咲「天照大神討伐?」【白糸台編】(完結) (220)

硬派な能力系麻雀(矛盾)を追求するss
硬派の定義からブレている気はしないでもないです。

今回は闘牌描写が複数回あります。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433414073

拙作ですが前作↓

第1部
咲「天照大神討伐?」
咲「天照大神討伐?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427174859/)

第2部
咲「天照大神討伐?」【神代小蒔編】
咲「天照大神討伐?」【神代小蒔編】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429528638/)


~前回までのあらすじ~


霞「宮永咲に魔性が集中し過ぎている」

久「魔性ってなに?」


天江衣、神代小蒔を順調に退けていった咲。
その結果、永水陣にも祓えぬほどの魔性を蓄えてしまう。
咲の変調を感じ取った久は、魔性についての調査を開始した様子。
残るは白糸台の大星淡、宮永照だが、果たして上手く纏められるのか。

――清澄高校


まこ「おー、来たの」

和「おかえりなさい、咲さん」

久「おかえり」

優希「お疲れだじょ!」

咲「ただいま帰りました。
わざわざ待っててくれたんですか?」

久「そりゃ勿論。かわいい後輩の健闘を称えなきゃね」

まこ「ほんにようやったのう」

京太郎「勝ったんだってな!やるじゃん咲」

優希「咲ちゃんにはおったまげたじぇ」

咲「へへへ、そうかな」

京太郎「しかし良く帰ってこれたな。
迷ってもう帰ってこないんじゃないかと思ったぞ」

咲「そこまで酷くないよ!」プンプン

和「でも本当に、咲さんが無事に帰ってきてくれて何よりです」

咲「和ちゃんの協力のおかげだよ。ありがとね」ニコ

和「うへへへ、そんなぁ、とんでもないですよ」テレテレ

優希「のどちゃん顔がふにょふにょだじょ」

久「見てらんないわねぇ」



京太郎「咲が負けて帰って来た時のことを考えて、実は何も用意してないんだよな」

咲「えぇー、がっかりだよ京ちゃん」

優希「甲斐性無しな犬だじぇ」

京太郎「厳しくねーか!?」

和「下校時刻までまだ少しありますし、ちょっと打ってから帰りましょうか?
鹿児島でのお話や、玄さんの様子も聞きたいですし…」

久「あー、それなんだけどね。
ちょっと部室の改修があるみたいで、部室棟に入れなくなるのよ。あの建物古いしね」

和「え、そうなんですか」

優希「初耳だじぇ」

久「神代さん絡みの調整ですっかり伝え忘れてたわ」

和「いえ、全然構わないですよ」

まこ「ほんじゃ、ここで今日のところは解散かの。咲の祝賀会は次の休日にでも」

京太郎「そうですね」

優希「それじゃあ皆さん帰ろうじぇ!」

和「咲さん、行きましょう」

咲「うん!」

久「あー、そのー…」

咲「?」

久「咲にはちょっと残って欲しいのよね」

優希「じぇ?」

咲「あれ、何か用事ですか?」

久「大した用事じゃないんだけど、ちょっとねー。
だから皆には先に帰ってもらいたいというか」

和 ジー…

咲「…?」

まこ「…部長」ポン

久「あ、あははー…」

まこ「流石に2連続はどうかと思うがのう」

久「…やっぱり誤魔化せないかしら」タハハ

京太郎「2連続?」

咲「改修の話もってことだよ」

和「…やっぱり嘘でしたか」ハァ

優希「正直キナ臭かったけどな!」

久「う」

まこ「察しても何も言わんとは、良い後輩を持ったのう」

久「…全くその通りで」

和「私たちの耳に入れたくないことなら、席を外しますよ」

久「うーん…」

久(『魔性』のことはヤスコに聞いたけど、これは私だけの問題じゃないからねぇ…
咲との対局は皆には避けてほしいけれど、それを安直に皆に伝えれば偏見の種に成りかねない…
かと言ってここで2人切りの場を設けても、何かしらの疑念は抱かせちゃうわよね…)


咲「…あの、もしかして、話って私の人格の事ですか?」

久「!?」

京太郎「人格?」

まこ「思い当たる節でもあるんか?」

咲「はい。もしそのことなら、別に皆に話しても私は大丈夫ですよ。
自覚症状もありますし」

和「なんですか?」

久「…さっきから察しが良過ぎよ、もう」

京太郎「魔性…ですか」

優希「エニグマティックだじぇー」

和「オカルト過ぎませんか」

まこ「にわかには信じられんのう」

久「あぁー…まあそうよね。そういう反応になるわよね」

咲「これ魔性って言うんですね。知りませんでした」

久「また咲は咲で、どうしてそう淡々と…」

咲「神代さんを倒した辺りから精神的な異物感が凄かったので…」

和「カウンセリング受けた方がいいんじゃないですか」

京太郎「でもそんなこと聞いたことありませんよ?
それだけ大事なら普段のニュースでも報道されるもんじゃ…」

久「それが報道規制が掛かってるらしいのよ。
麻雀の認知規模は今もどんどん広がってるし、パニック状態の回避の為みたい。
それと、天照大神それぞれの人権的な問題でね」

優希「勝っても負けても狂わされちゃうとか、そもそも関わった時点で詰みだじぇ」

咲「確かに言えてるね」アハハ

和「貴方の事ですよ咲さん…」

京太郎「でも咲に対して、特に違和感とか感じなかったな」

優希「言われてからそんな気がして来たけどな!」

和「後付はダメですよ」

久「そうなのよ。私もそれがちょっと不思議なの。
貰った機密調書の内容と咲が当てはまらない感じなのよね」

まこ「さらっと機密とかなんとか言ったの」

久「今方々を当たって協力をお願いしてるから、少し時間を頂戴。
ヤスコにも何か策が無いか探してもらってるから」

咲「そんな、いいですよ」

和「良くありません!!!!」カッ

咲「うわぁ!」

まこ「どういう感情なんじゃ…」

久「和は咲が絡むと豹変するわね…」

優希「のどちゃんが咲ちゃんにご執心だからといって、羨ましがってはいかんぞ?」

京太郎「なっ、いやそんな事はねーぞ?」チョットアルケド

――1年組は帰宅の途に着きました


久「はー、良かった。
皆が咲のことを避けないでくれて。ちょっと気が楽になったわ」

まこ「言うてもあんまりに咲の反応が淡白過ぎて、
半分くらい信じられんっちゅう感じじゃが」

久「まあね。私自身もそこについては違和感が凄いし」

まこ「ほうなんか?
しかし、咲はあれでも魔性を蓄えちょるってことには違いないんじゃろ?」

久「うん。2人分の量を溜め込んでいる筈よ」

まこ「一見した感じは目立っておかしいところは無いんじゃがのう」

久「本当は溜まった魔性の量に比例して、従来の人格を消失していく筈らしいんだけどね。
より残虐な人格に成り代わっていくというのが前例のパターン」

まこ「それはそれは…
なら今は子細無くとも、放っておくわけにはいかんの」

久「そうね。その為にも今は人手を集めてる。
もしかしたら悪手ってこともあり得るけど」

まこ「と、いうと?」

久「咲の魔性を小さくする方法を考えたの」

――翌朝、咲自宅



チュンチュン

ジリリリリリーン! ジリリリリリーン! ポチ


咲「ん…うぅーん…」ゴロ

咲「…」

咲「…」

咲「…」ゴロン

咲「…」

咲 スー スー


ピロロロピロロロピローン♪♪


咲「」ビクッ


咲「……ふあぁ」

咲「…んぅ…メール?誰からだろ…」ゴシゴシ

咲「…『差出人:大星淡』…?
『件名:アンタがテルの妹だね!』…何だろこれ」

咲「あ、そうか。大星さんって天照大神の1人だ。
なんで私のアドレス知ってるんだろう…」

咲「ふんふむ……果たし状なのかな?
もうちょっと詳しく読まないと分かんな」


ジリリリリリーン! ジリリリリリーン!


咲「」ビビクゥッ


咲 ポチ

咲「目覚ましのスヌーズ機能忘れてた…」

――東京

淡「テルー、今朝サキにメール送ったよ!」

照「…そう」

淡「コロモとコマキだっけ?あの2人を倒したらしいけど。
隙を付いたり人に頼ったり、1人じゃ勝てないんじゃないかなー」

照「どうかな」

淡「もしそうなら私に負けはあり得ないよ!
今回もテルが出る幕は無いと思うけどねっ」

照「…一応アレでも私の妹。油断はしないで、頑張って」

淡「モチロン!任せといて!」

照「うん」

――長野、清澄の登校路


咲「…このメール見てるとモヤモヤしてくるな…」イライラ

和「おはようございます」

咲「んー」

和「歩きながら携帯を弄るのは危ないですよ」

咲「んん、そうだね。しまっとく」スッ

和「何を見てたんですか?」

咲「うん、ちょっとね」

和「…そうですか」

咲 フーム

和(何か思いつめた表情…)

咲 ムムム

和(…恐らく例の対局絡みのことを思案しているのでしょう。
…今回ばかりは昨日の今日で聞きだし辛いですし、力添えは難しいですかね)サキサンカワイイ


咲「…決めた」ボソ

和「?」

咲「今日は学校休む」

和「え」

咲「先生に伝えといて。それじゃ!」クルッ

和「いやいや、ちょっと待ってください!」ガシッ

咲「きゃあ」グイーン→

和「突然どうしたんですか?まさか麻雀の為だけに帰ろうとしてないですよね?」

咲「してないよ」サラリ

和(嘘を付いてもバレバレです)

咲「なんだか体調悪くて。立ってるのも辛い」

和「それをさっき決めたんですか?」

咲「え」

和「出てましたよ」

咲「…声に?」

和「はい」

咲「あらら…」

和「サボりは感心しませんよ」ハァー

咲「うう、だってぇ」

和「何があったか詮索はしませんが、それは放課後や休日では間に合いませんか?
私にもお手伝い出来ることもあるかもしれませんし」

咲「…これは私の気持ちの問題なんだ。
そう言ってくれるのは嬉しいけど、これは自分じゃないと決着がつけられない」

和「…」

咲「ちょっと癇に触れることがあってさ。
私自身精神のコントロールは上手く出来る方だけど、部長の話の通り今は心に闇を飼ってる。
それがざわついてるんだと思う。落ち着くための時間が欲しいんだ」

和「…」

咲「…駄目かな?」

和「…分かりました。でも、今日だけですからね?」

咲「ごめんね」

和「別に良いですよ。怒っている訳ではありませんし…
家まで送りましょうか?」

咲「ありがとう、1人で大丈夫。皆にもよろしく伝えといて」

和「…はい」

――放課後


和「…ってことが今朝ありまして」

久「ありゃりゃ…」

和「余計な刺激を与えない方が良いかと思って咲さんへのメールも自重しました」

久「あ、うん。慎重になってくれてありがとう」

まこ「和はオカルトを受け入れてるのか何なのか…」

優希「犬も咲ちゃん休みだって言ってたな~」

和「お見舞いも避けた方が良いんでしょうか…」

久「うーん…難しいところね。
和が気遣ってくれた通り、なるべく外的な刺激を与えない方が良いとは思うけど…」

まこ「かと言って咲を全く監督出来ないのも不安じゃのう」

久「そうなのよ…迷いどころね」

優希「様子を見に行くにしても少数精鋭の方が良さげだじぇ」

久「皆で行っちゃうと責め立ててるみたいだもんね」

和「チームに私は入れますか」

まこ「戦闘にでも行くんか」

優希「私たちがお留守番になったじょ」

和 クスン

まこ「年の功じゃ、勘弁してくれな」

久「須賀君も今日はバイトで休みだしね。一年生はお休みってことで」

和「うう~…仕方ありません。
ですが、何かあったら必ず連絡して下さいよ」

まこ「分かった分かった、任せんしゃい」

久「それじゃあ私たちは行くわよ。帰るときは部室の戸締りよろしくね」

優希「かしこまりだじぇ!」

和「お気をつけて」

――宮永宅前


久「ふぅ、流石に初めてのところまで来るのは疲れるわね」

まこ「ほうじゃの」

久「インターホンは親御さんが出て来ちゃうかもしれないし、
電話で呼び出してみましょうか」



プルルルルル プルルルルル……



まこ「…出んのう」

久「…んー…家に居ないのかしら」

まこ「そうだとすると厄介じゃな」


ソレハグウゼンデス! ソンナオカルトアリエマセン!


久「あ、咲から折り返してきた」

まこ「また妙な着信音を…」

ガチャッ


久「もしもし」

咲『もしもし、すみませんすぐに出れなくて』

久「全然構わないわよ。具合はどう?」

咲『大丈夫ですよ。心配かけてすみません』

久「ううん、それも気にしないで。今家に居る?」

咲『駅に居ます』

久「エキ…駅?……え、長野の?」

咲『いえ、もうすぐ東京に付きます』

久「はぇ!?」

咲『さっきも電車の中だったので電話に出れなかったんです。
それにしても都会の駅って複雑ですねー。一度行った筈なのに何回も迷っちゃって…』

久「いやいやいや、それはどうでも良くて」

咲『えぇ、私にとっては死活問題ですよー』

久「違う違ぁーう!!」

久「ああ、うん。そう…分かったわ。じゃあね」


ガチャッ


久「…なんてこった」

まこ「…ちぃと聞こえよったが、咲は東京行ったんか?」

久「らしいわ……」ハァー

まこ「あちゃー…」

久「まさか家を立つなんて予想してないわよ…」

まこ「マズイ事になったのう。
咲がここまで精力的に動くとは予想せんかったな」

久「電話で止めるように言っても聞かなかったし……どうしましょうか」

まこ「…」

久「仕方ない。行くしかないわね、私達も!」

まこ「…」

久「…」

まこ「仕方ないのう」

久「!」パァ

まこ「咲はわしにとっても大事な後輩じゃからの。
心配せんでも着いていくよ」

久「も~~~っ!!流石まこっ!」

まこ(久が色々と分かりやす過ぎるのも問題じゃがな)

久「でも本当に良いの?簡単なことじゃないし、流石に無理強いは」

まこ「なんじゃ、らしくない。乗り掛かった船じゃ。
久が本気なのはよう分かる、後はわしらをええように使うてくれたらええんよ」

久「…分かった。ありがとね、まこ」

まこ「気にしなさんな」


久「今から行っても今日中に東京には付けないわね…
先に一年生達に連絡して、それから協力者のところへ行ってみましょう」

まこ「なんじゃ、もう助けてくれる人は見つかっとったんか」

久「ここは真っ先に連絡したんだけど、意外と簡単に応じてくれたのよ」

まこ「誰なんじゃ?」




久「龍門渕高校」




―-白糸台


咲「あらー、もう閉まってる…流石に時間掛かりすぎちゃったかぁ」

咲「どこか泊まれるところを探さないと…宿代って高いかなぁ…」チャリチャリ



淡「ふんふふ~ん♪」

淡(何時になったらサキはこっちに来るのかな~
やっぱり今日は来なかったけど、もしかしたら明日にでも来るかも知れないねっ)ゾ

淡「!」ゾクッ



咲 ココドコ…  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



淡(うわー!サキだ!今日来てたんだ!
でも、こんな遅くに何してるんだろ?
もしかして迷子になって間に合わなかったとかかな)ププ

淡「~♪」ピコピコ


――照宅


照 ペラッ…ペラッ…

照 …

照 ペラ スッ

照 ゴクゴク プハー



プルルルルル プルルルルル


照「!」

照 ヨイショ ピッ

照「はい」

淡『ねーねーねー、聞いてよテル―!』

照「どうしたの」スッ

淡『今すっごい面白いことが起きてるよ!』

照「へえ」ゴクゴク

淡『サキが学校の近くで迷子になってる!』

照「」ブフー

照「何事なの」

淡『わかんない!私も見つけたばっかり』

照「…」

淡『テルん家連れてこーか?』

照「い、いや。まだ心の準備が出来てない」

淡『そう?』

照「うん」

淡『りょーかい!じゃ私の方で適当にやっておくね』

照「ありがと」

淡『へへーどういたしましてー』

照「まだ起きてるから何かあったら連絡して」

淡『任された!それじゃ、また後でねー』

照「じゃあね」


ピッ


照「…」



――場面戻って白糸台前


咲(地図アプリって何。地図なんか見てたって迷うものは迷うんだよ)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



淡「おーーーーい!!」タタタタタタ

咲「!?」

淡「サーーーキーーーー!なーにしてるのー?」ピョーンッ

咲 ヒョイ

淡「うあ」ステーン

咲(何この人…急に突進してきたよー…)コワイ

淡「もー、そんなに避けなくたっていいじゃんかー…」

咲(ふ、不審者…?女の子の不審者って珍しい…かな、多分)

淡「…ふんふむ」ジロジロ

咲 ビク

淡(やっぱりテルと似てるねー)ウンウン

咲(逃げるなら今か?)コワイシ

淡「東京へようこそサキ!もう遅いから観光案内は出来ないけど、歓迎するよ!
私は大星淡!よろしくっ」

咲「あ…大星…そっか、貴方が大星さんですか。急に来たから誰かと思いましたよ」

淡「あはは、ゴメンねー。テンション上がっちゃって自己紹介してなかったね」

咲「なんで私のアドレス…っていうかどうしてここに?」

淡「メルアドはテルに教えて貰っただけだよー。
そして食後のデザートを買いにフラッと外へ出たら、偶然サキを見つけたって訳」

咲「そうですか」(お姉ちゃん私のアドレス知ってたんだ…)

淡「そういうサキこそ、どーしてこんな所をフラ付いてるワケ?」

咲「…迷子です」

淡「あはははは!やっぱりー」

咲 ムカッ

咲「この辺にどこか泊まれるところってありませんか?
あんまり高くないところだと嬉しいです」

淡「うーん、どうだろ。私はここら辺で宿泊とかしないからねー。
…え、もしかしてサキ、身一つでこっち来ちゃったの?」

咲「はい、まあ。一応服の替えは持ってきましたけど…」

淡「あちゃー、そりゃ大胆だね。
つまり一泊してからウチに来て打つつもりだったのか」

咲「そうです」

淡「ふーん」

淡「じゃ、ウチ来る?」

咲「え」

淡「宿まだ決めてないんでしょ?
なら私ん家泊まりなよ。近所だし」

咲「良いんですか?私達敵同士なのに…」

淡「そういうの今は関係ないって。別に意地悪なんかしないよ?」

咲「疑ってるわけじゃないんですけど…意外で」

淡「やっぱり麻雀するなら万全の相手とぶつかりたいからね。
私の好意、素直に受け取っとっとかなきゃソンだよ!」

咲「…分かりました。お願いします」ペッコリン

淡「よし、決まりね!
それと敬語もやめ!同い年だし、折角泊まるんだしさ」

咲「えぇ」

淡「いいでしょ?」

咲「…分かった。そうするよ」

淡「よしよし!
じゃ案内するけど、先にコンビニ!」

咲「あ、私そこで晩御飯も買っちゃお」

淡「おっけい!」

淡「ここ他校生入れちゃダメだからこっそりね」コソコソ

咲(寮なのに泊めさせる気でいたのか…)オジャマシマス

淡「はー、ただいまーっと。
咲も後でシャワーするでしょ?沸かしてくるね」パタパタ

咲「うん、ありがと」


咲(大星さん、押しは強いけど悪い子じゃないのかも。
少なくとも実生活では嫌がらせしてこないのは有難い)

咲(メールにお姉ちゃんとのツーショットを貼ってきたのを見た時は黒い感情が湧いてきたけど、
特にその辺に対して意味はなかったのかも…私が意識しすぎなのかな)



淡「あと10分で沸くよー、ってご飯先に食べててよかったのに。私デザートだけだし」

咲「流石に悪いよ」

淡「意外と気にしぃだねぇ。
それとも緊張して喉を通らなかった?かわいー」

咲(やっぱ撤回する)イラッ

―――

淡「お先ー。次いいよぅ」フキフキ

咲「うん」

淡「シャンプーもあるヤツ使っちゃっていいからねー」

咲「ありがと、借りるね」

淡「はーい」



咲 シャワワー キュッ

咲「ふぅ…」チャポン



咲(大星さん…)

咲(調べても特に牌譜は見つからなかったな…
高校生になってから現れたニューフェイスらしいから、単純にデータ不足)

咲(言動を見ても自信家っぽいから強いんだろうな…
何か能力とか持ってるのか位は探りたいところだけど)ブク

咲(…大星さんの無防備に付け込むのはフェアじゃない…
無償の善意に免じて、今回だけは寛容になってあげよう…)ブクブク

咲「お風呂までいただいちゃってありがとね」ホカホカ

淡「良いの良いの、気にしないでー。
リンゴジュースとかいちごミルクとかあるけど飲むー?」

咲「え…じゃ、リンゴジュースで」

淡「りょうかーい!」

咲(…やっぱり根は優しいのか、憎み切れないな)

淡「お待たせー」

咲(生意気口を叩きながらもこういう気遣いがあるから、年上から可愛がられるタイプだよね…)



~想像~


淡「宮永センパイ、お靴を懐で温めておきました!」

照「よしよし、淡は可愛いな」ナデナデ

淡「えへへへへー」


~おわり~



咲 イライラ

淡「…?サキ、どうしたの?」

咲「…なんでも」フイッ

淡(あ、今のテルっぽい)

―翌朝


淡「サキー、朝だよー」ユサユサ

咲「うぅ~…」ムニャ

淡「私と一緒じゃないと寮母さんに見つかっちゃうかもよー」

咲「それはまいったね…」zzz…

淡「参ってなさそうなのが困るな…」ユサユサ

咲「…ふぁ」

淡「はい、起きて!そしたら今日授業サボれるかもだし」

咲「んん…そうなの?」ゴシゴシ

淡「基本は麻雀優先で良いよって言われたからね~」

咲「そんなことあるんだ…」

淡「センセイ達も私たちにビビりまくりだからね。
さっさと解決したいんじゃないの?もっとも、私は誰にも負けるつもりは無いけど」

咲「ふうん」

淡「サキは違うでしょ?別に麻雀することにはビビってない」

咲「どうかな」

淡(明言しないね。やっぱりこういうとこテルっぽいなー)

―校門


生徒「おはようございまーす」

教師「はい、おはよう」

淡「おはよー、センセ!」

教師「おはよう。む?」

咲「ど、どうも」

教師「おはよう。君はここの生徒じゃないみたいだが、何か用かね?」

淡「この子は私と麻雀するんだよ!」

教師「何?」

咲「大星さんと戦いに来ました」

教師「…なるほどな。2人は知り合いか?」

淡「さっき登校中に出会ったんだよ」

咲「…」(嘘つきは雀士のステータス…)

教師「…ふむ。分かった。ホームルームが終わったら職員室に来い。
空き教室の鍵を貸す。面子はそちらで集めて、いいね?」

淡「いいよ!」

教師「君は玄関で待ってなさい」

咲「…はい」

―空き教室


淡「おまたせー」

咲「おかえり。後ろの人達は?」

淡「入って貰う面子だよ」


モブA「よろしく」

モブB「よろしくね」


淡「私は誰かさんみたいに、自分の有利になるような打ち手は連れて来てないから安心していいよ。
完全に自力で勝つつもりだから」

咲「…」

淡「ま、コマキも味方と囲んで潰すつもりだったらしいから、卑怯とは言わないであげる。
でも聞く限りだと、サキ1人の力で勝ったって話は無いみたいだねぇ」

咲「…だったら何?」

淡「くふふっ、強がっちゃってさぁ。
そのヨユー振ったツラを歪ませるってことだよ」

咲「…」

淡「本当は、学校のサボりなんてどうでもいいんだ。
アンタみたいな勘違いさんに、しーっかり己の格を教えてあげるの。それが私の一番の楽しみ」

咲「それが本性?」

淡「私が普段はスマートってだけ。
アンタに善意を振りまいた私も、今の私もどっちも私の側面」

咲「…」

淡「さ、喋り過ぎちゃった。さっさと始めよっか」

咲「そうだね」

咲「私が起親だ」

モブA「南です」

モブB「北家でした」

淡「西家。対面だね。これなら余計なことされずに済みそうだね」

咲「…」



【天照大神 大星淡戦】

前半戦
起家:宮永咲
南:モブA
西:大星淡
北:モブB


東1局0本場

東:咲 南:A 西:淡 北:B

ドラ ⑧


1巡目

咲(配牌はズタズタ…七対子で6向聴、面子手で7…かな)

一(五)八378①④⑧南北白発中

打 南


モブA タン

打 2



淡「チー」2・34

打 北

咲(1巡目から鳴いてきた…)



4巡目

モブB(大星さんとやるといっつも配牌悪いんだよなぁ…)

打 八



淡「ロン」

モブB「!」

34(5)七九⑧⑧東東東  チー2・34

淡「7700」

モブB「はい」チャラ…


咲(早い…今は何か能力を発揮してるのかな)



咲:25000
A:25000
淡:32700(+7700)
B:17300(-7700)

東2局0本場


淡「ツモ」パララッ

二二七八九④④(⑤)⑤⑥666 ツモ⑥

淡「1000・2000」



咲:24000(-1000)
A:23000(-2000)
淡:36700(+4000)
B:16300(-1000)

東3局0本場

東:淡 南:B 西:咲 北:A

ドラ 三


7巡目

淡「チー!」(これで11600の聴牌!)

三四(五)六七八②②33  チー7・(5)6

打 5



モブB(大星さんに副露が入った。
捨て牌的にも聴牌が入ってそう…もういけない)

打 一


咲「チー」一・二三

打 5

モブA(うーん、宮永さんも仕掛けてきた…キツイな…
共通現物が無いから、取り敢えずスジ)

打 8


咲「それカンです」明槓888・8

打 六


モブA(鳴かれた…っていうかその仕掛けは何!?)

モブB(役牌か三色か…それとも…)



淡(2副露で危険牌を切ってきた。
流石にサキも聴牌…捲り合いだね)

三四(五)六七八②②33 ツモ①  チー7・(5)6

淡(ちぇっ、和了じゃないや)タン

咲「…」チャッ

②③③③④(⑤)⑥ ツモ③  明槓888・8 チー一・二三

咲「もいっこカン」

淡「!」



咲「ツモ。嶺上開花」フワッ

②■③③■④(⑤)⑥ ツモ②  明槓888・8 チー一・二三

咲「1600・3200です」オ オ オ オ オ オ



淡(へぇ…やるじゃん)



咲:30400(+6400)
A:21400(-1600)
淡:33500(-3200)
B:14700(-1600)

東4局0本場

東:B 南:咲 西:A 北:淡

ドラ ⑤


淡(親流されちゃったし、まだ抑えて様子見かなー…
でもテルが油断するなって言ってたっけ。なら仕掛けるのは先の方が良いかな?)

淡(…よし)ゴゥ



1巡目

咲(さっきから配牌が悪すぎる…4連続くらいならあり得る範疇だけど、
もしかしたら大星さんの支配の一環かもしれないな…)

三三五九(⑤)⑨3東南北白発中 ツモ⑧

打 北


淡 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


咲「!?」ゾワッ



ドッ! ギャギャギャ



淡「リーチ」カッ!



モブA(出た、噂のリーチ…)

モブB(ツモ切りってことは…配牌聴牌、地和寸前だったってこと…!?)

咲(今の感覚…これも大星さんの力か)

9巡目

淡「カン!」

咲(カン…?)

暗槓■88■ ドッ



モブB タン


咲(さっきとは打って変わって深い巡目での勝負になった局…
カンされたのも気に入らないけど、誘導されるように張ったこの三色も気に入らない)

三三四五五③④(⑤)345北北 ツモ⑧

咲(待ちも悪いし、支配下と分かってて態々ぶつかりに行くこともない)

打 北



モブA(8索がカベでノーチャンス…)

打 9


淡「ロン」ギャッ

②③④⑧⑧12399  暗槓■88■

咲(うん…?意外と安いな)


淡 パラッ

表ドラ ⑤中
裏ドラ 発8

咲(カン裏…!)

淡「12000!」カッ

モブA「!?」



咲:30400
A:9400(-12000)
淡:45500(+12000)
B:14700



咲(当たり牌が⑧筒、9索…
いずれもカンの直後に引かされたツモ、手牌から出すことになった牌…)


南1局0本場

東:咲 南:A 西:淡 北:B

ドラ 北


1巡目

咲(またクズ手か…それでいてこのプレッシャー。多分、また大星さんは…)ゾワッ

一二四八③⑥15899北発中



淡 カチャッ ニヤッ


淡「リーチ」バシュッ

咲(Wリーチ…!)



13巡目

咲(あれから何も音沙汰なし…
仕掛けがなければ、2巡先のツモの9索をカン出来るけど)

一二四(五)六七八九999発発

咲(ここから何も無いなんていうのは、希望的観測かな…)



淡「カン」ゴッ


咲(やっぱり………ん?)


淡(これはツモ切りだねっと)

打 三



咲「…それロンです」パタッ

淡「!」

一二四(五)六七八九999発発

咲「9600」

淡(うわ、マジか…嶺上牌で振り込むとか、最悪。
あと数巡以内には和了れる筈だったのに)



咲(2連続Wリーチに2連続暗槓…何か関係があるのか…?
リーチの制約がカンを仕掛けなければならないとかなら…)

咲(いや、違うな。前局の大星さんの跳満は、カン裏の4翻が乗っての物。
代償というよりか、報酬に近い物か全く無関係であるかのどっちか…)


咲(もしWリーチとカンがセットで、尚且つ嶺上では和了れないのなら…
嶺上牌を支配してる私にとっては決定的な事実だ)



咲(無防備にツモ切りされる牌が読めるってことなんだから)



咲:41000(+10600)
A:9400
淡:34900(-10600)
B:14700

南1局1本場

東:咲 南:A 西:淡 北:B

ドラ ⑥


9巡目

咲(この局も大星さんのWリーチ…)


淡捨て牌

北六①2東五
9発


咲(カンのタイミングの法則性はまだ分からない…
というかまだ必ずカンをしてくるとは確定してないけど、
後手を踏まされると厄介な展開になる可能性が高い)

咲(この辺で聴牌を入れたい…)



咲(引けた。嶺上牌は2索、お誂えの牌姿だ)

三四四四五②③22南南南東 ツモ①

咲「リーチ」

打 東

淡(追っかけ立直か。無駄だよ。
このツモでカン、そしたらサキは必ず私の和了牌を掴む)

二三四八九④④④⑨⑨345 ツモ④

淡「カン」

二三四八九⑨⑨345 ツモ2  暗槓■④④■


淡(捲り合いなんてさせないよ)

打 2

咲「ロン」

淡「!?」


三四四四五①②③22南南南 ボッ


淡(ラス2索…っていうか何そのリーチ…
サキ目線でも和了牌が2枚しか残っていないのに、追っかけてきたの…?)

咲「失礼…」

表ドラ ⑥四
裏ドラ 東④

咲「裏無し、12300」

淡(うっ…しかもカンドラ3枚…!?)

咲(私のカンじゃドラは乗らないけど、他人のカンなら乗ることもある)


咲(そして…確定っぽいね。
リーチとカンはセット。カン裏が4つ乗る。加えて他家の配牌の悪化)

咲(あの自信満々な表情を見るに、和了れると確信してたみたいでもある)

咲(恐らくこれが大星さんの支配の大まかな概要だ)



咲:54300(+13300)
A:9400
淡:21600(-13300)
B:14700

南1局2本場

東:咲 南:A 西:淡 北:B

ドラ 9


1巡目

淡(ちっ、スカした顔しちゃってさぁ。
Wリーなら何時でも止められるとか思っちゃってるワケ?
あんまり嘗めないでくれるかな…!!)

淡「リーチ!」ゴッ


咲(またか…)



9巡目

淡「カン!」

暗槓■東東■ ドッ

咲(また9巡目…法則はあるっぽいんだけどなぁ)ワカラン

11巡目

咲「…」カチッ

122337899(⑤)(⑤)⑤⑥ ツモ一

打 2



淡「ツモ!」ドッ

二三七八九11456 ツモ四  暗槓■東東■

淡「3200・6200…!」


咲(…やっぱりカンの直後に和了れるような廻りになってるんだ。
ってことは、カンの直後には大星さんのロン牌があるか、
手牌からロン牌が飛び出すように山が積まれてるってことだろうね)



咲:48100(-6200)
A:6200(-3200)
淡:34200(+12600)
B:11500(-3200)

南2局0本場

東:A 南:淡 西:B 北:咲

ドラ 五



1巡目

淡(もう一発決める…!)

淡「リーチ!」ドギャッ


咲(…Wリーチを打つこと自体には制約は無いのか。
確かに対策を持たない打ち手相手なら、一辺倒な強さを持ってる)



咲(…もう一回試しておくか)タンッ

打 (5)

淡(1打目赤5索…?染め手かチャンタに狙いを絞ったのか)

6巡目

咲捨て牌
(5)17六⑦⑨


淡(何だあの捨て牌…染め手っぽくもチャンタっぽくもない…
七対子にしてもドラの見切りが早過ぎる…何をやってるの…?)


7巡目

淡(字牌系も幾つか生牌だけど、白と西が死んでるからその手の役満も無い…
意図が読めないけど、そんな滅茶苦茶な切り方で聴牌出来るわけがないね)カチャッ

二二二③④④⑤⑥789西西 ツモ三

打 三



咲「…」

発東白北北224四七八④⑧ ツモ②

バシーンッ

打 ②


淡「!?」



淡(は…?な、なんで…?
どうしてカンの前に当たり牌が出てくる…っ!?)


咲 フッ

淡「!!!」


淡(こ…コイツ、ワザとだ…
ワザと当たり牌を切って、2600の和了で場を流そうとしてるのか!)



淡「…」ピシッ

淡(マジで頭に来た。絶対に跳満で和了ってやる)



8巡目

咲(初心だなぁ。折角見逃してもその反応じゃバレバレだよ)

発東白北北224四七八④⑧ ツモ北

咲(余りそうな牌を優先的に切ってみたけど、今ので色々分かった。
調べは付いたし、もうこの局に用はない)

打 四


モブB「ロン」

(五)六七七八八九九③④(⑤)88

モブB「8000です」

咲「はい」

淡(ーーーーーっ!!!)ピキピキ



咲:40100(-8000)
A:6200
淡:33200(-1000)
B:20500(+9000)

南3局0本場

東:淡 南:B 西:咲 北:A

ドラ ①


淡「くっ…」

淡(くそ、くそくそ、ムカつく…!!
なんで私のWリーが通用しないの…!?)

淡(…納得できない…できない、けど…
今までのことを考えると、リーチは自重するべきか…?)

67899五六八八八③④⑤⑦



淡(……それじゃ私が屈したも同然じゃない……!
そんなこと認められない!今回は私が親だし、多少有利な筈…!)

ガッ!

淡(この手でサキを跪かせてやるっ…!必ず!)

ドッ!

淡「リーチっ!!」ギャギャッ!

打 ⑦



咲「…」

25④⑧一二四四九東白発中 ツモ白

打 ④

淡(また危険牌打ち…?連荘出来るんだから、今度はWリーのみでも和了るよ…!)

5巡目


モブB タン

咲「ポン」白・白白

打 ⑧


咲捨て牌
④532⑧


淡(萬子染め…?今度は私の当たり牌を使い切る気か…?)



6巡目


モブB タン

打 中


咲「…」

一二四四五九東発発中 ツモ中  ポン白・白白

打 東


モブA タンッ

打 中


咲「ポン」中中・中

モブA(う…今重なったのか…)

モブB(発が生牌だ…三元役の可能性がある)


13巡目


咲捨て牌
④532⑧東
九①⑥一二⑨


モブA(萬子染めだというのに、大量に萬子が余っている…)

モブB(間違いなく発が手の中にある!)



淡(…サキの露骨な萬子気配のせいで他家が萬子を抑え始めてる…
この待ちじゃちょっと厳しいか…?)


淡(八萬…これをツモ切るのは危険な上に、私の手もノミ手になってしまう。
この手で殺すと決めたんだ…行く!!)カチッ

67899五六八八八③④⑤ ツモ八

淡「カン!」暗槓■八八■


カチャ…ッ




淡「っ!」ゾワワッ

ツモ 発

淡(う………ヤバい…!!)

打 発




咲「カン!」明槓発発・発・発

淡(ううっ…)


咲手牌
四四四五  明槓発発・発・発 ポン中中・中 ポン白・白白


モブA(かっ、確定大三元だと…)

モブB(暗刻の状態からわざわざ大明槓…!?)

モブA(お、押せるワケがない…)

①②③三三(五)七七11456 ツモ六

打 1



淡(マズイよ…ここでツモんなきゃ…)

67899五六③④⑤⑦ ツモ白  暗槓■八八■

淡(うっ……ポンカス……掴まされた…!)

打 白

咲「…」



モブB(他の牌でさえ切れないのに、萬子なんてもっと切れないよー…)

二三234(5)5②③④⑦⑧⑧ ツモ七

打 ⑧



咲「…」カチッ

咲「カン」暗槓■四四■

淡「!!!!」









咲「ツモ」




■四四■五 ツモ五  明槓発発・発・発 ポン中中・中 ポン白・白白


咲「大三元。32000の責任払いです」ドッ




モブA(お…大星が…)

モブB(墜ちた―――!)



淡「……は…?……ウ、ウソでしょ、
い、いみ、わかんない…なにこれ………」




咲:73100(+33000)
A:6200
淡:200(-33000)
B:20500

この後のオーラス、淡は倍満手を張るも咲に3900を打ち込み飛び。

そして仕切り直しの後半戦に突入するも…




淡(…っ!不味った…!支配が緩ん…っ)

咲「ツモ。3000・6000」




ハコラスの動揺を抑えきれず配牌の支配を解いてしまい、その隙に咲が和了を浚う。

その先は無残な蹂躙劇でしかなかったが、一つ淡にとって幸いなことがあった。




東2局3本場

咲「ツモ、6300オール。大星さんの飛びですね」

淡(なに…なんなの……なんなのこれ……っ
ふる、震えが…っ、止まって……止まってよぉ……!)ガタガタ ポロポロ




地獄は意外に短かったということだ――――



――終局――

とりあえず今日はここまで
書き溜めはほぼ出来てるので、残りは明日以降投下していきます。

感想レスありがとうございます。

Wリーの最速のカンが、サイの目が対7の9巡目のようです。
つまり9巡目が最も出やすいっちゃ出やすいみたいですね。

続きを投下していきますね

淡「うっ、うえっ…ひっぐ、うぅ…
うえぇぇ………うぐ、うえええぇぇん…!」ポロポロ

咲(やり過ぎた?)

淡「ぐぅ、うぐぐ…ううううう~…」ポロポロ

咲「…」

淡「……ぐすっ」

咲「…」

淡「…」キッ!

咲 ゴッ!

淡「!!!!」ビビクン

淡 プルプル…

淡「…」ポロポロ

咲 ゾクゾクゾク



モブA「あ、あの…」

咲「はい?」ゴッ

モブA「ひっ」

咲「なんですか?」

モブB「そ、その辺にしてあげてください…」

咲「はい。言われなくても」

淡「…」ポロポロ

咲 スッ

淡 ビクッ

咲「じゃあね?淡ちゃん」ナデナデ

淡「…」ナデラレ

淡「…」

淡「…~~~~っ」カァァァァ

淡「うっさい!触るなバカ!!
アンタなんか、さっさとテルにやられちゃえば良いんだ!!!」

咲「あははは、コワいなぁ」

淡「…」フン!

咲「また打とう、淡ちゃん」

淡「…」

咲「じゃあね」



淡「…」


淡「胸が苦しいよ…うう…」ドキドキ

―――


モブ「照さんは今授業中だと思います。
次の機会となると、3限目が終わった頃になるでしょうか…」

咲「そうですか」

モブ「照さん真面目だから、もしかしたら放課後まで待てって言ってくるかも知れないですが…ん?」ゴォォ…

咲「?…何の音…?」ゴオォォォ…

モブ「飛行機みたいな…」ゴオオオォォォ

咲「…徐々に大きくなってる」ゴオオオオオオオ!

モブ「うわ!!校庭に着陸しようとしてる!!」オオオオォォォ……!

―――校庭


オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ



透華「龍門渕透華、華麗に東京に参上ですわっ」

衣「衣もいるぞー!」ピョン




教師「おいこら、そこのジェット機ー!!
急に降りてくるなんてどういうことだ!!」

透華「あら、あなた知りませんの?
こちらの校長には許可を取ってありますわ」

教師「!?」

透華「アポなしで来る程、非常識じゃありませんことよ!」

純「十分非常識だろ」

一「突然校庭を占領しちゃあね…」

久「すみません、ここまで送って頂いて」

萩原「いえ、気にしないでください。
私共の不始末により、宮永様に魔性を負わせてしまった責任もありますので」

和「ここが…白糸台…」

智紀「データ採集が捗る」カタカタ

京太郎「自家用ジェットとか初めて乗った…」

久「もうこれから先に乗ることも恐らくないわね」

優希「東京に来たからにはタコススポット巡りしたいじぇ!」

まこ「わりゃすぐそれか」

衣「!」ピーン

衣「あそこだ!咲はあそこに居るぞ!」ピョンピョン

優希「マジか」

京太郎「居た!」

和(み、見えない…)ジィー

衣「おーい、咲ーー!」フリフリ



―――


咲「あははー、見つかっちゃったかぁ…何しに来たんだろ」フリフリ

モブ「お知合いですか?」

咲「そうなんです。今手振ってるのが天江衣ちゃん」フリフリ

モブ「あ、天江!?」

咲「ちょっと降りて様子を見てきますね…っ」タッ


咲「!!」ゾッ





照「その必要はない」ゴゴゴゴゴゴゴゴ


咲「お…お姉ちゃん…」

照「…気配が増えたと思ったら、長野の天江か」

咲「…」

照「向こうでも察知している。直、こちらに来るはずだ」

咲「…うん」

照 クルッ ツカツカ

咲「! お姉ちゃ……」

照「着いてこい」

咲「!」

咲「う、うんっ」

―待機班と行動班に別れて移動中


衣「…咲の気配と、別の強大な徴憑を感じる。こっちだ」ピコピコ

和(ダウジングみたいですね)

久「咲は無事かしら…」

衣「それは大丈夫だ。咲の息差は活きている。
1階の端に絶念を醸す力がある。恐らく咲が打ち倒したのだろう」

透華「遂に対峙ですのね」

一「なんか緊張するなぁ…」



衣「…上だ」

和「上?……!?」ブルッ

透華「あ…あれが」ゾゾゾ

一「異常な和了率を誇るインターハイチャンピオン…」ゾワッ

久「天照大神の最高峰……!」ゾクゾク







照 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




((((宮永照………!!))))



照 フイッ

一「階段先の部屋に入った!」

久「あそこが本丸って訳ね…」

透華「さあ、行きますわよ!相手にとって不足ナシ!
日本一の肩書の程を拝見させていただきますわっ」

衣「…いざ、参る」ゴッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


照「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

咲「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



透華(こ、これはヤバ気ですわ…)

和(なんだか空気が重いです…)

衣「…」


久「…咲!」

咲「はい」

久「…どうしてもやる気?」

咲「…お話した通りですよ」

久「これ以上魔性に関わってしまったら、貴方の身に何があるか分からないのよ?」

咲「…分かりません。分かりませんよ、勿論。
ただこのままで良い訳がないということはハッキリしてます」

久「…」

咲「ならば進むしかありません」

久「…私ね、協力者を集めていたでしょう。
あれは貴方の魔性の分散に協力してくれる人を探していたのよ」

咲「分散…?」

久「対局の勝利者に魔性が引き継がれるなら、咲がワザと負ければ誰にでも魔性は譲渡出来るってこと」

久「咲がラスになれば、魔性は順位が上の3人に分けて移される。
次にその3人がラスになるように打って、また別の3人に魔性を移す。
それを繰り返していけば、いずれは支障が無い程度に魔性が薄まっていく」

咲「でもそれって、根本的には何も解決してませんよ。
勝利者に魔性が流れていくならば、時間が経てば魔性は強者に集約していってしまう」

久「ええそうよ。これは問題の先延ばし案でしかない。
でもそうしてでも、貴方のことを救いたいの」

咲「…」

久「それに協力を表明してくれたのが、龍門渕の皆さん。
他にも風越や鶴賀の人達も何人か協力するって言ってくれてる。
無理に戦わずとも、魔性を治める方法はある」

咲「…」

久「…これでは思い留まるには不十分かしら」

咲「…有難い申し出です。でも…」

久「…そっか。分かった。
いや、分かっちゃいけないけど、貴方がそう言うなら、私もその道を応援してあげる」

咲「…」

久「やることが咲自身の為になるんでしょ」

咲「はい」

久「…うむ、ならよし。但し、やるなら絶対に負けないこと」

咲「はい」

久「しっかりやってらっしゃい」

咲「…ありがとうございます!行ってきます!」ザッ

衣「…もう一人」


ガラッ


淡「…テル!」

照「淡」

咲「…あわ、いや大星さん」

淡「さ、サキ…!」ドキッ

淡「…たぶらかそうとしたって無駄だから!
私はテルにだって大負けしてるもん!」

咲「え?」

透華「…は?」

衣(此奴は何を言っているんだ?)

淡「始めてはテルだったから!思い上がらないでよね!」

照「!?」

咲「!?」

久(無垢って怖いわね…)

一「分からなくはないけど、人前で言っちゃうのはどうかと思うよ」

和「シンパシー…」

淡「私もテルの味方として入る」

咲「…へえ」

淡「私はテルの為になるように打つから!良いでしょ、テル?」

照「好きにしていいよ」

淡「うん!」


衣「…そうか。お前はこの宮永照の翼賛に努めるか」

淡「そうだよ。何か文句ある?」

衣「いや、別にない。だが…」


衣「咲!」

咲「…」

衣「衣もこの卓に入れてくれ」

咲「…うん。いいよ」

淡「!」

衣「衣はそこの腑抜けとは違う。助力はするが己も高みを目指す。それで構わんな?」

咲「勿論」

衣「これで五分と五分だ。傷痍癒えぬ分、趨勢はお前たちの方が悪いのではないか?」

淡「~~っ、言ってろ!!絶対泣かせてやるから!!」



久「これは…」

透華「また凄い面子が揃いましたわね…」

【天照大神 宮永照戦】

前半戦
起家:宮永照
南:宮永咲
西:天江衣
北:大星淡


東1局0本場

東:照 南:咲 西:衣 北:淡

ドラ 2



照「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

咲「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

衣「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

淡「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



一「うわー…」

久「…人外魔境ね」

透華「並のプロでも割って入れませんわ」

和(言い過ぎ…とも言い難いんでしょうか)ブルッ

5巡目

淡(テルはこの局は『見』…
サキはその性質を知ってるかもしれないけど、速攻で潰してやる!)

衣 タン

淡「チー!」7・68

打 8


衣「む」

咲(Wリーチじゃなく、速攻に戻してきたか…)



7巡目

衣 タン

淡「ロン」パラッ

23444四五六八八 チー7・68

淡「2000」


衣(安手…鄙陋な手組を晒してまで鳴くか)

咲(…そこまでして妨害か。
あれだけ叩きのめしたのに、お姉ちゃんのこととなるとそこまでやるんだね…)



照:25000
咲:25000
衣:23000(-2000)
淡:27000(+2000)

衣「!」ハッ

淡 ニヤッ

咲(来るか)ゾ



ズズズズズズズズズ…


ゴッ!


照魔鏡「―――――――――」


衣(見られている…)ゾクンッ

咲(気持ち悪い感覚…)ゾゾゾ



照「…」ゴオオオオオオオオオオオ



淡(お膳立てはカンペキ。滞りなく照魔鏡が発動したねっ)

衣(…魔を映し、性を映すか。手の内を晒したところでやることは変わらん)

咲(照魔鏡…小っちゃい頃のお姉ちゃんにはなかった力だ。
何処まで量られてるか分からないけど、全てを見透かせてる訳じゃない。必ず隙を見つける)

東2局0本場

東:咲 南:衣 西:淡 北:照

ドラ 中



照配牌
②④1147二三九北白発中

咲配牌
五五八348①②⑥⑨東西北白



7巡目

咲(三色のリャンシャンテン…)カチッ

三五五八八334(5)8②③(⑤) ツモ八

打 8


照「ロン」パラ

②③④⑤⑥⑦1167二三四

照「1000」

咲(間に合わないか…)チャラ



透華「衣の支配も効いているというのに、無駄ヅモなしで聴牌ですか…」

一「ともきーからデータを預かってきてるよ。
チャンピオンの強みは聴牌が早いだけじゃなく、和了自体が本当に早いことなんだ。
平均聴牌巡目が5.1巡、平均和了巡目が5.8巡」

透華「は…?6巡切ってますの!?」

一「今回は大星さんの支配があるから多少マシかもしれないけど。
それでも恐らく、全ての和了が10巡位には出ると思う」

透華「デジタルには程遠い数字ですわ…」

和「試行回数間違ってるとかじゃないですよね?」



照:26000(+1000)
咲:24000(-1000)
衣:23000
淡:27000

東3局0本場

東:衣 南:淡 西:照 北:咲

ドラ 3



1巡目

衣(恒常的な支配では照の気運を抑え込めないか。伊達じゃないな。
だが群雄割拠、この局からは衣の潮流だ。止められるものなら止めてみよ!)ゴゴゴゴゴゴ

二三四五五七九13①(⑤)南白中

一(三向聴…!大星さんの支配を僅かに超えている)

透華(ここから衣の本調子でしてよ)



5巡目

衣(一通聴牌だ。この待ちなら掴むな)ゴッ

一二三四五五六七九33(⑤)⑥ ツモ④

打 五

照「…」カチャッ

四(五)六②③③⑧⑧24西西西 ツモ八

久(天江さんの当たり牌…チャンピオンでも、天江さんレベルが相手だと掴まされたりはするのね…)


照「…」

打 (五)


衣(何!?)

久(振り込むかは別の話…だけど)

和(なんですかその打牌は…親満こそ回避しましたが、降りるにしてももうちょっと切り方が…)

衣(なぜあの形から赤五萬が出せるんだ…!?
衣の手牌を読んでいる…?いや、それだけじゃない!)

6巡目

照「…」チャッ

四六八②③③⑧⑧24西西西 ツモ南

打 四


淡「ポン!」

三34555④④④(⑤)⑥  ポン四四・四

打 三



衣(無駄ヅモ…為て遣られた…!)

一二三四五六七九33④(⑤)⑥ ツモ北

打 北


咲「…」カチャッ

22467⑦⑦⑦二四四五六 ツモ③

一(このツモは本来衣の物。つまり⑥と振り返ることも出来た。そしたら…)

打 ③


照「ポン」

六八②⑧⑧24西西西南  ポン③③・③

打 ②

一(こんな風に鳴かれることもなかったってことだ…)


10巡目


照「ツモ」

六八⑧⑧234西西西 ツモ七  ポン③③・③

照「500・1000」


衣「…っ」


透華(悪配牌、一向聴地獄、ロン牌引きの三重苦を躱し、大星さんをコントロール。
そしてツモ筋を乱しながら、今度は妹さんのほうの必要牌を喰い取っての和了…)

一(これはもう、山を含めた展開がすべて読めていないと成し得ない和了り方…!)



照:28000(+2000)
咲:23500(-500)
衣:22000(-1000)
淡:26500(-500)

東4局0本場

東:淡 南:照 西:咲 北:衣

ドラ ⑨


7巡目


淡「…」カチャッ

四(五)五六六九九123779 ツモ⑧


照捨て牌
9④⑥3北東


淡(テルはチャンタっぽい捨て牌…ならば)ニヤッ

打 九


和(九萬切り…!?明らかにツモ切りの手…)


照「チー」

和「!!」

23②③⑨⑨西西西四白  チー九・七八

打 四


久(チャンピオンへのアシスト…)

一(字牌を後から打ち出すことによって、ワザとチャンタ系の牌姿だと知らせてる…
そうして大星さんの手助けを誘ってるんだ…!)

8巡目

淡(次はこれかな?)

打 ⑧


照「…」

淡(違うのか…ならば)



9巡目

淡(こっちだね!)

打 1


照「チー」

②③⑨⑨西西西白  チー1・23 チー九・七八

打 白

衣(此奴等…気運も充盈しているというのに、衣が踊らされるだと…
こうも易々と支配を超えてくるか…!)



10巡目

照「ツモ」

②③⑨⑨西西西 ツモ①  チー1・23 チー九・七八

照「1000・2000」

照捨て牌
9④⑥3北東
四⑥白


和「2巡目がフリテンになってるじゃないですか…」

一「やっぱり見えてるんだ…全て。
だからこそ④をツモ切りして、和了牌に照準を合わせて鳴いていった…」

和「…そんな、ありえません…」



咲(いや…違う。お姉ちゃんといえどもそこまでは読めていない…)

咲(東発の照魔鏡で能力を見破られてる。
そこから支配を推し量り、他家の思考をフィードバックさせて読みを展開させてるだけだ。
逆手を取られて、お姉ちゃんの牌運で強引に突破されてるに過ぎない)



咲(でも…それが強いのも事実だ。
支配の性質が分かっていれば、お姉ちゃんは自分のツモにだけ集中出来る。
衣ちゃんは山やツモ牌、淡ちゃんは他家3人の配牌、とかなり広域な支配に気を使わなければならない。
そのことと比べたら、力量効率に明らかに差が出る)

咲(お姉ちゃんは何も支配しなくても、ある程度自由に闘えるんだ)



照:32000(+4000)
咲:22500(-1000)
衣:21000(-1000)
淡:24500(-2000)

南1局0本場

東:照 南:咲 西:衣 北:淡

ドラ 三


9巡目


照「ツモ」

六七八⑤⑥⑥⑦⑦⑧6668 ツモ7

照「3900オール」ゴッ


咲(この局は駄目…)

衣(満身の波浪を否された態勢では追いつけないか…?)



照:43700(+11700)
咲:18600(-3900)
衣:17100(-3900)
淡:20600(-3900)

南1局1本場

東:照 南:咲 西:衣 北:淡

ドラ 7



7巡目


照「…」カチャッ

一二三八九789①②②③③ ツモ九

透華(…どういうツモしてますの、この人は…)

久(ツモってくる牌のほとんどが、シャンテン数をダイレクトに下げるツモね…)

打 八


捨て牌
白東西北3⑥



和(7連続手出し…!)

咲(…淡ちゃんの支配が効いてるなら配牌はボロボロの筈なのに、中張牌がかなり余ってる。多分テンパった)

咲(次は親跳、6100オール…自模らせる訳にはいかない)

淡 タン

打 ⑦

咲「ポン!」

淡(テルのツモが飛ばされた…)

三五六七599④⑧⑨白  ポン⑦・⑦・⑦

咲(これでこの手は事実上死んだ。後の頼みは衣ちゃんだ)

打 ④


照「…」

一二三九九789①②②③③

久(④筒は当たり牌だけど、打点上昇の条件を満たさないからスルーか…紙一重なのかしらね)


衣(照の手の気配は18000…既に聴牌だ。この手は倍満も見えているが)

(⑤)⑥134(5)6三四四五六八


衣「チー」

134(5)6三四四五六八  チー④・(⑤)⑥

衣(咲の意思に応えぬ程、今の衣は愚盲ではない)

打 3

淡(一生懸命仕掛けちゃって、どうせタンヤオでしょ?これ以上鳴かせないから!)

④(⑤)1116789七九発発 ツモ七

打 9


咲「ポン」

淡「!」

三五六七5⑧⑨白  ポン9・9・9 ポン⑦・⑦・⑦

打 五

淡(トイトイか?いや…)


衣「チー」

14(5)6四五六八  チー五・三四 チー④・(⑤)⑥

打 八


淡(…本命はコロモの方だね)

④(⑤)111678七七九発発 ツモ①

淡(サキに鳴かれたら、テルのツモがまた飛ばされる。
タンヤオの安全牌で、尚且つポンされない牌を切っておいた方が良いか)

打 1


衣「ロン」

淡「!」

14(5)6四五六  チー五・三四 チー④・(⑤)⑥

衣「4200だ」

淡(三色か…ごめん、テル…)


照「…」


咲(よし、お姉ちゃんの親が終わった。まだ傷は浅い)



照:43700
咲:18600
衣:21300(+4200)
淡:16400(-4200)

南2局0本場

東:咲 南:衣 西:淡 北:照

ドラ ②



9巡目

咲(聴牌…ここで連荘する)

②④⑥四六八八4(5)6東東東 ツモ⑤

打 ②


照「ロン」

咲「!」

③③③④567四四四六七八

照「2600」


一(潰された…!)


咲「う…ぐ…」


久「咲…」


照:46300(+2600)
咲:16000(-2600)
衣:21300
淡:16400

南3局0本場

東:衣 南:淡 西:照 北:咲

ドラ 三



咲(…親が流された…
まだお姉ちゃんは全てを見せていない。
今のうちに少しは余裕を作っておかないと、何も出来ずに負けてしまう…)


咲(…配牌も駄目だ。十三不塔じゃん…)

四八③⑥⑨158南白発中中 ツモ一


和(…? 咲さん…?)

8巡目

衣(咲が冷静さを欠いている…前局の高目打ち込みが効いているか…)

衣(咲と照には何か確執があるのかもしれない…それを抜きにしても、照は常並の連中とは一線を画す。
…が…咲。1人で頑愚に陥ってないか。
衣を現世に覚醒させた咲は、もっと悧発で嫋嫋たる打ち手だった筈だ)

二三四四(五)③④⑥⑥445発 ツモ6

衣(以前の自由闊達な打ち筋は、今のお前では出来ない。血を登らせてはいかん。
目を覚ませ、括目せよ。咲)

打 四



照「ロン」

一二二三三678②②⑥⑦⑧

照「3900」


咲(…この手…)

衣「はい」チャラ

透「打ち込み!?」

一「なんでそんなことを…手なりでもなんでもないのに…」

和「…もしかして、咲さんを守る為じゃないでしょうか」

透華「妹さんを?……あ」


咲手牌
一三四①③⑤⑥5(5)8中中白

久「咲の手は当たり牌の一萬が出ていきそうな形
普段の咲ならチャンピオン相手にこの巡目でドラ傍なんか打ち出さないかもしれない。
けど、今の咲は冷静さを失っていた。
放っておいたら7700の放銃、良くてもその事実に気付かないままツモられていたでしょう」

一「それを衣は察知して、安目を差し込みに行ったのか…」



照:50200(+3900)
咲:16000
衣:17400(-3900)
淡:16400

和(咲さん…あの自信に満ちた貴方は、どこかへ行ってしまったんですか…?
今の貴方を見て、お姉さんはどう思っているのでしょうか…?)

和(立ち直らなきゃ、咲さん…!!)




咲(…衣ちゃん…)



咲 フゥ

咲(そうだね…少し落ち着こう。
お姉ちゃんが強敵だってことは、始めから分かっていたことだ)

咲(そのことで嘆いたって仕方ない…
大事なのは私だ。私が変わるんだ。お姉ちゃんの対策は、ひとまず二の次)




咲(よし)

南4局0本場

東:淡 南:照 西:咲 北:衣

ドラ 北



咲(お姉ちゃんの麻雀は常に先手を取る麻雀…
それは東1局時点で得た情報と、統括した牌運によって組み立てられる。
言い換えれば、それ以降に意識変容があってもそれは察知できないってことだ)

咲(牌運に関しては追いつける気はしない)


咲(それでも、必ずその『既知』の牙城を打ち崩す)


咲配牌
二六七①⑥⑧⑨⑨(5)9東西中



8巡目


照「…」カチッ

一二三四四四4446南南北 ツモ南

打 6


久「チャンピオンに跳満の聴牌…!」

透華「連続和了の打点上昇にしては異常ですわ…」

一「出来上がっている、とかいうヤツなのか…」

和「オカルトです。ありえませんっ」

同巡

衣(む…?聴牌…)

(五)六七七七①①224789 ツモ2

衣(今の衣は本調子ではない…山に対する直感も稀薄だ。
…それなのに張ったこの手…何かにおうな)

衣(このまま亢進すれば妖異幻怪の気形を誘い出しかねん…が…)


バシッ

打 4


衣(見定めてやろう…その姦計の程をな…!!)



照「カン」ゴッ

一二三四四四南南南北  明槓44・4・4



一「大明槓…!?
わざわざ三暗刻を崩してまで、トップ目がやること…?」

透華「も、もしかして……!?」


咲(…まさか)


照「…」

一二三四四四南南南北 ツモ五  明槓44・4・4


透華「さ、流石にありませんでしたわね…」

和「…嶺上開花なんてそうそう出ませんよ」

透華「…その意見には同意したいところですが」

久(嶺上開花のことだとは分かってるのね…)


照「…」

打 五


一「ここもツモ切り…?面前聴牌を放棄したのに、待ちの良い方に取らない…」



ギ…  ギ…  ギギ…


照「…」カチッ

新ドラ 北



一「…乗ったね。単騎選択で、良い方を残したってことか」

和「…でも点数は変わっていません。
カンの前がW南三暗刻ドラ2、今の手がW南ドラ4の12000…
寧ろ北がWドラになってしまったが為に、出和了が難しくなる悪手でしかありません」

久「それだけで済まないのかもね」

透華「…」

9巡目


照 カチャ

照「カン」

一二三南南南北  暗槓■四四■ 明槓44・4・4


衣(衣の待ちは四―七萬、①待ち…
和了牌が喰い取られたか…?いや、そもそもこの局は衣の和了番じゃない。
和了牌が一発のツモ筋に積まれている事に、作為を感じる)



ギ ギ ギ ギ ギ ギ… 



新ドラ 北 ゴッ!




一「えっ…!?」

和「ま、また北……」

久「…これで倍満」


衣(咲の手に1枚七萬がある…)


咲手牌
六七③④⑥⑥⑦⑧⑨⑨(5)79


衣(そして捨て牌にも①筒が1枚。
つまり照のカンで、衣の和了目は殆ど無くなったということだ)

衣(…この役なし聴牌は、リーチを誘発する為か?
実質愚形の安手で、強制的に照の大物手と勝負させる…それが狙いか)



同巡

衣(南…)

(五)六七七七①①222789 ツモ南

衣(照の手中にも南がある。ここは退く)

打 ①


照「…」

11巡目


照 ガッ!

和「!」

一(こ…この体制は……!!)


ギ… ギ ギ ギ ギイイイイイイイイイイイ



ドシュッ!



照「ツモ」ギュルルルルルルル

一二三南南南北 ツモ北  暗槓■四四■ 明槓44・4・4

表ドラ 北北北

照「W南ドラ6、4000・8000」ゴッ



透華「三重のドラツモ…!!」

久「3翻の和了から次は8翻の和了…連続和了の特性とは思えない。
恐らく何か、支配を発揮しているわね」

一「大量リードを守るんじゃなくて、巨大手で更に押し広げてきた…!」


淡(ここでギギギのやつ使うんだ、なるほどねぇ。これが油断しないってことか…)

衣(勝負をさせる、なんて浅薄甚だしかったな。
衣がリーチを打っていた場合は、当然南も自摸切りだ。
そして衣が北を掴み、放銃…)カチャ


4つ目の新ドラ 北


衣(三槓子と重複のドラ2丁を加えて、三倍満を振っていたことになる。
こうなってはもう、ただの贄。自ら火に入る虫だ)



衣(…あの不協和な轢音、天岩戸を抉じ開けるが如く。
即応に前に出れば、這い出る魑魅魍魎の閃耀に焼かれる運命だ。
生死の疆界線に立たされていたことには違いない)



照:66200(+16000)
咲:12000(-4000)
衣:13400(-4000)
淡:8400(-8000)



久「圧倒的…」

透華「普通ならば絶望的な点差ですわ…」

一「でも…この面子じゃ何が起きても不思議じゃない。
不利なことには違いないだろうけど、僕は咲ちゃんと衣を信じるよ」



―前半戦終了―

和「咲さん!」

咲「あ…和ちゃん」フラ

和「大丈夫でしたか…?」

咲「ん…うん。なんとかね…」エヘヘ…


照「…天江の助けの次は連れの介抱か、咲」

咲「!」

和(お姉さんの方から話しかけてきました…)

照「立ち直ったようだが、相変わらずだな。
麻雀の腕は確かに上がっている。が、思い通りに行かないと昂ぶってしまう悪癖は未だに直せていない。
お前と私が別れる原因となった出来事を覚えていないのか…?」

淡「!」

一(な、何…?)

久(核心に迫ったわね)

衣(何を語る…?)

咲「…」

照「…昔、近所に居た金髪の子を覚えているか?」

咲「…どうだろうね」

照「…私も今となっては名前も思い出せない。
だが、彼女が私に好意を寄せてくれていたことは記憶している」

咲「…」

照「あの一件が私の中に未だに影を落としているんだ。
…何だったんだ、あれは…嫉妬か…?彼女の私への思いの告白を聞いた、お前の暴挙」

透華(嫉妬だ暴挙だ、物騒な話なのかしら…?)


照「結果的には数人の怪我人を出しただけだ…だが私は許さない。
…いや、違うな。トラウマなんだ。あの一連のことが…」

衣(…)

一(…何したんだろ)

照「咲」

照「お前はあの子が好きだったんだろう」

咲「えっ」

照「だからあんなことをしでかした…」


淡(あれ、そっちなの?)

久「…んー?そういうもの…?」

一「…なんか僕も違和感だなぁ。咲ちゃんの思い入れの強さを見ると、嫉妬っていうか…」

透華「…お姉さんを取られたくが無いために何かしでかした印象を受けたのですが…」


咲「ち、ちがうよ!そうじゃなくて…」

照「何が違うんだ。あの後あの子も引っ越してしまったし…
しかも引っ越した後に何故かお前はほっとしていただろう。意味が解らなくて怖かった」


久「ああ、ビンゴね」

衣「犬も食わない話だ」

和「まあそうですよね。咲さんのお姉さん愛には少し妬けてしまいますし」

淡(テルは普段は察し良いのに、こういうとこはニブイからなー)

照「整合性の無いお前の行動の真意が知りたくて、照魔鏡を編み出したんだ。
麻雀以外のことは映してはくれなかったが」


一「そんな理由で生まれたの!?」

透華「業の深い話ですわ…」


咲「うう…違う…違うもん…」ウルウル


久「…業が深いわね」

衣「本当にな」

和「慰めてきます」ダッ

一「抜かりないね…」

和「咲さん」

咲「うう…」グスグス

和「良かったじゃないですか」

咲「何がなのぉ…」

和「私たちが思っていたより、お姉さんは咲さんのこと嫌ってませんでしたからね」

咲「…そうなの?」クスン

和「そうですよ」

透華「貴方が思っている程、距離は遠くないですわ。
仲違いの原因は意思の齟齬のようですし」

一「それで咲ちゃんのことが分からなくなって、逃げ出したって話に聞こえたよ」

咲「でも…そうだったとしても、私のことを分かってくれるとは限らないじゃないですか…」

久「そう?それこそ今の状況はお誂えだとおもうけどねぇ」

咲「…?」

久「口で言っても伝わらないなら、麻雀があるじゃない」

咲「麻雀…」

久「咲はもちろんだけど、チャンプも咲と仲直りしたいみたいだし。
本気で打ち合って、今の貴方の気持ちを十二分に伝えて来なさい。そうしたら、後はなるようになるわ」

和「同意見です」

一「僕もだよ。本心は同じなんだったら、分かり合えないはずがない」

透華「ええ。貴方なら大丈夫ですわ」

咲「…でも、やっぱり怖い…」

衣「気持ちは分かる。
衣も家族を失ったことがあるからな。その寂寥たるや、甚だしかった」

咲「…」

衣「だが咲のお陰で、新たな家族を衣は得た。それは何物にも代え難く悦ばしい。
だから、咲にもこの福楽を得て欲しいんだ。その為になら、衣が力となろう」

咲「…衣ちゃん」

衣「咲、総力を以て挑め。共に照を討ち倒すぞ」

咲「…うん!」




照「相談は終わったか?」

咲「うん」

照「手加減はしない。お前も全力で来い、咲」

咲「勿論。分からず屋のお姉ちゃんにもよく届くくらいにね…!」

まだラストまで書き上げていないので、今日はここまでです。
明日には完結できるかと思います

レス閲覧ありがとうございます。
続きをゆるゆる投下します

後半戦
起家:宮永咲
南:天江衣
西:宮永照
北:大星淡


東1局0本場

東:咲 南:衣 西:照 北:淡

ドラ 4



6巡目

照「ポン」

一二三四六六六1233  ポン白白・白

打 3

照(この親は流す…)


透華(特急券を一鳴き…!)

久(飛ばすわねぇ)

7巡目

咲(一向聴…嶺上牌は⑧筒、東と積まれている)

①②②⑦⑧⑧三四五(5)5東東 ツモ②

咲(お姉ちゃんにポンテンを入れられた。だけど、今回は廻りが良い)

打 ①



衣「…」カチャッ

②③④(⑤)⑥⑦⑦⑦4567四 ツモ5

和(タンピンドラドラの聴牌…でも…)

一(溢れる四萬は、照さんの当たり牌だ…!)


照手牌
一二三四六六六123  ポン白白・白


衣(…この四萬が当たりということは分かっている。
が、それ以前に咲の連荘が鍵となっているこの局面…)

②③④(⑤)⑥⑦⑦⑦4567四 ツモ5

衣(衣の支配は上向いている。咲を含め、全員が面前では聴牌を入れ難い。
しかしそれは山から自模って来た場合だ。
その点に関して、咲は例外だろう?)

打 ②

咲「カン!」

⑦⑧⑧三四五(5)5東東 ツモ⑧  明槓②②②・②

久(⑧筒を暗刻らせた…!しかし、次の槓材までツモらせて貰えるか…)

打 ⑦


衣「カン」ゴッ

久「!」

淡(コロモが大明槓…!?)


照(こいつ…)


衣手牌
③④(⑤)⑥45567四 ツモ東  明槓⑦・⑦⑦⑦

打 東


咲「ロン」ドッ

⑧⑧⑧三四五(5)5東東  明槓②②②・②

咲「7700」

衣「はい」チャラ

照(変則的に差し込みに入っただと…)



一「咲ちゃんが大明槓でテンパイ。
衣が大明槓で嶺上牌を獲得して、それを咲ちゃんにトス…」

透華「デジタルには一生あり得ない打ち方ですわ…」



咲:32700(+7700)
衣:17300(-7700)
照:25000
淡:25000

東1局1本場

東:咲 南:衣 西:照 北:淡

ドラ 南


カチャッ

咲「まず1本…」ボッ



8巡目


照(天江の支配は強力…配牌からツモ山の全域までの大凡をコントロールできる。
しかし広域故にインターバルが必要となる…)

四四五②③45677789 ツモ発


衣 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

九九九⑦⑧⑨白白白発中中中


照(今の天江は支配が最高潮に差し掛かっている。点数的にも、狙えるものなら直撃を取りに来る筈だ。
この局はやや牌勢が悪い上に鳴けそうもない…)

打 8

12巡目

淡(テルは降りたのかな…しばらく合わせ打ちしてる)カチッ

二三四六七①③③34(5) 南南 ツモ南

淡(ドラ4テンパイ。ならば私がサキの親を落としに行く!)

淡「リーチ!」

打 ①


咲「カン」ゴッ

淡(…!これ…やばいかも)


咲「ツモ」ドッ

一一一11⑨⑨⑨七八 ツモ九  明槓①・①①①

咲「9900」

淡(うぐ…誘い水だったか…)



咲:43600(+10900)
衣:17300
照:25000
淡:14100(-10900)

東1局2本場

東:咲 南:衣 西:照 北:淡

ドラ 6


10巡目

咲「ポン」


11巡目

咲「カン」


咲「ツモ!」カッ

⑥⑥⑥⑦⑦11 ツモ1  暗槓■三三■ ポン55・5

対々和・三暗刻・嶺上開花

咲「4200オール…!」


淡「う…」

一「3連荘…!」

照(天江の支配とアシストで隙が無い…)



咲:56200(+12600)
衣:13100(-4200)
照:20800(-4200)
淡:9900(-4200)



照(…天江の差し込み、淡への狙い撃ち、天江のアシストによるツモ和了…
…もしかして、東1局で脇の二人を飛ばすつもりなのか…?)


東1局3本場

東:咲 南:衣 西:照 北:淡

ドラ 一


6巡目

照(前半戦の私と咲の点差は54200…
2人分の原点を足せば50000点…理論上は可能かもしれないが)

②③④(⑤)45四六八八九北北 ツモ南

打 (⑤)


淡「チー!」

②二三三七七七(5)779  チー(⑤)・⑥⑦

打 9


照(そんなこと出来はしない。させる訳もない…)


7巡目

淡「ポン!」

二二三三七七七(5)  ポン7・7・7 チー(⑤)・⑥⑦

打 (5)


衣(聴牌を入れられたか…!しかも次の咲のツモは…)


咲「…」

①②③③四(五)六111446 ツモ二


淡捨て牌
北発⑨9②(5)


咲(萬子は危険牌…7索ポンで使い辛いこっちを切っておく)

打 6


衣(一先ず抑えたか…)タン



照(咲が6索を先打…勘が良いな)

②③④45四五六八八九北北 ツモ七

打 八



淡 タン



咲(よし、1索の大明槓が狙い目…ダマで行く)

①②③③二四(五)六11144 ツモ三

打 ③


衣「チー」

和(出来面子からのチー…?)

③⑨⑨2389一一一西  チー③・①②

衣(少々あざといが構わん)

打 西



照(…生牌…この鳴き方、掴まされたか?)

②③④45四五六七八九北北 ツモ1


咲手牌
①②③二三四(五)六11144


照「…」

打 北


透華(なんで躱せますの…!?)



淡(むー、急ぎ過ぎた?
でもテルの赤⑤筒切りは鳴いてくれってことだったろうし…)

二二三三七七七 ツモ3  ポン7・7・7 チー(⑤)・⑥⑦

打 3


照(オリなければあの3索で和了れてた…いや、天江のチーが無ければツモ和了りか)



一「これもうわかんないなー…」

久「お互い手牌と山を開いて打ってるようなものね…」

―流局


咲「テンパイ」

①②③二三三四(五)六六111


衣「テンパイ」

⑨⑨⑨89一一一五五  チー③・①②


照「テンパイ」

④④13567四五六七八九


淡「テンパイ」

二三四六七七七  ポン7・7・7 チー(⑤)・⑥⑦



一「何てことだ」

透華「全員が全員、お互いの当たり牌を抑えきってますわ…」

和「今は役なし聴牌でも、道中はロン和了が効く形の牌だけを抑えて回ってました…」

久(皆集中力が上がってきている。
初っ端から飛ばしてきた咲と天江さんは、そろそろキツイんじゃないかしら)



咲:56200
衣:13100
照:20800
淡:9900

東1局4本場

東:咲 南:衣 西:照 北:淡

ドラ ④



照(佳境は超えた。後は飛び込んでくるのを待つのみ)



10巡目

咲 フゥ

三三④④④244789発発 ツモ七

咲「…」

打 発



衣(凌ぎ切られたか…)ハァ

五五七①③④(⑤)⑥⑦⑧⑨中中 ツモ五

衣(…消耗しているな。集中が持続しない…)

打 七


照「ロン」

衣「!」

一二三六六七八八⑧⑧456

照「1300は2500」

衣(…不覚。すまない咲)


咲(いや、充分助かったよ。
山だけでなく、3人分の手牌を読んでた衣ちゃんが先にバテるのは道理だ)



咲:56200
衣:10600(-2500)
照:23300(+2500)
淡:9900

東2局0本場

東:衣 南:照 西:淡 北:咲

ドラ 北


7巡目


照「ツモ」

4(5)67④⑤⑥四五六 ツモ7  ポン南・南・南

照「1000・2000」



咲:55200(-1000)
衣:8600(-2000)
照:27300(+4000)
淡:8900(-1000)

東3局0本場

東:照 南:淡 西:咲 北:衣

ドラ 七


8巡目


咲 タン

打 ①


照「ロン」

七八九②③③④(⑤)23477

照「5800」ゴッ


一(こっちも3連荘!)

透華(始まった…連続和了…!)



咲:49400(-5800)
衣:8600
照:33100(+5800)
淡:8900

東3局1本場

東:照 南:淡 西:咲 北:衣

ドラ 8


7巡目

咲 カチッ

二二三三四③(⑤)(5)56789 ツモ④

透華(しかし…こちらもツモが良い)

和(タンピン一盃口ドラ3、一-四萬待ちのダマッパネ…)

久(振り込みこそしたけれど、咲はまだ死んでいない)

打 9



淡 タン

打 四



一(出た!)

透華(高目で照さんの親を蹴った…!
こうなると、もう何が起こるか分かりませんわ…!)


咲 スルー



透華「…は?」

一(と、透華!声出しちゃダメ!)バッ

透華(し、失敬…対局中に間近でリアクションなんて、最もタブーですわ)アセ

和(気持ちは分かります…見逃しにあまりにも意味が無さすぎる)



照(咲、天江も共にツモ切り…四萬が通っているし、3枚見えのこれは安牌)

打 一

咲「ロン」

照(!! しまった、単騎…)

二二三三四③④(⑤)(5)5678 パラッ


照(じゃない…!?山越しだと…!)

咲「8000」



咲:57400(+8000)
衣:8600
照:25100(-8000)
淡:8900

久「…結果オーライなのかしら。結果だけ見ればね」

透華「いえ、それだけではすみませんわ…!」

一「大星さんから跳満を和了れば12000差が縮まる…
照さんから満貫を直取りすれば、16000差が縮まりはするけど…」

和「リスクとリターンがあまりに釣り合っていません…」

久「咲の見逃しは珍しいことじゃないけど、今回のはどういう意図かしら…」



照(12000の収入、且つ私の親を確実に蹴れた展開。
スルーの利点は僅か4000点…仕損じれば、最低6800の失点だ。
親満ツモで逆に16000分差が開く可能性すらあったというのに…)

照(…前半の照魔鏡で見た限りでは、こんな打ち方は考慮外だった…
何を企んでいる……?)



咲(今の和了は別に点数を考えたわけじゃない。
後々この振り込みが、お姉ちゃんの足を捉える筈…
その時こそ、お姉ちゃんが私を認める時だ…!!)

東4局0本場

東:淡 南:咲 西:衣 北:照

ドラ ⑤


4巡目


淡(テルが振り込んだ…やっぱり、私の四萬のせいなのかな…)

淡「チー」

34(5)88899北北③  チー1・23

打 ③



5巡目

衣 パシッ

打 北

淡「ロン」

34588899北北  チー1・23

淡「2900」


咲(バカホン…)

衣(その手で4巡目に両面チーだと…?)



淡(私を拾ってくれたテルのため…コイツ等を確実に削る…)

淡(そのためにやることは何か…
今のままの攻め方じゃ、2人は抑え込めない…)



咲:57400
衣:5700(-2900)
照:25100
淡:11800(+2900)

~回想~


淡「うー…やられた…」

照「随分効いてるね」モグモグ

淡「負けはしなかったけど…Wリーを3回も封じられたし、絶対安全圏だけじゃかなりやり辛かった」ヒトツチョウダイ

照「菫と同じチームを組むこと、認めてくれた?」ハイ

淡「…悔しいけど、あの狙い撃ちは強いね…
防御策に使われるとは思ってもみなかったよ」パク

照「…淡は勿体ない」ゴクン

淡「?」モグモグ

照「今日菫が手強かったのは、なんでだと思う?」

淡「私の邪魔の仕方が上手かったから?」

照「…まあ、そうかな。つまり菫は淡のことを良く知ってたし、知ろうとしてた。
だから強かったんだよ」

淡「…?良く分かんない…」

照「確かに菫は、淡みたいな力を持つ子からしてみれば、凡人と変わらないかもしれない。
だけど菫は人を良く見ていて、経験を大事にしている。参謀タイプじゃないから、支配や能力には疎いけどね」

淡「…」

照「虎姫を攻撃特化にしようっていうのはさ、菫の提案なんだ。
自分で言うのも変だけど、普通なら私が稼いで、他のメンバーは守って。その方が堅実だし隙がない。
なのに攻撃重視でいこうって変じゃない?」

淡「…確かにそうだね」

照「でしょ?でもさ、それってチームとは言い難いと思う。
私が負けちゃったら、その時点で機能不全。責任を負うのは、実は私でしかない」

淡「…うん」

照「そのことに菫は気付いてくれてた。
それでさ、私も第2のエースになるから一緒に頑張ろうって言ってくれた。
そういう考えをしてくれることが嬉しくて、そういう人とチームを組みたいって思ったんだ」

淡「…そっかぁ。意外とやるんだね、スミレって」



照「今まで淡に負けてきた過去を、技術に昇華した。
そして淡に牙を立てた…菫は、そういう考えが出来る人」

淡「ふうん」

照「だから淡にも、今日悔しいと思ったことを何時か自分の物にする…
そういう心構えを持って欲しいと思ってる」

淡「…難しい話だけど、頑張ってみる」

照「うん」


~~~

東4局1本場

東:淡 南:咲 西:衣 北:照

ドラ 八


淡 ゴッ!


照(…この気配…淡にも何か変化が出てきたか…?)


淡(そうだ、経験だ…何も配牌を悪化させるだけが、私じゃない…!!
サキに揺らがされた支配が、まるっと私の力になるんだ…!!)ボボボボボボ



1巡目


パ ア ア ア ア ア ア ア ア …



咲(…?さっきまでの息苦しさが無くなっ…!)


咲(なんだこれ…配牌イーシャンテン…!?)

123二四四(五)七③④⑦⑧⑨


衣(どういうことだ…淡がわざと支配を解いたのか…?)

444(5)899八⑥白白西西


照(配牌が六向聴じゃなくなっている…)

56①②③③(⑤)⑤六七九中東




淡 タン



咲「!」カチッ

123二四四(五)七③④⑦⑧⑨ ツモ②

咲(テンパイ…!私がWリーチャンス…?絶対におかしい。
流石に曲げられないな…)

打 二


淡「ロン」

咲「!」


(⑤)⑥⑦三三三四五六七777

淡「4200」ゴゴゴゴゴゴゴ

咲(こっちも配牌テンパイ…!?
…これも淡ちゃんの力なのか…)



久「未完ターツの萬子は全て当たり牌…」

和「偶然にしても酷すぎます…」

透華「そもそもどうして五面張でWリーチを掛けませんの…!?」

一「他家の配牌を封じない代わりに、何か見返りを得るってことなのかな…」



咲:53200(-4200)
衣:5700
照:25100
淡:16000(+4200)

東4局2本場

東:淡 南:咲 西:衣 北:照

ドラ 3


1巡目


咲(今度は悪配牌に戻った…?いや、対子が2つある。七対子なら四向聴…)

一二二九③③⑧36南西白中


衣(…支配にバラつきがある。まだ緩急の感覚をものにしきっていない…?)

四八九②④⑦1(5)東北白発中


照「…」

三七七①⑥⑨1679東西西



5巡目

淡「リーチ」

打 2

咲(う…早い)

淡捨て牌
東①③八2


咲(行き切れない…)タン


衣「…」タン



照(待ちが絞り込めない…が)

三六七七④⑥12367西西 ツモ5

照(現物の中抜きはしない)

打 三


淡「…」



7巡目


淡「ツモ!」ドッ

二二四五⑥⑦⑧345789 ツモ六

淡「裏1、4200オール!」


咲(見逃し…!あくまで私達からしか和了らないつもりか!)



咲:49000(-4200)
衣:1500(-4200)
照:20900(-4200)
淡:28600(+12600)

東4局3本場

東:淡 南:咲 西:衣 北:照

ドラ ②


衣(野放図な…何時までもその威光が続くと思うな…!)ゴッ

淡(…ふうん、コロモも支配をぶつけてきたか…
でも今の私の調子は挫けないでしょ。支配の相性も良い。
テルの領域に近付けていってる喜び、邪魔なんかさせない)オッ!



3巡目

咲(また配牌が異常だ…)


淡捨て牌
七②3


咲(淡ちゃんはドラまでツモ切ってる…状況的に聴牌かもしれない)

三三四五④⑥⑧(5)6777南 ツモ六

咲(そうなると、この切ってくれと言わんばかりの字牌がキナ臭くて切れない…
…三色とドラ引きを見て、とりあえずこの辺でお茶を濁しておいた方が良いかな)

打 ⑧


淡「ロン!」

咲(…!!)

445566①②③⑧⑧南南

オ オ オ オ オ オ オ オ オ

咲(うわ…どっちも捕まってるよ…)

衣(く…正面から邀撃っては否せないか…)


咲:44200(-4800)
衣:1500
照:20900
淡:33400(+4800)

東4局3本場

東:淡 南:咲 西:衣 北:照

ドラ 七


1巡目

淡(よっし、ノッて来た…!コロモからの出和了なら、安目でもテルのトップ終了だ…!)

②③④⑤⑥⑥⑥678四五六九

和(またしても配牌で五面張聴牌…!!)

久(衰えるところ知らずか…!)

打 九



衣(今度は好配牌か…)

①(⑤)⑦34(5)67三四七九九

衣(配牌で聴牌しているならば、後のツモ牌への衣の支配は関係がない。
確かに付け入る釁隙もないように思える)



一(うわ、嫌なツモ…!)

衣手牌
①(⑤)⑦34(5)67三四七九九 ツモ(五)

透華(手格好だけなら、明らかに①筒切りですわ…!)


淡手牌
②③④⑤⑥⑥⑥678四五六


衣(全て読めている。先より衣の本領だ。
何もお前と鍔迫り合いがしたい訳ではない。やりようはある)

打 6


和(だから何故躱せるんですか…)

2巡目

衣 タン

打 7


衣捨て牌
67


淡(んー?両面落とし…躱されたのかな)


淡(ならば…こっちに受ける)

②③④⑤⑥⑥⑥678四五六 ツモ5

打 ②

透華(五面張を捨てて5-8索待ち!?)

淡(これは仮テンだけど、5-8索受けを嫌っているコロモが掴むなら出る筈だ)


3巡目


衣「…」

①①(⑤)⑦34(5)三四(五)七九九 ツモ④

衣(待ちを変えたか。ならばこれは切れる)

打 ⑦

淡(ちっ…やっぱり抑えてたか)

4巡目


衣(ここまでは帳尻合わせだ。特別なことは無い)

①①④(⑤)34(5)三四(五)七九九 ツモ八

久(③-⑥筒待ち…高目で跳満…
上手く回って、大物手に仕上げた…!)

打 九



5巡目

淡(来たよ、最高形…ツモ和了は勿論、サキから出和了っても致命傷になる)

③④⑤⑥⑥⑥5678四五六 ツモ4

淡「リーチ!」

打 ③


久(出た!天江さんの当たり牌…飛び終了の危険もなくなる起死回生…!)



衣 スルー



透華(…は?)

和(衣さんまで見逃しを…!?)


衣(これが淡、お前と衣の懸隔だ)

衣(端緒の感覚に依っている。
お前は麻雀を打っていない。打たされているに過ぎん)

衣(陶酔するのも分からんではない…以前の衣がそうだった。
だが、衣はそこを通って来た。己の支配を為術とし、血肉とする)



照(淡のリーチか…)カチャッ

一二三三四②③③22456 ツモ①

一(③筒が飛び出ていく形…衣はここまで予見して…!?)


淡捨て牌
九発②1③

衣捨て牌
67⑦九7


衣(照が察し、衣の現物の6索を抜き打つならそれでも良い。
その場合は淡は振聴、こちらにいずれ好機が来る)

衣(…もし照が聴牌を取るならば)

照手牌
一二三三四②③③22456 ツモ①

打 ③


衣(知ることとなるだろう)



衣 ゴッ

照「え…!?」


①①④(⑤)34(5)三四(五)七八九 ズズズズズ

衣「12000の四本場は13200」ドッ!

衣(支配では及ばぬ世界がある…管を以て天を窺う己の姿を)


照(リーチ宣言牌の見逃しだと…!?)

淡(! しまった…私はまた同じ過ちを…!!)



透華「アクロバティック…」

和「無茶苦茶です…最初から最後まで…」

久「…何が彼女達をそうまでさせているのかしらね…」



咲:44200
衣:15700(+14200)
照:7700(-13200)
淡:32400(-1000)

南1局0本場

東:咲 南:衣 西:照 北:淡

ドラ 白


淡(ううう…私のせいで…ゴメン、テル…)

照(いや、今のは完全に私のミスだ…
淡の初見の支配に思考停止し、天江の手を見誤った…)

照(…わからなくなってきた。確かに鏡で全員の性質を見たというのに…
この短期間で、予測出来ないほどの成長を重ねている…)



咲「リーチ!」

①②③④⑤⑥⑧⑨2223白 ツモ⑦

打 3

淡(親リー…!!)

照(くそ、やはり咲はこの機を見逃すようなタマじゃない…!)


衣「カン」

照「!?」


衣「ツモ」

111三四(五)西西西白 ツモ白  暗槓■66■

衣「3000・6000」ゴッ

淡(嶺上開花!?)

照(咲のリーチと親番を潰す和了だと…!?
そんな打ち方をする心積もりはなかった筈…!!)



咲:37200(-7000)
衣:28700(+13000)
照:4700(-3000)
淡:29400(-3000)

南2局0本場

東:衣 南:照 西:淡 北:咲

ドラ 2


淡(満貫と跳満振り込みが痛い…テルの点棒が危険水準だ…!!)


照(…駄目だ、打ち筋が読めなくなってる…この状態では確実に逃げ切れない…)


照(…仕方ないか)

照(リスクを承知で、もう一度照魔鏡を使う…!)ゴッ

久(チャンプは苦しそうね…
点数的な意味では今の跳満でまた開いたけど、咲達の猛追に明らかにプレッシャーを感じてる。
ここで手が緩んだりもするのかしら…?その場合は……)




咲(この局は淡ちゃんの支配があるか…)

六八九②⑥⑧159東南西白


10巡目


照 タン


咲(…和了らない…連続和了なら、まだ和了らないのは遅いな…
…何か支配を巡らせてるような感じもない)



咲(この局は捨てたか…?)

六六七七八八九九⑥⑥⑦⑦⑧ ツモ六

咲(…ならば)

打 ⑧

透華(二盃口の聴牌を崩した…?)



11巡目


咲(筒子は高い…使われていて山に残ってない)

六六六七七八八九九⑥⑥⑦⑦ ツモ⑦

打 ⑥


衣「チー」

③④⑤⑥2223456  チー⑥・④(⑤)

衣(その手から⑧⑥落とし…つまりこの牌も必要だろう)

打 3



12巡目


咲(衣ちゃん…)

六六六七七八八九九⑥⑦⑦⑦ ツモ九

打 ⑥


和(衣さんの喰い流しで、高目三暗対々を張り返した…!)


衣「チー」

③⑥222456  チー⑥・④⑤ チー⑥・④(⑤)

衣(これで仕上げだ)

打 5

13巡目


咲 ガッ

六六六七七八八九九九⑦⑦⑦ ツモ九

久(ツモ和了…でもこれだと2600…
最初の聴牌を崩す意味が無い…)

一(ということは、狙いは…!!)


咲「カン!」ゴッ


ゴ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ


咲「もいっこカン!!」ゴッ


オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ




咲「ツモ!」ドッ

■六六■七七八八⑦⑦⑦ ツモ八  暗槓■九九■

四暗刻――――――!!



咲「8000・16000!」カッ



淡「なっ…!」ガタッ

和「あ…」

透華 ポカーン

久「…と、いうことは…」



咲:69200(+32000)
衣:12700(-16000)
照:-3300(-8000)
淡:21400(-8000)



一「照さんが飛び…咲ちゃんの逆転トップだ…!!!」

和「う…」

透華「わ…」

咲「いや、終了じゃないですよ」

和「わあああああああああああ!!!やっt…え?」

咲「こんな勝ち方じゃダメなんです」

透華「…え?」

久「…」

一「…どういうこと?」

咲「今の和了は隙を突いただけ。私の望む勝ち方じゃありません」

照「…」

咲「今まではそれでも良かった。そういう勝ち方も、麻雀の側面だと思っているから」

咲「…だけど今は違う。私はお姉ちゃんと全力の麻雀をしたい…
お姉ちゃんの本気を受け止めた上で、それを超えたいんです」

淡「…サキ…」

久「…そっか…なるほど。当初の目的がそうだもんねぇ」

咲「…はい」

久「お姉さんと仲直りしたい。その為に始めた討伐戦…」

照「!」

久「虚をつくような勝ち方で納得できないのは当然ね」


一「…そうだね。勘違いしてた。
咲ちゃんが欲しいのは、別に勝利じゃない」

和「…お姉さんと理解し合うこと…」

透華「それが、麻雀を打つ理由…でしたわね」

衣「全く。姉妹揃って、何処までも愚直だな」ククッ

淡「テル…」

照「咲…良いのか」

咲「勿論。ハコ下続行で」

照「…それがお前の答えか」

咲「うん」

照「…分かった」

照「全力で行く。本気で勝ち取ってみせる」

照「だから咲も、私にお前を見せてみろ。
その上で私を止めに来い。私の力を超えて見せろ…!!」


咲「行くよ、お姉ちゃん…!
私の気持ちを、私の麻雀を、私の全てを…お姉ちゃんにぶつける!!」

南3局0本場

東:照 南:淡 西:咲 北:衣

ドラ ⑤


透華(イレギュラーな南3…)

久(チャンプの親番が始まった…!)



1巡目

照手牌
一二五九①⑤⑥227東南発中

淡手牌
六六六②③④⑧⑧66789

衣手牌
四七七九③238東西北白中

咲手牌
三五八②⑦⑨⑨135北白発



淡(この局はWリーの配牌支配を掛けた。テルの支配の援護のためだ)

六六六②③④⑧⑧66789 ツモ一

淡(…これをツモ切ってリーチをかけるのは簡単。
でも、それで何度サキに挫かれたか…)

打 一

和(またリーチ発声なし…!?)


淡(このままの手じゃ行けない。
リーチは、脅しに十分な手に仕上げてから…!)



4巡目

淡(よし…!この形なら勝機アリ!)

六六六③④(⑤)⑧⑧66789 ツモ⑦

淡「リーチ!!」ドッ

打 ⑧

淡捨て牌
一9②⑧


咲(Wリー気配だったのに、手替わりしてからのリーチ…
待ちを変えたんだとしたら、手出しのソバテンが本命…)

一三五②②⑦⑨⑨135北北 ツモ⑨

咲(…嫌なタイミングのリーチだ。手拍子の⑦筒が切り辛くなっちゃったな…)

打 ②



5巡目

淡 パシッ

打 ⑦


咲(…⑦筒は通し。上手いこと迂回させられた…?)


7巡目

淡 タン

打 二

照「ポン」

22一七八九九⑤⑥⑥⑥  ポン二二・二

打 一

一(随分遠い仕掛けだな…)

久(役は二の次ってところかしらね)



8巡目

照 チャッ

照「カン」

22七八九九⑤ ツモ2  暗槓■⑥⑥■ ポン二二・二


ギ・・ ギ・・ ギ・・ ギギ…



新ドラ ⑤ ギギギギギ



透華(カンドラがまた…)


打 七

衣「…」

三四七七九③④233688 ツモ3

打 2


照「カン」ドシュッ

八九九⑤ ツモ九  明槓2・222 暗槓■⑥⑥■ ポン二二・二

打 八



ギギギギギギギギ…ッ…



新ドラ ⑤ ゴッ!



久(⑤筒が三重ドラ…!)

和(またしてもドラ単騎の聴牌…!?ありえません…!)

咲(遠慮なく穴ぼこの牌をポンカンしちゃってさ…
嶺上牌の2索も使い切られちゃったな)

一三①②③⑨⑨⑨135北北


淡 タン


咲「チー」

一三①②③⑨⑨⑨1北北  チー4・35

咲(お姉ちゃんの狙いは三槓子ドラ8。二萬の加槓を槍槓できれば…)

打 1

照(…よく勘違いされがちだが、咲は嶺上を自由に操っている訳ではない。
決定された嶺上牌に沿うツモが来る。先にあるのは、原則として嶺上牌だ)


照(咲はチーテンを入れた。135索からの4索鳴きは私が2索を横取りしたため…
つまり残る未完ターツは、嶺上牌に照準がセットされている公算が高い)

九九九⑤ ツモ二  明槓2・222 暗槓■⑥⑥■ ポン二二・二

照(私は⑤筒単騎を崩せない以上、加槓はなしだ。
親役満の可能性を捨てるのは惜しいが、リスキーすぎる。よもや槍槓もあり得るしな)

九九九⑤ ツモ二  明槓2・222 暗槓■⑥⑥■ ポン二二・二

打 二


咲(察された…ただのツモ切りじゃ和了れない…!)



衣(…照の手は成熟している…
牌姿は叢雲が掛かっていて見えぬが、気配は24000程…)

三四七七九③④333688 ツモ⑤

衣(ドラを引いた…手なりならば九萬切りだが、生牌だ。
受けも粗死に、この手は不帰)

打 七

12巡目


咲「ポン!」

三①②③⑨⑨⑨  ポン北・北・北 チー4・35

咲(これで私の次のツモが⑨筒。嶺上で落とす…!!)


照(鳴いたな。私から鳴いた…それが最大のミスだ。
元よりそれも織り込み済みだがな)



一「今どうなってる!?」ヒソヒソ

久「チャンプは大星さんと天江さんから鳴いてるから…」

透華「和算で考えた方が早いですわ!」

和「最初大星さんがツモっていた筋は、今照さんにありますが…
それが何か関係あるんですか?」

一「いや、まだ僕らも分からないけど…!」

透華「もし今の状況が、前半オーラスをなぞらえているとしたら…」

久「嫌な予感がする…!!」



照 ガッ!

咲「…!!」


オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ






ゴッ!




照「ツモ」ドゴッ

九九九⑤ ツモ(⑤)  明槓2・222 暗槓■⑥⑥■ ポン二二・二

対々和・ドラ7

照「8000オール!」ギュルルルルルルルルルルル



衣(親倍…)

咲(やられた…私が鳴くという事象まで包括した、お姉ちゃんの運命力…)

淡(ぃよっしゃあ!)

透華「和了られた…!!」

久「うーむ、流石に日本一ね…この局面にはしっかり決めてくる」

一「これでまた捲られたよ…!!」

和「咲さん…っ」



咲:61200(-8000)
衣:4700(-8000)
照:21700(+25000)
淡:12400(-9000)

南3局1本場

東:照 南:淡 西:咲 北:衣

ドラ 一


7巡目


照(次に天江に聴牌が入る。そして打ち出される牌を叩いて、もう一度和了る)

一(5)56①①⑦⑦⑦中中中北



衣(聴牌…が、また岩戸が開かれるか?)

二三四四四②③④(⑤)⑥788 ツモ四

打 7


照(来たな)「チ…」


咲「ポン」77・7

照(! ポン優先か…)


咲 タン

打 5


照「! ポンだ」

一6①①⑦⑦⑦中中中北  ポン(5)・5・5

照(結局出るか。完全に私のペースだな)

打 6

9巡目

照 チャッ

ツモ ⑦


照「カン」

一①①中中中北 ツモ①  暗槓■⑦⑦■ ポン(5)・5・5


新ドラ 一  ゴッ


打 北



衣(やはりか…またしてもドラは同一牌)

衣(ならば…)

二三四四四四②③④(⑤)⑥88 ツモ8


衣「カンだ」

照「!」

衣(待ちを替えに行かねば和了りはない。
例え衰勢といえど退いていて勝てる手合いではないからな)


二三②③④(⑤)⑥888 ツモ⑥  暗槓■四四■

衣(…むぅ。結局待ちは悪いな…
照が自摸る牌だとすれば、山には居るだろうが…)



新ドラ 一 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



久(誰のカンでも乗るのか…手牌に必ず乗るという性質は、咲のカンとは別物ね…)

打 ②

10巡目


照(天江が暗槓…だが四槓散了まであと1つカン出来る)

照「…」

一①①①中中中 ツモ中  暗槓■⑦⑦■ ポン(5)・5・5

照(いや、だが……)


咲手牌
五六七②③⑥⑥799  ポン77・7


照(咲…槓材をキープしての一向聴だな…?
今ならば見破れる。私がカンをしたが最後、咲も加槓で流局だ)

照(ただの仕切り直しといえばそれまでだが…
天江が死んでいて咲も追いついていない、この絶好の局を逃す手はない。
三倍満で沈める…!!)

打 中



咲「…」チャッ

五六七②③⑥⑥799 ツモ9  ポン77・7

久「!」

一(聴牌した!ということは…!)

咲「カン」

五六七②③⑥⑥999 ツモ①  加槓777・7

和(嶺上開花!!)

透華(窮地を脱しましたわ!!)

打 ②



透華(…は?)

一(もう慣れたよ僕)

和(何故和了らないんです!?親のお姉さんの不気味な仕掛けも見えているというのに…)


新ドラ 一 ゴッ!


照(む…?支配の全容は見えてないにせよ、加槓は危険だということが分からないのか…?)


衣(…咲は何故ここで槓をした…?照を差し置いての行動ではないだろう…)

衣(つまり…手助けか。だが衣は何をしたら良い…?)

二三③④(⑤)⑥⑥888 ツモ3  暗槓■四四■

打 3

照(…支配のインターバル中である天江を、無理矢理和了らせるつもりなのか…)

一①①①中中中 ツモ1  暗槓■⑦⑦■ ポン(5)・5・5

照(天江は私の当たり牌を掴む。そこに和了の照準を当てられているなら、和了らせることは可能だろう。
だが、四萬暗槓で一萬待ち…?)


衣手牌
二三③④(⑤)⑥⑥888  暗槓■四四■


照(…あり得る。今の咲ならば、盲目状態の天江を引き上げる力がある。
また、天江の手牌もそれに応える形になっている筈だ…)

一①①①中中中 ツモ1  暗槓■⑦⑦■ ポン(5)・5・5

打 1


淡「ポン!」

照「!」

(五)五六六七七④④④34  ポン1・11

淡(あの時から、私はテルのことをずっと見てきた。
支配のことも良く理解してる。そして、今テルが考えてることも…)

打 3

淡(これでテルがツモ和了れる。私が鳴かさなければ、コロモやサキが和了ることはない!)

咲(お姉ちゃんの支配は読めてるよ。
先制聴牌者の和了牌を暗槓で握り潰し、お姉ちゃんはドラ単騎の巨大手を聴牌する。
そして聴牌者のツモ切りを殺すのが狙いの基本形なんだ)

咲(つまり淡ちゃんの鳴きで、本来の衣ちゃんのツモ筋はお姉ちゃんへ回った。
衣ちゃんが気付いてくれなければ、次でツモ和了られる)



衣(…一瀉千里な場。ただ進んでも命脈は永くはない…)

二三③④(⑤)⑥⑥888 ツモ③  暗槓■四四■

衣(何を切る…咲は何を冀望する…?ただ展望しても途は開けん…)


衣「…むぅ」

淡(長考…)

照(何か引っ掛かっているのは間違いない…)


衣「…」

透華(随分悩んでますわ…)


衣(…そうか、手牌の中で唯一因果があるのは⑥筒だ…
暗槓で手にした牌、咲の有効牌であった可能性はある)

二三③④(⑤)⑥⑥888 ツモ③  暗槓■四四■

衣(…そうだな。恐らくこれだろう。
ならば③筒を引いてきたことも、また因果…!!)

衣「…待たせたな」チャッ


衣「リーチだ!」ドッ

打 ⑥


咲「ポン」

五六七①③999  ポン⑥⑥・⑥ 加槓777・7

淡(鳴かれた…!!)

照(ぐ、くそ…やはり分かっていたか咲…!!!)

打 ③

衣「ツモ!」ドカッ!

二三③③④(⑤)⑥888 ツモ一  暗槓■四四■

表ドラ 一一一一
裏ドラ 二二①四

立直・面前清自摸和・ドラ11

衣「8000・16000の一本付けだ!!」ゴオオオオオオオオオオオ



淡「…!!」

透華「そんな待ちをツモりますの!?」

一「役満を役満で蹴る展開…!!」

久「支配を操り切ったような和了り…」

和「どういう鳴きで、どういう形で和了ってるのか…もう分かりません」


照(16100の親被り…滅茶苦茶してくれるな…)



咲:53100(-8100)
衣:37000(+32300)
照:5600(-16100)
淡:4300(-8100)

久「今の順位はどうなってるの?」

一「ええと、前半戦の点数がこうだから…」


照:66200
咲:12000
衣:13400
淡:8400


和「首位が照さんで71800点。
次いで咲さんが65100点。
衣さんが50400点。
淡さんが12700点…」

透華「妹さんと照さんの差は6700。
満貫出和了か、2翻90符以上のツモ和了で捲りですわ!」

一「衣も今の和了で21400点差まで詰め寄って来た…
倍直か、三倍満以上の和了でトップの条件だ…!」

照「点数的には追い詰められたか。そうでなくては興醒めだがな」

衣「座してなど歿せぬ。当然だ」

衣「咲、衣も頂点を狙う。誘掖に築いた点棒だが、今衣がこの地に立つが勝利を追う理由だ。それで構わんな?」

咲「いいよ」


咲「私は何物にも負けない。衣ちゃん淡ちゃんの支配を超えて、お姉ちゃんに勝つ!!」


照「やってみろ。簡単な代物じゃない」

淡「させないよ。主役じゃなくても、返り討ちにする!!」


衣「相手にとって不足はない。いざ、尋常に参る」

淡「一瞬でケリを付けてやるよ…!」

咲「いくよ、お姉ちゃん…!!!」

照「来い、咲。正面から叩き潰す…!!!」

南4局0本場

東:淡 南:咲 西:衣 北:照

ドラ 7


照(最早悪配牌に意味は無い。淡こそやや遅れをとるが、全員が無駄ヅモなく張るだろう。
むしろ打ち出される牌が幺九牌ばかりになり、読みが効かなくなるだけだ。
この状況で手牌読みに如何ほどの影響があるか分からんが…)

淡(なら配牌支配をまた逆行させる…!
急所ではサキ達も共闘するだろうし、私も叩ける形にしておくよ…!)ボッ


照(全ての長波を超える。息継ぎなどしない…)ゴゴゴゴゴゴゴ


衣(…調子は未だ低迷している。本来は成すがまま流されるが…
淡の支配も最高潮に発揮されるこの局。このままでは敗衄は必至だ…
衣も超常の波動を呼ぶ…一切合切を烏有に帰す、天運の潮流を…!!)ゴッ


咲(不思議だ…これだけ昂ぶっているのに、何処までも研ぎ澄まされていく。
息を吸う度、一拍を打つ度、牌の全てが呼応する。
足を掛ける地もないのに、道が見えていく。未知が創られていく――――)






幕が上る…各々の思惑を乗せたオーラス―――
―――その様は黎明の期にあり、同時に老熟に達す――――




1巡目

淡手牌
六七八九①②③(5)67888白


咲手牌
九九③④⑤⑦⑨133579


衣手牌
(⑤)⑥⑥⑥⑧四(五)六24南南発


照手牌
一二三四五六六①②2468

淡(白切りでノベタン…でも役なし…
なんでもいいから和了れば和了止めだ…タンヤオ辺りまで伸ばす)

六七八九①②③(5)67888白

打 白



咲(この配牌と、肌に感じる支配の質…
このままじゃ淡ちゃんの和了…)

九九③④⑤⑦⑨133579 ツモ3

打 ④


透華(息を吐くように意味不明な牌を打ち出しますわ…)



衣「チー」

⑥⑥⑧四(五)六24南南発  チー④・(⑤)⑥

打 発


和(…?その仕掛けじゃ到底倍満には届かない…)



照「…」

一二三四五六六①②2468 ツモ三

打 ①

2巡目


淡(…んー、喰い流された…?ならこっちに切り替える)

六七八九①②③(5)67888 ツモ④

打 九



咲 チャッ

九九③⑤⑦⑨1333579 ツモ九


和「!」

久(天江さんの仕掛けが無ければ、大星さんがこのツモで和了り…!?)

打 ③



衣(一発自摸は回避…)

⑥⑥⑧四(五)六24南南 ツモ⑧  チー④・(⑤)⑥

一(衣が鳴かなければこのツモで咲ちゃんがテンパってるじゃないか…紙一重が続いていたのか…)

打 南



照「…」

一二三三四五六六②2468 ツモ四

打 ②

3巡目


淡(よし、これで出和了りも効く。
手が大きすぎるからテルからは当たれないけど、何時でも引導を渡せる…!)

六七八①②③④(5)67888 ツモ②

打 ①



咲「…」

九九九⑤⑦⑨1333579 ツモ6

久(急所のドラ表示牌を引いて、一向聴!)

打 7


透華(は!?)

和(何故ドラ切り!?)

一(何これ…何がしたいんだ…また刻子手狙いなのか…!!?)



衣(張った…が、まだ足りない。
照を引き摺り下ろすにしても、もう一翻…!!)

⑥⑥⑧⑧四(五)六24南 ツモ⑥  チー④・(⑤)⑥

打 南



照(聴牌。が、咲の捨て牌が異様だ…ノミ手では和了れないし当然か。
萬子染めにしても私がかなりの萬子を保有してるし、狙いはチャンタか暗刻系…?あるいは…)

一二三三四四五六六2468 ツモ7

打 一

4巡目


淡(おっしゃ、五面張!この並びなら山越しも掛けやすいし、最高の出来だ…!!)

六七八②②③④(5)67888 ツモ4

打 ②



咲 カチッ

九九九⑤⑦⑨1333569 ツモ9

久(前巡、手拍子で9索を切ってたら、この大星さんのロン牌引きでどうにもならなかった…)

透華(とはいえ…和了手に条件があるのにも関わらず、
ドラを切ってまでも2度目の面子拒否…ありえませんわ!!)

打 1



衣(…これで三色目。万が一照から和了れば咲の勝ちだが…
やはり強運だな。奴からは出ない)

⑥⑥⑥⑧⑧四(五)六24 ツモ5  チー④・(⑤)⑥

打 2



照「…」

二三三四四五六六24678 ツモ5

一(2索を合わせ打って、3-6-9索の聴牌!
これじゃ衣には絶対に振らない…!)

和(というか3人が3人とも3-6索のオナテンになってますよ…
待ちはまだ生きている…となると五面張、三面張のお姉さん側が断然有利…!!)

5巡目


淡(掠った。地獄単騎に受け替えは流石にあり得ないな)

六七八②③④4(5)67888 ツモ2

打 2



咲「…追いついたよ」

九九九⑤⑦⑨3335699 ツモ⑧

和(え…?)

一(まさか…)

透華(これで……!?)


咲「リーチ」カッ

打 ⑤


久(行った―――――!!)


照(一面子落として立直…!?)


衣「…」タン

打 2


淡(くっ…)

衣(莫迦め、単騎に変えていたとしても振らん。見くびるなよ…!)



照(いや、これで私がツモれば良い。ツモれ、ば…!?)



衣(邪魔はさせない!!)ゴオオオオオオオオオオオ!!!!



照(うぐ…有効牌を引ける気がしない…!!)

打 北



淡(鳴けないし…和了れないよ…マズイ!!!)

打 東



咲 カッ!

咲「カン」ゴッ!



照「!!!」

和「っ!」

淡「…!!」







咲「ツモ!」

九九九⑦⑧⑨■33■5699 ツモ4

咲「立直・面前自摸・嶺上開花…」

咲「1600・3200―――――――!」カッ





久「ま」

透華「ま…」

一「ま……」

和「まー………!!!!」




「「「「「捲ったァァァァーーーーーーー!!!!」」」」」




咲「ラスト…っ!!!」




新ドラ ⑥
裏ドラ 8西


衣「…」

⑥⑥⑥⑧⑧四(五)六45  チー④・(⑤)⑥

衣 フフッ パタ



照「…」フゥ パタン


淡「…また、負けちゃった…かぁ」



照「咲」

咲「お姉ちゃん…」

照「良くやったね」

咲「!」

咲「…えへへ」

照「おいで」

咲「やった」ギュ

照 ナデナデ

衣「…見ているのも野暮だな」

透華「そうですわね」

和「羨ましくも微笑ましい限りです」

一「当人同士、解決したのかな。
僕たちは外で待ってよっか。大星さんもおいでよ」

淡「むー。ま、仕方ないか」

久「さ、出ましょ出ましょ」


チャントリーチセンゲンノハッセイハイタシマシテッ!? シタッスヨ?


久「あ、ごめん。電話だわ」

透華「いつ録りましたの…」

久「スピーカーONにするわね」

久「もしもし」

藤田『もしもし。今大丈夫か?』

久「ええ、平気よ。何か分かったの?」

藤田『ああ。魔性の発生の原因が分かった。その解決法もな』

一「ええ!?」

和「次々と話をすっ飛ばして解決しますね…」

衣「何をしたら良いんだ?」

藤田『なんだ、皆もそこに居るのか。
…そうなると、尚言い辛い感じなんだが…』

久「どういうこと?」

透華「何か大変なことでも…」

藤田『…ま、話そう。今回の一件の原因は、ざっくり言うと力の不和だ。
今まで整合性が取れていた強い力が、何かの拍子で反発しあった際の歪みのようなものらしい』

久「ふむ」

藤田『人は例外なく、異なったベクトルの力を併せ持っている。主に精神的な意味でな。
普通、それらは日常生活に支障がない程度に相殺し合っているものなんだ』

淡「それが普通じゃなくなっちゃったってこと?」

藤田『そういうことだ。といっても、一般人レベルの歪みじゃここまで大事にはならない。
今回力が乱れてしまった人物は、私達にとっては相当な大物だ』

久「…誰?」

藤田『小鍛治健夜』

衣「!」

藤田『彼女のパワーが統率を失い、国レベルに放出されてしまっている。
そこにより彼女に近い領域を持つ、通称『天照大神』が共振してしまい、お前たちにも歪みが生じてしまったということだ』

一「…そんなことが」

透華「確かにその様な経緯でしたら、話し辛いのも無理はありませんわ」

藤田『いや…別にこのことは良いんだ。
いや、良くはないが、そこじゃない』

淡「…まだ山場じゃないってか」

衣「勿体付けるな。話せ」

藤田『う、手厳しいな衣は…
…話辛いっていうのは、その…小鍛治さんの精神面が乱れた理由だよ』

和「…やはり余程のことが…?」

藤田『アラサー』

和「え?」

藤田『アラサーなんだよ。彼女は』

久「…は?」

藤田『そのことをからかわれ過ぎて、病んでしまった』

透華「」

衣「何を言っているんだお前は」

藤田『いや、私も歳は近いし、気にしない方が良いって言ってたんだよ。
ただある日の収録で、小鍛治さんは体調が悪くてナーバスだった。
そしてその日、たまたまアラサー弄りの流れになっちゃって、それで…』

久「いや、もういいわ…大体分かった」

一「誰が先導してたのかな…」

藤田『福与恒子アナだ』

淡「やっぱりか!」



藤田『つまりここから導き出される解決方法は、小鍛治健夜が結婚する。そういうことだ』

衣「何を言っているんだお前は」

和「人を馬鹿にし過ぎです」

咲「なんだ、そういうことだったんですか」ヒョコ

淡「咲!」

久「聞いてたの?」

照「結局部室の隅で話してるんなら、聞こえるよ」


咲「なら私、結婚しても良いですよ」

透華「はぁ!?」

一「うぇぇ!!?」

和「ダメです!!!!」

淡「ダメだよ!!!!」

照「別に良いんじゃない」

藤田『おいおい…』

久「なんてこと…一瞬にして場が変わる爆弾発言…」

和「なぜですか咲さん!!お姉さんと仲直りしたばかりじゃないですか!!」

咲「うーん、家族愛とは別だし。
恋愛枠は空いてる訳だし、受動的な愛をくれるなら、相手に拘りはないよ」

淡「そんなドライなのダメ!!テルもなんで反対しないの!?」

照「咲が良いなら。不幸せな選択でもないし」

淡「寂しいじゃんそんなの!」

咲「お姉ちゃんも一緒に住むか、近くに引っ越すよ。
それとも淡ちゃんも一緒に暮らしたいの?それでも良いよ」

淡「えっ…」

和「揺らがないで!!揺らがないで淡さん!!」

淡「あっ、うん。そっか」

透華「恋敵なのか仲が良いのか…」

衣「呉越同舟だな」

一「それは違うような…」

藤田『…まあなんだ。とりあえず本人がそう言うなら、伝えておくよ』

久「ええ、よろしくね」

透華「よろしくしますのね…」

久「うーん、まあ私にも止める権利は無いし…
流石に入籍は高校卒業してからにしてもらいたいけど」

一「この人達淡々とし過ぎだよ…」

透華「私、リアクション取らされるだけの役回りでしたわ…」

和「行かないで下さいよ咲さぁん」メソメソ

咲「ううん、そうまで言ってくれるのは嬉しいんだけど…」

淡「サキとテルとスコヤと私なら、やっぱり私が一番弱いのかな…
毎晩ゴッ倒されては罰ゲームとか強要されるのかな…」ドキドキ

衣「何を呑気に嚥下している」

照「常備のお菓子。いる?」モグモグ

衣「やたっ、ひとつ貰う」ウキウキ



久「取り敢えず、この状態に収集付けちゃいましょう」

一「カオスだもんね…」

―――


その後、小鍛治プロが直々に私のもとを訪れてくれました。


健夜「君が結婚を申し込んでくれたって娘だね。
予想外でびっくりしたけど、おかげで目が覚めたよ」

健夜「こーこちゃんも、悪気があった訳じゃないもんね」イツモノコトダシ

恒子「いやー、その節はゴメンねー。
傷付かないぎりぎりのラインを攻めれてる自信はあったんだけどね。」

健夜「攻めてるんじゃない…もう。
でも、私が気にしちゃったのは他の共演者の言葉だったから…許すよ」

恒子「いやゴメンねホント。
咲ちゃんだっけ?咲ちゃんにも悪いことしたね。すこやんに好意を示してくれてありがとう」

咲「いえ、おかげで私もお姉ちゃんとまた暮らせるようになりましたし。
幼児の頃から抱えてた闇も、魔性と作用して上手いこと消失してくれたので。
以前よりも、世界が広がった気がします」

恒子「そう言ってくれると救われちゃうな」



咲「じゃあ、この件は無かったってことで」

健夜「ゴメンね。折角お話をくれたのに」

咲「いいんですよ。小鍛治プロには他にもお似合いの人が居ますしね」

健夜「あはは。だといいなぁ。
それじゃ、また。どこかで卓を囲める時を待ってるね」

咲「はい。是非お願いします」


こうして、縁談は破談になりました。


淡「サキー!すこやん達は帰ったの?」

咲「うん」

和「咲さんが何処にも行かないでくれて、ほっとしました…」

玄「私も。不謹慎かもしれないけど」

和「…と言いますか、何時の間に咲さんのことを…」

玄「だって私も一緒に打ちに行ったし…その件から気になっちゃって」

咲「目の前で言われると、なんか恥ずかしいですよ…」

玄「嬉しかったからね。咲ちゃんと居るの」

淡「クロの本気宣言だ…!」

和「うぐぐ…私も本気ですからね」

咲「へへ…」

玄「夜は麻雀やって、朝は私がお味噌汁を作ってさ。
そんな生活を咲ちゃんとしたいな」

和「わ、私もそれくらいなら出来ます」

玄「和ちゃんならルームシェアでも私は良いよ?」

和「要りません!」

玄「最近おもちの淡ちゃんも暮らせば、大団円!」

淡「えー、私麻雀強い人じゃないと…」

玄 ガーン

淡「あは、ジョーダン。クロも強いよ、勝てないことはないだけ。
サキと一緒ならテルも居るだろうし、面子はそれで充分」

和「そんなのありえませんっ!」


最近は、私を巡って3人が良く話しています。なんだかむず痒い…



咲「…相変わらずだなぁ」

照「でも嬉しいんでしょ?」

咲「ふふっ、まあね。わるくないかも」



そう、悪くない。
そんな日々が、今日も続いていく。そしてこれからも――――



カン!

最後駆け足っぽいです。上手く描写できず…
原作で明かされていない点を当たり障りなくぼかしての進行でした。
二次制作とはいえあまり物語に反したくなかったので…


力量不足により描写できなかった点のフォローとして

咲と照は育児放棄を受けていて、共依存

金髪の女の子の存在によって、普通の関係ならあり得ない確執が起きる

という流れを想定してます。

自己満データベース


>>衣の調子の波

◎→最高潮
×→インターバル中

【前半戦東1局~オーラスまで】
○○◎◎○○△×△

【後半戦東1局~オーラスまで】
○○◎◎○○△×△○○◎◎○○△×◎



照のギギギは思い付きから、天岩戸伝説を補強のモチーフとして
淡の配牌逆行は原作からヒントを得ています。
玄の赤ドラ予知も原作より。

リッツの意図するところとは一切関係ありません。

レス閲覧ありがとうございました

途中、手牌の確認ミスや枚数ミスあるっぽいです。四萬6枚あったりとか…
脳内補完しておいてください。


咲を闘牌漫画として楽しんでる勢として、いずれ別の闘牌SSを書きたい所存です
それではまたどこかで…

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