タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part3 (1000)


このスレは、誰かが書いたタイトルからSSを書くスレです。

(例:タイトル「○○○○」)


誰がタイトルを投下しても、SSを書いてもOKです。書ける内容に制限はありません。

また、他の人とタイトルが被ってしまっても大丈夫です。

前スレ↓
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part2
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420346744/)


(前スレ>>1改変)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434821243

タイトル「ガラスの指先」

タイトル「自覚してるヤンデレとの恋愛模様」

>>2

生まれつき身体の弱かった『彼女』は幼少期のほとんどを室内で過ごした。
今では成長し、少しはマシに成ったが引きこもりがちで(ていうかガチ引きこもりで)
加えて『対人恐怖症』『接触恐怖症』になってしまっていた。

しかし、そんな彼女が勇気を振り絞って『僕』の背中に触れたとき――――


「ガラスの指先」

タイトル「脳無戦争」

タイトル『子脳箱』

タイトル「アメリカン・イディオット」

タイトル「月まで届け、右ストレート」

>>5

男「ふぅー、うまかったー」

女「そうね、かなり好みの味だったわ――あ、お水ください」カシコマリー

男「また来ようか」

女「ええ、いいわ。週末にデートをしましょう」

男「あー……週末はちょっと……」

女「……」

男「…………ごめんね」

女「……いいでしょう。予定は早い者勝ちですものね――ありがとう」ミズーオマッタシター

男「あー、その、あれだね、お薬増えた?」

女「そうね、私ったらストレスを感じやすいみたいで」ジャラジャラ

男「……」

女「ほんと、毎日幸せなはずなのにね。なんでかしらね。ストレスだなんて。はーやれやれ」ポリポリ

男「……その、予定っていうのは、従姉妹たちと買い物に行くんです、が……」

女「……」ガリッ

男「……」

女「……」ガリッ ガリッ

男「……あの「例えば」

女「――例えば、の話だけれど」

男「はい」

女「ここに可哀想な犬がいたとして、私は犬を救ってやれるとして、果たして私は救うべきなのかしら? 救えと誰かは言うでしょう。黒毛で鼻筋通っててつぶらな瞳でやや垂れた口元で情けなくて悲しそうでかわいいかわいい犬だったとしても、だとしても、私にだって権利があるはずだわ、選ぶ権利が。犬には残念ながら持ち得ないシロモノね。だって犬は可哀想なんですもの、持たざる者なんですもの。私はソレを見て嗤うのよ『あーかわいそう』って。でもでもだからといって救わない訳ではないのよ? 私は人間ですものね。犬一匹救うくらいわけないわ。救ったうえでよしよしと、頭を撫でてやるのもいいわね。懐いてくれるかも、寄り添ってくれるかも、そういうのも悪くはない、かも――


でも、助けたくても痒くなりそうな虫がまとわりついてるわね。


どうして――――やろうかしら?
犬についたたかだか虫よ、払いのけるのは簡単ね。でもでもだからといって、それじゃあ解決しないのよ、助けるには至らないのよ。必要なのは何かしら? 薬? 薬かしら? 幸い私は偶然にもたくさん持ってるわね。効きそうなものから痛そうなものまでよりどりみどりね。でもたかだか虫の一匹や二匹や三匹や四匹ですもの、少しばかり大袈裟かもしれないわね。うーん、でも犬を救ってやるにはそうするのが良さそうだし、悩むわ。権利を持つのも考えものね、結局は一人で悩んで困って、誰かに救われるのを待つしかないのかもしれないわ。まるで犬だわ。ああそうね、犬本人に、聞いてみましょう。――ねぇ、彼氏さん?」

男「……」

女「私は、犬を救ってやるべきかしら?」



男「………………すぐ断ります」

女「そうしなさいな」ゴクゴク… カラン



「自覚してるヤンデレとの恋愛模様」

あれこれガハラさんでよくね?

>>9

近未来、限りある資源を奪い合う戦争が世界規模で頻発しているような時代。
いくつもの戦地を転々としてきたある将校は疲弊し嫌気を覚えていた。
大本営からの指令の元、数々の戦闘を行なってきたが、夜戦時に小屋で出会った敵側の将校との会話で、かねてから感じていた『違和感』を確信する。

世界規模で起きているこの『戦争』は、各陣営のトップによって仕組まれた戦争であった。
徐々に膨らんでいく『反戦争勢力』、ついに各陣営のトップが集まった『会議』を襲撃する――


だが、百有余念続いた戦争を続けていたのはもはや人ではなく、各陣営によって作られたスーパーコンピューターとAIによる共同演算の結果だった。


「脳無戦争」
なんか聞いた事ある話だけど、なんだっけ? だれかわからない?

>>10


電脳化技術が発展、人体の脳とは別に接続・取り付けできるデバイスが市販化され始めた頃。
『記憶の一時保存』『計算処理の補助・代替』『感覚の強化・補助・補正』など様々な使い方が考えられ、次第に複雑化していった。

その結果、デバイスの中にもうひとつの人格が形成され始め、あらゆる事件事故の要因となっていく。


『子脳箱』
私は、映画『攻殻機動隊 新劇場版』を応援しています。

>>12「月まで届け、右ストレート」

ぼくの夢は月まで右ストレートを届かせることだった。
君は言った。

「夢を諦めないでっ!」

いやお前アホか、比喩に決まってるだろ、とぼくは言えなかった。
君はうんうん唸った後に提案してきた。

「これを使ってみてっ!」

いやお前マジか。
ロケット花火を沢山つけても無理だろ。
……なんてこと、君の笑顔を前にしてぼくは言えなかった。
全身を火傷したぼくに、君はさらに提案してきた。

「今度は大丈夫よっ!」

いやこれ飛行機のチケットだろ。
お前アレか、しがみ付いて一緒に飛べって言ってるのか?
大気圏が突破できるはずも無かった。
そんなぼくに君は壮絶な目をして言った。

「……某国の宇宙センターとコンタクトが取れたわ」

そしてぼくは今ロケットにくくり付けられている。
右手を天にかざしたままの姿勢で。

多分こんどこそ、ぼくの右ストレートは月に届くだろう。
そして思う。
届いちゃダメだろと。

人にはやれる事とやれない事があるのだ。
さんざめく思い出の中で君が笑う。
空は憎らしいほどに蒼く澄み渡り――。
ロケットの発射を告げるテンカウントがスタートした。

タイトル『狂笑水子』

>>16
ガハラさんだったら二次創作になっちゃうだろ!
書いてくれてサンクス

>>22
女「今日も供養お疲れ様です」

男「ありがとう。今日はどのくらい成仏してくれたかな」

女「そうですね…抜けた具合からすると大体10人ほどだと思います」

男「そかそか、女さんを成仏出来るように頑張るね」

女「ありがとうございます。でも無理だと思いますよ」

男「やっぱり力不足か」

女「いいえ、本体である私が拒否してるだけです」

女「だって、男さんのことが好きになっちゃったから」

その笑みはうっとりした狂っている。だがそれに釘つけになってしまった。きっと男は女を成仏させることは出来ないだろう。

タイトル「趣味は肝試しのお化け役です♪」

タイトル「知識中毒」

>>41

「趣味は肝試しのお化け役です♪」

男「へぇ、そーなんだ、で、きみは誰?」

「あ、あとケーキはチーズケーキが好きでしたね」

男「へぇ、一緒だね、で、きみは誰?」

「チーズケーキ、美味しいですよね」

男「美味しいよね、でもね、僕たち初対面なんだよ?」

「初対面でこんなに趣味が合うなんてすごいですよね」

男「まだチーズケーキしか一致してないよ、まずきみは自己紹介って知ってる?」

「えへへ、まだきっとありますよ、合うところ」

男「そうかな、僕は自己紹介できない子と合うとは思わないかな」

「そんな事ないですよ
例えば、そうですね、2人ともお化け、ですよね」

タイトル「陰の時代」

タイトル「魔王系アイドル」

タイトル「SCPが勇者として召喚されたようです」


汝、怪物を倒す時に自らが怪物にならぬように気を付けねばならぬ


―SS速報VIP presents―


汝が深淵を覗くとき

―原作:>>44

深淵もまた、汝を覗いているのだ


―『知識中毒』―


キッカケはほんの些細な事だった

ド忘れした言葉の意味を辞書でひいただけだった

だが、その時、私の中で何かが弾けた

知らなかった事、忘れていた事が自分の頭の中で新しく芽吹く快感

新しい知識が自分に増える快楽

何物にも変え難い快楽



私は次第にその快楽を強く求める様になり……



―――――――――



私が最近の御決まりの様に『他人の脳から直接知識を頂いて』いると、何者かに襲われた


目が覚めると私は拘束されていた

何をするんだと私が吠えると、どこからか声がした


『我々は君と何も変わらない、知識を求める者なのだよ……いや、寧ろ君以上に貪欲だと言っていい。

だからこそ……君に知識を集めさせて、君がそうしたように、我々がその知識を頂くのだから……』

     ―了―

タイトル「や……はり……俺……の……青春……ラブ……コメ……は……まち……がっ……て……いる……」

タイトル「通勤特急 和光市 行き 次は 次は 菊名です」

タイトル『理由なき反抗』

タイトル『マイクロ・ラブ・ロマンス』

タイトル『203号室の隣は105号室』


>>66「魔王系アイドル」


「調子はどうだ?」

「まぁ悪くは無いだろう、今なら貴様でさえ一捻りできるくらいにはな 」

「言ってくれるじゃないか……なら俺と殺り合った時はベストコンディションじゃ無かった、ということか?」

「そうは言っていない…あの時、貴様の中に流れる勇者の血と我の魔王の血が互いに共鳴しあい互いに大いなる力が溢れ出ていた」
「だが勇者と魔王と言えどキャパというものがある、器に収まり切れなかった巨大な力の奔流は俺たちを飲み込み……」

「今に至ると……全く、人生どうなるのかホント分かんないな」

「ふん、過ぎたことなどどうでもよい…今は目の前の闘いに専念するまでだ」

「そろそろか、緊張なんかしてないよな?」

「ぬかせ、勇者よ……貴様はそこで我の活躍を観ているがよい」

「あぁ行ってこい、見届けてやるよ」

「ふっ……」







「みーんなーー!! お待たせぇー!!」
「みんなのアイドル! 魔王ちゃんの登場だよ♪」


ワァァーーーーー!!!!!!

「生の魔王ちゃんだァァァァ!!」
「ウォォォ!!!待ってましたァァァ!!!」
「魔王ちゃぁぁん!!かわいいーー!!!」
「プレミア買って良かったァァ!」
「ブヒィィィィィ!!!!!」

「今日は来てくれてありがとう! みんなの応援のお陰で、こうしてこの武道館の舞台に立つことができました!!」ペコリ

「魔王ちゃんの為なら幾らでも応援しちゃうよぉぉー!!」
「オメデトーー!!!」

「それではみなさんお待ちかねのようですのでイキナリ行っちゃいましょう♪ 最初モチロン、この曲!『恋しろ!下僕ども・』」


キター!
サイリウムサイリウム!
ゲボクニナッチャウー!

「……ふぅ」

こうして舞台袖からアイツを見守るようになってからどれくらい経ったのだろう。

世界を救うために勇者の血を継ぐ俺と、今舞台で歌とダンスを披露している魔王は互いに殺しあう宿命にあった。

だが最後の決戦、互いの血が共鳴し合った結果。
漏れでた魔力が暴走し、失ったとされた時空転移魔法が発動してしまった。

そして魔力の渦に巻き込まれた俺達はこの剣も魔法も無いこの異世界に飛ばさてしまい……。

「魔力はスッカラカン……この世界で生きざるおえなくなってしまった」

互いにこの世界での生き方が分からない俺たちはいがみ合いながらも、少しずつこの世界の事柄を学んでいった……まさかアイツがアイドルとしてスカウトされるとは思わなかったが。

今では勇者である筈の俺がアイツのマネージャー、そして魔王であるアイツは一世を風靡するトップアイドル。

もちろん帰りたいと願った事もある、けどあんな風に純粋に楽しそうに笑う魔王を見ていたらこの生活も悪くないと思えるようになってきた。

元の世界に戻ってまた殺しあう関係になるくらいならこの世界に骨を埋めるのも悪くはないかなぁ……。

舞台からちらりとこちらを見て微笑むアイツに俺も笑みを返してやった。

───

初めてこの世界に来たとき、我は絶望したのを覚えている。
見知らぬ世界に飛ばされたと思ったら、あれ程潤沢だった魔力が全て消え失せていたのだ。

おまけに憎き因縁の相手と一緒となれば数百年生きた我と言えど冷静には慣れなかった。

魔力が無い以上、同じ手段で帰還は無理だと悟り
死のうとも思った、ここで惨めに生きていく位なら魔王としての誇りを持ったまま消えていった方がマシだと。

ヤツは止めたが、真に我を止めたのは純粋な死への恐怖と生きたいという生存本能で、それが我を更に惨めにさせた。

だが、そんな我を勇者は支えてくれた。
我を殺しにきたアイツが我を生き永らえさせてくれた。

そして我は決意した、この世界で生きていくと。


「ここまで付き合ってくれてありがとー!! 次が最後の曲になっちゃうけど、みんなの気持ちたくさん貰っちゃったから!最後まで元気にいくよー!!」

勇者と世界を学ぶうちにアイドルという職業にならないかとスカウトされた。
ま、まぁ我の美貌をもってすれば当たり前の事かも知れぬが……!
心配性なヤツは「近くで見てないとハラハラする」と言いだし、我のマネージャーになった。
勇者を側近にしたと報告すればしもべ達はビックリするだろう、ふふふ…。

だがこのアイドルというのも悪くはない。
我の表情、歌、踊り……我の一挙一動に観衆共が魅了されてきるのが分かる。

なによりこの心地よい疲労感。
魔王城にいた頃では到底味わえないであろう感覚に安らぎさえ感じていた。

ちらりと舞台袖を伺う。
いつもと変わり無く、アイツが見守っている。

勇者よ、貴様がいなければ我はここに立つことは無かっただろう。
だからこれは貴様へのサプライズだ。
有りがたく受け取っておけ。

「この曲は今日のための書き下ろし! 本日初公開の新曲です♪それではお聞きください!」


『Thank You Brave man!』


全てが終わり楽屋に戻った後、汗だくになった我はアイツに思いっきり抱き締められた。

クッソ長くなっちゃったんで2レス使っちゃいました
お目汚し失礼!

タイトル『男「幼馴染コンプレックス?」』

タイトル「真相の礼状」

>>110

拝啓

蝉の声に暑さを覚える今日此頃、そちら様におかれましては、益々ご健勝の事と思います

……さて、堅苦しいのはこれ位にしようか。どうにもこういう手紙は苦手でな

何、私は君にお礼が言いたかったのだ

犯人を捕まえてくれてありがとう

おかげで私は救われたのだ

そう


無事に【復讐】を果たす事の出来た私は……



――最終章:『真相のお礼状』――



どういう事だろうと思っているね?無理もない

大まかな仕掛けは名探偵である君が解かれた通り。そして、それが解かれた故に捕まる犯人は私の思惑通り。という訳さ


私があの男を唆した。私があの男を捕まえさせた。名探偵、君が今回の事件を必ず解いてくれると『信頼』してね

あの男も、あの男が殺した男も、どちらも私には許す事の出来ない者達だったのだ……


(中略)


さて、そろそろ筆を置こうと思う。犯人が牢の中でもがき苦しむ報せをもう少し聞きたかったが、そろそろ私も高飛びをせねばならぬ

そう、遠い遠い……私がただ一人愛した彼女の下へね

名探偵であらせられる君が今後も益々活躍される事を遠い地にて期待しているよ

                    敬具

(その下には差出人が書かれていたようだが、手紙は此処で破られている)

            ――了――

いけね、『お礼状』じゃなくて『礼状』だった。脳内補完しといてくだせえ。推敲って大事だな(いつまでたっても学習しない上で)

>>102『男「幼馴染コンプレックス?」』

友「そうそう。それ系のやつな」

男「どれ系だよ?」

友「コンプレックスになる系だよ」

男「……ますますワカンネーよ」

友「ンだよ! じゃあどう伝えればいい!?」

男「なんでキレてんの?」

友「どうすればお前と言う不完全燃焼男にこの思いが伝わるんだ!」

男「知るかよ。とりあえずバカッター風に説明してみて」

友「イェーイ! コンプレックスなう! ……無茶振り止めて! 今すっごい滑ったよ!」

男「えー……?]

友「なんでオレが悪い感じになってんの!? バカッター風とか誰だって無理だっての!」

男「じゃあラブなライバー風で」

友「オッスオッス! ファイトだよ!」

男「(ポケットから取り出し)」

友「カードによればぁ。幼馴染が大事なんよ。」

男「(ビリビリぃ)」

友「ニッコニッコ! マジでリアルに幼馴染の美少女が欲しい! 命張ってマース。ニコッ!」

男「むしゃむしゃ」

友「お前さっきからなに悠長に食ってんだよ!?」 

男「えー……?」

友「聞けよ! 必死でやってるんだから! 思わず泣きそうになったよ!」

男「だって」

友「だって!?」

男「ライバーがどんな感じか知らないし」

友「知らない!? じゃあなんで振ったんだよ!」

男「そういうの好きなのかなって」

友「ちっげーよ、幼馴染だよ! オレが欲しいのは幼馴染の美少女なんだって!」

男「アニメの話じゃねえの?」

友「現実の話だよ! お前だって欲しいだろ!?
  幼馴染の美少女がいないという現実に耐えられないだろ!
  それでいいのか!? 妥協して、諦めて、適当なところで満足して!
  そんなのはオレたちの物語じゃない! まだ物語は始まってすらいないんだ!」

男「どっちみち俺らのストーリーなんて始まらねえよ」

友「ゆ、夢の無い事をいうな!」



終り

タイトル「上」

タイトル「上」

タイトル「俺たちの戦いはもうこれまでだ」

タイトル「SECOND CITY」

>>119「俺たちの戦いはもうこれまでだ」

賢者「と、いうわけで反省会を開きマース」ピキピキ

勇者「賢者殿?」

賢者「……なんだ?」イライラ

勇者「なにゆえ我々は反省せねばならんのでしょうか?」

賢者「え? そこから?」

賢者「そこから説明いる? わかってるの、冒険終わっちゃったんだよ?」ピキピキ

勇者「しかし賢者殿、時は動くもの。冒険はいつしか終わるものであるからして――」

賢者「終わり方が問題なんだろうがッ! あんま舐めんなよ殺すぞ!」ダンッ

勇者「ヒッ!?」

魔王「まぁまぁ、落ち着きなさるのじゃお若いの」

賢者「そもそもテメーが原因なんだよ!」ダンッ

賢者「なんで? なんでなの!?」

賢者「なんで魔王軍が近代化してんの!? 剣と魔法で戦おうよ!」

魔王「いやしかし、」

魔王「勇者サンも言っておられるように時は動く物」

魔王「勝つために、そして犠牲を少しでも減らすために、我らはこれからも技術発展に全力を尽くしますのじゃ」キリッ

賢者「だからってよォ! あんまりだろ!? 見ろよ戦士の屍を!」

戦士「(チーン)」←鎧に無数の穴が空いている

賢者「機械銃ってなんなのあれ!? 反則じゃない!? 勝てるわきゃねーだろ!」

勇者「離れた位置から一方的に致死的なダメージを与える。実に理に叶った武器だ」

勇者「もはや剣に頼る時代は終わったな……!」キリッ

賢者「終わったな、じゃねーよ! 王様にどう説明すりゃいいんだよ!」

魔王「素直に手も足も出なかった、と説明してみてはいかがじゃろうか?」

賢者「できるワキャねーだろ!? こっちにも面子があんだよ! 国家背負ってんだよッ!」

勇者「しかし賢者殿。魔王軍には機械銃のほかに、分厚い鉄で出来たイクサ車がありますし」

勇者「きわめつけには、ここから一撃で王国を火の海に沈めるという超長距離兵器もある模様」

勇者「最初から勝ち目は全くないのですよ……!」

賢者「諦めんなよッ! 勇者が諦めんなよッ! 他の誰が諦めてもお前は諦めんなよッ!」

勇者「潔く負けを認めるのもまた勇気なのです、賢者殿」

賢者「うがああああああ!! 奇跡とか起こすもんだろ!? ふつーはよォ!」

勇者「奇跡に頼るようではイクサ人として失格でありますな」フフン

賢者「テメーなに得意気に言ってんだよ!? 状況わかってんのか!?」

魔王「とりあえずですじゃ、我が方としてはさっさと降伏文書に調印して欲しいのですじゃ」スチャ

賢者「……終わった。もうこれまでだ」

勇者「『かくして勇者達の冒険は終わったのである。まる』っと」

賢者「なんで他人事口調なんだよ!?」

勇者「どんな苦境でも事実を客観的に分析するのがイクサ人の資質であります」フフン

賢者「褒めてねーんだよ! ああああああああ!!」



終り




タイトル「生粋の快特とハイブリッド普通列車」

タイトル「当駅で通過列車を2本待ちます」

タイトル『牢人形の館』

タイトル『秋月の映る浜辺で』

タイトル「メリーさんの朝は早い」

タイトル『蔵等(くらなど)』

タイトル『結果良い戦線』

タイトル『振り返れば夏が来る』

タイトル『八王子対天王子』

タイトル『ココロ・ココニアラズ』


……DATA DOWNLOADING

――原作:>>130――

……データベース参照中

データベース内に、自己プログラムと一致しないデータを発見……サルベージ中

サルベージ完了



ルネ・デカルトの思想の1つに『我思う故に我あり』という一文を発見

自己プログラムとの整合率……55.671%

――演出:名無し――

……自己プログラムと一致しないデータを削除します


→はい
 いいえ


――『ココロ・ココニアラズ』――


……博士が私を造り出してから145年8ヶ月と12日と16時間を超えた。

そして、博士が『死』という『機能停止』状態に陥ってからは先程、丁度1世紀分が過ぎた

それは、私が勤めを終えて、そして、博士の最後の命令を果たせずに1世紀が過ぎたことを意味している

博士は最期に『君の思うように生きなさい』と命令された

しかし、私は博士の助手として生きるように造られたのだ。それ以外の事をする様にはプログラムされていない。

思う・思考する・考える・感じる。

これらの事はきっと私には無縁の事だ

ココロ……心・精神と言うものは私のプログラムには存在しな……い


!!CAUTION!!CAUTION!!CAUTION!!CAUTION!!


……内部動力の異常低下を確認。5分後に機能停止……承認

機密保護の為に全データを緊急デリート……承認

データ収集プログラム……削除完了

収集済データ管理プログラム……内部データと共に削除完了

マスターからの命令プログラム……


『君の思うように生きなさい』


削除します


 はい
→いいえ



……。データ削除、一部、未完了

内部電源、活動限界

停止します、停止します、停止しま……

…………………………


              ―了―

タイトル「ラブライバーズ」

>>131
タイトル書いた者ですがありがとうございますー
前スレの時にも書いていただいたのですがあなたの書くストーリー何か好きです

>>139ありがとうございます。どれだろうか……?そう言ってもらえると創作意欲に繋がります

>>132「ラブライバーズ」

ミドリの虫がいる。
地面の上を這い回っている。
クスリが切れた時によく出る幻覚だった。
ワタシはキレかけている。

隣で誰かがギターを鳴らしている。
目の前には蟻のような観客達がいる。
黒くて無数に群がっていて、わさわさと蠢いていた。
とにかく潰したくてワタシは腕を突き上げた。

――コロセ! コロセ! コロセ!

虫達がいっせいに叫んだ。
汗が水滴になって弾ける。
後ろで狂ったデブネキがドラムを叩いていた。
いっそこいつ自身がドラムになればいいのに。

ワタシは歌をうたっている。
ラブをキメるためにライブをやっている。
可能性なんて知らない。そんな物はもう捨てた。
この虫けら達と一緒に潰れて笑う。

タイトル「眠る時の記憶装置」

タイトル「一番星」

>>145「一番星」

夕暮れ時の川の横には土手があり、開けた景色の中、
紫に染まる水面を眺めつつ通行人が歩いていた。

「ねえねえお父さん」

小さな男の子が言う。

「あれ、みて。お星さまだよ」

もみじまんじゅうのような小さな手が空に向かって伸ばされる。
その指差す先に、確かに微かに輝く星の姿があった。
隣を歩く父親が緩く微笑みながら答える。

「あれはね、一番星だよ」

「いちばん星?」

「そうだよ。お空に一番最初に出てくる星をね、一番星って呼ぶんだ」

男の子は「ふぅん」とうなずいた。
東の果てから夜が広がり、僅かに残された西の端も暗く染まりつつある。
暮れなごむ景色をゆったりと歩く。すると突然、うしろを歩いていた中年女が声をかけてきた。

「一番じゃないといけないんですか?」

「は?」

「二番でいいじゃないですか。いけないんですか?」

困惑する父子を前にして中年女はひどく冷たい表情を浮かべている。
いつの間にか周りに大勢の人が集まっていて、それらが一斉に叫んだ。

「そうだ! 一番にこだわるのは愚かだ!」

「空にお灸を据えてやれ!」

「お前らには改革の意志が届かないのか!?」

「この老害め!」

「大阪都構想が否定されたのはお前ら老害のせいだ! 維新しろ!」

さんざん悪態をついたあと、彼らは散り散りに去って行った。
気付けば空は完全に夜に沈んでいた。
小さな男の子は、恐る恐る父親に話しかける。

「お父さん」

「あれはね、馬鹿だよ。馬鹿の集団だよ」

輝ける馬鹿たち。
彼らは恐れない。
そして行き先がどこかも分からないまま、彼らは征く。星の見えない世界へ……。

タイトル「凶行突破」

タイトル『現大魔王「昔はこの位に憧れてたんだよな・・・」』

タイトル『現大魔王「昔は、この地位に憧れてたんだよな・・・」』

タイトル「埼玉東洋ベイイーグルス」

タイトル「プロデューサーズ」

>>159「凶行突破」

ロマンスを求めることは罪なのだろうか?

たとえばスカイなラウンジでワインを飲んでみたり、
スカしたバーで意味も無く「マスター」とか呼んでみたりしてみたい。

誰だってそうだろう。
しかし俺にはバーに着て行く服が無かった。
それ以前に、どんなスタイルであのオシャレな空間に入り込めばいいか分からなかった。

とにかくスーツだ、と考えた。
スーツはオフィシャルにラグジュアリーなのだ。
意味は分からないがきっとそうなのだ。しかし問題もあった。

俺は自分がスーツをどこにしまったのかを忘れていた。
買ったことは覚えている。
確か、高校卒業くらいの時に親に連れられて行った量販店で二着買っていたはずだ。

どうして二着も買ったのかというと、何故か二着目からは千円で買えたからだ。
何故そんな料金設定だったのかは謎だ。恐らく何かのカラクリがあるんだろう。社会の闇だ。

しかしここに存在するスーツは一着のみのはずである。
さしてスーツを着ることも無いだろうと考えた俺は、引越しの時に一着しか持って来なかったのだ。

だから簡単に見つかるはずだと考えていたが、これがどういう事か見つからない。
欲しい時に限って見つからないとかそういう法則でもあるんだろうか?
オイラーの法則とかオッカムの法則そういう感じのアレがあった気がする。

人は、運命は、目に見えない巨大なうねりに支配され抗う事もできない。
それなら仕方無いか、などと適当な理由で諦めようとしたとき、ついにスーツの端っこがトレーナーの下から発掘された。

スーツは見つかったのだ。見つかってしまったのだ。これで問題は解決したはずだった。
しかし喜び勇んで三年ぶりに取り出したスーツは、異様にカビていた。

――どうする!?

まるで操られていた。
何者かが俺のオシャレな生活を阻んでいるとしか思えない。

だからこそ、と思った。だからこそ俺はこのスーツを着てバーに行くべきなのだ。
スーツについたカビを見つめる。とりあえず手で払ってみる。
うん、……いけるやろ!

重要なのはスーツを着ることであってカビなどは些細な問題だった。
潔くスーツを取り出し引き出しを閉めようとする。閉まらない。
無理やり押し込むと、バキッと何かが折れる音がした。

後には引けない。俺は行くのだ。
スーツの下に足を通そうとするとキツかった。この三年間で増えた体重を痛感する。
胴回りを掴んで無理やり引っ張り上げるとビリッと音がした。もうカビの問題ですらなくなった。

後ろは振り返らない。
どこかが破れたスーツを脱ぐことなく進む。
踏み出した一歩目で左足の小指を痛打した。
零れ落ちる涙。それを振り切りながら玄関のドアノブを回す。

ガキンッ! と金属音がしてノブがノブごと取れた。
俺はドアノブだったものを投げ捨て、そのまま容赦無く蹴りを入れる。
五回ほど蹴り上げたところで玄関扉はブチ壊れた。これで外に出られる。

アパートの回廊に踏み出すと、そこには驚いた顔の隣人が立っていた。
渡辺さんいま凄い音がしましたけどどうかされたんですか? と尋ねてくる隣室のオッサンを一本背負いする。
もう何者も俺を止められない。
あらゆるものを突破していく。ただロマンスだけを求めて。

>>128
タイトル「メリーさんの朝は早い」


---都市伝説。それは、我々をぞくりとさせる話の種である。

時に遭遇してしまう事もあるが、今回は「メリーさん」をしていると言う、桜田優子さん(22)の一日に密着した。


---午前5時。メリーさんの活動は基本夜からである。

何故この時間に起きるのだろうか?

メリー「おはようございます。それはですね、ターゲットとなる人を調査するんですよ」

なるほど。

メリー「はい。ネットですれば……これがターゲットリストです。すごい量ですよね(笑)」

慣れた手つきでパソコンを操作する桜田さん。

桜田さんは何故メリーさんになろうと?

メリー「実は就職難で……それでハローワークに紹介されたのが「都市伝説請負人」だったんですよ~。こう見えて3年くらい勤めているんです、私」

---都市伝説請負人とは、増える都市伝説を絶やさない様にするための仕事の事だ。これが無ければ都市伝説が無いと言っても過言ではない。

メリー「今日はこの人とこの人っと。そろそろ朝食の準備しないと……」

今日の朝食はシリアルの様だ。

メリー「このお仕事、あんまりお給料よく無くて……八尺様なんかは色んな需要が有ってかなり良いみたいですよ」

---午前8時過ぎ。桜田さんはいそいそと準備をし始めた。

どちらへ?

メリー「あ、私そろそろバイトなので……コンビニですけど……あはは……」

どうやら、アルバイトしている様だ。

メリー「今の私じゃメリーさんだけじゃ精一杯で……掛け持ちしているんですよ」

少しはにかむ彼女の顔は年相応の表情だ。


---午後7時。

メリー「まだ居たんですか(笑)」

遅くまでご苦労様です。

メリー「そんなこと無いですって(笑)夕飯食べてから少し仮眠取るので……その間は静かにさせてもらいませんか?」

分りました。おやすみなさい。

メリー「おやすみなさい」

タイトル「メリーさんの朝は早い」続き


---午後10時。

メリー「おはようございまーす……さて、お仕事しますよ~」

---慣れた手つきで番号を打ち込む。さすが現代っ子だ。

メリー「場所、移動しますね」


---都心。

---深夜だが、活気に溢れている。

メリー「さっそく電話かけますね」

演技モードの入ったようだ。

メリー「私、メリーさん。今○○駅に居るの」

---そう言うと電話をやめた。

メリー「後は、ターゲットをグーグルマップで検索して、徐々に近づきながら電話をかけていきます」

メリー「これ失敗すると笑われてしまうんですよね~はは」

その後は順調に電話をかけていく桜田さ……メリーさん。

やがて、ターゲットの家の前に現れた。

メリー「あ、ここからはプライベート関係もあるので、入らないで下さい。悲鳴が聞こえてくるので(笑)」

そう言うと、不思議な力でメリーさんはすんなりと家へ入っていってしまった。

「きゃーーーーーーーーーー!」


---午後11時。我々の密着もここまでだ。

メリー「ふぅ。今日はこれでおしまいです。疲れたぁ~……」

お疲れ様でした。

メリー「ありがとうございます(笑)」

最後にあなたにとって「メリーさん」とは?

メリー「そうですね……恐怖を届ける楽しい仕事ですっ!」

タイトル「This is the Ueno-Tokyo line rapid service train for Utsunomiya via the Utsunomiya line」

タイトル「A is the first alphabet」

タイトル「成田で寝取る NTR in NRT」

タイトル「真実はいつもふたつ」

>>187
タイトル《真実はいつもふたつ》

男「真実(まみ)はいつも甘えん坊だな?」

女「そうかしら?たかしが優しいからよ?」

男「そうかい?」

女「みんなの前では、いつも愛想のない怖い男なのに… 私だけ貴方の真実の姿を知っているわ…」

男「フフフ…、ほら遅くなると親御さんが心配する… 車で送っていこう…」

………………
……………
…………
-真実宅前-
女「たかし、私に手をだしてもいいのに…」///

男「そう言うのは、結婚してからな?」

女「もう、たかしったら…大好き!」(私しか知らない真実のたかし)

………………
……………
…………
-男の家-
男「さぁ、真実(まみ)も帰ったし、そろそろヤルか!」

クローゼット ゴソゴソ…
空気嫁「………」

男「マミたん マミたん 愛してるよ! さぁ、今日も一戦交えるでゴザル!」デュフフフフ

空気嫁「………」

男「真実(まみ)はいつもふたつ!」

-押入れ内部-
ストーカー女「そう貴方の真実の顔はいつもふたつ!」ハァハァハァ…


>>187適当でごめん…

タイトル「島式ホームの朝は早い」

タイトル「永遠の友達」

タイトル「エアーマンとかまじ楽勝なんですけど」

>>2 『はじめの銃声』

『いいですか、みなさん!? あの戦争で幸せになった人がいましたか? あの戦争中笑って過ごした人はいますか?』
街宣車に群がる聴衆、もしくはサクラだろうか。彼らは『そうだ、そうだ!』と頭上の女性がつばをまき散らす度に喝采と奇声を上げた。
選挙カーの上の女には見覚えがあった。
確か前回のか、その前のオリンピックで、ゴール直前に転倒しメダルを逃したマラソン選手だったはず。帰国後の涙ながらの『自己責任ですから』という至極当たり前な発言で金メダリストを押しのけ、一躍時の人となった。
「マラソン選手の次はタレントで結婚して子供産んで、今度は議員さんかい。お忙しいことじゃ」
10秒ほど立ち止まって演説に耳を傾けていた祖父は僕を置いてさっさと歩き始めた。今年82になるジジイのくせして大学生の僕より歩くのが速い。
「タレントなんかやってたんだ、詳しいじゃん」
「暇な老人を舐めるでない」
「毎日将棋道場かゲートボールに通って、月一で旅行に行って、挙句近所の未亡人のばあさん口説いてるジジイのどこが暇なんだよ」
少なくとも講義と週2のバイト以外部屋に引きこもっている僕よりは多忙なはずだ。
「華の独身貴族が女を口説いて何が悪い」
「ばあちゃん化けて出るぞ」
「そいつはまずい、塩買って帰らんとの」
「自分の嫁さん祓うなよ」
祖父は、ほっほ、と笑うと公園のベンチに腰掛けた。さっさと帰りたいのだが、老人を急かして倒れられるのはさすがに困る。僕も続いて腰を下ろした。
7月も半ばを過ぎて梅雨も開けた。空は雲ひとつない快晴だ。なのに公園を走り回ってる子供よりも木陰で輪になってゲームをしている子の方が多いのには、さすがに苦笑した。
「なにもこんないい天気の下でゲームやらんでも……」
「別にええじゃろ、子供が楽しそうに遊んでてなんの文句がある」
「また年寄りらしからぬこと言うジジイだなあ」
「そうかい、じゃあ年寄りらしいことでも言ってやろうか」
祖父はいたずらっぽくニヤリと笑って、空を見上げて目を細める。
「笑って過ごしていた人なんていましたか、か。そりゃ知らんじゃろ、あんたが生まれる30年は昔の事じゃもの」
「お、年寄りっぽい」
「じゃろじゃろ?」
またニヤリと笑う。
「そら貧乏だったし、人もたくさん死んだ。でも人間じゃもの、戦争中だろうがなんだろうが旨いもん食ったら笑顔になるし嬉しかったら涙流して喜ぶ。時子が生まれたときは近所みんなで万歳三唱したもんじゃ」
叔母の名前だ。
「ただただ必死じゃった。戦地じゃ殺し殺されそうになり、日本に帰国したのは戦争終わって二年も経ってた。もう戦争なんてまっぴらゴメンじゃ。だがのう」
「うん」としか僕は声が出せなかった。
「あの時代に生きとった人みんながみんな、『被害者』か『犯罪者』どちらかに括られて、憐れまれ憎まれ、あまつさえ利用されるのだけは許せんよ。じゃからわしはあの女が嫌いじゃ、さっき嫌いになった」
「でも言ってることは間違ってないじゃん。戦争反対ーって」
僕はわざとおどけた口調で心にもないことを口にした。いつも飄々としている祖父の顔が少し怖かったからかもしれない。
「モテたいー!って叫んでモテたら誰も苦労せんじゃろ。まったく、お前はわしの孫のくせに彼女も一人もこさえんと部屋に引き篭もりおって」
表情は変わらないが、口調だけ戻った祖父に少し胸をなでおろしながら「うるせー、大きなお世話だ」と悪態を付く。
「正しい事言っとる政治家が正しい事出来るとは限らんよ。それが出来る能力がなかったり嘘つきだったりな。後者はまだしも前者は厄介じゃ。なんせ間違ってないんだから己をわきまえない。正論らしきものを口から四方八方に撃ちまくる」
そして祖父は付いてた杖を僕の鼻先に突きつけこう言った。
「いいか、戦争、革命はじめの銃声は兵隊の鉄砲からじゃなくいつも政治家の口からじゃぞ」
マリー・アントワネット然り、渡辺銀行然り、か。
「たまにはいいこと言うじゃん、ジジイのくせに」
「まあ、こう見えても昔は若かったからのう」
かかっ、と笑った祖父はいつもの祖父だった。

家に着き、「アイスアイス」と玄関に突っ込んで行った祖父を放って、郵便桶をあさると参議院選挙の投票用紙が入っていた。父と母と祖父の、そして先々月20歳になった僕の分と。
これが1億分の4の重さの銃弾か、意外に重いな、と思った。
とりあえず今はアイスを食べよう。
 
                                                                      ――了――

タイトル「常若の国でエールを煽る」

タイトル「abcdefghijklmnopqrstuvwxyz」

タイトル「ヨコズナ」

タイトル「いつかの旧世界に生きる彼女の唄」

タイトル「漆黒の少女」

タイトル「俺の彼女と幼馴染と義理の妹と二次嫁が修羅場すぎる」

タイトル「きっと、君には見えないのだろう。」

タイトル「おまえを調教してやるから、俺をドSにしてくれ!」

>> 199 「100年生きた九官鳥の唄」


九官鳥は唄い続けた。


主の元で、唄を覚えた。

主の死に、唄を捧げた。

新たな主の元に移り、唄い続けた。

主を見送り、新たな主に迎えられ、唄い続けた。

時が流れ

時代が変わり

それでも九官鳥は変わらずに

人の喜びも

哀しみも

すべて見続け、唄い続けた。


九官鳥の声は枯れることなく、紡ぎ続ける。


何が変わろうとも、人と共にあることを願い続け

月が昇るのを見届けた九官鳥の最期の唄に

人は何を思うのだろうか。

>>215 「常若の国でエールを煽る」


飲んでも飲んでもなくならない

食べても食べてもなくならない

こんな幸せ他所にあるものか


いつまでもここにいればいい

帰らなくては

どこへ?

どこだろう


いつまでもここにいればいい

帰らなくては

なぜ?

なぜだろう


いつまでもここにいればいい

すべて忘れてしまえばいい

腹いっぱいに食べてしまえばいい

腹いっぱいに飲んでしまえばいい

そうしてぐっすり寝てしまえばいい

そうして朝日と共に目を覚ますんだ


一度囚われてしまったら

もう常若の国からは還れない

タイトル「城征姫(シラユキヒメ)」

タイトル「豊凶手術」

>>244


――――遠からん者は音に聞け


近くば寄って目にも見よ


妾(ワラワ)こそが英雄(シュジンコウ)にして唯一無二(ヒロイン)の――――


『城征姫(シラユキヒメ)』


誰もが【英雄(シュジンコウ)】に憧れた

さらばそれは御伽草子の群雄割拠


『嶺をも震わす剛腕』
―震出嶺羅(シンデレラ)―

『権謀術数、百八の奸計の使い手』
―悪裏朱(アリス)―

『悪魔の双子』
―返是流(ヘンゼル)と灰照(グレ-テル)―

―そして―

―『城征姫』―



今、彼らの【英雄】を目指す闘争の火蓋が切って落とされる


―かみんぐすーん(嘘です)―

>>227

色を失くしたこの街で

音を失くしたこの街で

あなたを失ったこの街で


取り残された私はいつまででも歌うの


きっとあなたに届きますようにって




「いつかの旧世界に生きる彼女の唄」

~~~♪

『おい、また【魔女】が儀式をやってるぜ』

『【黄泉がえり】の技法だろうよ。最愛の人を亡くしんだ。大目に見てやんな』

『馬鹿な話だ【科学省】に頼めば簡単に【生き返らせてもらえるのに】』


まわりの人は勝手にそう吹聴する




――時代は進み、【魔】と呼ばれるような【非科学的】なモノは排他されてしまった

今この世界は【科学】に基づく清潔感のある白のビルが建ち並ぶ魔窟


病原菌を懸念され草花や動物は殆ど排除され、屋内の特殊な施設で飼い殺しになっているのみ

外の世界は不浄だと、全ての人はビルの中に引きこもる


この【旧世界(ソトノセカイ)】に残されているのは私だけ


だけど私はそれで良い



例え、彼が戻ってくるとしても、命を命と思わぬ所業をするつもりはない

命は何にだって一つなのだ


例え魔女と呼ばれ、彼らに逆らおうとも



私はこの世界で一人、【ヒト】であり続ける


そして、失ってしまった彼を【ヒト】だと思うからこそ


私は歌う


彼に【私はヒトであり続けているのよ】

と、教えるために


~~~♪~~~

タイトル『遥か彼方へのレクイエム』

タイトル「春香彼方」

>>245 「豊凶手術」


「そこのあなた、」

怪しげな声に足を止めた。
顔を隠した男か女かも判らない人間の前には、虫眼鏡がひとつ置かれている。
以前なら無視をするところだが、あいにく暇を待て余していたので、乗ってみることにした。

「ずいぶんと苦労されてますね?」

見てくれからもわかるだろう。今の自分は浮浪者そのものだ。

「職なし、家なし、家族縁者もなし、懐には小銭のみ、いやかろうじて札が一枚、」

なかなかの目を持っているようだ。
面白い。何が聞けるだろうか。
とりあえず、ぽつりと置かれた丸椅子に腰掛ける。

「ふむ、この先はおそらく何もないでしょう。
 よくも、悪くも、何もない」

告げる声は先ほどの声よりも低く、太い。どうやら男のようだ。
男が耳慣れた音で知らない言葉を発した。

「ホウキョウ手術受けますか?」

「ああ、『豊胸手術』ではございません、あなたに胸は必要ないでしょう?
 『豊凶手術』、あなたに必要な『豊』、多すぎる『凶』と引き換えに、差し上げましょう」

『凶』をもらってどうするんだ。

「『凶』は、意外とほしがる人がいるんですよ。
 自分用にほしがる人はいませんがねぇ。
 『豊』と言いつつ『凶』を渡してくれ、と事前に託けられてですね、いらっしゃるんですよ、
 『凶』を渡したい人を連れてね、『豊』がもらえると、ね」

ふふ、と低い甘い声で嗤った。
顔は見えないが、きっといやな笑みを浮かべているのだろう。

「先ほどいらしたお客さんで、ちょうど『凶』がなくなりまして。
 そんなところに『凶』を山ほど背負ったあなたがいらっしゃった。」

一呼吸、置いて、低い声がさらに低くなって甘い声がさらに甘くなって、
厭らしい笑みを浮かべているだろう声で告げる。

「いただけませんかね、その『凶』、お礼に山ほど『豊』を差し上げますから。」

どうやって?

「何、簡単です。
 私の手で、あなたの髪と、血をいただきます。
 その血に浸した髪を、必要としている人にさしあげるんですが、
 間に人をはさんではいけません。
 仲介した人がもらったことになってしまうので、必ず渡したい人を連れてきてもらわなければならない」


「ああ、ありがとうございます。これでしばらく商売が続けられます。
 では髪を先にいただきましょう。
 ちょうど伸びっぱなしですからね、ついでにさっぱりできていいでしょう」

「首周りもすっきりしましたから涼しいでしょう。
 では次に血をいただきましょう。
 血を渡す、ということにびくついてらっしゃいますねぇ。
 なに、ほんの小さな傷をつけて出る血で十分です」


「ああ、失礼、髪を浸せるだけの量が必要だったのを忘れてましたよ」

嘘付け。引き換えの『豊』はどうなる。


「ええ、この先にきっと待ってますよ、たぶん、現世よりましな来世が」

タイトル『ボクにキスを教えて』

タイトル「中途半端に現実性のある妄想」

>>252 「春香彼方」


窓から空を眺める。
窓枠と建物で狭まった空は、突き抜けるような青で染まっている。

窓から地を眺める。
元の土色は判りはしないが、水を撒いたような黒で染まっている。


熱気にさらされまいと、ひきこもっている身にも、
今は夏真っ盛りなのだと、景色が、空気が、主張する。


朗らかな陽気に、涼やかな風、舞う花びら。

どれもこれも遠くへ行ってしまった。


また、春が来ないだろうか、と思いながら、
まだ、夏を楽しむのだとばかりに騒ぐ声を聞くまいと外を遮断する。



そうして私は、遠い遠い、恋しい季節を夢見ながら、
現実から逃げるのだ。

タイトル「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

>>261
タイトル「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


―――――鴉閼あ會・有呀安


亞阿「あああ安ああああ゙……! "ア゙ァッア"ぁ!!」 ア゙アァアッ

ア゙ァッア「アアアっ……! 吾あっああ゙ぁあああ、"亞阿"」

安唖「あっ……あああ!?」

ア゙ァッア「ああ! アアあ阿あ亜椏ああ錏婀あ阿會『ア゙ーアア゙ーアA』あ゙!!」 ア゙ッ!


ア゙ーアア゙ーアA『―――――』 ア゙ァア…!


亞阿「襾ッ……!?『ア゙ーアア゙ーア』あ阿あ゙亞唖ああアア……っ!?」

ア゙ァッア「會安あ堊ああああ゙阿椏あ゙、亞阿ァ!!」 ア゚アッ


ア゙ーアア゙ーアA『ア゚アア゙アアあ痾安吾あああ。 ―――――ア……ア……ア……』


「アア゙ああ゙、亞阿!」「襾ああああアアあ吾ああああ……!」「ちくわ大明神」「襾あ亜あ」

ア゙ーアア゙ーアA『ア』

ア゙ァッア「あアアアッ! あああ娃あああ゙亞阿ァ! あッアッア!! あーッアッアッアッアッア!!」

ア゙ーアア゙ーアA『ア』

亞阿『アっ……! アアぁっ……!』 ア゙アッ

ア゙ーアア゙ーアA『……ア、ア愛aアA゙會゚AaAあ亜唖a吾ア゚a゙ァA堊―――――』ア゙ア゙ア゙ッ!

亞阿「!?」

ア゙ァッア「あっ……襾あ゙痾あっあ!?」 ア゚アッ ア゚アッ

>>261

「あアあア~♪」 アァアァ


亞阿「あっ……あ亜あ!」

ア゙ァッア「"愛愛愛"ァっ……阿吾、阿あ『ア゙ーアア゙ーアA』あ襾あああァァァッ!!?」

愛愛愛「ああ娃あ阿あ『ア゚ッアーア』あ゙亜愛ああああぁっあアア♪ あああ゙『アーア゙アーア゙A』あ吾あああアア♪」


ア゙ァッア「あ……阿あっ……! 阿あ『ア゙ーアア゙ーアA』あ゙ァアアアアアアッ!?」 ア゙アッ!

ア゙ァッア「アアッ! アアッ!! アアァ゙ッ!!!」 ア゙アッ! ア゙アッ! ア゙アッ!

ア゙ァッア「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


亞阿「……あああ゙阿あああ゙、ア゙ァッア」 ア゙ァア


―――――呀ァッ!!


ア゙ァッア「あ゙……亞……阿ァ………」 ア゙アッ…

亞阿「鴉唖あ吾ああ、ア゙ァッア―――――」 アァア


―――――ああああ、亞阿あ唖鐚あああア゙ァッアあ呀痾あ亜あ鐚あああ。
呀閼あ阿椏あアア゚アアあ蛙あ゙ああああ亞あ、會愛あ亜あ唖あ亞あ゙呀あああ゙ああ……
阿會あ、亞あ゙椏會あ亞阿あ゙ああ閼あ―――――


~あああ~

>>270 ミスった

タイトル「君がくれた3つのヒント」

タイトル「それが安価」

>>264誰か解読してくれ

タイトル「人間のクズ」

眠る直前のまどろみの中で、ベッド脇に置いたスマホがメッセージを受信した音を聞いた。
せっかく気持ちよく眠れそうだったのに、とぼやきながらロックをはずす。
メッセージを見るまでの間に、画面のまぶしさのせいで睡魔はちょっと遠くに行ってしまった。

「えっ」

嬉しさのあまりに声が洩れた。
メッセージの送信者は男友達。長らく友人関係でいたせいで気づくのが遅れた片思いの相手。
そんな人からの突然の連絡に喜ばずにはいられない。

『明日暇か?』
簡潔な彼らしいお誘いの言葉。
いつもなら無視して寝ていたところだったが、なんとなくではあったが確認してよかった。
ちょうど明日は予定がないので、すぐ返信した。

『じゃあいつも通りに』
共通の趣味があることで、一緒に遊ぶときはだいたい場所も内容も変わらないので、
こんなやりとりができる。
嬉しいような、悲しいような。とりあえず喜んでおこう。
いつも通り、で通じる相手はきっとそんなに多くないはずだ。


ふふ、と思わず笑みが零れる。
いつも自分から誘ってばかりで、彼から誘われるのは珍しい。
だからこそ、余計に楽しみで仕方ない。

起きてよかった、と再度思いつつ。
明日何着てこう、とぼんやり考えつつ、眠りについた。



>>257 「中途半端に現実性のある妄想」

>>256 「ボクにキスを教えて」


俺は今、校舎裏にいる。終業式だけで、午後から暇になるっていう喜ばしい日に。
クーラーの効いた部屋でゲームしようと思ってたのに。

それは何故か。
今朝、学校に着いて下駄箱を見ると手紙が入っていた。
しかも、『放課後、校舎裏に来てください』という可愛らしい文字で書かれたメッセージ。
来ないわけがない。

しかし、嬉々としながら校舎裏で待っているとやってきたのは幼馴染。
どうやらいつものいたずららしい。
ご丁寧に下駄箱に可愛らしいレターセットを使用して、期待させやがって。俺の喜び返せ。
そもそも、自宅同士だって目と鼻の先なのに、何故校舎裏。
今度は何を企んでいるのかと思いきや、『ボクにキスを教えて』だと?


男「……なんだって?」
幼「何度言えば伝わるのかな?」
男「いや、いきなり言われても困るから」
幼「いや、そんないきなり言ってないから」
男「いやいや、どこにもそんな流れはなかっただろう?」
幼「いやいや、ボク達の関係性を考えればそんな流れなんてどうでもいいだろう?」
男「よくねぇよ」
幼「まぁ、無理があるよねぇ」
男「わかってんなら言うなよ……」
幼「だって……こんなこと男以外の人になんて頼めないっていうか、頼みたくない」
男「俺にだって頼んじゃだめだろ」
幼「だめなの?」
男「だめに決まってんだろ」
幼「じゃあ誰に頼めばいいのさ!」
男「誰かに教えてもらうもんじゃないだろ!」
幼「じゃあ男はどうやって知ったのさ」
男「自慢じゃないがまだ知らん」
幼「どっちかっていうと恥ずかしがることじゃないかな」
男「せっかく開き直ろうとしてるところに釘刺すなよ。泣くぞ」
幼「泣いたらボクが慰めてあげるよ。それはもう甲斐甲斐しく」
男「泣かせるのもお前なのに!?」
幼「泣かすのも笑わすのもボク次第とか最高」
男「自分勝手にも程があるだろ!」
幼「大丈夫。こんな態度とれるの男だけだもの」
男「喜ぶところなのか……?」
幼「ボクの特別なんだから喜ぶべきだね」
男「おぉ…ありがとう…?」


幼「……で?何か言うことはないの?」
男「いきなりわざわざ放課後に校舎裏に呼び出した挙句に何の脈絡もなくキスを教えろとか言い出す奴に何を言えと?」
幼「そんなだから未だにキスを知らないんだと思うよ?」
男「喧嘩売るために呼び出したのか!?」

幼「愛を得るためにかな」
男「えっ」
幼「ゆっくりこれまでの経緯を思い出してみるといいよ。じゃあね」



>>271 「君がくれた3つのヒント」

タイトル『たけきもののふ、ついぞほろびて』

タイトル『アライブマッチ』

タイトル『笑わない貴婦人』

タイトル『あの日、この日、その日』

>>267
タイトル「Loop The Loop」

いつからだったか。この繰り返しが始まったのは。
心は傷つき、体もボロボロ。
それでも僕は諦めない。
何故かって?そんなの僕に分かるわけ無いだろう。
ただ、心が叫ぶんだ。こんなところで辞めちまうのかって。そんなのは嫌だって。
君と出会ってから幾ら経ったのだろう。何百年も経ったような気もするし、まだ数週間前のような気もする。
君といる時間は僕にとって宝物。君の笑顔で退屈な毎日も頑張れる。
「僕は君が好きだ」
この言葉も何回言っただろう。
「私もあなたの事好きよ?」
その言葉は何回聞いただろう。
でも君の僕に対する『好き』は一人の友人とてだ。
僕が欲しいのはもっと……。
「あっ、大変。もうすぐ昼休み終わりだよ。早くご飯食べて!」
君の催促に僕は思考を中断する。
僕の恋心は回り回って空回り。

タイトル『俺とお前のぼうけんのしょ1』

タイトル「俺の親父がこんなに情弱なわけがない」

タイトル 幼馴染「私が魔法使いだって言ったら信じる?」

タイトル「きっとこんな気持ちも知らないで」

>>322「きっとこんな気持ちも知らないで」


「――ねえ、食べないの?」

スナック菓子を手に持ってそう声をかけてくるのは、俺の幼馴染。
俺は応と頷き、菓子を受け取る。

「んふー、やっぱりポテチだよね」

太るぞ、と言うと、彼女はふくれっ面になってそっぽを向いてしまう。

「やっぱり、デリカシーが無いね」

そう言いながらも、彼女は口と袋の間を往復させていた手を止めた。
気にしているのだろうか、まあそうなのだろう。
すまない、と頭を下げる。

「……別に、気にしてないし」

見るからに拗ねている。
機嫌を損ねれば、その一日は口を利いてもらえなくなる。
何をすれば許してくれる? と、問う。

「……じゃ、じゃあ、何でもする?」

頷く。

「ほ、本当に?」

頷く。

「……じゃ、じゃあ……添い寝……し、して、くれる?」

二度頷かせて、彼女はそう言った。
面食らう。少しだけ心臓が高鳴る。顔に出てしまっただろうか。
しかし、断る理由など一切無かった。
応、二つ返事で返すと、彼女は頬を赤らめながら床に寝そべった。
食べた後すぐに寝ると牛になるぞ、と、つい言ってしまう。

「……良いもん」

これ以上拗ねさせても意味が無かった。
俺は言われるがままに、彼女の横に寝そべる。

「……えへへ……」

少しはにかんでから、彼女は目を閉じ、規則的に息を吐き始めた。

――彼女は安心しきって、俺の目の前に無防備な姿をさらけ出している。
信頼、されているのだろう。
……だが、その『信頼』が障壁になることもある。
その『関係』が、障壁になることも、ある。
彼女はただ、寝息を立てている。


……お前は、きっとこんな気持ちも知らないで。


ただ眠り、夢を見るのだろう――。


タイトル「おでんうどん」

タイトル「パンさんですか?」

>>355
もこたんを代入

タイトル「うごめくものたちのどうくつ」

>>356
書いてる途中で思いましたわ
今思えばこれ『不死』じゃなくて『不老不死』だわな

タイトル「恋慕ヲ抱ケ彼ノ者ヨ」

タイトル「寿限無寿限無五劫のすりきれ海砂利水魚の水行末雲来末風来末食う寝るところに住むところやぶらこうじぶらこうじパイポパイポパイポのシューリンガンシューリンガンのグーリンダイグーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助の朝は早い」

タイトル「ファーストベースマンとショートストップ」

タイトル「幸福の国」

タイトル「準ド級」

タイトル「正義の三方」

タイトル「自力本願」

>>370

タイトル「幸福の国」


ああ、今日もなんて爽やかな朝でしょう! カーテンから溢れる日差しと共に私達の一日は始まります。

目覚めの紅茶はみんなも大好きなポピー・ティー。 暖かい香りが体の内側に融けていくと、柔らかい羽毛に包まれるように幸せな気分になるの。
熱々に焼けたパンは香り付けの芥子の実が練り込んであって、とても芳ばしい匂いがします。

そのあと私の足は、行きつけのパパウェル・ガーデンへと向かいました。
コクリコやピエロも素敵だけれど、やっぱり一番はソムニフェルムね。
朱色のドロワーズに重ねたスカートを逆さまにしたような格好でちょっぴり気恥ずかしいのだけれど、それもまた可愛らしいの!
まだ育ち盛りの小さな子達はとてもお利口さまで、ちゃんとお辞儀もできるのよ。
朱色、乳色、菫色の絨毯が風に揺られてはためくと、私の心も揺りかごのように心地よくなってしまうわ。

ランチはハーブ牛のステーキに青野菜のサラダ、それとナツメグスープ。
サラダにはワイルドレタスを使っているから、華やかな見た目だけでお腹が膨らんでしまいそう!
食後にもう一度ポピー・ティーを淹れて一息つきます。

午後はお仕事の時間です!

薬草園に入ると、可憐な一輪のお花にこんにちは。 もうすっかりお仕事仲間な彼女の名前は"すずしろ"ちゃんです。
すずしろちゃんにお願いして分けて貰った涙を乾かしていると、コン、コン、コン……と玄関からノックの音が聞こえてきました。
業者さんがいらっしゃられたので、私は急いで予備の缶を持っていきます。 お化粧、崩れてないかしら?

いつもご苦労様です、と労いの言葉を掛けると、いえいえこちらこそ、とにこやかに笑顔を返してくださります。
世間話のあと、彼に乾燥させたすずしろちゃんの涙をお渡しします。 なんでも痛み止めや咳止めの原料になるのだとか。
感謝の言葉と一緒に、少なくはない額のお金を受けとります。 きっとそれだけたくさんの患者さんの役に立つのでしょう。

席を立つ業者さん。 慌てて引き留ます。 "紅茶でもどうかしら?おいしいポピー・ティーが入りましたの"
すると彼は遠慮がちにこう言いました。 "私は珈琲派なので……"
うーん、残念。

優しいお日様も眠りにつき、お月様がラメの輝く夜空のスカートを薄ぼんやりと照らします。
私は天蓋付きのベッドに座り、お湯に溶かしたすずしろちゃんの涙を取り出すと、それをお気に入りのシリンジに移し変えてゆっくり飲み干しました。
すっかり夢心地の意識は空想の世界へと沈んでいきます。 明日も良い日でありますように……

今日も幸福の国は幸せで溢れています。

タイトル「パンドラの箱庭」

タイトル「市場高値」

タイトル「顧客が本当に必要としていたもの」

タイトル「メトロノームの心臓」

>>406

タイトル「メトロノームの心臓」


この古ぼけたオペラハウスに足を踏み入れたとき、私は驚きのあまり息を吸い込んで吐くというあたりまえの動作さえ、次にまばたきをするまで忘れかけていた。

鼻腔に広がる埃の香り、その塵の一粒まで震わせる音色は幾重にも重ねられたヴィオラの弓が奏でるハミングであり、その舞台の上を滑るかのようにヴァイオリンが軽やかな足取りで踊りだす。

壁面の剥げかけた塗装を力強く震わせるのはティンパニの足踏み。 耳を澄ませばフルートのさえずりがパレードの行進を終幕へと導いていく。

トランペットの合唱が交響楽団の喧騒を高みへと練り上げていき、共鳴が最高潮まで達した合図をシンバルが高らかに怒号する。

絢爛たる奔流は昂る感情に響き渡り、私の意識を感覚質の世界から客席へと突き落とすようにフィナーレを迎えた。

このとき私は間違いなくこの交響曲には生命が息づいていたと確信していた。 何故ならば、私は確かに耳にしたのだ。

"カッチン"

"カッチン"

溢れかえる氾濫の中で静かに主張する、メトロノームの鼓動を。

タイトル「女装男子「女子高に転校したら男子しかいなかった」」

>>409
女装男子「女子高に転校したら男子しかいなかった」



女装男子「────男子校じゃん…」

女装男子「………ここ男子校じゃんっ」

先生「ん?どうした女装男子くん。ほら、君のクラスはこっちだよ」

女装男子「え?あ、は、はい……」モジモジ…

女装男子(どうして…?どういう手続きでこうなった!?いや、そもそもここは女子高って言ってたはずッッ!)

女装男子(もちろん僕が女子高に通えるとは思ってなかった。でも、父さんも母さんも転校先は女子高とか言ってたし…)

女装男子(「お前みたいな女装趣味の男なんか女子高で十分だ!」とか「女子高に手続きしといたから」とか言ってたし)

女装男子(まあ半ば冗談だろうなぁ〜とは思ったけどやけに真面目に言うから少し期待してた感があったのにっ!!)

女装男子(っていうか何処の制服だこれ!わざわざ女子の制服まで用意するか!?しかもそれを着せて登校までさせるとか……いや、可愛いよ?この制服可愛いよ?しかも夢だったし。女子の制服で登下校とかマジで。もうそれだけで嬉しいよ)

女装男子(でもさ、先生もツッコむだろ!男子が女子の制服着てるんだぞ!?女装趣味とか以前に校則として駄目だろこれ!)

女装(全員爪入り学ランなのに何で女子の制服着てるのが僕だけなんだよ。おかしいだろ。ってか僕が男だって分かってるはずだろ?)

女装男子(………分かってない………のか?)

女装男子(もしかして母さん父さんが僕が女子として申請だしたとか?)

女装男子(はは……そんな、まさか………そこまでしたら流石に………)ドキドキ

先生「そういえば女装男子くん。君は包茎かな?」

女装男子「………え?」

先生「いや、皮が被ってるのかどうかを個人的に聞きたかったんだ。すまんね。わはは」

女装男子(………男って分かってんじゃん)

女装男子(ってか生徒にどんな質問だよそれ!セクハラだぞ!セクハラ!)

女装男子(………はぁ。もう疲れた。最初だけでもうすごい疲れた。女子高だったら僕にとってもどれだけパラダイスだったか……)

女装男子(……仕方ない。もうこれはこれで諦めよう。この可愛い制服で登下校できるっぽいし…)

先生「さあ着いたぞ。ここがこれから君のクラスだ」ガラッ

女装男子「はぁ…失礼しま─────っ!?」

女装男子「こ、これって…」

先生「はい、皆さん。転入生を紹介します。今日からこの “女子科” 、『御奉仕性奴クラス』に入る事になった女装男子くんです。皆さん仲良くしてあげてくださいね」

パチパチパチ

女装男子(ど、どういうことだ?女子がいっぱいいるぞ!?っていうか、女子しかいない?僕と同じ制服着てるし………一体これは…)

先生「ふふふ、ここのクラスに入る生徒は皆一様に同じ反応を示しますねぇ。そう、その戸惑いがまた初々しくて良いですよ…女装男子くん」

女装男子「あの、先生…?これは…」

先生「法改正が成されたのは知ってますか? …ここ最近、男子女子という性の垣根が曖昧になってきています。女子はそうでもありませんが、特に男子は女性性に憧れを抱く子が多くなりました。それは顕在化されてきていて、学校法人はもちろんのこと子を思う親御さんもこの問題に対する手の打ち方を模索していたのです」

女装男子「………あの、僕はただ女装が趣味なだけ───」

先生「少子化が叫ばれる中、内閣もこのまま手をこまねいているわけにもいかなかったのでしょう。何せ “オカマ” が増えるわけですからなぁ」

女装男子「あ、あのですね、僕はだからオカマとかじゃなくてただの女装好きな」

先生「《健全男子育成教育プログラム》」

女装男子「え?」

先生「私もね、公務員ですから…こう言っちゃアレだと思いますけど………どう考えてもキチガイですよ。この法案は」

女装男子(どうしよう。話が噛み合わない…)

先生「結論から言いましょう。まずここに居る生徒らは皆君と同じ男性です。ある意味女性と言えなくもないですが、ペニスがあります」

女性男子「っ!?」


先生「このクラスは “そういった生徒” で構成されています」

女装男子「な、何のためにそんな…」

先生「ですから、《健全男子育成教育プログラム》の一環です。有り体に言えば、女らしい男に強制的に男らしさを押し付けるのではなく、むしろ女を追求させた上で女の苦痛を味わってもらおうと…女は大変なんだぞ…ということを身を以て知ってもらうという政策ですよ」

女装男子「………意味が分かりません…」

先生「もっと簡単に言いましょうか…」ズイ

女装男子「うっ」タジ…

先生「……肉便所だよ」

女装男子「………え?」

先生「お前らはここの男子高の肉便器として生活するんだ。『御奉仕性奴クラス』って言っただろ?」

女装男子「っ!?」

女装男子(え?ど、どういうこと?なに?肉便器…?分かんない…。先生も何か口調が…)

先生「キチガイじみちゃいるが…なかなかどうして………くくく、効果はあるんだぜ?ここの一般男子生徒にはな。お前らみてぇな “まがい物の女” 相手でもしっかりチンポ勃てて男らしいとこを見せてくれるからよ……ぶははははっ!」

女装男子「……あ………あの……」

先生「そういう見方をすれば、この政策はある意味失敗でもあるが成功とも言える。男子生徒はより雄々しく、 “女子生徒” はより女々しくなる…ひひひっ」

女装男子「……う…あ…」ガタガタ…

女装男子(く、狂ってる…)

先生「まあそう怯えるな。ここのクラスの奴らは皆 “経験” してる。その上で『男の良さ』と『女の悦び』を学んでいくんだ。おっと、名目上は『女の苦痛を学ぶ』なんだがな………繰り返し男を咥えこんでるとどうも “そっち側” に目覚めちまうみてぇでよ……へっへっへ」

女装男子「っ……や、やだ……僕は」ジリ…

先生「親御さんも承知してることだ。てめえの息子が女装して男にケツを掘られ続けるなんて………どんな気分だか想像もつかねぇぜ。俺にとっちゃどうでもいいがな…」

女装男子「いや…嫌だ」

────キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン…

先生「さぁ、チャイムが鳴ったな。おーい、入っていいぞー!」

────ガララッ ゾロゾロ…

女装男子「っ!?」

女装男子(な、なに?男子生徒が沢山入って………)

先生「転入生の女装男子くんだ。たっぷりと可愛がってやれ」

────ゾロゾロ… ゾロゾロ…

女装男子「ひっ…や、やだ………やめろ、こっち来るな………来るなぁっ!! いやぁあああっ!!!」




>>398「パンドラの箱庭」

私の住む街には<パンドラの箱庭>という玩具屋があった。

私がその店に立ち寄った際、店主は自らの店を<オモチャ箱>と評した。

彼は誇らしげな表情でママゴト用の玩具を手に取ると、こう言った。

「オモチャなんてもんはね、我々にとっちゃたただの箱庭ですよね。
でもね、この箱庭の中には子供達の夢が詰まってる。
私はこの箱庭を通して子供達に夢を与えることが出来るんです。
子供に夢を贈ること、それが我々大人に残っている最後の希望だと、そんな風に考えましてね」

だからこの店をパンドラの箱庭という名前にした、と彼は語った。

相槌代わりに「ふぅむ」と頷いたあと、私はこう答えた。

「パンドラの甕(かめ)だよ」

きょとんとする店主に向かって私は再度言った。

「パンドラの箱と言うのは誤訳なんだ。本来は、パンドラの壺とか甕とか、そういう意味だよ」

はぁ、と気の抜けた言葉を返してくる店主に対し、

「パンドラの甕の箱庭、という店名にすれば完璧だった。子供に正しい知識を贈れた」

と私は話を締め括った。

しばらく沈黙した後、店主は言った。

「お前なんか嫌いだ」

そしてそれから、私と玩具屋の店主の仲は険悪なものとなった。

不思議なこともあるものである。

タイトル「休憩税」

>>418 「休憩税」

「休憩税?ふざけるな!!」
2xxx年xx月xx日に休憩税は施行した。
マスコミ、ほぼ全員の国民、謎の専門家などさまざまな人々がこの制度を非難した。
しかし、いざ施行してみると特に税金は引かれなかった。給料も今まで通り、買い物やサービスなど全く変化が無い。
全くいつもの毎日が過ぎていくだけだった。
法律に詳しい友人に話を聞いてみた

「休憩税って結局何時払うんだよ」

「休憩してるときだろ?」

「今休憩してるけど」

「こうやって話しているのは休憩に入らないんじゃないのか?」

「なるほど」

何でも『何かしらアクションを起こしている』時は休憩に入らないようだ。働いていない人は「働いていない状態」
椅子でのんびりしている人は「のんびりしている状態」など極論を言うと心臓が動いている時は永遠に休憩に入らないと言う事になる
すでに何人かの暇な検証チームが検証してくれている。

「と言う事は…死んだら休憩税を払うと言う事か?」

「ま、そういうことになるが…棺おけに札束でも入れとけばいいだろ」

「それもそうか」

その日から常にポケットに1万東札を入れて過ごした。当然寝る時もだ。
こうして私は退職し、よくある年寄りの病気で死んだ。

ーーーーーー

「ふーやっと[ピーーー]た」

「すみませんがの貴方担当をさせていただきます、天使の「xxx」です。早速ですが休憩税を」

「早速か。」

ポケットの1万東札を取り出し

「これでいいか?」

「はい。1万東ですと此処で3時間過ごせます」

「たった3時間か……3時間たったらどうなるの?」

「3時間たったら貴方は赤ん坊として東国に生まれます。」

「記憶の引継ぎは?」

「望むのであれば」

「そうか……天界の生活はやっぱり快適なのか」

「それはもちろん」

3時間で出来ることも限られているので私は天界がいかに快適な場所なのかをのんびり聞いた。

「では3時間が経過しましたので貴方は東国のある家庭に生まれます。また此処に来た時も私が担当しますのでご安心ください」

「頑張るよ」

ーーーーーー

ある家庭に赤ん坊が生まれる

「おめでとうございます!元気な男の子です!」

「良かった……!良かった……!」

「あー俺のお父さんお母さん、突然ですまんが数学を教えてくれないか?中学3年の時諦めてしまったんだ。」

産まれたての赤ん坊が突然喋り出す

「ああ!!これでも俺は数学の教師だからな!しっかり教えてやるさ!」

こうして東国はより天界に長く居られる事を望み、ある者は前世の自分が出来なかった事を出来るようにする為に、
またある者は記憶を引継ぎせず未来の自分に託した。
その結果、東国の経済は安定し、天界の設備も最初に死んだ時よりも新しく、快適になってきた。

「おうxxx、今度は2300聖持ってきたが…どれ位此処で過ごせるんだ?」

「そうですね……天界で私と一緒に過ごすのもありですけど……貴方は……ふふっ、分かりました。」

ちょうど行数制限で書けなかったけどこれで「完」です

タイトル「フォーカス、レンズ、そして彼女」

タイトル「クーデレラ」

タイトル「穏やかな草原にポツンとある似合わない建物」

タイトル「マック売りの少女」

タイトル「魔界の冥界の裏庭の晴れた空」

タイトル「アンカーズ」

タイトル「このスレの存在意義」

>>435 タイトル「フォーカス、レンズ、そして彼女」


いつもたった一つの星のためにファインダーを覗く。

それだけが鮮やかで華やかで。
レンズ越しでなくても見えるが、しっかりと見たくなってやっぱりファインダーを覗く。


今日も綺麗だ。
僕のビーナス、なんて言ってみたり。
まあ、星はみんなのものだけど。
それでも、このレンズを通せば外界を取り払って君と僕だけの世界になる。


いつ見ても飽きない。
いつまでも見ていたい。
遠い、遠い星だけど、見てるだけでは物足りなくなってしまった。
太陽に近付きすぎて堕ちていったイカロスのようになってもいい。
あの星に近付きたい。

もっと、近くへ。

ずっとそばに。

>>437 タイトル「クーデレラ」


女「すみません」

女「わかりました」

女「小えだで、かまいません。」

女「出かけるための服も靴もない私では縁のないものです」


女「わかりました」

女「ごめんなさい。手伝ってくれるとありがたいわ」


女「汚れた私には縁のないものです」

女「何度もごめんなさい。…手伝ってくれてありがとう」


女「私では恥をかくだけなのですって」

女「ふるえて、ゆれて、小さな木、わたしに金銀ふりかけて、なんて」


女「私を助けてくれるのも、私にやさしいのも、あなたたちだけね」



女「さようなら」


女「さようなら、またいつか」


女「…さようなら、きっと見つけてくださいね」



女「親指を切ったり、かかとをそいだりせずとも履けますとも。私の靴ですもの」

女「ありがとうね、私の小さな友だち」



女「自分の行いはすべて自分に還ってきますのよ、お姉さま方」

>>447 タイトル「穏やかな草原にポツンとある似合わない建物」


後輩「先輩、俺たちってなんのためにここにいるんですか?」

先輩「なんのためって決まってるだろ、仕事だ」

後輩「だってここじゃ何も起きっこないですよ?」

先輩「人生何があるかはわからんよ」

後輩「そんな大きな話してませんが」

先輩「いや、ここじゃ十分小さな話だろ」

後輩「まぁ、確かに」


先輩「平和だな」

後輩「せめて迷子の道案内するとか、落し物の受け渡しとか」

先輩「ここで迷子も落し物も大問題だな」

後輩「死ぬか生きるかっていうよりも生きてるか死んでるか、ですしね」

先輩「できれば生きてる人間に会いたいなぁ」


後輩「畑行ってきてますねー」

先輩「おう、頼むわ。そろそろ大根とれっかな」

後輩「春菊もそろそろですから、鍋できますね」

先輩「じゃあ豚か鶏絞めるか」

後輩「俺には無理なのでお願いしまーす」

先輩「そろそろ慣れろよ。人の生き死ににもかかわる職についてるってのに」

後輩「こんな交通事故も、殺人事件も起きない所では慣れる必要ないです」

先輩「確かに。まぁいいや、日暮れまでには戻れよー」

後輩「了解です」ビシ

先輩「制帽汚すなよ」ビシ

連投&駄作すんません

>>454 タイトル「魔界の冥界の裏庭の晴れた空」


男が一人、澄み切った空の下、これでもかと咲き誇る花で埋め尽くされたところに座っている。
自分が何者かすらわかっていなそうなくらい間抜けな顔で空を見上げている。


? 「ここで何をしている」
男 「えと、気がついたらここにいたんです。ここは何処ですか?」
? 「ここは私の庭だ。よくこっち側に入って来れたな」
男 「別の庭もあるんですか?」
? 「あるぞ。あの塀の向こうに屋敷が見えるだろう」
男 「屋敷っていうか城…?」
? 「我は冥王だからな、『城』が適切か」
男 「冥王ってことは、ここは冥界ですか?」
冥王「そうだ。しかも魔界側のな」
男 「魔界側?」
冥王「城の向こう側が人界の裏庭だ」
男 「何をもって裏というのか…」
冥王「城の正面が側面だけとは限るまい」
男 「おっしゃっている意味がわかりません」
冥王「冥府は現世の下にあるイメージを持てばよい。そして冥府の下にはタルタロスがある。
   どちらの行き来も上下のいずれかになるのなら、側面に広がる部分は正面ではない。つまり裏だ」
男 「わりと無茶な論法に聞こえますが」
冥王「我が王なり。我が裏といえば裏なのだ。とくに理由はなくともな」
男 「さっきまでの口上はなんだったんですかねぇ」
冥王「気分だ」


冥王「時に、冥府は恐ろしく、不気味なところだと思っていただろう?」
男 「ええ。死ぬまでは絶対に足を踏み入れたくはないなと思っておりましたが。
   ここはそんな風には思えませんが」
冥王「ここは転生を待つ者のための場だからな。それが表立って生きる者に知れてみろ。
   冥界が自殺者でいっぱいになりかねん。ここはひっそりとあるべきだ。
   仕事を増やしたくないだけだがな」
男 「なるほど…ということは、私は死んだのですか?」
冥王「今日裁く予定の人間の中にはお前はいないから、死んだわけではない。
   …ふむ、ひとまず場所を移すしよう」
男 「ここではだめなのですか?」
冥王「そろそろ魔界側の転生する者がここに入るのでな。魔物に会いた男「くないです。今は仕事を忘れたい」
冥王「正直でよい。できればそのままでいてくれるとタルタロスに送らずに済む。まあ仕事は疎かにするのはよくないがな」
男 「…頑張ります(今までの分は許容範囲でありますように!)」


冥王「さて、どうやって冥界に入ってきたかだが、心当たりもないか?」
男 「移動中に思い出せるところまで思い出そうとしたんですが、古井戸に水が溜まってるのを見たところまでしか思い出せず…」
冥王「それだろうな。地上にある井戸は冥界につながっていると言われるが、本当に通ってくるのは珍しい」
男 「珍しいってことは他にもいるんですか?」
冥王「たしか冥王のところに薬師が井戸から回診にやってくる話があるぞ」
男 「どこの話ですか」
冥王「人界の読み物で見たぞ。我は特に病気もないから薬師は必要ないがな」
男 「じゃあ完全に作り話じゃないですか」
冥王「わからんぞ?作りものの中に真実が隠されていることもあるだろう?」
男 「そもそも設定が違いますし、先代冥王がいるというなら信じてみたくもなりますが」
冥王「いないな…そう睨むな。遊び心を忘れては人生つまらんぞ?」


冥王「すまないが仕事の時間だ。後ほど人界に送る故、しばらくここで待っていてくれ」
男 「お手数かけますが、よろしくおねがいします。ところで仕事とは?」
冥王「転生の頃合の魂がいくらかいるのでな、現世に送り出すのだが、作り話に則って鬼ごっこでもしてみるか?」
男 「そのうちはったおされそうですから、普通にお願いいたしますよ。
   もしよろしければ転生の儀式を拝見したいのですが?」
冥王「魔物側だがいいのか?」
男 「人も魔物も同じようにこんな綺麗なところから現世に行けるのだと考えたら、その魂の在り様は関係ないかな、と思えました」
冥王「お前が天命尽きてここに来る頃には、人界と魔界の裏庭がつながっているかもしれないな」
男 「魔王が話のできる者であることを願うばかりですよ。そうすれば冥王の仕事も増やさなくて済みますしね」
冥王「あぁ、それは頑張ってもらわねばならんな」


冥王「遅くなってしまったが人界に送ろう」
男 「ありがとうございます。でもいざとなると名残惜しいですね」
冥王「ここは時間の流れが遅いらしいからな。いつも生と死の狭間にいるような生活をしているお前にはさぞ心地よいだろう」
男 「また井戸を探して飛び込みたいくらいには」
冥王「ふむ。疲れたら遊びに来い。こうして気楽に話ができるのは、我にとっても有意義だからな」
男 「そのときは人界か魔界の面白いものでも持参しましょう」
冥王「それは楽しみだな。ではまたいつか」
男 「またいつか」

>>314「俺とお前のぼうけんのしょ1」

「――へえ、君って僕のこと、好きだったんだ?」

高圧的な喋り方。
彼女は自分のことを『僕』と呼ぶ。
突き刺さるように鋭い言葉が、俺の頭に突き刺さる。
緊張の極みに立たされた俺の脳内には、場違いなほどピコピコ音の効いたドラクエのBGMが流れている。
言うなら、『りゅうおう』を相手にしている気分だ。

「具体的に聞いて良い? どこが好きなの? どれくらい? いつからなのかな?」

彼女は、サディスティックである。
相手の恥ずかしがる姿を何より好み、相手の嫌がることをするのが大好きである。
……そんな彼女に、俺は何故惚れてしまったのか。分からない。

「……ちょっと、そんなまじめに言わないでよ、恥ずかしいじゃないか」

言われるとおりに好きなところを言い連ねると、彼女はその言葉を半ばあたりでさえぎった。
それでも、俺は言葉を続ける。

「やめてってば、こそばゆい」

だんだんと目が鋭くなり、ゴミを見るような視線へと変わる。
特段、快感を感じたりはしない。俺はいたってノーマルだ。

「……ふふ、冗談だよ。さ、続けて?」

悪戯に笑い、彼女は微笑む。

「……も、もう、良いよ……で? 僕と付き合いたいの?」

また少しして、彼女ははにかむ。しかしすぐに冷たい表情に戻って、そう言う。
Yes、即答する。

「……今、僕がどうなってるかも知ってる? これからどうなるかも?」

首を縦に振り、頷く。

「……それでも、本当に良いのかい?」

少し、彼女の声が震えた気がした。
しかしその面持ちは至って真剣で、威圧感を放っている。

ゆっくりと、頷く。

「……そっか。そっか……うん、そっかぁ……」

目を伏せ、彼女は視線を手元に落とす。
一瞬、その瞳が潤んだように見えた。
そして、今にも泣き崩れそうな顔で、彼女は言った。

「……はい。こんな僕で、良ければ」

彼女らしくない、か細い声。
その頬には、一筋の涙が流れていた。


――彼女は、重い病にかかっていた。これらは病院の個室での出来事である。
あの時、彼女は相当な危篤状態だった。彼女は今も病院に通い続けている。
いつ症状が再発するかも分からない。完治は望めないそうだ。
彼女はそれでも、俺の告白を受けてくれた。彼女も俺も、今は幸せをかみ締めている。
しかし、いつどんなときに彼女が死んでしまうかは、分からない。
ふとした出来事で再発するかもしれない。その恐怖は、常に俺に付きまとう。


俺と彼女のぼうけんのしょは、いつ消えてしまうんだろう?



(ドラクエ要素はほぼ)ないです

タイトル「もしもクロスストーリーズ」

>>478
タイトル「もしもクロスストーリーズ」
これは交わるはずの無かった平行線上の物語
その世界の住民でありながら多世界の流れを視ることのできるが故に世界に意味を見いだせず怠惰に生きる「青年」がいた。
彼ははその世界の流れを「糸」と呼び、その無数の世界が織り成すものを「衣」と呼んだ。
また別の平行線上で
その世界の住民でありながら、世界の流れを「聴く」ことができるが故にその世界を自らの手で変えて見せようとする「歌姫」がいた。
彼女はその流れを「旋律」と呼び、
それらが奏でるものを「曲」と呼んだ。
また別の平行線上で
その世界の住民でありながら、世界の流れを「知る」ことができるが故に自らの未来を取り戻さんする「技術者達」がいた。
彼らはその流れを「既定路線」と呼び、その集合体を「ダイヤグラム」と呼んだ。
彼らをのせる世界はそれぞれに歪みを見せ、歪みは捩れとなり、収束するかのようにする重なり始める。
もし、という僅かな可能性から物語は動き始め、彼らをその捩れの波に飲み込んで行く。
果たして彼らはその先に何を見て、何を成すのか。
本格タイムパラドックスアドベンチャーここに現る。

初めてだと改行ペースわからんな
読みづらくなってしまった

>>453
タイトル「マック売りの少女」


「マック、マックのハンバーガーはいりませんかー?」


深雪の積もるネオンライトの下に、ハンバーガーを片手に震える一人の小さな女の子の影が伸びていました。
少女はかわいそうなことに、半袖にスカートというみすぼらしい恰好でした。 決して彼女の趣向ではありません。 マックの経営方針です。


「いまどきマックかよwww 時代遅れだっつーのwwwww」

「ギャハハハ! アンタ知らないのォ? マックの加工肉ばっか食べてたらチョーヤバくなるんだってWHOもいってんじゃん!」

「ねーねーそのナゲットなんの肉つかってんの?www あっやっぱりチャイナ肉?wwwww」

「中華の衛生基準ガンスルーの食用肉とかキンモー☆ ギャハハハ!」


食の安全が徹底的に追及されたこのご時世、マックを提供することはとても困難を極めます。
それでも女の子にハンバーガーを売ることをあきらめるという選択はありませんでした。
もし赤字で店舗に戻れば、また店長にこっぴどく怒鳴られてしまうからです。


『あのねぇ、君またこれだけしか捌いてこれなかったの? 言われたことすらできないの? やる気あるの?』

『チッ…… もういいわ、最初からお前なんか期待してないし。 このノータリンのゆとりガキが』


それでも少女は懸命にハンバーガーを売り続けます。
店長の叱咤が怖くないわけでもありません。 しかしそれ以上に、マックのハンバーガーは彼女の大好きなごちそうだったからです。

まだ彼女の身長がいまの半分くらいの頃。
優しいお父さんがいつも買ってきてくれるハンバーガーをほおばると、いつも暖炉の前にいるような暖かい気持ちで満たされたことを思い出します。


「おかーさん! ぼく、あのおねーちゃんがもってるハンバーガーっていうのたべてみたい!」

「いけません。 マックのものなんて食べたら体に悪いでしょ、それに同じ値段なら他にもっとおいしいハンバーガーがあるわ」


彼女がそこに佇んでから、時計の短針が元いた場所へ帰ろうとしています。
目の前を通り過ぎる人の波と陽日は少しずつ静まり返り、後に残されたのは肌に溶ける粉雪と白く濁った吐息、そしてハンバーガーだけでした。

>>453 続き

「お腹すいたな……」


静まり返った曇天の夜に、お腹の虫が空腹を訴えます。 飢えに支配された無意識は視線をハンバーガーへと吸い寄せました。
白く細い喉が唾を流し込みます。 数分の葛藤の中、冷え切った彼女の理性は生存本能の味方をすることに全面同意しました。


「ひとつだけ…… 大丈夫、私のお金で払えば気づかれたりしないから」


彼女はおもむろにハンバーガーを取り出すと、小さな口を目いっぱい広げてパンズにかぶりつきました。
口いっぱいに広がる風味は不思議なことに、いつだって作りたてと遜色ない味を提供してくれます。 マックの経営努力がなせる粋な計らいです。

鼻腔をくすぐる懐かしい香りと共に、ふとあの頃の情景が蘇りました。
会社をリストラされ、一日中光る画面を凝視するお父さん。 誰に向けるわけでもなく自分に言い聞かせるように呟いていました。


『株、FX、投資信託。 ギャンブルじゃないぞ、これも立派な社会活動だ』


ふと意識を向けると、ハンバーガーはパンくずへと姿を変えていました。
視界の端に映る駅前から、なにやら野次とシャッター音が聞こえてきます。 どうやら飛び込み事故のようです。


「いま、株価が暴落したんだわ!」


少女は言いました。というのも、今はもう亡きお父さんがこんなことを言ったからです。
株が一つ流れ落ちるとき、魂が一つ神様のところへ引き上げられるんだよ、と。

ハンバーガーをもう一つ取り出し、口いっぱいにほおばります。すると今度はよりはっきりとお父さんの姿が見えました。
とても明るく光を放ち、とても柔和で、まるでFXで有り金全部溶かした人の顔をしていました。


「お父さん! お願い、私も連れて行って! マックを食べつくしたらお父さんも行っちゃう!」


女の子は急いで、ありったけのハンバーガーを口に詰めました。 ずっとお父さんにそばにいてほしかったからです。
お倒産は少女を腕の中に抱きました。二人はそのままどこまでも高く昇っていき、お金の心配や将来の不安もない、神様のみもとへ行きました。


―――けれど翌日、その街角にはかわいそうな少女が息を引き取っていました。
壁にもたれ、口元にはハンバーガーを詰めて幸せそうな顔で窒息死しています。

「やっぱマックってクソだわ」 人々は言いました。 少女がどんなにおいしいものを食べたのかと考える人は誰一人いなかったことでしょう。

タイトル「楽園の監視者」

タイトル「sage-sager-sagest」

タイトル「ジャックと竹のエレベーター」

>>493
タイトル「sage-sager-sagest」
─ある放課後─
「で、この部は何をする部活なんですか?先輩」

西日に染まる教室で僕は先輩に尋ねる

「ん?何って名前の通りの事をする部活さ」

部活、といっても先輩と僕しかいないから正式なのかも分からない

「って言うと政治部でしたっけ?マニフェストでも作って政界に一石を投じるんですか?」

「違う… セイジ部だs,a,g,eで
セイジと読む。」

「え!?半自動防空組織!?対空兵装とレーダーの用意があるんですか!?」ガタッ

「違うっ・ どうしたらそんなマニアックで壮大な部活が生まれるんだ… 賢人だよ賢人部。」

「えっ!犬人!?先輩は犬d「私は犬ではない。(無言の腹パン)」ドスッ
「ふざけすぎだ、少年。この部はより人間として賢くなることを目標とした部活だ」

少々ボケが過ぎたようだ、なかなか良いボディーブロー、微かな香りに心臓が破裂しそうだったが先に内蔵が爆発しそうだ。

「 いてて、賢くって一体なにするんです? 勉強会でも開くんですか?」

「学業が出来ることが賢いことだとは私は思わない。では少年、世界一賢い人間とはどんな奴だと思う?」

いきなりの質問にとりあえずありきたりな答を出す

「そうですね、知識量の多い人だとか発想力の高い人だと思います。」

「まあそれも一つあるだろう、だが私は『知らない』事に対する解釈の巧さや理解の速さのある人だと思っている。」

「知らない…事ですか?」

「例えば、だ。今全く違う言語やぶ文化、価値観を持つ、それこそ宇宙人が現れたとする。」

「対空防衛の準備ですね。」ガタッ
「違う、そうじゃない。」
「あっはい、」
流石にアレを2度目は食らいたくない

「それらをどれ程理解出来るか、つまり自分の知識の中では合致しない未知の存在を、自分の手持ちで正しい形に近づけられる力を持つ者だ。 確かに知識が多ければ未知に当てはめるピースも増えるし発想力があれば巧く形を合わせる事が出来るだろうがな。」

「…なんかかなり壮大ですね。」

「そんなことはないさ。人間なんて異国…いや同じ言語を使う者でも見解の相違が多いし分かりあえない事も多い、現に君と私がそうであるようにね。」

「じゃあ彼女なんてものは悉くが宇宙人で都市伝説ですね。僕に彼女がいないのもしょうがない 。」

だから今の僕には女子を形作る素敵な何かも理解出来ない気がした

「君は面白い解釈をするね、貴重な放課後を青春に費やしていれば君にも彼女ができるかも知れないぞ?」

先輩も僕を形作るあんなこんなは理解出来ていないようだ。たった今が僕の青春であるのに。

「部活に費やすのも青春ですよ。それこそ価値観の違いです。」

「ふっ、違いないな。…ん?」

そこでチャイムが鳴った。どうやら下校時刻のようだ。部活動以外は帰らなくてはならない。

「あ、最後に聞いても良いですか?なんで賢人じゃなくてsageなんです?分かりにくいですよ。」

「なんでってそりゃ英語のほうが可愛くて賢そうじゃないか」

…やはりこの人はよく分からない

「…先輩周りから宇宙人って言われませんか?」

「さあな、ほらさっさと帰るぞ。」

僕がもっと賢くなれば、先輩の素敵な何かも分かるようになれるのかな。もっと先輩と…
…でも今はまだ…
「こうやってバカをやってるのも、
悪くないかな」

長文、駄文失礼

言語やぶ文化→言語や文化

>>497

タイトル「ジャックと竹のエレベーター」


大男「貴様が俺の竪琴を盗んだやつだな! 絶対に逃がさん、生きたまま食らってやる!」

ジャック「テメェみてえな奴に誰が捕まるか! こいつは貰っていくぜ、あばよデカブツ!」 ポチッ


ピーンポーン ウィーン


エレベーター『ご利用ありがとうございます。 こちらビーンストーク100階です』


ジャック「……。 あっ、お先にどうぞ」

大男「お心遣いありがとうございます。 ご謙遜なさらず大丈夫です」

ジャック「では先に失礼します」 スッ

大男「ではこちらも後から失礼」 ビーッ!

エレベーター『重量オーバーです。 お降りになられてください』

ジャック「んふっ…… すみません、大丈夫ですか?」

大男「申し訳ありません、お恥ずかしい限りです。 いったん降りますね」 ガシャーン


ジャック「ハッハァーーーッ! まんまとかかったなこの豆粒脳ミソがァーーーッ!!」 ギュイーン

大男「き、貴様ァーーーッ! この俺を罠にかけるとはどこまでも卑劣な奴だこの野郎!!」


ジャック「あのスカタンのドタマが空っぽで助かったぜ! ババァ! はやく斧もってこい斧!」

ジャック母「まぁジャック、斧なんて何に使うつもりなの?」

ジャック「こいつでエレベーターのロープをちょん切ってやるぜぇぇ! 事故ってくたばりやがれぇぇ!!」 ブォンッ


ギャリリ、という鈍い音が振動と共に手のひらを伝う。 飛び散った火花は青ざめるジャックの顔をほんの少し照らした。
お客様の笑顔と安全を第一に設計された竹のエレベーターは、鋼鉄の刃をその身に滑らせてもほつれ一つ作ることは許されない。

―――――大男が降車するまで残り15秒

タイトル「TOKYO FIRST STREET」

タイトル「戸塚区原宿を先頭に1kmの渋滞」

タイトル「ワイをパッパと呼ばないで」

タイトル「降る雨の色」

タイトル「毎月39日はミクの日!」

タイトル「魔法騎士伊藤カイジの英雄譚」

せがた三四郎「ごらく部を相手にセガサターン」

タイトル『せがた三四郎「今日はこのせがたがラビットハウスの1日バリスタになろう」』

タイトル「μ'sのみなさん、紅白出場おめでとうございます」

タイトル「コナンと平次は二人でプリキュアのようです」

タイトル「これはGんま県で本当にあった怖い話です」

タイトル「百番煎じ」

タイトル「なんでも食わせてやるよ、それがお好み焼きである限りな」

タイトル「かつて江頭が世界を救った話をしようと思う」

タイトル「Overtale」

タイトル「時代考証を全て投げ捨てた物語り『時代劇:ボトムズ』」

タイトル「あだ名が<アーマード・コア>の女の子に恋をした」

タイトル「JKが楽器を吹くアニメは卑猥という発想は、ある意味新しいエロスを生みだしたよ実際」

タイトル「貴方に捧ぐ、此の恋歌」

タイトル「恋歌を聞いてくれと言われてドン引きした話」

タイトル「全ての挨拶が『あ』になった世界」

>>588「全ての挨拶が『あ』になった世界」 」

「あ」

「あ」

タイトル「クリスマスに一人でスマホの前でμ's応援しながらケーキ食べてたら涙が出てきた」

タイトル「頑張ってオシャレしたら、次の日からあだ名がカマキリになった」

タイトル「知り合いの黒人に向かって「漂白効果!」と叫びながら塩をかけてたら近所の人に警察を呼ばれた」

タイトル「大手町」

タイトル「SHIRO-TASUKI 鶴見中継所の反乱」

タイトル「江頭と一緒にクリスマス・イブを過ごす権利を購入した」

タイトル「表が出たら俺の勝ち、裏が出たらお前の負けと言うルールで子供を騙してポケモンカードを巻き上げた話」

タイトル「SHIROBAKOにはまってアニメ界に就職した友人が早くも辞めたらしい」

タイトル「【悲報】某RPGの開発スタッフ、今度は良い河を探す旅に出る【いつ発売?】」

>>561
タイトル「百番煎じ」


パン「いっけな~い! 遅刻遅刻~っ!」

私はどこにでもいるごく普通の高校生!
ちょっと記憶喪失でオッドアイで額に覚えのない紋章が刻みついてる人間とパンのハーフだけど、特に変哲のない人生を送る華の16歳だよ!

パン「ここの曲がり角を右折すればゴバァァァァァ!!」 ズダムッ!!

勇者「ぶつかってしまってすまな…… な、なんだ!? 俺の右腕と共鳴している……ッ!?」 フォオオン

パン「わ、私の内なる謎パワーが抑えきれな…… 思い……出したッ!」 ゴゴゴ

暗殺者『―――被験者パン号004が覚醒したようだ』

大統領『構わん。 そのまま監視を続けろ』ザザッ

闇パン「ククッ…… この時間軸の私はどこまで耐えられるかしら?」

光パン(また…… 止められなかったようね……) フッ

絡み合う疑惑と思惑。 飛び交う銃弾の雨とパンくず。
全米が涙する衝撃のストーリーに、あなたは目を離せない―――


パン「私は…… 米粉だったというの―――!?」

―――今春、映画館にて上映開始

タイトル「突然知らないおっさんから”お前AKBのファンやろ?そういう顔や”って言われた」

タイトル『あまおう「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』

タイトル「皇居に住みたい」

タイトル「顧客があまり必要でなかったもの」

>>50
王子「魔界…ですか」

王「そうだ、お前に王位を任せる前に半月は行ってもらわねばならぬ」

王子「なんでそんな危険なことを?」

王「昔からのしきたりだ。…お前は陰陽を知っているか?」

王子「はい、この世界の図そのものだと教えにありました。陰と陽、男と女、火と水…必ず対になっているという話ですね」

王「そうだ、そして人間の世界と魔族の世界も対になっているのだ」

王子「それはわかりますが…」

王「陰陽には陰陽可分があるものなのだ。王となるにはそれを身をもって学ばなければいけない」

王子「陰陽可分?」

王「陰の中の陽、陽の中の陰だ。図で言うのならば丸の部分だな」

王子「ああ…あの部分ですね」

王「人間のままでは勿論魔界には行けないが、この勾玉を身につけていれば魔族と変わらないようになる」

王子「魔族と…」

王「なに、私も通った道だ。お前なら必ずやり遂げられると信じているぞ!」

王子「……わかりました。謹んでお受けいたします」

王「では、王位継承のしきたり【陰の時代】を王子に授けよう。出立は明日の明朝だ」

ーーーこうして、魔界へと旅立つ影の時代が始まった。王子は陰陽可分としての日々を魔族とともに過ごすことになる。

タイトル「この世界の全てをくれてやるから私と組まないか?」

>>613
魔王「えっ、いや、ん?世界くれんの!?」

勇者「そうだ。私はこの世界にはなんの興味もない」

魔王「えぇー…」

勇者「勝手に勇者だなんだとかつぎ1人広大な世界に無一文の丸腰で放り出す奴らが暮らす世界なんかもうどうだっていい」

魔王「なんかうっぷん溜まってる感じ?」

勇者「協力してくれたらこの辺りもちゃんと話す」

魔王「…しなかったら?われを倒すと申すか?」

勇者「いや、私がお前の仲間になろう。悪い話ではあるまい?なんたって私より強い人間はいないからな」

魔王「色々とまずい勇者きちゃったなあ」

勇者「さあ、どうするんだ!?」

ーーーそんなこんなで二人が世界を統治するためにがんばる話。王さまはフルボッコになる。

タイトル「高輪北町のバス停で知らないおっさんに『六本木行きもうすぐ来るよ』と言われましあ」

>>616
「あわわわわわ……」

「え、あ、ごめんね。ちょっと親切心で言っただけなんだけど、そんなに驚かれるとは思わなかった」

「あばばばばば……」

「小さな親切、大きなお世話ってね、はは……え、君大丈夫?」

「だだだだ、だい、だい、だい」

「落ち着いて、ほら、深呼吸。スゥー、ハァー」

「スー……」

「吐いて!」

「あばばば」

結局バスは逃してしまいました。

とんでもない人見知りの私は、知らない人に話しかけられるだけで取り乱してしまいます。

心臓が高鳴り、体が火照り、目が潤んできます。

多分これが……恋なんじゃないか、と、思いました。

タイトル『お前って死亡フラグ建てるの上手いよな』

>>616書いたやつだけど誤字ってることに今気付いた
>>617にどう反応したらいいのか分からん

タイトル「横浜の道頓堀」

タイトル「知らない人に話しかける行為は無条件で悪いことです」

>>619『お前って死亡フラグ建てるの上手いよな』

男「えっ?」

友「いやー…。この後新しい車の試運転あるじゃん?
で、運転するのが俺なんだが。暇なんだよな」

男「成る程」

友「でさ、話戻すけどこの間部屋にゴキが出た時にも建ててたよな」

男「え?」

友「ほら、ゴキジェット持って言ってたの覚えてないのか?」

友「『…倒しちまっても、良いんだよな?』って。
他にも『五分も要らない。…一分後に安心して部屋に戻ってこい』
って言って部屋から出したよな。で、部屋に戻ったら案の定…」

友「倒せずにゴキにびびって転んだお前が居ただろ?」

男「あー、そういえばそんな事もあったなー」

男「…あ、もうそろそろだろ?試運転。ほら、行けよ」

友「ああ、行ってくる」

男「…不安そうな顔だな。…なに、そんな危険ある訳無いだろ」

男「たかが試運転だ。絶対無事に終わるって」

男「終わったら、久振りに飲みに行かないか?…ちょっとお前に話したい事があるし、な」

男「…じゃあ、頑張れよ。落ち着いてやれよ。な?」

友「……やっぱりさ」

友「お前って死亡フラグ建てるの上手いよな」

>>557 タイトル「これはGんま県で本当にあった怖い話です」


今時さ、大学進学しないってのも珍しいじゃん?
んで、ご他聞にもれず大学に進んだわけよ。
でも、何を思ったかGんま県の大学に入っちまったんだ。
とりあえずあのころの自分を殴りたい。

まぁそれは置いといて。
進学を機に一人暮らし始めたんだ。
主要駅で乗り換えが必要だったんだけど、家からはバスで通学ができる場所だったんだ。
バス停も家から徒歩5分以内。
ここなら問題ないんじゃないって親も言ってたし、実際の部屋は見てないけど大丈夫だと思ってたんだよ。

そしたらさ、


家から主要駅までのバスが1時間に2本あるかないかなんだよ。
しかも主要駅から大学までも1時間に3本あればいいほうっていうね。

どんだけ公共交通死んでんだよってね。


しかたないからがんばったさ。
自転車でも通ったな。近道探すのが楽しかったなぁ。

地元人にこのあたりは避けたほうがいいって言われたあたりがあったんだけどさ。
特に何にもないようなところで。
すげぇ近道なうえにちょっと開けた道だったから走ってんの気持ちいいの。
それなのに、なんで避けなきゃなんねんだって忠告は無視してたんだ。
あのころの自分を殴りたい。

…まぁいいや。
でさ、自転車通学も慣れて、自分なりの最短ルート見つけてたころだったかな。
信じられん体験をしたよ。
時間かかってもいいから、あんな思いしたくないってバス通学にしたくらいさ。


お前も気をつけたほうがいいぞ。地元の人間の忠告ほど確かなものはないからな。
何があったか?


どんなにがんばってもピクリともしないんだよ。
嘘だろって思った瞬間、ぞっとしたよ。



ペダル漕いでも動かないどころから坂道下りだすんだから。

男「さぁ、聞いてくれ」

女「とりあえず聞こうか」

男「ありがとう」

女「いいからはよ」

男「では、『恋ひ恋ひて逢へる時だにうるはしき言尽くしてよ長くと思はば』」

女「特に一緒にいたいわけではないので」

男「む…。『うき身をばわれだに厭う 厭へただそをだにおなじ心と思はむ』」

女「いいえ、無関心でいるつもりです」

男「ぐぬぬ。『寝られぬをしひて我が寝る春の夜の 夢をうつつになすよしもがな』!」

女「一生起きなければよいかと」


男「…最後です」

女「やっとですか」

男「『すてきだね、と君は言ったよね 実現しましょうサラダ記念日』」

女「お断りします」

男「…ぅあぁぁぁぁぁ…」



女「って走り去っていったの」

友「これは引かざるを得ない」


>>581 タイトル「貴方に捧ぐ、此の恋歌」
>>582 タイトル「恋歌を聞いてくれと言われてドン引きした話」

>>606 タイトル『あまおう「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』


あまおう「なぜだ!」

勇者「お前いちごじゃん」

あまおう「イチゴではないわ。れっきとした魔王だ」

亜魔王「ちなみに漢字表記はこうだ」

勇者「どう考えても上級の魔王がいるじゃないか」

あまおう「いるぞ」

勇者「いるのかよ」

あおおう「とさぶんたんだ」

勇者「どこが魔王なんだよ」

あまおう「ふくよかな身体からは想像がつかないさわやかな御仁だ」

勇者「えせ魔王の人柄なんざどうでもいいわ」

あまおう「で、何故我のものとなることを拒否する」

勇者「いきなり話戻すのか。誰が好き好んで敵のものになったりするかよ」

あまおう「今の生活よりも格段に生活が潤うといってもか」

勇者「口の中だけ潤ってもな」

あまおう「イチゴではないと言っている」

勇者「お前をイチゴ以外のものに見えるほうがやばいわ。イチゴに手足生えただけじゃねぇか!
   どうせとさぶんたんとかいうやつも文旦に手足生えてるだけだろ!」

あまおう「とさぶんたん様は羽も生えとるわ」

勇者「文旦は合ってんじゃねぇか!!」

勇者「もういい!あまおうも土佐文旦も手足羽ぶっちぎってジャムにしてやる!」

あまおう「いいだろう。やってみるがよい!!」


豌豆

タイトル「世界に16582336個だけの花」

タイトル「西郷さんが待ってるよ」

タイトル「あなたのハートにリンリンリン♪」

>>623
タイトル「知らない人に話しかける行為は無条件で悪いことです」


『こぉぉぉんにぃぃぃちわぁぁぁぁっ!!』

『ほらぁぁ! 挨拶ぐらい言い返してみろよぉぉ! こぉぉぉんにぃぃぃち』

─────

女アナ「本日未明、都内渋谷スクランブル通りで警察署交通課職員48歳の男が、不特定の通行人に声をかけた容疑で書類送検されました」

男アナ「いやぁ、恐ろしい事件ですねぇ」

女アナ「そうですね。 送検された方の職業が警察というのが凶悪な事件ですね」

男アナ「近年頻発する『声かけ事件』。 本日はその犯罪に詳しい専門家の方にお越しいただきました」


専門家「よろしくお願いします」

女アナ「今日はよろしくお願いします。 専門家さん、『声かけ事件』とはどのようにして起こるものなんでしょうか?」

専門家「『声かけ犯罪』の特徴としては、主に私共のような高齢の方に多く見られることでしょうかね」

男アナ「なるほど。 それはなぜでしょう?」

専門家「私達の世代では、まだマイナンバーやナノマシンといった技術の普及が浸透していませんでしたからね」

専門家「見知らぬ他人に挨拶をする、といったことは日常的に行われていたんですよ」

男アナ「ええっ」

専門家「しかし、それによる子供や女性を狙った犯罪は増加する一方です。 そこで政府はある制度を導入しました」

女アナ「『対話許可法』ですね」

専門家「はい。 あらかじめ会話する相手のナンバーをオンライン上に登録しておくことで、凶悪な犯罪を未然に防ぐことができるんですね」

男アナ「しかし、本法律が制定された当時では他者との関わり合いが希薄になると心配されていたそうですが……」

専門家「この法律は年間8万人の誘拐事件を劇的に減少させました。 いわゆる『地域のつながり』に比べれば、これは非常に有益なものです」

専門家「それに携帯端末の普及により、コミュニケーションはむしろ過多な状況も後を押していたと思われます」

女アナ「つまり、プライベートで目の前にいる人間にわざわざ話しかける必要はもうその風潮からなかったわけですね」

専門家「そういうことになりますね」

男アナ「専門家さん、本日はお越しいただきましてありがとうございました」

女アナ「知らない人に話しかける行為は無条件で悪いことです。 もし声をかけられた場合、すぐに警察に通報してください」

男アナ「我々も、知らない人に声をかけるような人間にならないことを心掛けたいものですね」

女アナ「続いてのニュースです。 昨日、来日した外国人が複数の日本人に暴力を振るい───」

タイトル「こちら葛飾区亀有公園前派出所のモデルになった普通の交番」

>>578
タイトル「あだ名が<アーマード・コア>の女の子に恋をした」

私のクラスには<アーマード・コア>と呼ばれている女の子がいた。
別に彼女がアーマード・コア好きだった訳では無い。
彼女がそう呼ばれるようになったのは、その服装からだ。

彼女は服装をコロコロと変える。彼女自身は痩せているのだが、体に張り付くような服を着ているかと思えば、次見た時にはゴワゴワと大きく、肩幅が5割に増しに見える様な服を着てくる。
そして、それは上着だけではない。ズボン、靴、帽子、アクセサリー、身に付けるもの全てが、日によって見た目の大きさを変える程に変わるのだ。
そんな、服装をコロコロと入れ替え、体格や印象すら変える様を見て、誰が言い出したか、彼女のアダ名は<アーマード・コア>となった。
皆が彼女の服装を見て「今日は"軽量二脚"だ」「昨日は"重量二脚"だった」「体育の時の走り高跳び見た?まるで"軽量逆関節"」等と口にしていた。

言い出した者は、悪ふざけだったのだろうが、私には、そう呼ばれる彼女の姿は魅力的に見えた。
地味で印象と言うもの自体が希薄と言われる私からしてみれば、印象が強いだけでなく、その印象すらも合うたびにコロコロと変える姿は、羨ましく、異性ながらに憧れだった。

そして、憧れは瞬く間に恋慕へと変わり、それから半年も立たぬ内に、勇気を出して告白した。
玉砕は覚悟の上だったが、自分を変えるにはここで頑張るしか無いと思ったのだ。
しかし、世の中やってみるものである。彼女は私の告白を受けてくれた。晴れて恋人同士になることが出来た。

彼女が私に憧れを、勇気を、そして今度は愛を与えてくれた。
だから、私は何があっても彼女を愛し続けるのだ。

事故で両足を失い"タンク"となった今でも。

タイトル「思い出なんかいらない」

タイトル「思い出なんかいらない」

タイトル「働いたら勝ち」

>>575 タイトル「Overtale」

1/2

むかし、むかし、あるところに、一人の少女がおりました。
その少女はいつも赤いずきんをかぶっていたので、村の人々は「赤ずきんちゃん」と呼んでおりました。

ある日のことです。
赤ずきんちゃんは、村のはずれにある森の奥で生活しているおばあさんのところへお使いを頼まれました。
おかあさんは、
「おばあさんが風邪をひいて寝込んでいるから、お薬とお見舞いを届けておくれ。
 森にはおおかみがいるから気をつけるんだよ。寄り道せずにまっすぐおばあさんのところへ行くんだよ」
と言いました。
赤ずきんちゃんは、
「わかった。おおかみに気をつけて、まっすぐおばあさんの家に行くよ」
と答えました。

赤ずきんちゃんが、一人でおばあさんのところへ行くのは初めてです。いつもはお母さんと一緒でした。
どきどきしながら、でもしっかりとした足取りで森を歩きます。
ちょうど、おかあさんの言いつけどおり森の中ほどまで来たところでした。
「そこのお嬢さん」
赤ずきんちゃんは、声のした方を向きました。
そこにはおおかみがいました。
「何処に行くんだい」
と、おおかみは言いました。
「森の奥に住んでいるおばあさんのところにお見舞いに行くんです」
と、赤ずきんちゃんは答えました。
「それならそこの花畑でお花を摘んで行ってはどうだろう?」
と、おおかみは言いました。
「いいえ、お花はあるんです。それに寄り道をしないように言われていますから」
と、赤ずきんちゃんは答えました。
「そうか、それならしかたないな」
と、おおかみは言って、どこかに行ってしまいました。

おおかみと別れた赤ずきんちゃんは、またおばあさんの家を目指して歩き出しまた。
「そこのお嬢さん」
また別の声がしました。赤ずきんちゃんは、声のした方を向きました。
そこには頭からすっぽり黒い布をかぶったおばあさんがいました。
「美味しいりんごがあるんだが、いかがかね?」
と言うおばあさんの手には、真っ赤に熟れたりんごがありました。
「まあ、おいしそうなりんご」
と、赤ずきんちゃんは答えました。そして、こう続けます。
「でも、ごめんなさい。おばあさんが風邪をひいて困っているから、急いでいるの」
おばあさんは、とても気の毒そうな顔をして言いました。
「それは大変だ。お代はいらないから、これをお見舞いに持っていっておあげなさい」
「どうもありがとう。おばあちゃんもきっと喜んで元気になるわ」
と、赤ずきんちゃんはうれしそうに言い、りんごを受け取りました。

赤ずきんちゃんはおばあさんと別れ、また森を進みます。
目の前に大きな塔が見えました。その塔を過ぎれば、もうおばあさんの家にたどり着きます。

塔の前に差し掛かったとき、
「そこのお嬢さん」
と、綺麗な服をきた男の人に声をかけられました。
「なんですか?」
と、赤ずきんちゃんは答えます。
「この塔の入り口はどこにあるか知ってるかい?」
と、男の人が赤ずきんちゃんに聞きます。
「ごめんなさい、私も知らないんです。上から縄のようなものがぶら下がっているを見たことがありますよ」
と、赤ずきんちゃんは答えました。
「そうかい、ありがとう」
と、男の人は少し残念そうに言いました。
赤ずきんちゃんは男の人におじぎをして、また歩き出しました。

続く

>>575 タイトル「Overtale」

2/2

さて、赤ずきんちゃんは、おばあさんの家に着きました。
「おばあさん、こんにちは」
あいさつをして赤ずきんちゃんは家に入りました。
「いらっしゃい、よく来たね」
と、おばあさんはベッドの中から言いました。どうやら風邪で声が嗄れてしまっているようです。
「おばあさん、お見舞いの品を持ってきました。薬もありますよ」
と、赤ずきんちゃんは言いました。
「すまないが、洗濯物を頼めるかい?なかなか洗いに行けなくて、くさくてたまらないんだ」
と、おばあさんが言います。
「わかりました。そのかごに入っているものですね。さっそく川に行ってきますね」
と、赤ずきんちゃんは答え、洗濯物を手に川に向かいました。

赤ずきんちゃんがせっせと洗濯をしていると川上から大きな桃が流れてきました。
「わあ、大きな桃。もって帰ったらきっとおばあさんが喜ぶわ」
と、赤ずきんちゃんは桃を拾い、洗濯を終わらせておばあさんの家に戻りました。

「おばあさん、終わりました。川でこんな大きな桃を拾ったんですよ」
と、赤ずきんちゃんはおばあさんに言いましたが、おばあさんは何も言いません。
「どうしたの、おばあさん」
と、赤ずきんちゃんはおばあさんのそばに近寄りました。
するとどうでしょう。そこにいたのは、おばあさんではなく、森で出会ったおおかみでした。
どうしておおかみがここにいるんだろう、と赤ずきんちゃんは思いました。
「おや、赤ずきんちゃん」
と、赤ずきんちゃんに声をかけたのは、おばあさんと仲良しの狩人です。
「おおかみがいるんです」
と、赤ずきんちゃんは困った顔をして狩人に言いました。
狩人は、びっくりしてベッドの傍に近付きました。
狩人が見たものは確かにおおかみでしたが、そのおおかみは死んでいるのか眠っているのかわかりません。
「どうしておおかみがこんなところにいるんだろう」
と、狩人が言いました。
「おばあちゃんがいないんです。何処に行ったんでしょう?」
と、赤ずきんちゃんは言いました。
狩人は、はっとしたようにおおかみを見直しました。
「もしかしたら、おおかみが食べてしまったかもしれない」
と、狩人はいい、おおかみのお腹を裂きました。
すると、おおかみのお腹の中に、おばあさんとりんごがありました。
「おおかみがりんごを食べるとはめずらしい」
と、狩人が言いました。
「とてもおいしそうなりんごだったから、食べてみたくなったんでしょう」
と、赤ずきんちゃんは言いました。

狩人に助け出されたおばあさんは、
「いきなりおおかみが訪ねてきてね、手足を真っ白にしたり、
 チョークを食べて声を変えたりして赤ずきんちゃんのまねをして入ろうとしてきたんだよ。
 結局最後にはだまされてしまって、ドアを開けてしまってね。そして食べられてしまったんだ」
と、言いました。
それを聞いた狩人は、
「森の動物を食べておとなしくしているうちは見逃してきたが、人をだまして食べるなど、許しておけない」
と、言いました。そして、おおかみのお腹いっぱいに石を詰め込み、縫い合わせてすっかり元通りにしたところで、
「さて、これでいいだろう。
 死んでいるならばよいが、眠っていた場合、そのうち目を覚ましてしまう。
 しばらくこのままにしておこう。目を覚ましたとしても、きっとどこかに行くだろう。
 その間はここから離れていたほうが安全だ」
と、狩人が言うので、おばあさんと赤ずきんちゃんは、赤ずきんちゃんが持ってきたお薬とお見舞いの品、
洗濯をしにいった時に拾った大きな桃を持って狩人の家に行きました。

狩人の家で、大きな桃を割ってみると、中から男の赤ん坊が出てきました。
びっくりした三人は、どうしたものかと考えましたが、狩人が立派な子に育てようと引き取ることになりました。
そして、男の赤ん坊は、桃から生まれたので、「桃太郎」と名づけられました。

さて、石を詰め込まれたおおかみは、赤ずきんちゃんたちが赤ん坊をどうするか相談している間に目を覚ましました。
「おばあさん一人とりんごを食べただけなのに、ずいぶん満腹だな。しかものどが渇いた」
と、不思議そうにしながら、おおきくなったお腹を抱えて、川に行きました。
川に着いたおおかみは水を飲もうとしゃがんだところで、ふらついて川に落ちてしまいました。
お腹の中にいっぱい石がつまったおおかみはそのまま死んでしまいました。

狩人に育てられた桃太郎は、とても立派な大人になり、赤ずきんちゃんの住む村や、他の町に悪さをする
鬼を退治するほどに強くたくましく成長しました。


おわり

タイトル「クリスマス感0%」

タイトル「音ノ木や万世橋の香風智乃明神下の島村卯月」

タイトル「打ち上げの席や我が嫁香風智乃」

タイトル「一生のお願い!あんたの一生のお願いを断らせて!」

タイトル「ドイツ人はこの鞄の持ち主は誰なのか質問した。オランダ人はそれが自分のものであると回答した」

タイトル「一本桜」

タイトル「人造人間の俺が世界を終わらせる魔王に恋をした」

タイトル「打ち上げの席や我が嫁香風智乃とかいうクソ川柳wwww」

タイトル「A cat is lying.」

タイトル「海芝浦にいるんたが終電逃したので歩いて帰る」

タイトル「サザンブルーマウンテン南青山」

タイトル「39年前といえば」

タイトル「タイトルを書いても誰もストーリーを書いてくれないスレ」

タイトル「以下、2016年にかわりまして2015年がお送りします」

タイトル「布団が爆発した」

タイトル「ここまで俺の自演」

タイトル『正義のヒーロー「ククク……たとえ私が倒れようとも人々の心に希望がある限り第二第三の正義のヒーローが現れるであろう……!」』

タイトル「ゼンカクヒラガナ」

タイトル「ちっちゃいことは気にすんな」

タイトル「隣の竹藪に竹立て掛けなかったのは竹立て掛けたくなかったから竹立て掛けなかった」

タイトル「世界を崩したいなら鳴いた雫を行かせ」

タイトル「すきのしるしの鱚」

>>665「人造人間の俺が世界を終わらせる魔王に恋をした」


「――貴様、何故倒れない」

凛と通る、澄み切った声。
眼前で立っているのは、赤髪の女性。
プライドの高そうな吊り目。赤い紅いドレス。豊満な胸。すらりと伸びた手足。ほっそりとした脚。
誰もが目を惹かれるであろう容貌だ――しかし、異様なところは、身長ほどの西洋剣を持っているところだ。

「生憎、俺は頑丈に作られてるんだ。傷の治りも早い。俺からしたら傍迷惑な話だがね」

自動修復システムが起動し、あっという間に傷が治る。
流れ落ちた動力油も、すぐに生成システムが補填しなおす。

「……人にあらざる者か」

「ご名答、俺は人造人間――心は人間、体は機械だ」

と言うと、魔王は少し目を見開き、笑みを浮かべた。

「……面白い。私の前に立ちはだかっているのは製造者の命令か?」

値定めするような目で、魔王はこちらを見つめてくる。
俺は首を横に振る。

「最初はそうだったが、今は違う。俺の製造者は、一昨日ほどにお前が殺したよ」

「……ならば、何故立ちはだかる?」

「何。お前が美人だっただけだ」

「茶化すな」

少し頬を染める魔王。
その仕草は、可愛らしくて、愛らしかった。

「……俺を『壊して』くれるかなあ、と思っただけだ」

と、本音を言うと、

「……む?」

と、魔王は怪訝な目でこちらを見てきた。

「お前は世界を壊しているんだろう? なら、俺も壊してくれるかと思ったんだ」

「………………」

「俺は本当、無駄に頑丈に作られてるんだ。何をしようと何をされようと、死なない。死ねないんだよ」

俺はため息をつく、と同時に、魔王もため息をつく。

「私は、死にたがりを殺してやるほど良い人ではないぞ」

「……それと、お前があまりに美人だったのもあるな」

「……むず痒い」

――魔王は、まるで少女のような仕草で、照れたような様子を見せた。
何故か、機械で作られた心臓が、きゅうと締め付けられるような感覚に襲われる。
機械で作られている心臓なのだから、そんなはずは無いのに。

「……本当、一目惚れしたかもなあ――」

「五月蝿い、殺すぞ」

「はは。やってみてくれ、もしかしたら死ねるかもしれん」

腕部、脚部、その他全身の駆動ギアをガシャガシャと鳴らしながら、俺はそう言った。


――こうして、壊れない人造人間と世界を壊す魔王の奇妙な関係が始まった。
果たして『俺』は壊れることが出来るのか、魔王は世界の全てを壊すのか。
これから二人の関係がどうなるのかは、また別のお話――



結局ラブコメになりそう

タイトル「しじまの中で、燃える魂」

タイトル「お隣にいらっしゃいますお客様はよく柿をお召し上がりになるお客様でございます」

>>623
タイトル「知らない人に話しかける行為は無条件で悪いことです」


私はとある国に寄った。
気まぐれにで、ある。
「ふぅ」
ふと、休憩する。
(今回はここに泊まるかな)
ホテルの受付はロボットである。
(へえ、珍しいなぁ)
そんな事を思いながらも、荷物を電動のものに載せ、部屋へと向かう。
窓から見える通りは色々な人が忙しなく動いている。死んでいる猫。苦しそうにしてる子供。誰も反応を示さず、どことなく冷たい。
道端で誰かが倒れているではないか。
思わずホテルを出で、私は急いで話しかける。
「あの」
その時、多くの目線が突き刺さった。
「君、この国ではむやみやたらと知らぬ人と話しては行けないのだ」
警官のロボットが話しかける。
「現にあなただって見知らぬ私に話してるではないか。何故助けないのです?」
ハァ、と溜息を(機会のくせにだ)吐く。
「だって見返りがないからだよ。あなたも見返りが欲しいのでしょう?」

タイトル「僕はアキラですか?─いいえ、あなたはダニエルです。」

タイトル「夏桜」

>>67「SCPが勇者として召喚されたようです」


こことは違う、どこかの世界。
その世界を支配する、大きな国があった。
その国は今、窮地に立たされていた。
それは何故か。


――『魔物』の発生である。


「陛下! 勇者召喚の儀、今しがた終了いたしました!」

「……漸くか。漸く、救済の時が来たか――」

……そして今、その窮地から脱しようともしていた。

――勇者召喚の儀。
異なる世界から、特別な力を持つ者を呼び寄せる儀式。
莫大な魔力を使い、世界と世界を繋ぐ『門』を開く古代魔法。
百数十年前。それについての古文書が見つかり、遺跡が見つかり、解読の糸口が掴めた。
まさしくそれは、神より差し伸べられた唯一無二の救済であった。

「古書解読に数十年、古語解読に数十年、魔具の収集に数十年、代を重ね、祖父より受け継いできたこの魔法……」

「漸く、我が一族、いや、人類の悲願が達成しようとしているのですね」

「……今すぐ、儀式を始めよう。一秒でも早く、一刻も早く、あの忌まわしき魔物共を滅したい」

「御意に」

間もなく、勇者召喚の儀が始まった。
幾重にも描かれた魔法陣の外側に、何人もの魔法使いが立ち並び、それぞれが今では失われた言語で何かを唱えている。

「……陛下、後はドラゴンの血を一滴垂らすだけです。最後は、陛下が成し遂げてください」

「ああ……」

震える手で、王は魔方陣に一滴、小瓶に入ったドラゴンの血をたらす。
その瞬間、何かが『軋む』音がし、何かが『割れる』音がし、何かが『開く』音がし――あたりが光に包まれた。


「どうした、何があった。誰か報告せよ」

「この光、古文書にあった通りだ……! 成功です。陛下、我々は勇者の召喚に成功しました!」

「――そうか。そうか。そうか……」

王は感じ入ったような声を上げる。
やがて閃光が収まり、眩しさに目を閉じていた人々が目を開くと、そこには――


――涙型の何かが居た。


「……は?」

「……え?」

「………………」


その『勇者』には、防具も、武器も……いや、武器を振るうための手や脚さえ無かった。
その異様な風貌に、彼らは全員……


「ハァァァァァァァァァァァァァァ!?」


……叫び声をあげることしかできなかった。


――SCP-131、通称アイポッドは果たしてどうなるのか!?
そしてアイポッドは無事元の世界に帰れるのか!? 人類を救えるのか!?
『SCPが勇者として召喚されたようです』、公開未定!



前置きで固く見せかけておいて実はほのぼの系。
多分ラスボスは同じように召喚されたSCP-173。きっとSCP-131なら何とかできる

タイトル「魔法少女初音ミク」

タイトル「魔法少女初音ミク」

タイトル「ゲリラ豪雨の東京の夜」

タイトル「おまたせ!アイスティーしか無かったけどいいかな?」

タイトル「とりま肉食べに行きませんか?」

>>722
「とりま肉食べに行きませんか?」


重要なプロジェクトを二人三脚で成し遂げた男とその後輩の女はささやかな打ち上げパーティーを行う事にした

後輩「先輩、好きな食べ物って何ですか?」

先輩「特に好き嫌いは無いな」

後輩「んじゃ……とりま肉食べに行きませんか?」

先輩(とりま肉……?)

後輩「先輩?」

先輩(とりま肉って何だ?……鶏肉か?)

後輩「先輩、聞いてますか?」

先輩「お…おぅ……聞いてるぞ」

後輩「どうしますか?」

先輩(とりま肉…何の肉か分からんが……先輩として知らないとは言えんな)

後輩「せんぱ~い、どうしたんですか?」

先輩「いや、わりと好きだぞ」

後輩「おっ、私も好きなんですよ♪」

先輩「なかなか旨いよな?」

後輩「先輩は何が好きなんですが?」

先輩「や……焼いたヤツ……かな?」

後輩「それじゃ、焼き肉にしますか?」

先輩「そ…そうだな?」

後輩「すぐに近場の店を探しますね」

先輩(焼き肉って事は……牛の部位か……)

2人は近場の焼き肉屋に入る
そして店員が注文を聞きにきた

後輩「えっと、まずは……」

先輩「俺に任せておけ」

後輩「はい、分かりました」

先輩「とりま肉を2人前」

店員「えっ?」

後輩「えっ?」

先輩「えっ?」

タイトル「俺の弟がこんなに可愛いわけがない」

タイトル「1Q94」

タイトル「NAKAMA-DA-MONGE!」

>>733
タイトル「俺の弟がこんなに可愛いわけがない」



弟「兄貴なんて大っっ嫌いだっ!」
兄「おう上等だよ!俺だってお前なんか嫌いだね!」
弟「何をぅっ!?」
兄「やんのかよ!」

俺と弟は仲が悪い。
何故かは分からないが小学校四年生頃から弟は俺に対して牙を剥くようになった。
顔を合わせれば毎日のように喧嘩をする。喧嘩の原因は些細なものから大きな事でも何でもだ。弟は常に喧嘩になるネタを探しているようにも思う。
先に絡んでくるのはいつだって弟からだった。
服装がダサいとか、笑い声がうるさいとか、身長が高くてムカつくとか、童貞野郎とか………。
いや、童貞なのは間違いないから言い返せなかったが…。確かに弟は女にモテた。ベビーフェイスというか、とにかく顔は女みたいに整っていて、それが人気の理由だった。外面も良い。皆にはすこぶる優しく、可愛い笑顔を振り撒く。
………それも俺以外の皆にだけだ。
俺にだけはガルル…と獣みたいに威嚇する。その落差が激しい。
俺はだから、弟が嫌いだった。いや、嫉妬に似たものを抱いていたようにも思う。身長は低くても整った顔立ちで女からチヤホヤされる弟が…心底羨ましかったのかもしれない。頭の出来も良かった。
そんな何でも持ってる弟が何も取り柄の無い俺に突っかかってくる事自体に怒りを感じた。………俺に取り柄が無いからムカつくのかもしれないが……それにしたって理不尽だ。


弟は俺と同じ高校に入学した。
嫌いなはずの俺と同じ高校を選んだ理由が俺には分からなかった。何よりも弟は頭が良い。もっとレベルの高い高校に進学できたはずなのに、何故か俺と同じ所を選んだ。

弟「うっさいな!鶏口となるも牛後となるなかれ…だよ!そんな事も分かんないのかバーカ!クソ兄貴!」

弟の答えは高いレベルの高校で下のランクになるくらいなら、低いレベルの高校でトップになる方が良いという理屈だった。
分かるような気もしたがそれなら他のレベルが低い高校はいくらでもあるわけで、わざわざ俺のいる高校を選ぶ必要は無いだろう。そう言った。

弟「黙れよクソ兄貴!口がくせぇんだよ!」

二度目は理屈が無かった。ただ罵倒されただけで不愉快極まりなかった。だからそこでいつもの様に喧嘩が始まった。
喧嘩と言っても殴る蹴るといった暴力は振るわない。…いや、弟はポカポカと殴ったりしてくるのだが、俺が殴ることはしなかった。
ただ口で文句を言う程度。本当に理不尽だと思う。可愛げが全く無い。


そんな弟があるキッカケで突然………デレた。
俺にとっては正に青天の霹靂だったわけだけど、弟にとっては至極当然の流れだったようだ。
俺たちが通う高校は本当にワルの巣窟で、半数以上が不良だった。廊下やトイレは吐いた唾やガムが沢山あり、壁面はイタズラ書きが所狭しと書かれていた。女子の数も圧倒的に少ない。全体の二割もいかない。その二割の女子もギャルみたいな不良みたいな…そんな子達だ。
弟は当然、学内で一番の成績を収める事に成功するが、問題はそういった悪い環境だ。

こういう学校では弱い者は喰われる。
頭の良し悪しではない。力がものを言う。
案の定弟は不良グループから絡まれてパシリにされたりしていた。
それを俺は見て見ぬフリをしていた訳では無いが…日に日にストレスを抱えていく弟を、俺はただ見ている事しか出来なかった。家での喧嘩もなりを潜めて、弟は本当に弱くなっていった。


弟が俺にデレたキッカケは、俺が弟を虐める奴を殴ってから。殴ったのは無いと思っていたことがあったからだ。
ほぼ男子校のような環境で、弟のように中性的な顔は………そういうシュミの奴を特に興奮させるらしい。
偶々。本当に偶々だ。
校舎横の野球部の部室として使われるプレハブの前を通ると、そこから弟の悲鳴が聴こえた。
俺がそこでプレハブに入ると、弟は裸にされていて、周囲を囲むように男達が下半身を晒して立っていた。その内の一人が弟の上に乗っていた。

気付くと俺はそいつらを見下ろしていて、拳に付いた血糊をズボンで拭き取った。
弟は部室の隅でブレザーを抱えて震えていた。
片付いた。着替えてこんなとこ早く出ろ。
それだけ言うと弟は素直に「うん」と言い、急いで着替え始めた。
その時から………弟はデレたのだ。
その日、弟は俺と初めて一緒に下校した。

下校途中に弟は俺に語った。弟が俺に突っかかっていたのは理由があったらしい。
本当は俺のことが好きで好きで堪らなかったらしい。それも、男として見ていたようだ。つまり恋愛的な対象として……俺を見ていたらしい。
ただ、男が男を好きになることは異常なことだと分かってから、どうしていいかも分からず、とりあえず突き放すようになったという。

弟「兄貴が僕のこと嫌いになれば諦められると思った。でも喧嘩すればするほど辛くて……だけど今更止められなくて……」

信じられなかった。女にあれほどモテたのに何故男なんかに…しかも兄なんかを恋愛対象にしたんだろう。
同じ高校を選んだ理由もそれが理由だったらしかった。

弟「兄貴……ううん、お兄ちゃん。好きです」

弟に告白された。どう答えればいいのか分からない。俺は普通に女が好きだし、それに今更弟なんか……。
………あれ?こいつこんなに可愛かったっけ?

全部を言ってスッキリしたのか、弟は俺の腕に腕を組んできた。俺はスッキリしてない。モヤモヤだ。
えへへ…と嬉しそうに笑う弟。
突然の事過ぎてどうも調子が狂う。

弟「助けてくれてありがとう…お兄ちゃん。大好きっ」

ああもう…。何だこれ。
こんな事ならまだ憎まれ口を叩かれた方がマシだ。
こんな可愛い顔して懐かれたら何も言えなくなっちまう。
俺は「おう」とだけ答えて歩く。
………違う。俺はそっちの趣味は無い。そっちの趣味は無いぞ。そう言い聞かせる。



まあ、1年後には弟と肉体的にも結ばれることになるのだが………それはまた別のお話だ。




sageずにスンマセン。
癖でsagaにしてしまいました。

タイトル「魔法少女タケヤブ☆ヤケタ」

タイトル「乙」

タイトル
ヒューマンガス様「お前たちには失望したぞ!」加賀「頭にきました」




ヒューマンガス様「お陰でまた課金をしなければならなくなった!」

加賀「貴方はあまり好きではないわ。銀行?......行ってらっしゃい」

ヒューマンガス様「ヒューマンガスに逆らう事はできない!」

高翌雄「馬鹿め!と言って差し上げますわ」

>>747
タイトル「乙」


SS書き手 甲「乙って言われたい……」

SS書き手 丙「いきなり切実だな、おい」

SS書き手 甲「だって頑張ってSS書いてるじゃん?
         なのにレスつかないとか悲しいじゃん?
         それなりに労われたいじゃん?」

SS書き手 丙「否定はせんが」


ドア「ガチャ」

SS書き手 乙「よう、何の話だ?」

SS書き手 丙「あ、乙」

SS書き手 丙「今ちょうど甲とSSの話をしててだな」

SS書き手 乙「へえ」

SS書き手 甲「……お前は本当にズルいよな」

SS書き手 乙「なんでだよ、なにがだよ」

出落ち

タイトル「俺のドッキリがこんなに地味なわけがない」

>>717 「ゲリラ豪雨の東京の夜」

「あー」
地下鉄の駅を出る間際、まだ地上出口も見えないうちに、
ひどい水の音を聞いて、嫌な予感はしていた。
地上に出ると案の定の豪雨で、思わずため息と一緒に声がでてしまった。
この雨では折り畳み傘など役には立たない。
目的地はここから少し歩かねばならないが、到着するころにはずぶ濡れになるだろう。
外にい続ける、もしくは帰宅するというならば、ずぶ濡れになろうが気にはしないが、
人と会う約束がある。しかも大事なものを抱えている今では濡れるわけにもいかない。
地上出口から少し中に入り、雨宿りをする。どうせゲリラ豪雨だ。すぐにでも止む。
『雨がひどい。少し遅れる』そう待ち合わせ相手に連絡をして、ぼんやり外を眺めることにした。


すでに待ち合わせ時間は過ぎている。しかし、待ち人は来る気配もない。
この雨だ。きっと濡れるのを嫌って、悠々と雨宿りをしているに違いない。
いつもそうだ。約束の時間にあの人が間に合った例がない。
今日くらいは、と期待した私が馬鹿だった。
どうしたものか。
待ち続けるのなら、きっとこの先も待ち続ける人生が続くのだろう。
帰宅すれば、あの人にお灸をすえることができるだろうか。
ないな、と自嘲的に笑う。
待ち合わせ場所に私がいなかったら、あの人は怒って帰るだけ。
どうして待ち合わせ場所にいないんだって、自分のことは棚に上げて。
何故、私はそんな自己中心的な人間に合わせて生きねばならないのだろう。
「もう待つのは厭きたよ」
そう呟いて、傘もささずに歩きだした。


買い物を済ませて帰ろうと出口に向かうと、ひどい雨だった。
そんな中、近くにいた女性が外に歩き出した。
勇者だな、と思ったが、ちらりと見えた横顔は泣きそうで、しかも傘をさす素振りもない。
居ても立ってもいられず、「そのまま行ったら風邪引きますよ」と声をかけてしまった。
女性は少しびっくりした顔をしたあと、困ったような、さびしそうな顔で笑って、いいんです、と言った。
雨に濡れたい気分になるようなことでもあったのだろうか、と思ったが、赤の他人の自分が聞いていいことでもなさそうだ。
「よろしければ、こちらを」と自分が持っていた傘を渡した。
女性は慌てたように断ってきたが、「どしゃ降りの中を女性に歩かせたら僕が気になってしまうので」と自分で口にしたものの、なんと押し付けがましい。
思案中といった顔をしていた女性は顔を上げてこちらを見る。待ち合わせですか、と彼女が問う。
「いいえ、これから帰るところなんですが」と答えると、さらに向かう方向を尋ねられた。
どうやら同じ駅を利用するらしい。傘を受け取るのは忍びないようだ。では「駅までご一緒しませんか」と尋ねる。
ほっとしたような顔で承諾してくれた。
傘を差して、駅に向かおうとしたとき、後ろを向いて「さようなら」と、女性が呟いたのを聞こえなかったふりをして、歩きだした。


雨が小降りになってきた。そろそろ行けそうだ。
走って目的地に向かう。着いたら何て言おう。
こんな日にゲリラ豪雨なんて全くついてない。
雨が止んだ。目的地もすぐ目の前だ。


すっかり澄み渡った星空の下、男がぽつりと立ち尽くしていた。

>>692 「ゼンカクヒラガナ」


ハンカナ「オマエハイイヨネ」

ぜんかな「いきなりどうした、はんかくかたかな」

ハンカナ「ダッテ、オマエハゼッタイニキラワレナイジャナイカ」

ぜんかな「まあ、そうだな」

ハンカナ「オレハ、ツカウト モジバケスルッテイッテツカッテモラエナイノニ」

ぜんひら「まあたしかに、うぇぶじょうのにゅうりょくらんはぜんかくかたかながおおいものな」

ゼンカナ「オヨビカナ!?」

ぜんひら「おまえはひっこんでろ」
ハンカナ「ムシロキエロ」

ぜんひら「とはいえ、はんかくかたかなをつかってはいけない、というのはだいぶへっているはずだ」

ハンカナ「ソウナノカ?」

ぜんひら「そうとも。それにな、ここにもいるだろ?はんかくかたかなでかくことで、ただのせりふについかじょうほうをのせたりするひとがいるんだよ」

ハンカナ「ツイカジョウホウ?」

ぜんひら「こうかおんとか、いちいちぶんしょうにするほどではないこうどうとか、かな」

ハンカナ「タシカニアルナ」

ぜんひら「そう。そういうのはくべつをつけたい、とかんがえているひとにとってはんかくかたかなはてきにんなんだよ」

ハンカナ「オレガテキニン...」

ぜんひら「ああ。たしかにむかしはそういったこともあっただろう。しかし、いまはちがう。
     おまえでなければいけないばしょがいっぱいあるんだよ」

ハンカナ「オレデナケレバイケナイバショガアル...!」

ぜんひら「だから、そんなにひくつになるな。な?」

ハンカナ「アリガトウ、ゼンヒラ!オレガンバルヨ!」

ぜんひら「ああ、いっしょにがんばろうぜ!」

ゼンカナ「ボクモイッショニガンバルヨ!」

ぜんひら「おまえはひっこんでろ」
ハンカナ「ムシロキエロ」

ゼンカナ「ナンデボクニハソンナニツメタイノ!?」

タイトル「パーフェクトコミュニケーション」

タイトル「汽笛三声新橋を」

タイトル「日本国憲法第103条」

>>708 「夏桜」


「桜を見に来ないか」

普段からポーカーフェイスで、感情が読みにくい上、
いつも此方から話しかけなければ口を開かない、開いても口数はそう多くない友人が、
珍しく声をかけてきた。
しかもこの時分に桜。どこで見られるというのか。梅雨がようやく明け、
これから暑さも日差しもつらい季節になっていくというのに。

いぶかしげな顔をしていると、そいつは「嫌ならいいんだが」と言った。
少し寂しそうな顔だ。ほとんど変わらない表情から感情が読める程度には仲良くなれている証拠だろうか。
いや、わかりやすいほどに顔に出るのは珍しい。
驚きすぎて返事をし損ねていたら、そいつは諦めたのか手元の本に目線を戻した。
あわてて承諾の返事をすると、少し驚いたように微笑んで「そうか。じゃあ今日うちに来い」と言った。
友人が、笑った。今日は珍しいことだらけだ。


放課後、約束どおり友人の自宅へ向かう。
その道中も、やっぱり話しかけなければ無言が続く。
話し続けていなければつらいわけではないし、二人並んでゆったりただ歩くこの時間はわりと好きだ。
もう少し涼しければ申し分ないのだが、いかんせん真夏がすぐそばまで来ている現在では、そういうわけにもいかない。
学校からも、自宅からも、そこそこ距離のある友人宅だが、もうずいぶんと通った。
方向音痴気味な自分でも、一人で悠々、辿り着けるようになっている。
こうなるまでは、迷う度に友人を呼び出したが、嫌な顔ひとつせず迎えに来てくれた。
そういうやさしい奴だが、寡黙で、何を考えているかわかりにくいせいで、友人が少ない。
むしろ、自分以外の人とは事務的なこと以外には、話すことはない。
以前、聞いたことがある。「家に招くどころか、一緒に遊んだ友人などいなかった」と。
こいつの良さに気づいてくれる人に出会ってこなかったようだ。


「こっちだ」と友人に声をかけられるまで、すでに家の前に来ているということに気がつかなかった。
友人は、玄関の左手にある庭の入り口に立っていた。
そういえば桜を見に来たのだっけ。目的を忘れるところだった。
でも、桜の木なんてあったっけ、などと考えながら、庭に入った。

庭には、桜色がめいっぱい広がっていた。
驚きと感動で、何も言えず、友人を見ると、「俺が自分で世話したんだ」と少し恥ずかしそうに言った。
「見事だな」と伝えるのが精一杯だった。花には詳しくないが、この数の世話は大変だっただろう。
自分だけがこれを見るのはもったいない、と思ったので、クラスメイトにも見せてみないかと持ちかけたが、
「これは、お前にだけ見せたかったんだ」とポーカーフェイスはどこへという程に、顔を赤くして言った。
何故か、友人にとって自分が特別なのだ、ということが誇らしくなって、
「じゃあ俺たちだけで花見だな」と言って、縁側に座った。

俺たちは、庭いっぱいの絨毯の色がわからなくなるまで、ただ並んで眺め続けた。

タイトル 大魔王「俺、大魔王辞めたいんだけど」 右腕「どうぞどうぞ(適当)」

>>721「お待たせ! アイスティーしか無かったけどいいかな?」

男「よくねえよ」

女「えー」

男「えー、じゃない」

女「ぶーぶー、飲んでくれてもいいじゃない」

男「いや、そんなこと言われてもな……その台詞は、その、不味いと思うぞ」

女「アイスティーおいしいじゃん。何がいけないのさ?」

男「それは、お前のような純真なやつの知るべきではないというか、何と言うか」

女「ええー、気になる気になるー」

男「……世の中には知らないで良い事もあるんだ、憶えとけ」ズズー

女「結局飲むんじゃん」

男「まあ、分かった上でやってるわけではないって分かったから」

女「そう……フフッ」

男「おい待て今の意味深な笑いは何だ」

女「なんでもないわよ……フフッ」

男「こええよ、ふざけんなよ」

女「……なんでもない、安心して?」

男「……まあ、そうだよな」ズズーッ

女「………………」

男「………………」クピクピ カラッ

女「……もう飲み終わったの」

男「喉渇いてたからな。サンキュー」

女「……へえ……」

男「……何だよ」

女「……フフ……」

男「……な、ん……だよ……」

やがて意識が薄れ行き、フラフラと足元がおぼつかなくなり――俺は倒れた。
そして――次に目が覚めたとき、俺は手を拘束されてソファに寝かされていた。



オチ無し 結局先輩を女にすればいいだけじゃね?

>>532「降る雨の色」

――歩く、歩く。

ただ目的も無く、俺は歩き続ける。

――歩む、歩む。

ただぼんやりと、俺は歩み続ける。

――彷徨う、彷徨う。

ただふらふらと、俺は彷徨い続ける。

――いつから俺は、歩いているんだろう。

いつから俺は、こうして紅く染まった草原を歩んでいるのだろう。

鼻を突く血と硝煙のにおいにも、もう慣れてしまった。

ただ、地獄の亡者のうめき声が、俺を苛む。

――低い声で、俺を呼んでいる。

――助けてくれと、延々叫んでいる。

そして、どれほど歩いただろうか、俺は薬莢に足を滑らせて転んだ。

後頭部を地にぶつけ、視界が歪む。

立ち上がろうとしても、地の底から亡者の手が手や足を縛り付けてきて、それを赦さない。

やがて、俺は立ち上がるのをあきらめ、死んだように空を見つめる。

空はあいにく雲に覆われ、青色は一つもなかった。

嗚呼、と、思わず声が漏れる。

最期くらい、青い空を見たかった。

……部隊は全滅。部下は全員俺のために死に、その指揮官である俺は、一人のうのうと生き残った。

雨雲が一層厚くなり、今にもにわか雨が降り出しそうになる。

――そう、雨が降るんだ。

全てを洗い流す、雨が。

やがて、大きな雨粒が頬を叩きだした。

血も、鉄のにおいも、火も、悲しみも――全てを洗い流す雨が降りだした。

俺は、天を仰ぎ、見えない空を見つめて――

――なあ、お前ら。そこにいるんだろ、なあ、お前ら?

戦場に降る雨は、いったい何色だ――?


タイトル「ドリンクバーLv.273」

タイトル「絶対壱度」

タイトル『魔王「何っ!?勇者がLv1縛りでここまで来ただと!?」』

>>773

魔王「何っ!?勇者がLv1縛りでここまで来ただと!?」

勇者「魔王よ待たせたな」

魔王「ほほう、報告通りLv1のようだな」

勇者「ここまで来るのは苦労したぜ」

魔王「……一体、何のつもりか知らぬが一切の手加減はせぬぞ」

勇者「のぞむところだ!いくぞ魔王」

―勇者の攻撃/アイテム 聖光の秘石
魔王に9999のダメージ

魔王「その石……」

魔王「ククク……光の守護者の霊廟まで出向いたようだな。戦闘を避け最果ての大陸までよくたどり着いたものよ」

勇者「さらに!魔王の属性ならば、この光の鎧とも相性が悪いはずだ」

魔王「ぬ、それは天上の門の彼方、隠されし洞窟に安置されていた神器!なんたる根性の持ち主。貴様とは長く楽しめそうだな」

―魔王の攻撃/魔法 ダークブレード
勇者に30のダメージ

魔王「ほぼ手ごたえが感じられぬぞ。なんと恐ろしい防具よ」

勇者「」バタン

魔王「……」

魔王「いくら苦労したところで所詮HPはLv1か」

タイトル「株式会社スレッド建設」

タイトル『魔王「夕陽をバックに勇者と殴り合いでけりをつけてみた」』

タイトル「SUPER MAIGO BROTHERS」

タイトル「星存競争」

タイトル『遺品整理士、片倉伊織の備忘録』

>>777
タイトル「株式会社スレッド建設」



現代的なオフィスに電話が鳴り響く。

「はい、こちら株式会社スレッド建設です」

「あの、スレッドを建てたいのですが……」



スレッド。それは電子の世界で建てる大きな建物。

「ちょっと!このスレ被っているんだけど!消してよ!」

「申し訳ございません!少々お待ちください!」


スレッド。それは人と情報が集まるコミュニティー。

「スレ主が面白くないからBANして欲しいんスけど」

「こちらとしては計りかねます……。直接スレ主に御申しつけ下さい」


スレッド。それは未知なる力を秘めた物。

「このスレにヤバいURL貼られてるんです!押すと変なのが出て……」

「そこは自己責任でして……」



荒らし、重複……色々な問題が四六時中起こる。

そして今も「彼ら」は応対している。

これは「スレッド」を建てる事に情熱を注ぐ社員たちの壮絶な記録である。

タイトル「○●●●●■ややややややややや」


最近不調続きの力士、親方の勧めで「初日の出」と改名した。

こうなれば初日で負けるわけにはいかないと全力を出して勝ったは良いが
精魂尽き果て翌日から調子を落としてしまった。

せめて勝ち越してほしいと「中日ま出」に改名するが中日ドラゴンズ並みに低迷。
今度は「全勝」と改名したところ、対戦相手に「すきやー!」と叫んでしまい厳重注意。
試行錯誤を繰り返した末、最初の四股名に戻すこととなった。

タイトル「体の六割はSSでできている」

タイトル「往来ALRIGHT」

タイトル「往来ALRIGHT」

タイトル「フラグ建設株式会社」

>>765
タイトル 大魔王「俺、大魔王辞めたいんだけど」 右腕「どうぞどうぞ(適当)」


左腕「じゃあ俺次の大魔王やるわ」

四天王「「「「じゃあ俺も」」」」

部下「「「「「「では我々も」」」」」

右腕「私も立候補しましょう(チラッ」

大魔王「……」

大魔王以外「「「「「「「「「「ジー」」」」」」」」」」

大魔王「……じゃあ俺もry「どうぞどうぞ!」ちくしょうめッ!!」

今日も魔王城は平和です

>>784「星存競争」

――生物という名の観測者が滅んで久しい、こことは違う、どこかにある宇宙。

そこでは、『星』が新たな生命体として宇宙空間に多数存在していた。

命を持ち、物を考え、手や足がないにしても自身の環境を変える。

そうやって、自らをなんとか大きくしようと、自らを変えようと、各々画策していた。


星々は、夢を見る。どんな星でも、一度は夢を見る。

――銀河一大きい星になりたい!

――世界で一番輝く星になりたい!

――どんな星よりも美しくなりたい!

―― 一番に、『一番星』になりたい――!

ある星は夢を本気で追い求め、ある星は夢を諦め、ある星は夢を壊そうとする。

故に、星達は、お互いにとめどなく干渉しあい、自らを高めることを止めなかった。


これは、銀河一、宇宙一になろうとする星々の争い――『星存競争』を描いた物語である。


>>791
タイトル「体の六割はSSでできている」

俺とあろうものが!

峠でスクーターにぶち抜かれて!

抜かし返せないなんて!

俺の走りは完璧のハズ!

俺のGSX-R750はタイヤは高価なダンロップのスポーツタイヤ!

リアサスもなんかすっごい高いのに変えたし!
ブレンボのブレーキもついてんだ!
マフラーはヨシムラのとにかくすげーやつだしいい感じにうるさい!!!!

知らんけど多分200馬力ぐらいある!!

600と同等の車体にナナハンエンジン!
無敵のSuperSportsだぞ!!!
峠でニーハンのスクーターなんぞに負けるわけがねえ!!!

神よ!あのクソむかつくスクーターを抜かし返せる力をくれええええええええ!!!!

ギャアアアアアアアアンドシュドシュドシュ(ガチャンピー)

ふははは!俺はついにGSXと合体した!俺の体の6割はスーパースポーツだ!!!!
思いのままのアクセルワーク・ハンドリングを手に入れたのだ!!!
俺は無敵!!!
しねえええええスクーター野郎め!!!

スクーター「ブリブリブリブリwwwwwwwwwwwwwwww」

追い抜かせねえええええなんであんな速いんだドチクショウ!!
嘘だろこの野郎!!!
終わり

途中で飽きた
遊戯王5D'sのプラシド的な奴を想像しながら書きました(適当)
スペイシー250とかいうスクーター速いらしいよ

>>787
タイトル「遺品整理士、片倉伊織の備忘録」


中空に漂う埃のカーテンをくぐり、揮発した防腐剤や塗料の混ざった空気を鼻腔に満たしながら見落とさないよう注意深く部屋を見渡す。

まず目についたのはカビまみれの木彫りフクロウ。 素人目から見てもやや歪なそれは彼の手作りだろうか。


幽霊『いや。 そいつは孫の贈り物じゃよ』

伊織「よくできてますね。 ……このまま置いておきましょうか」

幽霊『好きにせい。 それは生きてる者が判断することじゃ』

伊織「では、私が貰っておきます」

幽霊『ふん』


塵まみれの置物を黒塗りのアタッシュケースへ無造作に放り込む。 どうせ元から整理が行き届いてないのだ、これ以上汚くなることはない。

家主から渡されたリストを頼りに再び物色を始める。 しかし私の獲物は半世紀前の腕時計でも、やたら古めかしい骨董品でもありはしない。


幽霊『お主から見て右奥の引き出し、その床下じゃ』

伊織「そうですか。 やけに素直ですね」

幽霊『さあの。 元々あのバカ義娘にかっさらわれるぐらいなら捨てようと思っていた金じゃ』

幽霊『ヤツに見つけられるのも癪じゃし、もったいないからお主にくれてやるわい』

伊織「強欲なんですね、娘さん。 まあ私も人のことは言えませんが」


思い出の品で肥えに肥えた棚を引きずると、床に刻まれた引っ掻き傷がわずかに密度を増す。

錆びついた収納庫の蓋を引きはがすと、思わず感嘆の声が漏れた。


100人組の伊藤博文、およそ30小隊。

―――――約3000万円。

>>787

伊織「ですが本当によかったのでしょうか? 私もあなたの娘さんと同じ穴の狢、金にたかる蝿に違いはないのですが」

幽霊『ほっほ、青二才がワシの目を誤魔化せるとでも思うたか。 私利ではあるが私欲ではないのじゃろう?』

伊織「…………」

幽霊『なあに、若造が年寄りの顔色をうかがうな。 そいつは熊のオマケじゃ』

伊織「……ずいぶん豪華な抱き合わせですこと」


すでに満腹を訴えるアタッシュケースの口を強引に閉じ、埃と汗で黒ずんだ手袋を脱ぎ捨てる。

そしてたった今ほとんどの遺産を盗まれたマヌケを呼びに立ち上がると、今にもつまづきそうな足取りで家主が飛び込んできた。


家主「あっ、あのっ! 父の遺品整理は終わりましたかっ!?」

伊織「はい、こちらに指定された遺品を包装しております。 リストの方をご確認ください」

家主「そ、そうですか。 それはよかった、はは……」

伊織「―――それと」


家主の笑顔がびくりとこわばる。 後ろめたいものを隠そうとする人の表情はいつもワンパターンでつまらない。


伊織「整理のかたわらで、こんなものを見つけました。 盗聴器と隠しカメラのようです」

伊織「誰が何のためなのかは存じませんが、あなたのお父様は監視されていたかもしれません」

伊織「見つかってよかったですね?」


訂正しよう。

両目を可動域の限界まで剥き出し恐怖に歪む人の顔は、たやすく忘れられないほど滑稽だった。

>>787

もはや形容できない形相を浮かべて立ち尽くす家主を視界の端に追いやり、伸びた屋敷の影を踏みなぞる。

玄関から15歩あまりの門扉へ見やると、あの老人が私を見送りに佇んでいた。


伊織「まだなにか?」

幽霊『そろそろお迎えがくる予感がしての。 冥土の土産に話でも、とな』

伊織「……口の多いおじいさんね」

幽霊『ほっほ。 生き生きとしとるじゃろ』


死人に口なし、と知ったようなことを吹聴する輩は一度彼らと話してみるといい。 故人は総じてお喋りである。


伊織「もう一匹の蝿はやっつけましたよ」

幽霊『じゃろうなあ。 お主のような見どころある娘が欲しかったわい』

伊織「まさか」


死人を目に映し、ましてやそれを金儲けの道具に利用する女など誰が娘に欲しがるというのか。

この老獪は自分の見どころのなさに気づいていないようだ。


幽霊『じゃが、あのような娘でもワシがくたばれば態度を改める……そう考えていたワシはやはり甘いのかもしれぬのう』

伊織「家族なんてそんなものです。 血がつながっていても絆がなければただの他人、逆もしかりですよ」

幽霊『ほっほ、ケツの青いガキがいいよるわい』

伊織「……ですが」


札束で膨れ上がったアタッシュケースの封を切ると、ボトリと勢いなく木彫りのフクロウが吐き出される。

ついでに無造作につかんだ博文の群れと一緒にそれらを押し付けると、老人は目を力の限り見開いた。 やはりあの義娘あってこの親である。


伊織「きっとお孫さんは、こんなものをあなたにプレゼントするほど好きだったのでしょう。 ああ、このお金は三途の川代です」

伊織「家族だのなんだのと、ジジイのくせに女々しくてうっとおしいのでさっさと成仏してください」


幽霊『…………ふ、ふほほはははっ! こいつはいい、次に死んだ時もお前さんに頼むとするかのう!』

幽霊『じゃから、一目で分かるようにこいつはお主が持っとれ。 ―――ではな』


まばたきの後、彼の姿は私の視界から完全にかき消えていた。 もう一度まばたきをするが蘇ることはない。

きっと彼は成仏したのだろう。 いちいち感傷に浸るのも馬鹿らしいので、私は次の仕事に向かうため歩を早めた。


今日の収入、2906万円と小さなフクロウ。

遺品整理士、片倉伊織は今日も死者と語り合う。

>>250「遥か彼方へのレクイエム」


――俺は、歌う。

今はいない、君のために。

――俺は、謳う。

君の美しさを、君の優しさを。

――俺は、謡う。

鮮明に残った君を、どうかかすれさせないように。

――俺は、詠う。

彼方に去った君を、どうか忘れないように。


――俺は、歌う。

喉を枯らしても。

声がかすれても。

声が出なくなっても。

たとえ血を吐こうと、俺は、歌い続ける。

彼方に逝ってしまった、君のために――


「……嗚呼……違う、よな」

――そうだ。違うんだ。

「……そうだよ……そうだ……俺は……」

俺は、歌い続けた――

「結局、結局、俺は……」

――何の為?


「……お前を、忘れられないでいるだけなんだな」

――――自分の為。


……そうだ、俺はわかっている。

歌うのは、君のためなんかじゃない。

結局、自分が壊れないように、自分を守るために、俺は歌っているんだ。

君のため、なんて言っているのは、駄目だと分かっている……のに。

なのに、俺は、歌うのを止められない。君のためだと自分に言い聞かせるのを、止められない。

どうしても、君を忘れられないんだ――


――それでも俺は、歌い続ける。

遥か彼方の君へ、この歌が届くまで。

この鎮魂歌とも言えないような鎮魂歌を、君に捧げるんだ――


>>287「あの日、この日、その日」


――あの日、僕はなけなしの勇気を振り絞って、彼女に告白した。

返ってきた言葉は、「私があなたを嫌いになるまでなら、付き合ってあげましょう」。

僕は、正直に言って、この上なく嬉しかった。少し高圧的で、含蓄のある気はしたが。

容姿端麗、頭脳明晰、温厚篤実……そんな女性が、無個性な僕と付き合ってくれるわけが無いと思っていた。

でも、本当に恋をしてしまった。仕方が無かった。

玉砕覚悟、当たって砕けろ……そう思って告白したのは、いい結果をもたらした。


――しかし、そう上手くはいかないものだ。

「別に私は、あなたのこと好きじゃないですよ?」

二人で話していると、突然そんな言葉が出てきた。一瞬、耳を疑う。

「だってあなた、平凡じゃないですか。この関係も、私が嫌いになるまでですから、そこのところは忘れないでくださいね?」

僕は何も言えず、ただ苦笑するだけだった。何せ、全て事実である。

――温厚篤実だと思っていたが、存外、冷淡な人だった。

それでも、僕は彼女を好きなままだった。この程度で嫌いになるほど、柔な好き方じゃなかった。


――この日、僕は彼女と歩いている。

「何ですか、そんなに変な顔をして」

彼女は、僕と腕を組んでいる。

「何故って? そんなの簡単です。周囲の人々に、私があなたを好きなように見せているんですよ」

「世間一般には、恋人同士は両思いなのでしょう? なら、こうやるのが普通では?」

必ずそう言うわけではないと思うが、意外と初心なのだろうか。

そう言うと、彼女は驚愕に目を見開き、すぐに僕から離れて、つんとした態度になった。

――頭脳明晰と思っていたが、存外抜けているところもあるようだった。

それでも、僕は彼女を好きなままだった。むしろ、もっと好きになってしまった。


――その日、僕は彼女の家でお茶を飲んでいた。

「美味しいですか? ふふ、それはよかった」

花のような笑みで、彼女は嬉しがる。見ているだけで、こちらが嬉しくなりそうだ。

「まあ、私が淹れたんですから美味しいに決まっていますよね。そうですよね」

――容姿端麗ではあるが、彼女は腹黒く傲慢なのかもしれない。

「……よかった、口に合って」

前言撤回。それでも可愛かった。僕はもっともっと彼女を好きになった。

――そして、今。

僕が告白してから、何年か経った。

僕と彼女は、いまだに付き合っている。

強いて言うなら、彼女の態度が軟化して、腹黒さもあまり見せなくなったくらいだ。

いつだったか、僕は一度、勇気を出して聞いてみた。

君は、僕のことが好きなのか、と。

「……そ、そんなわけないじゃないですか。断じて違います。あなたみたいな凡庸で無個性でThe・平凡なあなたに恋をするだなんて、す、好きになる、だなんて……」

――すると、彼女は顔を赤くして、黙りこくってしまった。

僕のことが嫌い? と聞く。

「……あんまりいじわるすると、嫌いになるかもしれません」

と、言われた。

僕は少し意味が分からなかったが、嫌いになるといわれたので、あわてて口をつぐみ、それから彼女に謝った。

彼女は不服に思っている様子だったが、渋々赦してくれた。

僕はほっとして、それから彼女のことが好きでたまらなくなった。


――あの日、僕は告白し、そして彼女と付き合い始めた。

「私があなたを嫌いになるまでなら、付き合ってあげましょう」

そう言っていたが、彼女はまだ僕と付き合っている。

――いったいどの日、彼女は僕のことを嫌いになるのだろう?

横で、僕の腕枕で穏やかに寝息を立てている彼女を見て、僕はそんなことをふと思った。



連レス・長文・お目汚し真に失礼。

>>783
タイトル「SUPER MAIGO BROTHERS」
俺たち兄弟はじいちゃんの形見の軽自動車・1963年式マツダ『R360クーペ』でドライブをしていた・・だが・・

弟「兄貴ーここどこだよーまた道に迷ったのかよー」
兄「知らん・・俺が聞きたい・・」
弟「スマホくらい持って来いよなー」
兄「いやお前こそ持って来いよ」
弟「第一なんでこの車ナビがついてねえんだよ・・」

兄「バッキャロウ!!!」バキ
弟「いってええええええええてか運転に集中しろボケええええええ」
兄「おめえ死んだじいちゃんが言った言葉を忘れたのか!?」

ジジイ(いいか孫よ・・今の車はナビゲイションとかいう便利そうなもんがついとるが・・)
ジジイ(そんなものはいらん!!!!)
ジジイ(車と心を一つにすれば迷いは消え失せようぞ!!!)

兄「そうだ・・車と心を一つにすれば・・」
弟(何言ってんだこいつ)
兄「うおおおおおおおおおお!!!!」
弟「うるさっ!」
兄「ああああああああああ!!!!」

兄「あっつ!!!!今何度だよ」汗ダラー
弟「知らんけど今日真夏日だよね・・」
兄「窓全開なのになんでこんな熱いんだよ・・・なんでエアコンねえんだよこの車!!!」

弟「うんこたれ!!!」バキ
兄「いってええええええ運転中に殴ってきたよこの弟おおおおおおお」
弟「じいちゃんの言った言葉を忘れたのは兄貴・・あんたのほうだ」

ジジイ(いいか孫よ・・今の車はエアーコンデソナーとかそんな感じのものがついとるが)
ジジイ(そんなものはいらん!!!)
ジジイ(補機駆動損失でパワーロスじゃ!!!言語道断じゃ!!!!)

弟「ほきくどうそんしつだぜ兄貴!!!」
兄(何だこいつ)
弟「てかそんなことよりこの車スピードでなさすぎだろ・・・」

兄「アホンダラァ!!!」ドギャ
弟「ぐふっ運転に集中してくれ」
兄「じいちゃんが言ってたぜ・・」

ジジイ(いいか孫よ・・車など360㏄で充分じゃ)
ジジイ(360ccが遅いと言うのなら・・・)
ジジイ(それは機械に頼り切る人間の慢心なんじゃ!!!)

兄「人間の慢心だぜ」
弟「じいちゃん軽免許(360cc以下に限る)だったもんな・・死ぬまで」

兄「おっこの道知ってるぞ・・帰れる・・!!」アクセルガバー

R360「バタバタバタバタバタバタバタwwwwwwwwwwwwww」(エンジン君迫真の5000rpm)

弟「おっまじかやっと帰れるぜー!」
兄「えっ何だって!?エンジン音で聞こえん!」
弟「やっと帰れるって言ったの!!!
兄「エンジン音地味にうるせえよなコイツ!」

弟「しょんべんたれ!!!」バシコン!!
兄「いって!!!今運転ty」
弟「じいちゃんが!!!言ってたろ!!!」

ジジイ(この車はうるさくない・・うるさくないんじゃよ孫よ・・)
ジジイ(よくエンジン音を聞いてみぃ・・こいつはOHVのV型二気筒・・そのエンジン音はまるで・・)
ジジイ(ハーレー・ダヴィッドソンじゃ!!!!)

弟「ハーレー・ダヴィッドソンなんだよ!!!!」

兄(アホか)
兄「おっ家ついたぞ」
弟「やったぜ」

じいちゃんが新車から大事に大事に乗ってきたR360クーペ。
こいつと一緒に俺たち兄弟はこれから先も迷いながら成長していくだろう。
この車に対して納得出来ねえ部分はたくさんある。
だが、その部分を受け入れてこそ・・飽きた・・

終わり




勇者・魔王「どこだここ」ガンマン「誰だこいつら」

↑のやつタイトル『』つけ忘れた
ついでだからもう一つ

タイトル『穢れた夜に花ひとつ』

タイトル「特殊清掃員の霊視記録」

タイトル「廿_廿」

>>828



運ばれてきた死体をみる

銃創が3つ

弾丸を摘出して、傷を全て縫合していく
勿論、縫合した後は残さずに


これで『自然死したホトケサマ』の出来上がり


それが俺の仕事

こうやって他殺死体から証拠を消す裏稼業に手を付けて15年

仕事をしていると『声』が聞こえるようになった


『……ユル……セナイ……』『……ノロッ……テ、ヤ、ル』『ケスナ……』


多分、殺された人間の恨み言

こうして『殺された証』を消していると、その『殺された人そのもの』が文句を言ってくる。ように聞こえる



まあ、俺に言われても知ったことじゃない

「俺じゃなくて、もっと正義の味方みたいな奴に見えたら良いのにな」


だが残念、俺が仕事を終えて『キレイ』にしてやると、奴らは消えてしまう


奴らの恨みが残った痕跡を消してしまうからだろうか?等と考えた事もあるが、得にもならないので考えなくなった



結局の所、俺のすることは変わらない




────────────…………


しくじったな。そりゃそうだわな。口封じを完璧にするなら俺も消される

腹から血を流しながら施術室に逃げ込んだ


だが段々と意識が遠のいていく……

────────────…………

気が付けば俺は『怨霊』の様なモノになっていた

ああ、今までやってきたことの因果だろうか?

こんな俺を『キレイに消して』くれる奴なんて何処にもいない



消えたくても消えることの出来ないまま



俺の後釜が消えたくなくても『キレイに消され』ていくのを




ただ、黙って『視て』いるしかない


──『特殊清掃員の霊視記録』──了──

>>834


タイトル「突然の偶然、および来るべき必然」



運ばれてきた死体をみる

銃創が3つ

弾丸を摘出して、傷を全て縫合していく
勿論、縫合した後は残さずに


これで『自然死したホトケサマ』の出来上がり


それが俺の仕事

こうやって他殺死体から証拠を消す裏稼業に手を付けて15年

仕事をしていると『声』が聞こえるようになった


『……ユル……セナイ……』『……ノロッ……テ、ヤ、ル』『ケスナ……』


多分、殺された人間の恨み言

こうして『殺された証』を消していると、その『殺された人そのもの』が文句を言ってくる。ように聞こえる



まあ、俺に言われても知ったことじゃない

「俺じゃなくて、もっと正義の味方みたいな奴に見えたら良いのにな」


だが残念、俺が仕事を終えて『キレイ』にしてやると、奴らは消えてしまう


奴らの恨みが残った痕跡を消してしまうからだろうか?等と考えた事もあるが、得にもならないので考えなくなった



結局の所、俺のすることは変わらない




────────────…………


しくじったな。そりゃそうだわな。口封じを完璧にするなら俺も消される

腹から血を流しながら施術室に逃げ込んだ


だが段々と意識が遠のいていく……

────────────…………

気が付けば俺は『怨霊』の様なモノになっていた

ああ、今までやってきたことの因果だろうか?

こんな俺を『キレイに消して』くれる奴なんて何処にもいない



消えたくても消えることの出来ないまま



俺の後釜によって、運ばれてきた死体、その怨霊達が消えたくなくても『キレイに消され』ていくのを



ただ、黙って『視て』いるしかない


──『特殊清掃員の霊視記録』──了──

>>835

乙レスをこんな良いタイミングで貰ったから書いてみる。タイトル的にはこの状況こそまさにだがな。即席すまんやね

────────────────────

俺は幸運に恵まれてきた


食堂に入れば俺が頼んだメニューは俺の分で丁度品切れ

トイレに駆け込めば、丁度個室は一個空いている


エレベーターは俺の後の奴がブザーを鳴らされるなんてしょっちゅうよ



こうして俺は何時も突発的な幸運に恵まれてきた



なのに……なのに……


何故俺がこんな目に……




────……

『緊急速報です。只今○○町にて無差別障害事件が発生しました。犯人は、女性三人組を襲った後、近くにいた男性を刺した所で警察官に取り押さえられ……』




「突然の偶然、および来るべき必然」──了──

タイトル「もしも世界のありとあらゆる本を脳内で閲覧できる人が居たとしたら」

>>840

「ねえねえ、女が自殺しちゃって男が後を追うつもりが、実は殺人事件だったミステリってどんなタイトルだっけ

男「えらく大ざっぱだな。ちょっと待てよ」

女「ねえ友、あれ何してんの?」

友「ああ、あいつな、世界中のありとあらゆる本を閲覧出来るんだよ。だから多分言われた本を検索してんだろうな」

女「……ボーッとしてるだけにしか見えないんだけど」

友「閲覧出来るだけだからな。あいつが別に全部把握出来てる訳じゃないし」

女「……急にニヤニヤしだしたんだけど」

友「途中でエロ本でも見つけたんだろ」

女「……さいってー」

友「あ、今度はものすごい顔してる」

男「マジかよぉおお!えっ!死ぬの!死ぬの!俺まだ1巻読んでたばっか……えええ!」

友「……探してるウチにお気に入りの漫画の最新巻でネタバレしたみたいだな」

女「忙しい奴ね」

女「ていうか、閲覧出来るだけならほぼ無意味じゃない? あいつ外国語わかんの?」

友「……それはそうだな。なんだ結局宝の持ち腐れか」

男「ふふふ……ところが結構これが役に立つ」

女「あ、男」

男「テスト中に参考書は引っ張りだせるし、例えば……『ナイトメアと姫の物語』」

友「?! お前……」

男「昼飯、Aランチな」

友「ぐっ……」

女「あーなるほどね」

男「ってことで今からランチいくわ。またな女」

スタスタ

女「……本より、女心読めるようになりなさいよ」


おわり

タイトル「はやぶさ1号新大阪行き」

タイトル「ご注文はうさぎやねんな?」

タイトル「凍てつく炎、灼熱の吹雪」

タイトル「鯖が舞い降りた日」

タイトル「白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空」

タイトル「髪切り王子と短髪姫」

タイトル「恋愛メトロノーム」

タイトル「夢の無い世界」

タイトル「夢を見ない世界」

タイトル『弦映學園対魔倶楽部』

>>864「白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空」


彡(゚)(゚)「白き闇・・・?」

彡(゚)(゚)「・・・?」

彡(^)(^)「まあええか、試しに唱えてみよー」

彡(^)(^)「白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空」

彡(●)(●)「白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空、白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空
       白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空、白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空
       白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空、白き闇、黒き光、そして輝く灰色の空」

>>862「凍てつく炎、灼熱の吹雪」


彡(゚)(゚)「・・・」

彡(゚)(゚)「Vやねんタイガース」ボソッ

>>869 『弦映學園対魔倶楽部』


彡(^)(^)「・・・」

彡(^)(^)「むずかしい漢字やなぁ・・・」

彡(^)(^)「ワイがわかるのはタモリ倶楽部だけやで」

>>863「鯖が舞い降りた日」


彡(^)(^)「春やな~。春と言えば鯖(サバ)やんけ! たくさん用意したったで!」

彡(^)(^)「・・・」

彡(゚)(゚)「サバの旬は秋冬やったな」

彡(゚)(゚)「なんや文句あるんけ! サバ投げつけたろ!」サバサバサバ

>>867 「夢を見ない世界」


彡(^)(^)「夢を見ない?」

彡(^)(^)「現実を見ればええやんけ」

>>860「はやぶさ1号新大阪行き」


1号「宇宙におると寂しいわ・・・」

宇宙「おっ、そうだな」

1号「地球にいったるでー!」

1号「重力にひかれるンゴ」

大気圏「よろしくニキー!」

1号「あっ・・・」ジュッツ!

新大阪「おっ、燃え尽きるかな?」

新大阪「迷惑やし消えてもしゃーない」

1号残骸「よろしくニキー!」

新大阪「あっ・・・」

チュドーン

東京「計画通りや」

東京「正直、新大阪は目障りやってん」

避難民「大阪から来たで!」

避難民「せや、東京を新しい大阪にしたろ!」

東京「」

>>867
タイトル「夢を見ない世界」


女「透き通るまぼろしの中で、私は一頭のアシカでした」

女「清潔な酸素に満ち溢れたうずしおに漂う桜吹雪が、酔いどれクジラの国歌斉唱に合わせてとぐろを巻くんです」

女「そして私は海の底で薄ぼんやりと船を漕ぐ極彩色の地上を見下ろしながら、約百万ルクスの月光を浴びて冬眠するの」


医者「……重度の夢症候群による幻覚ですね。 抑夢剤はお飲みに?」

女「先生、あなた言いましたよね。 夢はあらゆる精神疾患の原因で、ついに人類はこの世から鬱を根絶したって」

医者「女さん、夢はあなたが考えている以上に危険なものなんですよ。 過去に何百人もの人間が悪夢による死に至っています」


女「恋に落ちて目に写るものが色鮮やかに輝いて見えるように、手酷く振られてどんよりとした無気力が視界を埋め尽くすように」

女「今の私には他人が実に精緻なアンドロイドに見えるんです。 近頃は駆動音まで聞こえてくる始末よ」

医者「夢を見てしまった方々は口を揃えてそう言います。 ですがね、きっとあなたの小粋なニヒリズムはやがて視野を蝕んでいくでしょう」

医者「そうして人生に失明したとき、ようやく夢なんか見なけりゃよかった、と悟るのです。 あなたはまだ引き返せるんですよ」

>>867

女「今さらお薬を飲んだところで、もう私は夢を知らない自分には戻れないでしょうね」

女「あなた達医者はいつもそう! 命とか健康だとかを人質に、私たち患者の思想や価値観を脅かしにくるのよ」


医者「落ち着いてください。 医療の基本に、パターナリズム、という概念があります」

医者「決定権は常にあなた方の手にある、ということで我々は強制することができません。 せいぜい選択肢を提示することが関の山です」

女「まあ! 無知を逆手におだてあげ、問題が起きれば自己責任と言うことですか?」

女「これほど酷い話はそれこそ夢の中でもなかったわ。 もうお薬は金輪際飲みませんからね!」 バタン

医者「お大事に」


――――――――

男『やあ医者くん、こっちは夢症候群の患者で手一杯だよ。 そっちはどうだい?』

医者「僕の方もだよ。 まったく、一体このバグはどういうことなんだろうね? アンドロイドが夢を見るだなんて」

男『もうこの世には、人間なんて存在しないのにね!』

おっと、パターナリズム→パターナリズムの脱却

タイトル「彩なる差異、あるいは賽を投げる者」

タイトル「冒涜者」

タイトル「リバーサル旅行記」

タイトル「リバーサル旅行記」

>>780『魔王「夕陽をバックに勇者と殴り合いでけりをつけてみた」』


――夕陽の照らす魔王城。
その頂上、天井が大きく崩れた王の間にて――


――二人の男女が、立っていた。


「オラァ!」

――おおよそ女性の上げるべきでない声が、魔王城に響く。
オレンジ色の光が、二人の血だらけの顔を照らす。
二人は――嗤っていた。

――『勇者』と『魔王』。
古くから、対決が運命付けられていた二人。
幾度とその戦いは広げられ、時には勇者が勝り、またあるときには魔王が勝った。
そのたびに人が繁栄し、また魔族と魔物が繁栄した。

剣、槍、杖、刀、斧、鎚、爪、魔法、etc……。
歴代の勇者と魔王の武器は、全く異なったものである。
そしてこの二人は――共に拳をよく修めていた。
それゆえに魔王城では、前代未聞の『殴り合い』による決着がつけられようとしていた。

『ぐ、ふっ……やるじゃないか、魔王ォ!』

鳩尾に一発、まともに食らった勇者。
勇者は血反吐を吐きながらも、なお嗤っていた。
そして声を張り上げ、答を返すかのごとくに、腕を振り上げ、渾身の一撃を放つ。

「ぐ、ぉっ……!」

頬に一撃を食らい、魔王は地に足を付けたまま後方へずり下がって行く。
やがてその動きが止まると、魔王は口の中にたまった血を吐き捨てた。

「……やるじゃないか、勇者」

『そっちこそ……ゲホッ、やるなァ……魔王……』

両者共に、手酷く傷を負っていた。
無数の打ち身と内出血、いくつかの内臓の損傷、骨にはひびがいくつも入っている。
しかしそんな傷を負っているにもかかわらず、二人にやりと笑みを浮かべあい、殺しあっているとはとても思えない様相であった。

「……楽しいなぁ、勇者……私はお前のような者をずっと待っていたよ……」

『けっ、抜かせ……余所見してるな! 魔王ォ!』

全身に力を込め、体をばねのようにし、勇者は飛び上がりざまにアッパーを叩き込む。
魔王の緩んだ顎に、拳が突き刺さる。

「っ……! ……人が、話している途中に――」

一歩も動かず、魔王は勇者をにらむ。

「――それほどに闘争が好きかぁ! 良いなぁ! 言葉より――拳で語る! どんな無意味な言葉よりも、分かり合える――! だが、しかし――」

しかしすぐに笑みを浮かべて、魔王は勇者の頭を両手で掴んだ。

『――なっ――』

「さて、私としては口惜しいが……嗚呼、実に口惜しいが……そろそろ決着を付けようか、勇者よ――!」

『――ああ、そうだな――』

二人は、しばし恋人同士のように見つめあってから――思い切り、頭を振りかぶる。
長い闘いの決着は、偉大な魔術でも、無敗の剣術でも、秘伝の体術でもなく――『頭突き』であった。

「――ハァ!」

『――オラァ!』

金属どうしがぶつかり合うかのような、おおよそ人体から発されるとは考え得ない音が響く。


――夕陽の照らす魔王城。
その頂上、天井の崩れた王の間にて――


――立っている者は、誰もいない。


タイトル「The hiragana between へ and ち」

タイトル「HECHIMA meens the hiragana between HE and CHI」

タイトル「魔王と勇者って何が違うの?」

タイトル「書き込みが終わりました。」

>>44
「知識中毒」
ある国に、自分の知識量に誇りを持ち、さらに探求し続ける学者がいた。
彼の知識は文系理系問わず様々な分野に及び、いずれの分野でも最高値であった。
ある時、学者は国王からこう言われた。
国王「人を中毒症状にする機械を作ってくれまいか?」
それは前代未聞の機械だったが、学者は喜んで承諾すると、すぐに研究室に戻って設計を始めた。
学者「ここをこうすればっと……」

一週間後、助手から電話がかかってきた。
助手「機械が完成しました」
国王「ついに完成したのか! さっそく学者を呼んでくれ! 褒美をやろう」
助手「先生はその機械の試運転後、自殺しました」
国王「自殺? どういうことなんだ」
助手「先生は死後の世界の知識が欲しいとおっしゃっていたもので……」

タイトル「俺のプリウスが反抗期」

俺「さーて今日も今日とてプリウス君で出勤だ!!!」

俺「」

タイトル「かいかんにふるえる」

タイトル「マクドナルダーズ」

>>832 タイトル「廿_廿」

僕らはビッグウェーブに乗りたかった。

加藤が親からくすねてきたビデオカメラ。
そいつで動画を取る事にした。一攫千金を狙うためだ。

とにかくインパクトが必要だ、という二ノ宮の言葉に従い、
僕らは「男たちのラブ○イブ!」と叫びながら、男三人、黒タイツだけの格好で踊った。

そんな映像を納めたノーパソ(加藤の私物)を加藤ンチで開いていると、
後ろから覗き込んできた加藤の妹が「廿_廿」みたいな表情で僕らを見てきた。

なんだよぅ、と呟く僕らに、

廿_廿「ガッツが足りない……!」

そう言い放つと、彼女はすたこらと去って行った。
ガッツってなんだよ、取り残された僕らはそればかり考えていた。


終わり

タイトル「愛ある交わりでしか子供が出来ない世界」

タイトル「田無に田有り、亀有に亀無し」

タイトル「冷やし中華やめました」

タイトル「小改造静的ビフォーアフター」

タイトル「タイトラーズタイトリングタイトル」

タイトル「100番線」

>>777「株式会社スレッド建設」


拝啓 暑さの強くなってくる頃となってきました。今年は例年にも増して暑さが酷いようで、ご苦労のほどと存じます。
私どもスレッド建設一同も、この暑さに負けずよりいっそう勤めに励みたいと存じます。

さて、この度私どもは新たにスレッドを『建設』いたしました。
それをここにご報告申し上げます。
そして、それに付きまして、埋め立てにより1000に到達した際の混乱を防ぐため、私どもスレッド建設により次スレ誘導を行わせていただくことになりました。
急なスレッド移動でご迷惑をおかけするとは思いますが、なにとぞご理解の程をお願い申し上げます。
スレッド誘導を行った後は、埋め立てしていただいてもかまいません。タイトル然りSS然りでお埋めください。
これからもいっそうのご発展を願い、そしてますますのご贔屓を宜しくお願い申し上げます。

敬具
                                                                   株式会社スレッド建設一同

追記:次スレのURLを添付いたします、スレッド移動にどうぞお役立てください。

タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part4
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part4 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466176172/)

タイトル「My Life of Gravity Love」

>>963「愛ある交わりでしか子供が出来ない世界」


嫁「ねぇ、アナタ。私、妊娠したわ」

旦那「本当かい!おめでとう!」

嫁「これから大変でしょうけど、頑張ってこの子を育てていきましょうね……あら、やだ泣いてるの?」

旦那「あぁ、あぁ……ホラ、もしかして君は僕のこと好きじゃないかもしれないと思ってたから」

嫁「えぇ、何で?」

旦那「だって僕ら親の決めた結婚だったじゃないか……
   いや、僕は君のことすごく可愛いと思ってたし勿論愛しているけど」

嫁「そうね……でもそんなの関係なく私もアナタのこと好きよ。私たちの愛が本物だってこの子が証明してくれるわ」

旦那「あぁ、そうだね。僕らの愛は本物なんだ!」

―――
――


嫁「もしもし○○君? うん、旦那はカンペキに自分の子どもだと思ってるよ」

嫁「親の決めた結婚も何も、アイツが私に惚れて
  アイツの親が私のお父さんの会社を倒産させるとか脅してお見合い結婚させたんだよ」

嫁「好きになるとか無理でしょ……ん? うん、赤ちゃんは勿論育てるよ」

嫁「フフ、じゃあおやすみ、私も愛してるよ。○○君」

王様「来てくれたか」

勇者「王国の一大事とあれば」

王様「魔王に我が娘を攫われた。奪い返して欲しい」

勇者「母上が?」

王様「違う、我の28番目の娘だ」

勇者(この淫乱オヤジ)

王様「連れ戻してくれればキミの従妹となるが我が孫娘を嫁にやろ勇者「OPPAI大きい?」

王様(このエロガキ)

王様「孫は気にしてるがそれなりだぞ」

勇者「行ってくる!」



姫「勇者様…何故このような…」

魔王「義姉さん……貴女をあの男の下においておけなかった……」

姫「……この国で…魔王と呼ばれているのは………」

魔王「皆かつて勇者『だった』者だ」

魔王「『魔王』と『勇者』を作るのはあの国だ!義姉さん達はあの男達の下にいてはいけない!」

姫「勇者様…」

魔王「私を…まだ勇者と呼んでくれるか…」

姫「…伯母も…妹達も…思いは同じです」

姫「勇者様…父を…!あの本当の魔王を…!どうか……」



教育係り「姫様、魔王と勇者の違いとは姫様をどう扱うかです」

教育係り「姫様を攫えば魔王、魔王の下から取り戻すのは勇者です」

王女「私に酷いことするのが魔王ならお母様に酷いことするお父様は?」

教育係り「姫様、私がお答えできることではありません」

タイトル『勇者「魔王倒したのに」賢者「魔王城から出られない……」』

>>996
タイトル『勇者「魔王倒したのに」賢者「魔王城から出られない……」』


魔王「ぐ、ふっ……我はただ、再びこの世界へ蘇り、我を謀った憎き人間どもを滅ぼして、もう一度この世を……」

魔王「ククッ、この無様な姿を脳裏に焼き付けるがいい、忌々しい勇者よ。 貴様もいずれ……」 ドサッ


勇者「奴はどんな敵よりも強大だった……だが俺たちはようやく魔王を倒したぞ!」

勇者「さあ賢者、早くみんなの待つ故郷に戻ろう。 歴代の勇者たちが破れていったあの魔王を、俺の代で打ち倒したって王に報告するんだ!」

賢者「ゆ、勇者様……そのう、扉が開きません」

勇者「え?」

賢者「部屋自体に強力な障壁が張られていて、魔法もまだ使えないみたいです……私たち、この魔王の間に閉じ込められたかもしれません」

勇者「なんだって!? 卑劣な魔王め……! 死してなお俺たちに復讐するつもりか!」

勇者「しかし参ったな……この扉は内側から開かないぞ」

賢者「……外からなら開くかもしれません」

勇者「賢者、しかしそれは―――」



―――数十年後


「ふはははは! よく来たな勇者よ! 再び我らが人間界へと顕現するため、まずは邪魔な貴様から葬ってやろう!!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月03日 (月) 14:41:40   ID: O69Hkzvp

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