圭一「オヤシロさま。どうか俺の願い叶えてください」(33)



羽入「呼ばれて飛び出て、はわわわ~ですぅ!」アウアウ


圭一「あれ?羽入か?家出少女の真似事か?」


羽入「ち、違うのです!何を勘違いしているのですか!不埒です!」アウアウ


圭一「じゃあこんなとこで何やってんだ?」



羽入「あうあう。僕はここで雛見沢を守る神様としてのお務めをしているのですよぉ」アウアウ


圭一「ははぁ!神様ぁ!どうか私くしめのお願いを聞いてくださいまし!かっこわらい」


羽入「あううう!!信じてないのですね!?最低なのです!変態なのです!そして圭一なのですぅ!」アウアウ


圭一「いや、ぷふっでもな。神様?だろ?ぷっ・・・ならさ、何か神様らしいことはぷはっ!出来ないもんかねぇ?」


羽入「うっうー・・・それならコレです!じゅちゅっ!じゅうちゅっ!従順じゅちゅっ!従順数珠ですぅ!あう・・・舌が痛いのれす・・・・・」アウアウ



圭一「随分と言いにくそうな名前の代物だな。して、それはいかようなものなんだ?」


羽入「インチキでもパチモンでもないのですぅ!この従順じゅちゅを着けた人間はそれはまるで犬のように従順になってしまうというカミサマアイテムなのですっ!」アウアウ


圭一「凄いなぁ!!んじゃ、俺は帰るか」


羽入「言葉の最初と最後が繋がってないのです!信じてください!圭一!」アウアウ



圭一「あはは、信じてる信じてる」


羽入「むふー・・・良いですよ。直ぐにコレをつけて圭一を従順にさせて無理矢理にでも信じさせてやるです!ふっふっふー」アウアウ


圭一「ちなみにコレは何処に付けるんだ?」


羽入「あう?こうやって、手首に巻くだけで結構ですぅ!!」アウアウ




どどんっ!



圭一「どわっしょいっっ!!!いきなり押し倒すな!?」


羽入「あうあう。くんくんなのですぅ!」アウアウギュゥ


圭一「だからやめっ!離れろ!」


羽入「ぺろぺろなのですよ!圭一!」アウアウ



圭一「そんな報告いらん!いい加減にしろ!」


羽入「あうあうっ!圭一っ!圭一なのですぅ!」アウアウ


圭一「あぁ!俺は圭一だ!だからなんだ!?」




沙都子「お参りですわー」


レナ「お賽銭おもちかえりぃ♡」


魅音「おっ?圭ちゃんがいるねぇ?どれどれ何を遊び呆けて・・・い・・・・・」



羽入「圭一あったかいのですぅ!すりすりなのですー!」アウアウ


圭一「従順になるっつーか、犬だな・・・ん?」


魅音「・・・・・」


レナ「・・・・・」


沙都子「・・・・・」


圭一「・・・・・」


羽入「圭一は良いにおいなのですぅー」アウアウ




土下座なんてしません。

謝罪もしません。

だって分かってる。


謝っても許してもらえないから。


前原圭一


ひぐらしのなく頃に ~従順ペット編~


END



羽入「ムニャ・・・良いにおいですぅ・・・・・圭一もっと嗅がせてくださいぃ・・・・」アウアウ


圭一「っ!?」


羽入「むにゃむにゃ・・・Zzz・・・・・」アウアウ


魅音・レナ・沙都子・梨花「「「「・・・・・・・」」」」



圭一「全員即刻手に握ってる物を離すんだ!!!さもなくば、この世にも珍しい前原圭一のスクール水着(旧型)の写真がチリになるぞ!!」



やばい・・・死にたい・・・・・



ボトボトと床の上にカッターナイフや千枚通しやペンチが落とされた


自らの犠牲と共に出した身柄に対しての絶望と、羽入の死の宣告という名の天使の寝言に対しての困惑・・・・・一瞬にして僕の精神は崩壊しかけた



魅音「それは卑怯よ!圭ちゃん!!」


レナ「そうだよ!圭一君!それは明らかに残酷過ぎる!!」


そう言いながら立ち上がった二人の足元にはライターと鉈と硫酸という文字の書かれたラベルの貼られた瓶が落ちていた


圭一「ステイステイ・・・どうしてそこで魅音とレナが男子よりも早く怒号をあげて立ち上がっているんだ?」



梨花「因みに1枚5000円・・・・・と裏で取引されてる写真ですよー。にぱー☆」


魅音「圭ちゃんってばいつの間にな羽入と・・・・小さい子を誘惑するなんて、さいっていだよ!おじさん本気出すよ」っ10000


レナ「言うまでもないけど、羽入ちゃんはオヤシロさまなんだよ?圭一君は分かって手を出してるのかな?かなぁ?」っ15000


圭一「本気も手も出す前に、そのお金を出すのをやめろ!それよりなんで梨花ちゃんがそんなこと知ってるんだ!!」



「なんであいつばっかり」「殺して生き返らせてまた殺す・・・」「うほっ・・・相変わらずいい尻してる」「大丈夫、顳?一発で十分」
という罵声がクラス中を飛び交う


どうするどうする!?この危機的状況に!!この自習で先生が来る可能性は低い。つまり先生の鉄拳制裁(物理)で事を鎮めるという作戦は破綻だ!まず先生にそんな能力はないがな!ならばどうだろう・・・羽入に目を覚ましてもらって、釈明の余地を貰うというのは!よし!それだ!それしかない!羽入の天使(悪魔)の寝顔が失われてしまうのは心許ないがそれは仕方無い!寧ろ叩き起してやる!



圭一「羽入!!起きろ!俺の誤解を解いてくれ!」ペチコン


羽入「んむぅ・・・あうう。どうしたのですかぁ?そんなに慌てて・・・・・おはようのちゅぅ・・・ですかぁ?」アウアウ


圭一「ワァオ!!」


目を擦り欠伸混じりで羽入はそう俺に告げた

出来るだけ、そういうのは二人きりの時に言って欲しいな。だってそうしなきゃ俺はただ戦場に駆り出されるだけなんだから



羽入「・・・・んんっ・・・・・・ふぁぁ・・・あふぅー・・・これは何事ですかぁ?」アウアウ


圭一「はにゅえもん!助けてよー!みおあんとレナ夫が虐めるんだー!」


羽入「はにゅえもん!?なんかヌメヌメした感じの名前ですね!?」アウアウ


沙都子「原因は圭一さんでしょうに・・・はぁ、やれやれですわ」



羽入「あうあう。そうですね・・・こんな時は交換小槌ですぅ!ぱんぱかぱんぱんぱーんなのです!」


圭一「ほい来た!期待外れの神具のご登場だぜ!」


羽入「はううっ!使ってもないのになんで期待外れとか言うのですかぁ!圭一は鬼なのです!悪魔なのです!圭一なのですぅ!」


圭一「おう!俺は圭一だ!それでそれはどう使うんだ!?」



羽入「あうう。そうでした、この小槌で叩かれた人間は本音と建前の感情を交換させられるのですぅ!」アウアウ


圭一「・・・・・・え?レナ達のが本心だったら意味無くないか?」


羽入「そうなれば建前が邪魔をしてくれるのですよ!圭一は馬鹿ですか?ぷーくすくす・・・」アウアウ


圭一「いや、だから。本音も建前も同じ感情だったら意味ないだろって」



羽入「・・・・・・・はっ!!そうでした!!バカは僕のようでした!!って、僕はバカじゃないですよ!圭一のバカぁ!」アウアウ


圭一「だけどまぁ本心で人を虐めたいなんて人間はいないだろう!それはレナも魅音も同じだ!叩くぜ、くらえ!交換小槌!!」


ぽこぺん!ぽこぺん!


レナ「きゃっ!!」


魅音「へっ!?いったーい!」



圭一「どうだ!?」ゴクリンコ


羽入「はわわわわわ・・・・」アウアウ


沙都子「梨花。このチョコレート美味しいですわね」モグモグ


梨花「先生が親戚から貰ってきたお土産だそうなのですー。にぱー」



レナ「圭一君のスク水写真ペロペロしたいよ!お持ち帰りしたいよぉ!はぁはぁ・・・」


圭一「・・・・・」


魅音「さっき川のほとりで拾ったエッチな本なんだけど圭ちゃんにあげたら喜んでくれるかな。小さい女の子の写真も載ってたし。へへっ・・・」


胸が苦しくなり、顔が真っ赤になり熱くなった



圭一「・・・・・・よし、問題解決だな・・・」


羽入「圭一・・・これで涙を拭いてください」アウアウ


羽入から差し出されたハンカチは甘い香りがした


そして俺は羽入の水平線のように真っ平らで日の出を迎えることの出来ない胸に飛び込び、泣いた



そういえば沙都子が最近俺をゴミを見るような目で見始めた
近付いたら、距離を置かれた


別に俺はロリコンじゃない


それでも梨花ちゃんは笑ってくれる
でも目は笑ってない


前原圭一


ひぐらしのなく頃に ~寝起き騒動編~


END

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年09月17日 (木) 23:52:29   ID: mjgePskc

時期外れだが笑った

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