ひたぎ「頼みたいことがあるの。」両津「なんだと?」 (124)

両津「まったく、元旦から派出所勤務などワシもついとらんな。」

両津「寺井に任せてパチンコでも行きたいところだが金もない......」

???「すいません。ここは亀有公園前派出所であっていますよね。」

両津「ん?元旦から女子高生がココに何のようだ?」

???「両津勘吉という人はいらっしゃるかしら?」

両津「それはワシのことだが?」

ひたぎ「はじめまして両津さん。実は頼みたいことがあって来たの。」

両津「なんだ?頼みたいことだと?まずこういうのは自分の名前から名乗るのが普通だろが。」

ひたぎ「失礼したわ。私は『戦場ヶ原ひたぎ』といいます。」

両津「それでわざわざワシに頼みたいこととは何なんだ?」

ひたぎ「命を狙われているの。」

両津「何?命を狙われているだと?」
(何やらやっかいそうだな。)

ひたぎ「正確に言えば私と私の恋人『阿良々木暦』の二人よ。」

両津「カップル2人をどんなやつが狙って殺しにくるんだ?昼ドラの見過ぎだろ。」

ひたぎ「言ってみれば恋愛絡みというのかしら。」

両津「それでどんなやつが殺しにくるんだ?ターミネーターか?」

ひたぎ「私たちを殺しに来るのは『千石撫子』、中学二年生の少女よ。」

両津「けっ。ただのガキが嫉妬で殺すだの文句言ってるだけじゃねえかよ。」

ひたぎ「いえ、両津さん。ただの中学生相手なら私1人で言い負かしてやれたのだけれども、『千石撫子』はある事情で人間ではなくなったのよ。」

両津(大丈夫かこいつ??)

ひたぎ「言ってみれば『神』になったと言うべきかしら。『千石撫子』は恐らく街の一つや二つを簡単に消し去るほどの力をもっているわ。」

ひたぎ「あらゆる手段を講じてきたのだけれど駄目だった。最後の手段として友人の羽川さんに両津さんのことを紹介してもらったの。」

両津「ワシは何でも屋さんじゃないんだぞ。」

ひたぎ「しかし羽川さんから両津さんは過去に『神さま』を倒したことがあると聞いているわ。世界中の人間でそんなことができるのはあなただけよ。」

両津(なんでそんなことを『羽川』というやつは知っているんだ。」

両津「確かにワシは地獄でも天国でも騒いだことはあるかもしれんがお前の痴話喧嘩の仲裁に入るほど暇じゃないんだ。」

ひたぎ「おねがい。」

両津「第一に元旦早々から中学生に殺すぞと言われて助けを求めに来た女子高生?なんぞ怪しさまるだしだぞ。」

ひたぎ「タダとは言わないわ。報酬もちゃんと払うわよ。」

ピクッ

両津「ほ、報酬だと?」

ひたぎ「ここに10万円あるわ。引き受けてくれるならお支はr....」

両津「よしッ!わかった!まかせろ!ワシが何とかしてやる!!」

ひたぎ「言ってなかったのだけれども、『千石撫子』は北白蛇神社にいるわ。」

両津「出撃だぁ!寺井!留守を頼んだ!」

寺井「え~どうしたんだい急に??」

ガチャ(自転車に乗った」
ピューーーーーーン

ひたぎ「上手くいくのかしらね。」

シャーーーコギコギコギシャーー


両津「ニシシシシ、ガキの喧嘩止めるだけで十万なんて気前がいい女だったな。」

両津「しかし勢いで引き受けたのはいいが中学生が神様うんぬんが気になるな。」




金物語
ひたぎクロマニヨン

北白蛇神社前ー


両津「思ったより綺麗な神社だな。新築同然。」

両津「元旦の参拝シーズンだというのに誰もいないのは淋しいな。」

両津「しかし千石なんたらというヤツが見当たらん。もしかしてワシは騙されたのか?」

両津「まあいい、初詣もまだだし参拝していこう。」

両津「ふぅ、財布の小銭に五円か。ご縁という縁起に担いで入れるとするか。」

チャリーン、コロコロ


バンッ!

撫子「なでこだYo!!!!」

両津「うおっ!?」

両津(なんてやつだ!?)

撫子「おまわりさん五円なんてショボすぎるよ。五円でご縁なんて単純すぎるよー。大人なんだからせめて最低百円でも入れないとー。でもね撫子嬉しいんだ!おまわりさんがお賽銭入れてくれた最初の人なの!信者第一号だぞ!」

両津「そ、そりゃよかったな。おまわりさんも嬉しいよ。」

両津(ご縁五円で悪かったな!ムカムカ)

撫子「撫子ね、『神様』なんだよ!」

両津(あのカツラと同列か)

撫子「撫子はね、今、三月になるのをずっと待ってるんだ!言っていいのかな、言っちゃおっかな、その頃になったらね、なんと撫子、好きな人をぶっ殺せるの!」

両津(戦場ヶ原の話は本当だったのか。こいつは危ないな.....しかし10万がかかっている!)

両津「そうだな!そりゃよかったな!とりあえず1人で暇だろうからワシと遊ぶか?」

両津(とりあえず仲良くなってから説得しよう。)

撫子「ほんと!何何何?何して遊ぶの?」

両津「ふふふ、ワシは遊びのスペシャリストだぞ!」



メンコ

撫子「やったー!おまわりさんのメンコ全部粉々にしたよ!あたしの勝ち!」

両津(地面がえぐれてるぞ......!?)

ベーゴマ

撫子「上手く巻けないよ!」

両津(髪の毛の蛇を紐にしているぞ.......)

ーーーーー
ーーー
ーー


両津「いや~撫子ちゃんは遊び上手だな~」

撫子「すっごく!すっごく楽しかったよ!!」

両津(バケモノじみた強さだったぞ.......)

両津(機嫌が良いな、そろそろ切り出してもいいタイミングかもしれん。)

両津「辛気臭くてかなわんかもしれんが、撫子が三月に人を殺すとかいう話、考え直すべきだぞ。」

撫子「へ?」

両津(10万のためだ!ガンバレ!ワシ!)

両津「細かい話はワシにはわからんが人間生きていればいろんなこともあるぞ?失恋したっていいじゃないか。ワシなんか何回失敗したかわからんぞ。」

撫子「...........」

両津「中学生の女が人を殺すなんて言うもんじゃねえぞ、まったく。また遊んでやるから、気にすんじゃねえよ。」

撫子「おまわりさん......」

両津「ワシが子供の頃なんか好きな子の縦笛入れ替えたりとか懐かしかったな~ガハハハハハハ!!!」

両津(上手くいったぞ!)

撫子「許さない!」

両津「へ??」

撫子「おまわりさん、頼まれてきたんでしょ?撫子が暦おにいちゃんを殺す計画を止めるようにとかね。許さない!撫子の邪魔する人は死んじゃえ!」

両津「ま、まずい!?」


シュルシュルシュル
キシャーーー(蛇が威嚇してる)

両津「仕方ない、ここは逃げるが勝ちだ!」

ダッシュ!

撫子「逃がさないもん!許さないもんね!」

シュルシュル

ガブリ!

両津「ぎょえええぇぇぇぇえええええええ!!!!!」

ガブガブリ

両津「ひぃぃぃぃぃいいい!!」

ガブガブガブリ!

両津「おっぴろげぇぇぇえ!」

両津(なんとか逃げ切ってやるぞ!下町生まれを舐めるな!)

両津「くらえ!カンシャク玉乱れ打ちぃ!!!」

シュ!

パンパン!パパン!パン!


撫子「きゃっ!」


撫子「ちぇっ!逃げられちゃった。ハットリくんみたいなおまわりさんだったね。」




両津(なんて中学生だ........危うく死にかけたぞ!)

両津「まったく、ひどい目にあったぞ。まさかあそこまでヤバイやつだったとはな.......」

両津「しかしあのガキ、ワシをさんざんコケにしやがったな!ピキピキ」

両津「何が死んじゃえだ!ワシを舐めたらどうなるか思い知らせてやるぞ!ビキビキビキビキ」

~数日後~
北白蛇神社ー

撫子「うふふ、あのゴリラのおまわりさんアレからこないなー。撫子強いもんね!」






ボルボ「あの子がターゲットなのか.....?」

左近寺「両津?本当にやるのか?相手は子供だぞ?」

両津「かまわん!ワシに喧嘩を売ったことを後悔させてやる!」

ボルボ&左近寺(まったく......)

両津(フフフ、体はサイヤ人でも心はキチガイ乙女だからな。たっぷり楽しんでもらおうか。)


カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ
(寮で育ったゴキブリ一万匹以上)


両津「はじめるぞ!」

ボルボ&左近寺「お、おう!」

両津「ボルボ!バズーカだ!」

ボルボ「おうよ!」

ガチャ
バヒューーーールル

チュドーーーン!!

両津「イェイッ!大当たりだ!」

撫子「何?何何?何なの?何であたしの神社が爆発してるの!?」

ここから先はネタバレを含みますので注意してください。
ここまで読んでくれた人ありがとね!

安心しろ
寺井の名前が変わったことなら既に知っている

両津「よし!左近寺、今だ!」

左近寺「おうよ!」

左近寺「うぉおおおおお!沙織ぃぃぃぃいい!」

神社中にゴキブリを放す

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ
ガサガサガサガサガサガザカザガザカサ


撫子「何?何なの?この黒いの?」

撫子「?」

撫子「ゴ、ゴキブリィィィィィィイィィイィイイ!!!!!」

>>71
恋物語のネタバレです
すいません

両津「ぐわぁっはっはっは!いい見ものだぞ!」

カサカサカサカサカサカサカサ

ボルボ「ここまでやるとは........」

ガサガサカサカサカサカサカサカサ

左近寺「ひどい........」

ワラワラワラワラワラワラワラワラワラ

撫子「こ、こ、この前の、お、おまわりさんだ......」

両津「ワシを舐めたらこうなる!参ったか!」

撫子「な、な、撫子はか、か、か、神様だからゴキブリなんて恐くないもん!!」

両津「ほう、ならばさらにプレゼントしてやろう。」

ドッサリ
カサカサカサカサカサカサカサカサカサ

撫子「!!!!!」

撫子「な、な、な、な、な、撫子は.....へ、へ、平気だもんね!」

両津(仕上げだ。)

両津「撫子ちゃんよ。実はワシ、撫子ちゃんの家にいっちゃんたんだニタニタニタ。」

撫子「ひぃ!」

両津「ワシはもちろんあんなものやこんなものまで探してきてやったわけだな。」

撫子「こ、こ、こ、こ、この変態北京原人!!殺してやる!!!」

両津「まあ待ちなさい、お嬢ちゃん。これが何かわかるかな?」

撫子「そ、そ、それ!何で持ってるの!か、か、鍵かけてたのに!」

両津「舐めるな!あんな簡単な鍵ぐらいピッキングできるわ!」

両津(10万のためだ!)

両津「お前が殺すだの仲直りしないだと騒ぐならワシはこれを街中に見せびらかして毎日神社にゴキブリを届けてやるぞ。ギロリ」

撫子「そ、そんな.....」

撫子「.....さい。」

両津「聞こえないなぁ?」

撫子「....めんなさい」

撫子「ごめんなさい!」

両津「ふふふ、わかればよいのだ。」

ボルボ&左近寺(中学生を泣かせて勝ち誇っているぞ......)

~翌日~

ひたぎ「まさか本当に解決しちゃうなんてね。」

両津「あたぼうよ!中坊なんぞ痛い目みさせたらチョロいもんよ。」

ひたぎ「ふふ、ありがとね。両津さん。ニコリ」

両津「お、おう。」

両津(案外可愛いな。)

ひたぎ「これで私は阿良々木くんと生きることができるわ。あなたは一生の恩人よ。」

両津「よせやい。\\\\」

ひたぎ「あ!そうね、約束してた報酬を払うわ。」

両津「やっt」

大原「両津!」

両津「げっ!部長!」

大原「なんだか知らんが自分から進んで人の悩み事を解決してやったらしいじゃないか。」

両津「そ、そうなんですよ。」

ひたぎ「?」

大原「ん?何だその金は!両津!まさかお前、学生から報酬として金をとるんじゃないだろうな?」

両津「そ、そんな~」

大原「バカモノ!我々は警察だぞ!そんなもの無償であたりまえだ!」

大原「お嬢さん、そのお金はこいつに払わなくてもいい。そもそもためにならん。」

ひたぎ「それは困ります。両津さんには命がけで働いてもらったのよ。これは私の意思で支払っているのですから。」

両津「そ、そうですよ!部長!」

大原「ま、まあ本人から頼むのなら仕方ないな。」

ひたぎ(ありがとう。両津勘吉さん。)


両津「やった!10万だ!うれぴぃ!」

中川「大変です!先輩!」

両津「何だ!中川!」

中川「先輩が昨日壊した神社の修理代として500万の催促がきています!」

両津「頼まれ事なんてこりごりだぁぁぁぁあ!」



おわり

>>101
ミス
もうこりごりだぁぁぁぁあ





ここまで読んでくれた方ありがとうございます。
初めてのssでしたが楽しんでいただけたら光栄です!

マジでラサールの声って再生しやすいな

昨日思いついたけど中々話が思いつかなかったwww

最初は戦場ヶ原がゴルゴに依頼する話を思いついたのだけれども

無理だった.......

>>107
あの声以外ありえない

かなり綺麗にまとめたな。
稀に見る良ss

偉そな顔した政治家や
目の上ブルーなおばさんも

>>115
見返してみれば荒いとこ目立ちますけど喜んでくれて嬉しいです
またこんど何か書きたい

貝木って良い奴なの?
アニメではもう死んだ?

>>120
良いやつではないはず

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