堀裕子「プロデューサーとサイキック温泉旅行」 (25)

裕子「温泉街です!」

P「おう」

裕子「和風です!」

P「そうだな」

裕子「前回はお仕事でしたが、今回は完全にプライベートです!」

P「休みに2人で小旅行ってやつだな」


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裕子「たくさん人がいますね」

P「温泉としては有名どころだし、休日だしな。裕子も結構人気のアイドルなんだから、見つからないようにしないと」

裕子「その点は心配いりません! この春菜さんからもらった眼鏡をかけて、変装はばっちりです!」

P「サングラスならともかく、普通の眼鏡で変装になるのか?」

裕子「まあまあ、そう言わずによく見てください。どうですか? 今日の私は知的なオーラがあふれているでしょう?」

P「まー眼鏡効果で多少はインテリっぽさが増してるかもしれんが……隠しきれないアホの子オーラが打ち消して余りあるレベルだな」

裕子「がーん! なんですか、アホの子って!?」

P「……説明させる気か?」

裕子「うぐぐ……で、でも私だって頭がいいところはあるんですよ。サイキッ九九とかできるんですよ」

P「サイキッ九九ってなんだよ普通の九九と何が違うんだよ」

裕子「温泉まんじゅうおいしいですっ」

P「うん、うまいな。アツアツなのがちょうどいい」

裕子「いくらでも食べられそうです」

P「あんまり食べすぎると胃もたれ起こすぞ? 夜には宿で食事も出るんだし」

裕子「はっ、そうでした! おかわりしようかと思いましたがここは我慢ですね」

P「そうそう。偉いぞ」

裕子「ふっふっふ。エスパーユッコは待てる女なのですよ」

P「エスパー関係あるか?」

裕子「特には関係ないです」

裕子「あと、お土産に温泉まんじゅういっぱい買っておきましょう」

P「帰ってからたらふく食べる気だな」

ぶらぶら歩き中


P「最近、超能力を使ったことはあるのか?」

裕子「そうですね……3日くらい前に、友紀さんとプロ野球の話をしていたんですけど」

裕子「友紀さんに『キャッツが優勝するように念を送ってよ!』とお願いされたので、サイキックお祈りしておきました!」

P「へえ」

裕子「今年はプロ野球界にとんでもないミラクルが起きますように、と」

P「……いやしかし、キャッツは目下リーグ3連覇中だから優勝しても言うほどミラクルではないような」

裕子「え、そうなんですか? あまりプロ野球には詳しくないもので……」

裕子「ちなみに、どこが優勝したらミラクルなんですか?」

P「そりゃーやっぱりスターの球団……はっ」

裕子「どうかしました?」

P「まさか裕子のサイキックパワーが……なわけないか」

裕子「?」キョトン

とある店にて


P「ほう、この店はパワーストーンを売ってるのか」

裕子「記念に何か買っていきましょう! きっと温泉ぱわーが詰まってますよ」

P「ふむ。しかし俺には必要ないかもしれないな……なにせ、すでに超能力に目覚めつつあるから」

裕子「えっ! そうなんですか!?」

P「ああ。試しにひとつ見せてやろうか」

裕子「ぜひぜひ! どんな能力なんですか?」

P「熱を生み出す超能力だ」

裕子「おお! いったいどうやって?」

P「まず裕子と視線を合わせる」

裕子「はい」

P「そのまま視線を合わせ続ける」ジー

裕子「はあ」ジー

P「………」ジー

裕子「………」


裕子「……はぅ」ポッ

P「と、このように裕子の顔に熱を送ることができるわけだ」

裕子「な、なるほど……でもこれ、なんだか恥ずかしいですね」カアァ

P「(マジで騙されてる?)」

夕方、旅館にて


裕子「うわあ、いいお部屋ですね」

P「露天風呂つきだからな。でも、ここの旅館は知り合いのツテで安く泊まれるんだ」

裕子「夕ご飯の前に早速温泉に行きましょう! とりあえず最初は大浴場で!」

P「部屋の風呂で混浴してもいいんだぞ?」

裕子「混浴? ……はっ!? そ、そんな、いきなりはまずいですよ! この前と違って2人きりですし……」

P「いきなりじゃなきゃいいのか」

裕子「え、あ、それは……ま、まあ。きちんと心の準備をさせてくれるのであれば」イジイジ

裕子「私のバスタオル姿とかは、以前の撮影でもう見せちゃってるわけですし……一緒にお風呂に入るくらいならですね」モジモジ

P「(かわいい)」

夕食中


裕子「お鍋おいしいですね」モグモグ

P「山の幸をふんだんに取り入れたメニューだな」

裕子「温泉まんじゅうを我慢したかいがありました!」パクパク

P「ははは。こうして見てると、裕子はまだまだ色気より食い気って感じだなー」

裕子「むむっ、それは聞き捨てなりませんね。私だって早苗さんや雫ちゃんと同じく、セクシーなところあるんですから」

裕子「ないすばでーですよ、ないすばでー」

P「その発音ものすごく馬鹿っぽいからやめなさい」

裕子「プロデューサー、『あーん』してあげましょう!」

P「話聞けよ」

裕子「はい、あーん」

P「あーん」パクッ

部屋風呂にて


裕子「お部屋の露天風呂も気持ちいいですね~」フワー

P「いざ混浴してみたらそんなに恥ずかしがらないんだな」

裕子「考えてみたら、プロデューサーとはいつも一緒ですから。ちょっとお互い服を脱いでるだけです」

P「その理屈で納得できるのはお前くらいだよ、多分」

裕子「えへへ、照れちゃいます」

P「一応言っとくと、全然褒めてないぞ」

裕子「私の未来予知、ばっちり当たりましたね」

P「未来予知?」

裕子「次のオフはプロデューサーと温泉旅行って、この前予言したじゃないですか」

P「ああ、そのことか」

P「むしろあの発言を受けて、今日の旅行を企画したわけだが」

裕子「細かいことはいいんです。私のサイキックパワーが未来を言い当てたんです!」ドヤッ

P「まあ、それでもいいが……」

P「それなら、俺もひとつ未来予知をしてみよう」

裕子「プロデューサーも未来予知できたんですか?」

P「温泉パワーで超能力が強化されたのだ。……お、未来が見えてきたぞ」

裕子「わくわく」

P「露天風呂で俺と裕子がキスをしている光景が見えた」

裕子「ほうほう……って、えええっ!?」

P「今は温泉パワーでサイキックパワーが好調だからな。おそらく正しい未来予知のはずだ」

裕子「そ、そそそそうですか。き、キスですか……あの、魚のキスではないですよね?」

P「仮に魚のキスだとして、俺と裕子がそれをするってどういう意味になるんだ」

裕子「ですよねー」

裕子「………」モジモジ

裕子「しょ、しょうがないですね。予知されてしまっては、本当に仕方ないですね、はい」

P「何が仕方ないんだ?」

裕子「何って……プロデューサー、今日はいじわるです」

P「さっき酒飲んだから、まだ酔いがまわってるのかもしれん」

裕子「私もお酒が飲めるようになったら、プロデューサーにいじわるしちゃいますからね」

P「気が早い話だな。まだあと4年あるぞ」

裕子「いいんです。4年後もきっと一緒にいますから」

裕子「それより……サイキック大困りですが、未来予知を現実にしちゃいましょう」ニコッ

P「(なんだこのかわいい生き物は)」

しばらく経って


裕子「ふう……」

P「結構な時間お湯に浸かったな。のぼせる前に、そろそろ出るか」

裕子「ですね」

P「………」

裕子「? どうかしましたか、ジッと見つめて」

P「いや。いまさらだが、髪おろすと印象変わるなーと思ってな」

裕子「どんな風にですか?」

P「なんか色っぽい。温泉効果も入ってるけど」

裕子「色っぽいですか。なんだか照れますね」

P「もともと、黙ってれば美少女だしな」

裕子「そうそう黙ってれば……って、どういう意味ですかそれ~!」

P「冗談だ、冗談。その底抜けに明るい性格が俺は好きだし」

P「裕子の明るさに元気をもらったことも数知れずだ」

裕子「……そうですか。今私、褒められてます?」

P「そこそこ褒めてる」

裕子「じゃあ私も、プロデューサーのことをそこそこに褒めてあげます」


裕子「まず、私に目をつけて担当プロデューサーになってくれたこと」

裕子「次に、私を一生懸命プロデュースして、どんどん知名度を上げてくれたこと」

裕子「それと……」

P「それと?」

裕子「……最後のは、やっぱり秘密にしておきます」

P「なんだそれ。気になるなあ」

裕子「さっきのいじわるのお返しです。さっ、そろそろあがりましょう」ザバァ

P「あ、おい。そんなに勢いよく出ると」

裕子「はい?」

ズルッ(←バスタオルがずれて胸元が露わになる音)

裕子「………」

P「……ないすばでー」

裕子「……あ、あわわ」カアァ



裕子「さ、サイキック大失敗……!!」


おわり

お付き合いいただきありがとうございました

ユッコはまさにPaという感じがして好きなキャラです

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