【こち艦】こちら葛飾区亀有港前鎮守府 (77)
以前書いた、
【こち亀×艦これss】両津「なにぃ!? わしが提督だと!?」
【こち亀×艦これss】両津「なにぃ!? わしが提督だと!?」 - SSまとめ速報
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【こち亀×艦これss】両津「なにぃ!? わしが提督だと!?」2
【こち亀×艦これss】両津「なにぃ!? わしが提督だと!?」2 - SSまとめ速報
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「特殊艦娘課抜錨! の巻!」
夜 葛飾鎮守府執務室
両津「なにぃ!? 本部から特殊艦娘が派遣されてくるだと!?」ガシャーン!
長門「やかましい! 部屋が壊れるから叫ぶんじゃない!」
両津「……で、特殊艦娘課って?」
長門「」ズルッ!
長門「バカモノ!」ポカッ!
両津「いてっ! 叩くことないだろ!」
長門「お前が馬鹿なことを言うからだ! いいか! 特殊艦娘というのは本部の『特殊艦娘課』に所属するエリート艦娘のことだ!」
両津「特殊艦娘課? エリート艦娘? この胡散臭さ……どこかで経験したような」
長門「失礼なことを言うんじゃない! 優秀な艦娘が集められたエリート部署なのだぞ!」
両津「……で、いつ来るんだ。その特殊艦娘とやらは」
長門「もうすぐ来るという約束だが……ん?」キャーキャー!
両津「騒がしいな。何かあったのか?」ガラガラ
艦娘たち「て、提督っ!」「海から変な物体がこっちにっ!」
両津「変な物体!? まさか深海棲艦か!?」バッ!
ダンッ!
両津「くおらぁっ!!! わしの庭で好きにはさせねぇぞ!」ダダダダダッ!
艦娘たち「提督!」「見て! あれよ!」
両津「どこだ!? あれか!」
?「ニィ―――――――――――――――――――――ン!」
艦娘たち「何か叫んでるわ?」「深海棲艦じゃないのかしら?」
両津「何か嫌な予感が……」
?「とうっ!!!」バッ!
タァンッ!!!!!
?「闇に紛れて悪を断ち!」ビッ!
?「夜の海にて華麗に忍ばん!」バッ!
川内「夜戦忍者!!! 川内参上!!!!!」ドドン!
両津「」ポカーン
川内「やあ両津提督! 夜って最高だよね!」
両津「な、なぜわしの名を!?」
川内「提督の活躍は特殊艦娘課にも轟いているんだよ! どう!? 私と一緒に夜の海を駆け回らない!?」グイグイ!
両津「引っ張るな! おい!」ズルズル!
長門「どうした! 何があった!」
大淀「あ!」
陸奥「だ、誰この人!?」
川内「闇に紛れて悪を断ち!」ビッ!
川内「夜の海にて華麗に忍ばん!」バッ!
川内「夜戦忍者!!! 川内参上!!!!!」ドドン!
両津「いちいちポーズを取るな!」
長門「こ、これが特殊艦娘……?」
陸奥「す、すごく……個性的ね」
両津「だいたい何で忍者のコスプレをしとるんだ?」
川内「」ピク
川内「天誅!!!!!」ババババ!
両津「うおっ!?」ババッ!
川内「コスプレじゃない!!! 忍者装束よ!!!」フンス!
両津「わかったわかった! わかったから砲塔を下ろせ!」
川内「まったくこれだから素人は困るわ! この忍者装束とくないは忍者の里で買った職人の品! 背中に担いだ二本の太刀は手裏剣を表現しているのよ!」
両津「忍者は太刀なんて使わんぞ。忍者が使うのは忍刀という長脇差だろ」
川内「」ピク
両津「あと衣装も派手すぎる。なに自分の存在をアピールしとるんだ。それじゃ『僕ちゃんここでーす!』って敵に教えているようなものだぞ」
川内「」ピクピク
両津「装備も多すぎる。がちゃがちゃ音が出るし動きにくくなってしまう。本物の忍者はもっと身軽だぞ。それじゃ動けんしちっとも忍べんだろ」
川内「天誅っ!!!!!!!!」ドガガガガッ!
両津「うおぉおおっ!?」バババババッ!
川内「いちいちうるさいわねカモメまゆげ! 叩っ斬るわよ!」ブンブン!
両津「逆ギレするなっ!」ヒョイヒョイ!
陸奥「これがエリート艦娘……?」
大淀「不安になってきた……」
川内「心配ご無用! 忍! 正義!! 夜戦魂!!! 夜戦忍者『川内』にお任せよ!」ビシッ
両津「要するにバカだろ」
川内「うるさいっ!!!!!」ポイッ!
ドガンッ!両津「うぎゃっ!?」ポーンッ
川内「これぞ忍法『爆玉の術』!」セイバイ!
両津「ただの手榴弾だろうが!」イテテ
ピーッピッー川内「はっ!? くせ者!」
両津「そりゃお前だろ」
川内「であえであえっ! 夜の海を荒らす不届き者め!! 成敗してやる!!!」ガシャッ!
ガシッ!
両津「うげっ!?」グイグイ!
川内「両津丸っ!!! 出動よっ!!!!!」
両津「誰が両津丸だ! おいコラ! 引きずるなあぁあぁああっ!」ズルルルゥーッ!
長門「拷問より酷い……」
海上
川内「敵はこの先よ! 索敵丸が反応しているわ!」シャアアアアアアアア
両津「レーダーだろ……」シャアアアアアアアア
川内「今のうちにこれに着替えて! 夜戦忍者川内隊の戦闘服よっ!」
両津「忍者装束……やっぱりか」ゴソゴソ
デンッ!
両津(くのいち)「」
川内「完璧よっ!!!」グイッ!
両津「どこがだ! こりゃくのいちだろうが!」
川内「男の隊員は予定してなかったんだからしょうがないじゃないっ!!!」ガーッ!
両津「逆ギレするなっ!!!」
深海棲艦「」ワラワラ
川内「いたっ!!! 構えてっ!!!!!」
両津「どうするっ!? 忍者らしく闇に紛れて奇襲を」川内「うおぉおおお夜戦バンザ――――――――――イッ!」ダダダダダーッ!
両津「」ズルッ!
両津「正面突破かよっ!!! どこが忍者だっ!!!」
川内「ヤ――――――――――ッ!」ボガンボガンボガーンッ!!!
深海棲艦「ギャアアアッ!?」「ナンダナンダ!?」「ウギャッ!?」
両津「忍者ではないが……強い」
深海棲艦「オ、オノレ! チョウシニノルナヨ!」「クラエ!」ジャキ!
川内「おっと! 敵はあっち! あいつが首領よ!」ユビサシ!
両津「なっ!?」
深海棲艦「ヤッテクレタナーッ!」「オノレ―ッ!」「クセモノメーッ!」ボガボガボガボガ!
両津「うおおおおおおおっ!?」
川内「これぞ忍法『変わり身の術』っ!」ピューッ!
両津「投げっぱなしにしただけだろうが! くそっ! 人として最低なやつだっ! いててててててててっ!」ボカボカボカ!
深海棲艦「クラエエ!」「シズメエエエ!」「オリャーッ!」ポコポコポコポコポコ!
両津「いてててて! 調子に乗るなてめぇらっ!」ガシッッッ!!!!!
深海棲艦「ウォッ!?」グイッッッ!!!!!
両津「ジャパニーズ・ニンジャ舐めんじゃねぇ――――――――――っ!」ブンブンブンブン!
深海棲艦「ウワッッ!?」「ギャアッ!」「イダッ!!!!!」ボカボカドカドカッ!!!!!
川内「いいよ両津丸!!! その調子!!!!!」サッ!
両津「戻ってくるな! あっち行ってろバカ!」ブンブンブンブンブン!
――
両津「ぜぇー……ぜぇー……せ、殲滅できたか」
川内「さすがは夜戦忍者川内隊の隊員! よくやった!」
両津「お前のせいで百倍は疲れた……」ゲッソリ
ピーッピーッ!川内「くせものっ!!! であえであえっ!!!!!」ビュウウウウンッ!
両津「だから引きずるんじゃねぇえぇえええぇえええっ!!!!!」ズルルルーッ!
数時間後
両津「はぁー…………はぁー…………結局ぜんぶ正面突破……」ハァッハァッ
川内「夜戦万っ歳っ! 戦果上々! やっぱ夜はいいよね夜は!」ツヤツヤ
両津「わしはちっとも良くない……」ゼェッゼェッ
ピー! ピー!
川内「!? くせ者よっ! お殿さまが危険だわっ!」ビュンッ!!!
両津「なにっ!? 大本営かっ!? おい待て!」シャアアアアッ!!!
――
川内「いたっ!!! あいつらだわっ!!!!!」
両津「まずいっ!!! このままじゃ本部に突っ込むぞっ!!!」
川内「うおぉおぉ――――――――っ!!! お殿様には指一本触れさせんぞぉ――――――――――っ!!!!」ダダダダダーッ!!!
両津「一人で行かせるかっ!!! わしも行くっ!!!!!」シャアアアアアアア――――――ッ!!!
深海棲艦「ム!?」「ナンダ!?」
川内「くらぇえ――――――――――っ!!!」ライダーキィィィィック!!!
ボガシャッ!深海棲艦「グォワッ!?」「ナンダコイツッ!?」ドガボカドガッ!!!
両津「わしも負けてられんぞぉ――――――――――っ!!!」グワシッ!!!
深海棲艦「ヒョエッ!?」
両津「ロニー直伝のジャイアントスイング――――――――――ッ!!!」ブンブンブンブンッ!!!!!
深海棲艦「ヒョォオオオオオオオ――――――――――ッ!!!???」ブンブンブンブンブンッ!!!!!!」
川内「やあっ! てぇいっ! とぉうっ!」ヤー!!!
両津「うおぉおぉおおぉおお――――――――――っ!」ドカバキボカドカ!
深海棲艦「ナンダコイツラ――――――ッ!」「ヘンタイダ――――――ッ!」「バケモノォ――――――ッ!!!!!」ギャアアアア――――――ッ!
――
3分後
両津「わっはっはっ! 余裕だったなっ!」バシッ!
川内「勝利の舞! 忍ッ! 正義ッッ!! 夜戦☆忍者ッッッ!!!」ビシィッ!!!
両津「いやぁ! 見た目は変態だがなかなかやるじゃないか!」バシバシバシ!
川内「言ってくれるなっ! こいつっ!」ポロッ
ジュッ
川内「ん……?」ボゥ
ボワワ川内「!!!???」
川内「ぴょええ――――――――――っ!?」ピョーンッ!!!
両津「おい!? どうした!?」
川内「あついあついあっつぅ――――――――いっ!」ダキッ! 両津「うわちゃちゃちゃちゃちゃちゃっ!!!???」ボゥッ!
両津&川内「あちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃ――――――――――っ!?」ダダダダダーッ!!!!!
両津「何だぁっ!!!??? 何で火がついたんだぁっ!!!???」ダダダダダダダダーッ!
川内「火薬庫に火がついたんだぁ――――――っ!!! 両津丸がバシバシ叩くからぁ――――――っ!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダーッ!
両津&川内「ぴょええええええええええええ―――――――――――っ!!?!!?!」ダダダダダダダダダダダダダーッ!
大本営「」
両津「ぎょええええ――――――っ!? 突っ込むぅ――――――――っ!!!!!!」
川内「うぉおお夜戦バンザァアァアアァアァアァアァ――――イッッッッッ!!!!!!」
ドガァアアァアアアァアアアアァアアアアアアンッッッ!!!!!!!!!!!!
翌日
テレビ「テロの疑いで逮捕された男女二人組の容疑者は『ハリウッド映画ニンジャ対シンカイセイカンの撮影をしていた』と訳の分からない供述をしており……」
陸奥「すごい言い訳……」
大淀「特殊艦娘課っていったい……」
長門「本当にエリート部署なのか……?」
おわり
もう一本いきます。今日は二本立てです。
「大和撫子! の巻!」
亀有港
両津「ふぁーあ……外で寝ちまうとはな……飲み過ぎたな……」ガンガン
両津「さっさと鎮守府に行かねぇと……二日酔いの頭に長門の声は響くぞ」
バシャバシャバシャッ!
両津「ん?」
?「っ! だ、だれかっ!」バシャバシャッ!
両津「な、何だ!? 溺れてるのか!?」
両津「うぉっ!」バッ!
両津「うおぉおぉおおっ!!!」バシャバシャバシャ――――――――――ッ!
両津「おいっ! 掴まれっ!」バッ!
?「ど、どなたですか!?」バチャッバチャッ!
両津「自己紹介は後だ! いいから掴まるんだ!」グイッ!
?「は、はい!」ギュッ!
両津「よし! 絶対に離すなよ!」
両津「うおぉおおおお――――――っ!」バシャバシャバシャバシャッ!!!
――
?「ごほっごほっ……! ……っ、助かりました」
両津「なーに、気にするな。おかげで酔いが醒めたよ」
?「危ない所を……ありがとうございました」ペコリ
両津「いいっていいって。それより姉ちゃん、体は大丈夫か? 病院に行くか?」
?「へ、平気です。強く逞しく育てられましたから」
両津「女なんだから無理するな! ほら乗れ! 病院まで担いでいってやるから!」ヒョイヒョイ
?「……わかりました。では、お言葉に甘えて」ギュ
両津「おおっ……!?」
両津「(ム、ムネが……)」ニヤァ
?「どうかしましたか?」
両津「い、いや何でもない! さぁ、行こうか!」ハハハ
病院前
両津「ほら、着いたぞ。もう安心だからな」
?「ありがとうございました……ここからは一人で」スッ
両津「遠慮しなくていいんだぞ。どうせもう遅刻だ」
?「いえ、そこまで甘えるわけにはまいりませんわ。ここまで来れば大丈夫ですから」
両津「そうか……分かった」スルスル
?「ん……」ストッ
両津「どうだ? 立てるか?」
?「はい……何から何まで、助けていただいて。感謝のしようもございません」
両津「気にするなって。困ったときはお互いさまだ」ピリリッ
両津「おっと……げっ。わ、悪い! そろそろ行かねぇと!」
?「はい。本当に……ありがとうございました」ペコリ
両津「お大事にな! じゃ、またな!」ダッ!
?「……『また』、ですか」クスッ
葛飾鎮守府 執務室
長門「バカモノ! どこをほっつき歩いていた!」
両津「す、すまん! 実は、来る途中で人助けをしていて……」
大淀「助けたって誰を?」
両津「海で溺れてた娘(こ)だよ。今どき見ない日本的な美人だったな。お淑やかで礼儀正しくて、いかにも『大和撫子』って感じの娘だ」
大淀「そんなに美人だったんですか?」
両津「ああ。陸奥とは全く違ったタイプの美人だな。いやぁ、朝からいいものを見たよ!」
陸奥「へぇ……」
両津「ミニスカへそ出しの陸奥とは正反対の美人だったな! まったく少しはああいう娘を見習ってほしいもんだ!」
陸奥「そぉ……」
両津「また会えるといいなぁー……」デレー
陸奥「ふんっ!!!!!」プイ
両津「おい陸奥、茶は?」
陸奥「自分で入れたらっ!!!」ガチャンッ!
両津「な、なに怒ってんだよ」
大淀「提督……」
長門「そうか……そんな事情があったのか。すまなかった」
両津「やめろ長門まで。気持ち悪い。お前はいつも通り頭ごなしに怒鳴っていればいいんだ」
長門「……そ、そんなに怒っているか? 私は?」
両津「自分の胸に聞いてみろ」バサバサ
大淀「あ、そうだ提督。これ、覚えてますか?」ペラッ
両津「ん? ……鎮守府海上マラソン大会?」
大淀「今週末に行われる鎮守府対抗のマラソン大会です。提督も参加するんですよ」
両津「そんなこと言ったっけ? わし」
陸奥「言ってたわよ。『わしに任せておけ!』っておバカ面で。……はい! お茶っ!」ダンッ!
両津「うおっ!?」
陸奥「ふんっ」スタスタ
両津「クソッ、まだ怒ってやがる……」ズズ
両津「ブ――――――――――ッ!!!!!」
陸奥「あーら、どうしたの?」
両津「どうしたじゃねぇ!!! 陸奥! お前これ何入れやがった!?」
陸奥「別にフ・ツ・ウのお茶だけど?」
両津「嘘つけっ! 口に入れた瞬間ぬるくて辛くてドロッと……おげぇえぇっ!」
両津「陸奥っ!!! てめぇっ!!!!!」バッ!
陸奥「酔いが醒めたでしょ!」ベー
両津「くっ、くそぉっ……じゃじゃ馬め……!」プルプル
大淀「まぁまぁ……」
日曜日 海軍本部
両津「ふんっ! ふんっ!」ブンブンッ
大淀「ずいぶん張り切ってますね」
両津「一位を獲れば特別ボーナスだと聞いたからな。どんな手を使ってでも勝つ」
大淀「やはりそういう理由ですか……」
?「……あら?」
両津「ん?」ヒョイ
?「そ、そんな……またお会いできるなんてっ!」ダキッ
両津「おぉっ!?」ギュウッ
?「感激ですっ!」ギュウウウウ!
両津「く、苦しい……」プルプル
大淀「提督!」
?「あっ……申し訳ございません。はしたない真似を……」
両津「い、いや……平気だ……それよりあんた、どっかで……」
両津「あ!」
?「またお会いできて光栄です!」
両津「あの時の姉ちゃんか! ……ん? というか、艤装付けてるってことは……」
大和「はいっ! 大和は『戦艦大和』ですっ!」ドォーンッ!
両津「戦艦大和っ!? 艦娘だったのか!?」
大和「はい! 未熟者ですが!」
両津「そ、そうか……でも、溺れてたってことは、泳げないんだよな?」
大和「そうなんです……ずっと本部にいて……出撃したことがなくて……」
両津「なるほど……そういうことか」
大淀「提督、まさか彼女が……」
両津「あぁ、この前助けた姉ちゃんだよ」
大淀「大和さんだったんですか……すごい偶然ですね」
両津「どういう意味だ?」
大淀「だって提督、大和といえば最強と呼ばれる艦娘ですよ」
両津「なにっ!? そうなのか!?」
大淀「なにせあの『戦艦大和』ですからね……」
両津「うーむ、そんなにすごい姉ちゃんだったとは……」
ザリッ
大佐『えー……諸君、お集まりいただきご苦労』
一同「ハッッッ!!!!!」ビシッ!
大佐『えー…今日は鎮守府対抗マラソンをやってもらうからルールを説明するね」ガラガラ
キュッキュッ
大佐「ルールはここから30キロ先の海上にあるゴールにいちばん早く辿り着いた人の勝ち。それ以外のルールは特になし! 優勝した人には特別ボーナス出すから頑張ってね」
一同「ハッ!!!!!」両津「はーいっ!!!!!」ピッ!
大佐「んじゃ、あとはよろしく」スタスタ
少佐「は、はい! え~……そういうわけで鎮守府対抗マラソンを行う。正々堂々、スポーツマンシップに乗っ取って行うように。くれぐれも不正はするなよ。特に両津」
両津「名指ししないでくださいっ!」
少佐「くれぐれも怪我をしないように気を付けろ。無茶をしないようにな。特に両津」
両津「だからっ! 名指しやめっ!」
大淀「完全にマークされてる……」
少佐「では、10分後にスタートする。各自準備を整えるように」スタスタ
両津「おーしっ、何としても一位を獲るぞ」クイックイッ
大淀「誰かと一緒に走らないんですか?」
両津「いらん。誰がペアだろうと足手まといだ」フンッフンッ
大淀「ですよね……」
両津「よしっ! 準備完了だ!」ブンブンッ!
少佐「では総員! スタートラインに!」
両津「」ボキボキ
少佐「位置について! よーい!」
両津「」スッ
少佐「ドンッ!!!!!」
両津「うおぉおおぉおおおぉ――――――――――っ!!!!!」ドバビューンッ!!!!!
選手「うわっ!?」「きゃあっ!?」「なんだっ!?」バタバタ!
両津「オラオラオラオラオラァ――――――――ッ! 賞金はわしのもんだぁ――――――――――っ!!!」ダダダダダーッ!
大和「はぁっ……はぁっ……」ジャバッジャバッ
大和「お待ちに……お待ちになって……」ジャバッジャバッ
――
両津「うおぉおおぉおおおおおおお――――――――――っ!!!!!」ダダダダダーッ!
?「てぇっ!」ズドンッ!
両津「うぉっ!?」バッ!
艦娘1「そう簡単には進ませないわよ!」ドンドンドン!
バッ!両津「くそっ! どういうことだっ!?」
ピピッ大佐「言い忘れてたけど、ただのマラソンじゃつまらないからこっちで色々用意しておいたから。気を付けてね」
両津「初めに言ってくださいよ!」ヒョイヒョイヒョイッ!
艦娘2「それそれそれ――――――っ!」ドガドガドガ!!!
バッ!両津「くそっ! 調子に乗るなよてめぇらっ!」ガチャッ!
両津「おぉおぉお――――――――――っ!!!!!」ドンドンドォンッ!!!
艦娘1「きゃっ!?」大破
両津「おりやぁっ!」ドガァンッ!
艦娘2「ひゃあっ!?」大破
両津「あっち行け! このやろ!」ドンドンドォーンッ!!!!!
大和「はぁっ……はぁっ……」ジャバッジャバッ
――
ピピッ大佐『ゴールまで残り3キロッ! 諸君っ! 急ぐのだっ!』
両津「言われるまでもないですよっ!」ダダダダダダダダッ!!!
?「逃がさないわよ両ちゃんっ!」ズドガァンッ!!!
両津「うおぉっ!?」ババッ!
陸奥「ここで爆発させてあげるわっ! 覚悟しなさいっ!!!」ズドガドンドンッ!!!
両津「ちくしょうっ! 陸奥まで妨害役か!」ダダダダダッ!
陸奥「こらっ! 待ちなさいっ!」ドガンドガンドガァンッ!!!!!
両津「くそっ! 今日の陸奥は過激すぎるぞっ!」ダダダダダッ!!!
両津「やられてたまるか――――――――――っ!!!!!」ダダダダダ――――――――――ッ!!!!!
陸奥「ぜーったい逃がさないわよ――――――――――っ!!!」ボガボガボガボガボガンッ!!!!!
大佐『残り2キロッ! 速い! 速いぞ両津くん!』
両津「ボーナスが懸かってますからぁ――――――――――っ!」ドドドドド――――――――――ッ!」
大佐『ゴールは目前だ! ラストスパートだ両津くん!』
両津「おらぁ――――――――っ!!!!!」ダダダダダダダダダッ!
大和「あっ!!!」バシャンッ!
両津「っ!?」キキーッ!
大佐『どうした両津くん!? ゴールまであと僅かだぞ!』
両津「あれは……大和」
選手「何だ!?」「両津が止まっているぞ!」「チャンスだッ!」
両津「カナヅチのくせに……必死になってわしについてきたのか……」ググッ
大佐『両津くん!? 抜かされているぞ!』
両津「くっ……」プルプル
大佐『両津くん!』
両津「いま行くぞっ!!! 大和っ!!!!!」バビュンッ!!!!!
大淀「あ、あれはっ!?」
長門「両津が逆走しているっ!?」
両津「うおぉおお――――――――っ!!! 大和ぉ――――――――――っ!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダ――――――――――ッ!!!!!
両津「大和っ!!!!!」ダキッ!
大和「うっ……そ、そのお声は」
両津「あぁっ! わしだっ! 立てるかっ!」
大和「はい……大和は強い子ですから……」ニコ
両津「すぐ医者に診せるんだ! リタイアするぞ!」
大和「いえ……」スッ
大和「あなた様と一緒なら……」
大和「大和は……どこまでも走っていけそうです!」ギュッ!
両津「おっ……!?」ギュウッ!
両津「よし……そういうことなら」ニヤリ
両津「いくかっ!!!!!」ダッ!!!
大和「はいっ!!!!!」ビュンッ!!!
――
大佐『ゴールまで残り100m! このまま優勝が決まってしまうのか!?』
?「どけどけどけどけどけぇ――――――――――っ!!!!!!」
大佐『むっ!?』
両津&大和「はぁあぁああぁああぁあっ!!!!!!」ドドドドドドドドッ!!!!!
選手「うわっ!?」「おわっ!?」「ぎゃっ!」ドカドカドカァッ!
両津&大和「ゴールだぁ(ですわ)――――――――――――――っ!!!!!」
パァンッ!!!
大佐『ゴォ――――――――――――――――――ルッ!!!!!』パンパンパァンッ!
大佐『優勝はァっ! 両津&戦艦大和ォ――――――――――ッ!!!!!』ビリビリビリッ!!!
両津&大和「うおおやったあっ!!!(やりましたわっ!!!)」
スタスタ大佐「いやあ両津くん、大和くん。おめでとう」
両津「どうですか大佐っ! 最高のレースだったでしょっ!」
大佐「うむっ! まったくだっ! さすが両津くんだっ!」アクシュ
両津「はははっ! わしもやる時はやるでしょっ!」
大佐「大和くんもよく頑張った! いいレースだったぞ!」
大和「いえ……大和は……愛しい人の背中を追っていただけですわ」
大佐「なにっ!? 君は両津くんのことがっ!?」
大和「……はい」カーッ
大佐「それはいい! ならばぜひ両津くんがいる葛飾鎮守府に行きたまえ! 両津くん! 君もいいだろう!?」
両津「え!? は、はい」アセ
大和「……」カァッ
両津「……あの。改めて言わせてもらう」
両津「もしよければ……わしの」ギュ
両津「……ん?」
大佐「どうした?」
両津「いや……この馴染み深い感触……」ハッ
両津「こ、このパターンは……」
大和「あの……大和がなにか?」
両津「……ね、ねー。ひとつ聞くけど、あんたまさか……」
大和「はい♪」
大和「大和は……男ですっ♪」
両津「がぁああぁあぁああ――――――――――んっ!!!!!!!!」ドカァーンッ!!!!!
両津「……また、このパターンかよ……」パタッ
大和「両津さま!? 両津さま!」ユサユサ!
大淀「まさか男性だなんて……信じられない」
明石「元祖『漢娘』だったんですね……」
長門「ぜひうちに来てくれ。両津も喜ぶだろう」
陸奥「かわいそうな両ちゃん……」クスッ
おわり
後書き
終わりです。
……さて、皆さまお気付きかと思いますが、タイトルが正式に決定致しました。
【こち艦】「こちら葛飾区亀有港前鎮守府」
これが本ssの新タイトル及び正式タイトルとなります。
……艦の字が入ってないのは見逃してください。これでも試行錯誤したんです……。
最後に、配役について。
大和=麻里愛(マリア)
マリアはこの娘しかいない! と思っていました。
大和撫子、日本的美人、一途、真面目、料理上手、両さんを慕ってそう……パッド(ボソッ)。
もちろん新レギュラーとして活躍していただくつもりですので、ご期待ください。
少佐=署長
やや影が薄いこの人の正体はご存知屯田五目須さんでした!
割と好きなキャラなんですがどうしても登場頻度が低くなるのが悲しい……。
それでは、HTML化依頼出してきます。
また次回もお楽しみに。
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