女騎士「食ったら払え」(13)

女騎士「それが常識だろ」

オーク「…」

女騎士「この『喫茶女騎士』で食い逃げしようとは、いい度胸だな」

オーク「いい読経?」

女騎士「ほう、冗談をいう余裕があるか…反省が足りんようだな」

ポキッ パキッ

オーク「あぁごめんなさい!殴るのはもうやめてくださいお願いします」

ガクブル

女騎士「で、まったく金がないのか?」

オーク「へぇ…最近は魔物が生きづらい時代ですし…職も失い…やむにやまれず」

女騎士「…」

ジロリ

オーク「ほ、本当ですよ?」

女騎士「おい、ジャンプしてみろ」

オーク「へ…」

女騎士「いいから早くジャンプしろ」

オーク「…」

ガタリ

ピョンピョン

チャリンチャリン

オーク「…」

女騎士「何か音がするな…そう、まるで小銭のようなものの音が…」

オーク「へ、へへ…」

女騎士「…」

オーク「あーなぁーんだ、ポケットに小銭が入っていたかーいやぁーラッキーだなぁー気づかなかったなぁー」

女騎士「ほぅ」

オーク「…すいません、はなっから食い逃げする気満々でした」

女騎士「まったく…」

ズモォ

オーク(ひっ、殴られる!)

グイッ

オーク「って…え…」

クイッ

チュッ

女騎士「まったく…オークというのはどうして…いや、私も同じか…」

オーク「え…え…?」

女騎士「この喫茶店はな…元々旦那がやっていたんだ。オークの旦那がな」

オーク「え…」

女騎士「私がまだ学生の頃、ここに通い詰めていたんだ…もちろん店主に会うのが目当てでな」

オーク「…」

女騎士「随分歳の差があったからな。相手にされるまで大変だったよ。それで、根気よく通い詰めて、好意を伝えて…」

女騎士「ようやく結婚、というときにだ…旦那は、死んでしまった」

オーク「!!!」

女騎士「…はは」

優しい顔の、その女性(ひと)は
自分が泣いている事に気付いていないかのようだった。
いや、それを理解し認めたら
恐らく、彼女は
がらがらと壊れてしまう。
そんな儚さ、脆さを見てられては
黙っていられないだろう。
同種族として、オークとして
いや、そんなのはどうでもいい
ただ一人の男として、俺は…

オーク「…」

ボロンッ

オーク「いきなりペニみせ!」

女騎士「きゃあ、ごくぶと!」

オーク「セェイ!」

ヌガセ ズブリ パンパン ドピュッ

じつにこの間、0.8秒!

女騎士「な、中で出したな…中で出したナァァー!」

オーク「ふぅ」

パンパン

オーク「旦那のよりすごいだろ!」

女騎士「旦那のよりすごい!」

すごいらしい。

こうして肉欲に溺れた女騎士は

なんやかんやあって

この早漏オークと共に

喫茶女騎士を営むのであった。

なかだし、なかだし。

【完】

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