那珂「はぐはぐおっはよー!」ポン 羽黒「ひゃあぅ!」 (90)


那珂「いやあー冬も過ぎて暖かくなって来たね! お肌も乾燥しなくなって那珂ちゃん更に可愛くなっちゃーう!」キャピッ

川内「朝から元気だねえ那珂は……あ~頭に響く……近所迷惑も考えなよぉ~」ダラダラ

神通「夜中にうるさくなる姉さんの方が迷惑だと思うのだけれど……」

那珂「食堂ついたよー! 朝ごはんは何にしようかなー!」

川内「あっさりしたもの食べよう……」

。。。。。。。。。

那珂「ご馳走様でしたー!」

神通「ご馳走様でした」

川内「ごちそうさまー。いつも通り起きたはいいけど、今日って出撃の予定ないんだよね?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434209016


神通「はい。なので自主演習をしましょう。休みで時間があるからこそできる訓練という物もあります」

川内「えぇ~? 休みなんだからゆっくり体を休めようよ。それも仕事のうちだよ。あっ、夜戦の演習ならやるよ!」キラキラ

神通「姉さん、今は朝なんですけど……」

那珂「ん? あれ、ねぇ二人とも、あそこに座ってる子って……」チョイチョイ


羽黒「……」モグモグ


神通「見ない顔ですね……新造艦の方でしょうか?」

川内「大人しそうな人だし、さすがに着任したばっかりだとああなるか」


那珂「……」スクッ

那珂「……」タッタッタッタ

神通「あっ、那珂ちゃん!」





羽黒(早朝に建造されて着任したはいいけれど……)モグモグ

羽黒(姉さん達もいないし、周りは知らない人ばっかりだし、私みたいなのじゃ輪に入りにくいよ……)ゴクン

羽黒(はぁ……これからどうしようかなぁ)ゴチソウサマデシタ

羽黒(今日一日は空いてるみたいだけど……逆に困っちゃうよ)ガタッ

羽黒(自分のこの性格を変えたいな……そうすれば、もっと皆に積極的に話しかけにいけるのに……)ボーッ

那珂「やっほー!」

羽黒「きゃあぁ!」ビクッ


那珂「あれ、驚かせちゃった? ごめーん!」

羽黒「ご、ごめんなさい! ごめんなさい!」ペコペコ

那珂「んー、何で謝られてるのか分からないけど、新造艦の子だよね? 名前は何て言うの?」

羽黒「は、はい! 今朝着任した、羽黒って言います!」

那珂「羽黒ちゃんね! 私は艦隊のアイドル、那っ珂ちゃんでーす! よっろしくぅ☆」キラッ

羽黒「」ポカーン

那珂「もう鎮守府の案内はしてもらったの?」

羽黒「あ、はっはい! 秘書艦の人に、おおまかにですけど」

那珂「ふむふむ、それじゃあここの詳しい事は知らないわけだね」ウデクミ

羽黒「は、はい……」


那珂「それならば、この那珂ちゃんがこの鎮守府の穴場を案内してしんぜよう! 新造艦なら今日一日は空いてるよね?」

羽黒「えっ! あ、空いてますけど、そんな、私なんかに構わなくても……」

那珂「大丈夫! 那珂ちゃんも今日一日空いてるから! 遠慮しない遠慮しなーい」グイグイ

羽黒「あっ! ちょっと、引っ張らないでください! 待ってぇ~!」





川内「行っちゃった……」

神通「今日の訓練、マンツーマンになりそうですね」

川内「うげぇ! 本当にやるの? 絶対夜戦の訓練も入れてよ?」


。。。。。。。。

那珂「さぁて一つ目のオススメスポットはこの中庭だよー!

那珂「建物に囲まれて目立たない所だけど、この季節は春の日差しがしっかり差し込んで中々気持ちいいの!」

羽黒「そ、そうなんですか……」

那珂「そうなんです! ほらこっちこっち!」オイデオイデ



金剛「んんー! 新春の陽気の中でのティータイムもまた格別デース!」

那珂「あ、先客がいた」


金剛「オーゥ、グッモーニン那珂チャーン! と、そっちの子は新しい子デース?」

那珂「うん! ほら羽黒ちゃん!」グイッ

羽黒「えっ、あ、あの、妙高型重巡洋艦四番艦の羽黒です。よろしくお願いします」

金剛「羽黒ですネー、覚えましたー! 金剛型戦艦、帰国子女の金剛デース! こっちこそよろしくネー! 二人も紅茶飲みますかー?」

那珂「え、いいんですか?」

金剛「Sure、ティータイムは一人より皆の方が美味しいデース」

那珂「じゃあお言葉に甘えさせてもらいまーす!」

羽黒「あ、ありがとうございます……」






那珂「おぉー! 金剛さんの紅茶おいしい! 何かが違う!」

金剛「そうでショそうでショ! 那珂チャンは違いが分かるいい子ネー」


羽黒「本当だ。美味しい……」

金剛「羽黒もいい子デース。日本では褒めても何も出ないと言う所デスが、今ならおかわりが出マース」

那珂「おー! 金剛さん太っ腹!」パチパチ

羽黒「す、すいません、おかわりまで……」アセアセ

金剛「ユーアーウェルカム! 羽黒は妙高型らしいですが、姉妹艦はどんな子達がいるんデース?」

羽黒「あ、はい、一番上から妙高姉さん、那智姉さん、足柄姉さんで――」


。。。。。。。。。。。


金剛「オーゥ、もうこんな時間デース。私出撃の予定が入ってマース」カチャカチャ

那珂「あ、そうなんですね。紅茶ごちそうさまでした!」

羽黒「ご、ご馳走様でした」

金剛「バーイ! また一緒にティータイムしまショー!」フリフリ





那珂「ね、いい人でしょー、金剛さん」

羽黒「は、はい。明るくて、元気で、いい人でした」ウツムキ

羽黒(私も、ほんの少しでもああいう風になれれば……)


那珂「むー、羽黒ちゃんまた良くない事考えてないー?」ズイッ

羽黒「ひゃぅ! ご、ごめんなさい!」

那珂「謝んなくても、別に怒ってないよ」ニコッ

那珂「あと、那珂ちゃんには敬語も使わなくていいんだからね! むしろ羽黒ちゃんの方が年上なんじゃない?」ビシッ

羽黒「え、えっ、でも……」

那珂「それに那珂ちゃんはぁ~、アイドルだからぁ~、皆に親しまれる存在なの。だから敬語なんていらないんだよ☆」キャピッ

羽黒「」ボーゼン

羽黒「え、えっと、じゃあ……そうしま、そうするね、那珂ちゃん」


那珂「よろしい! 那珂ちゃんファンクラブの一員にしてあげよう!」

羽黒「えぇっ!?」

那珂「冗談ジョーダン。自分の意思で入ってもらわないと意味ないからねー」エヘン

羽黒「そのファンクラブ、メンバーは何人いるの?」

那珂「……」

羽黒「……」

那珂「……二人」

羽黒「そ、そうなんだ」

那珂「気を取り直して! 第二スポット、行ってみよー!」


羽黒「あ、待ってぇ~! きゃっ!?」コケッ

那珂「おっと!」ダキ

那珂「大丈夫ー?」

羽黒「ご、ごめんなさいごめんなさい!」ペコペコ

那珂「気にしてないよー。それより怪我はない?」

羽黒「は、はい! 大丈夫です」

那珂「良かった! じゃあ次行こー!」

。。。。。。。。。。。。


那珂「次はここ、甘味処間宮です!」

羽黒「ここ、今朝秘書艦さんに案内されてる時に通りがかった所だ……」


那珂「説明は受けただろうけど、おすすめメニューとか分かんないでしょ? 入ろ入ろー!」

羽黒「ま、待って。ここってお金必要なんじゃない? 私持ってないよ」

那珂「そんなの気にしなくていいってほらー!」グイグイ

羽黒「あっ、分かった、分かったから!」

<イラッシャイマセー

<ヨシ ナカチャンコノセキニ キメタ!

那珂「とは言ってもお昼前だから本当に軽い物だけね。そう言う時のオススメはこの間宮羊羹ミニサイズ! カロリー的にも優しい定番だよ!」

羽黒「すごい、たくさんお菓子がある……」

那珂「おや、何か気になるお菓子がおありですか?」


羽黒「ううん、今は那珂ちゃんのオススメで」

那珂「那っ珂ちゃん了解しましたー! 間宮さーん! 間宮羊羹ミニサイズ二つー!」

<ハーイ

。。。。。。。。


那珂「ご馳走様ー! 何度食べても絶品だって再確認するよー!」

羽黒「とっても美味しくて、つい夢中で食べちゃった……」

那珂「だよねだよねー!」

羽黒「でも那珂ちゃん、私お金――」

<イラッシャイマセー

五十鈴「あら、那珂じゃない」

最上「あ、本当だ」


那珂「那珂“ちゃん”だよー!」ブンブン

五十鈴「そんなのどっちだっていいじゃない」

那珂「良くないよー! もうー!」

最上「それで、そっちの子は? 新しい子かい?」

那珂「そうだよー! 那珂ちゃんが鎮守府の穴場スポットを案内している途中なのです!」

羽黒「は、羽黒です。妙高型重巡洋艦の、末っ子です」ペコリ

五十鈴「私は五十鈴。水雷戦隊の指揮ならお任せよ。よろしくね」

最上「ボクは最上だよ。これからよろしくね」


五十鈴「重巡なら、貴重な戦力ね。戦艦はうちには金剛さんしかいないし」

最上「そうだね、一緒に頑張ろう、羽黒」

羽黒「よ、よろしくお願いします! でも私、建造されたばかりで戦闘に自信なんて全然なくて、役に立てるかどうかなんて……」

五十鈴「あら、皆だって始めはそうだったわよ?」

最上「うん、最初から自信を持ってる人なんていないさ」

五十鈴「そうだ、なんなら今度、基本的な動きや艤装の扱い方教えてあげましょうか?」

羽黒「えっ! そんな、そこまでして頂くわけには!」

五十鈴「指揮ならお任せって言ったでしょ? 指導も指揮の内よ」


最上「ボクも付き合うよ。同じ重巡が居た方が見本にもなりやすいかも知れないから」

最上「もちろん、無理強いはしないよ」ニコッ

羽黒「え、えっと、そんな、その……」

羽黒(ありがたいけど、私なんかに構ってもらうのは気が引けちゃうな……)

羽黒(やっぱり、何だか悪いよ。断った方がいいよね……)

那珂「……」ギュッ

羽黒「はぅっ!」(テーブルの下で手を握られた……那珂ちゃんに?)

那珂「大丈夫だよ。自分の言いたい事言っていいんだよ」ニコッ

羽黒「……」ゴクッ


羽黒「……五十鈴さん、最上さん、よろしくお願いします」ペコリ

五十鈴「決まりね」ニコリ

最上「よっし、じゃあ皆の予定が空いてる時に……あれ、ボクはいつ空いてたっけ」

五十鈴「全くもう……ちゃんと把握しておきなさいよ」

最上「あはは、ごめんごめん。そう言えば羽黒の艤装ってどんな感じだったっけ?」

羽黒「あ、はい、装備は20.3cm連装砲と他には――」

最上「なるほど、そうなると打つ時の姿勢は――」

五十鈴「後は魚雷の装填や発射も――」

ヤイノヤイノ


那珂(間宮さーん)コソコソ

間宮(あらあら、どうしたの那珂ちゃん)ヒソヒソ

那珂(羊羹のお代でーす)ヒソヒソ

間宮(まぁありがとう。でももっと堂々と支払えばいいのに)ヒソヒソ

那珂(折角あっちが盛り上がってる所に水差すのも悪いですから)ニコニコ



五十鈴「って、もうこんな時間じゃない! お菓子食べに来るつもりが話しこんじゃったわ」

最上「あちゃー、本当だ。間宮さんごめんなさい。また今度来ます」ペコリ

間宮「いいのよー。またいつでもいらっしゃい」

最上「じゃあまたね羽黒、那珂ちゃん。訓練の日時はまた今度連絡するよ」

五十鈴「じゃあねー」フリフリ


那珂「バイバーイ! じゃあ那珂ちゃん達もいこっか! 間宮さんご馳走様でしたー」

羽黒「あ、うん! ご馳走様でしたー」

<ハーイ アリガトウゴザイマシター

那珂「よかったね! 友達できたじゃん!」ウリウリ

羽黒「え、友達? 五十鈴さんと最上さんが?」

那珂「どっからどう見てもそうだよー! 楽しくお話してたじゃない!」

羽黒「友達……そっか、これが、友達なんだ……」

羽黒「……」チラッ

那珂「お昼の時間になっちゃったねー。取り敢えず食堂いこっか!」

羽黒(那珂ちゃんも……友達なんだよね)

羽黒(……嬉しいな)フフッ


那珂「羽黒ちゃん? 聞いてる?」ズイッ

羽黒「ひゃあぁ! ごめんなさいごめんなさい」ペコペコ

那珂「だから怒ってないよー! ほら、那っ珂ちゃんスマイルー☆」ニコッ

羽黒「う、うん……?」

那珂「あれ~?」

。。。。。。。。。。。。。


川内「あ”~きっつ。神通ちょっとは手加減してよ~」

神通「でもそのお陰で有意義な演習になったじゃないですか。昼食を食べた後はさっきと少しパターンを変えてやってみましょう」


川内「うぇえぇ!? まだやるの? 午後は休んで夜やろうよ夜にさー」

神通「全くもう……あら?」

川内「あ、那珂だ。それと……黒い人」

神通「羽黒さんです」

<コノ ハンバーグガ ゼッピン ナンダヨー

<オイシソウダネー

川内「午前中ずっと連れ回されてたのか」

神通「そうみたいですね」

川内「ま、那珂の前であんな顔してご飯食べてたのが悪いよね」


神通「あの子はそういう子ですからね」

川内「でも、朝から随分と表情良くなってるじゃん。那珂も結構やるねー」

神通「ああ言う所は、私に無い良い所だと思います」




那珂「あー美味しかった! さて、次はどこへ行こっか!」

羽黒「ま、待ってよぉー!」

那珂「ん?」

<ナンデ アンタハ イツモソウナノ!!

<ウッサイワネ! アンタニ イワレタクナイワヨ!!

ザワザワ…

那珂「広場の方が騒がしいね」

羽黒「ど、どうしたんだろう、人だかりができてる」オドオド


那珂「行ってみよう」ダッ

羽黒「あっ、那珂ちゃん!」ダッ





霞「大体アンタは皆にツンツンし過ぎなのよ! もっとコミュニケーション取る努力見せなさいよ!」

曙「それをアンタが言うの!? そっちこそ態度きついじゃないの!」

那珂「あれは……霞ちゃんと曙ちゃんか」

電「はわわ……どうしようどうしよう……」アワアワ

那珂「あ、電ちゃん!」

電「あっ、那珂ちゃんさん!」

那珂「“さん”はいらないよ~。それよりどうしたの?」


電「見ての通り、喧嘩なのです」

那珂「原因は?」

電「切っ掛けは目玉焼きに何をかけるかみたいで、そこの食い違いから段々と言い争いの内容が飛躍して……」

羽黒(割と原因が小さい……)

那珂「じゃあ、ちょっとしたイザコザってだけなんだね!」

電「はい……。あの、そちらの方は新しく着任された方ですか?」

羽黒「あ、はい。妙高型重巡の、羽黒っていいます」ペコリ

電「電なのです。どうか、よろしくお願いいたします」ペコリ


霞「何で分かんないのよ!」クワッ

曙「分かってるけどアンタにだけは言われたくないって言ってんの!」キッ

羽黒「ヒッ」ビクッ

電「いきなりこんな所見せて、ごめんなさい。でも、二人とも本当はとっても優しい娘たちなのです。勘違いだけは、しないで欲しいのです……」ショボン

羽黒「そ、そうなんですか……」

電「二人とも、素直になれないだけなのです。誤解しないであげて欲しいのです……」

羽黒「わ、わかりました」

羽黒(そうは言われても、やっぱり怖いな……)


電「なんとかして止めないと……」

羽黒「でも、あんな剣幕じゃあ入り込める余地なんて……」

『やっほー! みんなー!』

電「えっ!?」バッ

羽黒「那珂ちゃん!? いつの間にあんな高台に!?」(しかもマイクまで持って!?)

那珂「艦隊のアイドル、那っ珂ちゃんでーす! 今日は集まってくれてありがとー!」

那珂「早速皆のために歌っちゃうよー! まずは恋の2-4-11から! ミュージックぅー、スタート!」

~~♪ ~~♪


霞「ちょ、ちょっといきなり何なのよ! 私達話してる最中だったでしょ!?」

曙「誰も呼んでないしアンタのために集まってもないわよ!」

キヅイテイルワ♪ ミンナガワタシヲ♪

羽黒「う、歌い始めちゃった……」

周囲「」ボウゼン

霞「あーもう……なんなのよ一体……」

曙「はぁ……何かどっと体の力が抜けたわ……」

羽黒(この空気の中で平然と歌える那珂ちゃんってすごいな……)





那珂「どうもありがとー!」フリフリ

那珂「みんな、楽しんでくれた?」タタタッ

霞「んな訳ないでしょうが! 空気ぶち壊しもいい所よ!」


那珂「あはは、ごめんごめん! でも二人とも喧嘩してたでしょ? 那珂ちゃんのライブの後にそういうドロドロを残すのは許さないぞ☆」

曙「アンタの方から渦中に飛び込んできたんでしょうが……」ハァ

那珂「細かい事は気にしなーい! それより二人とも謝って仲直りしよ、ねっ?」

霞「なっ! なんでアンタにそんなこと……!」

曙「そうよ! こいつなんかに――」

電「二人とも! もうやめましょう!」

霞「電……」


電「お互いに意地張るのはもうやめましょう! 二人とも、本当はちゃんと優しい事、お互いに分かってるはずなのです!」

曙「うっ……」

霞「……」ウツムキ

電「仲直りしましょう。できるはずなのです。ねっ?」ギュッ

霞「……はぁー、しょうがないわねぇ」

曙「全くもう、さっきまでの毒気なんてどっか行っちゃったしね」

霞「ごめんなさい。頭に血が昇ってたわ」ペコリ

曙「こっちこそ、ごめんなさい」ペコッ

那珂「うんうん! 一件落着だねー!」

霞「アンタはその筋金入りの空気の読めなさをどうにかしなさいよ」


那珂「那珂ちゃんは求められる所でなら、どこでだって歌って踊ってみせるのです!」

曙「いつ誰が求めたって言うのよ……」

那珂「っと、羽黒ちゃんごめん! 待たせちゃったね」

羽黒「う、ううん。別にいいんだけど……」

霞「あら、新造艦?」

羽黒「はい! 羽黒です、よろしくお願いします」

曙「そう、まぁ頑張りなさいよ」

霞「だからその言い方を直しなさいって」

曙「……分かってるわよ」

那珂「さあ、まだまだ鎮守府案内は終わらないよー! 次のスポットへゴー!」

羽黒「う、うん!」

寝なければ……。すいませんが今回の投下はここまでです。ほぼ半分終わりました。
また時間ができたら投下しようと思います。見てくださった方、レスくださった方、これからくださる方ありがとうございました。


羽黒(その後も私は、那珂ちゃんに連れられて色々なところへ行きました)

羽黒(その先々で色んな艦娘の方と会い、那珂ちゃんの紹介で挨拶をし、少しお話をしたりしました)

羽黒(朝からは全然想像できなかった今の自分に目が回ってしまいそうです)

羽黒(そしてもう日が落ちそうになる時間、私は那珂ちゃんに連れられて、夕日の見える港まで行きました)

那珂「綺麗でしょー、ここの眺め」

羽黒「うん、本当に綺麗」

羽黒(夕日が水平線にはっきりと見える。所々にある岸や島も、夕焼けの陰影のコントラストになって、綺麗……)


那珂「ドラマチックな風景だよねー。ドラマのラブシーンとかで背景に使われちゃいそう!」

那珂「那珂ちゃんもいつかアイドルから女優デビューしてぇー、そんなシーンやっちゃうんだー☆」キャー

羽黒「う、うん、そうなるといいね……?」

那珂「あれれ~?」

那珂「ま、いいや! これで那珂ちゃんのオススメスポット紹介は終わりです。一日付き合ってくれてありがとね」

羽黒「そんな! お礼を言うのは私の方だよ。ありがとう、那珂ちゃんが案内して、いろんな人とお話させてくれなかったら……」

那珂「それは羽黒ちゃん自信の素質なんじゃないかなー? 那珂ちゃんが言っただけじゃお話相手は増えないよー」

羽黒「それでも、きっかけをくれたのは那珂ちゃんだから」

那珂「そこまで言うならありがたく受け取っちゃおっかな! どういたしまして☆」キラッ


那珂「それじゃ、また明日ね。自分の部屋は分かる?」

羽黒「うん、朝案内してもらったから大丈夫。おやすみ、那珂ちゃん」

那珂「はーいおやすみー!」

。。。。。。。。。。。


羽黒「ふぅ……あとは寝るだけか……」

羽黒(ふふっ……朝、あんなに憂鬱だった気分がすごい昔みたいに感じる)

羽黒(こんな性格の自分に、すぐにこんなにお話できる相手が増えるなんて思ってもいなかった)

羽黒(少しは、成長できたってことかな……)

羽黒(ありがとう、那珂ちゃん)




~~ 翌朝 ~~

羽黒(ちょっと朝ご飯に来るの早かったかな? 食堂にほとんど人がいないや)

羽黒(でも、今日は演習があるみたいだし、早めに食べておかないと)

羽黒「いただきま――」

那珂「はぐはぐおっはよー!」ポン

羽黒「ひゃあぅ!」ビクッ

那珂「あれ、驚かせちゃった? ごめーん!」

羽黒(なんだかデジャヴ……)


羽黒「って、それよりも、はぐはぐって……」

那珂「うん! 何か愛称でも付けようかなって考えたんだ! 嫌だったかな?」

羽黒(愛称……愛称、か、ちょっと恥ずかしいけど……)フフッ

羽黒「……嫌じゃないよ」ニコッ

那珂「そっか! 良かったー! あ、隣いい?」

羽黒「うん、いいよ。お姉さん達は今朝は一緒じゃないの?」

那珂「まだちょっと早いからねー。昨日夜中まで訓練してたみたいだし。私は早めのロケがあるから今ご飯だよ」

羽黒「ロケ……?」

那珂「あ、演習の事」


羽黒「那珂ちゃんも今日の演習出るんだ! じゃあ一緒だね」ニコニコ

那珂「あ、はぐはぐもなんだ。そうだよね、新入りの子だからまず演習からか。一緒に頑張ろー!」オーッ!

羽黒「うん、よろしくね、那珂ちゃん」

。。。。。。。。。。。


羽黒「うっ……うぅ……ぐすっ……」

那珂「まぁまぁ、誰だって初めての演習はあんな感じだったよー。気を落とさなくていいよ、はぐはぐ」

羽黒「一発も……一発も当たりませんでした……」グスッ

那珂「相手だってそれなりに実戦経験積んだ人達だったもん、仕方ないよ」ナデナデ


五十鈴「そうそう、そのために私達が今度訓練に付き合ってあげるって言ってるのよ」

最上「そうだよ。ボク達に任せておいてよ」

羽黒(任せる……この人たちに……)

羽黒「っ! ごめんなさい!」タッタッタ

那珂「あ、ちょっとはぐはぐー! 待ってよー!」

五十鈴「あ、待ちなさい那珂、あなたすぐに出撃だったでしょ? 私もだけど」


那珂「そ、そうだけど……」

最上「うーん、出撃がある以上こればっかりは仕方がないよね。他の誰かに任せられないかな?」




羽黒(任せる……何もかも、任せてただけだ……)タッタッタ

羽黒(いろんな人とお話できて、少しは自分が変われたと思ってた。でも……だけど……)タッタッタ

羽黒(私は、ただ那珂ちゃんの後ろにくっ付いてただけだ。ただ引っ張られて、それに流されて……自分が変わったわけじゃない……)タッタッタ

羽黒(結局、臆病で引っ込み思案な自分は、変えられてないんだ。ただの虎の威を借る狐なんだ)ハァ…ハァ…

羽黒(一人で勘違いしていい気になって……馬鹿みたいだ……)グスッ

羽黒「結局、自分の部屋に戻ってきちゃった……」

羽黒「……これからどうしよう……」


。。。。。。。。。。


羽黒(部屋の中で何をする気も起きず、日が暮れる頃、私はいつの間にか昨日夕日を見た港で腰を降ろしていました)

羽黒(昨日と同じように天気のいい空は、今日も綺麗なオレンジ色に染まっています)

羽黒(昨日は心動いた景色も、今の私にとっては何かを動かしてはくれません)

羽黒「はぁ……」

「あーいたいた!」

羽黒「えっ!」クルッ


川内「こんな所にいたんだね」

神通「探しましたよ」

羽黒「那珂ちゃんの……お姉さんたち……」

川内「演習終わった時に落ち込んだまま走ってどっか行っちゃったらしいじゃん」

神通「那珂ちゃん達が心配してましたよ」

羽黒「そっか、そうですよね……心配、かけちゃいましたよね」

羽黒(迷惑までかけて、何やってるんだろう、私)

川内「隣座るね。んで、どうして逃げちゃったの? 単純に演習が上手くいかなかったから?」ヨッコイショ

神通「何か悩みがあるなら、お話くらいは聞けます」ストン


羽黒「……演習とかはあんまり関係なくて、変われたと思ってた自分が全く変われてなかったのに気付いただけなんです」

羽黒「ただ那珂ちゃんに引っ張られるまま、流されるがままで、私自身が何かしたわけじゃなくて……」

羽黒「それが分かったら、恥ずかしくなって、逃げ出したんです。結局それも変われてないって事なのに……」

川内「……なるほどねー。そりゃあ人は相当劇的な事でも起きない限り一朝一夕には変われないよ」

神通「私達は艦娘ですけどね」

川内「今はそういう細かい事はいいの! だからさ、すぐに変われないなら、むしろすぐに変わる必要なんて全然ないんじゃない?」


羽黒「でも私……こういう自分を早く変えたくて」

川内「じゃあ、少しずつでも頑張って早く変わろうとすればいいよ」

神通「それに、昨夜帰ってきた那珂ちゃんの話を聞く限り、羽黒さんの人となりにもいい所はたくさんあるように思えました」

川内「そうだねー。大人しいけどちゃんとお礼は言える所だったり、控えめだけどちゃんと素直な所だったり?」

羽黒「私の……いい所……?」

川内「そうそう。羽黒さんには羽黒さんのいい所があるんだから、もっと自信持ちなよ」

神通「そこを損なわないよう、少しずつ変わっていけばいいと思います」

羽黒(……焦り過ぎてただけなのかな……自分の嫌な所だけ見すぎて、ちゃんと自分の事を見れてなかったのかな……?)

羽黒「……私も、変われるかな……」


川内「それは羽黒さん次第かなー、私は別に無理して変わらなくてもいいんじゃないの? とは思ってるけど」

羽黒(そうだよね……すぐには変われないなんて、考えてみれば当たり前の事だったんだ……)

羽黒(自分のいい所も、ちゃんと見えるようになりたい。もっと、自分を好きになって、そこから少しずつ進んで行きたい……)

羽黒「はい、頑張ってみようと思います……!」

川内「お、ようやく顔付きが少し明るくなったねー。これで那珂に何か言われずに済みそうだ」

羽黒「私を探すの、那珂ちゃんが頼んでくれたんですか?」

川内「そうだよー。さっきも言ったけど心配してたよ」


羽黒「……那珂ちゃんは、どうして私にここまでしてくれるんでしょう」

羽黒「昨日だって休日を一日潰してまで、私を連れ出してくれましたし……」

川内「……」

神通「……」

川内「……あの子が何で艦隊のアイドルなんて自称してるかって言うとね、この世に艦娘として生を受けてすぐに、テレビでアイドルを見たのが切っ掛けだったんだ」

川内「あの子は元々とても優しい子でさ、ああ見えて人一倍仲間を大切にしてるんだ」

川内「深海棲艦との戦いの中で、荒みそうになるだろう皆を笑顔にするにはどうすればいいかってのを、あの子は真っ先に考えてた」

川内「そんな時に、テレビでアイドルを見た」


川内「たくさんの人の前で歌って踊って、たくさんの人を笑顔にする。そんな所を見て、これだって思ったんだろうね」

川内「あの子は変なところで不器用だからさ、応用とか他の事を考えるとかせずに、そのままアイドルをやり始めたんだ」

川内「……でも艦隊の皆はそう言った真意は理解してないだろうし、あんまり結果が出てるとも言えないんだけどね」タハハ

神通「でも、那珂ちゃんのお陰で場の空気が改善された事も確かにありますよ」

川内「そうだね。那珂は大好きな皆に笑顔になってもらいたくて、そうじゃなくても少しでも嫌な気分が紛れるようにってアイドルをやってるんだ」

川内「だから、昨日の朝に食堂で、あんな暗い顔でご飯食べてた羽黒さんをほっとけなかったのも当然なんだよ」

羽黒「そう、だったんですか……」


神通「那珂ちゃんが誤解されずに済むような、もっと上手いやり方はあると思うんですけどね。私達姉妹揃って不器用なので、いい案が浮かばなくて」フフッ

川内「ま、せめて応援してあげようって事で、那珂ちゃんファンクラブっていうのには入ってあげたんだけど」タハハ

羽黒「あぁ、ファンクラブの二人って、お姉さん達だったんですね」

川内「そう言うこと! さて、もう大丈夫そうだし、まずは那珂達に謝らないとね」

羽黒「は、はい。でも今出撃中なんですよね」

神通「丁度帰ってきたみたいですよ。ほら」スッ

羽黒「えっ!」バッ

羽黒(夕日の景色をバックに、何人かの人影が……!)

羽黒「……二人とも、ありがとうございましたっ!」ダッ


川内「うん、頑張ってねー」ヒラヒラ

神通「またお会いしましょう」フリフリ

羽黒「はい! また……!」タッタッタ

神通「……ちょっと意外でした、姉さん」

川内「私が那珂がアイドル始めた理由を全部話しちゃった事?」

神通「えぇ。無闇やたらに他人に話すなって、那珂ちゃんに言われてたのに……」

川内「別に私は“無闇やたらに”話してないよ? ちゃんと人は選んだつもり」ニッ

。。。。。。。。。。。


那珂「ふー上陸ー! 那珂ちゃんロケハン終了しましたー!」

五十鈴「使い方間違ってるわよそれ」


最上「皆お疲れ様ー。大きな被害は出さずに済んだね」

電「あの、那珂ちゃん、庇って頂いて、ありがとうございました。電のせいで小破させてしまって……」ペコ

那珂「気にしなーい気にしない! アイドルは皆の笑顔を守るのが仕事だからね!」

最上「川内と神通は、羽黒の事上手くやってくれたかな?」

五十鈴「いきなり走り去っちゃったからねぇ、あら?」

タッタッタッタッタ

羽黒「那珂ちゃん、みんな!」ハァッハァ

那珂「あ、はぐはぐ! 心配したよー!」


羽黒「ハァ……ハァ……ふぅ……皆さん、心配かけてごめんなさい。もう大丈夫です」

最上「それは良かったよ。誰だって始めは上手くできる訳じゃないんだから、そう気を落とさずにね」

羽黒「はい、頑張ります!」

五十鈴「その事だけど、どうせだから今訓練の日を決めましょう。最上も予定確認してきたわよね?」

最上「もちろん。じゃあいつにしようか? ボクが空いてる日は――」

羽黒「はい、その日なら私も行けます」ニコッ

五十鈴「決まりね。艤装の手入れは訓練前にちゃんとしておきなさいよ? 例えば魚雷の――」

羽黒「え、えーと、使う道具は確か――」

ヤイノヤイノ


那珂「……」ニコニコ

那珂「電ちゃん、私入渠してくるね」

電「あ、はい。お疲れ様でした」

那珂「うん、また明日ねー」スタスタ





羽黒「それからそれから……あれ、那珂ちゃんは……?」

電「入渠してくるって、行っちゃいました」

羽黒「そんな! あの、二人ともごめんなさい、私行きます!」ダッ

最上「うん、訓練の日、忘れないようにねー」バイバイ

五十鈴「行ってらっしゃい」フリフリ






那珂(完全に日が落ちちゃったな。夜空が綺麗……)スタスタ

羽黒「那珂ちゃん!」

那珂「あれ?」クルッ

羽黒「ハァ……ハァ……」

那珂「はぐはぐ、話切り上げて来ちゃったの? ダメだよー? 折角友達と話せる機会なのに」

羽黒「那珂ちゃんも友達だよ!!」

那珂「!」


羽黒「考えてみれば、那珂ちゃん昨日の甘味処の時も、ライブの時も、誰かの仲を取り持ったら後は一歩退いてそれ以上関わろうとしてなかった!」

羽黒「私は、那珂ちゃんにそんな所にいて欲しくないの! ちゃんと一緒に輪に入っていて欲しいの!」

那珂「はぐはぐ……」

羽黒「……那珂ちゃんがどうしてアイドル始めたのか、聞いたよ」

那珂「え、お姉ちゃん達そんなことまで話したの? 参っちゃうなあーもー」ポリポリ

羽黒「那珂ちゃんも、那珂ちゃんの考えがあったんだって」

那珂「何を思って始めた所で、あんまり上手く行ってなかったらねぇ」タハハ


羽黒「そんな事無いよ! 今なら分かるよ。昨日のライブだって、喧嘩止めるためにやったんでしょ?」

那珂「バレちゃったかー。それでも那珂ちゃんの目指すものにはまだ遠いんだけどね。精々ああいう反応が関の山で」

羽黒「私、手伝うよ!」

那珂「えっ?」

羽黒(自分のこと、少しでも好きになりたい……)

羽黒(すぐに変われなくても、自分らしいやり方で、少しずつ進んで行きたい……)

羽黒(私が、私自身の意思で、踏み出さなきゃ……!)

羽黒「那珂ちゃんが理解してもらえるよう、皆を笑顔にできるよう、私も手伝う!」


那珂「はぐはぐ、そんな、共感してくれたのは嬉しいけど、だからって手伝う必要は」

羽黒「私が手伝いたいの! 私、こんな性格で、自分から前に出て行くのはまだ難しいけど、手助けする事くらいはできるから……」

那珂「……みんなに白い目で見られるかも知れないよ?」

羽黒「平気だよ。那珂ちゃんと一緒だから」

那珂「いつ上手く行くようになるかも分からないよ?」

羽黒「だったら、なおさら手伝いたい」

那珂「そもそも、那珂ちゃんのやってる事が正しいなんて保証は……」

羽黒「そんな事ないよ。みんなの事をそんなに思ってやってる事が、間違ってるはずなんてないよ」

那珂「――っ!」ウルッ

那珂「しょ、しょうがないなぁ! 分かった、応援お願いね!」

羽黒「うん!」

那珂「それじゃ、改めまして、艦隊のアイドル、那珂ちゃんです!」ニコッ

那珂「よろしくねっ!」スッ

羽黒「妙高型重巡4番艦」ギュッ

羽黒「そして、那珂ちゃんファンクラブナンバー3、羽黒です。よろしくお願いします」ニコッ



~~ 時は流れ ~~

那珂「みんなー、こっちこっちー!」

川内「今行くよー」

那珂「あれ、これだけー? 集まり悪いなー」

利根「夜中にいきなり‘“鎮守府始動二周年記念に写真を撮ろう”と言われてもそんなに集まるわけなかろう。今何時だと思っておるのじゃ」

筑摩「まぁまぁ姉さん。気持ちは分かりますから」

神通「これだけ集まってくれただけでもありがたい事です」

利根「……まぁ、あやつが仲間思いだと言うのは何となく分かるから、別に嫌という訳ではないのじゃが」


羽黒「那珂ちゃん!」

那珂「あ、はぐはぐー! 来てくれてありがとー!」

羽黒「うん! 姉さん達も来てくれたよ」

足柄「全く、こんな時間からよくやるわねー」

那珂「この綺麗な夜空見てたら、これをバックに写真取りたくなっちゃってねー!」

妙高「羽黒に頼まれたら断れませんしね」

那智「明日に響かないよう、手早く終わらそうか」


祥鳳「一応、カメラ持って来たんですけど……」

川内「お! これいいですね、これ使いましょう!」

那珂「ほら、あそことか夜空も綺麗に写るんじゃないかな!」

羽黒「そうだね、きゃあっ!」コケッ

那珂「おっと」ダキ

那珂「はぐはぐ、大丈夫ー?」

羽黒「う、うん」

羽黒(昔の私だったら、ごめんなさいって言うとこだけど……)


羽黒「ありがとう、那珂ちゃん」ニコッ

那珂「どういたしましてー」

羽黒(少しずつだけど、私も前に進めてる)





川内「みんな位置についたー? タイマー5秒でセットするよー!」

利根「こっちは準備できておるぞー」

羽黒「……」ブルッ

那珂「はぐはぐ、寒いの?」

羽黒「う、うん。少しだけ」


那珂「じゃあほら、那珂ちゃんのマフラー一緒にくるまろう!」

羽黒「え、いいの?」

那珂「もっちろん! 折角写真撮るんだから寒そうな顔はだめだよっ! ほらっ!」ギュッ

羽黒「うん、ありがとう那珂ちゃん」ギュッ

足柄「仲いいわねぇ、あなた達」

那珂「はぐはぐは那珂ちゃんの一番の親友ですから!」

那智「親友というよりは、アイドルとマネージャーに見える時もあるがな」

羽黒「あはは、間違ってないかもしれません」

那珂「ちょっとはぐはぐー!」

妙高「うふふっ、微笑ましいですね」

川内「よし、シャッター押しまーす! ポチっと」タタッ

『ハイ、チーズ!』


羽黒(私は那珂ちゃんファンクラブの三番目で、マネージャーみたいな事をしたりもするけど)

羽黒(でもね、那珂ちゃん)

羽黒(私にとっても、那珂ちゃんは1番のお友達だよ)



終わり

bobさんの公式絵でよくこの二人が仲良さそうにしてるのを見て書いてみたくなった次第です。

那珂ちゃんを美化しすぎた気もするけど、たまにはこういう那珂ちゃんもいいよね。

最後のシーンはbobさんの艦これ二周年記念イラストを見てもらうと場面をイメージしやすいかと。

それでは読んでいただきありがとうございました。

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