ミカサ「最近クリスタレンズとかいうクソビッチがうざい」 (94)

ミカサ「最近、クリスタレンズとかいうクソビッチがエレンの回りをうろちょろしてて鬱陶しい」ボソッ

アルミン「・・・っ!?」ゾワッ

ミカサ「エレンを誑かす雌豚は私が削ぐ」キィ

アルミン「ちょ、ちょっと待ってよミカサ!」

ミカサ「止めないでアルミン。これは重要なこと。私達の将来がかかっている」

アルミン「落ち着いてくれよミカサ!」

アルミン「確かに最近エレンとクリスタは仲がいいように見えるけど・・・」

エレン「オット、ダイジョウブカ クリスタ」ダキッ

クリスタ「キャ、ゴ、ゴメンナサイ エレン」

エレン「…」カオマッカ

クリスタ「…」カオマッカ

エレン「ス、スマン…」バッ

クリスタ「ウ、ウウン、イイノ…」エヘヘ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434716492

ミカサ「[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]絶対[ピーーー]エレンに近づくクソ女郎マジ[ピーーー]」シャキン

アルミン「うああああっ!ちょっと待ってミカサ!」

ミカサ「止めないでアルミン。じゃなければ私はここで先にあなたを削ぐことになる」

アルミン「あの二人は単に格闘術の練習をしているだけなんだ!よく見てみるんだミカサ!」

エレン「ホラ、モットコシニチカライレナイト アタラナイゾ」

クリスタ「ウ、ウン!エエイ!」

ミカサ「・・・そうにも見える。だけどアルミン、騙されてはいけない」

ミカサ「訓練の時以外もあのビチグソ女はエレンの回りをウロウロしている」

アルミン「それはっ・・・」

ミカサ「分かったらそこを退いて」

すまん、saga忘れてた

アルミン「ダメだミカサ、暴力に訴えちゃ!そんなことをしたらエレンに嫌われるぞ!」

ミカサ「・・・!?」

ミカサ「だったら私はどうすれば!?このままじゃエレンがッ!!!」グワッ

アルミン「・・・僕に作戦があるんだ。聞いてくれないか?」

夕刻 食堂にて

クリスタ「はあ、今日も疲れちゃったなあ」ハー

クリスタ「対人格闘ってやっぱり難しいな・・・」クッタリ

クリスタ「でも、折角エレンが教えてくれるんだから、もっと頑張らないと」ピシッ

クリスタ「エレン、かあ・・・」ボー

クリスタ「・・・」ポッ

ミカサ「クリスタ、少しいい?」

クリスタ「エレン・・・」ボー

ミカサ「クリスタ?」トントン

クリスタ「あっ、えっ、ミカサ!?・・・どうしたのかな?」アハハ

ミカサ「もしかしてタイミングが悪かった?」

クリスタ「そ、そんなことないよ。で、何か用事かな?」アセアセ

ミカサ「・・・?まあいい。実はクリスタに相談がある」

クリスタ「え、私に相談?」

ミカサ「そう。とても重要なこと。だから、今夜兵舎の裏まで来てほしい」

クリスタ「うん、分かったよ」

ミカサ「ありがとう、クリスタ」

クリスタ「ううん!困ったときはお互い様だからね!」

ミカサ「私はいい友達を持った。それじゃ、また後で」バイバイ

クリスタ「うん、またね」バイバイ

クリスタ「それにしても、ミカサが私に相談なんて珍しいな」

クリスタ「一体なんだろ?」

ミカサ「・・・」ニタァ

夜 兵舎裏にて

クリスタ「ごめん、待たせちゃったかな?」

ミカサ「ううん、今来たところ。そもそも呼び出したのは私なのだから、謝る必要はない」

ミカサ「とりあえず座ろう」

クリスタ「うん」

ミカサ「・・・」

クリスタ「・・・それで、私に相談事があるんだよね?」

ミカサ「そう、クリスタにしか頼めない相談がある」

クリスタ「わ、私にしか・・・?」

ミカサ「その・・・」モゾモゾ

クリスタ「・・・」ゴクリ

ミカサ「・・・実は私、エレンのことが好き」

クリスタ「・・・は?」キョトン

ミカサ「私はエレンのことが好き。というか愛してる」

クリスタ「は、はあ・・・」

ミカサ「・・・もしかして驚いていない?」

クリスタ「うーん、知ってた、というかみんな知ってるし」

ミカサ「驚愕の事実」ガーン

クリスタ「そりゃあ、普段のミカサを見てたらね」

クリスタ「エレンが鈍いだけで、他の人はみんな気づいてたと思うよ?」

ミカサ「知らなかった・・・」

ミカサ「・・・いや、そんなことはどうでもいい。本題はここから」

クリスタ「・・・」ドキドキ

ミカサ「・・・エレンに告白がしたい」

クリスタ(・・・まあ、大体予想はついてたかな)

クリスタ「う、うん」

ミカサ「だけど、私は他人に告白なんて勿論したことがない」

ミカサ「だからどうすればいいのか分からなくて」

クリスタ「な、なるほど・・・」

ミカサ「クリスタはよくモテると聞いた。だからこういう事に慣れているだろうと踏んで相談をした」

クリスタ「えっ!?いやいや、全然私なんて・・・」

ミカサ「でも、異性からよく告白されているのは事実だと思う」

sagaはワザとじゃないのか?

クリスタ「確かに告白されたことはあるけど・・・。私から告白したことはないし」

クリスタ「そもそも、誰かと付き合うとか好きになるとか、よく分からなくて・・・」

ミカサ「クリスタは好きな人いないの?」

クリスタ「あ、えっ!?いや、えと・・・」アタフタ

ミカサ「もしかして、クリスタはエレンが好きなの?」

クリスタ「ええっ!?な、なんで?」

ミカサ「クリスタは最近よくエレンと一緒にいるから。今日も二人でいるとき、とても楽しそうだった」

クリスタ「い、いや・・・」

ミカサ「・・・そういうことなら、私は大人しく身を引く」

クリスタ「え?」

>>10
わざとではないけど、別にピーでもいいかなって思って修正してない

ミカサ「きっとエレンも、私のような腹筋バキバキウーマンよりクリスタのような可憐な少女を気に入るだろう」

ミカサ「私では、きっと貴方に勝てない」

ミカサ「・・・」シュン

クリスタ「ミカサ・・・」ズキン

クリスタ「・・・ち、違うよ。私はエレンのこと、別に好きじゃ・・・ない」

ミカサ「え・・・?」

クリスタ「それはきっとミカサの勘違い。最近よく一緒にいるのは、エレンに格闘術を教えてもらっていただけだよ」

クリスタ「私はエレンが好きじゃないし、私達はただの友達」

ミカサ「じゃあ、私のこと応援してくれる?」

クリスタ「・・・っ、も、勿論だよ!」

ミカサ「良かった・・・!」

クリスタ「経験も何もない私で良ければ、お手伝いしたいな」

ミカサ「ありがとう、クリスタ。私は本当にいい友達を持った」

クリスタ(これで良かったんだよね・・・)

ミカサ(クククッ、勝った・・・!)ニヤァ


アルミン「・・・」チラッ

アルミン(悪く思わないでくれよ、クリスタ・・・)

翌日の朝 食堂にて

クリスタ「おはようエレン。ちょっといい?」

エレン「ああ、おはよう。どうした?」

クリスタ「その、格闘の練習のことなんだけど」

エレン「ん?」

クリスタ「これからは私一人で練習することにしたの。だからエレンはもう私に付き合わなくていいよ」

エレン「えっ、またなんで?」

クリスタ「もう長いことエレンに教えてもらってるけど、私ったら全然成長してないんだよね」

クリスタ「だから、これ以上エレンに付き合わせるのはやっぱり迷惑かかっちゃうかなって思ったの」

クリスタ「エレンにはやるべき事があるんでしょ?もう私ばっかりに構ってるのも良くないと思うから・・・」

エレン「それに、お前を見てると、なんて言うか、ほっとけないんだよ・・・」

エレン「ハハ、柄にでもない事は言うもんじゃねえな」テレテレ

クリスタ「・・・」プシュー

エレン「・・・」カーッ

ジャン「お前ら、何で顔真っ赤にして見つめ合ってんだ?朝から逢引か?」

クリスタ「っ!?」

エレン「ダァッ!?おま、そんなんじゃねえよ!!!」

クリスタ「」ダッ

エレン「あ、おいクリスタ!?」

ジャン「・・・なんか悪いことしたな」

エレン「はあ、別にお前のせいじゃねえよ」

ジャン「お前も大変だな」

続きはまた書くわ
今度は溜めてから投下する

すまんすまん。>>15>>17の間飛んでたわ
あと時系列的には104期生が訓練兵団にいた時期
今のところはクリスタだけどヒストリア化するかも
巨人化設定は出てこないからライナーはただのホモ

翌日の朝 食堂にて

クリスタ「おはようエレン。ちょっといい?」

エレン「ああ、おはよう。どうした?」

クリスタ「その、格闘の練習のことなんだけど」

エレン「ん?」

クリスタ「これからは私一人で練習することにしたの。だからエレンはもう私に付き合わなくていいよ」

エレン「えっ、またなんで?」

クリスタ「もう長いことエレンに教えてもらってるけど、私ったら全然成長してないんだよね」

クリスタ「だから、これ以上エレンに付き合わせるのは、やっぱり迷惑かかっちゃうかなって思ったの」

クリスタ「エレンにはやるべき事があるんでしょ?もう私ばっかりに構ってるのも良くないと思う」

エレン「・・・そんなことねぇよ」

クリスタ「えっ・・・?」

エレン「別にお前に付き合ってること自体、嫌だとか迷惑だなんて思ってねえよ」

エレン「それに、お前が全く上達してないってのは間違いだ。少しずつだけど、強くなってる」

エレン「それなのに、教える人間も付けないで一人で練習してたら、それこそ全く上達しなくなるんじゃないのか?」

クリスタ「それは・・・」

エレン「それに、俺もお前と練習すんの、ちょっと楽しいって思ってるんだよ」

クリスタ「え・・・」

エレン「というか、その・・・お前と一緒にいるのが楽しいっていうか・・・」

クリスタ「エレン・・・」ポッ

エレン「それに、お前を見てると、なんて言うか、ほっとけないんだよ・・・」

エレン「ハハ、柄にでもない事は言うもんじゃねえな」

クリスタ「・・・」プシュー

エレン「・・・」カーッ

ジャン「お前ら、何で顔真っ赤にして見つめあってんだ?朝から逢引か?」

クリスタ「っ!?」

エレン「ダァッ!?おま、そんなんじゃねえよ!!!」

クリスタ「・・・」ダッ

エレン「あ、おいクリスタ!?」

ジャン「・・・なんか悪いことしたな」

エレン「はあ、別にお前のせいじゃねえよ」

ジャン「お前も大変だな」

午前 訓練場にて

キース「今日は二人一組に分かれて対人格闘の訓練を行ってもらう!」

キース「やり方はいつもと同じだ。さっさとペアを組んで始めるように!」

ライナー「おうエレン、ヤらないか?」

エレン「すまん、ちょっと先約があるんだ」

ライナー「そうか、そりゃ残念だ」

クリスタ「・・・」キョロキョロ

エレン「おーいクリスタ、俺と組まないか?」

クリスタ「え、エレン!?ごめんね、ユミルと組むことになって・・・」

ユミル「私はアニと組むぞ?」

クリスタ「えー!?」

ユミル「ちょうどそこにいるエレンと組めばいいだろ」

クリスタ「!?」ドキッ

エレン「えーっと・・・」

クリスタ「ご、ごめんなさいっ!」ダダダ

エレン「あっ・・・」ショボーン

ユミル(・・・?)

ミカサ「あ、エレンいた。私と組もう?」

エレン「ああ・・・」

ミカサ(作戦大成功)ニヤニーヤ

午後 訓練場(森)にて

キース「午後からはランニングだ!各自この荷物を持って40km走るように!」

キース「遅れたり歩いたりしたものは開拓使行きだ!」


エレン「はあっ、クソ、大分先頭から遅れちまったな」ダッダッダ

クリスタ「はあっ、はあっ、も、だめぇ・・・」ヘロヘロ

エレン(クリスタ!?死にそうになってるじゃねえか!)

エレン(このままじゃ脱落しちまうぞ!?)

エレン「おいっ、大丈夫か?」

クリスタ「はあっ、はっ、あ・・・え、えれん・・・?」ヘロヘロ

エレン「このままじゃ脱落組だぞ!荷物は俺が持ってやるから、もうちょっとだけ頑張れ!」サッ

エレン(あ、手が滑って肩に手が・・・)ガツッ

クリスタ「あっ・・・」カァー

エレン「あっ・・・」

クリスタ「ご、ごめんなさ~い!」ピューン

エレン「・・・」ズーン

ライナー「どうしたんだエレン、顔色が悪いぞ」ダッダッダ

ライナー「熱中症か?休んだ方がいいだろう。俺のケt・・・膝を貸してやるぞ?」ダッダッダ

エレン(なんでお前はそんなにも元気なんだよ)

ミカサ「エレン、ホモゴリラのガチガチの膝なんかより、ここは私の柔らかい膝を提供しよう」ダッダッダ

エレン(お前の膝も筋肉ついてるから大して変わらんだろ)

夕刻 食堂にて

クリスタ(はあ・・・。あんまり食欲ないかも)パク

エレン「ようクリスタ、隣いいか?」

クリスタ「んごっ、んんん!?」

クリスタ(パンが喉にっ・・・)

エレン「ちょ、大丈夫かよ!?」

クリスタ「んんん~~っ!」バタバタ

エレン「ほら、水」ユサユサ

クリスタ「んっ・・・」ゴクゴク

クリスタ「ん、ぷはっ、死ぬかと思った・・・」

エレン「ほら、慌てて食べちゃダメだろ?」


クリスタ「あっ・・・」カァー

クリスタ(エレンの顔が傍にっ!?)

エレン「お?」

クリスタ「ご、ごめんなさーい!」ピューン

エレン「・・・」ドンヨリ

ライナー「どうしたんだエレン、そんなところに突っ立って」

ライナー「早く食べないとメシが冷めるぞ?俺が温めなおしてやってもいいが・・・」ムキッ

ミカサ「エレン、そんなことよりこっちへ来て一緒に食べよう。ホモがうつる」

エレン「・・・ああ、そうだな」ヨロヨロ

その日の夜 兵舎裏にて

ミカサ「クリスタの協力のおかげで、エレンとの距離がグッと縮まった気がする。ありがとう」

クリスタ「ううん、私は何も。ミカサは積極的だから、私が何かするまでもないと思うけど」

クリスタ(今日は結局エレンから逃げてばかりだったしなあ・・・はぁ・・・)

ミカサ「そんなことはない。今はクリスタに相談して良かったと思っている」

クリスタ「・・・」

ミカサ「それで明日についてだけど、私にいい作戦がある。クリスタにも協力してほしい」

クリスタ「作戦?」

ミカサ「そう。成功すればきっと私とエレンはもっとラブラブになる」

ミカサ「・・・」ゴニョゴニョ

クリスタ「う、うん。分かった」

ミカサ「それじゃ、私はこれで」


ミカサ「・・・クリスタはもういない。出てきてアルミン」

アルミン「打ち合わせは終わったのかい?」

ミカサ「バッチリ。アルミンの言う通りにした」

アルミン「それなら、作戦は予定通り明日決行だね」

ミカサ「フフ...コレデヤット...」ブツブツ

アルミン「・・・」

翌日 訓練にて

キース「今日は立体機動を使った戦闘の訓練を行う!」

キース「三人一組になって、森の各地に配置された巨人を模した目標を見つけ出して攻撃すること。これが訓練内容だ!」



エレン(いつも通りミカサとアルミンで組むか)

エレン「お、いたいた。アルミン、ミカサ、一緒に組まないか?」

アルミン「ごめんエレン、僕らもうクリスタと組んだんだ」

エレン「そうなの?珍しいな」

クリスタ「・・・」モジモジ

エレン「よ、ようクリスタ」

クリスタ「う、うん」モジモジ

エレン「その、

ミカサ「エレン、そんなことより早く組む人を見つけたほうがいい」

エレン「えっ」

ミカサ「早くしないと先を越されても文句を言えない」

ミカサ「行こう二人とも」

クリスタ「う、うん」

アルミン「また後でね、エレン」

エレン「・・・」


エレン「で、結局お前らと組むわけか」

ライナー「そんなツレナイ顔すんなって。俺はお前とヤれて嬉しいぜ」

エレン「こっち寄んなよ。暑苦しい」

ベルトルト「ダメだよライナー。エレンはシャイボーイなんだから」

ライナー「おっとそうだったか。気づいてやれなくてすまねェなエレン」ニッ

エレン「無駄話してないで、準備出来たらさっさと行くぞ」

ライナー「おう」

ベルトルト「了解!」

パシュッ、ヒューン

ミカサグループ

ミカサ「目標発見。私が先に切り込むから、二人も続いて」

アルミン&クリスタ「分かった!」

クリスタ「あ、あれ!?」ヨロヨロ

プシュー、シュ、シュ、ペシュッ・・・・

クリスタ「きゃあ!?」ドテン

アルミン「クリスタ!?」グルッ

ミカサ「・・・!」グルッ

クリスタ「あいたた・・・着地失敗しちゃった」

アルミン「大丈夫!?ケガない?」

クリスタ「うん、ケガはないみたい。装置の故障かな・・・?」

クリスタ「二人とも、先に行っててー!」

クリスタ「装置の点検して、直ったらすぐに追いつくからー!」

アルミン「分かった!」

ミカサ「行こうアルミン」


クリスタ「・・・」

クリスタ「・・・二人とも行ったみたいだね」

パシュッ

エレングループ

エレン「目標発見!一気に斬りかかるぞ!」

モブA「おっと、来たぞ!引け引けー!」

モブB「ええい!」

うなじ「やあ」

ライナー「うほ、いいうなじ」

ベルトルト「ただのマットだけどね」

エレン「おりゃあ!」シャキン

ベルトルト「ふんっ!」シュキン

ライナー「アーッ!」ブッチ

エレン「おっとっと」シュタッ

ライナー「いい斬撃だ。惚れ惚れするぜ!」

エレン「お前もな」

ベルトルト「ここら辺の目標は大体潰したかな?」

エレン「みたいだな。次のエリアに移動するか」

ベルトルト「ん・・・なにアレ?」

エレン「なんかすげェスピードでこっち来てるような・・・他の訓練兵か?」

???「・・・」パシュー

ライナー「なんでマント被ってんだ?シャイボーイか?」

???「・・・フッ」クルッ パッ シュー

エレン「・・・っ!!??」

俺たちの横通り過ぎようとしたソレが、突然向きを変えて襲ってきた。

名前を叫んだ時には遅かった。

ベルトルトッ―――――

謎の影が目の前を過ぎ去ると、手品のように複数の肉塊が現れた。

その肉塊たちは回転しながら、それぞれ赤い液体をまき散らし、ゆっくりと落ちていった。

「ッ!?」

混乱した。酷く混乱した。やがて混乱を通り越した頭は真っ白になった。

今落ちていったのは―――

目の前で起きた事象の理解は後にして、俺は咄嗟に動き出した。

先ほど通り過ぎた影が、180度回転して再び襲い掛かってくる。

ヤツの狙いは――――ライナーだ。

「うほっ!?」

素っ頓狂な声を上げるライナーと突き飛ばし、一緒に足場から飛び降りた。

「くッ!?」

直ぐ真上で、宙を斬る音が聞こえた。

なんだ、何が起こった?

自由落下しながら状況を整理する。

「クソッ!」

とても長い時間が流れた気がした。

立体機動に移る余裕はない。せめて落下の衝撃を和らげるために、ガスだけは噴射した。

「がはっ!?」

男二人の声が重なった。どうやらライナーも同じ事をしていたようだ。

俺たちは体勢を立て直した。そして1メートル先の地面を見て、再び戦慄した。

「ベルトルト・・・なのか?」

「おい、嘘だろ・・・」

ライナーが目を見張る。

鮮血が土を濡らしている。死体の顔は驚いたまま永遠に固まっていた。

結論を言えば、ベルトルトはバラバラになって死んでいた。

俺たちは顔を見合って、その事実を確認した。

ライナーの顔は青ざめていた。

「おーい!何があったんだ!」

下にいた先輩たちが走ってくる。

ダメだ、危ない。

キィィンン!!!

動いたのはライナーだった。

ヤツの刃を、咄嗟に動いたライナーが止めた。

互いの折った刃片が宙を舞う。血濡れた方の刃が足元に刺さった。

「クソがッ!」

ライナーは片方のスナップブレードを弾くと、相手の懐に蹴りを入れた。

だが相手も相当のやり手か、軽くかわして見せる。

かわした後、ヤツは立体機動で木の上に上った。

「降りて来いっ、クソ野郎が!!!」

ライナーの怒号が耳を劈く。

先輩たちは既に状況を理解したのか、剣を抜いている。

「・・・」

ヤツは俺たちを見下して、少し笑った。

挑発のつもりだろうか。そして直ぐに背を向けて逃げていった。

「お、おい、逃げるなッ!」

「待て、アイツは俺たちに任せろ!」

「し、しかしッ!」

ライナーの怒りが目に見えるようだった。

俺は終始何も喋ることが出来なかった。

「命令だ!お前たちは直ぐに戻って教官に報告しろ!これは緊急事態だ」

そう言って、先輩二人はヤツの逃げた方へ飛んで行った。

ヤツを追いかけていった二人も結局、生きて帰っては来なかった。

書き溜め全部落とした
また書いてから投下する

ベルトルトはどこかで殺す気だったよ。いやマジで

その後、現場に残った破片から、スナップブレードを二本無くしたというクリスタが第一容疑者として挙がった。
アルミンとミカサの証言のよってその容疑はさらに強くなり、クリスタは殺人の容疑者として連れ去られてしまった。

クリスタが連れ去られた後

エレン「クリスタッ!クリスター!!!」

モブC「おい、暴れんな!」

モブD「やめろ!ここで暴れてもいい事ねえぞ!」

エレン「くそっ・・・くそおおおおお!!!」

ライナー「・・・エレン、落ち着け」

エレン「・・・」

ユミル「なんでこんなことに・・・」ブツブツ

ミカサ「・・・エレン、悲しむ気持ちは分かる。だが誰だって間違いを犯すものだから」

エレン「お前、ベルトルトを殺したのがクリスタだって言うのか!?アァ!?」グワッ

ミカサ「ち、違う!私はただ・・・」

エレン「ライナー、お前はどうなんだよ」

ライナー「俺には分からない。正直、状況から考えてクリスタがやったと考えるのが自然だろう。理由は分からないが」

エレン「お前までそんなこと・・・。おい、ユミル!てめぇはどうなんだよ!」

ユミル「わたしは・・・わたしは・・・」ブツブツ

エレン「クソッ、どいつもこいつも・・・っ!」

エレン「俺一人でも犯人を見つけ出す。見つけ出して駆逐してやる!」

ミカサ「やめてエレン。ライナーの言う通り、状況から見て犯人はクリスタで間違いない。そんなことをしても無駄」

エレン「うるせえ、黙ってろ。犯人捜しは俺一人でもする。お前は邪魔すんな」

エレン「・・・待ってろクリスタ、俺が助けてやる」

次の日 休日の午前

エレン(幸い、犯人が確定するまでは戒厳令が敷かれていて訓練は休みだ)

エレン(犯人捜しをする時間は十分にある)

エレン「教官にバレれたら大目玉食らいそうだな・・・」

エレン「俺一人でも、犯人を見つけ出す・・・」パシュー

エレン(まず、犯人の特徴を思い出すんだ)

エレン(クソ、ふわふわしててよく思い出せねえ)

エレン(でもヤツは近くにいた俺を無視してライナーを襲った)

エレン(何か理由があるのか?)

エレン(クリスタの行動も気になる)

エレン(ミカサ達の証言によれば、クリスタは装置の不具合で一旦二人と別れたらしい)

エレン(その後合流したのは訓練終了後だったが、クリスタの装置は直っていたと)

エレン(つまり、装置が直ってもすぐにミカサ達と合流せずに単独行動をしていたということだ)

エレン(この間にクリスタは一体何をしていたんだ?)

エレン(・・・状況を考えれば確かにクリスタが一番怪しい)

エレン「ここでクリスタは二人と別れたんだよな」

エレン(何かが盛大に落ちてきたのか、地面に抉れた跡がある)

エレン(足跡は一つだけ。それが消えているということは、立体機動で移動したことになる)

エレン(気が遠くなりそうだが、アンカーが刺さった跡を探してを追っていくしかないな・・・)パッ シュー

エレン(ここは・・・兵舎裏!?)

エレン(森ってこんなところにも続いてたのか)

エレン(兵舎なんて人がめったに来ない)

エレン(足跡がいくつかあるが、小さいのはクリスタのものだと考えるのが自然だ)

エレン(足跡はそのまま訓練場の方まで続いている)

エレン「・・・」

エレン(・・・金髪が落ちていた)

エレン(だがクリスタがここへ来ていたとして、一体何をしていたんだ?)

エレン(分からねぇ・・・)

ライナー「ようエレン、こんなトコで逢うとは奇遇だな」パシュー

エレン「ライナー!?休日に機動装置なんて着けて何してるんだよ?」

ライナー「実はな、俺も昨日事が気になって調べてたんだ」

ライナー「やはりクリスタが犯人では色々と腑に落ちない点があると思ったんだ」

エレン「ライナー・・・」

ライナー「お前もクリスタの動向を追ってここに来たんだろ?俺も協力させてもらう」

エレン「いいのかよ?」

ライナー「俺も早く真犯人を見つけたい。ベルトルトとクリスタのためにもな」キリッ

エレン「ライナー、お前ってヤツは・・・!」

ライナー「おいおい、そんな目で見つめられたら目覚めちまいそうだ」

その日の午後 森にて

エレン「先輩方の死体が発見されたのってここらへんだよな」

ライナー「そうだな。この辺りは暗くて訓練兵もほとんど通らない。アンカー跡を見つけて追跡するしかないな」

エレン「・・・」

ライナー「安心しろ。まだ時間はあるさ」ニッ

エレン「・・・そうだな」パシュ


ライナー「ここから先は開けていて、ここを通った訓練兵も多いだろう。アンカー跡を探して追うのはもう無理だな」

エレン「・・・」

ライナー「だが、状況から考えてクリスタが犯人ではないということは確定した」

ライナー「それだけでも一歩前進だろ?」

ライナー「もう暗くなる。一旦戻ろう。犯人が俺たちみたいに兵舎を抜け出して森を徘徊しているやもしれん」

エレン「・・・そうだな。戻るか」

その日の夜 食堂にて

エレン「なに、アルミンがいないだって?」

マルコ「そうなんだよ。食事時になっても現れないし、部屋にも帰ってこないんだ」

マルコ「エレンは何か知らないのか?」

エレン「いや、俺は何も」

エレン「ミカサ、お前は?」

ミカサ「・・・私も知らない」

ライナー(おいエレン、俺はすごく嫌な予感がしているぞ)コソコソ

エレン(・・・奇遇だな、俺もだ。この胸騒ぎは一体・・・?)コソコソ

キャーーーーーーーー!!!???

全員「!?」

エレン「っ・・・」ダッ

マルコ「ちょ、エレン!?」ダッ

ライナー「俺たちも行こう」ダッ

ミカサ「・・・」


エレン「おい!一体何があった!?」

ミーナ「あ・・・あ、いど・・・」ガタガタ

エレン「井戸?井戸の中に何かあるのか?」

エレン「ん・・・」ヒョコ






デスミン「」バラバラ

エレン「!?・・・あ、アルミン、なのか・・・?」





マルコ「おいエレン、一体何があったんだ?」ヒョコ

マルコ「うっ!?」

ライナー「・・・手遅れだったようだな」

デスミン「」

次の日の朝 食堂にて

ライナー(アルミンの変わり果てた姿が発見されたのは、昨晩のことだ)

ライナー(エレンはこの世の終わりといった表情を浮かべて、部屋に籠ってしまった)

ライナー(エレンだけじゃない。この場にいる全員が負のオーラを発している)

ライナー(恐怖に震える者、猜疑の眼を向ける者、死者を憐れむ者・・・)

ライナー(エレンが動けなくなった今、犯人を見つけ出すのは俺の役割だ)

ライナー(だが今は至る所に警備の兵士がついている。下手には動けないだろう)

ライナー(俺にできることはひたすら考えること。考える材料は沢山ある。ある程度容疑者も絞れるはずだ)

①犯人は単独行動をしていた。だがあの日アリバイが無いのはクリスタだけだ。

②理由は分からないが、そのクリスタが向かった先は事件とは真反対に離れた兵舎の裏。犯行は不可能。

③犯人は近くにいたエレンではなく俺やベルトルトを襲った。つまり犯人にはエレンを襲えない理由を持つ人物。

④クリスタが容疑者とされた理由の一つが、スナップブレードだ。捕まった時、クリスタはスナップブレードを左右一本ずつ
 無くしていたらしい。これは犯人がクリスタを犯人に仕立て上げる為に工作したとたとも考えられる。

⑤犯人は上記の偽装工作を水の泡にしてまで、アルミンを殺さなければならない理由があった。アルミンは頭がいい。
 もしやアルミンは真相に気付いていたのか・・・?

ライナー(・・・!!!)ピカーン

正午頃 兵舎裏にて

ミカサ「・・・どうしたのライナー。突然呼び出して」

ライナー「ようミカサ。アルミンが死んだばかりだってのに、やけに楽しそうだな?」

ミカサ「・・・何が言いたい?」

ライナー「仲間を殺すのは楽しかったか?」ギロ

ミカサ「・・・何を言っているのか、私には理解できない」

ライナー「ああ、まどろっこしいのは互いに不毛だろう。単刀直入に訊く。」


 ベルトルトを殺したのはお前だろう?


ミカサ「・・・ふん、一体何を根拠に」

ミカサ「第一、犯人はクリスタだと決まったはず。だからあの女は捕まった」

ミカサ「今更何を言おうが無駄」

ライナー「お前は本当にクリスタが犯人だと思うのか?いや、犯人のお前にこの問いは無意味か」

ライナー「俺はエレンと一緒にクリスタの動向を調べた。お前達と別れたクリスタが一体何をやっていたのか。
     理由はずっと分からなかったが、今日これを見つけて理解したよ」

ミカサ「・・・?」

ライナー「クリスタの日記だよ。女子の持ち物を勝手に見るのは気が引けたがな」

  5月13日 水曜日 晴れ

   今日、ミカサに相談事を持ち掛けられた。
   エレンに告白したいから、私にも協力して欲しいと言う。
   最初はどうしようか迷ったが、ミカサの苦し気な表情を見て、頷く他無かった。
   何故だろう、ミカサがエレンと呼ぶ度に心がズキズキと痛む。

  5月14日 木曜日 曇り

   ミカサに言われた通り、私は極力エレンから遠ざかるようにした。
   だけど、行く先々でエレンに会っては逃げてばかりいる自分が嫌になりそうだ。
   私に逃げられて悲しそうな表情を浮かべる彼を思い出すたび、心が締め付けられる。

   夜、ミカサに呼び出された私はある提案を持ち掛けられた。
   成功すればエレンとラブラブになれるらしい。
   与えられた指示に何の意味があるかは分からないが、とりあえずは協力することにした。

ライナー「俺の予想だが、クリスタの謎の行動は全てお前の指示だろう。殺人の濡れ絹を着せるためのな」

ライナー「そしてお前は口裏を合わせていた或いは脅されたアミルンと別れて、俺たちを襲いに来たんだろう」

ライナー「エレンを避けて攻撃してきたことも考慮すれば、犯人像は大抵予想できる」

ライナー「大体な、不意打ちとは言え俺とその場にいた先輩達をまとめて圧倒出来る奴なんて限られているしな」

ライナー「アルミンもお前が口封じに殺したんだろう」

ライナー「大方、口を黙らせるつもりが焦って殺しちまったんだろ?お蔭でお前の作戦も水の泡になったわけだ」

ミカサ「・・・面白い推理。ライナーは作家にでもなった方がいい。官能小説の」

ミカサ「だけど残念。私には動機が無い。わざわざ回り諄いことをしてまで人を殺す理由はない」

ライナー「大方恋愛の縺れとかいうヤツだろ。エレンの回りをウロついてたクリスタが邪魔だった。
     だから今回のような作戦を立ててもう一人の恋敵である俺を殺して且つクリスタに罪を擦り付けようとした。
     同時に邪魔モンが二人いなくなって一石二鳥というわけか。エレン大好きなお前がやりそうなことだよな」

ミカサ「だけど証拠が無い。証拠もないのに仲間を疑うことは許されない」

ライナー「証拠が欲しいだって?いやしんぼめ。だったらくれてやる」ヒョイ

ミカサ「・・・!?」

ライナー「なになに、『クリスタを開拓使行きにしてエレンとラブラブになろう作戦』だって?」ペラペラ

ライナー「アルミンが書いたのかぁこれ?」

ミカサ「それ、どこでっ!?」アセアセ

ライナー「井戸の下にハッテン場を求めていたらたまたま見つけたモンだ」

ミカサ「あ、あなた、あの井戸の中から泥を掻き分けてそんな紙切れを探したとでも・・・!?」

ライナー「ああ、お蔭で一生落ちない濃い♂臭いがついちまったぜ」

ライナー「これを見て確信したよ。アルミンが作った作戦をお前が勝手に変えて実行したんだな」

ミカサ「・・・フフ」

ライナ「・・・何が可笑しい?」

ミカサ「・・・ああ、まさかホモゴリラにここまで追い詰められるなんて」

ミカサ「そう、私がやった。あの醜い雌豚をエレンの前から消すために」

ミカサ「ライナー、貴方と間違えてベルトルトを殺したのは間違いだった。貴方を殺すべきだった」フフフ

ミカサ「バレてしまった以上、私はここであなたを殺さなければならない。ホモに恨みはないけど、エレンなら許してくれる」キン

ライナー(うっほ、ちょっとヤバめだぞこれ)

ライナー「おいおい、これ以上人を殺したらクリスタの容疑が晴れちまうぞ。いいの?」

ミカサ「アルミンを殺してしまった時点で、もうそんなことはどうでも良くなった」

 前日 兵舎裏にて

 ミカサ『作戦は成功したはず。なのにエレンは何故私を見てくれない?』

 ミカサ『・・・まあいい。あの女が処刑されれば今度こそうまくいく』

 ミカサ『待ってて、エレン・・・フフ』

 アルミン『・・・君は最低だよ、ミカサ』ボソッ
 
 ミカサ『・・・何?』

 アルミン『どうしてベルトルトを殺したんだ!?僕は威嚇するだけでいいと言った筈だぞ!?』

 アルミン『君のせいで、ベルトルトは犠牲になったんだ!』

 アルミン『そうすればクリスタだって開拓使行きで済んだだろうに!!!』

 ミカサ『エレンの前から居なくなるのなら死ぬのも開拓使になるのも同じ』

 アルミン『君ってヤツは・・・!』

 ミカサ『?』

 アルミン『君に従うぐらいなら、君を殺して僕も一緒に死んでやるッ!』ジャン

 ミカサ『!?』

 アルミン『うおおおおおおおおお!!!』シュキーン

 ミカサ『くっ・・・』

 アルミン『避けないでくれよミカサァ・・・上手く君の肉を削げないじゃないか』

 ミカサ『あ、アルミン・・・?』

 アルミン『アヒャヒャヒャ!!!』ブイーン

 シャキィィン、キーン、ガィィィィン

 アルミン『ぐはっ・・・なん、で・・・」バタン

 ミカサ『はあっ、はあっ・・・』

ミカサ「あの発情した雌が釈放になっても、今度は私が直接殺せばいいだけ」キィン

ミカサ「覚悟ッ・・・」ブウウン

ライナー「・・・!?」

キィイイイン

ミカサ「・・・何?」バックステッポ

ジャン「大丈夫かライナー?」ドヤッ

ライナー「ナイスタイミングだジャン!」

ゾロゾロ

マルコ「残念だよミカサ。君が殺人鬼だったなんて」

コニー「ミカサ、テメェだけは絶対許さねえ!」

ミカサ「ぞろぞろと鬱陶しい・・・」ゴゴゴ

エレン「・・・ミカサ」

ミカサ「!?」

エレン「なあ、ベルトルトもアルミンもお前が殺したのか?嘘だと言ってくれよミカサ」

ミカサ「ぅ・・・私は、エレンのことを思って・・・!」

エレン「・・・否定はしないんだな。お前には幻滅したよ」

ミカサ「ち、ちがうっ!」

エレン「俺が何年も信じてきた友情ってヤツは偽りだったんだな」トオイメ

ミカサ「私はエレンを信じている!だから、私のことも・・・」

エレン「うるせえよ。もうお前の声なんて聴きたくない。大人しく捕まってくれ」

ミカサ「・・・うそ・・・うそ、うそ、うそうそうそうそ・・・」ブツブツ

ライナー「なんだ、様子がおかしいぞ」

ミカサ「オマエラノセイデオマエラノセイデ、お前らのせいで、エレンがァー!!!」ドヒュン

全員「!?」

ズパァァァン

ジャン「マルコォ!!!」

マルコ「」プラーン

ライナー「くそ、離れろ!」パシュ

コニー「やべぇぞ・・・っ!」バックステッポ

ミカサ「まず一人・・・」ニヤ

エレン「やめろミカサ!」

ミカサ「待っててエレン、今すぐ邪魔者殺すから。そうすれば、エレンも分かってくれる」ヒヒヒ

ジャン「テメェ、ぜってえ許さねえ!」シャキン

カキン、キンッ、パキンッ

ジャン(貰った・・・!)パシュ グルグル

ライナー「ジャン、よせ!!」

ミカサ「・・・」ニヤニィヤ

パシィン!!!

ジャン「何っ!?」

ミカサ「・・・死ね」

ザシュ


ジャン「」ポヨーン ヒューン グルグル


一同「」アゼン

コニー(・・・!今がチャンスだ!すまねえジャン!)パシュ

ザシュ

コニー「お前が死ねッ!」

ミカサ「なっ・・・!?」グサリ

ジャン「」グサリ

ミカサ(まさか、ジャンの死体ごと・・・!?)

グルグル ドテンッ ゴロゴロ

ミカサ「ぐぅ・・・離せッ!」

コニー「死んでも離さねえぜぇ・・・!」

ライナー「ナイスだコニー!大人しくしろミカサ。その深手じゃもう動けないだろう」

エレン「・・・」ツメタイメ

ライナー「おまわりさーん、こっちですー!」

ゾロゾロ

ライナー「お前は終わりだ。観念しろ」

ミカサ「くッ・・・」

キース「貴様を殺人罪の現行犯で拘束する!」

――ベルトルトが何者かに襲われて死んだ。

その報告を聞いてすぐ、私は捕まった。大男に両脇を抑えられて、体を宙に浮かせながら連れていかれた。
そんな姿を見たミカサは、何故か嬉しそうだった。アルミンは俯いていた。ライナーは神妙な表情で私を見つめていた。
ユミルは地べたに座って何か絶望していた。エレンは――何をしていたんだっけ。

「いやっ、離してくださいっ!」

地下牢のような場所に連れてこられた。こんな場所があったのか、などと考えている余裕は勿論無かった。

独房に突っ込まれると、そこには教官がいた。

「レンズ訓練兵、今から貴様に尋問をする」

教官は冷静だった。私を疑う様子でもなく、信じる様子でもない。

私は重い鎖につながれた。

「貴様には殺人の容疑がかかっている」

「私の質問に素直に答えるんだ。虚偽は許さないが、黙秘権は認めよう」

「最初の質問だ、モブA一等兵、モブB一等兵及びフーバー訓練兵を殺したのは貴様か?」

「・・・違います」

きっぱりと否定した。すると教官は背後のレバーに手をかけて、それを下した。

「っ、ああああああっ!?」

我ながら情けない声を上げてしまった。苦痛はきっちり10秒間続いた。
全身がしびれる。両手首両手足が痛い。
何が起こったのかは、直ぐに教官が説明してくれた。

「貴様の回答によっては、電流装置で苦痛を与えることになる」

なるほど、そういうことか。

私の答えに納得できるまで、私を苦しめるつもりらしい。

尋問ではなく拷問じゃない。

「もう一度質問しよう。モブA一等兵、モブB一等兵及びフーバー訓練兵を殺したのは貴様か?」

「・・・」

今度は黙った。何も答えずに10秒ほど経つと、教官は再びレバーに手をかけた。

「がっ、あ、ああああああああああああああああああああっ!?」

黙秘権、認めてくれるんじゃなかったの?

私は教官を睨み付けた。叛逆を許されない私の、せめてもの抵抗だった。

「はえあああわわわあわああああわあわあわあああああわあわあああァ!?」

電流で唇が痺れて、まともに叫ぶ事すら叶わなくなった。
こんな姿、傍から見たら笑いものだ。

「はあっ、はあっ、はっ、ぁ・・・ぁ・・・」

視界がチカチカしてきた。気が狂いそう。ヨダレが口から流れて止まらない。
泣いているわけじゃないのに、涙がダラダラと流れてきた。

「次の質問に移る。現場に残っていたスナップブレードの破片は貴様の物では無いのか?」

「・・・ちがい、ます・・・」

ああ、またか。

「~~~~~っ!?」

今度の悲鳴は声にならなかった。10秒の苦痛が過ぎると、私の全身はぶるっと震えた。

「・・・あっ、あ・・・・ぁ・・・」

足がガタガタ震えている。下半身に嫌な湿気を感じた。同時に私は快感と不快感の板挟みに遭った。

情けない。恥ずかしい。死にたい。

私は教官の前で漏らしている。

「ははは・・・」

「あは、はは・・・」

気持ちいい。気持ち悪い。私、アタマがオカシイのかな?

「アハハハハッハハハハハハハハハッハッハハハハハハッハハッハハハハハッハハハハッハ!!!」

笑ってやった。教官の前で大爆笑だ。あはは。もう何もかも、どうでもいいよね。

直後、本日5度目の電撃に襲われた私は意識を手放した。

――ああ、頭が痛い。眩暈がする。

ここは何処だっけ?

「起きたか、レンズ訓練兵」

聞き慣れているような、慣れていないような声が聞こえる。

「質問はまだ終わっていない。寝ている暇はないぞ」

そうか、私は拷問されていたんだった。さっきから手足が動かないのもそのせいだ。
独房に入れられてから、もう何時間経ったのだろう。

「もう一度最初から質問しよう」

いつもの怒鳴り声とは違って、教官の声は静かだ。

「モブA一等兵、モブB一等兵及びフーバー訓練兵を殺したのは貴様か?」

「・・・ちが、う・・・」

声を振り絞って答えた。同じ質問に同じ返答をしたのは、これで何回目だろうか。
私の返答を聞いた教官が、壁のレバーに手をかける。指一本だって動かせないのに、体は勝手に強張った。

戦慄する。

嫌だ――

慈悲は無く、レバーは下ろされた。

「                 


                                                    」

私はまた意識を放り投げた。

次に目を覚ますと、独房には私以外誰もいなかった。手足の錠は外れていた。
一時の地獄は終わったのだと、私は胸を撫で下ろした。

「ああ、もう、手足が真っ赤だよ。・・・うぅっ」

手足に残った赤い痕をしばらく見つめてから、私は泣いた。
泣き止んだ後、自分の置かれた状況を理解して、また泣いた。

「うぅ、どうひて、わらひがっ・・・んっ」

どうして私が、こんな目に?

私はまず自身を恨んだ。次に教官を恨んだ。次はミカサを恨んだ。私は片端から他人を恨んだ。
何もかもが許せなくなって、自暴自棄になった。
今度はそんな自分に腹が立って、急に死にたくなった。
刃物なんてないから、とりあえず壁に頭を打ち付ける。

「死ねっ!死ねぇ!私なんてしんじゃええええ゛!!!」

でも痛いだけで、死ぬことはできなかった。
バカなことをしている内に頭は冷静になって、あれこれ考え始めた。

あれから何日経ったのだろうか。

私はこれからどうなるのだろうか。

やはり、処刑されてしまうのか。

人が三人も殺されたんだ。普通は死刑になる。

でもやったのは私じゃない。

嫌だ。嫌だ。嫌だ。

・・・あれ、私は一体何が嫌なんだろう。

死ぬのが?いや、違う。さっきまで散々死にたいと叫んでいたじゃない。

何故だろう、こんな時に彼の姿が自然と頭に浮かぶ。
彼の笑顔と彼の照れた顔が、頭に焼き付いて離れなくなってしまう。


『お前と一緒にいるのが楽しい』

都合のいい部分だけが何度も何度もリピートされる。

私も――

「あなたに会いたい」

気づいた。彼に会えなくなるのが嫌だったんだ。
彼に会いたいという気持ちだけが、私をこの世に繋ぎ止めている。



書き溜め終わった
また投下するのはしばらく先になるかもしれん

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom