女騎士「くっ……くっくっく!」オーク「ハーハッハ!!!」 (20)

オーク「で、何が可笑しいの?」

女騎士「あのぅ……なりません?」

オーク「?」

女騎士「絶対笑っちゃいけないときほど笑いがこみ上げてきたり……」

オーク「あ、一応笑っちゃいけない場面ってのは理解してんのね?」

女騎士「あっはい」


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オーク「で、さ……俺たちこれからあんたを」

女騎士「…………ウッ」

オーク「何、どうした?体調悪いの?」

女騎士「うっぷ…………オブエッ!」ゲロロロロ

オーク「うわぁ!吐いたぁ!?」

* * * * * *

女騎士「すいませんすいません。お宅汚しちゃって、お水まで頂いて」

オーク「そ、それは別にいいよ。てかもう吐かないよね?」

女騎士「あっ、それはちょっと分かんないです。私、緊張するとすぐ吐いちゃうんで」

オーク「そっかあ……」

女騎士「ごめんなさい」

オーク「でさあ、あの……君の仲間の居場所とか教えて欲しいんだけど」

女騎士「あー、それはちょっと無理です。私騎士団クビになっちゃいます」

オーク「そっかあ」

女騎士「あの、ところで、腕の縄が固くて痛いんですけど」

オーク「そう?じゃあちょっと緩めるね」

女騎士「ありがとうございます」

* * * * * *

オーク「で、さあ……今の状況、理解はしてるんだよね」

女騎士「えっ?ああ、はい」

オーク「俺たち一応、君らの敵でケダモノとされてるオークなわけよ」

女騎士「あい」

オーク「で、女騎士がオークにつかまったら……その、大抵は」

女騎士「えっちな事されて頭バカになっちゃって、仲間を売っちゃうんですよね?」

オーク「なんだ、わかってるんじゃない」

女騎士「そう言ったじゃないですか」

オーク「だったら普通、えっちな事はやめて!とかいっそ殺して!とか言うんじゃないの?」

女騎士「あー、同僚はみんな言ってますねえ」

オーク「なんで君は言わないの?」

女騎士「…………!」

女騎士「くっ、ころ……ぶふぉっ!……くっ、くっくっく」

オーク「…………」

女騎士「いや、あの……なんかすんません……」

オーク「……ああ、うん」

女騎士「あの、やり直した方が」

オーク「いいよいいよ。なんかもう雰囲気ぶち壊しだし」

女騎士「でも、吐いた始末してくれたりしたので……何かお礼を」

オーク「そうだなあ、だったら……えっちさせてもらえる?」

女騎士「ええー、それはちょっと……」

オーク「だよね……。俺たちみたいな豚人間、好き好んで抱かれたい訳ないよね……」

女騎士「いやいや、そういうことじゃないです」

オーク「?」

女騎士「私、恋愛対象に顔はあんまり求めてないんで」

オーク「だったら何で?」

女騎士「いやいや、だって吐いた始末のお礼がセックスとか、どこの乱交サークルのアフターですか。乱れ過ぎですよ」

オーク「そう言われてみれば……」

女騎士「うーん、仲間は売れないし、えっちも嫌だし……」

オーク「ままならないねえ……」

女騎士「あ、そうだ。オークさん、今回は何で私を攫ったんですか?」

オーク「ん?えーと……言わなきゃ、駄目?」

女騎士「はい、できれば」

オーク「一目惚れしました」

女騎士「…………」

オーク「つい勢いで攫ってきちゃいましたけど、よろしければ俺と、お付き合いして頂けませんか……」

女騎士「すぐ吐く女でもいいんですか?」

オーク「えと……うん」

女騎士「……ふつつかものですが」

おわり

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