハハハハハッ!!!」

P「うっせぇ!////」

櫂「しかも最小限しか隠してないしぃ!アハハッ!アハ、ゴホッゴホッ!!」

P「サイズがこれしかなかったんだよォ!」

櫂「ヒーィッ!もう止めて、笑い死んじゃう」

P「・・・スーツでやればよかった・・・」

櫂「ってかよく見たらギャランドゥが、アハハハハハ、死ぬ死ぬ、笑いしんじゃうぅ!」


P「     」チーン


P(心折れそう)


P(西島さんは笑って、俺は心が折れかけた、その反動かプールの掃除はテキパキと進んだ)


櫂「おー、結構早く終わりそう。変態プロデューサーは仕事は出来るね」

P「前から事務仕事は嫌いじゃないんだ。転じて整理したり掃除する仕事は嫌いじゃないという事だ」

櫂「はー、よく分かんないけど、よく分かった」

櫂「女子だけだとずっと喋ってばっかで終わるのが遅かったんだよねぇ」

P「そうなのか」

櫂「それにさ・・・今年の水泳部はなんかやる気がなくてね」

P「・・・」

櫂「あたしも最近は記録伸び悩みでさ・・・ってなんであんたに話してんだろ?」

P「誰かに聞いて欲しかったんじゃないか?」

櫂「かもね」


数分後・・・。


P(掃除は無事終わり、プールの底の水色がゆらゆらと揺れはじめた)

櫂「うっし、かなり早く終わったよ」

P「そうなのか?今は・・・午後7時半か」

櫂「いつもだったらもっと遅いよ、女子だけで作業するってのも問題なのかもね」

P「女三人寄れば姦しい、なんて言うしね」

櫂「なにそれ、コトワザ?」

P「うん、女性はお喋りだから三人も集まれば騒がしいって意味だ」

櫂「なーんかムカつくなー、間違っていないのが更に」

P「はははっ、昔から変わらないんだよ、男性も女性も」

櫂「最近は働く女性とかがピックアップされるのにね。本質が変わってないというか」

P「さてと、俺は帰るかな」

櫂「ん?泳いでいけば?」

P「泳いでいけば・・・っていいのか?」

櫂「別にいいよ。今日は特別だからねー!あたしに感謝しろよ♪」


櫂「ほらほら、そこで華麗にターン!」

ゴンッ!!

P「あ゛ーっ!!壁に頭打ったぁ!!?」

櫂「なにやってんの♪」

P「泳ぐなんて数年ぶりだからね、体が追いつかない」

櫂「んじゃもっと泳いでいきなよ、いざって時に泳げなかったら命落とすかもよ!」


P(そうして、俺は1時間以上みっちりと泳いでいた)

P「疲れたぁ!こんなに動いたのはいつ振りだろう・・・!」

櫂「変態がさわやかな変態になってる」

P「・・・まぁいいや」

櫂「終わってから言うのもなんだけど、あんたの今日の仕事はもうないんだね」

P「いや、あるよ」

櫂「本当!?これは悪いことしたかな」

P「別にいいさ。隠してくれたおかげで、その・・・西島さん以外には迷惑かからなかったし」

櫂「正直だなぁ」

P「実際そうだから仕方ない。ありがとう、西島さん」

櫂「・・・・・・」

P「西島さん?」

櫂「・・・ん、感謝されるとは思ってなかったからね」


櫂「なぁ、さわやかプロデューサー」

P「(ランクアップしてる?)なんだ?」

櫂「・・・明日もここに来ない?」

P「明日?」

P(明日は確か、朝が激務で午後は事務仕事だけだったはず)

P「ん、大丈夫だよ。寝てなければ」

櫂「んじゃ、メルアド教えるから午後5時ぐらいにメールしてよ」

P「いいのか、メルアド教えて」

櫂「ははっ、捨てアドだよ」

P「あ~・・・なるほど」



P(その後、俺は帰路・・・いや事務所での作業に戻った。ちひろさんにちゃんと目を洗え、髪を洗え言われたのは内緒だ)


 ─ 夜・西島宅 ─

櫂「あー、楽しかった♪」

櫂「ひっさしぶりになんかワクワクしたなぁ、ずっと味わってない感覚、冒険とかスリルってやつだね」

櫂「・・・・・・」

櫂「あいつ変なやつだったなー、悪いやつじゃないから良かったけどさ」

櫂「○○プロだっけ、確か・・・並木芽衣子とか居るアイドル事務所の・・・」

櫂「まぁ、男性の友達が出来たって問題ないけどね」

櫂「そーいえば、あのプロデューサーはコトワザに詳しそうだったなぁ」

櫂「なんか調べれば出てくるかな?」



櫂「恋は思案の外?なになに・・・男女の恋愛は常識で説明できるものではない、か」

櫂「そんなわけないじゃん!大体は顔とか仕草とかに惚れて恋人になるんだからさ!」


P『はははっ、昔から変わらないんだよ、男性も女性も』


櫂「ありえないよ!」




櫂「・・・また話せるかな」


 ~ 次の日・夕方 ~


櫂「え゛え゛え゛え゛え゛!?今から来るぅ!?」

櫂(メールが来たと思ったら今から向かうとの連絡があった)

櫂(普通は何時に行けばいい?って聞くよね普通!)

「かいー?次、あんたの番だよー」

櫂「ぢょっ!?メールの返信できな」

「とばしちゃうよ?いいのー?」

櫂「は、はーい!!ちょっとまってぇ!」





「櫂、いつもより0.5秒速いじゃん」

櫂「・・・うん」

櫂(まずい、メールの返信できてないよー!)



P「すみません、西島さんいますか?」


櫂(きちゃったぁぁぁぁぁぁああああ!!!)


「えっ!?もしかしてもしかして!?」

「きゃー☆きゃー☆」

「櫂、アレ(あの男)ってもしかしてアレ(恋人)?」

櫂「えっと、あのそのっ!!!」

「あーあー、言わなくてもいい。恥ずかしいのは分かる、初めて恋人を見せるわけだしな」

櫂「いやあの!!」

「部員全員集合!」

「「はーい!!!」」


「櫂のために今日は部活終了!とっとと帰るぞ!!」

「「はーい!!!」」


櫂「    」アングリ


P(部員は全員帰っていった。ものすごい速さで)


櫂「・・・こんなはずでは・・・」

P「なんか・・・ごめん」

櫂「うるへー爽やか変態!」

P(ランクダウンした・・・)

P「それで今日、俺を呼んだ理由は?」

櫂「・・・実は相談、受けて欲しかった」

P「分かった、俺でよければ」

櫂「でも言う気なくした」

P「うっ・・・(俺のせいですね、わかります)」

櫂「・・・ちょっと泳ぐからさ、タイム計ってよ」



P(彼女は先ほどとは打って変わって真面目な顔付きで背泳ぎし始めた)

P(水泳に真剣なのが伝わってくる・・・)


P「・・・うっし、タイムちゃんと取れたぞ。これは速いんじゃないか?」

櫂「・・・ううん、大学生の水泳選手の標準ぐらいだよ」

P「そうなのか?速いと思ったんだがな」

P(彼女はぺたりと体育座りをしてしまった)

櫂「昨日言ったでしょ、タイムが伸び悩んでるって」

P「・・・・・・」

櫂「黙らないでよ、辛くなる」

P「・・・・・・うん」

櫂「さっきは少しタイムが良くなったと思ったんだけどね、偶然だったみたい」

P「そうなのか」

櫂「なんというか・・・疲れちゃった」

P「・・・・・・よし」

櫂「?」


P「また借りちゃった。この水着」

櫂「なにやってんの」

P「西島さん、泳ごうか」

櫂「今、あたしは・・・!」

P「泳ぐのは大好きなんだろ?」

櫂「・・・ッ!」

P「それくらい俺でも分かるよ。昨日の楽しそうな西島さん見てれば」

P「でも今の西島さんは違う、言うなれば部活の顔だ」

P「泳ぐのは好き、だけどタイムが伸びない事に悩んでた。これからどうすればいいのか分からない」

P「でも、部員に言えなかった。具合はどうあれ、共に挑戦しあう仲間だから」

櫂「・・・・・・」

P「だから、俺に聞いて欲しかったんだろ?」

櫂「・・・そうだよ」

櫂「昨日はすっごくワクワクしたんだ。泳いでるだけなのに、ちょっとバカにし合ってただけなのに」

P「はははっ、仮に俺は女性アイドルのプロデューサーだよ。少しくらいは女性の心情は読めるさ」


P「さぁ、泳ごうか」


櫂「ほら、もっと背中をビーンッと!でも力は入れずに!」

P「こ、こうか、ってわわわぼおぼぼぼぼ・・・!!」

櫂「はははっ、へったくそー♪」

P「鼻におもいっきり入った」

櫂「首まで反らすからだよ、弓みたいになったら浮けるものも浮かないよ!」

P「そ、そうか!」

櫂「はははっ!」


櫂「クロールがなってないぞー!」

P(昨日の筋肉痛が取れてないんだ!)

櫂「はははっ、ほらほら、あとちょっとだぞー!」

P「わっぷ、わっぷ」

櫂「へっとへっとじゃないの!はははっ」

P(こうやって笑ってる方がいい、悩むよりは)

櫂「一応、50m泳げたのはあたしの指導のおかげかなー?」

P「そうだな」



P(また一時間近く泳ぎ続けて、そこからプールサイドに腰を置いた)


櫂「はーっ、泳いだ後は気持ちいいよやっぱり♪」

P「そうか、良かった。そうじゃなきゃ、俺が何度も溺れた意味がないからな」

櫂「それはプロデューサーが下手なだけじゃん」

P「うっ、それは言うなし」

櫂「でも嬉しかったよ。少しはあたしの事、理解してくれて」

P「悲しんでる女の子は見捨てられないんだよ」

櫂「うわー、くっさいセリフよく言えるね」

P「うぐぅ!!」

櫂「はははっ、でもプロデューサーらしいよ。正直で」

P「俺は正直に生きてるつもりだからな、もちろん仕事として正直に相手を騙すこともあるけど、それは仕事だからだ」

櫂「割り切れてるんだね、あたしはダメダメ。部活としての水泳とあたしが大好きだった水泳がごっちゃになってる」

P「・・・」


櫂「ねぇ、プロデューサー・・・あたし、どうすればいいのかな」

P「そうだね・・・」

櫂「・・・・・・」

P「西島さんは何になりたいの?」

櫂「あたしは・・・プロの水泳選手になりたい・・・いや、なりたかった」

P「なりたかった?」

櫂「うん、ずっと昔からの夢。今のあたしの実力じゃ、無理だけど・・・」


櫂「無理なんだよ・・・」


櫂「ホント、どうすればいいんだろぉ・・・」


櫂「おかしいなぁ・・・なんでだよ、なんで変態に聞いて欲しいんだよぉ・・・」


櫂「水泳が好きだって言えるのに、初めて会った人にこんな顔しか見せられないんだよぉ・・・」




P「・・・そんなに泣きそうな顔になるまで辛いなら辞めちゃえとしか言えないな」



櫂「え・・・?」


P「俺が来るまではどう部活をやっていたんだ?」

櫂「部活・・・、灰色だったなぁ。タイムも良くならない、言っちゃなんだけど、顧問の指導も下手だしね」

櫂「ずっと、ずっと、同じこと繰り返してた」

P「昨日、俺がロッカーに隠れてなければ」

櫂「泳いで笑えてなかったかもね、はははっ」

櫂「そうだね、こんなに楽しいのは久しぶりだったよ」

P「・・・」

櫂「プロデューサー?」

P「・・・俺が助け舟になれるか分からないけど、あえてこう聞くよ」




P「西島さん、アイドルをやらないか?」



櫂「なっ・・・!」

P「この辛い部活を止めて、新しい自分を演じるんだ」

櫂「新しい自分・・・」

P「残念だけど、俺自身にキミの素質を見極めるだけの実力はない。だけど、違う世界へと旅立つためのチケットは渡せられる」

櫂「違う世界・・・」

P「・・・我が○○プロは現在、あと2名の新人アイドルを募集しています!行き先は輝くステージ!迎えるはライバルとファンたち!」

P「キミは人という波を掻い潜り、仲間と共に頂点を目指します!」

P「どんな辛い日々もどんなに楽しい日々もすべて明日の自分のためになる世界、行きたいと思いませんか!!」

櫂「・・・・・・」

P「なんてね♪西島さんがどう変わるかは自分次第だ。俺が選ぶ事じゃない」

P「そろそろ帰るよ、また相談したかったら、今日のメルアドに返信して」

櫂(あっ・・・待って!今、いま・・・何か心の奥底にあったモヤモヤが消えそうなんだ!!)

櫂(立たないで、もうちょっとだけ話して!!)


櫂「待って!!」ガシッ


P「おわっと!!?」


ゴーン!!!



P「あいたたた・・・まさかバナナを踏んだかのように滑るとは・・・って、はっ!!!」

櫂「・・・・・・」

P(西島さんが・・・転んだ拍子に俺の股間部に顔をつっこんでらっしゃる・・・!!!!!)


 ~ Pのネガティブ予想 ~

P『な、なんでこんな事に!!!』

櫂『あんた・・・あたしになにやったか分かってんの?』

P『ひぃ~ごめんなさい~!!』

櫂『絶対に許さない!刑務所どころか地獄に送ってやる!!』

P『ぎゃあああああああああああああああ!!!』

櫂『まずは事務所に電話してやる!!』

P『それだけはぁぁあああああ!!!!』

 ~ ~ ~ ~ ~


P(こんな事に・・・ダメだ!早く引き剥がそう!!)

P「西島さん、起きてるー?出来ればそこから顔を離してほしいんだけど・・・////」

櫂「・・・・・・」

P(ショックで気絶してるのかな・・・それはそれでありがたい・・・わけがない!トラウマになっちまったらどうするんだ!!!)




櫂(嘘でしょ・・・)

櫂(相手は男だよ・・・?ブーメランパンツだよ・・・?めっちゃ薄いんだよ・・・?)

櫂(その・・・この奥にはアレがあるんだよ・・・?)

櫂(なんで・・・こんなに安心感味わっちゃってるの・・・?)

櫂(嘘なら誰か言ってよ・・・これって・・・なんで幸せな感覚に陥ってるのあたし!?)

P「おーい、西島さーん・・・?////」

P(引き剥がした方がいいよな、絶対・・・そのマズイし)


櫂(嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!これが、あたしの、こんなんがあたしの!)




櫂(恋のきっかけだなんて・・・)




P「どっこいしょっと!」

櫂「あっ・・・」

P「ふぅ、危ないとかそういうレベルじゃないよ、今のは・・・西島さん気絶して・・・ない」

櫂「え・・・あ・・・」

P「放心状態ってやつだよね・・・、どうしよう・・・ちょっと横にして」

櫂「わっ!!!!」

P「うわぉ!?」

櫂「あ、アタシ今・・・////」

P「・・・忘れるんだ!絶対、絶対だよ!!」

櫂「あ、うん」

P「か、帰るからね!困ったらメールしてね!」



櫂『恋は思案の外?なになに・・・男女の恋愛は常識で説明できるものではない、か』

櫂『ありえないよ!』


櫂「ありえちゃった・・・」

櫂「恋は思案の外・・・常識外の事・・・ありえちゃった・・・」

櫂(男の人の股間に顔つっこんで恋した変態がここに・・・)


 ─ 事務所 ─

P「あー、疲れた・・・」

千川ちひろ「顔に疲れがどっと残ってますねぇ」

P「ドリンクでも飲んで、一気に仕事終わらせます。今日は早く寝たい・・・」

ちひろ「あっ、私の分も持ってきてくれませんか?」

P「はーい」



Prrrrrrr...



ちひろ「電話ですね。はい、○○プロダクションです!」


ちひろ「アイドルのスカウトを受けて電話を?・・・はい、もちろん大丈夫ですよ、ではお名前を」


ちひろ「・・・西島櫂さんですね!」




終わり


 ─ おまけ ─


P「ちょおおおおおおおおお!!タオルで隠せ!!」

響子「これから・・・洗ってもらうんですよ?隠してもPさんが外すことになりますよ?」

P「なんで、なんでこんな時に」

P「みちるも!朋も!保奈美も!なんでいないんだっ!!」

響子「えへへ、Pさん、お願いしますね♪」

響子「楽しみだなぁ・・・この肌にPさんの指先が重なる時が・・・」

P「なんでだあああああああああああああああ!!!!」



相原雪乃「助けに来ましたわ!」

P「雪乃さんマジ天使!!!」


今度こそ終わり

以上です。読んでくれた方はありがとうございます。

「恋は思案の外(こいはしあんのほか)」とは劇中でも紹介された通り、男女の愛情・恋情は、常識で説明できるものではない、非常識なモノであるという意味です。
あと思案→シアン(水色)→プールという連想でどうしても櫂ちゃんに使いたかったのでした。

今回のテーマは台無しです、ちゃんと表現できたかな?

さて、次回は

・早坂美玲「能ある鷹は爪を隠す」

その次の回に

・榊原里美「危ない橋を渡る」

のどちらかを予定しています。

ここの所、当SSのメンバーが連続してSR化しています。偶然だよね・・・?


ではまた。

>>52
抜けていました。

次々回は

・榊原里美「危ない橋を渡る」
・イヴ・サンタクロース「月に叢雲、花に風」

のどちらかを予定しています。

五十嵐響子(15)
http://i.imgur.com/ArUs8XM.jpg
http://i.imgur.com/CR7V1Dt.jpg

西島櫂(19)
http://i.imgur.com/kBrFRhj.jpg
http://i.imgur.com/3T186VD.jpg

相原雪乃(22)
http://i.imgur.com/6HhyfE1.jpg
http://i.imgur.com/iUinCCB.jpg

前作が過去スレに行ったので誘導です
成宮由愛「目から鼻へ抜ける」 - SSまとめ速報
(ttps://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1396/13966/1396648450.html)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom