紬「これは・・・！」

梓「部室の床に落ちていたんです」

唯「あわわわわっ！」

梓「これ、律先輩ですよね？」

唯「りっちゃんだよ！前髪を下ろしたりっちゃんだよっ！」

紬「そんな・・・！！いったいどうしてこんな物が！？」

唯「そうだよ！いったい誰がりっちゃんにこんな真似を！？」

梓「律先輩・・・誰にこんな写真を撮られたんですかね？」

紬「わからないわ。りっちゃんが、こんな・・・」

唯「りっちゃんが誰かとベットの上でパヤパヤしてるだなんて！」

梓「そんなっ！律先輩がパヤパヤなんて！！」

唯「でも実際ここに写真があるんだよあずにゃん！？」

梓「でも、でも、そんな・・・っ！」

紬「みんな！みんな冷静になりましょう！？」

唯「冷静にだなんてムギちゃん！だって、だって、りっちゃんが何者かとパヤパヤして写真を撮られてるんだよ！？」

梓「そうですよムギ先輩！とても冷静にだなんて・・・」

紬「いいえ、今こそ冷静に考えるべきよ」
紬「いったい誰がりっちゃんとパヤパヤしていたのかを探り当てるために・・・！！」

唯梓「！！」

唯「そうだね、そうだよ！私たちがしっかりしなくちゃ！」

梓「はい！律先輩の為にも、律先輩とパヤっていた犯人を探しださないと！」

紬「ええ。ヒントはこの写真の中にあるはずよ」

唯「写真に？」

紬「そう思うわ。写真に写っているものを、今一度洗ってみましょう」

梓「写真・・・前髪を下ろした律先輩が写っています」

唯「あ、見てあずにゃん！手が！手が写ってるよ！！」

紬「ええ、そうよ唯ちゃん。この写真にはりっちゃんとパヤパヤしている犯人の手が写っているの！」

梓「律先輩よりも肌の色は白いですね・・・」

唯「うん！それに、りっちゃんの手よりもこの犯人の手の方が大きいよね」

梓「つまり、犯人は手が大きくて肌が白い人物・・・？」

紬「まったくわからないわね・・・！」

唯「ううっ、すごく重要なヒントだと思ったんだけどなぁ」

紬「早くも捜査は暗礁に乗り上げたわね」

梓「律先輩とパヤパヤしそうな人物で、かつ手が大きくて肌が白い人物だなんて、
そんな都合のいい人間なんてそう思い浮かびませんよね」

唯「そうだね。肌が白くて、ベースが弾きやすそうな手の大きい人なんてわかんないよ」

梓「くっ、律先輩とパヤパヤしそうな左利きのベーシスト・・・！？そんな人物心当たりがあるわけが・・・！！」

唯「りっちゃんの人間関係から探れば誰か居ないかな？」

紬「りっちゃんの周辺にりっちゃんとパヤパヤしそうな人なんて・・・いるのかしら？」

梓「犯人はいったいどこの誰なんでしょうね？」

唯「まったくわからないね。いったい何山澪がりっちゃんとパヤパヤを・・・？」

紬「そうね。誰山澪なのかしら？」

梓「わかりません。どこの幼なじみの黒ロングが犯人かなんて・・・！」

唯「そもそも、犯人は何故りっちゃんの写真を部室に置いたんだろ？」

梓「偶然落ちていたんじゃないんですか？」

紬「いいえ、その可能性は低いわ！わざわざ学校に写真を持って来てたまたま落とすなんて、普通ないと思うの」

梓「では何故・・・？」

唯「目立つため？」

紬「目立つためなら犯人は自分の顔も写すはずよ。それに・・・」

唯「それに？」

紬「この犯人は恥ずかしがり屋な気がするの！」

梓「偶然ですね。私もそう思います」

唯「私も」

梓「ではどうして犯人は恥ずかしがり屋にもかかわらず写真を残していったのでしょうか？」

紬「おそらくは・・・自慢よ！」

唯「自慢！？」

紬「ええ。恥ずかしがり屋ではあるけど、人物の所有物は自慢したい心理・・・！
この場合はりっちゃんとパヤパヤした事を暗にほのめかしたかったのよ！」

唯「偶然写真を落とした事を装って・・・！！」

梓「なんという計画的犯行！」

紬「犯人の複雑に入り組んだ精神状態に加え、計画的犯行！これは難事件ね！！」

梓「まったく犯人がわかる気がしませんね」

唯「いったい誰が何の為にこんな事をしたのか、すべては迷宮入りだね・・・」



こうして事件は完全に迷宮入りし、犯人とその動機がわかる事は永遠になかったとさ

でもこれ両手ふさがってるから額にカメラ張り付けて撮ったんだよな？

おしまい！