京太郎「咲-Saki SS」 (125)
俺たち清澄高校は見事優勝を果たしたー
咲は姉の照さんと仲直りして…
和は俺たち(咲達と言うのが正しいかも)と来年からも一緒にいれて…
優希はいつも通りタコスを食べて…
染谷先輩は部長になり…
部長…竹井先輩は引退式の日に大泣きした…
俺は…
あの子に惹かれていたのかもしれないー
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注意点!
・このSSは清澄高校の麻雀部マネージャー(大嘘)の須賀 京太郎が主人公です。
・麻雀要素はありません。
・清澄高校の5人との…まあイチャラブをオムニバス形式で書いていきます。
・和はいい子。B'zなんて歌わないよ
・恋愛要素MAX。 エロは…わっかんねー
以上の点を不快に思う際には見るのをおやめください…
いろいろ忙しかったからスレ落ちちゃった…すいません
序章 「マージャン」
俺は須賀京太郎。 ごく普通の男子高校生だ。 しいて言えば…タコスを作るのが上手い。 それだけは普通じゃないな。
先日、俺の学校…清澄高校の麻雀部は全国優勝を果たした…最も女子の部だが。
俺は…まあ雑用はしたし全く蚊帳の外じゃないから…と自分に言い聞かせていた。
引退式の日…部長…いや、竹井先輩は俺にも感謝していると言ってくれた。 咲を連れてきた事、雑用をかって出たこと、優希のタコスを作ったりモチベーションを上げるのにも貢献した事…。
ロッカー…?知らねーよ。
そして、夏休みも終わる頃…
俺は…前よりもあの子を…
見る時間が増えたのかもしれない。
「8月29日…長野 須賀家」
京太郎「…咲。 そこ間違ってるぞ」
咲「うええっ…」
和「咲さん。 そこはこの公式を使って…」
優希「犬ー…冷やしタコス」
京太郎「それは絶対不味い!」
…夏休みの宿題が終わっていない咲と優希が俺の家で勉強会をしたいと言い出し集まった。 …正直俺も自信は無いっ! といったら
咲・優希「「和ちゃん(のどちゃん)も呼ぼうよ(じぇ)」」
…かくして、1年生4人、勉強会が始まったわけだ。
京太郎「しかし、なんだが懐かしいな」
和「そうでしょうか? 昨日は部活がお休みだったから会えませんでしたけど普段は毎日あってますよ」
咲「でも私、京ちゃんの気持ちも分かるなぁ…大会が始まるまでは4人でいろいろ行くこともあったし」
咲が懐かしむ様に言う。…本当に何故か懐かしいな。
優希「京太郎、お前…まさかおじさんに…」
京太郎「無いから! つかそれじゃあ咲まで被害あるだろうが!」
優希「あっ…ごめんだじぇ咲ちゃん」
咲「ううん、気にしてないよ」
和「…ふふ」
まこ「おー、やっとるのー」
京太郎「染谷先輩!」
和「すいません、家のお手伝いが忙しい中…」
まこ「大丈夫大丈夫…助っ人呼んできたしの」
京太郎「助っ人?」
そういうと染谷先輩の後ろから出て来たのは…
久「お久〜」
「部長!?」
4人がハモった!?
久「やーね、部長はまこよ?」
咲「あっ…ごめんなさい染谷先輩」
まこ「気にせんでええ。 わしも部長って柄じゃ無いしの。 和! 代わりにやらんか?」
和「ええっ!?」
優希「それじゃあ久先輩! よろしく頼むじぇ!」
久「…わっかんねー」
クーラーが効いているとは言え、真夏の部屋の温度が一気に下がった瞬間だった…
序章「マージャン」カン
俺が麻雀部に入った理由…
中学の時の大怪我でハンドボールが出来なくなって、みんながやってるから始めた麻雀。
最初に目が行ったのは…
紅い髪で
不敵に笑う
貴女だった…
竹井久編 1話 「ブチョウ」
「9月 1日」
夏休みが終わり学校が始まる時期だ。
まだ暑いが僅かに夏の終わりを感じさせる空気だ…
咲「京ちゃん…やっと終わったよ〜」
…咲はやっとの思いで夏休みの宿題を終わらせたようだ。
京太郎「良かったじゃないか。 今日だろ? 表彰」
咲「…そうだった」
京太郎「団体戦、個人戦どっちも優勝にMVP…良かったな、咲。 ちやほやされるぞ」
咲「い、いらないよそんなのっ!」
いつもの様に楽しげに交わす会話。
向かう先は麻雀部室。 今日の表彰についで話があるそうだ。
麻雀部室
京太郎「ええっ!? 俺も壇上にですか!?」
久「そう。 あなたも麻雀部のメンバーよ」
まこ「わしは賛成…出来んのぅ」
優希「ええっ!?」
咲「流石にそれは酷いですよ!」
和「そうですよ! 須賀君も私達の…」
まこ「考えてもみんしゃい。 京太郎は自力で全国に行ったわけでもないし活躍したわけでもない。 なのに壇上に上がれば無駄な詮索されるじゃろ」
久「…そうね。 ごめんね、須賀君」
京太郎「いいんですよ。 気持ちだけでも嬉しいですから」
ぶ…竹井先輩の申し訳ない顔をみてこちらが申し訳ない気持ちになって来る。
京太郎「秋大会は自力で入賞して見せますから!」
久「須賀君…」
こうして、壇上には上がらないまま表彰式は終わった…
わけではなく
久「私達はみんなの力を合わせて全国優勝を果たすことが出来ました! …そしてこの壇上にいない人にも感謝の言葉を言いたいと思います。 ありがとう!」
竹井先輩は名前は言わなくても、俺に感謝してくれた。
京太郎「…ありがとうございます、部長」
嫁田「どうしたんだ、須賀」
京太郎「いや、何でもない」
こうして…竹井久の高校麻雀は幕を閉じた。
数日後…
麻雀部室
まこ「そんなら初めるかの。 わしらは今は団体戦に出れんから個人戦とコクマに集中出来るの。 わし、和、優希、咲で打つか」
咲「はい!」
和「分かりました!」
優希「お任せあれだじぇ!」
まこ「京太郎は牌譜な。 1局とったら…プレゼントがあるし頑張るんじゃぞ」
京太郎「プレゼントですか!? よし、頑張るぞ!」
俺は牌譜取りだ。 …とてもじゃないがこの4人相手なら…俺じゃあ100回やっても100回勝てない。
1番実力が低い…染谷先輩か優希ですら俺にはとつてもなく遠く感じる…
京太郎「…」
だけど、千里の道も一歩から。 …真剣にだ!
2時間後…
京太郎「ふぅー…」
まこ「お疲れさん。 牌譜は明日コピーして持って持ってきて欲しいんじゃ」
京太郎「明日でいいんですか?」
まこ「ん。 それは京太郎の勉強用じゃからの」
京太郎「俺の…」
まこ「秋大会までは短いからの。 …和の打ち方を真似るのが1番はやいじゃろ」
京太郎「染谷先輩…ありがとうございます! それじゃあ…どうやって勉強しよう…」
そう悩んでいると染谷先輩は少し呆れた顔をして、こう言った。
まこ「…プレゼント用意しておいてよかったの」
そう言うと麻雀部の扉が開いた。
久「お待たせ〜」
部室内がワッと盛り上がる様に感じた。
京太郎「竹井先輩!」
優希「竹井先輩だじぇ! 打ちに来たのかー?」
久「今日は打てないのよ…私は須賀君に教えてるからお構いなく!」
和「あの、受験勉強は…」
久「…」
なんかヤバいんじゃないか、竹井先輩…
麻雀部室から離れて…
今は空き教室で竹井先輩に教えてもらっている。
久「で、和がこれを切ったのは対面の優希がね…」
京太郎「あ、なるほど!」
俺は部長からの話をひたすらにメモした。 …思えばこういう機会は無かったなぁ。
久「ふぅー…ちょっと休憩しましょうか」
京太郎「そうですね」
勉強が一息ついた時にはもう外は真っ暗だった。
京太郎「ふわぁ…ジュース美味い!」
久「勉強の後は格別よね!」
俺の買ってきたジュースで乾杯した。
竹井先輩もよろこんでくれて良かったな。
京太郎「秋大会には入賞したいですね」
久「うんうん…須賀君。 ひとつ謝りたいことがあるの」
京太郎「え?」
そう竹井先輩は言うと…
久「 …ごめんね」
京太郎「えっ」
突然謝られても…何がなんだか分からないぞ…
久「私は自分達が勝つためにいっぱいいっぱいで須賀君にまで目を向けてあげられなかった…」
京太郎「ああ…そういうことですか」
久「…私、部長失格かな 」
京太郎「そんな事ないです!」ガタッ
思わず立ち上がってしまった。
京太郎「部長だからみんな頑張れたんです! 部長だから優勝出来たんです!」ズイッ
久「ちょ、ちょっと待って! 近い近い…!」
思わず迫ってしまう。 だけど…!
京太郎「部長だから! 俺も頑張れたんです!」
久「 …もう、須賀君。 変な風に聞こえるわよ」///
京太郎「あ…すいません」
部長の顔が真っ赤…って近い!?
気がつくと俺と部長の顔は10cmも離れていない…!
京太郎「す、すいません部長っ!」
久「…ありがとね」
京太郎「え!? あ、いえ…」
久「おかげで少し元気出たわ。 …また明日も特訓しましょう!」
京太郎「は、はい! 部長!」
良く良く考えたら…部長と毎日2人きり…!? これって…かなーり幸せなんじゃ!?
久「それと…部長じゃないでしょ。 竹井先輩、よ」
京太郎「あ…すいませんでしたっ!」
久「いいわよ…もう」
その日は部長と一緒に帰った。
久「…2人きりで帰るのは始めてかもね」
京太郎「実際始めてですよ」
久「そういえば そうね!」
京太郎「いつもは優希や咲と一緒に帰ってましたからね」
久「そうねぇ…」
そんな他愛の無い話をして…
久「コピーも終わったし、そろそろお別れね」
京太郎「部長の家そっちでしたね。 ここは家まで着いていくべき!」
久「ふふっ、ストーカーになられると困るからいいわよ」
竹井先輩は冗談めかしていう…
久「それじゃあ、また明日!」
京太郎「はい!」
夜…「久の部屋」
カリカリ…
久は何かを書いていた。
カリカリ…
久「ふふっ…」
京太郎ように作っている『何切る?』だ。
久「部長だから…か」
久「…恨まれてもおかしくないと思ってたのに」
久「本当、お人好しよね…須賀君」
そういうと手を止めた。
久「さーて、明日の勉強用の『なに切る』できた! …明日も頑張らなきゃね!」
そういうと久はベッドに入り、眠りについた…
竹井久編 1話 「ブチョウ」カン
幕間会話
久「まこは優しいわねー」ナデナデ
まこ「ちょっ…何するんじゃ!?」
久「今回1番須賀君の事考えてたじゃない」
まこ「まー…あんたがあんまりにもひどい扱いするしの…わしが部長になったら少しは優しくしようとしてただけじゃ」
久「あれ、さりげに私disられてない?」
次回予告!
京太郎「部長との勉強会は毎日続いた! ここまでしてもらったんだ! 絶対入賞してやる!」
久「その意気よ、須賀君!」
咲「次回、京太郎死す! デュエルスタンバイ!」
優希「やめろぉ!」
次回 竹井久編 2話 「サイノウ」
お楽しみに!
第2話 「サイノウ」
京太郎「ここは…これですよね」
久「ええ。 正解よ」
俺と竹井先輩との特訓が始まり2週間が過ぎた…
初心者同然の俺を鍛えているのだから竹井先輩にとって退屈なんじゃないだろうか? そう思う事も少なくない。
久「…ほら、須賀くん。 どこを見ているの?」
京太郎「す、すいません!」
情けない…せっかく部長が勉強時間を削ってまで教えてくれているのに!
京太郎「ふぃー」
久「お疲れ様。 ネトマの調子はどうかしら?」
京太郎「いえ、全然です…本当にすいません、教えてもらってるのに…!」
俺は悔しさのあまり俯いた…
久「まあ、すぐに成果は出ないわよ。 ちょっとずつでもいいから強くなりましょ?」
京太郎「…俺、才能無いんでしょうか」
久「あら、優希と同じ事を言うのね」
そうだ。 確かに優希も合宿で同じ事を言っていたーーー
京太郎「…でも、結局優希は大会でもしっかり結果を残しましたよね」
久「ええ」
京太郎「やっぱりーーー」
そう言いかけた時、部長が指で俺の口を塞いだ。
久「優希には確かに才能は合ったわ。 でも、優希は何年も必死に麻雀を打ってきた」
京太郎「あ…」
久「優希は3年、麻雀を打ってきたのよ。 咲やまこなんて10年以上も」
京太郎「…」
そうだ。 清澄のみんなは確かに天才だがーーー
それ以上に努力していた。
京太郎「…すいません、部長」
久「ん、わかればいいのよ。 …あー、なんだがお腹空いたなー。 謝罪の意を込めて奢ってくれたりしないかなぁ」
京太郎「…たかってます?」
久「やーねぇ。 かわいい後輩が罪の意識を持たない様に冗談言ってるのに」
…本当か嘘かはわからないけど、気を使ってくれたんだな…
京太郎「わかりました! 奢りますよ」
こうして俺と竹井先輩は以前来たラーメン屋でラーメンを食べることにした。
ちょうど近くに来てて良かったな。
オヤジ「へい、チャーシュー2つ!」
久「おっ、来たわね」
京太郎「はい。 おお、うまそう!」
京太郎「ふぅー、やっぱり美味い!」
久「ええ。 でも、女の子を誘うのに屋台のラーメンはダメよ? 私じゃなきゃ途中で帰っちゃうかも知れないわ」
京太郎「ははは…」
そんな会話をしながらラーメンを食べる俺たち。
久「…優希や咲と一緒にご飯とかいかないの?」
突然聞いてきた竹井先輩。 なんで聞くんだ?
京太郎「昼は結構ありますけど夜はあんまりですね。 てか、行った事ありません」
久「そう…もしかして私が始めて?」
京太郎「…女の子と2人きり、ならそうなりますね」
久「…そ」
竹井先輩、何故か嬉しそうだ…
久「…2人きりじゃ無ければあるの?」
京太郎「部活の帰りに何回かマネージャーが居たことはありましたかね」
久「…ごめんなさい」
京太郎「ど、どうしたんですか、部長!?」
久「須賀くんは…部活時代の事をあんまり思い出したくないでしょ? なのに思い出すような事を言っちゃって…」
京太郎「気にしないで下さいよ。 むしろラッキーですから!」
久「え?」
京太郎「今の麻雀部の仲間に会えた事を俺は本当に嬉しく思ってますから!」
久「須賀くん…」
京太郎「部長に会えた幸運もありますしね」
…やばい。 ちょっと調子に乗りすぎたかな。
久「…嬉しいわ。 そこまで言ってくれて」
京太郎「はい!」
良かった。怒ってはいないみたいだ。
会話を続けようとしたが…
オヤジ「そろそろ食べ切らねえと他のお客さん来ちまうぞ。 惚気られても困るしな」
オヤジに止められた。 当たり前だよな…
この日は宣言通り竹井先輩に奢り、解散となった。
それからも竹井先輩と俺の特訓は毎日続いた。 ちょっとずつだけど麻雀も上手くなって…
いよいよ、大会前日。
京太郎「…最後まで部室に呼ばれませんでしたね」
久「仕方無いわよ。 流石にまだ勝てないわ」
京太郎「はぁ…」
思わずため息をついてしまう。 …竹井先輩にいいところを見せたかったな。
京太郎「明日、ですね」
久「そうね。 貴方は強くなったわ。 きっと勝てる」
京太郎「…と、いいんですが」
思わず弱気な言葉ばかり出てくる…
久「須賀くん。ちょっとあっち向いて」
京太郎「? はい」
言われるがままにあちら側を向く。
一体何を…?
ギュッ
京太郎「た、竹井先輩!?」
久「いいから。 動かないで…」
これは…竹井先輩に後ろから抱きつかれている!? …竹井先輩の息遣いや鼓動…全部を感じる!
久「…あなたならきっと大丈夫。 努力したことは必ず裏切らないわ」
京太郎「部長…」
久「不安になったなら、みんなを、私を思い出して」
京太郎「…」
久「…もしダメだったなら…また頑張りましょ」
京太郎「部長…」
そのまま…どれだけの時間がたっただろうか…
久「…」
京太郎「あの…部長?」
久「すー…すー…」
京太郎「寝ちゃったか…」
俺はこのまましばらくじっとしていた。
部長を起こしたく無いし…何よりこんな幸せは滅多にないからな。
京太郎「俺の事をそこまで思って…ありがとうございます、部長」
京太郎「明日は、部長の為にも勝ってみせますから」
おまけ
京太郎「咲-Saki SS…って-が1本しかない!?」
久「>>1のミスよ」
咲「続編て-足されるんですよ」
和「そんなオカルトありえません」
大会当日…
まこ「ほんじゃあ行くかの。 京太郎。 1人で大丈夫か?」
京太郎「はい!」
咲「頑張ってね京ちゃん!」
和「お互いベストを尽くしましょう」
優希「負けたらタコス係だじぇ!」
3人から励まし…いや、2人から励ましと1人から脅迫をうけた。
京太郎「ああ。 全力を尽くしてくる!」
「間も無く1回戦が始まります。 男子はA館に集まってください」
京太郎「じゃあな!」
…竹井先輩がいないのは残念だけど、全力を尽くそう。 俺の成長を見せるんだ!
「ツモ。 2000.3900オール」
京太郎「…はい」
まずい。 今南3局が終わって3位。
オーラスで1位とは20000点差だ…
京太郎「…」
部長との特訓で強くなったと思ったのに…!
悔しさが溢れ出る。 だが…
久『不安になったなら、みんなを、私を思い出して』
京太郎「!」
そうだ。 俺には仲間がいるんだ!
カチ
京太郎「…!」
これは…赤ドラの5の索子を切れば3面待ち…
和の様にデジタルならばこれを切ったかもしれない。 個人戦は1回戦で終わることはない。 2位でもチャンスはあるんだ。
ダマで待っている可能性だってある。 スジ的に見ればこれは安全牌…
けれど、俺が憧れた部長はそんな待ちはしなかった。
京太郎「リーチ!」
切ったのは1の筒子。 いわゆる悪待ちだ。
「っ…」
逃げるのもひとつの手段だけど…今は攻める。 それは部長から教わったことだ…!
久「ハァハァ…」
まこ「お、今頃来たんか」
久「ご、ごめんね…それで結果は…」
まこ「わしらは咲と和が全国じゃ」
和「他のメンバーは天江さんと龍門渕さん、それに鶴賀の東横さんがメンバーです」
久「そ、そうなの…須賀くんは」
まこ「男子はまだやっとるみたいじゃの」
咲「それで今見に行こうか、ってはなしていたんです」
優希「ちょうど竹井先輩も来たし行くじぇ!」
5人は男子の会場に向かった。 いよいよ勝負は大詰めの様だ
久「須賀くん…!」
咲「…」
京太郎「…」
トン
「ロン! 6400!」
久「あ…」
「試合終了ー! 男子の部、全国出場者は…」
その中に…
京太郎の名前は無かった。
京太郎「すいませんでした!」
まこ「なんで謝るんじゃ。 むしろ良くやった方じゃしの」
京太郎「いや、全国に行けませんでしたし…」
和「でも個人戦8位は大健闘ですよ」
咲「うん。 本当にがんばったんだね京ちゃん」
優希「私も負けたしタコス係は無しにしてやる!」
個人戦8位。 惜しくも全国にあと少し足りなかった。…今迄の俺からは考えられないくらいの成績だ。
京太郎「みんな…って、部長?」
久「やったわね…須賀くん」ぐすっ
ちょ、なんで泣いてるんですかー!?
京太郎「ぶ、部長?」
久「嬉しいの…須賀くんがちゃんと結果を残してくれた事が…!」
京太郎「…ありがとうございます。 部長」
まこ「部長はわしじゃけど…まあ、黙っとくかの」
第2話 「サイノウ」カン!
おまけコーナー
優希「竹井先輩もおっぱいおっきいじぇ」
久「いきなり何を言うの!?」
まこ「スタイルに合った大きさじゃの」
咲「羨ましい…」
和「咲さん! 私のをもみましょう!」
咲「なんの解決にもなってないよ!」
次回予告!
京太郎「部長が俺との特訓を辞めると言い出したぞ!?」
久「ええ。 たまにはいろんな人と打ちたいでしょ?」
京太郎「そう言って部長は鶴賀の元部長である加治木さんや風越の元キャプテン、福路さんを呼んでくれた!」
久「…ゆみや美穂子ばかりみて欲しくないわね」
京太郎「え?」
久「こっちを見て…京太郎」
次回 竹井久編 3話 「セイチョウ」
お楽しみに!
智美「こんな事では泣かないぞ」
あと…多分1人4話の予定が5話か6話になりそ…
それじゃおやすみ〜
乙
努力はやっぱり大切だよね、それはそれとしてだけど
二年生冬から始めて夏のインハイに出たエイスリン
始めて5ヶ月で東海王者になった対木もこ
高校3年生から始めて赤土晴絵を血祭りにあげたアラフォー
短期間で強くなる前例はあるみたいですね
>>47
まー、強いのライン次第だからね。
仕方ないね。
エイちゃんはまこの経験に負けちゃったしもこちゃんはサッパリ分からんし。
アラフォーは規格外すぎるからノーコメントで!
第3話「セイチョウ」
京太郎「おおさむっ…」
秋の大会も終わり冬に差し掛かり始めた頃…俺と竹井先輩の特訓は突然終わりを迎えた。
久『須賀くんならもう1人でも大丈夫よ。 あなたは強くなったわ。 だから…特訓はこれで終わり』
京太郎「…もっと一緒に練習したかったなぁ」
思わず口に出てしまう。
大会個人戦8位。
京太郎「…」
うれしいのは当然だが…悔しい思いもあった。
京太郎「竹井先輩…」
まこ「それじゃあ今日もお疲れ!…あと京太郎は少し残りんしゃい」
京太郎「あ、はい」
部活が終わった後に染谷先輩に呼び止められた。 いったいなんだろう…
まこ「あんた、最近元気無いな」
京太郎「えっ…そうですか?」
まこ「久の事じゃろ?」
京太郎「!?」
まこ「まー、今はちょいと忙しいみたいじゃし、彼氏なら黙って見守ってやんなさい」
京太郎「は、はい…」
ん? 彼氏?
京太郎「ちょ、先輩!? 俺は彼氏じゃないですよ!?」
まこ「え、そうじゃったんか!?」
京太郎「違いますから」
まこ「しかし久はあんたの話ばっかりしとるしのぉ…大会の時もわしらより京太郎の方を優先したがってたしの」
京太郎「え、それって…」
思わず…にやけてしまった。
それをみて染谷先輩は苦笑いしながら
まこ「まー、わしの勝手な想像じゃし、あんまり期待せんほうがいいかもな」
京太郎「…」
結局それかよ!
まこ「そんなら帰るかの。 京太郎、先帰っててもいいぞ」
京太郎「いやいや、手伝いますよ?」
まこ「ほー…ま、そんならよろしくな」
帰りの準備が終わった頃…
京太郎「それじゃあ、お疲れ様でした」
まこ「ん、そうじゃな。 …先にいうとくけど」
京太郎「?」
まこ「わしに恋愛相談されても困るからな」
ずてっ
思わずこけてしまった。
京太郎「しませんから! それじゃ、さよなら!」
まこ「気をつけるんじゃぞー」
たたた…
まこ「まー、それは久もなんじゃけどな…」
帰り道。
携帯みるとLINEが来ていた。
また親だろうなと思いながら開くと…
竹井久 <最近会えなくてごめんなさい。 今週の土曜日は空いているかしら?
竹井先輩からだ!? 土曜日…土曜日は確か休みだし予定はない!…せっかくの御誘い…
ペコン
京太郎<大丈夫ですよ。 何処かに行くんですか?
ペコン
久<ええ。 秘密の特訓よ
ペコン
京太郎<秘密の特訓ですか!? …ところで何処に集まればいいんですか?
ペコン
久<ここの雀荘よ。 朝10時に集合ね!
ペコン
京太郎<はい! 楽しみにしてます! 先輩とのデート!
京太郎「…あっ」
やっちまったー!?
京太郎「何がデートだよ…! ああ、部長怒ってないかな…とりあえず謝らないと…」
ペコン
京太郎<すいません。でーとは間違いでした
焦りからミスも出るけど…仕方ないな!
…シーン
京太郎「あああ…ヤバイ…部長から帰って来ない…絶対怒ってるか…染谷先輩に話してるか…いや、それならまだましか…」
京太郎「…帰ろ」
先ほどの盛り上がりが嘘の様に…
しょんぼりしながら帰った…
その頃…久
久「…デート…デート…ふふ」ニヤニヤ
久「もう、恥ずかしい…子供じゃないんだから…私」
久「あーもー! なんでデートなんて言葉出すのよ!」
久「意識しちゃうじゃない…バカ」
久「土曜日は覚えておきなさいよー! 須賀くん!」
そして…土曜日。
京太郎「言われた雀荘って…」
俺の目の前にあったのは…
京太郎「染谷先輩の雀荘じゃないか!」
久「そうよ」
京太郎「竹井先輩!」
久「今日は特別なメンバーを呼んできたわよ」
京太郎「特別なメンバー…?」
そう思っていると…
見覚えのある紫髪の女性と金髪の女性がこちらへと向かってきた。
京太郎「もしかして」
久「そ! 今回の相手の…」
久「ゆみと美穂子よ」
おまけCM
美子「良かった…咲にもノンケはいたんだ…」
哩「次は新道寺編やね」
姫子「やるわけないでしょ!」
煌「ですよね…あ、そうだ」
仁美「今月の25日に咲日和4巻が発売すっと。 ぜひ読んで欲しいばい」
哩「死ぬオチはちょっと…」
美穂子「初めまして。 福路美穂子です」
ゆみ「私は加治木ゆみ。 よろしく頼む」
想像以上の大物にちょっと面喰らったが…個人戦8位になった俺なら!
京太郎「須賀京太郎です! よろしくお願いします!」
いつも以上に元気を出すぜ!
久「ごめんね、2人とも忙しいのに」
美穂子「私は大丈夫で…よ。 うえ…久」
ゆみ「私もだ。息抜きも大切だからな」
久「ふふ、そう。 美穂子、やっぱり難しいかしら」
美穂子「急に呼び方を変えるのは難しいのよ…」
こうしてみると…
加治木さんはクールでカッコイイ、凛とした人だ。
福路さんは優しいオーラが出ている…母性溢れる人だ。
部長は…かわいいしかっこいい。 そんな感じだろうか?
久(須賀くん…美穂子やゆみばっかりみてる…)ずきん
今俺たちは雀卓を囲っている…
久「それじゃあ思いっきり行っちゃいましょうか」
ゆみ「ああ…しかし大丈夫なのか?」
美穂子「久…の話だと彼は初心者同然と…」
久「大丈夫よ。 成長してるもの。 ここら辺で壁にぶつからないと」
京太郎「さりげなく酷い事言ってますね…でもタダで負けるつもりはありませんよ!」
ゆみ「ふっ…面白い」
美穂子「楽しみですね」
久(さて、須賀くんはどんか麻雀をみせてくれるかしら!)
…結論から言うと完敗だった。
言うならばレベルの違い、経験の差、運…全てで負けてる。
京太郎「…完敗です」
ゆみ「ふぅ…」
美穂子「お疲れ様」
久「どうだった、須賀くん」
京太郎「…完敗です。それしか言えませんね」
久「そうね…それじゃ反省会やりましょうか」
京太郎「ここでこれを切ったのはドラを意識して…」
美穂子「違いますよ。 まだこのタイミングなら押せ押せで行った方が期待値は高まりますから」
ゆみ「それとドラを意識するなら…」
久(なんだか蚊帳の外だわ…)
京太郎「…ここはこれで合ってます?」
美穂子「そうですね…私ならこっちですが…」
ゆみ「私は須賀くんが正しいと思うけどな」
久(ゆみも美穂子も…初対面の男子に迂闊すぎるわ!)
京太郎(…福路さんの胸…)
正直俺は巨乳好きだ。 そして福路さんはスタイルが良い…だから目が行くのも仕方ないよね…
京太郎 チラチラ
美穂子「それで河をみて…須賀くん?」
京太郎「す、すいません。 ちょっとぼうっとしていて」
ゆみ「大丈夫か? 少し休憩を挟んでも…」
京太郎「…そうですね。 お願いします」
ゆみ「…ん? モモから電話か。 すまない」
久「良いのよ。 行ってらっしゃい」
美穂子「あら…私も華菜から電話だわごめんなさい」
久「良いのよ」
こうして今 卓を囲っているのは
京太郎「…」
俺と
久「…」
竹井先輩だけだ
久(須賀くんは美穂子やゆみばかり…)
久「ねえ、須賀くん」
京太郎「な、なんですか?」
久「ゆみと美穂子、どっちが好み?」
京太郎「えっ…」
久「私の読みなら…ゆみね! 当たってる?」
京太郎「…」
い、いきなり竹井先輩は何を…
久「ねえ、須賀くん…ううん、京太郎」
京太郎「え!?」
竹井先輩が…俺を呼び捨て!?
久「私も…見てよ」
京太郎「あ…」
久「…」
京太郎「俺の好みは…」
久「うんうん…」
京太郎「久さん。 あなたです」
久「えっ…!?」
竹井久編 3話 「セイチョウ」カン
幕間会話
久「…恥ずかしいわ」
まこ「どうせみんな恥ずかしい目に合うんじゃ。我慢すればいいじゃろ」
咲「な、なんだか緊張してきた…」
優希「私もだじぇ…」
和「まだ竹井先輩すら終わってないのに…」
次回予告!
京太郎「あああああああ! 言っちまったー! どうしよう!?」
久「恥ずかしいわ…」
京太郎「久さんは将来何に…」
久「分からないわ。 …どうすればいいのかしら」
京太郎「…なら!」
次回 竹井久編 4話 「ミライ」
お楽しみに!
そろそろ投下するよ〜
第4話 「ミライ」
京太郎「…」
あれから数日がたった…部長からは別れてから連絡が一切来ない…
京太郎「あああ…なんであんな事言っちゃったんだろ…」
思わず嘆く俺。 でも…
京太郎「…でも、俺が部長を…竹井先輩をそういう目で見ているのは事実だ」
京太郎「…でも竹井先輩から返答がああああああ…」
この繰り返しである。
京太郎「…竹井先輩」
京太郎「会いたい。 …学校なら会えるかな」
日付は11月25日。 これかは3年生は間違いなく学校に来る機会はへる。
だったら…
京太郎「…会わなきゃ。 そして…!」
京太郎の夜は過ぎて行く…
その頃…
久「…須賀くん」
いつからだろう。 あんな風に彼を身はじめたのは。
久「…一緒に麻雀の特訓を始めてから? おまじないをしてから? …ゆみや美穂子に嫉妬してから?」
ちがう
久「…彼のひたむきさに、昔から…」
なら、逃げてばかりはいられない。
…明日に、決着をつけないと。
久「こんな気持ちじゃ…ダメよね」
そして…
京太郎(3年生の教室にいるはずだ)
久(きっと1年生の教室にいるわね)
ドン!
京太郎「うわっ!」
久「きゃっ!」
2人はぶつかってしまった。
京太郎「すいませ…部長!」
久「須賀くん…ちょっと話があるの。 いいかしら」
京太郎「今からですか? もう授業が…」
京太郎としては放課後に話をするつもりだったのだが…
久「ダメ、かしら」
京太郎「…部長も悪ですね」
久「いいのよ。 学生で1番偉いんだから」
2人がやってきたのは…
京太郎「屋上、ですか」
久「ええ。 誰にも聞かれないだろうしね」
京太郎「…」
久「須賀くん…ううん。京太郎」
京太郎「!」
またしても、呼び捨てだ。
久「あなたは、前に好みのタイプは…わ、私だって言ったわよね」
京太郎「はい」
やはりこの話か。 部長がどう思っているかは分からないけど…伝えよう。 俺の気持ちを。
京太郎「ぶち久「あの言葉は…その…嬉しかった」
京太郎の言葉が遮られた。
京太郎「部長…」
久「で…もね、あんな風にからかっちゃ…ダメよ」
京太郎「…」
久は半分泣きながらいう。
京太郎「久さん…」
ギュッ
久「あ…」
京太郎は思わず抱きついた。
京太郎「ウソでも…からかってるわけでもありません」
久「…京太郎」
久を抱きしめる力が強くなる。
京太郎「大会で頑張れたのも…」
京太郎「今まで麻雀を頑張れたのも…」
京太郎「全部、久さんのおかげです」
久「きょう…たろぅ…」
言うしかない。 これが…俺の全てだ!
京太郎「…大好きです。 久さん」
久「!」
久「うっ…うわああああん!」
京太郎「わわ…! すいません!」
久「なんで謝るのよ…! 嬉しいのよ…」
京太郎「えっ…」
久「私も…京太郎が…」
京太郎「久さん…」
「お前たち! 何をしている!」
京太郎「!」
久「!」
こ、こんな時に…!
まこ「…なーんてのう」
京太郎「…染谷先輩」
久「まこ…」
…染谷先輩かよ!
まこ「…す、すまんかった! いや、本当に!」
京太郎「空気よんで下さいよ、もう!」
久「本当よ、全く…」
まこ「と、とりあえずそろそろ昼休みじゃぞ。 人がくるから…の?」
京太郎「はぁ…分かりました」
久「…また、放課後話をしましょ…京太郎」
京太郎「…はい、久さん」
こうしつ俺達は離れた。
なお、午後の授業には当然全く集中出来なかった事を付け加えておく。
おまけCM
咲「出番が無いよ〜」
和「>>1が飽きない事を願いましょう…」
優希「お、おう…」
まこ「そんな訳で咲日和、6月25日発売じゃ」
放課後。 俺達は同じように屋上に来ていた。
京太郎「…久さん」
久「ん。 話の続き…かしら」
京太郎「…はい」
久「…あーもー! なんだか恥ずかしいわね!」
京太郎「久さん…」
コホン。 久が咳払いをする。
久「…私は…京太郎が」
久「京太郎が好き。 愛しているわ」
京太郎「!」
京太郎「久さん…!」
久「久でいいわよ…京太郎」
先ほどのように抱きしめ合う2人だった…
京太郎「…将来は俺も部長と同じ大学にいきますから!」
久「…」
京太郎「久…?」
久「とりあえずまた部長になっている点は置いておいて」
京太郎「…」
久「私はまだ悩んでるのよ…将来の事」
京太郎「へ?」
意外な話につい間抜けな声がでてしまう。
久「麻雀が強い大学もいいけど、清澄みたいにしたい気持ちもあるわ。 社会人リーグって選択肢もある…決めきれないのよ」
久の顔は真剣そのものだった。
その悩み…どうにか解決できないか…
その答えを、京太郎は一瞬でだした
京太郎「…なら、いい考えがありますよ!」
久「何?」
京太郎「俺のお嫁さんになって下さい!」
久「」
あまりにも…バカげた答えだったが。
第4話 「ミライ」カン!
おまけコーナー
優希「ラブリー先輩!」
久「いきなり何を言うの!?」
まこ「犬が好きなんじゃのう…」
久「それは中の人ネタだから!」
次回予告!
京太郎「久…愛してる!」
久「私もよ…」
まこ「惚気はよそで頼む」
久「あはは…って…とうさん」
京太郎「…久」
次回 竹井久編 最終話 「チチオヤ」
お楽しみに!
明日には投下できるかと思います…
竹井久編 最終話 「チチオヤ」
俺と久さんが付き合い始めて1週間が過ぎた。
まだ染谷先輩と…なぜか福路さん、加治木さん、東横さんにしかバレていない。
え、バレ過ぎだって?
知らんがな
…が、この日、いよいよ咲達にもばれた。
咲「えっ…京ちゃんと部長が!?」
優希「あり得ないじぇ…催眠術か!」
咲と優希からは驚嘆のこえが
和「やはりそうでしたか…おめでとうございます、部長、須賀くん」
和からは祝福の言葉が送られた。
そして…
帰り道。
いつもの様に一緒に帰る俺と久さん…
久「京太郎くん、あのコンビニいかない?」
京太郎「ああ…懐かしいですね」
久「もう、何年寄りくさいこと言ってるのよ」
そう言って久はクスクス笑う。 いい笑顔だ。
京太郎「って、言っても何か買うものあったか…?」
久「そうねぇ…」
2人は店の中を回る。 なんでもないことだが…幸せだ。
京太郎「これにしましょうか」
久「お、新発売のつぶつぶドリアンジュース? チャレンジャーね」
そして、2人はコンビニからでてまた分かれ道を…
京太郎「あ、今日は送って行きますよ」
久「…いいわよ。 子どもじゃあるまいし」
久は笑っていう。 しかし…
一緒の暗い表情を、京太郎は見逃さなかった。
京太郎「ダメ…でしょうか?」
久「…それは」
京太郎は強気に攻める。 もちろん久をいじめたい訳ではない。 恋人として…久の悩みを解決したいが為だ。
久「…」
京太郎「今、久さんはちょっと暗い顔してましたし…俺が相談に乗りますよ!」
久「京太郎くん…いいの? 聞いたら…」
京太郎「大丈夫です! 俺は久を愛してますから! なんでもどうぞ!」
久「っつ! も、もう! 恥ずかしいじゃない!」
京太郎の言葉に久の顔が赤くなって行く。
京太郎(結構ウブだよな、久さん)
2人は久の家に向かう道をともに歩いていた。
久「…何から話せばいいのかしら」
京太郎「久さんの好きな話からでいいですよ」
久「…なら、まず進路から」
京太郎「俺のお嫁さん決定ですか?」
ずてっ
相変わらずの京太郎に思わず久はこけてしまった。
久「…大学か、社会人か…正直どちらも魅力なのよ」
京太郎「うーん…似合いそうなのは大学、ですかね」
久「和にも言われたわ」
京太郎「あ、そうなんですか」
久「…正直、私は不安なのよ。 大学に行くならプロも視野に入れなきゃならない」
京太郎「いいんじゃないですか?」
久「冗談言わないでよ…プロは咲や和、美穂子以上の人がゴロゴロいるのよ?」
京太郎「大丈夫ですよ! 俺がついてますから!」
久「…」
余りに単純すぎる発言…だが
久の心に、大きくしみわたった。
久「ありがとう…京太郎」
京太郎「…はは、なんか恥ずかしいですね…久」
久「…あーもー! なにこれ!恥ずかしい!」
京太郎「本当ですよ! なんですかこれは!」
2人は笑いあった。
京太郎「あはは…で、他の悩みはなんです?」
久「…言わなきゃダメ?」
久「私実はねー…私、父親とあんまり仲良くないんだ」
京太郎「久…」
久「でね、ちょっと…男の子の気持ちが分かんないの」
京太郎「…」
久「ねぇ、京太郎」
日は沈み始めていた。久がどの様な表情をしているか分からない…
久「京太郎は…私に、私と何をしたいの?」
ギュッ
京太郎は久を抱きしめた。
京太郎「久…」
久「…京太郎」
京太郎「…愛してる。 それしか…言えない」
久「…私もよ」
2人の顔が近づき…唇が…
1つになった
京太郎「んっ…久」
久「…んっ…」
2人の顔は再び離れていく…
京太郎「…なんだか…幸せですね」
久「ええ」
久「…今、何と無くだけど…あなたの気持ちが伝わってきた気がするわ」
京太郎「そう…なんですか?」
久「京太郎には私の気持ち、伝わらなかったの…」
久が悲しそうな表情を見せる。
京太郎「わわっ…そんな事無いですから!」
久「ふふっ…冗談よ。 私も伝わってきたけど…言葉に出来ないもの」
京太郎「…」
しばらく歩くと…久の家に着いた。 小さな一軒家だ。
一旦休憩…
続きは日曜日です
明日には書く
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