勇者「食らえ! 火魔法!」
魔王「無駄だ、土ガード!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が炎を防いだわ!」
賢者「そうか……土は燃えない。つまり火魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
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勇者「じゃあこれならどうだ! 水魔法!」
魔王「効かぬ! 土バリアー!!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が水を防いだわ!」
賢者「そうか……土は水を吸い込む。つまり水魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならばこれでどうだ! 風魔法!」
魔王「無駄だ! 土シールド!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が風を防いだわ!」
賢者「そうか……土は風を遮る。つまり風魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならば奥の手だ! 雷魔法!」
魔王「無駄だ! 土シェルター!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が雷を防いだわ!」
賢者「そうか……土は雷を通さない。つまり雷魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならば禁じ手! 死魔法!」
魔王「無駄だ! 土リフレクト!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が死を防いだわ!」
賢者「そうか……土は死なない。つまり死魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならば絡め手だ! 重力魔法!」
魔王「無駄だ! 土アーマー!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が重力を防いだわ!」
賢者「そうか……重力は大地より生じる。つまり重力魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならみんな! 力を貸してくれ! 星魔法!」
魔王「無駄だ! 土アルカディア!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が隕石を防いだわ!」
賢者「そうか……隕石は土の固まりみたいな物。星魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならば秘中の秘、古の秘術! 時間停止魔法!」
魔王「無駄だ! 土クロニクル!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が時間停止を防いだわ!」
賢者「そうか……土はどんなに時が経とうと私たち人類の歴史と共に歩んできてくれた存在。時魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならばこれは使いたくなかったが……毒魔法!」
魔王「無駄だ! 土エリュシオン!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が毒を防いだわ!」
賢者「そうか……土は自浄作用により毒を浄化する。たとえどんな毒に侵されようといつかきっとかつての豊かな恵みを取り戻し人々の営みを支えてくれるようになる母なる大地! 毒魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならば彼の力を借りるしかない……! 召喚魔法! 出でよ、ドラゴン!!」
魔王「無駄だ! 土メルヘン!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁がドラゴンの攻撃を防いだわ!」
賢者「そうか……例えどんなに強大な生物であっても大地の恵みがなければ生きていくことは出来ない! 私たちは便利な生活を優先して環境を破壊するようなことはせず大地と共に生きていくことを心がけるべき、守ろうセイブアース! 召喚魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「くそう……いったいどうすれば魔王の土魔法に勝てるんだ!」
ネタが尽き……もとい、土魔法に勝つ方法が思い付かないので募集します!!!!
勇者「ならば、かの大魔導士が編み出した極大呪文だ! 食らえ、存在消失魔法!」
魔王「無駄だ! 土ユビキタス!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が消失魔法を防いだわ!」
賢者「そうか……土は何処にでも存在する普遍の存在! それに私達人類は大地がなければ生きていけないというのに消失させようなどとおこがましいと思いませんか! つまり消失魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「ならば、直接魔王に当たるよう土魔法を避けてやる! 食らえ、背後からの存在消失魔法!」
魔王「無駄だ! 土ユビキタス!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が消失魔法を防いだわ!」
賢者「そうか……土は誰であってもその恩恵を等しく与える存在! 相手が悪であれ魔王であれ愛を注ぐことに変わりはなくどんな時でも側にいてくれる! ちょっと尻軽! つまり不意打ちでも消失魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「くそ、こんな姑息な手は使いたくなかったが……魔力切れを狙う! 魔力吸収魔法だ!」
魔王「無駄だ! 土エネルギー!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が魔王に魔力を与えているわ!」
賢者「そうか……大地は豊かなマナを蓄えている! 魔王の魔力を吸い取っても大地の加護がある限り魔王の魔力が尽きることはないんです! この絶倫野郎! つまり魔力吸収魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
勇者「そうだ、土なら固めてしまえば……! 食らえ、セメント魔法!」
魔王「無駄だ! 土グランドマザー!」
戦士「何?!」
僧侶「セメントが固まりません!」
賢者「そうか……セメントは水分と反応して硬化します! 空気中の水分とセメントが反応してしまうと、見た目はさらさらでもセメントが粉状のまま硬化反応を終えてしまっているので、それを練っても固まりません! 泥団子と同じような物です。業界では、セメントが風邪を引いたと言います! ベストアンサー! つまりセメント魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
【出典】Yahoo!知恵袋
勇者「そうだ! 土とか植物に栄養吸い取られる雑魚じゃん、草木を生やして栄養吸い取れば余裕だろ食らえ、植物魔法!」
魔王「無駄だ! 土ストロベリー!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁に植物が生えたけど何ともないわ!」
賢者「そうか……! 土は植物から栄養を吸い上げられる、逆に言えば植物は土からの栄養が必要不可欠! 大いなる自然も大地の恵みがなければ育つことすらできないんです! つまり土魔法はガーデニングや家庭菜園にも最適! ちなみに今の季節ならアスパラガスが旬で美味しいですよ、私はベーコンと炒めて食べるのが好きなのでつまり植物魔法は効かないんです!!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
土「ふええ、お花さんが咲いちゃったよぉ……でも可愛いから良いや♪」
花「えへへ、よろしくね土ちゃん」
勇者「そうだ! 土ならば乾燥させて砂にしてしまえば良い……食らえ、浸食輪廻(グラウンド・デス)!」
魔王「無駄だ! 土クロコダイル!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が砂化を防いだわ!」
賢者「そうか……! 土と砂の違いって良く分かんないし砂になってもあんまり問題ありません! つまり砂化魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
土「でも花ちゃんが枯れちゃった……ぐすん」
花「さよなら……土ちゃん……」
土「花ちゃーん!!」
勇者「そうだ! 大地は海に削られ侵食されるもの! ならば食らえ、海魔法!」
魔王「無駄だ! 土ライブ!!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁が侵食を防いだわ!」
賢者「そうか、効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
土「だ、だめっ、やめてよ海ちゃん、侵さないで……!」
海「貴方がいけないんですよ……そんなに可愛いから……!」
勇者「そうだ! 大地、海、と来たら空! すなわち太陽だ! 食らえ、太陽魔法!」
魔王「無駄だ! 土サンシャイン!!」
戦士「何?!」
僧侶「土の壁がお日様を防いだわ!」
賢者「そうか……! 古来より土は建築に使われ雨風をしのぎ日差しを遮る役割を果たしてきました! これから熱くなりますし熱中症対策として水分補給を欠かさず日陰で休むようにしてください! つまり太陽魔法は効かないんです!」
魔王「ふふふ、その通りだ。残念だったな勇者よ」
勇者「そんな……!」
花「土ちゃんに乱暴しないで!」
海「貴方は……!?」
土「花ちゃん……! 帰ってきてくれたの!?」
花「お日様を浴びたら元気になったの! これからはまたずっと一緒だよ、土ちゃん!」
なんか良く分かんなくなってきた……
勇者「もう使える魔法はない……くそっ、土魔法に打ち勝つことなんて出来ないのか……!」
女神「勇者……勇者よ……」
戦士「何?!」
僧侶「女神様の声だわ!」
女神「魔王の土魔法に打ち勝つには伝説の武器、聖なるスコップを手にするより他にありません……」
女神「聖なるスコップは聖地に封じられています、行くのです勇者よ……」
勇者「わ、わかりました女神さま!」
賢者「でもスコップなんかで大いなる大地の力に抗えるのでしょうか。スコップなど矮小な人間の生み出した原始的な道具に過ぎず及ぼす影響などたかが知れていると思いますが」
勇者「よしみんな、聖なるスコップを探しに行こう!」
魔王「応!」
こうして勇者達は土魔法に対抗するべく、
聖なるスコップを探す旅に出たのだった。
あと土は電気通すらしいよ。
勇者達の戦いこれからだ!
完!!
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