魔王「眠いから明日出直して」 勇者「あんたスウェット派か」 (27)

魔王「いやいや、今もう23時59分だよ、普通に眠いよ、何言い出すの」

勇者「や、魔王城意外と近かったからダッシュで来てみました」

魔王「普通来れないから、君すごいな」

魔執事「魔王様、0時をまわりました、0時1分です」

魔王「え、まじか」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435071682

魔王「はい、一応着替えました」 メガ○ャキ グビグビ

勇者「なんかすいません、王様から魔王が封印の眠りから覚めたから、もう一回封じてこいって」

勇者「でもなんかウチのご先祖がやった封印とか知らないんでどうしたらいいのやら」

魔王「封印?そんなのされてたっけ…」

魔執事「ああ、記録がございます」

魔執事「500年前、魔王様は極度の不眠症を患いまして、日中居眠りしまうため、魔界の結界が緩んでしまう事態になりました」

魔王「あーあー、思い出した、そんで勇者の仲間の賢者に眠りの魔法かけてもらったんだ」

魔執事「うっかり強すぎたため、500年ほど眠り込んでしまったのです」

魔執事「その間、魔王様の息子、魔王子様が結界を維持し続けておられました」

魔王「いやー、迷惑かけたよね」

勇者「え、勇者じゃないんかい」

魔王「一週間前に起きたばかりで、いまいち俺もよくわかんない」

魔王「とにかく、明日にしてよ、超眠い」 メガ○ャキ追加

魔執事「魔王様の明日の業務ん差し障ります、勇者殿、お願いいたします」

勇者「そうっすね、明日またきます お邪魔しました」 ペコリ






魔王「やべえ、頭ぐらつく」

魔執事「おやすみなさいませ、魔王様」

魔王「また明日ー」



脱いだスウェット「」

魔王「やれやれ…」 ゴソゴソ

魔王「あー、落ち着く…スウェット良いよね、普段着もこれがいいなあ 特に灰色好き」

魔王「マオクロのスウェット、全色そろえようかな」

魔王「おやすみなさーい」

勇者「はい、明日ですよね」

魔王「どういう思考回路してるんだよアンタ」 スウェット姿

勇者「寝てきました」

魔王「30分しかたってねえよ」

勇者「それだけ寝れば充分です」

魔王「勇者コワイ」

勇者「元々、人間じゃないんで」

魔王「は?」

勇者「勇者って、そういうもんらしいですよ、寝るのも食事も最小限で済むように造られたそうですんで」

魔王「オイ」

勇者「なんか、人間っていうより兵器扱いなんで」

魔王「すげえフビンなんだけど」

魔王「とりあえずまあなんだ、泊まってけ、何回もこられちゃ面倒だ」

勇者「え、いいのか?」

魔王「あと飯も食っていけよ、なんかやけにほっそい体してるし、心配だ」

勇者「ブドウ糖の粉末くらいで充分なんだけど」

魔王「せめてパンとベーコンくらいは食べようよ」

魔執事「魔王様、お部屋の準備ができました あと魔王様と色ちがいのスウェットも」

赤いスウェット「」

勇者「わー、鎧と皮の服以外、着るのはじめてだよ」

魔王「どんな生活してたんだ」

魔執事「悲しくなってきました」

そんなわけで、今回はここまでー。
おやすみなさいませ、皆様

現時点で魔王の持ってるスウェットは
灰と赤と黒と白です

ありがとうございます
続きます



勇者「おはようございます!」 イキイキ

魔王「おはよう、つーかもう昼過ぎだけどな」

魔執事「睡眠香がよく効いたようですね」

魔王「できれば普通に寝てほしかったが眠れないんじゃ仕方ないよな」

勇者「なんかすげー気分いいぞ」

魔執事「朝食と昼食兼任ですよ、どうぞ」

メニュー:パン、ベーコン、目玉焼き、牛乳、サラダボール、コロッケ

勇者「すげー量っすね」

魔王「人間でも魔族でもたぶんこのくらいが普通だからな」 紙袋ゴソゴソ

勇者「それなんすか?」 イタダキマース

魔王「ジャンクフードの研究中なんだ、ハンバーガーとポテト」

魔王「一応言っとくが、勇者は食べるのやめといたほうがいいぞ、急激に太る可能性がある」

勇者「しょっぱそうな匂いっすね…あ、牛乳おいしい」

魔王「食欲が出てきたようで何よりだ」

勇者「ごちそうさまでした」

魔王「よし、全部食べれたな、ものが食えない訳ではないと…ふむ」

魔王子「じいちゃん、結界の点検終わりました」

魔王「おう、お疲れさん」

勇者「え、じいちゃん?」

魔王子「はじめまして、現魔王のひ孫の魔王子です」

魔王「ああ、眠っていた間に息子が魔王代行だったんだが、流石に500年たってるとさらに代替わりしててな」

魔王「息子は俺よりずっとじいさんになってるわ、会ったこともない孫は事故で死んでるわ、ひ孫は息子にそっくりだわで、混乱してたんだよ」

勇者「魔王って大変だったんだな」

魔王「勇者ほどじゃないぞ!」

魔王子「僕の父が亡くなって、僕が魔王代行だなんて流石に無理で…困ってたときにじいちゃんが目をさましてくれたんです」

魔王「魔王としての仕事はわかるんだが、社会情勢は様変わりしてるから大勢の手を借りてる状態だ」

勇者「ちょっとまって、魔族って寿命いくつくらいなわけ?」

魔王「通常300年くらいか…息子はかなり長命だな、500歳越えてるわけだし」

魔王子「じいちゃんをこえる者は現れないでしょうけどね」

魔王「それは仕方なかろう、寝てたんだし」

魔王息子「げほげほっごほっ 父さん、勇者が来てるって聞いたんだが…」 車椅子

魔王「ああ、俺の向かいにいるのがそうだ 勇者、こいつが息子だ」

勇者「 」 アングリ

魔王子「まあそりゃぁ固まりますよね」

勇者「はっ あ、ど、どうも」

魔王息子「すまないね、こんなジジイで」

魔王「父親らしいこと、なにもできなかったんだ、もうちょっと生きててくれ」

魔王息子「さすがにもう呼吸もしんどいよ」 アハハ

勇者「……」 ポカーン

魔執事「魔王様がた、勇者のお迎えが参りました」

魔王「おや、もうか」

勇者「え」


魔女「勇者君、迎えに来たよ~」

賢者「魔王、うちの勇者が失礼いたした」

勇者「あ、魔女に賢者じゃん」

賢者「常々頭のネジが数本ぬけていると思っていたが、まさか真夜中に堂々と突入するやつがあるかこのばか」

勇者「ひどい」

賢者「すぐに連れて帰ります、本当に失礼いたした」

魔女「ほら、スウェット脱いで、す~ぐに洗濯するよ~」

勇者「あ、うん」

魔女「洗濯センタク魔法の水球~♪ぐるぐる回って綺麗キレイ♪」


     水球「ざばばばばごぼぼぼぼ」

魔王「ほお、スゴいもんだな」

魔女「脱水ダッスイ♪お水は地面に♪風に踊るよお洗濯♪」


     風「びゅごぉぉおおおおおお」


魔女「はい終わり~お返しいたします~」

魔執事「これはこれは、ありがとうぞんじます」


魔女「それじゃあお邪魔しました~」

賢者「後日、お礼を持たせてまた勇者を送り込む予定なので、どうぞよろしく」

魔王「送り込むのかよ」

勇者「魔王、ありがとう またな!」

魔王「今度は普通に遊びに来いよ、王様に説明よろしくな」

全員「はーい」




魔王「はあ、賑やかだったな」

魔王子「でも、魔王って職業なだけで、全然封印なんか必要無いのに、なんだったんでしょうね」

魔王息子「…もしかすると……ここに勇者を置いとくのが目的なのかもね」

魔王子「?」

魔王息子「王様が勇者をどう思ってたのかによるけど…父さんは親切だし、もしかすると、だし」

魔王「え、俺?」





王城。。。



王様「よく戻ったな、勇者よ」

勇者「王様、魔王は眠りから確かに覚めておりましたが、封印ではなく、不眠治療の魔法だったそうです」

勇者「あと、ご飯ごちそうになってきました、めちゃくちゃ美味しかったです」

王様「そうか、今後はきちんと食事と睡眠が出来そうか?」

勇者「? はい、睡眠導入剤処方してもらいました あと食事トレーニングのメニュー表も」

王様「そうか、何よりだ」

王様「では、今後もちょくちょく魔界へ赴き、魔王一族が悪さをしないか見ておくようにな」

勇者「はあ…はい わかりました」







王様「あんな痩せっぽっちな勇者では、国の希望になどなれまい」

王様「食生活に厳しい魔界へ送り込んで正解だった、健康管理も向こうに任せてしまうか」

側近「《勇者》を作り出してしまった研究者たちは…」

王様「大丈夫、彼は人間だよ」

王様「ちゃんと管理してもらえば、普通の人間らしくなれるさ」


王様「食事も睡眠も必要としない生命兵器《勇者》なんて、もう必要ないよ」

王様「魔界と人間界をつなぐ橋となる元気な勇者でいてくれれば、それでいいさ」

側近「そうですね」




数ヵ月後。。。



勇者「ポテトチップスうまー!!」 バリバリ

魔王「あーやっぱりこういうの好きか、ジャンクフードはまっちまったな」

魔女「でもちゃんと主食も野菜も食べてますし、青汁も好きみたいですよ、なんか好き嫌い無いみたいで助かってます~」

魔王「まあもともと剣士だし、食べる分運動量増やしてるわけだしいいのかな」

賢者「僕がつられて食べるようになってしまった、太ってきた」

魔女「てめえが太ってきたとかありえねえよコラ、女子の食欲ナメんなや」 ポッチャリ

魔王「…ダイエットメニュー表、出そうか?」

魔女「お願いします」







そんなわけで、終了です
ありがとうございました
なんかもう、思い付くままに書いてしまってすいませんでした

完結です




でも、もしかしたらこっそり来るかも?

すいません、違います
今メインで書いてるのは
【たぶんR18】 魔王「結婚してください!」 勇者「はい!?」
こちらです
ほかにも書いてますが、完結済みは
息子魔王「8歳です」 娘勇者「5歳です」
息子魔王「8歳です」 娘勇者「5歳です」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428140736/)
だけです

ありがとうございます
作り出された《勇者》の血族を、一番心配していたのが歴代国王たちです
歪みっていうとちょっと重いですけど…
人らしくなくなっちゃってたのは確かです
頑張ります、ありがとうございます

ありがとうございます
まさか一覧にのるとは思いませんでしたよ
見つけてすっごくビックリしてます
重ね重ねありがとうございます

今のところ、続きが特に思い付かないため、このまま終了になるかなと思います
皆様、ありがとうございました

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